マキシマム ザ ホルモン「F」はなぜ『ドラゴンボールZ』劇中歌に? 鳥山明先生からコメントも

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【リアルサウンドより】  2014年12月29日のCOUNTDOWN JAPAN 14/15のステージで、その年の11月に突然発症した髄膜炎による入院&療養から完全復活を遂げたマキシマムザ亮君。2015年は1月から日本全国5か所を回るツアーを行うなど、これまで以上に精力的な活動が期待されるマキシマム ザ ホルモンから、新年早々ビッグなニュースが飛び込んできた。なんと、マキシマム ザ ホルモン「F」が劇場版『ドラゴンボールZ 復活の「F」』のバトルソングとして劇中で使用されることが決定したのだ。えっ? 「単に映画の挿入歌として流れるって話だろ」だって? いやいやいや、これはそんな淡白でビジネスライクな話じゃないんですよ。ホルモンのファンならば周知の話だと思いますが、改めてこの「F」という楽曲のバックグラウンドについて順を追って解説していきましょう。  もともとこの「F」は、ホルモンが2008年にリリースしたダブルA面シングル“爪爪爪/「F」”に収録されていた曲。当時(そして今も)世界各地で実際に起こっている民族弾圧に対するホルモン流の異議申し立てというポリティカルな側面を持つこの曲のタイトル「F」には、『ドラゴンボール』の世界における宇宙最強のキャラクター「フリーザ」を示すアルファベットという意味だけでなく、「フリーダム」(彼らに自由を!)という意味も込められている。で、当然のようにこの時点で原作の鳥山明先生の許可を取っているわけもなく、歌詞の表記では「フリー◯ フリー○ フリー○ フリー○」と伏せ字になっていた。もしそれが理由で発禁になっていたらどうしたんでしょうね? ホルモン、相変わらずなかなかのチャレンジャーだ。  さて、そんなグレーゾーン(笑)を彷徨っていたこの曲に、非公式ながらまさかのお墨付きが与えられたのがその4年後の2012年のこと。なんとホルモンの名古屋公演に鳥山明先生が娘さんとご来場。亮君は、偉大なる創造主の目の前で「フリーザ! フリーザ! フリーザ!」というあのリフレインを叫ぶという夢が叶ってご満悦。さらには楽屋にまで顔を出してくれた先生は、メンバーに似顔絵付きのイラストまでプレゼント。当時、そのイラストを浮かれてSNSにアップしたメンバーには、「ずるい!」「これが芸能人特権か!」「何かの間違いだろ!」と日本中から罵声が飛んだものだった(半分本当)。ちなみに鳥山明先生、ホルモンの面々とは「友人を通して知り合った」とのことですが、普段どのような交友関係をお持ちなのかちょっと心配になってくるエピソードですね。  その後、「F」は2013年にリリースされたホルモンにとって現在のところ最新アルバム『予襲復讐』にも収録。で、その作品に同梱された全160ページに及ぶ曲解説書には、亮君とスタッフの次のようなやりとりが記されていた。 亮「先生の前で曲も披露してフリーザのサインまで頂いた事だし、これはもう次にドラゴンボールが映画になった時は、この曲主題歌にしてもらいましょう!」 一同「無理無理無理無理無理無理(笑)」  いやはや、何でも言ってみるものですね。実際の話、今回の件は主題歌どころの話じゃないのだ。昨年、つまり2014年のある日、ホルモンのもとに鳥山明先生からこんなメールが届いたという。 「マキシマム ザ ホルモンの『F』を聴いて次回作の映画の脚本を一気に仕上げる事ができました!」  今回の『ドラゴンボール』の映画タイトルを、もう一度じっくりと見てください。そう、今回の映画タイトル『ドラゴンボールZ 復活の「F」』の「F」は、ホルモンの楽曲「F」に由来するものだったのだ。2008年にホルモンがドラゴンボールのフリーザから勝手にインスピレーションを受けて勝手に発表した「F」が、7年という年月を経て、作品本人からお墨付きをもらうどころか、新たな映画作品が生まれる重要なインスピレーションとなり、さらにはそのタイトルにまで痕跡を残してしまったというわけ。鳥山明先生いわく、今回の『ドラゴンボールZ 復活の「F」』でフリーザは「ただ復活しただけじゃない」「すさまじい対戦をどうぞお楽しみに!」とのこと。まさにそのすさまじい対戦シーンで、あの「F」が日本中の映画館で鳴り響くのだ。 ■宇野維正 音楽・映画ジャーナリスト。音楽誌、映画誌、サッカー誌などの編集を経て独立。現在、「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「BRUTUS」「ワールドサッカーダイジェスト」「ナタリー」など、各種メディアで執筆中。Twitter

鳥山明先生のコメント

今回、フリーザが復活します! 「F」はフリーザのFです。 これは、映画の次回作の話をあれこれ悩んでいた頃、 友人を通じて知り合った「マキシマム ザ ホルモン」 の「F」という曲を聴いてひらめいたアイデアです。 「F」はフリーザのことを、えげつなくもカッコよく歌った曲です。 もちろん、ただ復活しただけじゃないので、 すさまじい対戦をどうぞお楽しみに!
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『ドラゴンボールZ 復活の「F」』

■映画情報 『ドラゴンボールZ 復活の「F」』 原作・脚本・キャラクターデザイン:鳥山明 監督・作画監督:山室直儀 音楽:住友紀人  美術監督:行 信三  色彩設計:堀田哲平  特殊効果:太田 直  CGディレクター:牧野 快  撮影監督:元木洋介  製作担当:藤岡和実 声の出演:野沢雅子 中尾隆聖 山寺宏一 森田成一 堀川りょう 佐藤正治 鶴ひろみ 田中真弓 古川登志夫 草尾 毅 緑川 光 皆口裕子 製作:「2015 ドラゴンボールZ」製作委員会  配給:東映 全国の映画館で2015年4月18日(土)より一斉公開。 公式サイト (c)バードスタジオ/集英社 (c)「2015 ドラゴンボールZ」製作委員会

まったく儲かっている気がしない…!? コミケに暗躍する“転売ヤー”の仕分け現場を潜入ルポ

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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ごった返す秋葉原。(写真はイメージ画像です)
 企業ブースで各社が競うように販売するコミケ限定のグッズ。さまざまな同人誌。それらの中には、手に入れるために朝一番から並ばないといけないものも無数に存在する。だが、さまざまな手段で、レアグッズや同人誌を手に入れ、所有欲を満たした上に利ざやを稼ぐ人々もいるという。今回、取材班はコミケの中で暗躍する転売屋こと“転売ヤー”の姿を追った。  コミケ初日終了後、秋葉原にほど近い高級マンションの一室に次々と荷物を抱えた男たちが吸い込まれていく。山のような紙袋を抱える者もいれば、大きな段ボールを運び込む者もいる。あるオタク業界関係者が、自分の会社の登記先にしているというマンションの部屋では、山のようなグッズや同人誌が並べられ、仕分け作業が行われている。彼らこそが“転売ヤー”と呼ばれる人々だ。 「おたぽる」で続きを読む

『マッサン』苦戦を招いた怖すぎピン子、“死に芸”で視聴率復活なるか?

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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“鬼姑”亀山早苗役を務める泉ピン子(NHK連続テレビ小説『マッサン』番組HPより)
 視聴率の低下から「朝ドラ爆走の息の根をとめる作品になるのか!?」と注目を浴びているNHK連続テレビ小説『マッサン』。だが、ここにきて視聴率が復調。15〜20日放送分の第12週では、5週間ぶりに平均視聴率20%の大台を取り戻した。  しかし、テレビ業界関係者のあいだでは「正念場は年明けの放送にかかっている」という見方が広がっている。というのも、本日スタートの1月5日〜10日放送分は、あの泉ピン子がメイン級で再登場するから。じつは、『マッサン』の視聴率が下落したのは、ピン子に原因があるのではないか?と見る向きがあるのだ。  最初にピン子が登場したのは、スタートの第1週。この時点では数字も高く、順調な滑り出しと思われていた。が、再びピン子が登場した第8週で視聴率は下向きに。はじめて平均20%台を割ってしまったのだ。これが『あまちゃん』から前作『花子とアン』までつづいていた“平均20%以上”という朝ドラの記録が破れてしまった週となった。  そもそも、第1週からピン子を“不安視”する声はあがっていた。

乃木坂46、初アルバム『透明な色』に課せられた命題 2015年の彼女たちに必要な「色」とは?

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乃木坂46『透明な色(Type-A)』(ソニー・ミュージックレコーズ)

【リアルサウンドより】  乃木坂46が待望の1stアルバム『透明な色』を1月7日にリリースする。2012年2月22日にシングル『ぐるぐるカーテン』でメジャーデビューを果たした彼女たちは、今日までに10枚のシングルを発表しており、その全10曲の表題曲をすべて詰め込んだこのアルバムはデビューから3年間の集大成といえる1作と言える。  本来ならもっと早くにリリースされていてもおかしくなかった彼女たちの1stアルバムだが、恐らくこのタイミングでの発売には何らかのストーリーが用意されていたはず……そう、きっと昨年末の「第65回NHK紅白歌合戦」初出場という豪華な2014年の締めくくりを経て、このアルバムを発表したかったのではないだろうか。紅白に出ていたなら、時期的には昨年10月発売の最新シングル『何度目の青空か?』を歌っていたはずだろうし、その楽曲が収録された“これぞベスト盤”と呼べるような1枚が紅白直後に発売されるとあれば、年末の音楽番組を通じて彼女たちに注目した“乃木坂ビギナー”たちが手軽に手を伸ばすことができたはずだから。  しかし、現実は違った。結成からここまで順調に歩みを進めてきた彼女たちに、この紅白落選は大きな挫折感を与えたかもしれない。実際、一部メンバーは昨年の早い段階から紅白を目標にしていたそうだが、それを強く主張するようになったのは2014年も折り返しに入った夏頃から。だが、自信のないメンバーも多かったことから、全員が同じ方向を向いて「私たちの目標は紅白出場です!」とは言い切るまでには至らなかった。もしかしたらこの足並みが揃わなかったところも、少なからず落選に影響していたのかもしれない(もちろん今となっては結果論でしかないが)。この乃木坂史上初の大きな挫折を味わったことで彼女たちの紅白に対する現在の思いはより強く、より大きなものとなっている。活動4年目にして対峙した大きな壁。もちろん公式ライバルとしてのAKB48という巨大な壁もいまだに存在するが、それより先にまず飛び越えなくてはならない、一番身近にある大きな目標が2015年末の紅白出場なのだ。  ではその目標を達成するためには何が必要なのか? そのヒントが今回のアルバム『透明な色』に隠されているような気がする。3仕様用意されたアルバムのうち、Type-AとType-BはCD2枚組で、各ディスクに新曲がそれぞれ4曲、計8曲収められている。シングル曲をリリース順に並べたDISC 1の冒頭10曲は、人によっては「味気ない」「アルバムとしての工夫が足りない」と感じるのかもしれない。しかし、“乃木坂46の足跡をたどる”という意味ではこれ以上はない曲順だと個人的には考えている。実際、デビューシングル『ぐるぐるカーテン』から最新シングル『何度目の青空か?』までを順々に聴いていくと、最初はほぼソロパートもなく、メンバーの個性が感じられなかった歌声も、4thシングル『制服のマネキン』あたりから徐々に“個”が強まりつつあることが感じられる。そういった進化、成長を現在進行形で体感できるのが、今作のために新録された新曲と言える。  これらの新曲を最初に聴いた感想、各楽曲の解説は昨年12月上旬にオフィシャルサイトに寄稿したので割愛するが(参照:http://www.nogizaka46.com/news/2014/12/46-101323.php)、少人数でのユニット曲、昨年のシングルでセンターを務めた生田絵梨花、西野七瀬によるソロ曲、そして選抜、アンダー+研究生による楽曲(意外にも研究生参加曲はDISC 2収録「自由の彼方」が初となる)と、シングル以上にバラエティに富んだ内容は、アルバムだからこその実験心や遊び心に満ちあふれている。このアルバムで初めて乃木坂46にじっくり触れる人たちが新曲を通じて、メディア露出の多い生駒里奈や白石麻衣のようなメンバー以外の個性を感じることができる。なんならType-AにはライブDVD(さわりの1時間のみだが)も付属しているわけだし、こうやって楽曲や映像を通じてメンバーの“個”を知ることで、グループ全体に対する理解を深めていくこともできるわけだ。  48グループと比較して、現在の乃木坂46は明らかに個々のメンバーに対する認知度は低いと言わざるを得ない。ほかのアイドルグループと比べてもガツガツした印象がなく、どこか清楚でお嬢様的なイメージが(よくも悪くも)つきまとっていた。そのイメージは『透明な色』というアルバムタイトルにも反映されていると言える。この矛盾するタイトルこそ、実は彼女たちのパブリックイメージそのものなのだ。いい意味で捉えれば「結成4年目の現在も透明感がある」、悪い意味で言えば「明確な色がない」。色ですらない透明を、色の例えに使う意味……それぞれが個性を強めて色を付け、それをグループに持ち寄ったときにどういう化学反応を起こすのか。乃木坂46にとって2015年の真の課題は、実はここにあるのではないだろうか。この課題がどのような形で達成されるかは現時点ではわからないが、いい意味で透明感を保ちつつも、変幻自在なカラーを兼ね備えたときこそ、彼女たちの目標は誰もが認める形で叶うはず……そしてその実力はすでに持っているのだから、それをどのようにしてうまく発揮するかにすべてはかかっている。  昨年リリースしたシングルがすべて売上50万枚を突破し、メンバーのソロ仕事も増加。それまで露出の少なかったアンダーメンバーや研究生もアンダーライブを通じて経験と実力を付けていき、もはや選抜メンバーに肉薄している。すべてのお膳立ては揃った今、乃木坂46の本当の意味での快進撃は、この『透明な色』から始まる。 ■西廣智一(にしびろともかず) Twitter 音楽系ライター。2006年よりライターとしての活動を開始し、「ナタリー」の立ち上げに参加する。2014年12月からフリーランスとなり、WEBや雑誌でインタビューやコラム、ディスクレビューを執筆。乃木坂46からオジー・オズボーンまで、インタビューしたアーティストは多岐にわたる。

リアリティがケタ違い!“その道の専門家”が描いた話題のマンガ3選

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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マンガで分かる心療内科第1巻(少年画報社)
 さる2014年10月、人気マンガ『マンガで分かる心療内科』のアニメ化が発表された。アニメ版のタイトルは『アニメで分かる心療内科』で、今年2月からWebアニメとして配信スタートする予定(http://mental-anime.jp/)だという。この作品は累計300万部を超えるという原作の人気もさることながら、現役の精神科医が原作者を務めるのが大きな特徴だ。  マンガに限らずアニメ、ラノベも同様だが、近年はファンの側にも知識が増え、うかつな描写をすれば「作者は勉強不足」「物理法則がおかしいwww」などとネット掲示板で嘲笑される事態がしばしば見られる。そんなご時世でも圧倒的な説得力を持つのが、“その道の専門家”が関わった作品と言えるだろう。今回は取材協力や監修レベルではなく、原作者あるいは作画まで本人がこなしてしまった“専門家のマンガ”から、話題の3タイトルをピックアップして紹介したい。 「おたぽる」で続きを読む

誰得? フェチの新発明? “水着にニーハイソックス”の写真集がなぜか大人気!

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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『水中ニーソプラス』(ポット出版)
 スクール水着、ブルマー、黒タイツ、さらには股下デルタに絶対領域、パイスラッシュ……。フェチの細分化が進んで、新たな萌えが次々生まれているが、今、SNSで密かに話題になっている新種のフェチがある。それは、水着とニーハイソックスの組み合わせ。  きっかけは、映像作家である古賀学があるミュージックビデオを撮る際、水中撮影のスキルトレーニングのためにモデルに白い競泳水着と白いニーハイソックスを穿かせて撮影した写真からだった。仕事とは関係なく趣味で撮影したものらしいが、これはかわいいということになり、撮った写真をTwitterでアップ。ネットでは「誰得!?」という声もあったが「なぜかわからないけどかわいい」と瞬く間に話題になった。そこから発売された『水中ニーソ』(ポット出版)という写真集も好評で、今度は水着とニーソにさらに1アイテム加えた『水中ニーソプラス』まで発売された。  フェチ系写真集は数多く出版されているが、水中ニーソなんていうニッチなものがここまで人気を得た理由は何なのだろう?

2015年、セカオワ現象はどこまで広がるか? 2年半ぶりのアルバム『Tree』の射程距離

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SEKAI NO OWARI オフィシャルサイト

【リアルサウンドより】  「『Tree』は一体どのくらい売れちゃうのか?」。それは、2015年の日本の音楽業界における最初にして、もしかしたら最大のトピックになるのではないか。1月14日にリリースされる、SEKAI NO OWARIにとって実に2年半ぶりとなるアルバムとなるメジャー2ndアルバム『Tree』。2010年にインディーズからリリースされた『EARTH』は全7曲のミニアルバム的な作品だったので、本作がようやく実質上2枚目のアルバムということになる。ちなみに2012年7月にリリースされたメジャー1stアルバム『ENTERTAINMENT』は初週に約6.5万枚を売り上げて初登場2位。その後、延々とロングセールスを続けて、2014年初頭には30万枚に届いた。今回の『Tree』は、おそらくかなり早い段階でその数字を超えてくるだろうが、焦点となってくるのは50万枚を超えるかどうかだ。  「セールスの話かい!」とツッコミが入りそうだが、そこは重要なポイントなのだ。もし今の時代にデビューから5年未満の彼らのようなバンドが50万枚以上のアルバム・セールスを上げることになったら、それはシーン全体にとっても大きな起爆剤になるに違いない。実際に、2年半前の『ENTERTAINMENT』の大ヒット以降、いくつかの若手バンドが00年代後半にはほとんど例のなかった10万枚以上、20万枚以上のヒットを記録するようにもなった。また、当初は白い目で見られがちだったSEKAI NO OWARIの積極的な地上波テレビでの露出も、今や若手バンドにとっては当たり前のプロモーション戦略となりつつある。彼ら自身にはシーンを代表する自覚なんてまったくないだろうし、むしろ現在の「ロックシーン」へのカウンター&オルタナティブであろうとする意識をその音楽においても言動においても強く打ち出してきたバンドだが、好むと好まざるとに関わらず、セカオワ以前/以降で音楽シーンの景色は確かに変わった。  さて、では肝心の『Tree』とはどのような作品なのか? 曲目リストから一目瞭然なように、ここには彼らがこの2年半の間にリリースしてきたすべてのシングルの表題曲はもちろん、大部分のカップリング曲、さらにライブや映画のテーマソングなどで既に発表されている曲まで収められている。この一年はあまりに多忙であったことに加えて、そもそもデビュー当時から多作家であった試しなどない彼らにとって、本作はオリジナルアルバムというよりも、限りなくベストアルバムに近い作品となっている。しかし、実際にアルバムを最初から最後まで通して聴いた時に浮き上がってくるのは、まるで当初からコンセプトアルバムとしてまとめることを狙っていたのではないかと錯覚してしまうほどの強固な作品世界。「シングル曲を寄せ集めただけのアルバムとしては散漫な作品」か「アルバムとしての統一感はあるもののインパクトに欠ける曲も入った作品」、アルバムというのは往々にしてそのどちらかに振れるものだが、この作品はどちらでもない。入門編的なベスト盤として十全に機能しながら、リスナーに「好き」か「嫌い」かその立場を明確にすることを否が応でも突きつけてくるセカオワ濃度100%の作品となっている。  よく「中高生に大人気のセカオワ」、あるいは「小学生の間で最も人気のあるバンド」といった、若年層からの圧倒的な支持について語られることが多いSEAKAI NO OWARI。しかし、本作を聴いて自分が強く感じたのは、小室哲哉プロデュースワークや初期ミスチル/スピッツやドリカム以降途絶えて久しかった「普通の若者の生活に寄り添う歌」の復権だ。宇多田ヒカルや椎名林檎の音楽も確かに流行したが、あれは基本的にはパーソナルな音楽、つまり一人で聴く音楽だった。近年、AKB48や中田ヤスタカ・プロデュースワークの楽曲のいくつかは「2010年代の流行歌」として消費されてきたが、それらもかなり限定されたシチュエーションにおける、限定されたリスナー層のための音楽だったと言わざるを得ない。ところが、SEKAI NO OWARIの本作『Tree』は、リアルワールドから隔絶したファンタジックな作品であると同時に、そのファンタジー世界への敷居がとてつもなく低くて広いのだ。    ファンタジックな言葉の装飾を取り除いた時に見えてくる本作の楽曲の背景は、実はただの雪景色や遊園地や水族館や遠距離カップルが別れを惜しむ夜の東京駅だったりする。曲間に耳を澄ませば、花火が打ち上げられる音や祭囃子まで聞こえてくる。そう、まさに若いカップルの春夏秋冬のリア充ライフに寄り添う流行歌そのもの(そりゃ、ネット民の多くから嫌われるはずだ)。これから先の数年間、本作は80年代のユーミンやサザンのような若者にとってのリゾートミュージック的な役割まで果たすことになるんじゃないか、と自分は予想する。もちろん、今の時代の「リゾート」とは恋人のBMWやボルボでビーチやゲレンデに行くあの時代とは違って、足は電車や軽自動車やレンタカーだったり、その行き先はフェスだったり地元の花火大会だったりするわけだけど。  (現在までのところ)その人気のピーク期、しかもFNS、Mステ特番、レコ大、紅白の年末フルコースでお茶の間を絨毯爆撃した直後のタイミングに、ヒット曲満載のベスト盤的アルバムにして、ここまで完璧な「普通の若者の歌」の数々を収めた作品をリリースすることになるSEKAI NO OWARI。インディーズ時代初期から取材をしてきた一人として、彼らが今いる場所にその先も安住することになるとはとても思えないのだが、少なくとも2015年の彼らが一体どこまで行ってしまうのか、その行方をとことん見届けていきたいと思う。 ■宇野維正 音楽・映画ジャーナリスト。音楽誌、映画誌、サッカー誌などの編集を経て独立。現在、「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「BRUTUS」「ワールドサッカーダイジェスト」「ナタリー」など、各種メディアで執筆中。Twitter

高倉健に元女優の"養女"が! 突然の告白に「たかじんと同じパターンか」の声

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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高倉健の遺作となった映画『あなたへ』DVD(東宝)
 昨年、高倉健が亡くなって週刊誌では数多くの追悼企画が掲載された。中でも年末に発売された「週刊文春」(文藝春秋)15年1月1・8日特大号の記事は衝撃的だった。これまで世間に全く知られることのなかった高倉健の「養女」が登場し、その関係を告白していたからだ。 「週刊文春」によれば、高倉の「養女Tさん」は現在50歳の元女優。記事には高倉とTさんとの関係がこのように記されている。 「彼女が健さんの“特別な存在”だったことは間違いない。健さんとTさんは年齢差が三十三歳あるが、妻であり、母であり、娘でもあったのかもしれない」  そして、高倉が死亡する1年半ほど前の13年5月、「長年世話になった人に財産を残したい」という高倉の意向から養女として養子縁組が成立したという。  その後、高倉が悪性リンパ腫を発症すると、高倉の介護を一人で続け、たった一人で最期を看取った。Tさんは「週刊文春」でその理由をこう語っている。 「高倉は『人は誰しも弱っている姿は見られたくない。だから見舞いも行かないし、来て欲しくない』という考えでした」

『ニッポンの音楽』が描く“Jポップ葬送の「物語」”とは? 栗原裕一郎が佐々木敦新刊を読む

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佐々木敦『ニッポンの音楽』(講談社現代新書)

【リアルサウンドより】 「史観」という言葉がある。「唯物史観」であるとか「自虐史観」であるとか、音楽の場合だと「はっぴいえんど史観」であるとか、歴史に対するときに採られる見方や立場、価値判断のことだ。これが極端に偏ると、捏造に基づく偽史や、悪い意味での歴史修正主義に陥ったりするわけだが、無数にある史実のどれを選び、どう評価するかということだけでも、史観は自動的に生じてきてしまうものではある。学校の歴史教科書にも史観はあるし、たとえば、あらん限りの資料を渉猟し、できうる限りそれらをそのまま提示して、1968年という「政治の季節」を実証的に丸ごと描き出そうとした小熊英二の『1968』にだって史観は存在している。  結局、人それぞれに史観はあり、史観の数だけ歴史はあるわけで、主観と客観は史観の強弱のグラデーションでしかないということもできるだろう。  歴史を描こうとする者は、このグラデーションの幅のどこかに自分を置くことになるわけだが、本書はかなり主観に寄ったところに位置している。「はじめに」で「筆者なりの、あるひと繋がりの「物語」としての「歴史」を綴ってみようというのが、本書の企図」だと宣言されているので、この立場は意識的に選ばれたものだ。当然、小熊『1968』が意図したような全体性や実証性はほぼ自動的に放棄されている。というより、枝葉を徹底的に刈り込み、「物語」を際立たせることにこそ、むしろ狙いはあると見るべきだ。 続きはこちら

「ジャニオタ専用の裏アカのほうが楽しそうだった」ロリオタが怒りに震えたJCアイドルの素顔

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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――地下アイドルの“深海”で隙間産業を営む姫乃たまが、ちょっと“耳の痛〜い”業界事情をレポートします。  あなただけ今晩は。永遠にお茶の間には届かない、最下層地下アイドルの姫乃たまです。陽の当たらない活動を細々と続けておりますが、スポットライトを浴びるほど影が増えるのもまた事実です。華々しいアイドルほど、影から伸びる手に足を掬われがち。それを私は、日陰からじっと見ています。  私の目の前に、女子小学生向けの文房具を使っている44歳の男性がいます。小学生から中学生の若いアイドルを好み、彼女たちが好きそうな文房具やポーチを愛用しているのです。過剰な装飾の鉛筆を握りしめるその手は、数年前の出来事を振り返り、「あの13歳を許さない」と怒りに震えています。アイドルを愛し、照らし続けるほど、影は濃く見えてくるようです。そして彼は、自らが作った影から、若きアイドルの足をすくいました。  彼が怒りに震えている理由は、熱心に応援していた女子中学生のアイドルが、ジャニーズのファンであることを隠していたためです。 「おたぽる」で続きを読む