GLAY、亀田誠治、ドレスコーズ志摩、AKB48も…ストーンズ来日にミュージシャンも熱狂

20140227-stones.jpg

ローリング・ストーンズ - 『ストーンズ・イン・エグザイル~「メイン・ストリートのならず者」の真実 [Blu-ray]』(ヤマハミュージックアンドビジュアルズ)

【リアルサウンドより】  ザ・ローリング・ストーンズが2014年2月26日、3月4日、3月6日に東京ドームで8年ぶりの来日公演を行った。最終公演の6日には今回のツアーで最多となる約53000人が来場。会場は最後席までびっちりと観客で埋め尽くされ、訪れた人々は“ロックの伝説”ストーンズに大熱狂した。  そんな最終公演から3日が経ち、伝説を目撃したアーティストからの感想が、Twitterやブログなどに続々と寄せられている。GLAYのTERUは「ストーンズ、凄かったです。継続って、素晴らしい!ただ、継続するじゃなく、軌跡が奇跡を生む瞬間!その瞬間をしっかり見てきました! 」と感動をツイート。そしてJUN SKY WALKER(S)の宮田和弥は「ストーンズを観て長生きしたいと思いお酒の飲み過ぎには気を付けようと思いながらだけど今日は飲みまくる!ローリングストーンズに乾杯!そしてありがとう」とツイートし、自らが強い影響を受けたストーンズに、彼らしい敬意を表した様子だ。そして同じく訪れていた音楽プロデューサーの亀田誠治もそんな宮田に「最高中の最高♪まだ、シビれてるー」とリプライし、興奮を隠さない。また、意外なところでは前田敦子とAKB48の小嶋陽菜も2人揃ってライブを見た模様で、パンフレットとともに笑顔を浮かべる写真がインスタグラムに掲載されている。  また、最終公演と同じ日に誕生日を迎えたドレスコーズの志磨遼平は3公演全てに足を運んだようで、「キース・リチャーズが昔こんなことをインタビューで話していた。“誰が俺たちを『世界最高のロックンロール・バンド』なんて呼んだ? 俺たちはクソみたいな演奏もする。俺たちは、たまに世界最高になるんだ。毎晩最高なんて、心電図で言えば死んでるのも同じさ。アップダウンがあるからやめられないんだ。”ぼくは3日間通って、この言葉の生き証人になったのだ。(中略)ストーンズさえいてくれれば、ぼくらはずっとこんな風に幸せなのに、彼らはもう次の国へと旅立ってしまう。悲しい。留守は立派に守ろうと思う」と、ブログにストーンズへの熱い想いを寄せた。(参考:日本語のドレスコード)他にもたくさんのアーティストからの感想がネット上に並んでいるが、日本のロックアーティスト達にとっても、やはりストーンズは神様のような存在だからなのだろうか。ストーンズを体験した感激を、素直に綴った言葉が目立つ。    そして今回の来日公演を体験したファンからは、いまだ数多くの感想がTwitter上に届け続けられている。今回が、最初で最後のストーンズ体験かもしれないという若年層から、メンバーと同世代のストーンズ・ファンまで、あらゆる世代の人々が会場には集まっていたが、感想も世代によって様々。しかし共通して多く見受けられたのが「ミック・ジャガーのパワフルさ、チャーミングさに感銘を受けた」というもの。御年70歳のミック・ジャガーがステージの端から端まで走り回り、エネルギッシュなステージを展開していたことや、片言ながら日本語を用いたMCでメッセージを伝えてくれたことに感銘を受けたというツイートが多々見受けられる。そして、3公演を通じてセットリストが異なったことや、往年の名曲から新曲まで彩り豊かに聴かせたことで、ストーンズが当然ながら未だ現役、世界が誇るロックバンドであることを再認識したという声も多かった。  近年海外の大物ミュージシャンの来日が続いているが、“最後の大物”という呼び声も少なくなかった今回のストーンズ来日。期待以上のパフォーマンスは、多くのロックファンの心を揺さぶったようだ。最終日にミック・ジャガーが発した「また会おう!」という言葉を受け、次にストーンズに会える日を、今から待ちわびている人も多いだろう。 (文=岡野里衣子)

銀杏BOYZ峯田和伸×豊田道倫特別対談「街は静かだけど、心のノイズは増えている」

20140308-taidan-01-thumb.jpg

左、豊田道倫。右、峯田和伸。東京・下北沢にて。

【リアルサウンドより】  9年ぶりのオリジナルアルバム『光のなかに立っていてね』と、ライブアルバム『BEACH』を同時リリースし、轟音ノイズに満ちたサウンドで2014年初頭の音楽シーンを震撼させた、銀杏BOYZの峯田和伸。そして、90年代半ばよりパラダイスガラージおよびソロ名義でオルタナティブな音楽作品を連発し、峯田を含めた後続世代からもリスペクトされている孤高のミュージシャン、豊田道倫。バンドサウンドに深く取り組んだ新作『FUCKIN' GREAT VIEW』をリリースした豊田は、銀杏BOYZの新作から近年にない「カオス」を感じ取ったという。リアルサウンドでは今回、奇しくも同じ日に新作を発表した両者の対談が実現。和やかな雰囲気のなかで、二人の会話は互いの音楽に対する思いから、「街」「ノイズ」をめぐるディープな考察へと展開した。

峯田「豊田さんの声は、出そうと思って出せる声じゃない」

20140308-taidan-02-thumb.jpg

ツアーの際は、車で豊田の音楽をよく聴いていたという峯田。

峯田:昨日、豊田さんの昔のパラダイス・ガラージの音源を聴いてみようと思って。『グッバイ大阪』とかあったじゃないですか。なんかあの、風俗店のような空気感がすっごい面白かったです。編集盤って感じしなかった。なんか映画みたいな、いい感じのところで「移動遊園地」が流れてバーンって。「おやすみ、ねずみくん」とか、ハーモニカの音が鳴らないで、息が「ふーっ!」って、ああいう感じとかがすごいですね。なんていうんですかね、ベッドルーム感というか。 豊田:当時はああいうのがあちこちであったんだよね。アメリカの音楽だとローファイとか。自分ではぜんぜん意識していないんだけど、同時多発的にああいうのがちょこちょこあって。それは90年代の特色かもしれないね。でも、今の日本のロックと欧米のロックがリンクするかというと、あんまりわからない。僕は、2000年の時にちょうど30歳で、その時くらいから自分はロックシーンとは違うところにいるんだなって思っていて。それからしばらくして峯田くんとか、また違ったバンドがどーっと出てきて、自分と違うロックファン、あるいは若者たちの熱気を感じてた。ただ、当時は雑誌とかメディアとかの言葉がこそばゆすぎて、若いバンドを聴こうっていう気持ちがあんまりなかった。もしかしたら、僕の世代はそうかもしれない。でも、自分が39歳のときに昆虫キッズっていうバンドと一緒にアルバムを作って、そこから初めて若いバンドとやるようになった。で、彼らが銀杏を聴いていた世代だったので、やっと2000年代のCDを聴いて、「あぁ、彼らはこういうこと歌っていたんだ」と理解した。 峯田:99年にGOING STEADYって言うバンドでCD出させていただいたんですけど、そこからレコード会社と契約、アーティストになって、セカンドアルバムが2001年。その頃にUK.PROJECTの人に「これ聴いてみな」って、パラダイス・ガラージの『かっこいいということはなんてかっこいいんだろう』を渡されて。そっから俺は豊田さんのファンになりました。豊田さんの声は、出そうと思って出せる声じゃなくて。俺、好きなアーティスト何人かいますけど、なんで好きなんだろうと思うと、メロディとか歌詞とかもあると思うんですけど、一番は声なんですよ。発声法とかボイトレじゃなくて、その人の体、その人の器官、その人の体の仕組みからしか生まれないものをちゃんと出せる人が好きなんですね。やっぱ豊田さんは、なんか叙情性とかいろいろあると思うんですけど、俺は声が好き。その声は一回聴くと、あーもう充分だって思うくらいにわかっちゃうんですよね。スタジオにマイクがあって、マイクの前にこう、網になっているのがあって、そこで歌っているのとは違う。室内の環境とか過程とか、そういうのも含めた“声の鳴り方”もちゃんと自分でわかっていて、「俺はこうしないと歌えないんだ」とか、「こうして歌いたいんだ」っていうのがすごく伝わってくるんですよね。 豊田:数少ない支持者だね(笑)。

豊田「銀杏BOYZは、若いバンドの心の支柱になっている」

20140308-taidan-03-thumb.jpg

豊田と峯田の間には共通の知人も多く、互いの近況が伝わっていた。

ーー先ほど豊田さんは、峯田さんたちの世代の音楽を、じっくり時間をかけて受け入れたって言いましたが、実際にその音楽と向き合ってみて、どう感じましたか。 豊田:僕の周りには20代のバンドやっている子がけっこういて、彼らの銀杏BOYZへの気持ちってハンパないなっていうのをまず感じる。その一人はタワーレコードに行って、エレベーター上がって店内の新作のポップ見ただけで号泣したって。その辺のバンドの心の支柱になってるよね。神聖かまってちゃんが出たときも、銀杏の音楽を聴いていた子たちが今、ここに来ているのかって思った。次の時代の人たちを掴む、一つの象徴的な存在なんじゃないかな。今回のCDを聴いても、峯田くんはちゃんとそういう責任感を背負っている気がした。ただその責任感を、ああいうサウンドで勝負してくるとは思わなかったかな。それは面白いし、いったい何を考えているのかわからないところでもあった。 峯田:9年ぶりだったんですよね。レコーディングしているときは、9年もかかると思わなかった。でもいろいろあって、結果9年かかったんですよ。やんなきゃなぁ、早く出さなきゃなぁって、ずっと思ってて。やっぱりいろんな若いバンドも出てくるし、なんか俺のことを好きでいてくれた女の子がほかの男のところにいっちゃうような感覚で、悔しいんですよね。ここ何年かは女性と遠距離恋愛している感じで。早く会わないと、俺のこと振り向いてくれないなって言う気持ちだった。んで、ようやく出せたので、ちょっと気が楽になりましたけどね、半年くらい前に比べたら。 豊田:今メンバーいないけれど、このサウンドを作ったときに、ライブとかツアーは考えてなかったの? 峯田:考えてました。2011年、震災の後に東北の方にツアーに行って、それが最後のライブなんですけど、その時はもうエフェクターとかもレコーディングでそのまま使っていたヤツをライブで使っていて。初日はあんまりうまく行かなかったんですけど、えーと仙台は三ヵ所目かな? あのくらいからなんかやっとデジタルと生身のライブがいい感じになってきて「あーこれいけるなぁ」って思ったんですけどね。んで、最初にギターのチン中村が抜けて。でも一人抜けたぐらいだし、友達にギター弾いてもらってツアーやろうかと思ってたんですけど、一人、二人、三人とメンバーが……。 豊田:そこはすごく気になっていて。小沢健二さんが『Eclectic』っていうダンスミュージックのやつ出した時、いっさいライブ活動しなかった。でも、あれをライブでやればなんかシーンが変わった気がするんだよね。あとは大滝詠一さんが昔出した『NIAGARA MOON』っていうレコードがあるんだけど、それがすっごいリズムの実験しているんだ。でも、ライブではあんまりやっていなくて、もったいない。今回の銀杏BOYZのアルバムも、ライブで日本中を回ったら、もしかしたらスゴいことになっていたのかもしれない。 峯田:レコードが出てもライブができていないっていうのはずっと気にしてて……。いま二つ考えていて、一つはオーディションしてロックバンドの銀杏BOYZとして、固定メンバーで練習して、シングルかアルバムすぐ録って、アルバムのレコ発ツアーをやるっていうのと、もう一つは今の一人だけという状態で、もう音源を録っちゃうという。こういう時期を逆手にとって、一人の状態の今の空気感で、今の新曲をパッケージしようかなっていう。でも回りたかったですね、ツアーで全国に。3年前のツアーはCDのアレンジとまた違う感じで、ツアー後半はけっこう手応えがあって、あの感じでやりたかったなーって思いますね。

峯田「街からノイズは減っているのに、テレビとかネットでは増えている」

20140308-taidan-04-thumb.jpg

山形出身の峯田。方言の交ざった朴訥な口調も印象的だった。

豊田:銀杏BOYZのレコードを聴いたときのノイズ感、カオス感。あれ多分、メンバーがそのときに聴いたサウンドというか、心のサウンドなのかと思った。下北とか渋谷を歩くと、僕はもう全然、そういうカオス感とか感じないんですよ。でも、みんなの中にはああいうノイズとか、カオス感があったなーって。僕の場合は今回の作品を作るときに、最初は爆音で作るってみんな思ってたんだけど、あんまりそういう感じはなかったんだよね。ノイズ好きだけど、街の中でそんなにノイズを聴いていないからかな。 峯田:街だったり、まぁ世界でもいいんですけど、ノイズは減っていると思います。でもテレビとか、メディア、ネットでは増えている。俺が東京来た時はもっといかがわしかったけど、歌舞伎町も浄化されていて、一見すごく静かで。でも俺、たまにパチンコ屋に行くんですよ。阿佐ヶ谷のパチンコ屋がすっごいうるさくて。ほんとシューゲイズみたいなすっごいノイズで。あれが味わいたくてたまに行くんですよ。行くところに行くとうるさいぐらいで、あとはみんな静か。でも、テレビでバラエティ観ていても、前だったらそんな演者がしゃべってるのに合わせて、テロップとか出てませんでしたよね。そういうテロップとか右上とか左上にも、いろんな情報とかノイズっていうのがものすごくて。街から減っているのに、テレビとかネットとかではノイズは増してて、うざったらしい。なんでこんなに画面がうるさいのか。それが気持ち悪いんですよね、自分にとって。街はもっとうるさくていいから、娯楽とかそういうのはもっとひっそり観たい。街がうるさくて、嫌だからテレビ観てるとか。今は逆行していて、街が静かだからテレビがうるさくて、落ち着ける場所がなくなっている気がするんですよ。それをなんか払拭したくって、(新しいアルバムで)ノイズが増えていったのかなって、今になって思うんですよね。もう、うるさい曲は、曲の輪郭わからないくらい抽象的なノイズというか。抽象的になるためのノイズで、それはメルツバウとか、そういうノイズアーティストのアイテムとしてのノイズではなくて、なんかもっと骨組みを抽象的にする役割としてのノイズというか“ノイジーな気分”だったんでしょうね。僕以外の三人もそうだったんだと思います。これ、こうしちゃうとベースライン聴こえない、いやでもそうしたほうが気分的にはいいかなってなったんでしょうね。 豊田:こないだ二日間、大阪の実家に帰ったんだけど、めちゃくちゃ街がうるさい。東京に帰ると静かでいいなぁって思って。どっちがいいのかわからないけど。さっきも言ってたように、人間の心の暗部とかは、どんどんノイズ感が増えているんだけど、街として聴こえてくる音は、前よりもきれいになったというか、あんまり大きな音じゃない。で、今の若い子たちの音楽も割とそんな感じなんですよ。割とプラスティックな感じ。ちゃんとプラモデルを作っているのが多い。そういうところに突然、峯田くんがああいうレコード出したのは、90年代っぽい、グランジとかジャンクとかいう雰囲気で1回ぶっ潰すような感覚はあったかもしれない。(後編に続く) (取材=神谷弘一/構成=松田広宣/写真=金子山)

宮崎駿も惚れた「萌え」の原点を創った男――孫が語る藪下泰司の伝説

【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】

1403_hakujja.jpg
DVD『白蛇伝』(東映ビデオ)
「どうも気恥ずかしいうちあけをしなければならない。ぼくは漫画映画のヒロインに恋をしてしまった。心をゆすぶられて、降り出した雪の道をよろめきながら家へ帰った」 ――1996年に徳間書店から出た宮崎駿のエッセイ・講演録『出発点―1979~1996』に、こんな一説がある。そのヒロインとは、1958年、東映が手がけた日本初の長編アニメーション『白蛇伝』の白娘であった。  現在、DVDも発売され観賞する機会も得やすくなった、この作品。本編もさることながら予告編にも驚かされる。当時の東映社長の大川博の挨拶から始まり、その挨拶に併せて東映撮影所の中に設けられた制作スタジオの風景が映されていくのだ。「大東映が世界に放つ」というキャッチなんて、どれだけ力を入れているんだと、驚くばかりだ。  この映画を見た当時、宮崎駿は17歳。その彼が東映動画を経て世界に知られる作品を生み出すようになるとは、誰も考えなかっただろう。宮崎の心を揺り動かした作品。その演出を手がけたのが、藪下泰司である。日本のアニメーション史を紐解くと、『白蛇伝』のみならず『安寿と厨子王丸』『少年猿飛佐助』といった数々の作品の演出に藪下の名を見ることができる。観客が恋するアニメヒロインをはじめて生み出した、いわば「萌え」の原点の創造主ともいえる、この藪下とは、どういった人物だったのか。 【「おたぽる」で続きを読む】

SKE48、木崎ゆりあの不在をどう乗り越える? 新作MVから読み解くチームの課題

2014/3/19 on sale 14th.Single 未来とは? MV(special edit ver.)

【リアルサウンドより】  SKE48が3月19日にリリースするニューシングル『未来とは?』から、「未来とは?」「猫の尻尾がピンと立ってるように...feat. Bose (スチャダラパー)」「待ち合わせたい」「GALAXY of DREAMS」のMVをそれぞれ公開した。  SKE48らしいパワフルな曲に合わせ、ライブ映像などを逆回転させた演出が目立つ「未来とは?」や、エレクトロなダンスチューンと少し大人っぽい雰囲気の「GALAXY of DREAMS」、スチャダラパーらしいヒップホップのトラックとBOSEのラップに、チームSのユニゾンを乗せた切ない楽曲「猫の尻尾がピンと立ってるように...feat. Bose (スチャダラパー)」。さらに、左半身が応援団、右半身がチアリーダーというオモシロ衣装と、アップテンポな楽曲が特徴な「S子と嘘発見器」、ミドルテンポでどこか懐かしさを感じさせる楽曲とレトロな衣装に注目の「待ち合わせたい」など、バラエティに富んだ作品群となっている。  先日の「大組閣」では、木崎ゆりあのAKB48チームIV移籍が発表され、松井玲奈が乃木坂46と兼任に。SNH48の宮澤佐江がチームSのキャプテンも兼任するなど、グループの各チームにおいて、ファンからの疑問の声が一番多かったようにも思えるSKE48。  アイドルカルチャーに詳しいライター・物語評論家のさやわか氏は、今回公開されたMVの感想や、そこから読み取れる運営の方針について、以下のように分析する。 「タイトル曲の『未来とは?』は、春にふさわしい歌ですし、曲自体もすごくいいですね。ですが、ちょうど大組閣が終わり、ファンもメンバーも戸惑っているこのタイミングに、ここまで前向きな歌をぶつけられると、もやもやする部分があります。今までのSKE48の体制のままだったら素直に良いよねって言えたんでしょうが......」  さやわか氏は、今回の人事でSKE48が負った痛手が、木崎ゆりあの移籍であると続けた。 「『GALAXY of DREAMS』は、当初は木崎がセンターとして選抜されたメンバーだったのですが、MVを見る限りは松井玲奈、松井珠理奈がセンターなんですよね。『未来とは?』のMVでは、ずっとSKE48のセンターを務めてきた、この二人に拮抗するくらい目立っていたりと面白かっただけに、これは考えさせられるものがありますね。今回も色々な人事異動はあったと思いますが、兼任だからと納得できる部分も多かったりします。一番大きいのは、『いた人が居なくなること』なんですよね。逆を言うと、この部分にAKB48グループらしさである『ガチ感』を感じます」  一方、これからのSKE48の発展を考える上で、今回の大組閣にはプラスを感じることもできるという。 「SKE48はグループの団結力が高く、ファンも箱推しが多い。メンバーもSKE48という看板に、価値を感じている人が多いのであれば、他グループから入ってきたメンバーと、次に関係をどこまで作れるのかというのが大事でしょう。頑張って作ってきた組織が解体されるのは悲しいですが、新しい人たちを大事にして、育ててあげて欲しいですね。今回は各チームに兼任が多い人事となっているので、それを利用して、兼任メンバーは他のグループからプラスになる部分を吸収すれば、SKE48の強化に繋がるでしょう」  今回公開されたMVが、組閣前のメンバーとしては最後の曲となる。彼女たちの魅力を様々な側面から見ることが出来るこの4曲は、まだMVが公開されていない「Mayflower」「僕らの絆」とともに、フルバージョンの公開が待たれるところだ。 (文=編集部)

世界累計600万台突破のプレステ4にメディアも騒然! “プレステ4狂想曲”を振り返る

【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】

1402_ps4.jpg
「PlayStation4」公式サイトより。
 PlayStation4(以下、PS4)が2月22日に国内発売され、約2週間が経った。欧米で先行発売され好調なスタートを切った後の日本発売となったが、2006年のPS3発売日ほどの混乱もなく、懸念された初期ロット不良も今のところ大きな不具合は報告されていない。今月4日には、実売台数が世界累計で合計600万台を突破したことも発表された。  ただし、こうしたPS4の好調な売り上げが、現在家電業界で苦戦するソニーの救世主とはならない、との見解もある。「DIAMOND online」に掲載されている『「新しくて価値があるもの」に気づけない日本企業の象徴? プレステ4がソニー復活の兆しとならないワケ』という記事の冒頭(外部参照)では、年間100兆円ともいわれる情報家電機器市場において、ソニーの売り上げは大体7兆円。その中で、PS4 単体の売上は現時点で約2400億円と、ソニー本体の業績回復の特効薬になるにしては、あまりにも規模が小さいと指摘している。 【「おたぽる」で続きを読む】

BABYMETALが“接触なし”で快進撃  Perfumeに続くアミューズ系アイドルの行方

20140305-baby-thumb.jpg

BABYMETAL『BABYMETAL(通常盤)』(トイズファクトリー)

【リアルサウンドより】  先日、女性アーティストとして史上最年少の平均年齢14.7歳で日本武道館でのワンマン公演を行ったBABYMETAL。2日間連続の同公演ではのべ約2万人のファンを動員、大成功を収めた。さらに2月26日発売の1stアルバム『BABYMETAL』は、オリコン週間チャートで4位、タワーレコードの週間チャートで1位を獲得。そしてiTunes Storeでは、アメリカ、イギリス、ドイツのメタルアルバムチャートで1位、台湾やインドネシアのロックアルバムチャートで1位を獲得するなど、海外にまでその人気は及んでいる。

コンセプトが貫かれ、それが贅沢に表現されていることが魅力

 BABYMETALは、Perfumeと同じアミューズ所属の小中学生限定グループ・さくら学院から派生したユニット。「アイドルとメタルの融合」をコンセプトに掲げ、2010年に学院内の部活動・重音部として結成されたのが始まりだ。メタルテイストの楽曲を中高生の美少女3人が思いっきり歌い、叫び、踊るさまは、それだけでも見るものに絶大なインパクトを残すが、グループの大きな魅力と特徴は、その上で「コンテンツの隅々にまでコンセプトが貫かれていること」と、「それが贅沢にスケール大きく表現できていること」にある。  まず、楽曲、デザイン、ライブなど、全てのコンテンツにおいて、メタルというジャンルへの敬意が表されていて、そのマナーが徹底して守られていること。スラッシュ、ピコリーモ、インダストリアルなど、メタルのサブジャンルを縦横無尽に取り込んでいて、聴くものの耳を飽きさせない。さらに、メタリカなど海外の有名メタルバンドはもちろんのこと、X JAPAN、聖飢魔II、the GazettEなどの日本のバンドへのオマージュも、そこかしこに散りばめられている。ビジュアル系とも呼ばれる国内のメジャーなバンドをも元ネタに扱っていることで、マニアックになり過ぎず、絶妙なポップ感が表現できていることは、見事なバランス感覚という他ない。できるだけ多くの人が引っ掛かるように、コンテンツの至るところに様々なフックが仕掛けられているのだ。  また、楽曲制作には特撮のNARASAKIや、THE MAD CAPSULE MARKETSの上田剛士らが、そしてTシャツなどのデザインには、Fear, and Loathing in Las Vegasを手掛けているYutty(KiSS OF DEATH clothing)や、CROSSFAITH、NEW BREED、NOCTURNAL BLOODLUST等を手がけるKAgaMI、そしてマキシマム ザ ホルモンのアートワークの多くを手掛けているデザインチーム・ROLLING CRADLEなどが参加している。ジャンルに造詣の深いクリエーターが関わっていることで、コンテンツに高い説得性が生まれているのだ。  そうした、プロデューサーのKOBAMETALによりコントロールされた世界観(巨大なマリア像を作ったり、ライブセットも異常に豪華!)を十分に表現できるのは、所属している事務所が、サザンオールスターズ、福山雅治、ポルノグラフィティらを擁する大手芸能プロ・アミューズであることが大きい。オリジナリティ溢れるアイディアと、それを実現できるバイタリティ。なかなか他で真似してできるものではない。

Perfumeとの共通点と今後の展開

 BABYMETALは、武道館2日目に「日本でのメタルレジスタンス第一章を終了した」ことと、ヨーロッパでの公演を行うことを発表した。これにはMOAMETALとYUIMETALが4月から中3になること、そしてさくら学院の最上級生としてその活動に重点を置かざるを得なくなるという理由があるからではないかと、ファンの間で推測がなされている。BABYMETALとしての活動縮小が余儀なくされるなら、いっそのこと海外進出し、的を絞った仕事をして行くのではないか、ということだ。真偽のほどは定かではないが、ある意味ではネームバリューを維持しスケジュールにゆとりを持たせられる、一石二鳥の展開ともいえる。ただその場合、すでにさくら学院を卒業しているSU-METAL(中元すず香)はどうなるのか、という問題がある。もしかしたら、同じく元さくら学院生徒会長・武藤彩未に続いて、ソロ歌手としての展開もあり得るのかもしれない。歌手以外のソロ活動もいいが、あのカリスマ性を感じさせる高い歌唱力を、是非BABYMETAL以外でも発揮してみて欲しいと思わずにはいられない。  「テクノポップ」「ヘヴィーメタル」と音楽ジャンルを定めていること、アクターズスクール広島出身(Perfumeの3人とSU-METALこと中元すず香)であることなど、BABYMETALは、事務所の先輩アイドル・Perfumeと共通項が多い。海外進出をPerfumeが先んじて行っていることからも、Perfumeで得られたノウハウがBABYMETALの展開に生かされていることは、想像に難くない。  現在のグループアイドルブームは、AKB48の大ブレイクに由来している。しかしライブアイドルからの成り上がりという観点から見れば、その前のPerfumeの成功がブームの下敷きになっていることは、アイドル史的に見逃してはならない点だ。  今後BABYMETALがそんなPerfumeを踏まえた上でどのような展開を行うのか。接触(握手会などファンとの直接交流)ありきで成立している今のアイドルシーンにおいて、最初期から接触を全く行わずに成功を収めたBABYMETALは、とても稀有な存在だ。彼女たちが海外や国内でどこまで人気を拡大させることができるのか、注目して行きたい。 ■BABYMETAL(べびーめたる) 2010年11月、「アイドルとメタルの融合」をコンセプトに掲げ、結成。メンバーは、SU-METAL、YUIMETAL、MOAMETALの3人。昨年は幕張メッセの単独公演で約8000人、3月には武道館で2日間単独公演を行い、のべ約2万人を動員した。今最も急成長を続けているアイドルグループ。 オフィシャルサイト ■岡島紳士(おかじま・しんし)Twitter 1980年生まれ。アイドル専門ライター。著書、共著に『グループアイドル進化論』、『AKB48最強考察』、『アイドル10年史』など。雑誌への寄稿も随時。埼玉県主催「メディア/アイドルミュージアム」アドバイザー。au公式サイトでアイドルコラム担当。会期中に行われた、全9回の番組&イベントMCも担当した。DVDマガジン『NICE IDOL (FAN) MUST PURE!!!』制作。現在は新シリーズ『IDOL NEWSING』を制作中。 http://nifmp.blog57.fc2.com/

イギーのデザインは? 放送クール数は? 過去作からアニメ『ジョジョ』第3部を大胆予想!

【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】

1403_jojoanime.jpg
『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』公式HPより。
 連載28年目を迎え、シリーズが継続すること8部、現在通算100巻を超える長編マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』(集英社)。2012~13年に第1部と2部が初めてテレビアニメ化され、原作ファンからも好評を博したのは記憶に新しい。そして今年4月からは、シリーズ屈指の人気を誇る第3部をアニメ化した『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』(以下、アニメ『ジョジョ』3部)がオンエアされる。すでに公式サイト(参照)ではPVも公開されて盛り上がりを見せている。そんな第3部がどんな形で私たちの前に姿を現わすのか、原作の描写や過去の映像化・出来事などと照らし合わせながら予想してみたい。 ■放送話数は3クールか!?  現在、アニメ『ジョジョ』が何クールで放送されるかは正式発表されていない。近年のアニメ作品は、原作の有無にかかわらず1~2クールが大半で、昨年放送された『ジョジョ』も第1部と2部を2クールの全26話できっちり終わらせている。コミックスにして12冊の映像化としては、ちょうどいいボリュームだったのだろう。では今度の第3部も2クールで収まるかといえば、正直難しいと思われる。ネットでも、「そのままでは無理だろう」という見解が多数を占めている。  その根拠は、原作のボリュームと濃密さだ。第1部と2部の原作は、単行本にしてあわせて12冊弱で終了しているが、第3部は16冊強という大ボリュームである。削れそうなエピソードも少なく、また原作リスペクトにあふれた第2部までのアニメを踏まえれば、ファンの間で黒歴史とされている第1部の劇場版アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』のように、“必要最低限のキャラすら削除して尺に収めよう”という姿勢は考えにくい。原作の熱い展開を完全再現するため、3クールを確保してくれるはずだ! 【「おたぽる」で続きを読む】

E-girls、YMO名曲「RYDEEN」カバーの狙いは? 新アルバムから読み解く“攻め”のスタイル

20140305-egilrs.jpg

3月19日にニューアルバム『COLORFUL POP』をリリースするE-girls。

【リアルサウンドより】  E-girlsが3月19日にリリースするニューアルバム『COLORFUL POP』の発売に先駆けて、「RYDEEN 〜Dance All Night〜 (Music Video)」のミュージックビデオが解禁された。同アルバムの1曲目に収録されるこの曲は、YMOが残した稀代の名曲「RYDEEN」をラテン風にアレンジし、妖艶な歌詞を付けた曲となっている。  E-girls最大の魅力であるダンス。MVでは、毎回テーマを変えて、様々なパターンの踊りを見せてくれるが、今回はラテン調の楽曲とナイトクラブを連想とさせる歌詞に合わせて、3パターンのセクシーな衣装が目まぐるしく変わっていく。また、振り付けやポーズに挑発的なものが多く、ここ最近の傾向であった明るくポップなイメージよりも、グラマラスなイメージが強調されている。

E-girls / RYDEEN 〜Dance All Night〜 (Music Video)

 当サイトでは、2月26日に発売されたシングル『Diamond Only』や、最近のE-girlsがリリースする曲の傾向から、彼女たちはポップ路線へシフトしていくのではないかということを以前に紹介した(参考:E-girlsは年々若返る!? ガーリーポップ路線で新規ファンを開拓中)。  今回のアルバムではそのポップ路線に加え、バラードの「サヨナラ」、「未来へ」、「Winter Love ~愛の贈り物~」の他にも、ミドルテンポの切ないダンスチューンであり、派生ユニットのHappinessに近い「Fancy Baby」や、Flowerを彷彿とさせる「約束の場所」など、「RYDEEN 〜Dance All Night〜」以外にも様々な形で大人っぽい顔を覗かせている。  このフルアルバムの戦略について、ライターの中西英雄氏は以下のように語る。 「近頃のE-girls人気は、昨年末の『紅白歌合戦』出場が大きいと思いますが、2月にリリースされたシングル『Diamond Only』のアクティブなハウス・チューンからもわかる通り、保守的な楽曲に走ることなく、だいぶ攻めてきていると思います。EDMサウンドが落ち着いたことで、K-POPとの差別化も確実に図れていますし、ルックスや勢いだけで乗り切ろうとしていない。彼女たちのしっかりとした歌とパフォーマンス、そして楽曲のクオリティで勝負を挑んでいるアルバムは、固定ファンのみならず、新規のリスナーも獲得できる十分な内容だと思います。また、E-girlsが複数のユニットで形成されているという事実も、こうしたフルアルバムでポテンシャルを最大限に発揮するかと思います。ファン層は異なると思いますが、モーニング娘。’14やももいろクローバーZなど、歌って踊れて楽曲も申し分のないアイドルグループが数多く存在するなかで、E-girlsのこの新作がどのような影響を及ぼすのか、気になるところですね」
20140305-egilrs2.jpg

E-girls 『COLORFUL POP (ALBUM+DVD) (初回生産限定盤) 』(rhythm zone)

 これからもE-girlsにとって、勝負曲であるシングルは、あくまでキャッチ―なガーリーポップ路線を踏襲し続けるのかもしれない。だが、元々はコンセプトの違う3つのグループから構成されているだけに、フルアルバムでは、どれか一つのスタイルに頼らない「カラフル」なラインナップで戦うという方針なのだろう。 (文=編集部)

SNSで日本の「ヘンタイ」が氾濫!? ロシアでアダルトアニメをポルノと認める初の判決が下る

【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】

1403_russia.jpg
ロシアのSNS「VKontakte」で「ヘンタイ(хентай)」を検索するといくつものコミュニティが出てくる。画像はその中のひとつ。(画像内のモザイクは当サイトによるもの)
 今月3日、ロシアで初めて、アダルトアニメが「児童ポルノ」にあたるとして、SNSを通じて頒布した男性に有罪判決が下され、注目を集めている。  ロシアでは、日本のエロマンガ・アニメを「ヘンタイ(хентай)」と呼称。このキーワードで検索すれば、数多くのイラスト、違法にアップロードされた日本の同人誌などが表示される。  現地のメディアの報道によれば、これは「安全なインターネット連盟」のデニス・ダヴィドフ執行役員が記者会見で明らかにしたもの。現地の報道によれば、ダヴィドフ氏は「一年ほど前からの、我々専門家の調査で、いくつかのマンガのキャラクターは14~18歳であり、物語は子どもの性的虐待に焦点をあてたプロットであるとの結論に達した」と述べている。  今回、有罪になった人物の氏名・年齢は明らかになっていないが、同組織の報告では、ヴォルゴグラードに在住する男性が2010年から13年にかけて、SNS「VKontakte(ВКонтакте)」に6つの「ヘンタイ(хентай)」を投稿。これが、すべてのユーザーに閲覧できる状態であったとされる。2月21日にヴォルゴグラード地方裁判所は、これがロシア刑法の定めるポルノの流通にあたるとして、保護観察付き懲役3年の有罪判決を下している。 「VKontakte」はロシアでは、メジャーなSNS。試しに「хентай」で検索してみたところ5745件のコミュニティが見つかった。ちなみに「Loli」で検索して見たところ、やはりいくつかのコミュニティがあるが、そこに掲載されている画像ではせいぜいパンツが見えてる程度。対して「хентай」で検索できるコミュニティは、日本のエロマンガ画像が数多く投稿されている。 【「おたぽる」で続きを読む】

キャンディーズからBABYMETALまで 「アイドルとロック/メタル」の40年史を読み解く

【リアルサウンドより】  3月1,2日に行われたBABYMATALの日本武道館公演は、アクシデントがあったものの、無事大成功に終わった。この日、実際に現場を目撃した文芸音楽評論家の円堂都司昭氏が、BABYMETALの特徴でもあるメタルサウンドを軸に、「アイドルとメタル」の関係性とその文化を考察した。(文=編集部)  初めて首にコルセットをした。BABYMETAL初の武道館公演の1日目、「赤い夜 LEGEND “巨大コルセット祭り” ~天下一メタル武道会~」で、コルセット着用を義務づけられた観客の1人になったのである。記憶に残る熱演だった。  昨年末の幕張メッセ公演も見たが、あの時は巨大女神像や十字架への磔という演出が凄かった半面、骨バンドによるエア演奏が大半を占め、白塗りの神バンドによる生演奏は多くなかった。BABYMETALがヘヴィ・メタルであることを掲げている以上、大会場のライヴでは生演奏の音圧がもっと欲しいと思った。  その点、武道館では魔法陣風のステージが中央に組まれ、炎が上がることはあったものの、大がかりなセットや演出はなかった。その代わり、神バンドが冒頭から登場し、“ライヴ”感を前面に出した。終盤でのYUIMETALのステージ落下にはひやりとしたが、ラストの「イジメ、ダメ、ゼッタイ」で無事にまた踊っている姿を見て本当にほっとした。全体的には、SU-METALの真っ直ぐな歌声、YUIMETALとMOAMETALの可愛らしいパフォーマンスが光るよいライヴだった。翌日の武道館で、彼女たちが海外へ武者修行の旅に出ると発表されたことも喜ばしい。  武道館といえば、ディープ・パープルが名盤『ライヴ・イン・ジャパン』(1972年)のジャケットに武道館公演の写真を使って以来、ハード・ロック/ヘヴィ・メタルの一つの聖地になっている。その場所にBABYMETALが出演したことに感慨を覚える。  BABYMETALはアイドルとメタルの融合をコンセプトにしているが、日本の女性アイドルとメタルの関係を考えた場合、70年代のキャンディーズがパープルの「ブラック・ナイト」をカヴァーしていたことが思い出される。これは、洋楽への憧れがまだ強かった時代に、キャンディーズがあれこれ外国曲をとりあげたなかの1曲だった。  女性アイドルの側が、ロックの要素を意識的にとりいれて成功した例で最初に思い浮かぶのは山口百恵だろう。「ロックンロール・ウィドウ」(80年)が典型的だが、彼女は作曲者にダウン・タウン・ブギウギ・バンドの宇崎竜童を迎え、ロック寄りのハードな曲で強い女を演じ、当時の他のアイドルと一線を画した。
20140304-babymetal.jpg

BABYMETAL - 『BABYMETAL(初回生産限定盤) 』(トイズファクトリー)

 80年代には、本田美奈子がブライアン・メイ(クイーン)やゲイリー・ムーアの曲を歌ったほか、MINAKO with WILD CATSというガールズ・バンドを結成し、忌野清志郎作曲「あなたと熱帯」(88年)を発表した。また、小泉今日子がKYON2名義で高見沢俊彦作でハード・ロック調の「ハートブレイカー」(85年)を歌った。これらは、山口百恵的なありかたを受け継いでいた。  アイドルが可愛い面だけではなく、ヤンキー的な顔、強さの一面を見せようとする時、ロック的でハードな曲調が重宝されてきた。  一方、ヴィジュアルのおどろおどろしさ、サウンドの重さ、極端な速弾き、デス・ヴォイスなど、時代を経るにつれてメタルの過剰さをネタとして楽しむ傾向も出てきた。その過程で山瀬まみ『親指姫』(89年)という傑作も生まれた。これは、普通のアイドル歌手からバラドルにシフトした山瀬が、デーモン小暮、奥田民生などの作曲、筋肉少女帯に在籍した横関敦や三柴理などの演奏でロックを歌った内容だった。なかでも、山瀬まみ作詞の「かわいいルーシー」は飼い犬のうんこを歌った怪作で、アイドルと笑いとハード・ロックのミスマッチが面白いアルバムだった。  企画ものでメタル要素を活用した成功例では、アニメソングをメタル化したアニメタルのシリーズがあり(97年から)、女性アイドルとの関連では、70年代後半にピンク・レディーで活躍したミーが歌った『アニメタルレディー』(97年)があった。  以上のように一般的にいって、女性アイドルとロック、メタルの関係は、可愛いだけではない強さの象徴、あるいは、過剰な要素の取り込みに伴うユーモアという二つの面がある。例えば、ももいろクローバーZ「猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」」におけるマーティ・フリードマンのギター・ソロは、強さとユーモアの両面にまたがった響きに聴こえる。  武道館公演直前にリリースされたBABYMETAL初のアルバム『BABYMETAL』には、これまでのシングルと3つの新曲が収められていて、やはり強さとユーモアの要素がみられる。「メギツネ」では「なめたらいかんぜよ」と夏目雅子か南野陽子かという強いセリフが飛び出す一方、パパに媚びを売る「おねだり大作戦」にヘヴィなリフが入るミスマッチ感は笑いを誘う。  BABYMETALの場合、アイドルの多面性における一要素としてメタルを導入するのではなく、ヴィジュアル、ステージ演出、サウンドの全面でメタル的なものを展開している。『BABYMETAL』には、X JAPAN的なツイン・リード・ギターの様式美、ラップ・メタル、デス・ヴォイス、派手なシンセを使ったピコリーモなどメタルの様々なヴァリエーションが並ぶなかに、「ド・キ・ド・キ☆モーニング」など、いかにもなアイドル・ポップスと合体したメタルが混じっている。  また、彼女たちのライヴでは定番であるスクリーンでの紙芝居では、「メタルは正義、そしてカワイイも正義」の名文句もあった。可愛さの代わりにメタルで強さや笑いの一面を見せるというのではなく、可愛いままメタルなのがBABYMETALなのだ。彼女たちは、悪夢、十字架、破滅、死、暗黒などおどろおどろしい要素でできたメタルのイメージを背負いながら、可愛いうえに前向きというアイドルらしさと両立させている。  SU-METALはアイドルとしては優れた歌唱力を持っているが、それだけでは BABYMETALは成立しない。アイドルとメタルの融合が可能になったポイントは、主にダンスやラップを担当するYUIMETALとMOAMETALの存在だろう。BABYMETALでは、神や悪魔など洋風のゴスの雰囲気を和風に置きかえた部分がある。キツネ様がいる設定をはじめとする民話的、昔話的な雰囲気、「メギツネ」などにみられるYOSAKOI的な曲調や祭りのかけ声のような合いの手。そうしたなかで凛とした声で熱唱するSU-METALが少女であるのに対し、中学生だが子どもっぽい声を発するYUIMETALとMOAMETALは、役回りとしては幼女だ。  鬼ごっこを歌った「Catch me if you can」の「まあだだよ!」という子どもっぽい声を聴いていると、座敷童子のような童子神、子どもの精霊が連想される。この幼女性が、和風のゴスムードを高めている。  そして、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」に代表される通り、BABYMETALはネガティヴで暗いモチーフを扱いながらも、それをポジティヴで明るい方向へひっくり返す。インタヴュー記事ではデス・メタルにひっかけて「です。」を「DEATH!」に置きかえるBABYMETALだから、YUIMETALとMOAMETALが歌う「4の歌」には、死の歌という含みもある。だが、同曲では「失敗の4」であると同時に「死ぬじゃない4」、「喜びの4」と歌われる。メタルらしく黒い衣裳を着ていても、アイドルらしく前向きなのだ。それが、彼女たちに悪魔的なものではなく、善き童子神を思い浮かべる理由でもある。  強くあろうとする少女といたずらな童子神たちというBABYMETAL3人の今の構図は、年齢のこともあるし、長期のものではありえない。そのことは、彼女たちの側もファンも予感しているはず。だからこそ、限りあるであろう時間を精一杯駆け抜けてほしい。まずは、ヨーロッパでの活動に期待したい。 ■円堂都司昭 文芸・音楽評論家。著書に『エンタメ小説進化論』(講談社)、『ディズニーの隣の風景』(原書房)、『ソーシャル化する音楽』(青土社)など。