不況が叫ばれるエロゲー業界にニューウェーブ!? 「TECH GIAN」品切れ続出の謎を編集長に問う

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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TECH GIAN2015年1月号(KADOKAWAエンターブレイン)。
 11月に発売されたエロゲー専門誌「TECH GIAN」2015年1月号(KADOKAWAエンターブレイン)が空前の売り上げをみせ、Amazonなどでも一時売り切れとなる事態が起こった。  もはや売り上げは横ばい~右肩下がりが当然で、美味しい話など聞かないエロゲー業界。そうした中で、エロゲー専門誌としては先日「DENGEKI HIME」(KADOKAWAアスキー・メディアワークス)が休刊を発表するなど、“先細り”の世界とされてきた。ところが、ここに来て「TECH GIAN」が予想外の売り上げを見せた理由とは、一体なんなのだろうか? 「おたぽる」で続きを読む

40歳以上のひきこもり100万人以上!高齢ひきこもりの社会復帰を阻むもの

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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『大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探してる人たち』(講談社現代新書)
 情報番組『あさイチ』(NHK)で特集されたこともある、「SNEP」という言葉をご存じだろか? 「solitary non-employed persons」の略で、2012年に東京大学社会科学研究所教授の玄田有史氏が提唱した、「20歳以上59歳以下の未婚の無業者のうち、普段ずっと一人でいるか、一緒にいる人が家族以外にはいない人々」を指す言葉だ。就業できないという問題も含んでいるが、「SNEP」が特に問題視されるのは、周囲から孤立していることである。社会との接点がないために存在が表面化しにくかったが、7月には大手掲示板に「18歳から、42年間ひきこもり還暦を迎えた」という男性がスレッドを立てて、自身の人生を「42年間、三食食べてテレビ見て雑誌読んでビデオ見てみたいな生活の繰り返し」と後悔し、ネット民に大きな衝撃を与えた。  スレ主が本当に「42年間ひきこもり還暦を迎えた」のかを確かめる手立てはないが、そうした人が実在することを裏付けるような数字が各自治体から発表されている。2013年に山形県が公表した調査結果では「ひきこもり」に該当する1607人中、40代〜60代以上の中年が717人と約45%を占め、島根県が14年に公表した調査では該当者1040人中、40代以上が521人で53%とひきこもりの半数が中年であることが明らかになってきた。内閣府は10年に「『ひきこもり』70万人、潜在群155万人」という調査結果を出しているが、『大人のひきこもり 本当は「外に出る理由」を探してる人たち』(講談社現代新書)の著者・池上正樹氏は、内閣府は39歳までの人しか調査していないことを指摘し、各自治体の調査比率をあてはめると、40歳以上のひきこもりは少なくとも100万人(潜在群含む)に上ると推計している。

tha BOSS×般若が語る、日本のヒップホップの臨界点「ラッパーの表現の質はどんどん上がっていく」

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左・般若。右・tha BOSS。

【リアルサウンドより】  THA BLUE HERBのラッパー・ILL-BOSSTINOが、ソロ名義「tha BOSS」として、同じくソロで活躍するラッパー・般若とコラボレーションし、シングル『NEW YEAR'S DAY』を12月10日にリリースした。同作は、12月26日に東京・LIQUIDROOMにて行われるツーマンライブ「One Mic」に向けて制作されたもので、90年代後半より日本のヒップホップシーンの前線を走り続けてきたふたりが初めてタッグを組んだ作品だ。  北海道・札幌にレーベル「THA BLUE HERB RECORDINGS」を立ち上げ、自分たちにしかできないヒップホップを深く追求し、そのストイックな姿勢と独自のスタイルでシーンにおける圧倒的な支持を獲得してきたtha BOSS。元・妄走族のメンバーで2003年からソロとして活動を開始、数々のMCバトルではその勝負強さを見せつけ、一方ではシンガーソングライターの長渕剛と親交を持つなど、オリジナリティ溢れる活動を展開し、唯一無二の存在感を示してきた般若。ラッパーとして確かなスキルを培ってきたふたりは、なぜ今のタイミングで共作を行い、世に出したのか。そして、現在の日本のヒップホップシーンについて思うところとはーー。作品の聴きどころから、お互いの表現論について、さらにはこれからのヒップホップに寄せる期待まで、じっくりと語り合った。聞き手は、音楽雑誌を中心に活躍する編集者の上野拓朗氏。(編集部)

tha BOSS「一緒に曲をやるのは時間の問題だった」

――こういう“夢の組み合わせ”みたいなコラボレーションって、タイミングだったり環境だったり、いろんな要素が折り重なって実現すると思うんですけど、今この時期に「NEW YEAR'S DAY」っていうまさにドンピシャな曲をリリースするアイデアは、どこから出てきたものなんですか? tha BOSS:まあ、リキッド(リキッドルーム)だね。リキッドで12月26日にツーマンをやるってことが決まって、それが10月頃だったのかな……まだ時間もあったから、“じゃあ、1曲作ろうか”という流れで。 般若:お互いの中で、いつかは一緒にやるだろうっていうのが、絶対にあったと思うんで。だからタイミングなのかなって。今回のリリックの題材に関しては、BOSS君からいただいたもので、年末っていうモロにピンポイントだったこともあるし、いいかなと思いました。 tha BOSS:バンドのライブからインスピレーションを受けることもあるけど、どうせなら自分のスタイルと同じ1MC+1DJのライブから、いろいろ学びたいっていうのは常にあって。そうなってくると、俺の世代で1MC+1DJで生き残って、ちゃんとしたクオリティでコンスタントに全国キャパを問わず色んな会場でライブをしている人間っていうと、同世代ではもういないからさ。それを考えたら般若とか、田我流もそうだね。そっちの世代に目を向けたら、凄いヤツらがめちゃめちゃいるから。しかもクオリティが高いし。で、俺はそっちの方にここ何年間は常に視線がいってるというか。そういう人たちと勝負してる方が面白いし、だから一緒に曲をやるのは時間の問題だった。特に般若や田我流とかはライブでブッキングされることもあったから。そういう時に少しずつリンクしていって、距離が縮まっていった。でも、曲を作ろうぜ、よしやろう!っていうのは瞬発力だから。ノリだよ。今回はたまたまそれがうまくハマったなって。 ――リリックは、シンプルに今年を振り返るっていう内容ですよね。 般若:自分は超個人的なことをむちゃくちゃ言ってますけど、そこはBOSS君と真逆なところというか。BOSS君の場合は、もっといろんな人にわかるようなリリックで。だから、まとまったかなとは思うんですけどね。(リリックを)書き始めてからは自分の場合は早いんで、最初は10分くらいで書いたんじゃないかな。時系列に書いていって。そこからBOSS君に指摘されたところも考慮して2回ぐらい直してって感じですかね。 tha BOSS:年末に歌う曲っていうのは、去年の暮れに考えてたんだよね。 般若:いいっすね。 tha BOSS:そういう曲ないよなって。クリスマスになると、いつもジョン・レノンの曲(「ハッピー・クリスマス」)がかかって。深いところだと、SIONの「12月」っていう曲もある。そういう曲ってヒップホップにはないなって、去年の12月くらいに何気に思って。で、般若と一緒にやることになった10月くらいだと、年末のことってリアリティがまだあんまりなかったんだよ。でも、毎年、その時は絶対に来る。来年も再来年も来る。“年末”っていうのは必ず来るから、その時にだけかかればいいし、その時にだけライブでできればいいくらいのノリなんだよね。その中で般若に今年起こったことっていうのは、当事者ではなく離れた俺から見ても、結婚したり、子供ができたり……っていうのは、Bボーイでマイク1本で戦ってきたMCにしてみたら、強烈な変化だと思うんだよ。表現そのものが揺さぶられるくらいの変化というか。だから、そこをリリックに入れてほしいと伝えたし、そこを歌うべきだと俺は思った。 般若:個人的にこの一年は半端じゃなかったっす(笑)。一年に2回ワンマンやったし、結婚、出産、事件とか、とにかくめちゃくちゃでした。でも、この曲の題材はめちゃくちゃキャッチーですよね。 tha BOSS:本当に。忘年会ソングになってほしいよ(笑)。 般若:みんな歌えないけど(笑)。 tha BOSS:カラオケだったらいいんじゃない? 般若:無理だと思います(笑)。

般若「どんなビートに乗っかってもBOSSなんだなって。改めてぶん殴られたような衝撃」

――tha BOSSさんは般若さんと一緒にやってみて、同じMCとして何か改めて感じることはありましたか? tha BOSS:般若が凄い!っていろんな人間が言うけど、何が凄いかっていうのは、レコーディングして作品が生まれるところに触れてみないと、本当の般若の凄さはわからないと思ってた。いろんなイメージってあるじゃない? 俺もイメージで語られる人間だし、般若はわりとフィジカルなイメージが強かったんだよ、俺の中では。でも、今回曲を作ってみて、リリックの韻の踏み方とか俺的には結構衝撃だった。韻を踏んでるか踏んでないのかわからないけど、よくよく辿ってみれば、めちゃくちゃタイトに踏んでる……みたいな。しかも難しい言葉じゃなくて、口語体なのにすごく自然に韻を踏んでる。そこに最初にビックリした。 般若:自分らは派手に表に出るタイプの人間じゃないと思うんです。BOSS君が17年間やってきた中で、TBHRからのリリースで自分じゃないラッパーと初めて同じブースに入ったって言ってくれた時、「マジっすか?」ってなるわけじゃないですか。それで改めてBOSS君のラップを目の当たりにして、「この人、スゲーな」と。どんなビートに乗っかってもBOSSなんだなって。改めてぶん殴られたような衝撃を自分も味わってましたね。お互い、たぶんラップに関しては、もの凄いマニアックだと思うんですよ。どっちかっていうと自分の場合は他のアーティストを呼んだり、逆に呼ばれたりとかが多かったので、いろんな人を見てきたんですけど、その中でも忘れられない刺激的な瞬間でしたね。お互いに曲が進むにつれて興奮してましたから。いい曲になるなって。やっぱわかるんですよ。これは間違いないっていう予感が確信に変わっていくような。そりゃそうだよな、BOSSと般若がやるからそうだよなって思いながらやってましたけど。 tha BOSS:本当に良かったよ。すごく突き抜けた曲になったから。年末なのに、しみったれてないっていうか。でも、THA BLUE HERB RECORDINGSにラッパーを招いて同じブースに入ったのは本当に初めてで、自分以外のラッパーが俺の曲にバースを入れたのも初めてなんだ。で、今回のシングルはTHA BLUE HERB RECORDINGSから出すんだけど、次は般若の昭和レコードから出そうっていう流れもあって。 般若:俺は次にBOSS君とやる時は、まったく違うことをやろうって思ってます。もの凄い変態なことをやります。 ――想像以上のものが仕上がってきそうですね(笑)。 tha BOSS:実際のところ緊張感もあったよ。俺も自分の意見を般若に伝えるのに正直すごく気を使ったし、それはお互いMCだからね。ミュージシャンだと調和を求めるけど、MC同士がやるとなると、本当に調和を求めていいいのかどうかということすらもわからない。ぶつけ合うことはもちろんあるけど、同じビジョンを共有するってことは電話やメールだけじゃ正直わからないから。 般若:そうですね。 tha BOSS:だから、一緒にブースに入ってみないと。そういう意味じゃ、そんな俺のことも受け入れる度量が般若にはあったし、だから完成したというか。 般若:みんなが俺にどういうイメージを持ってるかわからないですけど、自分の歌にある優先順位の中で一位にあるのは、人と作る時に“最高の作品にするために”ってことなんですよね。最高のものにするために、リリックを書き直してくれとか、ここをちょっと変えてくれとか言われても、自分は何回でもやる。それで作品が良くなるんだったら。だから、そういうところに変なエゴはまったくないんですよ。作品が良くなればいい。

tha BOSS「他の仕事やってる人と同じように、 挫折を乗り越えてここまでお互い辿り着いたんだ」

――tha BOSSさん的には、2014年はどんな一年だったんですか? tha BOSS:今年はライブと練習だけだった。だから、辛抱することが多かったっていうか。新しい作品を出した時はやっぱり景気も良くなるし、THA BLUE HERB自体の血流というか代謝が良くなる。お客さんとの交流、金まわり含めて、いろんな意味で活性化する。前のアルバムを出して2年が経って、今年はライブだけで生きてきたわけで、オレらはこういう人間ですっていうことだけで日本中をライブしてたからね。まぁ正直、世の中の景気はあんまり良くないし、そういう意味じゃ今年は我慢の年だったとも言える。ライブの質はどんどん上がっていくんだけど、人が入る時もあればぜんぜん入らない時もある。そんなのいつものことなんだけど、なんとか12月まで来れた。生き残ったなって感じがする。勝ちまくったなっていうよりは、なんとか今年も生き残れたっていうか。 般若:いや、それは勝ってるんですよ。ライブだけでやれてる人なんて、正直今いないですよ。ここはみんなが触れちゃいけないことなのかもしれないけど、凄いリアルですね。人の噂であいつはヤバイ、こいつはキテるとか、そういうのを一回抜きにして、年間通して地に足着けてやれてる人はそんなにいないですよ。BOSS君は自分よりも世代は少し上の人で、BOSS君世代でちゃんとやってる人って、僕から見てBOSS君しかいないんですよ。これは500%間違いないと思うんですけど(笑)。だから、俺はすげぇと思うんです。生き残ってるってことはすげぇことで、やってること自体が凄い。まあ、俺もいつまでできるかわからないけど。 tha BOSS:まあ、俺はたまたまできたけど、同じように俺と同世代でラッパーやってるけど、それができなかったヤツは何をやってたかといえば、やりたくもねぇ仕事をしてたのかもしれない。でも、そんなの街中を見てみれば、みんな大変なんだよね、生きていくっていうのは。 般若:「NEW YEAR'S DAY」は、本当そういうのを全部含めての曲になってるのかなって思いますね。 tha BOSS:確かに。 般若:たまたま我々がラップという表現を通して作っただけであって。 tha BOSS:曲は突き抜けてるんだけど、その根底に流れてるのは、やっぱり挫折なんだよね。般若がこないだ出したアルバム『#バースデー』を一つ取ってみても、楽しかったことと同じ数だけ挫折があったというのは一目瞭然だし、ラッパーやりながらも、他の仕事やってる人と同じように挫折を乗り越えてここまでお互い辿り着いたんだ。 般若:その通りです。 tha BOSS:バックトラックはどこまでも突き抜けてるんだけど、俺のバースの“お疲れさん”も含めて、曲の中にはいろいろな悲しみや涙が実はちゃんとあるんだよね。やっぱみんな大変だし、俺も生き残るのが大変だったから、敢えてここは“お疲れさん”で締めようっていうようなところまで行くわけで。根底に流れているのは挫折なんだよね。傷であったり。 般若:俺、“お疲れさん”って入ってきた時に、なんて優しい曲なんだろうって思ったんですよ。そんなこと言われたことないのに(笑)。 ――でも、そういうふうにトラックの曲調とリリックの内容の対比で奥行きを出すというか、そういう醍醐味ってヒップホップならではだと思うんです。 tha BOSS:ヒップホップだね。挫折から始まってるよ、ヒップホップは。 般若:挫折から始まってないヒップホップが多すぎる(笑)。嘘つけこの野郎って(笑)。 tha BOSS:俺らなんか特にそうだから。ルーザーだから。 ――こういう味わい深さみたいなのって、なかなか出せる人って少ないと思うんですよね。 般若:まぁまぁいい歳だからじゃないですかね、現実的に(笑)。そういうのを自然に言えるようにもなったんじゃないかなとは思います。 tha BOSS:ネクスト・レベルだよ、これからの日本のヒップホップは。本当にそういう世界に突入していく。現実に世の中はどんどん廃れていくしさ。ラッパーはどんどん表現が成熟していくから、やっぱりそこに視点を向けるし。世の中のことを歌うことだけがすべてではないけど、歌うには十分すぎるくらいの没落具合を見せるはずだから、この国は。でも、ラップの表現の質はどんどん上がっていく。俺が1番ヤバいっていうよくある視点から、もっと上のレベルに曲自体の質が上がっていくはずだよ。 般若:俺の場合は、たまに自分みたいなヤツの曲を聴いて、少しでも笑ってもらえればいいやっていうくらいの感覚でしかやってないです。だから「NEW YEAR'S DAY」を聴いて、バカだなこいつって思ってもらえればいいっていうか。“結婚発表した日に被害届出されたって何?”みたいな(笑)。そういうところで笑ってもらえればいいかなって。 tha BOSS:でも、その歌詞には意外といろんなものが詰まってるんだよね。般若の今回のバースも、最初に聴くのと何回も聴くのとでは印象が違う。俺的には後でどんどん効いてくるというか。 般若:後効きだと思います(笑)。 tha BOSS:俺より単語が少ない分、言葉の表現がシンプルになってるんだけど、凄いと思わせる何かがあるんだよね。“俺より辛い思いしたヤツいんのかよ”っていうようなところまで、ふっとみんなを連れて行く力がある。 般若:「NEW YEAR'S DAY」もBOSS君のリリックに比べると、俺の方が言葉の数が圧倒的に少ないじゃないですか。でも、BOSS君の今回のリリックですべてを表してるのは、“俺独り良けりゃじゃねえ/ちゃんと連れてく”ってところで、この“ちゃんと連れてく”って言葉にすべて含まれてる気がします。置いてけぼりにするようなラップも、まぁそれも時として俺は必要だとも思うんですよ。みんな説明を求めたがるじゃないですか。だけど自分は、「これはどういう意味なの?」「知るか!」って感じのタイプの人間だと思っていて。それ以上でもそれ以下でもねぇ。お前がそう思うならそうだろっていう。それでいいんですよ。もうちょっと感性に対してお互い豊かになっていくべきだと思うから。そういった意味では、俺は最近リスナーの心が少し貧乏になってきたのかなって正直感じるんです。それは俺の実力不足なのかもしれないけど、そう感じる時があります。でも、ライブは理屈じゃない。作品は勝手にみんなが解釈してくれればいいと思うんですよね。

般若「ステージに立ってる時は、お客さんの顔が凄いゆっくり見える」

――般若さんの野音のライブも、まさに理屈じゃないところで何かが突き動かされていくようなエネルギーがありましたよね。般若さんはライブをしている時、オーディエンスとその場を共有している感覚はあるんですか? 般若:そうですね。こっちから発信してきたものが、もうみんなの曲になっちゃったんだなぁとか、そういうふうに思うことはあります。でも、ライブをやっている時はこっちもそんなに余裕もないので……余裕なくないですか? tha BOSS:ないね。戻れないし、進めていくしかないからね(笑)。乗り遅れてるヤツなんて構ってない(笑)。作品は別にみんな好きに聴いてもらえればいいよって感じだけど、ライブに関してはこっちがラップしてる最中は“つまらないんだったら、帰れば”って感じで。共感してくれてるヤツらしか相手にしない。ただそれだけ。それくらいの絶対的な肯定を求めるね。 般若:そうやって俺はここ3年、いろんなことを我慢してるんで(笑)。 tha BOSS:でも、申し訳ないけど本当にそうだわ。結果や批判は甘んじて受ける。それはしょうがない。俺だっていろんな曲を聴いて良い悪いは言うし、それこそ昔が良かったとかも言う。ただ、ライブのまさにラップしてるその瞬間に関しては“悪りぃけど”って感じだよね。それ込みの入場料金だからって。 般若:間違いないっす。別にライブ中に微動だにせずスマホ片手に見てるのもいいんですよ。逆にそれでメシ食えんじゃねぇかみたいなヤツもいるわけです(笑)。葬式みたいに突っ立ったまま。まあ、いろいろ変わったのはしょうがないですけど、でももったいないぞってところはあります。スマホで動画を録るのはいいけど、お前が見てるのはスマホだぞっていう。あんなの女を目の前にしてエロ動画見てるのと一緒ですわ。マジでそう思いますよ。そういえば俺、ライブで目の前で化粧直された時、勃起しそうになりましたからね。昔の話ですけど。 tha BOSS:俺も目の前で化粧直されたことあるわ。 般若:最高! tha BOSS:こいつなんの準備してるんだよって。 般若:最高でした。 tha BOSS:バンドだと、ここからはギターソロとか、ここからはコーラスみたいな感じで、自分を保てる隙間があるかもしれないけど、ラップの場合はずっとラップしてるからさ。目の前で化粧してる女がいる時も。 般若:客席でちょっと揉めてるヤツが見えたり、こっちは全部見えてるからってことです。 tha BOSS:お客さんは見てるつもりでいるけど、実は見られてるのはお客さんなんだよね。みんな丸見えなんだよ。 ――演者は一番よく客席が見えるところにいますからね。 般若:なんかうまく説明できないけど、ステージに立ってる時は時間軸がヘンに細分化されてるというか、お客さんの顔は凄いゆっくり見えるけど、自分の中では言葉がスピードに乗って回転していく。それと同時に今見えてるものに対しての意識が働いていたりしてるし、とにかく忙しいんですよね。 ――そういう意味で野音はどうでしたか? 般若:野外でちゃんとやるのも初めてだったんで、良いことと悪いこととはありましたね。照明とかも含めて箱の中だったら支配して作れるけど、野外は日が暮れてくるとともに進んでいくようなストーリーがあったりとか。お客さんも俺も時間とともに変わって、“あれ? みんな同一人物だったのかな”っていうテンションになっていく。そこは面白いと思うんですけどね。またやりたいです、あそこは。できるだけコンスタントにやりたいなと個人的には思ってます。俺のソロじゃなくてもウチの昭和レコードとかでもやりたいなと。今年は忙しかったですからね。1月に自分のワンマンをSHIBUYA-AXでやって、9月に野音をやって、10月はZONEのライブがあって、11月はSHINGO君(SHINGO★西成)のなんばグランド花月のワンマンがあって。

tha BOSS「景気が悪いからこそ生き残ってるのは実力あるヤツ」

――tha BOSSさんはさっき「今年は辛抱することが多かった」と話してましたが、般若さんのように何か劇的なことは起きなかったんですか? tha BOSS:いや、ないね。ずっとライブしてた。それだけだよ。準備してライブして、また練習してライブして。ライブは毎回全てが劇的だったけどね。 ――THA BLUE HERBではいろんなバンドと対バンしてきましたよね。ヒップホップというよりは、ハードコアだったりロックだったり、異種格闘技戦と言ってもいいフィールドでライブを行っている印象があるのですが、今回こうやって般若さんと一緒にやってみて、改めてヒップホップのフィールドで戦ってみたいという気持ちはあるんでしょうか? tha BOSS:そうだね。今回、般若とやったように、他のラッパーと一緒に曲を作ってみたい。そういうベクトルに今は向いている。自然淘汰の時代は終わったからね。ある程度落ちるヤツは落ちたし、残るヤツは残ったっていうか。残ったヤツは結局みんなそれぞれスタイルがあって、表現に対して真面目だし、歳も関係ない。だから、来年からはちょっと変化を加えてみようと思って。 ――そういうベクトルに向かったきっかけはあったんですか? tha BOSS:いろんな場所で、いろんなMCたちが生き残って、いいライブをやったとか、誰と誰が曲を作ったとか、ここ2〜3年ですごく変わったよ、日本のヒップホップは。景気が悪いからこそ生き残ってるのは実力あるヤツが多いし、ここまで残ってるヤツは本物だよ。で、みんな真面目だよね。曲作るにしてもライブにしても。ライブをやる時は、それぞれのペースで絶対曲げないでやるしさ。そういう意味では本当にここ2〜3年だね。昔のヒップホップバブルの時代とは違う。いろんな環境からいろんな人たちが現れたというか。だから、俺からベクトルを向けていったんじゃなくて、そういう大きな日本のヒップホップに俺も自然と吸収されていった感じ。 ――いろんなバンドと対バンしてきた経験っていうのは、どういう形なのかはわからないですけど、そういうところでまた活かされるんでしょうかね。 tha BOSS:場所がどうであれ相手がどうであれ、経験は活きてくるとは思うよ。ただ、バンドとやるのと、ヒップホップの連中とやるのとでは、セットがぜんぜん違うから。ヒップホップにはヒップホップにしかわからない面白さがある。そこで勝負をするのが面白くて。スラングやネタやトラックの使い方もそうだし、ヒップホップにしかわからないいろんなクイズがあってさ。それをお客さんと一緒になってやり取りするのがすごく楽しい。でも、バンド連中の前ではそんなの通用しないから。ヒップホップではない、もっと大きなミュージックってところで勝負していく。ぜんぜん戦い方が違う。 ――般若さんは来年何かありますか? 般若:野音でも公言したように、アルバムは出しますよ。あと、リリックにも書いてあるけど、別口で映画絡みのこともあるんで。あれは俺の中でも凄い経験になったし。『#バースデー』の制作の佳境だったんですけど、向こうからオファーをもらって、これはやらなきゃダメだろと思って、まるまる1カ月間、撮影に行ってきて。すごく大変でしたけど、いろんな人と何かを作れるってことに関しては、すごく感慨深いです。今回のBOSSくんの件も感謝しかないし。だから、来年はまたちょっと違う展開にはなっていくんじゃないかなって思ってます。俺らの世代で生き残ってる人たちは、みんなどっかしらそうだと思うけど、大きな意味では俺は仲間だと思ってるし。小っちゃいじゃないですか、ヒップホップっていう枠で構えちゃうと。町というよりは、ぜんぜんまだ村だしさ。そこを、みんなで町レベルにまで上げていったほうが面白いと思うんですよ。そんな楽しいジャンルでもいいじゃんとは思ってます。ヒップホップという一つの集合体の中だったら、自分は歯車でしかないと思ってるんで。それは昔からですけど。 ――12月26日のライブが楽しみですが、この日仕事納めの人も多いんですよね。 tha BOSS:そうだね。だから皆さんお疲れっていう、最後はそういう空気で行けたらいいよね。 般若:自分自身、楽しみにしてるんですけど、当日リリック間違わなきゃいいなって感じです。 tha BOSS:そうだね(笑)。一回しかないからね。 ――この日がステージ初披露ですよね。 般若:そうです。どっちが先、どっちが後に出るのかはわからないですけど、頑張ります。 (取材・文=上野拓朗/POKER FACE
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tha BOSS feat.般若『NEW YEAR'S DAY』(THA BLUE HERB RECORDINGS)

■リリース情報 『NEW YEAR'S DAY』 発売日 : 2014年12月10日(水) 価格 : ¥500(税抜) THA BLUE HERB RECORDINGS HP ■イベント情報 【LIQUIDROOM 10th ANNIVERSARY】 "One Mic" 出演: THA BLUE HERB / 般若 開催日: 2014年12月26日(金曜日) 会場: リキッドルーム 開場: 18:30 開演: 19:30 前売券: 3,500円(税込、ドリンク代: 500円別途) 当日券: 4,500円(税込、ドリンク代: 500円別途) お問い合わせ先: 東京恵比寿リキッドルーム (TEL: 03-5464-0800) http://www.liquidroom.net

「そこの白いビキニの子」発言に心は崩壊…美脚をからませて再起にかける元人気アイドルの落日

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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白いビキニの子、です。
――地下アイドルの“深海”で隙間産業を営む姫乃たまが、ちょっと“耳の痛〜い”業界事情をレポートします。  あなただけ今晩は。アイドルファンよりも、生きるのが苦手な人に向けて活動している地下アイドルの姫乃たまです。本業は女子大生です。卒論がヤバいです。今回このエピソードを持ってきたのは断じて、美脚と売れっ子に対する僻みではありませんので! 卒論のストレスを発散しようとしているわけではないですからね。断じて!  彼女を初めて目にしたのは、チェーン店の安居酒屋でした。“エセ業界人”と言ったら失礼でしょうか。胡散臭い大人たちが集まる小規模な忘年会でのことです。 「おたぽる」で続きを読む

百田尚樹も一緒に! さくら夫人がたかじんの遺産寄付先に放棄を要求していた

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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百田尚樹氏はそこまで言っていいんかい?(「やしきたかじんメモリアルサイト」より)
 百田尚樹『殉愛』(幻冬舎)騒動をめぐって、週刊誌がこぞって擁護に回っているなか、「週刊朝日」(朝日新聞出版)「サンデー毎日」(毎日新聞社)という新聞社系週刊誌が驚愕の事実を報道した。なんと、たかじんの妻・さくら夫人が、遺書に記された寄付先に“遺贈の放棄”を迫っていたというのだ。  たかじんは、遺書に大阪市と母校である桃山学院高校、そしてたかじんが設立にかかわった一般社団法人「OSAKAあかるクラブ」に遺贈することを書き残していた。  だが、その「OSAKAあかるクラブ」の関係者が「週刊朝日」「サンデー毎日」の取材に対し、こう証言したのである。 「たかじんの死後、さくら氏から『あかるクラブ』に遺贈される2億円をさくら氏が中心になって設立する新団体に全額渡してほしいという趣旨の要請があった」(「週刊朝日」) 「さくらさん側は(たかじん氏が亡くなった)1月のうちに、同クラブに2億円の寄付の放棄を申し入れたのです。10月になってからは2度にわたって自分に渡すように折衝しました」(「サンデー毎日」)  関係者によると、あかるクラブ側は理事会でいったんは遺贈の放棄を決定したものの、さくら夫人側に「2億円の運用状況を開示してほしい」と条件をつけたところ、さくら夫人側から「もう放棄していただかなくて結構です。その代わり、メモリアルでたかじんの名前を使わないでほしい」と通告してきたという。

藤巻亮太が明かす、“ソロ第二幕”に向けた葛藤と覚悟「レミオロメンとの差別化が縛りとしてあった」

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【リアルサウンドより】  藤巻亮太が、SPEEDSTAR RECORDS移籍第1弾シングル『ing』を12月17日にリリースする。前作『オオカミ少年』から2年という期間を空けてリリースされる今作では、弾き語りに近いシンプルなサウンドで、藤巻らしいリリカルで広がりのある「歌」を展開している。レミオロメンのこと、ソロ活動のことに向き合ったことで完成したという本作で、藤巻が乗り越えたものは何か。“ソロ第二章”にこぎつけるまでの葛藤の日々や、そこで見出した光明について語ってくれた。

「本当にソロとして何がやりたいのか、どのくらいの覚悟でやっていくのか」

――前作のアルバム『オオカミ青年』で、藤巻さんはソロシンガーとしての表現スタイルを確立したという印象がありましたが、今作の『ing』はそれから2年。思ったよりも時間がかかりましたね。 藤巻亮太(以下、藤巻):『オオカミ青年』は、レミオロメンを10年間やった後の反動という側面が強かったですね。『オオカミ青年』の収録曲の何曲かはレミオロメン当時からあって、その曲と向き合っていると自分自身が何かを吐露していく、吐き出していく、という気持ちを表現したくなって、「これはバンドよりもソロでやった方がしっくりくる」と思いました。今冷静に考えてみると、バンドの活動がなかったら自分自身の思いを表現したいという反動もなかっただろうと思います。だから、『オオカミ青年』まではひとくくり、という感じですね。 ――ソロの第一作で一区切り、というのは興味深いですね。それだけバンド活動が濃密だったということでしょうか。 藤巻:レミオロメンというバンドのことを、やっぱりものすごく考えました。「レミオロメンってなんなんだろう?」「バンドって何なんだろう?」「ソロって何なんだろう?」ということを自分の中でもう一度整理して、1stアルバムには衝動的にドロッとしたものを吐き出していった部分が多かった分、2枚目を作るなら自分の音楽性丸ごとで勝負していくことになるだろうと思いました。だから本当にソロとして何がやりたいのか、どのくらいの覚悟でやっていくのか、ということに対する覚悟が必要で2年かかりました。そして、やっぱりバンドは生き物で、自分の意志だけじゃなくてメンバー皆の思いや覚悟があるときに輝くものだし、そういうタイミングを作っていってそのテンションに向わなければ始められない。だから約束はできないけれど、いつかちゃんともう一度バンドをやろう、という思いが自分の中で決まった、ということと、じゃあソロを本当に始めよう、ということです。音楽にはもっと豊かでふくよかな部分もたくさんあって、それを表現したいと決まるときに出来たのが『ing』という曲です。 ――『ing』は時間がひとつのテーマになっています。単純に色分けしにくい重層的な感情が表現されていて、さまざまな受け取り方ができる曲ですね。 藤巻:自分にすごく向き合って作りました。今の気持ちを素直に言葉に乗せて、この曲を作ることで整理できるんじゃないか、という思いがありました。今の自分でどうにかできる問題と、どうにもできない問題があって、それを取捨選択していくことがひとつ。そして、1人で自分のキャリアをもう一度スタートするという現状を受け入れていくことで、本当に自分が進むべき道が見えてくると思ったんです。それで、世に出しても恥ずかしくないものをソロでもう一回出していこう、という覚悟が、この曲を書きながら定まっていきました。 ――「そうだ夜はこんなにも暗い」というフレーズが印象に残ります。 藤巻:夜っていうのは暗くて、夜の暗さを認めないうちは夜の暗さに追い詰められます。夜は暗いものだし冬は寒いもので、そうやって生きていくんだから、それを受け入れられれば一歩ずつ進んでいけるんじゃないか、ということです。自分の中で頑なに拒んだり思い込もうとしていたものをほどいていく。そういう思いがこの2年間ですごく大事でした。
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「生きていくってすごく一筋縄ではいかないな」

――メロディやサウンド面で見ると、『ing』は藤巻さんのすごくリリカルで叙情的な部分、ある種スイートな部分が出ています。長く聴いてきた藤巻さんの音楽という印象ですが、ご自身の感覚としてはどうですか? 藤巻:生きていくってすごく一筋縄ではいかないな、という思いがあります。10年前は10年前で何かを悩んでいたはずで、必死で生きてきた結果今の自分がいるということだと思うんです。でも人は過去に戻れないからこそ、今感じるいろんな感情…甘いだけじゃなくて苦いも辛いもしっかり味わっていくような生き方をしたいし、いろんな味わいみたいなところに生きていく光みたいなものを見つけた感覚、そこに向かって言葉を作っていこう、という気持ちがありました。 ――それは10年前とは違う感覚ですか? 藤巻:生きているというのはその現在進行形の「ing」、やっぱり今なんですよね。人間って過去に囚われたり、未来に不安を覚えたりする生き物なんだけれど、そういう中から今というものを取り出せる時に曲ができるんだと思います。そういう向き合い方の大事さとか、それを歌っていこうと思ったのが、『ing』から始まるソロの第二章です。すごく、ここから始まる、という気持ちでいます。 ――その境地にたどり着くまでに、具体的に行ったことはありますか。 藤巻:弾き語りを始めて、細かくライブハウスを回りましたね。そのなかで歌うことの楽しさやお客さんと出会えることの喜び、ギター1本と歌でどこまでやれるのか、といったようなすごくシンプルなところに立ち返れたことが大きいと思います。弾き語りでは言葉をどう聞いてもらうか、ということについてものすごく勉強になりました。あとは旅行です。8月はアラスカに行ってきました。アンカレジで1日だけホテルに篭った日があって、そこで「ing」の1コーラスができました。まだ夏なんだけど「今年はどんな1年だったかなあ」という気持ちが自然に出てきたんですよね。ちょうどそのときに広島の土砂災害があって、それをアラスカからテレビで見ました。今年1年、悲しいことがあって泣いている人がいる一方で、自分にとっての1年もあって、その中で今どういう風に生きるべきか、自分は本当に一生懸命生きられてるのか、ということをすごく考える時間になりました。 ――日本から距離を置いたことで見えたものもあるでしょうね。 藤巻:日常生活のルーティンから一度出てみることでわかることがあると思います。30代になってから特に旅が好きで、旅に出ることで「ここが自分の中で淀んでいたんだろうな」「こういうループから抜け出せていなかったんだな」ということを感じながら、自分にとって新鮮な音楽や言葉を発想していけるんですよね。アラスカでは季節が1つくらい先で、夏でも日本の秋っぽいんです。その寒さが、妙に「今年1年はどんな年だったかな」という気持ちにさせたのかもしれません(笑)。実際旅は、振り返ったり見つめたりする良い機会なので、それがなかったらこういうフレーズになっていなかったかもしれません。 ――アンカレジのホテルで曲の原型ができたとのことですが、歌を浮かび上がらせるようなアレンジに仕上がっています。 藤巻:サビは繰り返すコード進行なんですけど、だからこそその中で問い掛けが歌いやすくて、問いに対して視点の違うアンサーでサビのキャッチボールができたらいいな、と思いました。それからちょっとUKっぽいところもあったりします。イメージした、ということはなかったんですけど、ギターのアルペジオが冬を匂わせるようなもので、アレンジの中で温度感が出せたかと思っています。歌は温かいんだけれど、コード感や演奏はどこかザラッとしていて、その寒暖のコントラスト、緩急のあり方はいいところで落ち着けたいと思っていました。

「ソロをこのシングルからちゃんと始めること」

――先行配信された「アメンボ」はどのように作られた曲でしょうか。 藤巻:これは映画『太陽の坐る場所』のために作った曲です。自分の地元の山梨を舞台に作られた映画で、高校までのことを、数年後の同窓会で思い出しながら話が進んでいきます。同窓会で出会うというのは、ある意味でいろいろな傷とも向き合わなきゃいけないことで、当時の自分と再会する感覚って自分でもわかるなと思いました。自分の原風景に、その傷のような夕立があって水たまりができて、そこに青空が映ってアメンボが動いて水面が揺れる、というような景色があります。それを歌ってみたいな、ということがまずイメージとしてありました。 ――複雑な感情が「アメンボ」には込められていますが、聴き心地としては非常にシンプルな印象がありました。 藤巻:言葉が展開していって、一言で言えばいろいろな感情、「心の綾」のようなものがアレンジで表現できたらいいなと思いました。言葉と言葉の間にいろいろな思いが隠れていたりこぼれ落ちちゃったりして、そういう部分を音楽がどう拾っていけるか、ということは作り手としてもいつも思うところです。そこが見つけられると楽しいし、やっていて良かったと感じます。そういう風に、パワーで押し切るだけじゃなくて、幾重にも重なった複雑な思いをこの曲の中で拾い集められるように意識しました。 ――この曲はどのようなメンバーで演奏したのですか。 藤巻:ドラムはあらきゆうこさんで、ピアノが河野圭さん。ベースやギターは自分で弾きました。弦っぽいものやシンセも自分でやりました。曲ごとに演奏陣を考えたり、自由度がソロになってすごく高まってきていると思いますね。自分が表現したいことに対してより純度が高まっている手応えがあります。 ――その上で今、藤巻さんが欲しい音や演奏はどんなものでしょう? 藤巻:言葉と言葉の間にあるものを、メロディが埋めるのか、それとも違う楽器が違うことで埋めるのか。いろんな表現の幅やアングルがあるなと感じています。アレンジまでしていくと面白いし、本当に可能性がある。みんなでアレンジしていく喜びもたくさんあるんだけれど、1人でそれを突き詰めていく作品性というのも今だから挑戦できることです。ソロの1作目はアレンジも含めていろんな人と作った部分もあったけど、2作目に向かう今の段階は、一から十までやり切ろうかな、という思いがありますね。 ――3曲目に収録されている『Happy Birthday』は良い意味で無防備で、シングルならではの曲かもしれませんね。 藤巻:この曲は、過去でも未来でもなく今なんだ、というところをテーマにしているので、テーマはやっぱり似ています。1歳年を取って、その中でやっぱり、昨日の自分じゃなくて今の自分に戻っていくというか、誕生日を迎えることで新しい風が絶対に吹くし、それを今日も明日も吹かせていったらきっと素晴らしいことがあって、それが「今を生きる」ということになってくるのかなと思います。そういう意味で『ing』のテーマとつながっていますね。ただ、自分と向き合って深いところへ掘っていくことで『ing』を作ったのとは対照的に、この曲は本当に素直にスッと一筆書き出来た曲です。 ――掘り下げる、という意味ではレミオロメンのときから、すごくポップな歌でも藤巻さんの世の中に対する関心などが歌詞に表現されていたように思います。そういう作業はこれからもやっていく、ということでしょうか。 藤巻:人間って意識よりも無意識の世界の方が大きいと思うんですね。今こうして意識をつくって話していますけど、ものづくりでは無意識の世界から出てくる言葉の方がリアリティを持っているように思えることがあります。その深度によっては、「僕だけじゃなくて君ともつながっているかもしれない」ということがあって、そういう風に掘り下げた言葉は根っこの部分でつながっているかもしれない。そうした共通点まで到達する、そこまで掘り下げていく、ということは曲作りをする上で大事な気がしています。 ――次の作品へ向けた動きも始まっているのでしょうか。 藤巻:まだちゃんとは始まっていませんが、年明けくらいからレコーディングを始めていこうかと思っています。曲はこの2年間で20曲以上出来ました。その中でより良いもの、今に近いものを選んだり新しく作ったりして、代名詞になれるような作品を作りたいです。 振り返ると、僕の中でどうしてもレミオロメンというバンドとの差別化が自分の縛りとしてありました。そういう縛りは止めて、自分が持っているものや素直に思っているものをちゃんと丸ごと出していこうと思っています。弾き語りをやったことが楽曲に影響することもあるし、自分の根っこにあるバンドサウンドというものがもう少し洗練されてくる部分もあるだろうし、そんな中で今生きていくことをもっと素直に言葉にしていこうと。今できることは、ソロをこのシングルからちゃんと始めることです。一人一人の心に届くように、一対一の気持ちを忘れないで、作って、伝えていきたいですね。 ――その第一弾が今回のシングル『ing』ですね。 藤巻:ここからまた、今という時間を大事にしながら音楽を頑張っていこうと思います。 (取材=神谷弘一/構成=高木智史)
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藤巻亮太『ing(初回限定盤)』(ビクターエンタテインメント)

■リリース情報 『ing』 発売:12月17日 【初回限定盤】VIZL-771 ¥1,800(税抜) 01. ing 02. アメンボ 山梨放送開局60周年記念作品 映画『太陽の坐る場所』主題歌 03. Happy Birthday 04. ing~エレキ語りver.~ DVD「ing」【MUSIC VIDEO】 【通常盤】VICL-37001 ¥1,200(税抜) 01. ing 02. アメンボ 山梨放送開局60周年記念作品 映画『太陽の坐る場所』主題歌 03. Happy Birthday ■ライブ情報 「EX THEATER TV Presents COUNTDOWN EX 2014 to 2015」 12月31日(水) EXシアター六本木 ■オフィシャルサイト http://www.fujimakiryota.jp/index.php

誰もがヒーローになれる場所…リアル脱出ゲーム『宇宙怪獣からの脱出』に挑戦してきた!

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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リアル脱出ゲームに集合したヒーローたち。
 11月28日よりスタートしているリアル脱出ゲーム『宇宙怪獣からの脱出』。本イベントに先駆け、11月26日にヒミツキチオブスクラップ原宿にて特別公演が行われました。株式会社スクラップの手がけるリアル脱出ゲームというと、『ワンピース』や『進撃の巨人』などマンガとのコラボ作品をご存じの方が多いかもしれません。  しかし今回の作品は、数ある脱出ゲームシナリオの中でも初めて“全国ツアー用”に書き下ろされたオリジナル作品です。これまで全国ツアーを行った作品はすべて、『夜の遊園地からの脱出』(@閉館後のよみうりランド)や『人狼村からの脱出』(@東京カルチャーカルチャー)、『マグノリア銀行からの脱出』(@大阪・HEP HALL)など、地域限定イベントからヒットして拡大したもののみ。新作をいきなり全国ツアーさせるのは、運営側にとっても大きな挑戦となるのです。 「おたぽる」で続きを読む

百田尚樹守るの当然!『殉愛』問題で「WiLL」花田編集長が林真理子批判

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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月刊誌「WiLL」(ワック)
「週刊新潮」「週刊文春」に続いて「FRIDAY」……本サイトが予告したとおり、週刊誌が一斉に百田尚樹氏の『殉愛』とさくら夫人の擁護キャンペーンを展開している。  だが、どれも羊頭狗肉な代物でまともな反論にさえなっていない。そう考えると、「週刊文春」(12月11日号/文藝春秋)連載で林真理子氏が週刊誌のことを「ジャーナリズムなんて名乗らない方がいい」「誰が朝日新聞のことを叩けるのであろうか」と痛烈に批判した“まっとうさ”が際だつばかりだ。  ところが、そんな林氏のコラムにいちゃもんを付ける出版人が登場した。元「週刊文春」の名物編集長で、今は百田センセイが頻繁に登場する極右雑誌「WiLL」(ワック)の編集長をつとめる花田紀凱氏だ。 「林真理子さんのコラムに異議あり」 12月10日、こんなタイトルの記事が「花田紀凱WiLL編集長のメディアあら探しメディアうらばなし」というブログにアップされた。 「林真理子さんには『週刊文春』編集長時代からお世話になってきたから、こんなことは書きたくないのだが、今回ばかりは書かずにはいられない」  花田氏のブログ記事は林のコラムの書き出しを当てこするようなこんな記述で始まる、そして、「林さんは、実の娘が今回、出版差し止めの提訴をしたことを週刊誌もワイドショーもどこも取り上げないことがいたく御不満らしい」と皮肉たっぷりに紹介したうえでこう書くのだ。 「しかし、だ。林さんがこのコラムでも書いているように『週刊文春』では近く百田さんの連載が始まるし、『週刊新潮』は連載が終わって新潮社から本が出たばかりだ。『週刊現代』は発行元の講談社から大ベストセラー『海賊とよばれた男』を出している。」 「プラス、マイナスを総合的に判断した上で、書かないのは当然ではないか。わかりきった話だ」

Annie The Clumsy&西寺郷太インタビュー「鼻で笑えるような音楽を作りたい」

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【リアルサウンドより】  ウクレレ片手に弾き語るシンガー・ソングライターAnnie The Clumsyが、NONA REEVESの西寺郷太が主宰する〈GOTOWN RECORDS〉よりデビューを飾った。2010年、イギリス留学中に手にしたウクレレで奏でられるデビュー・アルバム『From My Messy Room』は、オリジナル曲をはじめ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドやビーチ・ボーイズのカバー曲までを収録。飾り気のない実直なAnnie The Clumsyのスタイルが見て取れる。  ここでは彼女のありのままのインタビューに加え、レーベルの主宰者である西寺郷太にも同席してもらい、彼女の果てなき魅力に迫ってみたい。

「僕にとっては言ってみれば<紀元前>な感じ」(西寺)

――リリースから約1カ月経過しましたが……反響はいかがですか? Annie The Clumsy(以下:Annie):うーん、よくわかんないです(笑)。でも、地元の大宮のモア・レコードでは<Albums of the Month>に選んでくれたこともあってすぐに売り切れたみたいで。 西寺郷太(以下:西寺):この『From My Messy Room』に関しては、リリースしてすぐに世間に大きな衝撃を与えることを望んでいたわけではないんですよ。僕としてはこれと同じようなデモ的なアルバムをもう1枚出して、さらにそのあとでもっとプロデュースされたアルバムを作って、その3点セットで<Annie The Clumsy>というアーティストの凄さが伝わったらいいなと思っていて。  今回のアルバムはあくまで彼女がいままでやってきたことをパッケージングして手に取りやすいようにしたもので、僕にとっては言ってみれば<紀元前>な感じなんです。だからそもそもスタートラインにすら立っていないし、そういうつもりもなかったというか。彼女のことを高く評価していた人はもともと僕の周りに結構いて、それはデザイナーだったりモデルの子だったり、一番早くおしゃれなことに気づく、いわゆるアーリーアダプターみたいな人だったから、いまはそれを少しずつ増やしていくような段階ですね。 ――これから始まる本編の前日譚的なアルバムというか。 Annie:はい、名刺代わり的な。 西寺:やっぱり彼女のデモテープが素晴らしかったし、もちろん荒いところだらけではあるんだけど、それを配信ではなくそのままパッケージできることなんて今の時代あんまりないと思うので。それをあえてやってるのが今回の作戦ですね。その作戦自体はうまくいってると思いますよ。 ――それにしても……アルバム・タイトルにある<Messy Room>って日本語に置き換えると<とっちらかった部屋>、いわゆる<汚部屋>じゃないですか。さらにそこにきてステージネームが<不器用なアニー>。 Annie:そうですね、〈フラフラしてる〉とか〈おっちょこちょい〉とか。 ――だからYouTubeで事前に動画をチェックしていたとはいえ、どんな人が現れるのか正直心配でした(笑)。 西寺:まあ、変な人ですよ(笑)。 ――この2つのワードからイメージしていくと、完全に社会不適合者じゃないですか(笑)。 Annie:確かにあまり外に出ないです(笑)。

ANNIE THE CLUMSY - YOU ARE A MASSIVE WINKER (BalconyTV)

「ウクレレの魅力はコードが押さえやすいのと、あと持ち運びに便利」(Annie)

――この名前の由来を教えてもらえますか? Annie:イギリスに留学していたときのニックネームが<Annie>だったんですね。で、ウェイトレスをやっていたときにグラスやボトルを割りまくっていて、「なんでそんなにフラフラしてるんだ? お前はclumsyだ!」って言われるようになって。 ――ドジっ娘だ。 Annie:いまもバーテンダーやってますけど、お店のグラスが少しずつ減ってますから。「あれ、もう半分しかない!」みたいな。 ――音楽をやり始めたきっかけがまたゆるい感じで……プロフィールには「2010年、イギリス留学中にもらったウクレレで音楽を始める」とありますね。 Annie:ギターが難しすぎて、もっと小さいのが欲しいってなって当時の彼氏からクリスマスプレゼントでウクレレもらったんです。 西寺:え、2010年? ――そうなんですよ、めちゃくちゃ最近でびっくりしました。渡英前には一切音楽活動はしていなかったんですよね? Annie:それが音楽にはぜんぜん興味がなくて。音楽より映画が好きだったこともあって、演技の勉強がしたくてイギリスに行ったんですよ。ただ、周りにミュージシャンの友達が多かったから、たしなむ程度に音楽をやり始めて、日本に帰国してからもうちょっと本格的にやってみたいと思うようになりました。それで運良く進んでこんな感じに。 ――たった4年でいまのこの状況はすごいと思いますよ。 西寺:初めて会ったのは2年前だよね? 2年前のちょうどいまごろ。 Annie:そうですね。2012年のヤマハ主催の『Music Revolution』というコンテストで郷太さんが審査員長を務めていて。 西寺:そう、だから音楽を始めて2年でコンテストに出場していたってことなんですよ。 Annie:まあ、周りに恵まれていたんですよね。 ――「もらったウクレレで音楽を始める」という軽さと、いまのこの状況とにものすごい飛躍を感じてしまいます。 Annie:そんなにガツガツはしてないんですけどね。 ――初めてウクレレを手にしたときのカジュアルさの延長でここまできた、みたいな。 Annie:ウクレレは持ち運びやすいし、コードも簡単だし……例えばギターのFのコードはすごく難しいけど、ウクレレなら2つだけ押さえればいいから。 ――ウクレレの魅力はコードが押さえやすいのと、あと持ち運びに便利だから(笑)。 Annie:本当にそれです……重いものは担ぎたくないから(笑)。
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「<プロデュースをしない>というプロデュース」(西寺)

――気負いがないというか、生活レベルで音楽やっている感じがするんですよね。 西寺:だから彼女には期待しているというか、化けると思ってるんですよ。単純にビジネスとしていけるんじゃないかって。正直、彼女に対してはぜんぜんプロデュースしてないんですけど、それは<プロデュースをしない>というプロデュースというか……見たことのない花の種を見つけたからとりあえず水をやっておこうか、みたいな(笑)。新人アーティストを育成していくときのいまの日本の音楽業界のルールは必ずしも彼女にはそぐわないと思うし、僕らの計算を越えたところに辿り着く可能性があるんじゃないかって。オフィシャルブログをさかのぼって見たら昔の彼氏とバスルームでハグしてる写真とか普通に載ってたりするし(笑)、とにかくここまで業界を全力でサヴァイブしてきた僕の感覚とはなにもかもが違うから面白いんですよ。 ――こんなこと言ったら怒られてしまうかもしれないけど、良い意味でプロ感が希薄ですよね。 西寺:でも、アニーちゃん、全体的に偉そうなんですよね(笑)。悪い意味じゃないんですけど。偉そうというか、堂々としてるって言ったほうがいいのかな? ――確かに、これが初めてのインタビューとは思えないところがありますが……で、いま話に上がったブログも一通りチェックさせてもらいましたけど、音楽だけでなく映像製作や演技もやってるんですよね。なんというか、アートやクリエイティブな活動全般への関心が高くて、音楽もそのチャンネルのひとつとして存在しているような印象を受けました。 Annie:たぶん、そうなんだと思います。ゆくゆくは演技がしたいと思っているんですけど、昔モデルの事務所にいたこともあって、その道の厳しさもわかっているつもりなので。だから、いまは音楽が自分の表現としてあるからこれをがんばっていけたら……その過程のなかでなんかいいことがあったらいいなって(笑)。 西寺:演技やってるなんて初めて知ったわー(笑)。 Annie:最終的には海外に出ていきたいぐらいの野望はあるんですけど、とりあえずいまはこれでやっていって。 ――いろいろなチャンネルを持っていることがアニーさんの音楽のカジュアルさや生活感に少なからぬ影響を及ぼしていると思うんですけどね。 Annie:コマーシャルの音楽をやっていると、音楽の表現と演技の表現は似てるところもあるなって思って。だから一石二鳥というか、例えばミュージックビデオを作るときは自分で監督も演技もできるわけですよね。 ――アニーさんのそういう音楽に対するスタンスと、ウクレレという楽器がまた抜群に相性がいいんですよね。 Annie:チープな感じだけど癒しにもなるかなって。作曲もウクレレでやってるんですけど、チープなニュアンスを出したいときはいちばん最初にもらった安いやつを使ったりしてますね。あとは最近打ち込みを覚えたくてかんばってるんです。やっぱりウクレレだけだと自分も歌っていて飽きるので……次のアルバムには打ち込みの曲も入れてみたいですね。 ――やっぱり宅録感みたいなものは大事にしていきたいというか。 Annie:はい、それは押し出していきたいですね。

Free as a bird - annie the clumsy

「別に歌で誰かを幸せにしたいとは思ってなくて」(Annie)

――あとプロフィールに<フライト・オブ・ザ・コンコルドに触発されて本格的に曲作りを始める>って書いてあったんですけど、コメディバンドに強い影響を受けてるというバックグラウンドも相当めずらしいですよ。 Annie:だから歌詞も下品なものが多いんですよね(笑)。音楽って愛や失恋のことを歌わなくちゃいけないと思っていたんですけど、フライト・オブ・ザ・コンコルドを聴いて「あ、何を歌ってもいいんだ!」って。別に歌で誰かを幸せにしたいとは思ってなくて、鼻で笑えるような音楽を作りたいんです。掃除中に聴いたりして、鼻で「フッ」と笑えるような。フライト・オブ・ザ・コンコルドはもうすべてが面白くて、外でひとりで聴いていても肩を震わせて笑っちゃうぐらい。やっぱりユーモアがあるのがいいですよね。海外だとウクレレを弾くコメディ・アーティストって結構いて、彼らもそうですけど演技もやったりするんですよ。私がやりたいことを全部やってるから惹かれるんでしょうね。だからシー&ヒムも大好きで、ズーイー・デシャネルは私にとって女神です。 ――シー&ヒムが好きなのはSoundCloudのカバー曲の選曲からも伝わってきましたよ。ほかに好きなアーティストっています? Annie:フィオナ・アップルとかケイト・ナッシュとか、女性のシンガー・ソングライター系が好きですね。 ――あー、フィオナ・アップルもそうですけど、僕はアニーさんの音楽を聴いていてレジーナ・スペクターを連想しました。 Annie:レジーナ・スペクター、大好きです! 映画のワンシーンで流れるような曲が好きなんですよね。 ――あとはチープな録音状態も含めてアノラック系に通ずる良さもありますよね。パステルズやマリン・ガールズのあの脱力感。 西寺:僕はもともとヤング・マーブル・ジャイアンツとかヴァセリンズとか、アノラック系がすごく好きだったんですよ。コンテストの流れで作った自主制作のアルバム(2013年の『Annie Volume 1』)はそういう良さが損なわれてしまって彼女自身不本意な部分もあるみたいですけど、今回、僕的には仮にオーディオ的に粗悪な音でも気持ち良かったらそれでいいと思っていて。 ――そういう経緯を聞くと、『From My Messy Room』ってタイトルは本当によくできていますよね。アニーさんのパーソナリティを端的に伝えるフレーズであると同時に、アニーさんのアーティストとしての素材の良さを知ってもらいたいという意味でもしっくりくるし、前のアルバムを踏まえると、<汚い音かもしれないけどこれがわたしの本当の音楽なんだよ>と解釈することもできますから。この『From My Messy Room』の制作にあたって郷太くんからのアドバイスは何かありましたか? 西寺:カバー曲を何曲か入れてほしいということと、最初から同じような内容で「双子のアルバム」を2枚作ろうって言っていたので曲数をあんまり増やさないようには意識してましたね。曲そのものに関してはなんにも言ってないです。

「最終的にはエイミー・ワインハウス的なサウンド・プロダクションで歌ってるのを聴いてみたい」(西寺)

――結論からいくと、この『From My Messy Room』は、何を聴くか迷ったときにすっと手が伸びるようなカジュアルさやフレンドリーさがあってそれが大きな魅力になっているのは間違いないんですけど、でも単なるおしゃれな心地よい音楽として消費されることを頑なに拒むような毒気があるんですよ。だからヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「Sunday Morning」をカバーしてるのはものすごく合点がいきます。 西寺:うん、そう思いますね。ちょっと怖いんですよ。 ――で、この毒気はどこからきてるんだろうって考えたんですけど、やっぱりそれはフライト・オブ・ザ・コンコルドを聴いて培われたユーモアだと思うんですよね。ユーモアがこの作品を魅力的にしてる、と言ってもいいと思うんですけど。レジーナ・スペクターの名前を引き合いに出したのもそういうところなんですよ。 Annie:さっきも言いましたけど、やっぱり鼻で笑われる感じは欠かせないですよね。そんなに大声で笑うほどのものでもないと思うから(笑)。「フッ」と笑わせられたいいな、ぐらいのつもりで作ってるので……そういうのとダサさを混ぜてる感じ? 西寺:いいですよねえ(笑)。 Annie:どこかのお店の宣伝文句に<こじらせ女子>って書いてあって、言われるまでは気づかなかったんですけど、「あー、きっと私はこじらせてるんだろうな」って。そういうひねくれたものが自然と出ちゃうんでしょうね。 ――宅録感やウクレレもそうですけど、やっぱりユーモアがこのアルバムを軽やかにしているんだと思いますよ。ソングライティング、主に歌詞を書くときに心掛けていることはありますか? Annie:うーん、頭の中に思い浮かんだことをそのまま書き綴ったような……。 ――それこそツイッター感覚というか。 Annie:本当にそんな感じですね。まあ日記みたいなものです。 ――歌詞は今後も基本的には英語詞でいく感じですか? 自分の言いたいことを表現するにあたって日本語よりも英語のほうが書きやすいとか。 Annie:日本語だとあまりにもストレートすぎてたぶんファンがいなくなっちゃうと思うんですよね。もうあまりにも下品すぎて(笑)。英語だとスラングに包みながら曖昧にできますからね。あと日本語で歌うとリズムも崩れちゃうような気がして。 ――漠然とでも構わないのですが、最後に今後のビジョンについて教えてください。 Annie:男ふたり女ひとりの編成でバンドをやってみたいっていうのはありますね……それは単に男に囲まれたいってだけなんですけど(笑)。あとは多国籍バンドも組んでみたいんですけど、そうするとスタジオを借りなくちゃいけなくなるし、面倒くさいからいまはとりあえずこれでいいやって(笑)。 西寺:僕は最終的にはエイミー・ワインハウス的なサウンド・プロダクションで彼女が歌ってるのを聴いてみたいんですよね。例えば、レトロなドラムでホーンセクションもちゃんと入って、でも歌はいまの彼女のままっていう。めちゃくちゃかっこよくなると思うんですよ。いずれにしても、もうちょっと作り込んだプロダクションをやってみたいです。 Annie:あとはバーテンダーの仕事もやめたくなくて……私、これまで1年以上続いた仕事がないんですよ。前もボスに中指立ててクビにされちゃったから。 西寺:え、日本で(笑)? 中指? それすごいな!(爆笑) (取材・文=高橋芳朗)
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annie the clumsy『From My Messy Room』(ヴィヴィド・サウンド・コーポレーション)

■リリース情報 『From My Messy Room』 価格:2,000円(+税) GOTOWN RECORDS:http://www.gotown.jp オフィシャルブログ:http://annietheclumsy.blogspot.jp

竹達彩奈や花澤香菜など…渋谷系、オルタナロック系アーティストが声優ソングを作るワケ

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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花澤香菜オフィシャルサイトより。
 12月24日に7thシングル「こきゅうとす」をリリースする声優の花澤香菜。このシングルは、相対性理論で知られる音楽家・やくしまるえつこがトータルプロデュースを手掛けたことでも話題になっている。過去にも花澤の楽曲には、アニメ『それでも町は廻っている』や『トップをねらえ2!』などでもお馴染みのROUND TABLEの北川勝利や、カジヒデキといったアーティストが楽曲制作に参加しているが、このように音楽界の大物たちが声優の曲作りにかかわるのには、理由があるという。  それを明かしたのは、多くのアニメラジオ番組に出演し、声優イベントのMCも務めるニッポン放送の吉田尚記アナウンサー。 「おたぽる」で続きを読む