月収100万円説の一方でこんな危険も…『ネット風俗』がどんどん過激化! マスクをして過激な露出や本番も

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『ネット風俗嬢』(中山美里/泰文堂)
【本と雑誌のニュースサイトリテラより】 「おっぱい見せて」「おしり見せて」、あっという間に集まってきた何百人の男性のリクエストに応じて、ランジェリー姿の女性はなまめかしく身体を動かしはじめる。過激なポーズ目当てにますます集まってくる過熱した男性たちを前に、やがて、全裸になった女性はパフォーマンスのクライマックスとなる、オナニーをはじめる。透明で男性器の形をしたアダルトグッズ(ディルド)を女性器に差し込み、カメラのレンズを当てると、透明のアクリル越しに膣内が丸見えに。モニターには放射状に粘膜の映像が広がる──。    これは現在、ユーザーを増やしている「アダルトチャット」の世界の一場面だ。その多くはFC2やDMMライブチャットといった大手のライブチャット上で、配信者の女性(ネット風俗嬢)がメイド、女子高生、人妻などの設定で、チャットをしながらセクシーな動画を配信する。ネット風俗嬢が一人でストリップやオナニーなどを複数のユーザーに見せるのが一般的なパフォーマンスだが、なかには、動画に男性も登場し本番セックスまで行うものもあるという。場合によってはほんの2時間で20万円を稼ぐことができ、週に2~3回で月収100万円にもなることがあるらしい。  配信者側(ネット風俗嬢もしくは所属する風俗店)が価格帯を設定するが、チャットなしで動画を見るだけであれば無料のケースもある。チャットがくわわれば、1時間あたり6000~9000円がかかり、風俗産業でいえばピンサロや格安ヘルス、平均的なキャバクラと同価格帯になる。しかし、男性ユーザーにしてみれば、家にいながらにして風俗体験ができるという自由度がウケているようだ。  ネット風俗嬢側も、最初はただチャットするだけ、という気軽な気持ちでネット風俗に飛び込むことがあるらしい。『ネット風俗嬢』(中山美里/泰文堂)では、そんなネット風俗嬢のリアルな声が紹介されている。  東京都下に在住の19歳の女性は、「東京に出るには少々時間のかかる場所の上、実家住まいのため夜遅くなりすぎることもできない。しかし、バレてしまう可能性のある地元の風俗で働くこともできない」と常設式のチャットルームで働き始めた。 「大学を中退してしまったのですが、やっぱり入り直したいと思い、お金を貯めたくてこの世界に入りました。今、だいたい日給が1万5000円~2万円くらいで、時給が3000円ちょっとくらいですかね。地元のキャバクラだと、正直こんなに稼げないですね」(19歳の女性)  彼女は男性経験は一人ながらも、ネット風俗をそつなくこなしているという。  また、ある処女の子が、家賃や水道光熱費を数カ月滞納してしまい、高収入求人サイトを見て、応募してきたケースもある。さすがに男性経験がまったくない女性に大胆なオナニーを求めるのは無理があるが、チャットルーム運営者は「他の女の子と差別化を図るためにアニコスをさせることにしました。その女の子には某アニメのキャラクターの格好をしてもらい、女性用に作られた男性の外見をしたラブドールを購入してきてそれに学ランを着せたんです。それで擬似セックスをしたら、バカ受けしてドーンと人気が出ましたね」と言う。  また、現役風俗嬢も副業的に参戦している。  風俗店に勤務するある女性は、週1、2回、夕方から深夜の1時過ぎまで都内繁華街のルームに通いネット風俗嬢としても働いている。だいたい6~7時間働いて、1日の間に2~3回のチャット放送を行う。オナニー1回、セックスを1、2回して日給2万円。時給3000円の計算だ。決して楽な仕事とは思えないが、運営者に言わせると、「世の中、顔出しできないけど、アソコは見せてくれる子多いんですよ。顔を出したらバレるけど、アソコは見せてもほぼバレないですからね」ということらしい。  とくに、マスクとものまねメイクで話題のタレントのざわちんが登場してから、このマスクをするネット風俗嬢がFC2を中心に多くなっているのだという。  顔バレしなくて済むし、手軽に儲かる──そうした認識が広がるが、何より注意しなくてはいけないのは、女性が強要されてネット風俗の世界に引きずりこまれるという事件が起こっている点だ。2013年には家出中の未成年女性が男にライブチャットを強要され、ユーザーに助けを求める事件が発生。このように女性にわいせつ行為を強いることで男が荒稼ぎするという事例は頻発しており、事件の温床になっているのは紛れもない事実だ。  さらに、ふとしたやりとりから個人情報が割り出され、ネット風俗嬢がストーカー被害に遭ったという話も多い。一方、ユーザーの過激さも増している。しかも性器を露出させれば逮捕されることもある。敷居が低いと感じてはじめる女性も多いだろうが、危険と隣り合わせの仕事でもあるのだ。  今後は過激さだけでなく、価格競争が活発化すると見られているネット風俗界。気楽、気軽、儲かるという甘い誘い文句には裏があることを覚えておきたい。 (時田章広)

ジョルジオ・アルマーニ、生涯自身のブランドの舵を取ると宣言

ジョルジオ・アルマーニ(81)が生きている限りは自身の名を冠したブランドを完全所有し続けると発言した。最近同ブランドの運営がアルマーニの手から離れると噂が渦巻いていたが、イタリアのミラノで行われた2016年春夏コレクションのショーが行われた先月29日にアルマー二本人が命を失うその日まで自身が舵を取るとビジネス・オブ・ファッションにコメントしたことで、その噂を一掃した。「自分が生きている限り、独立しているよ。さらに計算され、管理ができるような独自の立ち位置を間もなく準備する予定だよ」 さらに自身のブランドを設立してから40周年を迎えたアルマー二は以前、自身の死後にブランドをどうするかについてはまだ決めていないと話していた。「型にはまらない、非常にエレガントなコレクションをデザインするのと同様にオフィスの中のような場所で自分が好きな光を選ぶことができる。これが独立だよ。でも、その独立を維持する手段が必要なんだ」 そんな中アルマー二は先日、未公開の自身によって書かれた文書や写真を含む自伝『ジョルジオ・アルマー二』を出版していたばかりで、その本についてWWDに「自分の人生とプロとして歩んできた道をより象徴するような写真を選ぶようにし、未公開のものも欲しかったんだ。この本を写真の連続で本人による解釈にさえぎられているようなほとんど映画のようなものにしたいと思っていて、公私と人生と仕事が絶え間なく混合し続けるってものなんだ」と話していた。

『コウノドリ』『オトナ女子』『おかしの家』・・・・・・この秋スタートする連続ドラマへの期待

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『コウノドリ』公式サイト

【リアルサウンドより】  早いもので、もう10月。そろそろ秋クールのドラマの予告編もスタートし、その内容が分かってきた頃。さて、今クールは、何を観ましょうか? ということで、ここではこの秋注目のドラマを、独断と偏見のもと、いくつかピックアップして紹介していきたいと思います。  まずはやはり、10月16日(金)22時からスタートする『コウノドリ』(TBS)でしょう。意外にも今回が連続ドラマ初主演となる綾野剛が、産婦人科医/謎の天才ピアニスト・鴻鳥サクラを演じる、医療系ヒューマン・ドラマです。原作は、鈴ノ木ユウの同名漫画(週刊『モーニング』(講談社)で連載中)。髪型を漫画に寄せるなど、気合い十分の綾野はもちろん、その部下である新人産科医役を松岡茉優が、サクラの同期でありライバルでもある産科医役を星野源が演じるほか、大森南朋、吉田羊らが脇を支えるなど、キャスティングも盤石の布陣です。『ゲゲゲの女房』(2010年)、『八重の桜』(2013年)などNHK作品で知られる脚本家・山本むつみが、この人気漫画をどのように連続ドラマ化していくのか、非常に気になるところです。  同じく、漫画原作ものとしては、12日(月)21時からスタートする石原さとみ、山下智久主演の「月9」ドラマ『5→9〜私に恋したお坊さん〜』(フジテレビ)も、気になるところです。月刊『Cheese!』(小学館)で連載中の相原実貴による人気漫画『5時から9時まで』を原作とする本作。前クールの『恋仲』で純愛路線に戻したようにも思える「月9」枠ですが、「東京版『セックス・アンド・ザ・シティ』⁉︎」という謳い文句の漫画のドラマ化だけに、やはりそれなりのシーンも用意されているのでしょうか。現在乗りに乗っている石原さとみの体当たり演技に期待します。それにしても、この『5→9』というタイトルは、果たしてアリなのでしょうか。  さらに、漫画原作と言えば、窪田正孝の熱演が話題となった『デスノート』と同枠で、『エンジェル・ハート』(11日(日)22時30分〜/日テレ)がスタートします。『キャッツ・アイ』、『シティーハンター』などで知られる北条司の人気漫画を実写ドラマ化する本作。“シティーハンター”冴羽獠役を上川隆也が演じることはもとより、その実質的な主人公・香瑩(シャンイン)役を、連ドラ初ヒロインとなる三吉彩花が演じることにも注目です。根強いファンのいる漫画だけに、その仕上がりには賛否両論、さまざまな意見が噴出することでしょうが、前クールの『デスノート』がそうであったように、それを覆すパンチ力のある展開を期待します。  漫画原作が続きましたが、テレビドラマの王道と言えば、やはり人気脚本家によるオリジナル作品です。たとえば、7日(水)22時よりスタートする『偽装の夫婦』(日テレ)。これは、『女王の教室』(2005年)や『家政婦のミタ』(2011年)など、数々のヒット作を生み出してきた脚本家・遊川和彦が、久しぶりに天海祐希とタッグを組むことで話題のドラマです。固く心を閉ざした人嫌いの主人公(天海祐希)が、とある事情によって、かつて愛した男(沢村一樹)と「偽装結婚」する……そんなトリッキーな物語。何かと物議を醸すことの多い遊川作品ですが、柴咲コウが主演した1月期の『○○妻』の評判が必ずしも芳しいものではなかっただけに、ここらでひとつ再起を願いたいものです。  篠原涼子が2年半ぶりの連ドラ主演を果たす『オトナ女子』(15日(木)22時〜/フジテレビ)。このドラマの脚本を手掛けるのは、『結婚できない男』(2006年)や『梅ちゃん先生』(2012年)などで知られる脚本家・尾崎将也です。主演の篠原をはじめ、吉瀬美智子、鈴木砂羽ら、アラフォー女子で固められたキャスト陣は、本作でどんなドタバタ劇を披露してくれるのでしょうか。しかし、“オトナ女子”というタイトルは……こちらも何かと物議を醸す作品になりそうです。そう、物議と言えば、『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』(2014年)のセンセーションも記憶に新しい脚本家・井上由美子が、「遺産相続」をテーマに描くオリジナル作『遺産争続』(22日(木)21時〜/テレ朝)というのもあります。向井理と榮倉奈々演じる新婚夫婦を取り囲む、金の亡者たる親類縁者たち……家族は支え合うものから争うものへ。何やら怖そうなドラマですね。  そのほか気になるものとしては、錦戸亮が現代にタイムスリップしてきた武市半平太を演じる『サムライせんせい』(23日(金)23時15分〜/テレ朝)。ちょんまげ姿の錦戸亮と言えば、『ちょんまげぷりん』(2010年/監督:中村義洋)が即座に思い起こされますが、今回もまた大胆な設定が目を引くドラマだけに、そのユーモアとシリアスのバランス感が、きっと鍵となることでしょう。それにしても、錦戸君はちょんまげ姿が似合いますね。ちなみに、ジャニーズ主演作品としては、Kis-My-Ft2の玉森裕太が主演する『青春ハレルヤ〜大人の悪を許さない!〜』(10月15日(木)23時59分〜/日テレ)にも注目が集まっているようです。そして、EXILEのHIROが企画・プロデュースするドラマ『HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜』(21日(水)25時29分〜/日テレ)も見逃せません。こちらも何かと話題になりそうです。EXILEらの所属事務所であるLDHと日本テレビがタッグを組んだ、総合エンタテインメント・プロジェクト「HiGH & LOW」の第一弾作品となる本作は、来年7月公開の映画を軸として、今後さまざまなメディア・コンテンツが連動していく予定とのことですが、いったいどうなることでしょう。  ところで最後、個人的に最も注目しているドラマを一本、ご紹介いたします。TBSが新設する新しいドラマ枠「水ドラ‼︎」で放送される、オダギリジョー主演、尾野真千子、勝地涼、八千草薫共演のドラマ『おかしの家』(21日(水)23時53分からスタート/TBS)です。キャストの豪華さはもちろん、『舟を編む』(2013年)、『ぼくたちの家族』(2014年)などで知られる映画監督・石井裕也が、自ら脚本・演出を手がける作品として、本作は大きな注目を集めています。東京の下町にある小さな駄菓子屋で繰り広げられる人間模様を描くというその内容もさることながら、「これ、ほとんど映画じゃないの?」というキャスティング&スタッフィングに、早くも期待が募ります。  とまあ、いろいろ書き連ねてきましたが、実際問題フタを開けてみるまで分からないのが連続ドラマの醍醐味だったりもします。気になるものは随時フォローしていくつもりなので、そちらのほうもお楽しみに。 (文=麦倉正樹)

中島美嘉、夫との熱愛写真披露でアンチファン急増!? “妖怪人間ベラ”時代を懐かしむ声も

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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『MARIA ORIENTE』(メディアソフト社)より。
 先月28日に創刊されたライフスタイルマガジン『MARIA ORIENTE』(メディアソフト社)の表紙を、歌手の中島美嘉が飾った。  中島といえば、2014年12月にバレーボール日本代表の清水邦広と入籍。先日開催されたワールドカップバレーでも、観客席から熱い声援を送り、21日の自身のインスタグラムには、躍動感溢れる清水の写真と共に「世界一カッコイイ旦那です」と投稿。熱愛ぶりを隠すことなく披露している。 「もともとは中島が清水のファンで、今でも清水にゾッコン状態。バレーボールの試合だけでなく、清水が『ネプリーグ』(フジテレビ系)に出演した際も、スタジオまで同行していました。しかし、入籍直後のライブで『売れ残らなくてよかった』発言をしたことにより、中島と同世代の女性から反感を買ってしまい、それ以来アンチファンが急増したともいわれています」(芸能関係者) 「おたぽる」で続きを読む

不倫を社会問題として考える「不倫学」が登場! 不倫の本当の原因は? 不倫を予防するための方法とは?

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『はじめての不倫学 「社会問題」として考える』(光文社新書)
【本と雑誌のニュースサイトリテラより】  大阪維新の会の顧問も務める大阪府柏原市長の不倫騒動から、人気女子アナの不倫フェラ画像流出、そして埼玉県警巡査部長による不倫での二重生活ゆえの金銭苦が動機とされる強盗殺人事件まで──。いつの世も様々な形で“事件”となりニュースを賑わせる“不倫”。  全国区の事件にならずとも、〈友人や職場の人間関係に致命的な亀裂〉を生じさせ、〈別居や離婚、子どもとの離別〉を呼び、〈転職や失職〉を余儀なくされ、それらによる〈貧困の問題〉にも繋がるなど、もはや〈不倫は社会問題〉だといっても過言ではないとするのが、『はじめての不倫学 「社会問題」として考える』(光文社新書)だ。  著者はNPO法人ホワイトハンズ代表理事の坂爪真吾氏。坂爪氏が「不倫はNO!」とするのは、まず〈高確率でバレ〉、〈不倫後、仮に現在のパートナーと別れて不倫相手と結婚しても大概はうまくいかない(中略)うまくいくのは25%で、75%は結局別れるというデータ〉があるといい、さらに〈子どもに「感染」〉することで、〈子どものメンタル面や将来にも大きな影響を与える〉からだ。  さらに被害者を生むのが、〈脳内不倫〉の存在で、〈本人にとっては純粋な恋愛〉のつもりだが、〈女性側からすれば勘違いした既婚上司からの単なるセクハラ〉で、〈「自由恋愛だ」「誘ってきたのは女性側からだ」「強い抵抗じゃなかった」「あれは合意だったはずだ」〉と、〈「被害者」である女性を「両思いの恋人」と完全に思い込んでいる〉輩たちだという。  また、不倫には〈中毒性〉がある、と指摘する。 〈不倫のセックスの気持ちよさを一度でも体験した人は、多くの場合、それ以前のセックスには戻れない。今までの人生で経験してきた恋愛やセックスの全てが色褪せるほどの衝撃を受けて、「今までの人生は一体何だったんだ」と愕然とする人もいる〉    だからこそ、坂爪氏は〈不倫やめますか、それとも人間やめますか〉とまでいうのだ。  さらに、同書で訴えるのが、世間でいくら不倫が問題視されようと、事件が起ころうと、メディアには〈不倫の暴露記事や体験ルポが羅列されるだけで、不倫を予防・回避するための処方箋が提示されることはない〉ということだ。DVには予防法や被害者を守る法があるのに対し、不倫は〈DVと同等の身体的・身体的ダメージを受けるリスクを有しているにもかかわらず、何の社会的支援もなされていない〉ことも問題視している。  よくある心理カウンセラーなどによる心理学的アプローチについても、坂爪氏はこう指摘している。 〈不倫をしてしまう人に対して、「過去の生育歴に何らかの問題があるから」「人として、夫婦として未成熟だから」と決めつける〉 〈「話し合って決める」「我慢や諦めではなく、お互いの不完全さを認め合い」「時間が解決」(中略)話し合っても解決できないからこそ悩んでいる〉  つまり、〈「不倫は夫婦関係の問題であり、夫婦関係を完成すれば不倫は止まる」という「夫婦関係原理主義」の心理学には限界がある〉というのだ。  では、どうすれはよいのだろうか。同書では、〈不倫をインフルエンザのような「感染症」として考え〉、〈感染経路を明確にし〉、〈予防策(ワクチン)と、「もし感染してしまった場合、どうすれば本人の重症化、及び周囲への感染(被害拡大)を最小限に食い止められるか」〉をテーマの中心に掲げ、様々な不倫対処法を提示している。  まず不倫防止において重要なのが、〈夫婦間の愛情維持や話し合い云々よりも〉、〈職場環境の整備〉だという。 〈人間は環境の奴隷〉であり、「不倫が常に話題になっている職場では感覚がマヒしてしまう。(中略)不倫発生率の低い業界や職場を選べば、それだけで労少なくして不倫を防止することができる」  続いて需要なのは、〈夫婦関係の整備〉だ。 〈家庭不和によって生じる不倫は「交通事故」ではなく「生活習慣病」〉であり、〈細かい不満や不信感の累積が数年続くことによって、不倫を誘発する土壌が育まれてしまう〉そうだ。  そこでひとつめの「不倫ワクチン」の初級編として坂爪氏があげるのが、〈マスターベーションの充実〉による自己管理と、夫婦間での〈ハグやキスといったスキンシップを伴うコミュニケーション〉だ。 〈定期的なマスターベーションを通して自分の性欲を主体的に管理し、パートナーとの間に生じた齟齬や不満を埋めることで、性的欲求不満に基づく不倫の発生を未然に防ぐべし〉  まずは「オナニーをしろ!」と、そういうことらしい。プラス、夫婦間のコミュニケーションが揃えば、夫婦間で〈挿入を伴うセックスがなくても(中略)不倫ワクチンにはなり得るかもしれない〉とする。  しかし所詮、オナニーとセックスは別物である。絶頂には導けても、抱きたい&抱かれたい欲はどうしたって埋まるはずはない。坂爪氏も、〈相手と気持ちの通い合ったセックスがしたい、という欲求〉つまり、〈「性交欲」は満たせない〉と、限界を指摘している。  さらに、ここでの「夫婦間のコミュニケーション」も、男女間でズレがあるのも問題の一つだという。男性は〈婚外の異性関係を分散・多角化することによって不倫を防止しようとする〉一方で、女性は〈配偶者とのコミュニケーションやセックスを改善・深化させることによって、不倫を防止しようとする傾向が〉あるという。  確かに女性誌では、「夫とのセックスレス解消には時にはビッチな下着で」や「刺激的なフェラテクを覚えよう」などと謳うことも多い。  しかし、〈そもそも多くの男性が「充実させたい」と考えているのは、婚内セックスではなく、婚前セックスや婚外セックスなのだから! この男女間のズレがある限り、「性生活に関する知識とテクニックを啓蒙することで、夫婦関係を改善しよう」という試みは、終わりなき負け戦になるのかもしれない〉のだ。  そこで坂爪氏がもう一歩、踏み込んでワクチンとして提案するのが、〈リスクの少ない、制度化された婚外セックス〉と〈中毒性の低い擬似不倫体験〉だ。  まず〈制度化された婚外セックス〉とは、かつて、古代から近代では祭りやイベントの際に行われていた、〈年に一度の非日常空間の中で、普段とは別の相手とセックスすることで、日常世界をリセット〉する目的を持つ乱交を指す。  現代でも祭りは男女乱れるのが常であるし、フルムーンパーティなどは海外各地で行われている。しかし、これを現代の日本社会で制度化するのは、かなり難しいだろう。  一方、〈中毒性の低い擬似不倫体験〉はどうだろう。すぐに思いつくのが、最近ではサイトハッキングによる登録者の個人情報流出で話題になった、不倫専門SNS「アシュレイ・マディソン」だが、こちらも〈答えはもちろん「ノー」〉なのだという。 〈確かに不倫相手は見つかるかもしれないが、一対一の個人間のやりとりだけではなにかあった時に歯止めが効かなくなり、日常に戻ってこられなくなる可能性がある。身元の不確かな見知らぬ他人と性的関係を持つことで、盗撮や窃盗、暴力や美人局などの被害に遭うリスクも上がる〉 「性風俗」も〈不倫ワクチンにはなりえない〉。〈「プロの女性」による金銭を介した「サービス」である性風俗と、「素人の一般女性」との金銭を伴わない「個人的な恋愛・肉体関係」である不倫は、全く別物〉だというが、それは不倫経験者、不倫願望のある人間ならば誰もが同感というだろう。  しかし、同書には、実際に擬似不倫の実践者が何人か登場する。たとえば、〈お互いの内面に深入りせず、婚外セックスのみを楽しむ〉高齢男性、また、既婚者のセフレ8人を持つ30代独身女性は「己を持たざる者、セフレを持つべからず」との名言を口にしている。  つまり、〈自立したオトナ〉ならば、この〈中毒性の低い擬似不倫体験〉は可能ということらしい。さらに、同書は、不倫ワクチンになりうる可能性のあるものとして、「交際クラブ」、「オープンマリッジ」(お互い合意の上で自由に愛人を作ることができる結婚のスタイル)、「スワッピング」、「ポリアモリー」(責任を持って、同時に複数の相手と性的関係を含む恋愛関係を結ぶこと)などもあげている。  もちろん、こうした行為に参加するのは、かなりハードルが高いし、それを楽しめるかどうかも個人の資質が大きく関係する。  だが、坂爪氏はそれでも〈不倫ワクチンとしてのポジティブ婚外セックスを社会的に条件付きで受容した上で、その安全性を向上させ、性感染症や家庭崩壊などの悲劇の発生率を少しでも低めるべき〉だと主張する。  ただし、坂爪氏は現実的な対処策として、婚外セックス、セフレを推奨しながらも、一方でこんなことも書いている。 〈結婚はあなたの悩みを解決してくれる万能薬ではないし、配偶者もあなたを全て理解してくれる救世主ではない。そして、婚外恋愛や婚外セックスにも救いはない。何をしようが、誰と一緒に暮らそうが、生きていく上で避けて通れない苦痛はある。(中略)「どこにも」救いはないと理解することこそが、救いに至る唯一の道なのだ〉  本書で最も響くこの言葉を、筆者の周りにいる不倫をする人たちにも教えてあげたい。たぶん聞く耳持たないだろうが──。 (羽屋川ふみ)

彼氏に新作iPhoneを買ってもらえなかった女性が公衆の面前で裸に!

恋人に最新バージョンのiPhoneを買ってもらえなかった中国人女性がショッピングセンター内で突如裸になったという。ユーチューブに投稿され、すでに120万回以上も再生されているこの動画には、恋人と喧嘩をして激怒した女性が大勢の買い物客を前に着ていた衣類を脱ぎ捨て、恋人を押し倒して立ち去って行く姿が映されている。 この後この女性がiPhone 6Sを結局に手にすることが出来たかは分かっていない。

ホームドラマとドキュメンタリーの融合ーー『2030かなたの家族』が描く“変容”とは?

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『2030かなたの家族』公式サイト

【リアルサウンドより】  テレビドラマというのは実に雑多な映像表現で、平気でいろんなものを取り込んでいく。例えば、未来から来た時空ジャーナリストが、歴史上の出来事をドキュメンタリータッチで実況中継する『タイムスクープハンター』や、有名人の家族の歴史を徹底取材してドラマ化する『ファミリーヒストリー』。  近年、NHKは、こういった情報バラエティやドキュメンタリーの要素を取り込んだドラマと言い難いドラマに力を入れているのだが、壮大な試みとして注目されたのが『NHKスペシャルNEXT WORLD私たちの未来』だ。医療やロボット工学の発展によって、未来がどのようなものになるのかを、綿密な取材に基づいたドキュメンタリーとドラマの二本立てで放送し、多くの視聴者を圧倒した。  今回取り上げる『2030かなたの家族』は、その未来シリーズの間接的続編とでも言うようなドラマだ。10月3日(土)に放送されるドキュメンタリー『2030年家族がなくなる』と連動した、2030年の日本を描いた、ある家族の物語である。  ドラマはロボットメンテナンスの仕事をしている板倉掛(瑛太)を狂言回しにして、近未来の日本とそこで暮らす人々の姿を描いていく。掛の妹の絵美衣(連沸美沙子)はグローバル企業に務め、海外赴任をしている。父親の透(利重豊)は、かつて自分が開発に関わっていた過疎化したニュータウンで今も暮らしながら、街の再生を夢見ている。離婚した母親の佳子(小林聡美)は、75歳以上の住人だけが暮らす街自体が高級老人ホームのような「永遠シティ」の運営に関わっている。祖父母も佳子の口利きで、シティ内の仕事をしながら、この街で暮らしている。絵美衣の海外転勤をきっかけに、バラバラに暮らしていた家族。しかし掛は、ルームメイトだった女性から、「あなたの子どもがほしい」と言われたことをきっかけに、自分の家族と向き合うようになり、やがてお互いが抱えている孤独に気づいていく……。  本作の見どころは二つ。一つは精密にシミュレーションされた近未来の都市の描写。かつて核家族が暮らし、戦後社会の新しい家族像の象徴だった郊外のニュータウンは、2020年の東京オリンピック以降、人口が減少しており、逆に都心には人口が戻ってきている。75歳以上の人々だけが暮らしている「永遠シティ」では、「高齢者」という言葉が禁句とされており、人々はゼグウェイで移動し、健康管理のための機械を身につけている。小型ロボットといったSF的なガジェットが当たり前に登場する近未来の描写は、ダラダラ見ているだけでも楽しめる。  もう一つの見どころは、これだけ近未来のディテールを重ねたSF作品でありながら、本作がホームドラマであるということだ。1940年にテレビの試験放送で流された、すき焼きを囲む母子家庭の姿を描いた『夕餉前』以降、日本のテレビドラマは常にホームドラマと共にあった。家族という枠組みが盤石なものとしてあったからこそ、家族の崩壊や、家族の暗部を描いた『岸辺のアルバム』(TBS系)や『阿修羅のごとく』(NHK)といった傑作も生まれた。舞台こそ近未来だが、本作もまた、そんなホームドラマの伝統の上に存在する作品だ。  脚本を担当した井上由美子は、昨年話題となった不倫を題材にしたドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系)を筆頭とする硬質な社会派エンターテイメントを得意とする作家だ。山田太一や向田邦子の影響を強く受けている彼女が書いた本作は、さながらSF版『岸部のアルバム』とでもいうような作品である。  会社を辞めて夫と離婚し、音信不通となっていた妹の絵美衣は、身寄りのない孤児やシングルマザーといった社会的弱者(劇中では「無敵の人」と表現される)と共に廃校で暮らしていた。そこは、あらゆる弱者が共に生きられる独自のコミュニティで、そこで暮らす子どもたちから絵美衣は、ママと呼ばれていた。煩わしいものとして家族を退け、夫とも離婚した絵美衣がたどり着いたのは社会的弱者による独自の経済圏を持つ疑似家族だった。しかし、そんな共同体も、一人の若者の反発によってあっけなく崩壊する。  掛が開発に関わった相談相手となるロボットを筆頭に、旧来の家族を埋め合わせる「新しい家族のかたち」が近未来のテクノロジーを通して語られる。しかし、どれも完全ではない。かといって、昔ながらの家族に戻ることもできない。ラストは再び家族が集まり、掛の子ども時代のように花見をするのだが、彼らが戻っていくのは、それぞれの日常だ。だが、本作は家族という概念自体は否定しない。どれだけ自由になっても、人間は家族から離れることができない。しかし、家族の形は時代によって変容していく。テレビ電話で話すだけの夫婦も家族、ロボットも家族。旧来の家族像とは違う多様な姿に変容しながらも、家族という器は続いていく。   その姿は、様々なジャンルを吸収してグロテスクに変容していくテレビドラマと、うり二つである。 ■成馬零一 76年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。

悪童からプロの声優へ──『ダイヤのA』落合福嗣から“三冠王の息子”の肩書が消える日

オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より

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TVアニメ「ダイヤのA」スペシャルサイトより。
“フクシくん”の愛称で親しまれる、中日ドラゴンズGM・落合博満の息子・落合福嗣(以下、「フクシくん」)。大手声優事務所・青二プロダクションに所属するフクシくんが、現在放送中のTVアニメ『ダイヤのA -SECOND SEASON-』(テレビ東京ほか)に追加キャストとして出演することが決定した。まだまだ“落合の息子”の肩書きが外れないフクシくんだが、これまでの声優としての評価は意外と高く、声優&アニメファンから今後の活躍を期待する声が多く上がっている。  身長・185cm、靴のサイズ・29.0cm(!)の巨漢と風貌。また、3歳のときTV番組収録中に起こした“落合家チ○ポ丸出し放尿事件”をはじめ、子ども時代からの数多くの伝説エピソードを持つフクシくん。“チ○ポ放尿”以外にも、「ボクのパパは三冠王だぞ!」と叫びながら女子アナの乳を揉みスカートの中に顔を突っ込む、ナインティナイン・岡村隆史が肩を組もうとすると「誰に肩組んでんだよ!」と激昂する、TAKE2に「もっと面白いことやってみろよ!」と説教するなど、破天荒な悪童で知られてきたフクシくんも、今や青二プロダクションに所属し、声の仕事に精を出す素晴らしい大人だ。 「おたぽる」で続きを読む

「アイドルってクソ」濱野智史が暴言連発で大炎上!「アイドル共産党宣言」の志は一体どこへ?

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濱野智史『前田敦子はキリストを超えた』(ちくま新書)
【本と雑誌のニュースサイトリテラより】  アイドル業界に蔓延する「搾取」の構造を変革するというマニフェストを掲げ、PIP(正式名称Platonics Idol Platform)なるアイドルグループを自らプロデュースし戦ってきたはずの濱野智史が裏切った!  濱野といえば、『アーキテクチャの生態系──情報環境はいかに設計されてきたか』(NTT出版)などの著書で知られ気鋭の社会学者・若手批評家として注目されながら、なぜかAKB48、特に、ぱるること島崎遥香にハマってしまいアイドルオタク化。『前田敦子はキリストを超えた』(ちくま新書)という、どうかしてるとしか思えないタイトルの新書を上梓したり、AKBだけでなく地下アイドルのライブにも通いつめるまでになる。そして終いには、好きが高じて2014年からは前述のPIPを運営、自らアイドルのプロデュースにまで乗り出してしまったのである。そのハマりぶりを心配されつつも、AKB利権目当てのビジネスヲタなどではなく、本気でアイドルが好きなんだなと思われていたのだが......。  そんな彼が9月27日、アイドル兼ライターである姫乃たま氏のトークイベントにゲスト出演し衝撃の問題発言を連発。アイドル文化をバカにしたような言動の数々が、PIPのファンのみならずアイドルファン全体の怒りを買い、大炎上を起こしている。  まず、彼は、グループアイドルとソロアイドルの違いについての話題になると、以下のような爆弾発言を投下。 「僕、最近、グループアイドルってないな、と思ってきた。自分でつくってみて分かったんですけど、ある年頃の女性を集団でまとめると、まあ、ろくなことがない。嫉妬、妬み、いじめ、陰湿な何々、もうね、はっきり言って、マネジメントなんてできませんよ。『勝手にいじめとかやってろ!』とかなるんですよ、正直」  PIPは14年6月に総勢22人がお披露目されてから約1年あまりで半数近くが脱退。しかも、そのなかには、センターやエースなど主力と期待されていたメンバーも含まれている。そんななかでの濱野の発言は「みんないじめで辞めていったんだ」と周囲の憶測を呼んでも仕方ない発言である。というか、そもそもグループ活動にこういった揉め事が起きるのは想定の範囲内のはずで、そういった状況をいかにコントロールするかを「マネジメント」と呼ぶのであり、それがアイドル運営の「仕事」だと思うのだが......。  いずれにせよ、10月21日にはユニバーサルミュージックからメジャーデビューシングル「僕を信じて」の発売を控え、グループとして最も大事なこの時期に、プロデューサーが公にしてタレントの活動にプラスの効果を与えるような発言ではないのは明白だ。  そして、さらには、こんな過激な言葉まで口走る。 「アイドルグループの運営を1年ぐらい前から始めて思ったんですけど、これをまともなビジネスにしようと思ったら、ヤクザになるしかない。ウチのグループってメッチャ辞めていくんですけど、辞めさせなくなかったらヤクザになるしかない」  彼の暴言はまだまだ止まらない。脱退者が続出しているPIPの現状を受けての「いま、何人になってるんですか?」という質問には、足を組み、笑いながら、 「いま何人だっけ? もう忘れてるぐらい。今日とか6人ぐらいしかいなかったですよ、定期公演」  と返す。そして途中「アイドルってクソだなって分かったんで」との言葉まで吐き捨てながら、最後の告知コーナーでは、前述の「僕を信じて」をPRしながら、 「ユニバーサルミュージックからメジャーデビュー、謎ですよね、俺も自分で謎だなって思ってますもん。なのに、辞めていくメンバーたち。いやー、本当にバカだと思ってますけどね」  などと、かつて在籍したメンバーたちに対して嘲るような言葉まで発したのであった。  本稿冒頭で、PIPというアイドルについて「アイドル業界に蔓延する「搾取」の構造を変革するというマニフェストを掲げ」と紹介したが、濱野はただ「アイドルに近づきたい」というような下衆な目的でアイドルグループを立ち上げたのではない(このような目的でアイドルグループを立ち上げる輩は相当数おり、そういう者のことをアイドルオタクたちは「半ヲタ関係者」と呼び、忌み嫌っている)。  濱野は、現役アイドルとしての活動中「やりがい搾取」のようなかたちで薄給で働かされ、セカンドキャリアへの道も満足に用意されぬまま捨てられていく、そんなアイドル界の現状に異議申し立てすべくPIPというグループを立ち上げた、はずだった。「週刊金曜日」14年6月6日号(金曜日)掲載の「アイドル共産党宣言 搾取されないアイドルを自分の手で!」と題された、PIPお披露目直前の文章では、このように書かれている。 〈このプロジェクトのコンセプトはずばり、"アイドルをつくるアイドル"というものだ。具体的には、「歌って踊るメンバー」として所属するだけでなく、たとえば、メンバーの一部には「プロデューサー候補生」としてもガンガン運営に参画してもらう。そして、将来的には独立し、新たなグループを立ち上げてもらう。(中略)それぞれのメンバーが独立したあかつきには、もちろん、新グループの経営者として然るべきお金が本人の懐に入るようにする〉  彼がこんなコンセプトを考え出した理由。それは、始めは「フィールドワーク」と称してAKB48の握手会や公演に行き始め、そのうち本物の「オタク」化してしまい、AKB48グループのみならずもっとアンダーグラウンドな「現場」で活動する地下アイドルを見ていくうちに、許されざる「搾取」の構造を実感したからであった。 〈なぜ、そんなネットワークをつくろうとしているのか。理由は運営側による中間搾取を、なるべくゼロに近づけたいからだ。「少女たちが"悪い大人"に"やりがい搾取"されている」というブラックなイメージは、アイドル業界にどうしてもついてまわる。「ステージに立ちたい」「雑誌の表紙を飾りたい」など、憧れの舞台のためには低賃金でも重労働でも"我慢するアイドルの健気さ"につけこむ人びとがいる。実際、そうした「クソ運営」も密かに存在しているのだろうけど、僕は「クソ運営」を払拭し、「搾取されないアイドル」を実現したい〉  アイドル自らがアイドルをつくりだしていくというコンセプトは、PIPメンバーである森崎恵がアイドルグループ「LasRabbi」のプロデュースを手がけ始めるなど、完全なる失敗には終わっていない。しかし、お披露目から1年あまりで脱退者を続出させてしまっている現状を鑑みれば、PIPというプロジェクトは「失敗」の方向へと突き進んでいることは否定できないだろう。事実、濱野は多忙を理由に、プロデューサーとしての仕事は続けるものの、今年の5月をもってPIPの現場管理からは退く旨を発表している。事実、今回の舌禍が起きたイベントと同じ時間、裏ではPIPのイベントも行われていた。 「アイドル共産党宣言」なるマニフェストで書かれた崇高な理念はどこへ行ったのだろうか。濱野は〈「クソ運営」を払拭〉と書いていたが、メンバーの不仲をイベントで暴露するような運営は「クソ運営」ではないのだろうか? また、搾取構造を変革するために立ち上げられたプロジェクトなのに、たとえ冗談だとしても「アイドルグループの運営をまともなビジネスにしようと思ったらヤクザになるしかない」などと口走るのは、コンセプトの根幹を否定するようなものではないか。  彼は学者・評論家として食い扶持を確保できるから、ある程度先が見えてしまった時点でPIPのことなどどうでもよくなってしまったのかもしれない。しかし、彼には生き馬の目を抜くような「アイドル」の世界にPIPのメンバーを引き込んでしまった責任がある。最後に「アイドル共産党宣言」からのテキストを引用して本稿を閉じたい。濱野智史はわずか1年ほど前に自分が書いたこの文章をよく思い出し、今回の自分の言動がこのコンセプトを前進させる役に立ったのかどうか、胸に手を当ててよく考えてみて欲しい。 〈なぜそこまでするのか。僕は、本当にアイドルを「素晴らしいもの」と考えているからだ。その世界を、未来永劫サステナブル(持続可能)な形で残したい〉 〈いまこの社会は寛容さを失い、リベラルな価値観が衰退していく一方である。そんな中、僕はアイドルこそが、「自由」(リベラル)にとっての最後の希望だと、大マジで信じている〉 (新田 樹)

SMエンターテインメント発、EXOは“演技ドル”新時代を拓くか? 出演作の役柄から考察

【リアルサウンドより】  演技ドルとは、演技をするアイドルのこと。JYJのパク・ユチョン、ZE:Aのイム・シワン、元MBLAQのイ・ジュン、2PMのジュノ、BIGBANGのT.O.Pなどがその代表格だと言われている。  以前、「JYJのユチョン、BIGBANGのT.O.P、ZE:Aのシワン…“演技ドル”の活躍に見る韓国映画の変化」という記事を書いたが、演技ドルにも新勢力が現れつつある。東方神起の所属するSMエンターテインメントのEXOのメンバーたちである。この秋以降は、そのEXOのチャンヨルが出演する『チャンス商会』と、D.O.ことド・ギョンス(上記メイン写真)が出演する『明日へ』が日本で公開されることが決定している。  EXOのソロでの演技活動は、2014年から始まる。スホがドラマ『総理と私』にカメオ出演したほか、7月にはD.O.がドラマ『大丈夫、愛だ』にレギュラー出演。D.O.は、最初は主人公の小説家を先生と慕う明るい小説化志望の高校生として登場するが、その後はとことんまで追い詰められながらも感情を爆発させる役を演じ切り、ファンはもちろんのこと、評論家から俳優仲間にまで、「D.O.の演技力は凄い」と認識されることとなった。  続いてD.O.は、本名のド・ギョンス名義で2014年11月に、先述した映画『明日へ』に出演。日本でも2015年11月6日に公開される本作は、2007年に韓国で大型スーパーの従業員が店を長期間占領した実際の出来事を原案に、労働者が置かれる過酷な状況を描いている。この中でド・ギョンスは、スーパーを占拠する労働組合のリーダーを務めるソニの息子役を演じている。貧困で修学旅行に行くお金もなく、母親に黙ってバイトをする中で生まれた溝が、ド・ギョンスの経験を通して次第に埋まっていく様子が描かれている。この二作のD.O./ド・ギョンスの演技が話題となったことが、EXOの演技進出に拍車をかけたのではないだろうか。  2015年4月にはチャンヨルが映画『チャンス商会』に出演。頑固者のおじいちゃんと引っ越してきた花屋の店主との恋を描いた感動作は現在、日本でも公開中で、おじいちゃんとおばあちゃんカップルのデートを見守る心優しき青年役をチャンヨルが演じている。
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チャンヨル

 2015年は、次々とメンバーの映画進出が続く。ベクヒョンが学園アクション『トッコ』に出演し、シウミンが映画『キム・ソンダル』で詐欺師を演じた。またスホは映画『グローリーデイ』に出演し、10月に始まる釜山国際映画祭で公開されることが決まっている。
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D.O.ことド・ギョンス

 もちろん、演技ドルの名前をほしいままにしているD.O.は2015年も俳優として引っ張りだこだ。6月にはドラマ『君を覚えている』にカメオ出演、危険人物というこれまた難しい役を演じた。また、映画『純情』への出演も決まっているほか、チョ・ジョンソクと兄弟を演じる『兄貴』の撮影もスタートし、2016年に公開予定だ。  また、中国人メンバーであるレイが、中国で11月公開の映画『前任攻略2』に特別出演するほか、チャン・ツィイーが制作を手掛けることでも話題の映画『从天儿降』に主演することも決定している。SMエンターテインメントは中国のメディアアジアと業務提携もしていることもあり、今後も海外進出は続くだろう。  だが、これまでのことを考えると、SMエンターテインメントは “演技ドル”後発の事務所のようにも見えた。国内でもトップのSMのアイドル達は、そのキラキラした特性がある故に、ファンタジックなラブ・コメディの主役を演じたり、カメオ出演で話題を集めるコースが求められ、その役柄が限定されているように感じたのだ。  しかし、D.O.が『大丈夫、愛だ』で「誰しももろくて弱い」というテーマのもと、自身も深く傷ついたキャラクターを演じ、また映画『明日へ』では、非正規労働者の貧困と過酷な状況の中で生きる高校生を演じたことで、よりリアリティのある作品にも挑戦できる人材がSMにも存在するということを知らしめた。  現在の“演技ドル”は主役でなくても演技さえうまければ十分に注目される。また、韓国では、ドラマ界も映画界も、非正規労働者の問題など、社会的なテーマの作品が増えている。演技をするアイドルたちも、そんな新たな需要の中で、次々と才能を開花させていくのではないだろうか。 ■西森路代 ライター。1972年生まれ。大学卒業後、地方テレビ局のOLを経て上京。派遣、編集プロダクション、ラジオディレクターを経てフリーランスライターに。アジアのエンターテイメントと女子、人気について主に執筆。共著に「女子会2.0」がある。また、TBS RADIO 文化系トークラジオ Lifeにも出演している。 ■公開情報 『チャンス商会~初恋を探して~』 9月25日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国順次ロードショー 監督:カン・ジェギュ 出演:パク・クニョン、ユン・ヨジョン、チョ・ジヌン、ハン・ジミン、チャンヨル(EXO) 配給:CJ Entertainment Japan (C)2015 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved 公式サイト:http://jangsumart.jp/ 『明日へ』 11月6日(金)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国順次ロードショー 監督:プ・ジヨン 脚本:キム・ギョンチャン 製作:シム・ジェミョン キャスト:ヨム・ジョンア、キム・ヨンエ、キム・ガンウ、ムン・ジョンヒ、チョン・ウヒ、ド・ギョンス(EXO) 配給:ハーク 配給協力:アークエンタテイメント (C)2014 MYUNG FILMS All Rights Reserved. 公式サイト:www.ashitae-movie.com