昨年上半期、在留資格や国籍の取得を目的とした偽装結婚の日本における摘発件数は60件で、165人が検挙されている。国籍別では中国人が44人と、ダントツの1位だ。 一方、中国人が関与する偽装結婚に、いま最も手を焼いているのがカナダだ。中国人に人気が高い移住先の一つとなっているカナダでは、ここ数年、年間3,000件以上の偽装結婚が行われており、その多くが“妻が中国人”というケースだという。 そんな中、トロントで偽装結婚を斡旋していた40代の中国人の女が逮捕された。5月31日付の「人民網」によると、彼女は過去7年間で、女子留学生を中心に約130名もの中国人女性の偽装結婚を仲介しており、報酬として一人当たり3万5,000元(約70万円)を受け取っていた。 これほど大々的に偽装結婚ビジネスに手を染めながら、これまでこの女が逮捕されなかった理由は、その巧妙な偽装工作にある。 女は偽装結婚を希望する中国人女性から手数料を受け取ると、偽装結婚相手の現地カナダ人男性と旅行に出かけさせ、大量のツーショット写真を撮影。さらに、大がかりな結婚式を行い、エキストラを雇って友人や親戚に扮して参列させるなどして、当局の目を欺いていた。 その後の裁判では、女に脳腫瘍があることや3人の子どもがいることなどが考慮され、自宅軟禁729日という温情判決が言い渡された。 これに対し中国版Twitter「微博」では、刑が軽すぎるとの声が高まっている。中には「カナダは、病気だったらなんやっても許されるのか! 俺もやろう」「カナダ人になれるなら、5万元(約100万円)くらい安いものだ」といった書き込みも。 同国では、1980年代頃から福建省出身者による偽装結婚や不法滞在などの犯罪が増加し始め、移民局は近年、中国人の入国審査を厳しくしているというが、偽装結婚を試みる中国人は。今後も後を絶たなそうだ……。 (文=青山大樹)トロントの裁判所に出廷した仲介人の女
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マスクバカ売れ、繁華街はガラガラ、海外避難組まで……韓国「MERSショック」現地レポ
感染が拡大しているMERS(中東呼吸器症候群)によって、さまざまな分野でダメージを受けている韓国。感染者は122人を超え、隔離者は3,400人を超えている(11日時点)。筆者はソウルから遠く離れた釜山に暮らしているが、釜山でも患者が出ており、ウイルスは事実上全国に広まっているといえる。初期対応が遅れた政府への怒りとウイルス感染への恐怖で震えている韓国国民だが、この事態に日常生活にも変化が起きている。 例えば、風邪をひいてもめったにマスクを使わない韓国人だが、さすがに致死率40%のウイルスはインパクトが強かったのだろう、全国的にマスクがバカ売れしている。特に「医療用のN95マスクがいい」というウワサが広がり、薬局などに問い合わせが殺到。「マスクは不要だ」と公言しておきながら、N95マスクを着けて公の場に現れた保健福祉部長官の姿がさらに火をつけ、品切れ騒ぎが起こった。 こうしたこともあり、街を歩く人の半分以上はマスクを着用。地下鉄などでは、マスクをしないまま、あるいは、せめて口を手でふさがないままクシャミや咳をすると、周りから冷たい目で見られたり、文句を言われたりするほどだ。 また、MERS感染者と確認された医師が1日に江南区で行われた大型地区イベント(1,500人規模)に参加していたことが発覚したことから、“MERSショック地域”といわれるソウル・江南のマンションでは「エレベーターのボタンは指ではなく、ヒジで押してください」と貼り出された案内文が登場。ここまでくると少しやりすぎな気もするが、住人たちは手袋をはめてボタンを押すなど、他人が触れたものは極力避けている様子である。 ちなみに韓国といえば、一つの鍋や大皿料理をみんなでつつきあう食文化であるが、それにも変化が。最近は、なるべく一緒につつかないメニューを選び、他人の箸やスプーン、唾液を警戒しながら食事をする人が多いようだ。同じメンバーでランチをすることの多いサラリーマンたちは、特に気をつけているとか。 ところで、MERSの一番の予防策は、他人との接触を避けることだが、最近は外出を控える韓国人が増えている。地下鉄の代わりに車を利用する人が増え、通勤ラッシュ時も地下鉄はさほど混んでいない。駅や公園、映画館、デパート、大型スーパーなど、いつも混雑しているはずの場所は、人影が通常の3分の1程度。おかげで、ネット通販が盛況だという。 さらには、外に出ないだけでは安心できないという“MERS避難民”まで登場。ブログやSNSでは、長期休暇を取って子どもたちを連れて田舎に帰ったり、当分の間、海外に滞在することにした人たちの報告があふれる。すでに休校している学校も多いが、10代の患者も出たということで、保護者たちは夏休みの繰り上げを要求。昨年のセウォル号転覆事故の影響で全面中止された修学旅行は、今年もやはり禁止になった。 盛り上がっていた韓国プロ野球も、大ダメージを受けている。筆者が暮らす釜山は、韓国で最も熱狂的なファンが多いロッテ・ジャイアンツの本拠地であり、ホームスタジアムである社稷野球場は連日満員を記録していたが、すっかりガラガラ状態。先日も試合を見に行ったが、数少ない観客がまばらに座って試合を眺めていたほど。こうした光景は釜山だけではなく、全国の野球場で、今シーズン観衆動員数ワースト記録を更新中である。 また、韓国は熱心なクリスチャンが多いことでも有名だが、教会では日曜の定期礼拝に空席が続出。ある信者は「散々悩んだ挙げ句、出席することにした」と言ってマスクを着けたまま礼拝に参加していた。多くの教会では事態を考慮し、インターネットで礼拝のライブ中継を実施。MERSが信仰心を揺るがしかねないという、笑えない状態なのである。 セウォル号転覆事故に続き、今年はMERSショックが起き、もはや厄災ノイローゼとなっている韓国。政府がこの事態をどう解決するのか、注目したいところだ。 (取材・文=李ハナ)イメージ画像(anytka / PIXTA)
その御御足で踏んでくれ!! 驚異の“股下115cm”脚長モデルが中国で話題
人口13億人を誇る中国で、“脚が長すぎる”女性モデルが注目されている。身長182cmで、股下はなんと115cmだというから、「頭から下はすべて脚」と言われているのもむべなるかな。 彼女の名前は董蕾(ドン・レイ)さん。安徽省蕪湖市出身、21歳のモデルだ。中国メディアの報道によると彼女は、中学入学時はクラスで前から6番目という普通の身長だったが、それからぐんぐん背が伸びていき、中3の時には後ろから2番目となり、16歳の時にはすでに180cmになっていたという。こうやって見ると、彼女の足の異様な長さがよく分かる
周囲からは「モデルの卵」ともてはやされたが、高校卒業後は両親の勧めで幼児教育の専門学校に入学。しかし、同級生たちと比べて自分はあまりにも背が高く、違和感を覚えていたという。 そこで2012年末、試しにモデルコンテストに出場したところ、全国第2位に。その後、モデルエージェンシーと契約し、活動を始めたという。モデルというより、アイドルのような容姿
彼女の人気に火が着いたのは、今年3月から放映されているリアリティショー『愛上超模』(英語名:I Supermodel)に出演してから。その脚の長さに注目が集まり、「腿腿(トゥイトゥイ)」というあだ名がついたほど。 さて、股下115cmという長さだが、これはかつて「世界一の長足モデル」としてギネスに登録されていたドイツのスーパーモデル、ナジャ・アウアマンの113cmより2cmも長いということで、「ギネス記録を破った!」と中国のマスコミは騒いでいる。背の高さは両親譲り。父親は186センチ、母親は172センチだとか
しかし、よく調べてみると、現在のギネス記録はスロバキア人モデル、アドリアナ・カレンブーの125cm(モデルに限らなければ、最も足の長い女性のギネス記録は132cm)。というわけで、残念ながら彼女の記録がギネスブックに載ることはなく、結局は“ものすごく足の長いモデル”止まりのようだ。 それならばいっそのこと“世界一足の長い幼稚園の先生”として、股の間を幼稚園児にくぐらせて遊ばせる姿のほうが、見てみたい気もするのだが……。 (文=佐久間賢三)こちらはギネス記録保持者のスロバキア人モデル、アドリアナ・カレンブー
“禁煙大国”北京で「最強禁煙条例」施行も、レストラン&喫煙者はどっちらけ!
日本では6月1日より自転車の危険運転に関して道路交通法が改正され、厳罰化に対するさまざまな意見が噴出しているが、お隣中国でも新しい条例が施行され、侃々諤々の議論を呼んでいる。 喫煙大国である中国の首都・北京では、1日から「北京市控煙条例」が施行されたのだ。「中国広播網」(5月31日付)によると、今回の条例は史上最も厳しい禁煙条例になるという。レストランなどの屋内はもちろん、屋外での喫煙も、一部の喫煙所を除き原則禁止となり、違反者には罰金刑が科されるという。実質的に、自宅以外での喫煙は許されなくなるのだ。罰金額50元(約1,000円)で、悪質な場合200元(約4,000円)となる。今回の禁煙条例に際し、北京市は約1,000名の喫煙監視職員を病院、学校、ホテル、レストランに配置。公共の場所で喫煙している者がいれば、一般市民も当局に通報できるシステムだという。 今回、北京市がこのような決断をしたのは、喫煙大国ならではの事情がある。中国控煙協会の発表したデータによると、中国国内の喫煙者数は約3億5,000万人で、受動喫煙者数は約7億4,000万人といわれている。世界保健機関は、中国国内で喫煙が原因の疾病患者数は100万人を超えたと発表。さらに、2012年の世界の肺がん発症者数182万人のうち、中国人の数は65万人に上ったと報告。中国人の肺がん発症率の異常な高さは、喫煙と大いに関係あると結論付けた。 中国人の喫煙率の高さを物語るデータは、ほかにもある。「広播網」の調査によると、03~14年の11年間で、中国国内の市場に流通したタバコの本数を計算すると約25兆本に上る。中国のタバコの平均的な長さは88ミリ。これを一本につなぎ合わせると、なんと地球5万2,000周分にもなるのだ。 今回の史上例を見ない禁煙政策について、北京市内で日本料理店を経営する日本人男性(58)はこう証言する。
「北京市内の至るところに、通報用の電話番号を書いた紙が貼られており、当局の気合を感じますね。ただし、路上喫煙する人は相変わらず多く、一般市民もあまり注意して見ていません。飲食業界では、すでに20店舗近くのレストランが禁煙条例違反で指導を受けたと聞いていますが、条例に従っている飲食店はほとんどありませんよ。中国のレストランは個室も多いので、そこに入ってしまえばわからないし、店側も黙認です。ただ店側は、当局の要請で灰皿はすべて撤去しているので、吸い殻は床に捨てたり、コップの中に入れています。そのため、逆に汚くなった店もありますよ(苦笑)」 「上に政策あれば、下に対策あり」とは、まさにこのことか。「北京晩報」によると、記者が市内のいくつかの飲食店に客として訪れ、店員にタバコを吸っていいか聞いたところ、すべての店で喫煙が可能だった。店員に禁煙条例について聞いたところ、ほとんどの店員が条例自体を知らないと答えた。一方で、北京市内の有名高級レストランのオーナーは「条例違反となれば、店側は罰金1万元(約20万円)だから大変」とに語ったという。 北京市内に住む日本人商社マンが懸念するのは、トラブルの急増だ。 「北京は中国全土からお上りさんや出稼ぎ労働者が来ますからね。安い白酒で悪酔いした農民工に『禁煙です』と言っても、通じるとは思えない。条例施行前の話ですが、ある禁煙レストランで電子タバコを吸っていた若者を店員が何度も注意していたら、酔っていたこともあり、椅子を投げ飛ばすほどの大乱闘に発展。横に座っていた私にも食べ物が降りかかってきて、とんだ災難でしたよ。私は絶対こうしたトラブルが増えると思います」 条例自体、まだ市民に浸透していないため、今後も違反者が続出すると思われる。果たして、中国の喫煙者はどこまで減るのだろうか? (取材・文/青山大樹)北京五輪でスタジアム掲げられた、禁煙キャンペーンの横断幕
「2年前から対策を練っていたのに、なぜ?」MERS感染拡散で判明した、韓国政府の無能ぶり
韓国で「MERS(マーズ=中東呼吸器症候群)」感染防止のために隔離されている人数が3,000人に肉薄している。保健福祉部によると、6月9日午前までで隔離者は2,892人に達し、今後も続々と増えていく可能性があるとの予測も出ている。 非常事態の中、朴槿恵大統領は9日、国務会議を開いて「MERSは確実な統制が可能な状況」と語り、「過敏に反応して経済活動が萎縮してはならない」と強調した。また、「我々は世界的な水準の医療技術と防疫体制を備えており、政府は国民のみなさんとともにこの状況を必ず克服する」と決意した。 韓国の医療技術が世界レベルにあるかどうかはさておき、MERS感染者が増え続けている現状を見る限り、最も信用できないのは韓国政府だと言わざるを得ない。というのも、政府は2013年からすでにMERS対策を練っていたからだ。 韓国の健険福祉部は13年5月に「MERS対策班」を結成し、昨年8月までに6回の対策会議を行っていた。また、専門家による懇談会も2度にわたって開いており、各種フォーラムを開催するなどして、「MERS対策マニュアル」を作成していたという。つまり、韓国政府は以前からMERSの危険性を十分に認識しており、必要な対策案も準備していたわけだ。しかし現実は、感染者と接触した人たちを見逃しただけでなく、感染力を過小評価し、初期対応にも失敗している。今回のMARS拡散によって、政府が作成していた対策マニュアルが無意味であることが証明されてしまったわけだ。 実際に、教育部(日本の文部科学省に相当)は6月5日、全国各地の教育庁に「MERSの学校対応マニュアル-幼・初・中等学校用」を送付。慶尚南道庁などは、そのマニュアルを2日後の7日に各学校へ送っている。しかし、教育部は8日にマニュアルの“修正バージョン”を再送。なんでも、発熱確認の措置条項にミスがあったそうだ。 例えば、最初のマニュアルには「37.5℃以上の発熱がある場合は(生徒を)帰宅させ、保護者に連絡して、近くの医療機関で診察を受けるようにする」とある。しかし、修正されたマニュアルには、「37.5℃以上の発熱がある場合は(生徒を)帰宅させ、任意で医療機関を訪問するのではなく、コールセンターに連絡して、医療チームが訪問するまで待機する」となっている。いかに韓国政府側が右往左往しているかが、手に取るようにわかるだろう。事前に対策を練っていたにもかかわらずこのありさまなのだから、政府に対する不信が高まるのも無理はない。 朴大統領の強気な発言とは裏腹に、現状、政府には具体的な対策案がまったくない可能性すらある。これ以上の感染者を出さないためには、国家的な対策が急務なのだが……。イメージ画像(anytka / PIXTA)
「日本限定なら、ゆきりんだろ!」HKT48指原莉乃、総選挙1位に韓国人が反発!
6月6日に福岡ヤフオク!ドームで行われた「第7回AKB48選抜総選挙」は、お隣・韓国でも大きく報じられた。投票権付きシングルCD「僕たちは戦わない」リリース時にも、「投票権欲しさに1日だけで150万枚発売、AKB48総選挙が日本列島を揺るがす」「日本の選挙よりも熱いAKB48総選挙開始」(総合ニュースメディア「NEWSen」)、「オタク最大の祝祭 AKB48総選挙開始」(総合ニュースメディア「時事ウィーク」)と開票前の状況が報じられたが、投票結果も詳しく報じられた。 経済ニュースサイト「ヘラルド経済」は「オタク戦争、成功裏に終わる」と題した記事の中で、今回の総選挙を昨年6月に行われた韓国の地方選挙と比較してこう分析している。 「今回のAKB48総選挙の総投票数は268万票。昨年のわが国の総選挙において、釜山市の総投票数は162万9,167票、大邱市が105万2,638票だった。AKB48総選挙はこれらを凌駕するだけでなく、ソウル市長に当選したパク・ウォンスン氏の得票数275万2,171票にも肉薄する。しかも、誰でも投票できるわけではない。投票したければ、CDを買わなければならない。まさに268万票という投票数には、感嘆せずにいられない。日本のAKB48人気は、単なるオタク文化だとバカにできる水準ではない」 そんな韓国メディアのAKB48評で興味深いのは、「NEWSen」の分析だ。「僕の推しメンを舞台に…270万人が投票した日本ガールズグループ選挙」と題した記事の中で、同メディアはこう評価している。 「AKB48を見つめる日本芸能界の視線は両極端だ。停滞期にある日本の歌謡界を活火山のように盛り上げる救世主として見つめる一方、度が過ぎたオマケ商法という声もある。AKB48のせいで日本歌謡界の多様性が抹殺されているという批判もある。デビュー当時はオタクのための占有物だったが、今では日本の国民的アイドルといっても過言でない。(中略)いずれにしてもAKB48は、現代日本の大衆文化を代表する商品になった。280万人が“僕の推しメンをセンターに”“せめてステージに立たせたい”と願い、CDを買い漁り投票する姿は、選挙のたびに最低投票率を更新する日本の政界と比べ、とても皮肉な現実であることは間違いないだろう」 日本の政治状況を引き合いに出しながらチクリと揶揄するあたりがいかにも韓国らしいが、ネット住民たちの反応はさまざまだ。 「指原は最強です!!」「さっしー、おめでとう。今日のキミは、目に入れても痛くないかわいさだ」「指原、AKBチャンピオンズリーグ優勝!!」といった声のほか、今回の選挙で注目を集めた中国票に言及するコメントも。 「さっしーは中国票か。クックックッ。あー、むかつく」 「さっしーはバラエティで人気があるのが現実で、コンサートや公演を見てAKBを好きになった中国人のほとんどは、まゆゆ(渡辺麻友)が好きなはず」 「さっしーは中国票多い? どうした日本のファン、本土(日本)限定ならゆきりん(柏木由紀)だろ!!」 「ゆきりん以上の中国票を集めたまゆゆのほうが怖い」 韓国人ファンだけでなく、メディアからも注目を集めたAKB48総選挙。来年は、韓国人の“太客”が出現するかも!?
年金情報125万件流出事件 ITセキュリティを軽視する“情弱”組織は大丈夫か
6月1日、日本年金機構が100万件を超える個人情報を流出させて、ニュースになった。大規模な個人情報の漏えいは何度も起きているものの、今回の件はお粗末極まりない。堅牢なセキュリティをクラッカーが破って不正アクセスしたのではなく、重要な個人情報を扱っているのに、情弱の極みのような運用をして、事件発覚の後も悪手を連発。このざまになってしまったのだ。 まずは、一連の流れを追ってみよう。5月8日を皮切りに年金機構の職員に大量のウイルスメールが届いた。件名は、セミナーの案内だったり、研修資料に関するもので、内部事情に詳しい人物からのものに見えたそうだ。しかし、差出人のメールアドレスは誰でも無料で作成できるフリーアドレスだった。 このメールを、年金機構の九州ブロック本部職員が開封してしまう。翌9日にウイルスが検出されたため、セキュリティ会社に依頼するが、情報を流出させるものではないとのことで、事態をスルーしてしまう。その間にもウイルスメールは届きまくり、結局27台のPCが感染してしまう。22日には九州ブロック本部から不審な外部向け通信を検知し、29日にはネット接続を遮断した。しかし、すでに手遅れで、合計125万件に及ぶ個人情報が流出してしまった。それを受けて、6月1日にやっと発表するに至った。 流出したのは、基礎年金番号と氏名の組み合わせが3.1万件、それに生年月日も加えた情報が116.7万件、それに住所まで加わった個人情報が漏れたのは5.2万件となる。住所氏名生年月日もセットで漏えいしたケースは、今後個人情報を利用した被害が発生する可能性があり、警戒が必要だ。 なぜ、フリーメールからの添付ファイルを開くのか? 怪しいファイルは削除するというのがいまや常識なのだが、多数の職員たちがいる環境だと、誰かがやらかしてしまう可能性はあるのかもしれない。次に、流出した125万件のうち、55万件にはパスワードをかけていなかったとのこと。これはもう情弱の極み。重要情報を扱っていない個人のPCでも当たり前のことなのに、頭のねじが飛んでいるとしか考えられない。 対応策もまずい。ウイルスが検出されているのにウイルス対策ソフトをアップデートしただけで事態をスルーしたのはいただけない。まぁ、これはセキュリティ会社の判断ミスだったので仕方がないかもしれない。しかし、その後18日にほかの職員にもウイルスメールが届き始めた段階で、情報が漏えいしたことには気が付くべきだった。29日にネットを遮断するまで、丸々10日間は脅威にさらされ続けたのだ。さらに、所轄である厚生労働省の担当係長が8日と19日に内閣サイバーセキュリティセンターや年金機構から連絡を受けた際も、上司には報告していないという硬直ぶり。 とはいえ、元凶は現場でやらかしてしまった人たちではない。組織の上層部にあるのだ。日本の企業・組織は、なぜかITセキュリティを軽視する傾向にある。確かに、お金のかかることではあるのだが、ITを活用するのなら避けては通れないところなのだ。今回だってエンタープライズ向けのファイアウォールソリューションを導入していれば、こんなことにはならなかった。そもそも、想定外の外部向け通信が遮断されるからだ。しかし、ITセキュリティ製品は利便性が直接向上したり、売り上げが上がるわけではないので、上層部はいい顔をしない。当然、部下もそんな提言をしなくなる。そのスパイラルで、古くからある日本の企業・組織のシステムは非常に脆弱。想像を絶するレベルで、穴だらけなのだ。ここを直さない限り、どんなに「怪しい添付ファイルは開かないようにしましょう」と告知しても被害は減らないだろう。 気になる今回の犯人だが、捕まる可能性は低い。そもそも、ウイルスメールの書式には中国語が使われていたようで、もう真相は闇の中だろう。重要なのは、今後同じような被害を出さないために、重要情報を扱う組織のITリテラシーを向上させること。日本の組織には、もう少しITセキュリティの重要性を認識していただきたいところだ。 (文=柳谷智宣)
被害件数は冬場の6倍超! 初夏のソウル地下鉄内は“盗撮天国”だった!?
ソウルの女性たちを脅かす、衝撃的な数字が明らかになった。国会の国土交通委員会に属する与党セヌリ党がソウル市から入手した情報によると、2014年度にソウル市内を走る地下鉄内で起こった痴漢や盗撮といった性犯罪の被害者件数は1,356件。過去のデータを見ると12年1,031件、13年1,307件と年々増加傾向にあるが、昨年もその記録を更新してしまったことになる。 特に悩ましいのは、近年増えている盗撮だろう。1,356件のうち、女性の下半身や胸元を隠し撮りしていた盗撮件数は631件。あるメディアの調査によると、昨年1~3月までに発生した盗撮事件は38件だったが、4~6月になると230数件に増えたという。まさに初夏のソウル地下鉄内は“盗撮天国”というわけだが、今年5月にはその汚名に拍車をかける盗撮事件が連続した。 5月10日、信者数9万人を超える某キリスト教団の牧師が、エスカレーターの下から女性のスカートの中をスマートフォンで盗撮して現行犯逮捕。28日には、ソウルから南に約230キロ離れた地方都市・全州に暮らす30代のロースクール学生が逮捕。この学生はわざわざソウルまで上京して地下鉄内で盗撮を繰り返しており、押収したパソコンには13年から撮りためていた数百枚の盗撮写真と動画が収められていた。「盗撮牧師」「遠征盗撮」などのあだ名が付けられた2人が、マスコミから糾弾されたのはいうまでないが、なぜソウルの地下鉄で盗撮が増えているのか? ある女性弁護士は、テレビ出演でこう語っている。 「スマートフォンやIT技術の発達もあるが、何よりも盗撮する側に罪の意識がまったくないことが問題。接触しないからいい、と思っているようだが、刑罰は痴漢よりも重い」 韓国には、性暴力犯罪の処罰などに関する特例法というものがあり、「カメラなどを利用した撮影罪」に該当する盗撮は、5年以下の懲役もしくは1,000万ウォン(約110万円)以下の罰金に処される。1年以下の懲役もしくは300万ウォン(約33万円)以下の罰金に処される痴漢よりも重いが、盗撮を犯す男たちに罪の意識が希薄だというのだ。しかもソウル警察庁の調査によると、ソウル市内の地下鉄で盗撮した加害者たちの職業別状況は、サラリーマンが437名、無職が181名、学生が181名、自営業者が37名、サービス業が28名と、サラリーマンが圧倒的に多い。職場や家庭のストレス解消などで盗撮に走ってしまうという分析もあるが、女性からすればたまったものではないだろう。前述の女性弁護士も「盗撮で捕まる加害者たちは初犯ではなく、常習しているケースが多い。厳しい処罰を」と声を荒ららげていた。 ちなみに、前出のイ議員がソウル市から入手した情報によると、痴漢や盗撮などの性犯罪被害女性たちを年齢別に見ると、20代(304名)、30代(330名)が最も多く、40代(174名)や10代(28名)はもちろん、50代(70名)、60代(31名)、70代(12名)と高齢者も多いのだから驚きだ。韓国の性犯罪者たちは、熟女好きが多いのだろうか? 1号線から9号線まである路線の中でも、2号線の舎堂(サダン)駅で最も多いとされるソウル地下鉄性犯罪。ソウルへ観光に訪れる日本の女性たちも、痴漢や盗撮には十分注意が必要だ。画像はイメージ Photo By yann Chapellon from Flickr.
まるでスケキヨ!? 中国“覆面マスク”おばちゃん、今年もビーチに参上!「7月には新作も……」
早くもすっかり夏日和となった中国東部沿岸の都市・青島(チンタオ)のビーチに、今年も異様なフェイスマスクをかぶった水着姿のおばちゃんたちが現れた。マスクで顔が隠れているのにどうしておばちゃんとわかるかというと、それは体形。その肉付きは、もはや年齢を隠しようがないほどに“熟成”している。 さてこのフェイスマスク、今ではすっかり青島の“夏の風物詩”となった感があるが、おばちゃんたちが世界を驚愕させたのは、米「ニューヨーク・タイムズ」紙が写真とともに紹介した2012年夏のこと。フェイスとビキニにひっかけて「フェイスキニ」と命名され、その年の米「タイム」誌では「2012年驚きの写真」の1枚にも選ばれている。
しかし実際には、05年ごろにはすでに青島のビーチに出現していたらしい。中国では日焼けした顔の女性は“外で働く貧しい女性”というイメージがあり、日焼け防止のためにこのマスクが発明されたのだという。 ところで、いったい誰が最初にこのフェイスキニを作ったのかについては2つの説がある。1つは、水泳を趣味にしていた袁学英という女性が2004年に工場の制服の切れ端で作ったものが最初で、それが周囲の水泳愛好家たちに広まり、それを見た水泳用具店の張式範という女性が真似て作ったものを売り出した――というもの。しかし、当の張さんのほうは「誰がなんと言おうと、私が最初に作ったのよ」と言い張っているのだという。袁さんのほうはすでに亡くなっており、今となっては真偽のほどは確かめようがないのだが、現在では張さんが“公認の発明者”ということになっているようだ。 その張さん、今年の夏に向けてフェイスキニの新作を発表した。これまでは色とりどりだが無地のものしかなかったが、そこにデザインを加えたのだ。映画『犬神家の一族』の佐清(すけきよ)を彷彿とさせる姿(といっても、若い読者の方々には意味不明かも)
今は試作品の段階だが7月ごろには発売されるそうで、京劇マスクをかぶったおばちゃんたちの姿がビーチに登場するのも間もなくのようだ。とはいっても、特に見たくもないのだが……。 (文=佐久間賢三)中高年にウケるようにと、京劇風のデザインを施したフェイスキニを発表した張式範さん
銀座ホステス裁判「枕営業は正当な業務」判決に、原告妻もあきれ顔?
今週の注目記事 第1位「FIFA対USAのキックオフ」(「ニューズウィーク日本版」6/9号) 第2位「『枕営業は売春』で救われた『銀座6丁目のママ』」(「週刊新潮」6/11号) 第3位「年金個人情報125万件流出でマイナンバー導入に暗雲」(「週刊文春」6/11号) 第4位「三笠宮彬子さま、瑤子さま『実母信子さま追放』6・6クーデター計画」(「週刊文春」6/11号)同様の記事が週刊新潮、週刊現代、週刊ポストにも掲載 第5位「首都直下型地震と破局噴火に備えよ!」(「週刊文春」6/11号) 「巨大地震発生! その時、あなたは『エレベーターの中』」(「週刊現代」6/20号) 「東京メガ地震は避けられない」(「週刊ポスト」6/19号) 第6位「『マスコミ特権』は世界の恥だ」(「週刊ポスト」6/19号) 第7位「安倍首相よ、国民をバカにするな!」(「週刊文春」6/11号) 「心に響かない安保法制『国会論議』の不毛地帯」(「週刊新潮」6/11号) 第8位「紀香 愛之助 熊切は“やらせ”か?“過剰演出”か?」(「週刊文春」6/11号) 「片岡愛之助『藤原紀香と同棲』でも熊切あさ美に『一生一緒に』」(「週刊ポスト」6/19号) 第9位「『女が嫌いな女』ワースト50」(「週刊文春」6/11号) 番外 現代、ポストのセックス記事の勝者はどっちだ! セクシーグラビアは、「渡辺美奈代」「佐山彩香」袋とじで「アイドルのSEX」をドドドッと見せてくれる現代が圧勝。ポストはこのところ、グラビアに精彩がない。やるのかやらないのか、読者としてはハッキリしてほしいのだが。 記事では、現代が「必ず立つ! われらが救世主、第4の勃起薬『ザイデナ』はバイアグラより凄い」という実用記事。 ポストは「人妻たちの赤裸々背徳告白『夫を裏切る瞬間、最高のエクスタシーを感じた』」という告白もの。 こうした告白ものは、かつては婦人誌のお得意で、私も「婦人倶楽部」(休刊)という婦人誌にいたときにはずいぶん作ったことがある。もちろん本人の告白もあるが、たいていはそうした経験をした女性たちをインタビューしたり、新聞の三面記事から拾ってきて、アンカーといわれるまとめ屋さんがまとめるのだ。 ポストがどのような作り方をしているかはわからないが、この手の記事は、タイトルを見れば中味がわかるので省略して、現代のED薬を紹介しておこう。 これは韓国で作られた薬で「勃起を抑える酵素の働きを阻害し、血流を良くして勃起させるという仕組みは同じ」(現代)だそうだ。 だが、バイアグラのように飲んでから2時間ぐらいしないと効き目が現れなかったり、その間に食事をすると効果が薄れたりするすることがなく、服用してから30分で効き始め、その効果は12時間持続するという。また、バイアグラのように欧米人用ではなく、韓国人向けに開発されたことから、体形の似た日本人には合うようで、副作用もほとんどないという。 なかなかの優れもののようだが、残念なことに日本ではまだ正規の治療薬としては承認されてないため、現地で購入するか、個人輸入代行を請け負うネット通販で買うしか方法がない。 だが、この薬の成分を、前立腺肥大を治療する薬として売り出す計画が進行中だそうだ。1錠あたりの価格はバイアグラよりも安いそうだから、売り出されたら、御用とお急ぎでない方は試してみられたらいかがだろうか。 現代は、巻頭で日本株が2万1,000円の値を付けたところで暴落するというシナリオがあると報じている。だが、その根拠は「4月15日に米国のどこかで元財務長官や元FRB議長たち何人かが集まって秘密の会議が開かれた」という不確かな情報を基にして、同様の会議が08年の6月頃に開かれ、その3カ月後にリーマンショックが起こったから、今度も6月18日頃が危ないというものである。 根拠が不確かなのだから、私には信じるに足り得る情報とは思えないので割愛した。 さて、文春恒例の「女が嫌いな女 ワースト50」から見てみよう。あれほど圧倒的な嫌われ女だった沢尻エリカが王座を明け渡してから、和田アキ子がその座を手中に収め、不動の4番バッターに居座り始めたようだ。 ともあれ、10位までを見てみよう。1位から和田アキ子、泉ピン子、安藤美姫、久本雅美、谷亮子、沢尻エリカ、上西小百合、矢口真里、江角マキコ、小林麻耶となっている。もっと上位を狙うかと思われた小保方晴子は14位だった。 藤原紀香(43)と歌舞伎役者の片岡愛之助(43)の熱愛を張り込みスクープしたのは女性セブンであった。紀香と愛之助が代官山の和食屋で食事をした後、一旦別れた愛之助が愛車に乗って紀香のマンションへ入り、翌日の朝出てくるところを「目撃」している。 同棲状態といってもいいそうだ。紀香は独身、愛之助も戸籍上は独身だから問題はないようだが、愛之助には13年2月に「交際宣言」したタレントの熊切あさ美(34)という彼女がいる。 熊切は5月29日、日本テレビ系『情報ライブ ミヤネ屋』に出演して、愛之助とは「別れ話になったことはない。破局はしていない」と涙ながらに訴えたから、スポーツ紙やワイドショーが大騒ぎしたが、文春によれば、これは紀香側の「やらせ」の疑いありだという。 というのも、7月から紀香の久々の連続ドラマが始まるために、紀香側からリークしたのではないかといわれているそうだ。このところ話題もなく、影の薄い紀香が「体を張って」話題作りをしたというのだろうか。 では、愛之助と熊切との切れた切れていない問題はどうなのだろう? これには愛之助の義父・片岡秀太郎(73)が文春のインタビューにキッパリこう話している。 「少し前に(愛之助から)別れましたと報告を受けていました。元々、二年前に熊切さんとお付き合いしていると報告を受けたときから、結婚するつもりはないと聞いていましたので、そうですかということで……」 愛之助の知人によると、愛之助は最近、医者から「働きすぎだから、少し一人になる時間を作ったほうがいい」と言われたそうで、熊切と住んでいたマンションを離れて、ホテルで過ごすようになったそうだ。その上、後援会の反対などもあり、結婚が難しい状態でいつまでも交際を引き延ばすのはよくないと考え、別れを決断したそうだ。 「今でも家賃を払っているのは、お詫びの気持ちからで愛情からではありません」 と話している。 秀太郎氏が「あの人(愛之助)は優しすぎるところがあるから。誤解が生まれているようだけど、しっかり(説明)しなくてはいけないね。女性を傷つけるのはよくない」 私のように女性経験の少ない男がいうことではないかもしれないが、要は愛之助という男は優柔不断でズルイということではないのか。 ポストでは熊切の親しい友人が憤慨している。 「今のように人気者になる前、大阪に住んでいた愛之助さんは、東京に住むところがないのであさ美の家に転がり込んできたんです。現在の彼があるのは、あさ美の陰の支えがあればこそなんです。なのに、この仕打ちはひどいと思います。彼はあさ美が結婚をしつこく迫ったと話しているそうですが、彼女のほうは自分では彼に釣り合わないと思っていました。むしろ彼のほうから『結婚はできないけど一生一緒にいよう』と話していた言葉を、あんなに喜んでいたのに……。紀香さんも同じ目にあうかもしれない」 この友人の怒りはわかる。梨園がなんぼのもんじゃ! 梨園を持ち出して、愛人のままズルズル関係を続けて、飽きたら捨てればいい、そう愛之助は思っていたのではないのか。こんな男と熊切は別れてよかった。そう言うと、彼女からお叱りを受けるかもしれないが、本心である。 さて、安保関連法案を審議している特別委員会が大荒れである。その張本人が不規則発言を連発している安倍首相というのだから、本気で国民の理解を得ようとしているのか、疑われても仕方ないだろう。 文春と新潮がこの問題を取り上げているが、やや視点が異なるようだ。 文春は「安倍首相は国民をバカにしている」と手厳しい。安倍首相の私的諮問機関「安保法制懇」のメンバーだった防衛大学校名誉教授の佐瀬正盛氏に、今回の安保法制審議における最大の問題点は「国民に理解してもらおうという配慮が感じられない」ことだと言わせている。 厚さ3センチはあろうかという今回の法律案の要綱は、専門家でも理解するのに気力体力を必要とし、「こうしたもの以外、安倍政権は国民に対して、説明する資料を用意していない。これで国民に対して国会審議を理解しろというのは無謀で、国民の困惑を買うのは当然の成り行きです」(佐瀬氏) この法案が成立すれば、自衛隊員のリスクが高まるのは当然だと考えるが、そこを安倍首相たちは説明していないことに、現役の海上自衛隊員も「不安がある」と話している。 現役の航空自衛隊幹部は「安倍首相は生死のリスクについてきちんと語るべきです。今後、自衛隊の派遣は、否が応でも外交の道具の一つになるわけですから、避けて通れないテーマです。また現在、国葬の規則では、自衛官の戦死は想定されておらず、国家の命令によって命を落とした際の処遇をどうするかも規定すべきです」と語っている。 同誌では外務次官経験者が、この法案を強行採決すれば、安保条約を強行採決して辞任に追い込まれた岸信介の二の舞いになるのではないかと懸念している。 新潮は持ち味の安倍首相も野党も真剣味がないと、両者をバッサリ。 「安保国会とも言われる今国会において、議員たちはそもそも『何』を話し合うべきなのかさえ見失ってしまっていると言えそうだ。国民が戸惑うのも、むべなるかなである」(新潮) かくして「眠気を誘う詮無き議論が続けられるのであった」と結んでいるが、新潮のほうこそ、この重要法案の審議を詮無き議論にしてしまってはいけないことを、どれだけ認識しているのか、心配ではあるが。 ポストがお得意のマスゴミ批判をやっている。これが今週の第6位。 中味は今まで通り、NHKの安倍擦り寄り偏向報道や大新聞の社長や記者たちが手もみして安倍と会食していることへの批判、週刊誌発の政治家のスキャンダルを、初出を明記しないで、「○○日、??政治家に問題があることがわかった」とパクる大新聞は恥ずかしくないのかと、怒る怒る。 ポストの言うことは、いちいちもっともである。日本の新聞やテレビのエライさんたちは、安倍のような権力者とメシを食うことが「権力と同化する」ことと捉えられないとは、貧すれば鈍するということなのであろう。 私は、今の大メディアに何一つ期待してはいない。 地震記事大好きの現代はもちろん、ポストも連続して地震記事を特集し、文春も巻頭で首都直下型地震や大きな被害を起こす破局噴火に備えよと大声で呼ばわっている。 文春はマグマ学の権威とされる巽好幸神戸大教授を引っ張り出して、こう言わせている。 「首都直下地震は日々発生する確率が上がっていきます。今日起こらなければ明日の確率はさらに上昇するのですからロシアンルーレットのようなもの。首都圏の下にある北米プレートの下には、フィリピン海プレートと太平洋プレートが沈み込んでいます。これまでも三枚のプレートが複雑に動くことで多くの大地震を引き起こしてきたのです。加えて房総半島沖には、三重会合点と呼ばれる三つの海溝(プレート間にある溝)が集まる地点が地球上で唯一存在しています。フィリピン海プレートは北西に向けて移動していますから、三重会合点の安定を保とうとする海溝もそれにあわせて西に移動していきます。これによりプレートにひずみが溜まり地震が頻発するのです。首都圏に地震が集中するのは当然のことで、ここに首都を置くというのは、率直に言って正気の沙汰ではないと思います」 現代は大地震が襲ったとき、エレベーターに乗っていたらどうなるかを描いている。読んでいるだけで、ゾッとしてくる。 ポストは湯水のごとく税金を使っているのに、地震予知に進歩のない気象庁を中心とする「予知ムラ」を批判し、予算をぶんどるマフィアではないかとまで難じている。 死と同じように「必ず来る」首都圏大地震が起これば、天文学的な被害が出ることは間違いない。首都機能を移転するのはあたりまえだし、首都圏4,000万人といわれる人口を地方に分散することも早急にやらなければならない。地震が起これば必ず起こる火災にどう対処するのか、課題は山積みである。一日も早く手を付けるべきなのに、安倍首相は暇ができれば外遊ばかりして、真剣に取り組もうとはしていない。週刊誌はもっともっと危機を煽り、どうすればいいのか具体策を示してほしい。 さて、皇室の話題が多いこの頃だが、今度は、ヒゲの殿下として人気の高かった三笠宮寛仁親王が薨去して3年がたつが、その妻・信子さんと2人の娘、彬子さんと瑤子さんの仲がよくないと新潮などが報じている。 信子さんは麻生太郎財務相の妹で、寛仁親王と熱愛の末ゴールインしたのだが、「寛仁親王がアルコール依存症を公表されたあたりから、関係が悪くなったといわれています」(皇室担当記者)。その頃、寛仁親王が信子さんの「臣籍降下(離婚)」を口にすることもあったという。 その後、信子さんは「病気のため」と称して宮邸を出て、別居する。寛仁親王はがんを患い薨去されるが、寛仁親王の遺志か2人の娘たちの意思か、親王の臨終に立ち会うことはできなかったという。 葬儀の喪主も、信子さんではなく彬子さんだった。その後、遺族同士の話し合いはなく、寛仁親王家は廃止、遺族は三笠宮本家に合流することが決まった。 最近発売された雑誌「正論」のインタビューで彬子さんが父親のことを話しているが、実の母親については一切触れていない。 同様の記事は現代、ポストでもやっている。秋篠宮家の母と娘の言い争いや、このような実の母と娘の確執を読んでいると、つくづく皇室は日本社会の縮図だということがよくわかる。 最近、これほど腹が立ったことはない。年金情報125万件流出事件である。日本年金機構が無責任な人間たちの集まりだということはわかっていたつもりだが、これほどとは思わなかった。 理事長が謝れば済むという話ではない。刑事事件にして、責任者たちを引っ括ってほしいと、私は思う。 文春で年金機構の関係者が「年金記録は、勤務先や年金受給額が決まる『標準報酬月額』、年金の振込口座などの情報も一元管理されています」と話しているから、氏名や基礎年金番号、住所などとともにこれらの情報も漏れた可能性が高い。 「これらの情報がわかれば、現役時代のだいたいの年収もわかってしまいます。悪徳業者の営業などにも流用されかねません」(社会労務士の北村庄吾氏) 「振り込め詐欺」師たちにとっては宝の山、ますます被害が大きくなることは間違いない。 こんなずさんなことをしているのに、今年10月からは、国民一人一人に番号を付けて社会保障や税だけではなく、その人間の医療情報など何でも入れ込んで一元管理する「マイナンバー制」が成立し、来年1月から運用開始する予定なのだ。 ふざけるなである。甘利明社会保障・税一体改革担当相は「(関係職員の目に触れる)業務情報とマイナンバーは全く別の場所で管理され、しっかりファイヤーウオールが敷かれている」と言っているが、信用するものか。 この連中より、不正アクセスして情報を盗み出すIT盗人のほうが何倍も頭がいいことは間違いない。もしマイナンバー情報が流出したら、時の総理は頭を丸め辞任するという文言を入れなければ、こんな制度を拙速に導入するべきではない。 ところで、週刊誌は「奇想天外」な迷判決を出した始関正光裁判官に感謝すべきであろう。 銀座のクラブのママが上客に来てもらいたくて、月に何回か関係を持った。そのことを知った客の妻が、そのママを相手取って損害賠償を求めて提訴した。理由は、夫の不貞行為のために夫婦の信頼関係は危機に瀕し、別居生活に至ったからだというものである。 このことは夫も認めている。しかし、くだんのママのほうは、客は本当の不貞の相手を隠すために自分のことを持ち出したのだと反論している。 そこで始関裁判官は、このような判決を下したのだ。 「ソープランドに勤務する女性のような売春婦が対価を得て妻のある顧客と性交渉を行った場合には、顧客の性欲処理に商売として応じたに過ぎず、何ら婚姻共同生活の平和を害するものではないから、(中略)妻に対しては不法行為を構成するものではないと解される」 クラブのママやホステスは、顧客を確保するためにさまざまな営業活動を行っており、客の要求に応じて性交渉をする「枕営業」と呼ばれる営業活動をする者も少なからずいることは「公知の事実」だから、結婚生活の平和を乱したとはいえないとして、妻側からの請求をあっさりと棄却してしまったのである。 新潮は「枕営業は正当な“業務”であり、銀座のクラブの料金は、客との同衾を見越して設定されているという空前の“迷判決”」だと仰天している。 夜ごと銀座に繰り出していたときにこの判決を知っていたら、ホステスに「料金にはセックス代が含まれているのだから、これからオレとホテルへ行かないと過剰請求で訴えるぞ」と言えたのに……。 妻の代理人の青島克行弁護士によると、始関裁判官は法廷で、「何を根拠に請求するのか。これはソープランドと同じで、慰謝料請求なんかできないだろう」と言い放ったというのだ。 同弁護士によると、最高裁の判例では、どんな事情があれ、既婚者とわかっていて関係を持てば、相手の家庭を壊したという理由で慰謝料が認められているという。 もし、この妻が夫を訴えたらどうなったのだろうか。始関裁判官は、枕営業に応じただけだから不貞ではないといって棄却するのだろうか? 原告側はあきれ果てたのか控訴しなかったそうだが、高裁ではどんな判決が出るのか聞いてみたかった。 このような裁判官なら、妻の浮気に対して慰謝料を要求する夫に対して、「妻というのはカネで買われた売春婦だから、他の男と愛情を持たない性交渉を持ったとしても、それだけで夫婦の平和を乱したとは言い難い」などという判決を下すかもしれない。 ニューズウィーク日本版が「FIFA対USAのキックオフ」と題してFIFAの大騒動を報じているが、日本の週刊誌はあまり関心はないようだ(ポストが、FIFAの問題を対岸の火事のようにタカをくくっている日本サッカー協会への批判をグラビアでやっているが)。だが、こんなにスケールが大きくて面白い「贈収賄事件」はないと思うのだが。 「長らく疑惑の目が向けられてきたFIFA (国際サッカー連盟)の『反則行為』に天罰が下るかもしれない。米司法省が先週、スイス当局(FIFAの本部はジュネーブにある)と連携して、FIFA関係者14人を大掛かりな不正利得やマネーロンダリング(資金洗浄)などで告発したのだ。『これは詐欺のワールドカップだ』と、米国税庁のリチャード・ウェブ捜査官は発言。現時点で1億5100万ドルの不正資金を突き止めたことに触れ、『今日、FI FAにレッドカードを突き付ける』と宣言した」(ニューズウィーク) これまでもFIFAの腐敗は言われ続けてきた。中でも、10年に18年と22年の開催国を同時に決定したことに、世界の心あるサッカーファンから「疑惑」の目が向けられた。 18年はロシア、22年はワールドカップに一度も出場しことのないカタール。カタールは夏の平均気温が50度にもなる。 これまでFIFAも内部調査に着手したことはあるが、「倫理違反は確かに存在したが、投票プロセスに影響はなかった」という不可思議な発表をしただけだった。 この数十年、FIFAには腐敗の疑惑がつきものだったが、FIFAはのらりくらりとスキャンダルをかわし、生きながらえてきた。 今回不思議なのは、起訴された幹部の多くは外国籍で、アメリカに住んだことはない。それなのになぜ彼らをアメリカ(具体的にはニューヨーク東部地区)で立件できたのか? アメリカの裁判所には、彼らを裁く管轄権がないのではないのか? 「ここが今回の司法省の戦略の鮮やかなところだ。問題となった不正な資金の大部分は、銀行間の電信送金によって支払われていた。そしてこれらの銀行のサーバーがニューヨークにあった。つまり汚職幹部への送金が、ニューヨーク東部地区にあるサーバーを経由していたことを理由に、アメリカの司法当局はその取引に対して管轄権があると考えたのだ」(同) また起訴状によると、彼らはしばしばニューヨークで贈収賄計画を協議する会合を開いていたという。つまり共謀行為はアメリカで進められていたのだ。 ニューズウィークは、この事件をアメリカが本腰を入れてやろうとした背景には、94年のW杯開催当時はサッカー後進国だったアメリカのサッカーが、サッカー大国へと変貌したことがあると指摘している。 W杯の有力スポンサー5社のうち、コカ・コーラ、米ビザはアメリカ企業であり、07年から10年に当時のパートナー企業(日本のソニーも入っていた)6社からFIFAが受け取ったスポンサー料は106億ドルにもなると、ニューズウィークは報じている。 長年FIFAを牛耳ってきたブラッター会長(79)が6月2日、突然辞意を表明したのは、自身へ捜査の手が伸びるのを恐れたためではないかといわれている。 FIFAの次は、IOC(国際オリンピック委員会)かもしれない。スポーツの祭典でカネを儲けている輩は、日本にもいるのではないか。これからの捜査の進展に、大注目である。「ニューズウィーク日本版」6/9号
















