堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」(前編)

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 モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第15回のゲストは、『まな板の上の鯉、正論を吐く』(洋泉社)など多数の著書を持つ、ホリエモンこと堀江貴文さんです! [今回のお悩み] 「ビジネスで人生を立て直せれば......」 ──初めまして! 私こういう本(『アイドル墜落日記』をそっと出し)を出しているものでして......。 堀江貴文(以下、堀江) どうも。あ、洋泉社じゃないですか。僕の本(『まな板の上の鯉、正論を吐く』)と同じですね。 ──そうなんです! あの、堀江さんのブログに載った本は話題になるって聞いたんですけど、別にこの本を宣伝してくれ、とかの圧力ではないんで! 本当に! でも、意外といい本みたいで、けっこう売れたんですぅー! 堀江 はぁ......(興味なさそうに)。 ──......堀江さんも小説を書かれて、もうじき発売だと聞いたんですが、どうして小説を書こうと思われたんですか? 堀江 いや、なんか単純にノンフィクションで普通に書籍出して、1番売れても30万、40万部くらいしかいかないけど、小説は100万部いっちゃったりするから。100万部行くためには小説しかないかなぁ、と思って。 ──ぐは! ......私の本と桁が違いすぎました。話盛ってすみませんでした。そんなには売れてないです。 堀江 こういうのは、いくら頑張って書いてもそんなもんですよね。 ──はい......。あ、本と言えば、漫画なんですけど、鈴木みそさんの『限界集落温泉』(エンターブレイン)の帯を書かれていましたね。私も鈴木先生の漫画は前作の『銭』(同)から好きなんです! 面白いですよね! 堀江 僕は昔から好きだったわけじゃないよ。友達からたまたま『銭』っていうマンガを紹介されて、たまたまそれをブログに書いたら大ヒットしたっていうだけの話であって、『銭』は、正直そこまで面白いとは思わなかったんすよ。『限界集落温泉』は面白かったですけど。 ──あ、そうなんですか......。私は『限界集落温泉』に出てくる、集落に自殺しに来た、ちょっと頭がイタタなネットアイドルが好きで......。ああいう病んだ人が回復していく話は、「なるほど、自分も持ち直さねば」と感情移入しちゃいます。 堀江 感情移入ね(笑)。 ──なので、今日はダメなアイドルでもなんとか立て直せるビジネス的なものを伝授いただけないかと......。 堀江 えっ......1番ありがちなパターンなんですよ、その質問。そういう人が多すぎて。 ──面倒くさいのは承知の上ですが、なんとか! 堀江 昔、よく、株とかFXとかそういう系統のギャラが良さそうな対談の仕事とか、そういうのがあれば行けば? ってアイドルの人には言ってたんですけど、僕の周りの人はあまりそういう方向性には行かなかったんです。まあ、僕がアドバイスした人たちじゃない人が既にそこに活路を見出して、あらかた狩り尽くされて、定番の人が一杯いますよね。みんながそこそこ興味を持つ、例えばゴルフが好きなアイドルとか、そういう一定のポジションをキープしながら、上手く食いつないでいくとか。あと、良くありがちなのは、化粧品を出す。でも、化粧品も相当狩り尽くされているかな。 ──狩り場はどこも焼け野原ですね......。 堀江 僕の周りに来るちょっと可愛い女の子って、みんなビジネスに興味がある。「昔、ちょっと売れてて、今はビジネスやりたいんです」っていう人がたくさんいるんで。そういう人いるじゃないですか、いっぱい。 ──います、というか今の私がまさにソレですかね。売れてはいないけど。堀江さんが見た中で、ビジネスに失敗してダメになる人って、どういうタイプですか? 堀江 金持ちに囲われているか、実家が金持ちの人じゃないですか? ──すでに生活に余裕があるからですかね。 堀江 余裕があるところでは努力をしないというか。親が金持ちだと努力する必要ないんで、何もやんないですよね。好きな仕事だけして、仕事がだんだん無くなっていって、ついには事務所を干されて、誰かと結婚しちゃったり、ずっとだらだらフリーターで親のスネ噛って生きてまーす、みたいな子。だけど、贅沢はずっとしてまーすって子はゴロゴロいますよ。 ──なんですか、その羨ましい人生は! 堀江 ああ、そうですか? ──私みたいに貧乏でイジメられたり生活に困ったりを経験しないと、性格も大らかで人を妬んだりせずに生きて行けそうじゃないですか。羨ましいですよ! 堀江 家がお金持ちの子、僕いっぱい知り合いがいるけど、みんな、ブチブチ文句を言いながら、毎日高級レストランで食事をしたり、夜遅くまで飲んでいたりしていますよ。 ──親にも愛されてたり、モテてたりもするんで不自由してなさそうですよね。 堀江 確かに親に愛されて、不自由してないですね。それか、彼氏がお金持ちとかそういう子もいっぱいいますよね。 ──おお......。今のところ、お金持ちの彼氏も、金持ちの実家も、金持ちな愛人もいないんですけども......。 堀江 そういう人はもう、努力しかないですよ(キッパリ)。 ──ですよねー......。現状、アイドル仕事もそんなにっていうか、ほとんどないので、ライターの仕事を頑張っているんですけれども......。 堀江 そもそも、ライターっていうのが伝統的に儲かる職業じゃないから。どちらかというと社会の最底辺(きっぱり)。 ──私は社会の最底辺に夢を見ているの......?  堀江 中には派手にのし上がっている人がいるからじゃないですか? ──そうなのかな......こう......アイドルを始めた頃は、将来的なプランも全くなくて、こう、ほわわんほわわんって頭の上に雲が湧くようにイメージしてたのが、グラビアアイドルになって、いつかフォトエッセイとか出せたらいいなぁー、とか思ってて......あれ? 涙が。 堀江 それ、相当ほわほわですね。 ──16~17歳の女子の頭の中なんてそんなもんですよ! そして気づいたらライターの修行を始めていました。私の人生これで良かったと思っていたけれど、おかしいな、堀江さんと話していたらなんだか悲しくなってきました! (中編につづく/取材・文=小明) ●堀江貴文(ほりえ・たかふみ) 1972年、福岡県生まれ。実業家。株式会社ライブドア代表取締役社長CEO時代にプロ野球球団、ラジオ局の買収を表明するなどして脚光を浴びる。06年、証取法違反で逮捕・起訴され現在上告中。『まな板の上の鯉、正論を吐く』(洋泉社)ほか著書多数。 ●小明(あかり) 1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
まな板の上の鯉、正論を吐く 「拝金」も絶好調。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

「路上チュー」中井洽国家公安委員長がまたヤラカシた? 武蔵川理事長との密会の真相

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「週刊文春」7月22日号 中吊りより
●第52回(7月6日~7月14日発売号より) 第1位 「武蔵川理事長と中井洽国家公安委員長 参院選の陰で疑惑の『料亭密会』」(「週刊文春」7月22日号) 第2位 「日本のサラリーマンの『小遣い』は世界最低になった」(「週刊ポスト」7月23日号) 第3位 「谷亮子 スキンヘッドの父が小誌記者に『文春はタタキ殺す』」(「週刊文春」7月22日号)  参議院選挙が予想以上の民主党惨敗で終わり、どの週刊誌も菅直人総理大臣バッシング記事がトップを飾っている。  代表が替わっただけなのに、自分への国民の期待の高さだと錯覚して、もともとありもしないリーダーシップを発揮しようと焦り、党内合意もないまま消費税をぶち上げた。挙げ句に、言動がコロコロ変わっての自滅である。しょせん、総理の器ではないのだろう。  これで消費税論議は凍結かと思っていたら、そうではないと、14日付の朝日新聞が一面でこう書いている。朝日が12、13日に実施した全国調査によると、「消費税の議論を『すすめた方がよい』とする人は63%と『すすめない方がよい』29%を大きく上回り、大勢は議論の必要性を認めていることがわかった」そうだ。大新聞はあくまでも、消費税を上げる方向へ世論を誘導したいようだが、今回の参院選で、国民は「消費税10%ノー」とレッドカードを出したではないか。やるべきは、無駄な官僚や政治家の削減である。  菅総理と並んで、総攻撃を受けているのが、柔ちゃんこと谷亮子。投票日前日、富士登山を敢行した彼女の写真を撮り、「政治家を目指すよりヒマラヤを目指せ」と書いた「新潮」もいいが、「文春」の嫌みたっぷりの書き方を上と見る。  谷の父親・勝美氏に、「保険金詐欺で逮捕、保釈中に暴力団賭博に関わり再逮捕、保険金詐欺で実刑を受けた」過去があると書いた「文春」が、当選後に当人を直撃すると、勝美氏が、「『週刊文春』? タタキ殺すよ。コメントすることない! 週刊誌ごときに話すことはない!」と怒鳴り上げる。しかし「文春」は、「娘の公人としての門出の日に、まことに、"紳士的な"対応の勝美氏であった」と書く。「文春」に座布団一枚!  「ポスト」は、男性の消費が増えないのは「お小遣い制」のためだと喝破し、日本は世界一お父さんが恵まれない国だとする。世のお父さんたちが涙なくしては読めない「珠玉の記事」である。  社会学者の山田昌弘氏が、日本、アメリカ、イギリス、イタリア、中国で「男性の消費に関する調査」を実施したところ、「日本男性はアメリカ男性に次いで稼ぎが多いが、自由に使える額はアメリカ男性が約8万円なのに対し、日本は半分の4万円。物価水準を考えれば、都市部に住んでいる中国男性よりも使いでがありません」  日本男性のお小遣いのピークは、1990年の7万6,000円で、それから20年間で、3万5,000円以上下がっているのだ。何たることか!  しかも「お小遣い制」があるのは日本だけで、その起源は江戸時代に遡る。その上、損保ジャパンDIY生命の調査によると、今年、昨年夏よりもボーナスが増えた家庭が20.2ポイント増加しているのに、増えてもお小遣い増額はなしと答えた主婦は、調査開始以来最高の48.6%に達した。これを鬼妻と言わずして何とする。これで消費税が上がったら、小遣い破産で自殺するお父さんが続々出てくるぞ!  「朝日」では、北尾トロ氏が、1カ月4万5,000円で乗り切れるかという、体験ルポを載せている。タバコ代が削れないために、コーヒーは仕事場で作り、ランチ代を削り、コンビニには寄らず、用がなければまっすぐ帰宅の日々でも、「4万5,000円の壁を痛感した」という。  日本の景気は、お父さんの小遣いを、月に1万、いや、2万円上げただけでV字回復するに違いない。無理だろうけどね。  大相撲名古屋場所が開催中だが、その間にも続々と新たな不祥事が明らかになってくる。「新潮」で、元大関・千代大海、現佐ノ山親方(34=本名・須藤龍二)が野球賭博と裏カジノの常連だったと書いているが、その号が発売される前から、相撲協会の特別調査委員会が調査を開始し、佐ノ山親方から事情を聞いている。  佐ノ山親方は否定しているが、もし野球賭博に関与していたとなれば虚偽の報告をしたことになり、解雇を含めた厳罰は免れない。  「新潮」の記事を読むと、暴力団と相撲界をつなぐ野球賭博の仲介者が、メモを手に詳細に語っている。"親方危うし"である。  この相撲界の大不祥事を捜査しているのは、警視庁組織犯罪対策3課だが、13日の閣議後の記者会見で、中井洽国家公安委員長が、「警視庁が捜査している大相撲の野球賭博事件に関して『押収した携帯電話やメールの解析を急いでいるということ。押収した中には暴力団関係者と思われる名前が何件か出てきたものがあった、ということは聞いています』と述べた。さらに『携帯を替えたり、古い携帯を売り飛ばしたりしている人もいる』とも発言した」(asahi.comより)というのだ。  国家公安委員会は警察行政全般を監督するだけで、具体的な事件の指示や命令をする組織ではないはずだ。なのに、なぜこのような不用意な発言をしたのか。  首を傾げたくなるが、もっと驚くことが、「文春」には書いてある。  力士たちの野球賭博への関与があったのかどうか一斉調査をし、特別調査委員会設置が決まった6月21日に、神楽坂の料亭で、武蔵川日本相撲協会理事長と中井洽国家公安委員長が、アマスポーツ界のドンといわれる田中英壽日本大学理事長の仲介で、密かに会っていたというのだ。  しかも、中井氏はその日、防災担当相として宮崎入りし、口蹄疫対策で奔走する農家を視察し、その足で東京へトンボ返りしているのだ。捜査される側とする側が仲良く酒を酌み交わす。現場の捜査員が見たら、激怒することは間違いない。  中井氏は少し前「新潮」に、娘ほども年の離れた銀座ホステスと「路上チュー」を撮られ、しかも、その女性に議員宿舎のカギまで渡していたことが明らかになった御仁である。  そのときにも書いたが、このように自分の置かれている立場を考えず、捜査担当者たちの苦労も考えない人間に、これ以上いまの地位に留まってほしくないと思うのは当然だろう。  中井氏は否定しているようだが、事実無根なら文春を訴えて然るべきだ。それができないなら、さっさと職を辞したほうがいい。今週の第1位は、これで決まり! (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
老人賭博 賭博ブーム到来中? amazon_associate_logo.jpg
消費税率引き上げは2012年秋!? 菅総理の既定路線に待った! "毒まんじゅう"に蝕まれた相撲界と政界 常套手段に騙されるな! 日本のおっぱいは世界標準!? 欧米人が憧れる"JAPPAI"の魅力とは......

稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」(後編)

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前編はこちらから 稲川 私、ふっと思ったのよ。私はあれこれ物を集めるのが好きなんだけれども、考えたらもう使う時間がないじゃない? あと何回ご飯を食べるのかなって思ったの。私そんなに沢山ご飯食べないからさ、酒は飲むけど。だから、最近、そういった意味での恐怖はなくなったな。あちらと仲良くなったっていうのではなく、認めているからでしょうね。 ──霊と共存!? でも、そんなに霊的なものと日常的に接していたら、向こうに連れて行かれてしまうかも! という恐怖はなかったんですか? 稲川 それはないけれども、その瞬間の恐怖で逝っちゃうかもしれないね。私、実際に見ているから、若い頃に切れちゃった人。怖いよ、これはもう。その女性は未だに病院から出てきていないし。治らないんだもの。 ──うわぁ、体だけ残して頭が向こうに!? それも怖いですねぇ。それが一番怖いパターンかもしれませんね......。 稲川 私もそうとう怖い目に遭って、私生活でも何でもしょっちゃってるからねぇ。それがあるんだろうな、きっと。居直ってるわけじゃないけど、1番怖いものがあって、それだけは辛いものがありますよ。自分の中で。 ──稲川さんの1番怖いものですか?  稲川 自分の身内関係だけれども、私は「自分の子どもを殺そうか」と思った時の自分が、一番怖かったもの。 ──稲川さんは息子さんに障害があって、バリアフリーの講演も行ってらっしゃるんですよね。人間が精神的に追い詰められた時の頭の中って、霊的な怖さとは比較出来ないものですよね。 稲川 そう。うちの親父は長野の田舎の生まれで、真っ暗な山の中で暮らしてたんだけど、たまたま親父一人しかいないときに自分の母親、私のおばあちゃんの具合が悪くなって、「病院に行かなくちゃ!」って時は、普段は怖いお墓もぜんぜん怖くなかったって言ってたもの。「お母さんが死んじゃう!」と思って走っていくから、そんなもの怖くないって。人間そんなもんなんですよ。怖いものを怖いと思ううちは、まだゆとりがあるんですよ。怖いと思うことが教育だったりするわけだ。 ──なるほど、怖さを教えることも教育の一部だから、怪談がこんなに根付いてるのかな。 稲川 普段は言わないけど、怪談話の根底にあるものは日本の文化で、そこから教えられることも沢山あるわけだ。例えば、夕方になって子どもたちを帰す時に、「カラスが鳴くから帰ろう」って、あるでしょ。それで、「帰らなかったら河童の子どもに水に引きずり込まれちゃうよ」って話があるんですよ。どこかに行くと爺さんが話してくれたもんだ。で、「俺は子どものときカラスが鳴いても帰らなかったら、河童の子どもと遊んだ」って言う爺さんがいるんですよ。要するに、カラスが鳴いて帰っても、まだ日は出ていて遊べるわけだ。「カラスが鳴くから帰ろう」って言って子どもが帰った後、障害のある子が遊ぶんですよ。影になって、あんまり人から見られないからね。障害がある子どもに時間をあげてるんです。優しさですよ。日本の話の根底ってそういう優しいものが沢山あって、怪談も成り立つんです。 ──あの歌にそんな意味があったなんて......! そうですよね、怖いだけじゃなくて、どこかに温かみがあるのが怪談っていうイメージです。 稲川 そう、怪談には温かみがあるからね。日本が持っている『ホラー』ではない『恐怖』っていうのは、見ようによっては幸せなこと、優しいことが、ちょっと角度を変えるだけで急に怖くなったりするわけですよ。だって、ただ怖いだけだったら、現実の方がもっと怖いって言う人もいるね。そりゃ現実は怖いよ。でも、一緒にしちゃいけないんだよ。怪談は怖いだけではつまらない。怖楽しい、怖面白いから人気があるんだ。ところが、現実の事件は楽しめないじゃないですか。 ──びっくりする猟奇殺人とかありますもんね......。 稲川 ただ怖いだけじゃ、恐怖とは言わないんですよ。私は、昔、事件があった場所の写真とかを警察に見せてもらったりしてたわけ。あ、もちろん今はダメですよ? それで、よく身体がバラバラになっている奴とかあるけれど、アレ、みんな写真は見たことないじゃない? すごいんだから、新聞は抑えているけどね。首切ったのが写ってる写真と......本当は言えないんだけれど、切り刻んであったり、女性の下腹部をズタズタに切ってあったり、えぐってあったりして。目をえぐっているのもあったしね。 ──うわぁ......。 稲川 現実の事件は怪談と違って救いようがないの。例えば怪談話を聞いた後、幽霊を見たとするじゃない? 「わああああああああ!」ってなっても、15分くらい経って「寿司くいに行く?」って聞くと結構ついてくる。酒飲んで、「さっき怖かったねぇ!」なんて言って。 ──幽霊を肴に酒盛りできる! 稲川 ね。でもさ、その事件の写真とか見ちゃうとさ、寿司とか行ったって......。 ──無理無理無理! 稲川 イタ飯とかでも、「今ケチャップ無理だよ......」とか思わない? ──無理です! ケチャップ無理です! 稲川 そういうことなのよ、だから私が違うんだって言うところは、そこなのよ。 ──稲川さんの新しいDVD『稲川淳二のねむれない怪談 オールスターズ』でも、小説家の岩井志麻子さんの「私の友達は人殺しかもしれない」っていうお話はそっち寄りでしたよね。霊じゃなくて、人間の怖さ。 稲川 岩井さんが言っている現実の怖さは、もっと人間のどろどろしたところだよね。人間の執念っておかしいんですよ。大体そういうことやる奴は普通じゃないんだもの。人間って絶対に自分をセーブするから。昔、催眠術っていうのを少し覚えて、小さい子どもにかけたらかかったの。「これイケるかなぁ?」と思って、大きな声じゃ言えないんだけど、知り合いを呼んで催眠術かけて「金あげるから女房殺してくれ」ってかけたのよ。 ──えええええ!! 稲川 うん、殺せなかったわ、やっぱり。 ──当たり前です! 恐ろしいことサラッと言いましたね。 稲川 死ななかったねぇ、見に帰ってやろうと思ってたのにねぇ。 ──別居、長いですからね......。えっと、稲川さんが怪談を話すミステリーツアーも、もうすぐ始まりますね! もう何年目ですか?  稲川 全国ツアーは今年で18年。その前にもぽつんぽつんとやってはいたんですよ。それでやったお寺には凄い人が来てくれてね。で、自分の親父の葬式のとき、もう20年くらい前なんだけれど、葬儀屋さんが来たらその時のこと覚えているんだよね。「稲川さん? ダメ! あの人、たくさん人が来すぎて騒ぎになるから!」って。違うだろ! それは怪談の際だろ! って(笑)。 ──あはは! 稲川 ツアーでも何でもそうなんだけど、一番根本の大事なものっていうのは、大勢の方が待っててくれていて今年18年目になるけれども、いっつも来てくれる人がいて、お子さんが大きくなったりしているんだもの。それって今の殺伐としている時代に、優しいな、と思うんですよ。怪談は面白いですよ。こうやって皆で集まる形ってないじゃないですか。コレが楽しいからやってるんですよ。怪談を人に無理強いもしたくないし、居るとか居ないって話も嫌だし、「あんたこれ聞きなさいよ」っていうのも嫌だし、好きな人が楽しめば、それでいいと思うんですよ。うん、それがずーっといってくれて、今、私が話す話なんかを、誰かが覚えてくれていたりすれば、また、私が逝っちゃった後、誰かが話してくれたらうれしいなぁと思いますよ。 ──よーし、私もしゃべり下手を直して次世代に怪談を口承すべく、早速ものまねに励みます! ありがとうございました! 怖いな怖いな~! (取材・文=小明) ●稲川淳二(いながわ・じゅんじ) 1947年、東京都生まれ。工業デザイナーを経て、76年に芸能界デビュー。特異なキャラクターと卓越した話術で、舞台、テレビなどで活躍中。7月7日にDVD『稲川淳二のねむれない怪談オールスターズ1&2』(キングレコード)が発売。 ●小明(あかり) 1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
稲川淳二のねむれない怪談オールスターズ1 夏といえば、海かナンパか淳二です。 amazon_associate_logo.jpg
稲川淳二のねむれない怪談オールスターズ2 もしくは、花火かスイカか淳二です。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

【WC2010】モーテルには拳銃を持った警備員と女のあえぎ声……サッカーシティの夜

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モーテルに出入りする拳銃を装備したセキュリ
ティ会社のスタッフ。宿泊客の客層を考える
と、いつ何が起きてもおかしくないように思える。
 W杯決勝を前に、取材の拠点を決勝の会場となるサッカーシティ近くのサウスゲイト地区のモーテルに変更したのだが、これが失敗だった。  サッカーシティは南アフリカ最大のタウンシップ(旧黒人移住区)ソウェトの傍に位置し、サウスゲイトも同様に、主に低所得者層の黒人たちが暮らす地域。これまで拠点としていた白人たちや観光客が集まる郊外の高級エリア、サントンとは街の反対に位置し、当然周囲の空気も大きく違ってくる。  スタジアムに近く、空港への移動にしても便利などと考えたが、甘かったようだ。  モーテルはまるで学生時代の合宿生活を思い出すような作りで、トイレとシャワーは共同。汚いトイレに加え、不衛生なシャワールームでは自然とつま先立ちになり、アキレス腱は早くも悲鳴を上げている。  夜間にはブリーフ1枚で怪しげな黒人たちが廊下をウロウロし、窓際でたむろしている輩も。禁煙とはいうものの、そんなことはお構いなし。そこら中がヤニ臭い。  深夜、トイレへ行くにも騒がしい輩に絡まれないかドキドキもの。なんとか息を殺してトイレで用を足せば、聞こえてくるのは女のあえぎ声。土地柄、若者たちの連れ込み宿となっているのだろう。  あるとき狭いフロントにコーヒーを買いに行くと、拳銃を備えたセキュリティ会社のスタッフが忙しなく出入りしている。事件でもあったのか、それとも日常的な見回りなのか。  W杯も終わり、明日からは南アフリカも日常を取り戻すことだろう。そうなれば、この1カ月のような厳重な警備は解かれることになる。帰国まであと1日と迫ったが、無事に帰国の途に就けるか。最終日こそがヤマ場となりそうだ。
アジアの安宿―僕はこんな宿に泊まってきた アジアの宿も負けてないよ。 amazon_associate_logo.jpg
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稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」(前編)

akariinagawa001.jpg  モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第14回のゲストは、7月7日に発売されたDVD『稲川淳二のねむれない怪談オールスターズ』にご出演の稲川淳二さんです! [今回のお悩み] 「うまくしゃべれません......」 ──初めまして! 『稲川淳二のねむれない怪談 オールスターズ』、面白かったです! さっそく相談なんですけど、私は稲川さんと違ってしゃべるのが不得意で......。 稲川淳二(以下、稲川) あ~大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫、お話しできてますよ。大丈夫です。 ──えっ......まだ会って2分も経ってないですよ! 稲川 何をおっしゃってるんですか、うまいじゃないですか。ちゃんとあなたが言っていることが分かるし......(にこやかに)。 ──本当ですか? っていうか、それ、ハードル低すぎますよ! 私、しゃべっている途中で相手の人が「あっ、飽きてきてる」とか「マズイ、退屈している」とか「今のがオチだったんだけど流された......」とか、そう感じることがすごく多くって。怪談マエストロの稲川さんに、聞き手に飽きさせずに面白く話し切るコツを教えていただきたくて......。 稲川 大丈夫ですよ、ちゃんとしゃべれてますから。結構プロなんだよ、それ。『オチ』を意識するって言うのは素人さんはできないから、偉いですよ。私も、たまーに文化的な番組に呼んでもらって、出演者の人が怪談の話をしたりするでしょ。そこで困っちゃうのが、「そんなの誰でも知ってる話じゃない?」って話。分かるでしょ? 例えば病院の前でタクシーが通る、そこには女が立っていて......って、よくある話じゃないですか。オチも分かれば、振り方まで分かっちゃう。それが出ちゃうと、「弱ったな~」と思うわけですよ。そんなので「うまいですね~」とか言おうものなら、「稲川はそんなもんで感動してんのか」ですよ。辛いものがあるじゃない......。だから「どんな顔で受けようかな~」と思うんですよ。考えたふりして黙っちゃうけどね(笑)。 ──なるほど、自分は面白い話をしているつもりでも聞き手にプレッシャーを与えている恐れもありますね......! 既出ネタには気をつけなければ! あと、あの、申し訳ないことに、私、小さい時からずっと稲川さん原作の漫画を読んだり、夏休みには姉と稲川さんのビデオを借りに行ったりしてたのに、稲川さんがデザイナーさんだと、大人になるまで全く知らなくて......。夏になると怖い話を持ってきてくれる、サンタクロース的な存在だと思ってたんです。 稲川 良いこと言ってくれますねぇ。妖怪って言われなくてよかったなぁ(笑)。 ──あはは! そこでまた相談なんですけども、実家に霊が出るんです。姉も私も金縛りや霊体験に遭って、良くベッドで足を掴まれたり振り回されたりしました。 稲川 いくつくらいの時? ──二人とも、小学生の時ですね。 稲川 大体そういう人ってさ、芸術の才があるとか、頭が良いとかあるでしょ。 ──あ、私は残念な感じですけど、姉は成績はいつも上位で絵描きになりました。 稲川 ああ、やっぱりね。不思議なんだけど、子どもの時に「踏んだ」とか「飛んだ」とか「足引っ張られた」とか言う人は、大概、芸術家が多いんだよね。音楽とか。 ──そう考えると、子どもの頃の霊体験もなんだか縁起がいいや! でも、何故? 稲川 だってさ、違うんだ、世界が全然。じゃあ、あんたなんでそんなに絵が上手いの?  なんでそんなに体操が出来るの? 曲作れるの? って言われたら困るでしょ。だって、出来るんだから。一緒なんですよ、霊が見えるのと。才能が近いの。 ──なるほど! でも、それだけじゃなくって、ある日、金縛りから自分がスーっと浮いて、壁や屋根を抜けて、飛べるようになったんです。幽体離脱だと思うんですけど、違法な薬なんかに頼らなくても、こんなに楽しいことができるんだ! と感動して。でもある日、幽体離脱中に黒いクネクネした人に捕まって振り回されて「死ぬ!」と思って戻って以来、怖くて肉体から抜けづらいんです。どうすればまた出来るのかな、と......。 稲川 自分で出来るってすごいよ。不思議だねぇ。そういう世界に入ってしまうと、最後は自分の命を縮めてしまうものねぇ。  ──えっ、死んじゃうんですか? 稲川 うん、そうなっちゃうよね(あっさりと)。あれ、波があるものね。大人になっちゃうと出来なくなる。続けていたら早死にするよ。人間の身体っていうのは、いつも100パーセント元気ではないんだよね。100パーセント元気っていうのは本当に危なくてね。人が亡くなる前に妙に勘が冴えたりするし、凄い人間の力が上がったりするでしょ? あれと同じですよ。冴えてきて、回転が上がってきたら、そういう人、危ないですよ。 ──なんてこった、もう止めます! お祓いとかに行こうかな......。 稲川 きっと相当強い感性、感覚をもってるんだよ。でも、霊を見るって悪くないことだよ。昔、歌舞伎の世界で「幽霊を見ると出世する」っていう言葉があったの。これは「幽霊が見えるほどの感性がなかったら芸能人になれませんよ」って意味なんだろうね。 ──なるほど、そう思うと霊を見るのも悪くないかも! でも、私、目を開けて、ものすごく怖いものがあったら嫌だから、金縛りにあったり気配を感じたりしても、絶対に目を開けたり、意識して見たりしないんですよ。トラウマになりそうだし......。 稲川 そこが日本人の頭の良いところ。アメリカ人に言わせたら、そんなことは絶対にないよ。向こうは襲ってくるのが怖いんだから。我々は「誰もいないはずの2階から、トントン降りてくる音がするなぁ......」って怖さじゃない。これがアメリカ人ならトントンと音がした時点で「誰?」って探すわけ。音がしたら「何で音がするんだろー?」になっちゃう。だから襲わなくちゃダメなんですよ。その辺が『ホラー』と『怪談』の違いかな。『怪談』は感性があるんですよ。  ──チキンなんで、わざわざ襲われに確認しに行きたくないです......。今も実家に帰ると私の寝ていた部屋から足音がするんですよ。誰もいないのに。 稲川 大丈夫ですよ、心配ない。私のところもいつもそうだもの。スリッパの時もあるもの。ぺったんぺったんと。だからコレを知らない人間が来ていたら、そいつは「えっ」って止まるよ。2人しかいないのに音がするんだもの。誰か来たとか思うんだけれども誰もいないんだ。でも、ギッギッギッギ......とかカタン......って音がするよ。 ──怖くないんですか? 稲川 不思議なものなんだけど、50代半ばまでは怖かった。怖いのが分からないと怖いものが書けないから、怖くなくちゃつまんない。でも、60代になってからは怖さがなくなったんだよね。もちろん怖いところにも行くけど、対処できる。 ──けっこう最近まで怖かったんですね! それは、慣れみたいなものですか? 稲川 いや、それもあるでしょうけど......自分がだんだんと近づいているからじゃない? あちらの方にさ。 ──ひー! やめて下さい! (後編につづく/取材・文=小明) ●稲川淳二(いながわ・じゅんじ) 1947年、東京都生まれ。工業デザイナーを経て、76年に芸能界デビュー。特異なキャラクターと卓越した話術で、舞台、テレビなどで活躍中。7月7日にDVD『稲川淳二のねむれない怪談オールスターズ1&2』(キングレコード)が発売。 ●小明(あかり) 1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
稲川淳二のねむれない怪談オールスターズ1 夏といえば、海かナンパか淳二です。 amazon_associate_logo.jpg
稲川淳二のねむれない怪談オールスターズ2 もしくは、花火かスイカか淳二です。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

消費税率引き上げは2012年秋!? 菅総理の既定路線に待った!

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「週刊ポスト」7月16日号
●第51回(6月30日~7月5日発売号より) 第1位 「騙されるな!菅首相は間違いなく2年後『消費税10%』を強行するつもりだぞ」(「週刊ポスト」7月16日号) 第2位 「新たな政変はあるのか―渡辺恒雄激白100分」(「AERA」7月12日号) 第3位 「参議院選全選挙区当落予想 本誌のファイナルアンサー!」(「週刊朝日」7月16日号) 次点 「元『AKB48』初期メンバー もっとも美しいヘアヌード!!」(「フライデー」7月16日号)  サッカーWCは、日本の敗戦で熱気は冷めたが、参議院選と大相撲・野球賭博問題一色の感のある昨今、一息つかせてくれるのは、やっぱり「フライデー」。先週号で反響が大きかったのだろう、いまや国民的アイドルにまで上り詰めた「AKB48」の初期メンバー、やまぐち・りこちゃん、19歳の第2弾。  愛くるしい顔に似合わず、胸の大きさと、堂々と見せるヘアのご立派さに、目が釘付けになる。ヌードル界の大型新人というキャッチフレーズに偽りはない。一見の価値あり。  さて、菅直人総理大臣の迷走が止まらない。7月5日付の朝日新聞によれば、菅内閣の支持率は39%に大きく下落し、不支持率は40%(前回29%)にまで急上昇した。  同日の読売は、菅内閣の支持率は45%、不支持率は39%(前回37%)と、朝日ほどではないが、落ち込んでいることは間違いない。  今週も、多くの週刊誌が選挙予測をしている。「民主52議席『過半数割れ』決定的」(文春)「民主53,自9,み10」(AERA)と、大方は民主党が過半数に届かないとしている。  朝日は、「民主55vs.自民42」と予測しているが、これは、政治ジャーナリスト野上忠興氏のもので、もう一人の政治評論家森田実氏は、「民主49、自民党49」と、いちばん厳しい見方をしている。選挙終盤で、菅民主党の支持率がここまで落ち込んでいることを考えると、この数字が「実態」に一番近いのではないだろうかと考え、これを第3位にした。  AERAは、そういえばこの御仁がいたと、気づかせてくれる特集。ナベツネこと渡辺恒雄読売新聞主筆に100分インタビューしたそうだが、それにしては2ページと少ないが、随所に注目すべき発言がある。 「実は総理になる前に、菅さんの話を聞いたら、『消費税引き上げは急いでやらなきゃいかん、しかもじわじわ上げるのはダメだ』と言っていた。10%よりももっと大きな数字が念頭にあったような気がしたね」  次の総選挙前に政界再編が起きるのは必至だとのお告げ。小沢一郎氏はどう動くのかとの質問に対しては、 「菅さんが絶対安泰と言えるのか。参議院選で限りなく50議席に近づく。すると、代表選で小沢さんは自ら立候補するよ。68歳の彼にとって最後の勝負だ。ただし、検審で強制起訴にならないという前提でのことだけどね」  参議院選挙後に、小沢対反小沢派の最後の勝負が始まると読んでいる。  経済政策に強くない菅総理が、財務省の官僚たちに丸め込まれて、消費税アップ論者になったことは、周知の事実になっているが、このところ、その言質がコロコロ変わることで、国民の不信感を増大させている。  では、本当に、解散・総選挙で、国民の信を問わずに、菅総理は消費税値上げをやるのだろうか。「ポスト」は、やる、やる、絶対やる! と断言する。  菅総理と財務省との間では、「最速の場合2012年秋」が既定路線になっているというのだ。「2年後の実施」というのは、2年間かけてじっくり議論するのではない。税率を引き上げる場合は、銀行のATMから商店のレジ、企業の会計システムの変更など、膨大なインフラ整備が必要なため、国会で法案成立してから施行まで、最低でも1年間の周知期間が必要だからだ。  また菅総理たちは、消費税への風当たりを和らげるために、「年収300万円以下は消費税分を全額戻す」「生活必需品は税率を低く抑える」と発言しているが、財務省側に言わせると、「いずれも将来の課題でしかない。12年秋までの2年間で戻し税に必要な納税者背番号制など新制度を実施するのは不可能だ」(ポスト)  記者会見やテレビ討論の機会が多い閣僚や民主党幹部には、想定問答集が渡されているという。そこには、消費税引き上げの前に総選挙で国民の信を問うのかと尋ねられたときは、「あらかじめ国民に信を問うのが本来のあるべき姿と考える」と、官僚がよく使う「べき」論で逃げ、やらない場合もあるのかと突っ込まれたら、「超党派の話し合いが順調に進むのか、進まないのか」その展開によって変わってくるとそらし、最後には、「今のところ、いつ頃どうこうというようなことを申し上げる段階ではない」と、言質を与えないようにしろというものだ。  この通りのことを、テレビの党首討論で、菅総理がしゃべっていたな。どちらにしても、消費税値上げはこれから論議することで、本格的に固まったら、総選挙で信を問うなどというその場限りの「まやかし」に騙されることのないよう、11日の投票日には、慎重に、候補者、政党選びをしようではないか。私事だが、筆者は4日の日曜日に、不在者投票に行ってきた。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
働かざるもの、飢えるべからず。 消費税アップよりもB.Iを! amazon_associate_logo.jpg
"毒まんじゅう"に蝕まれた相撲界と政界 常套手段に騙されるな! 日本のおっぱいは世界標準!? 欧米人が憧れる"JAPPAI"の魅力とは...... 年上女性か野球部マネジャーか 急成長株・小泉進次郎の本命彼女はどっち? 

AKB48評論家の予想が大的中! 元AKB人気メンバーがAVデビューへ(6月下旬の人気記事)

ranking07.jpg  AKB48総選挙の興奮冷めやまぬ6月下旬、衝撃的なニュースが世間を駆け巡りました。 「AKB48卒業メンバーがAVデビューする」  ネット上では、「誰だ? 誰だ?」とヲタたちの予想合戦が繰り広げられましたが、日刊サイゾーでもおなじみ、"AKB48評論家"本城零次氏の予想が見事"BINGO"! 中西里菜ちゃんであることが発覚しました。    りなてぃん、どうして脱いじゃったの? でも、あのFカップはたまらん......。泣きながらDVDを拝ませていただきます......。ヲタたちのそんな複雑な感情が入り乱れる日刊サイゾー人気記事ランキング、スタートです......。  第1位 日本のおっぱいは世界標準!? 欧米人が憧れる"JAPPAI"の魅力とは...... JAPPAIはワコール様の功績だそうです。 第2位 「週刊大衆」独占スクープ AKB48卒業メンバーからAVデビュー報道の真相を大胆予想! AKB48評論家・本城零次の予想が怖すぎるほど当たるんです。 第3位 「視聴率のためなら倫理も価値観もない」TBS『サンモニ』江川紹子氏騒動の裏側 北川悦吏子よろしく、Twitter上で大暴れしています。 第4位 ホリエモンがAV嬢をプロデュース! "想定外"の新人女優が新たなエロ時代を切り開く!? ホントに期待しちゃっていいんですか? 第5位 やっぱり、中西里菜だった! 元AKB人気メンバーが全裸ヌード披露、AVデビューへ AKB48評論家・本城零次が泣きながら書きました......。 次点 キムタク史上最低! ドラマ『月の恋人』視聴率13.4%でフジテレビ局内呆然 さよならキムタク! さよならSMAP! 次々点 「マンガを正当なビジネスにしたい」マンガ家・佐藤秀峰 爆弾発言の裏にある思い(前編) ただ吠えてるだけじゃあ、ないんです。

大公開! 10年6月度「日刊サイゾー」Amazonで売れたものランキング!!

IMG_0422_0203.jpg  今や書籍のみならず、あらゆる分野の商品を揃えるネット上のマーケット空間「Amazon」。日刊サイゾーからも、記事の関連商品や人気の商品にリンクを貼り、ちょびっとだけアフィリエイト収入をいただいて、サーバー代やおやつ代をまかなっております。  日刊サイゾーからのリンクで購入されたAmazon商品をランキング形式で毎月発表しているこの連載。売れ筋商品から、日刊サイゾーという媒体の特性だけでなく、時代の流れまで見えてくるとかこないとか......。 ●本のTOP5 第1位
バタス――刑務所の掟
1位には、プリズン・ギャングの頂点に上り詰めた日本人の半生を綴った本が堂々のランクイン! アウトローってこういうこと!
【関連記事】フィリピン最大の刑務所で「王」として君臨した日本人『バタス──刑務所の掟』

第2位
「口のきき方」最強の法
2位は、相手の心をつかむ会話術を記した実用書。これさえマスターすれば無敵!?
【関連記事】 弁は剣よりも強し 使える"べしゃり"の技術『「口のきき方」最強の法』

第3位
非実在青少年〈規制反対〉読本
3位は、出版界を揺るがす非実在青少年規制への絶対反対を唱える、サイゾー刊の本がランクイン。ロリマンガに興味がなくとも、これは表現の自由に関わる重要な問題なのです!!
【関連記事】修正か? 撤回か?「非実在青少年規制」は民主vs自公が真っ向対立!

第4位
憚(はばか)りながら
4位は、島田紳助を小チンピラ呼ばわりした、元組長さんの本です。いや~、なんかすっきりしました。
【関連記事】山口組元組長に「小チンピラ」呼ばわりされた島田紳助 激怒するも矛先ナシ』

第5位
東京都北区赤羽 4
5位には、話題の赤羽本が登場! 日刊サイゾーでは、著者の清野とおるさんとディープな赤羽ツアーをしてきました。いや~、本当にやばいよ赤羽!
【関連記事】『東京都北区赤羽』の作者と行く赤羽ディープスポットめぐり


●DVDのTOP5 第1位
タイムスクープハンター
1位には、斬新な"フェイクドキュメンタリー歴史番組"としてジワジワ人気を集めている『タイムスクープハンター』。さすが、公営放送・NHK様です。
【関連記事】"リアルすぎる歴史番組"NHK『タイムスクープハンター』が示す映像新時代

第2位
タカダオカダ <適当ドライブ・熱海温泉編>
2位には、新旧二人の適当男が繰り広げる珍道中を追ったDVDがランクイン。日刊サイゾーではお二人にインタビュー取材をしましたが、まぁ、結果はご想像の通りです。
【関連記事】「ウンコ」「チンコ」も言いっ放し! "適当男"高田純次×岡田圭右を直撃!!

第3位
仮面舞踏会 MariEri
3位は業界が大注目する、双子の現役グラビアアイドルナースMariEriちゃんのDVD。ナース姿もずるいけど、このジャケットは反則だよッ!
【関連記事】ちょっとエッチな現役アイドルナース誕生!! 双子ナースMariEri

第4位
AKB48 ネ申テレビ スペシャル 2009 ~羽ばたけ!チキンアイドル克服ツアー IN オーストラリア!~
4位は、先日の総選挙も記憶に新しい、AKB48の冠番組のDVD。優子、おめでとう!
【関連記事】サンバ出演、スク水でPR、便所掃除......波乱のAKB48「選抜総選挙」ガチンコ宣言の真相

第5位
島田秀平の「いますぐデキる!手相占い」
5位は、手相ブームの火つけ役・島田秀平のDVD。結局のところ、エンタメとして成立してれば、当たらなくたって誰も怒んないですよね~。
【関連記事】 トラブル続きの"占い枠"にすっぽり!? 手相芸人・島田秀平がブレイクした深い理由

●【番外編】高額商品TOP5 販売実数にかかわらず、温かい気持ちにさせてくれた高額商品のランキングです。 第1位
コルグ / KORG シンセサイザー/ボコーダー R3
3万6,800.円。本格派アナログ・シンセサウンドが体感できちゃうんですって。音楽ファンにはたまらん!

第2位
パナソニック ポータブルワンセグテレビ
2万8,780円。設置カンタンな高音質ワンセグ。防水仕様なので、お風呂でワンセグや録画番組が楽しめちゃいます。

第3位
PlayStation 3(120GB) チャコール・ブラック
2万8,211円。作動音で静かで、軽量。おりこうさんのゲーム機です。

第4位
最高級米沢牛 霜降りA5等級メス ヒレ ステーキ用 600g(150g×4枚) 桐箱入 [
2万5,735円。やっぱり牛は国産に限るッ! 頑張れ宮崎!

第5位
キャッシュフロー 202
1万4,700円。「ロバート・キヨサキが考案したお金持ちになるためのゲーム」だそうです。怪しいすぎです。

2010年5月2010年4月2010年3月2010年2月2010年1月2009年12月2009年11月

最下層で生きる子どもたちの生の声が鋭く心に突き刺さる『レンタルチャイルド』

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『レンタルチャイルド』
(著:石井光太/新潮社)
 昨今、目覚しい発展ぶりを見せるインド。その一方で、生まれながらにして身分が決まってしまうカースト制度が、いまも根強く残ってる。  とくに、ガンジーに"ハリジャン"(神の子)と名づけられた最下層の不可触民の地位は、一向に上がることはない。インドの街を歩けば必ず彼らに出会い、つきまとわれ、我々は狼狽することになる。そして、時にその手を振り払わなくてはならないほど、「金をくれ」としつこく迫られ、思い切って振り払ってみるが、その直後に自分の行為が悪魔のように思え、気持ちがどこまでも沈んでいく。  この国を訪れる旅行者に有名な一説がある。  それは親、あるいは、誰か大人が、路上で暮らす幼い子どもの体を意図的にナイフで切断し、見るからに悲惨な体にして物乞いをさせている、という説。信じられないような話ではあるが、インドには腕や足がない人、その両方がない人、目が見えないなどの障害を持った人間が尋常でなく多いのは、紛れもない事実だ。  そんな非現実的なことが本当に起こりうるのだろうか。その疑問を自ら確かめようと、本書『レンタルチャイルド』の著者・石井光太氏が、インドの中でもとりわけ貧富の差が激しく、その噂をもっともよく耳にする、ムンバイの貧民街へと足を踏み入れた。  石井氏は、「なぜ」に対する答えに完璧に納得できるまで、とことん追求する。わずかばかりの金と引き換えに、赤ん坊をレンタルして物乞いする女乞食、娼婦、心は女だが男性の性を持つヒジュラ、十代半ばでマフィアの真似事をする青年、そして本物のマフィアの住処へと、自分が納得できる話が訊ける人物に辿りつくまで、どこまでも奥へと突き進む。ときに、読んでいて吐き気がするほどの醜い"事実"が、相手の口から語られる。そして、彼らの本音をも吐き出させてしまう。  本書の中には、ラジャという少年が出てくる。10年に渡る取材の中で、石井氏は訪れる先々で不思議と導かれるように彼に出会う。少年だった彼は、青年になり、当然、内面も変化していく。    初めて出会ったとき、ラジャはまだ十代前半だった。彼自身が路上で暮らしながら、なんらかの事情で路上で暮らさなくてはいけなくなった同じ世代の子どもたちを助け、みんなから慕われるリーダーのような存在だった。だが、2年後訪れると、彼は街の浮浪少年を痛めつけて金を奪う、青年マフィアの頭となっていた。さらに5年後には、"死体乞食"と呼ばれる、死ぬ間際の人の写真を並べ、人々の同情を買い、遺体を腐敗するまで見世物にして、粗稼ぎをしていた。  幼い頃からラジャを見てきた石井氏が、複雑な思いで話を聞くと、遺体を街中に引き回していたのは、以前からだったという。 「俺だってできることなら、仲間の遺体を腐敗させてまで金を稼ぎたくない。けど、マフィアに金を支払わなければ、目をつぶされたり、手足を切断されたりしたんだ。それを避けるためにはどんな手段をつかっても金をかき集めなければならなかった」  さらに彼は、続ける。 「今だって同じだ。駅で稼いだ金だけでは仲間を養えないし、病気の妻に薬一つ買ってやれない。それをするには、昔と同じように死体乞食をしなければならねえ」  ラジャは妻が病気で寝たきりになり、しゃべれなくなったとき、身を切られるような思いで、食べ物を食べさせるのをやめた。それは、仲間のために、いつ死ぬかも分からないのに、貴重な食べ物を無駄に出来ない、という理由だった。  カースト制度の最下層として生まれ、生きていかなければならない。どう頑張っても、どうあがいても、上にあがることができない。この本の中には、今、この瞬間に生きている人間が吐き出す生の言葉であふれ、その一言ひとことが、心を鋭く突き刺してくる。 「普通に暮らしたい。普通の暮らしがしたい。けど、なぜか、できないの」 「どうして、なんだろう」 「どうしてなの? あたしが訊きたいよ。ねえ、どうして?」  彼らの声は、どこまで届くのだろうか。 (文=上浦未来) ●石井光太(いしい・こうた) 1977年東京生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。国内外の文化・歴史・医療などをテーマに執筆。そのほか、テレビドキュメンタリーや写真発表、漫画原作なども手がける。主な著書に、アジア諸国の障害者や物乞いを追った『物乞う仏陀』(文集文庫)、イスラームの性や売春を描いた『神の棄てた裸体』(新潮文庫)、世界の貧困生活を百数十枚の写真と図で解説する『絶対貧困』(光文社)などがある。
レンタルチャイルド―神に弄ばれる貧しき子供たち 落ちてるときには、読まない方がいいです。 amazon_associate_logo.jpg
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15歳ハーフ美少女が夏祭りの夜に失踪 3日後、見知らぬ町で変わり果てた姿に……

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麻衣さんが殺害された当日に身に
つけていた物
何かが狂ってしまった現代社会。毎日のようにニュースに流れる凶悪事件は尽きることを知らない。そして、いつしか人々はすべてを忘れ去り、同じ過ちを繰り返してゆく......。数多くある事件のなかでも、未だ犯人・被疑者の捕まっていない"未解決事件"を追う犯罪糾弾コラム。  【第13回】 五霞町川妻地内における女子高校生被害殺人・死体遺棄事件 (2003年7月)  2003年7月9日午前9時45分頃、茨城県の西南端に位置する五霞町(ごかまち)で女性の遺体が発見された。まだ少女のあどけなさが残る亡骸は、道路脇の窮屈な用水路の中で、まるで赤ん坊のように背を丸め、誰かに見つけてもらうのを待っていた。靴を履いておらず、靴下の裏が汚れていないことから、事故でも自殺でもなく、それが"他殺"であることは明白だった。  テレビで事件が報道され、ニュースを観た家族から警察に連絡があり、ようやく遺体の身元が判明する。東京都足立区に住む、都立高校通信制1年生の佐藤麻衣さん(当時15歳)。3日前の晩から連絡が取れなくなり、家族は不安な日々を過ごしていた。警察に問い合わせたとき、遺体が別人であることをどれだけ強く願ったことか、察するに余りある。しかし、その願いも虚しく、家族は変わり果てた麻衣さんの姿を確認する。  司法解剖の結果、死因は紐のようなもので首を絞められたことによる窒息死と判明。そのほか、喉元に強い衝撃や圧迫を受けた際に生じるあざ、胸元や腕に素手で殴られたような痕が確認された。全身に抵抗した痕跡が見当たらなかったことから、不意打ちにより気を失い、室内で殺害されたあと、車で運ばれて発見現場に遺棄された可能性が高いと見られている。  麻衣さんは母親(当時52歳)と兄(当時16歳)の3人暮らし。遺体発見3日前の7月6日、母親と兄は宮城県にある母親の実家に帰省し、麻衣さんもあとから合流する予定だった。自宅マンションには、母親の代わりに普段は大阪府で別居しているヨルダン人の父親が訪れていた。同日の昼過ぎ、麻衣さんは「午後8時過ぎには帰る」と父親に言い残して外出する。バイト先の同僚女性(当時20歳)と埼玉県草加市の飲食店で昼食をとり、2人で東武伊勢崎線・草加駅から電車で新越谷駅に移動。駅近くの洋品店で上下のスポーツウェア(黒)を購入し、夕食などを済ませたあと、午後6時頃に新越谷駅から東京方面に向かう上り電車に乗った。同僚女性が新田駅で降りる際、麻衣さんは「これから友達と会う」と話していたという。  谷塚駅で降りた麻衣さんは、駅から200mほどの場所にある瀬崎町の浅間神社で開かれていた夏祭りの会場に向かう。しかし、待ち合わせをしていた中学時代の同級生は都合が悪くなり、しばらくの間は1人で過ごしていたものと見られている(この間、複数の友人に電話をかけている)。その後、かき氷店アルバイトの女性と意気投合し、午後8時頃から同店の客引きを手伝う。午後9時過ぎ、麻衣さんの携帯に着信が入り、誰かと会話を交わしたあと、アルバイトの女性に別れを告げる。女性は「お礼がしたい」と申し出たが、麻衣さんは「また連絡して」と断ったという。最後に麻衣さんらしき人物が目撃されたのは谷塚駅近くのコンビニで、「階段に腰をかけて飲み物を飲みながら人を待っているような感じだった」との証言が残されている。  誰かに連れ去られたのだとしたら、最後に電話をかけてきた相手が犯人か? それとも、付近を車で通りかかった面識のない人間に拉致されたのか......!? いずれにせよ、麻衣さんが持っていたはずのバッグやビニール袋、財布、携帯電話、腕時計、着替える前の服、つけ爪などが発見されておらず、物盗りから変質者、そして怨恨の線も含め、捜査対象者は膨大な数に上っている。  中学時代は「明るくてオシャレなカワイイ女の子」という評判だった麻衣さんは、ハーフということもあり、目鼻立ちがハッキリした長身の美人。スタイルも良く、派手なファッションを好んでいたため、周囲でも目立った存在だったという。高校は通信制のため、任意出席授業などには参加していなかった。  同事件は茨城県初の「公的懸賞金」の対象となったが、2008年に適用終了。その後は被害者の会により上限300万円の「私的懸賞金」が懸けられている。7月4日に期限を迎えるが、同会は延長する方針だという。  この季節がやって来るたび、彼女は夏祭りの会場で、誰かを探して彷徨い続けているのかもしれない......。 (取材・文=神尾啓子) <情報> 【被害者の所持品(未発見)】 ・バスケットシューズ(白/AND1) ・腕時計(銀/ROLEX) ・携帯電話(黒/パナソニック) ・バッグ(銀/ピンキー&ダイアン) ・ビニール袋(赤/「CALM」の文字) <懸賞金> 私的懸賞金:300万円(2010年7月4日まで)※延長の可能性あり <連絡先> 茨城県境警察署捜査本部 TEL.0280-86-0110 TEL.0120-006-475(フリーダイヤル)
未解決事件ファイル 真犯人に告ぐ 逃げられないんだから。 amazon_associate_logo.jpg
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