18歳の少年・キム君が、イスラム国(IS)に合流したかもしれないという報道(記事参照)から約2カ月。社会的なショックが大きかったせいか、韓国ではイスラム国に関連する情報が続々報じられている。 韓国メディアは過日、東京・立川市で起きた「殺人練習事件」を一斉に報じた。イスラム国に感化された中学生が、学校で飼育されていたヤギを殺人の練習台にしようと侵入し、警察に逮捕された事件だ。また、関東地方に住む男子高校生がTwitterに「『イスラム国』が東京で大規模テロを実行する」などと書き込んでいた事件も取り上げていた。同様に、アメリカや欧州、オーストラリアなどの国の実情に言及しながら、イスラム国に影響され、過激な行動を厭わなくなってきた若者の実態について、細かく取り上げている。 メディアの動向から察するに、韓国の関心は中東情勢というよりも、自国内の若者に及ぼすであろう、イスラム国の影響について焦点が集中し始めているように感じる。言い換えれば、遠い国で起こっている戦争の悲劇としてではなく、身近に起きている危機として、イスラム国問題が議論され始めている。 もし、キム君が人質になったらどうするか――。韓国では、そのような主題で議論されることも増えているそうだ。 「彼が過ちを悔いるのであれば、子どもが斬首されないように働きかけるべき」 「キム君が生きて帰ってくれば、彼の証言から第二、第三のキム君が出てくるのを防げるはず」 「自分の意思で行ったのだから、もし身代金を要求されても断るべき。そのお金で、国内の孤児や独居老人を支援するほうがいい」 「テロリスト志願者を助ければ、韓国はテロリストを保護する国になってしまう」 などなど、寄せられる意見は実にさまざまだ。日本では後藤健二さんらの人質事件を前後して世論が二分したが、今後、韓国政府も対応に追われることになりそうだ。 また最近では、こんなタイトルの記事がネット上に掲載され、話題を呼んでいる。 「『ISを許します』 ISに苦しめられたキリスト教徒、許しを宣言」 これは、イラクから避難することを余儀なくされた10歳のキリスト教徒の少女の話だ。彼女はイスラム過激派に住んでいた土地を追われ、難民キャンプで暮らさなければならない状況について、「私はISを許してくれるよう神に祈ります。彼らを苦しめるようなことを、わたし自身は何もする気はありません」とメディアに語ったそうだ。 また、リビアのとあるキリスト教徒の青年は「わたしの2人の兄弟はISに斬首されたが、ISのメンバーが救われるように祈る」と話しているという(情報の元となっているのは、米キリスト教雑誌「クリスチャントゥデイ」、中東のキリスト教系TV「SAT-7」など)。 国民の約4人にひとりがクリスチャンといわれる韓国。そのような背景からも、イスラム国絡みのニュースにはなおさら敏感なのかもしれない。 (取材・文=河鐘基)「週刊ニューズウィーク日本版 2015年2/3号」
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韓国“ドラマ帝国”に崩壊危機……多チャンネル化でキャスティング&視聴者の争奪戦が激化!?
韓国といえば、“ドラマ帝国”といわれているほど、朝から晩までドラマばかり放送されていることで知られる国。それだけドラマに対する需要も高く、長年にわたって子どもからお年寄りまで、幅広く視聴されてきた。その証拠に、2013年のドラマ平均視聴率トップ15を見ると、すべてが15%以上を叩き出している。しかしながら、15年は2月までに放送を終了したドラマの中で15%を超えたものは、『家族なのにどうして?』(14年KBS)、『清潭洞スキャンダル』(14年SBS)の2作品のみだ。 韓ドラ界に、いったい何が起きているのだろうか? 日本と同じくネットの普及による若者の“テレビ離れ”も原因の一つだが、特筆したいのは「放送局が増えたこと」だ。 韓国では、主要民放局がKBS、MBC、SBS、EBSの4社しかないため、ケーブルテレビや衛星放送などの有料放送局の数が飛躍的に伸びていき、今ではその数が50前後にも上る。またここ数年で、ビデオ・オンデマンドやダウンロードなどのサービスが利用可能なIPTVの普及率も急激に上がっていった。その背景には、韓国政府主導でIPTV促進政策を進め、教育や保健医療等の公共の分野などにおいても、サービスの導入を支援してきたため。そして今では、ケーブルテレビや衛星放送、IPTVなどの有料放送加入世帯数は90%に達しており、国民の約9割が有料放送を視聴しているのだ。こういった状況から、主要民放局以外の有料放送局(tvN、JTBC、TV朝鮮など)でドラマが放送されるようになり、視聴率が四散したといえる。 放送局が増えたことで、キャスティングの分散化も起こっている。民放の放送局が主だった2010年頃までは、今では考えられない豪華キャスティングのドラマが多数存在した。『華麗なる遺産』(09年SBS)や『成均館スキャンダル』(10年KBS)などが代表的な作品だ。これらのドラマは、日本映画への進出も果たしたハン・ヒョジュ、最新映画の日本公開も決まったイ・スンギとムン・チェウォン、JYJのユチョン、優れたルックスと演技力を持つソン・ジュンギ、『JIN‐仁‐』のリメイク版でヒロインを演じたパク・ミニョンなど、今では主役級のスターが4人以上も出演しているのだ。前述の通り、昨今放送局が増え始めたことから、各局で“キャスティング競争”が激化。そのため一昔前のように、主役級が複数キャスティングされるドラマが減り、見たい俳優が分散化されたことで、視聴者も分かれるようになったのだ。 『星から来たあなた』(14年SBS)や『奇皇后』(14年MBC)などの例外はあるにせよ、日本と違って、ドラマの視聴率低下が構造化しつつある韓国。日本の韓流ブームにも頼れない現状は、韓国ドラマ業界にとって冬の時代といわざるを得ない。 (取材・文=平松相善)『星から来たあなた-DVD-SET1』
“制服を着たチンピラ”小役人 vs 謎の刺青スキンヘッド男 中国最凶対決、勝負の行方は……
3月18日、広東省東莞市の中南部に位置する大嶺山鎮の教育路で、フィットネスクラブの服を着た男たちの集団が、露店を排除しようとした城管(チェングアン)に暴行を加えるという事件が発生。事件を写したとされる、刺青をしたスキンヘッドというチンピラ風の男が、制服姿の城管の首根っこをつかんでいる写真がネット上にアップされたことから、「最凶の対決」として話題となっている。 営業許可を持たない屋台や露店を強制排除する「城管」と呼ばれる治安要員は、市民からも疎まれる存在だ。時に公務以外にも首を突っ込み、交通違反の罰金を横領したり、正規の経営をしている店舗に押し入り金をゆすり、押収した商品を懐に入れることもある。こうした悪行から、「制服を着たチンピラ」とも呼ばれる彼らだが、天敵も存在するようだ。問題の一幕。どう見てもカタギではない男に首を絞められ、青ざめた顔の城管職員
大嶺山鎮の城管が所属する市総合執法分局によれば、同日午後3時頃、8人で公務に当たっていた城管らが、揚げ餅を販売していた三輪車を露天商から押収。現場を撤収しようとした時、露天商が何者かに電話を掛けると、すぐに赤い服の女とスキンヘッドの男が現れ、城管を押しのけて三輪車を奪おうとした。これを阻止しようとすると、2分もたたないうちに次々と現れた10名の男たちに囲まれ、衝突が発生。結果、揚げ餅の三輪車を奪い返されただけでなく、別の場所で押収したサトウキビ販売の三輪車までもが持ち去られた。加えて2人の城管が殴られて首や腕に軽いケガを負ったといい、対決は城管の完敗に終わったようだ。殴られた城管は「彼らは明らかに集団で訓練されたヤカラで、カタギではない」と主張する。 同地区で商売をしている別の露天商の話によれば、男たちは普段、教育路にある天和百貨というデパート内のフィットネスクラブで働くトレーナーだが、裏の顔は露店商からショバ代を徴収するチンピラだという。 ちなみに彼らはその4日後、再び城管を襲撃。その際は城管が早々に警察に連絡したため、例のスキンヘッドの男は逮捕されたという。「制服を着たチンピラ」には勝てても、「制服を着たヤクザ」と呼ばれる警察には勝てなかったようだ……。無抵抗な露天商相手には凶暴な城管だが、チンピラにはなすすべもない様子……。
アベノミクスより効果アリ!?「20代半ばで月収40万円」を稼ぐ、“リッチ中国人”の衝撃データ
低廉な労働力を目当てに各国企業が生産拠点を構え、「世界の工場」と呼ばれたのはいまや昔。中国の労働者の平均賃金は、過去10年の間に約3倍になったともいわれている。また一部では、先進国並みの給与水準に達している業種もある。 就職情報サイト「看準網」が労働者約100万人を対象に行った業種別給与調査によると、北京市において最も平均月給が高かったのはIT企業で、9420.14元(約18万円)。次いで、電子・通信・ハードウェア関連企業で9098.75元(約17万3,000円)。これに、コンサルティング・財務・法律・アウトソーシング・翻訳など、専門サービス企業の8830.63元(約16万8,000円)が続いた。 一方、上海市のベスト3は、専門サービス企業の10767.80元(約20万5,000円)、IT企業の9105.78元(17万4,000円)、電子・通信・ハードウェア関連企業の8859.68元(16万8,300円)という順だった。 このところの円安人民元高により、円換算の給与がかさ増しされていることもあるが、中国の労働者の上位層は、日本のワーキングプアよりも断然稼いでいるのである。 中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏によれば、日本人より稼ぐ中国人労働者はこのほかの業種にもあるという。 「理財や保険、自動車の営業マンなどは、日本よりもインセンティブが高いので、20代半ばで月収40万円前後という人も珍しくない。また、景気のいい出会い系イベント会社や結婚相談所の社員なども、月収30万円以上もらっているケースも少なくありません」 春節の訪日中国人が見せた爆買いは、こうした所得増に裏打ちされた行為だったということか。言葉だけは普及したアベノミクスだが、トリクルダウンがいまだ起こらず、横ばいを続ける日本人の所得が、中国人に抜かれるのも時間の問題かもしれない……。彼らに追い越される日が来るとは……
世界の終わりに咲いた、世界でたったひとつの花 モキュメンタリーの終着点『コワすぎ! 最終章』
現実とフィクションの間には明快な境界線はあるのだろうか? そしてもし、現実とフィクションを隔てている境界線が消滅してしまったら、一体どうなってしまうのか? 白石晃士監督がライフワークとしている『コワすぎ!』シリーズの第7弾となる『戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 最終章』を見ながら、そんなことを考えた。低予算のホラー作品ながら、モキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)としての面白さを追求する白石監督の情熱と奇想ぶりでカルト的な人気を博してきたオリジナルDVD『コワすぎ!』シリーズ。『戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版』(14)は連日にわたって上映館が満席となり、ニコニコ動画でのシリーズ一挙上映の視聴者数は30万人にも及んだ。シリーズ完結編となる『コワすぎ! 最終章』では劇場版で投げ掛けられた大いなる謎に、白石監督自身が演じるカメラマン田代が挑むことになる。 2012年からリリースが始まった『コワすぎ!』シリーズは、3.11以降のこの国の何を信じればいいのか分からない不穏な空気を映し出してきた。テレビ局や新聞社が扱わない超常現象を追う弱小映像会社の工藤ディレクター(大迫茂生)、アシスタントの市川(久保山智夏)、カメラマン田代(白石晃士)の3人が主人公だ。視聴者からの投稿映像をもとに、現代に甦った口裂け女、廃墟に出没する幽霊、河童伝説の残る池、トイレの花子さん、「東海道四谷怪談」の生みの親・鶴屋南北の正体……といった数々の謎に迫り、工藤ディレクターたちは現実世界とは別の異世界があることを確信する。 これまで取材した怪奇現象は、すべて「タタリ村」が元凶になっていることを掴んだ取材クルーは、現在は廃村となっている「タタリ村」へ。そこで工藤たちが目撃したのは、山の向こうに姿を見せた大巨人だった。さらに取材の一線を踏み越えた工藤らは、この巨人は第二次世界大戦中に旧日本軍が呪術と科学を融合させて生み出した生体兵器・鬼神兵であること、戦後もその研究は継続して行なわれ、工藤の生い立ちが関係していることを突き止める。低予算の実写ホラー作品である『コワすぎ!』が、宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』(84)や庵野秀明監督の『新世紀エヴァンゲリオン』(95~96/テレビ東京系)といった名作アニメの世界観を取り込んで、壮大なSFファンタジーへと大変身していく驚きと快感が劇場版にはあった。劇場版で広げに広げた大風呂敷を白石監督はどう回収していくのかが、『コワすぎ! 最終章』の見どころとなっている。『コワすぎ! 劇場版』のラストに登場した、新宿上空に浮かぶ巨人。その出現から1年半が経ち、人々はもはや日常風景として受け止めていた。
巨人との遭遇の一件以来、工藤ディレクターとアシスタント市川は姿を消したまま。ずっと取材を共にしてきたカメラマン田代は、2人がまだ異世界で生きていることを信じている。そして、東京の上空には巨大な人影がぽっかりと浮かぶ。劇場版のラストシーンに続く形で最終章が始まる。東京上空に浮かぶ巨大な人影を人々は巨人と呼んでいるが、これは工藤ディレクターたちが「タタリ村」で目撃した鬼神兵と関係していることは間違いない。一連の巨人騒ぎを収録したドキュメンタリー映画『コワすぎ! 劇場版』は大ヒットしたが、ひとりぼっちになった田代は歓びを分かち合う仲間がいない。孤独を噛み締めながら田代は劇場版の売上げで、自分が使っているハンディカメラから世界中に配信できる「T-stream」を開発。深夜に田代がさっそく生中継を始めると、カメラの前に忽然と謎の男(宇野祥平)が現われる。正体不明のこの男は、こっちの世界とあっちの世界との境界が曖昧になっていることを告げる。さらに工藤と市川はあっちの世界で生きており、その救出に手を貸すという。 カメラを手にした田代は謎の男の指示に従って、工藤と市川をこの世に甦らせるための試練に臨むことになる。「古事記」の黄泉がえり伝説を思わせる展開だ。夜明け前の真っ暗な東京をさすらう田代と謎の男。東京上空に浮かぶ巨人はますます巨大化し、この世とあの世との境界線が崩壊寸前なことを知らせている。暗闇では黒いゴミ袋で作られた等身大の人形たちが蠢いている。このゴミ袋人形は、『ハウルの動く城』(04)に出てきたブヨブヨのゴム人間みたいで気持ち悪い。街ではサイレン音が低く鳴り響く。この世界がゆっくりと崩れていく様子を、田代のカメラはリアルタイムで中継していく。 世界はこんなふうに終わっていくのかもしれない。3.11後の眠れない日々が続いたあの恐怖感を、白石監督は低予算作品の中で再現してみせる。未曾有の事態をテレビの中継画面は映し出す一方、その合間には間の抜けた公共CMが流れ続けたあの奇妙な数週間。フィクションであるはずの『コワすぎ!』だが、作品の中に漂う不穏さ、確かな情報がない中で決断を強いられる主人公の戸惑いがひどくリアルに感じられる。『コワすぎ!』シリーズに出演した人々の多くは、その姿を消してしまったともいう。どこまでがリアルで、どこからがフィクションなのか、その境界線はとても曖昧だ。『コワすぎ!』取材クルーのカメラマン田代(白石晃士)。異世界へと姿を消してしまった工藤と市川を救出するために孤軍奮闘する。
崩壊が迫る世界でひとりぼっちの戦いを強いられるカメラマン田代にとって、頼るべき存在は謎の男しかいない。言っていることはキチガイじみているが、常識が通用しなくなった現実世界では、もはや彼の言葉を信じるしかない。カメラマンとしての職業的な勘で、田代は彼の言動に賭けてみる。少なくとも、当たり前ではない結末が待っているはずだ。この謎の男は白石作品のファンならピンとくる、『オカルト』(09)に登場したあの男にそっくり。謎の男が現われたことで、これまで白石監督が手掛けてきた『コワすぎ!』シリーズ以外の『超・暴力人間』(11)や『殺人ワークショップ』(14)などの作品も一気に繋がりを見せ、見事な円環となっていく。白石監督はなぜ『コワすぎ!』シリーズでは“田代”と名乗っていたのかという疑問も氷解していく。信用できない現実社会に対し、拮抗するように白石監督が生み出してきた虚構世界が連なって立ち上がっていく。 フィクションの中に真実を浮かび上がらせるモキュメンタリーの世界を突き詰めていくと、その果てには何が待っているのだろうか? 白石監督は最果ての世界に、妖しくも美しい大輪の花を咲かせる。世界の終わりに咲いた、世界でたったひとつの花を我々は目撃することになる。 (文=長野辰次)カメラマン田代が生中継している最中に現われた謎の男(宇野祥平)。彼の口から出てくる言葉はキチガイじみている。信用できるのか?
『戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 最終章』 監督・脚本・撮影/白石晃士 出演/大迫茂生、久保山智夏、白石晃士、宇野祥平 配給/「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」上映委員会 4月11日(土)より渋谷アップリンクほか全国順次公開 (c)2015ニューセレクト http://albatros-film.com/movie/kowasugisaishu
「女子アナの卵」を元恋人が惨殺! 不祥事相次ぐ中国国営放送に、習近平の“お咎め”は……
中国でまたショッキングな事件が起こった。「中国大河報」(3月18日付)によると、中国中央電視台(CCTV)で実習生としてテレビ番組の司会をしていた馬翩然さん(25)が、恋人に惨殺されてしまったのだ。美人司会者の“卵”として、着々とキャリアを積み重ねていた彼女に、何があったのだろうか? 馬さんを殺害したとして逮捕された恋人の張容疑者は2月16日、馬さんから別れを切り出されたことに逆上。刃物で馬さんの首など7カ所を切りつけ、殺害したとされている。医師でもある馬さんの父親が現場に駆けつけたとき、すでに娘は変わり果てた姿だったという。首からは無残にも骨が露出しており、頭部は胴体から切断されかけてしまっていた。 馬さんの父親は地元メディアの取材に対し、「娘は学校でも勉強をよく頑張る子で、弟の面倒もしっかり見てくれる優しい子でした。親孝行で本当にいい子でした」とコメントしている。中国のネットユーザーも今回の事件に関して怒り心頭のようで、中国版Twitter「微博」では次のようなコメントが見受けられた。 「親の気持ちを考えたら、この男を1万回殺しても足りないだろうな」 「極刑以外考えられない」 「このニュース見ていたら涙が止まらない。遺族の悲しみは計り知れない」 中国女子アナをめぐっては10年9月にも、広東省のテレビ局の美人アナウンサーのセックス動画が流出し、ネットユーザーによって拡散された事件があった。こちらも元恋人の男性が恋愛感情のすれ違いから逆恨みした、リベンジポルノとされる。このアナウンサーは騒動後、テレビ業界から消えてしまったという。 一方、CCTVをめぐっては、これ以外でもアナウンサーに関する事件が相次いでいる。2月には有名男性アナウンサーが、中央政府幹部の妻たち20名以上と不適切な関係を持ったとして番組を降板。14年7月には、汚職などの規律違反で逮捕された前最高指導部メンバー・周永康と愛人関係にあった国営放送の美人司会者2人が番組降板となった。 例えると、NHKのアナウンサーが国会議員や政府首脳の愛人になるというところだろうか。日本では想像しにくい国営放送のアナウンサーと政治家の愛人関係について、中国在住のフリーライターはこう語る。 「基本的に、中国の公務員の給与はそんなに高くはない。最高指導部レベルでも基本給は約5,000元(約10万円)ほどです。CCTVのアナウンサーも国家公務員として給与が支給されますが、決して高いとはいえません。政財界とのコネがなければ副業収入もなく、賄賂を受け取る機会もなくなる。そうしたコネのないアナウンサーは、数億円~数百億円の資産を持つ政治家や実業家の愛人となることで、金銭的な援助を受けているのです。昨年、逮捕された周永康一族の資産は日本円で1兆円を超え、周には29人もの愛人がいたといいます」 殺人事件から愛人関係と、混乱極めるCCTVに習近平の本格的なメスが入るのか、注目したい。 (文=青山大樹)馬さんの生前の写真(彼女の「微博」のアカウントより)
国歌斉唱中にストレッチした外国人選手が解雇! 韓国人は“国民儀礼”に敏感!?
レギュラーシーズンが終了し、プレーオフが始まっていよいよクライマックスを迎えている韓国プロバスケットボール・リーグのKBLで、信じられないことが起こった。3月20日、昌原(チャンウォン)に本拠地を置き、LGエレクトロニクスがスポンサーになっている昌原LGセイカーズが、チームの大黒柱であるアメリカ出身のデイボン・ジェファーソンを緊急解雇したのだ。LGセイカーズはリーグ戦4位でプレーオフに進出しており、その中心選手がジェファーソンだ。今季レギュラーシーズンでは平均22得点を記録し、レギュラーシーズンの得点王にもなっている。 そんな大黒柱が大事なポストシーズンの最中に解雇されるキッカケとなったのは、日本では考えられない理由だ。18日の試合前に会場に流れる韓国国歌である愛国歌斉唱の際、ジェファーソンはストレッチをしながら体をほぐしていたのだが、この態度に「無礼だ」と非難集中。メディアやファンから厳しい声が上がった。19日に本人が謝罪会見を開いたが、その一方で自身のSNSに両手で中指を立てている写真をアップしていたことが発覚し、さらに非難の的に。ジェファーソンは「韓国文化を無視したのではない。国歌が流れたときに痛みを感じたのでストレッチしただけ」と釈明したが、結局、昌原LGセイカーズが解雇を発表する事態になったわけだ。 LGセイカーズ側は解雇通告に当たり、「愛国歌の演奏中にストレッチしたから解雇するわけではない。今までの彼の不適切な行動を加味して下した」と説明。試合中に携帯電話をチェックしたり、自身のSNSに歓楽街で女性と撮った写真や下半身裸でベッドに横たわる黒人女性の写真をアップしてきたことなども問題視しての決断だったとしているが、“愛国歌ストレッチ”が解雇の決め手になったことは間違いないだろう。 もっとも、裏返せば大事な時期にチームの大黒柱を手放さなければならないほど、韓国では国歌斉唱や国旗掲揚などのいわゆる“国民儀礼”が過剰に重要視されていることがわかる。過去にもサッカー韓国代表のキ・ソンヨンが、Aマッチ前の国歌斉唱時の敬礼を右手ではなく左手で行っていただけで非難されたこともあるほど、韓国人は“国民儀礼”に敏感なのだ。今回のジェファーソンの行いも“愛国歌ストレッチ”と揶揄され、「LGセイカーズの決断は正しい。ほかの外国人選手にも十分なアピールになる」と拍手を送る声も多い。 ただ、露骨に愛国心を助長するだけではなく、外国人にまで韓国愛を強要するのはいかがなものか。それも、ストレッチしていただけで解雇されるとは……。韓国の一部ネチズンの間では、「あれで解雇? マジで韓国の愛国主義はひどすぎる。逆に韓国の選手が日本に行ってジェファーソンと同じことをすれば、“よくやった”と褒めるくせに」と、行きすぎる自国の愛国主義を嫌味たっぷりで皮肉る声も上がっている。 ちなみに韓国ではプロバスケットボールだけではなく、プロ野球でもすべての公式戦で国歌斉唱が行われているが、アメリカのNBAやMLBに倣った慣例だといわれている。プロサッカーのKリーグでは行われず、プロバレーボールリーグのVリーグでは開幕戦とオールスター戦のみ行われる程度。アメリカに倣った慣例でアメリカ人選手が解雇されるのだから、それもまた皮肉でしかないだろう。
週4回の“ハイペース提供”で死亡事故も……中国「精子バンク」がストイックすぎる!
山西省にある人類精子庫、いわゆる“精子バンク”で先日、人工授精のために使う精子が不足。中国版LINEともいうべきスマホチャットアプリ「微信(ウェイシン)で、20~45歳までの健康な男性に対して精液の提供を呼びかけるという“チン事”が起こった。 この呼びかけは、中国版Twitter「微博」でも瞬く間に話題となり、「俺でよければいくらでもどうぞ!」「女性看護師が手伝ってくれるのか!?」などといった書き込みが相次いだ。 ところが、精子の提供は、そうたやすくはないようだ。提供精子の質について中国当局が定める基準は厳しく、山西省では昨年1,213人から精子の提供を受けたが、基準に合格したのはそのうちたったの136人であった。提供された精子は液体窒素で凍結されるが、問題はその後。「解凍した後の精子の40%以上が、元気でなくてはならない」と、山西省精子バンクの担当者は言う。山西省の精子バンクで、凍結された精子を取り出して検査する作業員
新聞記者が覆面取材で精子バンクに行った時に撮影した“精子採取室”。パソコンにAV映像が入っており、それを見ながら採取するという
また、精子提供者になるには中国国籍でなければならず、本人だけではなく、家族の病歴や遺伝病の有無なども問われる。さらに、精子提供の3~7日前には“禁欲”を求められ、性器周辺を清潔にした上で、採取に来ることが求められている。 ちなみにこの精子提供の見返りだが、1回目と2回目の検査の際には、山西省省都の太原市在住者には30元(約600円)、市外在住者には50元(約1,000円)という、お足代のみ。しかし、検査で合格となると、数カ月の間に10回ほどの精子提供が求められ、1回ごとに300元(約6,000円)が補助される。そして、規定の提供回数を終えてから6カ月後、謝礼のような形で1,000元(約2万円)を受け取ることができる仕組みになっている。 以前に比べて上積みされた謝礼と、提供者募集の手段が増えたことにより、山西省では提供者の数が徐々に増加。しかし、「まだまだ精子の提供に対する市民の理解は乏しい。提供者には大きなプレッシャーがかかり、病院に来る際に大きなマスクで顔を隠してくる人もいる」と、山西省の担当官は話す。 同バンクでは、微信での呼びかけの前に、山西省にある大学を含む高等教育機関に出向き、学生に精子の提供を依頼しようとしたが、一部の学校では「学生に悪い影響を与える」と、警備員に追い返されたという。 また、2012年には湖北省武漢市で、23歳の医大生が、不妊治療研究施設に精子を提供するために個室にこもったところ、室内で心臓発作を起こして亡くなるという事件も発生している。亡くなる前の1週間ほどで4回という、“ハイペース”で提供していたといい、死の遠因となった可能性もある。 若い男性なら、たやすいことのように思える精子提供だが、意外と命がけのようだ……。 (文=佐久間賢三)北京にある精子バンクの個室
一人っ子政策の影で大量発生!? 排卵誘発剤が生んだ、中国「美しすぎる双子」たち
中国でいま、1組の「美しすぎる双子」がアイドルを凌ぐほどの人気を集め、話題となっている。 南京芸術学院に在籍する姉のハー・シーイーと、成都学院に在籍する妹シーチーは、1994年生まれの双子。彼女たちの2ショットを見ても、まったく瓜二つの美人だ。子どもの頃は、両親にも見分けがつかなかったといい、ひとりが一日に2度風呂に入れられることもあったという。 彼女たちの人気に火がついたのは、3月10日。SNSで彼女たちの写真を見て一目惚れしたひとりのネットユーザーが、その正体を突き止めようと、写真を拡散して情報を募集したことがきっかけ。 2人の「微博」(中国版Twitter)アカウントには、その後、1週間ほどで10万人近くが新たにフォロワーとして加わった。さらに、有志によるファンクラブのアカウントも設立されている。 中国で、美人すぎる双子が話題となったのは、これが初めてではない。 昨年には、超名門・上海復旦大学で共に英語を専攻し、姉は英国ノッティンガム大学、妹はシンガポール国立大学に留学した「孫姉妹」は、ともに“キャンパスの花”と呼ばれ、人気を博した。ハー姉妹のツーショット。どちらが姉でどちらが妹かは、ネット上で議論となっている。
さらに、日本でも宅配水サービス会社のCMに共演するなど、ともに芸能活動を行っていた楊玲(ヤンリン)と楊晶(ヤンジン)も美人双子である。 このように、「美人すぎる双子」が続出している理由について、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏はこう話す。 「一人っ子政策の抜け道として、富裕層のカップルの間では、排卵誘発剤の服用など、医学的な方法を用いて双子を妊娠することが密かに流行してきました。世界の統計では、双子の発生確率は、1,000回の分娩で4組前後といわれているところ、中国ではここ20年、その3~4倍の確率で双子が生まれているというデータもあります。また山西省には、世帯数2,000ほどの地区で、200組もの双子が生まれて話題となりました。また、富裕層の母親は往々にして美人が多いため、生まれてくる双子も美人になる確率が高いのでは。同様に、イケメン双子も多数いるはずです」 美女人口が2倍になるなら、男性にとっては歓迎すべきこと!?昨年話題となった、上海復旦大学の孫姉妹
韓国未解決事件に救世主!? 「コールドケース」特別チーム結成の本当の狙いとは……
韓国で過去に世間を騒がせた事件が、時効まであと1年と迫っている。その事件とは、韓国南部の小都市で起きた「羅州女子高生殺害事件」だ。 2001年2月4日、女子高生・パクさん(当時17歳)が、羅州にあるトゥドゥル川流域で、死体で発見された。死体には性暴行の痕や刺し傷が残っており、直接的な死因は溺死と断定された。 同事件は、パクさんの地元・光州ではない羅州で発見されたことなどが原因となり、目撃者や証拠があまり見つからず。事件経過1カ月が過ぎた頃には 捜査が早々に暗礁に乗り上げた。 ところが、事件が忘れ去られつつあった11年後の2012年、転機が訪れる。捜査線上に、有力な容疑者が浮上したのだ。その人物とは、ほかの事件で強盗殺人の罪で無期懲役刑を受け、服役中だったキム容疑者。パクさんの体から検出されたDNAと、キム容疑者のDNAが一致し、事件は急展開を迎えるかに見えた。 しかし、ここでも事件は解決しなかった。その理由は、事件当日にパクさんととある男性を見かけたとする目撃者のひとりが、「キム容疑者ではない気がする」と証言したためだ。また、キム容疑者も「パクさんとは、お互い好意を持っていて、性行為をしたこともある」とし、検察は証拠不十分で不起訴という決断を下した。事件はまたも迷宮入り。時効までいよいよあと1年弱となり、不可解さや残虐さからか、同事件は世間の注目を再び集めることになった。 そんな世論の関心の高まりを受けてか、韓国警察関係者の間で、ある動きが起きている。 OBおよび現役の優秀な刑事や犯罪学者が集まり、未解決事件を専門に扱う特別チームを結成されたのだ。いわゆる「コールドケース」を専門とする、エキスパート集団が登場したのである。 同チームの中心人物は、元ソウル市警察の強行班長コ・ビョンチョン氏。「30年の刑事生活を通じて一度も未解決事件を出したことがない」と自ら誇る、犯罪捜査のプロだ。コ氏はすでに、キム容疑者への再捜査が必要と公言しており、過去に不起訴処分とした検察とも対決する姿勢だ。 しかし、韓国警察関係者による、大衆受けするような“特別チーム”の結成には裏がありそうだ。というのも、韓国では2010年から未解決事件が年ごとに約10%のペースで増加している。それに比例するように、警察への批判がメディアを中心に噴出しているのだ。そんな状況下での、ドラマのようなコールドケース解決チームの登場は、“無能な警察”というレッテルから逃れるための、ある種のアピールと取れなくもない。いずれにせよ、今回結成された特別チームが、コールドケース解決に大きな力を発揮するのか、その成果には注目したい。 (取材・文=河鐘基)イメージ画像 Photo By Simon HunterWilliams from Flickr.
















