今なぜ“尽くす女”が礼賛されるのか?「ViVi」“プロ彼女”特集炎上問題を考える

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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「ViVi」(講談社)2015年4月号
〈今、モテ男性有名人が続々結婚している相手として話題の“プロ彼女”。男性の要求をすべて飲みとことん尽くすのが特徴。なるのは大変そうだけど、なれば一流の男をGETできる!?〉  このような煽りが、女性ファッション誌「ViVi」(講談社)4月号に躍った。企画タイトルは「なれるものなら“プロ彼女”!!」。──ここで「あれ?」と感じた読者も少なからずいるはず。そう、本サイトでも以前指摘したように、「プロ彼女」という言葉は、もともとはエッセイストの能町みね子がロンドンブーツ1号2号・田村淳の結婚相手について〈「彼女は一般女性というよりはプロの女性だろう」みたいに書いた〉ことがきっかけで生まれた言葉だ。この皮肉が込められた言葉を、「女性自身」(光文社)が西島秀俊の結婚と絡めて“男に尽くすプロ級の彼女”という違う意味で使用。そして今回、「ViVi」もまた誤用しているのだ。  しかも「ViVi」が悪質なのは、「プロ彼女」の定義を“あえて間違って”説明している点。なんと、わざわざ上述した能町がこの言葉を生んだ経緯を書きつつ、以下のように開き直っている。

ジョン・クリーズ、元妻に24億円の慰謝料支払う!

jonkuri-zu0403.jpg 【ビッグ☆セレブ】より  ジョン・クリーズ(75)は3番目の元妻に2000万ドル(約24億円)近くの慰謝料を支払っているという。16年の結婚生活を経て2008年に離婚した心療内科医のアリス・フェイ・アイケルバーガーへの慰謝料支払いのために7年間働き続けているというジョンは、アリスの生活が今の自分よりも良いものであると話している。「アリス・フェイ・アイケルバーガーと離婚する前、俺はもっと良い暮らしをしていたんだ。いくら自分が持っていたかは知らないけど、まあ快適な暮らしだったね。それが今じゃ…… 続きを読む→

嵐の楽曲はどう“面白い”のか? 柴 那典×矢野利裕がその魅力を語り合う

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『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』

【リアルサウンドより】  嵐が日本一の男性アイドルグループとなった理由を、音楽性、演技・バラエティ、キャラクター、パフォーマンスという4つの視点から読み解いた書籍『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』が、4月16日に刊行される。同書はリアルサウンド編集部が制作を手がけ、青井サンマ氏、柴 那典氏、関修氏、田幸和歌子氏、成馬零一氏、矢野利裕氏など、嵐に詳しい気鋭の評論家・ライターが寄稿。嵐の魅力を多彩な角度から解き明かしている。  書籍の発売に先がけ、先日公開した【嵐が次にめざす方向性とは? “日本一のエンタメ集団”を徹底分析する書籍登場】に続き、音楽ジャーナリストの柴 那典氏と評論家の矢野利裕氏が嵐の音楽性について語り合った対談を、一部抜粋してお届けする。(編集部)

柴「楽曲ごとにジャンルの違った多彩な仕掛けが組み込まれている」

ーー二人が嵐を聴くようになったきっかけを教えてください。 矢野:僕はそもそも嵐のメンバーと同世代の人間で、二宮くんとはぴったり同い歳です。彼らがデビューしたのは99年で、僕が16歳のとき。デビュー曲の『A・RA・SHI』がすごい勢いでヒットチャートに入ったので、ファンでなくとも、当たり前にそこにあるものとして聴いていました。その後、古い歌謡曲なども好んで聴くようになっていき、ジャニーズのことは「常に面白いことをしているな」と思ってチェックしていたんです。ジャニーズには戦後歌謡曲を覆うくらい長い歴史があります。そうした中で、嵐というグループはリスナーやファンにとってどのような存在なのだろう、というのは漠然と興味を持っていて、ジャニーズを調べるようになってから改めて深く聴くようになりました。だから、世代的にはずっと傍にあるものとして享受していて、あとから詳しく聴き直したという感じです。 柴:僕は、リアルサウンドという音楽メディアでヒットチャートを分析するコラムを書き出したことがきっかけです。毎回、1位を獲得した曲をちゃんと聴き込んで、どこに音楽的な魅力があるのかを紐解いていくんですが、嵐は新曲を出すたび1位をとっているので触れる機会が多くありました。当然これまでのヒット曲くらいは知っていたけれど、本当にちゃんと聴き出したのは連載がスタートしてからだから、ここ1年くらいでしょうか。そうして嵐が1位をとる1曲1曲がまた、とても面白いんですよね。楽曲ごとにジャンルの違った多彩な仕掛けが組み込まれている。そうして興味を持って、音源をどんどんさかのぼって聴いて、デビューからの楽曲の変遷も知っていったんです。アルバム1枚を通して聴いたのも『THE DIGITALIAN』が初めてだったので、まだまだ新規リスナーですよ。 矢野:チャートアクションを観察しているうちに、嵐の面白さに気づいたということですね。どんなところに面白みを感じますか? 柴:ここ数年では、スウェーデンのクリエイターが書いている曲に注目しています。たとえば「誰も知らない」や「Breathless」がそう。もともとの発想が違うのか音の作り方が違うのかわからないけど、一筋縄ではいかない構成になっていて面白いです。最近のシングル曲は、作曲家やプロデューサーがタッグを組む「コライト」という方法で作られた曲が多くなっていて、中でもそれらの楽曲はかなり上手く作られているなと思いました。 矢野:その辺りの楽曲も含まれるのですが、僕はベストアルバムの出た2009年以降、嵐はさらに面白くなったと思っています。特に『Popcorn』『LOVE』『THE DIGITALIAN』の3作がすごくいい。メディアでの露出が昔と比べて多くなったこともあり、「嵐」という器の中で、できることを思う存分にやっているんじゃないかな。さらに同時代的には、USヒットチャートもすごく多様になってきているんですよね。テイラー・スウィフトとカニエ・ウェストが一緒にチャートアクションしているのは、冷静に考えるとすごい。嵐も、先に述べた3つのアルバムにはそういったジャンルレスの面白さを上手く消化している。最初のデビュー曲から数曲はたしかにポップスとして良く出来ているんだけど、同時に王道のJ-POPへの気遣いも強く感じるので、正直物足りないと思っていました。でも、最近の曲は、めちゃくちゃ面白いと思いますね。 柴:たしかに、さかのぼって聴いたら「今聴いている嵐と全然違う!」とびっくりしたんです。初期の方向性って、まさにブラックコンテンポラリーですよね。ブラコンの中でも特にファンクを踏襲してる。たとえばデビューシングルの『A・RA・SHI』はファンクをどうJ-POP化するかを考えて作られた曲だと思うんです。同じようなことはSMAPもやっていますよね、それを嵐は後輩としてそのまま引き継いじゃった。最後がゴスペルみたいなコーラスになっているのも規定路線だし、こうしたファンキーかつポップな曲調ということで一旦グループの方向性は定まっていたんでしょう。 矢野:『A・RA・SHI』は、イントロがもろファンクだし、ジャニーズのど真ん中をやるんだという方向性を示している曲ですよね。ジャニーズが長らく紡いできたブラックミュージックの系譜を受け継ぐぞ、という覚悟が見える。それから、DA PUMPがブレイクした直後だという時代背景も大きいと思います。それまでのジャニーズ楽曲では飛び道具的に扱われていたラップを『A・RA・SHI』では思い切って全面に打ち出してきた。それは、櫻井くんがヒップホップをやりたかったということまで含め、ヒップホップが当時ポピュラリティを獲得していたということですよね。 柴:ああ、それはありました。僕は当時ロッキング・オンという会社にいたのですが、98年はZeebraが1stアルバムをリリースした時のインタビューで読者に向けて「韻とは何か」ということを基礎から説明していた時代でした。まだメディア側がヒップホップを取り扱いはじめたばかりで、リスナーは「韻を踏む」ということすら知らない状況。その中で嵐はラップの入った曲でデビューした。こうして積極的に新しいカルチャーを持ってくる試みをしていたのは、嵐が時代の最先端にいたという証拠ですよね。 矢野:嵐の活動は必ずしも音楽が中心ではありません。だからこそ、お茶の間と海の向こうの音楽を繋ぐ存在たりえます。それが、ある時にはヒップホップになり、ある時にはEDMになる。嵐が嵐として日本で活躍することで、海外のトレンドが自然と日本のマーケットに注入され、それが国内で独自の形になって進化を遂げる。音楽性は時代ごとに異なりますが、その姿勢はデビューから現在まで一貫していますよね。今後、お茶の間のような場所が維持されるかどうかは難しい問題ではありますが。

矢野「ジャニーズ的な伝統をヒップホップ流のサンプリングのかたちで示した」

ーー先ほど二人とも「初期は今と比べて音楽性が異なる」と言ってました。初期の作品で気になる曲はありますか? 柴:まず「台風ジェネレーション−Typhoon Generation−」です。僕は、この曲を聴くとケツメイシを思い起こすんですよ。J-POP界におけるケツメイシの功績というのは大きくて、それまで基本的にはラップ=洋物文化だったのが、ケツメイシはそれをJ-POPとして咀嚼するきっかけになった存在なんです。この「台風ジェネレーション−Typhoon Generation−」は、ヒップホップが歌謡曲化した流れを上手く汲んだ曲だと思います。 矢野:たしかに“桜舞い散る”ノリですね(笑)。ケツメイシはレゲエ出身のグループですが、RIP SLYMEやKICK THE CAN CREWに続いて、見事にラップをポップスとして提示しました。しかしこの曲、サックスが入ったりして、微妙にSMAP的なソウル路線を残しているのが興味深い。しかも、イントロはどことなく宇多田ヒカルの「Automatic」のようでもあります。 柴:同じくシンセのサインウェーブが特徴的ですもんね。 矢野:僕は「a Day in Our Life」が重要だと思いますね。スケボーキングのSHUNとSHUYAが作詞作曲を手がけた曲ですが、少年隊の「ABC」をサンプリングして作っています。ジャニーズは「組織をいかに再生産するか」ということをずっとやってきていて、Jr.を先輩の後ろで踊らせたり、コンサートで先輩の曲をカバーさせたりしていますよね。したがってこの曲は、そのようなジャニーズ的な伝統をヒップホップ流のサンプリングのかたちで示したのだと言えます。先人をリスペクトするとともに、サンプリングで現代的にアレンジしたわけですね。ジャニーズ史的にもヒップホップ史的にも、両方の理にかなった曲です。 柴:スケボーキングは前年に小田和正の「ラブストーリーは突然に」をサンプリングした「TOKIO LV」がヒットしているし、彼らの仕事としてもつながっていますよね。 矢野:当時、J-POPのアーティストがここまで全編ラップで通した曲は珍しいんじゃないかな。個人的にはJ-POPの磁場というものがあると思っていて、ほかがどんなに尖ったラップでも、サビになるとメロディ重視の歌モノになってしまうという傾向は強いんですよ。だけどこの曲は、シングルでありながら全編ラップで通してくれた。そこが良い。 柴:いわゆるJ-POPの曲にラップを取り入れるときには、ラップのパートと歌のパートが交互に出てくる形をとらざるを得なかった。けれど「a Day in Our Life」ではあえてサビで両者を重ね合わせたんですね。歌とラップの同時進行というのは革新的ですよ。映画『木更津キャッツアイ』の主題歌としても流行ってグループの名を広めましたし、ゼロ年代の嵐の象徴といえる曲だと思います。 矢野:今考えると、少年隊の80年代後半のサウンドをサンプリングしたこと自体、画期的なことかもしれませんね。当時、ヒップホップの参照元は70年代ファンクやレア・グルーヴを、という暗黙のルールのようなものがあった。スマップも基本的にはそういうDJ文化のマナーを意識していたはずです。でもこの曲は、NGとされていたことをサラリとやってしまった。この感覚は、tofubeatsなど現在の若いクリエイターにも見出すことができます。 柴:たしかにゼロ年代以降はJ-POPをアーカイブとして取り扱うことがアリになったと思います。以前はサンプリングするとしたら外資系CD店に置いてあるような海外のマイナーなネタ元を使うことが多かったけど、その流れが変わった。スケボーキングの『TOKYO LV』や、山下達郎をサンプリングしたKICK THE CAN CREWの『クリスマス・イブRap』がリリースされたのが01年のこと。『a Day in Our Life』は02年のリリースで、ちょうど「J-POPを再解釈してもいいんだ」という流れができはじめた時ですよね。

柴「吉岡たくという人が、嵐を導いたキーパーソンのひとりな気がする」

ーー嵐メンバーが出演する映画主題歌といえば「PIKA☆NCHI」もあります。この曲についてはどういった解釈をお持ちでしょうか? 柴:初期のなかでは、この曲だけ浮いているように感じます。ここまでミクスチャーロックの曲ってないんですよ。ラップメタルという意味ではリンプ・ビズキットあたりも思わせる。ブラックミュージックで始まった嵐にロックが浸食している。実にゼロ年代の中盤っぽい曲ですが、この流れはその後に続かなかった。 矢野:そうですよね。音楽的にはKAT-TUNに歌って欲しい気もする。ジャニーズのグループには必ず、最初に決めた路線から次の一手を探りだすタイミングがある。たとえばテイチクの関ジャニ∞は演歌路線から始まり、その後、ロックが多くなった。V6もユーロビートを手放す時期があった。この頃の嵐も、同じように次の一手を探っていたのかもしれませんね。 ーーそして、00年代の後半へと時代は進んでいきます。 柴:もう断トツで良いのが「COOL&SOUL」(アルバム『ARASHIC』収録)ですよ! クリーン・バンディットみたいなストリングスのサンプリングが超カッコイイ。「嵐isクール」「嵐isソウル」という姿勢がハッキリと表現されている。それまでの「ガムシャラさ」や「青春感」からの巻き返し的な、嵐はこれで行くんだという再出発点といえる曲だと思います。 矢野:「いつ大人になるか」とういのは、どのグループも抱える問題ですよね。どう乗り越えるかはそれぞれ違う。今だとHey! Say! JUMPやKis-My-Ft2が、どのように大人らしさを打ち出していくかを考えている時期かもしれません。音楽的に言うと、嵐は『ARASHIC』辺りがひとつの分岐点ということでしょうか。 柴:そうだと思います。あとちょっとした仕掛けもあって、「COOL&SOUL」の櫻井くんのラップに「4つ前のアルバムに話は遡るんだけどさ」という詞があるんですが、調べてみるとセカンドアルバム『HERE WE GO! 』のオープニング曲「Theme of ARASHI」に遡る、という意味なんですよね。そこで使われていた「太陽光」だったり「近づくスロー」という言葉を、約3年経った「COOL&SOUL」でも使っている。 矢野:なるほど。ヒップホップ的な遊び方ですね。自己言及しながら、自ら連続性を見せていく。 柴:「COOL & SOUL」から「Theme of ARASHI」に遡るというのは、つまりこの間をなかったことにしているっていうことでもあるかもしれない。ここで「幕開け第二章」だと言っているわけだし、俺らの自己紹介ソングはこの2つだと。 矢野:ヒップホップというのは、自分たちで歴史を作っていかないといけないジャンルです。だとすれば、この歌詞にも「自ら歴史を紡いで現在に繋げよう」という意思があってもおかしくありませんね。一方で、「上手く歌えるようになった!」というメッセージも感じます。初期の嵐って、いくらラップをやっていると言っても、全体的にはシンプルな楽曲構造だった。それが、ある時期からリズムに手を加えるようになって、ブラックミュージックのエグい部分を積極的に取り入れるようになりましたよね。『ARASHIC』の少しあとくらいかな。そういう実験的なステップに進んでも、嵐は歌えるグループだから、歌の上手さが際立ってくるんです。あと、「きっと大丈夫」は名曲! 柴:08年の『Dream "A" live』にも良い曲が多いんですよね。なかでも「Step and Go」は「COOL & SOUL」の直系、ブラックコンテンポラリーとダンスクラシックをベースにJ-POPへアレンジした曲です。僕はこの曲のアレンジを担当した吉岡たくという人が、嵐を導いたキーパーソンのひとりな気がする。この時期から彼やTakuya Haradaといったその後の嵐のヒットを支える作曲家と、スウェーデンチームが入ってくるんですよ。ジャニーズにはスウェーデンに投資していて、00年代中盤から関係が密になっているんですよね。単なる取引相手でなく人的なつながりが相当できたことがフィードバックされ始めたのも、このころだと思う。 矢野:僕は『Dream "A" live』の中だと「Flashback」が良かったですね。こういうゆっくりしたテンポでちゃんと歌を聴かせられるのは大事。あと「Life goes on」もわりと音数の少ないシンプルな曲ですが、ヴォーカルとのバランスが良い。渋いです。これらの曲は、ビートはシンプルでありながら、歌唱力で変化をつける作りになっています。僕らリスナーは、そこから彼らの歌の上手さやえぐみを感じる。だから、こういう曲を聴くと「歌が上手くなったね」と嬉しくなります(笑)。このアルバムは、全体を通して、そういった嵐の技量を感じさせる曲が多いですよね。 柴:この後にベストをリリースするから、『Dream "A" live』は嵐のひとつの到達点でもありますよね。そして『All the BEST! 1999-2009』がリリースされて、年間1位で天下をとった。 矢野:たとえば宇多田ヒカルが出てきた時に、みんな彼女の節回しに驚きました。でも、カラオケで歌いまくった若い世代には普通にできちゃうことです。嵐も、先代のSMAPとは違ってたと言っては悪いですが、そういう歌い方が普通にできる。それはダンスも同じで、大野くんは全体のビート感をキープしたままわざとハズして踊って、そのうえで歌も歌える。こういうパフォーマンスを見ると、嵐は次世代のグループとしてある種の頂点に行き着いた感があります。

矢野「櫻井くんのヒップホップ魂は日本語ラップシーンの興隆に支えられている」

ーーほかに気になる曲はありますか? 矢野:その『Dream "A" live』の限定版に収録されている、櫻井くんのソロ曲「Hip Pop Boogie」が最高ですね。歌詞が本当に素晴らしくて、マジで泣けます。「大卒のアイドルがタイトルを奪い取る」「温室の雑草がマイク持つRAP SONG」とあるのですが、官僚の父を持ち慶応義塾大学を卒業した櫻井くん自身がヒップホップをどう向き合っているかを表明しているようです。さっきも言ったとおり、彼らのデビューした99年はヒップホップがかなり盛り上がっている時代で、音楽に関心を持っている10代なら当然アンテナに引っかかっていた。当時の櫻井くんもきっとそうでしょう。そうした時代にデビューするとなったら、ヒップホップが好きであればあるほど、中途半端にはやりたなくないはずです。とは言え、「アイドルとしてラップをする」ことは避けられない――そうした葛藤の時期を経て、彼なりの答えとなったのがこの歌詞だと思います。俺はアイドルとして堂々とラップするのだ、と。「温室の雑草」は見事なフレーズです。「HIP HOP」ではなく「HIP POP」。櫻井くんなりのヒップホップの引き受けかたですよね。これは後続に勇気を与えますよ。 柴:なるほどね。 矢野:さらに言えば、櫻井くんのラップの特徴って、ラップの発声と歌の発声の間をとっていることなんです。ラップって、喉を絞ってキャラクターを作るように発声することが多いのですが、櫻井くんの場合、ラップをした直後でも歌に入らなきゃいけないので、喉を絞りきらない。常に半開きの状態にしておくんです。対照的なのは、同じくラップをしている元KAT-TUNの田中聖くんですよね。彼はアンダーグラウンドのラッパーにアイデンティファイしているのか、歌とラップを両立させるような歌い方はあまりしていませんでした。「Make U Wet」での発声の仕方が顕著ですね。アイドルとしてラップをする櫻井くんと、アイドルから逸脱するくらい自我の強い田中くん。両者の考えの違いは、発声の仕方にも表れているんです。もちろん僕としては、どちらもかっこよければオーケーです。 柴:「大卒のアイドルがタイトルを奪い取る」……考えれば考えるほどすごい歌詞ですよね。実はこれ、最初に出てきたものではなくて「COOL & SOUL」にも「アイドル タイトル奪い取る」というリリックがあります。それと「Theme of ARASHI」に共通する「太陽光」という詞もそうだけど、過去から引用するキーワードには、彼の表現したいことが詰まっているんでしょう。 矢野:もちろん、櫻井くんの持っているヒップホップ魂が日本語ラップシーンの隆盛に支えられていることは間違いありません。同時代には、Dragon Ashやスケボーキング、m-floやZEEBRAなどがいました。櫻井くん自身は、Shing02が好きだったとも言っています。ただ重要なのは、そうした中で自分がどの道を選ぶかです。オリジナリティを築き上げるにあたりどういうスタイルを選択するかが問われるんです。それは、メジャー/アングラに限りません。櫻井くんは、ボーカルの取り方も歌詞や曲作りの選択も、全てアンダーグラウンドとオーバーグラウンドのあいだをとってきた。その櫻井くんの個性を象徴している曲が「Hip Pop Boogie」だと思います。歌詞・発声・トラックなどすべてがメッセージを持っているようです。(続きは書籍で) (構成=北濱信哉)
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リアルサウンド編集部『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』

■書籍情報 『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』 リアルサウンド編集部・篇 価格:¥ 1,500(+税) 予約はこちらから 内容紹介:ごく普通の青年たちがエンタメ界のトップに君臨したのはなぜか? 音楽性、演技・バラエティ、キャラクター、パフォーマンス…… 時代が嵐を求めた理由を、4つの視点から読み解いた最強の嵐本! 嵐の音楽はポップ・ミュージックとしてどんな可能性を持っている? 現代思想で読み解く各メンバーのキャラクターとは? 嵐ドラマは00年代の情景をどう描いてきた? 青井サンマ、柴那典、関修、田幸和歌子、成馬零一、矢野利裕など、気鋭の評論家・ライターが“エンターテイナーとしての嵐”を語り尽くす。総合音楽情報サイト『リアルサウンド』から生まれた、まったく新しい嵐エンタメ読本。

学校でゲームが必修科目に!? 北アイルランドの中学生5万人に『マインクラフト』を無償で配布

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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 自由度の高い世界の中で、立方体のブロックを使い創意工夫次第でいろんなものを作ることができる“サンドボックス型”ゲーム『マインクラフト』(『Minecraft』)は日本でも根強い人気を誇っている。意外や子供たちの中にもファンが多く、教育界からはこの『マインクラフト』を子供たちのデジタル教育に活用しようという試みが行われているようだ。北アイルランドではなんと、国内の中学生5万人に『マインクラフト』を無償配布するという。 ■すでに40ヵ国以上で教育に活用されている『MinecraftEdu』  北アイルランド自治政府の文化・芸術・レジャー科学省(Department of Culture, Arts, and Leisure)は、毎年開催している北アイルランドの技術革新を促進するフェスティバル「CultureTECH」の活動の一環として、『マインクラフト』を学校向けの教育商材にした『MinecraftEdu』を、国内にある全200校以上の中学校の生徒約5万人に無償で配布すると発表した。学校ばかりでなく、国内の30を超える図書館や地域自治体、IT教育を行う私塾などにも無償提供するという。 「おたぽる」で続きを読む

ブレイク中の浅田舞が妹・浅田真央と「めちゃくちゃ仲が悪かった」関係を告白

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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左・浅田舞写真集『舞』(集英社)/右・『浅田真央 Book for Charity』(学研教育出版)
 3月23日に大胆な水着姿を披露した初写真集『舞』(集英社)を出版した浅田舞。その巨乳ぶりに注目が集まっているが、しかしそれだけでなく、ここ最近の舞の芸能界での活躍は目覚ましいものがある。バラエティ番組にも連日引っ張りだこで、大ブレイクといった様相だ。そんななかでも、舞が語る妹・真央との確執は大きな反響を呼んでいる。  舞がそれを初めて口にしたのは昨年11月4日に放映された『徳井と後藤と麗しのSHELLYが今夜くらべてみました』(日本テレビ系)だった。フィギュアスケーターとしてその才能と知名度、好感度までをぐんぐん上げる妹に対し、舞は「傷ついたことがある」として、過去の荒れた生活を赤裸々に語ったのだ。

オーストラリア人女性がグーグルのストリートビューで胸を露わに!

aust000340.jpg 【ビッグ☆セレブ】より  オーストラリア人の女性がグーグルのストリートビューで胸を露わにしたようだ。ポートピリーに住むこの女性は同社のカメラ付き車両が遠り過ぎる際に着ていたトップスを持ち上げ胸を出して見せたようで、グーグルの検出器にひっかかるに至ったようだ。  世間から母親失格などのレッテルを貼られているというその女性だが…… 続きを読む→

KOHH、5lack、C.O.S.A.……次代を担う若手ラッパーを音楽ライター2氏がレコメンド

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KOHH『梔子』

【リアルサウンドより】  いま、新たな才能を持った若手ラッパーが続々と現れている。これまでにはなかった新鮮なフロウをあみ出したものや、前世代の伝説的ラッパーのスタイルをさらに進化させたものなど、その方向性は様々だ。そこで今回、日本語ラップ・ヒップホップシーンの最前線を取材し続けているライターの二木信氏と中矢俊一郎氏に、次代を担う若手ラッパーをレコメンドしてもらった。

KOHH

[English subtitles] KOHH - 貧乏なんて気にしない (I don't mind if I'm struggling) Official Video

「いま、若手の中で一番勢いのあるラッパーといえば、間違いなくKOHHでしょう。東京・王子の団地で育った母子家庭の不良というバックグラウンドは、先行世代のANARCHYなどとも共通していますが、彼の場合、それだけをウリにするのではなく、韻律の快楽原則に則って簡単な言葉でラップしているのが面白い。たとえば、『FUCK SWAG』(2014年)という曲の『またダッセー奴らがダッセー奴らとダッセー服着てカッケーモノでもダッセーモノに見せる/カッケー奴らはカッケー奴らとカッケーことしてダッセーモノでもカッケーモノに見せる』というラインなんかがそうですね。あるいは、『貧乏なんて気にしない』(14年)や『ビッチのカバンは重い』(15年)という曲などは、子どもにしばらく聴かせたら、意味もわからずにフックを歌い出す可能性もあるんじゃないかと(笑)。それくらい、わかりやすく、なおかつ発声したくなる言葉で表現しているのですが、そういうアプローチは実は簡単なように見えて、これまでの日本語ラップでなかなかなし得なかったことだと思います」(中矢俊一郎氏)

5lack

-HNGRI KILLIN!!- 5lack/Beats by KILLER-BONG

「ソロのほかPSGやSICK TEAMというユニットでも活動する5lackも、まだ20代なので改めて紹介したいところ。彼が頭角を現したのは、『My Space』『Whalabout?』(ともに2009年)の頃ですよね。当時、脱臼したようなビートの上で、東京という都市で生活する若者=自身の日常を切り取りながら『適当にいけよ』とユルく歌う彼の音楽は、日本語ラップのヘッズのみならず、ヒップホップを敬遠していたロック・リスナーや、就職活動で劣等感に苛まれている大学生、営業ノルマに追い詰められる若いサラリーマンなんかにも響いたのだと思います。ただ、5lackは、他ジャンルの要素に頼ることなく、あくまでラップとビートというラップ・ミュージックのフォーマットに沿って新奇かつポップなグルーヴを生み出した。その後、ハイペースでリリースを重ねる中で、だんだんモードが変化したようにも見えますが、本人的には13年の暮れに福岡に移住してからもその追求を続けているのはではないでしょうか。実際、新作『夢から覚め。』では、ミゴスとかエイサップ・ロッキーなど近年のUSヒップホップでよく聴かれる3連でラップする手法を取り入れたりしているのですが、さすがに巧い。先日、取材したところ、『(3連のラップを)真似するほかの日本人ラッパーはみんなヘタクソだなと(笑)。(中略)そういう人たちの仕事を奪っちゃうかも。俺、絶対にラップが巧くなってるんですよ』(参考:サイゾー2015年4月号より)と言っていました」(中矢俊一郎氏)

C.O.S.A.

「C.O.S.A.は愛知県知立(ちりゅう)市出身のラッパーで、最近ファースト・アルバム『Chiryu-Yonkers』を出しました。THA BLUE HERBのILL-BOSSTINOと、2004年に亡くなったTOKONA-Xの才能を合わせ持つような、力強い存在感を放っています。ヒップホップの世界で“クラシック”とは歴史に残る名盤を意味しますが、彼の『Chiryu-Yonkers』はすでにそういうクラシックの風格さえ漂う作品です。10年後にも残る名盤でしょう。自主流通のため、まだあまり知られていませんが、ライヴも素晴らしく、これから確実に名前が広まっていきそうです。最近、特に愛聴していますね」(二木信氏)

MAKER

MAKER 1st album『Gravitic』[trailer]

「MAKERは岐阜県に拠点を置くラッパーで、2015年にMAB Logosというレーベルを立ち上げ、ファースト・アルバム『Gravitic』を出しました。初期の降神の志人や、元Mic Jack ProductionのSHUREN the FIREを彷彿とさせる、鬼気迫る鋭い言葉とフロウを持ったラッパーで、C.O.S.A.とともに群を抜く個性を持っていると思います。インターネットでディグすることが一般化する昨今にあって、珍しいほどインターネット上に情報が少ないのもミステリアスで興味が湧くところ。AK-69の曲にフィーチャリング・ラッパーとして参加したこともありハードコアな一面ものぞかせますが、実験的なスタイルが彼の本領ではないでしょうか。詩人としての才能も感じさせるラッパーです」(二木信氏)

RITTO

RITTO「1.2.1.2.」pro.by OLIVE OIL

「盛り上がっているといわれるローカル・シーンの一つが沖縄。とりわけ、本土の耳早い日本語ラップのヘッズからも関心を集めているラッパーがRITTOです。2012年に行われたフリースタイル・バトルの大会〈ULTIMATE MC BATTLE〉で沖縄代表に選ばれるほどラップのスキルは確かなもので、リリックでは、単なるリゾート地ではなく基地問題などを抱える沖縄という土地のリアルと向き合っています。2013年の1st『AKEBONO』ではまだ自身のスタイルを完全に確立できていない印象もありましたが、福岡在住のトラックメイカーであるOLIVE OILと共作した「1.2.1.2.」では彼のユニークなフロウが引き立っている。しかも、沖縄出身のミュージシャンがエキゾチシズムを演出するためにとかく取り入れがちな三線の音色とかウチナーグチとかに頼っていないのに、妙なトロピカル感もある。近年はLCCで沖縄に安く行くことができるからか、本土と沖縄の間で音楽家の行き来も活発化しているらしいので、そういった状況で大化けする可能性もあるラッパーだと思います」(中矢俊一郎氏)  ほかにも、GOMESSやFla$hBackS、SALUなど、さまざまなスタイルを持った若手ラッパーが続々と現れている現在のシーン。今回紹介したラッパーたちからさらに掘り下げていけば、また新たな才能にも出会えるはずだ。 (文=編集部)

嵐が次にめざす方向性とは? “日本一のエンタメ集団”を徹底分析する書籍登場

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『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』

【リアルサウンドより】  嵐が日本一の男性アイドルグループとなった理由を、音楽性、演技・バラエティ、キャラクター、パフォーマンスという4つの視点から読み解いた書籍『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』が、4月16日に刊行される。同書はリアルサウンド編集部が制作を手がけ、青井サンマ氏、柴那典氏、関修氏、田幸和歌子氏、成馬零一氏、矢野利裕氏など、嵐に詳しい気鋭の評論家・ライターが寄稿。嵐の魅力を多彩な角度から解き明かしている。  今回は書籍の発売に先がけ、明治大学法学部にて嵐を題材にした講義を行っている関修氏、ジャニーズに詳しいライターの田幸和歌子氏、編集者の山本奈美江氏の3人が、“嵐のこれから”について語り合った特別鼎談を一部抜粋してお届けする。(編集部)

関「大野くんと蛭子さんが組んで、“大野さんぽ”的な番組を(笑)」

関:具体的にやってもらいたい番組でいうと、僕は相葉くんに“今週のニュース”みたいな番組を期待していて。池上(彰)さんが相葉くんにコメントを求めて、相葉くんがトンチンカンな返答をするっていう。それを周りの専門家に突っ込ませる、みたいな。櫻井くんと対照的な、トンチンカンなキャスター。嵐っていろんな意味で社会性があると思うんですよ。だから日常の社会生活を一緒に考えるような番組を嵐にやってもらうと面白いと思う。 田幸:世間的には櫻井さんがそういう仕事だとナンバーワンだと思うんですけど、櫻井さんの魅力って情けないところだと思うので、あんまりかっちりしたものじゃないものをやってほしいかな。 関:櫻井くんはどこか抜けてるところがいいんだよね。 山本:私も観てみたい番組があります。『Cの嵐』『Dの嵐』『Gの嵐』(日本テレビ系)を作っていたスタッフに、今もう一回、嵐の番組を作ってほしい。“チェスト櫻井”を見いだしたのもあそこですよね。ヘタレキャラができたのはあそこだから。 関:あと大野くんは芸術番組やったりとか。 田幸:大野さんのアート系の番組があっても、かっこ良く作りすぎる番組が多いんですよ。そうじゃなくて……。 関:大野さんと今売れっ子の蛭子(能収)さんが組んで“大野さんぽ”的な番組を! 一同:爆笑 田幸:絶対面白そう! やって欲しい(笑)。でも、松潤に関してはやっぱりドラマで輝いて欲しいな。あの圧倒的なオーラがあるのに、途中から変に私服のイジリとかでオチ担当になったのは、ちょっと違うと思っていて。 関:僕は松潤が司会の『おしゃれカンケイ』(日本テレビ)みたいな番組が見たいな。 山本:見てみたい。松潤が店を押さえてホストになるっていう。 関:ちょっと変な感じになるかもしれないけどね(笑)。松潤ってちょっととんがっているところがいいところなんで。 田幸:あと、それとは真逆になっちゃうけど、昔の田原俊彦がやっていた「NINJIN娘」みたいなのをやって欲しい。 一同:爆笑 山本:「マツジュンサンバ」とかやってましたもんね(笑)。 田幸:あとはやっぱり郷ひろみ路線をやって欲しいかな。コンサートでしかそういう路線は見せないですもんね。 山本:私この5年くらい、松潤のソロ曲にすごくハマっていて(笑)。それまで松潤のソロ曲って一番苦手だったんですけど、突然、自分の中で確変が起きて。多分、松潤が大人になることへの抵抗感がなくなったのかもしれないですけど、コンサートでのお色気路線も受け入れられるようになって。 田幸:それはかっこいいという感じでOKなんですか? それとも面白い感じで? 山本:はじめはちょっと面白い感じだったかもしれないです(笑)。それがだんだん「これが嵐の次の方向性なのかも?」とリアルに見えてきたので。 田幸:二宮さんの『ニノさん』(日本テレビ系)は面白いですよね。これまでってグループで番組をやるときって、櫻井さんなり誰かしらが進行して、二宮さんはガヤ芸だったんですけど、それが最近は積極的に回していますよね。進行上手だし。 山本:でも、彼にもやっぱりドラマで輝いてほしいかなあ。 関:そりゃあそうですよ。やっぱり彼は演技がいいから、映画とか舞台とかで頑張っていって欲しいですよね。 田幸:あと、二宮くんと岡田(准一)くんって仲いいじゃないですか。『フィルムフェスタ』で二宮・岡田・生田斗真くんの3人で喋ってるとき、ニノと岡田の掛け合いがすごく面白くって。正統派ドラマを二宮・岡田でやってほしいなあ。

山本「嵐は誰かのようになりたいと言ったことがない」

田幸:ジャニーズ内でのポジションでいうと、あまりにも嵐が絶対的なので、そろそろ下のグループが出てきてくれないと困りますね(笑)。私がすごく好きだった売れる前の嵐の空気感は、今のHey! Say! JUMPが持っていると言い続けているんですが、そろそろ彼らの時代が来るんじゃないかと思っています。 山本:同意です。あの時、嵐に味わっていたときめきを今、JUMPに感じている。 田幸:自分たちで考えてやっていることはまだまだしょぼかったりするんだけど、その手作り感が良いんですよね。あたたかくほのぼのしていて。 山本:メンバーも内弁慶ですよね。 田幸:そう、なんかぎゅっと固まっていてね。そこが温室グループって感じでかわいい。 山本:嵐が後輩に与えた影響でもっとも大きいのは、「仲良し売り」だと思います。彼ら以降の後輩グループはみんな仲良しをアピールしますよね。 田幸:ジャニーズだけでなく、他にも影響を与えていますよね。「オレがオレが」っていうタイプの人が出てこない。JUMPもそうですけど、圧倒的センターの山田くんでさえもソロを一回断ったりしていて。今はグループの意識が強いんですよね。 関:僕は嵐というのはジャニーズで異質なものだと思っているんですよ。本流ではないので、嵐を見習ってはいけないと思うんです。他のグループがお手本にするべきグループじゃないと思う。 田幸:ジャニーさんイズムじゃないですもんね。 関:嵐は成功したけれど、ジャニーズの中であれを普遍化するべきではないと思っていて。だから真似をするよりも、嵐と違うなにができるかを考えた方が良いんじゃないかな。 山本:嵐のメンバーの過去の発言を思い返してみると、「SMAPに憧れた」みたいなことを今まで言ったことがないと思うんです。TOKIOやV6の背中を追うっていう共通意識があったと思うし、彼らは一番になりたいとはずっと言っていたけれど、誰かのようになりたいとは言ったことがなかった。それがトップになれた理由だと思う。最近の若い子は“嵐になりたい”とか“キスマイになりたい”とか言うから、その時点で違うんじゃないかと思います。 関:ジャニーズは個人の魅力で売るというのがたしかなやり方だし、SMAPはそのやり方で成功したと思うんですけど、嵐は嵐がまずあって、というのがあるので。だから今の若手の人たちはSMAPのやり方を手本にするほうがいいのかなと。自分が個人として何をやりたいかということをちゃんとやるっていう。だから、嵐はどうして上手く行っているのか謎(笑)。 田幸:嵐がブレイクしたのは、やはりタイミングですかね。 山本:関さんも著書で書いていますけど、時代だと思います。 関:多くのアイドルがAKB48のように誰が一位で、という格付けを作っていく中で、嵐は同じように民主主義だけど、平等を貫いているでしょう。これまで誰もそのやり方をしなかったんだよね、どちらも私たちの日常の生活なのに。いつも競争だと疲れるじゃないですか。嵐はそれを拒否しているからこそ、求められたのかもしれない。 田幸:本来は誰が一番か、みたいなのが芸能界だったわけですよね。でもそんな中に、嵐がポコッと入ってきて。そして嵐の人気によって、いつの間にかそっちがメインになってきているっていう。 山本:でも、櫻井くんなんかは、もうその状況に気付いて危機感を持っていますよね。去年くらいのインタビューを読むと、「僕は『変わりたい』とはっきり思っている」「メンバーの誰かが『ガラッと路線を変えて、こうやりたい!』って言い出して、それにほかのメンバーも賛同するなら、全面的に5人で舵を切ります」(『日経エンタテインメント!/13年7月号』より)と言っていて。櫻井くんは要所でグループが今、何を考えているのかをちゃんと話してくれるんです。そこが信用できるというか、まだ付いていこうと思えるところですね。 関:彼は優秀なスポークスマンですよ。メンバーが何を思っているのかをまとめて発言するという彼の賢さね。 山本:それが嵐がただの仲良しグループじゃないところだと思います。ラップ詞もちゃんと書いているから、昔の櫻井くんの詞を読むと泣きそうになります。「この時代はこんなこと言ってたんだ」っていうのが、後からつながっていく。 関:若手で嵐みたいに、新しいスタイルを模索しているグループっているかな。 山本:Sexy Zoneが本当は5人だったらね。ジャニーズの超王道で見応えがあって良かったんですけど。でも逆に3人になったからこそチャンスがあるのかもしれない。それは切ないですよ、もちろん。グループのファンだった人たちはどんどん離れていってるし。やはりグループ内のメンバーの関係性にファンが付くから、そこの物語が途切れてしまうと心が離れてしまう。だけど、新しいチャレンジではあると思う。 田幸:バレーボールでのデビューはなくなったものの、今年新しいグループが誕生するので、そこにも注目したいですね。今まさにジャニーズJr.のメンバーで組んでいる最中だと思うのですが、目が離せないです。(続きは書籍で) (構成=岡野里衣子)
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リアルサウンド編集部『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』

■書籍情報 『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』 リアルサウンド編集部・篇 価格:¥ 1,500(+税) 予約はこちらから 内容紹介:ごく普通の青年たちがエンタメ界のトップに君臨したのはなぜか? 音楽性、演技・バラエティ、キャラクター、パフォーマンス…… 時代が嵐を求めた理由を、4つの視点から読み解いた最強の嵐本! 嵐の音楽はポップ・ミュージックとしてどんな可能性を持っている? 現代思想で読み解く各メンバーのキャラクターとは? 嵐ドラマは00年代の情景をどう描いてきた? 青井サンマ、柴那典、関修、田幸和歌子、成馬零一、矢野利裕など、気鋭の評論家・ライターが“エンターテイナーとしての嵐”を語り尽くす。総合音楽情報サイト『リアルサウンド』から生まれた、まったく新しい嵐エンタメ読本。

エイプリルフール・ネタの裏で気付かなかった? 元AKB48・平嶋夏海がひっそりと事務所を退所

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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平嶋夏海オフィシャルブログより。
 3月31日、元AKB48で現在は女優の平嶋夏海が自身のブログで所属事務所・尾木プロダクションの退所を発表。平嶋は、今後も芸能活動は続けていくとブログに記している。  ブログで「13歳の時に芸能界に入って、もう10年が経とうとしています。節目の年ですね!」 と綴った平嶋。もともと、平嶋は2005年に1期生としてAKB48に加入。2008年からは同事務所に所属していた。AKB48の派生ユニット・渡り廊下走り隊ではリーダーを務めるなど当時人気メンバーだったが、2012年に男性との合コン写真がネットに流出。発覚後すぐにAKB48を脱退したことでも話題となった。現在は、舞台を中心に女優として活動している。 「おたぽる」で続きを読む

あ基地問題をなくせるなら私が生贄になる…Coccoが吐露した“引き裂かれる沖縄”の哀しみ

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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Coccoのミニアルバム『パ・ド・ブレ』(ビクターエンタテインメント/2014年)
 菅義偉官房長官がついに本日・明日と沖縄を訪問、翁長雄志・沖縄県知事と会談する予定となっている。議題はもちろん、米軍普天間基地から名護市辺野古への県内移設問題だ。  先日も翁長知事は沖縄防衛局に対して辺野古沿岸部で行っている調査に作業中止指示を出したが、これを菅官房長官は「翁長氏の指示はまったく公平性がない」と3月29日に放送されたBS−TBSの報道番組内で批判。さらに今月4月2日の記者会見では、「普天間飛行場の危険状況について知事がどう考えているか」「辺野古移設に反対する人もいれば、逆に普天間の危険性除去、1日も早く解決してほしいという多くの民意もある」と発言した。まるで辺野古移設に反対している人が普天間の危険性を放置しろと、普天間派と辺野古派が対立しているかのような言い草だ。  だが、これは悪質な論点のスリカエだ。地元紙「琉球新報」と沖縄テレビ放送が2014年11月の沖縄県知事選を前に行った世論調査では、普天間飛行場の移設問題について「国外に移設すべきだ」が28.7%、「沖縄県以外の国内に移設すべきだ」が22.8%、「無条件に閉鎖・撤去すべきだ」が22.3%と、73.8%の人が沖縄県内への移設に反対している。「普天間か辺野古か」ではない。7割以上の人が「普天間も辺野古もNO」、これが沖縄の民意だ。そして、「普天間基地、県外・国外への移設」を掲げた翁長氏を知事に選んだ。  こうしたほんとうの“多くの民意”を、菅官房長官は一切無視しているのである。さらに、普天間をもちだすことで、再び県民の分断をはかろうとする――。  このような沖縄いじめといってもいい政府のやり口がいったい沖縄に何をもたらすのか。私たちはもう少し真剣に考えるべきだろう。実は、ひとりのアーティストが、たんなる基地反対を超えたもっと奥深いところにある沖縄の問題を訴えている。  そのアーティストとは、ミュージシャンのCocco。