『アイマス』の原点『さすらいの太陽』 藤圭子の生き様がアニメ界にもたらしたもの

【オタクに"なるほど"面白い! オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】 ――芸能人がアニメやマンガへの愛を語ることも珍しくなくなった現代。芸能人の声優起用やタレント声優のメディア進出など、アニメ業界の裾野はかくも広がっている。しかし、かねてよりアニメと芸能界は陰に陽に深く結びついていた。そんな“アニメと芸能界”のつながりを、アニメにも造詣の深い芸能評論家・三杉武が紐解いていく――。
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『さすらいの太陽 DVD-BOX』( コロムビアミュージックエンタテインメント)
 今年8月22日、歌手の藤圭子さんがマンションから飛び降り自殺し、62歳の若さで亡くなった。  藤さんといえば、昭和を代表する人気歌手として「女のブルース」や「圭子の夢は夜ひらく」など数々のヒット曲を世に放ち、若い世代には宇多田ヒカルの母親としても知られているが、個人的には1971年に放送されたアニメ『さすらいの太陽』の主人公・峰のぞみのモデルとしても印象深い。  元々『さすらいの太陽』は、『ウルトラマン』や『宇宙戦艦ヤマト』の脚本でも知られる藤川圭介氏が原作、すずき真弓氏が作画を担当し、70~71年に「少女コミック」(小学館)で連載された少女マンガ。71年から放送されたアニメ版は、“日本で初めて芸能界を描いたアニメ”としても知られている。いわば『魔法の天使クリィミーマミ』(83年~84年)や『アイドル伝説えり子』(89年~90年)、近年では『THE IDOLM@STER』(2011年)といった“アイドルアニメ”の礎となった作品と言ってもいいだろう。  ちなみに、『機動戦士ガンダム』シリーズでおなじみの富野由悠季【(※当時は斧谷喜幸名義)氏が演出、安彦良和氏がコスチュームデザインなどに携わっているのも興味深い。 【「おたぽる」で続きを読む】

田中聖騒動でさらに窮地? 活動復帰した赤西仁がメディアにほとんど出ないワケ

20131010johnnys.jpg 【リアルサウンドより】  元KAT-TUNの赤西仁が、10月2日にシングル『アイナルホウエ』をリリース、10月7日付けのオリコンデイリーチャートでは3位をキープしていた。赤西は、昨年2月に女優の黒木メイサと結婚後、所属するジャニーズ事務所から事実上の“謹慎処分”を下されていたが、8月7日に発売したシングル『HEY WHAT'S UP?』のリリースで活動を再開。9月25日にはDVD『JIN AKANISHI JAPONICANA TOUR 2012 IN USA ~全米ツアー・ドキュメンタリー』をリリースするなど、作品を月ごとに発表している。  だが、精力的な音楽活動とは対照的に、メディアへの露出はあまり増えていない。復帰後、NHK BSプレミアムのジャニーズ番組『ザ少年倶楽部』などへの出演が多少あるものの、ドラマやバラエティへの出演は皆無に等しい。東京の渋谷などでは、赤西のCDリリースを大々的に伝える“宣伝カー”も走っているだけに、そのギャップが目立つ。  いったい、ジャニーズ事務所やマスコミは、活動再開した赤西の存在をどのように受け止めているのか。ジャニーズの内部事情に詳しいライター・ジャニ子氏に話を訊いた。 「赤西さんがテレビなどに出演しないのは、事務所との確執が未だに残っているからでしょう。メディアへの露出を調整する力は、もはや赤西さんの側にはないのでは。最近、渋谷で走っている宣伝カーも、かつての華々しさの“残り香”という印象です。もっとも、一緒に夜遊びをしていた『赤西軍団』と呼ばれるメンバーがいたように、赤西さんは一部のメンバーからは慕われていますし、タレント同士で特別嫌われているわけでもありません。しかし、事務所からすると、先日、契約解除が発表された田中聖のように、コントロール不可能なタレントではあるので、後輩たちには目指してほしくない。復帰したとはいっても、事務所が全面的にバックアップしているとはとても言えない状況です。かつては赤西さんをかわいがっていたジャニーさんも、快くは思っていないのでは」  ジャニーズ事務所のバックアップが受けられない中、赤西仁の芸能界・音楽界におけるポジションも微妙になりつつあるという。 「赤西さんは自分の好きな音楽をやりたい人なので、アーティスト路線に進みたいと思っているのは間違いないと思います。しかし、世間的にはやはりジャニーズということで、アイドルとして見られているのも事実。いわば、アイドルを卒業することもできず、アーティストにもなりきれないという、狭間にいる状態です。しかも、本来は選択肢にあったはずの、アイドルからタレントになるルートも見えていません。雑誌の世界では普通、ジャニーズはアイドル雑誌から始まり、だんだんと大人向けの女性誌などに進出し、ファン層を拡大していきますが、赤西さんの場合はそういった道をドロップアウトしてしまっています。古参のファンがずっと付いている感じで、新たなファンはあまり獲得できていないのでは」  では、赤西が今後、どんな活動を展開していくのか。 「8月23日に行われた『HEY WHAT'S UP?』のCD発売イベントでは、昔からのファンと親密なコミュニケーションを取っていたようです。MCでは、週刊誌に叩かれていることを『準レギュラーじゃね?』と自虐的なユーモアに転じたり、ファンを弄る感じで『俺に聞きたいことないの?』と質疑応答みたいなこともしたようです。自分の好きな音楽をやって、自分のことをずっと好きでいてくれるファンと仲良くやっているようので、もしかしたら今のバランスは悪くないのかもしれませんね」  田中聖がジャニーズ事務所としては異例の契約解除となったことで、何かと騒々しいKAT-TUN周辺。謹慎期間中は真摯に音楽に向き合い、態度も柔和したと言われていた赤西だが、田中騒動の余波がある中で、彼の作品は正当な評価を与えられるのだろうか。 (文=松下博夫)

オタクニュース・ポータル「おたぽる」公開のお知らせ

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 本日10月10日、株式会社サイゾーでは、オタクに"なるほど"面白い! オタクニュース・ポータル「おたぽる」を公開致しました。 「おたぽる」はコチラ! 「おたぽる」は、アニメ、マンガ、ライトノベル、ゲーム、フィギュアやTCGなどのホビーといった、いわゆる"オタク"コンテンツにまつわるニュースや、既存メディアにはない企画記事を提供するニュースメディアです。  現在、オタク産業の拡大とともに、アニメやマンガ、ゲームなどのコンテンツやその関連情報は膨大な数となっています。それでも、「好きな作品についてもっと知りたい!」「あの騒動の舞台裏はどうなってるの?」「今、一番押さえておくべき作品は?」…といった、よりディープな知識への欲望はとどまるところを知りません。  そこで、「おたぽる」では、 『マニアックなニュースをいち早く』 『既存のニュースにはない切り口で』 『マンガやゲームなどのジャンルを横断する場として』  この3点を軸に、読者の皆様が知りたい濃厚な情報を、独自取材やさまざまな企画を通じて紹介をしていきます。読めば読むほどオタクになれる情報を、オタクであればあるほど面白い情報を、読めば「なるほど」と膝を打つような情報を、こうした情報を扱うのが、オタクに"なるほど"面白い! オタクニュース・ポータル「おたぽる」です。ぜひご利用ください! http://otapol.jp/

KAT-TUN田中聖の専属契約解除で、彼を慕うジャニーズJr.への悪影響を心配する声も

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【リアルサウンドより】  KAT-TUNの田中聖が、所属するジャニーズ事務所を9月30日付で契約解除されていたことが、10月9日に同事務所から発表された。契約解除の理由について、ジャニーズ事務所は「度重なるルール違反行為があった」としている。都内での飲食店経営や独自の音楽活動などの副業、女性問題などが問題視されたとみられる。田中は「今後もタレント活動は続けていく予定ですが、詳細が決まりましたら改めてご報告します」とコメントしている。  今回の報道をジャニーズに近しい人物はどのように見ているのか。長年取材活動を行っている芸能記者に話を訊いた。 「ここ最近、飲食店経営の話が出たり、下半身露出写真が流出したりと、彼の周囲は騒々しいものでした。どう収拾するんだろう?とは思っていましたが、このタイミングで契約解除を発表するとは驚きました。飲食店の話から少し間が空いているので、事務所と話し合って調整してから発表したんでしょう。彼は全身にタトゥーが入っていますし、いわゆる“やんちゃ”なお友達も多かった。飲食店経営などは動かしがたい事実ですから、今回の措置は仕方がないとも思います」  では田中の脱退は、今後のジャニーズにどのような影響を与えるのだろうか。 「やんちゃな印象の強い田中聖ですが、兄貴的な性格の持ち主で後輩から慕われる存在でもありました。グループ内の悩み事や、今後の方向性を相談されることも多かったようです。Hey! Say! JUMPの有岡大貴や、Sexy Zoneの菊池風磨、Kis-My-Ft2のメンバーもよく相談していたと聞きます。熱い性格で、喝を入れるようなアドバイスもしてくれる貴重な先輩だったとも。親でもなく、事務所の偉い人でもない、ざっくばらんに話せる大人として慕われていたので、そういう人が抜けてしまうのは、後輩たちにとって寂しいことかもしれません。  また、田中聖にはジャニーズJr.に田中樹という弟がいるんですが、彼のことも心配ですね。田中樹は最近、森本慎太郎という子と一緒に雑誌に出ることが多かったんですが、実は森本の兄は、喫煙問題で謹慎処分を受けたHey! Say! JUMPの森本龍太郎。二人とも兄が不祥事を起こしているので、それが彼らの芸能活動にどんな影響を与えるのか心配ですね」  ジャニーズ事務所が、田中聖の素行問題に頭を悩ませながらも長年我慢してきた背景には、彼の“兄貴”的な性格に一定の評価をしてきた面もあるようだ。その兄貴が“強制退場”となった今、後輩たちには心のケアが必要なのかもしれない。 (文=松下博夫)20131009johnnys03.jpg

 KAT-TUNの田中聖が、所属するジャニーズ事務所を9月30日付で契約解除されていたことが、10月9日に同事務所から発表された。契約解除の理由について、ジャニーズ事務所は「度重なるルール違反行為があった」としている。都内での飲食店経営や独自の音楽活動などの副業、女性問題などが問題視されたとみられる。田中は「今後もタレント活動は続けていく予定ですが、詳細が決まりましたら改めてご報告します」とコメントしている。  今回の報道をジャニーズに近しい人物はどのように見ているのか。長年取材活動を行っている芸能記者に話を訊いた。 「ここ最近、飲食店経営の話が出たり、下半身露出写真が流出したりと、彼の周囲は騒々しいものでした。どう収拾するんだろう?とは思っていましたが、このタイミングで契約解除を発表するとは驚きました。飲食店の話から少し間が空いているので、事務所と話し合って調整してから発表したんでしょう。彼は全身にタトゥーが入っていますし、いわゆる“やんちゃ”なお友達も多かった。飲食店経営などは動かしがたい事実ですから、今回の措置は仕方がないとも思います」  では田中の脱退は、今後のジャニーズにどのような影響を与えるのだろうか。 「やんちゃな印象の強い田中聖ですが、兄貴的な性格の持ち主で後輩から慕われる存在でもありました。グループ内の悩み事や、今後の方向性を相談されることも多かったようです。Hey! Say! JUMPの有岡大貴や、Sexy Zoneの菊池風磨、Kis-My-Ft2のメンバーもよく相談していたと聞きます。熱い性格で、喝を入れるようなアドバイスもしてくれる貴重な先輩だったとも。親でもなく、事務所の偉い人でもない、ざっくばらんに話せる大人として慕われていたので、そういう人が抜けてしまうのは、後輩たちにとって寂しいことかもしれません。  また、田中聖にはジャニーズJr.に田中樹という弟がいるんですが、彼のことも心配ですね。田中樹は最近、森本慎太郎という子と一緒に雑誌に出ることが多かったんですが、実は森本の兄は、喫煙問題で謹慎処分を受けたHey! Say! JUMPの森本龍太郎。二人とも兄が不祥事を起こしているので、それが彼らの芸能活動にどんな影響を与えるのか心配ですね」  ジャニーズ事務所が、田中聖の素行問題に頭を悩ませながらも長年我慢してきた背景には、彼の“兄貴”的な性格に一定の評価をしてきた面もあるようだ。その兄貴が“強制退場”となった今、後輩たちには心のケアが必要なのかもしれない。 (文=松下博夫)

【速報】新イベント名は「Anime Japan2014」 TAFとACEが再統一を発表 

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「Anime Japan2014」公式HPより。
 本日、アニメ関連19社が一同に会し新イベント「Anime Japan2014」を、2014年3月に開催することを発表した。このイベントは、過去2年にわたって別個に開催されていた東京国際アニメフェア(TAF)と、アニメコンテンツエキスポ(ACE)を、事実上統合したイベント。(参照記事)2010年の東京都青少年健全育成条例改定問題をめぐって「分裂」していた毎年3月に開催されていたアニメイベントは、再び統一されることとなった。  東京国際アニメフェア(TAF)は、02年に日本アニメの世界への発信と商取引の場を目指して、当時の石原慎太郎都知事の提案で始められた。しかし、10年、マンガ・アニメの表現の自由を抑圧するとして出版界を中心に反対運動が行われた東京都青少年育成条例改定案の可決を受け、主要なマンガ出版社で構成されるコミック10社会がボイコットを表明。その後、10社会のうち角川書店とアニプレックス、アニメイトなどのアニメ製作企業は、東京国際アニメフェアと同日に、千葉市の幕張メッセでアニメコンテンツエキスポ(ACE)の開催を表明。開催日程が同一ということで注目された11年は両イベント共に、直前に発生した東日本大震災の影響で中止となったが、12、13年は日程をずらして、二つのイベントが併存する形となっていた。  Anime Japan2014は、Anime Japan実行委員会が主催、一般社団法人日本動画協会とコミック11社会が後援し、実行委員長には布川郁司氏(日本動画協会理事長)が就任する。会期は14年3月22日、3月23日の二日間、東京ビックサイト東1~6ホールを使用する。イベント用のステージも4つ設けられる。  記者会見で壇上に立った実行委員長の布川氏は、新イベントへの意気込みを次のように語る。 「このイベントは、東京国際アニメフェアとアニメコンテンツエキスポを、それぞれ発展させたものです。二日間の開催中に、国内外のアニメファン、ビジネスユーザーに意味のあるイベントを目指します。二日間で10万人以上の有料入場者を目指します」  今回のイベントの大きなポイントは、東京都が運営から外れたこと。これまで東京国際アニメフェアは、東京都知事が実行委員長を務めていたが、Anime Japan2014では、ここから外れた。  この点について、日本動画協会の北上浩司氏は「東京都は民間に移行していこうという動きがあった。徐々に民間への移行はなされてきた。東京国際アニメフェアとしても、民間への移行を行っていくべきと考えていたので、今回は東京都と話し合った上で、この形になりました。アワードについては、動画協会が中心となって開催する予定です」  また、今回のイベント統合の背景として、経済産業省が国際見本市への補助金公募を行っていることが挙げられていたが、この点については「受託先の公募が出ているだけなので、契約がまとまるまではコメントは控える」とのことであった。  なお、記者団からは都条例以後の分裂を経て、なぜ再び合併するかをめぐり厳しい質問も飛んだ。ともあれ、再統一を果たしたイベントがどう受け止められるのか。今後の情報発表に期待したい。 (取材・文=昼間 たかし)

【速報】新イベント名は「Anime Japan2014」 TAFとACEが再統一を発表 

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「Anime Japan2014」公式HPより。
 本日、アニメ関連19社が一同に会し新イベント「Anime Japan2014」を、2014年3月に開催することを発表した。このイベントは、過去2年にわたって別個に開催されていた東京国際アニメフェア(TAF)と、アニメコンテンツエキスポ(ACE)を、事実上統合したイベント。(参照記事)2010年の東京都青少年健全育成条例改定問題をめぐって「分裂」していた毎年3月に開催されていたアニメイベントは、再び統一されることとなった。  東京国際アニメフェア(TAF)は、02年に日本アニメの世界への発信と商取引の場を目指して、当時の石原慎太郎都知事の提案で始められた。しかし、10年、マンガ・アニメの表現の自由を抑圧するとして出版界を中心に反対運動が行われた東京都青少年育成条例改定案の可決を受け、主要なマンガ出版社で構成されるコミック10社会がボイコットを表明。その後、10社会のうち角川書店とアニプレックス、アニメイトなどのアニメ製作企業は、東京国際アニメフェアと同日に、千葉市の幕張メッセでアニメコンテンツエキスポ(ACE)の開催を表明。開催日程が同一ということで注目された11年は両イベント共に、直前に発生した東日本大震災の影響で中止となったが、12、13年は日程をずらして、二つのイベントが併存する形となっていた。  Anime Japan2014は、Anime Japan実行委員会が主催、一般社団法人日本動画協会とコミック11社会が後援し、実行委員長には布川郁司氏(日本動画協会理事長)が就任する。会期は14年3月22日、3月23日の二日間、東京ビックサイト東1~6ホールを使用する。イベント用のステージも4つ設けられる。  記者会見で壇上に立った実行委員長の布川氏は、新イベントへの意気込みを次のように語る。 「このイベントは、東京国際アニメフェアとアニメコンテンツエキスポを、それぞれ発展させたものです。二日間の開催中に、国内外のアニメファン、ビジネスユーザーに意味のあるイベントを目指します。二日間で10万人以上の有料入場者を目指します」  今回のイベントの大きなポイントは、東京都が運営から外れたこと。これまで東京国際アニメフェアは、東京都知事が実行委員長を務めていたが、Anime Japan2014では、ここから外れた。  この点について、日本動画協会の北上浩司氏は「東京都は民間に移行していこうという動きがあった。徐々に民間への移行はなされてきた。東京国際アニメフェアとしても、民間への移行を行っていくべきと考えていたので、今回は東京都と話し合った上で、この形になりました。アワードについては、動画協会が中心となって開催する予定です」  また、今回のイベント統合の背景として、経済産業省が国際見本市への補助金公募を行っていることが挙げられていたが、この点については「受託先の公募が出ているだけなので、契約がまとまるまではコメントは控える」とのことであった。  なお、記者団からは都条例以後の分裂を経て、なぜ再び合併するかをめぐり厳しい質問も飛んだ。ともあれ、再統一を果たしたイベントがどう受け止められるのか。今後の情報発表に期待したい。 (取材・文=昼間 たかし)

「国民作家の地位は、宮崎駿から宮藤官九郎へ」中森明夫が論じる『あまちゃん』の震災描写

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大友良英『連続テレビ小説「あまちゃん」オリジナル・サウンドトラック 2』(ビクターエンタテインメント)

【リアルサウンドより】  中森明夫氏がNHK連続テレビ小説『あまちゃん』と、ヒロイン天野アキを演じた能年玲奈について語り尽くす集中連載第2回。第1回「中森明夫が『あまちゃん』を徹底解説 NHK朝ドラ初のアイドルドラマはなぜ大成功したのか?」に引き続き、今回は『あまちゃん』で震災を描いた脚本家・宮藤官九郎への評価から、アイドル史における能年玲奈の"可能性の中心”まで、中森氏が縦横無尽に語った。インタビュアーはアイドル専門ライターの岡島紳士氏。 ――『あまちゃん』が震災を描いたこと自体についてはどうでしょうか。 中森:NHKの朝ドラというお年寄りも東北の人も見ている場で、まだ2年半しか経っていないセンシティブなテーマを取り上げる。これは、宮城県出身の宮藤さんと、音楽を担当した福島育ちの大友良英さんというコンビでなければできなかったと思います。これまでサブカルチャー的な若者主体のドラマの書き手だった宮藤さんにとっては、まだ傷の癒えていない震災を描くのは大変なことだったでしょうね。僕は宮藤さんをポスト・モダンの代表的なクリエイターだと思っていました。つまり、戦争、学生運動などの大きな物語ではなく、“小ネタ”をうまく描く作家だと。宮藤官九郎は初めて「大きな物語」を書いた。作家としてジャンプしたんだと思います。  アイドルは大したものじゃないとか、サブカルチャーで軽いものだとか言われますが、AKB48はいまだに震災のチャリティーをやっているし、震災後の東北を励まし続けてきた。作中では「GMTなんて偽善じゃないか」「でも、元気にしてくれるよね」というやりとりもありましたが、毎日2000万人が観ている“テレビ小説”の影響力は圧倒的です。新聞の連載小説に近いものだし、司馬遼太郎でも、村上春樹でもなく、宮藤官九郎こそ現在の最大の国民作家だと思います。  『あまちゃん』で震災が描かれたのは、関東大震災の90年後の翌日でした。奇しくも前日には、『風立ちぬ』で関東大震災を克明に描いた宮崎駿が引退宣言をしている。去年亡くなった僕のおふくろは毎日NHKの朝ドラを観ていて、夏の時期になると戦争の場面で決まって涙を流しながら自分の戦争体験を語っていました。僕は戦争を知らない世代なので、その涙の本当の意味は分かりませんでしたが、しかし東日本大震災を経験し、それが『あまちゃん』で描かれるのを観て、「こういうことだったのか」と理解ができた。これが国民作家のやることであって、その地位が宮崎駿から宮藤官九郎に移ったのではないかと思います。彼はクドカンと呼ばれて飄々とした人ですが、『あまちゃん』でそういう役割を担ったのではないかと。 ――宮藤官九郎は時代を描ける作家になったという意味でしょうか? 中森:「時代」という大きな話で見ると、例えば戦前までは軍国主義で領土を拡大していったが、それは大失敗だった。これは宮崎駿のテーマでもあるでしょう。その後、日本は『三丁目の夕日』的な高度成長期を経て、経済大国になりますが、その果てにはバブルの崩壊があり、何が豊かなのかがわからなくなった。  そんな中で『あまちゃん』を観ていて、面白かったのはアキの祖母、宮本信子が演じた“夏ばっぱ”の言葉です。母の春子はアキがアイドルになることに反対するのに対し、夏ばっぱは「観光海女は人を喜ばすのが仕事。アイドルも同じだからやればいい」と言う。ここで貫かれている価値観は、“人を喜ばせること”です。僕は『アイドルにっぽん』という本で、軍事大国になるとか、経済でバブルになって浮かれて騒ぐのではなく、「日本はアイドルになるべきだ」と書きました。アイドルは歌がうまいわけではないが、周りの人が元気になる。北三陸では、人を喜ばせて自分も喜ぶという社会が見事にできています。
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約2時間にわたって『あまちゃん』を語った中森明夫氏

 また、『あまちゃん』で素晴らしいのは、その夏ばっぱが経営するスナック「リアス」です。ユイちゃんがグレて問題を起こしても、ユイちゃんのママが不倫らしきことをしても、ばっぱが「もうよかっぺ」と言えばそれで終わり、というゆるい感覚。学生やアルバイトのちょっとしたいたずらや、ツイッターでのちょっとした発言がものすごい攻撃を受けてしまう、生きづらい現実の社会とは逆です。あまロス(あまちゃんロス症候群)が話題になっているのは、番組が終わって「リアス」のような場所が失われた感覚があるからではないでしょうか。言うなれば、行きつけのお店がなくなってしまった感じ。  しかし、『あまちゃん』ではすでに“あまロス対策”に答えている。本作は、内向的なアキが東京でいじめられて引きこもっていたとき、三陸に引っ越して夏ばっぱに会い、東京にはない素敵な人間関係があることを見つける話です。そこで彼女は海女になり、地域アイドルとして周りを楽しませるが、それは東日本大震災で失われてしまう。これは、いまのあまロスの視聴者と同じ状況です。そして、その後の物語は失われたものを作り直すことがテーマになっている。あまロスの処方箋は、僕ら自身が自分の場所を作り直していく、ということではないでしょうか。 ――現状のアイドルシーンに対し、『あまちゃん』あるいは能年玲奈はどんなことを投げかけているのでしょうか? 中森:宮藤さんははっきりとは言いませんが、インタビューなどを読むと、やはりAKB48は好きじゃないんじゃないか。太巻こと荒巻太一は明らかに秋元康のパロディでしょう。最後はいい人になっているけれど、全体としては東京のアイドルグループが風刺され、皮肉に描かれている。アキはGMTに選ばれるがクビになり、映画女優として名を挙げて、太巻は改心。そして、ユイとのユニット「潮騒のメモリーズ」で復活します。つまり、現在の東京のグループアイドルを構造上否定し、ローカルアイドルの勝利を謳っている。  『あまちゃん』はAKB批判というより、アイドルシーンの批評であり、その結果として、能年玲奈が突出した。今や彼女はAKBを含む現在のアイドルの中でもトップレベルの人気者です。その上で僕が思うのは、『あまちゃん』を到達点としてたたえてしまったら、アイドルシーンが終わってしまうのではないか、ということです。この作品は80年代からのアイドルの富の多くを取り込むことによって成立している。そうであるなら、今度は僕らが『あまちゃん』からアイドルを奪い返さなくてはならない。『あまちゃん』を到達点ではなく、あくまでアイドル史の通過点とするために。『あまちゃん』によって総括されきっていないものとは何か? それが能年玲奈です。能年玲奈こそが『あまちゃん』を越えるものであり、アイドルの未来なんだと。今度、出る『午前32時の能年玲奈』(河出書房新社)という僕の本で書いたのは、そういうことなんですね。若い世代は能年玲奈に朝の輝きを見る。しかし、僕らのような80年代アイドルを見てきたものにとっては夜を越えた光を感じる。同じものを見ても二重性を帯びるんです。午前8時と32時に。つまり能年玲奈は「朝」と「超・夜」の二重の輝きによって満たされている。これが『あまちゃん』から導き出された僕の最大のテーゼであり、能年玲奈の可能性の中心です。能年玲奈はアイドルの未来を切り開きますよ!!
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天野春子『潮騒のメモリー』(ビクターエンタテイメント株式会社)

――『あまちゃん』の内容についてもう一つ、最後に鈴鹿ひろ美が、影武者たる春子が歌っていた「潮騒のメモリー」を自分で歌うシーンがあり、これに感動したファンが多かったようです。こちらについてはどう捉えましたか? 中森:小泉今日子もそうですが、歌がうまいというより、ものすごく味がありますね。80年代には春子が影武者として歌い、才能ある少女がアイドルになれない、という悲劇を産んでしまった。しかし、そのおかげでアキという女の子が生まれたのも事実なんです。そのアキは東京で鈴鹿ひろ美の付き人になり、アイドルとして育てられます。つまりアキは鈴鹿ひろ美と天野春子という二人の母親を持って、2010年代のトップアイドルの女王位を継承する。これは小泉今日子と薬師丸ひろ子という80年代2大アイドルの女王位を継承する能年玲奈とパラレルです。  鈴鹿ひろ美の歌うシーンがなぜあれだけ感動するかというのは、やはり歌詞を書き換えたからでしょう。東日本大震災があった中で、「三途の川のマーメイド」なんてひどい話です。しかし、鈴鹿ひろ美はそれを「三代前からマーメイド」と天野家の歌詞として、自分の歌声で歌い上げた。かつて自分がアイドル生命を抹殺したひとりの女性の人生を肯定してみせた。それが感動を呼んだのでしょう。 ――なるほど。中森さんは、「間違った歴史を今から書き換えて肯定的なものにする」という行為は『あまちゃん』に限らず、現実にも必要だとしていますね。 中森:『あまちゃん』には、現実との異常なシンクロを感じるんです。サンミュージックの社長の死や、藤圭子と宇多田ヒカルの物語……特に宇多田ヒカルについては、母親が達成できなかった夢を娘が芸能界で実現したという意味でも、重なります。さらには、『あまちゃん』が放送された年に、東京オリンピックの開催が決まったこと。前回の東京オリンピックが開催されたのは1964年です。プロ野球で王貞治が55本の本塁打記録を達成した年でもある。今年はヤクルトスワローズのバレンティンがその記録を破りました。今年は1964年的なものが更新される年なんですよ。  64年は『あまちゃん』の中でも重要な年です。元祖アイドルの夏ばっぱが「橋幸夫歌謡ショー」で一緒に歌った年でもある。また、現実では吉永小百合が映画『潮騒』に主演した年で、「潮騒のメモリー」はそのオマージュです。そして、能年玲奈は吉永小百合のように、国民的女優になった。
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左・岡島紳士氏/右・中森明夫氏

 夏ばっぱ、春子、アキという三世代の時代で、日本は終戦から経済復興を遂げ、世界に冠たる国になりました。アキちゃんならぬアベちゃん(安倍首相)も、このストーリーに重なります。おじいさんであるところの岸信介がアイドル(総理)になり、父の晋太郎さんはなれなくて、自分が再びアイドルになったというのも不思議な符合です。経済復興はけっこうだし、東京オリンピックで盛り上がるのもいい。ただ、かつての時代を反復するように日本はよくならないだろうし、いまだ解決していない原発事故の問題もある。やはりアベノミクスではなく、アマノミクスでしょう。『あまちゃん』のモデルでみんなが喜びあって経済のみではなく心の復興をめざすべきではないでしょうか。7年後の東京オリンピックの開会式には潮騒のメモリーズを再結成して、そこでものすごくアナーキーなパフォーマンスをやってもらって、みんなで久しぶりに「じぇじぇじぇ」って(笑)。 第3回に続く(インタビュアー=岡島紳士/写真・文=編集部)

桜塚やっくんの悲劇を生んだクルマ移動 バンド界ではメンバー運転が当たり前との証言

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美女♂menZ『美女♂menZ~魔法のアルバム~ 全国流通ver.』(ニンニクレコード)

【リアルサウンドより】  「スケバン恐子」でブレイクし、歌手として活動していた桜塚やっくん(37)が10月5日、山口県の中国自動車道にて交通事故を起こし亡くなった。  歌手としての桜塚は、2006年に『ゲキマジムカツク』でCDデビュー、2010年からはメンバー全員が女装したバンド「美女♂men Z」(旧名:美女♂men Vlossom)のボーカルを務めていた。そんな桜塚の突然の訃報に、ゴールデンボンバーの歌広場淳や元FUNKY MONKEY BABYSのファンキー加藤など、芸人仲間のみならず多くのミュージシャンからも追悼の言葉が寄せられている。  イベント出演のため熊本に向かう道中で起こった今回の事故。ミュージシャンがライブ会場への移動中に事故を起こした例は他にもあり、2003年にはKemuriのトランペット奏者・森村亮介の運転する機材車が横転し、森村が死亡、ドラマーの平谷庄至が重傷を負った。また、2010年にはヴィジュアル系バンド・我羇道のボーカル・piyoが亡くなっている。  今回の事故について、桜塚本人が運転を行っていたことに驚く声も見られたが、これは珍しいケースなのだろうか。ライブを多く行うバンドの事情に詳しい音楽業界関係者に話を聞いた。 「ホールやアリーナクラスの会場でライブを行うバンドだと、メンバーは新幹線で移動し、機材は車で……というパターンもあるんでしょうけど、ライブハウスクラスのバンドの場合、それでは採算がとれない。そのため、車移動で当たり前、という認識ですね。と言っても、『俺たちは車で移動するしかない』などとネガティブに捉えているわけではなくて、ごくごく自然な行為です。ツアーのスケジュールも、移動の負担を考えた上で組んでいます。  メンバーが運転するのもよくあることで、『ここまでは俺が運転するから、ここで代わろう』と決めておくこともありますし、疲れたときに『交代して』と頼んだり、あるいは『交代しようか?』と声をかけたりと、一般の方が大人数で車移動するときと変わりません」  ごく一部の売れっ子バンドを除いては、車移動が当然のことになっているようだ。しかし桜塚の場合、経済的余裕はあったものの、「少しずつ上がっていく感覚を一緒に味わいたい」という理由でメンバーと一緒に行動することを選んだと、スポーツニッポンは報じている。移動まで共にすることでバンドの一体感が育っていくというメリットはあるようだが、バンドマンにはくれぐれも安全運転をお願いしたい。 (文=編集部)

「能年玲奈こそが『あまちゃん』を越えるもの」 中森明夫が示す、アイドルと日本の未来

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大友良英『連続テレビ小説「あまちゃん」オリジナル・サウンドトラック 2』(ビクターエンタテインメント)

【リアルサウンドより】 岡島:『あまちゃん』が震災を描いたこと自体についてはどうでしょうか。 中森:NHKの朝ドラというお年寄りも東北の人も見ている場で、まだ2年半しか経っていないセンシティブなテーマを取り上げる。これは、宮城県出身の宮藤さんと、音楽を担当した福島育ちの大友良英さんというコンビでなければできなかったと思います。これまでサブカルチャー的な若者主体のドラマの書き手だった宮藤さんにとっては、まだ傷の癒えていない震災を描くのは大変なことだったでしょうね。僕は宮藤さんをポスト・モダンの代表的なクリエイターだと思っていました。つまり、戦争、学生運動などの大きな物語ではなく、“小ネタ”をうまく描く作家だと。宮藤官九郎は初めて「大きな物語」を書いた。作家としてジャンプしたんだと思います。  アイドルは大したものじゃないとか、サブカルチャーで軽いものだとか言われますが、AKB48はいまだに震災のチャリティーをやっているし、震災後の東北を励まし続けてきた。作中では「GMTなんて偽善じゃないか」「でも、元気にしてくれるよね」というやりとりもありましたが、毎日2000万人が観ている“テレビ小説”の影響力は圧倒的です。新聞の連載小説に近いものだし、司馬遼太郎でも、村上春樹でもなく、宮藤官九郎こそ現在の最大の国民作家だと思います。  『あまちゃん』で震災が描かれたのは、関東大震災の90年後の翌日でした。奇しくも前日には、『風立ちぬ』で関東大震災を克明に描いた宮崎駿が引退宣言をしている。去年亡くなった僕のおふくろは毎日NHKの朝ドラを観ていて、夏の時期になると戦争の場面で決まって涙を流しながら自分の戦争体験を語っていました。僕は戦争を知らない世代なので、その涙の本当の意味は分かりませんでしたが、しかし東日本大震災を経験し、それが『あまちゃん』で描かれるのを観て、「こういうことだったのか」と理解ができた。これが国民作家のやることであって、その地位が宮崎駿から宮藤官九郎に移ったのではないかと思います。彼はクドカンと呼ばれて飄々とした人ですが、『あまちゃん』でそういう役割を担ったのではないかと。 岡島:宮藤官九郎は時代を描ける作家になったという意味でしょうか? 中森:「時代」という大きな話で見ると、例えば戦前までは軍国主義で領土を拡大していったが、それは大失敗だった。これは宮崎駿のテーマでもあるでしょう。その後、日本は『三丁目の夕日』的な高度成長期を経て、経済大国になりますが、その果てにはバブルの崩壊があり、何が豊かなのかがわからなくなった。  そんな中で『あまちゃん』を観ていて、面白かったのはアキの祖母、宮本信子が演じた“夏ばっぱ”の言葉です。母の春子はアキがアイドルになることに反対するのに対し、夏ばっぱは「観光海女は人を喜ばすのが仕事。アイドルも同じだからやればいい」と言う。ここで貫かれている価値観は、“人を喜ばせること”です。僕は『アイドルにっぽん』という本で、軍事大国になるとか、経済でバブルになって浮かれて騒ぐのではなく、「日本はアイドルになるべきだ」と書きました。アイドルは歌がうまいわけではないが、周りの人が元気になる。北三陸では、人を喜ばせて自分も喜ぶという社会が見事にできています。
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能年玲奈がいかに突出した存在かを語る中森明夫氏

 また、『あまちゃん』で素晴らしいのは、その夏ばっぱが経営するスナック「リアス」です。ユイちゃんがグレて問題を起こしても、ユイちゃんのママが不倫らしきことをしても、ばっぱが「もうよかっぺ」と言えばそれで終わり、というゆるい感覚。学生やアルバイトのちょっとしたいたずらや、ツイッターでのちょっとした発言がものすごい攻撃を受けてしまう、生きづらい現実の社会とは逆です。あまロス(あまちゃんロス症候群)が話題になっているのは、番組が終わって「リアス」のような場所が失われた感覚があるからではないでしょうか。言うなれば、行きつけのお店がなくなってしまった感じ。  しかし、『あまちゃん』ではすでに“あまロス対策”に答えている。本作は、内向的なアキが東京でいじめられて引きこもっていたとき、三陸に引っ越して夏ばっぱに会い、東京にはない素敵な人間関係があることを見つける話です。そこで彼女は海女になり、地域アイドルとして周りを楽しませるが、それは東日本大震災で失われてしまう。これは、いまのあまロスの視聴者と同じ状況です。そして、その後の物語は失われたものを作り直すことがテーマになっている。あまロスの処方箋は、僕ら自身が自分の場所を作り直していく、ということではないでしょうか。 岡島:現状のアイドルシーンに対し、『あまちゃん』あるいは能年玲奈はどんなことを投げかけているでしょうか? 中森:宮藤さんははっきりとは言いませんが、インタビューなどを読むと、やはりAKB48は好きじゃないんじゃないか。太巻こと荒巻太一は明らかに秋元康のパロディでしょう。最後はいい人になっているけれど、全体としては東京のアイドルグループが風刺され、皮肉に描かれている。アキはGMTに選ばれるがクビになり、映画女優として名を挙げて、太巻は改心。そして、ユイとのユニット「潮騒のメモリーズ」で復活します。つまり、現在の東京のグループアイドルを構造上否定し、ローカルアイドルの勝利を謳っている。  『あまちゃん』はAKB批判というより、アイドルシーンの批評であり、その結果として、能年玲奈が突出した。今や彼女はAKBを含む現在のアイドルの中でもトップレベルの人気者です。その上で僕が思うのは、『あまちゃん』を到達点としてたたえてしまったら、アイドルシーンが終わってしまうのではないか、ということです。この作品は80年代からのアイドルの富の多くを取り込むことによって成立している。そうであるなら、今度は僕らが『あまちゃん』からアイドルを奪い返さなくてはならない。『あまちゃん』を到達点ではなく、あくまでアイドル史の通過点とするために。『あまちゃん』によって総括されきっていないものとは何か? それが能年玲奈です。能年玲奈こそが『あまちゃん』を越えるものであり、アイドルの未来なんだと。今度、出る『午前32時の能年玲奈』(河出書房新社)という僕の本で書いたのは、そういうことなんですね。若い世代は能年玲奈に朝の輝きを見る。しかし、僕らのような80年代アイドルを見てきたものにとっては夜を越えた光を感じる。同じものを見ても二重性を帯びるんです。午前8時と32時に。つまり能年玲奈は「朝」と「超・夜」の二重の輝きによって満たされている。これが『あまちゃん』から導き出された僕の最大のテーゼであり、能年玲奈の可能性の中心です。能年玲奈はアイドルの未来を切り開きますよ!!
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天野春子『潮騒のメモリー』(ビクターエンタテイメント株式会社)

岡島:『あまちゃん』の内容についてもう一つ、最後に鈴鹿ひろ美が、影武者たる春子が歌っていた「潮騒のメモリー」を自分で歌うシーンがあり、これに感動したファンが多かったようです。こちらについてはどう捉えましたか? 中森:小泉今日子もそうですが、歌がうまいというより、ものすごく味がありますね。80年代には春子が影武者として歌い、才能ある少女がアイドルになれない、という悲劇を産んでしまった。しかし、そのおかげでアキという女の子が生まれたのも事実なんです。そのアキは東京で鈴鹿ひろ美の付き人になり、アイドルとして育てられます。つまりアキは鈴鹿ひろ美と天野春子という二人の母親を持って、2010年代のトップアイドルの女王位を継承する。これは小泉今日子と薬師丸ひろ子という80年代2大アイドルの女王位を継承する能年玲奈とパラレルです。  鈴鹿ひろ美の歌うシーンがなぜあれだけ感動するかというのは、やはり歌詞を書き換えたからでしょう。東日本大震災があった中で、「三途の川のマーメイド」なんてひどい話です。しかし、鈴鹿ひろ美はそれを「三代前からマーメイド」と天野家の歌詞として、自分の歌声で歌い上げた。かつて自分がアイドル生命を抹殺したひとりの女性の人生を肯定してみせた。それが感動を呼んだのでしょう。 岡島:なるほど。中森さんは、「間違った歴史を今から書き換えて肯定的なものにする」という行為は『あまちゃん』に限らず、現実にも必要だとしていますね。 中森:『あまちゃん』には、現実との異常なシンクロを感じるんです。サンミュージックの社長の死や、藤圭子と宇多田ヒカルの物語……特に宇多田ヒカルについては、母親が達成できなかった夢を娘が芸能界で実現したという意味でも、重なります。さらには、『あまちゃん』が放送された年に、東京オリンピックの開催が決まったこと。前回の東京オリンピックが開催されたのは1964年です。プロ野球で王貞治が55本の本塁打記録を達成した年でもある。今年はヤクルトスワローズのバレンティンがその記録を破りました。今年は1964年的なものが更新される年なんですよ。  64年は『あまちゃん』の中でも重要な年です。元祖アイドルの夏ばっぱが「橋幸夫歌謡ショー」で一緒に歌った年でもある。また、現実では吉永小百合が映画『潮騒』に主演した年で、「潮騒のメモリー」はそのオマージュです。そして、能年玲奈は吉永小百合のように、国民的女優になった。
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左・岡島紳士氏/右・中森明夫氏

 夏ばっぱ、春子、アキという三世代の時代で、日本は終戦から経済復興を遂げ、世界に冠たる国になりました。アキちゃんならぬアベちゃん(安倍首相)も、このストーリーに重なります。おじいさんであるところの岸信介がアイドル(総理)になり、父の晋太郎さんはなれなくて、自分が再びアイドルになったというのも不思議な符合です。経済復興はけっこうだし、東京オリンピックで盛り上がるのもいい。ただ、かつての時代を反復するように日本はよくならないだろうし、いまだ解決していない原発事故の問題もある。やはりアベノミクスではなく、アマノミクスでしょう。『あまちゃん』のモデルでみんなが喜びあって経済のみではなく心の復興をめざすべきではないでしょうか。7年後の東京オリンピックの開会式には潮騒のメモリーズを再結成して、そこでものすごくアナーキーなパフォーマンスをやってもらって、みんなで久しぶりに「じぇじぇじぇ」って(笑)。 第3回に続く(インタビュアー=岡島紳士/写真・文=編集部)

アキバが警官だらけに!! JKリフレ店摘発の余波?ビラまき規制も強化

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10月3日、秋葉原にてビラまきへの大規模な指導が入った。写真はその際の様子。
 ついに、警察によるJK(女子高生)リフレ・JKお散歩などの大規模な取り締まりが始まった。  10月1日夕方、秋葉原の街に警察官の姿が溢れ、多くの人がなにごとかと騒然とする一幕があった。これは、2日までに明らかになった「JKお散歩」店の関係者逮捕の余波だと思われる。この事件は、秋葉原にあるJKお散歩店「ここなつ」の経営者らが、客の男性がアルバイトの少女の身体を触ったなどとして「1000万円払え」などといって、30万円を脅し取ったというもの。  これを受けて、地元の万世橋署では路上でのビラまきを取り締まると共に10月1日から、道路使用許可に際して各店舗にビラまきの人数を1店舗3名から1名に。ビラをまいてよいのは店の前だけ、という規制を始めている。  1日に秋葉原の街頭に繰り出した警官たちは、この事件に併せて、JK店のビラまきを取り締まりを強化。1日には警察が行っていたのは、路上にハミ出した店舗の看板に対する注意が主流。いくつもの店舗が注意を受けて、路上にハミ出した看板や陳列棚を、店のほうへと引っ込めている光景が見られた。しかし、冒頭の事件が報じられた後の10月3日には、ビラまきに対する取り締まりも強化された。  夕方以降、各店舗のビラまきがあふれる裏通りには、多くの制服警察官から私服までが巡回し、ビラまきを行っている女性たちに、注意を促している姿が多く見られた。いわゆる、まともなメイド系店舗はビラまきを続けていたが、JK系の店舗は見張りの男が女性たちを集めて、ビラまきを一旦やめさせている姿も。秋葉原で少々カタギとは違う雰囲気の男が制服姿の女性を集めている姿は一種異様であった。  現状、万世橋署は取材に応じない態度を見せており、この取り締まりが継続的に行われるかどうかは、わからない。  一方、古くから秋葉原で店舗を営む人物は、通常のメイド喫茶から悪質なJK店まで、秋葉原にはビラまきをめぐる問題が存在するとしながら、その対応は難しい、と悩みを語る。 「ビラまきに対しての考え方は、秋葉原でも店舗によって温度差が激しいんです。PCを扱う店は、取り締まりを求めていますが、オタク系の店舗は特に問題視していないのです」  少々先の話ではあるが、7年後のオリンピックに向けて、無秩序なビラまきが、格好の取り締まり対象になりえることは容易に想像ができる。そして、無秩序なビラまきへの取り締まりの余波で、秋葉原がその魅力を失ってしまうことも懸念されている。明確な「公序良俗に反するもの」を取り締まる過程で、二次元までもが取り締まられる可能性も十分にあるからだ。   現状、エロマンガやエロゲーを題材にした露出過多なグッズを路上から見える形で展示しているような店を取材班は確認できていない。だが、実際に悪質なJK店を取り締まるなかで、秋葉原を埋め尽くす二次元の店舗までもが十把一絡げに取り締まりを受けるようになるかもしれない。児童ポルノ禁止法改正で紛糾する現状を見るに、これらが杞憂に過ぎないとは言い切れないだろう。  そうした意味でも、悪質なJK店やビラまきへの早急な対処が必要であろう。所轄である万世橋署には地域と協力し、秋葉原の文化を壊さない形で本腰を入れて対策を講じてもらいたいモノである。 (取材・文=昼間 たかし)