世間のAKB48離れを食い止めろ! 大島優子、指原莉乃らの“重役ユニット”Not yetへの指命

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Not yet『ヒリヒリの花』

【リアルサウンドより】  9月25日にAKB48の派生ユニットNot yet5枚目のシングル『ヒリヒリの花』が発売される。『西瓜BABY』以来約1年4ヶ月ぶりとなる同シングル。Not yetとしてのリリースが無かった間に、メンバーの指原莉乃は総選挙でセンターを獲得。さらにHKT48の劇場支配人を務めることとなり、横山由依は篠田麻里子の後任としてAKB48のTeamAのキャプテンに就任。大島優子は以前よりTeamKのキャプテンを務めており、SKE48との兼任を解かれた北原里英を除く4人中3人がAKBグループ内の役職に付いており、すっかり“重役ユニット”となっている。  AKB48の派生ユニットはそれぞれ、アイドルシーンのある部分を切り取って特化したユニットとして形成されている。渡り廊下走り隊は、うしろ髪ひかれ隊を受け継ぐ80年代的アイドルの再構築。フレンチキスは渡辺プロ所属メンバーによる、より歌謡曲的な70年代アイドルのメタファー的アプローチ。DiVAはアイドルファンの外へと目を向けた、EXILE的指向の本格ダンス&ボーカル……となっている。板野の着うた路線、さらには岩佐の演歌も含め、AKB48でアイドル、さらには女性ボーカルシーンのすべてを網羅しようという試みがなされているのだ。なお、ノースリーブスは、初期メンバー3人による秋元康氏の原点としてのAKB48のエッセンスを凝縮した、“AKB48の原種”として機能している。  では、Not yetの役割とは何だろうか? 変幻自在のパフォーマー大島優子を中心に、トークを含めたパフォーマンスの表現力の高さが武器のNot yet。当初はAKB48の尖兵としての役割を担っていたように見える。デビューシングル「週末Not yet」は、衣装の色分け、大きな動きのパフォーマンス、そして「走れ!」を意識しているように感じられる楽曲と、明確にももクロを意識していることを感じさせた楽曲であった。  しかし、その後の「波乗りかき氷」からは、AKB48のシングルで多用されているギターサウンドと160前後のBPMとMIXが打ちやすいAKBフォーマット楽曲へ移行。一度はユニットとしての目的を見失った感は否めなかった。しかし今作「ヒリヒリの花」にひとつの回答を見出すことができる。よりギターサウンドを強調した本楽曲で連想するのは、AKB48の代表曲「ヘビーローテーション」だ。  大島優子の少しかすれた声とギターロックとの相性の良さは、「ヘピロテ」や「ギンガムチェック」といった大島センター楽曲で証明済みである。前田敦子の卒業以降、様々なセンター起用を試み、新しいアプローチを続けるAKB48のイメージとは異なり、これらは大島優子が世間に浸透させたAKB48のイメージであろう。そのイメージを裏切らない、そして世間のAKB48離れを食い止めるための指命を与えられたのが今のNot yetであるーーと読み解くことができる。  大島、指原、横山とAKBグループでも大看板となっている3人を擁するNot yet。天才的バイプレーヤーの北原も含め、4人が世間のイメージするAKB48を補完している間に、AKB48では“次世代のAKB48”へと進化するための準備が粛々と進められて行くのだろう。 ■エドボル 放送作家。『妄想科学デパートAKIBANOISE』(TOKYO FM水曜25:00-)『安田大サーカスクロちゃんのIdol St@tion』(目黒FM隔週木20:00-)、『Tokyo Idol Festival2013』(フジテレビNEXT)など、テレビ・ラジオなどの構成を担当。サイゾー、SPA!などでもアイドル関連のインタビューを中心に執筆中。

「でんぱ組.incはルサンチマンに火を付けて飛んでいる」メンバーを奮起させた“屈辱”とは?

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もふくちゃんこと福嶋麻衣子氏

【リアルサウンドより】  でんぱ組.incのプロデューサーで株式会社モエ・ジャパン代表の“もふくちゃん”こと福嶋麻衣子氏が、でんぱ組.incと自身のプロディース論、そして今のアイドルシーンについて語る集中連載第2回。 第1回:「物語性の先に辿りつきたい」でんぱ組.incのプロデューサー・もふくちゃんが語るアイドル論  でんぱ組.incは今月16日、初の東京・日比谷野外音楽堂でのライブを成功させた。いわゆる“ミドル級アイドル”の枠を越えそうな勢いで前進する彼女たちだが、かつては「アイドルなのに、なぜかアイドルファンにウケが悪い」という壁に当たったこともあるという。もふくちゃんはプロデューサーとして、そうした壁を乗り越えるために、でんぱ組.incをどう方向付けてきたのか−−放送作家のエドボル氏が切り込む。 ――でんぱ組.incは当初、二次元のオタクをターゲットにアニメソングを歌ったり、三次元のアイドルファンに受け入れられることを目指していましたよね。でも今は、ロック好きからも支持されている。どのような経緯があったんですか? もふくちゃん(以下、もふく):いろいろな挫折があったんですが、いちばん覚えているのは、2010年に出演した『TOKYO IDOL FESTIVAL』(以下、TIF)ですね。多くのアイドルと対バンする初めての機会だったんですけど、その年も翌年も、すごく反応が悪くて。  2年目のときは、他のグループには歓声が沸くのに、でんぱ組.incのときはシーンとしてしまって。あとから、「曲のBPM(テンポ)が速すぎて、よくわからない」「アニメ声がキモい」などの叩かれ方をしていた。でんぱ組.incとアイドルファンとの相性の悪さを実感して「今まで掘り続けていた壁の向こうに光はなかったんだ」という風に感じました。TIFに来る人は低年齢で、正統派なアイドルを応援するタイプが多いんだ、と(笑)。別のフィールドを狙うべきだと思って、逆にスタンスが明確になり、スッキリしましたね。TIFには、アイドルを追っている人――いわゆる“界隈”の人たちがみんな来ているから、そこでの反応はマーケティング的に役立ちました。その後の方向性を変えるリトマス紙になったんです。  あともうひとつ、TIFでの出来事で強烈だったのは、エンディングに呼ばれなかったこと(笑)。パフォーマンスは小さいステージでやっていたので、みんな「最後にメインステージに立てるよ!」ってワクワクしながら、舞台裏で待っていたんです。でも、しばらくしたら他のアイドルさんが次々と戻ってきて「どうしたの? もう終わったよ」と……。「私たち、呼ばれもしなかったんだ!」とガッカリしましたけど、今になってみると、そういう挫折を経験してよかったなと思います。そのときの気持ちがなかったら、今みたいに「見返してやる!」というような、いい意味でのルサンチマンは生まれていなかった。でんぱ組.incはルサンチマンに火を付けて飛んでいるようなところがあるんですけど、それはこうした経験がベースになっています。
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でんぱ組.inc『W.W.D II』

――挫折を味わった分、2012年に初めてメインステージに立ったときのパフォーマンスはすごかったですね。周りを見ると、僕も含めてみんな泣いていました(笑)。 もふく:「今までの屈辱を晴らしてやる!」という気持ちで(笑)。私もあのときのステージは今でも印象に残っていますね。 ――今年はテレビ番組のスタッフとしてTIFに関わっているのですが、BiSにもアイドルファンからリアクションがくるようになって「アイドルファンの層が広がったな」と感じました。それはある意味、でんぱ組.incが拓いてくれた道だと言える気がするんです。 もふく:たしかに、初回の2010年、11年のTIFに比べて、だんだんと今は客層が違ってきたと感じます。昔はもっと、いわゆる「アイドルオタク」のものだったのに、世の中的にもアイドルファンのすそ野が広がるのと同時に、変わってきましたね。  アイドルはみんな、このイベントで何人のファンを獲得できるか、という意識をしていると思うんです。でもTIFでは予想が悪いほうに裏切られてしまったんですけど、ロックバンドが出るような普通のライブイベントに出演したら、想像よりずっと反応がよかったんです。これはもう何年か前の話ですが、その当時から「おや!? このリアクションなら……」という確信めいた予感がありました。だから、本人たちのキャラクターや楽曲の方向性は変えないで、狙う場所を変えたんです。 ――異種イベントというと、今年は『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013』と『SUMMER SONIC 2013』に出ましたよね。RIJFでは、でんぱ組.incへのリアクションがすごく大きかったと聞きました。 もふく:ロックイベントで受け入れられたのは、そもそもロック界隈だったり、音楽業界の方たちが先に注目してくれたのも大きいと思います。今もライブの関係者席はアイドル関係よりも、音楽ライターさんなどが多いですね。そういう状況を見ていて、でんぱ組.incは楽しみ方が普通のアイドルとは違うのかな、と思っています。 第3回目に続く ■福嶋麻衣子(ふくしままいこ/もふくちゃん) 株式会社モエ・ジャパン代表取締役社長。東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科卒業。でんぱ組.incのプロデュースのほか、秋葉原にあるライブ&バー『ディアステージ』や、アニソンDJバー『MOGRA』の運営なども手がける。TOKYO FM『妄想科学デパートAKIBANOISE』(水25:00)にもレギュラー出演中。 (インタビュー=エドボル/構成・文=編集部)

『メタルギアソリッド』に世界が注目!TGSで小島秀夫監督が語った最新作の内容とは?

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ステージイベントの様子。小島秀夫監督が登壇して解説などを行った。
 PlayStationR3、Xbox 360、PlayStationR 4、Xbox Oneのキラーコンテンツであり、新ハードPS4とXbox Oneのベンチマークともなりそうな『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』が、9月19日から22日まで行われている東京ゲームショウ2013に登場した。プレイアブルの出展こそないものの、ソニー・コンピュータエンタテインメントとマイクロソフト双方のブースでイベントが予定されており、19日にはSCEブースにてステージイベントがおこなわれている。内容は本作の小島秀夫監督が登壇し、デモ映像や実機プレイを見ながら作品を解説していくもの。 「九割ぐらいワンショットなんですよ。映画のようなカットをしたいところもありますけど、ぐっとおさえて。ワンカメラで。演出は難しいですけど、臨場感は出る。ゲームとカットシーンの差異がない。そのままつながっている」(小島監督) 『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』は、チュートリアル的なプロローグ『GROUND ZEROS』と本篇からなる構成であることが既に発表されているが、それはこのイベントでも繰り返し小島監督の口から語られた。本篇では天候がリアルタイムで変動し、時間の経過という概念もある一方、『GROUND ZEROS』にはそれがない。そして本篇の舞台は、『GROUND ZEROS』よりも遙かに広大だ。MGSユーザーにはまずこのプロローグで慣れてほしい――というのが、小島監督以下スタッフの思いであるようだ。
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画面中央が小島監督。世界中のメディアの注目を集めていた
 実機プレイは当然『GROUND ZEROS』。ゲームの舞台に降り立った主人公・スネークを操作し、制限の少ないオープンワールドで、自由な発想で作戦を組み立てつつ、『Metal Gear Solid : Peace Walker』にも登場した少年兵チコを救出することが目的だ。冒頭、カズヒラ・ミラー役である声優・杉田智和のセリフが流れる。 「その収容施設に囚われている俺たちの仲間、チコを救出するんだ。今日はノーキル、ノーアラート。誰にも見つからず、一人も殺傷することなく、任務を達成してほしい。これは、たくさんのお客さんへのお披露目になる。しかも、世界中から来たゲーム大好き紳士淑女の皆さんだ」  なんと、東京ゲームショウ2013用に収録した音声だった。「これより、東京ゲームショウ プレゼンテーションを開始する。アテンション・プリーズ・エヴリワン。ウェルカム・トゥ・東京ゲームショウ(ショウ、ショウ……とセルフエコー)」。仕込みの歓声ガヤも流れたが、気の利いた仕掛けにステージ前のオーディエンスも湧いた。
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トレーラーの上映や実機プレイなどが行われ、イベントは盛況となった。
『GROUND ZEROS』の実演内容は以下の通り、施設に散らばる敵兵をマーキングしながらスネークを進ませる。サーチライトに照らされ、レンズフレアの横線が表示されているときに動くと発見されるので注意が必要だ。ノーキル・ノーアラートの制限つきということで麻酔銃で敵を眠らせていく。倒した敵は発見されるとまずい。眠ったところを担いで物陰まで運んでいくスネークだった(フルトン回収は本篇にはあるらしい)。敵兵はバディ(相棒、仲間)と行動を共にしているのでひとりだけ倒してもだめ。この実演では、ひとりに仲間を呼ばせておびき出すという技を使っていた。その直後、スネークはチコらしき人物を救い、脱出することになる。まだアイテムや装備が「そこにあるものを使う」にとどまる『GROUND ZEROS』ではヘリコプターは一機のみ。さきほど敵兵を隠したのと同様、チコ(らしき人物)を担いでヘリの降下ポイントまで移動する。ヘリの降下ポイントはプレイヤーが選ぶことができる。このときは白い安全なポイントが遠かったので、赤く表示される“危険だが近いポイント”をめざしていた。隠していたはずの車がなくなり、やむなくチコ(らしき人物)を担いで走るスネーク。ヘリに放り込むと自らも乗り、脱出に成功するのだった――。  本篇ではヘリコプターを改造したり複数用意することができるらしい。ストーリーだけでなく、システム面でも『Metal Gear Solid : Peace Walker』とのつながりがあるのかもしれない。「続きは本篇で。ありがとう、サンキュー」というカズの声に、観ていた人々のあいだに拍手が起こった。 「ここで『GROUND ZEROS』のタイトルのとおり、このあと何かすごいことが起こる。プロローグの九年後にスネークが目覚めたら、片手がなかったりする。そこから本当の巨大なオープンワールドのスニーキングミッションが始まる」(小島監督)  MGSシリーズではもうおなじみだが、海外の業界関係者やプレスが集い、小島監督のステージとトレーラー上映を食い入るように見つめ、それが終わると蜘蛛の子を散らすようにサーッと姿を消す光景はこの日も見られた。新ハード浮沈の鍵をにぎる国産タイトルとも言える『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』。その動向に世界が視線を注いでいる。

「20代のバンドはどう食べていくか?」石田ショーキチが示す、これからの音楽家サバイバル術

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ライブ中心の音楽シーンについては、実演の重みが増すと肯定的に見る

【リアルサウンドより】  1993年にSpiral Lifeのメンバーとしてデビューした石田ショーキチが、自身のキャリアと20年間の音楽シーンの変化を語る集中連載第3回。Spiral Life以降に石田が歩んだ道のりと、その間の音楽ビジネスの変化と問題点を語った第2回に続いて、今回はポピュラー音楽を下支えする音楽教育のあり方についての話から、「20代のバンドがどうやって食べていくか」という具体的な問題の解決法にまで話が及んだ。 第1回:デビュー20周年の鬼才・石田ショーキチ登場 Spiral Lifeと90年代の音楽シーンを振り返る 第2回:「2004年頃、時代が変わった」石田ショーキチが語る、音楽ビジネスの苦境とその打開策 ――第2回でお話に出てきた「新人の育成機能」について、さらにうかがいます。かつては良くも悪くも、再販制度に守られたレコードメーカーの高い収益力とその再配分機能によって、育成機能は支えられた面があります。しかしCDの販売不振で、そうしたシステムが徐々に崩れてミュージシャンが自由になった分、若手がレコーディング技術などを学ぶ機会が減ってしまった、と。 石田:日本の音楽の考え方で嫌なのが、例えばピアノやヴァイオリンが高等で上品な“習い事教育”として捉えられていることです。しかも、上手くないと人前で演奏してはいけない、という空気がある。レコーディングで海外に行くと、スタッフから「うちの親父が酔っ払って、下手くそなヴァイオリンをギーコギーコやるんだよ」という話が、普通に出てきます。しかし日本では、学校は音楽教育にまったく重きを置いていないし、楽器が身近で気軽なものじゃなく、ハードルが高いものになっている。つまり、何の教育も受けず、幼いころから楽器と親しんでもいない子たちが、高校生になって突然バンドを始めるのですから、それはひどいものです。そういう子に理論的な指摘をすると、「いや、僕のフィーリングはこうなんです!」なんて、変なつっぱり方をされてしまう(笑)。これは算数や理科のように、学問として音楽を学ばずに成長してしまったことの弊害です。 ――なるほど、音楽教育のあり方を見直す必要もある、ということですね。また、業界全体を考えると、音楽で食べていくことは非常に難しくなってきたと言われます。今はライブで売り上げを立てる方向にシフトしていますが、その状況をどう見ますか? 石田:ある意味では、正しい方向に向かっていると思います。少しさかのぼると、90年代ごろからライブをめぐる状況は混乱していました。たとえば、80年代以前の歌番組では、ビッグバンドがさまざまな歌手の演奏を一手に引き受けていました。しかし、今はそういうことはやらない。理由のひとつとして、レコーディングでできあがった決まったトラックでしか、アーティストが表現できなくなっている、ということがあるでしょう。まったく同じ演奏、同じ歌じゃないと困ってしまう、レコーディングでできたフォーマットから離れられない、ということです。また、生演奏では口パクができない、ということもあるかもしれない。このように、人前で生演奏を行うことのハードルが上がったのか下がったのか分からない……というおかしな状況は、90年代ごろからありました。  これには番組の制作サイドの事情もあり、生演奏をさせると本番当日、音声さんの仕事量が増えてしまうし、カラオケをやらせておいたほうが効率がいい、ということになってしまった。また、アーティストが歌詞を間違えたときに、「字幕と違う」という苦情がくる……なんて理由で口パクをさせる。歌わせないし、演奏もさせないとなると、何のためにその番組を見て、音楽を聴いているのかという話になる。つまり、そこにある音楽は全部嘘です。そんな状況ですから、ライブ中心で実演することの重さが増していくのは、いいことだと思います。
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各ミュージシャンが独自の収入源を確立する必要性を強調した

――一方で、レコーディング芸術としての音楽がこのまま廃れていってしまうのではないか、という懸念もあります。 石田:そこには、先程も挙げた教育の不足という大きな問題があります。教育はどうしてもコストをかけなければできないところがある。僕らのようないい年のおっさんは自分のやり方次第でどうにでもなりますが、これから若者が新しいものを作っていく上で、かつてはメーカーが投入する資金で行われていた教育が欠落していることの影響は、これからさらに大きく出てくるでしょう。その反面、教育とは無関係な自由な表現、ベッドサイドミュージックは現に大きな広がりを見せているし、これからもっと広がっていくと思う。この二極化は、大きくなる一方です。 ――可能性があるのはベッドサイドミュージック、ということでしょうか。 石田:ベッドサイドミュージックの中に、必ずしも音楽理論的に正しくなくても、内容的に音楽性が高いものがあれば一番だと思いますが、そこには残念ながら過度には期待できない。そういう意味では、これからの若者はちょっとかわいそうですね。 ――レコードメーカーに守られながら技術を磨き、食べられるようになる……という道筋がなくなってきている中で、「20代のバンドがどうやって食べていくか」というのも今後の音楽シーンの大きなテーマになると思います。 石田:こういう状況になることはいわば時代の宿命。1982年にコンパクトディスクができた時点で運命づけられていたことで、僕もいずれはこうなると覚悟していました。ここで「CDが売れない」と嘆いていても仕方がない。レコード会社を頂点とした“音楽経済ヒエラルキー”のピラミッドがあり、その外にテレビを中心とした大きなメディアがあって……という構造が崩れた以上、今までのやり方で音楽で飯を食っていくことなんかできるわけがありません。  けれど、音楽の需要自体がなくなったわけではなく、経済的な方法論が通用しなくなったということなので、新しいやり方を考えればいいだけです。僕もギター1本を持って全国飛び回り、年間50本くらいアコースティックライブをやりますが、行けば必ず喜んでくれるお客さんがいて、自分にとっても収入になります。今まではコンサートというものもレコードを売るためにレコードメーカーがお金を出して……ということで、結局はピラミッド構造の中で制作されていました。それが崩れた以上、後は自分個人が、いかにリスナーと真摯に対峙するか、ということでしかない。パイは細分化しましたが、その分、個人対個人の時代になりましたから、それを自覚して「経済を自分で作っていく」という覚悟があるかないか、というだけの問題だと思います。 ――今の時代を正確に捉え、それぞれの新しい「音楽経済」を作るべきだと。 石田:そうです。ライブ活動には、アリーナのように大きなものから、ライブハウスの小さなものまでありますが、それぞれが大事で、それぞれに成り立つ方法論がある。お金の規模だけの話ではなく、どんな規模であれ成立させていくことが大事な時代だと思います。そういうものを丁寧につなげていくことで、新しい音楽経済ができあがるのではないでしょうか。例えば八百屋さんは、仕入れ値と売値と売り上げ個数を計算し、それを実現させないと生活できない。音楽で生活するにも、同じことをしなければならないんです。昔はそうしなくても、なんとなく漠然と大きなお金が流れていて、その中で漠然と飯が食えていましたが、ひとつひとつを事業として見た場合、それぞれがちゃんと黒字を出していたかというと、全然そんなことはなかった。つまり、売れているアーティストの利益を平べったく伸ばして、業界全体に再分配していただけです。それぞれのアーティストが個人レベルで利益を考えていくという状況は、八百屋の例を出すまでもなく、ごく自然なことだと思います。 ――最後に、活動20周年ということで今後の活動についてはいかがでしょうか。2007年の『love your life』以来となるソロアルバムの完成も期待しています。 石田:よく言われます(笑)。ただ、自分の音楽ってあまりモチベーションが上がらないんですよね。その反面、演劇やテレビアニメの曲の依頼はちょこちょこ受けていて、物語に対して音を作る、というのはすごく燃えるんです。でも、そのストーリーの中心が自分になる、というのは気持ちが悪い。とりあえずSpiral Lifeのリミックスをやれただけで僕もう満足しちゃっているところがあるので、これから考えることにします。 (撮影=金子山 取材・文=神谷弘一)

今年の顔はプレステとパズドラ!? 東京ゲームショー開催でPS4とXbox Oneが初お披露目!

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最大の注目はやはりPlaystation®4に集まっている。
 国内最大規模のゲーム総合展示会「東京ゲームショウ2013」が今月19日、幕張メッセにて開幕した。19日と20日がビジネスデイ、21日と22日が一般公開日で、出展社・団体数352は過去最多。国と地域も33の最多を数え、冷え込みが叫ばれるゲーム業界の情勢とは対照的に、イベントとしては拡大してきている。  ブースの大きさがその時期の勢力図をあらわす東京ゲームショウ(以下TGS)。ことし最大のスペースを確保したのは、Playstation®4(以下PS4)とPlayStation®Vita TV(以下PS Vita TV)を擁するソニー・コンピュータエンタテインメント(以下SCE)だった。対抗馬はもちろんマイクロソフトで、最新ハードのXbox OneとSCEのPS4は、今回のTGSが初お披露目。まさに新ハードによる「決戦」となった。  また好調のガンホー・オンライン・エンターテイメントも、爆発的ヒットとなったスマートフォンゲーム『パズル&ドラゴンズ(以下パズドラ)』のニンテンドー3DS版『パズドラZ』を出展。「試遊していただけるとこんなにもスマホとちがうんだ、と感じてもらえると思う」と同社の森下一喜代表取締役社長CEOがステージイベントで述べたように、プレイヤーの主人公キャラクター化、敵のアニメーション、壮大なストーリーなど、削ぎ落としたスマホ版にはなかった要素で3DSのユーザーに訴求しようとしているが、ソーシャルゲームの勢いをコンシューマゲームにつなげられるかに注目が集まる。基調講演にはSCEのアンドリュー・ハウス代表取締役社長兼グループCEO、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの森下CEOが各々第一部、第二部に登壇。両者がことしの“顔”であることを印象づけた。
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3DS版『パズドラZ』の試遊でごった返すガンホーのブース。
 問題はゲーム全体の沈下傾向。ソーシャルゲームですらGREEの大幅減益があり絶対的な存在ではない今、任天堂(同社はTGSに不参加)も含めて据え置き型ゲーム機、コンシューマゲーム自体の存在意義が問われていると言っていい。この状況でSCEはPS4投入で何をなそうとしているのだろうか。 ハウスCEOは基調講演の最後に、自らの主張を以下のようにまとめた。「コアゲーマーの期待に対応しながら、ゲーム以外のコンテンツを充実させる。そしてご家族みんなで楽しめるゲーム。これらを総合的に提供していくことが、家庭用ゲームのさらなる発展に必要であり、我々プラットフォームホルダーの使命でもあると考えています」  上映されたPVは、PS4がゲーム機にとどまらない、「多機能の総合的エンタテインメント機器」(前出・ハウスCEO)であることを示すかのようなものだった。そこではある大学の一日が描かれ、ネットワークを介して据え置き機のPS4、携帯機のPS Vitaがコネクトされてデータを移動しながら遊ぶ様子、PS Vita TVによってゲーム大会(それもハードなFPSの)を体験を共有するイベントにする様子が盛り込まれている。
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SEGAやバンダイナムコゲームスなど大手メーカーは順当に新作、最近作を展示。
 前提として『グランド・セフト・オート』シリーズが大ヒットを飛ばしていることからもわかるように、ハードコアなゲームが一般化していることと、一般人がスマートフォンやタブレットで気軽にゲームを遊んでいることがある。スマホよりも内容の濃いコンシューマゲームのゲーム性と、スマホでデイリーにゲームに触れる生活の仕方の変化とを合わせ、新しいゲーム生活を演出することが、PS4の狙いであるようだ。  ハウスCEOは言う。「Playstation®4はクラス最高水準のゲーム体験を提供したいと思っています。しかし同時に、プレイステーションユーザーの皆様に、誰かとつながるなかだからこそ実現可能な体験をお届けしたいと考えています」  不況とされるコンシューマゲーム業界で、PS4とXbox Oneは起死回生の一撃となるのか。この日、最新のデモが公開された『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』を見てもわかるように、クオリティの高いゲームを制作しうるマシンであることはわかっている。スマホとSNSが基盤をかたちづくる日本人の日常に対し、いかに食い込めるサービスを提供できるかが、ゲーム業界の勝負の分かれ目となるのかもしれない。

「2004年頃、時代が変わった」石田ショーキチが語る、音楽ビジネスの苦境とその打開策

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現在は黒沢秀樹らと共にライブ活動も数多く展開中

【リアルサウンドより】  1993年にSpiral Lifeのメンバーとして音楽界にデビューした石田ショーキチが、この20年で激動した音楽シーンを語る集中連載第2回。Spiral Lifeと90年代の音楽シーンを語った第1回に続き、今回はSpiral Life以降に石田が歩んだ道のりと、その間の音楽ビジネスの変化、さらに現在の音楽シーンの問題点まで率直に語ってもらった。 第1回:デビュー20周年の鬼才・石田ショーキチ登場 Spiral Lifeと90年代の音楽シーンを振り返る ――96年3月にSpiral Lifeが解散した後、9月にScudelia Electroがシングル「Truth」でデビューを果たし、プロデュースチームとして始めたプロジェクトがバンドとしての活動に移っていきました。 石田:レコードメーカーとしては、レコードを作らせないと商売になりませんからね(笑)。ただ、僕としては複雑な思いがあり、「これでは、結局普通のアーティスト扱いじゃないか」という矛盾を感じていました。僕としては自分の作品は2~3年に1枚作ればよくて、それよりも他人の作品を作りたいと思っていた。それなのに、「2年でアルバム3枚」のようなノルマがあり、ひどいときは1年に2枚も作らされました。しかも僕は、今で言うエレクトロニカのような音楽を率先してやっていきたかったのに、当時のディレクターはギターロックに持っていこうとする。なまじ根っこにブリティッシュビートがあったものだから、スタッフがSpiral Lifeから抜け出せず、そういうところに戻そうという節は感じました。「ギターを持つことが美しくてかっこいい」という暗示は強く、軋轢はすごかったです。 ――90年代後半まではギターロックが非常に人気があり、業界やシーン全体で「ギターバンドが基本」というムードもありましたね。 石田:そうなんです。下北沢を中心としたギターポップには本当にうんざりでした(笑)。「ギターを持って、ギターポップをやれ」と押し付けられるのは嫌でしたが、そうは言っても頑張るので、できちゃうのがまた皮肉なところで(笑)。Scudelia時代の3~4枚目が、そんな感じでした。自分自身もしんどくなっていたし、その担当ディレクターから離れた方がいい、と周りの誰もが僕に言うようになっていたので、お世話になったポリスターから離れることにしたんです。それからHip Landというプロダクションに行って、その後自分でレーベルを立ち上げたり、あるいは1作ごとに制作契約としてレコードメーカーと仕事をしていくようになります。それからは振り切ったように、やりたい放題やるようになりました。 ――“制作契約”とはどんなものでしょうか。 石田:レコードメーカーと専属で契約していれば、給料が出ます。給料自体は所属事務所から出るのですが、結局はレコードメーカーが事務所に払っている。それは「協力金」「アーティスト育成費」、あるいはそれらを含めて大きく「契約金」と呼ばれたりする。音楽事務所というのは、今でこそ原盤権を扱ったりするようになりましたが、当時は単純にアーティストの窓口として「いかにメーカーから金をとるか」という、経済のウワバミのようなところが多かった(笑)。僕の家は代々自営業だったので、売り上げに応じて自分の収入が変わるというのは当然だと思っていました。「売れようが売れまいが一律で給料などというものが支払われているから、日本では足下を見られて印税が安いんだ」と、音楽業界の経済的な仕組みの矛盾をずっと感じていました。  そこで、ポリスターを出てからは、1作ごとにレコードメーカーと「この原盤制作を○○円で請け負います」という風に契約して、それをコストを低く作って利益を上げる、というやり方をとったのです。それは、自分のアーティスト活動でもプロデュースワークでも同じです。そういうやり方で音楽の経済を作ってきた。そういう意味ではScudelia Electroの5枚目以降はすごく自由にやってきましたね。 ――Scudelia Electro が活躍した2000年代前半頃までは、CDがすごく売れていて業界全体も活況でした。これが変わってきたと実感したのはいつ頃からですか? 石田:自分にとっては2004年――MOTORWORKSを立ち上げた年が大きかったですね。そのときに販売実数を見て「CDも売れなくなってきているのか」と実感しました。鳴り物入りのメンバー(ホリノブヨシ、黒沢健一、田村明浩)ということもあり、いろいろな人たちがビジネス的なチャンスを求めて寄ってきたし、そこで大きなプロジェクトも進んでいたので、いつものように自分で予算管理をせず、人に任せてしまった。蓋を開けてみると、昔のようにCDは売れないし、大風呂敷を広げたプロジェクトになってしまっていたので、ビジネスとしてはうまく回りませんでした。  そこで僕は「時代が変わった」と考えました。その後は自分のソロアルバムやプロデュースワークをやるにあったって、ビジネス的に財布の紐を締めて「小さなパイでも良い作品を作る」という使命感を強く持つようになったんです。そういう意味で、自分一人でもレコードを作れることができるように、プロデューサーとエンジニアを兼任することの重大さを認識しています。人手が掛かればお金も掛かりますからね。そうこうしていると、2000年代の中程から、メジャーメーカーよりも、いわゆるインディーズメーカーからのプロデュース依頼が増えました。それは僕一人に頼めば最後までできちゃうし、安くていい音が録れるスタジオもたくさん知っていたので、コスト的に便利に使ってもらったんだと思います。時代の変遷をすごく感じましたね。  大きなメーカーがCDを作っても売れない時代になってきたのでリリース量も落ちたし、才能のある新人をつかまえて投資、ということをメーカーがしなくなりました。新人発掘量も本当に減りました。逆に、大きな回収が見越していない、低コストでどんどん作れるインディペンデントなメーカーがどんどん元気をつけていきました。
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最近では、若手ミュージシャンから直接プロデュース依頼を受けることも増えたという

――そういったインディーズシーンは当時の勢いを維持できていますか。 石田:今はもう一歩進んでいますね。面白いのが、若者が札束を持って「僕らの楽曲を録ってくれ」と訪ねて来るようになったこと。インディーズレーベルは今もたくさんありますが、それすらも超えて「自分たちで手売りするんだ」という気概を持った若者が増えている。流通が大メーカーからインディーズに移り、今やインディーズから個人に移る……というように、細分化が加速しているように見えます。 ――若手アーティストからプロデュースの依頼があったとき、それを引き受ける基準はどこにありますか? 石田:金額のことは、正直どっちでもいいところはあります。それよりも、今のサウンドを鳴らしている若者とリアルタイムで触れ合うということが、プロデューサーとして何よりの刺激になるんです。ただ、最近はちょっと「それだけではしんどいな」と思っています。 ――「しんどい」と言いますと? 石田:つまり、音楽作品を作るということは、やる気や根性だけではできない。演奏なり歌唱なりに関して、ある程度は理論に基づいた方法論があります。それを「こうやるんだ」と教えても、できない子がいる。当然、できるまでやらなければいけないのですが、そうすると時間がかかってしまいます。「この金額で、これだけの曲数を録ってください」と、一生懸命に集めてきたお金について、「時間がかかったから増額な」とは言えない。そうして、そもそも安い金額で請けている仕事の量だけがどんどん増えて、ほかの仕事が犠牲になる……ということが続いて。結局、試されるのは男気だけという状況です(笑)。 ――若者の基礎的なスキルについては、どんな変化が見られますか? 石田:二極化している気がします。例えばボーカロイドのように、必ずしもそれで「一発当てよう」と思わない多くの人たちがいろいろなものをシェアしながら、どんどん文化を広げているという状況がある。そこには、宅録でやっている人たちの技術的なスタンダードがどんどん上がっているという背景があると思います。デジタルオーディオレコーディングのツールもどんどん安くなっているし、使い方も上手くなっている。一人がいいものを作ると真似し合って、その連鎖が水準を上げていく――特にダンスミュージックやエレクトロニカの分野では、若者の力はすごく伸びていると思います。  一方で、いわゆるギターバンドの歩留まり感は「半端ねえな」と思います(笑)。歩留まり感、というより退化感、劣化感と言った方がいいかもしない。特にヴォーカル/ギターがいるバンドはひどいと思う。「リズム隊」という言い方がよくなくて、リズムやグルーヴは本来、ヴォーカルによるところが大きいんです。一番リズムに気をつけなければいけないのに、「リズム隊」という言葉で、リズムをドラムとベースに押し付け、ヴォーカルは知らん顔。また、ギターという楽器は本来、メロディは弾けるし、リズムは作れるし……と何でもできるはずですが、そこを飛ばして、日本のロックにはコードとギターソロの2つの演奏しか存在していません。それが何十年経っても日本のロックが世界に出て行くことができない大きな理由だと思います。  なんだかんだ言っても、レコードメーカーが潤沢にお金を出していた時代には、売れていても売れていなくても、現場できちんと教育されていたと思います。メーカーもプロデューサーも不在で、バンドだけで音を作ることが増えたことが、質の低下を招いたひとつの原因でしょう。 第3回に続く (撮影=金子山 取材・文=神谷弘一)

松井珠理奈が『いいとも』サプライズ出演! AKB48じゃんけん大会“パーだけで優勝”の裏話を語る

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AKB48『ミリオンがいっぱい~AKB48ミュージックビデオ集~スペシャルBOX』AKS

【リアルサウンドより】  9月18日に開催された『AKB48 34thシングル選抜じゃんけん大会』で優勝した松井珠理奈が、9月19日の『笑っていいとも!』にサプライズゲストとして出演した。  オープニングで木曜レギュラーが並んだ直後、タモリが「さぁ本日、おっ、ゲストが来ております」と話すと、会場にトロフィーを抱えた松井珠理奈が登場。普段の『笑っていいとも!』とは異なる展開に、会場からはどよめきが起こった。  優勝を報じた新聞紙面のパネルが持ち出され、レギュラー陣が「ずっとパーで勝ったんでしょ?」「この勝った時の表情、ハンパじゃないね」「顔もパーみたいになっている」と、優勝した瞬間の松井の表情をからかうと、松井は「やめてください、映さないでください(笑)」と照れ笑いを浮かべた。  タモリに、パーのみで優勝したことについて「ずっとパーって決めていったの?」と尋ねられると、松井は「そうですね。1回戦目にパーを出そうっていうのは決めていったんですけど、そこから2回目もパーで勝てたので、これは最後まで行こうかなと」と、パー戦略がいわゆる“決め打ち”だったことを明かした。  その後、『いいとも!』のセンターとして、タモリが松井にじゃんけんを挑むことに。笑福亭鶴瓶が「(松井は)絶対パーやって」と予想すると、タモリは「(そんなこと言うと)おかしなことになるって。(中略)勝っても負けてもイヤな気分になる」と、及び腰な姿勢を見せた。レフェリーは山崎弘也が担当、「じゃんけんぽい!」の掛け声で両者は共にパーを出し、1戦目は引き分けに。鶴瓶が「(松井は)素直やわー」と褒めると、タモリは「だからやめようって!」「ここで俺がチョキを出したら、世間はなんと言うか」と、世間体を気にした。2戦目も両者はともにパー、3戦目もパーであいこになり、いよいよどちらかが折れなければいけない状況に。4戦目、根負けしたタモリはグーを出し、松井の勝利に終わった。  松井は準レギュラー扱いで「2013年知っとくベッキーワード!ご当地お取り寄せ!新名物SP」のコーナーにも出演。途中、お笑い芸人の平成ノブシコブシが加わり、吉村崇は「本来、俺らがゲストだったんですよ」と、松井が急遽出演することにより、ゲスト枠を外されたことを明かした。また、相方の徳井健太は松井のファンであることを告白し、花束を渡した。  『AKB48 34thシングル選抜じゃんけん大会』で松井が優勝したことに対し、現在、ネット上では「ヤラセだったのでは」との憶測も飛び交っているが(参照:AKB48じゃんけん大会で松井珠理奈優勝 “7連続パー勝ち”にネットでは「ヤラセ」の声も)、『いいとも!』でタモリが松井に勝てなかったように、「場の空気」がじゃんけんの勝敗を分けることもある。なにを持って「ヤラセ」とするかは判断の難しいところだが、篠田麻里子から「後継者」と指名されるほど、これからのAKB48にとって重要なメンバーと認識されていた松井に対し、他のメンバーが「空気を読んだ」ということはあるのかもしれない。 (文=編集部)

堂本剛を追うJuice=Juice チャートが映す、新旧アイドルの対照的な姿

【リアルサウンドより】

2013年09月09日~09月15日のCDシングル週間ランキング

1位:瞬き(堂本剛) 2位:ロマンスの途中/私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)/五月雨美女がさ乱れる(MEMORIAL EDIT)(Juice=Juice) 3位:EXILE PRIDE ~こんな世界を愛するため~(EXILE) 4位:青春花道(ポルノグラフィティ) 5位:乙女!Be Ambitious!(THE ポッシボー) 6位:暦の上ではディセンバー(ベイビーレイズ) 7位:恋するフォーチュンクッキー(AKB48) 8位:風は西から(奥田民生) 9位:メロンジュース(HKT48) 10位:戦姫絶唱シンフォギアG キャラクターソング7(獄鎌・イガリマ)(暁切歌/CV:茅野愛衣)  初週9.5万枚を売り上げ、この週の1位となったのは堂本剛のシングル『瞬き』。ソロとして4年ぶりの首位獲得となった今作は、2年前のシングル『Nijiの詩』に比べて初動売上枚数も大きく増加。本人主演のドラマ『天魔さんがゆく』主題歌という話題性やイベント参加応募を含めた特典もあり、単純には比較できないが、根強い人気を証明した形だ。  ここで改めて特筆すべきことは、このシングル、表題曲の作詞/作曲だけでなく、サウンドプロデュースも堂本剛本人が手掛けていること。音楽番組『新堂本兄弟』などを通して最近ではミュージシャンとしての卓越したスキルも広く知られるようになってきたが、そもそも2002年のソロデビュー当初から自ら作詞・作曲を担当し表現者としての活動を繰り広げてきたのが彼だ。とはいえ、アイドルのイメージを払拭するため別名義の「ENDLICHERI☆ENDLICHERI」を名乗るなど、そのアーティスト活動はなかなか容易にはいかなかった模様。しかもソロの音楽性は、Kinki Kidsのパブリックイメージとは違い、どちらかと言えば繊細な内面性をもとにしたメッセージ色の強いものが中心。「アイドルがアーティストとして活動する」ということには様々な壁があったはずだ。  しかし、ここ数年は再び「堂本剛」名義に戻し、今年5月には尾崎豊や吉田拓郎などの楽曲を歌ったカバーアルバム『カバ』をリリースするなど、真っ正面からミュージシャンとしての活動を展開している。おそらく10年以上かけて「アーティスト・堂本剛」としてのブランドを築き上げた自負もあるのだろう。筆者も一度ステージを観たことがあるが、ファンクの素養を持ち、大物ミュージシャンと渡り合いながら数々の楽器を弾きこなす彼のミュージシャンシップは確かなものだった。シングルのブックレットでは、Aメロの「手と手を合わせ」という箇所に「お墓参りのイメージがある」など、バラード調の楽曲に込めた思いも語っている。KinKi Kidsとして「デビュー以来連続32作シングル首位」というギネス記録を更新し続けながら、アーティストとしての「自己表現」も見せる彼。確実に一つのパイオニアと言っていいだろう。
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Juice=Juice『ロマンスの途中/私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)/五月雨美女がさ乱れる(MEMORIAL EDIT)(初回生産限定盤B)』

 一方、2位となったJuice=Juiceは、まさにこのシングルでメジャーデビューを果たしたフレッシュな女性アイドルグループ。「ハロー!プロジェクトの未来を担う」と注目を集める期待のユニットだ(関連記事:ハロプロの将来は彼女たちの成功次第!? メジャーデビューのJuice=Juiceが背負う期待)。  ハロプロのモーニング娘。は今年1月リリースの「Help me!!」以降バキバキのEDMを導入し先鋭的なダンス・ミュージックへの接近を見せているが、Juice=Juiceも同じく海外のダンスシーンとリンクするようなサウンドが特徴。特に「私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)」は、東欧ダンスポップのテイスト。アレクサンドラ・スタンやインナ、アムナなど、ルーマニア発の歌姫が次々と世界を席巻しているここ最近の趨勢を貪欲に取り入れたナンバーになっている。  一方、ドラマ「あまちゃん」挿入歌の「暦の上ではディセンバー」を歌ったベイビーレイズは6位にランクイン。自己最高位を大幅に更新する躍進となった。「乗り込み!乗っ取り!アイドル!!」をキャッチフレーズに活動してきたアイドルグループだけに、今回は「あまちゃん」ファンを「乗っ取り」人気を拡大した形。同曲が収録された「あまちゃん歌のアルバム」がシングルより先に発売されたこともあり、売り上げはそこまで大きく伸びなかったという見方もあるが、それでも目標の武道館に向けて弾みをつけた格好だ。  ジャニーズ系男性アイドルの中でも独自のアーティスト路線を歩む堂本剛と、シーンを勝ち抜くべく貪欲にファン拡大を狙う数々の女性アイドルグループ。オリコンチャートが映し出しているのは、新旧アイドルの対照的な姿と言えるかもしれない。 ■柴 那典 1976年神奈川県生まれ。ライター、編集者。音楽ジャーナリスト。出版社ロッキング・オンを経て独立。ブログ「日々の音色とことば:」/Twitter

堂本剛を追うJuice=Juice チャートが映す、新旧アイドルの対照的な姿

【リアルサウンドより】

2013年09月09日~09月15日のCDシングル週間ランキング

1位:瞬き(堂本剛) 2位:ロマンスの途中/私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)/五月雨美女がさ乱れる(MEMORIAL EDIT)(Juice=Juice) 3位:EXILE PRIDE ~こんな世界を愛するため~(EXILE) 4位:青春花道(ポルノグラフィティ) 5位:乙女!Be Ambitious!(THE ポッシボー) 6位:暦の上ではディセンバー(ベイビーレイズ) 7位:恋するフォーチュンクッキー(AKB48) 8位:風は西から(奥田民生) 9位:メロンジュース(HKT48) 10位:戦姫絶唱シンフォギアG キャラクターソング7(獄鎌・イガリマ)(暁切歌/CV:茅野愛衣)  初週9.5万枚を売り上げ、この週の1位となったのは堂本剛のシングル『瞬き』。ソロとして4年ぶりの首位獲得となった今作は、2年前のシングル『Nijiの詩』に比べて初動売上枚数も大きく増加。本人主演のドラマ『天魔さんがゆく』主題歌という話題性やイベント参加応募を含めた特典もあり、単純には比較できないが、根強い人気を証明した形だ。  ここで改めて特筆すべきことは、このシングル、表題曲の作詞/作曲だけでなく、サウンドプロデュースも堂本剛本人が手掛けていること。音楽番組『新堂本兄弟』などを通して最近ではミュージシャンとしての卓越したスキルも広く知られるようになってきたが、そもそも2002年のソロデビュー当初から自ら作詞・作曲を担当し表現者としての活動を繰り広げてきたのが彼だ。とはいえ、アイドルのイメージを払拭するため別名義の「ENDLICHERI☆ENDLICHERI」を名乗るなど、そのアーティスト活動はなかなか容易にはいかなかった模様。しかもソロの音楽性は、Kinki Kidsのパブリックイメージとは違い、どちらかと言えば繊細な内面性をもとにしたメッセージ色の強いものが中心。「アイドルがアーティストとして活動する」ということには様々な壁があったはずだ。  しかし、ここ数年は再び「堂本剛」名義に戻し、今年5月には尾崎豊や吉田拓郎などの楽曲を歌ったカバーアルバム『カバ』をリリースするなど、真っ正面からミュージシャンとしての活動を展開している。おそらく10年以上かけて「アーティスト・堂本剛」としてのブランドを築き上げた自負もあるのだろう。筆者も一度ステージを観たことがあるが、ファンクの素養を持ち、大物ミュージシャンと渡り合いながら数々の楽器を弾きこなす彼のミュージシャンシップは確かなものだった。シングルのブックレットでは、Aメロの「手と手を合わせ」という箇所に「お墓参りのイメージがある」など、バラード調の楽曲に込めた思いも語っている。KinKi Kidsとして「デビュー以来連続32作シングル首位」というギネス記録を更新し続けながら、アーティストとしての「自己表現」も見せる彼。確実に一つのパイオニアと言っていいだろう。
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Juice=Juice『ロマンスの途中/私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)/五月雨美女がさ乱れる(MEMORIAL EDIT)(初回生産限定盤B)』

 一方、2位となったJuice=Juiceは、まさにこのシングルでメジャーデビューを果たしたフレッシュな女性アイドルグループ。「ハロー!プロジェクトの未来を担う」と注目を集める期待のユニットだ(関連記事:ハロプロの将来は彼女たちの成功次第!? メジャーデビューのJuice=Juiceが背負う期待)。  ハロプロのモーニング娘。は今年1月リリースの「Help me!!」以降バキバキのEDMを導入し先鋭的なダンス・ミュージックへの接近を見せているが、Juice=Juiceも同じく海外のダンスシーンとリンクするようなサウンドが特徴。特に「私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)」は、東欧ダンスポップのテイスト。アレクサンドラ・スタンやインナ、アムナなど、ルーマニア発の歌姫が次々と世界を席巻しているここ最近の趨勢を貪欲に取り入れたナンバーになっている。  一方、ドラマ「あまちゃん」挿入歌の「暦の上ではディセンバー」を歌ったベイビーレイズは6位にランクイン。自己最高位を大幅に更新する躍進となった。「乗り込み!乗っ取り!アイドル!!」をキャッチフレーズに活動してきたアイドルグループだけに、今回は「あまちゃん」ファンを「乗っ取り」人気を拡大した形。同曲が収録された「あまちゃん歌のアルバム」がシングルより先に発売されたこともあり、売り上げはそこまで大きく伸びなかったという見方もあるが、それでも目標の武道館に向けて弾みをつけた格好だ。  ジャニーズ系男性アイドルの中でも独自のアーティスト路線を歩む堂本剛と、シーンを勝ち抜くべく貪欲にファン拡大を狙う数々の女性アイドルグループ。オリコンチャートが映し出しているのは、新旧アイドルの対照的な姿と言えるかもしれない。 ■柴 那典 1976年神奈川県生まれ。ライター、編集者。音楽ジャーナリスト。出版社ロッキング・オンを経て独立。ブログ「日々の音色とことば:」/Twitter

松井珠理奈が『いいとも』サプライズ出演! AKB48じゃんけん大会“パーだけで優勝”の裏話を語る

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AKB48『ミリオンがいっぱい~AKB48ミュージックビデオ集~スペシャルBOX』AKS

【リアルサウンドより】  9月18日に開催された『AKB48 34thシングル選抜じゃんけん大会』で優勝した松井珠理奈が、9月19日の『笑っていいとも!』にサプライズゲストとして出演した。  オープニングで木曜レギュラーが並んだ直後、タモリが「さぁ本日、おっ、ゲストが来ております」と話すと、会場にトロフィーを抱えた松井珠理奈が登場。普段の『笑っていいとも!』とは異なる展開に、会場からはどよめきが起こった。  優勝を報じた新聞紙面のパネルが持ち出され、レギュラー陣が「ずっとパーで勝ったんでしょ?」「この勝った時の表情、ハンパじゃないね」「顔もパーみたいになっている」と、優勝した瞬間の松井の表情をからかうと、松井は「やめてください、映さないでください(笑)」と照れ笑いを浮かべた。  タモリに、パーのみで優勝したことについて「ずっとパーって決めていったの?」と尋ねられると、松井は「そうですね。1回戦目にパーを出そうっていうのは決めていったんですけど、そこから2回目もパーで勝てたので、これは最後まで行こうかなと」と、パー戦略がいわゆる“決め打ち”だったことを明かした。  その後、『いいとも!』のセンターとして、タモリが松井にじゃんけんを挑むことに。笑福亭鶴瓶が「(松井は)絶対パーやって」と予想すると、タモリは「(そんなこと言うと)おかしなことになるって。(中略)勝っても負けてもイヤな気分になる」と、及び腰な姿勢を見せた。レフェリーは山崎弘也が担当、「じゃんけんぽい!」の掛け声で両者は共にパーを出し、1戦目は引き分けに。鶴瓶が「(松井は)素直やわー」と褒めると、タモリは「だからやめようって!」「ここで俺がチョキを出したら、世間はなんと言うか」と、世間体を気にした。2戦目も両者はともにパー、3戦目もパーであいこになり、いよいよどちらかが折れなければいけない状況に。4戦目、根負けしたタモリはグーを出し、松井の勝利に終わった。  松井は準レギュラー扱いで「2013年知っとくベッキーワード!ご当地お取り寄せ!新名物SP」のコーナーにも出演。途中、お笑い芸人の平成ノブシコブシが加わり、吉村崇は「本来、俺らがゲストだったんですよ」と、松井が急遽出演することにより、ゲスト枠を外されたことを明かした。また、相方の徳井健太は松井のファンであることを告白し、花束を渡した。  『AKB48 34thシングル選抜じゃんけん大会』で松井が優勝したことに対し、現在、ネット上では「ヤラセだったのでは」との憶測も飛び交っているが(参照:AKB48じゃんけん大会で松井珠理奈優勝 “7連続パー勝ち”にネットでは「ヤラセ」の声も)、『いいとも!』でタモリが松井に勝てなかったように、「場の空気」がじゃんけんの勝敗を分けることもある。なにを持って「ヤラセ」とするかは判断の難しいところだが、篠田麻里子から「後継者」と指名されるほど、これからのAKB48にとって重要なメンバーと認識されていた松井に対し、他のメンバーが「空気を読んだ」ということはあるのかもしれない。 (文=編集部)