「フリーメーソン」の名前を知らない人はほとんどいないだろう。世界中に600万人のメンバーを抱える秘密結社であり、GHQのマッカーサーや日本に開国を迫ったペリーもメンバーであったといわれている。世界中にあらゆる陰謀をめぐらし、裏から社会を牛耳ってきたと、まことしやかに語られている組織だ。 だが、世界を操る秘密結社はフリーメーソンだけではない。メンバー数にして、メーソンの9倍以上、別名「チャイニーズ・フリーメーソン」と呼ばれる「洪門」という組織が存在するのをご存じだろうか? この組織のメンバーであり「國際洪門日本國総会会長」を務める鈴木勝夫の著書『秘密結社 チャイニーズ・フリーメーソン』(宝島社)に従って、この秘密結社の謎を解き明かそう。 洪門の歴史は400年前にさかのぼる。17世紀に明から清へと国が変わる頃、清に反旗を翻し、明の復興を目指す=「反清復明」の合言葉のもと、洪門は結成された。これだけならば、歴史の中に現れた革命組織のひとつにすぎない。しかし、彼らの活動は清の時代から中華民国、そして中華人民共和国になった現代まで続き、華僑の世界進出に伴ってアジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸など世界中に5600万人ものメンバーを擁する巨大組織に拡大しているのだ。 辛亥革命を起こし、中華民国建国の父である孫文、80年代に改革開放路線を推し進めた鄧小平といった政治家、さらにはジャッキー・チェンやブルース・リーというアクションスターまでもがメンバーだったと目されている洪門。その影響力は、フリーメーソンに勝るとも劣らないもの。では、その実例を見てみよう。 2011年、アメリカで、国債のデフォルト(債務不履行)騒動が巻き起こった。毎年、債務上限引き上げは議論されており、野党は政権批判の道具として形だけの反対票を投じる。しかし、当時は下院において野党・共和党が多数を占めており、強固に引き上げ反対を主張した。実は、そのバックにはロックフェラーとロスチャイルドが控えており、このデフォルトを機に、世界経済を一からつくり直そうという勢力が暗躍していた。 そして、デフォルトが現実化すれば、最もダメージを受けるのが1兆ドルを超えるアメリカ国債を保有する中国。この資産喪失を食い止めるために、洪門は行動を開始する。その組織力を総動員し、対立していたロックフェラー、ロスチャイルドの双方と話をつけることに成功。見事デフォルトを回避し、中国のみならず世界経済を混乱から救ったのだ。この事件は報道もされておらず、にわかには信じがたいスケールの話だが、鈴木によれば「洪門の上層部では常識と化している」話だという……。 もちろん、秘密結社である洪門が行ってきたのは、合法的な活動ばかりではない。かつては革命をもくろむアウトローたちの集まりだった洪門は、イギリスから輸入されたアヘンを中国国内にばらまき、民衆の反乱である太平天国の乱にも加わっている。また、辛亥革命にも、共産革命にも、天安門事件にも洪門は深い影響を与えてきた。中国の近現代史は、洪門抜きには語ることができないのだ。 いまだ、中国ではその存在を認められていない洪門。しかし、日本の洪門組織は社団法人資格を取得し、「開かれた洪門」として、その活動を表舞台に移しつつある。日本では、世界中に広がるネットワークを生かし、東南アジアからの看護師来日支援や、公営ギャンブルシステムの輸出などのビジネスを手掛けるメンバーも数多い。中国本土でもまた、世界的なその影響力が重視され、徐々にその姿を現してきつつある。 10兆ドルのGDPを誇り、世界第2位の経済大国になった中国の影響力は強まるばかり。政治、経済などの「表」の世界だけでなく、秘密結社が跳梁跋扈する「裏」の世界でも、中国の脅威は拡大していく――。 (文=萩原雄太[かもめマシーン])『秘密結社 チャイニーズ・フリーメーソン』(宝島社)
「06連載」タグアーカイブ
第2のMERS!? 韓国で初のジカ熱感染者が確認「昨年の悪夢が……」
主に蚊の媒介により感染するジカ熱。現在、ブラジルなどで拡大しているウイルスだが、韓国で初の感染者が出た。韓国の専門家らは「感染は広がらない」と口をそろえているが、MERS(中東呼吸器症候群)拡散という“前科”があるだけに、国民からは不安の声が上がっている そもそも「ジカウイルス感染症」とは、ヤブカ属の蚊によって媒介されるジカウイルスによる感染症のこと。日本の国立感染症研究所によると「症状はデング熱に類似するが、それより軽い」というが、「過去の流行では詳細な症状の解析が少ない」とも付け加えられており、未知な部分が多いようだ。また、「ブラジルでは妊婦がジカウイルスに感染することで胎児も感染し、小頭症児が多発している」とも。実際にブラジル保健省は先週、745人の新生児がジカウイルスに感染しており、昨年10月から157人の死亡が報告されたと明らかにしている。警戒する必要がまったくない感染症とは、決していえないだろう。 そんなジカウイルスの感染者が初めて確認されたことで、韓国でも専門家らのコメントに注目が集まっている。例えば、韓国国内における拡散の可能性については、ほとんどが以下のような回答だ。 「海外患者の流入可能性は高い。重症ではない患者が全体の80%で、潜伏期間(感染から症状が現れるまでの期間は2~14日)に入国する場合、検疫で防げない可能性が高い。 しかし、拡散や土着化の可能性は低い。デング熱の場合も、毎年200件余りが報告されるにもかかわらず、国内に土着化することはなかった。国内の媒介となる蚊を監視した結果、ヤブカ属からジカウイルスは検出されなかった」(疾病管理本部免疫病センター長) 拡散しないと口をそろえる専門家らの分析に対して、ネットを中心に「信じられない」という声が多数上がっている。SNSでも「潜伏期間は2年」「キスで感染する」などとのデマが飛び交う状態だ。彼らが不信感を抱いているのは、昨年MERSの拡大を経験したからだ。 ネット民たちは「国内の蚊の感染力は弱いって、昨年のMERSのときもまったく同じことを言っていたよな」「昨年も似たようなコメントを聞いた。結果は知っているよな?」「感染力が弱いとか言わなくていいから、対応策を出せ。どうせ拡大してから対応しようと考えているんだろう」などなど、不満を述べている。 実際にMERSが拡散した当時、韓国政府や一部の専門家らはMERSの危険性をまともに予測・対応できず、秘密主義を貫いて、むしろ拡散を促すという最悪の結果をもたらした。しかも、MERSとジカウイルスには、「ワクチンや治療法が確立されていない未知の感染症」という共通点があることも見逃せない。 いずれにせよ、初の感染者が出たことで、当分はジカウイルスにおびえる日々を送りそうな韓国。主な媒介となる蚊の活動期がまだ訪れていないことだけが、不幸中の幸いか。イメージ画像(Thinkstockより)
走行する車のサイドミラーにしがみつき……盗難車を発見した韓国人男性が執念の追跡!!
ボンネットに人を乗せて爆走する車。アクション映画でよく見る、手に汗握るシーンだが、日常生活ではまずお目にかかることはない。しかし、そんな映画のような事件が、韓国で相次いでいる。 3月中旬、京畿道(キョンギド)の往復4車線道路を、助手席のドアに男性がぶら下がったまま車が走行する事態が起きた。周囲は大騒ぎとなり、該当映像は多くのメディアで取り上げられた(>https://www.youtube.com/watch?v=KJ9xV4iaFBk)。 問題の車は、時速約60キロの速度で1キロほど走行。運転手が男性を振り落とそうと街路樹に突っ込んで、ようやく止まった。危機一髪の状況だったが、男性はぶつかる瞬間に飛び降りたため、膝の軽症だけで済んだ。一方、運転手は車を捨てて逃走するも、直ちに拘束された。 警察の取り調べによると、問題の車は盗難車であり、窓ガラスにしがみついていたA氏(26)は、車の“本当の持ち主”の息子だったのだ。 A氏の父親(58)の車が盗まれたのは、3月3日のこと。すぐに警察へ通報したが、事件現場には監視カメラもなく、捜査の進展は望めなかったのだ。 それから数日たった事件当日、街を歩いていたA氏は偶然にも盗まれた車を見つける。怒りに駆られた彼は、すぐに運転席に座るイ容疑者(43)に、車から降りるよう怒鳴りつけた。 ところが、A氏の迫力にのまれたイ容疑者は、車から降りるどころか急発進。一方のA氏も負けてない。彼は直ちにサイドミラーをつかむと、走行する車にしがみついた。事件後にインタビューを受けたA氏は「怖かったですが、犯人を捕らえなければという思いで……」と語っている。 この事件に対して、韓国ネット民は「たとえ車がなくても父親は暮らしていけるだろうけど、子どもを失っては生きていけない」と、無謀な行為に苦言を呈する声がある一方で、「すげぇ、映画みたい!」と、A氏の行動力を称賛する声などが上がっている。 一方、意地を貫いたのはA氏だけではない。3月5日のソウルの街中でも似たような事件が起きている。こちらの主役は、タクシー運転手のB氏(56)だ。 B氏がソウル市内の道路で乗客を降ろしていると、後方からイム容疑者(28)が運転する車が迫り、タクシーの後部バンパーに激突。しかし、イム容疑者は謝罪もなしに走り去ってしまう。それに怒ったB氏は車を追いかけ、信号で車が停止するとボンネットによじ登り、車から降りるように怒声を上げた。 しかし、イム容疑者は信号が変わると車を発進させ、B氏を乗せたまま走行。時速約30キロの速度でフラフラと1.5キロほど走るが、警察の到着と同時に観念して停車した。B氏は事件後、「ボンネットに乗れば車を止めると思った。当時はカッとなってやってしまった」と、やりすぎたことを反省している様子。イム容疑者は特殊暴行の容疑で逮捕された。 意地を貫くのは立派だが、それで自分の体を危険にさらすのもどうだろう。どちらの事件も一歩間違えたら大事故につながってしまう。感情的になりやすい韓国人のイメージ通りともいえるが……。
イチゴ入りブタの角煮、オレンジ入りスペアリブ……食欲がうせる中国学食の「キテレツ創作料理」
日本では、酢豚に入ったパイナップルの存在が論争になることがあるが、中国でも中華料理をめぐって同様の議論が起こりつつあるようだ。 湖南省にある湖南大学では、今年に入って学食で奇抜なメニューが続々と生まれ、学生ばかりでなく中国中で話題になっているのだ。「新浪新聞」(3月15日付)によると、湖南大学の学食では今年に入り、パイナップル入りパイコーハン(ブタのスペアリブご飯)やオレンジ入りスペアリブなど、見た目も残念なキテレツ料理が相次いで学食のテーブルに並んでいるという。イチゴ入り中国式ブタの角煮……食欲がうせていく
さらに、数日前にもイチゴ入り紅焼肉(中国式ブタの角煮)が学食の新メニューとして加わり、学生が撮影したと思われるその写真がネット上で拡散され、中国の大手メディアも取り上げるなど注目を集めている。地元メディアがこのメニューを考案した学食の担当者に話を聞くと、創作の経緯を次のように語った。オレンジ入りスペアリブ。もう少しオレンジを細かくしてほしい
「果物と肉の組み合わせは意外にも学生からの評判は良く、大体いつも30分で売り切れとなります。今回のイチゴ入り紅焼肉は、イチゴには胃腸の調子を整える効果があるため、角煮と合わせてみたのです。見た目は非常に悪いのですが、甘酸っぱく軟らかくなるまで煮た豚肉とすがすがしいイチゴの風味のハーモニーは一食の価値ありです。価格は1食6元(約100円)です」 とはいえ、これを見ただけで食欲をなくす人が多いようで、中国版Twitter「微博」には「色がヤバい! 全然食べる気がしない」「お願いだから一緒にせず、別々に出してくれ」「俺の大学でもバナナの唐揚げとかやってる。大学がこぞってキテレツ料理を創作しているのか」などなど、多くのコメントが寄せられた。 奇抜なメニューを考案するのはいいが、果物は加熱処理をすると栄養素が破壊されてしまうと指摘する声もあった。同学食では、近日中に「バナナ入り鶏唐揚げ」を提供することも発表している。果物と肉の組み合わせというトレンドは、今後もしばらく続きそうだ。 (文=青山大樹)リンゴと肉の炒め物。リンゴの存在感を前面に出す大胆なメニューだ
4インチディスプレイの「iPhone SE」がお目見えも、iPhone 6sを超える点はなし?
3月21日、アップルがiPhoneの新モデルを発表した。その名も、ナンバリングのない「iPhone SE」。リーク情報の通り、iPhone 5 sとほとんど同じデザインで、ディスプレイサイズは片手に収まる4インチだ。 iPhone 5sの根強い人気を受けてのリリースとなるが、気になるのはスペックだ。ボディを流用しているので、いろいろなスペックが2013年に発売されたiPhone 5sと同じなのだ。例えば、液晶解像度は1,136×640ドットでコントラスト比は800:1、本体サイズも58.6×123.8×7.6mm、重量は113gとまったく同じ。ストレージは16/64GBとiPhone 5sの時と同じで、iPhone 6sのような128GBモデルは用意されていない。3D Touchには対応せず、気圧計も搭載せず、Touch IDは第1世代。前面カメラの解像度も120万画素のままだ。 改良されたのは、まずプロセッサ。iPhone 6sと同様、A9/M9を搭載しており、処理性能が格段に向上している。前面カメラも1,200万画素になり、4K動画も撮影できる。テレビCMでおなじみのLive Photosにも対応した。VoLTEも使えるので、高音質での通話が可能。地味なところでは、Bluetoothが4.2に対応し、Wi-Fiが11acもサポートしている。ボディカラーはシルバー、ゴールド、スペースグレイに加えてローズゴールドが追加された。 また、値下げされているのもうれしいところ。SIMフリー版16GBモデルは5万2,800円(税別)、64GBは6万4,800円(税別)だ。iPhone 6sは16GBが8万6,800円(税別)、64GBが9万8,800円(税別)と、段違いに高い。 さて、問題は買うべきか見送るべきか。名機と名高いiPhone 5sをベースにしているので、端末の完成度は高い。OSやプロセッサ、前面カメラなどの性能が最新モデルと並んでいるので、文句なしに大進化していると言える。ただ、3年前のモデルのスペックを継承しているところもあり、最新ガジェット好きには物足りないかもしれない。とはいえ、その分、安いわけだし……と悩みどころ。 筆者としては物欲がそそられるが、現在使っているiPhone 6sを超える点がないので見送りそう。現時点で、iPhone 6を使っていて端末を大きく感じていたり、iPhone 5sを愛用しているがそろそろボロボロになってきた人は「買い」でいいだろう。筆者はおとなしく、今年の秋に登場すると予想されているiPhone 7を待とうと思う。次にアップルストアに行ったときに、衝動買いしないように気をつけなければ。 iPhone SEの注文は3月24日から。あなたは買う? 買わない?Appleより
「政治家というよりは、性事家」“安倍チルドレン”に今度はセクハラ&二股疑惑!
今週の注目記事・第1位 「フジテレビ“新ニュースの顔”の正体 ショーンK<ショーン・マクアードル川上>の嘘」(「週刊文春」3/24号) 第2位 「舛添都知事“大名視察”5泊20人『血税5,000万円』の使い途」(「週刊文春」3/24号) 第3位 「秘書にセクハラ! 堂々二股! 32歳『石崎徹』代議士の不道徳な日常」(「週刊新潮」3/24号) 第4位 「TBS小林悠元アナ初告白『私は適応障害でした』」(「週刊文春」3/24号) 第5位 「安倍首相よ、『保活』地獄を直視せよ」(「週刊文春」3/24号) 第6位 「賭博常習者Bの告白『一軍投手10人と高校野球賭博をしていた』」(「週刊文春」3/24号) 第7位 「広島中3自殺 万引きを疑わなかった女性担任の『勤務評定』」(「週刊文春」3/24号) 第8位 「<囲碁王者すら圧倒して>『人工知能』は世界をどこへ導くか」(「週刊新潮」3/24号) 第9位 「『被害者の口からDNA』中野劇団員を全裸で絞め殺した男」(「週刊文春」3/24号) 第10位 「ゲス川谷 懺悔告白『ベッキーさんと長崎の実家に行った時、奥さんの顔が頭をよぎった。でも……』」(「週刊文春」3/24号) 今週は、現代とポストが合併号でお休み。そこで、文春と新潮の記事でベスト10を組んでみた。 まずは、今さら読みたくもないベッキーとの不倫で一躍有名になった「ゲスの極み乙女。」川谷絵音の懺悔告白第2弾から。 最後にベッキーと連絡を取ったのは1月中旬ぐらい。2人は別れるのかという質問には、 「僕からは何とも言えないですね。僕も先のことはわからないというか。はい」 メンバーからの叱責はないという。今回最も批判を浴びた、既婚者でありながらベッキーを実家に連れて行ったことにはこう答えている。 「うーん。それも、こう言うとあれなんですけど、大きな理由があったわけじゃなくて、ただ単に僕は実家に帰りたくて、1人で帰ればいいっていう話なんですけど、せっかく2人で(長崎に)来たから、2人で行きたかったなっていう」 両親はびっくりされた? 「びっくりしていましたね。相手方のこともあるし、怒っていたと思います。僕は既婚者なので、そういう状況で、奥さんじゃなくて違う女性を連れてきたことに対しては、間違いなく怒っていたと思います」 奥さんに申し訳ないという気持ちは? 「もちろんありましたけど、もうそのときは考えないようにしようとしていて、そこは逃げちゃっていたというか、考えないようにしていた僕が悪いんですけど、今考えてみると本当にひどいことをしたと思いますね」 27歳の男が、これほどの浅はかな考えしかなかったのかとあきれ果てる。失礼だが、この程度のオツムで考えた歌詞や歌などに、心を動かされる人間はいないと思うのだが。 ところで、私が住んでいる中野で起きた25歳の劇団員・加賀谷理沙さん殺しは、事件当時近くに住んでいた戸倉高広容疑者(37)が逮捕されたが、その捜査のやり方にやや首を傾げざるを得ないのだが。 加賀谷さんから検出されたDNAを基に、近隣住民を含めて1,000人以上のDNA鑑定をやり、実家に引っ越していた戸倉容疑者からも任意でDNAの提出を受けていたと文春(新潮によると被害者宅から半径500メートル圏内に住む75歳以下の成人男性に対して行った)は報じている。 同じ鑑定結果が出る人間は9兆4,000億人に2人しかいないというから、残された証拠の分析と地道な地取りを重ねて犯人を追うよりも、警察にとってはありがたい「証拠」であろう。 だが、真犯人が誰かのDNAを相手に知られずになんらかの方法で入手し、殺害した人間に付着させて逃亡したとしたら、どうなるのだろうか? 今回の場合も、容疑者は現時点では完全に自白してはいないようだ。自白も証拠もなくてDNAだけを「証拠の王様」にしてしまうことで、冤罪事件が再び起きることはないのだろうか? また、DNAさえわかれば犯人を見つけやすいと、日本人全員のDNAをマイナンバーに登録せよと、愚かな為政者が号令をかける心配はないのだろうか? この延長線上で人工知能が囲碁王者を破ったことを手放しで褒め称えるのは、いかがなものかという新潮の記事も紹介しておく。 確かに人工知能の発達は目覚ましいものがあり、いずれは農作物の栽培や建築、コールセンターでの応対や通訳、翻訳もこなせるようになるという。 それは、今ある仕事の半分は人工知能によって代替がきくということだから、人間はいらないということになる。さらに、人工知能は人間を超えられないという考えも過去のものになり、「人工知能が精神病になることで、作り損なうと、サイコパスの殺人鬼みたいな人工知能が生まれる可能性だってある」(神戸大学松田卓也名誉教授)。人工知能を使った武器やロボットを開発し、世界征服を目指すどこかの国の為政者も出てくるかもしれない。もはや手塚治虫が描いたSFの世界は、現実になろうとしているのである。 お次は、広島県府中町立府中緑ケ丘中学で起きた中3の男子の自殺事件。学校側のずさんな処理のために、彼がやってもいない「万引き」歴が引き継がれ、おかげで彼は志望校への推薦を受けられず、失望の末に自殺したとみられている。 しかも生徒指導推進委員会で、彼の万引き歴は間違いであると指摘され、参加した教員は手元の資料を訂正したのに、肝心の元データの修正に思い当たる者は誰一人いなかったと文春は報じている。 そのため担任の女性教師は、彼にはっきりと確かめることをせず、曖昧なままで進路指導を続け、希望した私立高校の専願を不可能だと、彼に通告したのである。 彼が、そのことを担任から聞かれたとき、はっきりと否定していればという悔いは残るが、担任は彼の言い分より残されたデータのほうを信じてしまったのであろう。 こうした人間の人生を大きく左右するものに関しては、曖昧にせず、何度も「指さし確認」をしなければいけないこと、言うまでもない。 今週の25日から公式戦が始まるが、巨人軍から始まった野球賭博問題は他球団に飛び火し、このままいくと公式戦開幕どころではなくなるかもしれない。 今週の文春は、この問題のキーマンであるB氏が「高校野球くじ」について明かしている。高校野球が始まると参加者が最大で4チームをくじで引いて、1チームにつき1万円を払う。さらにいろいろな罰則があり、追加で1万円を払うから、優勝校を当てた者は数十万円を受け取ることができるそうだ。 私も現役時代は高校野球シーズンによくやっていたから、1万円程度なら、とは思うのだが、B氏が野球賭博常習者だと知って選手たちが参加したとすれば、野球協約に違反している可能性があると文春は言っている。 試合前に選手が円陣を組んで、担当者が「頑張ろう!」などと声出しをして、その試合に勝つと、担当者以外の選手が数千円ずつ払う賭けについては、新聞などでも報じられ、あまり連勝するとカネを払いたくないためにわざと手を抜く「敗退行為」を招く恐れがあるといわれる。 こうした件はともかく、野球賭博に関してNPB(日本野球機構)は徹底的に調べ、膿を出し切るべきである。そのために開幕が遅れようと、主力選手の名前が挙がろうと、腹をくくり、賭博に必ず絡んでいる暴力団を排除しなければ、野球はますますファンから見放される。 先週ここで紹介した「保育園落ちた日本死ね!!!」という共働き主婦の「悲鳴」が、最初は冷たかった安倍首相を動かしたと伝えた。 今週も、文春でジャーナリストの猪熊弘子さんが「保活」地獄の実態をレポートしている。 保育園に入れる難しさは東京都が一番で、その中でも特に待機児童が多いのは、杉並区、世田谷区、台東区、渋谷区、目黒区、板橋区で、2倍を超しているという。 都内に住む30代の母親は「認可保育園に子どもを入れるなんて、東大に入るよりも難しいと思ってますよ」と話している。 認可保育園の申請前に認可外の保育園に預けていると少し有利になるそうだが、認可外は月10万円以上するところもあり、簡単ではない。 なかには、妊娠チェッカーで陽性反応が出るとすぐに保育園を見て回り始めたが、精神的に追い詰められて切迫流産になって安静を強いられたという話も数多くあるという。 一億総活躍社会などという「お題目」を唱えていても、それを実現するためのさまざまな政策を進めなければ「画餅」でしかない。安倍首相に任せておいたのでは、何も進まない。それだけは、日本人の多くに浸透したはずである。 さて、週刊誌は独自ネタで毎号いければいいが、そうはいかない。そういうときは他人の褌で相撲を取ることもあるが、今週の文春はそれを見事にやってのけた。 小林悠アナ(30)とIT起業家との“密会”はポストがスクープした。その後、彼女はあれほど望んでいた『NEWS23』を降板しただけでなく、TBSまで退社してしまったが、その理由がよくわからない。 その疑問を、文春は本人の告白という形で見事に解いて見せたのである。もし話すのだったら文春でというオーラが、今の文春にはある。 小林元アナが話す気になったのは、「あまりにも事実とかけ離れた報道があふれた」からだそうだ。まずは交際相手について、二股とか既婚者と書かれたが、彼からいつ離婚したかの証明書を見せてもらっているし、報道番組を始めるにあたって懸念すべき点などなかったと話す。 それにポストやスポニチに書かれた内容には、局内の限られた人間にしか伝えていなかった情報が出ていたことも、彼女の不信感を増大させたという。 だが、最大の理由はこうだと話す。 「実は、1年くらい前から、抑うつ気分、不安感や焦燥感が募り、食欲不振で眠れない日々が続くようになっていました。(中略)当時の私は、とっくに心身ともに臨界点を超えていました。でも、自分が疲弊しているとか、周囲には言えなかった。そういう素振りを見せることも失礼ではないかと思っていました」 そして、『NEWS23』のキャスターという大きなチャンスが回ってくる。そこにポストの報道が出たことによって、時限爆弾のように抱えていたものが表に出てきたという。 彼女の異変に気がついたのは、付き合っている彼だった。 「彼のすすめで2月10日に心療内科に行ったところ、『適応障害』と診断されました。そこで初めて自分が病気だと気付かされました」 そこで彼女は退社を決意し、上司に対して退社を告げる。その後、TBSの人事部長やアナウンス部長と面談し、こう言った。 「内臓の病気とか、深刻な病気だと誤解をされるとかえって心配をかけるので、適応障害という病名を公表してもらってもかまいません」 しかし、TBSは「健康上の理由」としか発表しなかった。 「適応障害が理由になると、『彼女の健康面をどう管理していたんだ』という批判は免れません」(TBS局員) そのため、交際相手に問題があるのではないかとスポーツ紙にリークすることで、問題をすり替えたのだという。 組織とは、そういうものである。彼女は辞めてよかった。私も週刊現代の編集長になったばかりのとき、同じような症状になったことがある。当時は適応障害などという病名は知らなかった。知り合いの医者から精神安定剤を山ほどもらって服用しているうちに、なんとか仕事をこなせるようにはなったが、あの数カ月はいま思い出してもつらい日々だった。 この病気は、雅子妃のように、人前に出ていくことがつらいのだ。テレビの現場に戻ることはやめて、結婚でもしてゆっくり過ごすことだと思う。 公人になったことを後悔しているであろう人間が、ここにもいる。新潮が報じている安倍チルドレンのひとり、石崎徹代議士(32)である。 彼は新潟市出身で、慶應義塾大学を卒業後、財務省に入省。その後、自民党の候補者募集に応募して合格。総選挙に新潟市から出馬して、最年少当選を果たしている。現在2期目。 学生時代に付き合っていた女性と結婚したが、政治家に転身すると話したら、「そんな話聞いてない」と離婚を切り出され、別れたという。バツイチ、独身、なかなかのイケメンとなれば、出てくるスキャンダルは「セクハラと二股交際」と決まっている。 まずはセクハラから。後援会の会長である渡辺毅氏が語っているのだ。 「石崎君が、地元秘書を公募し、14年の4月、30代前半の女性が運転手兼秘書として採用されました。ところが、そのわずか1カ月後、別の秘書から、その女性が石崎君に言い寄られ、それを苦に事務所を辞めることになったと報告があった」 そこで渡辺氏は、秘書にその女性から聞き取り調査をさせたという。その生々しい描写のいくつかが、新潮に掲載されている。 4月12日(土)。場所は「かくれがDining 忍」。 「D(代議士のこと=筆者注)が『近くに来て』と言い、対面式に着席していたが隣席状態となる。23時頃~接吻を迫り、衣服の上から胸、陰部を触る。徐々に衣服の下に手が伸び、状況がエスカレートし始め、『どこかに泊まろう』と誘う。23時半過ぎ~Dが『ここでしようか(性交渉)』と言い、拒否すると『じゃあホテルに行こう』と誘う」 ようやく振り切って、別々に店を出たそうだ。 こんな人間でも言うことはでかく、将来は総理大臣になると公言しているという。 秘書にセクハラをしていた同時期に、地元テレビ局BSN新潟放送に勤務する女性記者と同棲していたというから、女性にはマメのようだ。 この彼女とは結婚することを前提に付き合っていたそうだが、同じ時期に自民党の先輩議員の女性秘書とも付き合っていたというのである。 前文科省副大臣の丹羽秀樹代議士の秘書だが、丹羽代議士が件の秘書と話し合ったところ、付き合っていることを認め、周囲には石崎氏と結婚するつもりだといっていたという。 石崎代議士は新潮の取材に対して「セクハラした事実も、二股交際の事実も一切ありません」と答えているが、後援会長が話しているのだから、苦しい言い訳である。 新潮は「政治家というよりは、性事家と呼ぶに相応しい」と結んでいるが、この御仁も進む道を間違ったようである。 ところで、週刊文春の新谷学編集長は、これからは文春の記事を売るコンテンツビジネスをやっていきたいといっている。これまでは新聞やテレビが、週刊誌の広告をいち早く入手して誌名を出さずに、「何月何日にわかった」などと独自ネタのように報じることが多かった。 文春だけではなくほかの週刊誌も新聞やテレビに抗議し、少なくとも誌名を出せと申し入れてきたため、いくらかは改善してきている。 だが文春は、そうしたこともやめさせ、やりたかったらコンテンツを買えというのである。この場合、発売前に出稿する新聞広告はどうするのか(発売日前日の深夜に新聞側に渡すことを、私の時代にも新聞社と交渉したが、「事前検閲(新聞側はこうは言わないが)」できなくなるからダメだと頑として聞かなかった)。「週刊文春は木曜日発売です」だけにして、タイトルは一切出さないようにするのか。だが、情報がタダでいいはずはない。今の勢いなら文春のスクープを事前に買いたい社はあるだろうから、ぜひやってもらいたいと思う。 さて第2位に行こう。舛添要一都知事の評判がよくない。特に、大名行列のように多くの人間を引き連れて行く海外出張費が、とんでもない額になるのだ。 3月8日付の産経新聞が「都知事のロンドン・パリ出張費 20人5泊で5,000万円」だとすっぱ抜いた。それを受けて文春は、現地に記者を派遣して使い途を徹底調査した。 それによると、舛添氏が使用した日本航空のファーストクラスの往復が約250万円。知事を除く19名のうち7名の職員が往復ビジネスクラスで、ひとり120万円。残りの12名はエコノミークラスで往復64万円。締めて計1800万円にもなる。 知事がロンドンで泊まったのは5つ星ホテルの「コンラッド・ロンドン・セントジェームズ」の最高級スイートだが、ホテル側が舛添氏をVIPと認めてプレジデンシャルスイートと同じ価格、1泊約40万円にしてくれたそうだ。職員たちも同ホテルに泊まっている。 文春の記者が泊まった最低価格帯の部屋は1泊約4万円だったというが、ロンドンはホテルの値段が高いことで知られるから、これはリーズナブルであろう。 いくら使ってもとは言わないが、重要課題があってどうしてもというのなら致し方ないと思う。だが、今回の目的は、2019年の東京五輪をアピールするレセプション、「ジャパンソサエティ」での講演、W杯3位決定戦と決勝戦の観戦というのだ。 こんなものだったら、都知事を含めて2~3人でいいのではないか。それに、神戸学院大学上脇博之教授によると、「都の条例によって定められた知事の1日当たりの宿泊費は4万2,000円が上限」だから、知事は条例違反の可能性が出てくるというのである。 それに彼は昨年就任以来、外遊はロシア、ロンドン、韓国を各2回訪れるなど計8回になり、経費の総額は2億1,000万円を超えると文春は報じている。 その上、文春がこの件に関して回答してくれるよう東京都に申し込んだが、都知事が説明責任を果たすことはなかったという。 私は東京都民だし、東京五輪には反対している。私の税金がこのように“無駄”に使われていることに、はらわたが煮えくりかえる。 高橋かずみ都議によると、全国の待機児童数の4分の1が東京都に集中しているという。血税を湯水のように使って遊んでいるヒマがあったら、もっと真剣に取り組む重要課題があるはずだ。 ところで、週刊誌だけではないが、自分とは真反対の意見だが、時には聞いておくべきこともあるので、毎回ザッと読むコラムがある。ポストの曾野綾子氏の「昼寝するお化け」というのも、そのひとつである。 今週のタイトル「この世を辞退する」というのに惹かれて読んでみた。少し長いが、紹介しよう。内容は「長寿社会になるといろいろな副作用が出てくる」というのである。 「(中略)新しく高齢者になった世代は、謙虚でもなく、かわいくもなく、実に学ばない。老人はどのようにしたら端に迷惑をかけないか学習する必要がある。老人学の再教育の確立も今や必要なことだろう。(中略) 一人で寝たきりに近い人も、食事に困ることはないだろうが、最大の問題は排泄に関することなのだ。時間を決めて看護の人が来てくれても、おむつの交換は多分それで済まないだろう。だから高齢者が自宅で常に清潔に、人間的な威厳も保ちながら気持ちよく過ごそうと思ったら、自費で高額を払って人手を頼むほかはないだろう。 しかし介護する私ももう後どれだけ、そうした労働に耐えられるかはわからない。私は自分が倒れるまで、家族を自宅で見る道を選んだ。最大の理由は、今でさえ日本国家が若い人手を借りて介助を行うことが、もはや不可能だと思っているからだ。 国家は魔法の力も、打出の小槌も持ってはいない。財政面でも、労働力を供給する面でも、もう不可能という点は必ずある。 昔ブルキナファソというアフリカの国で、いわゆるうば捨ての対象になったおばあさんたちが集って暮らしている施設を訪ねたことがある。アフリカのある地方には、生物学上の死を人々が認めず、誰かが死ぬと、必ずその人の死を願ったと思われる犯人が身近にいると見て、その人を呪術師が名指しする。 もちろん何の根拠もないのだが、そうやって貧しい村は、犯人を作ることによって働けない人口を村から追放することが可能になった。これがうば捨てである。 だから犯人とされる人は、ほとんどが高齢女性である。男性は少し年老いても労働力になる。しかしお婆さんは、働くこともできず、ただ徒食するだけだからだろう。名指しされた人は、村から放逐され、後は近隣をさまよい歩く。中には親孝行な息子がいて、ひそかに追放された親に食事を運ぶこともあるという。 彼らは雨天体育場のような建物に集められて、その床に眠り、昼は外に出て地べたの上に座ってビンロウジュでチュウインガムのようなものを作ってそれを売って小銭を稼いでいた。 捨てられた老人たちを拾ってきて、食べさせているのはヨーロッパのカトリックの修道会なのだが、それでも数百人に上る捨てられた老人たちに、日に一食しか食べさせられないから、彼らは一食分は自分で稼がなくてはならない。 日本の社会では、老人が今すぐ口減らしのために自殺する必要は全くない。しかし、ただ寝たきりでも長生きをするために高額な医療費や制度を使い、あらゆる手段で生命を延ばそうとするのは、実に醜悪なことだと私は思っている。 人は適当なときに死ぬ義務がある。ごく自然にこの世を辞退するのだ。それで初めて私たちは人間らしい尊厳を保った、いい生涯を送ったことになる」 人は適当な時に死ぬ義務があるとは思わないが、植物人間のようになって管につながれて生きるのはつらい。だがそうなったら、もう死なせてくれと意思表示することもできなくなる。認知症にもなっているだろう。 そうならないためには、そうなる前や遺言状に、そんな状態になってから2週間を過ぎたら管を外してくれと書いておくしかないのだろうか。長寿社会は下流老人を増やし、ただ息をしているだけの老人も増やすことになる。誰でもいつかは必ず来るその日に、どうしてもらいたいのか、妻や子どもたちと話し合っておかなければいけないのだろう。 今週も第1位は文春。それにしても、週刊誌とは怖いものである。一夜にして順風満帆だった人間の人生を、根こそぎひっくり返してしまうのだから。 昔話になる。週刊現代編集長の終わり頃に、ある知り合いから「元木さんがやった記事で自殺した人間はどれほどいると思うか?」と聞かれた。 突然だったので戸惑った。彼はジャーナリストではなかったが、そうした感覚を持った芸能人であった。「多くはないとは思うが、少しはいるかもしれない」と答えた記憶がある。 新聞の社会面で、雑誌に書かれたことを苦に電車に飛び込んだという記事を見たことがある。その人の名前に記憶はなかったし、日々のルーチンワークに忙しく、私の雑誌で取り上げた人かどうかを確認もしなかった。 だが、自殺まではいかなくとも、その人間が表舞台から姿を消してしまうきっかけになった記事を作ったことは何度かある。だが、書かれた本人がどういう思いでその記事を読み、どれだけつらい思いをしたかについて、思いを馳せたことは、その当時はなかった。 しかし間近で、雑誌に書かれたことで職を辞し、朝から酒を飲んで肝臓を壊死させて死んでいったジャーナリストを見たことがあった。 彼は某大新聞の政治部のナンバー2だった。彼は、幼なじみの某宗教団体の教祖の娘の離婚話の相談相手になっているうちに、男女の仲になってしまった。 週刊誌にとっては、彼よりも彼女のほうにバリューがあった。離婚話を有利に進めようという夫が、2人が寝室で寝ている写真を撮り、それが週刊誌に載ってしまった。 会社は優秀な彼を引き留めた。だが、妻とも離婚してフリーのジャーナリストになった。会社という歯止めがなくなったため、朝から酒を飲み、いつ会っても赤い顔をしていた。緩慢な自殺だったと思う。倒れて病院に担ぎ込まれたときは、手の施しようがなかった。 一言も、週刊誌に書かれたことへの恨みは言わなかった。だが、彼の死を早めたのは1本の記事だったことは疑いようがない。あの記事が、あの写真さえ出なければ、祭壇の上にある彼の写真にそう語りかけたことを今でも覚えている。 今週、文春が取り上げたショーン・マクアドール川上氏(47)は、2010年にフジテレビの朝の情報番組『とくダネ!』のコメンテーターとして登場していた。私は朝ご飯を食べながらこの番組を見るので、彼のことは知っているが、話の内容はともかくジェームズ・ボンドばりのいい男である。それに、どことなく漂わせている哀愁とでもいう表情も素敵で、さぞモテるだろうなと、嫉妬していた。 ラジオで多くの経営者たちと対談している、経営コンサルタントという触れ込みだった。どんなテーマでも司会の小倉智昭から振られれば、淀みなくとうとうと自説を述べる姿は、テレビ向きだな人だなと思っていた。 昨年4月からは、古舘伊知郎の『報道ステーション』(テレビ朝日系)で木曜日のコメンテーターにもなって、さらに存在感を増していった。低迷するフジテレビが“社運”を賭けた4月からの平日深夜の大型報道情報番組『ユアタイム~あなたの時間~』のメインキャスターとして彼を起用すると発表したため、一躍時の人になったのである。 先に触れた人ではない。別の人物のことを思い出した。彼は朝日新聞の「AERA」編集部にいた。朝日らしからぬ面白い人物だったので、何度か酒を飲んだりして親しく付き合っていた。あるとき彼から、「今度、久米宏の『ニュースステーション』のコメンテーターになるんだ」と聞かされた。 彼のキャラクターはテレビ向きだったので、すぐに人気者になった。特に権力にかみつくときの口調と表情が話題になった。 だが、なまじ有名になったことで、週刊誌の格好のターゲットになってしまった。今回と同じように文春が、彼と長年付き合ってきた愛人の「衝撃の告白」を掲載したのだ。中でもバナナの話は、読者に強烈な印象を与えた。即刻、彼は番組を降りた。朝日は辞めなかったが、以来、つらい日々を送ることになった。 パンツを盗んだ過去、同性愛、育児休暇を取るとぶち上げたが不倫がバレて辞職した人間も、代議士になっていなければ週刊誌が追いかけることはなかっただろう。 川上氏もワイドショーのコメンテーターで収まっていれば、経歴詐称をこれほど問題にされることはなかったはずだ。だが、『報道ステーション』のコメンテーターで有名人の階段を一歩上がった彼にフジテレビが注目し、さらに階段を数段駆け上がることになったことで、彼の経歴に注目が集まってしまったのだ。 それに、あまりにも詐称の内容がひどすぎた。 彼は経歴を「テンプル大学、パリ第一大学で学んだあと、ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得」としていたが、文春が調べると、ハーバード・ビジネス・スクールの同窓会名簿には川上氏の名前はなかった。本人によると、テンプル大学ジャパンは下落合にある大学だが、10カ月もいなかったという。パリ第一大学も、付き合っている女性がフランス人だったので学ぶならヨーロッパだと思ったが、大学のオープンキャンパスで聴講しただけだそうだ。 ハーバードへは勤めている会社から行かせてもらったが、受けたのはたったの3日間コースだった。またHPにある米国本社は、あのトランプビルの28階になっているが、ここは月69ドルから借りられるレンタルオフィス。また、日本の本社と記載されているのも、渋谷のセルリアンタワーの中にあるレンタルオフィス。恵比寿にある支店も、文春が行ってみると競馬予想会社や闇金が入居する雑居ビルだそうだ。 また、公式サイト内にある「マネジングパートナー」は、3人ともまったく別人の写真が掲載されているというのである。 文春は川上氏の故郷・熊本市まで飛んで、高校の同級生に取材をしている。だが、ショーン・ マクアードル川上と当時の川上氏が同一人物だと気がついている同級生はひとりもいなかった。なぜなら、当時とは別人のような顔に変わっていたからである。 当時の男性の同級生は、彼が当時「“ホラッチョ川上”と呼ばれていました。熊本でホラ吹きという意味です」と話している。 川上氏は文春へ自ら出向いている。だが、それは裏目に出た。文春のいくつかの指摘に対して、何度も「それはダメだと思います」と繰り返している。ダメというのは、全面的にウソだったことを認めて、言い訳ができないということだ。 ウソで固めた経歴と度胸と話術でのし上がり、“新時代のキャスター”に成り上がる寸前で、砂上の楼閣はもろくも崩れ去ってしまったのである。 川上氏が長年出演していたFMのラジオ番組へ送った「お詫びのテープ」が、多くのワイドショーで流された。 涙ながらにリスナーやスタッフたちへ詫びている。地方の高校を出た若者が、東京で一旗揚げるためにアメリカの日本校に短期間通い、フランスにも行き、ハーバード大学でMBAを取ったと経歴詐称して、成り上がるために語学も経営学の勉強も相当したのだろう。 そして彼自身、ウソの経歴を次第に信じてしまったのではないだろうか。そうでなくては、簡単に見破られるウソをそのままにしておいた理由がわからない。変な言い方になるかもしれないが、彼がウソをつくことで誰か損をした人間がいるのだろうか。リスナーや視聴者の中にはだまされたと怒っている人はいるだろうが、彼がテレビなどで有名になることでカネをだまし取ったなどという話は、今のところ聞こえてこない。 佐村河内守氏のように耳が聞こえないと偽り、他人に作曲してもらった楽曲を自分のものだとして発表していたことに比べれば、罪は比較的軽いとは思うのだが。 最後に、元国会議員で、ソフトバンク・孫正義氏の社長室長を長年勤めた嶋さとし氏が、私へのメールでこう言っているのを紹介しておこう。 「ショーン・Kさんの経歴詐称がメディアやネットを賑わせています。ニュース番組のコメンテーターを勤める人が、経歴詐称とは許されることではありません。ただ、私はショーン・Kさんと3時間番組で2回共演したり、ラジオ番組に呼んでいただいたりしました。実は、つい最近も連絡をいただいています。その経験から言うと、しっかり勉強されており、振る舞いも謙虚、礼儀も正しい人でした。経歴が詐称だというなら、ずいぶん、独学で努力されたのだなというのが今の感想です。失敗したり、世の批判にさらされたときには、それに耐え、時代の流れに逆らわず、雌伏すべきときは雌伏していることのできる『グッド・ルーザー』には不思議とまた出番が回ってくるというのが、私の実感です。ショーン・Kさんも、お詫びもされたことでもあり、また新しい舞台で活躍されることを願いたいと思います」 メディアは忘れっぽい。ひとりを餌食にすれば、次の獲物に向かっていって、後のことは顧みない。川上氏が再びメディアに登場してきたとき、メディアは拍手喝采するかもしれない。 (文=元木昌彦)「週刊文春」(3/24号、文藝春秋社)
もはやアスリート? 『炎の体育会TV』で見せる芸人・オードリー春日の本懐
オードリーの春日俊彰が、またやってくれた。 『炎の体育会TV』(TBS系)でフィン水泳に挑戦し、昨年に続き、見事マスターズ日本代表に選出されたのだ。昨年は、世界大会に出場し、4×100メートル・サーフィスリレーで銅メダルを獲得し、大きな話題になった。フィン水泳だけではない。ボディビルでは、東京オープンボディビル選手権大会に出場し、決勝進出。5位入賞を果たした。 スポーツだけでもない。つい先日は『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)で提供された椅子を壊すという“事件”を起こし、ニュースになったばかり。昨年7月には『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)でMVSを獲得。トークが苦手というイメージを払拭すると、11月に大喜利イベント「ダイナマイト関西」に出場。1年を通して行われていた事務所対抗の団体戦・準決勝に「ミスターK」として副将で登場すると、大久保佳代子ら人力舎の実力派芸人たちを次々と破り、3人抜きを達成。今年1月に行われた決勝でも活躍し、並み居る事務所を抑え、ケイダッシュステージ優勝の原動力のひとりとなり、それまで目立たなかった大喜利の実力をまざまざと見せつけた。 まさに春日が動けば、そこにニュースが生まれる状態だ。若林も『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)の中で、2015年の春日は、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)準優勝後ブームとなった2009年を上回る、「キャリアハイ」だったと評している。 現在もフィン水泳とボディビルを並行してトレーニングを続け、さらにレスリングにも挑戦中だ。ある日のスケジュールを見てみると、日中、ボディビルのトレーニングを2時間半、レスリングの練習を2時間半、その後、番組収録を挟み、夜中にフィン水泳を2時間。1日7時間もの時間をトレーニングに費やしている。もはやお笑い芸人のスケジュールではない。 思い起こせば春日は、「漫才」よりも先にスポーツ系の企画でテレビに出始めた芸人だ。 最初は『Qさま!!』(テレビ朝日系)の「芸能界潜水選手権」だった。無呼吸で何メートル泳げるかを競う競技で、90メートルという日本男子歴代4位(当時)の記録を叩き出した。それに味を占めた事務所のスタッフが「体力系いけるんじゃない?」と提案したのが、「K-1」への挑戦だ。 もともとは、優しい性格の春日。格闘技などやりたくなかった。だが、売れない芸人に選択肢はない。「お前、M-1でもR-1でもダメだったら、次はK-1しかないだろ!」とすごまれ、「K-1」のトライアウトに参加したのだ。 しかし、会場に足を踏み入れた瞬間、自分が場違いな存在だと気付いたという。そこにいたのは、現役のプロ格闘家だったり、格闘技未経験者でもアスリートたちばかり。そんな中でも谷川貞治プロデューサーのおメガネにかない、準合格という形で合宿に参加することになったのだ。 そのことを芸能ニュースで知ったという若林は、当時をこう振り返っている。 「あの頃『売名行為だ』ってすごい言われて、僕も嫌な思いがしたし、『事務所に言われたままやらなくていいよ』って言ったんですよ。でも。春日は『いや、やりたいんだ』って全然譲らないんです。お笑いをやってても春日が譲らないことってあんまりないから(笑)、これは何かあるんだろうなって思いましたよ」(イースト・プレス「ゴング格闘技」09年03月号) 合同合宿から2カ月後、春日は同じトライアウト組の山本哲也と対戦。一度ダウンを奪われ、判定負けを喫する。この試合後、若林は春日に、もう「K-1」を辞めるように言う。しかし、春日は首を縦には振らなかった。 「『男』の部分だけでやっていたところはありますね。そういう場を用意されたら、出ていかないわけにはいかない」(春日)と。 この経験が功を奏したのか否かはわからない。その後、春日は「M-1グランプリ」で「(自信が)なきゃ、ここに立ってないですよ!」と堂々と言い放てるメンタルを武器に、ブレークを果たしたのだ。 『体育会TV』への出演も、当初は格闘技要員だった。女子格闘家と芸人たちが戦うという企画の一環で、韓国人ファイターのイム・スジョンとシュートボクシングルールで対戦したのだ。だが、これには大きな問題があった。春日が強すぎたのだ。 イムは、当時世界トップクラスのキックボクサー。だが、春日とは30キロ近い体重差があった。だから春日が試合開始早々、強烈な前蹴りを浴びせると、イムはおびえたような表情になってしまった。春日が真剣に戦えば戦うほど、か弱い女子をいたぶっているように映り、観客は引いていった。春日はあまりに規格外だったのだ。 並外れた身体能力を持っている上、生真面目で手を抜けない性格。やると決めたら、徹底的にのめり込む。その結果、番組の想定を越えて行ってしまう。それが春日だ。フィン水泳で日本代表にまでなったこともそうだろう。 とかくお笑い芸人がほかの分野のことをやっていると、批判される場合が多い。だが、芸人とは本来、職業の名前ではなく、その生きざまだ。漫才やコントなどのネタをやるだけが芸人ではない。その生きざまを見せることこそが、芸人の“本職”なのだ。 「お笑いも入れて、今いちばん楽しいことはなんですか?」 と尋ねられた春日は、少し考えて言った。 「フィンかな(笑)」 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) ◆「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから
平均年齢5歳!? 迷走する「中国地下アイドル」、今度は超ロリ路線でお色気ダンス!
中国で次々と現れる地下アイドルの勢いが止まらない! 先月お伝えした「衝撃!! ブサイクすぎる中国の地下アイドルに『田舎帰って、勉学に専念しろ』の声」に登場した女子高生5人組のSunshineなどは、あまりのブサイクぶりがかえって注目を集め、なんと、ミュージックビデオの撮影まで行われるという人気急上昇ぶり。 そして今度は、さらに強力な地下アイドルが登場した。河南省出身の5人組ガールズグループ。とはいえ、その若さがハンパではない。平均年齢はなんと5歳。最年少の子に至ってはまだ4歳半というから、“若い”ではなく、幼すぎ!子どもらしい笑顔だが、化粧はやはり目元を強調した韓国風。キッズアイドルにしては、ちょっとやりすぎ感が……
もともとは地元のダンス教室に通っていた“彼女たち”だったが、ある時、韓国のガールズグループの踊りを真似して踊り始めたところ、すぐにうまく踊れるようになったところから、昨年、ダンスグループを結成。最初は単にお遊びで踊らせるつもりだったが、そのうちに「mini girls」と名前を付け、「小蘿莉組合」(ロリータグループ)として活動を開始した。 それから1年もしないうちに、ダンス教室の先生がマネジャーとなり、数々のテレビ番組にも出演するように。舞台でも物おじせず、見事な踊りっぷりから、人気を集めるようになったのだという。こうやって撮ると、まるで子ども服のモデルのようなのだが
正式なデビューはこれからだが、現在は新曲の発表に向けて練習中というから、5歳にしてすでに地下アイドルのレベルを超えている。 マネジャーを務めるダンス教室の先生は「多くの人から好評を得ている」と得意顔だが、ネット上では「あまりにも大人っぽい化粧。子どもは子どもらしくあるべきだ」「ラテンダンスをやらせるなんて、性的イメージを押し出すのは絶対だめ」「子どもを犠牲にして金を稼いでいるだけ」などなど、非難する声が多数上がっている。 日本でもかつては芦田愛菜が子役アイドルとして人気を博したが、さすがにお色気路線では売っていない。世界的に児童ポルノやそれに類するものが厳しい取り締まりを受ける中、今後あまりやりすぎると、当局から“お仕置き”を受けてしまうだろう。 (文=佐久間賢三)人気テレビ番組にも出演し、お色気ダンスを披露
これぞウリジナル! 日本人歴史学者の訃報で再び注目が集まる「天皇家は百済にルーツがある」説
日本古代史研究の第一人者といわれる上田正昭・京都大学名誉教授が逝去したニュースが、韓国でも注目を集めている。というのも、上田名誉教授は、天皇の“ゆかり発言”に影響を与えた人物として知られているからだ。 天皇の“ゆかり発言”とは、2001年12月18日の記者会見で「私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると、続日本紀に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています」と、天皇自身が述べた発言のこと。百済とは4世紀から7世紀に朝鮮半島に実在した国家で、現在の韓国の全羅道周辺が国土だった。武寧王とは、その百済の第25代王だ。つまり“ゆかり発言”とは、受け取り方によっては「天皇家は百済にルーツがある」という内容にも聞こえる発言なのである。 当然のごとく日本社会に大きな衝撃を与えた発言となったが、日本以上の大興奮に包まれたのは韓国だ。 当時の韓国マスコミは「日王(韓国での天皇の呼称)、朝鮮半島との血縁関係に初めて言及」などと一斉に報じた。天皇家のルーツが韓国と関連深いことは当時から周知の事実ではあったものの、韓国では「日本社会はそこに触れることを事実上、禁止している」と考えていたのだ。“ウリジナル”という蔑称が生まれるほど何かと起源に執着する韓国だけに、天皇家のルーツが韓国とゆかりが深いという言質が取れたことに喜びを隠せなかったわけだ。 本当かどうかはまったく定かではないが、韓国ではその“ゆかり発言”に多大な影響を与えた歴史学者が上田名誉教授となっている。そんな背景があるからこそ、上田名誉教授の訃報を伝える韓国メディアは、「“日王は百済の子孫”と明かした日本歴史学会の巨頭・上田氏逝去」「韓国史と韓国人を愛した日本古代史の偉人」などと、まるで恩人の死を悼むような見出しが並んだ。 見出しだけでなく、内容もベタ褒めが多い。韓国メディアの報道を抜粋してみよう。 「上田は国家主義史観に染まっていた近代日本の古代史学会に、東アジア交流史の観点から言語学、民俗学などの多様な方法論を動員して日本史を再構成する“上田史学”で新しい風を起こした」(ハンギョレ新聞) 「生前、日本の建国神話が韓国の檀君神話(韓国の建国神話)の影響を大きく受けたと主張し、韓半島から渡ってきた人々に対して使う“帰化人”という用語を“日本中心的”として、“渡来人”という用語を定着させた」(アジアトゥデイ) 「韓国、中国との関係を重視する視点から日本の古代史を分析し、古代朝鮮史研究などにおいても確固たる里程標を残した」(世界日報) ちなみに、上田名誉教授は韓国政府から勲章を授与されている。09年に授与された「修交勲章(崇礼章)」というもので、友邦や親善の増進に貢献した人物に与えられるものだ。まさに韓国にとって上田名誉教授は、日本古代史の第一人者というべき人物といえるだろう。 いずれにせよ、上田名誉教授の訃報によって、再び注目を集めている“ゆかり発言”。無用な摩擦をあおるようなことだけはしないでほしいものだ。イメージ画像(「Thinkstock」より)
写真館の“毒メイク”が原因で花嫁がブタ顔に!「皮膚はボロボロ、顔はパンパン……」
中国では、結婚記念写真は結婚式のだいぶ前に撮るのが一般的。写真館でさまざまな衣装に着替えて撮影したり、風景のよい街角や観光名所などでは、ウエディングドレスとスーツ姿のカップルがカメラマンの前でポーズを取る姿もよく見かける。中には、わざわざ海外リゾートへ出かけて撮影する富裕層もいるほどだ。 遼寧省瀋陽市に住む女性・嬌さんもそのひとり。今年5月に結婚式を控え、婚約者と共に地元の写真館で結婚記念写真を撮影したのは1月。ところが翌日、嬌さんは幸せな日々から奈落の底に落とされた。「瀋陽晩報」(3月10日付)などが、その様子を伝えた。 朝起きると顔にかゆみを感じ、頬に手を当てると、皮膚がボロボロとこぼれ落ちてくる。嬌さんは恐る恐る鏡をのぞくと、そこに映し出された自分の顔を見て驚愕した。 鏡の向こうにいたのは、まるで別人。顔はパンパンに膨れ、皮膚が真っ赤に腫れていたのだ。まぶたもふさがり、目などはほとんど細い線にしか見えなかった。「その時の私の顔は、まるでブタみたいに腫れていた」と嬌さんは言う。撮影の翌日だっただけに、これは写真館がメイクに使った化粧品が原因でかぶれてしまったのは明らかだった。 すぐさま写真館に行ってその顔を見せると、店員は親切に病院まで付き添ったという。医師の診断は化粧品アレルギーによる皮膚炎。その時の治療費に2,800元(約4万8,000円)強かかり、写真館側は3,000元(約5万円)を慰謝料として支払うことに同意したという。結婚記念写真を撮る前の嬌さん。特に変わった様子もない
ところが、皮膚の回復は遅く、治療費もかさんでいく。これまでに1万元(約17万円)近くかかったが、写真館側は3,000元以上の賠償金を支払うことを拒否したという。その対応に怒った嬌さんは、写真館側に5万元(約85万円)の損害賠償を要求した。 さらに困った問題も起こっていた。もともとは5月20日に式を挙げる予定だったが、医師によると、それまでに完治する見込みはほぼないという。しかも、しばらく化粧をすることが禁じられたため、たとえ治療が間に合ったとしても、式の際にメイクすることができない。仕方なく嬌さんは、式を延期することに決めた。 「それだけじゃないのよ。治療のためにホルモン剤を飲んだせいで、5キロも太っちゃったのよ!」と、嬌さんは目に涙をためて怒りをあらわにすり。 記事によると、結婚記念写真を撮る際、多くのカップルは写真館が使う化粧品が正規のブランドのものか心配しているという。さらには、メイクの際に使われる化粧道具も衛生の面で問題があるところもあるという。中国メディアは写真館での撮影の際、化粧品は自分の皮膚に合ったものを持参することを勧めている。 (文=佐久間賢三)確かに顔はまるでブタみたいに腫れている。化粧品には、どんな毒成分が含まれていたのか?














