今年の秋ツアーをもって、12年間在籍したモーニング娘。を卒業するリーダーの道重さゆみ。モー娘。卒業後は無期限休養を発表し、ファンの間に落胆の声が広がっている。道重は「モーニング娘。になりたかっただけで、芸能界に入りたかったわけではない」と常々語っており、このまま引退してしまうのではとの危惧する声もある。卒業後の進路について具体的なことをほとんど語ってこなかった道重だが、実はひとつだけ興味を示したことがある。
「アイドルをプロデュースっ! 楽しそうっ♪ まず歌とダンスに関しては誰かに任せつつ(笑)、オーディションからその子を見つけて衣装とか髪型とかをプロデュースするとか! さゆみはファン目線も持ってますからねっ!!」
これは「B.L.T.」(東京ニュース通信社)2014年7月号のインタビューでの発言だ。実はファンの間では「道重さゆみプロデューサー待望論」は根強い。モー娘。がここまで人気を盛り返したのも、道重の功績が大きい。
そんな道重のプロデュース能力が垣間見えたのが『ミチシゲカメラ'13-'14』(ワニブックス)。道重が、1年かけてメンバーを撮りためた写真集を出したのだが、ファンからも“神写真集”と絶賛されている。
アイドルが同じグループのメンバーを撮るという点では、AKB48の友撮シリーズも同じで、最近では第5弾となる『AKB48 友撮 FINAL THE WHITE ALBUM』(講談社)も発売されて人気を博している。でも、たしかにどちらも普段見られない舞台裏での表情や絡みが見られるという点では同じなのだが、収録されている写真を見比べてみると全く違うことがわかる。
【リアルサウンドより】
富士山のふもと、富士宮市・朝霧アリーナにて、10月11日、12日の2日間にわたり恒例の野外音楽フェス『It's a beautiful day ~Camp in 朝霧Jam』が開催された。一時は台風19号の接近で開催が危ぶまれたものの、フタを開けてみれば晴天とは言わないまでもまずまずの天気。初日にはG.LOVE & SPECIAL SAUCEやCaravan、SOIL&"PIMP"SESSIONS、ジェイムス・ブレイクを擁する1-800 DINOSAURらが、そして2日目にはハンバート ハンバート、湯川潮音、JEFF LANG、YOUR SONG IS GOOD、OOIOO、THA BLUE HERBらと、ジャンルを超えたアーティストが一堂に会し、フェスシーズンのトリを飾るイベントを盛り上げた。
『朝霧Jam』の大きな特徴のひとつがキャンプスタイルで、思い思いに音楽を楽しめること。観客はステージと自陣(テント)をほどよく行き来しながら、ユルくライブに参加する。いわゆるロックのライブ会場でありがちなステージ前方で場所とりをしたり、モッシュが起こったりすることはまず皆無。それぞれが適度な距離で適度に盛り上がっている姿は、ほかの大型フェスではまず見られない光景だろう。
そんなユルさも相まってか、今年特に感じたのは子連れ客の多さだ。いや、確かにここ数年は増えたな~とは思っていたのだが、今年は体感としてその数が飛躍的に増加した印象。年齢で言えば生まれて数カ月の乳児から、小学校低学年までとさまざま。夫婦+子供2、3人連れは当たり前、複数家族が集まってあたかもヒッピーのコミューンと化した一団も散見された。では、なぜ「朝霧Jam」はファミリーに人気なのか。
そもそも『朝霧Jam』は、開催当初より子連れOKを掲げて始まったイベント。2009年以降は親子で遊ぶことができるキッズランドも設置されるようになり、その規模も内容も年を追うごとに充実してきている。親はライブを楽しみ、子供たちは自然の中で思う存分身体を動かす。まさにWINWINな関係への配慮がしっかりとなされている。
また、参加者の多くが20代中盤~3、40代と、比較的年齢層が高めなのも理由のひとつだろう。20代、30代といえばちょうど結婚して子供が生まれるお年頃。加えてリピーターの多いイベントだけに、子供が生まれても参加したいと考える親たちも多そうだ。しかも、小学生以下は無料ときている。
そして、最大の理由と思われるのが、子連れ『朝霧Jam』参戦のステイタス化である。今でこそ、販売枚数も増加したが、かつての『朝霧Jam』は発売後チケットが即完するレアなイベントという側面が強かった。加えて初秋の富士山麓は、夜間や早朝には気温が1ケタになることもある、なかなかに過酷な自然環境。それを補うため、参加するには、一定以上の装備が必要となる。そう、「朝霧Jam」への参加は決してハードルが低くない。まして家族でとなるとなおさらだろう。だからこそ、それを乗り越えて子連れでやって来た親たちにはいわば尊敬に近い念が生まれる。さらにそんな彼らを見て結婚前の若いカップルなどは「いずれは子供と一緒に来たいね♡」と愛を深め合う。それをひたすら繰り返し、徐々に参加者が増え、今回の家族連れ大フィーバーへと繋がったのだろう。『朝霧Jam』への参加は、いわばフェスピーポーたちの成長の証なのである。
近年はフジやサマソニでも家族連れ向けのホスピタリティを充実させたり、『WORLD HAPPINESS』や『New Acoustic Camp』など、むしろファミリーを大歓迎の野外フェスも増加の傾向にある。もちろん、こういった場所に連れてこられる小さな子供たちが、熱心に音楽を聴いているわけではないだろうし、夏フェスでは暑さ対策も十分に考慮されるべきであろう。それでも、子供を音楽フェスに連れていくという文化が今後より一般化していくことは、集客の面でも大きなヒントになるに違いない。
(文=板橋不死子)