【TGS】急ごしらえでアトラスグッズも販売!脱帽もののセガの商魂にお粗末すぎる飲食スペース

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セガの販売ブースでは、アトラス製品の売れ行きも上々だったよう。
 6月にゲーム会社・インデックスが、民事再生法の適用を申請したことがゲーム業界を中心に大きく取り上げられた。『真・女神転生』シリーズや『ペルソナ』シリーズをはじめとする人気タイトルを持つ、アトラスブランドを所有する同社の経営危機は、多くのゲームユーザーの不安をかき立てることとなったのだ。  そうした中、去る9月18日にいくつかの報道機関が、ゲーム会社大手のセガがインデックスの事業を譲り受けると報じ話題を集めた。ところが、セガはその日のうちにプレスリリースを発表。そこには、「当社が株式会社インデックスの事業を譲受けるとの報道がなされておりますが、当社が発表したものではありません」と記されていたのだ。この発表を受けて、ゲームユーザーの間ではさまざまな憶測が流れた。まったくのデマなのか? それとも、報道機関がフライングで報じてしまったために「当社では発表していない」が、事業譲渡自体は事実なのか?  しかし、その憶測が飛び交うのも数時間だけのことであった。なんと、セガはその日のうちに事業譲渡を受けることを発表したのである。いったい、この騒ぎはなんだったのか?  腑に落ちないまま、その翌日である9月19日から始まった東京ゲームショウ2013の会場では、セガの物販スペースで多くの人が足を止めた。なんと、発表翌日にも関わらず、物販スペースではアトラスグッズの販売が行われていたのである。しかも、スペースの前に置かれた目録には「慌てて貼りました」とばかりに、アトラスの目録がハミ出して貼り付けられていたのである。「急ごしらえ」とはまさに、このこと。それにしても、事業譲渡が決まった翌日に、早くも物販を始めるとは……。商機を逃さないやり方には脱帽である。  まさに商売人の鏡というべきセガの物販スペース。だが、その奥には逆に「やる気あるのか?」と唖然とするスペースもあった。それが、さまざまな食べ物が集まる飲食スペースである。近年、こうしたイベントでは作品とコラボしたメニューが並んだりして賑わうのだが、TGSには、そうした要素はない。唯一のコラボメニューは『初音ミク』のドミノピザだけで、あとは、唐揚げ、ラーメン、焼きそば……。さまざまなご当地もののB級グルメが並んではいるのだが、いまいちパッとしないのである。

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飲食スペースでは地べたに座り、食事をする人々の姿が見られた。
 しかも、驚くのは飲食スペースに椅子が皆無であることだ。パブリックデーには、待機列ができるので、空間を空けとかなければならないのは、しょうがない。とはいえ、立ち食いのテーブルが片隅にあるだけなので、多くの人が地べたに座ってメシを食わなければならないのだ……。  業界関係者からユーザーまで、せっかくの楽しいイベントなのに。食べ物に手を抜かれると、がっかりだよ!

西野カナと浜崎あゆみのジャケットに見る、新旧“ギャルのカリスマ”の今

【リアルサウンドより】

2013年09月16日~2013年09月22日のCDアルバム週間ランキング

1位:Eighth Wonder(AAA) 2位:Love Collection ~mint~(西野カナ) 3位:Love Collection ~pink~(西野カナ) 4位:ツマビクウタゴエ~KOBUKURO songs,acoustic guitar instrumentals~(小渕健太郎/コブクロ) 5位:小さな生き物(スピッツ) 6位:PASSAGE(宮野真守) 7位:ayumi hamasaki 15th Anniversary TOUR ~A BEST LIVE~(浜崎あゆみ) 8位:THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+ GRE@TEST BEST! -THE IDOLM@STER HISTORY-(THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+) 9位:THE SINGLES COLLECTION(FTISLAND) 10位:ドリーム・シアター(ドリーム・シアター)
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『ayumi hamasaki 15th Anniversary TOUR ~A BEST LIVE~』(avex trax)

 先週3位と4位だった西野カナのベストが、一段ずつランクアップしている今週のチャート。金髪+丸顔+やたらと大きな瞳、というルックスは10年ほど前の浜崎あゆみにそっくりなのだが、そのあゆ、デビュー15周年を迎えて7位に登場。売上も15000枚程度とかつての勢いは衰え、本人もギャルという年ではなくなり、今「ギャルの共感呼びまくり!」と言われる西野てめぇナメんなよ、みたいなジャケ。正直怖いです。  そして、今さら驚きもないヒット曲満載のライブ・アルバムを今も発売直後に購入する約15000人のファンというのは、律儀というか義理堅いというか、一生あゆ命!と心に刻んでいる本気のヤンキーではないかと勝手に想像。流行りというだけで作品に飛びついてくれる10代ギャルが顧客ではなくなった今、生き残りたいなら気合いと仁義の道でしょう! そういう覚悟さえ感じるジャケット。10年後の西野カナはどんな顔になっているのだろうか。  さて、たった46000枚の売上でAAAが1位に輝いてしまうように、ビックネームのビッグセールスが皆無といってもいい今週。4位にランクインしたのはコブクロ・小渕健太郎だ。コブクロで1位じゃないの?と思われそうだが、これはギターの多重録音によるインストゥルメンタル作品。いくら小渕本人の演奏でコブクロの名曲が蘇るといっても、あの歌声、あのハーモニーがないコブクロというのは牛肉のないすき焼きみたいなもので、売上も22000枚と地味なもの。それでも買うファンというのは、とにかくコブクロが好きで、コブクロ的な優しさと暖かさに癒されたいのだろう。タイプとしてはあゆのファンの対極だ。  どちらも、新曲があるわけでもなければ特別な話題性もない、本当にコアファン向けの作品。7000枚の差は、あゆの抱える「孤独と強さ」よりも小渕のつまびく「柔らかな癒やし」のほうがウケるという結果か。なんだかんだ言っても健全だ。 ■石井恵梨子 1977年石川県生まれ。投稿をきっかけに、97年より音楽雑誌に執筆活動を開始。パンク/ラウドロックを好む傍ら、ヒットチャート観察も趣味。現在「音楽と人」「SPA!」などに寄稿。

実家破産にお笑い芸人…TGSで語った『パズドラ』ガンホー社長の半生と"ヒットの方程式"

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TGSに登場した森下一喜氏(写真右)。写真左は、日経BPヒット総合研究所研究員の品田英雄氏。
 スマホやタブレットPCで楽しめる人気ゲーム『パズル&ドラゴンズ』(以下、『パズドラ』)で、株価を上げて一躍注目を集めたガンホー・オンライン・エンターテイメント。これまで『ラグナロクオンライン』以外に、爆発的な人気を得るタイトルを持てず「低迷している」というイメージの強かった同社は、『パズドラ』一作で一気に業績を回復したのである。そんなガンホーを率いる代表取締役社長の森下一喜氏が、9月19日に東京ゲームショウ2013初日の基調講演第二部に登場した。基調講演とはなっているものの「講演は苦手なので3度も断った」という森下氏。そこで日経BPヒット総合研究所研究員の品田英雄氏を相手に、対談という形で「講演」は進行した。  まず品田氏が投げかけた質問は、1900万ダウンロードを突破した『パズドラ』がヒットした理由である。これまで、幾度かの講演で「方程式はない」と繰り返し発言している森下氏は、ここでも「ヒットの方程式はやっぱない」と回答した。 「みんな聞いてくるのですが、僕自身は分析をしようとしていません。どちらかというと、失敗の分析のほうが大切。成功は、タイミングとか運です。時代時代によって変わってくるユーザーも進化しているのだから、方程式を使っていたら、ついていけません」(森下氏)  そうした中で、「成功の理由があるとすれば……」として挙げたのが、最初は横向きのゲーム画面だったものを縦に変えさせたことだという。またドロップ【編注:『パズドラ』のパズルの構成要素】が、どちらにでも動くようにして属性を加えたことも、つけくわえる。なぜ、森下氏は成功の方程式の存在を否定するのか。その理由と思われるのが、次の発言だ。 「『パスドラ』というフォーマットは早く壊していかなくてはいけないと考えています。『バズドラ』のヒットまで、『ラグナロクオンライン』を越えるゲームをつくることは、できませんでした。成功体験のフォーマットを持っていると、変わることはできないんです」(同)  成功体験を重視せず、常に新しいことを考える。そのために、同社の環境はちょっと変わっている。会場では、森下氏自らが撮影した社内の映像が流れたが、文字通り和気藹々である。また、会社をあげてサンバカーニバルへの参加に取り組んでいるというのも、注目すべきポイントだろう。 「会社が100人を越えて、一体感がなくなったので、どうしようかと考えたんです。そこで、お祭りが好きなので、阿波踊りか、よさこいソーランかサンバのうちどれかに参加するといいんじゃないかと。それで、事務局に電話したら、サンバがけっこう自由に踊ってよいとのことで、浅草サンバカーニバルに出ることになりました」(同)
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 会社の業績が右肩上がりなことからも、この試みは成功しているといってよい。しかし、講演中に「今は、大金持ちなわけですが……」と品川氏に投げかけられた、森下氏の言葉は衝撃的だった。 「あくまでバーチャルですから」(同)  この言葉に続けて、森下氏は次のように語った。 「お金がそんなにあるわけではなく、今でもUR(都市機構)に住んでいます。車もあんまり興味がないんです」(同)    ここからしばらく続いたのは、森下氏の人生の話。「寿司屋というのは、店が迎えに来るもの」と思っていたほどの大金持ちだった実家が、高校生の時に破産。その後「モテるのではないか」と芸人を目指すもコンビは解散。そして、内装工をやっていた時に「スーツを着ていたらモテるのではないか」と考えて、ソフトウェア会社に入った末に今に至るのだという。  こうした人生を聞くと森下氏の「あくまでバーチャルですから」という言葉は株価が上昇し、業績が右肩上がりの状況なんて、長くは続かないという意味だと見て取れる。ゆえに、森下氏は常に過去の成功体験に囚われるのではなく、新しいものを開発することを止めないのだ。 「幸せなのは、ゲームをつくることしか考えなくてよいこと」とも語った森下氏。まだまだ成長を続ける『パズドラ』だが、その勢いもいずれは止まる。その前に、どのような次の手を打ってくるかが興味深いところだ。

YOSHIKIのドラム破壊パフォーマンスにAKB48指原が爆笑…珍シーン続出の『Mステ』27年史

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Yoshiki『Yoshiki Classical』(X Project)

【リアルサウンドより】  9月27日、19時より『ミュージックステーション3時間スペシャル』(テレビ朝日)が生放送された。「もう一度見たいライブ映像ベスト70」を紹介しながら、『Mステ』27年間の歴史を振り返るという内容で、スタジオゲストにはAKB48、きゃりーぱみゅぱみゅ、Perfume、Sexy Zone、柏木由紀、flumpool×Mayday、奥田民生、斉藤和義、そして16年ぶりにYOSHIKIが出演するという、豪華な番組となった。さらに5年間『Mステ』のサブMCを務めた竹内由恵アナウンサーが、今回で卒業することも明かされた。  「もう一度見たいライブ映像ベスト70」は、2003年に六本木ヒルズがオープンし、テレビ朝日が新社屋を構えたことを記念した、嵐のスペシャルライブからスタート。小泉今日子、篠原涼子、光GENJI、ポルノグラフティ、広末涼子、いきものがかり、西野カナ、サザンオールスターズ、ケツメイシ、大黒摩季、GLAY、ゆず、SMAP、ゴールデンボンバー、中山美穂、KinKi Kids、JUDY AND MARY、SPEED、モーニング娘。、プリンセスプリンセス、Mr.Children、B'z、ZARD、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT、宇多田ヒカルなど、この27年間のJ-POP史を彩ったミュージシャンたちが多数登場した。 “t.A.T.uドタキャン事件”や、嵐のシースルー衣装など、今も語り草となっている印象的なシーンも多く、スタジオゲストたちが大きなリアションをとる姿も見られた。  X JAPANのYOSHIKIがドラムセットを破壊する映像が流れたときには、きゃりーぱみゅぱみゅやAKB48のメンバーなど、若手のゲストが目を丸くして観賞。指原莉乃や渡辺麻友に至っては、驚きを通り越して爆笑するほどだった。YOSHIKIは当時を振り返り「あの時、HIDEとかと『今日やっちゃおうぜ』って話していたんですよ。それで一応、カメラマンの人たちに『今日なんかするかもしれないから避けてて』って話したんですけど、(カメラマンが)突撃してきたんですよ。どうしようかなーって思って、(でも)投げちゃいました。16年前でしたっけ、すいません、謝ります(笑)」と、貴重なエピソードを話した。  ライブでは、AKB48、Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅらアイドル勢は、ヒット曲のメドレーを披露。奥田民生と斉藤和義は、1997年の斉藤和義のヒット曲『歌うたいのバラッド』をセッションで演奏した。そしてYOSHIKIは、スタジオ内に雨を降らせるというシュールな演出の下、クリスタルピアノでX JAPANの大ヒット曲『Forever Love』を演奏、大島優子らが感激の眼差しでそのパフォーマンスを見つめる模様も映された。 「もう一度見たいライブ映像ベスト70」の第1位には、1999年、当時16歳の宇多田ヒカルがテレビに初登場した際の映像が選ばれ、視聴者からは「16歳とは思えない堂々とした姿、その歌声に圧倒された」などの声が寄せられた。  番組の最後では、演出のためにずぶ濡れになってしまったYOSHIKIに対し、竹内アナが「今夜の出演いかがでしたか?」と感想を尋ねると、はにかみながら「濡れました(笑)」と答える場面も。この日を最後に番組を卒業する竹内アナは、タモリから花束を渡され、「タモリさん、ありがとうございました。タモリさんが本当に音楽を愛しているから、こんなに素晴らしい番組なんだと思います」と締めた。  日本のポップミュージックを牽引し、数々の名曲を届けてきた『ミュージックステーション』。今回のスペシャル番組では、多くの視聴者が当時を思い出し、懐かしさを覚えたのではないだろうか。 (文=編集部)

「大島優子演じる女編集がむかつく」「再現度は高い」草なぎ剛主演の手塚治虫ドラマに異論噴出!?

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関西テレビ放送の『神様のベレー帽~手塚治虫のブラック・ジャック創作秘話~』公式ホームページより。
 9月24日、関西テレビ・フジテレビ系で特別ドラマ『関西テレビ放送 開局55周年記念ドラマ 神様のベレー帽~手塚治虫のブラック・ジャック創作秘話~』が放送された。SMAPの草なぎ剛がマンガ家の手塚治虫を、AKB48の大島優子が女性マンガ編集者を演じることもあり、放送前から話題となっていた。  このドラマは、2012年に『このマンガがすごい!』(宝島社)オトコ編第1位を受賞した、宮崎克と吉本浩二によるマンガ『ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事現場から~』(秋田書店)を原作としているが、そのストーリーはまったく異なる。ドラマのストーリーは大島演じる、手塚治虫のマンガを読んだこともない編集者が、過去にタイムスリップして手塚治虫の担当編集となり奮闘するというものである。原作には登場しない、大島が演じる女性編集者については放送中からマンガ家や編集者からツイッターで不満のツイートが飛び交った。  マンガ家の平野耕太は「見たいのはBJ創作秘話であって、クソ女編集の右往左往じゃねえ」とツイート。マンガ評論家としても著名なマンガ家・いしかわじゅんは「この若い女の編集者、形通りの演技するなあ。原稿見る時にも、コマを追ってないし。ページの一ヶ所見てるだけ」と不満をぶつけた。  草なぎが演じる手塚治虫に加えて、「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)の名編集長・壁村耐三を演じたのは佐藤浩市。演技力に定評のある2人に挟まれて大島の演技にアラが目立つのは、仕方がないだろう。おまけに、大島の演じる女性編集者は、秋田書店の編集者なのに手塚治虫のマンガを読んだこともない挙げ句に、マンガのデキはマンガ家の責任だと考えている、かなり痛い設定である。 『ヤングキングアワーズ』(少年画報社)編集長の筆谷芳行は「とにかくこの女性編集、なんかむかつく」「昨日のドラマ、見返してみた。ビミョーな気持ちになられた業界スジの方々は多いと思うけど、一般的にはいいのかなと思ったり。ただ、奇人ぶりばかりに焦点あてて、作品の凄さにちっともいかないのがなんとも。作品あってのマンガ家でしょうに」とツイートを放った。  さらに、手塚治虫の娘・手塚るみ子は「大島優子をfeatすればするほど手塚治虫も壁村編集長もインパクトが無くなり存在感がボケるなぁ…」とツイート。しかし、その後に「大島優子さんには不満どころかドラマに出演して下さって感謝してますよ。おそらく事前に手塚作品を読んだり色々と勉強下さったことと思いますし。役とはいえ手塚番になれたのは羨ましいと思う手塚ファンも多いのではないでしょうか」と「大人の感想」を述べている。  多くの業界関係者や手塚ファンをビミョーな気分にさせた、このドラマ。とはいえ、再現度の高さで評価すべき点もあった。それが、手塚治虫の使っていた原稿用紙である。放送中、ネット上では「使っている原稿用紙が模造紙みたい」「薄すぎる」といった批判もあったが、実は手塚の使っていた原稿用紙は薄かったのである。この史実を知るファンの中には、YouTubeなどにアップされている生前の手塚の執筆風景をリンクして、再現度の高さを評価している。  もうひとつ、当時を知る人々の間で評価が分かれたのが、佐藤演じる壁村編集長のキャラ設定である。壁村編集長は、現在でも出版業界で数々の喧嘩伝説が語られる人物だ。ある時は喧嘩をして腹を刺されたが、セロテープで傷口をとめて編集部に戻って校了まで作業を続けたという真偽不明の伝説も。藤子不二雄Aの『愛…しりそめし頃に……』(小学館)では、壁村を模した壁岩という編集者が登場し、ナイフを持ったチンピラを倒すシーンが描かれている。『ブラック・ジャック創作秘話』でも、ほとんどヤクザとしか思えない壁村の怖さが何度も描かれている。それに比べると佐藤が演じる壁村は優しすぎるというわけである。とはいえ、2時間ドラマで壁村喧嘩伝説を再現するのはちょっと難しいところ。ここは、連ドラ化して、きちんと描いてほしいと多くのファンは願っているのではなかろうか。  そうした中、当時「週刊少年チャンピオン」で『ふたりと5人』(共に秋田書店)を連載していた、吾妻ひでおは、「あのバー良い思いで無いなあ・・・。」「佐藤浩市だんだん本物の壁村さんに見えてきた、怖い」と、当時の恐怖をツイート。さらに壁村編集長が「なにがなんでも原稿を取ってこい!」と檄を飛ばす場面に対し、「嘘です、私代原描かされました」と、手塚氏が原稿を落とした場合の事前策を密かに進めていたということを明かす暴露ツイートまで!  吾妻は2009年にコアマガジンから出版された『誰も知らない人気アニメ&マンガの謎』内に描き下ろした「夢見る宝石 漫画家ドナドナ物語」の中で、「うちは山●さんと鴨●君で売れてるから吾妻さんはもういいやごくろうさん」と言われ「この時編集長だった●●●●【引用者注:壁村編集長のこと】さんの絞り滓を見るような冷たい目今でも忘れません●●●●殺す! 注 ●●●●さんは亡くなりました」と、いまだに壁村に対する怒りを抱えている様子。ドラマを見ながら、過去のトラウマをえぐられたようだ。  あくまでテレビドラマとして一般ウケを重視したために、関係者やファンからは不満もあった、このドラマ。しかし、そうした面も含めてツイッターを中心に盛り上がっていたのだから、製作側にしてみればしてやったりだったのではなかろうか。

河合奈保子の娘kahoのデビューで注目 80年代ミュージシャン“二世”の実力は?

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kahoアーティスト写真

【リアルサウンドより】  1980年代に「エスカレーション」や「スマイル・フォー・ミー」などのヒット曲で知られたアイドル歌手、河合奈保子の娘、kahoが11月27日に両A面デビューシングル『every hero/Strong Alone』で、ソニー・ミュージックレコーズよりCDデビューすることが明らかになった。また、収録曲「every hero」は、堀北真希主演フジテレビ系新ドラマ『ミス・パイロット』(10月15日スタート、火曜午後9時)の主題歌にも抜擢されている。  kahoは東京生まれで、現在オーストラリア在住の14歳。かつて宇多田ヒカルのヘアメイクを担当していた父親、金原宜保氏の繋がりで、宇多田ヒカルを手掛けた三宅彰プロデューサーにデモ音源が渡り、デビューが決まったということだ。三宅彰プロデューサーは、「kahoの歌とその創り出す音楽に初めて触れた瞬間、今までにない新しさとそこはかとない懐かしい衝動が走りました」と、その才能に期待を寄せている。  現在、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の影響もあり、80年代のアイドルやミュージシャンに再び注目が集まっているが、その二世が両親と同じ道を辿っているケースは少なくない。  kahoのように、親が80年代に活躍したミュージシャンで、現在すでに活動している二世ミュージシャンを見てみたい。

その1:武川アイ(父:ゴダイゴ、タケカワユキヒデ)

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武川アイ『Dreamer』(J-more)

 2009年11月に1st.シングル『I WILL』でメジャーデビューを果たした武川アイは、1978年にテレビ番組『西遊記』のエンディングテーマ「ガンダーラ」、同主題歌「モンキー・マジック」を発表し、80年代の半ばまで活躍したロック・バンド、ゴダイゴのメインボーカルを務めたタケカワユキヒデの四女。帝京大学客員教授で、文化人としても知られるタケカワユキヒデの娘とあって、武川アイも早稲田大学に在学中の才女だ。海外アーティストとの親交もあり、9月22日には、ロシア人プロデューサーのSergeyとコラボした『Waiting For You』を発売したばかり。世界を股にかけた活躍が期待されそうだ。 オフィシャルサイト

その2:神田沙也加(母:松田聖子)

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Silent Lily『少女シンドローム』(SOUND MISSION)

 神田沙也加は、来年デビュー35周年を迎える松田聖子の娘。2002年5月、SAYAKA名義で『ever since』を発売し、メジャーデビュー。2006年には神田沙也加名義で活動開始。2012年には元CORE OF SOULのソン・ルイ、飯塚啓介とともに結成したバンド、Silent Lilyとして、シングル『少女シンドローム』も発売している。最近では、ロリータファッションの専門誌『KERA』のモデルとしても活躍中だ。 オフィシャルサイト

その3:Hey! Say! JUMP・岡本圭人(父:岡本健一)

 ジャニーズの人気グループ、Hey! Say! JUMPのメンバーである岡本圭人の父は、80年代に活躍したジャニーズのロックバンド、男闘呼組のギタリストだった岡本健一。テレビドラマ『3年B組金八先生』では、親子二代で不良役を演じるなど、共通点も多い。今年8月には『あまちゃん』に出演している有村架純との熱愛写真が流出して話題となったが、浮名が流れるのも人気の証だろう。

その4:尾崎裕哉(父:尾崎豊)

 1983年、シングル「15の夜」とアルバム『十七歳の地図』で鮮烈なデビューを飾った尾崎豊の息子、尾崎裕哉もまた、父の背中を追っている。尾崎裕哉は、2010年10月2日から2013年3月29日まで、エフエムインターウェーブでラジオ番組『CONCERNED GENERATION』のDJを務めていた。昨年、尾崎豊の没後20年を偲んで開催された『尾崎豊特別展 OZAKI20』の記者会見では、尾崎豊の代表曲のひとつ「僕が僕であるために」を熱唱し、その姿が父の生き写しだと話題に。2013年の1月には、赤坂BLITZで行われた「Live to RISE ~SUKIYAKI NEXT GENERATION~」に出演し、ライブデビューを果たした。現在はエフエムインターウェーブでラジオ番組『Between The Lines』のDJを務めている。 『Between The Lines | Program Blogs - InterFM』

その5:美勇士(父:桑名正博 母:アン・ルイス)

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美勇士『Over the View』(インポート・ミュージック・サービス)

 1970年代から1980年代にかけて「ラ・セゾン」や「六本木心中」「あゝ無情」などのヒット曲を歌ったアン・ルイスと、同時期に「セクシャルバイオレットNo.1」で人気を博したロック歌手、桑名正博の息子である美勇士は、2000年にシングル『Over the View』でデビュー。2008年には3ピースバンド、トライポリズムを結成。精力的にライブ活動を行っている。昨年10月26日に逝去した桑名正博とアン・ルイス、そして美勇士が3人で作ったというシングル『ONE』は、今年の10月23日に発売する予定。

その6:桑田祐宜(父:桑田佳祐)

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READ ALOUD『無花果』(CALLING COMER)

 サザンオールスターズ・桑田佳祐の息子、桑田祐宜もまた、ミュージシャンとしての道を歩んでいる。桑田祐宜はロックバンド、READ ALOUDのボーカル兼ギターを担当。2012年11月にはファースト・アルバム『A』を、2013年6月にはセカンド・アルバムの『無花果』をリリースしている。8月8日発売の『女性セブン』によると、桑田祐宜は現在、全国のライブハウスで演奏活動を展開しているとのこと。  宇多田ヒカルや森山直太郎など、大きな成功を収めた二世ミュージシャンもいるが、音楽は何といっても実力勝負の世界。今回紹介したミュージシャンたちは、どのような活躍を見せてくれるのだろうか。 (文=マツタヒロノリ)

日本発売は"最遅"でも売り上げ見込み「全世界500万台」! PlayStation4の可能性

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東京ゲームショウ2013では、PlayStation4が飾られ、注目を集めていた。
 9月19日から22日まで開催された東京ゲームショウ2013。今回、ゲーム業界関係者の中で「目立った話題作がない」と囁かれる中で注目を集めたのが、19日に行われたPlayStation4(以下、PS4)の説明会だ。  当日の午前10時半からゲームショウの基調講演として始まった説明会の会場は満席となり、前方の関係者席にも来場者を誘導するほど。説明会はPVの上映から始まった。そのPVは、リア充なヤツらが自宅ではPS4、外出中はPSPで仲間たちと盛り上がっているという展開で、余すことなくPS4の魅力を伝えるというものであった。  登壇した、ソニー・コンピュータエンタテインメントの代表取締役社長兼グループCEOのアンドリュー・ハウス氏は「ゲーム専用機という言い方は古くなった」と語った。コアユーザーの期待に応えつつ、ライトユーザーが、楽しむことができるプラットフォームを提供するのが、PS4の目的だというのである。この目的を実現するものとして紹介されたのが、発売と同時にリリース予定のアプリ「PlayStationApp」である。これは、いわばPS4を軸としたSNSだ。 「このアプリを使えばスマホなどでも、ゲームを実行することが可能です。友達のアップロードしたゲーム動画や、友達がなにをしているかを見ることもできます。もちろん、TwitterやFacebookとリンク可能です」  ユーザーの嗜好は自宅で腰を据えて、じっくりと楽しむよりも、携帯ゲーム機やスマホやタブレットPCを利用して、どこでも手軽に楽しめるゲームを求めている。そんな中でも、没入感あるゲームを引き続き大事にしよう。しかし、そんなゲームをどうやったら外に持ち出せるか? PS4はこの命題の回答であると共に、一人で楽しみつつ、多人数でも楽しむこともできるという新たな目標にも挑戦しようとしているのだ。
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基調講演を行なったアンドリュー・ハウス氏。インディーズ開発者への協力体制をより明確にしていた。
 しかし、いかにプラットフォームを整えても魅力的なコンテンツがなければ無意味である。今回、ハウス氏が強調したのはPS4のインディーズ開発者に対するケアである。 「ゲーム業界も映画業界のように、ハリウッドのようなものからインディーズのものまである産業になっていくと思います。ですので、PS4は(インディーズ開発者に向けて)開発のしやすさを提供したいと考えているのです」(ハウス氏)  ハウス氏は、インディーズ開発者のPS4のプラットフォームへの参加を促進するために開発環境を整えるだけでなく流通面でも協力を行っていくことを表明している。インディーズ開発者への手厚い協力体制は、以前より打ち出されているが、この方針に対するレスポンスは大きく「(PS4への)参入表明はE3(Electronic Entertainment Expo 世界最大のゲーム見本市。今年は6月に開催)時点での105社から現在620社に拡大している」(同)という。  ハウス氏に続いて登壇したSVP(シニア・バイスプレジデント)兼第一事業部事業部長の伊藤雅康氏らは、新型コントローラーのデュアルショック4をはじめ、PS4の新たな機能を説明し、その魅力を余すことなく語った。
 
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PS4の試遊ブースの様子。試遊のために長蛇の列ができていた。
  これまで発表されている以上の目新しい情報はほとんどなかった今回の基調講演。この講演の目的は、開発者に向けてPS4への参入促進がメインだったと考えるのが自然だ。E3以降も、開発者への協力体制を繰り返しアナウンスしていることはハウス氏の発言の通り、着実に成果を上げている。会期中、PS4の試遊ブースに長蛇の列が出来たことも、有効に機能しそうだ。講演の中でハウス氏が示した2013年度中の売り上げ見込みは全世界で500万台。PS4の発売は、諸外国が軒並み2013年中に発売される一方、日本の発売予定が2014年2月22日と大幅に遅れることも話題となったが、まずは、発売に併せて、どれだけのタイトルが投入されるのか、期待したいところである。

福山雅治が『徹子の部屋』に出演 ノーパンでコンサートを行うワケを語る

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福山雅治『誕生日には真白な百合を/Get the groove』ユニバーサルJ

【リアルサウンドより】  本日、9月25日18時53分より放送された『出張!徹子の部屋パート6 夢トーク豪華4本勝負 お宝映像も大放出スペシャル』(テレビ朝日系)に、福山雅治、松田聖子らが出演した。  番組は都内某レコーディングスタジオからスタート。福山が高校時代に皿洗いのアルバイトをして購入したというギターを含む、数々の楽器に司会の黒柳徹子は興味津々。福山が演奏するアコースティックギターに合わせ、黒柳が「アメイジング・グレイス」をハミングした後は、黒柳が福山に「色々な楽器があるんですけど、触ってみていただいても良いですか?」と、次々と楽器の演奏を“おねだり”。普段はなかなか観られない、福山のドラム演奏やベース演奏が披露された。  トークは、レコーディングスタジオに特設したセットで開始。福山は、『徹子の部屋』に出演するのが芸能界デビューした時に掲げた3つの夢のひとつだったとして、「ひとつは『笑っていいとも!』のテレビショッキングにゲストとして呼んでもらうこと、ひとつは『オールナイトニッポン』に参加すること、そしてもうひとつは『徹子の部屋』に呼んでもらうっていうのが、僕の目標だったんですよ」と語ったが、黒柳は「何回も出て頂けないかとお願いしたにも関わらず、なんか、出て頂けないという話だった。(中略)だから、ずっとお待ちしていたんですよ」と、鋭いツッコミを入れた。  幼少期の写真を披露するコーナーでは、音楽を始めたきっかけについて語った福山。「兄がブラスバンド部だったんですよ。年子だったんですけど、ちょうど中学に上がる時に実家が増築されて。(中略)で、兄貴が『もしブラスバンド部に入ってくれたら、新しくできた部屋をお前にやるから』って言われて、その条件で入ったんですよ」と、実兄の影響を振り返った。また、学生時代にモテたエピソードを尋ねられると、「僕はバカな子だったんで、(バレンタインに)袋とかを用意して行ってた。今年は相当来るなと思って」と語ったが、思いのほかチョコを貰えなかったというエピソードも明かした。  番組では、20年前に大ヒットしたドラマ『ひとつ屋根の下』についても言及。黒柳が「噂では、(キャストの)みんなが本当に仲が良くてね、そういう仲の良さが画面にも出ているので、(ドラマの)評判が良かった」と話すと、福山は「仲良かったですね。ご飯は“消えもの”って業界用語で言われるんですけど、シーンが終わってもみんなでずーっとご飯食べて。(中略)本人と役柄を重ねあわせて会話しながら、心配し合ったり応援し合ったりみたいな、そんな空気だったんですよね」と、当時を振り返った。  さらに、福山がライブに「ノーパンで挑む」理由も説明。「1994~95年の当時です。その時に、3ヵ月か4ヵ月で50本くらい回るツアーがあったんですよ。その時に下着の着替えが間に合わないので、コンサートが終わった後に汗でびっしょりになったパンツを、毎日シャワー浴びながら洗濯して干していたんですよ。(中略)で、ある日ハッと気づいたんですけど、さっきまでキャーキャー言われた熱狂の中にいたのに、その後急いでホテル帰ってきて、急いでパンツ洗ってっていうのが(バカらしくなってしまって)もうやめた!って思ったんですよ」と、ツアー中のパンツ洗いに辟易したことを明かした。また、コンサート中に「チャックが開いていた」ために、ファンに不適切な姿を見せてしまった失敗談まで語り、黒柳を苦笑させた。  番組の後半では、他のゲストとのトークが終了した後に、福山が再び登場。黒柳のおすすめの料理屋である「新和食 HAL YAMASHITA 東京」で食事を楽しみながら、趣味のカメラや、アフリカ旅行の話に花を咲かせた。食後には、黒柳が後頭部の膨らみの中から“あめ玉”を取り出し、福山に与えるシーンも見られた。  エンディングロールでは、冒頭のスタジオで撮影された、福山の演奏による『徹子の部屋』のテーマ曲も披露。オペラを習っていた黒柳がハミングし、貴重な映像となった。  今回、『徹子の部屋』初登場で、様々なエピソードを披露した福山雅治。9月28日には主演映画である『そして父になる』も公開される。 (文=編集部)

ももクロのセーラームーン舞台生出演で観客席がカオスに モノノフと原作ファンが火花散らす!?

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ももいろクローバーZ『5TH DIMENSION』

【リアルサウンドより】  東京渋谷のAiiA Theater Tokyoにて上演中のミュージカル「美少女戦士セーラームーン-La Reconquista-」に9月21日、ミュージカル主題歌『ムーンライト伝説』を担当しているももいろクローバーZがサプライズ出演。観客席の反応が大盛り上がりとは言い難い状況だったことから、ファンの間で議論を呼んでいる。  ももクロのメンバーは通常、毎日日替わりで劇中の映像に出演。舞台のメンバーにアドバイスをするという役どころだったが、今回はゲストとして全メンバーが生出演。劇の最後に主題歌の『ムーンライト伝説』を歌った。当日に告知されたことから、この演出を観るために、ももクロのファン、通称“モノノフ”がチケット入手に奔走。セーラームーンファン中心のいつもとは異なった客層となった。  ネット上ではモノノフが「セラミュファンって客も演者と一緒に舞台を盛り上げていこうっつー意識薄い感じはしました」などと、ももクロのパフォーマンスに対する反応が少ないことに不満を漏らす一方、原作のファンは「ももクロちゃんのためにセラムンはおまけだと思ってるやつらが来るの悔しいから、ももクロちゃんいなくてよかった」と突っぱねるなど、対立の構図が生まれている模様だ。  なぜファン同士にこのような軋轢が生じたのか。当日の公演を鑑賞したエンタメ系雑誌の編集者に、会場の様子を尋ねてみるとともに、軋轢が生じた原因を尋ねてみた。 「まず、原作のファンはオリジナルの『ムーンライト伝説』を聴き慣れているので、ももクロが歌う最新バージョンに違和感を覚えている人も少なくありません。また、今回はヒーローのタキシード仮面役を、元宝塚歌劇団宙組トップスター、大和悠河が演じていたので、客席の前列には指定席を取った宝塚ファンが多く、さらにファン層が入り混ざっていました。宝塚ファンにはスター演者が舞台に登場した時に拍手をする、という風習があるのですが、主役ではないタキシード仮面が登場するたびに大きな拍手が沸き起こる様は、原作ファンにとっては不思議な光景に映ったことでしょう。さらに、席の後ろの方では、ももクロの登場に対してモノノフたちが『あーりーん!』 などと叫んでいたのですから、ファン同士の“ノリ”の違いはちょっとしたカオスでした」  では、今回のキャスティングにはそもそも無理があったということだろうか。 「ももクロ自体がそもそもセーラームーン世代ではないので、長年のファンの一部には『小娘が歌っているのは面白くない』という思いもあるのでしょう。しかし、ももクロの登場時に一番大きな歓声が上がったのも事実。多くの原作ファンや宝塚ファンは、基本的にももクロを敵視しているわけではないのです。総じて見れば、舞台を楽しめた客が多いのではないでしょうか。熱心なファンにとっては納得いかない部分もあったかもしれませんが、セラミューが新たなファン層を獲得するという点においては、悪くなかったと思います。実際、モノノフ側からも『まさかセラミューがこんなに面白いとは思わなかった』という声もありました」  今回のももクロ出演をめぐって対立が生じたとしたのなら、その理由は「ファン同士の文化の違い」という面が大きそうだ。近年、アイドルが他のカルチャーに進出するケースが増える中、それぞれのファン同士が認め合う寛容さが必要とされているのかもしれない。 (文=松下博夫)

下手すりゃ逮捕で死刑確実? 中国人マンガ家が現地で描いた命がけのマンガ『中国のヤバい正体』

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『中国のヤバい正体』(大洋図書)
「水道水は沸かしても飲めない」「学歴社会なのに成績はカネで買える」「物価は上がるのに給料がついていかない」「大気汚染は深刻」「豚が一万頭も川に投棄されて流れてきた」……どれも、近年の中国で起こっている現実である。  どこのネトウヨ情報かと思いきや、この情報を伝えているのは、中国現地のマンガ家なのだ。ネット検閲が当たり前の監視社会である中国で、こんな国家を批判する情報を公表するのは、命がけ。なのに、彼は民衆目線の諸問題を中国現地でマンガに描き、発表することを決意した。  それが、孫向文氏の『中国人漫画家が命がけで描いた 中国のヤバい正体』(大洋図書)である。孫氏は、中国は杭州在住の30歳のマンガ家である。彼が、この作品を描くきっかけになったのは、日本でマンガ家デビューを決意したこと。既に中国においても商業誌で活動している彼だが、中国では表現の規制が厳しく、描きたいものも描けない。おまけに原稿料は日本に比べて、安すぎる。そこで、日本の出版社に作品を見てもらっている過程で出会った編集者に、中国現地の問題をエッセイマンガにしてみることを薦められたのである。  こうして始まった作品制作だが、日本人が中国のどのような問題に興味をもっているのかは、孫氏にもわからない。そこで、幾度もインターネットを通じてやりとりをしながら、プロットをつくり、取材を繰り返した。  この時点で孫氏は「もしかしたら、逮捕されるかもしれない」と考えたという。  言論・表現の自由が著しく制限されている中国では、政府批判に繋がるような社会の問題・事件はほとんど報道されない。もちろん、そうした状況を許せないジャーナリストも多い。ジャーナリストたちが独自に取材した記事をブログで発表して弾圧されるのは日常茶飯事だ。  そんな社会ゆえ、孫氏は作品づくりに必要な資料をインターネットで調べたり、現場の写真を撮影するだけでも恐怖を感じたという。もちろん、中国のヤバい現実をマンガにしていることは、家族にも絶対に内緒だ。 「日本語だから大丈夫かと思っていたのですが“共産党”とか漢字でバレたら大変だと思って、ネームはすべて処分しました。親も日本で単行本を出したことは知っていますが、エロいマンガなので、中国には持ち込めないと言って、ごまかしていますよ」(孫氏)    そんな孫氏は、今の中国社会には生活苦から来る政府批判や愛国主義的な教育によるねじ曲がった愛国心とが混在しているという。 「魯迅が100年前に書いたように、中国人の特徴はエゴと家族主義です。今の中国人は特に、エゴが強くなっています」(同)  社会主義国家のはずなのに、貧富の差は拡大し続けている。ある程度富裕な人は、日本文化に親しみ親日的であるが、一方で日本製品を買えない貧困層は、反日的な傾向が強いという。さらに、愛国主義的教育の結果として、なんでもかんでも「中国が一番」で異論は認めない偏狭な人も多いという。日本でもネトウヨに象徴される、よくわからないけど保守的・愛国的な思考を持つ人が増えているが、中国でも事情は同じというわけだ。  本書は中国現地では発売されていないものの、既にネットではその存在が明らかになっている。そして、孫氏は「漢奸」【編注:漢民族の裏切り者を指す】などと叩かれまくりだという。しかし、孫氏はまったく意に介していない。 「私は、自分の国のためを思って現代中国の病巣をえぐり出す作品を描きました。ネットで私を批判する人たちは、なにもやっていないし、作品を読んでもいません。もし、中国人が私の作品を読んだら共感するハズです」(同)  中国では社会のひずみの結果として、小学校に包丁を持って乱入するような無差別殺人事件が、数え切れないほど発生しているという。そうした社会の病理をなんとかしなければならない。その使命感ゆえに、孫氏は日本の出版社が提案したこの企画に乗った。 「もし、この作品が原因で逮捕されたら、出所する頃には(マンガを描く)私の右手はなくなっているでしょう」(同)  そんな恐怖があるからこそ、本作品は熱い。   ■表現規制の結果、海賊版しか存在しない  さて、冒頭で述べた通り本書の企画のきっかけは、孫氏が日本でのマンガ家デビューを志したこと。孫氏は好きなマンガ家として矢吹健太朗・桂正和・まつもと泉といった名前を挙げ「微エロマンガ」を描きたいという。本書の中でも述べられているが、そうした作品を中国で発表することは、ほぼ不可能だ。というのも、パンチラはもちろんのこと、18歳未満の恋愛はNG、手を繋ぐ描写でも修正させられるのが、中国のマンガ業界なのだ。文化圏の近い香港や台湾では、同人誌も発展して"エロもあり"なことがわかっているが、中国でそれらを手に入れることができる機会はほとんどない。ちょいエロなマンガはわずかに、香港で出版されたものが、中国国内でも流通することがある程度だという。 「エッチなものや、マニアックなマンガは、まず手に入れることができないので、みんな香港で出版されたものの海賊版か、違法アップロードされたものを読んでいますよ」(同)  特に、違法アップロードは発達しているそうで、日本で売られている最新のマンガ(翻訳済み)を読むことができるiPhoneアプリもあるのだとか。 「中国では出版されていない『進撃の巨人』も第11巻まで出ています。結構人気が高いですね」(同)  しかし『進撃の巨人』も、中国で正規に出版されることはないだろうと、孫氏はいう。 「(中国では)残酷・暴力描写への規制も厳しいので、出版は難しいと思います。また、アニメ版のオープニングテーマでは“家畜の安寧 虚偽の反映”という歌詞がありますが、まるで中国の現状みたいじゃありませんか」(同)  表現が激しく規制された結果として、正規の流通がなく海賊版のみが流通するという現状。やはり、表現の自由の制限は誰のための利益にもならないのではないだろうか。 (取材・文=昼間 たかし)