Alfred Beach Sandalと王舟が語り合うソロ活動のスタンス 「自然に開けていたら一番いいなと思う」

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王舟(左)とAlfred Beach Sandal(右)。

【リアルサウンドより】  Alfred Beach Sandal(以下:ABS)が、4月22日にEP『Honeymoon』をリリースした。同作はフィッシュマンズやUAを手掛けるzAkをプロデューサーに迎え、ABSのキャリアにおいて最も開放的でポップな一作に仕上がっている。今回リアルサウンドでは、ABSこと北里彰久と、彼と同日にアナログ盤『Wang LP』を発売したレーベルメイト・王舟との対談を実施。お互いの音楽遍歴や初めて邂逅した際の思い出、互いの音楽やライブ活動、5月から実施するツアー『Wang’s Honeymoon』について、大いに語り合ってもらった。

「王舟のことバンド名だと思っていた」(北里)

――最初に2人の音楽遍歴を聞かせてください。王舟さんが音楽を始めたのは中学生のときということですが。 王舟:友達のエレキギターをもらって、早弾きに挑戦してましたね。周りではギターヒーローが一番カッコいいと言われていたし、弾くのが速ければ速いほど褒められた。 ――今の音楽からは想像つかないですね(笑)。歌モノに触れたきっかけは? 王舟:スピッツですかね。あとは高校生のころにボサノヴァバンドを組むため、女の子のボーカルをオーディションしたり、ラウンジ系のDJしたりしてました。 ――なるほど。北里さんはいかがでしょう。 北里:中学生の時、おじいちゃんが持っていたクラシックギターを貰ってギターを触り始めました。エレキギターを買ってからは、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの「ゲット・アップ・ルーシー」のリフをずっと弾いたりしてました。Hi-STANDARDの「STAY GOLD」は難しすぎて断念しました。そこからプライマル・スクリームとか、UKロックにハマったんですけど、ある日たまたまケーブルテレビで『True People's Celebration』っていう、よみうりランドでやってたフェスの映像を見て。それに出てたのが、日本人はボアダムスとかUA、あとはサン・ラのアーケストラ、エルメート・パスコアール、フアナ・モリーナとか、ブラックフレイムスで、「こんな音楽あるんだ!」ってかなりショックで。そこから、ロック以外にも色々聴いていった感じです。 ――2人が初共演したのは2009年に八丁堀・七針で行われたライブですが、初めて会ったのもこの時ですか? 王舟:そう。僕は出る前から客として遊びに行ってました。このときの対バン相手には星ト獣と金田貴和子さんがいたよね。 北里:俺は演者で出たのが初めて。 ――お互い初対面の印象は? 王舟:事前にMyspaceでビーサンの音源を聴いていて良いイメージを持ったままでライブを見たら、緊張してたせいもあるだろうけど、音源の方が良いと感じたんです。 北里:終わった後に本人から直接言われました(笑)。 王舟:でも、面白いとは思っていたんです。歌物で変なことをやっている人ってあんまりいなかったから。 北里:俺は、王舟のことバンド名だと思っていたことと、ライブが良かったのが記憶に残っている。 王舟:当日はボソっと「良かったです」と言われただけだから、「気に入らないのかな…」と思っていたけど、次の日のブログに「すごく感動した」って書いていて、安心したのを覚えています。ビーサンはまだソロ始めたてだったよね? 北里:2回目くらいかな。前にやっていたバンドが存続しているのかどうかフワフワした状態になった時だったので。緊張していたかどうかはわからないけど。 王舟:ブログに「緊張した」って書いてたよ。 ――全部ブログ情報(笑)。 北里:なんで覚えてんだよ。
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王舟。

「ソロのライブは結局何やったらいいのか未だにわからない」(王舟)

――2人ともシンガーとしてソロキャリアをずっと積んできたというよりは、バンド活動もあって今に至っているわけですが、ソロ活動の中ではバンドセットでの演奏を行っている。この2つにはどういう感覚の違いがありますか? 北里:もともと「一人でやりたい」と思ったことは無かったので、アーティスト名も個人の名前にしていないんです。音楽の作り方は、作業工程だけ見ると完全にバンドのやり方なんですけどね。1人でやる曲みたいなものも出来るけど、それもスタジオに持って行って岩見(継吾・サポートベース)さんや光永(渉・サポートドラム)くんに投げたら、バンドっぽくなる。 王舟:うちはメンバーの入れ替わりも結構あるし、新曲をスタジオに入って練るような形ではないから、当たり前だけど自分が何か言わないと進まない。みんなは「ワイワイ音楽がやりたい」というシンプルな動機で集まっているから、受け皿みたいなものだけ作っておいて、あとは自由にやるという形態だった。でも、アルバムをレコーディングするようになってから、ようやく何をやっていくべきか見えてきたんです。今度のビーサンとのツアー以降は形を変えて、やり方を変えてやろうかなと。ソロは伴奏が薄いので、自分が目立つっていうのがちょっとやりづらいなって。 ――どういう部分がやりづらいのでしょうか。 王舟:わりと裏方にいる方が好きなので。だから学校で生徒会とかやる奴すごいなって思いますし。ソロのライブは結局何やったらいいのか未だにわからないんですよね。 北里:バンドのライブの時の方が、やった時に良かった・悪かったという基準がわかりやすいかもね。グルーヴが生まれているから、そこに溶け込めているかどうかで判断できるけど、ソロだとフリーフォームでやってる感じだもんね。 ――自由な分、客観視ができないと。 北里:そう。別に「こう見せたい」とかもないし。
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「パッションだけでやっているとだんだん飽きてくる」(北里)

――同じ発売日ということで、お互いの作品についての感想を聞かせてください。 王舟:『Honeymoon』って、前より輪郭がはっきりしてて、zAkさんがプロデュースしてるということもあるけど、音が届くスピードが前より速いと感じた。ビーサンがこの路線をやるのは少し前だとあんまり想像できなかったけど、やったらやったで結構いいなっていう感じはすごくあります(笑)。 ――音の届くスピードが速くなったというのは、よりストレートになったということですよね? 王舟:素直な感じだけど、アンサンブルもかなり良くなっている。前はもう少しモヤ掛かった印象があったけど、「仕上げてきたなー」と。これまでは、フィギュアスケートで言うとエキシビションだったけど、しっかり試合用にしてきた感じ。 北里:自然にやってきていることだから、変わったのか自分じゃよくわからないですけどね…。でも、サウンド的にはかなりビルドアップされたと思います。バンドのアンサンブルは一緒にやってきている中で、どんどん纏まってきているし、これまでは自主でやっていたけど、最近は音楽のことだけに集中できる度合いも増えたので。 ――音楽を作ることに集中できる時間が増えたことで、自分の中でこういうものを作ろうという考え方は変わりましたか? 北里:それはあんまり変わってないです。もともとそういう、何か思い描いた完成形に向かっていくみたいなタイプじゃないんですけど、その時思いついたことをどうするかという感じで。自分が曲を作る段階で、刷り込みみたいに影響を受けてきた音楽とかは出ているし、基本的には曲の作り方も大体一緒だし。ギターだったらギターで、フレーズをループとしてまず組んで、それをどう発展させていくかっていう。だからサンプラーは使ってないけど、ヒップホップとかに考え方は近いような気がします。 王舟:ビーサンがやっていること自体は全然変わってないもんね。 北里:変わった部分って、zAkさんとか、サポートメンバーからフィードバックされたなかで気付いたところだったりするかも。でも、俺はこれでいいやっていうわけでも全然なくて、去年、ギターの教則本とか初めて買いましたもん。上手くなった方がいいかなと思って(笑)。普通に運指の練習とかもしたかったし、音楽の幅がそれで広がったりするかなって。パッションだけでやっているとだんだん飽きてくるし、同じことばっかりになってくるから。 ――4曲目に収録しているNOKKOさんのカバー「人魚」はどういう経緯で選曲したのでしょうか。 北里:バンドの忘年会をやっていた時に、光永くんが酔っぱらいながら「いいよねーこの曲」って言ってて、その場のノリでやろうかってなりました。でも、そのままやっても面白くないから、ロバート・グラスパーだったかなんだったかの曲のリズムパターンのイメージでやってみようってアイデアが出て。あと、カバーする前に「バラードっぽく歌うのは無し」って決めていて。だって歌詞とか一つも共感できないから、情感たっぷりのアプローチが出来ないし。ミックスもはじめはもっとモヤがかったウェットな感じになっていたんですけど、僕の要望でもっとドライにしました。
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Alfred Beach Sandalこと北里彰久。

「『一体にならないだろう』と思っていた人と、瞬間的に握手しちゃった時は嬉しい」(北里)

――北里さんは王舟さんの『Wang』についてはどう思いますか? CD版は発売からもうすぐ1年になりますが。 北里:『Wang』自体はずっと作っていて、なかなかできない過程も見てたので、客観視できない(笑)。「出てよかったな」という気持ちが一番強いです。勝手に感慨深い、みたいな。アルバムが出た後は、誰かがDJで掛けているのを聴いて、「良い感じにチャラくて面白いな」と思ったり。 ――「チャラい」って面白い表現ですね。 北里:気持ちが乗っかりやすいというか…。 王舟:それは気に入っているところなんですよ。カントリーやフォークのようにシビアな音楽を形式だけ踏襲して、“スタイルの良さ”だけを見せたかったから。だからチャラかったりユルい感じで今っぽい雰囲気に出来ていると思うんです。60年代のイギリスの人たちがブルースのカバーをやってポップな感じにしているとか、そういう感覚に近いですね。 ――収録曲の「瞬間」は北里さんがカバーした際に出来たフレーズを王舟さんがアルバムの音源に使った曲ですよね。 北里:そうそう、最初の宅録バージョンで聴いていい曲だなって思っていたけどライブとかで全然やらないから、「なんでやらないの?」って聞いたら「ベースリフ一発だからやりようがない」みたいなことを言っていて。「そうかな」って思って。それでコード進行とかフレーズとか、ちょっとだけアレンジしてカバーしたんですけど。 王舟:すごくポップな感じになったよね。その時のコードを後で教えてもらって、バンドに持っていったら、かなり馴染んだんです。 ――ちなみに、2人は録音物とライブの意識の違いをどう捉えられますか? 王舟:相撲で言ったら録音物は稽古で、ライブは試合(笑)。 北里:それはちょっとわかんない(笑)。どっちも試合だけど、種類が違うっていうか。でも球技っていうくらいは一緒かな? わりとライブ感みたいなのがある録音物の方がいいのかなって考えた時期もあったけど、それは全然違うものだと今は思うようになったし。 王舟:録音物はちょっと誇張してやろうと思ったらできるし、わりと自由度は高いけど、ライブは場所も来る人も毎回違うから臨機応変にやらないといけない。でもそれがいいんですけど。もちろん録音物は事前に準備ができるんですが、それが良い方向にも悪い方向にも転がることはあるし。 ――2人はライブで観客の反応を見るタイプですか? 王舟:お客さんの楽しそうな雰囲気が伝わってきて、次第に演奏が良くなっていくライブが何回ありました。言葉に出さないけど、本当少しだけ一体感を共有する感じが心地いい。 北里:全然見ないです。もちろん、お互いの感覚が交差した瞬間はすごい快感だけど、煽ったりできるタイプじゃないし、別に何かするわけではないから…。 ――緩やかな空気感で繋がるという感覚は、2人のライブを見ていると何となく伝わってきます。 北里:それでも、「一体にならないだろう」と思っていた人と、瞬間的に握手しちゃった時は嬉しい。そのためにやっているようなところはあるけど、だからといってこっちから両手を広げて迎えに行くわけではないし。別に閉じたいわけでもないから、自然に開けていたら一番いいなと思います。
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「意識を変えるために簡単にメンバーを入れ替えるのも違う」(王舟)

――5月から2人はライブツアーをともに回るわけですが、お互いのバンド編成についてはどう思います? 北里:3人以外の編成も流動的にやってましたけど、落ち着いた先は自分の音楽、作り方でやった音楽を発展させていくための3人編成で。だからこれがしっくりくるし、その先が思い浮かぶので、王舟のような大人数の編成に憧れることはなくなりましたね。 王舟:見ていると「制約をつけて上手くやっている感」があるんだよ。 北里:どうなんだろうね。今の3人にサポートが1人入っただけでもかなりバランスは変わるから…。もうこの3人で共有している空気感みたいなものもあるし、スタジオとか部活っぽいから(笑)。 ――ソロバンドだからこそ、幕間で人数の増減も可能だと思うのですが、その辺はどうでしょう。 北里:いいんだけど、それだとやっぱり自分がちゃんと設計図を示していないとダメだと思ったからやらなくなったので。毎回セッションに近い形だと、どうしてもモヤがかる部分がある。アンサンブルの精度を高めるのって、譜面で示すか同じメンバーで何回も練習するかだと思うんだけと、王舟はどうやって進めてるの? 王舟:「なあなあっぽくやってる奴らだけど、実はすごく良い演奏をしている」というのが理想的で(笑)。“ゆるい雰囲気=ストイックじゃない”ということじゃなく、上手い具合に色々反応しあって、良いアンサンブルになると思ってるので。だから細かい演出とかは指示したりしないですね。 北里:バンドメンバーを反応させるために、自分が具体的なことを言わなくても成り立つ方向に意識的に持っていってる? 王舟:意識はしてるね。ある時期はガチガチに合わせていたけど、そうすると「良くしよう」という意識がどこかへ行ってしまって「これで完成だからいいや」となってしまった。楽曲の強度を上げるためにそう作用するのは嫌だなと考えていたんですが、意識を変えるために簡単にメンバーを入れ替えるのも違うなと思って。 北里:そうなんだ。フレーズの指定とかはしたりする? 王舟:指定したいところは指定する。ここまでかなり「ゆるい雰囲気」とか言ってますけど、それで上手くいくっていうことがやりたいというわけではないんですよ。何と言うか、必死でガチガチに合わせるのとは違う頑張り方を提示したいんです。やり方はみんな人それぞれだけど、それを肯定的な意味で言ってるのと、投げやりな感じで言ってるのではまた響き方が違うと思うので。ひとつ具体的な目標を定めて、そこを突き詰めていくというやり方は自分に向いていないので、模索中と言ったところですね。一回一回のライブを見ると、ライブの中で流動的な動きがあった方が理想なんですけど、それとは別に、例えば10本のライブを通して、自分たちのなかで流れができるような空気感を目指したい。 ――ツアーはこの2組のツーマンだからこそできる空気感があると思うんですが、どういう展開を想像しますか。 王舟:ライブの前後も一緒に回るわけなので、移動中に雰囲気がどう変わるか楽しみです。いつものライブよりも、もうちょっとゆるい感じになると思うけど。 北里:さらにゆるくなるんだ(笑)。僕らは、音源をどうライブで表現するかなって感じで。まあ、ライブはライブでいい演奏をして、グルーヴが出れば良いと思ってます。 王舟:ツーマンライブって、対バン相手によって客層が変わるわけですが、ビーサンが好きなお客さんに来てもらえるのは嬉しいです。アウェイな感じも好きだけど、今回はアウェイ感があるのかないのかちょっとよくわからない感じ。 北里:それはあまりないと思うよ。 王舟:そうだよね。どっちかしか知らない人に来てもらえるとやりがいがあるんだけどな。 北里:両方知らなくても来て欲しいんだけど(笑)。 (取材・文・撮影=中村拓海) ■リリース情報 ・Alfred Beach Sandal 『Honeymoon』 発売中 価格:¥1,200+税 <収録内容> 1.Honeymoon 2.Dynamo Cycle 3.Soulfood feat. STUTS 4.人魚 ・王舟 『Wang LP』 発売中 価格:¥2,500+税 <収録内容> SIDE-A 1.瞬間 2.New Song 3.boat 4.uguisu 5.windy 6.dixi SIDE-B 1.tatebue 2.ill Communication 3.My first ragtime 4.Thailand 5.とうもろこし畑 6.Ward(Bonus Track) ■ライブ情報 Alfred Beach Sandal「Honeymoon」&王舟「Wang LP」ダブルリリースツアー 『Wang’s Honeymoon (ワンズ・ハネムーン)』 2015年5月8日(金) @渋谷クアトロ 出演:Alfred Beach Sandal/王舟 OPEN 18:30/START 19:30 前売 2,800/当日 3,300 ※ドリンク代別途 2015年5月16日(土) @大阪梅田Shangri-La 出演:Alfred Beach Sandal/王舟 OPEN 18:00/START 18:30 前売 2,800/当日 3,300 ※ドリンク代別途 2015年5月17日(日) @名古屋今池TOKUZO 出演:Alfred Beach Sandal/王舟 OPEN 18:00/START 19:00 前売 2,800/当日 3,300 ※ドリンク代別途 TOTAL INFORMATION → VINTAGE ROCK TEL.03-3770-6900/http://www.vintage-rock.com/

“聖地巡礼”の一歩先へ!『ラブライブ!』の聖地としても盛り上がる神田明神、「神田祭」迫る!!

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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神田明神 × ラブライブ!特設ページ」HPより。
 遷座400年を迎える神田明神。その祭礼である神田祭が近づき、盛り上がっている。近年、神田明神は『ラブライブ!』の聖地として、多くのファンを集めているスポットだ。  神田明神の関係者からは、こんな話も聞こえてくる。 「神田明神は“お茶の水界隈の神社”というイメージが強かったのですが、近年になって“秋葉原の神社”としても認識されるようになってきています。やっぱり、これまでは男坂の急な階段によって市街地から隔絶されていたと思うのですが、『ラブライブ!』人気で、人の移動を拒んできた急な階段が“聖地”となり、大勢の人が通るようになっているんです」  神田明神における『ラブライブ!』の効果はすさまじい。 「おたぽる」で続きを読む

拒食症説も出る神田沙也加“激やせ”騒動 背景に母・松田聖子との歪な親子関係?

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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左・神田沙也加オフィシャルブログより/右・松田聖子オフィシャルサイトより
 神田沙也加の激やせが話題になっている。4月6日、沙也加がインスタグラムに自身の近影を投稿したのだが、その姿があまりにもガリガリに痩せていたため、一部の週刊誌やネットで「拒食症なんじゃないか」「摂食障害の可能性もある」と報じられたのだ。  一方、沙也加はこうした噂を懸命に打ち消そうとしているようだ。沙也加のブログといえば、それまでファッションや仕事の内容が主だったのが、激やせ報道以降、内容が一転、健康であることや食事をきちんとしていることをアピール。さらに2月5日に放映された『櫻井有吉アブナイ夜会』(TBS系)で沙也加の1日を密着するという企画があったが、そこで沙也加はとにかく、しょっちゅう何かを食べ、「食いしん坊」アピールを展開した。  しかし、これが逆に疑惑に拍車をかけた。「ダイエットで痩せたなら普通にそういうはず。必死で否定しているのは何か理由があるんじゃ…」「激やせなのに過食って、食べるとすぐ嘔吐する『過食嘔吐』なのでは?」との声まであがりはじめた。

アル・パチーノ、『ゴッドファーザー』から解雇されそうになっていた!

9362014748d1a0e471b08b29d5b.jpg 【ビッグ☆セレブ】より  アル・パチーノは大人気映画「ゴッドファーザー」シリーズから解雇されそうになっていたそうだ。同シリーズの中でマイケル・コルレオーネを演じていたアルは、この役を演じていたときが映画人生の中で最も挑戦的な日々で、一度解雇されそうな危険な状況に陥ったこともあるとガーディアン紙に語っている。「『ゴッドファーザー』のマイケル・コルレオーネは俺が演じた役の中で最も難しい役だったね。俺はマイケルをギャングとしてみていなかったんだ。マイケルのパワーは謎めいた性質を持っているように俺は感じていたからね」「ただ不運なことに…… 続きを読む→

乃木坂46が急速に支持を拡大した背景 ラジオ・モデル活動など"外向き施策”を読む

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乃木坂46『命は美しい(初回生産限定盤B)』

【リアルサウンドより】  乃木坂46は、5月2日にパシフィコ横浜で行われた11thシングル全国握手会にて、『真夏の全国ツアー2015』の開催を発表した。今年行われるこのツアーの特徴は、仙台、名古屋、広島、福岡、大阪、東京の各会場すべてで、それぞれ2日間の公演が予定されていることだ。特にファイナルとなる東京公演は、明治神宮野球場で2日連続の開催となる。昨年8月30日に3万人を動員したこの大会場で今年2回のライブが行なわれることは、乃木坂46が昨年からの勢いをさらに増して、ファン層を広げてきたことのあらわれといえる。  ファンの増大は、この全国ツアーが発表された2日の全国握手会にもうかがえた。握手会に先立って上演されるミニライブの観覧エリアは昨年、一昨年にも増して広くとられ、年を追って来場者層が拡大しているように見受けられる。全国握手会イベントは、シングルCDに封入の参加券のみで乃木坂46のライブを観ることができる貴重な場だが、そうした比較的気軽に参加可能な恒例イベントであるだけに、その規模の推移はグループの勢いの上下を推し量るものにもなる。乃木坂46は引き続き、右肩上がりの勢いを保っているようだ。  こうした乃木坂46の飛躍について、以前その独自路線の確立の点から考察したが、この記事ではそうした独自路線の近々の動向を具体的にいくつか確認しつつ、既存ファンの外に支持層を拡大するためのグループの動きを追ってみたい。(参考:乃木坂46が迎えた飛躍の時 「AKB48の公式ライバル」はなぜ独自路線に成功したか?)  今年の乃木坂46の外向きの動きとして目立つのは、ファッション雑誌に次々と専属モデルを送り込んでいることだろう。あらためて確認すれば、齋藤飛鳥が『CUTiE』専属になったのをはじめとして、橋本奈々未と松村沙友理が『CanCam』に、そして西野七瀬が『non-no』にそれぞれ起用されることになった一連の流れは、最近の乃木坂46に関わるトピックの中でも大きなものだった。必ずしも乃木坂46やアイドルのファンではない層に向けてのアピールとして、ファッション誌への露出はこのグループのひとつの特色となっていきそうだ。もちろん、一気にファッション誌に攻勢をかけることにはリスクも伴う。人気グループというだけで媒体の顔として重用されているとみなされれば、グループも雑誌自体もともに支持を失いかねない。近年、たとえばE-girlsの藤井萩花、藤井夏恋姉妹の『JJ』専属、佐藤晴美の『Ray』専属、楓の『CanCam』専属など、雑誌のカラーと人選をすり合わせつつ、長期間をかけて専属モデルとしてのイメージをなじませていく例がみられるが、そうしたプロセスは乃木坂46の場合、白石麻衣が該当するだろう。白石を中心にして、スタイリッシュなグループのイメージを導くことができたために、今年の専属モデルラッシュに踏み切ることができたともいえそうだ。  その乃木坂46のスタイリッシュなイメージを補強した要因のひとつに、白石が2012年からモデルを務める『LARME』 と同じ徳間書店から刊行されている『OVERTURE』の存在がある。「アイドル×ファッション」をコンセプトにした同誌は昨年10月刊行の創刊号で乃木坂46を大きくフィーチャーして話題となったが、今年3月刊行の第2号でも再び乃木坂46を中心に据えた構成をとっている。創刊号では『LARME』以降乃木坂46のファッション面をリードしてきた白石が表紙だったが、第2号ではこの一年でグループのアイコンに成長し、『non-no』専属モデルになった西野が表紙を務め、橋渡しが行なわれた。さらに『OVERTURE』は季刊として定期刊行されることも発表され、乃木坂46を大々的に起用し続ける同誌が、「アイドル×ファッション」というコンセプトで成功を収めたこともうかがわせた。この成功はグループアイドルシーンが充実し、アイドルが文化として広く受容されるようになったことのあらわれでもある。同誌によって、そのトップランナーとして乃木坂46がイメージ付けられたことは、グループのユニークさを築く上でも重要だった。ファッション誌という、アイドル文化に馴染んだ人々以外も多くアクセスするジャンルに、アイドルシーン代表としての位置を築きつつあることは、この半年余りの動向として特筆すべきことだろう。  その流れは4月14日放送の『NOGIBINGO!4』の企画でファッション雑誌への乃木坂46メンバー起用が次々決まったことや、かねてよりモデルを志向する川後陽菜が『Popteen』で専属モデルを目指して同誌モデルの前田希美と対決するといった直近の企画にまで波及している。ファッションを活路に世間に浸透する機運を作ったこのグループならではの動きだが、同時に企画性が強くなることはファン以外の層からの反発を招きやすくなることにもつながる。チャンスの機会が多いことそのものはプラスに違いない。やや企画色の強い直近のこれらの動きに際して、メンバーや運営がいかに真摯さをみせられるかが、受け入れられるかどうかのポイントになる。その舵取りの如何は今後を占うことになりそうだ。  いち早くファッション方面では独自の強みを見出し、ファン層の拡大に向けた外向きの施策を切り拓いた乃木坂46だが、この春からはまた異なるジャンルを開拓しようとする動きもみえる。4月からは新内眞衣、衛藤美彩、中元日芽香、橋本奈々未と、メンバーが相次いでラジオのパーソナリティやアシスタントとして起用されている。あるいは、音楽専門チャンネル「100%ヒッツ!スペースシャワーTVプラス」でマンスリーレギュラー番組になった『Tokyo Girls' Update』のMCを桜井玲香が務め、48系のグループが関わるイメージの薄い音楽専門チャンネルに地歩を固める第一歩を踏み出した。いずれもまだ始まったばかりの段階で、今後どのようにグループの武器にしていけるのかは未知数ではある。とはいえ、既存ファン以外の目に各メンバーが触れるための道筋を引き続き用意する姿勢が垣間見える。  乃木坂46はもともと、AKB48の企画に積極的に関わることよりも、独自の得意分野を模索することで現在の躍進を導いてきた。そうした成果が、今年の全国ツアーの開催規模拡大につながっていることを考えれば、見てきたような最近のグループの動きも納得の行くものといえる。この春には生駒里奈と松井玲奈の交換留学も解除になり、乃木坂46はさらに独自路線を疾走することになりそうだ。 ■香月孝史(Twitter) ライター。『宝塚イズム』などで執筆。著書に『「アイドル」の読み方: 混乱する「語り」を問う』(青弓社ライブラリー)がある。

“コスプレ経験もあるアイドル” dropの“アニメおたく”三嵜みさとのオタクっぷりに迫る

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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drop・三嵜みさと。
“オタク系アイドル”は今や特別な存在ではなくなってきているのかもしれない。国民的アイドルと名高いAKB48グループでもNMB48の山本彩といったBL好きのメンバーがいたり、絶大な人気を誇るでんぱ組inc.も全メンバーがオタク。オタクであるアイドルの数は今や数えきれないほどだ。そんな“オタク系アイドル”の生態に迫るこのインタビュー、今回は楽曲からビジュアルに至るまで、確固たる世界観を築き上げ、精力的なライブ活動でパフォーマンス力も伸び盛り、結成から1年足らずで次世代を担うアイドルグループとして圧倒的な支持を集める「drop」のオタクメンバーに迫る。 dropのリーダーを務める三嵜みさとは、プロフィールに「アニメおたく」と書くほどのアニメ好きで、Twitterではプライベートでのコスプレ姿も披露するほどのオタク。今回はそんな彼女のアニメに対する熱い思いを存分に語ってもらった。 ■アニメの物語に入り込むのが好き ――まず、アニメにハマったキッカケを教えてください。 三嵜みさと(以下、三嵜) 本格的にアニメを観始めたのは高校1年生ぐらいですね。友達がすごいアニメオタクで、いろいろオススメのアニメを教えてくれるから、よくこんなに知ってるなぁと思って。その中のひとつが『とらドラ!』で、初めて観た時に「アニメってすごく面白い!」と思ったんです。 「おたぽる」で続きを読む

キスマイ千賀、ピスタチオ小澤も! 急増中の“女子力男子”の実態とは?

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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キスマイ千賀もピスタチオ小澤も“女子力男子”ぶりが話題に(左/吉本興業株式会社公式HP 芸人プロフィールより)
 4月某日、とある企業の新人歓迎会。40代後半の課長は厳選した有望な新人たちを前に満足げな笑みを浮かべていた。 「よし、まずはみんなで乾杯しよう。すみません、生ビール15杯下さい!」  すると新人のひとりがこう切り出す。 「あの、ぼくビール飲めないので、カシスオレンジください」  他の新人もこれに続く。 「ぼくも、カルアミルクがいいです」 「ぼくは、ピンクレモネードもらってもいいですか」  先に運ばれてきたビールの泡とともに課長の意気も消沈していった。  酒を飲まない、飲んでも苦いビールやハードリカーを嫌う若い世代の登場はここ数年、話題に上ることが多くなった。酒だけではない。華奢な体に張り付くような細身のスーツに、色白の風貌。整えられた眉に、滑らかに磨かれた爪。グルメ話はお得意だが、プロ野球はチーム名すらおぼつかない。彼らに対してオジサン世代の間では「女々しい」「情けない」など、「それでも男か」と言わんばかりの常套句が交わされるが、そんな決まり文句はもはや断末魔の叫びでしかないのかもしれない。

フェイスブックで自身の指名手配広告に「いいね!」をした容疑者が逮捕

181fa440ec3c563cb93e38d055c.jpg 【ビッグ☆セレブ】より フェイスブックで自身の指名手配広告に「いいね!」をしたことで逮捕された男性がいるようだ。リヴァイ・リアドン容疑者(23)はクライムストッパーズのページに「指名手配容疑:偽造(共同計画)、重罪、保釈金計2500ドル」として手配広告が掲載されていたところ、同名のユーザーがその投稿に「いいね!」をしたという。…… 続きを読む→

きのこ帝国・佐藤が明かす、音楽家としての” 根っこ”「誰かと出会いたい一心で音楽をやっている」

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【リアルサウンドより】  きのこ帝国が4月29日にメジャー1stシングル『桜が咲く前に』をリリースした。今回、ボーカル/ギターの佐藤千亜妃に行なったインタビューによると、叙情的で美しいメロディを持つ表題曲は、前シングル『東京』で描いた風景から10年前にさかのぼり、バンドの初心に帰るような気持ちで書かれた曲であるという。さらに佐藤は、バンドの「根っこの部分」と「変化してきた部分」を、自身の音楽観を交えて語ってくれた。

「『桜が咲く前に』みたいな曲を出すのは自分としては攻めの姿勢」

——「桜が咲く前に」はノスタルジックなミディアム・ナンバーで驚きました。一方でサウンドは、うなるギターにしてもきのこ帝国らしいです。この曲をメジャー・デビュー・シングルに選んだ理由は? 佐藤千亜妃(以下、佐藤):「選んだ」と言われると難しいんですけど、去年リリースした「東京」から10年前にさかのぼって、バンドが初心に帰る気持ちで書いた曲ですね。10年前に上京したときの気持ちと、今のレーベルを移籍する気持ちが不思議とリンクしました。 ——「桜が咲く前に」を書かれたのはいつ頃なんですか? 佐藤:今年の年明けで、去年の年末にあった曲の欠片をブラッシュアップしていきました。 ——それはメジャー・デビューが決まった頃でしょうか? 佐藤:メジャーの話は実はなんとなく以前からあったりして、1年ぐらい前から「どうしようか」と話し合いを始めました。「桜が咲く前に」を書いたときにはメジャー移籍は決定していましたね。 ——10年前に立ち返ってみたのは、メジャー・デビューというタイミングがあったからでしょうか? 佐藤:そういうのもありますし、自分が上京して10年で、このタイミングでこの曲を出しておくと表現的にも根っこの部分が表現できるかなと思って「今しかない」と思い、書きました。 ——「根っこの部分」というのはきのこ帝国の根っこの部分でしょうか? 佐藤:きのこ帝国というよりは、自分が音楽をやるうえで、どんな気持ちで上京したのかが純粋に残っている部分ですね。 ——「桜が咲く前に」のレコーディングでは、インディーとは違う意識で取り組んだ面もありました? 佐藤:もっとメジャーらしさを求められるかと思ってました。派手だったり、キャッチーだったり。むしろきのこ帝国らしい硬い曲で、今までの延長線上の中で出てきている音楽なので、長く残る曲になるといいなと。常に挑戦的なことをしていきたいし、「桜が咲く前に」みたいな曲を出すのは自分としては攻めの姿勢だと思ってます。 ——今までシューゲイザーやポストロック、あるいはオルタナティヴと言われてきたきのこ帝国ですが、そうした肩書きを一旦捨てる覚悟さえ感じました。 佐藤:最初からシューゲイザーだと思ってリリースしたことは一度もないんです。歌モノであり、景色や感情を表現するためのツールとして音楽を機能させているだけであって、シューゲイザーやオルタナという音楽ジャンルとしての目的を果たすために音楽をしているわけではないので、ピンとこないんです。何か琴線に触れるものがないといけないと思うんです。きのこ帝国はそういう音楽を作り続けていると思うので、ジャンルのことを言いたい人もわかるんですけど、勘違いしてほしくないのはきのこ帝国は「ジャンルにこだわっているグループではない」ということですね。 ——では今「きのこ帝国ってどんな音楽をしているグループですか」と聞かれてなんと答えていますか? 佐藤:うーん、出すたびに変わっちゃうので、自分たちから触れないことが多いです。「大学時代に組んだバンドです」って。自分ではJ-POP、J-ROCKって言われて差し支えないかなと思ってます。 ——佐藤さんの中でメインストリームのJ-POPとはなんですか? 佐藤:イメージだと、サザンオールスターズ、Mr.Children、エレファントカシマシ、ウルフルズ、JUDY AND MARY、川本真琴さん、あと広瀬香美さんとか。 ——佐藤さんが好きなJ-POPだと? 佐藤:宇多田ヒカルさん、鬼束ちひろさん、とかよく昔聴いていましたね。 ——そういうアーティストから影響は受けていますか? 佐藤:最近ライヴでご一緒させていただいたスピッツさんには、感じる部分がありました。ライヴの仕方とか、リリースしていく姿勢とか、立ち振る舞いとか。「きのこ帝国がこういうバンドになっていくといいんじゃないかな」と思いましたね。

「聴いた人の人生に残るようなアーティストがいないと音楽シーンは縮んでいく」

——昨日UK Project時代の全作品を聴き直しました。実は一番感じたのは佐藤さんのヴォーカリストとしての変化です。「渦になる」(2012年)の頃なら「桜が咲く前に」は歌えないと感じました。 佐藤:内面の変化はすごくあるし、歌に出てくると思いますね。「東京」を書いて以降は、より「楽曲至上主義」になりたいなと思ったので、その曲ごとにベストな歌い方を心がけています。今までは、ライヴハウスでの活動を念頭に入れて曲作りをしてたんです、ライヴから逆算して。でもCDになったとき、いい部分と悪い部分があったので、ライヴはライヴ、CDはCD、という分け方で制作に向かうようになってきた感じですね。 ——今のバンドがフェス向けに曲を作るという話はよく聞きますし、そういう意味ではメインストリームから離れる方法にも見えますが……。 佐藤:メインストリームの流れは、5年、10年すれば変わると思うし、きのこ帝国は「音楽はこうあるべきだ」という思想を変えないでやっていきたいなと思います。 ——その思想とはどういうものでしょうか? 佐藤:聴いた人の人生に残るようなアーティストがいないと音楽シーンは縮んでいくと思うんです。 ——「きのこ帝国は変わっちゃった」と思う人もいるかもしれませんよね。 佐藤:でもいつかまた出会えると思います。その人もいつか歩き出さないといけないし、その先で自分たちが待っていられたらな、と思います。「背中を押す」という傲慢なことを言うつもりはなくて、自分たちの歩幅で歩いていると離れてしまう人もいるかもしれないけど、また何かの巡り合わせで、ふっと聴いて「いい」と思える日が来るかもしれないじゃないですか。そのために偽らずにやっていきたいんです。自分たちの成長を無視して立ち止まることは不義理だと思ったんです、それはパフォーマンスになっちゃうから。音楽はパフォーマンスじゃないと自分は思っているので。 ——佐藤さんは、きのこ帝国としての誠実さを追求されてますね。 佐藤:誠実さだけがとりえというか、それ以外のことが器用にできる人たちじゃないので。だから「自分たちが成長することでいっぱいいっぱい」と言ったほうが正しいのかもしれません。誰かと出会いたいという一心で今はやっている感じです。 ——その「誰か」というのは新しいリスナーですか? 佐藤:昔好きだった人とか、昔の友達とか、親とか、そういうのでいいんです。そういう人たちに胸を張って聴かせられる曲を作りたいんです。社会とのつながりは音楽しかないと思うので、そこで自分という人間をどうやって認めてもらうか。「わかりあう」というのは不可能だと思うので、「わかちあう」ことが可能だったら嬉しいです。

「光の強さを知ってるからこそ闇が描ける」

——カップリングの「Donuts」はサウンドもオルタナ的で、楽曲のアウトロも3分以上の演奏です。ここで「メジャー・デビューしてもきのこ帝国の本質は変わっていない」と宣言されたようにも感じました。 佐藤:単純にきれいなものが並んでいても飽きるんで、ブッ飛んだのを入れたいなという意識はあります。 ——ここのアウトロはどう作ったんですか? 佐藤:スタジオでホワイトボードに「無限」って書いて「こんな感じでよろしく」って。無限じゃないんですけどね、実際は3分で(笑)。きのこ帝国は轟音で盛り上がるのは好きなんで、そこだけはライヴを意識した感じがあっても面白いかなって。 ——サウンドの方向性はメンバーと話し合われたりしますか? 佐藤:話し合いはしないですね。昔の方が私の意向が強くて、「渦になる」「eureka」(2013年)「ロンググッドバイ」(2013年)を出したあたりは、ワンマンな感じで作ってて。「フェイクワールドワンダーランド」(2014年)以降はいい曲を書けたという自信があったから、アレンジはみんなのプレイのニュアンスを活かして。今回も、デモを聴いた段階で雰囲気を読んでくれたので、それぞれプレイをブラッシュアップしてもらって、あまり私は口出しはしませんでした。初期はプレイが未熟だった面もありますし、自分の中でも音楽像が決まってたんで、フレーズとかも結構みんなに言ってましたね。特にドラムが大変だったと思います。リズムセクションにこだわりがあって、ドラムという楽器が大好きだったんで、「そのハイハットは邪魔だ」「ここでバスドラを入れてほしい」とか色々言ってたんです。 ——でもきのこ帝国はリズムセクションが巧いですね。赤坂BLITZ(2015年1月21日)のライヴを見ていて感じました。 佐藤:みんなのプレイが良くなって、引き出しが増えて、口出しすることが減りましたね。 ——カップリングの「スピカ」はとてもポップです。シングル1枚が現在のきのこ帝国の音楽のショーケースになっている気がしました。 佐藤:高校3年生、18歳ぐらいのときに書いた曲です。カップリングで何を入れようか悩んでて、「桜が咲く前に」は従来のサウンド面を踏襲しつつも一皮剥けてる感じがあるから、「ついでではない曲」を入れたいと思ったんです。私の中では、昔書いたすごく恥ずかしい曲ではあるんですけど、「桜が咲く前に」とリンクしてる部分があるし、今このタイミングで出さないとお蔵入りだという意識もあったので入れました。メンバーのゴリ押しもありました、「いい曲じゃん!」って。 ——佐藤さんにとって恥ずかしいポイントとはどこなのでしょうか? 佐藤:曲を書き出した頃の曲なんで、歌詞の表現にしろ、メロディーにしろ「ストレートでベタだなー」というのが恥ずかしいんですよ。ベタさが恥ずかしい。今はベタのその先を意識したいと思っていて、ベタだから頭に残るんじゃなくて、「なんだこのメロディー!?」と聴いているとベタに感じてくるメロディーを書きたいです。 ——「桜が咲く前に」にしろ「東京」にしろ、人の胸にすごく刺さる楽曲を佐藤さんは狙って作れている感じなのでしょうか? 佐藤:思い入れがありすぎて、いつの間にかそういう曲になっちゃうというのはあるんですけどね。 ——2007年に結成して、メジャー・デビューまで8年をかけた感慨はいかかがでしょう? 佐藤:すぐ結成10年が来ちゃうなと思いますね(笑)。でもイベントとかできたら面白いですよね、若いバンドをフックアップする企画とか。 ——今、ふだん佐藤さんが聴かれている音楽は昔と変わらない感じですか? 佐藤:中学ぐらいに聴いていたメジャーなものに戻ってきてます。高校、大学あたりは国内のインストを聴いたり、オルタナ、ポストロック、シューゲイザーと呼ばれるものを聴いたり、ライヴハウスに行ったりしてたけど。シガー・ロスがすごく好きで来日公演も行ってます。「渦になる」の「足首」はシガー・ロスを意識してみんなに注文してましたね。「渦になる」は音楽的趣味を盛り込んでました。 ——今はそこまで「趣味」を押し出していない感じですか? 佐藤:そうですね、誰かの音楽をトレースするより、自分たちの新しい音楽を切り開く方が楽しいです。 ——それはバンドのレベルが上がったり、佐藤さんのソングライティングが上がったからでしょうね。 佐藤:でもバンドの底力や、ソングライティングの力はやりだしてから終わるまで変わらないと思いますよ。きのこ帝国も闇の側面を語られることが多かったけど、光の強さを知ってるからこそ闇が描ける部分もあって、表裏一体の二面性だと思っていて。きのこ帝国の核の部分が最近見えてきただけだと思いますね。

「自分たちの心が震えるものを常に出したい」

——今後メジャーで自分たちのどういう側面が出ていくと思いますか? 佐藤:自分たちの心が震えるものを常に出したい。それがどういうものかは、メンバーで共通してるんですよ、不思議ですね。なぜかシンクロするんです。今後は結成10年を目標にやりたいなと思います。 ——若いメンバーのバンドなのに8年続いていることがまずすごいですね。 佐藤:ハングリーですから。田舎から出てきた身としては、一旗揚げないと帰れないという意識があるから、そこが違うところですね。 ——「一旗揚げたい」とは具体的にどういうことなのでしょう。 佐藤:たとえば美空ひばりさんって、歌い手として憧れの対象なんです。人生を感じるというか。そういう表現者になっていきたいなと思うし、それを多くの人に「いいよね」と言われたらすごく幸せなことじゃないですか。「自分は何者なんだ」と人それぞれ悩むと思うんですけど、自分が満たされる瞬間は、自分の作った音楽が「いい」と言われた瞬間しかないんで、「日本征服」みたいな感じですね。 ———美空ひばりのどこがそんなに好きですか? 佐藤:天才と言われて出てきて、それで終わらずに素晴らしい歌い手として後世まで聴かれたじゃないですか。あの人が何を考えて歌っていたかは全然わからないんですけど、歌う様に圧倒される感覚はあって、「世の中がこう求めてるからこう歌う」とか一切ないんじゃないかと思っていて。自分が歩んできた人生から言葉を紡いできたアーティストって貴重だし、尊ぶべきだと思います。 ——きのこ帝国から美空ひばりの話を聞くという展開が意外でした。佐藤さん自身から見た、ヴォーカリストとしての佐藤さんはどう見えるんですか? 「東京」から大きく変わったと思います。 佐藤:自分の声や歌が、心情を表現するにあたって、いい器になるように努力したいと思いますね。ただうまく歌うことが目標になったらダメだと思います。 (取材・文=宗像明将)

特撮・怪獣ファンじゃないけど、展覧会「成田亨 美術 / 特撮 / 怪獣」に行ってみる

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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まず玄関のこの彫刻の迫力に震えた
「成田亨 美術 / 特撮 / 怪獣」が青森県立美術館で開催中だ(参照)。ウルトラマンや怪獣のデザインを手がけたことで知られる成田亨、特撮ファンにはたまらないこの展覧会に、特撮や怪獣に詳しくない筆者が実際に行ってみた。「美術 / 特撮 / 怪獣」と聞いて、ヲタなお父さんが少年のような目を取り戻して怪獣画を眺める展覧会なのだろうな……と思っていたのだが、意外にも充分楽しめた。この展覧会には「怪獣デザインの展示」以外のもの、そして“それ以上のもの”があったのだ。  展覧会前に見た事前情報ではまったく意識していなかったのだが、会場でまず心奪われたのは、西洋のモンスターや日本の鬼や仏像のデザイン画だ。これらはざっと160枚も描かれており、その数に圧倒される。 「おたぽる」で続きを読む