大槻ケンヂさんの至言「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」(後編)

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前編,中編はこちらから ──じゃあ、須藤●気さんとかならいいですか? 大槻 そういうスピリチュアルっぽい感じな方向にも行かなくていいです。それよりスポーツとか、編み物とか、ボランティアとか......。 ──あ、編み物じゃないですけど、ニードルフェルトやりました! 大槻 なあにそれ? ──ほわほわの羊毛フェルトに、針をチクチクチクチク、千回二千回と刺し続けて......作業としてはブードゥの呪いのようなんでけど、それでお人形とかを作るんですよ。 大槻 あら、そうそう、それでもいいですよ。ようし分かった! ハワイアンキルトのカリスマがキャシー中島だから、ニードルフェルトのカリスマになろう。それでいいじゃん! ──でも、超気持ち悪い人形ができちゃうんですよ。ちゃんとお手本見て作ってるのに絶対そうならなくて......。 大槻 ああ......そうだった。出ました、小明ちゃんの話法が。僕が、「こうじゃない?」って言ったときに、「でもそうすると......」って転がしていく。もう、じゃあ自分で考えればぁ!? なんでそれをやめないの!? 「でも......」って、もう120回くらい君は言ってるよ!! 小明ちゃん、このまま三十路を過ぎると、もう冥府魔道ですよ。妖怪が生まれるんです。 ──いつの間にか妖怪になりつつあったのか......7年前にもアドバイスをしてもらったというのに......! 大槻 本当だよ、もう! 急いでキャラを変えようよ! 昔ね、プロレスラーで中西学っていう、すごい野獣バカキャラだった人が、急にスーツを着てインテリキャラになったことがあって、全然意味分かんなかったけど、それくらいの変身をやろう! ──そのキャラ変更、オーケンさん以外の誰に響いたんですか? 大槻 誰にも響かないよ。だからすぐに元に戻ったんだけど、プロレスラーってたまにやるのよ、そういうキャラ変えを。飯塚高史っていう、ルックスもよくて試合運びもうまいんだけど人気ないレスラーがいたのね。とにかく暗いのよ。で、その人が一度、J・J・JACKSっていう、「日本の陽気なやつら」っていうタッグチームを組んで、それが(笑)、もう(笑)、本当に(笑)、なんか(笑)、プロレス界の恥くらいに言われて(笑)、結局沈んじゃったんだけど、最近になって突然スキンヘッドにして、ひげを生やして、鉄の爪をつけて、リングアナを出てくるなりネクタイだけの裸にしちゃって結構ブレークしてるから、小明ちゃんもそのようにしてぼやきキャラをやめてみよう。......でも、キャラでやってるんじゃないもんね、染み付いちゃってるもんね。 ──そうですね、わりと意識せずに出ちゃってて......。でも、「ブレずに続けることが大事!」みたいなことも聞きますけど、キャラ変えって、そんなにしていいものなんですか? 大槻 キャラ変えは、これがダメだったら次はこのキャラで! って、どんどんやってく分にはいいんじゃない? 天功さんだっていいんじゃない? だって、引田天功さんからいろんな派生が生まれていくかもしれないし。北朝鮮、絶対いいって~。本物からオファーが来るまでやればよかったんだよぉ。引田天功からすり替わりで小明ちゃんになるとかさぁ。コロッケからの美川憲一現象ですよ、神無月からの武藤敬司とか、ふたりで営業回れたら世界中で活躍できたよう。 ──おこぼれで離島のひとつくらいもらえたかも? 大槻 もらえたよ! 絶対もらえて、あと、なんか勝手に移動するミッキーマウスとか......。 ──それはいらない! でも、以前、うちの母親が天功さんの朝風まり時代のアイドル動画を見て「あ、小明?」って、自然に私と間違えたことがありました。 大槻 だからそこだったんだよ! 天功さんにしたって、スタイルもいいから「でも結局、若い子より私!」っていう伸びしろがあるじゃん。で、小明ちゃんも、そのー、あのー、えー......そう! いろんな人に目をつけられて、とにかく天功でブレークだよ!! ──やっと私の人生にブレークが見えてきたよう......な? あの、私、全然まだグラビアアイドルあきらめてないですから。夢はグラビアアイドルですし。 大槻 う~ん、それは、おっぱい入れるのが一番ね。 ──急に巨乳になるんですか? 大槻 スリム巨乳最高。全然そう思う。ほしのあきさんだってそう、榎本加奈子さんだってそうだった。おっぱいさえ大きければ、最初の写真集は絶対売れるし。 ──私の写真集、おっぱいないせいか6割返本でした。 大槻 そう、おっぱいないからだよ。問題点はみんな分かってるじゃん。おっぱいにいくか、天功にいくかだよ。むしろおっぱい入れて引田天功のモノマネすればいいんだよ。そしたら後はいくらぼやこうといいよ。......そこだよ!! シンプルさ!! ──やっぱりおっぱいは偉大ってことですね! 前々回、みうらじゅんさんに相談させてもらったときに、「SPA!」(扶桑社)の「グラビアン魂」に出してもらおうと思って、私のデビューから現状までのエロスクラップを作ってアピールしたんですけど、「会話の途中にロフトプラスワンとかが出てくる女では抜けない」って却下されたんですよ。おっぱいさえあればもっと違った返事だったかも......悔しい!! 大槻 うーん、そうね。今『モテキ』とかでもプラスワンが出てきたりとか、サブカルの認知度が高くなってきてるから、一般ユーザーが「サブカルってなんだ?」っていうときに、「小明という女の子がサブカルでアイドルと称しているらしい」ていうのが耳に入れば......。 ──でも、趣味と知名度がメジャーじゃないってだけで、特にサブカルな知識が豊かなわけじゃないですよね、私。 大槻 また「でも」だ!! ああ~!! もうっ!! めんどくさいなあっ!! めんどくさいから売れないんだよぅ!! ──えぇー!! 大槻 そこだよう! あのさ~、捕まった加護ちゃんの彼氏の関係者みたいな人が言ってたけど、加護ちゃんの男は、加護ちゃんの前に華原朋美と付き合ってたのよね。その人が言ってたけど、やっぱり朋ちゃんはめんどくさいって......。 ──なんか、情報源が「BUBKA」(コアマガジン)とか「サイゾー」っすね(笑)。 大槻 バレちゃったぁ~っ!! うぅ、でも、そうなの、そう......。だから、もう、アイドルっていうのは、やっぱり彼女になってくれて従順に見える方がいいわけだから、めんどくさそうな子は、アイドル好きは嫌なんです! 世のグラビアとか見る人は、おっぱいがボンッとあって、エロそうにして、めんどくさいこと言わない子がいいんです! そりゃそうじゃん!? 男はみんなそうだよ! それは、台風のとき爺さんは川の様子を見に行くな、と同じくらい、重要なことですよ!! ──台風の時期は、恒例行事なのかしらってくらい、毎年見に行って持って行かれてますね。 大槻 きっと姥捨てみたいなことなのでしょう。あと屋根に乗っちゃうお爺さんも。そしてお婆さんは山で熊と戦う。 ──デンデラ~! 大槻 あはは、『デンデラ』すごいよねぇ(笑)。......話を戻すけど、そのぼやき話法の女性を矯正するにはどうすればいいのかな。全部肯定するのがいいのかなー。「でも私なんて......」って言われた後に、「本当だよ!」って、全部肯定で返す男子はどうなの? ──それちょっと嫌ですね、むしろ叱って、道を正してほしい。 大槻 あ、分かった! つまり叱ってほしいんだね! でも、正されちゃうと叱られないからぼやき続けるんだ! そういうことか! うん、分かった! だから常に漫才みたいに小明ちゃんがぼやいて、常にそれを肯定して、「そうじゃないよ!」って、ず~っとエンドレスでやってる夫婦生活みたいなのができれば、それが一番あんたは幸せなんだよ。そうすれば、アイドルでいたいなんていう戯言も言わなくなるよ。 ──え? 大槻 そんな世迷い言も、もう言わないと思う。 ──私がアイドルでいたいのは世迷い言? そんなバカな! でも、そんな彼氏がいたら素敵かも! いい人いないですかね~? 大槻 そいつを求めて旅をしたらいいと思う。屋久島とかにいるかもしれないよ。まぁ、どっかにはいると思うわ。とにかく、もう、アイドルでいたいなんて思わないように! ──いや、だから、全然あきらめてないですから! 大槻 まだそんな戯言を言っている。困ったなぁ。じゃあ、AKB48みたいに、ぼやきを48人集めてBYK48とか、天功似を48人集めたTNK48を作って、天功が48人で、まさにイリュージョン! とかやりゃいいじゃんよ。 ──どっちも、そんなにいたら壮観でしょうね~。 大槻 ......あとは、本当にぶっちゃけなアドバイスだけど、フツーにMUTEKIとか出たら? ──できれば嫌です。あと、誘われないです。 大槻 どうしろっていうのよ~! キ~!! もうね、年もごまかして、佐賀県あたりのゆるいご当地アイドルのオーディション受けなよ。で、落ちちゃってね、あはははは(渇いた笑い)。そのとき分かるんじゃないかな? 自分は何者かっていうのが。......以上! きついことを、俺は言ってやった! 帰る! ――えっ、ちょっ、待っ、あ、ありがとうございました......! (取材・文=小明) ●おおつき・けんぢ 1966年、東京都生まれ。ロックミュージシャン。87年に「筋肉少女帯」としてメジャーデビュー。一躍スターダムに上り詰め、「特撮」でも活動中。また、92年に処女小説『新興宗教オモイデ教』(角川書店)を発売。以降、文筆家としても多数の作品を著している。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
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小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第29回】 辛酸なめ子さんの至言「なんか、つい交尾の話とかしちゃうんです」(前編) 【第28回】 みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」 【第27回】 山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

2ちゃんサーバー管理会社にガサ入れ! 忍びよるネットの言論統制

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「週刊朝日」12月16日号
佳作 「東電がひた隠す福島第一原発吉田所長の『本当の病状』」(「週刊朝日」12月16日号) 佳作 「駐クロアチア大使『現地美女セクハラ事件』スッパ抜く!」(「週刊ポスト」12月16日号) 佳作 「警視庁がたくらむ2ちゃんねる撲滅作戦」(「週刊朝日」12月16日号)  今週は残念ながら賞をあげたくなるような記事がなかった。冬枯れといっては身も蓋もないが、このところ週刊誌は元気がない。野田佳彦どじょう総理が意外にしたたかで、TPP参加も消費税増税もやる気を見せ、それを新聞が後押ししているが、週刊誌は攻めあぐねているようだ。  週刊誌側にいわせると「野田では売れない」というのが一番の悩みだそうだが。  全体に低調な中でも、やや目立った記事を取り上げてみる。「朝日」は、暴排条例で勢いに乗る警視庁が巨大掲示板「2ちゃんねる」規制に乗り出したと書いている。  北海道・札幌の雑居ビルにガサ入れがあったのは11月24日早朝。この会社は「株式会社ZERO」という、2ちゃんねるのサーバー管理会社で、ガサ入れしたのは東京の警視庁だった。  10月下旬に樋口建史警視総監らの指示で各部署から精鋭の「ハイテク刑事」たちが集められたという。  精鋭ハイテクチームは早速「2ちゃんねる」をくまなくチェックし、「犯罪の萌芽となる事実」の洗い出しを始めた。  先のガサ入れは、麻薬特例法違反容疑。法律で規制されている薬物を買えるような環境を放置しておくことも「ほう助」に当たり、罪に問えるのだ。  年々、ネットの掲示板に違法行為と見なされる書き込みが増加している。警視庁から依頼を受け、ネット上の違法情報などの統計を取っている「財団法人インターネット協会」によれば、2011年度上半期の違法情報件数は1万9,286件で、前年同期よりも約4%増加しているという。  同協会はプロバイダーを通じて違法情報の削除を要請しているが、約42%は要請に応じていない。その半数以上が「2ちゃんねる」だといわれている。  ネットに対する規制強化は年々厳しくなってきている。ネット掲示板で違法な薬物の取引や、匿名だからと誰かを誹謗中傷することなど許されないのはもちろんだが、それを突破口にして、ネット上の言論表現にまで規制をかけようという強い「意思」が警察や国側に感じられる。  警察側が強気なのはこのような背景がある。 「国民がすぐに警察を頼ろうという姿勢、それを受けて警察が安易に刑罰権を行使しすぎていることに懸念を抱いています」(大貫啓行麗澤大学教授)  私見だが、日本はネットが健全に育つ前にさまざまな規制をして、かえってネット文化やネットジャーナリズムの発達が疎外されてきてしまった。  警察権力は、これは規制の対象だとハッキリとした指針を示し、それ以外のことは彼らの自主性に任せるのがいい。暴排条例もそうだが、やたら警察などがしたり顔して表に出張ってくるときは要注意である。  バルカン半島の小さな国・クロアチアは古くから親日である。そのクロアチアの首都ザグレブの中心地にある日本大使館が大揺れに揺れていると、「ポスト」が書いている。  それは田村義雄・駐クロアチア大使(64)のセクハラ疑惑である。田村の経歴は、大蔵省に入省後エリートコースを歩み、財務省関税局長、環境省に移り官房長、事務次官を歴任し、09年から現職に就いた異色の大使である。  日本の特命全権大使の中でも事務次官経験者は2人しかいないという大物。セクハラとはどういうものだったのか。  大使館に勤務している20代の美人事務員に対して、公用車に同行させ、クルマの中で抱き寄せて強引にキスをしたり、脚をなで回したり、抱きついて体に触ったというのだ。  彼女は半年間、セクハラに対して泣き寝入りするしかなかった。父親が休職中で一家の生活を彼女が支えていたからだ。  昨年11月に日本の外務省人事課宛に告発状が届いた。そこに大使のセクハラ行為が書いてあった。外務省が重い腰を上げ、今年の1月19日から21日まで、稲葉一生・監察査察官をクロアチアに派遣して大使館員全員の事情聴取を行った。  公用車の運転手は目撃した事実を証言し、当該の彼女も悩んでいたが、ついには語った。それに対して田村大使はこんなことをいったそうである。 「私としては、そんな(セクハラの)つもりはなかったが、そうだと言われれば不徳の致すところだ」  日本の大臣が追い込まれて辞めるときに使う常套語である。告発文書にはセクハラ以外にも、飲酒運転疑惑やカジノ好きなことまで書いてあったそうだ。  また、日本から来た知人との会食に報償費を使っていたことも問題視されたのだが、外務省が下した判断は、田村大使を一時召還して事情を聞いただけで、クロアチアへ返してしまったのだ。  アメリカやヨーロッパの先進国だったらそうはしなかったと、元外交官だった天木直人が言っている。  沖縄では、不平等な地位協定を盾に、在日米軍兵士が日本人女性を暴行しても日本で裁くことができずに帰国してしまうことなどへの批判が渦巻いている。  クロアチアの人たちがこの事実を知ったら、日本に対する見方が変わってしまうことは間違いない。大使を処分する権限を持つ野田総理はこの記事を読んで、事実だとしたら厳罰をもって臨んでほしいと思う。  福島第一原発の事故以来、日本人の命を守るために懸命な努力をした中のひとりが吉田昌郎所長であったことは衆目の一致するところであろう。  その吉田が12月1日に病気で退任してしまった。しかし、東電側は吉田の病名を個人情報保護のためだとして、言いなりになる大手マスコミの記者たちを言いくるめて、いまだに公表していない。  だが、福島第一原発の幹部に強いパイプのある「朝日」だから、やってくれているのではと期待を持って読んだが、内容はイマイチだった。  10月下旬にトイレで男が嘔吐していた。その男が吉田だった。吉田の異変は口コミで福島第一原発内に広がり、免震重要棟2階の緊急時対策室で休んでいるときもしばしばあったという。  吉田の異変はすぐに東電本社にも伝わり、かん口令が敷かれた。  吉田はしばしば東電本社と衝突した。3月12日、海水を入れるしかないと判断した吉田が、東電本社から「総理の許可を取っていないからストップするように」という指示があったとき、彼の独断で海水を注入し続けたのは有名な話だ。  福島第一原発はまだ安静状態ではなく、小康状態である。まだまだ楽観は許されないのに、現場を離れなければならない吉田の心中はいかばかりだろう。  剛毅な彼のことだから、よほどの病気でなければ現場を離れることをよしとしなかっただろう。だからこそ彼の病状が気になるのである。  原発事故以来、吉田が浴びてきた放射能は相当であろう。累計の放射線量はどれぐらいなのかを、東電は発表すべきだ。  「朝日」は福島第一原発関係者がこう語ったと書いている。 「フクイチ内に出回っている情報だと、肝機能が低下する病気か消化器系のがんだという人がいますが、病名は私たちも知りません。近く手術する予定があるともいわれています」  吉田は東電を退社したいと語っているという。吉田の病状は日本人全体の関心事である。個人情報保護などというデタラメな理由で吉田隠しをしている東電の隠ぺい体質を批判し、病状情報をスクープできるのは週刊誌しかない。期待しているよ!  「おまけ」に「週刊現代」(12月17日号)の「痴漢冤罪 警察も新聞も気楽に考えすぎていないか」を挙げておく。競艇選手・森下祐丞(26)が兵庫県迷惑防止条例違反で逮捕されたのは今年5月。森下は一貫して女性巡査の胸を触った痴漢行為を否認したまま神戸地検に身柄を送検された。11月15日に神戸地裁で下された判断は「女性巡査の証言の信用性には疑問がある」というものだった。  冤罪は晴れたが、それで一件落着にはならない。森下は判決が下るまでレースには出られないため、収入が途絶え、結婚したばかりだったが買ったマンションを解約せざるをえず、2人はそれぞれの実家で別居状態。無罪判決が出ても再起するのは最下位のクラスからとなり、賞金も減ってしまった。  事件を読売新聞大阪本社が実名で報じ、スポーツ報知は顔写真入りで断定的に書いた。  痴漢冤罪は、信頼性が担保できない被害者証言だけで逮捕できてしまう「条例」のために、一向になくならないと弁護士は語っている。  痴漢で捕まれば、無実を立証するのは、法廷関係者の間で「悪魔の証明」といわれるほど、不可能に近い。  私大職員だった原田信助(当時25)は、大学生3人組から痴漢の疑いをかけられ、激しい暴行を受け、警察官も痴漢と断定して新宿署に連行してしまう。取り調べは深夜に及び、翌朝、身柄をとかれた原田は地下鉄に飛び込んでしまうのだ。  遺族がその後、警察調書の開示を請求した。そこには被害者を名乗る女性が「見間違えた」と供述していた。  痴漢冤罪は疑いが晴れた後も、その人間を苦しめる。警察はもちろん、メディアが報じるときには細心の注意が払われなければならない。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
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大槻ケンヂさんの至言「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」(中編)

IMG_6712_.jpg前編はこちらから 大槻 嫌かぁ~。でも、まだ若くてきれいな娘さんがぼやいてるところに、あんまり伸びしろはないと思うよ。中森明菜とかもそうだったけど、ぼやいてるうちはいいの。けど、「ちょっと受けるかなー?」と思って自殺未遂とかすると、世間は一気に引いちゃうの。そういうのはダメですよぅ。 ──受け狙いで、自殺未遂はしづらいですよ......。 大槻 う~ん、そうだよな~。でもね、結局、小明ちゃんの性格は僕も似たところがあるからよく分かるんですけど、最初に不幸を前提とするんだよね。それによって、自分がいざ不幸な目にあったときのために、心にセーフティをかけてるんだよね。 ──あっ、そうです! 痛いのが嫌だから、転ぶ前にまず先に受身を取ってるんですよ! 大槻 それは、ある程度効果はあるんですよ。でも、本当に困った状況でそれをやってると、どうにもならなくなるんですよ。 ──どういうことですか? 大槻 結局、ポジティブシンキングで生きていかないと、人間は不幸を乗り越えられないんですよ。僕もまったくそうだったんだけど、サブカルの子にショートストーリーの四コマ漫画を描かせると分かるんです。みんなでわーいってピクニックやドライブに行きました。そしたらバーン! 事故で死にましたって漫画を描くの。 ──それしか浮かばないですよ。 大槻 でしょ? それは、深層心理が出ていて、あらかじめ不幸を想定することによって、起こるべき不幸を防御してるんだけど、それで防げることは限られてるの。本当に、もう生きるか死ぬかみたいな、それこそ東北の震災みたいのが来たら、絶対乗り越えられない。そういう人から折れていくの。やっぱり、ネガティブなものを自分のセールスポイントにすると、自家中毒に陥ってミイラ取りがミイラになるんですよ。そういうのを僕は26、7歳のノイローゼ時代に痛感してやめたんです、そういうの。だから、小明ちゃんは、まず不幸を前提としないで、いつも幸せが前にあると思って生きていく! ――お、おお......難しそうだけど、やってみます! ちなみに、なんでノイローゼになったんですか? 大槻 ネガティブシンキング。物事をネガティブに考えることから発生する、オタクサブカル者特有の思考が悪い方向に向いちゃったから......それを逆転したの。いいことないよ! そもそも、小明ちゃんはいつからそういう性格になったの? さかのぼってみようよ。 ──さかのぼると、幼い頃に、顔も頭も運動神経もいい姉と比べられ続けて、まず「どうせ自分は......」っていう卑屈な性格になって、そんなだから友達もできなくて、それで......。 大槻 (さえぎって)分かりました。アメリカの映画でよく、「幼い頃の家族のトラウマで......」ってパターンがあるんですよ、つまり、あなたはアメリカ人だね。 ――いえ、栃木生まれです。 大槻 いいから聞いて! そんな何十年も前の家族のことなんて、別にどうでもいいじゃん! 僕はね、実の兄の結婚式にも呼ばれなかった男だよ! ──えっ!? 大槻 あのね、お正月に実家に帰ったら知らない女の人が家にいて、ケンヂなんかより全然打ち解けてたんですよ。で、「誰だろ? 親戚の方かな?」と思いながら様子を見ていたら、これはどうも兄の嫁らしい、と。「あれ? お嫁さん?」って聞いたら、母親に「そうだよ。言わなかったかい?」って言われて、「言わなかったんだよ」って親父が言って、「あ、そうだった。あんた来ると面倒くさいから式に呼ばなかったんだわ」って(笑)。俺も、ショックより「面白い! いつかこれは絶対ネタに使おう」って。そんなもん! 家族なんてそんなもん! それくらいでちょうどいいのだから、トラウマはもう関係ないよ! ──家族って意外と冷たいんですね......。うちの姉もデキ婚するとき、私にだけ教えてくれなかったです......。 大槻 そうだよ、お姉ちゃんにとって妹なんてそんなもんなんだから、妹もお姉ちゃんなんてそんなもんだって思えばいいんだよ。そっからやり直そうよ。 ──そうですよね、いろんなところでネタにして回収しよう! 大槻 それもね~。たぶんね、小明ちゃんと親しくなると「書かれるんじゃないか?」っていう恐怖がみんなあると思うのね。 ──実際、変な暴露とかじゃなければ、面白いと思ったら書いちゃうかも......。 大槻 俺もそう。もう、いろんな人に嫌われて、書かなくなったよ......。筋少が復活するときに、復活に至るまでのお話を書こうと思ったんだけど、メンバーにね、「君はそういうふうに好き勝手に書くけど、書かれた方の気持ちを分かっていない」って言われて、それ以来、ブログにもメンバーの名前とかほとんど出さないし、書いたとしても「メンバー」としか書かない。親兄弟もそう。結局分かったことは、書かれて喜ばれるのは、まだ売れてない芸人さんだけ。それ以外はどんな人でも、「お前、こんなこと書いて、いい死に方しないよ」って言うよ。小明ちゃんも『アイドル墜落日記』(洋泉社)とか、怒られるよ、絶対。 ──確かに、前の事務所の人には送ってないです......。 大槻 でしょ? ただ思ったのは、紙ではわりと書いても大丈夫。なぜかというと、読んでないんだよ紙は、誰も! 悲しい! でも、ネットは読むんだよね。だから死に物狂いで紙に書いた原稿より、何もなしにツイートしたものが、何千倍もみんな読むんだよね、本当不条理だよ! ──それで1円も入ってこないで、下手したら変に拡散されて名声だけが落ちていくという。 大槻 そうなんだよ! うう~、俺ずっと「ぴあ」で連載してたんだけど、休刊になって連載がウェブに移行したの。そしたらそれまで何の反応もなかったのに、ウェブに移行した途端に「見ました!」「見ました!」って。だから、なんか怖いよサイゾーのウェブも。「大槻ケンヂ●●を罵倒!」とか、変な見出しとかつけないでよ。 ──大丈夫ですよ! っていうか、まだ全然ネガティブじゃないですか! 大槻 とにかく、小明ちゃんは今が転換期ですよ。僕もそのくらいだったし、鬱になりやすい時期ではあるんですよ。 ──最近、夜になると鬱々とした気分が悪化するので、寝酒とか飲んじゃうんです。今までお酒なんて飲まなかったのに。で、深夜ラジオ聴きながら寝落ち。あはは。 大槻 俺も聴いてるよぅ、TBSラジオの『JUNK』楽しいんだよねぇ、この間の伊集院さんのさぁ......じゃなくて! 結局、鬱っていうのは、集中力のある人がなるんですよ。その集中力が自分の暗い部分に集中しちゃうと鬱になる。だから、その集中力を拡散させるんですよ。 ――私、よく本とか漫画とか読んで気を拡散させてますよ! この間も根本敬先生の『果因果因果因』(平凡社)と月山きららさんの『おひとりさまの幸せな死に方』(長崎出版)を読んで......。 大槻 ......あのね、なんか方向性として、人から「なんだそれは!?」って言われない、ポジティブな趣味を見つけるといいのよ。よくスポーツバカって言うでしょ? あれは最高に素晴らしくて、スポーツをやって、人からなんのかんの言われないでしょ? それが根本さんのマンガだったらどう? 言われるでしょ? そっちに行っちゃいけないの! (後編につづく/取材・文=小明) ●おおつき・けんぢ 1966年、東京都生まれ。ロックミュージシャン。87年に「筋肉少女帯」としてメジャーデビュー。一躍スターダムに上り詰め、「特撮」でも活動中。また、92年に処女小説『新興宗教オモイデ教』(角川書店)を発売。以降、文筆家としても多数の作品を著している。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
5年後の世界 6年ぶりの新作です。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第29回】 辛酸なめ子さんの至言「なんか、つい交尾の話とかしちゃうんです」(前編) 【第28回】 みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」 【第27回】 山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

大槻ケンヂさんの至言「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」(前編)

IMG_6736_.jpg モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第30回のゲストは、ロックミュージシャンの大槻ケンヂさんです! [今回のお悩み] 「明確なビジョンがありません......」 ──わーい大槻さんだ! お久しぶりです! 唐突ですけど、初めて大槻さんと対談させてもらったとき、私、感極まって「結婚してください」って言ってたんですよね。あれから7年経ってもどちらも未婚ですし、そろそろ結婚して欲しいんですけど! 大槻ケンヂ(以下、大槻) え~? 僕と小明ちゃんとじゃマイナスとマイナスで、プラスになんないよぅ。よくないと思う(きっぱり)。 ──確かにマイナスにマイナスを足してもマイナスが増えるだけ......。でも、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』で私のTシャツ(ゾンビのデザイン)とか着てくれてたじゃないですか! 大槻 あ、それは違うの。そういう意味じゃないの。夏フェスに来ている若者に冷や水をぶっかけてやろうみたいな、「いちばん夏フェスにふさわしくないシャツはどれかな?」って、お家で選んだの。 ──え......そんな理由だったんですか? いや、えーと、ありがとうございます......? でも、大槻さん、今45歳じゃないですか。現状はどうなってるんですか? 大槻 現状? 老いていくなぁって......。 ――結婚とかしないんですか?(しつこく) 大槻 人といるのは苦手かも。家族という単位が得意ではないかもしんない。あのさ、小明ちゃんは志村けんさんとかに行きなよ。仲本工事さん、ぶーさん、あとすわ親治さんとか、ジャンボマックスとか、もう意味が分からないところに行こう。 ──私の結婚相手で奇をてらおうとしなくて大丈夫です! でも、若い奥さんもらった加藤茶さんが本当に幸せそうでうらやましいですよね。大槻さんもあと20年くらいしたら、17歳くらいのメイドさんとかと暮らすっていうのは? 大槻 それはあり! それはぜんぜんありなの、でも、そうもいかないやね~。 ──それは現状でもぜんぜん可能じゃないですか? 女の子いっぱい寄ってきそうですし! 大槻 あのね、40代っていうのは、一番、若い子にガツガツするのを恥と思う年代なんです。やっぱ、ちょっと分別のついた今、それをやっちゃどうなのよ!? って思う。女の子に寄ってきてもらっても、お金であったりバックボーンであったりを含めてのものだから......それは悪いことじゃないんだけどね、そんな自分をよしとするのがちょっと......俺はそうじゃないだろうっていう......。 ──真面目なんですね~。 大槻 真面目なの、それはなぜかって言うと、勃ちが弱くなってくるからなの。 ──え!? 下の話!? 大槻 勃ちが弱くなってくると、男はそう思うの。ところが、それを超えると、自分の培ってきた立場なりコネクションなりを、「どうぞ~すべて差し上げますよ~」っていう、おおらかな気持ちになれる。 ──それがカトチャン! ......大槻さんも、もうあと一周ですね! 大槻 そうなる前に死んでなければね~。 ――発言がおじいちゃん......! それはさておき、私は『グミ・チョコレート・パイン』(角川書店)を読んでからずっと大槻さんリスペクトの人生ですから、今日はそのへんの話をじっくりと......。 大槻 いや~、本当にね、最近、リスペクト慣れしちゃってね~。とにかく会う人会う人みんな僕をリスペクトしてくれるんだよ。こないだもスポーツジムの風呂で、いきなり「あ、大槻さん! 筋少には命を救われたんですよ~」って、軽ぅ~く言われて、「あ、そ~すか~」って、こっちも裸でさぁ。それでその人と脱衣所でまた会っちゃって......。あっちは「また頑張って命を救ってくださいよ~!」とか言ってたり、ちょっと尊敬が軽いのよ(笑)。 ──それはちょっと気まずそうですね~。 大槻 だからつまり、まとめて言うと......なんだっけ? そうだ、小明ちゃんと僕は良くないと思う! マイナスとマイナスで......。 ――そんなに嫌ならもういいです! えっと、じゃあ気を取り直して今日の相談なんですけど......。 大槻 あ、僕が相談に乗るの? なんでも相談してください。ふふふ。 ──いやぁ、大槻さんには他誌やイベントでも何度か相談に乗っていただいて......いつもすみません! この連載が始まってから、ずっと「大槻さんにお願いしよう」って話は出てはいたんです。でも大槻さんに相談しても、いつも「小明ちゃんは引田天功さんのモノマネをすればいいじゃない」としか言わないから......。 大槻 えっ!? だから、小明ちゃんはなんで天功さんを拒むの? それが分からない。だって伸びしろじゃん! ──伸びしろ、ですか? 大槻 そうだよ! そこからグッと引っ張ればいいのにさぁ! ──天功さんのモノマネして何を引っ張ろうと言うんですか! 北朝鮮ですか! 大槻 北朝鮮引っ張ってきたらたいしたもんじゃない。 ──確かに! でも、私不器用なんですよ。イリュージョンできるかなぁ。 大槻 文句が多いんだよぅ。ちなみに、この連載ではみなさんどんなことを話してるの? ──えーと、みなさんそれぞれ、告知絡みだったりして......。 大槻 あははは! 告知(笑)! ──すみません、人望がないもので、告知に絡めて無理やり相談させてもらってる感じです。だから、今回みたいに告知なしで出てくれる方は本当にありがたいです! 大槻 えっ、したいですよ! 告知できないの? でもまぁ、とりあえず真面目に答えましょう。まず、小明ちゃんはどうなりたいんですか? ──それが、特に「こうなりたい!」っていう明確なビジョンなしに歩いてきちゃったもんで......強いて言うなら、人気のグラビアアイドルになりたいです! 大槻 それがいけないんですよ。まず、明確なビジョンを持ちましょうよ。 ──え? いや、だから、グラドルに......えっと、大槻さんは25、6歳のときに、明確なビジョンありで走ってました? 大槻 あ~、そう言われるとちょっとな~。25、6歳でしょ? ぼんやりしてた。22歳でデビューして23歳くらいで突然ドカンと来て、24歳くらいでもう武道館に立っていたの。 ──恐ろしい人生ですね......! 大槻 そうそう、ジェットコースター人生だったから、僕もあんまりビジョンはないなぁ。常に不安はありますけどね。小明ちゃんはどうしたらいいんだろう。何か売りがなきゃね。 ──売り? 大槻 今は、その、ぼやき? ぼやきが売りになってるけど、ぼやきを売りにしてる"ボヤッキー"はもういるし。つぶやきシローとか。 ──岸部シローもいますね。 大槻 岸部シローもいるね。シローはぼやくね。あっ、"小明シロー"って名前にしたらよくない? "ボヤッキー・小明シロー"とか。あと"ボヤッキー・小明ちゃん"っていう、サンプラザ中野くんさんみたいな、「なんだろうその改名?」っていうのとか。あっ、そうか! "アイドル小明くん"は? いいよね!? そしたらみんなから「あ、アイドルさん」って呼ばれるし。 ──やだ......。 (中編につづく/取材・文=小明) ●おおつき・けんぢ 1966年、東京都生まれ。ロックミュージシャン。87年に「筋肉少女帯」としてメジャーデビュー。一躍スターダムに上り詰め、「特撮」でも活動中。また、92年に処女小説『新興宗教オモイデ教』(角川書店)を発売。以降、文筆家としても多数の作品を著している。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
5年後の世界 6年ぶりの新作です。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第29回】 辛酸なめ子さんの至言「なんか、つい交尾の話とかしちゃうんです」(前編) 【第28回】 みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」 【第27回】 山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

ジャニさんも一安心!? AKB48商法でSexy Zoneがデビュー曲1位獲得(11月下旬の人気記事)

ranking111202.jpg  今年も残すところあと1カ月になりました。この時期、恒例の話題といえば『NHK紅白』とレコード大賞。とくに『紅白』は、10月に施行された東京都暴力団排除条例の影響がどれくらいあるのかと世間の注目を集めてみましたが、フタを開けてみれば例年通りの顔ぶれ。それに芦田愛菜ちゃんやK-POP勢が加わり、面白味も新鮮味もないメンツが勢ぞろい。これぞ、"THE 日本の年越し"です。  そんな大みそかを指折り数えて楽しみにしつつ、11月下旬の日刊サイゾー人気記事ランキングをチェックしていきましょう! 第1位 「YOUたち、なんで2位なんだ!?」AKB商法を丸パクリのジャニーズSexy Zoneが大ピンチ 商法効果で見事1位ゲット! 第2位 松嶋菜々子『家政婦のミタ』絶好調! 切り捨てられた"親友"酒井法子は何思う これが芸能界の天国と地獄。 第3位 「年間数千万で愛人契約!」大王製紙元会長・井川意高容疑者の逮捕に脅えるグラドルたち 今までいい思いしてきたんでしょ! 第4位 「一桁寸前......」視聴率垂直落下の『南極大陸』TBSとジャニーズの醜い癒着 さらば、ジャニーズ! 第5位 元極心幹部の実名"報復宣言"に島田紳助が戦々恐々! 国外逃亡も? 自分で蒔いた種。 次点 明石家さんま激怒! 愛娘・IMALUがあの"いわくつきの男"と交際続いていた! ニュースになるだけよかったね。 次々点 フードライターは店側とズブズブの関係? 「飲食業界ムラ」の闇を辛口評論家が暴く! 日本社会はどこもかしこもズブズブ。

"ファスト風土"を舞台にした犯罪喜劇 J・アイゼンバーグ主演『ピザボーイ』

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代理犯罪を命じられたニック(ジェイシー・アイゼンバーグ)たちは、
モデルガンを片手に銀行に押し入るはめに。
 『ソーシャル・ネットワーク』(10)の大ヒットで注目の若手俳優に躍り出たジェシー・アイゼンバーグ。最新主演作『ピザボーイ 史上最凶のご注文』は、『ゾンビランド』(09)でウマの合ったルーベン・フライシャー監督との再タッグ作となる。『ゾンビランド』はゾンビが大量発生した終末世界を背景にした、アイゼンバーグ扮する童貞くんの爽やかな青春コメディだった。アイゼンバーグのほか、共演したエマ・ストーンは現在公開中の『ラブ・アゲイン』や2012年公開の『アメージング・スパイダーマン』のヒロインに抜擢され、セクシーな金髪ゾンビを演じたアンバー・ハードも『ザ・ウォード/監禁病棟』(10)、『ドライブ・アングリー3D』(11)などで主演を務めている。若手俳優たちが続々とジャンプアップした縁起のいいゾンビ映画だった。そんなゾンビパロディに続く本作は、サスペンスの王道であるタイムリミットものとバディアクションを合体させたもの。米国の地方都市で暮らすフリーターが、過去のB級映画を模倣した代理犯罪に右往左往する姿を描いている。  ピザ屋の宅配係ニック(ジェシー・アイゼンバーグ)は、バイト中に事件に巻き込まれる。郊外の廃車置き場までピザを届けに行ったところ、『猿の惑星』(68)のマスクを被った2人組の男に拉致されてしまったのだ。この2人組は爆弾づくりが趣味のニート野郎。アカデミー賞受賞映画『ハートロッカー』(08)の"人間爆弾"みたいにニックに時限爆弾を巻き付けてしまう。爆弾魔コンビは「10時間以内に、10万ドルを用意しろ」という。映画『ニック・オブ・タイム』(95)や『60セカンズ』(00)の悪党のような代理犯罪を企んでいるらしい。自分たちの手を汚さずに、他人のニックに危ない橋を渡らせようという姑息なヤツらだ。しかも、10万ドルという金額がハンパだ。
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ニックとは幼い頃からの付き合いとなるインド
人のチェット(アジズ・アンサリ)。絶縁中
でも親友のためなら、ひと肌脱ぐぜ!
 ニックはいつもつるんで『リーサル・ウェポン』(87)などの古いDVDを一緒に観ていた幼なじみのインド人チェット(アジズ・アンサリ)に助けを求める。B級映画好きな2人が思い付いたのは、傑作アクション映画『ハートブルー』(90)のサーファー強盗団を真似てマスクを被って銀行を襲うというもの。ちなみに『ハートブルー』と『ハートロッカー』は同じキャスリン・ビグロー監督作品だが、シリアス調の『ハートロッカー』にはニックはまるで興味がないらしい。かくしてユダヤ系&インド系のマイノリティーコンビとニートな爆弾魔コンビ(ダニー・マクブライド、ニック・スウォードソン)という2組の"ダブル"バディものとして、ドラマは紆余曲折しながら転がっていく。  ニックたちの暮らす街は、ミシガン州にある地方都市。若者たちが遊ぶ場所はなく、あるものいえばファストフード店くらい。ベストセラー『下流社会』(光文社新書)の著者である消費社会研究家・三浦展氏が提唱するところの"ファスト風土化"されてしまった街だ。当然ながら地元には、若者たちが就職できる職場はほとんどない。ニックは気の合わない上司のもとでピザの宅配バイトを仕方なく続け、チェットは教員免許を持っているものの非常勤の講師で我慢している。ニックの恋人は職を求めて大都市へ出ていくという。本当はニックに止めてほしいが、しがないフリーターのニックには止めることができない。ファスト風土化された街ゆえに、すでに血縁・地縁は消滅してしまっている。ニックの両親はずいぶん昔に離婚してしまった。ニックがピザを届ける先の家庭も、子どもたちが留守番をしていて大人の姿はない。子どもたちはそんな生活に慣れているようだ。唯一、爆弾魔コンビの首謀者には同居中の父親がいるが、元軍人である父とニートな息子との関係が良好なわけがない。この親子関係のもつれが事件の発端となる。三浦氏いわく、短絡的な犯罪が多発するのも匿名性の強いファスト風土の特徴らしい。
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こちらは小太りな悪党コンビ(ダニー・マク
ブライド、ニック・スウォードソン)。かくして
"ダブル"バディムービーとして話は展開。
 ファスト風土を舞台にした本作の隠れテーマは、"共通言語としての映画"である。家族とバラバラに過ごし、幼なじみ以外とは近所の住民たちとの付き合いもなく、自室に引きこもるように暮らしている主人公たちは、B級映画を媒介にしてコミュニケーションしている。ニックたちは『リーサル・ウェポン』シリーズのタフな主人公に憧れ、また男の友情を学んだ。一方の爆弾魔コンビは、ホームシアターに映し出された『13日の金曜日』の殺人鬼ジェイソンを一緒にレイプすることでお互いに唯一無二なバカ友であることを確かめ合う。街がどんどんファスト風土化されていく中、彼らにとってアクション映画やホラー映画が数少ない遊び相手であり、人間関係を学ぶ教材でもあったのだ。B級映画の銃声や爆裂音を子守唄代わりに、彼らは大きくなっていった。  このように紹介すると『ピザボーイ』を社会派映画と勘違いする人もいそうだが、シリアスさを微塵も感じさせないエンターテイメント作品に仕立てているのがルーベン・フライシャー監督のいいところ。同じミシガン州を舞台にしたコーエン兄弟の『ファーゴ』(96)によく似た犯罪ドラマだが、コーエン作品のような格調の高さとも無縁で、ひたすら2組のバディたちのバカさ加減がゆるい笑いを誘う。前作『ゾンビランド』同様に、きっちり脚本を練った上でのゆるゆるさなので退屈させない。エディ・マーフィー&ニック・ノルティ主演『48時間』(82)ばりのカーチェイスで盛り上がるクライマックス後、エンドロールにはとっておきのオチが待っているのでお見逃しないように。尻尾にまでアンコが詰まったタイ焼きのように、上映時間ギリギリまでぎっしりバディムービーへの愛情が込められているのだ。 (文=長野辰次) pizza04.jpg 『ピザボーイ 史上最凶のご注文』 製作/ベン・スティラー 監督/ルーベン・フライシャー 脚本/マイケル・ディリバーティ 出演/ジェシー・アイゼンバーグ、アジズ・アンサリ、ダニー・マクブライド、ニック・スウォードソン 配給/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント PG12 12月3日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー <http://www.pizza-boy.jp>
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●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX [第146回]"正義のゾンビ"が犯罪者を貪り喰う! イラク戦争奇談『ゾンビ処刑人』 [第145回] "時代の寵児"の未ソフト化作品上映!「松江哲明グレイテスト・ヒッツ」 [第144回]原発事故を描いた『カリーナの林檎』と今関あきよし監督の背負った贖罪 [第143回]"窮屈なモラル"を脱ぎ捨てた裸の女たち 園子温監督の犯罪エロス『恋の罪』 [第142回]ノーベル賞作家・川端康成が夢想した新風俗『スリーピングビューティー』 [第141回]横暴な上司は有志社員が制裁します!『モンスター上司』のブラックな笑い [第140回]"クソみたいな社会を変えたい!"高校生テロリストの凄春『アジアの純真』 [第139回] うつ病なんかヘーキ!? 宮崎あおい主演作『ツレがうつになりまして。』 [第138回]"神話"が生まれる瞬間を目撃せよ! 人類への黙示録『猿の惑星:創世記』 [第137回]刑務所で食する至高の味『極道めし』ヒロインの後ろ姿に、むせび泣き! 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"連載を一度も休まなかった"「週刊現代」だけが知る故・立川談志の晩節

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第1位 「さよなら、談志師匠 がんと闘った『最後の日々』」(『週刊現代』12月10日号) 第2位 「ボーナスは『安すぎる日本株』を買え!」(『週刊ポスト』12月9日号) 第3位 「東国原英夫前宮崎県知事『まな板の上で開チン』写真」(『フライデー』12月9日号)  大方の予想通り橋下徹が大阪市長選で大勝した。大阪府知事の方も維新の会の松井一郎が大差で当選して、大阪は"独裁者"橋下の天下になった。  景気の悪化で失業率が高い大阪市民が、誰でもいいから今の状態を「チェンジ」してくれる人間に一票を投じた心理はよく分かる。  だが、彼がやろうとしている教育改革や生活保護費の見直しは、偏狭な教育の押しつけや財政再建の名の下に弱者を切り捨てることにつながらないだろうか。  これまでは、改革が思うように進まないのは平松邦夫市長のせいだと言い訳できたが、これから本当の手腕が試されるのだ。政権交代とだけ言い続けて政権をもぎ取った民主党のその後の惨状を見るにつけ、橋下強権政治にはちょっぴりの期待と、大いなる不安がある。  私の畏友・宮崎正弘がメルマガで大阪「都」構想をこう批判している。 「都という不遜な呼称を無造作に用いる、その語感と歴史認識への大いなる疑問である。大阪には嘗て浪速宮がおかれ、中世の都があった。信長が敵対しても落とせなかった大阪城は石山本願寺、一向宗の聖域であり、宗教の中心地だった。その後、秀吉は石山本願寺跡に壮大な大阪城を構築し、天下に号令を発する政治都市とした。だが都は京におかれたままだった。家康は政治中枢を江戸に移したが、京に天皇はおられたままだった。すなわち都とは、天皇陛下のおすまいがある場所を指す」  さて、その橋下に食らいついておこぼれにありつこうとしている宮崎県前知事でタレント・そのまんま東の仰天写真が今週の第3位。  2006年6月に撮られた写真だというからかなり古いが、二度と見たくないほどド迫力、かつ醜悪な写真である。  この時期は、東が「地方自治を実践する」といって早稲田大学で政治を学んでいた。知り合いになった政界関係者や官僚、政治に興味を持つ若者たちを自宅マンションに呼んで「勉強会」と称した呑み会をよくしていたそうである。  そんな勉強会の最中に撮影されたものだ。私の周りにも呑むと裸になって騒ぎ狂う連中は少なからずいる。故・立川談志さんは、彼を慕ってくる芸人、歌舞伎役者、歌手に、酒を呑んでいる席で「裸になれ」と命じていた。そういわれて素っ裸になれない奴は一流にはなれない、それが談志流人間観察術だった。  だがこの写真はそうではない。その日開かれた勉強会には、東が交際していたMさんという女性も来ていた。彼女は大手商社社員夫人だが、東との交際はMさんが大手都銀の独身行員だった頃からで、結婚後も関係は続いていた。  Mさんは結婚してからも、家庭でもめるたびに東のところへ転がり込んで、数カ月単位で居続けることがあったそうだ。  問題の写真が撮られた日、Mさんは参加者の目の前で「なんであんたは他の女に手を出すの!」と東を叱責し、その怒りが次第にエスカレートしていった。  防戦一方だった東が、彼女に向けて「だったら、(浮気をしないという)証拠をこれから見せてやる」と啖呵を切り、まな板を取り出して全裸になり、自分のイチモツをそこへのせ、包丁で切る真似をした。それを参加していたメンバーが撮って盛り上がったそうである。  その後、Mさんは夫の海外赴任でシンガポールへ行った。選挙に出るにあたってスキャンダルになることを恐れた東は、自らシンガポールへ飛んで関係を精算したそうである。  この写真は東という男の品性を丸ごと写し出している。不倫相手から責められ、開き直って真っ裸になった男の無様な写真を見て、県知事に彼を選んだ宮崎の人たちは、どう思うだろうか。  私は株とかのマネーゲームにはまったく関心がない。競馬は毎週やってはいるが、賭け金は雀の涙ほどである。  実は、これまで2回だけ株を買ったことがある。もはや時効だから話すが、一度は野村證券の某部長に勧められて二部上場の聞いたこともない会社の株だった。  2度目は、政商といわれ仕手株で大儲けしていた頃の某氏に言われて、仕方なく買わされた。これも知らない会社の株だったが、2度とも数日のうちに倍以上値上がりしたのだ。  そのわずかな経験で、2度と株はやるまいと決めた。大手証券会社や大物仕手筋が巨額なカネを動かして株価を左右する世界では、個人がいくら頑張っても勝てるわけはない。それよりもわずかなカネを握りしめて競馬場へ行く方が自分の身の丈に合っていると思ったからだ。  第2位に「ポスト」の株の記事を取り上げたのは、もし日本株を買うのなら、先日日本に来た投資家ウォーレン・バフェットが言っていたように、今なのかもしれないと、しばらく前から思っていたからである。  私には投資する資金はないから、客観的に見ることができる。これは競馬も同じである。馬券を買わずに予想すると的中率は格段に上がる。それが馬券を買い出すと欲との2人連れになるから、あらまほしい馬券ばかり買うようになって、最終レースが終わるととぼとぼとオケラ街道を歩くことになるのだ。  「ポスト」が言うように、日本企業の内部留保は257兆円もある。これは史上最高レベルだ。円高にも、すでに多くの輸出企業では対応ができている。なのにメディアは、不景気は自分たちの裁量が増えるから大好きな官僚たちに踊らされ、そうした情報しか受け取れない国民は、重税にも給与カットにも「仕方ない」と諦めてしまっている。だがその裏で、政・官・財・報の既得権益者たちが大笑いしているというのである。  では、どの銘柄を買うのか。個人投資家向けに投資情報を提供する「カブ知恵」の藤井英敏代表が5つの条件をクリアした銘柄39を紹介している。  5つの条件とは、時価総額300億円超、ROE(自己資本利益率)7%以上、PRB(株価純資産倍率)1.0倍以下、予想配当利回り2.0%以上、過去3年平均売上高成長率5%以上。  5銘柄だけ抜き書きしてみる。「サッポロホールディングス」(株価286円=以下同じ)「旭化成」(444円)「コスモ石油」(195円)「三井金属鉱業」(178円)「日産自動車」(666円)  いかがだろうか、ボーナスでなくても、ポケットマネーで買えるほどたしかに安い。あとは自己責任でどうぞ。  立川談志師匠が亡くなった。予想したことではあったが、以来、テレビ、新聞、雑誌で師匠の落語とその生き方が取り上げられ、あらためて立川談志という人間の大きさと、いなくなってしまった寂しさが広がっている。  私は大学時代から立川談志が好きで、紀伊國屋ホールや寄席に聞きに行っていた。親しくお付き合いするようになったのは40を過ぎてからである。  こんな思い出がある。私が「フライデー」の編集長だったとき、「幸福の科学」と大騒動があり、歌手の小川知子や直木賞作家の景山民夫ら信者たちが、講談社の前をデモする姿が毎日のようにワイドショーで放送された。  心配してくれた談志師匠が、景山と仲直りしないかと言ってきた。有楽町のマリオンでやる「ひとり会」へ景山を呼ぶから、一緒に舞台へ上がってくれ。そうすればオレが奴に話すというのだ。  立川流にはBコースというのがある。ビートたけしや景山はそのBコースで、談志は彼らの師匠ということになるから、落語の世界で師匠は絶対的な存在である。  厚意はありがたくいただいてお断りしたが、そのあとに景山は自宅で風呂に入っているとき火事が出て亡くなってしまったという。  「フライデー」編集部にビートたけし軍団が殴り込んだ事件のあとも、たけしとの仲を取り持とうかと言ってくれた。懐かしい思い出である。  「週刊現代」の編集長のときには、談志師匠に「談志100選」を連載してもらった。師匠が選んだ名人上手を毎回取り上げ、それに山藤章二画伯の絵を付ける豪華な連載だった。これは講談社から本になって出ているが、師匠も大変喜んでくれて、会うたびに「あれはオレの会心の作だよ」と言っていた。  一昨年の暮れ、上野の鰻割烹伊豆栄梅川亭で少人数で「談志を聴く会」を、作家の嵐山光三郎と共同で開いた。この頃は体調が悪く、トイレに行くのも障子を伝い歩きしてやっとだった。  にわかごしらえの高座へも弟子に手伝ってもらって何とか上がったが、座っているのが辛くて、ついには足を前に投げ出してしまうほどだった。  ダンディな師匠には辛かったに違いないが、1時間半ほどジョークから噺のさわりを、出ない声を振り絞って語ってくれた。  これが最後の高座になるかもしれないと、そのときは心の底で思っていた。  だが、年が明けて、あれだけ嫌いだった病院に自ら入り、毎日やっていたビールとハルシオンを飲むことを断ち、奇跡のように体調がよくなってきた。  もう一度高座で落語をやりたい、その一念がそうさせたのだろう。  立川志らくたち弟子の落語会へも出かけて、ジョーク集をやっては客を喜ばせた。そして昨年暮れの読売ホールで、これも奇跡のように見事な「芝浜」を演じたのだ。  満員の観客は感動で動けなくなり、師匠もしばらくはジッとして余韻を楽しんでいたという。  年が明けても順調そうだった。しばらく大丈夫かもしれないと思っていたのだが、病魔は確実に体を蝕んでいたのだ。  「現代」で師匠の息子は、昨年11月に医者から咽頭がんが再発していることを聞かされていたと話している。  声帯摘出がベストだと医者は言うが、それを父がよしとするわけもないから、告知しなかった。だが、暮れに告げると、予想通り手術はしないという答えが返ってきた。「プライドが許さねぇ」と言ったそうだ。  しかし今年3月になって切開手術を決断した。そのため、話せない、食べられないために、ほとんど寝たきりの状態になってしまう。  筆談でやり取りするしかない。「立川志らくがとってもよくなってきた」と身内が話すと、そうかそうかと喜びながら、「でも、オレが一番」と書いてよこしたそうだ。  10月27日に容体が急変する。ほとんど意識が戻らないまま11月21日に永眠。  「現代」には私が仲介して始まった連載「談志の時事放談 いや、はや、ドーモ」があるだけに、他誌の追悼特集を圧倒している。  驚くことに、この連載は一度も休んでいない。苦しい中でも乱れる字ながら書き続けてきたのである。  病気には一度も触れていない。珍しく10月の終わりの原稿で「女房(ノン)くんのこと」と、奥さんのことを書いている。 「ある時、俺が怒った。そのときの態度がよかった。"怒られちゃった"。可愛いの何の、俺、この一言でこの人を嫁さんにと決めてよかった」  書いておきたかったのだろう。  「現代」には、病状に触れているため、身内が担当者に渡さなかった原稿が掲載されている。海が好きだった師匠が、各地の海の思い出を書き綴っているのだが、最後にこう書かれていた。 「もう無理だ。家元、ノドに穴をあけられ喋れず、唯、家でじっとTVを見ているか、こんな文章を書いているだけになったのだ。人間、何が来るかは判らない。まさか喋れなくなるとは思わなかった。手術は断るべきであった。おまけに胃袋に管で食事を入れるだけ。そうなると味覚もない。その前に食欲がわかない。何だろう。生きる『シカバネ』そのまんまである。(中略)誰かが昔、云った。談志さんは何も云わなくてもいいのですよ。高座に座っててくれればネ。昔、俺も同じような事を志ん生に云ったのだ。勿論本気で云ったのだが。手前ぇがそうなるとは、つゆ思わなかった......」  私もそう言った。高座で寝ててもいいから生きていてくださいと。  モノクログラビア最後のページで、自宅近くの根津の銭湯で湯に浸かっている写真の表情がとてもいい。「銭湯は裏切らないね。いつ行っても絶対に気持ちイイ」。そう、その通りですね、師匠。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
立川談志プレミアム・ベスト 落語CD集「芝浜」 よそう、また夢んなるといけねぇや。 amazon_associate_logo.jpg
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オカルトやホラーを家族で楽しむために「2012年 ハルマゲドン商法」を討つべし

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UMA、心霊現象、都市伝説、オカルト......科学や情報技術が発達した現代でも、今なお話題に上がり続ける真贋不明な有象無象を、"摩訶不思議"のオーソリティー・山口敏太郎が縦横無尽にぶった斬る!  相変わらず、世の中は「2012年人類滅亡」「2012年宇宙人襲来」というバカげたキャンペーンで溢れている。筆者もオカルト作家という立場上、多くの人たちから、この"2012年問題"について聞かれることが多い。  確かに、奇妙なことに多くの予言が2012年に照準を絞ったかのように、この年の人類滅亡や、この年に重大な危機が訪れることを警告している。一番有名なのは、マヤ暦の予言である。  実は、マヤ文明が使用していた暦は、2012年12月21日(12月22日説、12月23日説もある)に終焉を迎えるとされており、それ以降の暦がないのは、人類の歴史が終わるからだと言われている。マヤの暦には、1番目の太陽の時代から数えて、5番目の太陽の時代まであり、現在がちょうどその5番目の太陽の時代に当たるとされている。  他にも伯家神道の言い伝えで、伯家神道の伝授がなされていない天皇が即位してから100年後に日本の国体に大きな変動があると言われており、1912年の大正天皇が即位してからちょうど100年目の2012年がその年だとされている。  また、オーストラリアから世界中に広がった情報で、フォトン・ベルトという「高エネルギーフォトン(光子)」がドーナッツ状の帯になっているものが地球に迫っているという説も唱えられている。地球は約1万年に1回の周期でこのフォトン・ベルトの中に突入しており、前回の突入時には、ムー文明やアトランティス文明が滅びたとされており、今回も地球上の文明が滅びるのではないかとうわさされているのだ。  このようなさまざまな予言のベクトルが2012年を指していることから、人々の間で"2012年問題"に対する恐怖心が蔓延しているのだ。  だが、まったく恐れることはない。このような2012年の予言はまったく根拠のないことだからだ。  例えば、マヤの暦だが、5番目の太陽の時代で途絶えているのは事実だが、その後は1番目の太陽の時代に戻るだけである。つまり、マヤの暦は途絶えているのではなく、何度も繰り返していく循環型の暦なのだ。  また、伯家神道には、"伯家神道の伝授がなされていない天皇が即位してから100年後に日本の国体に大きな変動がある"という予言はなく、単に恐怖をあおるだけの"インチキオカルト雑誌"の捏造に過ぎない。  また、フォトン・ベルトに至っては、女子高生がオーストラリアの雑誌に投稿した、妄想と憶測たっぷりの論文が元ネタである。しかも、この女子高生は母親から聞いた内容をまとめ、その母親は恋人の米国人が話した内容を娘に伝えたと言われている。言ってみれば、母親が彼氏から聞いてきた都市伝説を、娘に披露し、それが雑誌に載っただけのことである。  このような恐怖をあおるだけの2012年予言を、筆者は「2012年ハルマゲドン商法」と呼んでいる。メディアとは、情報伝達であると共にビジネスではあるが、他人の恐怖につけ込んで雑誌や本を売ってはならない。  いくらエンターテインメントやメディアの世界といえども、各企業が情報発信者としてコンプライアンスの遵守に努めている中で、このような無責任で、恐怖心をあおるだけの予言を垂れ流す雑誌や作家は断固として糾弾したい。我々は、ノストラダムスの予言に振りまわされた1999年問題や、ハルマゲドン思想にとりつかれたオカルト妄信者たちが引き起こしたオウム真理教事件を忘れてはならない。  オカルトやホラーはあくまで創作物やエンターテインメントの要素として、家族で安心して見られるものにしなければならない。筆者こと山口敏太郎は、常にそういうイデオロギーで活動してきた。2012年の人類滅亡とは、今まで散々恐怖を撒き散らし、商売にしてきたインチキ野郎たちが滅亡する年なのだ。 (文=山口敏太郎) yamaguchibintaro200.jpg ●やまぐち・びんたろう 1966年7月20日生まれ、徳島県出身。血液型AのRHマイナス。作家・漫画原作者・ライター・オカルト研究家などさまざまな肩書を持つ。UMAや心霊・都市伝説など、あらゆる不思議分野に精通する唯一のオールラウンドプレイヤー。
大予言検証2012年人類滅亡は訪れるのか!? 仰天! amazon_associate_logo.jpg
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万能味噌を使った魔法の料理「西京の相性は黄身(最強の相性はキミ)」


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料理の数だけダジャレがある――。ダジャレをこよなく愛する男が考案する、笑えるおいしいレシピ。  「明後日の夕飯、俺に作らせてよ」  「もちろんいいけど、ずいぶん先の話ね」  「これで作りたい料理があるんだけれど、それは2日前から仕込まないといけないんだ」 IMGP2712.jpg  「あら、西京味噌を使うの? 何ができるのかしら」  「これを日本酒と合わせて、豚肉と鮭に塗ったら準備完了。もう一品は......秘密にしておこうかな」 IMGP2731.jpg  「西京漬けね。ありがとう、私の大好物よ!」 ――そして2日後  「よし、ちょうどよく漬かったぞ。西京味噌をよく拭き取って、魚焼きグリルで焼けば出来上がりだ」 IMGP3882.jpg  「あら、おいしいじゃない。西京味噌って鮭だけじゃなくて、豚肉との相性もいいのね」  「そうなんだ。実は魚でも肉でも、大抵のものと相性がいいんだよ。でも一番は、これ」 IMGP6333.jpg  「え、卵の黄身? これも西京漬けなの?」 父&母 「そう。僕にとって、西京漬けの相性は黄身が一番なんだ。このメッセージ、受け止めてくれ!」  「メッセージ?......分かった!」 父&母 「西京の相性は黄身(最強の相性はキミ)が一番!」  「味はどうだい?」  「えー、グー(エッグ)!」 ■材料 ・西京味噌 適量 ・日本酒 適量 ・卵黄 適量 ■作り方 1、西京味噌に日本酒を混ぜ、柔らかくしておく。 2、皿に入れてガーゼを敷き、へこみを作って卵の黄身だけを入れる。 IMGP3734.jpg 3、ラップをして、冷蔵庫で2日程度寝かせる。 ■玉置メモ ・卵黄の西京漬けは、古い卵だと黄身がすぐつぶれてしまうので、新鮮な卵を使うのがコツです。西京味噌で黄身をサンドするやり方もありますが、それだと黄身が割れてしまうことが多々あるので、この方法が無難です。 ・肉や魚を西京味噌で漬ける場合、塗るようにして作ると、味噌が少量でできます。黄身を漬けた後の西京味噌で作ると経済的。 ・味噌漬けは簡単にできる上、ほとんどのものがおいしくなる魔法の料理です。漬ける時間や味噌の種類を変えて、最強の味噌漬けを探してみてください。 (文・写真=玉置豊) ●たまおき・ゆたか へんな料理研究、マイナーアウトドア、狩猟採取が趣味のWEBディレクター、ときどきライター。「デイリーポータルZ」、「地球のココロ」、「@ニフティ つり」など で連載中。 < http://www.hyouhon.com/>
最高級鶏卵 タウリンの里 6個入×12パック たかが卵。されど卵。 amazon_associate_logo.jpg
■男のダジャレレシピ・バックナンバー 【第19回】旬のサンマをギニア風に「イイコブ、ニコム、サンコン(イッコン、ニコン、サンコン)!」 【第18回】永谷園で作る秋の味覚「松タケご飯(まつたけご飯) 」 【第17回】アジ釣りで大漁! 「アジしめちゃいました(味占めちゃいました)」 【第16回】うなぎと乗り切れ! "ダシ"が違う夏のひつまぶし 【第15回】夏にピッタリ! 旬の魚で手軽にできちゃう「狂う水(クールビス)」 【第14回】蒸し暑い時期にピッタリ! 梅干しの酸味が効いた「上を向いて歩こう(梅と麦とアルコール)」 【第13回】レストランにも行きたくない出無精なあなたに「大型連休ギュウギュウ詰め(O型レンコン牛牛詰め)」 【第12回】旬の素材が盛りだくさん「ネギに大葉 ヤマウド・ノビル 初鰹(目には青葉 山ほととぎす 初鰹)」 【第11回】スタミナ満点! よくばりどんぶり「ごはんと胃・レバー・牛たくさん(ゴホンと言えば、龍角散)」 【第10回】甘党にはたまらん!  「オリゴ糖、黄身と和えて、ようかん食った(ありがとう、君と逢えて、よかった)」 【第9回】捌けなくても大丈夫! 包丁要らずのカンタン鍋「捌き無知鍋(サバキムチ鍋)」 【第8回】惚れてしまいそうな大人の味「バーレーン・タイ キッシュ(バレンタイン・キッス)」 【第7回】3分で出来るお祝い料理「脂肪コーン、5を書く!(志望校合格)」 【第6回】正月ボケに効果てきめん「意外! タイなら七臭粥(胃が痛いなら七草粥)」 【第5回】気分次第でアレンジ可能「麻婆茄子! 干し芋乗っかっちゃう!(まーボーナス! 欲しいもの買っちゃう)」 【第4回】三つの味が楽しめる豪華ディナー「三択ロース(サンタクロース)」 【第3回】ぜいたくの極み! 「いい肝のカワハギのいい肝ばかり(『いきものがかり』のいきものばかり)」 【第2回】ひと手間かければ豪華な一皿! 「タンカレー ナンバナナ天(タンカレー No.10)」」 【第1回】甘くて辛い 大人のおつまみ「マスタードナッツ(ミスタードーナツ)」

"正義のゾンビ"が犯罪者を貪り喰う! イラク戦争奇談『ゾンビ処刑人』

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イラクで戦死した米兵が"アンデッド"となって活躍する
ホラー・アクション・コメディ『ゾンビ処刑人』。
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 宗教はコドクが嫌いな人間が生み出したグレートな発明品だ。今よりもずっと生きるのが困難だった時代、頭のいい人が"天国"というフィクションの世界を考え出したことで、悲惨な生活を送る人々は死んでからの将来に希望を持つことができた。また、天国とセットになった"地獄"の存在を広めることで、際限なく欲望に突っ走る人間の行動を抑制することに成功した。今ではどの宗教団体もお金儲けに忙しいが、無宗教な若者たちにとって新たな信仰の対象となりつつあるのがゾンビという存在。ゾンビは20世紀後半のスクリーンの中に生まれた新しい神さまなのだ。フツーの神さまは天国で人間の行動を眺めているが、ゾンビは墓場から甦った身近な"ケガレの神さま"である。コドク感や無力感に悩まされそうになったら、とりあえずゾンビ映画を観る。自分だけでなく、みんな空虚に街をさまよい歩くゾンビみたいなものだと、ちょっぴり安心する。ゾンビは不思議な一体感を与えてくれる。隠れキリシタンさながらに、ホラー映画マニアがひそひそと通い詰めるシアターN渋谷で、現在上映中なのが『ゾンビ処刑人』。イラク戦争で命を落とした若い米兵がゾンビとして甦り、愛する母国に巣食う悪人どもを食い殺していく。  『ゾンビ処刑人』の原題は『THE REVENANT』。帰還者、幽霊といった意味になる。戦場に派兵された兵隊が別人になって帰ってきたという設定の映画は、若松孝二監督の『キャタピラー』(10)をはじめ力作が多い。トビー・マグワイア主演の『マイ・ブラザー』(09)もそんな一本だった。正義感が強く、優しい性格だったサムはアフガニスタンで凄惨な体験をし、心がぶっ壊れてしまう。若妻や弟はサムを温かく迎えるが、どうしてもサムはかつてのような平和な生活に戻ることができない。サムは戦場での恐怖体験と自分の手を汚してしまったという自責の念に押し潰されて、生きたままゾンビのような存在になってしまう。『ゾンビ処刑人』のゾンビ化した主人公バートは、トラウマを抱え込んだサムの姿を極端にデフォルメしたものだろう。ただの悪趣味な絵空事では済まない、ブラックな社会風刺が『ゾンビ処刑人』全編に漂う。
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墓場から甦ったバート(デヴィッド・
アンダース)は犯罪者を求めて夜の街を徘徊。
腐った目でも悪党は見逃さない。
 『ゾンビ処刑人』のストーリーはこうだ。イラク戦争に従軍していたバート(デヴィッド・アンダース)が、星条旗に包まれて冷たい遺体となって米国に帰ってきた。お墓に埋められるバートを見て、親友のジョーイ(クリス・ワイルド)、婚約者のジャネットたちは泣き崩れる。なんで愛国心に燃え、心が純粋なヤツほど早く死んじまうのだろうか。ある晩、ジョーイの自宅のドアをノックする者が現われた。そいつは墓から這い出てきたばかりのバートだった。イエス・キリストは死んでから3日後に復活を遂げたとされているが、バートは死んでからずいぶん経っているので、体の半分が腐りかかっていている。ツ~ンと匂うサワー風味だ。イラクで特殊な化学兵器でも浴びたのか、おかしなウィルスにでも感染したのか分かんないけど、とりあえず親友が帰ってきた。イェ~イと喜び合う、おめでたいバートとジョーイ。どうも、元々この2人は脳みそが足りなかったらしい。  空腹感を訴えるバートのためにジョーイは手料理を用意するが、内臓を防腐処理されてしまっているためかバートは自分の内臓ごとゲロゲロしてしまう。仕方なくバートは血液バンクに侵入して、生き血をちょうだいする。くぅ~、たまんないねぇ。イラクでひと仕事してきたバートの体に生き血が染み渡る。といっても、そう何度も血液バンクのお世話になるわけにもいかない。どうしたものかと2人が悩んでいたところを強盗が襲い掛かり、バートを蜂の巣にしてしまう。バーカ、笑わせんなよと、すでに死んでいるバートは驚く強盗を返り討ちに。この瞬間、2人の頭に発明のランプがピカッと光る。そうだ、街中にはびこる悪党どもを成敗して、その代償として生き血をいただいてしまえばいいじゃん。オレたち、チョー頭いい! かくしてバート&ジョーイは"夜回り先生"ならぬ"夜回りガンマン"として世間で噂の存在となっていく。
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バートと親友ジョーイ(クリス・ワイルド)
は"夜回りガンマン"として街の噂に。
犯罪都市LAは彼らにとって格好のえさ場。
 本作で監督デビューを果たしたのは、ケリー・プリオー。監督・脚本・編集・製作を1人で兼ねている。彼は『エルム街の悪夢4/ザ・ドリームマスター最後の反撃』(88)などの作品でSFXアーティストとしてのキャリアを磨いていたが、『ファンタズム』(79)のヒットで知られるドン・コスカレリ監督の『プレスリーvsミイラ男』(02)に参加したことから人生の転機を迎える。この恐ろしく超低予算なホラー映画にケリー・プリオーは撮影とVFX担当で関わったことで、「自分も監督作を作りたい!」と考えるようになった。この『プレスリーvsミイラ男』は"キング・オブ・ロックンロール"エルビス・プレスリーが実はヨボヨボになりながらも生きていて、老人ホームで寝たきりのお年寄りたちを狙う姑息なミイラ男と対決するというもの。プレスリーが老体にムチ打ちながら、アメリカンヒーローとしての自覚から戦いに挑む姿が涙を誘った。この作品には、ケリー・プリオーを奮い立たせ、『ゾンビ処刑人』を作らせてしまうほどの特殊な"何か"が秘められていたらしい。  インスパイアを受けた作品に問題があったのか、はっきり言ってケリー・プリオー監督の処女作『ゾンビ処刑人』は、カメラワークも演出のテンポもかなりのトホホさ。トロイ・ダフィー監督の『処刑人』(99)ほどの派手なガンアクションもなし。だいたい、ジョーイは死体のくせに意識を持っているのがおかしい。ゾンビ映画としては、限りなく邪道。ゾンビなのかバンパイアなのか、はっきりしない。いずれにしろ、バートは恐ろしく中途ハンパな"ケガレの神さま"なのだ。でも、相棒のジョーイはそんなバートがうらやましい。バートは生前よりも、死んでからのほうが生き生きとしている。自分もバートのようになりたいと願い、やがてその夢は叶えられる。バートとジョーイの関係は、低予算ホラー映画を嬉々として作るドン・コスカレリとケリー・プリオーの関係でもあるようだ。  愛車カマロに乗ったバート&ジョーイは、かつてのブッチ&サンダンスやボニー&クライドのように怖いもの知らずで暴れ回る。法律もモラルも存在しない闇夜の街で、2人のショットガンが火を吹くことで灯りをともす。体は腐っているが、心までは腐っちゃないぜ。ゾンビ処刑人となった2人こそ、現代社会の"明るい救世主"なのだった。 (文=長野辰次) zonbisyokei04.jpg 『ゾンビ処刑人』 監督・脚本・編集・製作/ケリー・プリオー 出演/デヴィッド・アンダース、クリス・ワイルド、ルイーズ・グリフィス、エミリアーノ・トーレス、ジェイシー・キング 配給/AMGエンタテインメント 11月19日(土)よりシアターN渋谷ほか全国順次公開中 <http://ameblo.jp/zombieshokeinin>
ゾンビ映画大事典 みんなゾンビ大好き。 amazon_associate_logo.jpg
●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX [第145回] "時代の寵児"の未ソフト化作品上映!「松江哲明グレイテスト・ヒッツ」 [第144回]原発事故を描いた『カリーナの林檎』と今関あきよし監督の背負った贖罪 [第143回]"窮屈なモラル"を脱ぎ捨てた裸の女たち 園子温監督の犯罪エロス『恋の罪』 [第142回]ノーベル賞作家・川端康成が夢想した新風俗『スリーピングビューティー』 [第141回]横暴な上司は有志社員が制裁します!『モンスター上司』のブラックな笑い [第140回]"クソみたいな社会を変えたい!"高校生テロリストの凄春『アジアの純真』 [第139回] うつ病なんかヘーキ!? 宮崎あおい主演作『ツレがうつになりまして。』 [第138回]"神話"が生まれる瞬間を目撃せよ! 人類への黙示録『猿の惑星:創世記』 [第137回]刑務所で食する至高の味『極道めし』ヒロインの後ろ姿に、むせび泣き! 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