人はなぜ働くのか? 人気監督が導き出した答え『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

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ジョン・ファヴロー監督&主演の『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』。6館での公開スタートから全米1239館公開と口コミで人気が広がった。
 地元の人たちに長年愛されてきたソウルフードが一堂に会するB級グルメの祭典「B-1グランプリ」がきっかけで、富士宮焼きそばや八戸のせんべい汁はずいぶんメジャー化した感がある。太平洋を挟んだ米国でも、似たようなB級グルメブームが起きている。ミシュランで紹介されているような高級レストランよりも、公園や街角に停まっているフードトラックのランチメニューが人気を呼んでいるのだ。リーマンショック以降、お財布の紐が固くなった米国のビジネスマンたちにとって、手頃な値段で楽しめるフードトラックはとても魅力的に映るらしい。全米各地の人気フードトラックが腕を競い合うフードトラックコンテストやフードトラック祭りも開催されているとのこと。『庖丁人味平』『一本包丁満太郎』を愛読したB級グルメマニアには堪らんイベントですな。見栄や格式にとらわれずに、本当に自分が美味しいと思う食文化を気軽に楽しんじゃおう。そんな近年のB級グルメ志向をうま~く調理してみせたのが、ジョン・ファヴロー監督&主演の『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』なのだ。  人気料理人ロイ・チョイのもとで修業を積んだジョン・ファヴローが、陽気なラテン音楽に合わせて手際良く作ってみせるのがキューバサンドイッチ。これが、めちゃめちゃ美味しそう。パンに自家製ローストポークとスライスチーズ、ロースハムを挟んだだけというシンプル極まりない家庭料理だが、ホットサンドプレスでアッツアツに焼き上げるのがポイント。ガブッと丸かじりすると、パンの香ばしさに続いて、肉の旨味とトロトロのチーズが口の中で混然一体となり、思わず顔がほころんでしまう。試写の後、赤坂見附のキューバ料理店で作ってもらったところ、これがマジで美味かった!  ジョン・ファヴローといえば、『アイアンマン』(08)『アイアンマン2』(10)を大ヒットさせたハリウッドの人気監督兼個性派俳優。職なし、金なし、女なしのコメディアンたちを主人公にしたインディペンデント映画『スウィンガーズ』(96)の脚本&主演俳優として売り出した頃はほっそりした体型だったけど、監督作『エルフ サンタの国からやってきた』(03)がハートウォーミングなコメディ映画として高く評価され、メジャー大作『アイアンマン』の監督を任されることに。ギャラのアップに比例して、存在感だけでなく体重もぐ~んとアップ。そんなハリウッドの勝ち組になった彼にとって、転機となったのが『カウボーイ&エイリアン』(11)。ダニエル・クレイグとハリソン・フォードの二大スターが共演した話題作だったけれど、これが大コケ。ハリウッドでメジャー大作を撮るようになって、すっかりスポイルされてしまったと貶されまくった。ぢぐしょ~、オレはただの太ったブタじゃねぇ! 捲土重来、初心に戻って、かつてのような低予算インディペンデントスタイルで作り上げたのが本作というわけ。
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『アイアンマン2』のブラックウィドウ役でおなじみのスカーレット・ヨハンソン。ファヴロー監督作とあって、お友達価格で出演を引き受けた。
 グルメ業界を舞台にした軽快なコメディ映画だが、ジョン・ファヴロー自身の心情がありありと描かれている。主人公カール・キャスパー(ジョン・ファヴロー)はLAの三ツ星レストランの総シェフ。仕事に熱中するあまり、家庭を省みずにバツイチになっちゃったけど、有名レストランの厨房を任されているし、超セクシーな恋人(スカーレット・ヨハンソン)もいる。たまに会う息子パーシー(エムジェイ・アンソニー)と共通の話題がないことが気掛かりだが、充分に世間の勝ち組に入っていいはずだった。ある日、カールのレストランをブロガーとして知られる料理評論家が来店することに。ここは新作メニューで評論家を唸らせてやろうと燃えるカールだったが、レストランのオーナー(ダスティン・ホフマン)が「待った」を掛けた。「お客さんたちは、うちの定番料理を楽しみにして来るんだ。いつも通りのメニューにするんだ」と。人気シェフとはいえ、カールは雇われの身。オーナーの指示に従って定番メニューを出したところ、評論家からは「カール・キャスパーは冒険心を失った」と酷評されてしまう。頭に来たカールは息子から教えてもらったばかりのツイッターで評論家に暴言を吐きまくり、果ては店内で大ゲンカ。かくして、カールはレストランをクビになり、失業者となってしまう。  若い頃はがむしゃらにゴール目指して突き進んだけど、肝心のゴールに到着してからの身の振り方がおぼつかない。世に言う“中年クライシス”状態に陥ったカールは、これをどう克服するのか? 職場を失ったカールは、別れた妻イネズ(ソフィア・ベルガラ)の勧めでフードトラックでイチからやり直すことに。米国最南端の街マイアミまで中古のフードトラックを引き取りに向かうが、ここで出会ったのがキューバから来た労働者たちに大人気のキューバサンドイッチ。「こりゃ、うめぇ!」と食通のカールも大感激。フードトラックの看板メニューが決まった。夏休み中の息子パーシーを伴っての米国横断フードトラックの旅が始まる。ケイジャン料理で知られるルイジアナ州では名物スイーツのベニエ、テキサス州では豪快で野性味たっぷりな本場バーベキュー……、米国各地のご当地グルメを親子で食しながらの旅が続く。そして、旅のゴールはあの毒舌評論家の待つLAでのリターンマッチだ。  フードトラックを運転しながらカールは思う。評論家の「冒険心を失った」という指摘は図星だった。だから、カールはムキになった。かといってオーナーの「レストランはお前のものじゃない。お客さんには定番メニューを出すんだ」という言葉も決して間違ってはいない。じゃあ、カールはどうすれば良かったのか? 結局、大きなレストランの厨房の奥に篭っていたカールは、いつの間にか評論家やオーナーの顔色をうかがいながら料理を作るようになっていたのだ。旅先で気取りのないB級グルメに舌鼓を打ち、フードトラックにキューバサンドを買い求めに来る一期一会のお客たちと言葉を交わすうちに、カールは自分が大事なことを見失っていたことに気づく。
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疎遠気味だった父子がフードトラックで旅をすることに。息子は仕事を通して、父はSNS上での社会との関わり方を学んでいくことになる。
 カールとパーシーの父子関係を描いた素晴しいシーンがある。フードトラックの開店初日、焼きたてのキューバサンドを大判振る舞いで無料サービスすることに。甲斐甲斐しく父の仕事を手伝うパーシーは、ちょっと焦げてしまったホットサンドを「捨てるのはもったいない」とお客にそのまま渡そうとする。それに気づいた父カールは、いつになく真剣な眼差しで息子に語りかける。 「父としても夫としてもダメ人間の俺だけど、唯一自慢できるのが料理の腕だ。俺の作った料理を食べた人が笑顔になること。それが俺にとってのサイコーの歓びなんだ」。  10歳の夏を迎えたパーシーにとって、旅先で見た青い空と父が作ってくれたキューバサンドの味、そしてこの言葉は一生忘れられない宝物になるだろう。人は何のために働くのか? ハリウッドで成功と失敗の両方を味わったジョン・ファヴローは『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』を撮り上げることで、その答えを見つけ出した。 (文=長野辰次)
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『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』 製作・監督・脚本/ジョン・ファヴロー 出演/ジョン・ファヴロー、ソフィア・ベルガラ、ジョン・レグイザモ、スカーレット・ヨハンソン、ダスティン・ホフマン、オリヴァー・プラット、エムジェイ・アンソニー、ロバート・ダウニーJr. 配給/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント PG12 2月28日(土)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開  (c)2014 SOUS CHEF,LLC. ALL RIGHTS RESERVED http://chef-movie.jp

“佳子さまフィーバー”は雅子妃批判の裏返し!? 皇室一族の光と影

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「週刊ポスト」3/6号 中吊広告より
今週の注目記事 「アベノミクス恩恵企業に『免税特権10兆円』のカラクリ」(「週刊ポスト」3/6号) 「消費税に『軽減税率』新聞だけは早くも当選確実」(「週刊現代」3/7号) 「「皇太子さまに55才のご覚悟をお聞きしたい!」(「週刊文春」2/26号) 「「小沢一郎そっくり!? 麻生太郎副総理『熟年離婚』情報の怪」(「週刊文春」2/26号) 「「『妻のDV』読むだけで怖い事件簿」(「週刊ポスト」3/6号) 「「曾野綾子『コラム論争』の重大な『誤解』」(「週刊ポスト」3/6号) 「「曾野綾子『移民政策』コラムで私が伝えたかったこと」(「週刊文春」2/26号) 「「スポーツ紙が書かない『プロ野球』キャンプ情報」(「週刊新潮」2/26号) 「「カレンダー70万部 松岡修造 家庭では年上妻に“甘えん坊将軍”」(「週刊文春」2/26号) 「「『週刊現代』も日経新聞も証券アナリストも 株価予想記事はなぜこんなに外れるのか」(「週刊ポスト」3/6号)  今週は目立ったスクープもないので、順位はつけない。  ところで、講談社が大幅な機構改革を発表した。これまで30あまりの局・室があったが、それを12局・2室に再編するというのだ。 「数を絞り込んだ担当役員と局長がおのおのの事業戦略をスピーディかつダイナミックに決断・実行し、現場の作る力と伝える力を最大化し、時代に即した決定スピードを持つ組織にしていこうと考えております」(野間省伸社長)  私がいた第一編集局は「第一事業局」と変更され、鈴木章一氏が局長になる。  2014年度の決算は、売上高1,190億6,400万円(前年比99.0%)。税引前当期純利益38億7,400万円(同93.5%)で、当期純利益は27億5,500万円(同85.7%)だが、利益のほとんどは31億300万円ある不動産収入だから、本業ではまだまだ厳しい状況は変わっていない。  フライデーは横ばい状態だが、週刊現代は実売が30万を切り、低落傾向に歯止めがかからないようだ。このままでは週刊ポストに追い抜かれるかもしれないと、編集部は危機感を抱いているそうだ。鈴木崇之編集長と鈴木章一局長との関係も微妙なようで、崇之編集長はストレスから一時入院したというウワサまで流れている。  そんな現代に、ポストがかみついている。このところの現代の株価予測記事が「無節操」だというのだ。  確かに1月31日号の「『株価2万円』『暴落8000円』どっちも本当だ」や2月21日号の「『暴落説』が強まる一方で『株価2万5000円』は本当なのか」というタイトルは、読者を迷わせる。  ポストは他誌や日経新聞も当たらないと難じているが、基本的に日経は大企業の広報紙のようなものだから、眉に唾して読む必要がある。  現代は今週も、現役ファンド・マネジャーが匿名で話す「3月、景気と株はこう読むのが正しい」という巻頭特集をやっているが、ここでも株価は「3月にかけて次々と上値を目指す展開が期待できる」としながらも、別の人間が「本格的なバブル相場が形成されるほど世界経済が持ち直しているわけではない。突発的に相場が荒れることもあるので、充分注意した方がいいでしょうね」と言っている。  これでは、どれが正しいのかわからないではないか。こんな特集をやる意味があるのか、私には疑問だ。  錦織圭がテニスブームの主役なら、松岡修造はそのブームを演出し、便乗したといえるのかもしれない。何しろ、松岡の日めくりカレンダー『まいにち、修造!』(PHP研究所)が70万部を超えて、まだ売れ続けているというのだ。  それだけではないと、文春が書いている。LINEスタンプは1週間で350万ダウンロード、CM契約数でも、嵐の櫻井翔と並んで年間1位だそうだ。  「人もテニスもラブから始まる」「自分を持ちたいなら、サバになれ!」といった修造コトバを毎日読んでいるのが何十万もいるのかと思うと、不思議ではあるが。  意外に亭主関白で、3人の子宝に恵まれ夫婦円満だそうだから、うらやましい男である。  お次は、新潮でやっているプロ野球の話題。今シーズン注目の一人はソフトバンクに入った松坂大輔投手だ。大リーグに入る前の彼は剛速球投手というイメージがあったが、ソフトバンク担当記者に言わせると「素人目に見てもフォームがバラバラなんです」と、評価はいまいちだ。  佐藤義則投手コーチも「だましだまし使うしかない。今度ヒジが故障したら引退だろう」とぼやいているという。10勝できれば上々という評価のようだ。  巨人の阿部慎之助は、捕手から一塁手にコンバートされた。ケガで戦列を離れることが多いから致し方ないだろうが、彼は原辰徳の次の監督候補だったらしいが、その目論見が外れてきているようだ。  原監督は今季限りが決まっているそうだが、巨人が次に期待している松井秀喜は、本人にその気がないので阿部でもいいかとなっていたそうだが、ここへきて高橋由伸が急浮上しているというのだ。  今季から打撃コーチ兼任になり帝王学を学ばせているという。今シーズンは阿部と由伸のポスト原争いしか、巨人には話題がないようだ。  元ヤンキースの黒田博樹が、古巣広島に帰ってきた。前田健太と二枚看板で優勝を狙えると前評判は上々だが、新潮によれば「カープ女子」といわれる熱心な女性ファンたちの「攻勢」が心配だという。まあ、いらぬお世話だろう。  球界全体では二刀流の日ハム・大谷翔平が注目だろうが、やはり昨年の成績では物足りないという声が多いようだ。 「やっぱり15勝で25本塁打くらいやってくれないとね」(張本勲) 「投手に専念すれば15~18勝、打者なら3割20~30本はいける」(江本孟紀)  たぶん今季限りで大リーグ入りを考えている大谷に大きな期待が集まるのは致し方ないだろうが、楽しみな逸材であることは間違いない。全力で投げ、打つ姿を見たいものだ。  安倍首相の「お友達」には困った人たちが多いのは以前からいわれていたことだが、そのひとりが塩崎恭久厚生労働大臣。安倍首相が国際公約してしまった「GPIF(年金積立金管理運用独立法人)」の国債中心の運用を見直して株式の運用比率を高める、要は株高に誘導しようという政策に対して、自分の「ガバナンス」を強めようと、わがまま勝手をやっていて、菅官房長官ら周囲を怒らせていると文春が報じている。  もうひとりは曽野綾子女史だ。もっとも本人は朝日新聞の取材に対して、私は安倍首相のお友達ではないと否定しているが、考え方は極めて近い人ではあろう。  彼女が産経新聞に書いたコラムが「アパルトヘイト(人種隔離政策)を称賛した」と世界から批判されている。  曽野女史は、日本は労働移民を認めることは致し方ないとしながらも、「居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住む方がいい、と思うようになった」と書いている。  文春もこの問題を取り上げ、曾野女史の言い分を載せている。関心のある方はそちらを読んでほしいが、人を思想信条や人種、肌の色で差別(曾野女史は区別だといっている)してはならないなどと当然のことを持ち出すまでもなく、今時こんなことを書いて問題にならないと考えるこの人の神経が、私には理解できない。  ポストも曽野女史の連載をもっているから、女史への批判は重大な誤解であるという特集を組み、彼女は長い間、南アフリカ支援を続けてきていることを「無視」してはいけないと彼女をかばっている。  確かに曾野氏は何度もアフリカへ行き、現地に滞在してエイズ患者のホスピス病棟の建設などの活動をしている。  ポストの彼女の経歴には、彼女が「公益財団法人日本財団」の会長をしていたことが抜けている。ここは昔「財団法人日本船舶振興会」といわれ、競艇の収益金をもとに、海洋船舶関連事業の支援や公益・福祉事業、国際協力事業を主に行っている法人である。  ここの事業の一環として、アフリカに行っていたこともあったであろう。だから彼女の支援活動が本物ではない、などと言うつもりは毛頭ない。  ポストは、産経に書いたコラム全文を掲載している。それを読み返しても、働き手として日本に来た外国人労働者たちに対して「移民としての法的身分は厳重に守るように制度を作らねばならない」という箇所は引っかかる。  法で住む場所を分けるのではなく、どこの国でも「チャイナタウン」や「日本人村」「コリアンタウン」など、自然発生的にできたリトルタウンがどこにでもあるように、日本でもそうすべきだと、私は思う。  東京都知事選の応援演説で「南京大虐殺はなかった」などと発言し、純愛ノンフィクション『殉愛』(幻冬舎)でミソをつけた作家の百田尚樹氏も安倍ちゃんのお友達だが、最近NHKの経営委員を退任した。  第一次安倍政権がもろくも崩れたのは「情に流された人事」と年金問題だったが、第三次安倍内閣もそろそろ崩壊の兆しが顕著になってきたようだ。  さてポストは、妻から夫へのDVが増えてきていると報じている。警視庁の発表では約10年間で、女性の相談件数は1.4倍なのに、男性は4.1倍になっているそうだ。  「あんたは無能だから」と掃除機で足を殴られ、フライパンで強打される、テーブルに包丁をズラッと並べられ「死ね」と脅されるなど、聞くも涙のエピソードが並んでいる。  文中に「妻のDV 典型的なエスカレート例」というのがある。それを見ていると、うちのカミさんも危ういと震えてくる。  「何でもないことで突然ブチ切れる」「思い通りにならないと無視する」そしてついには「経済的自由を奪う」ところまでエスカレートするというのだ。  我が家はまさに、ここまでいっているのである。以前は給料、今は年金だが、すべてカミさんが握っていて、金額も知らされていない。これをDVと言わなくて、なんとしよう。でも、面と向かうと何も言えないのだ。オレって、性格的に弱いのかな……。  安倍ちゃんのお友達といえば、文春のワイドで麻生太郎副総理兼財務相(74)に離婚話が出ていると報じている。  この夫人、鈴木善幸元首相の三女・千賀子夫人(64)である。一男一女を授かり、地元でも選挙になればマイクを握る「夫想いのいい奥さん」だと評判もいいのに、どうしたことか。  文春によれば、麻生氏が「あと10年は政治家をやる」と公言しているため、長男を後継者にしたい奥さんと言い争いになったのでは、長男の恋愛問題に父親が口を出し夫人と喧嘩になったなどのウワサが飛んでいるというのだ。  当然ながら事務所側は「120%ガセだ」と否定しているが、火のないところに煙は立たない。福岡を牛耳る一強に対する不満の表れと見る向きもあるようだ。  先週の現代は「佳子さま、すごい人気です」という特集を組んでいた。その中で東京都・三鷹市にある国際基督教大学(ICU)の現役の男子学生が興奮気味にこう語っていた。 「学内の男子の中では、すでに『KFC』(カコ・ファン・クラブ)が結成されました」  現代によると、秋篠宮夫妻の次女である佳子さん(20)はアイドル並みの人気だそうだ。何しろ、彼女の合格発表が出た昨年10月以降、同大学では志願者が急増し、前年に比べて一般入試の受験者数が約20%も増加し、学内では早くも佳子フィーバーが巻き起こっているという。  2月6日から8日にかけて秋篠宮一家が訪れた沖縄では、女性セブンや週刊文春が密着取材を敢行、その様子を誌面で紹介していた。新潮に至っては「奥二重の上にアイテープを貼り、“ぱっちり二重”にされていた」ことまで明らかにしている。  だが彼女、なかなかしっかりした女性らしい。昨年末、20歳の誕生日を前に会見したとき、母親の紀子さんについて週刊誌などが批判的に取り上げていることに触れ、「娘の私から見ると、非常に優しく前向きで明るい人」だと発言した。学習院大学を退学してICUに入ったことについても、「さまざまな臆測があると聞いておりますが、私個人の問題」とキッパリと言い、皇室にも踏み込まれたくないプライバシーがあることをにおわせたという。  精力的に公務もこなしているが、どこへ行っても人気はすごいようだ。「まるでアイドルを迎えるような目で、佳子さまを見ていましたね」(宮内庁記者)。こうした公務に熱心な姿勢は、秋篠宮夫妻の教育によって形作られたものだと現代は書いている。 「秋篠宮殿下はお子さんたちにできるだけ色々なことを経験させて、自分のやりたいことを見極めさせる教育方針なんです。これは、ご自身が天皇皇后両陛下から受け継がれたものです。そんななかで、佳子さまはご公務に熱心な母親の姿を見て、皇族のあり方を学んだと思います。(中略)佳子さまの話題については、宮内庁でも非常に明るい雰囲気で語られています」(宮内庁関係者)  月刊誌「サイゾー」(3月号)によると、佳子さんフィーバーが見られ始めたのは09年からだそうだ。佳子さんの制服姿のプライベート写真が、同級生のSNSサイト「ミクシィ」を通じて流出し、その写真をフラッシュ(09年6月16日号・光文社)が掲載したのである。  そして、決定的なターニングポイントとなったのは10年。当時、学習院高等科1年生だった佳子さんは「かわいい&SEXY」がコンセプトのダンスチーム「KYS(キス)」を結成し、それが文春(11月11日号)に掲載されたのだ。  学園祭で披露したダンスの写真が載り、アイドルと見まがうような容姿、胸を強調するセクシーなポーズがネットを中心に話題となり、「これ撮った奴にピューリッツァ賞を贈りたい」という声まで上がったと、サイゾーが書いている。  記事によると佳子さんは「セクシーな腰ふりが魅力」と紹介され、ご学友から「AKBよりかわいい」「エロい~!!」と絶賛されたという。 「そしてこの記事以降、『本当に恋愛禁止の清楚なAKB』という扱いで報じるオヤジ週刊誌が続々と参入するようになる」(サイゾー)  ネットでも大騒ぎになり、11年になるとスレッドが300本以上に。世が世なら不敬罪に当たるようなわいせつなタイトルのスレッドが、多数を占めるようになったそうだ。 「すなわち10年から11年を境に『かわいい』の域を超えて、男たちの欲望の対象として消費されるようになったのである」(同)  サイゾーの中で、辛酸なめ子氏はこう言っている。 「佳子さまは、美智子さまのファッションセンス、紀子さまの処世術と社交術、そして秋篠宮さまのフェロモンを受け継いでおられる。アイドルを超越し、誰にも到達できない、佳子さまというひとつのジャンルを確立しておられると思います」  私には異様とも思われる佳子さんフィーバーは、皇太子妃雅子さんの病気がはかばかしくなく、完全な形で公務に携われないことへの“批判”が底流にあるのであろう。  文春は皇太子に「55歳のご覚悟をお聞きしたい!」という特集を組み、いろいろな人たちが厳しい言葉を投げかけている。  東京大学名誉教授の御厨貴氏は、こう言う。 「皇太子が会見などで発信する言葉は、誰に向かって何を言ったらいいのか、はっきりしないという印象を受けます。というのも、皇太子のお言葉には、過去の出来事を反芻するという『歴史回顧』の要素がないからです。歴史との対話が欠如しているので、現代を生き、次代を担う皇太子としての生身の言葉として伝わってこない。(中略)唯一、具体的なエピソードと実感を伴って語られるのは、雅子妃と愛子さまのことだけです。お言葉についての注目がそこにばかり集まってしまうのは無理からぬことでしょう」  人生で一番美しい時期を謳歌している秋篠宮家の娘たちをアイドルのように追いかけ、持ち上げるメディアの騒ぎを、母親とともに引き籠もりがちな一人娘の愛子さんはどういう気持ちで眺めているのであろう。  あまりにも一方的な取り上げ方だと憤るのは、私だけであろうか。  ところで、17年4月にはさらなる消費税再増税が行われるが、そこでは「軽減税率の導入」が決まっている。  現代によれば、米・味噌・しょうゆや塩・砂糖、肉や魚、卵、野菜などは対象になるそうだが、パンやケーキ、冷凍食品などはまだどうするのか決まっていないという。  それなのに、日用品とは思われない新聞が、早くもこの対象になることが決まっているというのである。  読売新聞のドン・渡邉恒雄氏がロビーイングした成果だというのだが、そのために政権批判に手心が加えられていたとしたら、国民はたまったものではない。  新聞は昨年4月に実施された消費税の影響もあって、この1年で読売は約66万部、朝日が約50万部も部数を減らしている。今度の消費税増税でも大きく部数を減らすことは間違いないから、必死なのであろう。だが、真っ当な政権批判も大企業批判もできない新聞に、読む価値などあるはずはない。部数減は、そうした体制ベッタリの御用新聞に成り下がった大新聞への読者の批判からである。  それに気がつかないのでは、新聞離れはますます進むこと間違いない。  さて、ポストのアベノミクス批判がますます冴えている。今週は、大企業だけが持つ巨大な「免税特権」に斬り込んでいる。  安倍首相が「3本の矢の経済政策は確実に成果を上げている」「昨年、過去15年間で最高の賃上げが実現いたしました」などと吠えているのは嘘だというポストの主張は、今さら書くまでもないだろう。  私の畏友・高須基仁氏はサイゾーの連載で、安倍のは「言葉のハリボテ」だと喝破している。  大企業も「日本の法人税は高すぎるから引き下げろ」と喧伝しているが、これも実は嘘で、ポストによれば日本の中小企業を中心に7割以上が法人税を払っていないし、利益を上げている企業でも、実際の税率は非常に低いとしている。  たとえば、連結決算で2兆4,410億円もの税引き前純利益となったトヨタは「5年ぶりに法人税を納付した」が、実際に負担した税率は22.9%、キャノンが27.6%、武田薬品工業は18.8%でしかない。  本来はもっと多くの税収があるのに、10兆円ものカネが消えているというのだ。それは「日本の法人税には数多くの税制上の“特典”があり、その中でもとくに不公平で不透明なのが租税特別措置(租特)と呼ばれる特例です」(峰崎直樹・元財務副大臣)。この租特を使って、法人税を大きく引き下げることができるというのである。  そのカラクリに斬り込んだのが、国税庁OBで税務会計学の権威である富岡幸雄・中央大学名誉教授だ。 「法律で規定されている88項目ある租税特別措置の適用状況(2012年度)を見ると、適用件数が132万3,396件で、それによる減税効果は総額1兆3218億円。しかも、その半分近い47・72%の6,308億円は資本金100億円超の大企業703社への減税だった」  まさに大企業優遇の制度だ。また、租特の中でも特に減税効果の大きい「試験研究費の税額控除」で、トヨタは約1,342億円の減税を受けているというのだ。  こうした数々の特典を受けているにもかかわらず、企業はこうしたことを公表するのを嫌がり、既得権としているのだ。 「2年後に消費税を上げるならば、一部の企業に偏った減税である租特にメスを入れて税制の公平を取り戻さなければ国民の理解は得られない」(森信茂樹・中央大学法科大学院教授) 「法人税減税と租特の減税特例を同時に与える不公平税制を極大化させる」アベノミクスは、ポストの言う通り「欺瞞」でしかない。国民はもっと怒って当然だ。 (文=元木昌彦)

阪急そば若菜「ポテうどん」を超える、究極の炭水化物オン炭水化物「フライドうどんうどん」

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うどんに揚げたうどんを乗せてみました! これぞ、フライドうどんうどん!
 100円ショップで売っている商品から3品を厳選し、それだけを材料とした料理に挑戦してみようという企画の19回目。  今回は阪急の十三駅にある『阪急そば若菜』という店で食べられるという、ポテそば・うどんを再現してみたいと思う。ポテうどんとは、阪急そばが提案する洋風「アメリカンそば・うどん」だそうで、かけそば・うどんに、フライドポテトを乗せたものらしい。プレスリリースはこちら(http://www.hankyu-hanshin.co.jp/news_release/pdf/20150205_2903.pdf)。  揚げ物を出す立ち食いそば屋はいくらでもあるが、普通、フライドポテトはメニューにないだろう。そば・うどんにフライドポテト、今までありそうでなかった組み合わせだが、果たしでどのような味なのだろうか?  十三駅のある大阪まで行って実物を食べてみたいところだが、とりあえずは身近な材料で再現して、その雰囲気を楽しんでみたいと思う。
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100均じゃなくてセブンイレブンで買ってみた。合計218円也
 そばかうどんか迷ったが、オリジナルを出す十三駅が大阪ということで、冷凍うどんをセレクトしてみた。  作り方は説明するまでもないと思うが、かけうどんを用意して、フライドポテトを乗せるだけ。本来は細長いタイプのポテトなのだが、残念ながら売っていなかったため、ギザギザタイプである。マック、いやマクドで買ってきてもよかったかな。
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冷凍うどんって、うまいですよね
 冷蔵庫にあっためんつゆをかけうどん用に割って、鍋で温めておく。  その間に、メインディッシュであるポテトをチン。「レンジでチンするチンチンポテト~」なんて、ローラースケートをはいたアイドルグループがCMしていたことを思い出した。ちょっとつまんでみたら、若干フニャッとしているものの、塩気があってなかなかうまい。
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あのCMを見たのは何十年も前だが、レンジでポテトをチンしたのは生まれて初めてかも
 かけうどんにレンチンポテトを乗せれば、ポテうどんの再現完了である。彩りはネギではなく、たまたまあったセリ。  こうやって実物を目の前にしてみると、初めて食べる食べ物にもかかわらず、どっかで食べたことがある感じがするのはなぜだろう。  駅の立ち食いそば屋よりも、イトーヨーカドーのフードコートにありそうなメニューだ。
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ポテトの形状は違えど、味の再現度は高い気がする
   食べてみると、つゆを吸ってフニャッとなったポテトがうまい。コシのある冷凍うどんと一緒に食べると、口の中でいろいろな食感が楽しめる。  材料としてはコロッケうどんみたいな感じだが、あれは食べている途中で壊れて汁に溶けてしまうが(それはそれでうまいのだが)、フライドポテトだと最後まで原形をとどめている。なるほど、これはありかもしれない。  うどんにフライドポテトがありだったら、なんでもありということか。では本体であるうどんを揚げて、うどんに乗せるというのはどうだろう? フライドうどんうどんである。  ポテうどん風にいえば、うどうどん。若干、意味が変わってしまうか。
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うどんに塩コショウをして、小麦粉をまぶす!
 小麦粉で出来たうどんに、さらに小麦粉を混ぜるというマトリョーシカみたいなものを油で揚げて、フライドうどんを作る。見た目としては、本場のポテうどんに乗っているポテトにとっても近い。
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見た目はフライドポテトっぽいですね
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フライドうどんうどんの完成!
 揚げたことで適度に水分が抜け、しっかりとした固さを持ったフライドうどんは、汁の中でフニャンとしているうどんと同じものとは思えない。同じうどんから生まれたものの、育ちの違いでこうなったかのかと、一杯の丼の中に物語を読み取ってしまう深い味わいだ。  うどんに乗っけなくても、これだけでビールのつまみにいいかもしれない。ポテトがなければ、うどんを揚げればいいじゃないっていうことか。  お好み焼き定食以上に、究極の炭水化物セット。今回のようにフライドポテトを意識するのではなく、かき揚げの方向性を意識して、柔らかい茹でうどんに衣をたっぷりとつけて揚げたほうが、うどんとの相性は良いかもしれない。うどん天麩羅うどん。 うどんにうどんの組み合わせ。これぞ「かけうどん」ならぬ、「うどん×うどん」 である。 (文=玉置豊)

ガラケー出荷台数が5.7%増加! 乗り換え者続出で復活の兆し……!?

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SHARP公式サイトより
 2014年のスマートフォン出荷台数は減少、ガラケーの出荷台数が増加するという珍現象が起きている。MM総研が2月3日に発表した調査結果では、スマートフォンは前年比2.5%減の3,828万台、ガラケーは5.7%増えて1,058万台となった。スマートフォン全盛のこの時代に、ガラケーが増えるというのは世界的にも珍しい。アメリカのガジェットサイト「Engadget」(http://www.engadget.com/2015/02/17/japan-flip-phone-gara-kei-feature-phone/)は、この現象が起きている日本を「別の宇宙のようだ」と伝えている。  主な理由として、日本ではスマートフォンを維持するための料金が高すぎることが挙げられる。大手3キャリアで普通に契約すると、8,000~1万円程度してしまう。MVNO(仮想移動体通信事業者)や型落ち端末を選んだり、MNP(番号ポータビリティ)をうまく使っている人は安く済ませているが、ほとんどの人はそのようなコツを知らない。そのため、運用価格が安いガラケーに回帰しているのだ。  初めにAndroidスマートフォンを手に入れたが、ほとんど使いこなせずにガラケーで十分とあきらめる人もいる。できること自体は、iPhoneと同レベルかそれ以上なのだが、使い勝手がまだiPhoneに及んでいない上、使いこなそうとすると、ある程度の情報収集能力が必要になる。Android OSの操作は基本的に共通なのだが、端末ごとにいろいろと異なる点が多いのもネック。iPhoneの場合は、誰でも直感的に使いこなせる上、誰もが同じ端末を使っているので人に尋ねるのも簡単だ。ちなみに、日本ではiPhoneが一番売れているが、2014年第4四半期にはアメリカでもiOS端末がAndroidを逆転している。iPhone 6/6 Plusの大ブレークによるものだが、Android端末にブレイクスルーがない限り、この傾向は続くと思われる。  ガラケーの復活傾向を見て、NTTドコモやauはAndroid OSを採用したガラケーを今夏に発売すると発表した。タッチパネルではなく、従来のようにボタンで操作する「LINE」などはサポートするが、それ以外はあえて機能を抑え、シンプルにするという。料金も安くなるとみられており、すでに発表されたauの「AQUOS K SHF31」の場合、最大4年間、利用料金から毎月1,000円を割り引くサービスが用意されている。  もちろんビジネスで支給される電話や、高齢者で電話さえできればいいというニーズはある。しかし、若者がガラケー1つでは少し心もとない。PCなどで情報をきちんと取得できているならいいが、そうでなければメイン端末にはスマートフォンをお勧めしたい。型落ちのiPhoneなら一括0円で契約できることもあるし、今ではMVNOを利用して月額4000円前後でスマートフォンを運用することもできる。 (文=柳谷智宣)

『中国嫁日記』作者が無一文に!? マンガに熱中しすぎて、本業で税金1,500万円滞納

ヲタ系ITライターと日刊サイゾー新米編集者が、ここ最近、ネットで話題になったいろいろな出来事について語るコーナーです。
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人気マンガ家が一文無しに! その理由とは

  ITライターDr.T(以下、Dr.T ) ここ最近のサブカル業界の注目を集めたのは、人気マンガ『中国嫁日記』の作者、井上純一氏が無一文になったことを告白した話題かな。アキちゃんは『中国嫁日記』知ってる? 40代の中年男と20代の中国人妻の生活を描いた、ほのぼのエッセイ。 新米編集者・アキ(以下、アキ) 知ってますよ! あれ、絵柄もかわいいし、好きなんですよね。……って、え? 無一文!? Dr.T そうなんだよ。事の経緯は井上氏が新しく始めたブログ「月サンは困っています」(http://yuekoma.blog.jp/)にマンガで描かれているから、そっちを見ればわかるよ。って言っても、公開されているのはまだ2話までで、トラブルの内容が明かされるのはこれからって感じだけど。 アキ でも『中国嫁日記』って、すごく売れてますよね。どうしちゃったんですか? Dr.T 簡単にいうと、井上氏はマンガを描きながらフィギュアの会社も経営しているんだけど、そっちはスタッフにすべて任せていたらしいんだよね。そうしたら、そっちでいろいろあって、気づかないうちに税金が膨らみまくっていたというわけ。詳細はここでは割愛するけど、税金だけで1,500万円もの滞納があるみたいだよ。これから返していくらしいけど……人気マンガ家でもそんなことになるなんて、恐ろしいね。 アキ そもそもフィギュアなんて作らず、マンガ家だけでやっていればよかったんじゃ……。 Dr.T といっても、井上氏は『中国嫁日記』よりも先に、フィギュアの仕事をずっとしていたからね。今回のトラブルについては、マンガが忙しくなったせいで、フィギュア部門の監督を怠っていたことにも理由があるみたいだから、確かに二足のわらじが原因ともいえるんだけど。 アキ 今後はどうしていくんですか? マンガで経緯を描いていくってことは、もう解決済みなんですかね? Dr.T 解決済みってわけじゃないかもしれないけど、ある程度のめどはついたのかもね。お金とスタッフのトラブルで訴訟問題にも発展しているみたいだから、描けないことも多いだろうけど、引き続き新ブログの更新に注目かな。ちなみに、しばらくはマンガブログの広告収入で食っていくらしいよ……。 アキ お金のトラブルは本当に怖いですね。Dr.Tも気をつけてくださいね。あっ、なくなるほどのお金がないか。 Dr.T あるよ! 口座には45万円くらい入ってるよ! アキ 生々しい数字出すのやめてください!

元IBMのアイドルが2chにスレ立て。直後に所属グループ「クエス?チョン」から卒業の急展開へ

 
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Dr.T ちまたで大流行の「リアル脱出ゲーム」を広める活動をしている「クエス?チョン」というアイドルグループがいるんだけど、そのメンバーである濱ヶ崎美季さんがグループを卒業することを先日ブログで発表したんだ(http://ameblo.jp/questionidol/entry-11986263970.html)。 アキ へ? それは、ファンには残念なニュースですね。でも、ここで取り上げる内容ですか? Dr.T 単なる卒業のニュースってだけじゃないんだよ。実はこの卒業発表の少し前、濱ヶ崎さんは2chに「新卒でIBM入ったのに辞めてアイドルになったけど質問ある?」というスレッドを立てていたんだ。 アキ えっ、アイドルが2chにスレ立て? 名前も明かして? Dr.T 最初は隠してたんだけど、経歴が特殊だからすぐに特定されたみたいだね。というか、そもそもは宣伝しようという意図もあったみたいだから、特定されても構わなかったんだろうけど。で、このスレッドがネットですごく話題になったんだ。なぜIBMを辞めてアイドルになったのか、これまでの流れと思いが赤裸々につづられていて、読み物としてもとても面白いものだったよ。検索すると出てくると思うから、アキちゃんも読んでみなよ。 アキ そうですね、ちょっと気になります。だけど、濱ヶ崎美季さん……でしたっけ。スレ立てした直後に、卒業を発表したんですよね? じゃあ卒業も決まったし、最後にグループの宣伝をしよう! ってことだったんですかね。 Dr.T それが、どうもはっきりしないんだよね。進行中だったスレに「卒業することにした」と書き込んだのが2月9日の20時23分なんだけど、その前日まではそんな空気を一切出してなかったし、唐突すぎる気もするんだよね。この一日で何があったんだろう……って勘ぐっちゃうな。 アキ でも、今スレッドを読んでみましたけど、逆に「これからもずっと続ける」とも書いてないじゃないですか。「2月24日のクアトロワンマンが全て」とか、若干卒業をにおわせている気もするんですけど。 Dr.T うーん。2chにスレ立てしたことが問題になって事務所から何か言われて……とか邪推しちゃうけど、そもそも「クエス?チョン」はそういうのが問題になるタイプのアイドルじゃないもんね。実際、スレでも「スレバレして、ブログに当たり障りなく引退宣言しろって言われたんだろう」と聞かれて、それは明確に否定している。 アキ でも確かにスレの最初のほうでは、「割れると事務所的には書いてること色々まずくないの?」って聞かれて、「事務所はまずいが皆の良心を信じてる」って答えてますね。 Dr.T 2月9日の打ち合わせで何があったのか、それは僕らには想像するしかできないけど、彼女の言葉がそのまま真実なら、「人生の中でやりたいことが沢山あり」「自分が人生でやりたいことについて、歩みを進めようと思った」ことで、辞める決断をしたってことになるのかな。……きれいな理由すぎて、釈然としない部分はあるけど。 アキ 濱ヶ崎さんからの、最後に「クエス?チョン」ですね! Dr.T うまいこと言おうとしなくていいから!

ニコニコ動画でオムライスを◯分以内に作るタイムアタック動画が謎流行

  Dr.T 謎のブームが時々発生するニコニコ動画だけど、料理ジャンルで面白い流れになっているよ。ずばり「オムライスRTA」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm25510966)だ! アキ オムライスはわかりますけど、RTAって何ですか。 Dr.T RTAは「リアルタイムアタック」のことだよ。ゲーム用語で、最初から最後まで時計を止めずに挑戦するタイムアタックをこう呼ぶんだ。で、なぜかオムライスでRTAする流行がきているんだよ。そもそもの始まりは、2008年に「おつまみの人」というニコニコユーザーが「4分で作るオムライス」という動画を投稿したことなんだけど、このときはまだブームというほどではなかったんだ。最近になって再燃したのは、今年の2月になって投稿された「オムライスをRTAで作ってみよう。」という動画だね。ここから、オムライスを作る速さを競う流れができ上がったんだ。
アキ わかりました、いえ、流れはわかったんですけど、なんでオムライスなんですか? ほかにもいろいろメニューはあるのに……。 Dr.T オムライスは作り方もシンプルだし、もともと時間もかからない料理だし、何より料理としてメジャーだからっていうのがあるだろうね。カレーだとそもそも具材に何を入れるかで議論になりそうだし、ハンバーグも家庭でけっこう作り方が違うでしょ。でもオムライスは「メジャーな作り方」があって、しかも家庭で他の料理ほど違いがないんだと思う。 アキ なるほど……。で、最高記録を出したのは誰なんですか? Dr.T まだ戦い(?)は終わっていないけど、その後、3分、2分、1分20秒と、どんどん縮まってきているよ。
アキ……。あの、作り方や材料がぜんぜん統一されていないんですけど。 Dr.T ま、まぁ、いくらオムライスがシンプルな料理でも、多少は違ってくるよね。RTAといっても、本気で大会を開催しているわけじゃないから、そういうある程度の違いは、視聴者がコメントでつっこむなりして吸収できる範囲だったってことかな。 アキ これ、今後も投稿が続くんですかね……。 Dr.T ちゃんとしたレギュレーションを決めようなんて意見も出たりしているから、ひょっとするともう少しルールが整備されていくのかも。といっても、たぶん一時の流行で終わるとは思うけどね。絶対にどこかで限界時間はくるし、ニコニコらしくネタを仕込む方向に流れていくんじゃないかな。 アキ ほんと、平和ですよね。ニコニコ動画って……。 (構成=Dr.T)

森三中・黒沢大号泣! 『みなさんのおかげでした』が見せた、石橋貴明の意外な一面

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「いつ終わりが来るんですかね、恋愛って」 と真顔で石橋貴明に問いかけるミラクルひかるに、森三中・黒沢が激高する。 「安っい質問してんじゃねえよ!」  さらに黒沢は続ける。 「こんな機会ないのに、なんでそんな安い質問するかな? めったに聞けないんだよ、タカさんに!」  これは、2月19日放送の『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の新企画、「石橋温泉」での一場面だ。貴明が温泉旅館で、後輩たちの悩みを聞くという企画である。  破天荒で傍若無人なイメージのある貴明だが、実は若手芸人から「意外に親身になって相談に乗ってくれる男」だと慕われている。お笑いファンには、TBSラジオ『バナナマンのバナナムーンGOLD』や『おぎやはぎのメガネびいき』に“乱入”し、自らの芸歴を振り返りながら、後輩たちと真摯に語り合った“伝説”の放送が思い浮かぶだろう。  そんな貴明のもとに今回集まったのが、オアシズ・大久保佳代子、椿鬼奴、森三中・黒沢かずこ、フォーリンラブ・バービー、ミラクルひかるという5人の女芸人だった。  最初に悩みを打ち明けたのは鬼奴だった。 「彼が芸人として売れるにはどうしたらいいのか?」  鬼奴が同棲中の恋人、グランジ・佐藤大は、実は『みなさんのおかげでした』と縁のある芸人だ。人気コーナーのひとつ「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」に出場し、「朝5時の富士そば恵比寿西口店の店員」のモノマネで見事、第3回のチャンピオンに輝いているのだ。 「奴さんの言う『売れる』っていうのは、どういう状態なの?」 と貴明が尋ねると、「もう少し収入があると……。収入格差があります。今のところ、家賃も私が払っていて」と現状を告白する鬼奴。佐藤は酒とギャンブル好きの、昔気質の芸人なのだ 「お給料のうち、7割ぐらいは借金返して、残りの1万とか2万を競艇に。(25日にもらった給料が)だいたい26日に終わってる」  そのため、鬼奴だけでなく、ほかの芸人たちにも借金を繰り返しているという。それでも「私も42歳なので、そろそろ結婚しようかな」という鬼奴に、同期で親友の黒沢は複雑な思いを抱えていた。もちろん、鬼奴が恋愛を成就して結婚できればうれしい。だが、今の状況のまま結婚して、果たして本当に幸せになれるのか、と。  そのことについて男性芸人に相談しても「いいじゃん、鬼奴に合ってるよ」「鬼奴が稼げばいい」などと芸人ノリで返される。だが、目の前の貴明は茶化さずに「鬼奴さん、(佐藤の借金を)全部把握してるの?」「結婚なんかしちゃったら、自分のほうに(借金が)来ちゃうよ」「本当に怖いのは突然売れた時」などと真剣に相談を聞いてくれる。 「タカさんが真剣に聞いてくださって、すごいうれしいです」 と、自分のことのように感謝する黒沢。そして貴明が「(佐藤は)バイト辞めたほうがいいんじゃないかな。借金を返すためのバイトなんでしょ? 彼がやらなきゃいけないのはネタを作って売れなきゃダメでしょ」と諭すように語ると、鬼奴が「バイト辞めろって言ってくださる方はいなかった」と涙ぐむ中、なぜか黒沢は鬼奴以上に大号泣するのだ。 「なん……、何……、あの……、あの……うれしいっす!」  口ごもりながら懸命に自分の思いを伝える黒沢の姿はおかしくも美しく、そして感動的だった。感極まった黒沢は、自分の番でないにもかかわらず、自分の悩みを吐露し始めてしまう。 「自分たちは中途半端な年齢になってきて、先輩も後輩もいっぱいいるし、この先どうなっていくのかな? って。クソッていう気持ちもなくなってきちゃって、ダラダラ流されるようにこの世界で生きてて、自分がなんの目的でこの世界に入ってきたのかが分からなくなっちゃって。その時にカラオケで歌うのが(とんねるずの)『一番偉い人へ』です、っていうのが一番言いたかったことです!」  ほかの4人とタイプが違う、恋愛経験豊富なミラクルひかるが入っているバランスも絶妙だった。  貴明が「突然売れた時に『じゃあな、鬼奴』って言われる可能性がある」と危惧した時、ミラクルはしたり顔で言うのだ。 「でもその時は、女として1ランク上がった時ですよ」 「黙れ、ババア! どのポジションで言ってるんだよ!」  そんな言葉に大久保が激高しても、構わず平然とミラクルは続ける。 「だけど、いま彼を愛せるのは鬼奴さんだけなんで、マジ、頑張ってください」  「石橋温泉」は悩みを吐露する女芸人たちはもちろん、貴明の意外な一面を垣間見ることのできる。この企画をはじめ、『とんねるずのみなさんのおかげでした』はコンスタントに新機軸の企画を打ち出し、とんねるずの新たな顔をのぞかせ続けている。彼らは大御所となった今でも、とても精力的で、どの若手芸人よりも挑戦的に見える。まさに「一番偉い人へ」で歌ったように、「俺たちは今何をするべきか?」とテレビの中で問い続けているようだ。  次週も続くという「石橋温泉」。その予告で黒沢は、多くの芸人たちの思いを代弁するように訴えていた。 「タカさんが生きてるうちに、聞かなきゃいけないことがいっぱいある! まだ死なないでください!」 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから 

イーストウッド監督が描く“イスラム国”誕生前夜 悪魔と呼ばれた男の正体『アメリカン・スナイパー』

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38歳の生涯を閉じたクリス・カイルの自伝『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』の映画化。リアルな戦場シーンはモロッコで撮影された。
 映画というメディアの特性のひとつに、複眼的な視野を内包していることが挙げられるだろう。小説のほとんどはひとりの作家によって書かれるが、映画は監督だけでなく、脚本家、プロデューサー、カメラマン、キャスト……様々な視点が盛り込まれることによって、作品の世界観に立体感と奥行きを持たせることができる。監督にそれらの視点を束ねる力量がなければ、単なる駄作で終わってしまうわけだが。現在84歳となるクリント・イーストウッド監督による『アメリカン・スナイパー』は、その点での心配はない。なにせ、イーストウッド監督は映画界の現人神である。『アメリカン・スナイパー』の原作本『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』(原書房)は4度にわたってイラク戦争に従軍したクリス・カイルの一人称で語られる回顧録(要所で妻タヤの証言が入る)であり、スナイパーライフルのスコープから覗いた戦場の生々しさが描かれているのに対し、イーストウッド監督は戦場シーンは臨場感たっぷりに、だがスコープだけでは見えない世界を俯瞰した立場から厳粛さを持って見つめている。  テキサス州生まれの主人公クリスは、ずっとカウボーイになることに憧れていた。幼い頃に父親に連れられて狩猟に出掛け、一発でシカを倒してみせたことから、「お前には射撃の才能がある」と褒められた。弟が学校でケンカに巻き込まれた際には、父親からこう教えられた。「人間には3つのタイプがある。羊と狼と番犬だ。お前は邪悪な狼から大勢の羊たちを守る番犬になるんだ」と。クリスは父親の教えを生涯守り抜くことになる。誰からも愛された熱血漢クリスは、やがて“伝説”と“悪魔”という2つのニックネームで呼ばれることになる。伝説と悪魔、クリスの正体は一体どちらだったのか? イーストウッド監督はその答えを、本作を見た観客ひとりひとりに委ねる。
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製作と主演を兼ねたブラッドリー・クーパー。シールズ隊員だったクリス役を演じるため、18キロ増量による肉体改造を自分に課した。
 現代のアメリカは、当然ながらイーストウッドがかつて映画の中でタフなガンマンを演じたような西部劇の時代ではない。大人になったクリス(ブラッドリー・クーパー)はカウボーイになる夢を諦め、海軍に入隊した。厳しい特訓に耐え、晴れて世界最強の特殊部隊ネイビー・シールズの一員となる。2001年9月11日、NYのワールドトレードセンターが同時多発テロによって崩壊する瞬間をニュース映像で見たクリスは、恋人タヤ(シエナ・ミラー)との新婚生活もそこそこに戦場へと向かう。大量破壊兵器を隠し持つ“悪の枢軸国”イラクをやっつけるためだ。西部開拓期に生まれそびれた男にとって、中東の未知なる国での戦闘は働きがいのある任務だった。建物の屋上に潜んだクリスはスナイパーライフルで、米軍に敵対する反米武装勢力を公式で160人、非公式で255人射殺した。米軍史上最多記録だった。クリスは戦友たちからは“伝説”と賞讃され、イラクでは“悪魔”と恐れられた。そして、クリスは自分が戦場で2つのニックネームで呼ばれていることに誇りを感じていた。    クリスの父親が語った「羊を守る番犬になれ」という教えは、子どもを教育する上では間違ってはいない。だが、複眼的な視野を持つ『アメリカン・スナイパー』には“合わせ鏡”的なもう一匹の番犬が登場する。米軍史上最強の狙撃手となったクリスと戦場で対峙する、反米勢力側の狙撃手ムスタファ(サミー・シーク)だ。ムスタファは五輪の射撃選手として活躍したが、祖国存亡の危機に反米勢力に身を投じた。イラク人である彼からしてみれば、米国のほうが「大量破壊兵器を隠し持っている」と言いがかりをつけて攻め込んできた邪悪な狼だった。ムスタファこそが同胞たちを米軍から守る番犬なのだ。クリスとムスタファ。空爆で廃墟化した市街地で、2匹の番犬同士がライフルスコープごしにキバを剥き合う。お互いに豆粒大にしか見えない間合いで、相手の喉笛に噛み付き合う。
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最愛の妻タヤ(シエナ・ミラー)のもとにクリスは生還を果たすが、戦場での過酷な経験は純朴だったカイルを別人に変えてしまった……。
 イーストウッド監督は本作の映画化にあたり、とてもシンプルなメッセージを込めている。それは、戦争という状況を狭視界で捉えることの危険性だ。素手で殴り合うケンカなら、カウボーイ魂を存分に発揮すればいい。しかし、ケンカと戦争はまったくの別物だ。戦争とは国と国との利権をめぐる争いであり、その利権の恩恵にありつくことのない階級の人たち(主に失業者たち)が戦場に送り込まれ、見知らぬ相手と殺し合いをさせられる最悪の外交手段である。劇中でクリスはイラク行きを反対する妻タヤを「家族を守るためなんだ」と説得するが、イラク戦争は本当に米国市民を守るための戦争だったのだろうか? イラクから帰還したクリスはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患い、心配したタヤは病院で診てもらうことを勧める。クリスが160人ものイラク人を射殺したことが原因だろうと考える精神科医に対して、クリスはきっぱりと言い切る。「野蛮人を殺したことは後悔していません。もっと多くの仲間を救うことができたんじゃないのか。そのことを考えると辛いんです」。    米軍によるイラクの首都バグダード空爆と精鋭部隊の投入により、開戦から3週間でサダム・フセインによる独裁政権はあっけなく倒れた。だが、その後のイラクは内戦状態が続き、フセイン軍の残党とアルカイダから分裂したテロ組織が合流し、ISIL(イスラム国)が生まれることになる。イーストウッド監督は、カウボーイに憧れ、父親の教えを忠実に守り、妻と2人の子どもを愛した純真なひとりの男の生涯を最大限の敬意を払って描く一方、米軍がイラクに残した混乱と死体の山から新しい憎悪とカルマが生まれつつあることを伝える。そして、家族のもとに無事に生還を果たした戦場のヒーローに、皮肉という言葉を使うことが憚れるほど残酷な結末が訪れる。エンディングロールで流れる鎮魂歌が耳から離れない。  (文=長野辰次)
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『アメリカン・スナイパー』 原作/クリス・カイル『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』 脚本/ジェイソン・ホール 監督/クリント・イーストウッド 出演/ブラッドリー・クーパー、シエナ・ミラー、ルーク・グライムス、ジェイク・マクドーマン、ケビン・ラーチ、コリー・ハードリクト、ナビド・ネガーバン、キーア・オドネル  配給/ワーナー・ブラザーズ映画 R15 2月21日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー  (C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC http://www.americansniper.jp

中山秀征はなぜ“大物”で居続けられるのか? 日テレ『ネプ&イモトの世界番付』(2月13日放送)を徹底検証!

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群馬県観光イメージアップポスター
 中山秀征について、多くの人はあまり深くは考えない。考える必要がないからである。我々視聴者にも日々の生活があり、暮らしがあり、中山秀征について考えるよりも優先される事柄は山のようにある。だから私たちは、中山秀征についてあまり深く考えようとしないわけだが、それでもふとした瞬間にテレビをつけて気付き、驚くことになる。中山秀征の立ち位置は、数年前と寸分たりとも変わっていない。2015年2月現在もなお、中山秀征は“大物”タレントとしてテレビの中にいる。  もちろん、出演番組の変化はある。特に中山秀征の場合は2005年10月にスタートした『ラジかる!!』(日本テレビ系)から11年3月に終了した『DON!』(同)まで長く帯番組の司会を務めており、当時と比べれば現在はさまざまな番組へのゲスト出演も多い。だが、どんな番組においても、中山秀征は中山秀征として扱われる。ブレークするわけでもなく、あの人はいま的なポジションに陥ることもない。多くの変化が日々訪れるテレビの世界において、中山秀征だけが揺るぎなく、不動の位置にいる。  中山秀征の職業が、芸人や俳優なのであればまだ分かる。それらは目に見えやすい結果や実績が形となる職業であり、言わば替えのきかないポジションだからだ。しかし中山秀征の職業は、少なくとも視聴者から見たときには、あくまでもタレントだ。いくらだって替わりがいるのではないかと思いがちだが、しかし事実としてそうなってはいない。それではなぜ、中山秀征だけが特別なのか? 一体なぜ、中山秀征はいまだに“大物”タレントとしてテレビから求められているのだろうか?  その答えの一つが2月13日に放送された『ネプ&イモトの世界番付』(日本テレビ系)に隠されているわけだが、その前に、同月17日に放送された『たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学』(朝日放送)を紹介したい。この日の番組は3時間スペシャルということもあり、番組冒頭から始まったVTRは実に36分以上も続く。中山秀征をはじめとするスタジオゲストはつまり、番組開始から36分間は延々VTRのワイプの中でのみの出演となる。ゲスト出演者としては、かなり結果を残すのが難しい状況であることは間違いない。  しかもそのVTRは、50歳代の一般女性2人が、血管が若返るとされている酸性泉でどれだけ血糖値が下がるかを検証するというもの。なかなかに、リアクションが難しいお題である。だが中山秀征は、事実、結果を残す。番組開始から36分を過ぎて初めてスタジオに降りて、メインMCであるビートたけしに続いて口を開いたのは中山秀征であった。彼はこう言った。 「テレビ界、初じゃないですか? 知らない奥さま2人の旅」  この一言で、中山秀征のこの日の仕事は8割がた終わったと言っても過言ではないだろう。中山秀征はゲストでありながら、この一言で番組の取扱説明書を呈示している。そして明らかにそれは、スタジオゲストに求められている役割でもある。これほどVTRの多い番組でスタジオに求められているのはプラス要素ではなく、むしろVTRと視聴者をつなぐ橋渡し的な部分だ。そして事実、それを行ったのは、中山秀征その人である。本人がどこまでそれを意識しているかはさておき、少なくとも中山秀征が重要な仕事を行ったというのは紛れもない事実だ。  中山秀征はなぜ“大物”で居続けられるのか? その答えはここですでに出ている。中山秀征が“大物”にふさわしい仕事をしているからだ。メインMCかゲスト出演者かどうかは関係なく、その立場において中山秀征は“大物”に求められる仕事をしている。それでは“大物”に求められる仕事とは何か? それはつまり、番組としてのある種の決まり事を視聴者に解説する、あるいはその決まり事を呈示するということにほかならない。  2月13日に放送された『ネプ&イモトの世界番付』は、通常放送とは異なりクイズスペシャルと題して放送された。冒頭のコーナーは、○○な国1位、というヒントが4つ出されて各チームが早押しでどの国かを回答するというもの。ここでもゲスト出演者である中山秀征が、番組としての流れを作っている。数問のクイズに対して、中山秀征がどう回答したかは以下の通りだ。 「ロシア」(→不正解) 「中国」(→正解) 「インド」(→不正解) 「インド」(→不正解)  番組開始からおよそ8分しかたっていないが、我々視聴者はすでに中山秀征が張り巡らせた罠の中にいる。お気づきだろうか? 重要なのは「インド」の2つの不正解だ。この二度目の「インド」で不正解となった際に、メインMCである名倉潤は「何回インド言うねん!」と突っ込んでいる。当然そうなるだろう。それに対して中山秀征と同じチームのハライチ・澤部佑は「インドに懸けてるんです、我々!」と返す。中山秀征はだめ押しのように「次(の問題は)インドください」と要求する。そしてそこから先の展開は、言わずもがなだろう。  二度の「インド」で不正解した後、次の問題で、果たして正解は「インド」だ。しかし、それを答えるのは敵のチームである。中山秀征が作った「インド」の流れは、すなわち番組としての決まり事は、これによって完成する。  確かにこの流れに新しさはない。似たような景色を、我々は何度もテレビで体験している。しかしこれが、これこそが、中山秀征の真骨頂だ。テレビという非日常において中山秀征は延々と、淡々と、そして極めて巧妙に、日常を創出し続けている。いわば中山秀征とは、テレビの中から、テレビの楽しみ方を視聴者に分かりやすく伝えるという、そういった存在だと言ってもいい。  中山秀征が目指すものは、今あるものの破壊ではなく、繰り返される楽しい日常の創造である。イノベーションではない。だが、ウェルメイドなテレビの作法を中山秀征は守り、その枠組みを越えずに番組としての決まり事を呈示する。気が遠くなるようなその作業を、表情ひとつ変えずに続けられる人物はそうはいない。そして中山秀征とは、確かにそういった人物の一人であり、だからこそ中山秀征は、今でもなお“大物”としてテレビから求められ続けているのだ。 【検証結果】  かつて、中山秀征が批判される時代があった。それはいわゆる「タレント」に対しての批判そのものであり、テレビ自体がイノベーションを求めていた時代の要請だともいえるだろう。だが、時はたつ。その頃を振り返って当事者たちが懐かしむほどに、それはもう昔の話になった。どちらが良いとか悪いとかではなく、あの頃はあの頃であり、今は今だ。驚くべきことに、中山秀征は当時と一切変わることがない。中山秀征だけが、あの日からずっとただ一人、中山秀征を続けている。 (文=相沢直) ●あいざわ・すなお 1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。 Twitterアカウントは @aizawaaa

「極秘結婚・隠し子」疑惑の若手女優A、『花燃ゆ』大コケの井上真央……人気女優が大ピンチ!

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 タレントでAV女優の小向美奈子の4年ぶり3度目の覚せい剤逮捕が世間を騒がした2月上旬。AmazonやDMMでは小向容疑者の出演作品が飛ぶように売れ、一時“逮捕フィーバー”となったようですが、日刊サイゾーでは盛り上がりはイマイチ。代わりに、22歳人気女優の隠し子疑惑や、極楽とんぼ山本圭壱の“黒い過去”が話題を集めました。  それでは早速、ランキングをチェックしていきましょう! 第1位 22歳人気女優に「極秘結婚・隠し子」疑惑が浮上! “お相手男性”が酔った勢いで吹聴か 大事な時期だもんねー 第2位 「後輩にヤレる女を献上させていた」山本圭壱が吉本興業に復帰できない核心部分とは―― 芸人だもの 第3位 「旭日旗を使うな!」韓国ネチズン“旭日旗クレーム”乱れ打ちに、世界中が大困惑…… センシティブな民族性? 第4位 井上真央『花燃ゆ』視聴率1ケタ転落に“史上最速”ペース……女優生命の危機へ!? いい感じでキャリア積んできたのにね 第5位 「おい、イスラム国!」“初のエジプト人力士”大砂嵐を悩ませた心ない野次…… これはひどい 次点 小向美奈子が覚せい剤でまた逮捕!「彼女から購入を持ち掛けられた」人物の存在も!? まじか 次々点 3度目の覚せい剤逮捕! 小向美奈子「警察なめんなよ」発言時も、泳がされていた…… ASKAのコメント聞きたいね!

ゾクゾクするほど美しい……業の深さが浮き上がる『ゴーストライター』中谷美紀の2つの「顔」

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『ゴーストライター』フジテレビ
 「私たちは共犯者ね」と、カリスマ作家・遠野リサ(中谷美紀)はゴーストライターの川原由樹(水川あさみ)にささやく。 「望んでやっているわけではありません」  この時はまだ「遠野リサの代わりはいないけど、川原由樹の代わりはいくらでもいる」という立場だ。 「なんで(電話に)出ないの? 締め切りは明日よ」  次第に焦り始めるリサに、由樹が叫ぶ。 「だったら、先生が自分で書けばいいじゃないですか!」 「私たちは嘘をつき続けるしかないの」  リサは、なだめるようにささやく。 「いつまで世間を騙し続けるんですか?」 「いくら欲しいの?」 と訊くリサを睨みつけて、由樹は即答する。 「10億!」  そして、ついに由樹に土下座するリサ。 「お願いします……原稿を、ください」  これはドラマ『ゴーストライター』(フジテレビ系)の第4話予告である。わずか30秒のこの映像で、2人の立場が天から地へ大逆転するさまが克明に描かれている。  『ゴーストライター』はその名の通り、カリスマ的人気を誇る作家・遠野リサのゴーストライターを、若き才能あふれる作家志望のアシスタント・川原由樹が務めていくという物語である。このご時世にこのタイトル、明らかに佐村河内守氏と新垣隆氏の騒動に便乗した安易な企画じゃないか、と思わせる。しかも、ネット上の公式プロモーション企画では「あの新垣隆氏が語る『ゴーストライター』」などという動画まで配信されている。駄作のにおいがする。そう思わせる要素はいくつもあった。  だが、その先入観は第1話ですぐに覆された。  ドラマは土砂降りの中、2人が対峙するシーンから始まる。由樹を平手打ちするリサ。それに対し「私がいないと、なんにもできないくせに」と不敵に笑う由樹。つかみかかるリサ。「遠野リサはすべてを失った」と、リサのモノローグが挿入される。もみ合いながら、由樹に馬乗りになるリサ。「あなたに何が分かるのよ!」と激高し、由樹の顔面を叩き続ける。そして第1話の最後、同じシーンに戻る。今度は由樹がリサに馬乗りになる。そして吐き捨てるように言う。 「今日で遠野リサ先生のゴーストライターを辞めさせていただきます」  リサは由樹を見上げながら言う。「クビよ」  脚本は『僕の生きる道』、『僕と彼女と彼女の生きる道』『僕の歩く道』の「僕シリーズ3部作」などで知られる橋部敦子。こうしたセンセーショナルなシーンと併せて、それに至るプロセスを周到に描いていく。  発端は、そのシーンの2年あまり前だった。天才作家と呼ばれ、次々とベストセラーを生み出していたリサ。だが、認知症の母(江波杏子)との確執や、反抗期の息子(高杉真宙)の問題行動などで精神をすり減らし、過去の作品を超えられないというジレンマもあって、極度のスランプに陥っていた。そんな時にアシスタントとしてやってきたのが、作家志望の由樹だった。彼女にリサーチをやらせると、小説が書きやすいように資料をそろえてくる。その仕事ぶりに信頼を寄せていくリサ。やがて由樹はリサに認められたい一心で、原稿の案を書いてしまう。これは、秘書の美鈴(キムラ緑子)に咎められるが、リサは原稿案こそ採用しなかったものの、由樹を「その野心が好きよ」と、さらに認めていく。その一方でリサは、ますます書けなくなっていく。  最初はプロットだけだった。由樹に骨組みを書かせ、それにリサが肉付けする。そこまではまだギリギリ、アシスタントと作家の関係性だった。だが、次第に追い詰められ、そのすべてを由樹が書くようになっていってしまう。天才作家がゴーストライターと共犯関係になっていく過程、カリスマが堕ちていく姿が丁寧かつ飽きさせない展開の早さで描かれていくのだ。  目を見張るのは、リサ演じる中谷美紀の「顔」である。彼女のその「顔」が、物語に説得力を与えている。取材やトークショーなど対外的な“表”のシーンでは、カリスマ然とした美しい顔を見せる一方で、裏側のシーンでは苦悩し、深いシワが刻まれた顔をしている。そのシワが、業の深さをありありと見せつけるのだ。2つの「顔」のギャップに身震いしてしまう。醜くも美しい。  いや、中谷だけではない。彼女の母を演じる江波も、秘書のキムラも、そしてもちろんゴーストライターの水川も、このドラマに出てくる女性陣のほとんどは、業の深い顔をして画面に現れるのだ。  綿密な脚本、女優たちの「顔」を浮かび上がらせる演出、怒涛のような展開は、見る者を釘付けにする。 「私は遠野リサさんのゴーストライターです」  早くも第5話の、リサ原作の映画製作発表の場で告白した由樹。17日に放送する第6話の予告では、リサから由樹へ名誉毀損の訴状が送られたシーンが描かれている。  そして裁判が開かれる。まさに怒涛の展開だ。 「法は、嘘つきを裁けるのか」  というコピーが躍る中、法廷に入ってきた遠野リサ。  醜い真実と、美しいウソが交錯していくようだ。 「何事も隠さず、偽りを述べないことを誓います」  困惑し歪んだ顔の由樹を前に、リサは凛とした佇まいでそう宣誓する。その「顔」は、ゾクゾクするほど美しいのだ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから