視聴者が求めるのは“女子アナっぽくなさ”? 日テレ・水卜麻美×NHK・有働由美子「規格外な女子アナ」論

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日テレアナウンスルーム - 日本テレビ
 先日、オリコンの「第11回 好きな女性アナウンサーランキング」が発表され、日テレの水卜麻美アナが堂々の二冠を達成した。そこで今月の「女子アナ名鑑」では、このランキングから女子アナたちの人気の傾向について考察してみたい。  まず、上位にランキングされた女子アナから思い浮かぶ言葉は「規格外」ということ。前年に引き続いてトップに輝いた水卜アナは、飲食レポートで完食してしまう天真爛漫すぎるキャラクターがブレークのキッカケとなった。その後も、ドッキリ企画でけなげな一面を見せたり、いつもいじられている有吉弘行から優しい言葉をかけられて泣きだすなど、およそアナウンサーらしからぬ言動が視聴者からの好感度を集めている。  そんな水卜アナと同様というか、それ以上にアナウンサーらしからぬアナウンサーであるのが3位にランクインしたNHKの有働由美子アナだろう。有働アナは入社24年目を迎えた大ベテランであり、しかもお堅い印象のあるNHKのアナウンサー。この年次の女子アナは番組でも落ち着いた雰囲気を醸し出し、スキのない貫禄を感じさせる存在であることは当たり前なのだ。しかし、彼女は担当する『あさイチ』のオープニングで、前番組の連続ドラマ『マッサン』を見て涙を流したりする。本来は担当する番組内のニュースであっても、アナウンサーは感情をあらわにすることを許されないものだが、彼女に見られるこの気さくな言動は視聴者の共感を呼んで、おおむね好意的に受け取られているから驚きだ。  そして、初登場6位にランクインしたテレ東・狩野恵里アナもまた、担当する『モヤモヤさまぁ~ず2』での破天荒すぎるキャラクターが人気の要因となっている。狩野アナはあけすけでサバサバした性格ということもあり、前任者であるテレ東・大江麻理子アナよりも一歩前に出るタイプ。特に、番組でたびたび行われるさまぁ~ずとの対決では本気モードになり、勝つと「●れんしょ~う(連勝)」とドヤ顔で勝ち誇るのが定番となっているが、それもサブとしてのアナウンサーの役割から逸脱したものだ。ほかにも、お風呂シーンではプロレスラーの故・橋本真也さんの衣装にそっくりの全身を覆う水着を身にまとい、さまぁ~ずと一緒に入浴してしまう。それどころか、プライベートの洗髪シーンをためらいもなく再現するなど、従来は奥ゆかしさを求められる女子アナ像とは魔逆の強烈な個性を発揮して、視聴者に好印象を持たれている。  オリコンのランキングで入賞することは、単に男性ファンの票を獲得するだけでは難しい。老若男女、すべてにおいてバランスよく好感度を与えていることが必要となる。その点を踏まえると、これまでの“女子アナ像”の理想といえば、「清楚」や「知的」という“完璧さ”が求められてきたが、昨今は視聴者がより身近に共感できる素養こそ、女子アナにとって必要な素質に変わってきているのだ。  とはいえ、ランキングには「規格外」ではない女子アナの名前も見られる。2位のカトパンこと加藤綾子アナは、同ランキングで殿堂入り(5回連続1位)になった高島彩アナのように、“アナドル性”とアナウンサーとしての実力を兼ね備えた逸材。今年は水卜アナの台頭や体調不良で人気低迷がささやかれたが、ランキングの結果でやはり王道のアナドルは強いということを証明してくれた。また、テレ東・大江アナはこれまでに述べた女子アナとは一線を画して、「控えめ」かつ「清楚」という昔ながらの女子アナ像を体現する存在。注目されやすいバラエティ番組が減ったり、結婚をしていながらも4位に食い込み、健在ぶりをアピールしてくれた。  このランキング結果を見ると、現在は実に多種多様な女性アナウンサーが活躍していることが分かる。今年は入社1年目で冠番組の『ユミパン』とスポーツ番組MCを担当したフジ・永島優美アナや、同じく入社1年目で伝統のある『熱闘甲子園』のキャスターに抜擢されたテレ朝・山本雪乃アナなど、新人の台頭も目覚しかった。来年は、さらなる女子アナたちの人気レースが白熱することは間違いない! (文=百園雷太)

『殉愛』大ピンチ!? 百田尚樹氏が“取材していない”たかじん周辺から新証言続々で……

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「週刊現代」1/3・10号
今週の注目記事 ・「女優・児島美ゆきが初告白『高倉健さんと暮らした300日』」(「週刊現代」1/3・10号) ・「2014『安倍総理の晩餐』名店&迷店ガイド」(「週刊新潮」12/25号) ・「『安倍の終わり』がはっきり見えた“爆弾低気圧”小泉進次郎の大渦」(「週刊ポスト」1/1・9号) ・「小泉進次郎が泣いた!安倍・石破との危険なトライアングル」(「週刊文春」12/25号) ・「国富の7割を握る韓国財閥の傲慢な日々」(「週刊新潮」12/25号) ・「ビートたけし『2014ヒンシュク大賞』決定!」(「週刊ポスト」1/1・9号) ・「百田尚樹氏の『殉愛』に続々新証言 たかじん氏が前妻に頼んだ『看取り』」(「週刊朝日」1/2・9号) ・「ペヤング“ゴキブリ騒動”告発学生24歳の仰天食生活」(「週刊文春」12/25号) ・「酒井法子 優美な瞳」(「週刊ポスト」1/1・9号)  いよいよ新年合併号の季節。ポストは450円、現代は430円。朝日は410円だが、お得感はない。昔を懐かしんでも仕方ないが、私の頃の新年合併号は150~160万部ぐらい出したものだが、今は文春でも100万部は刷らないだろう。  それにしても選挙疲れか、どれもこれも小粒な記事ばかりである。そう思っていたら今日発売の週刊現代が、高倉健と一緒に暮らしていた女優の告白を掲載した。  この内容は後で紹介するとして、お得感でいえばポストの「ポルノスター10人と行く官能の『湯けむり紀行』DVD48分」というのは、コタツに入ってミカンでも食べながら見るのにちょうどいいかもしれない。  現代、ポストはセクシーグラビアでも競っているが、現代の袋とじ「池上季実子のすべて」と「美しい女性器」は、やや迫力不足。  ポストの「酒井法子」が、なかなかいい。43歳だが、クスリ漬けだった身体は、まだまだおいしそうだ。目力も強く、こんな瞳で見つめられたらクラクラしてしまうかもしれない。年齢が醸し出す色香は、小娘には出せないものだ。2015年は、彼女のヘア・ヌード写真集をどこかで出さないかな。どうですか、「ヘアの商人」といわれた高須基仁さん。一肌脱いでみては。  ところで、「ペヤング」というやきそばはうまいらしく、私の息子もよく買って食べていた。そのペヤングの「ハーフ&ハーフ激辛やきそば」からゴキブリが出たというショッキングな写真がTwitterで流れると、あっという間にその画像が拡散して大騒動になった。  ペヤングの製造元のまるか食品は当初、「製造過程で混入する可能性は考えられない」と否定的だったが、当該の24歳の学生が、まるか食品との詳細なやりとりをツイートしたため、まるかは一転、全商品の生産と販売を休止すると発表せざるを得なくなった。  まるかはその商品の調査を外部の検査機関に依頼し、「混入していたのは体長約2センチのクロゴキブリで、加熱されていた」ことが判明したという。まるか食品は従業員170人ほどで、売上高は127億円だそうだが、数カ月の生産休止というのは痛いことであろう。  文春によれば、男子学生には代金4,599円が返金されたという。これは彼がペヤングファンで大量に買い込んでいたからだ。くだんの学生は都内の理系大学に通っていて、研究室に大量のペヤングを持ち込んで「ペヤング漬け」の食生活を送っていたという。現在、彼は卒論の実験で大変なところに、この騒動の心労によるストレスで相当参っているそうだ。  だいぶ昔になるが、板橋のあるそば屋に友人と一緒に入って、私はもりそば、彼はたぬきそばを注文した。出てきたたぬきをうまそうに食べて汁を飲み込んだら、どんぶりの底にゴキブリがへばりついているのを発見してしまった。以来その友人は、そば屋で種ものが食べられなくなってしまった。ペヤングファンは、もう一度戻ってくるのだろうか?  やしきたかじんの遺産をめぐるゴタゴタはいささか食傷気味だが、もう少しお付き合いいただきたい。  先週の女性自身もやっていたが、たかじんが1993年に結婚して02年に離婚した2度目の奥さんについて、百田尚樹の『殉愛』(幻冬舎)では、たかじんが「(相手が)ヨリを戻したいと言うてきた」が、彼が復縁なんかありえへんとはっきり言ったという箇所がある。  だが、百田はこの前妻を一度も取材しておらず、親族の一人は「事実と異なる」と訴えている。 「話は逆で、たかじんさんのほうから前妻に『やり直してほしい』と何度も言ってきていた。食道がんとわかってからより熱心になりましたが、その頃、前妻はすでに再婚。それでも『僕が死ぬまでだけでも一緒にいてくれ。今の夫と籍抜いてくれ。財産はお前に全部やりたい』と、私もたかじんさんに『あいつしか看取ってくれる人はおらん。なんとかしてくれ』と説得を頼まれた。13年8月頃までそういう連絡があったが、前妻には新しい家庭もあり、断ったんです」  13年8月といえば、たかじんはがんの再発後で、同10月にさくら氏と結婚して、3カ月後に亡くなっている。  また、維新の会の衆議院議員で、たかじんのホームドクターのような存在だったという伊東信久氏は、さくら側がたかじんと実の娘は不仲だったと言っていることに対して、たかじんは娘のことをとても気にかけ心配していたと話している。  たかじんの弟子、打越元久氏もこう証言している。 「長女は00年頃から数年間、中国・上海で暮らしていたのですが、たかじん氏が心配して上海の家まで様子を見に行ったことがありました。『娘を連れ戻そうと思っていたが、中国語がめちゃめちゃうまくなっていたので感心し、頑張れよ、と言い、帰ってきた』と話していました」  次々に、『殉愛』に書かれたこととは食い違う証言が出てくる。さくら側の言い分だけで書かれた、「愛を知らなかった男が、本当の愛を知る物語である。『永遠の0』『海賊とよばれた男』の百田尚樹が、故人の遺志を継いで記す、かつてない純愛ノンフィクション」は、今厳しい批判に晒されている。  お次は、ポスト恒例のたけしの「ヒンシュク大賞」。今年もSTAP細胞や佐村河内守騒動、号泣県議など、ヒンシュクには事欠かない。  まずは、文春に49歳女性と不倫、100億円払って離婚かと書かれたたけしの自虐ネタからと思ったら、編集部側がパス。やはりまずいと思ったのであろう。  他人になりすまして脅迫メールを送った「パソコン遠隔操作事件」の片山祐輔被告については、 「たいした知能犯かと思いきや、やっぱりあの顔じゃムリだったな(笑)。最後にマヌケがバレちゃったよ。捜査員に見張られてることぐらい小学生だってわかるだろって」  号泣野々村竜太郎県議には、 「大泣き会見は今見ても笑っちゃう。芸人を超えたね。最近の若手は凝った笑いを狙うヤツが多いけど、こういうわかりやすい笑いが実は一番強いんだよ」  大韓航空機の会長令嬢が、ファーストクラスなのにナッツが袋のまま出されたことに激怒して出発を遅らせた問題については、 「この事件、『ナッツ・リターン』って呼ばれてるんだろ? オイラの映画『キッズ・リターン』の丸パクリじゃないか。使用料払えっての」  「現代のベートーベン」佐村河内騒動については、 「“今度は自分で書きました”って新曲でも出したら話題になるのに。交響曲『HIROSHIMA』ならぬ『YOKOSHIMA』なんちゃってさ。儲かるぞ~」  錦織圭の大活躍で、それにあやかって売れっ子の松岡修造が出した日めくりカレンダー『まいにち、修造!』が売れていることについては、 「それならオイラも出してやろうか。『芸人格言カレンダー』なんちゃってさ。“オネエチャンと遊んだっていいじゃない、スケベだもの たけし”“家にカネ入れなくてもいいじゃない、芸人だもの たけし”とか」  最後に登場したSTAP細胞の小保方晴子については、 「真打ち登場か。だけど、佐村河内や野々村と違って、なんだかこの人のことを笑いにくくなっちゃったんだよな~。実際に人生狂わされちゃった人もいるしね。あの“STAP細胞はありま~す!”って会見の時のオネエチャンの目を見てると、なんだか“新興宗教にハマった人”みたいに思えてくるんだよな」  最後に、2014年のグランプリは佐村河内と野々村の両巨匠に決定! 「この2人はヒンシュク界の風神・雷神、ウソつき界の竜虎と呼ぶにふさわしいよ。2人のコンビで来年の『THE MANZAI』に出てきてくれないかな~。文句なしの優勝候補だぞ」  昔「ひんしゅくは買ってでもうんぬん」というキャッチで文庫を売り出した出版社があったな。あそこだな、『殉愛』を出したのは。これって来年のヒンシュク大賞候補?  たけしも取り上げていた「ナッツ・リターン事件」は12月5日に起きた。大韓航空の趙顕嫉・副社長(40)が、ニューヨークから韓国・仁川に向かう自社機内で、マカダミアナッツ提供をめぐる客室乗務員の接客サービスに対して激高。離陸寸前だった旅客機を搭乗口に引き返させ、機内サービスの責任者である男性事務長を降ろした「ナッツ・リターン事件」について、新潮は「韓国財閥ではそんなことは日常茶飯事」だとレポートしている。  大韓航空をはじめ、韓進海運や韓進交通など、物流を中心に、観光・ホテル部門やIT部門まで幅広く事業展開する巨大コングロマリット「韓進グループ」は、韓国の資産上位10大財閥の一つに数えられ、年間売上高は約25兆ウォン(日本円換算で約2兆7,000億円)にも上る。  ここの長男・趙源泰も今回問題を起こした姉同様、何かと問題の多い人物らしい。 「2005年、彼が高級乗用車でソウル市内をドライブしていた時のこと。遠世大学校の正門前付近で車の割り込みをした。割り込まれた方の運転手は驚いて急ブレーキを踏み、はずみで助手席の妻が窓ガラスに頭を打ちつけたという」(新潮)  割り込まれた車から母親が出てきて、趙の運転の乱暴なことをなじった。すると趙は激怒して、あろうことか老女の胸を両手で突き、車道に押し倒してしまったという。  彼女は後頭部を地面に打ちつけて入院する事態になり、警察も駆けつけた。  日本でも馴染みのあるロッテでは、副会長の長男が問題児だそうだ。94年、海外留学から一時帰国した際、友人らと飲酒運転をした。その時、自分たちの前に割り込んだ軽自動車の運転手に「軽自動車のくせになまいきだ」と因縁をつけ、頭に瓦を叩きつけるなどして暴力をふるったという。さらに、97年にも大麻使用で起訴されている。  韓国財閥で2位の地位にある自動車メーカーの現代グループでは、麻薬スキャンダルが目立つそうだ。これまでも創業者の孫3人が大麻喫煙で起訴されており、その中には22歳の女子大生もいた。  建設・金融大手の韓火グループでは、金升淵会長の次男が11年、車で接触事故を起こした後、現場から逃走して700万ウォンの罰金を科せられた。  韓国経済を牽引する最大財閥であるサムスン電子グループでも、家族絡みの不祥事が社会からの非難を招いたことがあるそうだ。トップの李健煕会長の長男、在鎔副会長が将来の後継者と目されているそうだ。その在鎔副会長の長男は超エリート私立中学に通っていたが、昨年、これが裏口入学だったという疑惑が浮上した。結局、長男は自主退学に追い込まれ、アメリカに留学したという。  なぜこのように、韓国財閥には不祥事が多いのか? 元朝日新聞ソウル特派員の前川惠司氏がこう解説する。 「韓国の財閥系企業は、政府からの“特恵”を受けてのし上がってきた会社ばかり。現場の苦労を知らないので、株式を公開し、有名企業の仲間入りを果たした今も、一族は従業員に対し、絶対王政を敷くような高慢な態度が取れるわけです」  日本の大企業グループの「御曹司」にも同じような輩が多いと思うが、メディアが弱いのか、日本人が忘れっぽいのか、すぐにそうした話は消えてしまうが、韓国は「恨(はん)の国」だから、国民がなかなか忘れてくれないのだろう。ナッツ・リターン事件はまだまだ尾を引きそうである。  さて先週も触れたが、自民党の大勝で当分の間、総選挙はなさそうだ。一部には安倍首相が憲法改正をやりたいから、2016年7月の衆参同日選挙を仕掛けてくるとの見方もあるが、それはないと私は思う。  なぜなら、自民党内で安倍首相の強引なやり方に批判が出始めているからである。来年9月の総裁選で安倍首相がすんなり選ばれるかどうか、予断を許さない。  その筆頭が、若手のホープ小泉進次郎だとポストも書いている。  ポストは自民党が勝利はしたが、それは多くが棄権したからで、支持した数はわずかであると難じている。 「自民党の小選挙区の総得票は約2546万票だったが、選挙協力した公明党の基礎票(比例代表の731万票)を差し引くと1815万票にとどまる。自民党の比例得票(1766万票)とほぼ一致し、これが本当の『自民党票』と見ていい。全有権者のわずか18%だ」  沈黙した多くの有権者は、安倍政権のやり方をじっと見ている。そして、これ以上安倍首相が勝手放題やるなら、進次郎が党内から動き出すというのだ。  総選挙後も「消費税を上げる2年半後までに経済を立て直さなければすべて自民党の責任。それを考えれば笑っている場合ではない」と苦言を呈している。呈している相手は安倍首相に決まっている。  選挙中も、安倍首相に対して厳しい発言を多くしている。 「アベノミクスの先を考えなければいけない。人口減でも活力と豊かさを引き継げる国づくりには、どの国もやったことがない成長モデルが必要だ。社会保障も若者にツケを遺さないようにしなければいけない」  アベノミクスなどはじめから「幻想」だと、ポストは切って捨てる。  被災復興担当政務次官の進次郎は、中央公論14年7月号でこう語っている。 「戦後と『災後』の最大の違いは、人口増加・経済成長を前提にできるか否か。それができない中で日本がこれからも繁栄を築いていこうとしたら、国全体のモデルチェンジが避けられません」  かつての成功体験を前提とするアベノミクスでは日本は立て直せないと断じたい言い方であると、ポストは書く。  民主党は海江田代表が落選し、1月に代表選挙が行われる。もしここで細野豪志が勝てば、進次郎対細野という次の世代の対立軸ができ、旧世代の安倍の政治が終わるとポストはいうのである。  そうことが簡単に進むとは思われないが、進次郎への期待が大きいことはわかる。だが、まだ33歳である。あと10年は、雑巾がけが必要ではないのか。  文春で進次郎の追っかけ記者の常井健一が、進次郎のこんな地元での演説を記している。 「5年間の議員生活の中で、私に決定的に足りないのは余裕とゆとりです。余裕綽々だった日は一度として、ない。よくここまで耐えた、なんとかやってきたというのが率直な本音なんです。勉強不足な面もまだまだあるし、駆け出しの三十三歳だし、人生経験が足りない」  本人はそのことをわかっている。そこが、ほかの七光り議員と違うところである。またこうも言っている 「これからまた私に対して批判が吹き荒れることがあるでしょう。全国行っても多くの皆さんが温かく歓迎してくれる、メディアも好意的に報道することを、妙に冷めて見ています。褒めた後は粗探しが始まり、叩き落とされるものだから」  安倍首相の周辺では、進次郎に対する冷たい空気が漂うという。 「どうせ石破(茂)さんの子分でしょ。安倍さんのことは嫌いだと思うよ」(安倍首相の側近)  それに、父親・純一郎は脱原発派。真っ向から、安倍の原発政策を批判している。こうした厳しい環境が進次郎の人間性を磨いていくとしたら、10年後には天下取りをしているかもしれない。  私が親しくお付き合いしてきた河野洋平が田川誠一、西岡武夫、山口敏夫、小林正巳、有田一寿と自民党を離党、新自由クラブを結成し党首に就任したのが1976年、河野39歳の時だった。  進次郎は、江戸中期の歌舞伎役者である仲村仲蔵をロールモデルとするそうだ。梨園の外から入り、先輩たちに疎まれたが、不屈の精神で芸を磨き研鑽を重ね、端役から人気役者にのし上がった大名跡で、落語にもなっている。  若いにしては渋い好みだが、そこがこの男のいいところである。安倍首相の危険なやり方をチェックできるのは、アメリカか天皇、それに小泉進次郎しかいないのかもしれない。期待大である。  一方の安倍首相はそんなことは意に介さず、毎晩美食に明け暮れていると週刊新潮が皮肉っている。  安倍首相の好物は焼肉らしいが、人と会うときはそれなりの店を選ぶらしい。平河町にある「下関春帆楼」では、毎日新聞の朝比奈豊社長や共同通信の福山正喜社長と卓を囲んでいる。夜のコースは8,000円から。これは安倍の政治資金管理団体「普和会」の報告書から見つけ出したそうだが、払いは安倍首相?  芝浦にある「牡丹」は新鮮な魚を出す老舗だそうだが、「それほど美味しい料理を出せるはずがありません。総理が行くような店ではないと思います」(料理評論家の友里征耶氏)と手厳しい指摘もある。  銀座の中華料理店「飛雁閣」では川崎隆生西日本新聞社長と食事をしているが、ここは絶品だが、干し鮑のステーキが含まれる最上級のフルコースが12万円だという。  安倍首相と麻生財務相が行ったのが、帝国ホテル内にあるフレンチ「レ セゾン」。芝公園の「クレッセント」も行くらしい。  このところはイタリアンもよく使う。赤坂の「パスタテーブル イルカシータ」はカジュアルな店だが、政治家が使う店としてはどうかという評価がある。 「キャンティ飯倉片町本店」でも政治家たちと会食している。古くからあるイタリアン風洋食屋だが、夜のコースは1万5,000円からだ。  浅草の鳥料理専門店「野鳥 鷹匠 壽」と銀座のステーキ「かわむら」は最上の店といわれるそうだが、ステーキ屋のほうは一人5万円以上だというから庶民の行ける店ではない。  このメニューを見る限り、持病の悪化はないようだが、この病はストレスがたまると再発するらしい。来年も美食三昧できるか、入院して流動食になるかはアベノミクス如何にかかっている。私は流動食のほうになると思うのだが。  女優・児島美ゆきが高倉健と交際していた日々を告白している週刊現代を、MAISON TROISGROSのインスタントコーヒーを飲みながら読み始めた。 「男女の仲になったデートの日の別れ際、彼が、『これからは僕のことを剛ちゃんと呼んでください。本名は小田剛一ですから』と言ったんです。二人の仲を縮めたかったのか、それとも『俳優・高倉健』ではなく、一人の男として私と付き合いたかったのか、それはわかりません」  とうとう出てきたという気持ちと、なぜ児島なんだという気持ちがない交ぜになる。健さんだったら、大原麗子か吉永小百合との「忍ぶ恋」が似合うのに……。  そういえば、歌手の石野真子を熱心に口説き落としたと書いた週刊誌もあった。女性の好みは人それぞれ。健さんはこういうタイプが好きなのかもしれない。  当時、健さん52歳、児島31歳。児島がテレビドラマ『北の国から』で富良野のスナックのホステスを演じたのを健さんが見て、田中邦衛を介して「会いたい」と伝えてきたという。日に何度も電話があり、「うちにコーヒーを飲みに来ませんか」と誘われ、彼のマンションへ行く。結ばれたのは2度目に訪れたとき。 「寝室の大きなダブルベッドで。彼は体は筋骨隆々でしたが、やさしい人でした」(児島)  彼女は彼のためにステーキや生姜焼き、肉じゃがなどを作る。黙々と食べる健さん。終わると、いつの間にか食器を洗ってくれていた。 「とにかく、時間のあるときには、映画を観るか(マンションに小さな映写室があった=筆者注)、腹筋や腕立て伏せをしているか、あとは洋服の整理(笑)。セータを畳んだり、シャツなどを並べたり、整理整頓が趣味のような人でした」(同)  健さんは警察無線や消防無線を聞くのが好きだったという。児島が茶目っ気たっぷりにヌードダンサーの真似をすると、顔をほころばせ手を叩いて子どもみたいに喜んだそうだ。 「ある日、彼に膝枕をしてあげたら、彼はふいに、『幸せだなぁ。こんなに幸せでいいのかなぁ……』驚いて彼の顔を見ると、目に涙まで浮かべていたんです。膝枕ぐらいで泣くなんて、と驚くと同時に、『普通の幸せを、こんなに恋しいほど求めている人なんだ』と、私まで切なくなって……」(同)  スーパーへ一緒に行って、児島が買い物袋を抱えてクルマまで戻ってくると、こう言ったそうだ。 「剛ちゃんはこういうことがしたかったんだ」  それほどまでに彼の生活は孤独で、ストイックだったと児島は話している。  そんな生活が300日続いた。だが2人のことが芸能誌で報じられ、健さんから「しばらく会えない」と言われ、世間体が大事で私を捨てたと怒った児島は、彼のもとから去る。そして30年がたち、「あなたの気持ちをわかってあげられなかった」という詫び状を送った直後、高倉健の悲報が届く。  児島は「人間・小田剛一も、本当に優しく、温かい人だったことを知ってほしい。面白くて気取らず、人間くさい、愛すべき人でした」と語る。  こうした健さんとの思い出を持つ女性はほかにもいるはずだから、名乗り出てほしい。人間・高倉健をもっともっと知りたくなってきた。 【追記】私がプロデュースしたノンフィクション作家・佐野眞一氏の『ノンフィクションは死なない』(イースト新書)が発売されました。週刊朝日で始めた橋下徹大阪市長についてのノンフィクションが第一回で打ち切りになって以来、沈黙を守っていた佐野氏が、その間にもう一度ノンフィクションについてじっくり考え、どういう結論に達したのか。ぜひ読んで下さい。

サンタ狩りを頑張る勇者たちへ……SODからの救援物資(クリスマスプレゼント)!

96705e14.jpg  12月24日あなたはどうお過ごしですか?  もし恋人と過ごそうなどと考えている軟弱者なら、今すぐこの記事から去ってください。今すぐに!!!  今年のサンタ狩りが例年以上に激しくなると聞いたSODから、少しでも癒しを与えたいと、聖なる夜に一人で戦う勇者たちへ、救援物資が届けられました!  今回、その救援物資の情報をお届け致します。  気になる物資内容とは……。  24日、25日、両日限定でSOD作品“100本”無料で配信! 企画モノ・熟女モノ、MM号、単体女優、数々の名作をこの2日間、無料で視聴できるらしいです! P9250302s.jpg jukushomono___.jpg  サンタ狩りの小休止に、少しでも癒されてみてはいかがでしょうか。  救援物資の受け取りはコチラから! logo_1po3bu-6256dbce98ef1156d69ef561f020572f.png  皆様のご武運をお祈り致します!  By ソフト・オン・デマンド

親フラならぬ“子フラ”! もしも下着姿の母親が「ニコ生でエロトーク」していたら……

ヲタ系ITライターと日刊サイゾー新米編集者が、ここ最近、ネットで話題になったいろいろな出来事について語るコーナーです。

ニコ生でエロトークしていた母親に、子どもが突撃!

  ITライター・Dr.T ニコ生で、久しぶりに事件が発生したよ! 今度は親フラならぬ、子フラだ! 新米編集者・アキ ちょっと待ってください! ずいぶん興奮してますけど、何を言っているかぜんぜんわからないので、説明をお願いします。 Dr.T おやおや、それは失敬失敬。 アキ 今日はいつにも増して、ムカつきますね。 Dr.T  いつも多少はムカついてたの!? ……まぁそれはともかく、ニコニコ生放送といえば、かつては炎上の温床みたいにいれていたサービスだったよね。ここのところはちょっとおとなしい印象があったんだけど、久しぶりにネットで話題になる出来事が起きたんだよ。「子フラ」といって、生放送に子どもが映り込む事件がね。 アキ 何か問題があるんですか? っていうか、子フラとか、そんな専門用語まであるんですね……。 Dr.T  子フラっていうのは、めったにないけどね。もともとは子どものほうがニコ生をやっていて、その途中で親がカメラに見切れたりすることを「親フラグ」、略して「親フラ」と呼んでいたんだ。子フラはその逆だね。ニコ生はご存じ、中高生の配信が多いから、親フラはあっても子フラは珍しいんだ。 アキ なるほど、つまり今回は親がニコ生をやっていたところに、子どもがやってきた、と。でも、それの何が問題なんですか? 別に親がニコ生やっていたっていいと思うんですが……。 Dr.T  母親がリスナーを相手に、下着姿でエロトークしていても? アキ えー!? Dr.T  そう、今回の事件は、母親が下着姿で自分の胸をもんだり、カメラに顔を近づけて舌でベロベロやっているところに子どもがやってきてキレた、という状況だったんだ……。 アキ それは……きつい……っていうか、文字にしただけでも、ものすごい破壊力ですね……。 Dr.T  しかも、子どもは中学生くらいで、思春期。そんな大事な時期に、母親がニコ生でエロトークかましてたら……ねぇ。 アキ 同情しちゃいますね、なんか……。 Dr.T  一部始終は録画されてニコ動にもアップされているけど(http://www.nicovideo.jp/watch/sm25002338)、娘に罵倒されて、最後にはお母さんもさすがにこたえたのか、涙ぐんでいる姿が映っているね。 アキ いやまぁ、そこだけ見たらかわいそうにも思いますけど、それ以前にやってることがやってることですからね。 Dr.T  なんだろう、ストレス解消法だったのかな。それがダメとは言わないけど、家族がいる場合は気を遣ったほうがよさそうだね。 アキ Dr.Tも脱ぎながらエロトークしてみたら……って、需要ゼロか。 Dr.T  勝手に想定して、勝手に納得するのやめてくれる!?

家入一真さん、嫌われ者であることをネタにしたサービスを開始

 
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Dr.T  家入一真さんって、昔このコラムで取り上げことあったっけ? アキ どうでしたかね……あった気がしますけど。 Dr.T  ま、いいか。えっと、家入さんはもともとIT企業の社長をやっていた人なんだけど、辞めてからは自由人として、いろいろなウェブサービスを立ち上げたり、都知事選に出馬したりしている人なんだ。こう書くとすごく精力的に見えるけど、実際はひょうひょうとしていて、あまりやる気を表に出すタイプではないんだ。それに、過去にはいろいろなモメごとも起こしている。詳しくは、検索するといろいろ出てくるよ。 アキ ……長々と書いておいて、結局、検索しろでまとめるんですか……。それで、その家入さんがどうしたんですか? Dr.T  また新しいウェブサービスを始めたんだ。その名も「アンチ家入ダッツカム」(http://anti-ieiri.com/)。3万円支払うと、購入者のために「家入さんが一日何もしない」んだ。ツイートもしないし、家からも出ない。何もしないらしい。自分が嫌われていることを逆手に取ったウェブサービスだね。正直、家入さんの普段のいい加減さはちょっと仕事したくないレベルだけど、今回のはちょっと面白いと思った。 アキ でも、誰が買うんですかね……。 Dr.T  誰も買わないだろうね。別に、これで儲けるつもりもないんだと思うよ。ただ、家入さんを批判している人たちを、メタ視点から茶化すことで余裕を見せたかったのはあるんじゃないかな。「わかっててやってるんですよ」感を出したいというか。 アキ そのためだけに、こんな大掛かりなサイトを……。 Dr.T  ま、これまでの傾向を見れば、そのうち、いつの間にか閉じてるんじゃないかとは思うけどね! アキ Dr.Tも「一日働かない権利」を売ったらどうですか? 1,000円くらいで。 Dr.T  もし365日買われてしまったら、年収36万5,000円になるんですけど!

サイバーエージェント子会社が運営するバイラルメディア「BUZZHOUSE」が画像の無断使用で問題に

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Dr.T  今週の炎上案件は、サイバーエージェント……の子会社であるWAVEST。ここが運営するバイラルメディア「BUZZHOUSE」が、砂糖るきさんの写真を勝手に使用したバナー広告を表示していたんだよ。それを発見した本人が、ブログやTwitterで怒りを表明したってわけ。 アキ あらら……無断使用じゃ言い訳できませんね。でも、仮にもメディアがそんなミスをやらかすなんて……。 Dr.T  まぁバナー広告だから、直接「BUZZHOUSE」が絡んでいるのかはわからないけど……。それにしても、迂闊ではあるよね。その後のやりとりは砂糖さんのブログに書かれているけど(http://raimuraimu3.blog113.fc2.com/blog-entry-2.html)、WAVEST社長の松村淳平さんと連絡が取れて、正式に謝罪されたことで手打ちになったみたいだね。 アキ あれっ、なんだかいまいち盛り上がりませんね。 Dr.T  いつもの炎上案件だと、余計なことを言ったりして燃え広がるのが常だから、松村社長の対応はまずまず適切だったってことかな。とはいえ、それ以前には一方的にDMを打ち切ったりして、砂糖さんの怒りをさらに買ってるわけだけど……。それより僕が気になるのは、今回はたまたま本人が見つけて、またかなりの有名人だったこともあって明るみに出たけど、実際はこんなの氷山の一角なんだろうなってことかな。 アキ 知らないうちに自分の写真が使われているなんてことがあっても、気づかないですよね……。 Dr.T  もし、そういう事態になったとき、自分ひとりで対応するのは時間もコストもかかるから、泣き寝入りすることが多そうだよね。まとめて対処してくれる機関があるといいんだけどね。 アキ Dr.Tも気をつけてくださいね! Dr.Tが忘年会でゆるんだおなかを出して踊っていたカラオケでの痴態が、知らない間にバナー広告になってるかもしれませんから……。 Dr.T  それ、こないだの編集部忘年会での話だよね!? バナー広告になったら、流出させたの確実にアキちゃんだよね!? (構成=Dr.T)

“伝説の俳優”松田優作の魂を受け継ぐ『百円の恋』デブニートが放つ、下流人生から起死回生の一撃!

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“伝説の女優”のレベルに達しつつある安藤サクラ。松田優作賞を受賞したシナリオ『百円の恋』を自分の肉体を使って具象化してみせた。
 熱い映画だ。体中のアドレナリンがざわめく、見る強壮剤と言っていい。見終わった瞬間に、劇場から走り出したくなる。11月から公開されているロードムービー『0.5ミリ』で“映画菩薩”と化した安藤サクラが、最新主演作『百円の恋』では“女阿修羅”へと変貌を遂げる。本作で安藤サクラ演じるヒロイン・一子が戦いを挑む相手は“人生に対する諦め”だ。たぷたぷしたお腹の贅肉にきっぱり別れを告げ、自分の前に立ち塞がる“どうにもならない人生”とボコボコの死闘を繰り広げる。生半可な覚悟では勝てないこの強敵を相手に、ずっと下流人生を歩んできた一子はリング上で堂々と打ち合う。一子のこの大勝負は観客を魅了し、興奮のるつぼへと引き込む。他人事とは思えず、拳を突き出している自分がいることに気づく。  一子(安藤サクラ)は32歳、独身。小さな弁当屋を営んでいる実家で、ニート生活を送っている。離婚して子連れで帰ってきた妹・二三子(早織)の息子と1日中ずっとTVゲームをしている。弁当屋を手伝う気はまるでなく、腰回りにはだらしなく肉がまとわりついている。一子のあまりの自堕落さに、二三子がブチ切れた。ジャージ姿のまま実家を飛び出した一子は、仕方なく100円ショップの深夜勤務に就き、近所の安アパートでひとり暮らしを始める。深夜の職場はダメ人間が集う下流社会の縮図だったが、それでも初めての労働は一子に心地よい刺激を与えた。そんな中で一子はバナナマンと呼ばれる客と出会う。いつもバナナしか買わない狩野(新井浩文)は引退を間近に控えたプロボクサーだった。最後の試合でボロ雑巾のように叩きのめされる狩野を観て、一子は自分の体の奥で火が点くのを感じた。狩野が辞めた後のボクシングジムに通い、無謀にもプロデビューを目指してトレーニングを開始する―。  30年以上生きてきて、熱くなれるものに一度も出会うことのなかったヒロインが、生まれて初めて命懸けになれるものに出会うという極めてシンプルなストーリーだ。2012年に新設された脚本賞「松田優作賞」の第一回受賞シナリオの映画化。下流人生からの一発逆転を狙う一子と同様に、脚本家の足立紳、武正晴監督にとってもこの作品は起死回生を狙った勝負作である。
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プロボクサー役を演じた新井浩文も3カ月間ボクシングジムに通った。リング上で、元日本チャンピオンの連打を浴びている。
 テアトル新宿での一般公開を待つ武監督に製作内情を聞いた。『MASK DE 41』(01)や『童貞放浪記』(09)などの脚本を手掛けた足立紳と『ボーイ・ミーツ・プサン』(07)で長編デビューした武監督が脚本づくりに取り組み始めたのは2010年ごろ。「映画の仕事で20年間食べてきたが、仕事がないヤバい状況になった。映画会社が次々と潰れ、見ている景色が違ってきた」と武監督は当時を振り返る。2人とも40歳を過ぎ、思うような映画づくりができず行き詰まっていた。それならば自分たちが観たい映画をつくろうと、2人でプロットを練り始める。いくつかのプロットはできたものの、2011年に大震災が起き、映画づくりはますます厳しくなった。「もう、本当に自分が書きたいと思うものを書きなよ」という武監督の言葉に押されて、足立紳が2週間後に書き上げたシナリオが『百円の恋』だった。 武監督「シナリオライターが本気で書いた脚本はすごいと、手渡された脚本を読み終えて実感しました。でも、そこから2年近くは地獄でしたね。いい脚本があるのに、映画の企画がまるで進まなかった。僕が『モンゴル野球青春記』(13)のロケハンでモンゴルに行っている間に、足立くんは松田優作賞に応募したんです。彼にとっては最後の賭けだったと思います。プロの歌手が『のど自慢』にエントリーするようなもの。もし、これで落ちたら、プロの脚本家としては終わりなわけです。偽名で応募すれば、と助言する人もいたようですが、彼は本名で勝負したんです」  脚本家の丸山昇一、セントラル・アーツの黒澤満プロデューサー、松田優作の妻・松田美由紀という脚本の目利きのできる松田優作ゆかりの審査員たちによって、応募数151通の中から「第一回松田優作賞」に選ばれたのが2012年11月。そして2014年2月、700名を越えるオーディション希望者からヒロイン・一子役に選ばれたのが安藤サクラだった。もともと中学時代にボクシングを習っていた安藤サクラだが、撮影前の3カ月間は高田馬場のボクシングジムに通い、トレーニングを重ねた。武監督の要求は「プロテスト合格レベルに見えること」。当初の脚本では30歳過ぎた女性がボクシングを始めるという緩いレベルを想定していたが、安藤サクラの身体能力が高いため、ハードルを高くした。集中トレーニングの甲斐があって、ジムの会長から「プロテストを受ければ」と勧められるほどに達した。だが、女優・安藤サクラの真髄は、ただ単にハードなトレーニングを乗り切っただけではない。2014年7月、限られた撮影期間の中、安藤サクラはわずか10日間でお腹をたるませたニート女からプロボクサー然としたシェイプアップされたボディへと自分の肉体を表現してみせた。人間の体は自分の意志次第でここまで変わるのかという驚きがある。『レイジング・ブル』(80)で名優ロバート・デニーロが見せたデニーロアプローチならぬ、サクラアプローチである。撮影期間の短かさを考えると、安藤サクラの凄みがより際立つ。
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ボクシングシーンだけでなく、濃厚な濡れ場もあり。安藤も新井も、俳優として持っているものすべてを出し尽くすことを求められた。
 安藤サクラ演じる一子の熱気に、共演者たちも激しく感化されている。一子がボクシングを始めるきっかけとなる狩野役の新井浩文も3カ月間トレーニングを続け、プロボクサーの体型になってみせた。一子とド派手なケンカを演じる妹・二三子役に選ばれたのは早織。『帰ってきた時効警察』(テレビ朝日系)でコメディエンヌ的な魅力を見せていた彼女も、一子役を求めてオーディションを受けていた。一子役は逃したが、彼女が演じる二三子も子連れのバツイチという人生の崖っぷちを生きる女であることをヒリヒリと感じさせる。深夜の100円ショップに集う根岸季衣、宇野祥平、坂田聡らの“残念な人たち”ぶりも効果的なボディブローになっている。ドブ川のような下流社会がきっちり描かれることで、一子のボクサー姿がいっそうスクリーンに映える。  そしてクライマックスは、一子のプロデビュー戦だ。試合のシーンは8月1日に新宿FACEを借りて1日がかりで撮り切った。安藤サクラの変身ぶりに目を見張るが、対戦相手を務めた若手女優・白岩佐季江も大熱演で応える。彼女も同じジムに通い、安藤サクラと1カ月間試合シーンに向けて合同トレーニングに打ち込んだ。ボクシングを少しでも齧った人ならご存知だろうが、グローブを付けたまま1ラウンドずっとパンチを放ち続けることは常人にはまずできない。1分も持たずに腕が上がらなくなる。それを彼女たちは1日中続けた。早朝から深夜までリング上で何度も何度も繰り返し闘い続ける2人を観て、立ち会ったボクシング関係者は「女優はここまでやらなくちゃいけないのか」と唖然としたそうだ。試合の最後に一子が見せる壮絶な表情は、もはや役づくりとか演出とかを完全に越えた“逝っちゃった”ものになっている。  リスクを伴う冒険に挑んだ人間にだけ、新しい道が開ける。全力を出し切って辿り着いた先に、少しだけ新しい世界が顔を覗かせる。でも、新しい世界への扉が開いているのは、ほんの一瞬だ。死にもの狂いで闘った直後に、その扉の向こう側に飛び込まなくてはならない。そして、扉の向こう側で待っているのは、心安らぐ楽園ではない。さらに過酷なハイレベルな闘いが待ち受けている。一子にとって、本作に関わったスタッフやキャストたちにとって、本当の闘いがそこから始まる。上映を見届けた観客も、劇場の扉を開けた瞬間から新しい何かが始まるはずだ。 (文=長野辰次)
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『百円の恋』 脚本/足立紳 監督/武正晴 主題歌/クリープハイプ「百八円の恋」 出演/安藤サクラ、新井浩文、稲川実代子、早織、宇野祥平、坂田聡、沖田裕樹、吉村界人、松浦慎一郎、伊藤洋三郎、重松収、根岸季衣  配給/SPOTTED PRODUCTIONS R15 12月20日(土)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー (c)2014東映ビデオ  http://100yen-koi.jp

ユーザーへの福音か? 料金の高止まりか? 波乱を呼ぶ、ドコモの光回線サービス「ドコモ光」

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ドコモ本社(Wikipediaより)
 NTTドコモは、2015年2月から新サービス「ドコモ光」をスタートする。ドコモの携帯・スマホとセットで契約することで、NTT東西の光回線サービスと一緒に割引するという内容だ。NTTドコモユーザーにとってはお得なサービスに見えるが、いろいろと反発を引き起こしている。  まず、auとソフトバンクが異を唱えている。KDDIの田中孝司社長は10月の決算説明会で「ドコモ光」を「脱法的行為」と批判し、ソフトバンクの決算説明会では、孫正義社長は「注意深く監視して管理すべき」と述べた。auは「auスマートバリュー」、ソフトバンクは「ホワイトBB」という、ネット回線と併用することで割引するサービスを提供している。ドコモは自分たちだけ提供できないのは不公平! という言い分で今回のサービスを提供することにしたのだが、なぜauとソフトバンクは何年も前から提供しているサービスにドコモが参入することに反発しているのだろうか? それは、ドコモひいてはNTTの市場独占状態を恐れているためだ。  「ドコモ光」がスタートすると、ユーザーは携帯・スマホも家の光回線も一緒にしたほうが安くなる。さらに「ひかり電話」まで契約すれば、固定電話まで囲い込むことになる。NTTというブランドの力は、依然大きいのだ。さらに、ドコモとNTTの間で不透明な取引が行われると、ライバル企業はコスト面で太刀打ちできなくなる。そのため、NTTグループでサービスを独占させないために、いろいろな規制が設けられていた。しかし、昨今のシェア低減を受けて、規制が緩和されたのだ。  次に、ISP(インターネットサービスプロバイダ)からの反発も招いている。現在、NTTの光回線であるフレッツ光もISPを選択できるが、多くが月額1000円前後の料金設定となっている。しかし、「ドコモ光」ではドコモのISPであるmoperaも利用できるようになる。moperaの料金が月額500円であるため、ほかのISPもこの水準に落とさざるを得ず、それでは赤字になる! と交渉を続けている。  とはいえ、もう発表してしまった以上、来年2月には「ドコモ光」がスタートすることは間違いない。固定回線のキャッシュバック合戦になったら、auはそれなりの対応をするという。ソフトバンクは、「ドコモ光」と同様、NTTから光回線を卸してもらい、セット割サービスを提供する予定だ。  短期的に見ると、固定回線とのセット割に加入すれば、割安になることだろう。しかし、そうなるとMNPでのキャリア乗り換えが簡単にできなくなる。また、すでに圧倒的なシェアを持つドコモとNTTがさらにユーザーを囲い込んだ場合、通信料金の価格競争が起きにくくなる。NTTグループが市場を独占することにより、料金が高止まりするのだけは避けてほしいところ。  業界の多くの企業が反対しているのに、規制緩和にこぎ着けたドコモの政治力に舌を巻く。ライバルの隆盛も、ドコモの死んだふり戦略なのか? と疑いたくなるほど。ユーザーはドコモが通信市場を焼け野原にしないように、公平な競争が行われているかどうかチェックしていく必要がある。目の前の餌に釣られると、将来たっぷり利子を付けて回収されかねないからだ。 (文=柳谷智宣)

薄給の現役CAが社内で売春サークル?「顧客はパイロットで、1回5~8万円」

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週刊文春」12/18号 中吊広告より
今週の注目記事 第1位 「進次郎の乱」(「週刊文春」12/18号) 第2位 「高倉健『秘録』」(「週刊文春」12/18号) 第3位 「現役CAたちが赤裸々告白」(「週刊ポスト」12/26号) 第4位 「『ミシュランガイド』は本当にありがたいか?」(「週刊新潮」12/18号) 【大論争】 「やしきたかじん」の妻をめぐる報道合戦 真実はどっちだ! 「故やしきたかじん『遺族と関係者』泥沼の真相」(「週刊新潮」12/18号) 「『林真理子さんの疑問にお答えします』百田尚樹」(「週刊文春」12/18号) 「百田尚樹さん、なぜ、私に取材しなかったのか」(「週刊朝日」12/19号) 「袋とじ 家鋪さくら独占手記『重婚疑惑』『直筆メモ捏造疑惑』すべてに答えます」(「フライデー」12/26号) 「書かれなかった『殉愛』妻(33)の裏面」(「女性自身」12/30号)  先週、林真理子が文春で、やしきたかじんの闘病生活をつづったノンフィクション『殉愛』(幻冬舎)にまつわる「騒動」を、どこも報じないのはおかしいと書いた。  その“剣幕”に驚いたのであろう、文春は著者である百田尚樹に弁明させ、新潮は5ページも割いて「『遺族と関係者』の泥沼の真相」と題した特集を組んでいる。週刊朝日は、たかじんの最初の妻との間にできた一人娘、H子さん(41)のインタビューを掲載。  重婚、たかじんのメモの筆跡、カネ目当ての結婚ではないのかという「疑惑」は一掃されたのか。娘と妻の言言い分はどちらが正しいのか、読み比べてみた。  百田は文春で、重婚の事実はないと言っている。さくらはイタリア人と結婚していたが、2012年の3月に離婚し、たかじんと入籍したのは13年10月。これは、戸籍を見て確認しているという。ちなみにたかじんが亡くなったのは、入籍からわずか4カ月足らずである。  彼女には離婚歴があるが、彼女の過去を問題にして「悪女」にしようという世間の悪意は理解できない。たかじんの最後の2年間を献身的に支えたのは、紛れもない事実だと突っぱねる。  だが、後述するように遺産をめぐって不可解なことが起きているため、「もちろん人の心の奥底に何が潜んでいるか、見えないところはあるでしょう。しかし私は、自分の目に曇りがあったとはとても思えないのです」と、予防線を張った結び方をしている。  新潮では、メモの疑惑は「あるサイト」(どこかは書いていない)の求めに応じた日本筆跡鑑定協会指定鑑定人の藤田晃一氏が鑑定した結果、「あのメモはたかじん氏の真筆」だという。  問題を複雑にしているのは、百田が本でも書いている、たかじんとさくらさん対H子さんのこじれた関係である。  さくらさん側は、たかじんは娘を嫌っており、彼が食道ガンだとマスコミで報じられたとき、H子さんから「なんや食道ガンかいな。自業自得やな」というメールが来て、たかじんが激怒したことや、見舞いに一度も来なかったことを挙げて、娘の不実を言い募っている。  H子さんは朝日で、離れて暮らしてはいたが、クリスマスにはプレゼントを買ってもらったり、大人になってからも年に1~2回は会っていて、決して仲の悪い親子ではなかったと反論している。  また、たかじんを偲ぶ会でさくらさんが挨拶した際、H子さんが大きな声で野次を飛ばしていたと本で書かれたが、そんな声は出していないと言っている。H子さんの弁護団は、その会の進行を記録した録音を確認したが、野次は聞き取れなかったとしている。  両者の言い分はまったく違っているが、ここで私が疑問に思うのは、百田はノンフィクションと銘打っているのに、H子さんに一度も取材をしていないことである。看護の話だから、数メートル四方だけのことさえ分かればいいというのかもしれないが、たかじんは女性関係も含めて、極めて複雑な人生を抱え、死と向き合っていたはずである。  そうしたノンフィクションを書く場合、最終的には取り上げないかもしれないが、たかじんの唯一の娘の話は聞いておくのが常道である。百田の得意な「ノンフィクション・ノベル」という不思議なジャンルのものを書くなら、そうしたことは必要ないのかもしれないが。  さくらと実娘の間で一番こじれているのは、たかじんの遺産をめぐる問題で、遺産は総額で8億円ともいわれているそうである。遺言には「6億円程度を大阪市などに寄付し、娘H子には相続させない」と書かれているという。  そのほかにも金庫に2億8,000万円のおカネがあったというが、そのうち1億8,000万円は、さくらさんがたかじんと「業務契約を交わしていて、毎月一定額の支払いを受ける約束になっていた」から、彼女のものだと主張している。  夫婦なのに業務委託契約を結んでいた? 仕事内容は「セクレタリー業務」となっていると新潮は書いている。そのほかにもさくらさんは、元マネジャーに対して使途不明金の返還請求訴訟を起こすこと考えているそうだ。  失礼だが、こうしたことが事実なら、このさくらという人物、カネに恬淡とした女性ではないようである。  朝日は「Hさんに取材せずに作品を世に出したことに問題はなかったのか。幻冬舎と百田氏に見解を尋ねたが、『現在係争中であり一切の回答を差し控えさせていただきます』」と書いている。  ちなみにH子さん側の弁護士は、私と旧知の講談社の顧問もやっている人間である。  フライデーにはさくらの「告白手記」とたかじんの「遺言書」が、ご丁寧に袋とじになって載っている。  売りは丸ごとさくら側の言い分と、遺言書にある「全ての現金は・家鋪さくらに相続させる。遺言者は、子である家鋪(旧姓)(実名)には、遺言者の財産を相続させない」と書かれてある部分であろう。  文春は百田尚樹の弁明。新潮はさくら寄りの記事の作り方。フライデーは100%さくら側。娘の言い分をそのまま載せているのは、週刊朝日だけ。これを見るとメディアに対する百田の「圧力」が強いことがよくわかるが、ここに女性自身が参戦した。 「これまで本誌は3年近くにわたり、たかじんさんの親族へ取材を重ねてきた。そこで彼らが語っていたのは、ぶっきらぼうながらも親族への愛情を忘れない彼の姿があった」  H子さん側に、頼もしい助っ人が現れた。  女性自身は、さくらさんがたかじんと出会った当初、彼女は彼を知らなかったと証言しているところを衝いている。  彼女は兵庫県明石市に育ち、地元の商業高校を卒業している。彼女の同級生がこう語る。 「彼女は幼い頃から明石に住んでいましたよ。たかじんさんは、当時からかなりの人気者でしたから、この辺で彼を知らないのは、東京でタモリさんや北野武さんを知らないと言っているようなものです。ありえないでしょう?」  重婚疑惑についても、こう指摘する。 「さくら氏は12年3月に日本国内での離婚が成立したと疑惑を否定。だが、行政書士の荒木康宏氏はこう語る。『原則的に国際結婚や離婚は双方の国で書類を提出しなければなりません。イタリアで離婚届を提出していた場合、離婚するにはまず別居の申し立てが必要です。そこから3年後を待って裁判所へ申請をし、離婚が成立するのです』さくら氏は『離婚に向けての話し合いを始めたのは’11年5月』と語っている。イタリアで結婚届を提出していれば、離婚が成立するのは、どんなに早くても’14年5月以降となる。日本国内で重婚とはならないため違法性はないが、彼女が主張するように“正統な結婚・離婚だった”と言えるのだろうか」 と、疑問を呈している。  たかじんが2度目の結婚&離婚した女性がいる。本の中ではたかじんが「彼女がヨリを戻したいと言ってきているが、その気はない」といい、彼女が葬儀でさくらに「グロイよ」と言ったと書かれている。彼女の親族は憤りを隠さず、こう語っている。 「本が出て、すぐ彼女から怒りのメールが来ました。『そんなことは絶対に言っていない』と言っていました。それに、ヨリを戻したいと言っていたのは逆。たかじんさんは彼女にずっとラブコールを送っていましたから。彼女は別の男性と結婚しています。それでもたかじんさんは諦めきれず、私にも『なんとか(前妻との)仲を取り持ってほしい』と言ってきたんです」  女性自身も、前の妻へのたかじんさんの思いについては、生前の彼を知る複数の人が同様の証言をしていると書いている。闘病中もたかじんから連絡があって、細かく検査の数値や治療法などを知らせてきて、何度も復縁したいと伝え、ついには彼女に最期を看取ってほしいとも言っていたそうだ。  最期の頃にはたかじんからの連絡は途絶えたが、それはさくらがたかじんの携帯に登録されていた彼女の電話番号を変えてしまっていたからだと分かったという。  H子さんはこう話す。 「さくらさんに、父との間を取り持ってもらいたかった、とは思いません。ただ、もし彼女が本当に父を愛していたならば、たとえ父が何と言おうと、最期は家族と会わせようとするのではないでしょうか。そして父が亡くなったら、その家族をおとしめるような本などは決して書かせないと思います」  彼女が提訴したのは、百田が『殉愛』に書いた自分に対する記述が「プライバシー侵害と名誉毀損に当たる」ということである。  この著者は、02年に最高裁判所が柳美里著『石に泳ぐ魚』(新潮社)について、モデルとされた原告の主張通り「この小説はモデルの女性のプライバシーを侵害している」と認定し、出版差止めと慰謝料の支払いを命じたことを知らないわけではあるまい。この場合、モデルの女性には事前に書くことを伝えてあったはずだ。  ましてや、この本はノンフィクションである。にもかかわらず、実娘側の取材や了解を取っていないのだから、個人的には、この裁判は百田側に厳しいものになると思う。  そこのところを出版社系週刊誌はどう考えているのだろうか。見解を聞かせてほしいものだ。  わたしは東京に住んでいるから、「やしきたかじん」という人がどれほどの人気があるのか分からない。本音でズバズバものをいうキャラクターでカリスマだったらしいが、もし生きていたら、この騒動に対してなんと言うのであろうか?  ここまで騒動が広がったのも、作家がものを書くときに欠いてはならない関係者への「配慮」を怠ったことからである。  百田の『永遠のゼロ』や『海賊とよばれた男』を出している講談社の週刊現代はこの話題について、今週も触れていない。よほど百田が怖いのか。  後藤正治が朝日新聞の「天声人語」を書いた希代の名文家、深代惇郎について書いた好ノンフィクション『天人』(講談社)の後書きに「文品(ぶんぴん)」という言葉が出てくる。深代の文章には文品があった。百田という物書きにこれを求めるのは、ない物ねだりであろう。  お次は新潮。このほど出された『ミシュランガイド』東京版は、「本当にありがたいか」と突っ込みを入れている。  今回話題になっているのは、ラーメン屋が22店も収録されたことだ。立川談志は「ラーメン屋なんてまともな料理ができないヤツがやるもの」と切って捨てた。私はそこまで言わないが、ラーメン屋を入れたり、08年版は150店だったのが今年は226店にもなり、5,000円以下で食べられる店を入れると551店ものバブルとしか言いようのないミシュランの編集方針には首を傾げざるを得ない。  判断基準が明確でないという批判は前からあるが、あまりにも大衆迎合であり、どじょう料理の名店『飯田屋』を「池波正太郎が愛したという『どぜう汁』もおすすめ」とあるが、「飯田屋といえば、本来は永井荷風が連想されて然るべきです」(ある好事家)と指摘しているように「勉強不足」も目立つようだ。  私は三つ星レストランとは無縁な食生活を送っているからミシュランなどどうでもいいが、居酒屋情報は比較的まめに集めている。  こちらも、なかなかいい店に出会うのは難しい。居酒屋評論家なるものを自認している某氏が京都で勧めていた、中京区にある「H」という店に先日行ってみた。漬け物と肉がうまいという。確かにぬか漬けの盛り合わせは450円でなかなかだったが、豚やホヤの塩辛、なまこなどを頼んでみたが、居酒屋にしては量が少なすぎる。キャベツのなんとか炒めなら腹の足しになるであろうと頼んだが、これまた小皿にほんの少しで500円。  おまけに焼酎のお湯割りも、料亭並みの少なさ。白ワインのグラスを頼んだら、まずいのなんの。仕方ないのでそこを出てラーメン屋に飛び込み、餃子とラーメンとビールを頼んで一息ついたが、あんな店には二度と行かない。  この評論家氏のおすすめの店にはいくつか行ってみたが、確かに料理のうまい店もあるが、値段が高い。これでは居酒屋ではなく、割烹ではないか。高くてうまい店なら教えてもらう必要はない。安くてうまくて居心地のいい居酒屋など、こうした評論をしている人間には探せないのだろう。困ったものだ。  スッチーが高嶺の花だった時代は、確実に終わりを告げている。昔のデパートガールと同じ道をたどりそうである。古いね~。  ポストによると、CA(キャビンアテンダント)が高給取りで、30歳で年収1,000万円といわれていたのは20年以上も前の話。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、04年の25~29歳のCAの平均年収は約498万円だったが、13年は約391万円。10年間で100万円以上も減少したそうだ。  そのためばかりではないだろうが、身体を張ってアルバイトをするCAがたくさんいるのだそうだ。深田恭子似の30歳のCAはこう告白している。 「私なんてまだおとなしいほうですよ。羽田空港には巨大なCAのロッカールームがあるんですが、みんなでバイトの結果を報告し合っています。この前、大きな声で“3日もステイしたのに2人だけ。6万円しか稼げなかった”とかこぼしていた子がいました」  CAの給料の低下は、08年のリーマンショック以降に加速した。同じ彼女が続ける。 「07年入社のCAが数年前、稼ぎたいCAを集めて“売春サークル”を作っていたと社内で噂になっていました。顧客はパイロットで、彼女に電話を1本入れれば、ヤレるCAを紹介してもらえるんです。女衒役ですよね。1回5~8万円ぐらいだったと聞いています。ただ、少し前に幹部の耳に噂が入ったことがきっかけで、その女性は辞めちゃったようです。それでも、サークルにいたCAは今も社内に残っているので、そういうバイトが今も続いているんです」  現役CAの在籍を謳うデリヘルもあるという。別のCAがこう語る。 「女の子に、CAの専門用語や立ち居振る舞いなどを教えるバイトを先輩に紹介してもらったのがきっかけでした。もちろん自分が働くつもりなんてまったくなかった。でも、お店のイケメンマネージャーに“会員制の高級デリヘルを紹介する。キミは本物だし若いから90分6万円でも使命が付く”と言われて……。今しかできないことだから、お休みのときだけ出勤しています」  そうした状況を、会社が知らないわけではないという。国内大手航空会社の人事関係者の話だ。 「CAとパイロットの交際や浮気、ステイ先での情事などが多数報告されており、問題視されています。特にステイ先でパイロットを誘惑するCAを『ピンクCA』と呼び、彼女たちの名前をリスト化した『ピンクファイル』も作成されています。今やネットの掲示板にCAの性生活が暴露されるケースもある。会社として、彼女たちの業務外の行動にも注意しなくてはいけなくなった。フライト前に“あの子はピンクちゃんだから、気をつけてください”とキャプテンに忠告するケースも実際にあります」  スッチーがCAと名前を変えたのが凋落の始まりだと、私は思っているのだが。  さて、文春で鷲田康が「ファンの多くは映画の中の高倉さんの姿を見て、日本人としてのあるべき姿を学んだのではないでしょうか」という長嶋茂雄の言葉を紹介しているが、高倉健は「昭和の男」の最も良質な面を我々に遺していってくれたと思う。  月刊の文藝春秋が「病床で綴った最後の手記」を載せている。期待して読んでみた。短いものである。  健さんらしく諸行無常で始まり「僕が最初にそれを味わったのは、終戦、あの八月十五日」だったと書き出す。  大学を卒業して東映のマキノ光雄に見出されたが、演技ができず見学してろといわれ屈辱を味わう。昭和残侠伝などでスターの座に駆け上がるが、同じような筋立てで精神的にも肉体的にも追い詰められ、撮影所を抜け出して数十日間の孤独なストライキをした思い出や、大阿闍梨酒井雄哉氏との出会いと親交、映画『八甲田山』の厳しかった撮影現場について書き進めている。  死の4日前に書き上げて編集部に送ってきたそうだが、読む限り、死が迫っているという切迫感や悲壮感は感じられない。『八甲田山』の監督・森谷司郎がロケ中に酔っ払って、「健さんは、どうしてそんなに強いの?」と泣きながら抱きついてきたとき、「僕はしらふで、『生きるのに必死だからですよ』と、つい本音が口を衝いた」とあるが、ここが人間高倉健の真骨頂か。  これよりも、文春の「40年来の“付き人”が初めて明かす高倉健『秘録』」のほうが読ませる。これが今週の第2位。  西村泰治といい、健さんとの出会いは1968年の『祇園祭』で、彼は東映京都の製作スタッフだったが、映画にちょい役で駆り出されて間近で見た健さんのかっこよさに痺れ、主演の中村錦之助に頼んで会いにいったのが最初だという。  健さんがことのほか気に入ったらしく、西村のことを「やす」と呼んで、京都に来るときには彼のところによく泊まったそうである。  異父姉が数億円の借金を作り、結婚していた江利チエミがこれ以上健さんに迷惑をかけるわけにはいかないと離婚したばかりの時、チエミから電話がかかってきたところに居合わせたという。 「『健さん、もう一度、一緒になれないかしら』と言ってきたことがあった。そしたら健さんは『一度別れるって新聞で発表したんだから、いまさら戻るわけにはいかんだろう』と。健さんは、自分にも他人にも厳しい人。チエミちゃんに諭すようにこう言ったんです。『おまえがいくら謝っても……。もっと……もっと早くに、なんでそう考えなかったんだ。こうなった以上は、もう一緒になれない。戻れない』」  だが健さんは、ずっとチエミのことを愛していたと思うと語っている。撮影所の楽屋で、チエミの『テネシー・ワルツ』を黙って聞いていることが何度もあったという。チエミが亡くなったときも、チエミの自宅の裏に回って1時間以上手を合わせ、その後、2月の厳寒の中、比叡山の飯室不動堂の滝に打たれに行ったという。  ある騒動で健さんから絶縁され、3年もの間近寄れなかったとき、取りなしてくれたのは吉永小百合だったという。西村の息子の結婚式には、健さんと小百合が出席してくれたというから羨ましい。  この中にも出てくるが、撮影が終わると必ず立ち寄った「花の木」という健さん行きつけの喫茶店がある。 「夜ふけまでずっとコーヒーを飲んでリラックスするのが日課だったんです。何杯もコーヒーを飲むから、解散するのは朝の三時くらい」(西村)  先週、所用で京都へ行ったとき「花の木」へ行ってきた。烏丸線の「鞍馬口」からすぐのところで、下賀茂神社が近くにある。l  一見どこにでもある古い喫茶店。前の道路が広いからクルマを止めるにはいい場所だが、やや侘しい佇まいの店で、本当にここかなと思った。  朝8時からやっている。混むといけないので10時過ぎに入店。扉を開けて入ると先客は2人。右手にカウンターがあり中年の女性がいる。ボックス席は6席ぐらいか。若い女性が和やかに迎えてくれた。  やや暗めの照明は落ち着いた雰囲気で居心地がよさそうだが、健さんが好きだった乃木坂の「カフエ・グレコ」とも「イノダコーヒー」とも違う。どこかしら「らんぶる」に似ている気がした。モーニングセットが3種類。ホットドッグとコーヒーのセット、450円を頼む。  テレビで見た「花の木」にいる健さんは店の奥に座っていたと思うが、そこにはすでに先客がいる。出てきたホットドックはどうということはないが、コーヒーは香りよくすっきりした味わい。これが健さんの愛したコーヒーかと、思わず涙が出そうになった。  カウンターの奥には、古びたジャン・ギャバンのポスターが貼られている。見たところ、健さんのサインなどは見当たらない。その潔さが健さん好みか。  コーヒーのおかわりを頼んで、健さんが好きだったギャバンの写真を見つめる。健さんは一人でもクルマを飛ばして、ここへ来たという。世界的な名優と謳われたギャバンを、どんな気持ちで見つめていたのだろうか。二人に共通するのは、出てきただけで絵になるところだ。健さんありがとうございました。そうつぶやいて店を出た。  案の定というか、新聞などが予想していた通り、投票率は戦後最低で自民党が圧勝した衆院選が終わった。これからの4年間で安倍首相は憲法改正をやると「明言」しているが、それを阻止する勢力はあるのだろうか。  文春は、選挙中から安倍批判とも思えるような発言を繰り返していた小泉進次郎が、その「期待の星」だと言うのだが。これが今週の第1位。 「たった一人の横綱、自民党はガップリ四つで懐深く、堂々と構えて王道の政治をすればいいのに、降って湧いた解散総選挙は誰も腑に落ちていない」 「今回の総選挙はみなさん冷めている。数字を並べ立て、ハイテンションで、マイクでガンガンやればいいってもんじゃない」 「アベノミクス、実感ありますか? 首を振っている人が多いですね。我々はそこに向き合わないといけない。今回の選挙も、なぜ今解散なのか。そう思っている方が多い」  これは野党候補者の選挙演説ではない。近い将来の総理候補と呼び声の高い小泉進次郎の応援演説なのだ。  進次郎の密着取材を続けている常井健一が、安倍首相並みのハードスケジュールで候補の応援に飛び回っている進次郎のルポをしているが、今回は明らかに変化があると書いている。  200回近い演説を聴いてきた常井が、言葉は巧みだが「聞けば聞くほど、何をしたいのか、わからなくなる」のが進次郎の言葉だったが、政権構想のようなビジョンを語り、新しい自民党を掲げて戦っているという。  だが「末は博士か大臣かと呼ばれた昔の政治家になりたい」「自民党を消去法の結果、選ばれる政党ではなく積極的に支持される政党に変えたい」という言葉から、彼の国家感を感じ取ることは、私にはできない。だが、なんとなくではあるが、現在の安倍政治には批判的で、違う方向を自分は目指すのだと言っているようには聞こえる。  海江田万里民主党代表が絶叫すればするほど、民主党の票が逃げていった。おまけに、本人も落選。共産党に至っては、不破哲三まで引っ張り出して演説させるとは、何を考えているのかと思わざるを得なかったが、反自民の票が流れて躍進した。  わずかな望みは、大勝した自民党が仲間割れして、小泉進次郎が新党結成してくれることしかないとすれば、日本の前途はますます暗い。 (文=元木昌彦)

“悪魔ちゃん父”窃盗逮捕、大物俳優を追い込む“激ヤバ”動画……大手がなぜかスルーする、マル秘スキャンダル

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 今年も残すところ、あと2週間弱。西島秀俊、向井理をはじめ、イケメン俳優の結婚が相次いでいますが、その影に隠れ、亀田三兄弟の次男、大毅が8歳上の一般女性と入籍していたことも、日刊ユーザーならば注目しておきたいところです。おめでとう!  しかしながら、今期、当サイトで人気を集めたのは、そんなおめでたいニュースではなく、20年前に世間を騒がせた“悪魔ちゃん”の父窃盗逮捕や、知る人ぞ知る、あの大物俳優のヤバすぎる性癖など。相変わらず、下世話です。  それでは早速、ランキングをチェックしていきましょう! 第1位 今度の妹は本当にすごいらしい! ヌードグラビアで人気のHカップ美少女、松岡ちなが鮮烈AVデビュー! 最強の素人娘! 第2位 テレビ・新聞が完全スルーした“悪魔ちゃんの父親”窃盗逮捕「覚せい剤の前科も……」 悪魔ちゃんにならなくて本当よかったよ。 第3位 惨敗『FNS歌謡祭』で大物バンドの“口パク疑惑”が波紋! GLAY・TERU「がっかり…」、東野幸治「ショックです」 真相はどうなの? 第4位 サザン桑田佳祐と長渕剛の“30年戦争”よりヤバい!? 『紅白』で椎名林檎が新たな火種に それくらいしか、今年の紅白は話題がないという……。 第5位 致命的なスキャンダル流出で俳優生命の危機? あの大物俳優を追い込む、とんでもない隠し撮り映像 そうです、あの人です。 次点 祝15周年! バッファロー吾郎が語る「大喜利暗黒期と、ダイナマイト関西の“引き寄せ力”」 DVDはなんとなんと8時間収録! 次々点 健常者お断り――Eテレ障害者ドラマ『悪夢』が描く、“普通”の生活 見応えあり。

「常に“人生は戦いだ”と思っている」【加藤有加利/yucat】の『パラレルワールド』は終わらない

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 元祖フリーアイドルで声優のルンルンこと宍戸留美さんが、自らカメラマンとしてかわいい声優さんたちの写真を撮り、さらにアイドルライターの私(小明)がインタビューする不思議な連載の30回目! 今回は元RYTHEM(リズム)、現在は堀江由衣さんや田中理恵さんに楽曲提供もこなすアーティストの加藤有加利/yucatさんが来てくれました! ――本日は加藤さんとしても、yucatさんとしてもいろいろなお話を伺いたいと思います! 初歩的な質問で申し訳ないんですが、デビューのきっかけは? 加藤 高校生の時に、中学からの親友と一緒に『第二の中島美嘉になれる!』っていうオーディションを受けたんですよ。当時はまだ16歳だったから、もう「え? なれるんだ!? なりたい!!」っていう単純な気持ちで受けて(笑)。 ――第二の中島美嘉に!? 私、加藤さんと同じ年で、その年の時も「De☆View」と「月刊Audition」を読みあさっていたので、親近感が湧きます。オーディションってなかなか受からないですよねぇ(しみじみ)。 加藤 あ、いえ、それに合格して、それがデビューのきっかけです……。それから育成期間があって、曲も自分たちで作り始めて、それが運良くテレビアニメ『NARUTO』のエンディングテーマに決まって……もう本当に運だけ(笑)。
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――初めてのオーディションで、そんなことが! そういうのって、すべてやらせだと信じていたので驚きです! ちなみにそのオーディションには、お友達と一緒に合格したんですか? 加藤 そうなんです。でも、そのオーディションの時に、やっぱり聞かれましたね。「どっちかだけ合格って言ったらどうする?」って。 ――うわぁ、気まずい。 加藤 なので、「なら辞めます。違うの受けるんで」って言ったら、そのまま決まりました(笑)。それから、その友達とRYTHEM(リズム)っていう2人組になって、8年くらい続けました。 ――8年ってかなり長いですよね。どうして解散に? 加藤 2人とも、10代の頃に「歌手になって歌いたい」っていう気持ちだけで始めたけれど、楽曲を自分で作って、音楽を届けていく立場になると、お互い成長とともに変わってきたこともたくさんあったので、「これからは、お互いにやりたいことをやってみようか」って。事務所の人は「辞めないで」って言ってくれたんですけど、みんなが止める中を振り切って解散しました。 ――せっかく第二の中島美嘉になるところだったのに……! 加藤 そこはもう、なかったことになってますね(笑)! 中島美嘉さんと同じプロデューサーだったんですけど、はじめの段階から、もう「オーディション名はそれでしたけど、そうはならない」とハッキリ言われましたし(笑)。 ――看板に偽りあり! でも、解散してからはソロプロジェクトのyucat(ユキャット)の活動も始まりましたね。ソロでやるのは、前から決めていたんですか? 加藤 いえいえ、ソロをやるって考えはなかったんですけど、そういうタイミングが来てしまったので(笑)。改めて「自分がどうしていけばいいのか」を考えましたね~。
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――いっそ就活しようかな、なんて思わなかったんでしょうか? 加藤 就職はさすがになかったかな。やっぱり、今まで音楽しかやってこなかったし、音楽しかなかったので、音楽には何かしらの形で関わっていたいと思っていました。それに、今までユニットの活動以外にも、加藤有加利として作家活動はしていたんですよ。声優さんに楽曲を提供したりとか。だから、ファンの方の間では「作家活動に専念するのかな」「もう表には出てこないの?」って心配されていましたね。yucatも3年やってはいるんですけど、表で活動しだしたのは去年からなので。 ――加藤有加利の名義で、声優さんに楽曲を提供し始めたのは、どういう流れだったんですか? 加藤 楽曲提供は2008年からしているんですけど、その時、私がちょっとしたスランプに陥ってしまっていて、RYTHEMで楽曲を作っても採用されなくなってしまったんです。悩むだけ悩んだんですけど、ふと「もしかしたら、この楽曲が悪いわけじゃないんじゃない?」と思い始めたんです。たまたまこのタイミングの曲じゃないとか、RYTHEMのキャラクターに合わないとか、自分が歌う曲じゃないんじゃないかなって。そんな時に、マネジャーが「この曲、違うところに出してみる?」って言ってくれたので、私は「え! そういうことしていいんだ!?」と衝撃を受けて、「是非ともお願いします!」と(笑)。それが堀江由衣さんの曲になったんです。 ――楽曲提供の一発めが堀江由衣!!?? ひゃあああ!! 曲の作り直しや書き直しは大変じゃなかったですか? 加藤 曲については何にも言われなかったんですけど、歌詞についてはスタッフさんに「もっともっとかわいく!」って修正を頼まれました(笑)。なので、私も「この人が歌ってくださるわけだから、この方が自分で発する言葉を調べるべきだ!」と思って、ブログからTwitterからWikipediaから、堀江さんに関するものを全部見て「本当にかわいい方だな、こういう音楽が好きなんだな」っていうのを勉強して、そこから言葉を紡ぎ出しました。あとは、私が「コレを言って欲しい……」みたいなのを散りばめたらOKをいただいて(笑)。それが始まりで、「誰かのために曲を作るのは面白いなぁ」って。だって、初めは“せっかく作ったけどボツになってしまって、日の目をみることができない可哀想な曲”だったんですよ。それが、他の誰かが加わることによって、全然違う曲に成長していくというのが、すごく面白かったんです。 ――他には、田中理恵さんにも楽曲提供されてますね。 加藤 田中理恵さんは10曲入っているアルバムのうち、9曲くらい書いたので、そのアルバムのライブには招待していただいて挨拶もさせていただきました、お美しいお姉様で感動ですよ……!
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――羨ましい~!! 最近では、ぽっちゃり女子専門ファッション雑誌「ラ・ファーファ」(ぶんか社)の人気モデルのユニットの、la BIG3「ぽちゃティブ~BodyもHeartもグラマラス~」って楽曲の作詞も加藤さんと知って驚きました。アレはまた、どういう流れで!? 加藤 la BIG3さんは、yucatとプロデューサーが同じなんですよ。それで「やってみる?」って言われて。 ――プロデューサー、仕事の幅が広いっすね……! 加藤 そういう企画物が好きみたい(笑)。私はしっかりしたコンセプトさえあれば一日で書けるので、何を伝えたくて、何をやるための3人なのかがちゃんと決まっているla BIG3さんの企画なら「コレは書ける」と思ってオファーを受けました。ただ、私はやっぱり暗いところがあるので、そこは大変でしたね……求められたのが、100パーセントのポジティブだったんですよ。 ――「ぽちゃティブ」、そうとうポジティブな歌詞ですもんね。 加藤 実はそこが一番の苦手分野だったんですよ。私の中で、「これは99パーセントのハッピーだな!」と思って送ったら「まだハッピーが足りてない。これは80パーセントだ。100にならなきゃダメだ」ってやり直しになって……。私は“光”の部分を出すために少しだけ“闇”を入れて、より“光”を際立たせるという手法を使うので、「その“闇”はいらないんだ!」っていうのが、思ったよりも難しかった(笑)。でも、そうやって新しい発見が出来るのも、すごく楽しかったです。 ――幅広い音楽をやられてますなぁ~。 加藤 常にこうありたいですねぇ(しみじみ)。 ――ハッピーでコンプレックスを感じさせないla BIG3とは打って変わって、ソロプロジェクトのyucatは、ずいぶん激しいですね。ゴシックなファッションだったり、バンドもガスマスクだったり、そういうアイデアは誰が考えているんですか? 加藤 ぜんぶ私が自己プロデュースしています。今3作出ているアルバムもそうですし、ライブも全部自分で考えて、もう、やりたいこと全部やらせてもらって(笑)。 ――衣装も小道具も凝ってますねぇ。こういうのは、なんていうジャンルのファッションなんですか? 加藤 スチームパンクでやっています。 ――スチームパンク? 加藤 工場とか、レトロなんだけど未来が融合されているような……ファッションのジャンルというよりも、スチームパンクっていう、ひとつのカルチャーかな。 ――ほほ~う……? このネジと歯車がついた耳やゴーグルはどこで売ってるんですか? 加藤 銃なんかの小道具は、私もグッズの販売で出店しているデザフェスで揃いましたよ! 耳とゴーグルは、自分で銅板を切って、ネジや廃棄の部品を接着して……だいたいは、他の人から見たらゴミみたいなものがついているんですけど、この歯車だけは高いんですよ! こういう小道具って、普通に買うと7~8万はするから、作った方がいいな、と思って自分で作りました。海外ではけっこう流行ってるんですけど、日本ではまだ自分で作れる人しかやってないかもしれない。
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――7~8万!? 完全なるビジネスチャンスじゃないですか! デザフェスで売ろうよ!! 10万くらいで!! 加藤 高い(笑)!! ――絶対儲かるよ(鼻息荒く)!! ……話を音楽に戻しましょう、yucatのテーマは『暗黒ファンタジー』とのことですが、RYTHEMとはだいぶ路線が違いますね。 加藤 今までやっていたRYTHEMの曲っていうのは、私の中で“光”の部分で、こうなりたい自分、こうでありたい自分を描き続けてきた感じなんです。だから、だんだん、もっと本性を知ってもらいたくなってきたんですよね。「私にはもっともっと汚い部分があるんだぞ!」って。今まで自分が吐き捨ててきた負の感情だったり、人間の汚い部分を出したくなったんです。私はずっと「良い子でいたい、良い子でいなくちゃ」と思い続けてきたタイプで、本当に良い子で生きてきたから、それが爆発して、今はこんなことに(笑)。だから、そういう小さい頃からの実体験を元に『暗黒ファンタジー』を描けないかなって思ったんです。 ――アルバム『パラレルワールド3』は“戦い”をテーマにしているとのことですが、yucatは一体何と戦っているんですか? 加藤 何と……というよりは、私は常に「人生とは戦いだ」と思っているので。音楽の中でも、ずっと戦って、勝ち取って生きてきたという自覚があるので、常に何かと戦っているんですよ。与えられた家庭環境もそうだし、友達との関係性もそうだし、学校生活だったり、いじめとかも含めて、私たちはずっと見えない敵と、空気と戦わなきゃならないじゃないですか。生きていくためには、それらに立ち向かいながら、頑張って一歩一歩、前に進まなきゃならなくて……。 ――大変!! みんなもっとぼんやり生きてますよ!! ちなみに、一番初めの敵はなんでしたか? 加藤 家庭環境でしたね。私は高校ですぐに家を出たんですけど……けっこういろいろあったので(笑)。子どもの頃って、自分にはその世界しかなくて、どうすることもできないじゃないですか。だから、戦うというよりは、逃げるとか、目をそらすことしかできなかったんです。でも、成長して、自分の意志をもって、世界をひとつふたつ増やしていけば、絶対に変わることがあるとか、自分に力がつけば変えることが出来るっていうのを、yucatを通して伝えたくて。 ――なるほど! 子どもの頃と言えば、加藤さんは小学一年生で聖書を読破したそうですが、なんでまた聖書を? 救いを求めて? その年代の子ども、普通『あさりちゃん』とか読んでましたよ。 加藤 うちは本当に厳しくて、勉強以外しちゃいけない家だったんです。アニメも漫画も一切観させてもらえなかった。今はその反動で大好き(笑)。テレビ番組も教育的なもの以外は観させてもらえなかった。『ドラえもん』『アンパンマン』『サザエさん』のみですね。『クレヨンしんちゃん』はNGだったかな。そういう感じの家庭だったので、読む物は家にある聖書と学校の教材しかなかったんですよ。だから、ちょっと普通ではなくなってしまった感じはありますね。友達ともあんまり遊んじゃいけないし、ずっと家で勉強していなさいっていう方針だったので。
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――勉強や読書以外、どんなことをしていたんでしょう? 加藤 とにかく自分を客観視してましたね。まず一番最初にやったことが「鼻って自分で見えないな」っていう(笑)。がんばって自分で見ようとしても、どうしても見えないから、一度自分をちょっと違うところに置いて、そこから物を見るっていう感覚が発達していって……って、恐いですよね(笑)。 ――う、うん……! ええと、そういう時代に培った世界観がyucatにつながっているんですね。 加藤 そう! あの頃の自分がなかったら絶対にできなかったことなので、それはそれで今は感謝かな……(笑)。yucatの楽曲を生み出すには、自分の負の部分と正面から向き合うことになるので、本当につらいんです。けど、それが完成した瞬間に、私の中で一つ浄化できるんですよ。だから、ひとつひとつ向き合って浄化していって、だんだん明るくなっていってるんです。それに、加藤有加利の活動では、RYTHEMの頃みたいに、なりたい自分、こうでありたい自分というバランスで曲を作っているので、それによって、非常に精神状態が良い具合に保たれて、日常生活が豊かになりましたよ。 ――良かったね(泣)!! ひとつひとつ負の部分が浄化されていくにつれて、最終的にどうなっていくのか楽しみですね。アルバム『パラレルワールド48』くらいには、60歳くらいで甘ロリになってハープを奏でるyucatが見られるかも! 加藤 そこまで頑張れるかな(笑)、続けられるだけやりたいですね! ――最後に、今後の野望を教えて! 加藤 yucatの具現化です! 今までイラストだけでしか表現できなかったyucatの世界観を、物を創って自分で着込んで演出したり、一曲一曲のストーリーをミュージカル風にしたり、私自身が実体化となって表に出て行きたいと思っています。 ――楽しみにしてます! 今日はありがとうございました! (取材・文=小明)
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●かとう・ゆかり 1985年、神奈川県生まれ。 2002年、「Sony Music Audition」に合格。03年、「RYTHEM(リズム)のYUKAとして、ソニーミュージックSMARよりデビュー。 「ハルモニア」「万華鏡キラキラ」「ホウキ雲」等、数多くのアニメ・ドラマタイアップ楽曲をリリース。全国ツアー、1万人握手企画、ホールワンマンなど勢力的なライブ活動を行う。 11年2月、ラストアルバム『リズム』とZepp Tokyoでのラストライブを最後に解散。 ・声優の堀江由衣、田中理恵、下田麻美、アニソン歌手HIMEKAに楽曲提供等の作家活動も行っている。 ・12年8月~13年5月『NACK5  What’s VOCALOID?』4時間特番のメインパーソナリティーを担当。 ・13年4月『ニコニコ超会議2』でのボーカロイドエリアで公開収録&ライブを行う。 ・12年7月18日キッズアルバム『ともだちソング~そらにくも・きみにぼく~』発売。 ・14年2月26日キッズアルバム『2014うんどう会(1)キッズたいそう~てのひらをたいように~』発売 ・13年8月からデビュー10周年企画としてマンスリーワンマンライブを決行。自身が提供した楽曲のセルフカバーを基本にアコースティックライブ&パーティーを行う。 ・14年1月よりKHive所属で自らのプロデュースアーティスト『yucat』の3rdSTAGE 始動! Twitter: 加藤有加利 http://twitter.com/YUKARIkato43 yucat http://twitter.com/yucat1031 ●ししど・るみ 1973年、福岡県生まれ。1990年にアイドルデビュー、18歳でフリーアイドルになり現在まで様々な分野で活動中! フランス、ドイツ等でもライブを行い音楽活動で高い評価を得ている。
ルミネッセンス 形態:8曲入り 定価:¥2,500(税込) 品番:SNDL-0003/JAN:4514306011869 レーベル:sundaliru amazon_associate_logo.jpg
公式ブログ http://s.ameblo.jp/sundaliru/ ●あかり 1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。『卑屈の国の格言録』(サイゾー)、『アイドル墜落日記 増量版』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中。ニューシングル「君が笑う、それが僕のしあわせ」発売中<http://www.cyzo.com/akr/>。

【年末スペシャル】SOD社員が選んだ! 3大「エロの向こう側に行ってしまったAV」(動画有り)

 現在まで、数々のAVを生み出してきたソフト・オン・デマンド。これまで発売されてきたAVの中には、時に「どこの誰に需要があるのか分からない」という作品も決して少なくない。  今回はそんな作品の中から、特に“エロを超越”してしまった3つの作品を紹介したい。なお、これらの動画は『1PO3BU』というサイトにて、無料で動画が視聴できる。また、本日12月13日限定での無料配信となっているため、お早めのご視聴をおすすめする。  1本目は、1997年1月発売『97春 アンダーヘアー スタイリングコレクション』だ。
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 この作品は、女性のアンダーヘアーがテーマとなっており、アンダーヘアーデザイナーである「ジョー」が施した、奇抜なカットデザインのアンダーヘアーをファッションショー風に紹介していく内容である。
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 女性の毛質に合わせた「デザインカット」、「カラーリング」、「パーマ」、 そして時には『エクステ』をつけたりなど、ただただアンダーヘアーをイジる映像が大半をしめているこの作品。この作品の一体どこがエロいのか、有識者に聞いたところ……。
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「女性のアンダーヘアーのシャワーシーンがこの作品の唯一のエロシーンだと思います。喘いだり、感じたりすることもありませんし、ただ、スタイリングのためにアンダーヘアーを優しくシャンプーしているだけで、1分ほどしかないシーンなのですが、この唯一なエロシーンにありがたみを感じ、とてもエロく感じます。あくまで個人的な例えですが、洋楽PVでエロシーンみつけたみたいな感覚に近いものがあります。ただし、アンダーヘアフェチの人にとっては、どこを切り取ってもたまらない、この世で唯一のAVなのではないでしょうか」  アンダーヘアフェチにとってはたまらないAV、スタイリスト「ジョー」の神業をこの目で確かめたいところだ。 http://ippo-sanbu.tv/13day ※毎月13日は1PO3BUの日~無料視聴イベントを開催中~  2本目は、2001年9月1日発売の『杉本さやかのS.O.D的教育番組』。
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 某公共放送の教育番組を彷彿とさせる同作品。このAVの凄味は、徹底的にリアルな教育番組を作り上げているとことだ。  着ぐるみはもちろん、構成、小道具に至るまで一切の妥協が感じられ、エロの部分を除けばテレビで放送していても分からないレベルのクオリティである。  ただし、こちらのAVもエロシーンはかなり特殊なもの。
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 冒頭からエロとはまったく関係のないがクオリティだけは高いオリジナルの童謡や踊りが続き、そのまま15分が過ぎていく。そして初めてのエロシーンが……。
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 数字の勉強のため、背景に映る白タイツの人間の数を数えるシーン。勘のいい読者諸氏ならすぐに気づくはずだが、こういった白タイツが出てきた場合は、たいてい手○キである。しかし、ここでもありえないシーンが登場する。
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 またしても童謡が流れはじめ、まったくエロに集中できないのだ。さらに少女が、着ぐるみまで脱がしにかかる。
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 この作品の一体どこがエロいのか、有識者に聞いたところ、 「この作品のぐっとくるポイントはギャップではないでしょうか。教育番組というエロから程遠い場所にある所にエロをぶつける、タブーを破る背徳感。私的には、司会のお姉さんと着ぐるみがエロに参加するとは思わなかったので、そういう意味で意表を突かれ興奮はしました」  エロ以外のクオリティの高さにも注目したいところだ。 http://ippo-sanbu.tv/13day ※毎月13日は1PO3BUの日~無料視聴イベントを開催中~  最後に紹介するのは、2002年11月20日発売の『キン●マに興味のある女3人のキン●マ嬲り』
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 この作品は、キン●マに興味のある女達が、SM嬢にキン●マの嬲り方を教わっていくという内容。
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 M男モノ作品は数多くあるが、その中でも「キン●マ」に焦点をあてた作品となっている
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 S嬢が、パンチをしたり蹴ったり、縛ったりなどと、段々とエスカレートさせていくキン●マ嬲りに見入っていく3人の女たち。そして、ここからS嬢の暴走が止まらなくなっていく。  3人に嬲り指導をしている最中、S嬢が取り出したのが、
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 スタンガン。  抵抗するM男の股間にあてると、ものすごい断末魔とともに痙攣。しかし! 女たちは全員笑っているのだ。まさに狂気!  そしてさらにエスカレートしていき、ハンマーと釘を取り出すS嬢。
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 ここから先は、実際に映像で確かめていただきたい。  この作品の何がエロいのか、有識者に聞いたところ、 「ドMな男にとっては、まさに夢のような作品なのではないでしょうか。おそらく一番の見どころは、SMもしたことのない素人女性3人が、S嬢に影響され、最終的に一緒に嬲り始める過程だと思います。最後、その3人が笑いながらM男のキン●マを嬲る姿は、まさに狂気であり、M男にとっては最高の瞬間だと思いますよ」  M男のキン●マがどうなるか気になる方、Sの女性、Mの男性の方は下記リンクから動画を確かめてほしい。 http://ippo-sanbu.tv/13day ※毎月13日は1PO3BUの日~無料視聴イベントを開催中~