マイノリティー側から眺めた世界はかくも美しい! 早熟の天才が描く社会派ドラマ『Mommy/マミー』

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映画界の超新星グザヴィエ・ドランの監督作『Mommy/マミー』。障害を持つ少年と親になりきれないシングルマザーとの濃い親子関係が描かれる。
 映画とはコドクな人間によく効く薬である。医者の処方箋なしで手に入り、気分をハイにもダウナーにもしてくれる。ただし、粗悪品が多く出回っているので、カスを握らせられることもままある。その点、いま注目度急上昇中のグザヴィエ・ドランは非常に純度が高い新銘柄だ。不純物だらけの映画にすっかり馴らされていた人でも、グザヴィエ・ドランの最新作『Mommy/マミー』には心地よいトリップ感を味わうことができるだろう。  グザヴィエ・ドランは1989年のカナダ・モントリオール生まれ。弱冠20歳のときに主演作『マイ・マザー』(09)で監督&脚本デビュー。イケメン好きな女子がよだれを垂らしそうな端正なルックスの持ち主だが、ゲイであることをカミングアウトしている。性同一性障害の教師とその恋人との10年間にわたる葛藤を描いた『わたしはロランス』(12)は日本でもヒット。25歳にして早くも監督5作目となる『Mommy/マミー』を発表し、カンヌ映画祭で巨匠ゴダールと審査員特別賞を分かち合っている。超新星X(Xavier Dolan)が映画界でどれだけ期待されているかが分かる。  グザヴィエ作品はどれもマイノリティー側の人間が主人公だ。3人の男女の恋愛トライアングルを描いた『胸騒ぎの恋人』(10)や心理サスペンス『トム・アット・ザ・ファーム』(13)でも同性愛の若者を演じた。マイノリティー側からの視界がとても新鮮に感じられる。また、非常に濃い母子関係が描かれるのもグザヴィエ作品の特徴。新世代の申し子と評されるグザヴィエだが、作品の内容そのものは意外とスタンダードではある。そして何よりも彼はビジュアルセンスに優れている。色彩豊かなグザヴィエ作品を浴びるように観ることで、脳内物質が大量分泌され、テンションが上がってくる。さらに、鮮やかな映像に絶妙にマッチした音楽が心地よい。天才児グザヴィエの目や耳を通すことで、世界はこんなにも美しく、それゆえに切ないということを再認識させられる。
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オアシスの「WONDERWALL」、ラナ・デル・レイの「BORN TO DIE」などサントラの選曲センスも堪らんものがあります。
 『Mommy』の主人公は、ADHD(注意欠如多動性障害)を抱える少年スティーヴ(アントワーヌ・オリヴィエ・ピロン)と女手ひとつでスティーヴを育てるシングルマザーのダイアン(アンヌ・ドルヴァル)。スティーヴは感性豊かな男の子だが、社会常識に欠け、キレやすい。いったん暴れ出すと、手が付けられなくなる。夫との死別後、スティーヴを矯正施設に預けていたダイアンだが、スティーヴは施設でも問題を起こしてしまう。引っ越し先で母子水入らずの新生活を期待と不安混じりでスタートさせることに。案の定、ささいなスレ違いからスティーヴの感情が爆発。新居での初日から母子間で壮絶なバトルを繰り広げることになる。そこへひょっこりと顔を出したのは、お向いに住んでいる休職中の教師カイラ(スザンヌ・クレマン)だった。感情の起伏の激しいスティーヴとダイアンの2人だけだとケンカが絶えないが、おっとりした性格のカイラが間に入ることで、3人はうまくバランスを保つことができた。  カイラも勤務先の学校でトラブルがあったらしく、吃ってゆっくりとしか話すことができない。失声症らしい。長らく引きこもり状態が続いていたカイラだが、ダイアンの陽気さとスティーヴの無邪気さに心が動かされる。2人の世話を焼くことで、カイラ自身も癒されていく。ダイアンが清掃員の仕事に出ている間、集中力が続かないスティーヴにカイラは根気よく勉強を教え続けた。それまで就学は不可能と思われていたスティーヴだが、表現力の才能を伸ばし、進学を考えるようになる。3人にとって美しい夢のような時間が過ぎていく。  交通ルールなんて知らないよと、スケボーに乗ったスティーヴが公道を疾走する姿は、まるで野に放たれた野生動物のようにとても自由だ。オアシスの「WONDERWALL」をはじめとする名曲が次々と流れ、美しいパステルカラーの光景と溶け合っていく。スクリーンサイズが横長のシネスコサイズではなく、1対1の正方形であることから、どのシーンもレコードのジャケット写真が動画となって流れているように感じられる。主人公のスティーヴと同様に、監督のグザヴィエも映画の定型にとらわれることがない。
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教員のカイラは失声症になり、休職状態。社会から必要とされていない3人だが、3人がそろうとそこはパラダイスのような楽しさに溢れていた。
 『Mommy』はグザヴィエの監督デビュー作『マイ・マザー』の進化形とも言えるだろう。少年役こそ10代のアントワーヌ・オリヴィエ・ピロンに譲っているが、アンヌ・ドルヴァルとスザンヌ・クレマンは『マイ・マザー』に続いて同じく母親役と教師役を演じている。『マイ・マザー』の母子と同じように、『Mommy』のスティーヴとダイアンの母子も似た者同士ゆえにケンカが絶えない。愛情があまりに濃すぎて、一緒にいるとどうしようもなく傷つけあってしまう恋人同士でもある。この母子の強い結びつきの中には、懇意になったカイルでも迂闊には入ることができない。障害を持つ子どもに対する母親の愛の深さを、厳しい現実が皮肉にも際立てることになる。  レコードジャケットのように美しい名シーンの数々を見ているうちに、記憶とは決して使い捨てられた遠い過去の遺物ではないことに気づく。ひとつひとつの記憶が積み重なって、今の自分がいるのだと。そして、どんなにコドクな人間にも、かつて無償の愛情を注いでくれた恋人がいたことを鮮明に思い出させてくれる。その恋人の名前は、マミーという。 (文=長野辰次)
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『Mommy/マミー』 監督/グザヴィエ・ドラン 出演/アンヌ・ドルヴァル、スザンヌ・クレマン、アントワーヌ・オリヴィエ・ピロン 配給/ピクチャーズデプト PG12 4月25日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、109シネマズ二子玉川、センチュリーシネマ、シネ・リーブル梅田、シネマート心斎橋、京都シネマ、シネツインほかにて全国順次公開中 Photo credit : Shayne Laverdière / (c) 2014 une filiale de Metafilms inc. http://mommy-xdolan.jp

“ワンオペ”はまだマシ!? 勤労監督官「労働者は奴隷」発言に見る、ブラック企業容認の韓国社会

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イメージ画像(Thinkstockより)
 深夜にアルバイトが1人で店を任される「ワンオペ」が過酷すぎると、批判の的になったすき家。労働環境の改善を発表した矢先に、「ワンオペ」店員が倒れるというショッキングな事件が起きるなど、にっちもさっちもいかない“ブラックぶり”を見せている。  バイトや正社員に過酷な労働を強いているのは、何も日本のブラック企業だけではない。お隣・韓国では、労働環境の劣悪さに加えて、最近では労働者を不当に扱うのが当然といった風潮が広がっている。国家行政機関から、それを承認するかのような発言が飛び出したのだ。  発言元は、韓国国内の不当労働を監視して、雇用政策の総括を行う雇用労働部(日本の厚生労働省に相当)。その勤労監督官の1人が、賃金問題の相談に来た労働者に対して、「みなさんは最近、“奴隷”という言葉がなくなったと思っているようですが、労働者には奴隷的な性質が多分にある」などと発言。本来はブラック企業を取り締まる立場にある人間が「勤労者は奴隷だ」とも取れる発言をしているのだから、政府がいかに労働者を軽んじているのかがわかるだろう。案の定、この発言は波紋を広げている。  実際、韓国では、不当な労働を強いられる労働者が数多くいる。2月には、ソウル市のマクドナルド新村(シンチョン)店で、バイトたちによるデモが行われ、店舗が占拠される事件が起きた。デモを行ったバイトたちは、ただでさえ最低賃金の時給5,580ウォン(約620円)で働いているにもかかわらず、客の入り具合によって強制的に早上がりを命じられたり、出勤を取り消されたりする不当な扱いを受けてきた。その悪質な労働環境を変えようと、勇気ある1人のバイトが立ち上がり、労働組合に加盟して団体交渉を行おうとした。すると経営陣は、まるで紙クズをゴミ箱に投げ込むように、彼を強制解雇してしまったという。この一件が引き金となり、大規模な占拠デモが発生したのだった。  デモ企画者の1人であるAさんは、「私だけではなく、ほかの非正規労働者も最低賃金で生活しています。これは私たち個人の問題ではなく、韓国社会の構造的な問題だと思います」と嘆いている。  彼らだけではない。広告企画会社に勤めていたBさんが受けた対応も、かなりひどいものだ。Bさんは、3カ月のインターンを終えれば正社員になれるという契約のもと、月給90万ウォン(約10万円)で仕事に励んでいた。しかし、いざ3カ月のインターンが終わると、「会社の雰囲気が悪くなる」という謎の理由で、一方的に解雇されてしまったそうだ。Bさんによると、その会社のカレンダーには、3カ月ごとにで何人かのイニシャルが記載されていたという。つまり3カ月のインターン期間が終わるのは誰かをあらかじめカレンダーに書き込んでおいて、該当月になったら切り捨てるという暴挙が常習化していたのだ。  若者の労働環境があまりにひどいことから、若者たちの労働組合「青年ユニオン」まで結成されており、“ブラック企業撲滅運動”が盛んになっている。「青年ユニオン」はホームページ上でブラック企業情報を集め、環境改善を訴え続けているのだ。  はたして彼らの悲痛な叫び声は、「労働者は奴隷」と考えている国家行政機関に届くだろうか? 日本で話題の「ワンオペ」も、韓国に比べると幾分マシなのかもしれない。

東北人のほうが感じやすい!? 3000人アンケートで判明「SEX県民性」とは

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「週刊現代」5/9・16号
今週の注目記事 第1位「『名医』を疑え!」(「週刊文春」4/30号) 第2位「独占掲載『マッサン』のエリー 衝撃の全裸ヘアヌード*見えなかったらお代はお返しします」(「週刊現代」5/9・16号) 第3位「山本太郎議員の元幼妻 衝撃ヘアヌード スクープ公開!」(「フライデー」5/8号) 第4位「3000人アンケートで『SEX県民性』が判明した」(「週刊ポスト」5/8・15号) 第5位「大幅に拡充した『新ふるさと納税』」(「週刊新潮」4/30号) 第6位「安倍官邸と大メディア 弾圧と癒着の全記録」(「週刊ポスト」5/8・15号) 第7位「悪い話ばかりじゃない『人口激減社会』の利点検証」(「週刊新潮」4/30号) 第8位「西内まりあ 城田優と真剣密会 熱撮中継」(「フライデー」5/8号) 第9位「『春ドラマ』悲鳴と歓声の楽屋裏」(「週刊新潮」4/30号) 第10位「愛川欽也 享年80 が愛した3人の“妻”」(「週刊文春」4/30号)  さて、今週は現代とポストのセクシー対決はなし。なぜならポストは「SEX県民性」が、現代とフライデーはヌードグラビアがランクインしたからである。  だがこれは、あまり喜べたものではない。合併号になると「あの人は今」式の企画が多くなるが、取材不足のためか内容に深みも面白さもない。現代の「あの騒動の主役16人の『あれから』」はその典型で、これまでの騒動をなぞるだけで終わってしまっていて、新情報はほとんどない。現代には悪いが、巻頭の「習近平のスキャンダルを追え!」「『5月暴落説』『ギリシャ・デフォルト説』をどう見るか」「決定! 日本をダメにした10人」なども首をかしげたくなる作りである。  「習近平~」は、中国通の編集次長の署名記事だったので期待して読んだが、期待外れ。現代の株の記事は、このところどっちつかずで、読んでいて上がるのか下がるのか、買いなのか売りなのかハッキリしてくれという内容が多い。「日本をダメにした~」などは、取り上げられている人物が毎度お馴染みの人間たちで、視点の新しさもない。  ポストも官邸とメディアの癒着批判はいいと思うが、それ以外にこれという読み物は「SEX県民性」ぐらいしかないのは寂しい。2週間じっくり売るのだから、時間と取材費をかけたノンフィクションでもやったらいいのではないか。それとも、その余裕さえないということか。  先週も愛川欽也の死について少し触れたが、私の思ってた以上に知名度、人気が高かったことに驚いている。文春は「愛川欽也 享年80 が愛した3人の“妻”」という特集を組んでいるが、長短はあっても各誌、彼についての記事、それも「いい話」が多い。  文春によると最初の妻は、愛川が俳優座養成所時代に同期だった女性で、一男一女をもうけ、売れる前の愛川を支えた。しかし20年後に離婚を発表。その翌日に現在の妻であるうつみ宮土理(71)と再婚したが、持っていた豪邸も前妻に渡し、慰謝料も相当払ったと書いている。  2人の結婚生活はお互いがお互いを縛らない不干渉夫婦だったが、うまくいっていたそうだ。そこへ“第3の妻”の存在が発覚する。愛川のキンキン塾に所属する42歳年下の女優・任漢香(38)。  当時、韓流好きが高じて韓国に留学中だったうつみは、「七十歳すぎて若い女の子と噂が立つなんて、キンキンかっこいい!」と、内心はともかく愛川を擁護した。愛川が製作した映画のほとんどで任が愛川の相手役を務め、中目黒に作った8億円といわれる「キンケロ・シアター」も、任に対する愛情からではなかったかという声もあるそうだ。  だが、愛川の知人が、「愛川が最も愛したのはうつみだった」と言っている。菅原文太とは肝胆相照らす仲だったが、死ぬときは、2人の女性に思われて亡くなった愛川のほうが幸せだったのかもしれない。  さて、春のドラマも出そろったテレビ局だが、相変わらずフジテレビが苦戦しているようだ。日刊ゲンダイ(4月23日付)がこう報じている。 「フジテレビの新番組が“壊滅”危機に陥っている。視聴率低迷はいよいよシャレにならないレベルになってきた。『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)に対抗すべく、安藤優子キャスターを司会に据えて鳴り物入りでスタートした昼の情報番組『直撃LIVEグッディ!』は、20日の一部時間帯で平均視聴率1.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区=以下同)に落ち込むなど大苦戦。10%台を維持するミヤネ屋を脅かすどころか、早期打ち切りを心配する声も上がっている。(中略)  ゴールデン帯の新番組も1ケタ台が連発だ。森高千里(46)司会の新歌番組『水曜歌謡祭』は初回の2時間スペシャルが7.3%。深夜枠からゴールデン帯に昇格したバラエティー番組『有吉のニッポン元気プロジェクト おーい!ひろいき村』も、初回の2時間スペシャルは7.7%だった。新バラエティー番組『発見!なるほどレストラン 日本のおいしいごはんを作ろう!』も初回4.0%である。  ジャニーズ『嵐』相葉雅紀(32)主演の月9ドラマ『ようこそ、わが家へ』も危ない。15分間拡大した初回こそ13.0%とまずまずだったが、2回目は11.4%に下落。フジ月9からテレ朝“木10”にくら替えしたキムタク主演『アイムホーム』が初回16.7%をマークしたのとは対照的で、1ケタ転落も心配されている。  水曜午後10時のドラマ『心がポキッとね』も初回こそ10.4%だったが、2回目は7・5%に落ち込んだ」  『心がポキッとね』は50歳の山口智子を担ぎ出してきた“勝負ドラマ”のようだが、新潮で「アナタもう50だろう。ちゃんと喋ろうよ」(上智大学碓井広義教授)「要は古臭いということ」(コラムニストの丸山タケシ氏)と、やはり評判はよくないようだ。  マンガと、ちゃらちゃらした女子アナ人気に頼りすぎてきたツケは、相当重いようである。  フライデーでは“なりたい顔No.1”の西内まりやが、城田優と「真剣密会」しているところの隠し撮りに成功している。2人の出会いは、3年前に放送されたドラマ『GTO』(フジテレビ系)での共演だったそうだ。 「当初西内は、8歳上の城田のことを兄のように慕っていましたが、急接近したのは今年の3月頃。西内が多方面の仕事に取り組むようになり、同じように俳優業と歌手活動を両立している城田に仕事の悩みを打ち明けているうちに、距離が縮まったとか……」(芸能プロダクション関係者)  しかし、人気者って恋愛するのも大変なんだと、写真を眺めながらため息が出る。  今週の週刊新潮は、よほどネタに困ったのか、巻頭特集は「『人口激減社会』の利点検証」というヒマネタ(失礼!)から始まる。  確かに、4月17日に総務省が発表した人口推計(昨年10月1日時点)によると、外国人を含む総人口は前年に比べて21万5,000人減った。当然ながら少子高齢化はますます進み、65歳以上の高齢者は3,300万人で、14歳以下の2倍を超える。  さらに、増田寛也元総務相が座長を務める「日本創成会議」が昨年5月に発表した試算によると、出産適齢期の20歳から39歳の女性の人口が2040年までに半減する自治体を「消滅可能性都市」であるとし、全国の約1,800の自治体のうち896市区村町が消失するとしたのである。都市部では東京・豊島区がリストに入った。  さあ大変だ。昔、ニューヨークで大停電があったとき、その10カ月後に出生率が急増したことがあったから、日本中を夜だけでも1週間停電にしてみたらどうか、などと考えるこちとらとは頭のデキが違う新潮編集部は、江戸時代やペストの流行によって2,000万人以上減ったヨーロッパを引っ張り出してきた。  江戸時代・徳川吉宗の時代には3,200万人いた人口が、その後70年間の飢饉や天変地異で300万人減少したが、農民の耕作面積が拡大したことや、労働力不足のために新たな農機具を開発したことで、豊かになった農民が都市部で貨幣を使うことで経済が活性化し、そのゆとりが「江戸文化を勃興させました」(現代社会研究所の古田隆彦所長)  同じようにヨーロッパも、働き手が減ったがさまざまな工夫で農業生産量は保たれたから、農業生産者の賃金は高騰し、その富が都市部に流れ込んでルネサンス文化を花開かせた。だから同じように考えれば、人口減少は心配することはないというのだが、農業が疲弊している現代で、それと同じことが起きるとは、私には考えられない。  だが、成長なき成長時代をどう生きるのかは、今こそ真剣に考えなければいけないこと、言うまでもない。  ポストが毎週のように追及している、大メディアと安倍官邸との「癒着」ともいえる馴れ合い関係批判を、私は支持している。ポストは第2次安倍内閣発足から、安倍首相と新聞とテレビ局幹部らとの「夜の会食」は2年半で50回に上るという。田崎史郎時事通信解説委員なども足しげく通っているし、ここには出てきていないのは「会食」ではないからかもしれないが、田原総一朗氏などもよく安倍首相と会っている。  メディア論では、「権力のメディア操縦」は3段階で進むという。第1段階は圧力で政権に不利な報道を規制する。第2段階はメディアのトップを懐柔することで政権批判を自主規制させ、第3段階では現場の記者たちが問題意識さえ持たなくなって権力監視機能を完全マヒさせる。  安倍はこれを忠実に実行し、ほぼ第3段階まで来ているのではないだろうか。もともと新聞というのは戦時中やGHQ占領時代を見てみればよくわかるように、強い者にはひたすら弱く、相手がそれほど強くないと見るや「われわれはウォッチドッグでなければならない」と言い出すメディアなのである。  もちろん、テレビは言うまでもない。 「昨年来、日本の外務官僚たちが、批判的な記事を大っぴらに攻撃しているようだ」  独紙フランクフルター・アルゲマイネのカルステン・ゲルミス記者が日本外国特派員協会の機関誌にこう書いて、話題になっていると4月28日のasahi.comが報じている。 「ゲルミス氏は2010年1月から今月上旬まで東京に5年余り滞在した。発端となる記事をFAZ紙に掲載したのは昨年8月14日のこと。『漁夫の利』と題し、『安倍政権が歴史の修正を試み、韓国との関係を悪化させているうちに、中韓が接近して日本は孤立化する』という内容の記事だった。(中略)記事が出た直後に、在フランクフルト日本総領事がFAZ本社を訪れ、海外担当の編集者に1時間半にわたり抗議したという」  その結果、中根猛・駐ベルリン大使による反論記事が9月1日付のFAZ紙に掲載された。 「寄稿によると、総領事は、中国が、ゲルミス氏の記事を反日プロパガンダに利用していると強調。さらに、総領事は『金が絡んでいると疑い始めざるを得ない』と指摘した」(同)  批判的な記事を書いた記者のことを、こともあろうに「中国から金が出ている」と誹謗するなど、言語道断である。トップがトップなら、下の役人どもも身の程をわきまえないということか。外国メディアの笑いものだが、日本のメディアでこれを笑えるところは、どこにもないのではないか。  ふるさと納税というのが、話題だそうである。だが、私にはその仕組みがよくわからない。今週の新潮が「大幅に拡充した『新ふるさと納税』厳選ガイド」という特集を組んでいるが、もらえるモノは天童市のさくらんぼはいいが、久留米市の電動アシスト自転車、備前市の電動歯ブラシやタブレットPC、大喜多町のスイスの高級腕時計(ゲットできるかもしれないだが)、泉佐野市の航空会社「ピーチ」のポイントとなると、なんでこれが「ふるさと」と関係があるのかがわからない。  その上「何しろ、実質2000円を負担するだけで、その数倍から数十倍以上の品物(あるいはサービス)が手に入るのだ」「寄付金が1万円でも10万円でも負担はおよそ2000円だけですから、どうせなら高い品物を選びますよね」(新潮)という仕組みが理解できない。  先の久留米市の例では、寄付を22万円すると定価10万4,800円の電動アシスト自転車「アシスタDX・2015年モデル」がもらえるというのだが、還元率は47%である。半分もカネが戻ってこないのに、負担が実質2,000円というのは、税金の還付で戻ってくるというのだろうか。わからないときはやってみるに限る。このところうまい肉を食べてないから、三重県松阪市に5万円寄付して「松阪牛ロース600グラム」をもらってみようか。  ポストのSEXと県民性はよくやる企画で、今回もさほどの新味はないが、あると見てしまうのがこの手の記事である。  セックスの頻度(週に1回以上の割合)では、1位の愛媛県が39%、2位の和歌山県が33.3%なのに、富山県では5.2%とかなりの開きがある。オーガズムの頻度(毎回感じる)では福島県が31.8%、2位の山形県が22.2%なのに、香川県は3.9%である。東北人のほうが感じやすいのかね。  セックスは好きですか? という問いには、宮崎県が84.6%、2位の山形県が83.3%なのに、京都府は41.8%、長野県が42.9%だから、口説くなら宮崎か山形県人か? オナニー好きは山形、秋田、愛媛の順で、フェラチオ好きは愛媛、秋田、福島の順だ。  まあ、BARで女の子と話す話題作りにはなる記事ではある。  ところで、自分の元妻がヘア・ヌードになったりAVに出たら、元夫としてはどう感じるのだろう。フライデーの「山本太郎議員の元幼妻がAVデビュー! 『衝撃ヘアヌード』を緊急スクープ公開!」を見ながら、そんなことを思った。  彼女は本名・割鞘朱璃(わりさやじゅり・22)。19歳の時、18歳年上の山本と結婚したが、わずか3カ月で離婚しているから、元夫のほうには彼女のカラダへの「思い出」はそうはないのかもしれないが、一度は激しく愛した女性がヘアを晒して喘ぐ姿を世間に公開されるというのは、どんな感じなのだろう。なかなか美形である。黒いパンティだけのお尻を見せて、こちらを振り向いている顔は、男ならグッとくる表情である。  逃がした魚は大きかったと、この袋とじを見ながら山本センセイはつぶやいているのだろうか。自民党のセンセイたちは、国会で質問してみたら?  現代の袋とじも、なかなか派手である。NHKの朝ドラ『マッサン』で一躍知名度を上げ人気者になったシャーロット・ケイト・フォックスだが、もともと彼女はアメリカで売れない女優だった。  日本でがぜん売れっ子になったのだが、その彼女がだいぶ前に出演していたインディーズレーベルの映画『誘惑のジェラシー』で、濃厚なセックスシーンも厭わず、ヘアを晒しながら熱演していたというのだ。  映画では、確かにアンダーヘアも見える。男とのセックスシーンもある。『マッサン』人気で注目浴びているからであろう、この映画がDVDで近々発売になるというパブではあるが、テレビドラマの清楚な役との乖離がなかなかそそるのである。ぜひ一見を。  今週の1位は文春の特集。  「医は仁術なり」と言われる。広辞苑によれば「医は人命を救う博愛の道である」ことを意味する格言。  だが、このところテレビなどで取り上げられる「名医」たちは、難しい手術をこなせる“技術”にばかりスポットライトが当てられ、患者に対する“博愛”の精神が欠如している医者が多いのではないかと文春が特集を組んでいる。  トップに挙げられたのは、人工血管「ステントグラフト」の第一人者とされ“神の手”を持つとNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』でも特集を組まれた慈恵医大・大木隆生教授(52)である。  慈恵を卒業した大木氏は、渡米して学んだ医科大学でステントグラフト治療(大動脈瘤などの手術で、折りたたんだ人工血管を脚の付け根から通して血管を補強することで、瘤の拡大や破裂を回避する)により名を挙げて、06年に帰国して慈恵医大の教授に就任した。  文春によれば、その名医が、手術した患者(死亡・当時74歳)の遺族から、8,700万円の損害賠償請求訴訟を起こされているというのである。当該の患者の手術は10時間半にも及んだというから、相当な難手術であったようだ。手術の2日後に患者は亡くなっている。  訴訟に至ったのは、術前の説明「インフォームド・コンセント」が十分ではないというものだ。遺族側は、手術死亡率について、開胸手術では20%、ステントでは2~3%だと説明されていたという。しかも「未承認の機器」を使ったのでリスクが高いはずなのに、そのリスクに対する開示はなかったと主張しているそうである。  遺族側は、特注のステントグラフトを作製したメーカーが大木氏に再三、「この特注品は試験をしておらず、予期せぬ危険が生じる可能性があることを、患者に対して必ず忠告しなければならない」と書いてある文書を入手しているという。  これだけでも大木氏の“博愛精神”に疑問があるが、これまでも手術室で大木氏はゴルフのクラブを振り回して、レントゲン写真などを見るためのシャーカステンというディスプレイ機器を割って、全身麻酔の患者に破片が飛べば大惨事になっていた非常識な“事件”も起こしていたという。  大木氏は文春の取材に対して、訴訟の事実は認めたが、こう言っている。 「患者が亡くなった場合、全員が全員納得する医療を提供するのは至難の業です」  このほかにも、群馬大学病院第二外科助教・須納瀬豊医師が腹腔鏡下肝切除術で8人が死亡したケースでは、群大病院側が「全ての事例において、過失があったと判断された」という最終報告書を出したが、文春は、第二外科の責任者である診療科長の責任も問われなければならないのではと追及している。  腹腔鏡手術を受けた患者11人が死亡した千葉県がんセンター、生体肝移植で4人が死亡した消化器疾患専門病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」なども取り上げている。  医療に詳しいジャーナリストの鳥集徹氏は、「ダメな名医」の見抜き方をこう話す。 「名医と呼ばれながら事故を起こしてしまう医師に共通するのは、患者に『簡単な手術』などと説明して手術に誘導していることです。(中略)私がほんとうに名医だと思う医師は、必ず『他の医者にセカンドオピニオンを聞くべきだ』と口を揃えます」  私の友人の外科医が「手術なんてさして難しくはない。大工仕事と同じだよ」と私にいったことがある。大工仕事を易しいといっているのではない。神の手などなくても一生懸命手術し、それでも助けられない命があるということである。  自分は名医などとふんぞり返っている医者にろくな者はいないのだが、そうした連中を、ラーメンランキングのごとく、名医のいる病院などと特集を組んだり、それを売りにする単行本を出すから、つけあがらせるのだ。  文春は「失敗しない病院選びの最新5カ条」を挙げている 1 外科医は“エンジニア”(これは、私の知人の外科医が言っていたことと同じ) 2 セカンドオピニオンに紹介状は不要(まったく違うクラスの病院や、その地域と離れた病院へ行く) 3 質問・資料請求は遠慮せずに(これに応じない病院は?) 4 病院内の“空気”を読む 5 通える範囲に「かかりつけ医」を。人生持つべき友は医者と弁護士ですぞ。 【蛇足】  映画『セッション』がいい。ドラムスティック2本でこれほど興奮させてくれる映画は初めてだった。世界的なドラマーを目指し、文字通り血のにじむような練習をする学生と、それを徹底的に教え、苛め抜く音楽教師。  単なるスポ根ものではない。29歳の新鋭監督が語りたかったのはJAZZの素晴らしさである。最後のすさまじい演奏「Caravan」が終わったとき、館内から拍手が沸き起こった。ぜひ見てほしい。  それに比べて、ビートたけしの新作『龍三と七人の子分たち』はいただけない。引退した元ヤクザのジジイたちが、オレオレ詐欺やら悪徳訪問販売でやりたい放題のガキを相手に大暴れするというコメディ。  藤竜也が背中に彫り物を入れて凄んでみせるのはなかなか様にはなっているが、こういう物語にはなくてはならない爽快感がまるでないのだ。クリント・イーストウッドの『グラン・トリノ』を見終わったときのような、カタルシスがないのだ。  たけしとイーストウッドを比べてはたけしが恐縮するだろうが、単なる元悪ジジイたちんの悪ふざけの映画にしかなっていない。  いつもむやみに拳銃をぶっ放すたけし映画のように、なんとか連合などと名乗って六本木あたりでバカ騒ぎをしているヤツら、「何々人は死ね」とヘイトスピーチをしている差別主義者、スマホをいじりながらよたよた駅のホームを歩くバカガキたちを撃って撃って撃ちまくる映画にしたら、ジジイたちには受ける映画になったはずだと思いながら映画館を後にした。 (文=元木昌彦)

“ヘビ女”は、なぜ生まれたか……中国・若年化する美容整形と「美人とブスの経済格差」問題

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ネットで「ヘビ女」と笑われても自信満々の、15歳の整形少女。
 美容整形手術を受けた15歳の少女がSNSにアップした自らの写真が、「妖怪のようだ」と話題になっている。そのシャープな輪郭、白い肌、大きな目と真っ赤な唇という様態から、「ヘビ女」というあだ名まで付けられている始末だ。中国版Twitter「微博」には、 「はっきり言って顔、気持ち悪いわ」 「見るに堪えない! これが美女だって? もし夜中に見かけたら、ビックリしちゃうよ」 「この子は、親や家族はいないのかな? 親がいたら、絶対こんなことさせないよね」 などといった、辛辣なコメントが寄せられている。  ところが当の彼女に、そんな雑音を気にするそぶりはないようだ。 「私は本当に15歳よ。あなたたちが15歳のとき、誰かにブランドの香水もらったことがある? あなたたちが15歳のとき、高級車で迎えに来てもらったことがある? あなたたちが15歳のとき、毎月50万元(約1,000万円)のお小遣いをもらったことがある? そんな経験すらしたことがないなら、誰も私を批判する資格はないわ」と強弁している。  美容整形手術が一般化している中国では、患者の低年齢化が進んでいる。上海のある美容整形クリニックでは、夏休みのシーズンになると、手術を希望する大学生で混雑するという(「中国青年報」4月13日付)。  また、2月11日付の「渤海新聞網」によると、親に無断で手術を受ける未成年が増加しており、親とクリニック側のトラブルが頻発している。その一方で、勉強を頑張ったご褒美として、親が子どもに美容整形手術を受けさせる例もある。河北省唐山市のあるクリニックによると、親に連れられてやって来る10歳未満の子どもも増えているという。
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中国の至るところで目にする、美容整形クリニックの広告。これって、もしかして板野友美!?
 中国在住フリーライターの吉井透氏は、子どもにまで広がる美容整形手術の背景についてこう話す。 「この国では、美人とブスとの間には、歴然とした経済格差がある。美人のほうが金持ちと結婚できる確率が高く、会社で出世する可能性も高いからです。手術費用は親からしてみれば、『子どもが将来、いい生活を送れるように』と支払う教育費と同じで、数百万円くらいなら躊躇なく投資する。わざわざ借金して、子どもに手術を受けさせる親もいるほどです」  ネット上で「ヘビ女」とあだ名を付けられた少女も、こうした歪んだ社会の被害者なのだろう……。 (文=青山大樹)

韓国“美しすぎる格闘家”ソン・ガヨンが「不適切なプライベート暴露」「人格否定」された裏事情

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 契約問題をめぐって芸能人と所属事務所とのトラブルが絶えない韓国で、新たな確執が発覚して話題になっている。それも、今度は芸能界とスポーツ界にまたがるトラブルだ。女性格闘家、ソン・ガヨンが、所属するスバクE&Mに専属契約解除を要求したのだ。  ソン・ガヨンは1994年生まれの20歳。高校時代から総合格闘技を始め、2014年8月に韓国の総合格闘技イベント「ロードFC」でプロデビュー。日本の山本絵美を1ラウンドでTKO勝利する華々しいデビューを飾り、その美しいルックスもあって、多数のバラエティ番組にも出演。韓国では“美女ファイター”“美しきすぎる格闘家”“美貌の女戦士”として知られている。  そんな彼女が突如、弁護士を通じてスバクE&Mに契約解除を通告。スバクE&Mは「ロードFC」を運営しており、芸能プロダクションとしての機能も持つ会社だが、そんな所属事務所に対して、「デビュー戦前のテレビ出演などをたびたび強要され、出演料なども支払いと管理義務が履行されない。アスリートとしての能力向上のための教育も実施してくれなかった。広告、イベント、テレビ出演などの事前通達がなく、テレビ番組出演料も2カ月以上も未払いで、人格権、パブリシティ権、自己決定権も侵害されただけでなく、7年という不当な長期契約も交わされている」と契約解除を求めたのである。  これに対し、スバクE&Mも黙っていない。「デビューからわずか1年で多数の有名番組に出演するなど、韓国総合格闘技の15年の歴史で異例のスターに成長できたのは会社の献身的な支援と努力があったから」「むしろ彼女が練習を数十回不参加するなど、アスリートとしての基本を忘れた。公式行事や非営利的な公益活動にも参加しなかった。そのたびに注意をしたが、連絡を断つなど理解できない態度をとった」と反論。しかも、「19歳のころから特定の選手と持続的に不適切な関係にあり、公私を区別できず特別待遇を求めてきた」と、プライベートを暴露し、その人格を否定するような強硬策に打って出たのだ。  これにはさずかに同じ格闘家たちも同情的で、同じリングで戦う総合格闘家のソ・ドゥウォンは自身のTwitterで「これはひどい」と、スバクE&Mの対応を批判。同じく総合格闘家のキム・ジフンもFacebookで、「いいときだけ“俺たちは家族だ”と言うくせに。本当に汚い」と、ソン・ガヨンの援護に回っている。俳優のチョン・ジュンも、「ガヨン、世の中にはいい大人もいる。世の中は真実が勝利することを忘れるな」とエールを送っている。  もっとも、韓国のネチズンたちのすべてが麗しき美人格闘家を擁護しているわけではない。ネチズンたちは彼女と「不適切な関係」にあったという特定選手の割り出しに躍起だし、とあるネチズンは、まだ20代前半で格闘技に専念してきたソン・ガヨンが法律事務所を通じて内容証明まで発行する手際のよさを理由に、「彼女の人気に目を付けて横取りスカウトしようとするほかの芸能事務所の手引きではないか」と、背後に大手芸能プロダクションがあるのではないかと示唆している。  いずれにしても、人気美女ファイターに出演料未払いや長期契約が強要されていたという事実も衝撃的だが、それが私生活暴露や人格否定までに発展するのだから韓国の泥仕合は恐ろしい。  ちなみに韓国の“美しすぎる格闘家”はプロ2戦目で、日本の高野聡美にTKO負けを喫しているが、このバトル、KOされるのはどちらだろうか? 

こんなピエール瀧、見たことない! NHK骨太ドラマ『64』を支える“顔力”

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NHK土曜ドラマ『64(ロクヨン)』番組HPより
 これが、本当にあのピエール瀧だろうか、と一瞬目を疑ってしまった。いつも薄ら笑いを浮かべ、飄々としている。電気グルーヴとしてもテレビタレントとしても、あるいは俳優としても常に人を食ったような佇まい。それが、瀧のイメージではないだろうか。しかし、ドラマ『64(ロクヨン)』(NHK総合)の瀧は、それとはまったく違う顔を見せている。  まず驚くのは、そんな瀧が「主演」だということだ。これまで『おじいさん先生』(日本テレビ系)でドラマの主演を務めたことはあったが、これはタイトル通り、瀧がおじいさんに扮した半ばコントのようなコメディ。瀧の「人を食った」ようなキャラクターをそのまま生かしたものだった。  今回は、“笑い”の一切ない重厚なサスペンスドラマ。しかもNHKである。ドラマの大半で、瀧が苦悶の表情を浮かべた顔が画面を占めているのだ。そして、その鬼気迫る顔が驚くほどカッコよく、思わず見とれてしまう。  『64』の演出を務めるのは井上剛。音楽は大友良英。『あまちゃん』をはじめ、『その街のこども』『クライマーズ・ハイ』『Live!Love!Sings! 生きて愛して歌うこと』など数多くの作品でタッグを組む名コンビだ。今回も、静かだが強い大友の音楽と、それを効果的に使った井上の演出がドラマの重厚さを際立たせている。そう、『64』は、「重厚」と呼ぶに相応しいドラマである。  物語の主軸となっているのは、タイトルにもなっている通称「ロクヨン」と呼ばれる誘拐事件である。わずか1週間しかなかった「昭和64年」に起きた、少女誘拐事件。身代金も少女の命も奪われ、未解決のまま14年が過ぎ、時効を迎えようとしている。  瀧扮する三上は事件当時、刑事としてこの事件の解決に奔走したが、現在は広報室の広報官という立場になっており、「ロクヨン」の時効を目前に控え行われる警察庁長官の視察の準備を任されている。「ロクヨン」事件を捜査する刑事部と、三上が所属する警務部は、この事件の秘密を握る「幸田メモ」の存在などで対立し、三上はそれぞれの思惑の全貌がつかめないでいた。警察への不信感を抱く遺族との交渉もままならない。そんな中、警察幹部の娘が起こした交通死亡事故の匿名発表をめぐって記者クラブと対立し、視察の取材協力まで拒否されてしまう。さらに私生活では、高校生の娘が口論の末、失踪。次々に振りかかる難題に三上は眉間にしわを寄せ、静かに悩み続けるのだ。  さらに、三上の苦悩は終わらない。時効直前、「ロクヨン」そっくりの新たな誘拐事件が起こるというのだ。「という」と伝聞で書くのは、まだ起こっていないからだ。このドラマは「ロクヨン」事件と、14年後に起こるこの新たな誘拐事件という2つの誘拐事件が“本筋”である。しかし、全5話中、2話が終わった時点で、まだこの事件は起こっていない。昨今のドラマでは、できるだけ早めに本筋を提示するのが主流となっている。そのほうが分かりやすく、視聴者を逃しにくいからだ。だが、本作では丁寧に、丁寧すぎるほどに、その周辺を時間をかけて描いている。その丁寧さの分だけ、今どき珍しい「骨太」なドラマになっている。昭和の最後を舞台にしていることが象徴するように、どこか昭和のドラマを見ているような感覚に陥ってしまう。  それを強調するのが、瀧の「顔」である。プロデューサーも、彼を主演に起用した理由を「昭和の顔にこだわったから」だと語っている。昭和の俳優は、みんな顔が大きかった。その顔力で画面を重厚なものにし、その迫力で視聴者を釘付けにしていた。瀧にも、間違いなくそんな“顔力”がある。骨太で重厚なドラマには、瀧のような強い顔が必要不可欠なのだ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから 

北朝鮮に“賄賂の季節”到来! 家電、下着、化粧品……今年の人気アイテムは“韓流”!?

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丹東の高級大型ショッピングモール、ワンダープラザ。テナントには韓国系のロッテマートが入っている。
 金日成氏の生誕記念日「太陽節(4月15日)」が過ぎた。この日が近づくと、北朝鮮の貿易関係者は、幹部たちへの賄賂の準備で大忙しになる。  まず、一般的な賄賂とは性格が少し違うが、絶対に欠かせないのは平壌・万寿台にある金日成氏の銅像に捧げる花輪と花束。これを怠れば、いくら仕事ができても思想的に問題があるとされてしまい、業務に支障を来しかねない。  それが確保できたら、今度は関係各所の幹部に贈る賄賂用の商品確保に奔走する。中国丹東の情報筋に、最近の人気商品について聞いてみた。 「最近よく売れているのは、韓国製のアンダーウエアやカミソリですかね。冷蔵庫、洗濯機、エアコンも人気です。幹部の妻には韓国製の化粧品を贈ると、覚えがよくなります。高級幹部向け賄賂で人気なのは、ヘネシーコニャックと中国南部で取れるトロピカルフルーツ。北朝鮮では最高級品扱いなので、多少高くても皆さん買って行かれますよ。免税は洋酒1本までなんですが、税関の職員に賄賂をつかませておけば、問題ないです。皆さん、大きなコンテナに洋酒を何箱も入れて持ち込んでいますからね」  彼らがここまで必死になるのは、賄賂が人事査定を左右するからだ。幹部に気に入ってもらえる物を贈っておメガネにかなえば、今後1年は楽に商売できる。それは、私腹を肥やすことにもつながる。  さまざまな事情で、北朝鮮に一時帰国しない在中貿易関係者も、もちろんいる。帰国しないからといって、太陽節をのんびり過ごせるわけではない。太陽節関連のさまざまな祝賀行事があるからだ。  駐瀋陽北朝鮮領事館の指示に従って、行事会場に花を届けて場を華やかに飾り立てることで評価も上がる。もちろん、領事館の幹部たちに賄賂を贈ることも忘れてはいけない。  毎週行われる生活総和(住民が労働党の指示などを学び、 日々の生活を“反省”する会)にまじめに参加していなかった人にとっても、太陽節は名誉挽回のいいチャンスになる。党組織の責任者に賄賂を渡して、“生活に問題がない”というニセの評価書を書いてもらうのだ。  北朝鮮の話ではあるが、あまり他人事のように感じられない向きもいるかもしれない。日本でもつい最近まで、取引先、監督官庁、自社の上司に、お中元、お歳暮を贈るのが当たり前だったからだ。それなりの地位にいる人の家の玄関には、大量の贈り物が積み上げられている光景がよく見られた。  個人情報保護やコンプライアンス順守が叫ばれるようになり、企業社会でのお中元、お歳暮の習慣もほとんど消えてしまった。いささかやりすぎ感はあれども、日本も北朝鮮も、やっていることに変わりはないようだ。 (「デイリーNKジャパン」<http://dailynk.jp>より)

“断片台本”も当たり前!? 週に5日は徹夜する韓国ドラマ「殺人的撮影システム」の闇

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『星から来たあなた』公式サイトより
 3月13日から毎週金曜日にBSジャパンで放送されている韓流ドラマ『星から来たあなた』。超能力を持つ“宇宙人”とトップ女優のピュアで不器用な恋模様を描いた同作は、昨年上半期の韓国放送時は最高視聴率33.2%を叩き出し、年末に行われたSBS演技大賞でも数々のタイトルを総ナメに。劇中で着た衣装が完売するなど、さまざまな社会現象を巻き起こした。その人気は韓国国内だけにとどまらず、アジア各国にも伝播しており、中国では映画化も決まったほどである。  だがこのドラマ、実はヒットの裏で「殺人的な撮影スケジュール」が強行されていたことをご存じだろうか? スタッフや演者は、毎日のように徹夜で撮影を行い、睡眠時間も1日2~3時間だったとか。撮影期間中に帰宅できることはほとんどなく、寝食も現場で行うというハードなスケジュールをこなしていたというのだ。特に、主演を務めたキム・スヒョンは、2カ月以上もの間、ほとんど休みがなく、毎日のように睡魔と戦いながら撮影を続けていたという。  こうした殺人スケジュールの元凶となっているのは、韓国ドラマの撮影システムにある。韓国では日本と違って、ひとつのドラマが1週間で2話分放送されるため、台本も週に2本用意しなければならない。クランクイン前は準備期間も長いため、台本も数話分は用意されているが、中盤になってくると台本がギリギリに上がってくることも珍しくない。放送予定日の2週間前に上がってくるはずの次回分の台本が、放送2日前になって、ようやく完成するということもザラ。それどころか、特定のシーンだけが記された台本が上がってくることもあるという。出演者たちの睡眠時間が不足しているのも、まさにこのためなのだ。   このような現象を比喩して、韓国では“断片台本”という造語まであるほどだが、台本が遅れるのにも理由がある。制作サイドが視聴者の反応を反映させようと、放送ギリギリまで修正を加えようとするのだ。  視聴者の反応を何よりも最優先に考える韓ドラ界において、その反響の良し悪しは、その後の命運を大きく左右することになる。視聴者の反応が悪いがゆえに、打ち切りになることや、逆に30話近く延長されることも日常茶飯事。そんな視聴者の声に常に敏感になりながら、より質の良い台本を書こうとするあまり、台本の完成がギリギリになり、出演者やスタッフたちは連日のように徹夜を余儀なくされるというわけである。  過密スケジュールは、『星から来たあなた』だけに限った話ではない。現在、NHK BSプレミアムで絶賛放映中の『奇皇后-ふたつの愛 涙の誓い-』も、殺人的なスケジュールで撮影された。奇皇后役を務めたハ・ジウォンは、「9カ月の撮影期間の中で、週に5日は徹夜だった。きちんと寝られたのは週1回ぐらいで、食事も車の中で果物などを食べる程度で、レストランで食事ができたのは、3回ほどでした」と、過酷な撮影状況を赤裸々に明かしている。  韓国の俳優たちは、このような撮影システムに対して、「最初は戸惑ったが、慣れてしまった」と口をそろえる。しかしこれでは、撮影途中で倒れてしまう役者がいつ現れてもおかしくない状況だ。このような殺人的な撮影システムは、韓ドラ界の将来のためにも、一日も早く改善すべき課題なのかもしれない。 (文=平松相善)

“ロボット大国”日本に追いつけ追い越せ! 韓国「災害用ロボット」開発が加速中

 福島の原発事故から4年。あの未曾有の大災害が、世界各国の災害用ロボット開発に大きな刺激を与えている。  米・国防総省の防衛高等研究企画局(DARPA)は、世界一の災害用ロボットを選ぶ「DARPA Robotics Challenge(DRC)」というロボット大会を企画。2012年10月から、エントリーおよび予選会が始まった同大会だが、今年6月には米・カリフォルニアで決勝戦が開催されることが決まっている。優勝賞金は約2億円(賞金合計約3億5,000万円)。予選を勝ち上がった世界トップクラスの災害用ロボットが、栄誉と賞金を求め、競い合うことになる。  このDRCは、一説では福島第一原発事故が開催の契機になったという話がある。実際、決勝が行われる会場には、福島第一原発の災害跡地が再現されるそうだ。決勝に残ったチームのロボットたちは、自動車の運転、障害物を回避しながらの歩行、梯子の上り下り、廃棄物の処理、ドアの開け閉め、ブロック塀の掘削および切断、放水、バルブ開閉など、合計9項目の性能を競う。  日本からは、エアロ、HRP2-Tokyo(東京大学)、AIST-NEDO(国立研究開発法人産業技術総合研究所)など5チームが参加。ロボット大国の称号を世界に轟かせるため、準備万端の態勢を整えている。  一方、そんな日本の背中を必死に追うのが、ここ数年、ITなど関連分野で頭角を現している韓国だ。ROBOTIS (ROBOTIS)、SNU (ソウル大学)、KAIST(韓国科学技術院)など、国内の秀才たちが集まった3チームが予選大会を勝ち上がっている。  中でも、KAISTが開発した「ヒューボ」、ロボットソリューション企業・ROBOTISが開発した「トルマン」には、ひときわ大きな注目が集まっている。というのも、DRCではハードウェアとしてどの機体を使うかは、チームごとに選択できるようになっているそうだが、25の参加チーム中、韓国勢の両機体を選んだのは合計8チームに上る。ちなみに、主催側が提供する機体を使うのは7チーム。日本の機体を選んだのは5チームとなる。ハードウェアの部分ではすでに、韓国勢災害用ロボットが一歩進んで評価を受けていることになる。  韓国でロボット開発を担当する省庁・韓国産業部は、04年度から膨大な開発費を投じ、経験を蓄積させてきた。今まで新技術の開発分野で日本に後れを取ってきた韓国は、ロボット分野でぜひとも巻き返しを図りたいところだろう。  DRCには、日本と韓国以外にも、米、独、伊、香港、中国などのチームが参加する。災害用ロボットのオリンピックともいうべき本大会で、優勝するのは一体どこの国のチームなのか。今後、需要の拡大が予想される産業だけに、見逃せない戦いとなりそうである。  余談だが、先頃、首相官邸に墜落し話題になった無人飛行機・ドローンにも、災害用ロボットとしての役割が期待されている。日本では、千葉大学の野波健蔵教授を中心に、官民一体となった国産ドローン研究が進んでいるが、韓国では航空宇宙研究院が研究・開発を進めてきた「TR-60」が、つい先日一般公開された。こちらも、中国、米国、カナダ、日本などのライバルと、市場を争っていく構えだ。 (取材・文=河鐘基)

正体不明のオシャレ料理 うわさの「エッグベネディクト」を作ってみよう

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エッグベネディクトの正体に迫ってみました
 100円ショップで売っている商品から3品を選んで、気になる料理に挑戦してみようという企画の21回目。  なんだか名前はよく聞くけれど、その実体がよくわからない外国の料理というものがある。子どもの頃に「フレンチフライ」というオシャレな名前の食べ物が、フライドポテトだと知って驚いたことはないだろうか。「イモかよ!」と。キール・ロワイヤルなんて、いまだになんのことかよくわからない。  最近だと「エッグベネディクト」が謎である。エッグは卵だろうけれど、ベネディクトがわからない。なんだ、その強そうな調理法は。そこで今回は、この声に出して読みたい料理名のエッグベネディクトを作ってみたいと思う。 ということで買ってきたのは、イングリッシュマフィンである。エッグベネディクトの正体は、イングリッシュマフィンにハムやベーコン、そしてポーチドエッグを乗せて、オランデーズソースとやらを掛けたものらしいのだ。
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イングリッシュマフィンって、たまに食べるとうまいよねー
 ベネディクトというのは調理法ではなく、考案した人の名前のようで、ウォールストリート株式仲買人レミュエル・ベネディクトであるとか、銀行家でヨット乗りのイライアス・コーネリアス・ベネディクトとか、ニューヨークに住んでいたル・グラン・ベネディクト夫人とか、どうも諸説あるらしい。  ベネディクトという名前は初めて聞くが、きっと世の中のベネディクトさんは、みんなマフィンと卵が好きなのだろう。そんな偶然ってあるのかな。
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誰かはわからないけれど、とにかくベネディクトさんが好きだった卵料理こそがエッグベネディクトらしいよ
 さて、エッグベネディクトの味を決めるのが、オランデーズソースというもの。エビフライにはタルタルソースが付き物のように、エッグベネディクトといえばオランデーズソースらしい。その名の通りオランダのソースかなと思ったら、オランダのソースを模したフランスのソースだそうだ。ややこしいね。  ざっくりいうと、油の代わりバター、酢の代わりにレモン汁を使ったマヨネーズのようなものらしく、簡単に手作りできるようである。
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冷蔵庫にあったりなかったりするものといえばバターとポッカレモンですが、今回はある前提で進めます
 まず、ボールに卵黄1つとレモン汁大さじ1を入れてかき混ぜながら、これを湯せんでゆっくりと温める。
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フライパンに水を入れて、そこにボールを浮かべて湯せんで温めていく
 そこに、溶かしたバター40グラムを少しずつ加えながらよくかき混ぜて、塩とこしょうで味を決めたら出来上がり。    一気に温めすぎたり、バターを一気に入れてしまうと、すぐにダマになったり分離したりして、ちょっと難しいかな。  マヨネーズに溶かしバターとレモン汁を混ぜるというお手軽レシピもあるようなので、湯せんとか面倒ならそっちでいいかもしれない。
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少し分離してしまったが、バターの風味がリッチでうまい!
 また、バターもレモン汁もないよという人は、マーガリンと米酢で作っても、見た目は似たようなものができる。  実は、我が家の冷蔵庫にもバターとレモン汁がなく、こっちの節約レシピバージョンを先に作ってみたのだが、明らかにマーガリンと米酢の味がしたので、急いでバターとレモン汁を買ってきた次第だ。  比べてみると、マーガリンと米酢もこれはこれでうまいのだが、やっぱりバターとレモンのほうが正しいかなという味だった。
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これはマーガリン版。ご飯にかけたら、うまいんじゃないかな
 続いて、メインの具であるポーチドエッグを作る。なんとなく難しそうなイメージがあるけれど、お湯を沸かして塩と酢を少しいれて、そこに生卵をそっと落とせばいいだけだ。  お湯の上で直接卵を割ると、殻が入った時にとっても困るので小皿に割ってから落とすのが安全だが、あえて直接割り入れる緊張感を楽しみたい。
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茹で加減はお好みだが、やっぱり黄身はトロトロで仕上げたい
あとは半分にカットしたイングリッシュマフィンをトースターで温めて、ベーコンをフライパンでカリっと焼き、月見バーガーの作りかけみたいに積み重ねれば、エッグベネディクトの完成だ。  せっかくなので、彩りとしてその辺で摘んできたクレソンも添えておこう。ついでに胡椒もパラリとするか。
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天国のベネディクトさん、これで合っていますか?
 ポーチドエッグを割りながら食べてみると、バターをたっぷり使ったオランデーズソースと、トロリとあふれ出した黄身が、たっぷりとまぶされたイングリッシュマフィンが最高にうまい。  朝食の食材としては、パンとベーコンと卵というマクドナルドのメニューにもなりそうなくらいにありふれた組み合わせだが、これには新しい価値観があるような気がする。やるな、ベネディクトさん。  なんでイングリッシュマフィンを上にも乗せて挟まないんだろうかと思ったけれど、ハンバーガーみたいにかぶりついて食べると、ソースや黄身がこぼれて一大事だな。やはりフォークとナイフで食べるのが正解のようだ。こぼしながら食べるモスバーガー形式もうまそうだが。  ただポーチドエッグとオランデーズソースという卵と卵の組み合わせなので、その味を引き立たせるためにしょうゆを一垂らししたいかな。
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しょうゆを垂らしたら最高になったぞ!
「オランデーズソース」に加わった「オラのダイズソース」である。  食べてみるとまさに最高の味なのだが、なんだか洋風卵かけご飯みたいですね。これをオカズにご飯が食べたい。ベネディクトさん、ごめんなさいね。 (文=玉置豊)