マーティ・フリードマンがJ-POPへの”愛と嫉妬”を告白「AKBの『ヘビロテ』は僕が書きたかった」

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J-POPへの愛を語る、マーティ・フリードマン氏。

【リアルサウンドより】  メタル界でもっとも有名なバンドのひとつである、メガデスの元ギタリストであり、音楽評論家やプロデューサーとしての功績も数多い、マーティ・フリードマン氏。そんな彼がプロデューサー兼ギタリストを務める鉄色クローンXは、2012年12月に、ももいろクローバーZの楽曲をメタル調にカバーしたアルバム『鉄色クローンX』を発表し、日本最大のメタルフェス『LOUD PARK 13』に出演するなど、勢いのあるメタルバンドのひとつとして活躍している。リアルサウンドでは今回、日本の音楽が大好きなあまり、日本に住むことを選んだというマーティ・フリードマン氏が、現代の音楽シーンや、鉄色クローンXで行っている「コミカルな日本語詞とメタル音楽の融合」について、独自の切り口で語ってくれた。  

BABYMETALはアイドルとメタルをうまく融合出来ている

——最近ブレイクしたアーティストで、マーティさんが気になっているのは? マーティ:最近だと、BABYMETALは初期の頃から聴いてましたよ。僕のサイドギターである大村孝佳さんが彼女たちの「神バンド」のギターもやってるから。この間『ミュージックステーション』にベビメタが出たときも、バックでやってたり、『LOUD PARK 13』では僕のバンドとベビメタの両方に出て、忙しそうにしてたよ。世界って狭いよね(笑)。 ——ベビメタと、鉄色クローンXの共通点として、「メタルに日本語のコミカルな歌詞が乗っている」ということが挙げられます。 マーティ:日本という国が持っている伝統的な雰囲気や文化と、メタルという音楽は合っていると思ってるよ。だから僕は『TOKYO JUKEBOX』シリーズを作ったわけだし。 BABYMETALがウマいなと思うのは、その若さを上手く活かしているところ。僕も彼女たちがデビューした頃に、雑誌やネットで対談とかをやらせてもらってたんだけど、正直、リスナーがどういう風に楽しむかわからなかったんだよね。メタル好きの若い男は、セクシーなお姉ちゃんの方が興奮するだろうって考えてたから(笑) 彼女たちのコンセプトはとにかく面白すぎるけど、評価されるまでのハードルはかなり高いなあと思ってた。でも、どんどん進化を続けて、素晴らしいものになってるから、彼女たちを見守ってきた立場としては、とてもうれしい。 僕が彼女たちを気に入っている部分は、ハッピーな部分とメタルな部分のバランスなんだ。雰囲気がメタルっぽくて、サビになるとポップになるアイドルソングっていうのがたまにあったりするんだけど、それって海外のメタルファンからすると恥ずかしいんだよね(笑)。彼女たちはハッピーな部分でも、ちゃんと音はメタルで、アイドルとメタルをうまく融合出来ていると思う。ヴィジュアル系もそうだったりするけど振付があることって、洋楽の文化とは全然違うものだし。このBABYMETALはそれをうまく利用していて素晴らしいですね。 ——本場のメタルファンは彼女たちを見てどう思うんでしょうね? マーティ:クレイジーだけど凄く目立って応援しやすい。「日本は最高の国だ!子供だってメタルをやってる!」って思うのかも(笑)。向こうの11歳のティーンって、ヒップホップばっかり聴いてるからさ(笑)。もしかしたら、オジー・オズボーンなんかも同じことを思ってるかもね。アメリカで「日本のBABYMETALって知ってるか?」って聞いて回っててもおかしくないよ。 あと、最近は自分のレコーディングに集中していて、BGMほどにしか聞けてないけど、最近いいなと思ったのがあって。「夢ふうせん」って知ってますか? ——おはガール!ちゅ!ちゅ!ちゅ!が2013年11月5日に出した『夢ふうせん』のことですか?彼女たちのサウンドプロデューサーは元JUDY AND MARYのTAKUYAさんですよね。 マーティ:そう。TAKUYAはやっぱり凄いよね! これ聴いてハッピーにならないわけないもん。そういえば、「元気になれる曲」を表現するのって日本の特徴かも。向こうだと「大変な時期があった時にこの曲に救われた」って表現になるんだけど、これって似てるけどちょっと違うように思う。 ——マーティさんも、TAKUYAさんのように、アイドルプロデュースをやるつもりは? マーティ:過去に北出菜奈さんのプロデュースをしたことがあるよ。またやりたいなーと思うね。いいきっかけがあるといいけど。僕の音楽はアイドルの世界に対して、遠回りに合っているとは思うから。まだまだいろいろ、アイドル以外にもできそうな気がする。J-POPも好きだし。愛さえあれば、うまく融合できる気もする。

これがアイドル界の「ボヘミアン・ラプソディ」だ

——アイドルの現場だと、お客さんがメタルっぽい楽曲でも振り付けを加えて踊っていますよね。これについてはどう思いますか? マーティ:2011年の『ももいろクリスマス2011 さいたまスーパーアリーナ大会』に参加して気付いたのは、曲はメタルじゃないけど、お客さんがメタルより激しいってこと(笑)。常にシャウトしてるし、汗臭いし。その時、僕はステージの下から出てきたんだけど、メタルのライブよりうるさい男の声が聞こえてきて、「ここはどこだろう?」って。ずっとメタルをやってて、男の歓声には慣れているはずなのに、メタルより凄い反応だから「これパンテラのライブじゃなくてももクロのライブだよね!?」って何回もわかんなくなった(笑)。男の人たちはもしかしたらメタル好きなのかもしれないけど、そんな人がアイドルも応援するって、海外の環境ではなかなか無い文化ですね。 僕は彼女たちのプロジェクトに参加できて、ホントによかったと思ってる。どんなアーティストも、まずは曲ありきだと思ってるから言うけど、ヒャダインさんは天才だよ。はじめに曲を聴かせてもらった時に、これは冒険だなと思った。100人の合唱と、編拍子の捻ったフレーズと、ももクロ5人の掛け合いが混ざっている。そこに僕の変態ギターフレーズから出るメロディーを全部融合させちゃうんだもん。ホント夢みたいだったよ。でも、自分のギターだけをレコーディングする時は、ハードな音だし、冒険的すぎるからこんな大勢の人が聴くと思ってなかった。でも完成した曲を聴いたとき、僕は「これがアイドル界の『ボヘミアン・ラプソディ」だ』と確信したよ。自画自賛とかじゃなくて(笑)。でも、これが流行る国に住むしかないと思ったね。曲が完成したとき、僕はラスベガスにいたんだけど、音源をいただいた後、ラスベガスのストリップでももクロの曲を大音量で流したんだ。それがあまりにも場違いで、急に日本が恋しくなった。母国にいるのに、健康的な日本の音楽環境が懐かしくなっちゃったんだよ。

「ヘビーローテーション」に嫉妬心を覚えた

——マーティさんが推してるアイドルって誰なんですか? マーティ:関わってるアイドルは気まずいから、AKB48でいいかな?(笑)。それだったら、まゆゆ(渡辺麻友)かな。AKB48といえば、先日のFNS歌謡祭に八代亜紀さんのギターとして出演したときのことなんだけど、出番を待ってる間に大広間でライブを見ていたら、彼女達が僕の1メートルくらい前で「ヘビーローテーション」を歌ってくれたんだ。その時の鳥肌の立ち方は半端じゃなかった。皆でアイコンタクトしながら踊ってるのなんかも凄いし、ドキドキしちゃって、このまま心臓が止まるんじゃないかと思ったよね(笑) ——「ヘビーローテーション」をマーティさん的に分析すると? マーティ:この曲はね、初めて聞いた瞬間に嫉妬心が芽生えたんだ。「なんでこの曲を僕が作れなかったんだろう」「完全に僕の中にエッセンスとしてはあったのに!」って。ブライアン・ウィルソンが、フィル・スペクターの「Be my baby」を聴いたときに多分そんな気持ちになったんじゃないかな。それくらいツボなんだよね。この曲を聴いたとき、色々なことが頭に浮かんだ。「なんでこんな曲を作れたんだろう」、「どこからの影響だろう」って深く分析して、自分の曲作りに関してもう一度考えさせられる良い機会になった。どうやったら、もう一回「ヘビーローテーション」みたいな曲が作れるのかなって考えているよ。

ジャニーズは成熟したJ-POP

——最近の男性アイドルについてはどう思いますか? マーティ:ジャニーズは、音楽的に素晴らしい、成熟したJ-POPだと思う。嵐のベスト盤を聞いたら、次から次へヒットするような曲しか出てこないし、聴き入ってしまう。例えば、彼らがイケメンじゃなくて、曲だけで聴かれてたとしても売れてると思うよ。  この音はTHE 日本の音!って感じ。海外に行って、戻ってきてまずこういう曲が耳に入ってくる。ビートとボーカルのユニゾンとかハモりとか生活に根付いた音だよね。 ——ジャニーズの中でも、J-POPから少し離れているものもありますよね。KAT-TUNとか。 マーティ:それは彼らの年齢に関係あるんじゃないでしょうか。その年齢らしいというか。Hey!Say!JUMPは、成長しながら音が男っぽくなっていってるし。プロデュースのやり方が良いんだろうね。音色とか、コード進行なんかも。ボーカルのユニゾンが非常に多いし、四分打ちのディスコ・ハイハット・ビートが多い印象かな。 ——同じような年代の子がやってる、EXILE TRIBEは? マーティ:彼らの音はK-POPを思いださせるね。 ——K-POPっぽいというのは? マーティ:僕の思うK-POPっぽさって、「振り付けが多いMV」のことなんだよね。あと、メロディとサビが印象に残りやすい。K-POPのヒット曲ってサビのときに同じ言葉を繰り返すことが多いかも。「HELLO,HELLO,HELLO……」みたいな。だからわかりやすくて覚えやすい。MVも、人が家で見て真似できるようなレッスンビデオみたいになってるんだ。 ——音とふりを合わせて一緒に覚える? マーティ:そう。日本ではそれもあるけど、基本的にはアーティストのことを魅力的に映そうとしているものが多いよね。見やすいように、真似したければ、曲の真似だけじゃなくて、フリのマネも出来るようにっていうスタンスなんだろうね。EXILEグループって、フリとかダンスが素晴らしいから、もしEXILE TRIBEがこのやり方で勝負したら、若いファンはすごく喜ぶんじゃないかな。EXILE の「RISING SUN」よりは覚えやすいと思うし(笑)。 ——K-POPとアメリカのダンスミュージックとの違いは? マーティ:K-POPのサウンドはアメリカの2~3年前の音を目指してるんじゃないかなと思ってる。だからサウンド的には邦楽ほどオリジナリティはないかもね。LADY GAGAの流れに合わせてみたり、ダブステップの音をそのまま取り入れたり。東洋的な味が少ないと思うし。もう少しR&Bっぽいダンスミュージックになればいい曲が生まれてくるんじゃないかな。日本って、ダンスミュージックでもメロディがしっかりしてるものが多い。J-POPではどんな作品でもメロディがしっかりしていないとある程度しか売れないのかも。世界的にも、きゃりーぱみゅぱみゅやPerfumeみたいな、東洋的なユーモアを入れたダンスミュージックが評価されてるから、中田ヤスタカさんはスゴイと思う。

女性アイドルは売れてなくても、冒険的な曲がいっぱいある

——男性アイドルと女性アイドルの違いは? マーティ:やっぱり男性向きのアイドルと女性向きのアイドルはそもそも違うからね。一番の違いは歌詞かな。男性アイドルは勇気が出るような応援ソングが多いんだけど、ももクロとかAKB48みたいな女性アイドルは、可愛さを持ち出すフレーズが多い。 ——男性アイドルよりも、女性アイドルの方がチャレンジする楽曲が多いのはのはなぜ? マーティ:いい質問だね。男性アイドルはスタンダードな路線が多くて、女性アイドルは売れてなくても、冒険的な曲がいっぱいある。 ファンの割合も違うのかも。女性アイドルは女性ファンと男性ファンが大体同じくらいいるじゃん。でも男性アイドルに男性ファンはあんまりいない。女性が見る理想の男性像はそんなに変化していないから、女性向けのコンテンツとして、ずっと安定しているのかもね。あとは、女の子のアイドルって、正統派よりもアウトサイダーなのが多いから、応援したくなるのかも。男性が応援したくなるような、アウトサイダーな男のアイドルが現れることを楽しみにしてるよ。 (後編へ続く) (取材=吉住哲/構成=中村拓海)
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鉄色クローンX-『LOUDER THAN YOUR MOTHER』(極辛レコーズ)

■リリース情報 『LOUDER THAN YOUR MOTHER』 発売:2014年3月19日 価格:¥ 3,150(税込) <収録曲> 1. KRITIKA 2. ダメ元Test yourself 3. Cheers!!! 4. ICHIBAN 5. 東京人間クロスロード 6. ボンバイェ 7. BITE 8. Quell the Souls in Sing Ling Temple 9. METAL CLONE ARMY 10. 胸キュンLOVERS

「うちは私企業ですから」『ドラえもん』しずかちゃん修正問題――自主規制を「制作の一部」と言い張るテレビ朝日の呆れた回答

【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】

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「テレビ朝日」内「アニメ・ヒーロー」ページより
 テレビ朝日系列で全国放送された『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』で、しずかちゃんが全裸になるシーンに劇場公開された際にはなかった修正が入った問題(参照)について、本サイトの取材に対するテレビ朝日の対応は答えになっていない回答であった。  今回、本サイトの取材依頼に対応したのは、テレビ朝日の広報部。「質問内容をFAXしてください」という担当者の求めに応じて質問事項を送付したところ、返ってきたのはわずか数行の答えであった。  まず、本サイトから送付した質問事項とその回答を掲載しよう。 【本サイトからの質問事項】 1:今回の修正指示にあたって、どのような基準をもとに判断を行ったのでしょうか。 2:判断にあたっては、御社の番組基準及び民放連【編注:日本民間放送連盟】の放送基準が基本になっていると思いますが、間違いありませんか。 3:上記の基準以外に、考査の際に内規はお持ちですか? 4:民放連の放送基準の第11章「性表現」の部分では「(78) 全裸は原則として取り扱わない。」とはなっていますが、この部分は1970年から現在まで変更がありません。その状況で、御社様が過去に放送した番組では過去の『ドラえもん』におけるしずかちゃんの入浴シーンのみならず1987年から放送された『エスパー魔美』でも全裸の描写は放送されています。そのため、御社で内規が存在するのであれば、その変更が。あるいは、担当者の判断基準の変更、もしくはたまたま担当者の主観で判断したのいずれかにあてはまると思いますが、どれでしょうか? 【「おたぽる」で続きを読む】

いまアイドルをどう語るべきか 必読の書『アイドル楽曲ディスクガイド』執筆者座談会

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『アイドル楽曲ディスクガイド』(アスペクト)

【リアルサウンドより】  アイドルという概念が成立した1971年から、アイドル戦国時代といわれる2010年代までの楽曲950タイトルを徹底レビューした書籍『アイドル楽曲ディスクガイド』が2月27日、アスペクトより刊行された。アイドル楽曲をこよなく愛する執筆陣によって書かれた渾身のレビューの数々を、系譜的に網羅することによってある種の批評性を帯びた本書は、すでに多くのアイドルファン・音楽ファンの間で大きな話題となっている。そこで今回、リアルサウンドでは編者のピロスエ氏、レビュアーの栗原裕一郎氏、さやわか氏、岡島紳士氏を招いて座談会を開催。同書編集の意図から、アイドルシーンの現状まで存分に語り合った。

ピロスエ「1971年から現在まで、すべて掘り下げました」

——まずは今回『アイドル楽曲ディスクガイド』を作ろうと思ったきっかけを教えてください。   ピロスエ:近年、ヲタ的な属性を持ちつつ、それを仕事と関連づけてめざましい成果を挙げているという方々が増えてきています。代表的なのはタワレコの嶺脇社長ですね。そのようにファンと職業の境が揺らいでいる中で、自分も何か面白いことがやりたいと考えて、この本を企画しました。企画自体は2012年の春くらいには立てていましたが、夏頃にアイドル専門のディスクガイド本『アイドルソング・クロニクル』が出ました。しかしこの本は2002〜2012年をカバーしている本だったので、こちらのコンセプトとは少し違います。2010年あたりからアイドル戦国時代と言われていますので、そのあたりから取り上げていくのがセオリーだとは思いますが、それでは当たり前すぎて面白くないと思いました。2000年代以前にも、アイドルカルチャーがずっとあったことを、若い人たちは知識として知っていても実感としては忘れがちです。そこで、さらに遡った歴史に目を向けるきっかけになればいいなと思って、この本では女性アイドルという概念が成立したとされる1971年から現在まで、すべて掘り下げました。71年から今までずっと現役でアイドルファンをやっている人って、いるかもしれないけれどごく少数ですよね?   栗原:中森明夫さんくらいですかね(笑)、メディアに出る人では。90年代にやはり断絶があって、80年代、90年代の歌謡曲やJポップ、アイドル評論で前線を張っていた人で、現在のアイドルシーンでも存在感のある人ってすごく少ない。ファンのほうも、リアルタイムのアイドルヲタは過去にあまり目が向かないものだし、往年のアイドルマニアも昔の思い出に浸りがち。それはまあ、しょうがないことですよね。   ピロスエ:たいていの人はどこかにピークがあって、そのテンションはずっとは続かないと思います。どこかで夢中になった時期がある人なら誰が読んでも面白い、という本にしたかったので、このような全年代対応型のアイドルディスクガイドになりました。   ——では、レビュアーの方を集めるにあたっても、その時期に精通する方を選ぶ、という形でしたか。   ピロスエ:そうですね。レビューを書くにあたって、そのアイドルに愛情を持っている人が書く方が絶対に面白いですよね。なるべくその時代、そのアイドルが好きな方に書いていただきました。たとえば70〜80年代は、その時代のアイドルシーンに詳しい馬飼野元宏さんという方に書いていただきました。   栗原:馬飼野さん、いっぱい書いてますよね(笑)。最近は、70〜80年代のアイドルというと馬飼野さんに依頼が集中している印象があるんですけど、本当なら『よい子の歌謡曲』の人たちがもう少し出てきてもいいんじゃないかな、とは思います。80年代の歌謡曲~アイドルのミニコミでは、『よい子の歌謡曲』と『季刊リメンバー』が双璧で、対立というんではないんだけど、指向がずいぶん違っていた。『季刊リメンバー』が研究的というか実証性重視だったのに対して、『よい子の歌謡曲』はどちらかと言うと主観的に「アイドルを面白く語る」という方向でした。   ピロスエ:レビュー執筆をお願いするにあたって、具体的なことを客観的に書いていくという方向性と、文章として面白く書く、という2つの方向性の、どちらが正解なのかというとけっこう難しい問題です。どちらにも正解はあると思うのですが、あまりに客観性がないのは自分の好みではなかったので。   栗原:アイドルは調べ倒されている人が多いので、ネットで検索すれば、情報は大方出てきてしまうことが少なくない。そういう意味では、もちろん人によりますけど、情報の煮詰まった過去のアイドルについてはそれほどデータを載せなくてもいい、というケースもあるかもしれない。特に短いレビューなんかの場合、データの優先順位が絞られるので、Wikipediaの要約のようになってしまうときがあって、これが書き手としてはけっこうつらいんですよね。読者からも「ウィキのコピペじゃねーか」とか言われるし(笑)。なので、昔のものに関しては、あえて主観を前面に出すようにしたものもあります。バランスが難しいところですけど。   岡島:僕と岡田康宏さんで書いた『グループアイドル進化論』でもそうでしたが、よくこういうデータ性の強い本に対して「ただのネットのまとめ」というようなことを言う人がいますが、それはそのアイドルの情報をネットなどで見たことがあるから言うことなんです。つまり誰に向けて書くのか、ということを意識しないといけなくて、ディスクガイド本ならディスクガイドを欲している人のために書くわけです。これからアイドルを知りたい人、そのうちの誰かのことは好きだけれど他の人のことは知らない人を視野に入れて作るものです。だから「Wikipediaに書いてあることが載っている」ということを指摘するのは意識が低くて、「その情報とこの情報をつなげるとこういうことが言える」ということが書いてあれば、それは意味のあるテキストになります。それがわからない人にはWikipediaに書いてあることが載っていると「ネットのまとめ」としか読めないんでしょうね。編集の意識や、自分の見方や切り取り方にオリジナリティは出てくるので、それを心がけるだけでも資料性がありつつ最低限オリジナリティがあって意義のあるテキストになります。そしてもちろんアイドル楽曲に詳しい人も読者層に入るので、その上でプラスアルファのテキストをできるだけ入れ込むことを心掛けました。   ——『アイドル楽曲ディスクガイド』は、2010〜12年が最初にあって、過去を掘り下げ、最後に2013年に戻る、という面白い構成になっていますね。2010〜2012年を象徴的に取り上げたことの意味はどういうものでしょう?   ピロスエ:第1章の概論にも書きましたが、2010年の5月にNHKの番組でアイドル戦国時代特集が組まれました。当時のシーンを的確に捉えた番組内容でしたが、そこで初めて現状を知った、気付いた、という人は多いと思います。だから2010年から始めるのがいいかな、と思いました。キリもいいですしね。最初に言ったように、本当は2012年内に出したいと考えて企画を立てていました。それがずれ込んでしまったので、2013年の扱いをどうするかは二転三転しました。最終的に2014年2月の発売になったので、2013年も本書の中で取り上げることができるようになりました。  

岡島「ピロスエさんの本だからピロスエさんがセレクトするのが面白い」

——2010年以降のシーンというのは、楽曲の質も含めて80〜90年代とは明らかに違うものですか?   ピロスエ:ガラッと変わった、というわけではないと思います。2010年に限らず、やっぱり歴史っていうものはグラデーションを描いて変化していることは、この本をザッと眺めるだけでもわかってもらえるかな、と。2000年代後半にAKB48やPerfumeが出てきて、それがその後のアイドル戦国時代の予兆だったんだと、今になれば言えるのではないかと。そういうものの積み重ねで歴史が紡がれているんだ、ということは何となくみんな思っていることでしょうけれど、個々の楽曲や実際の発売日も含めて並べてあると、それが大きな説得力を持つんじゃないかと考えました。   岡島:セレクションはどういう観点でやられたんですか?   ピロスエ:256ページでオールカラー、と、まずページ数を決めました。その中で1ページ5枚というレイアウトを決めました。それで950タイトルという数が決まったんですけれど、選盤の作業が一番大変で時間かかりましたね。でもそれがディスクガイド本の背骨になる部分なので、そこは妥協せずに念入りにやりました。   岡島:目次に「選盤協力」と書いてある人たちに手伝ってはもらったんですよね?   ピロスエ:僕が出したタイトルに「これじゃなくてあっちの方がいいんじゃないですか?」と提言してくれた人たちがここに書いてある人たち(笑)。まあ本数的にはちょっとでしたけど。   岡島:僕は、ピロスエさんの本だからピロスエさんがセレクトするのが面白いと思いました。「僕はこれを入れたい」というのもありましたけど、そうすると意味がわからなくなってきます。それに、たぶん読んでそう思う人ってたくさんいるってことですよね。そうすると「俺の好きな○○が入ってない」とかツイッターで書くじゃないですか。そうやって情報が拡散していけばいいと思います。どうせ全部入れることはできないし。   ピロスエ:「知られていない名曲」を紹介するというのは、もちろんディスクガイド本の機能の一側面です。一方でこの企画の元々のテーマで、アイドルの歴史を表現したい、というのがあって、そのコンセプトに基づいて選曲したラインがある。この2つの要素のバランスにはけっこう悩みました。最終的にはレア曲紹介的な要素は全体の1割くらいでいいかな、と考えました。それよりも「基本中の基本」というような曲をすべて載せないことにはしょうがない、という。   岡島:そこのバランス感覚は素晴らしいと思います。レアなものをピックアップして「俺はこんなに知っている」とひけらかすような本もありますけれど、それは自己満足で外に広がらないので、ネットや同人誌でやる面白さはあるし僕も好きですが、現状出版社から書籍として出す意味を、僕自身はあまり感じません。さっきも言いましたけれど、ディスクガイドである以上は、ガイドしてほしい人が読むべきものになっていないといけません。AKB48はほとんどの全シングルが載っていますよね?   ピロスエ:最終的にAKB48とモーニング娘。のシングルは(2012年までの分は)すべて載せています。どちらも活動期間が長いです。すべて載せることでその変遷のグラデーションがわかるようなものがいくつか欲しいと考えました。それから単純にページ数の都合もありますね。たとえば広末涼子はシングル全7枚でちょうど見開き2ページに収まるので、そういう場合はすべて載せています。  

栗原「この本の一番の批評性は『網羅した』というところ」

——歴史を追うということは、ガイドとして網羅するという面と、時代を象徴するものをセレクトする、という批評的な側面があると思いますが――。   栗原:この本の一番の批評性は「網羅した」というところだと思いますね。   岡島:それでもピロスエさんの視点が出ていますよね。僕は昔のアイドルはわからないけれど、広末以降では、例えばさっき言ったように、楽曲派のDJがかけるような定番曲が全て入っているわけではなく、AKB48が全曲入っているように、普通に売れたアイドルの曲を入れていく。そういうバランス感覚です。それが昔からピロスエさんの一番の特徴だと思っています。『エスロピ』という個人ニュースサイトで、ハロプロのニュース情報を網羅するとか、菊地成孔の情報を全部リンク貼るとか、そもそもハロプロ楽曲大賞、アイドル楽曲大賞もそうなんですけど、ものすごい作業量なのに、情熱でやってしまう。だからこの本も、ピロスエさんだからこその本になっていると思います。   栗原:世代なのかな、ピロスエさんには「網羅してアーカイヴにしたい」欲望というか性癖(笑)がある気がする。過去の批評とか評論って、恣意的で独善的な傾向が強かったんですね。むしろそれがいいんだとする時代風潮もあった。僕は仕事柄いろんなジャンルの批評や評論を大量に読んでるんですけど、その反動で、「もっと事実に即して押さえるべきところは押さえなきゃ駄目じゃないか?」という機運が、ジャンル問わず、あらゆる方面で起こっている印象はあります。   さやわか:現在、アイドルについては、自分の体験や愛情に根ざして語る語り方しかほとんど存在しません。それが歴史を語るような語り口になっていても、結局は自分たちあるいは自分の個人史に近いところになっていました。ピロスエさんはそうじゃないことをやろうとしているのが面白いところですね。これはいわば、全体性をカバーすることを意識されているということかなと思います。批評というものはある種、全体性をカバーした書き方をしなければならないんだけど、情報量が増えるに従って限界が出ています。そこに抗うような作業をピロスエさんはやっているのかな、と。だからアイドル楽曲の非常にポピュラーも、逆にマイナーな楽曲も、両方をカバーする、という視点があります。  たとえば松田聖子のことでも、今さらこれだけの枚数の楽曲を持ってきて語る必要はないと思う人も多いはずです。どうかすると今アイドルを好きな人たちは、昔のアイドルの話なんてどうでもいいと思っているかもしれない。だけどこの本は、今自分が立っている地平は昔と接続されているんだ、という話をしたかったんだと思うんです。それはこの本の第1章が2010年から始まるところでわかりますよね。ここですでに批評的な意図が働いていると思います。単なるディスクガイドであり、カタログであるなら2010年代は最後でいいはずですから。「今、私たちが立っている場所は、どうやって作られたのでしょう?」という問いを感じさせる。書き手はたくさんいるけれども、企画や本の構成の時点でピロスエさんがきちんと批評的意図を込めているわけです。  

さやわか「アイドルを包括的に語る上で、楽曲がひとつの軸になれる」

栗原:レイアウトが決まった状態で依頼をもらっているんですが、そのリストアップの時点でもう流れができていた。例えば、90年代のアイドル冬の時代に入ると、アイドルの本職が歌手じゃなくて女優になっていきます。かつては「アイドルは歌を歌うもの」だったのが、90年あたりを境に「アイドルの本業は女優でついでに歌も歌う」というふうに変わっていくんですけど、そういうストーリーがレイアウトの流れとして暗に示されている。だから、別に何の注文もされていないんだけど、書いていると自然に、そのストーリーを文章で完結させる形になるわけです。「ああ、ピロスエさんに踊らされているなあ」と何度か思いました(笑)。   ピロスエ:自分でそういうストーリーを作ろうと思って作ったわけじゃなくて、「ここは押さえておくべきだ」と選盤していったら結果的にそうなった、という部分が大きいですね。もちろん意図した部分もあります。でも誰がやってもある程度はこういうストーリーになるんじゃないかな?   さやわか:いや、どうかな? 例えば栗原さんが仰った時代のように、宮沢りえや観月ありさってアイドルの楽曲のディスクガイドに入ってこなくてもいいかもしれないじゃないですか? でも、この本はそこに文脈を込めて紹介していて、順番に読んでいくと「ああ、なるほどな」と思わされる。   ピロスエ:狭義のアイドルと広義のアイドル、という風に考えると、アイドルがすごく好きな人は前者を重視すると思うんです。安室奈美恵やSPEEDも微妙なところで、「アイドル」と言わずに「アーティスト」という言い方もできるし。そういうところは全て「広義のアイドル」と考えて全部入れました。   さやわか:さとう珠緒とか釈由美子も入ってますからね(笑)。   ピロスエ:最終的には「若い女の子が歌っていれば全部アイドルなんじゃないか」というところに行き着いちゃいますよねー。   さやわか:非常に明快な定義ですね。それと同時に、ディスクガイドということもあってすべてが「音楽」に紐つけられている。そういうやり方で扱う対象を広くできたからこそ、全体的な文脈がうまく築けたのかな、と思います。扱う対象が狭いと、必然的に自分の興味のあるアイドルの話になってしまいますから。   岡島:選盤や企画にあたって参考にしたアイドル関係の本はあるんですか?   ピロスエ:アイドル関係では昔の本をけっこうあたったんですけど、「これはいいな」というより反面教師が多かったですね(笑)。ある80年代アイドルの本は、最初の方にレビューがあって、80年代の10年間を150枚くらいで取り上げていたんですけど、そういう切り口だと本当に恣意的で浅いものにしかならなくて、やはりある程度の分量・範囲がないと面白くならないと考えました。そういう意味で影響を受けたのは、いくつかあるんですが一冊挙げると、2003年に河出書房新社から出た『テクノ:バイヤーズ・ガイド』という本です。あの本はテクノのアルバムや12インチを4000枚レビューしていて、頭おかしいなと思いましたが(笑)、やっぱりそういう方が面白くて美しいですよね。   さやわか:そうやって表紙がレコードのジャケットで埋まっているような90年代サブカルチャー的なディスクガイド本は、昔はいっぱいあったじゃないですか。でも今、流行っているグループアイドルのファンは、そういう網羅性よりもそれこそ「接触」のように現場中心で、作品よりアイドル本人の方が重視されていると思います。だから僕が『AKB商法とは何だったのか』という本を書いた2013年初頭には、結論として「もう楽曲にこだわることはあんまり意味がない」ということを書きました。この本はそれに抗ったというか、むしろこの本が成立すること自体が、少し状況が変わってきているのかなと思わされました。楽曲がどんなものでも構わなくなった結果、むしろいい曲を作ってもかまわない状況になっているというか。アイドルファンの中でも楽曲派、在宅派、現場派と分けたときに、楽曲派ってここ10年くらいマイナーな位置づけだった気がするんだけど、これだけアイドルブームが安定して広がってくると、楽曲は普通によくなってるし、こういう本が成立してもいいじゃん、という風潮になっているんじゃないかな、と思いました。   栗原:現場の数はもちろん市場規模が大きくなりすぎて、個々人でフォローできる状況ではなくなってきたことが、楽曲自体の存在価値を押し上げている面もあるかもしれないですね。楽曲が良い悪い以前に、もう何だかよくわからないという状況があるんだけど、すると受け手の尺度として逆説的に楽曲が浮上してくるというか。ピロスエさん主催の「アイドル楽曲大賞」でも、昨年末の2013年度インディーズ楽曲部門の1位が、福岡のローカルアイドル・青SHUN学園だったじゃないですか。発表された瞬間、会場はコアなヲタばかりなのに、「まるで想定外」「誰それ」みたいにどよめてましたよね。ピロスエさんも「青SHUN学園という名前は知ってるけど、この曲は聞いたことない」って漏らして。それが1位になるという。   さやわか:そうなんですよね。昔は単純にメジャーなアイドルがハイクオリティなものを作っていて、地下ではよくわからないチープな曲をやっている、というのがわりと普通だったんですけど、今は地下でも全然いい曲があったり、逆に地下の方が時間を掛けてクオリティの高いものを作っていたりします。そんな感じで、少なくとも楽曲で見た時にアイドルの質が一定になってきたからこそ、楽曲というものがアイドルを包括的に語る上でひとつの軸になれるんでしょうね。地下だろうとメジャーだろうと、全部を並列に並べて論じることができます。これは、こういう時代になったからこその強みかもしれません。 (取材・構成=編集部)
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左から、さやわか氏、ピロスエ氏、岡島紳士氏、栗原裕一郎氏。

■イベント情報 『アイドル楽曲ディスクガイド』出版記念トークイベント 日時:OPEN 11:30 / START 12:00 価格:前売¥1,800 / 当日¥2,000(飲食代別・要1オーダー) ※前売はローソンチケット、web予約にて3/1(土)より発売開始予定 【Lコード:33642】 場所:ロフトプラスワン 160-0021 新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2 【司会】ピロスエ、岡島紳士 【ゲスト】栗原裕一郎、坂本寛、さやわか、鈴木妄想、田口俊輔、DJフクタケ、 原田和典、宗像明将、岩切浩貴 【VJ】fardraut films イベント概要:南沙織からAKB48まで。シングル850枚+アルバム100枚=950タイトル、徹底レビュー。70年代から現在までの女性アイドル史を捉えた驚愕の書『アイドル楽曲ディスクガイド Idol Music Disc Guide 1971-2013』を巡り、執筆者たちが集まって語ります! 詳細はこちら ■書籍詳細情報 ピロスエ・編『アイドル楽曲ディスクガイド Idol Music Disc Guide 1971-2013』 発売日:2014年2月27日 発行・発売:株式会社アスペクト 判型:A5判(オールカラー256ページ) 定価:2500円+税

日本版「Hulu」はアメリカを見習え!? 日本テレビによる買収で「Hulu」は“アニメの楽園”となるか?

【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】

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米国版「Hulu」の「アニメ」カテゴリページより。
日本版よりもアニメのラインナップはかなり豊富だ。
 2月末、『日本テレビ放送網が定額制動画配信サービス「Hulu」の日本市場向け事業を取得』という報道がなされた。  これはまず米国Huluが会社分割により新会社を設立。さらに同社を日本テレビが子会社化することで、Huluの日本向け事業を取得する、という形になる。これによって日テレは、既に稼働中の番組ごとの課金制である「日テレオンデマンド」と定額制動画配信であるHuluの2つのネット動画配信システムを運営してゆくこととなった。日本テレビの動画配信事業については、当サイトでも『狙うは「ディズニーの世界戦略」!? 日本テレビのタツノコプロ買収の意図は?』(参照)として取り上げたことがある。Hulu事業開始に伴って、今後アニメコンテンツをさらに拡充させていく計画があるのかどうか? 我々アニメファンとしては気になるところであろう。  上記の報道がなされてから10日余り。試しに現在のHuluのアニメコーナーで配信中の作品をチェックしてみると『ポケットモンスター』シリーズなどのキッズ向けや『SLAM DUNK』『北斗の拳』『ルパン三世』『ベルサイユのばら』など、やや古めの名作ものが多い。日テレの自社コンテンツに加わったタツノコプロ作品群に関しても『ハクション大魔王』や『タイムボカンシリーズ』各作、『科学忍者隊ガッチャマン』『宇宙の騎士テッカマン』『黄金戦士ゴールドライタン』といった特にブランドを押し出していこうという意図は感じられないラインナップに思われた。  ここでふと「本社となるアメリカ本国のHuluのアニメコーナーはどうなっているのか?」という疑問が湧き、米国Huluのサイトを覗きに行ってみたのだが……。 【「おたぽる」で続きを読む】

Kis-My-Ft2はなぜブレイクしたか? SMAP譲りのキャラ立ち戦略を読み解く

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Kis-My-Ft2『光のシグナル(初回生産限定盤B)』(avex trax)

【リアルサウンドより】  Kis-My-Ft2のシングル『光のシグナル』が初週20万枚を越えるセールスを記録し、オリコン週間チャートの1位にランクインした。  Kis-My-Ft2は昨年、SMAP中居正広のプロデュースによる派生ユニット「舞祭組」が注目を集めるなどして、人気が高まっていた。冠番組であるバラエティ『キスマイBUSAIKU!?』は4月3日から全国放送に昇格。ますます勢いを増していることが伺える。  ジャニーズの若手グループの中でも、同グループが特にブレイクした理由を、ジャニーズの動向に詳しい芸能ライター・ジャニ子氏は次のように分析する。 「Kis-My-Ft2がブレイクした背景には、SMAPチーフマネージャーである飯島三智さんの管轄にあるということが、まず挙げられるでしょう。ジャニー喜多川さんが舞台での活躍を重視するのに対し、飯島さんはテレビでの露出を重視する傾向があります。Kis-My-Ft2はかねてより、SMAPと多数共演することによって、その知名度を高めてきました。また、彼らは前列の3人と後列の4人に明らかな格差があることが知られていますが、舞祭組などでそれをネタにすることによって、各メンバーが明確なキャラクターを打ち出すことに成功しています。先日放送された『中居正広のミになる図書館』では、舞祭組の千賀健永さんがそろばん検定に挑戦し、中居さんに『一番スケジュールが開いていたからお前に振った』と弄られていましたが、先輩からそんな風に扱われるのは“キャラが立っているから”こそだと思います。SMAPでは木村拓哉さんや稲垣吾郎さんが男前路線、草なぎ剛さんや中居正広さん、香取慎吾さんがバラエティ路線のキャラクターを、それぞれ打ち出すことによってグループとしての活動の幅を広げてきましたが、そのスキームはKis-My-Ft2にも引き継がれているのかもしれません」  また、Kis-My-Ft2はパフォーマンスの面でも優れている面があると、同氏は続ける。 「Kis-My-Ft2は光GENJIを彷彿とさせるローラースケートでのパフォーマンスを得意としており、それによってわかりやすく『自分たちはアイドルである』ということを示すことができているのも、大きな強みではないかと思います。現在、EXILEや韓流アイドルなどの活躍によって、いったいどういう存在が男性アイドルなのかが不明瞭になっているかと思うのですが、そういった時代に“最後のスーパーアイドル”とも呼ばれた光GENJIのスタイルを踏襲していることは、とても象徴的です。彼らのステージングには、単にかっこいいだけじゃない、アイドル的なきらびやかさがあります。加えて、バラエティでのキャラクターとのギャップも、ファンを夢中にさせる要因のひとつとなっているのではないでしょうか」  ジャニーズ若手の中でも、一歩抜きん出た感のあるKis-My-Ft2。SMAPの後を次ぐアイドルグループとなるのは、彼らなのかもしれない。 (松下博夫)

Negicco、ベルハー、ゆるめるモ!ミスiD2014・寺嶋由芙のイベントにライブアイドルが勢揃い

【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】

 ミスiD2014に選出、ゆるキャラとのコラボなど、マルチな才能を発揮するアイドル、“ゆっふぃー”こと寺嶋由芙がソロ・デビューシングル『#ゆーふらいと』をリリース。それを記念したライブイベント「まじめなアイドル達の春うらら」が3月8日に開催、発売を祝して多くのアイドルが駆けつけ、華を添えた。今回は、昼・夜の2部おこなわれたライブの、昼公演の模様をレポートする!
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ゆっふぃーこと寺嶋由芙ちゃん!
 会場である渋谷TSUTAYA O-NESTは開演前から大入り満員、期待の高さを伺わせた。「恥じらいレスキュー」によるオープニングアクトのあと、トップバッターとしてまず登場したのは新潟発のアイドル「Negicco」。「髪をバッサリ切って男の子になっちゃいました」とMeguがニューヘアを披露するなど、ユルいMCで会場をほのぼのさせ、ネギ型の白と緑でカラーリングされたサイリウムがフロアを照らした。
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恥じらいレスキュー
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佐村河内氏が記者会見で力説 「調性音楽の復権」はどのような文脈で登場したか

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岡田 暁生-『西洋音楽史』

【リアルサウンド】  全聾の作曲家として知られ、「交響曲第1番《HIROSHIMA》」などのヒットから一時は「現代のベートーベン」とも評された佐村河内守氏。しかし後の週刊誌のスクープにより、それらの楽曲の大半が音楽家の新垣隆によって手がけられていた、いわゆる「ゴーストライター」の手によるものであったことが明らかとなった。3月7日に行われた謝罪会見で佐村河内氏は次のように語っている。「私は70年間に渡る現代音楽というものに対して肯定的ではありませんで、昔の「調性音楽」というものの復権、そういう尖兵が現れて時代が変わればいいなあというような希望を持っておりました。当然この70年間続いたアカデミズムの伝統ですから、絶対に生きているうちにはこの長大な音楽、交響曲は演奏されないと思っておりました。でもそのことと、それを世に残しておく。いつか尖兵が現れて、時代が変わったときに「今の時代に見合うような音楽がここにもある」と誰かが拾ってくれればそれでいい、というようなことで(ゴーストライターを使ってまで)完成させたのが、交響曲第1番です」。  音楽学者の岡田暁生は著書『西洋音楽史』において、20世紀における西洋音楽の行方を三つのモードに区分している。第一に広範な聴衆の支持を犠牲にしてでも「芸術」のエリート性を保とうとする、一部の前衛的な作曲家たちが選んだ現代音楽。第二に創作面が現代音楽というある種のアングラ音楽と化していくなかで、西洋音楽の「公的音楽」としての側面が演奏文化に継承されていく「クラシック音楽のクラシック化」 。新曲を楽しむというより固定されたレパートリーについて演奏の差異を味わうという音楽鑑賞の形態は、録音メディアの発達も後押しとなり20世紀に入って加速度的に進行していくこととなる。そして第三にポピュラー音楽の勃興。娯楽音楽の発信地がヨーロッパからアメリカへと移行するなかで、サロン音楽をルーツにもつポピュラー音楽がクラシック音楽の受け皿となった。従来ならオペラやサロン・ピアノ音楽などの作曲家になっていただろう多くの人が20世紀においては産業音楽に従事するようになったのは周知の事実である。  ゲーム音楽という産業音楽をキャリアの原点にもつ佐村河内氏は、会見における発言からも上記のような現在のクラシック音楽が置かれている状況に対する強い不満があったのだろう。すなわち20世紀後半以降は作曲家と演奏家が決定的に分離され、アカデミックに評価される創作は一般に難解な現代音楽が主流とされていること。自身の愛するクラシック音楽においては「作品を作ること」から「作品を演奏すること」へ創作の対象がシフトしており、自分で曲を書くかわりに他人の書いた曲を独創的かつ鮮やかに演奏することをもって新しい創作とされる「クラシック音楽のクラシック化」が進んでいること。そのなかで現代音楽とは異なる形の(調性のある)新しいクラシックの登場を渇望した結果、(ゴーストライターの手を借りて)自ら曲を創る道に至ったものだと考えられる。  クラシックジャーナルの編集長である中川右介氏はWEB RONZAでこう指摘する。「佐村河内氏は現代の音楽界への異議申し立てとして『自分はあえて昔ながらのロマン派風の交響曲を時代錯誤と分かっているけど書くのだ』というようなことを言って登場した。それはそれでひとつの考えである。だからそういう考えで書いてそれが売れるのなら、それはある意味でクラシック音楽業界が見逃していたマーケットの開拓である」(参考:WEB RONZA)。今回の「交響曲第1番《HIROSHIMA》」のヒットがどこまで佐村河内守というパーソナリティによるものなのかは知る由もない。しかし騒動前にこれだけの評価と賞賛を集め、普段はクラシックと縁遠いであろうリスナーまで惹きつけたことは事実として忘れてはならない。調性音楽としての完成度を備えた作品が、ポピュラー音楽のように一般のリスナーから歓迎され得ることが改めて示されたのである。   ゴーストライターなどのスキャンダラスな話が先行して「交響曲第1番《HIROSHIMA》」について論じられることはほとんど無くなってしまったが、かの曲が現在のクラシックへ一石を投じた問題提起について我々はもう一度、冷静に考えてみる必要があるのではないだろうか。 (文=北濱信哉)

ついに『ドラえもん』しずかちゃんの裸に規制の手が入った!! 過剰な自主規制がまかり通るのは何故か?

【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】

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テレビ朝日内の『ドラえもん』公式HPより。
 自主規制という名の暴走が始まったのか? 3月6日にテレビ朝日系列で全国放送された『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』で、しずかちゃんが全裸になるシーンに修正が入るという椿事が起こり、注目を集めている。  この修正が行われたのは、ひみつ道具・ハイパー掃除機でしずかちゃんの服が吸い込まれて全裸になってしまうというシーン。しずかちゃんの服がパンツごと破れていくカットすべてに、光のラインが入って一部が見えなくされていたのである。    近年、アニメがテレビ放映される際に修正が入るということは、しごく当たり前に行われている。深夜アニメでは、湯煙や光など、さまざまな手段を用いて乳首や股間、下着などを隠している。それらの修正は、後に発売されるDVDやBlu-rayあるいはCS放送では行われていないか、もしくは消しが薄くなることが多い。  先日、『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』の放送時間帯変更の記事(参照)でも記したが、通常、こうした修正の指示を行うのは広告代理店かテレビ局のどちらかである。 【「おたぽる」で続きを読む】

乃木坂46はAKB48を超えるか? 躍進の背景にテレビ重視のメディア戦略

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乃木坂46『乃木坂46 1ST YEAR BIRTHDAY LIVE 2013.2.22 MAKUHARI MESSE』(SMR)

【リアルサウンドより】  AKB48の公式ライバルである乃木坂46が、日に日にその存在感を増している。  2月5日にリリースされた『乃木坂46 1ST YEAR BIRTHDAY LIVE 2013.2.22 MAKUHARI MESSE』は約1万2000枚を売り上げ、1999年の集計開始以来初めてとなる、女性グループファーストライブDVDでの初登場首位獲得という快挙を達成。また、2月22日には、デビュー2周年を記念するライブを横浜アリーナで敢行、同舞台に辿り着くまでに4年と1ヶ月を要したAKB48を大幅に上回る結果となった。  CDのセールスも、リリースを重ねるごとに右肩上がりとなっている。オリコンによる乃木坂46のシングル売り上げランキングを見ると、上位から『バレッタ』『ガールズルール』『君の名は希望』となっており、新しい作品ほどよく売れていることがわかる。  乃木坂46がこのように勢いを増している背景には、彼女たちがいわゆる「メディア型アイドル」というスタンスを継続してきたことが、ひとつの要因として挙げられるだろう。AKB48が「ライブ型アイドル」として、握手会や劇場公演の活動に重点を置いているのに対し、乃木坂46はテレビバラエティである『乃木坂って、どこ?』(テレビ東京系)や『NOGIBINGO2!!』(日本テレビ系)といった冠番組でのメディア出演を、主な発信の場としてきた。もちろん、乃木坂46もライブや握手会を行うが、AKB48のように劇場での活動を主軸にしているわけではないので、ライブ現場などに足繁く通わずとも、その活動の全容を把握しやすいという特徴があった。  気鋭の批評家/情報環境研究者でアイドル文化にも詳しい濱野智史氏は、過去のリアルサウンドのインタビュー(参考:「みんなが疲弊しないアイドル環境を作りたい」濱野智史が“厄介ヲタ”になりかけて決意)において、乃木坂46の強みを次のように語っている。 「いわゆる在宅ヲタ――つまり、アイドルは大好きだけど、握手会やライブにはほとんど足を運ばないというファンにとっては、乃木坂46のように基本的にテレビやネットを見ているだけでシーンを追えるアイドルグループは、親しみを持ちやすいのではないでしょうか。たまに握手会に参加するくらいが丁度良いというファンにとっては、良いグループなのだと思います。もしかしたら、それくらいの距離感のほうが、メンバーもヲタにとっても疲弊も少ないのかもしれませんし」  3月9日放送の『乃木坂って、どこ?』(テレビ東京)では、8枚目のニューシングルである『気づいたら片想い』の新センター、西野七瀬がすっぴんを披露するなどして、そのキャラクターをアピールしており、乃木坂46のメディア戦略が粛々と継続されていることが伺えた。AKB48のような「ライブ型アイドル」が飽和点を迎えているようにも見える今、彼女たちの「メディア型アイドル」というスタンスは、より際立つのかもしれない。AKB48大組閣では、乃木坂46の生駒里奈が交換留学生としてAKB48兼任メンバーとなり、両グループがかつてないほど接近しているが、そのような状況において乃木坂46のメディア戦略が果たしてどのように機能するのか、動向を見守りたい。 (文=松下博夫)

日テレジェニックもドサ回りしてます!? 有名グラドルの悲惨すぎるパチンコ営業裏事情

【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】

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最近お見かけしないこの方も頑張ってます!
 最近では、加藤茶やデヴィ夫人など、大物芸能人も積極的におこなっているパチンコ店営業。食えなくなった有名タレントの重要な収入源とも揶揄されるこの仕事は、もともとは駆け出しのグラビアアイドルたちの活動の場であった。テレビにはなかなか出れなくても、“かわいくておっぱいが大きい”彼女たちが来店すれば、客は嬉しいもの。デビューしたてのグラビアアイドルですら、1日で数十万円を稼ぎ出すことはザラにあったという。しかし、その状況は今、大きく変わりつつある。 「テレビのレギュラークラスのグラドルならまだしも、大物俳優なども日銭を得るために積極的にパチンコ店の営業を増やしている現状ですから、中堅以下のグラドルを呼ぶ店舗は、都内を中心に少なくなってきてますね」(パチンコ店関係者)  冒頭で述べた通り、日に日に仕事が奪われていくグラドルたち。現状を打開するために「地方」に活動の場を求めるグラドルが増えてきているのだという。 【「おたぽる」で続きを読む】