テレクラは今こんなことになっている2010

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死ぬまでに一度は行きたいテレクラ!
珍奇なものをこよなく愛するライター・北村ヂンが、気になったことや場所にNGナシで体当たり取材していく【突撃取材野郎!】。第6回は、テレクラを初体験してきました。 ■人生においてやり残していること......それがテレクラ!  三十路になっても自動車免許を持ってないとか、結婚してないとか、人としてやるべきことを全然こなせていない非常に残念な人生を送っているボクではあるのだが、その中でもやり残した感が非常に高い項目が「テレクラ」だ。  テレクラ、正式名称・テレフォンクラブとは、もちろん電話が著しく好きな人たちが集うユカイな同好会......ということではない。男子がお金を払うことにより電話を介して女子と会話することができ、さらには出会いやナンパをすることができるという、とってもアダルティなお店なのだ。  ボクが童貞臭全開の中学生だった1980年代後半、テレクラは全盛期を迎えていて、エロティックなマガジンには「テレクラ狂いのセックス依存症女を爆釣!」「テレクラで即面接、即ハメ!」といった見出しが躍り、テレクラでいかに女子を口説き落とすかという特集記事がバンバン組まれていた。そんな雑誌を読んでは田舎住まい&童貞のボクはまだ見ぬ大人の世界への期待で胸と股間をパンパンにふくらませていたものだ。  以来、「大人になったらテレクラに行こう!」「行こう行こう明日行こう! 明日はテレクラのお店に行こう!」がボクの合い言葉だったのだが、なんだかんだで行きそびれている内にテレクラブームもすっかり過ぎ去ってしまい、「テレクラはもう終わったね」「サクラしかいない」などといわれる始末。確かに、数年前だったら繁華街を歩けばしょっちゅうテレクラの看板を見かけたものだが、最近じゃずいぶんと減っているような気がする。こりゃあ、ホントに絶滅しちゃう前に行っておかねば!  ......というワケで今回はテレクラに突撃!  ドキドキしながら必要以上にビカビカと輝く看板をくぐりテレクラの中へ。受付を済ませると、デブだったら引っかかっちゃうんじゃないかというくらい狭っ苦しい店内を、さらに狭〜く区切った個室に通された。  約一畳強くらいの部屋の中は、まあ漫画喫茶の個室とそっくり。違っているのは、当然ながら電話が設置されていることと、ティッシュの箱がドーンと置かれていることくらいか。とにかくあとは、男子との出会いを求める女子たちから電話がかかってくるのを待つばかり......。
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することが明解すぎるテレクラの室内。
 とは言え、今のテレクラってホントに廃れてるって聞くし、どうせ電話なんて全然かかってこないんだろうな......と思っていた。ところが、部屋に入って一分も経たないうちにプルルルーッとコール音が!  「電話かかってこい!」と念じていたのにも関わらず、いざかかってくると思いっきりビビッてしまううれし恥ずかし30代男子。「まだ心の準備も出来てないし、なんか怖いし......今回のコールは見送ろうかな......」とコールを放置しておいたら、いつまで経っても鳴り止まないの......。ひーっ! なんか怖いっ! 仕方なく受話器を取ると。 「あのー、ワリキリで会いたいんですけど〜」  はあ......、そっち系ですか。その後も、電話が全然かかってこないどころか、ちょっとは休ませろというくらいガンガンかかってくるものの、そのほとんどが援助交際目当てなのだ。そうか、テレクラってそういうニーズで生き残ってたのね。  まあ別に、援交でもなんでも個人の勝手だとは思うけど、ボクがテレクラに求めてるのはそーいうんじゃないの。なんちゅうか、顔も見えない電話を通しての口説き口説かれみたいな......バチバチと火花の散るようなトークバトルを楽しみたいのよ! ■ついに女子とのトークバトルが  ......そんなことを思っていると、待望の援交目当て以外の電話が! 「テメー! なに昼間っからこんなところに電話してきてるんだよ! キメーんだよ!」  ひー、頭おかしい女キタ! こういうトークバトルは求めてません! そもそも、電話かけてきてるのはアンタでしょ。 ----はあ、スミマセン。 「アンタ、パソコン詳しい?」 ----は!?(なにそのジェットコースター展開) 「ウチのパソコン意味分かんないんだけど」 ----は、はあ......。多少は詳しいんで相談に乗りますよ。 「アタシ、マザーボードも全然使えないしさ(キーボードのことだと思う)」 ----あー、初心者だと難しいですよね。 「なんか電源入れるとジージー音がして......電波みたいな音がして......頭が、頭が痛くなるのよーっ!」 ----電波!? 電波って音するんですか? 「うるせーんだよ! お前が電波を出してるんだろ!」  神様スミマセン。トークバトルとかはやっぱり結構です。もう難しいことは言わないんで、シンプルに、ちょっとエッチな女子とお話出来れば満足ですので、なにとぞなにとぞ......。
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年齢と生まれ年、干支の対応表。年齢をごまかしてしゃべっている時、
生まれ年などを聞かれてもコレさえあれば大丈夫......
というアイテムらしい。
■実在していたUMA・痴女! 「もしもーし、アタシ今なにしてると思う?」 ----......電話? 「そうじゃなくて......。もうアソコ、いじっちゃってるのよ。わ・か・る?」  こ、これはまさか!? 世間ではモケーレ・ムベンベ級の幻な未確認生物とされている"痴女"さんではないですか!? まさかそんなファンタジックな生物が実在していたとは......! 脳内にAKB48のメジャーデビュー曲「会いたかった」が鳴り響く中、会話続行! 「ねえ、アタシのエッチな声、聞きたい?」 ----は、はい! 聞きたいであります! 「フフフ......もうおチン○ンカチカチなんでしょ」 ----ガッチガチでありますっ!  文字で書き起こすとホントに最悪な会話だが、ボクの軍隊コントばりに元気いっぱいの返答に気をよくしたのか、痴女の方もなんだかエキサイトしてきたようで、受話器の向こうから盛大なウッフン&アッハンのピンク・ボイスが。うはーっ、桃源郷じゃ桃源郷じゃ! 受話器の穴から桃源郷エキスが漏れ出しておる!  そんなボイスに身をゆだね、文字通りアハ体験をしていると、突然受話器から別の人の声が聞こえてきたのだ。 (○○子〜、今日の晩ご飯カレーでいい?) 「ちょ、ちょっと待ってて......。もう、今電話中なの! 夕飯なんてなんでもいいから!」 (じゃあカレーの材料買ってきてよ) 「だから今電話中だって......」 (まったくアンタはそうやって全然家の手伝いしないんだから......)  は、実家!? 実家の電話であんなことをしてたの!? 「あ、あの、買い物行かなくちゃならないんで......それじゃ(ガチャ)」  ボクはカレーよりもセックスアピールがないのか......。あまりの予想外な展開に、電話が切れたあともしばらく虚空を見つめてボーッとしてしまいましたとさ。  いやーしかし、廃れているどころかいろいろな意味でスゴイことになっているぞ、テレクラ! 期待していたアダルティな出来事はまったく起こらなかったものの、普段だったら絶対にしゃべる機会のない、とてつもなくフシギな人たちとの会話はなかなかにエキサイティング。もう一回くらい行っても......いいかなぁ。 terekura04.jpg (取材・文・イラスト・写真=北村ヂン)
あやしい人妻 テレクラ・リポート 奥さん、待ってます! amazon_associate_logo.jpg
●「突撃取材野郎!」バックナンバー 【第6回】『東京都北区赤羽』の作者と行く赤羽ディープスポットめぐり(後編) 【第5回】『東京都北区赤羽』の作者と行く赤羽ディープスポットめぐり(前編) 【第4回】手塚、藤子、赤塚、石ノ森......漫画界の巨匠たちも食べた伝説のラーメン屋 【第3回】「激安宿に泊まりたい!」ドヤ街で一泊1,000円代の宿に泊まってみる 【第2回】「甘酸っぱい思い出のシンボル......」僕らの愛したブルマーは今どこに 【第1回】アイドル小明と行く、サブカル魔窟『中野ブロードウェイ』

紳助帝国崩壊10秒前!! 芸人M軍団が"アンチ紳助"の最大勢力に?(10月下旬の人気記事)

rankin1102.jpg  秋も深まる10月下旬。芸術の秋、読書の秋、スポーツの秋......なんておかまいなし! 芸能人のみなさんにとって季節なんて関係ない! 相も変わらずノンストップで話題を振りまいてくれています。  四面楚歌の島田紳助にとってまたもや耳が痛い話や、かつての番長・清原和博の凋落ぶり、山本圭一まさかのテレビ復帰と、激動の嵐です。  それでは早速、人気記事ランキングをチェック! 第1位 島田紳助がいよいよピンチ!? 加速する「若手芸人離れ」の現実── 『ヘキサゴン』も打ち切りだし、踏んだり蹴ったりだね。 第2位 視聴率は大惨敗 松本人志9年ぶりのコント『MHK』とは何だったのか でも、やっぱり松っちゃんは天才だと思う。 第3位 「食うに困った」"番長"清原和博が次々とバラエティー番組出演 さんまに明かした窮状 野球選手ってたいへ~ん! 第4位 山本圭一がまさかのテレビ復帰!! 波乱万丈を生きる元芸人のウワサの真相 『めちゃイケ』復帰はやっぱりダメだったね。 第5位 「CM契約も見直し!?」"全身タトゥー男"と再婚した広末涼子のタレント価値が大暴落! 何年持つかな~? 次点 お色気溢れる神秘のレストランが出現 「フーターズ」日本一号店に(自腹で)突撃! ナンパし放題!? 次々点 "志村組"から卒業!? みひろが『龍馬伝』打ち上げで猛アピール! したたかだなぁ。

調書は捏造だった? 高知白バイ衝突死事故の真相に迫る週刊誌の役割

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「週刊文春」11月4日号より
●第66回(10月26日~11月1日発売号より) 第1位 「検察の『調書捏造』を告発する」(「週刊文春」11月4日号) 第2位 「愛社度ランキングワースト企業 USEN ヤマダ電機の現役社員が語る『私がわが社を愛せない理由』」(「週刊プレイボーイ」11月15日号) 第3位 「『ただトモ夫婦』増殖中」(「週刊朝日」11月12日号)  今週は、トピックではないが重なる企画がいくつか見られた。「新潮」の「『朝日新聞』日暮れ時」と「現代」の「短期集中連載 新聞記者たちの不安を聞きに行く 第1回 朝日新聞記者の憂鬱」は、「現代」が元朝日新聞記者のジャーナリストを起用している分、新味がある。会社員記者が増え、「本当のジャーナリストなんかいらない会社になったんだ」という先輩記者の言葉が大新聞の危機を象徴している。  やはり同じ両誌で、「週刊ダイヤモンド第1位に選ばれた老人ホームはそんなにいいのか」(現代)「入ってはいけない『老人ホーム』大研究」(新潮)と、同テーマを違う角度から斬っている。  「現代」は「ダイヤモンド」で取り上げた老人ホームを取材しているが、タイトルとはやや違って、「確かにこれなら入りたい」と結論づけている。東京の練馬区にある「もみの樹・練馬」は東京電力のグループ会社が経営しているそうだが、隅々まで行き届いたケアをしていると高い評価をしている。だが、入居時に払う一時金だけで最高2550万円だそうだ。これでは下々には高嶺の花。医療も終の棲家も、金がモノを言う世の中である。せめて「新潮」を読んで、低料金でもいい老人ホームでも探すとしようか。  「朝日」は、医療制度改革のまやかしを質したり、「三井環裏ガネ事件」に関与した元山口組系暴力団組長の「獄中手記」第3弾と気を吐いているが、難をいえば、どちらもやや読みにくいことだ。もう少し、私のような惚けた人間にでもスーッと頭に入る書き方をしてもらいたいと、お願いしておく。  「朝日」の中では、たった2ページだが(目次の扱いは大きい!)「ただトモ夫婦」というネーミングが気に入って読んでみたが、なかなか面白い。  草食男子が増えて、「夫婦でもなければ親友でもない『ただの友だち』と呼ぶのがぴったりするほど関係の浅いカップル」が増えていると、『ただトモ夫婦のリアル』(日本経済新聞出版社)の著者・牛窪恵氏は語っている。  別寝室、別居婚、週末婚は当たり前。恋愛や消費にガツガツしたところを他人に見せたくない、人を傷つけたり傷つけられたりすることが苦手な、心優しい男子が増えてきたことが原因だという。  しかし、そうした草食男子が選ぶのは、仕事がバリバリこなせて稼いでくれる女性だというのだから、単なる不甲斐ない男が増えているということではないのかね。  最新データによると、生涯未婚の男は3人に1人、女性は4人に1人になるそうだから、結婚することさえ困難な時代になってきている。われわれの時代のように、女の子の将来の夢は「お嫁さん」などという牧歌的な時代は終わったようだ。  ところで、このところテレビを見ていると、企業タイアップのような番組が増えていると思うがいかがだろう。  先日も、ヤマダ電機を取り上げ、いかに安くしてくれるかをタレントがチャレンジする番組があったが、どう見てもヤマダ電機のパブとしか思えない。  週末は、セブンイレブンだけで売っている商品が、どのように作られているのかを紹介する番組をやっていたが、これも、雑誌でいえばパブ記事のようなものではないのか。  CMが激減する中で、何とかスポンサーを探そうという苦労は分からないではないが、雑誌や新聞なら「PR」とどこかに書かなくてはいけない「記事広告」のような番組が多くなるのでは、ポストが書いているように「仙谷長官、テレビ局から電波使用料2兆4000億円徴収したらどうですか?」と言いたくもなる。  そのヤマダ電機だが、現役社員に言わせると「ウチなんて口臭の強い社員ばっかりですよ!! ストレスを抱えすぎて、胃がやられちゃってるんです」となるのだそうだ。  「プレイボーイ」は、企業の現役社員の口コミを集めたサイト「キャリコネ」が公表した「愛社されている企業、愛社されていない企業」ランキングを載せ、社員の声を拾っている。愛社されている企業のベスト3は「三菱商事」「住友商事」「旭硝子」で、ワースト3は「USEN」「ヤマダ電機」「大塚家具」となっている。  ヤマダを抜いて堂々第1位になった「USEN」は、ピーク時3000億円もあった売上げが、傘下の「GyaO」売却などで、今は1460億円まで落ち込み、「とにかく給料が安い。自分の場合、入社1年目の年収が350万円で400万円を突破したのが6,7年目。で、そこからほとんど横ばい」だと社員が話す。  この特集の前で、3年で社員を使い切る「ブラック企業」に入らないための見分け方が書いてある。「社員数に対して採用が多すぎる」「社員の平均年齢が若すぎる」「給与体系に『固定残業代』の名目がある」等々とあるが、就活最中の学生には必読だろう。  第1位は、文春の「検察の『調書捏造』」を告発した記事にした。これが事実なら、大阪地検特捜部の「FD改竄」どころではないスキャンダルになると謳っているが、確かに、事実ならひどい話である。  2006年3月3日、高知県吾川郡春野町で、スクールバスと白バイが衝突した。白バイ隊員は死亡し、バスを運転していた片岡晴彦さんは有罪になり、1年4カ月の禁固刑を受けて刑に服し、今年2月に出所した。その片岡さんが、無罪判決を求めて再審請求をしたのだ。  大きな疑問点は、当時バスに乗車していて一部始終を見ていた二人の中学生の検察調書にあった。二通の調書には、本人が話していない証言が記載され、署名も拇印もあるが、本人が「これ本当に私の字か?」と思うほど違っているのだ。  もう一人の生徒は、「バスは完全に止まっていた。運転手さんは左右確認していた」と話したのに、北添康雄高知地検副検事の検面調書には、バスは白バイと衝突するときに動いていたと書かれていたのだ。  片岡さんが、二人の検面調書を閲覧申請したところ、高知地検は不許可にした。捏造した調書で有罪にしたとすれば、高知地検だけの問題では済まないこと言うまでもない。  この問題も、最高検察庁は即刻調べるべきだろう。高知地検は、やましいところがなければすべての証拠を開示して、これらの疑問に答えなければならない。  こうした検察の強引な取り調べや捏造問題は、これからも次々に明るみに出てくるはずだ。新聞が書けないことを書く、週刊誌の役割はますます重い。  最後に、私事で恐縮だが、徳間書店から出した『編集者の教室』について書かせていただきたい。これは以前出した『編集者の学校』(講談社)の続編で、佐野眞一、坪内祐三、佐藤優、野村進、重松清、山田ズーニーさんら31人が、取材のノウハウから編集、執筆の奥義までを惜しみなく披瀝した、学生、若い編集者のための本です。ぜひご一読を。  (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
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"検察史上最大の汚点"も!? 元「噂の眞相」西岡氏が検察の悪事を暴く! 検察に天罰を! 小沢起訴に噛みつく「週刊朝日」の意気込み 人権派弁護士・弘中惇一郎氏が明かす、郵政不正事件裁判3つの勝因

いっそゾンビな世の中に──花沢健吾『アイアムアヒーロー』

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『アイアムアヒーロー 4 』
(小学館)
マンガ評論家・永山薫のコミックレビュー。連載第1回は花沢健吾『アイアムアヒーロー』です!  気分が滅入っている時の花沢健吾はキツイ。『ルサンチマン』にしても『ボーイズ・オンザ・ラン』にしても、暑苦しい非モテ野郎が愛と誠意を胸に、はた迷惑な空回りを演じてくれて、ちっとでも主人公の境遇や考え方に近い読者は胸が痛くなって、ブン投げたくなるだろう。でも、読んでしまう、読ませちまうのが花沢健吾。ホント、イヤな野郎だ。  さて、花沢の最新作『アイアムアヒーロー』(「BIG COMIC スピリッツ」連載中)は、これまでの作品以上に強烈だ。乱暴に言うと、まったくイケてない主人公が頭がヘンになっていくと同時に、セカイの方も発狂(ゾンビパニック化)していくってお話。  で、単行本第1巻では、主人公・鈴木英雄君の鬱屈と静かな狂気がこれでもかと描かれる。人間って一人きりの時は変なコトをやってんのがフツー(人前でできないモノマネとか、ダンスとか、全裸オナニーとか......)とはいえ、英雄君の場合は自分にしか見えない脳内友達の「矢島」が便器の中から顔を出してくるわ、ベッドの下やブラインドのスキマから妖怪が出てくるわ、それを奇怪な術式で封じようとするわ、仕事場でも独り言を言い始めるわ、もはやブツブツ系の危ない人と紙一重。一回クリニック行けちゅーに! 話題の『マンガでわかる心療内科』(作画:ソウ、原作:ゆうきゆう/少年画報社)とか読めっちゅーに。  英雄君の職業は漫画家。単行本も出している。でも次の連載が何年も決まっていない。アシスタントで生計を立てながら、編集部への持ち込みを続けている。アシスタント先の先生は売れっ子の漫画家だ。エロ漫画家っぽい描写(チンコのトーン指定とか)があるんだけど、「数人のアシスタントを使って不眠不休で描いているエロ漫画家」は俺の知る範囲では存在しない。あれはどう見たって週刊連載を持ってる漫画家の仕事場だ。とはいえ、その一点を除けば超リアル。華やかでもなけりゃカッコよくもねえ。汗臭い家内制手工業。これって『バクマン。』(作画:小畑健、原作:大場つぐみ/集英社)の世界じゃないよねー。でも、それが現実。週刊連載持ってる先生だったらそれでもいい。同業者だって一目置いてくれるし、零細企業のオヤジくらいには儲かるし、ファンにとっては憧れの先生だ。億単位の年収を手にする可能性だってまだまだあるぜ。アシスタントはどうか? もちろんピンキリの世界だけど、英雄君レベルだと月収で20~25万円程度。悪くはない。ワンルームマンションに住んで、ファッションもカジュアルブランドでそれなりだ。趣味は射撃。同業者のカノジョもいるぞ。ただ、問題は年齢だ。35歳。アシスタント専業ならともかく、もう一発当てるにゃツライお年頃。持ち込み先の担当編集者に「......うーん、......まあ、そっかぁ......そーなると今から就職も難しいかぁ......」と言われる始末。これって翻訳すると「漫画家辞めたら?」ってことだよな。まあ、こんなこと言われたら俺はグーで殴ってますけどね。ちなみに花沢健吾は1974年生まれの36歳。作者自身がリアルで体験したイヤなこと、恨みつらみ、妬み、嫉み、不安、イラ立ちなどなどを英雄君に投影しているのかもしれない。  年齢だけでも、相当キツイのに、彼女は元彼のオタク漫画家の才能を誉め称えるし、職場には、デブ&メガネで女子アナの話しかしないウザすぎるチーフがいるし、ちょっと可愛い同僚アシスタントは先生に喰われてる。なんかもう閉塞感バリバリちゅーか、こうした周囲の状況が英雄君の症状悪化に拍車をかけていることは間違いない。しかし、改善することは不可能ではないはずだ。専門家による心のケアでかなり楽になれると思うし、もうちょっと視野を広げて持ち込み先を変えてみる(超学館のみって無理すぎる)とかすれば状況は全然違ってくるのだが、それができりゃあ、ここまでこじれてないわけだ。マジメな小心者ほどブッ壊れやすい。  でもまあ、非モテから見れば彼女がいるって一点だけは救いだよね。自分をさらけだして甘えることのできる唯一の逃げ場があるわけだ。ところが、セカイの終わりってヤツが、ドーン・オブ・ザ・デッド(ゾンビの夜明け)がやってくる。序盤から始まってたゾンビ出現の前フリが第1巻終盤でようやく臨界に達する。あたかも、ダムが決壊するみたいに、一気にゾンビの輪が拡がってしまう。いわゆるパンデミック、爆発的感染だ。イタイ日常を延々読ませて、ギリギリまでタメといてド~~~~ンッ! いやあ、御褒美ですよ! 爽快、痛快、ザマー見やがれ! これって時代を超えて、自分が不遇だと感じている若い連中にとっちゃフツーの感覚だと断言しよう。セカイがぶっ壊れる。法律も常識も通用しねぇ。それは絶体絶命のピンチだ。しかし、もうその瞬間から職場にも学校にも行かなくていい。義務も責任もあったもんじゃない。フリーダム。絶対的な自由時間が目の前に拡がるのだ。セカイなんか滅びてしまえ! と心の中で一度も叫んだことのない人、「世界を呪うなんて異常だよ」と思える人はシアワセだ。一生、そのシアワセが続くといいよね。登場人物の一人はこうつぶやく。 「俺達の時代がやってきたんだ」  これに激しく同意しちゃった人は第2巻以降の悪夢のように痛快なブッ殺しワールドを堪能すればヨシ。ゾンビ物としては『学園黙示録HIGHSCHOOL OF THE DEAD』(作画:佐藤ショウジ、原作:佐藤大輔/富士見書房)が人気で、虐殺度&お色気サービス(コレ邪魔だよな)も高めなんだけど、リアル度ではコチラが買い。ゾンビ描写、喰われる連中の断末魔描写においては花沢健吾の黒さ全開です。普通の人々もヤンキーもヤナ野郎も外人も可愛い子供も無差別にヤラレちゃう。ハラワタははみ出る、顔を囓り取られる、脳が露出する、首が飛ぶ。腐乱死体の写真を参考にしてんじゃないかと思える腐れっぷりには唖然となった。オヤクソクだが、噛まれたら感染してゾンビになっちゃうわけで、一匹ゾンビがあらわれたら、後はネズミ算のように増殖していく。ゾンビは痛みも疲れも感じない。おまけに怪力だ。さらに関節とかもどうなってんのか分からない。とてつもなくひん曲がった体で、人間様に襲いかかる。もちろんゾンビはブッ殺していい。いや、動いてる死体だから殺すもクソもない。でも、英雄君も他の人々もゾンビ現象だって認識がなかなか持てないもんだから、すぐには虐殺ゲームのスイッチが入らない。これ、どうなってんの!? 殴っていいの? とオタオタ遠慮してるうちに次々噛まれたり、喰われたりしてゾンビになっていく。コワイしキモイのに、どうしようもなくオカシイ。掃除中にゾンビになったおばちゃんがモップを目に突っ込んだまま徘徊してたり、折りたたまれた形でババアゾンビが疾走したり、アフロなゾンビが「あいーん」(by志村けん)をエンドレスで繰り返したり、グロテスクを突き抜けて笑うしかない光景が次々登場。ほんとに恐怖と笑いは紙一重ってことを実感できちゃう。  もちろん我らがヒーロー、英雄君もいい味出してる。大パニック進行中なのに、駅から脱出する時には「キセル」を気にするし、大破したタクシーや、無人のコンビニにお金置いてきたりするもんね。もうカネなんか何の価値もないし、法律も道徳も蒸発しちゃってんの、小市民気質が抜けない。命懸かってるのに、周囲の顔色をうかがって、気をつかいまくる。「バカか、オメェは」とツッこんでしまいましたよ。ホントに使えない野郎だぜ。俺ならもっと上手くやんのに。とりあえずホームセンター行ってサバイバルに使えそうなもんかっぱらうとか、無人の警察か銃砲店を見つけて武器を調達するとか、いろいろあるだろうに。もう、なんか序盤における日常での不器用さが、パニック後のセカイでもそのまんま受け継がれているわけだ。このあたりもまたリアル。人間、簡単には変われないんだよね。できれば、英雄君にはどんな展開になっても一皮剥けないで欲しい。多少は「成長」するにしても、読者の優越感(ダメダメじゃんコイツ)を満足させ、想像力(俺ならこーするね)を刺激するイマイチ使えないヤツとしてジタバタしていただきたい。それこそが、全く新しい、花沢健吾のみが描けるクソリアルなヒーロー像なのではないか? (文=永山薫) ●永山薫(ながやま・かおる) 1954年、大阪府大東市出身。80年代初期から、エロ雑誌、サブカル誌を中心にライター、作家、漫画原作者、評論家、編集者として活動。1987年、福本義裕名義で書き下ろした長編評論『殺人者の科学』(作品社)で注目を集める。漫画評論家としてはエロ漫画の歴史と内実に切り込んだ『エロマンガ・スタディーズ』(イースト・プレス)、漫画界の現状を取材した『マンガ論争勃発』シリーズ(昼間たかしとの共編著・マイクロマガジン)、『マンガ論争3.0』(n3o)などの著作がある。
アイアムアヒーロー 4 オチ漫画。 amazon_associate_logo.jpg
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"中国のガロ系"!? 80年代以降を代表するコミック・リーダー ヤン・コン

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(c) Yan Cong
 『AKIRA』『ドラゴンボール』『ドラえもん』......子どもの頃、僕らの心をアツくさせた漫画やアニメが、海の向こうに住むアジアの子どもたちの心にも火をつけていた。今や日本人だけのものではなくなった、ジャパニーズ・ポップカルチャー。その影響を受けて育った、アジアの才能豊かなクリエーターたちを紹介します。 第10回 コミック作家、イラストレーター Yan Cong(ヤン・コン)  いきなりですが、問題です。以下の中国語の表記に該当するタイトル名を日本語で答えなさい。 kanjiyankon.jpg
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『少女椿』
(青林工芸舎)
 これらは、北京ベースで活動するコミック作家、ヤン・コンが、子どもの頃に夢中になった日本のマンガ作品である。(ちなみに解答は1『幽☆遊☆白書』、2『ドラゴンボール』、3『Dr.スランプ アラレちゃん』、4『らんま1/2』、5『ドラえもん』、6『聖闘士星矢』)。  マンガだけではない。ヤン・コンは、ゲームセンターに通っては、『スノーブラザーズ』やら『ストリートファイター』、『THE KING OF FIGHTERS』などの日本のゲームに夢中になり、その世界に浸り込んだという。 「幼いころから、マンガやアニメゲームなどの日本カルチャーの洗礼を浴びるように受けてきました。だから将来、自分もコミックに関わる仕事をしたいと思うようになったのは、自然な成り行きだったと思います」
 
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(c) Yan Cong
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 彼は今や、中国で、ここ10年の「アンダーグラウンド・コミック」ムーブメントを牽引してきた作家であり、「80後(80年代以降に生まれた若い世代。中国の一人っ子政策の申し子)」を代表するコミック・リーダーだ。しかし、その生活は、かなり地味。 「ここ数年は、外出もほとんどせず、友達とはインターネットでコンタクトを取り合う、というのが、僕の日常です。絵を描いている以外は、もっぱら切手収集にいそしんでいます。だから、コミックと僕の生活の関係は、本当に分ち難いものとなっています。僕のコミックに登場するキャラクターは、自分自身であり、友人であり、飼い猫なんです」    ヤン・コンが描くのは、シュールなキャラクターたちが過ごす、きわめて普通の日常生活。モノクロの作品は、一見、子どもの想像力で描かれたようでもあるが、強いリアリティが感じられる。ちょっと不気味で可愛くもあるヤン・コンの世界だが、同時にこれは、中国の今の若者の現実でもあるのだ。
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(c) Yan Cong
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 そんなヤン・コンが今でも惹かれてやまないというのが、かつての青林堂が排出し、またその流れをくむ、いわゆる「ガロ系」の作家たちだ。 「つげ義春さん、根本敬さん、鴨沢祐仁さん、逆柱いみりさん、後藤友香さん......彼らの想像力と、造画における芸術的なセンスには、我を忘れるほど夢中になります」
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(c) Yan Cong
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 それにしても、中国で「ガロ」とは......。 「たまたま日本の"アンダーグラウンド"コミックをネットで見たのがきっかけなんです。丸尾末広さんのマンガでした。ラッキーなことに、同じような趣味を持った友人たちがいたので、いろいろな情報を交換し合いました。市場大介さんや後藤友香さん、鴨沢祐仁さんは友達の家で読んだし、つげ義春さんや横山裕一さんは、アマゾン・ジャパンの古本で手に入れました。一度、香港の友人を訪ねたときに、彼が青林堂のすごいコレクションを持っていたんです。それで、根本敬さんや逆柱いみりさん、山田花子さんの作品を知りました。あとはもう、その世界にどっぷりでしたね」
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『Special Comix』 
 好きが嵩じて、ヤン・コンは友人達と、インディペンデント・コミック『Special Comix』 の出版を始めた。 「3号がやっと出たところです。ゆくゆくは青林工藝社のような出版社になって、自分達のコミックや、『Special Comix』の漫画家たちの作品を発表していきたいと思っています。青林工藝社の方とお話しできたら、と思っています(実際、今、ショート・コミックを創作しているのですが、そのうちどれかを、『アックス』に投稿しようと思っています)。そして、中国と日本のコミック作家たちが、お互いにコミュニケーションを取れるような仕組みを作れたら、本当にうれしい!」  "日中ガロ系コミック交流計画"が、進んでいくことを期待したい。 (取材・文=中西多香[ASHU]) yancong_photo.jpg ●ヤン・コン(Yan Cong) コミック作家、イラストレーター。1983年湖北省生まれ。現在北京をベースに活動。ヨーロッパや中国の著名ギャラリーでの展覧会も数多く開催している。ユーモラスで、子供の落書きのような作風で、わたしたちの日常生活や子供の頃の記憶と、シュールリアリスティックなキャラクターの世界を溶け込ませるのに成功している。 Special Thanks to Ann Xiao and Wide Open Space. ●なかにし・たか アジアのデザイナー、アーティストの日本におけるマネジメント、プロデュースを行なう「ASHU」代表。日本のクリエーターをアジア各国に紹介するプロジェクトにも従事している。著書に『香港特別藝術区』(技術評論社)がある。<http://www.ashu-nk.com > オンラインTシャツオンデマンド「Tee Party」<http://teeparty.jp/ashu/>
少女椿 ガロ系は海を越える! amazon_associate_logo.jpg
■バックナンバー 【vol.9】大のラーメンおたく!? シンガポールデザイン界を率いる兄貴、クリス・リー 【vol.8】メイド・イン・ジャパンに憧れて...... 香港の文学系コミック作家・智海 【vol.7】「血眼になってマンガを追いかけた」海賊版文化が育んだ中国の新しい才能 【vol.6】裸人間がわらわら 香港ピクセル・アートティストが放つ"アナログデジタル"な世界 【vol.5】ダメでも笑い飛ばせ! 香港の国民性を体現したグラフィック・ノベリスト 【vol.4】「教科書はガンダムの落書きだらけだった」 香港・原色の魔術師の意外な原点 【vol.3】「懐かしいのに、新しい」 読むほどにクセになる"タイ初の日本漫画家"タムくん 【vol.2】 マイブームはBL!? 香港の腐女子が描きとめる、消えゆく都市の記憶 【vol.1】「 :phunk版ガッチャマンが作りたい」 シンガポール発のデザイン集団が描く夢

実は嘘だった!? 外国の都市伝説「オオカミ少女アマラとカマラ」

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『狼に育てられた子―カマラと
アマラの養育日記』
(福村出版)
世の中のへんなものをこよなく愛するのり・たまみの、意外と知らないちょっとへんな社会学。  「オオカミ少女アマラとカマラ」という話をご存知ですか? 昔、小学校の教科書などに載っていたインドでオオカミに育てられた姉妹・アマラとカマラの話です。暗闇で目を光らせ、四つ足で走り、死んだ鳥の肉をむさぼる二人の姿はまるでオオカミ。1920年に孤児院を運営するジョセフ・シング牧師に保護され人間の教育を受ましたが、最後までオオカミのような振る舞いのままだったそうです。  この話が広く世間に広まったのは、1926年に「ニューヨークタイムス」などで紹介されたのがきっかけです。「オオカミ少女」というセンセーショナルな話題に大きな関心が集まりました。そして、一般人以上に関心を示したのが、心理学や幼児教育学の専門家などでした。それは、この話が心理学、教育学、人類学の根本に関わる問題だったからです。  この時アマラはすでに亡くなっていましたが、カマラはまだインドで生きていました。そうこうしているうちに1929年にカマラも死亡。おそらく現在なら、こんなすごい話題があれば各報道機関は現地に押し寄せるのでしょうが、なにせ80~90年前の話です。当時「世界の秘境」だったインドの、しかもジャングルに実際に行こうとした専門家や記者はいませんでした。そのため、シング牧師などの撮った写真の数々と記録だけが唯一の証拠となりました。  その後、いったんこの話題は沈静化しますが、1941年にアメリカの心理学者のゲゼルがこの物語を紹介する本を書いたのがきっかけで、「オオカミ少女」が再ブームになりました。ゲゼルは心理学の権威だったため、当時のアメリカでも大勢の人が信じたそうです。  また翌1942年には、シング牧師の記録も本にまとめられ出版されています。これらの本は1955年あたりから翻訳されはじめ、「オオカミに育てられた子」みたいなタイトルで、日本でも何冊か出版されました。しかし一方、流行の発信源であるアメリカでは、「オオカミ少女は本当にいたの?」「生物的にはありえない」という疑問が持ち上がり、その後いろいろ調査が行われました。  1920年代と違ったのは、現地に調査に行けるようになったことです。いくつかの調査があるのですが、結論は「オオカミ少女は99%嘘」というものでした。公表された調査結果は以下のようなものです。 ★インドの孤児院に多額の寄付金が集まるので、関係者みんなで口裏合わせて嘘をついた。 ★アマラとカマラはオオカミ少女でなく、おそらく重度の障害児だった。 ★写真は偽造。四つ足で歩き、生肉を食べている二人の写真は、二人の死後に撮影されている。つまり別人。  などということが、いくつかの調査結果として発表されています。アマラとカマラの話はいまだに絵本として売られているのですが、調査でいろいろな嘘が分かったため、この物語は、「赤ずきんちゃん」や「オオカミと3匹の子豚」みたいな感じで、完全に創作として扱われています。日本だけ、なぜかいまだに「常識」で「真実」として流布されています。  最近は、さすがに教科書などには載ってないようですが、筆者のように学校で事実として教わった世代がまだまだ残っているからでしょうか。日本だけでいまだに信じられている外国の都市伝説。それが「オオカミ少女アマラとカマラ」の物語です。 (文=のり・たまみ) ●のり・たまみ 世界中の「へんなもの」をこよなく愛する夫婦合体ライター。日本のみならず、世界中の政治の仕組みや法律などをこよなく偏愛している。主な著書に『へんなほうりつ』(扶桑社)、『日本一へんな地図帳』(白夜書房)、『へんな国会』(ポプラ社)、『へんな婚活』(北辰堂出版)などがある。
狼に育てられた子―カマラとアマラの養育日記 そんな心優しいオオカミさんなんていないワケです。 amazon_associate_logo.jpg
■へんな社会学 バックナンバー 【第11回】人生の一大事にはぜひ使いたい! じゃんけん必勝法 【第10回】 「イソジン」は風邪予防にならない!? 意外と知らない世界の"うがい"事情 【第9回】魚◎と書いてなんと読む? あなたの知らない漢字予備軍 【第8回】「ち●こ祭り」と「ま●こ祭り」がまさかのコラボ 愛知県の奇跡とは...... 【第7回】一時の流行語で終わる可能性も...... 実はテキトー&曖昧な「メタボ」の実態 【第6回】未成年だけじゃない!? 知られざる日本の不自然な養子縁組 【第5回】世界でも日本だけ!? 血液型にこだわる日本人の国民性 【第4回】読み方は自分で決められる!? あなたが知らない日本人の名前の秘密 【第3回】"交通事故死減少"は真っ赤なウソ!? 軍事国家時代から続く「大本営発表」のカラクリ 【第2回】あの阿久根市より凄い! おっぱいで勝負をかける山口県光市 【第1回】皇居、ディズニーランド、甲子園球場......好きな場所に勝手に住み込む方法とは?

バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」(後編)

akarimasuno05.jpg前編はこちら ――若い女子がたくさん集まると、大体面倒くさい揉め事が起きたりしますけど、升野さんも巻き込まれたりしますか?  やっぱりありますよね。でも、会うのが2週間に1回くらいだから、僕のところにあんまり届かないんですよ。で、僕はあんまり関係ないから。お前らが仲悪かろうが知ったことか、カメラ回ってるところでそんなの出したら許さねぇかんなって感じです。ま、いじれるところはいじりますけど。あと、憶測でいじったりします。こことここが仲悪そう、とか(笑)。別に、泣かしちゃっても「いい画撮れた~」と思うし、悪いと思ったことは1度もないから。 ――Twitterでも「ギャーギャー逃げ回っている女を見るのはすごい楽しい」って書かれてましたね。ドS!  大好きですね。ずーっと見ていたい。ドSってよく言われるんですけど、そうなんですかね、僕は思わないんですけど。でも、彼女とか、女の人とかにはまったくないです。だから性的な部分でないところでドSなのかもしれない。 ――ドSというより、いじめっ子体質? おっかない!  はい、いじめられっ子よりはいじめっ子に近かったかも。彼女らには、出来ればずーっとギャーギャー言ってもらいたい(笑)。 ――......えっと、升野さんってお酒を飲まれないですよね。お酒がないと、ストレス発散はどうされてるんですか? モヤモヤした気持ちの行き場なんかはどうしてますか?  持ち帰りますね。立ち向かってます、モヤモヤに。「あー、今日すげーうまくいかなかったなー、モヤモヤする日だー」って思いながら過ごしてます。特に何も無いですね、本当に趣味がないので。......あ、『世界の車窓から』のDVDは買いました。景色が流れるから飽きないんですよ。 ――気持ちは分かるけれど、まるで老後のよう......。パーッと遊んだりとかは?  遊んだり? 後輩連れて、お茶しに行ったりとかですね。で、夜帰って、またモヤモヤして......。何かして、気分って晴れますか? お酒で忘れても、どうせ思い出すじゃないですか。 ――確かに。でも、お酒飲まないと、飲みの席とかでつまらなくないですか?  行かないですよ。っていうか、呼ばれない。 ――あ......友達とかは......?  あんまり友達がいない。プライベートで遊ぶ友達が。近い後輩とかくらい? ――升野さんって、女性の噂もぜんぜん聞かないですね。  はい。僕、本当に聞かないって言われます。 ――なんだか、ものすごくマジメな生活環境じゃないですか!  僕、すごい真面目ですよ! ――こんなに女優さんやタレントさんばかりの職場でそんなはずは......もしや二丁目の人......?  『アイドリング!!!』の人たちにも言われるんですけど、それはない! キャバクラ行ったりしますよ! ――キャバクラに! お仕事の流れで、ですか?  自分から行ったこともありますよ? こないだは自分から行きました。 ――えっ! 意外です! なぜ!?  え!? 女の人と喋りたいからですよ! そうでもしないと喋れないじゃないですか! ――ええー! いくらでも綺麗な人と喋れる環境にいるじゃないですか! いつも楽屋とか休憩時間とか何してるんですか?  あんま話さないですね。楽屋で話すも何も、こういう人たち(『アイドリング!!!』のDVDを指さしながら)としか一緒にならないから、全然面白くないですよ、話も合わないですよ。ドラマの誰々がカッコよかったとか。 ――そこに『架空升野日記』のOLを降臨させても、なんかややこしいことになりそうですしね......。ちなみに、恋をするならどんな人が良いですか?  理想はOLですね~。 ――この業界でOLと出会うには......合コンですかね。  そうですねぇ。でも、合コンに来てる時点で僕はもうダメですね。そういう目でしか見れないですから。必死かこいつ、需要ないからじゃん? って思う。 ――あ、完全に私も同じ考えなんですけど、それだともう絶望的に出会いってないですよね。私、偶然、私の持ってた買い物袋が破けて、ジャガイモがゴロゴロ転がって、それを拾って微笑んでくれる人が理想なんです。  あはは。その人とすぐ結婚したいですね。 ――ずっと待ってるんですけど、なかなかないですね。  なかなかないですねー。 ――ねー。......えっと、升野さんは『アイドリング!!!』では司会としてのいじりに徹しているし、バラエティーでも淡々とネタをこなすし、なかなか素の顔を見せないですよね。今回のDVD『クイズ』でも、コント部分はたんまり出てくるけど、オープニングにもエンディングにも、特典映像にもまったく出てこなくってびっくりしました。  僕、毎回出ないようにしているんですよ。なんか格好つけてるような気がして。ナルシストだなぁと思われるじゃないですか?  ――特典映像で自分のお笑い論を語ったり、オフショットを載せたりは?  大っ嫌いなんですよ。......ダサいじゃないですか? そんなもの、すごい売れている方だとか、ものすごいスターの方がやるのは良いんですけど、もともと地味なのに素顔なんてそんなに変わんないし、需要もないだろうし......。 ――そんなことないですよ! ちなみに、どうして今回のDVDは『クイズ』だったんでしょうか?   特に意味はなく、なんとなく知的っぽく思われたいじゃないですか。 ――すごく知的っぽくない回答ですね。  知的っぽく思われたいんです。文化的な感じで。そうするとわりと長生きできそうな気がしたんで。 ――その感じすごく分かります。文化の香り出したいですよね。  出したい。 ――でも、内容は......特典映像以外、そんなにクイズ関係なかったですよね?  内容は関係ない。そのへんが照れなんでしょうね。『分かってやってる感』を出しちゃう感じ。 ――時事ネタとかを入れるとぐっと文化の香りがしそうですよね。  時事ネタとか、一貫して入れないです。バカがバレるから。 ――私も、下手に時事ネタに乗っかって浅いこと言っちゃって後悔すること、よくあります......。  あります、あります。だから時事ネタとかはダメですね。出来る人はすごいなぁって思います。それなりの情報がないと喋れないですからね。 ――下手したら炎上しちゃうし、手を出さないに越したことはないですよね......。それは置いておいて、Twitterをたくさん更新してくれてうれしいです! 結構エンジョイされてますか?  いや、飽きましたね、皆やるようになったし。毎回いろいろ適当なことを言っていたんですけど、リプライがめんどくさくて......。 ――升野さんのファンの方ってどんな感じなんでしょうか?  冷たいです。審査員目線なんです。 ――あ、アイドルファンも似たところありますよ。私もよく心が折れます。愛があるものはまだいいけど、やっぱり無神経なリプライもあって......。  来ます、来ます。お笑いたくさん見てるからって、てめぇが面白くなった気でいる奴らとか、上からなんですよね。 ――フォロワーも多いから大変ですよね、嫌になりませんか?  僕は、めっちゃブロックするんですよ。僕、ブロックしてなかったらもうちょっとフォロワー多いですよ。ひと言でガッツンガッツンブロックしますから。 ――ひと言でとは早い! 芸人さんは、特に失礼なことを言われる確率が高い気がします。「面白く返せよ(笑)」みたいな。  イラッときますよね。ブロックですよ。もう何万人っていう味方がいるわけですからね、こっちには!......こういうのも記事になるんですか? 前にスチャダラパーのBOSEさんと取材で一緒になったときに、BOSEさんに「サイゾー、結構そのまま載るから余計なこと言わないように気をつけろ」って言われて......。 ――もう遅いです! どうもありがとうございました! (取材・文=小明) ●バカリズム(ばかりずむ) 1975年、福岡県生まれ。本名は升野英知。95年にコンビ「バカリズム」でデビューし、05年よりピンに転向。現在、単独ライブのチケットが最も取りにくい芸人のひとりである。最新DVD『バカリズムライブ「クイズ」』(アニプレックス)好評発売中。 ●小明(あかり) 1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
バカリズムライブ「クイズ」 「ネタの発明家」(さまぁ~ず大竹)。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」(前編)

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 モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第18回のゲストは、DVD『バカリズムライブ「クイズ」』(アニプレックス)が大好評のバカリズムさんです! [今回のお悩み] 「女子力を上げたいのですが......」 ――あわわ、升野さんだ、緊張します。ファンです。  そんな、こんなゴミため芸人に。 ――そんなゴミだなんて! 升野さんが架空のOLになりきって書かれてる『架空升野日記』(辰巳出版)も読みました、何も起きないけど面白い!  ありがとうございます。『架空升野日記』は本当に自信作ですね。理想のOLの姿なんですよ。 ――私も昔から升野さんみたいにOLになりきる時があるんです。頭の中に一つパラレルワールドを作って、その世界の私はOLをしているんです。そこでセクハラ上司と喧嘩したりして、この業界に入ってないバージョンのマイストーリーを妄想しているんですけど、だんだん実際の年齢が妄想の設定年齢を超えてきて、ちょっとしんみりしたりして......。  ......僕は一応ブログをやるためにアレを作ってますから、日常的にはそんなこと考えてないですよ。それは共感できないです。 ――あ、そうですか......。ちなみに、どうして架空の人物で架空のことを書き綴ろうと思ったんですか? 普通にブログ書くよりもめんどくさそうじゃないですか。  日常のちょっとしたこととか、僕なんにも起きないんですよ。ずっと家にいるから友達も少ないし、「今日は誰々と会って~」とかもない。じゃあ、他の人たちがバカバカしくなることをやろうと思って。最初はバカリズムって名前も出さずに匿名でやっていたんで、OLの人たちが来たりしていたんですよ。「分かります!」とか、「どの辺で働いているんですか?」とか、ナンパされたり(笑)。要はネカマなんですよね。 ――私と同じで、完全に趣味ですよ! どの段階で正体をバラしたんですか?  結構早い段階だったと思います。「こんな面白いのに友達しか見てないってどうなんだろう?」と思って。 ――そこから出版まで、かなり長期で続けられてましたよね。私の中ではあのOL、完全に実在してますよ。最近はあんまり更新されてないんで寂しいです。  本が全然売れないからモチベーション下がっちゃって......。あの出版社、何もしてくれなくて。 ――升野さんが司会をしている『アイドリング!!!』(フジテレビ系)の本もたくさん出してる出版社ですよね。写真集と並べてくれればいいのに!  そうですよ、どうでもいいもんは売るくせに! ――どうでもいいとか言っちゃダメ! でも、男性の書く女性像ってもっと夢がありそうなもんですけれど、升野さんが書くのはかなり生活感がある普通のOLで、ご結婚もされてないのに、どうしてこんなにリアルに書けたんでしょうか?  女の人の話を聞くのが好きなんですよ。例えば、『アイドリング!!!』の女の子たちがなんにも面白くない話をしてるじゃないですか。「なに? その情報の言い合いみたいなの」って。あと、女子アナの人たちの会話をずーっと聞いているのが好きなんですよね。それで、居合わせた僕に気を使って話を振ろうとするんですけど、「気にしないで! 僕その話を聞いているのが好きなんで!」って言って、ずっと聞いてるみたいな。そういうところから来ているんじゃないですかね。 ――男子校出身の反動なんでしょうか......。  そう、高校が男子校で、もう男なんて気持ち悪くて嫌だから、専門学校時代は女子グループにいたんです。極力女の子と一緒にいたいと思って、そのグループでお茶とかしながらずっとどうでもいい話を聞いてました。 ――そこで女子力が培われたんですね、女子高上がりの私よりも全然女子力がありますよ! そこで相談なんですけれど、私も女子と仲良くなりたいというか、若干対人関係に難がありまして、女子がグループになった瞬間に恐怖を覚えるというか、だから架空の小説を書いたとしてもうまくいかないのかなーって。人間が見えていないというか、そのへんをぐるっとまとめて......。  どうしたらいいか、と? ――そうです!  知らねえよ!!!! ――ですよねぇー。  僕は自分のことでいっぱいいっぱいなんです! 「どうしよどうしよ」とか、「やばいぞやばいぞ」とか、いっぱい不安を感じながら......。 ――ちなみにどんな不安を抱えられているんですか?  どんな不安? どうやったらもっとタレントとして上手くやっていけるかなぁって......。 ――客観的に見ると、升野さんはすごく上手くやられていると思うんですが......。具体的な目標とかがあったりするんでしょうか。  特には。あんま分かんないですね、10年後とか。目の前のことを1個1個やっていくだけなんで、今くらいの感じでずっとやりたいです。今なんとか食っていけてるんで、もうこれだけで十分。あとはもうちょっとチヤホヤされたり、もうちょっと評価が上がれば......すいません、相談に乗れなくて。だって小明さんの出した本、タイトルが『アイドル墜落日記』って......。ノンフィクション? ――はい。スポットライトが当たらないアイドルの、華のない、辛酸をなめるような生活が良く分かる本なので、是非『アイドリング!!!』の皆さんにも悪いお手本として読んでいただきたいです。  あいつらもいつか書かなくてはいけないですからね。 ――それはなんか縁起が悪いですね......。あの、いつも『アイドリング!!!』を見ていて思うんですけど、升野さんって女の子を「苗字」+「さん」で呼んで、ある程度の距離を保って接するじゃないですか。芸人さんと若い女の子が出ているバラエティー番組って、親しげに下の名前で呼んだり、イチャイチャしたりしてて、「彼らは収録の後SEXしてるに違いない」って思ってしまうので、升野さんのそういう姿勢がとても好きなんです。  あはははは! ないですね! あのー、全然タイプじゃないんですよ、全員。可愛いと思ってないですからね。その、若い子がダメなんですよ。全員若すぎる。 ――私は初期の『アイドリング!!!』の子たちが好きです! キャラが濃くて!  「こいつマジか!?」ってヤツもいましたからね。珍味というか。最初に幼虫だったやつが、どうなるんだろうと思ってたら、そのままでっかく幼虫になったから。「このまんまだぞ、おい!」みたいな。個性溢れてましたね。 ――彼女たち、ゲームで顔面から突風を浴びるとき、酷い顔になるように口を開けて、ちゃんと面白くしようとするじゃないですか。そういう部分にプロ根性を感じてファンになりました。  はい、あれは僕があからさまに開けなかったヤツに変な空気を出すんです。画面では伝わらないかもしれないですけど、「何お前、かわい子ぶってんの?」って。大体そういう子には、その後、トークでも絡みもせずスパって置いていくんですよ。最初は頑張ってどうにかしようとしたんですけど、こっちも怪我するし、もういいやって思って。なんか、イチャイチャしたくないんですよ。調子乗るじゃないですか。 ――スパルタ升野塾! そうやって学んでいくんですね!  まあ、僕が勝手にやっているんですけどね。 (後編につづく/取材・文=小明) ●バカリズム(ばかりずむ) 1975年、福岡県生まれ。本名は升野英知。95年にコンビ「バカリズム」でデビューし、05年よりピンに転向。現在、単独ライブのチケットが最も取りにくい芸人のひとりである。最新DVD『バカリズムライブ「クイズ」』(アニプレックス)好評発売中。 ●小明(あかり) 1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
バカリズムライブ「クイズ」 「ネタの発明家」(さまぁ~ず大竹)。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

「煩悩を涸らしてモノに執着しない」 失われた20年を生き抜くための叡智

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「週刊現代」11月6日号  中吊り広告より
●第64回(10月19日~10月25日発売号より) 第1位 「大研究 金持ちでも不幸、貧乏でも幸せ」(「週刊現代」11月6日号) 第2位 「IT企業の給与激変」(「AERA」11月1日号) 第3位 「すればするほど長生きできる『SEXアカデミー』」(「週刊ポスト」11月5日号)  「朝日」の「検察一家が"でっち上げた"三井裏金事件」の第2弾を期待して読んだ。三井環元大阪高検公安部長が、検察の裏金問題を告発しようとした直前に逮捕された事件は、検察の総力をあげた「国策捜査」だと言われる。  それも、検察はストーリーをつくり、それに沿って供述をでっち上げた疑いがあることを、元暴力団組長が獄中手記で明らかにしたというのが第1回。  今回は、特捜部が三井氏を収賄で逮捕するため、接待の見返りに彼が捜査情報を漏らしたというストーリーを作り上げ、三井とともに逮捕した2人から、それに沿った供述を取ろうと躍起になったことが書かれている。  だが、これを読む限り、2回に分けてやらなくても1回で済んだ内容ではないのか。次号へ続くそうだが、もう少し問題点を絞り込んで、読む側に分かりやすく書いてほしいと、筆者にお願いしておく。  さて、今週号の「ポスト」VS.「現代」のSEX特集は、「現代」が「他人事ではない『腹上死』その実際」と警鐘を鳴らしているのに対して、「ポスト」は、SEXはやればやるほど健康にいいと、真反対の企画で対抗している。  昔、女性誌「an・an」(マガジンハウス)が「セックスでキレイになる」という特集を組んで大ヒットしたことがある。こちらは、いっぱいセックスして健康になろうというのである。これまでも類似企画はあるが、今回は欧米の医者のお墨付きがある。  セックスやマスターベーションをやれば、男の花粉症を和らげる効果があるという。それに、週1回すれば「風邪を予防できる」、週2回で「心臓病の危険が半減」し、週3回で「7~12歳若く見られる」ようになり、週5回以上で「前立腺ガンのリスクが低下」し、セックスをすると記憶力が高まるとまで書いている。ホントかね!  ま、腹上死の心配をするより、体にいいと思ってセックスするほうが、体にも心にもいいことだけは間違いないとは思うがね。  第2位は、「AERA」が43社のIT企業の年収を調べた特集。IT企業といえば、ストックオプションで億万長者というイメージが今でも多少はあるが、意外に普通の給与なのである。  例えば、ヤフーは33.1歳平均で591万円。楽天は31.4歳平均で681万円。高いのは、任天堂の36.3歳平均で893万円。今話題の無料ゲームで急進しているグリーが29.2歳で620万円。  メディネットグローバルの西野嘉之社長によれば、IT業界ではすでに「クラウド・リストラ」ともいえる地殻変動が始まっていて、「IT機器やサービスの価格に詳しくない担当者が、言われるままにソフトやハードを買い続ける時代は終わった。顧客の企業に張り付いて、ハードウエアの保守をするような人はいらなくなる」し、この業界の給与は「順調に上がることは考えにくい」(西野氏)そうだ。  これを読むと、IT業界も一般企業と変わらないようだ。  「現代」が毎週やっている大研究・大特集は出来不出来の差が多いが、今週は、私の好みにピッタリ合ったので、グランプリを進呈する。  いつの時代でも、景気が悪くなると、カネではなく心豊かに生きようというブームが起こる。  ドイツ文学者の中野孝次が『清貧の思想』(草思社)を出版したのは、バブルが崩壊した直後の1992年だった。  中野は「物や金への執着と関心が強ければ強いほど内面生活の豊かさは失われる。だから生活は能うかぎり簡素単純にして、心の世界を贅沢にしようではないか」と主張し、ベストセラーになった。  以来、20年も続く失われた時代をどう生き抜くかは、若者だけではなく、年金世代にとっても最重要課題である。  こうした特集で出てくる定番は、「私は会社を辞めて独立するとき、『いくらあれば公園のホームレスにならずにすむか』を真剣に考えました。答えは3,000万円でした。(中略)ずいぶん少ないと思うでしょうが、日本を捨ててタイやフィリピンなどの東南アジアに移住すれば、3,000万円で一生それなりの暮らしができると分かったからです」(作家の橘玲氏)。「資産を守るには、収入を増やす方法と支出を押さえる方法がありますが、今の時代は、支出を減らすことを第一に考えるべきです」(家計再生コンサルタントの横山光昭氏)というものだろう。  私はこの中で、宗教学者の植島啓司氏や戦場カメラマンの石川文洋氏の話しに、しっくりくるものがあった。  植島さんは56歳で「隠居宣言」して、年収180万円を切ってしまったそうだが、お金がないからと節約に走らず、ないならないで済む生活を楽しむことを考えたという。その一つが激安海外旅行だ。 「僕は年間200日ぐらい旅行をしているんです。行くのはエチオピア、アルメニアなど滞在費が安い国ばかり。一泊1,000円以下の宿ばかりなので、お金のない僕でも、楽勝なんです。貧乏くさい格好だから、泥棒にもあわない」。買わずにレンタルするという発想も大事だという。「本に限らず、海外では物を貸し借りしたりリサイクルする思想が浸透しています。他人が使ったものは嫌だと考える日本人は多いけど、その考えを捨てれば低予算で豊かに暮らしていけます」(植島氏)  石川氏は有名な戦場カメラマンだが、現在使っているのは5万円のデジカメだそうだ。「今は妻と合わせて月16万円弱が定期収入」(石川氏)だという。それに雑誌の原稿料で十分幸せに生きているという。 「たとえば旅行をしたければ、極端な話、歩けば交通費はかからないんです。実際、私は65歳の時、日本列島3,300kmを徒歩で縦断しましたよ。のんびり歩きながらの旅行だから、電車移動では見逃してしまうような景色を発見できて、これが意外によかった」(石川氏)  幸せの達人たちから見ると、多くの人は必要のないものを抱え込みすぎて、かえって不幸になっているという。頷けるね。  作家の佐藤愛子さんの言葉が印象に残った。 「欲望を涸らしていくことは、かえって楽な生き方だと私は思います。そうすれば、一緒に恨みつらみや嫉妬、見栄な負けん気などのもろもろの情念も涸れていく。情念がなければ物質的な何かに執着しないで済みます。とても自然体で生きることができるんですよ」  チャップリンが『ライムライト』(1952年/米)のなかで、「人生に必要なのは、勇気と想像力とほんの少しのお金」だといった。 「世の中は いつも月夜と米の飯 それにつけても金の欲しさよ」と歌ったのは太田南畝だったか。煩悩の間をさまよっている凡人には、時折、こうした特集を読むことが必要だと、つくづく思う。晩飯は「すき家」の牛丼にしよう。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
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"検察史上最大の汚点"も!? 元「噂の眞相」西岡氏が検察の悪事を暴く! 検察に天罰を! 小沢起訴に噛みつく「週刊朝日」の意気込み 人権派弁護士・弘中惇一郎氏が明かす、郵政不正事件裁判3つの勝因

甘くて辛い 大人のおつまみ「マスタードナッツ(ミスタードーナツ)」

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料理の数だけダジャレがある――。ダジャレをこよなく愛する男が考案する、笑えるおいしいレシピ。 男:「お土産買ってきたんだ。一緒に食べようと思って」 dajyare01.jpg 女:「あーミスタードーナツかぁ。ごめんなさい。私、甘いもの苦手なのよ」 男:「そんなの知ってるさ。だから君にはミスタードーナツじゃなくて、こっち」 女:「......マスタードとナッツ?」 男:「そう、マスタードとナッツをこうやって混ぜて。ほら、もう分かったろ」 md02.jpg :「あ! 分かった!」 :「いいことあるぞ~」 男&女「マスタード~ナッツ!」 ■材料 md03.jpg ・マスタード 適量 ・ミックスナッツ 適量 ・味付け海苔 適量 ■作り方 1、ミックスナッツとマスタードを適量ずつ混ぜる。 2、味付け海苔に乗せる。 3、できあがり! ■玉置メモ  ただでさえしょっぱいミックスナッツをさらにマスタードで味付けするため、かなり濃い味付けになるが、この濃さがビールやウイスキーのつまみにうれしい。  もちろん海苔がなければそのまま指でつまんで食べてもいいが、海苔に乗せることで、「お、海苔に乗っているね!(ノリにノッっているね!)」と、ノリノリで言えるので好ましい。 (文・写真=玉置豊) ●たまおき・ゆたか へんな料理研究、マイナーアウトドア、狩猟採取が趣味のWEBディレクター、ときどきライター。「デイリーポータルZ」、「地球のココロ」、「@ニフティ つり」など で連載中。 < http://www.hyouhon.com/>
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