『ひらけ!ポンキッキ』の背景にある驚きの音楽史とは? 史上初のテレビ童謡研究書を読む

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小島豊美とアヴァンデザイン活字楽団『昭和のテレビ童謡クロニクル 『ひらけ! ポンキッキ』から『ピッカピカ音楽館』まで』(DU BOOKS)

【リアルサウンドより】  大変な労作。一言で説明すると、テレビ童謡の歴史を関係者の証言と資料から描き出した史上初の研究書・資料集となるが、それだけじゃなく、同時にアニメソングの展開史の側面もあり、さらには日本フォーク、ロックの裏面史でもあるのだ。  著者にクレジットされている小島豊美は、フジテレビの児童向け番組『ひらけ!ポンキッキ』のオリジナル楽曲のほとんどを最初期から担当したディレクターである。  つまり、「およげ!たいやきくん」も「いっぽんでもニンジン」も「パタパタママ」も「まる・さんかく・しかく」も「おふろのかぞえうた」も「カンフーレディー」もあれもこれも、当時、子供のみならず大人たちまでも口ずさみ、今もって歌い継がれている同番組の楽曲群のほとんどは、小島が手掛け、世に送り出してきたものなのだ。  本書は、小島へのインタビューを軸に、彼の仕事に関わった重要人物への取材も交えて、『ひらけ!ポンキッキ』、そして同番組リタイア後、小島が手掛けたテレビ朝日『ピッカピカ音楽館』を中心にテレビ童謡の歴史をクロニクルに編纂したものだ。  小島以外にインタビューされているのは、主力作編曲家だった佐瀬寿一、『ひらけ!ポンキッキ』の名物スポットの音響選曲を手掛けた長谷川龍、四人囃子のマネージャー内田宜政、『ピッカピカ音楽館』の楽曲制作を主に引き受けていた加冶木剛(ダディ竹千代)という面々である。  アヴァンデザイン活字楽団としてクレジットされている聞き手は、田中雄二。日本の電子音楽の歴史をまとめた『電子音楽 in Japan』といった著作、テクノ歌謡のコンピCD『テクノマジック歌謡曲』ほかの監修などで知られる人物である。といえばピンとくる人も多いだろう。  田中の仕事を知っている人ならば想像がつくとおり、インタビューをもとに構成されているとはいっても、よくある聞き書きの新書のようなお手軽なものではまったくない。データ収集や調査はあらかじめ入念になされており、外堀を埋めた状態で、資料などからでは知ることのできない当事者の証言を引き出し欠落を補完して、完全なものを目指したという印象である。  小島はあとがきで、本を書かないかという依頼は何度ももらったものの「ディレクターという仕事は何をする人なのか、リスナーにそれを説明するのは難しい」と二の足を踏んできたと書いている。本書は編集者(田中のことと思われる)からの打診で始まったそうだが、これまで踏ん切りのつかなかった小島をその気にさせたのは、田中の、良い意味での偏執気質が手応えを感じさせたからではないかと思われる。  また田中は、レコード会社や音楽出版社、制作会社といった産業、メディアや楽器といったテクノロジーなど、インフラによって音楽は発展を左右されてきたものだという視点を強く持っている人であり、とりわけその側面の大きいテレビ童謡の歴史をまとめる人材としてドンピシャだったということもあっただろう。

レコード会社学芸部という部署

 焦点を当てられるのは、レコード会社における学芸部という部署だ。レコード会社には邦楽部、洋楽部という区別があるが、学芸部はそのどちらにも属さない、音にまつわる商品全般を受け持つ部署で、童謡やアニメ、映画音楽、落語などは学芸部が担当する商品だった。 『ひらけ!ポンキッキ』の音楽は、ごく初期を除き、小島が参加してからはキャニオンレコードの学芸部が制作を受け持つことになるのだが、フジテレビ系列の会社がいくつも関わっており、経緯がなかなか複雑である。  そもそも小島が入社したのはキャニオンではなく、ニッポン放送の子会社でテープ販売会社であるポニーなのだ。音楽テープ市場に新規参入が増えてきて苦しくなったために、ポニーをサポートするべくレコード会社のキャニオンが作られたという流れなのだが、なぜそういう話になるのかというと、音楽原盤の問題が生じてきたからで……という具合に、60年代から70年代にかけての音楽産業のちょっと特殊な構造や地殻変動が『ポンキッキ』楽曲の背景には横たわっているのである。そのあたりももちろん本書では詳述されている。  要点だけ簡単に記すと、『ひらけ!ポンキッキ』の番組を制作していたのはフジテレビ傘下の制作会社フジポニーで、音楽も最初はフジポニーが制作していたが、74年から小島がキャニオンの学芸部ディレクターとして手掛けるようになった。  小島は71年にポニーに入社、営業を経て73年に企画部に異動となるのだが、同時にキャニオンの学芸部ディレクターも兼任することになる。キャニオンは70年に設立されたものの業績不振で社員の半数がリストラされており、制作部はポニーとほぼイコールになっていたためだ。 『ポンキッキ』楽曲の制作費は、フジテレビの版権管理業務を行うフジ音楽出版から出ていたそうで、版権と原盤も同社が持っていた。フジ系列にはもう一つ、ニッポン放送が作ったパシフィック音楽出版という音楽出版社もあって、85年に両者は合併してフジパシフィック音楽出版となる。  音楽テープビジネスは60年代に隆盛したのだが、それは、あまりに閉鎖的だったレコードビジネスの隙を突いて市場を広げたかたちだった。原盤の使用権についてもレコードとテープは別だったため、音楽テープは複数のレコード会社と取り引きすることができた。キャニオンが設立されたのも自社原盤をポニーに提供するのが目的だったのだが、そのへんの事情については本書に当たられたい。  キングレコードや日本コロムビアは老舗の学芸部を抱えていることで知られていた。彼らから見ればキャニオンは商売敵だが、片やポニーは原盤を貸し出すビジネスパートナーということになる。双方に籍を置く小島は、ポニー社員としてキングやコロムビアの先輩ディレクターらと親交を重ねることができ、そこで得たものをキャニオンのディレクターとして制作に反映することができるという特殊な立場にあったわけだ。新興レコード会社であるキャニオンの学芸部の蓄積はゼロ、小島もまた童謡など子供向けの音楽を制作した経験を持っていなかったという。

微に入り細を穿ち歴史の空白を埋める

『ひらけ!ポンキッキ』は新しいタイプの教育番組としてスタートし、当初は有料会員を募って、毎月発行されるテキストや絵本と番組を連動させる仕組みになっていた。番組内の音楽も初期は市販はされず、会員向けのレコードとして配布されていた。小島は3枚目のアルバムから関わるのだが、1枚目、2枚目のアルバムはこれら会員向けの楽曲を集めて作られたものだった。  1、2枚目の作詞に多くクレジットされている高見映は、NHK『できるかな』のあのノッポさんだ。高見は最初期から長年のあいだ『ひらけ!ポンキッキ』の構成作家を務めていたのだ。  また、この時点ですでに、伊藤アキラ、吉岡治(オサム)、桜井順といった大御所となる人たちが作家として参加している。歌謡曲の作家陣が多く起用されていたことについて、小島は、「子供向けに作ってないですからね。子供は大人になる通過点でしかないという意識があった。子供だって小賢しいから、物事の本質はわかってるわけ」と述べている。  73年『ママとあそぼう!ピンポンパン』のオリジナル曲「ピンポンパン体操」が260万枚の大ヒットを記録、それを受けて各局で児童番組が乱立し始める。 『ひらけ!ポンキッキ』も75年4月から「今月の歌」という新曲オリジナルコーナーを開始した。小島が制作に本格的に関わり始めるのはここからだ。『ピンポンパン』は『ポンキッキ』より先に放映されていた、やはりフジテレビの子供向け番組なのだが、局内ではライバル関係にあったのである。  第1弾シングルは、視聴者のお母さんから募った歌詞を岡本おさみが補作詞し、吉田拓郎が作曲した「たべちゃうぞ」。第2弾が「およげ!たいやきくん」で、これが460万枚という超特大のヒットとなる。この売上記録は現在に至るまで破られていない。「たいやきくん」を書いた高田ひろお(作詞)と佐瀬寿一(作編曲)のコンビは、以後「『ポンキッキ』のレノン=マッカートニー」として主戦力となる。

beポンキッキーズ40th ソングス 「およげ! たいやきくん」

 このあたりから、田中のインタビューは微に入り細を穿つ様相になっていく。曲ごとのデータをあらため、作家や歌手たちのプロフィールや、参加に至った経緯を問い、制作の背景や秘話を聞き出し、歴史の空白を埋めていくのである。  大衆文化のなかでも、子供向け音楽のようなジャンルはことに軽んじられてきたため、残された資料も限られている。詳細不明の作家や歌手も少なくない。当事者の記憶にだけ留められている情報は、他のジャンルに比してかなり多いだろう。  たとえば「およげ!たいやきくん」の子門真人の歌は5万円の買い取りだったというのは本当かといったトリビアから、『ポンキッキ』ソングにフォーク系歌手がよく起用されていた理由、クレジットには登場しないが実は関わっていた重要人物の存在などなど、謎や知られざる事実が次々に詳らかにされていく様は圧巻である。  Charや高中正義がギターを弾いている曲があるというのは初耳だったし、プラスティックスを結成する前の佐久間正英が関わっていたというのもほとんど知られていないのではないか。  ここ数年で立て続けに復刻された、山下達郎人脈のシンガーである真宮貴子や池田典代が歌唱している曲があるというのも意外だったし、これは『ピッカピカ音楽館』での話になるが、松田聖子の影に埋もれた不遇のアイドル中山圭子(圭以子)が歌唱している曲があるというのも驚きだった。もっとも、この本に書かれていることの大半は知らないことばかりなのですが。

『ポンキッキ』ソングの尖鋭性

『ひらけ!ポンキッキ』の楽曲をあらためて聴くと、子供の頃にはぜんぜんわからなかったのだけれど、その時代時代の先端とされる音楽を実に素早く取り込んでいたことに気づかされる。シンセサイザーの導入もかなり早くからなされていて、75年の「たいやきくん」ですでにアープ・オデッセイが使われていたという。  それはしかし、流行に乗るというより、面白そうなことはやってみるという興味本位から実現されていたことだったようだ。佐瀬寿一のインタビューを読むとそれが確認できる。  佐瀬のインタビューで特に注目されているのは、80年の「おふろのかぞえうた」だ。全編打ち込み+シンセで録音された、クラフトワーク+バグルスみたいな曲で、ハーモナイザーでピッチをびょーんと上げられるボーカルが印象的である。

beポンキッキーズ40th ソングス 「おふろのかぞえうた」

   ——「おふろのかぞえうた」のエレクトロニクス導入だって、大きな決断だと思うんですね。
佐瀬 それをやらせてくれる番組だったんです。お金も出してくれて。スタジオを一日ロックアウトしないと、今みたいにプロ・トゥールスがあるわけじゃないから、まずテンポ信号を入れてからですから(笑)。
(…)
——でも、あの詞自体はテクノとは関わりないですよね。
佐瀬 悪ノリですよ(笑)。高田さん〔作詞の高田ひろお〕にいちいち説明もしなかったし。数え歌っていうとさ、すごく古いイメージがあるじゃない。「ひっとつっとせー」って。そういうところを払拭したいなってのがあったと思う。それであっちに逃げたのかもしれない。
——それでドイツのミュンヘンサウンドになると。『ポンキッキ』自体がすごくバタ臭い番組でしたから。クラフトワークとか平気でかけてましたし。ある意味、子供ウケのことを考えずに、大人が楽しめるノリで作ってる。
佐瀬 観る側も免疫ができてたと思うんです、『ポンキッキ』という番組に対して。いきなり何もないところにポーンと出したら、絶対拒絶されるよね。だから抵抗なく、「おふろのかぞえうた」とかが受け入れられたんだと思う。
「元々悪食だから。自分の感性のフィルターに通ったものなら、ギター1本だろうが電子音楽だろうがなんでもいいから」という小島の懐の広さによって、こうした悪ノリの実験意識がスポイルすることなく生かされることで、『ポンキッキ』の音楽は他のテレビ童謡とはひと味違う現代性を獲得できていたということだろう。

『ピッカピカ音楽館』へ

 85年にフジ音楽出版がパシフィック出版に吸収され、フジパシフィック音楽出版が誕生する。フジパは原盤制作もしており、『ひらけ!ポンキッキ』の音楽制作もフジパのディレクターが手掛けるようになっていく。小島の担当する割合は減っていき、86年の「からだ元気?」を最後に番組から外れた。  小島は87年にポニーとキャニオンを退社し、それ以前から誘われていた小学館—テレビ朝日の『ピッカピッカ音楽館』の音楽監督を務めることになる。この番組での最大の片腕は、ダディ竹千代こと加治木剛だったそうだ。  思いがけない名前が出てきて、ええーっ!と驚いたのだが、加治木は、ダディ竹千代&東京おとぼけCats解散後にプレイという音楽制作会社を興しており、『ピッカピカ音楽館』の音楽は主にプレイが手掛けていたのだという。 『ピッカピカ音楽館』は3年間続いたが、小学館の社員が制作に入り込んできて、小島はイニシアチブを取れなくなっていき、小島が抜けると同時に終了した。アルバムは1枚出たきりで未リリース作品がたくさん残されたのだが、本書はそれらのデータもすべて網羅している。
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 本の性質的に紹介に徹するのがいちばんの書評だと考えてまとめてみたのだけれど、たぶんまだ10分の1も紹介できていないだろう。ともかく登場する楽曲や人物の数が膨大で、索引を見るとクラクラする。あの人がこんなところに!?という意外な発見も読者それぞれにあるに違いないから、ぜひ本に当たってみていただきたい。  ひたすら情報の確認をしているようなインタビュー本編はちょっと取っつきが悪い面もあるけれど、通史+資料集という性格の本であり、一度読んでそれで終わりという類のものではない。立ち読みはほとんど意味がないので、気になった人はとっとと買うのが得策である。 ■栗原裕一郎 評論家。文芸、音楽、芸能、経済学あたりで文筆活動を行う。『〈盗作〉の文学史』で日本推理作家協会賞受賞。近著に『石原慎太郎を読んでみた』(豊崎由美氏との共著)。Twitter

『ドラゴンボール』のやめ時はフリーザ編だった!? 初代担当編集が明かした『ドラゴンボール』の裏話

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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『ドラゴンボールZ 復活の「F」』公式サイトより。
 5月8日、『漫道コバヤシ ドラゴンボールZ復活の「F」公開記念スペシャル』(フジテレビ)にて、芸人・ケンドーコバヤシが『ドラゴンボール』(集英社)の作者・鳥山明の初代担当編集である鳥嶋和彦(現・集英社専務取締役)と対談。『ドラゴンボール』や、鳥山初の連載作『Dr.スランプ』の裏話などが明かされた。  もともとデザイナーだった鳥山明は、マンガ賞に応募し、1980年から「ジャンプ」で『Dr.スランプ』の連載を開始。当初、少年誌である「ジャンプ」で女の子が主人公のマンガを描くのは「とてもショック」だったそうだ。『Dr.スランプ』はアニメ化もされるほどの人気作となったが、鳥山は「連載をやめたい」と吐露。そして、当時の編集長に直談判し、「『Dr.スランプ』より面白いものが描ければいい」と了承を得た鳥山は、『ドラゴンボーイ』読み切りが人気を博したことから、『Dr.スランプ』の連載を終え、1984年に『ドラゴンボール』の連載をスタートさせることとなった。 「おたぽる」で続きを読む

サザン桑田が新アルバムで反日バッシング対策!? 週刊誌にもコラボ企画でPR予算バラマキ

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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ローソンで無料配布された「スペシャルマガジン 総力特集 サザンオールスターズ『葡萄』」
 今年3月31日に10年振りとなるアルバム『葡萄』(ビクターエンタテインメント)を発売したサザンオールスターズ。しかし、同作をめぐってはある疑惑がささやかれている。それは、このアルバムが例の“反日バッシング”対策でつくられたのではないか、という疑惑だ。  周知のように、桑田佳祐は昨年末の紅白歌合戦で「ピースとハイライト」を披露し、大炎上した。歌詞が安倍政権批判だ、桑田のちょび髭姿がヒトラーを連想させる、としてネット上では「桑田は反日だ!」とネトウヨが大反発。また、これは横浜アリーナで行われていた年越しライブからの中継だったが、背後のスクリーンに映し出された日の丸にバツ印がついていたことや紫綬褒章をポケットから取り出したことにも非難が集中し、右翼系団体がサザンの所属事務所前に街宣車で乗りつけ、抗議活動を行う事態に発展した。  正月明けになっても騒動は収まらず、週刊誌やスポーツ紙もこぞってバッシング報道を展開。1月15日には、桑田圭祐と所属事務所アミューズ名で謝罪文を発表している。

ジャッキー・チェン、薬物犯罪者への死刑執行に賛同

cc2fc6320b1434907409628757e.jpg 【ビッグ☆セレブ】より  ジャッキー・チェン(61)が薬物犯罪者への死刑執行を支援している。自宅からマリファナが発見されたことで中国の刑務所で6カ月の服役刑に科されていた息子ジェイシー(32)を持つジャッキーだが、薬物によって「大勢の子供たちが犠牲になっている」として一部の犯罪で死刑を科すことを支援しているという。シンガポール初の有名人の対薬物親善大使となったジャッキーは…… 続きを読む→

KIRINJI・弓木英梨乃、楽曲重視のギターテクとは? ゲス乙女。や『けいおん!』をリアレンジ

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弓木英梨乃

【リアルサウンドより】  KIRINJIメンバーであり、ギタリストの弓木英梨乃が、5月1日よりYouTubeにて「YUMIKI’s GuitArrange Studio」という番組をスタートした。定評のあるギターテクニックと独自のセンスを持って、原曲とは別のベクトルへとリアレンジするという試みの番組である。  先日公開になった第一回目は、ゲスの極み乙女。「猟奇的なキスを私にして」。呪文的に耳に残るタイトル詞と、同バンドの持ち味であるエキセントリックな楽曲展開が聴く者にインパクトを与える同曲であるが、ファンク&ディスコ調アレンジを施し、耳に馴染みのよい軽快なポップスに昇華させている。

#1「猟奇的なキスを私にして」(YUMIKI's GuitArrange Studio)

 右チャンネルでは軽快なカッティングを中心としたコードワーク、左チャンネルではピック弾きと指弾きを使い分けながら、単音弾きのオブリガードと時折フックとして入る小技フレーズが盛り込まれている。ヘッドフォンで聴くとその違いがより解るだろう。ヤマハの銘器、SA(セミアコ)とSG(ソリッド)の使い分けによる音色の違いも注目だ。

ゲスの極み乙女。 - 猟奇的なキスを私にして

 原曲ではAメロの無機質なピアノの分散和音とスラップ・ベースの後ノリ具合の絡みが独特の味となっているが、弓木アレンジではそのニュアンスは残しつつもスマートにまとめている。対になっているように感じられる2本のギターだが、小節アタマに右のギターがジャストに入っているのに対し、それを追うように左のギターが微妙にアタックをずらしながら、というように右から左へと流れていくようなフレージングが絶妙だ。  KIRINJIのメンバーとしても活躍する弓木だが、特に派手なプレイを魅せるわけでもなく、技巧派というわけでもない。元々シンガーソングライターという部分もあってか、あくまで歌を邪魔しない、楽曲を重視したアレンジの一環としてのギタープレイという趣である。  ビートルズを聴いて、ロックに興味を持ち、ギターを始め、ジョージ・ハリスンを完全コピーすることに没頭したという。ジョージといえば、「もっと評価されるべきギタリスト」として必ずといっていいほど名前があがる人物。歌のバックとして、楽曲に彩りを与えるサウンド・コンポーザーとしてのギターは絶品なのである。  そんな彼女であるが、一方でスティーヴ・ヴァイやスティーヴィー・レイ・ヴォーンなどのギターヒーローもフェイバリットとして上げており、インストゥルメンタル曲もある。

弓木英梨乃 - New World

 2歳半からヴァイオリンの経験があるという彼女であるが、それもあってか、左指の運指が美しいのだ。フレットに対して並行に近く、指板に対しても指を寝かせないよう角度をつけて押弦している。指の腹ではなく、指の先でしっかり押さえ込む。フレットのないヴァイオリンでは押弦する指先で音程も音色もニュアンスのコントロールするため、ギターにおいてもそうした押さえ方になるのだろう。それもあってか、ストレスのないポジショニング、なだらかな音運び、ゆったりとしたフレーズに表情とニュアンスが流麗に響くのである。

弓木英梨乃(ERINO YUMIKI)のギターセミナー けいおん!!(K-ON!!)GO! GO! MANIAC」(ゴー・ゴー・マニアック)

 どこか控えめな印象の強い彼女のギターではあるが、根はやはりロックギタリストだ。アニメ『けいおん!』のナンバーとして有名な「GO! GO! MANIAC」では、縦横無尽に駆け巡るギタープレイを見せる。ラフに見えて、メリハリを利かせたカッティングと単音弾きの使い分けで、絶妙なタイム感を操っている。  海外では昔から楽器演奏、特にギターに関していえば、楽器店を始めとしたセミナーやデモンストレーション、教則に関する文化は深く根付いており、近年では現役アーティストによる動画サイトでの模範演奏やSkypeを使ったレッスンも頻繁に行われている。日本においてはそうした動きはあまり一般化されていないのが現状だ。そんな中、こうしたギタープレイを堪能できる番組というのも興味深い。弓木は過去にも、MySpaceを使った「女の子による女の子のためのギター講座」などを積極的に行ってきた経緯もある。  最近では吉澤嘉代子といった個性的なアーティストのサポートを務める彼女。相川七瀬の作品ではアレンジャーとしての才覚も見せている。アーティストとして、ギタリストとして、アレンジャーとして、そして、ギターを弾く楽しさを伝える伝道師として、今後の彼女の活動に注目したい。 ■冬将軍 音楽専門学校での新人開発、音楽事務所で制作ディレクター、A&R、マネジメント、レーベル運営などを経る。ブログtwitter ■関連情報 公式Twitter ⇒ https://twitter.com/yumikierino 公式Facebook⇒ https://www.facebook.com/erinoyumiki マネジメント窓口⇒http://www.yamaha-ma.co.jp/ 【ラジオレギュラー番組】 FMヨコハマ「Loco Spirits!」(毎週金曜日26時~ *30分) ■ライブ情報 ★KIRINJI 5月24日(日)GREENROOM FESTIVAL’15 @横浜・赤レンガ地区野外特設会場 6月23日(火)KIRINJI PREMIUM 2015 at Billboard Live TOKYO @ビルボードライブ東京 6月24日(水)KIRINJI PREMIUM 2015 at Billboard Live TOKYO @ビルボードライブ東京 ★弓木サポートライブ情報 「吉澤嘉代子 箒星ツアー’15」*サポートメンバー(Gt) 5月12日(火)名古屋・NAGOYA CLUB QUATTRO *完売 5月15日(金)大阪・UMEDA CLUB QUATTRO 5月16日(土)東京・赤坂BLITZ *完売

バイト先の「SMバー」にファンが…バレることへの恐怖が気づかせたアイドルという立場への執着心

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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SMバーの“魅力”から抜けられなかったアイドルのお話です。
――地下アイドルの“深海”で隙間産業を営む姫乃たまが、ちょっと“耳の痛〜い”業界事情をレポートします。  地下アイドルになったばかりの頃、事務所が運営しているキャバクラでアルバイトをする地下アイドルの噂を、何度か耳にしました。今から5〜6年ほど前のことです。  当時の私は水商売ができる年齢ではなかったので現実感がなく、あまり興味を持たないうちに耳にしなくなったので、噂の域を出ません。しかし、イメージの問題や、プライベートでファンと遭遇するのを避けるために、アルバイトを禁止する運営や事務所は今でもありますが、もしあの噂が本当だったとしたら……アルバイトをしている時も監視下に置いておけるのが理由だったのかもしれません。 「おたぽる」で続きを読む

香山リカ問題で謝罪のDHCプロデューサーとたかじん未亡人の関係…一緒にくまモンを

【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
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香山氏降板の裏に実は……(左/DHCシアター公式サイトより 右/香山リカ公式ホームページ「Caravan」より)
「乗っ取りじゃなかったのかよ」「小学生の言い訳か」──いま、精神科医・香山リカ氏のTwitter問題が話題を集めている。  事の発端は、先月4月23日に香山氏が出演した、スカパー! プレミアムサービス 「DHCシアター」で放送中の生番組『虎ノ門ニュース8時入り!』でのこと。香山氏は芸人のサンキュータツオ氏や経済ジャーナリストの須田慎一郎氏らとの会話のなかで、木曜レギュラーの青山繁晴氏のファンのことを「まあね、信者みたいな人たちがいるし」と発言。そのあとも「宗教だから」(須田氏)、「ネトウヨもいますしね」(サンキュータツオ氏)と会話はつづいたのだが、これに青山氏が大激怒。翌週30日、青山氏が出演した木曜放送の冒頭で、番組プロデューサーである山田晃氏が滔々と謝罪を行った。  青山には熱狂的なファンが多く、なかにはネトウヨがいるのも事実だし、「信者」と呼ぶことに何の問題もない。香山氏も自身のTwitter上で「(青山氏は)ホント下劣」と批判を繰り出した。

リンジー・ローハン、社会奉仕活動完了の見込み薄

16738ed093a51b4500e216ef553.jpg 【ビッグ☆セレブ】より  リンジー・ローハンは社会奉仕活動完了から程遠いようだ。申請内容が不十分であったことから2月に裁判所から今月末までに125時間の追加活動を完了するように命じられていたリンジーは、7日(火)に行われる予定の審問でその処罰が完了間近であることを伝えなければならないことになっているが、現在リンジーが暮らしているロンドンの社会奉仕機関はリンジーが20時間未満しか活動を実行していないと検事に伝えたとTMZは報じている。  ある検事は同サイトに、リンジーに対する逮捕状を要請することになると話しているようだが…… 続きを読む→

Gacharic Spinが見せた、唯一無二のエンターテインメント「みんなと作るこのライブが一番好き」

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【リアルサウンドより】  Gacharic Spinはわけがわからないバンドだ。もちろん、良い意味で。今年2月にリリースした『赤裸ライアー/溶けないCANDY』をひっさげたツアーファイナル、渋谷公会堂はまさに笑いあり、涙あり、何でもありの、ハチャメチャで最高の夜となった。  SE「GS Gacha2015」に合わせて湧き上がる“GS”コール。メンバーが順次登場すると同時に会場は一気に臨戦態勢に突入する。オープニングナンバーは2010年リリースの初シングル、「Lock On!!」でスタート。色とりどりのLED照明に彩られ、客席にレーザーが走り、上空には、これまた電飾が施されたマルチコプターが舞う、いかにもガチャピンらしいド派手なステージだ。4人から現在の6人編成になってから、アレンジが大きく変わった「More Power」、そしてキラーチューン「爆弾娘(ボンバーガール)」へ。のっけから飛ばしまくりのセットリスト。ステージ上の至るところで噴く火柱は、会場の熱を噴射しているようである。  頭を振りながら超絶なスラップを炸裂させるF チョッパー KOGA(Ba.)、にこやかな笑顔を振りまきながら爆音を掻き鳴らす“魔法使い”改め、1億14歳の“にこりん星の宇宙人”TOMO-ZO(Gt.)、セクシー担当だが、それよりも“お笑い・オチ担当”な印象が強いオレオレオナ(Vo.&Key.)はキーボードにまたがりながら流麗に鍵盤を奏で、時にヘッドセットマイクでステージ中央に躍り出る。真っ青な髪と派手なドラミングを見せるはな(Vo.&Dr.)は、パワフルで手数が多いドラムを叩きながら、こんなに歌が歌えるのかと疑ってしまうほどにエモーショナル。そんな強者プレイヤーたちの演奏に、ガチャガチャダンサーズの1号 まいと2号 ありさが音にシンクロし、ダンサブルにライブの高揚感を煽っていく。ステージのどこを見ていいのかわからない、誰を見ても熱く、どこを見ても楽しめるのである。  「ヌーディリズム」「好きな人、だけど…」ではアコースティックなガチャピン、“アコピン”でしっとり聴かせる。奇抜さと爆音ロックの印象が強いが、聴かせるところはしっとりと聴かせてくれるのも魅力の一つだ。レオナがくわえたゴムの端をステージ前のカメラマンに渡し、「絶対に離したらダメですよ」からの“ゴムパッチン”、恋愛トークからの“たらい落とし”など、往年のベタなコントもしっかり突っ込んでくる。先ほどまでの尋常じゃない熱量と確かな技量によって作られるライブとは裏腹に、バカバカしい要素も全力でブチかましてくるのがガチャピンだ。  どこに目をやっても派手なステージ上でひと際目立つのは、はなのドラムセットだろう。打面側にしか張られていないヘッド、タムの胴が配管のように曲がった強烈なインパクトを与える造形美は正面から見ればアルプホルンのようでもある。1970年代に短命で散った幻のドラムメーカー“NORTH”社のセットだ。今現在、これを使用しているドラマーは世界中探しても彼女だけだろう。それだけ、希少な楽器であるにも関わらず話題に上らないのは、ドラマーはおろか、楽器マニアにすらその存在は知られていないからである。現物どころか、写真ですらほとんど存在せず、インターネット上にもほとんど情報がない。あまりに個性的な音であり、チューニングも相当困難であるため、市場には受け入れられずに消えてしまった。そんな取り回しの難しい個性的なドラムですら、自分の音にしてしまうところに、彼女の力量とこだわりをうかがうことが出来るのである。ドラムプレイに明るくない人ですら、彼女のプレイの凄さはわかるはずだ。  デジロックなサウンドと、オートチューンを掛けたレオナのヴォーカルに印象的なライティングが華を添えた新曲「夢喰いザメ」、パラパラダンスの「JUICY BEATS」。会場全体に赤、青、緑…と、“光る手袋”が舞う。ステージ前方に設置されたVドラムに座り、右手をぐるぐると大きく旋回させ確実にビートを刻みながら歌うはな。こんなにも圧倒的な存在感を放つボーカル&ドラムが他にいるだろうか。
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 『赤裸ライアー/溶けないCANDY』のガチャガチャダンサーズと楽器チームによる、ジャケット別売上げ対決は、楽器チームが勝利を収めた。しかし、2014年に恵比寿LIQUIDROOMのワンマンライブのソールドアウト公約を期に、ライブ要員から正式メンバーとなったガチャガチャダンサーズの1号 まいと2号 ありさは、いまやガチャピンのメンバーとして欠かせない存在だ。時に可愛いらしく、時に激しく、汗ぐっしょりのアスリート並みの運動量で舞う姿は、ライブにおける大きな起爆剤になっている。  「ソールドアウトできなくてごめんなさい」アンコールでKOGAはそう口火を開いた。何がなんでもこの日をソールドさせることを目標にしてきた。ガチャピンが主催する、選りすぐりのガールズバンドだけを集めた恒例イベント〈JUICY GIRLS〉をはじめ、多くのライブを行ってきたのは、渋谷公会堂の向かいにある、shibuya egg manだった。それゆえ、渋谷公会堂への思い入れは強かっただろう。それは長年彼女たちを応援し続けてきたファンも同じはずだ。「あと76席」だったという。通常であるなら「ソールドアウト」と発表してもよい数字。だが、どんな事でも妥協を許さない熱血リーダー、KOGAの生真面目さはそれを許さなかった。 「レコーディングより、練習より、イベントより、みんなと作るこのライブが一番好き」  そう語るKOGAの言葉、気持ちを体現するかのような「宝物」を、はなが独唱で歌い始める。〈みんなと過ごす時間は なんでこんなに早く過ぎちゃうのかな〉思わず、会場からも歌声が発せられ、大合唱へと変わって行く。  「ハッピーに終わらなきゃいけないのに泣きそう」しんみりとした雰囲気を払拭するかのごとく、6月3日リリースの「Don’t Let Me Down」(フジテレビ系TVアニメ『ドラゴンボール改』エンディングテーマ)を披露し、続く5分間1本勝負「WINNER」では、会場が一体となるランニングで渋谷公会堂が揺れ動き、そのまま「GS Gacha2012」のGSダンスで、3時間におよぶ熱狂と爆笑に包まれた夜は幕を閉じた。  しっかりとした演奏技術と音楽性を持ちつつも、そこにとどまることなく、アイドル性やバラエティ要素をも色濃く打ち出し、見るものを圧倒し、捩じ伏せていく。それが通常のロックバンドでは絶対に見ることのできない、ガチャピンの唯一無二のエンターテインメントなのである。  この日、ソールドアウト出来なかった悔しさをバネに、秋より始まるワンマンツアー、11月29日のZepp Tokyoに向かって怒濤の快進撃を見せてくれることだろう。 (文=冬将軍)

がっかり?それとも、セクシー?「NARUTO展」来場者特典で明かされたカカシの素顔にファン騒然

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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「NARUTO展」の来場者特典冊子『NARUTO -ナルト-[新伝・風の書]』。
 4月25日より開催されている「NARUTO展」の来場者特典冊子にて、『NARUTO -ナルト-』(集英社)の人気キャラ・カカシ先生の素顔が初公開され、国内のみならず海外ファンの間でも大きな反響を呼んでいる。  岸本斉史氏の大ヒット忍者マンガ『NARUTO -ナルト-』に登場する人気キャラクター“はたけカカシ”。カカシ先生の愛称で慕われる彼は常に口元をマスクで隠しており、物語序盤から登場する人物でありながら、連載が開始された1999年から2014年に完結するまで、その素顔が明かされたことは一度もない。ストーリーの中でカカシの素顔を目撃した女性キャラが頬を赤らめて目をハートにしている場面などがあったことから魅力的な顔立ちであることが伺え、ファンにとっては長年気になる謎であった。 「おたぽる」で続きを読む