ジャルジャルさんの至言「僕らのネタに深い意味なんかないんです」(前編)

null

DPP_0032.jpg モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第33回のゲストは、ジャルジャルさんです! [今回のお悩み] 「ウソばかりついてしまいます......」 ──DVD『ジャルジャルのいじゃら』(よしもとアール・アンド・シー)発売おめでとうございます! 本編から特典映像に至るまで、すごい回数のおならを聞きました。おならの音源にあんなにバリエーションがあったことにも驚きですよ。 福徳 いや、とんでもない! あれは全部その場で、口でやってるんですよ! ──え! 全部口で!? すごい肺活量! 福徳 そうですね、おならネタを作りすぎて、感覚が麻痺してきます。何発くらいが楽しいのか、わからなくなってきましたね。 ――そんなに真剣なまなざしでおならを語るっていうのも、なんだかシュールです......。シュールいえば、ジャルジャルさんのコントで、福徳さんがオバハンに扮した後藤さんに「オバハーン!」ってからみ続けるだけのコントには狂気を感じました。あの怖いコントは、一体どんな心境で書かれたんですか? 福徳 シュールというか、むしろわかりやすいはずなんですけど。 後藤 ほんまに頭おかしいやつですもんね。きっかけは別になんもなかったんです。深読みすれば怖いかもしれないんですけど、ほんとに表面だけ見たらしつこいだけなんで、絶対笑えるはずですよ。 福徳 これ以上ないシンプルなベタ中のベタなんですよ。僕らのネタに深い意味なんかないんですよ。表面だけ見てくれたらいいんです。 ──そうなんですね......。ひねくれているので、つい「何か裏があるはず!」と疑ってしまって......。DVDの特典映像では、ロンドン公演の様子もたっぷり入ってましたね。昨年に続いて2度目のロンドン公演はどうでしたか? 後藤 ネタに関しては、去年は字幕を一切出さずにやったんですけど、今年は出したりして、けっこう幅も広がって、去年よりもウケたような感じしますよ。 ――ウケていたのが映像からも伝わってきました! まれに海外公演と言いつつ、客層の様子がおかしいライブもありますし! 福徳 それに対する違和感はありましたね。「誰々が海外ライブしました~」って言って、チラッと客席が映ったら「えっ、日本人ばっかりやん!」ってこと、ぜんぜんありました。あれ、笑ってしまいますもんね。 ──客席でパツキン美女がげらげら笑っているを見ると、やっぱりうれしいですよね。 後藤 そうですね(笑)。 福徳 たしかにね(笑)。 ――それに、DVD副音声では後藤さんの奥様も登場されるんですよね。後藤さんのお家で奥様がカレーを運んできてくれたときに、チラッと見えたカレーのお皿がハート型で......ラッブラブ! 後藤 いやいや! 自分では買わないです、ハートのお皿は! やっぱ新婚ってね、いろんなものをいただくんです。それに、収録は声だけでも、やっぱ嫁は恥ずかしいっすね。 ――でも、私は『ヒーローショー』(井筒和幸監督)の後藤さんがかっこよすぎて、結婚の事実もうまく受け止められてなかったんですけど、実際の奥様の存在を目の当たりにすることで、小さな恋心が無事に成仏していきましたよ。実は私、あまりお笑いに詳しくなくて、『ヒーローショー』で初めてお二人を見たんです。あれは本当に名作でした! 後藤 ありがとうございます! 『ヒーローショー』、もっといろんな人に見てほしかったっすね~......。 ――ちょっ、なんで過去形なんですか? 後藤 興行成績が振るわなかったんですよ......。 ──え~、私が見たときにはほぼ満員でしたよ。 福徳 ウソ!? 初日とかですか? どこですか? 後藤 基本的にはスカスカでしたよ! ──口コミで広がってからなので、わりと後のほうだと思いますが......ご自分でも見に行かれました? 福徳 行きましたよ~! 日曜の夕方に行って5人でしたよ! ──一番混む曜日と時間帯に5人!? 後藤 いやー、ほんまに、撮る前に監督が「これが公開されたら、君らの人生変わるから。収入も倍以上になると思うし、役者の仕事もバンバン来ると思うけど、頑張って」みたいなことを言われましたけど、一切来ないです。人生なんも変わらないです。そこらへんもう一回聞きたいですね、監督に。 福徳 「どうなってんねん、なんにも変わってないけど」って。 (後編に続く/取材・文=小明) ●ジャルジャル 福徳秀介と後藤淳平からなるお笑いコンビ。2003年結成。今年1月1日にDVD『ジャルジャルのいじゃら』(よしもとアール・アンド・シー)を発売。3/24~3/31まで「第4回沖縄国際映画祭」を開催。一般の方からも審査員・ボランティアを募集してます! 詳しくは <http://www.oimf.jp/●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中 ニューシングル「君が笑う、それが僕のしあわせ」予約受付中<http://cyzo.shop-pro.jp/

ジャルジャルのいじゃら 爆笑必至。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第31回】 オリエンタルラジオさんの至言「"変わってるって思われたい自分"も見透かされてる」 【第30回】 大槻ケンヂさんの至言「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」 【第29回】 辛酸なめ子さんの至言「なんか、つい交尾の話とかしちゃうんです」 【第28回】 みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」 【第27回】 山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

ジャルジャルさんの至言「僕らのネタに深い意味なんかないんです」(前編)

null

DPP_0032.jpg モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第33回のゲストは、ジャルジャルさんです! [今回のお悩み] 「ウソばかりついてしまいます......」 ──DVD『ジャルジャルのいじゃら』(よしもとアール・アンド・シー)発売おめでとうございます! 本編から特典映像に至るまで、すごい回数のおならを聞きました。おならの音源にあんなにバリエーションがあったことにも驚きですよ。 福徳 いや、とんでもない! あれは全部その場で、口でやってるんですよ! ──え! 全部口で!? すごい肺活量! 福徳 そうですね、おならネタを作りすぎて、感覚が麻痺してきます。何発くらいが楽しいのか、わからなくなってきましたね。 ――そんなに真剣なまなざしでおならを語るっていうのも、なんだかシュールです......。シュールいえば、ジャルジャルさんのコントで、福徳さんがオバハンに扮した後藤さんに「オバハーン!」ってからみ続けるだけのコントには狂気を感じました。あの怖いコントは、一体どんな心境で書かれたんですか? 福徳 シュールというか、むしろわかりやすいはずなんですけど。 後藤 ほんまに頭おかしいやつですもんね。きっかけは別になんもなかったんです。深読みすれば怖いかもしれないんですけど、ほんとに表面だけ見たらしつこいだけなんで、絶対笑えるはずですよ。 福徳 これ以上ないシンプルなベタ中のベタなんですよ。僕らのネタに深い意味なんかないんですよ。表面だけ見てくれたらいいんです。 ──そうなんですね......。ひねくれているので、つい「何か裏があるはず!」と疑ってしまって......。DVDの特典映像では、ロンドン公演の様子もたっぷり入ってましたね。昨年に続いて2度目のロンドン公演はどうでしたか? 後藤 ネタに関しては、去年は字幕を一切出さずにやったんですけど、今年は出したりして、けっこう幅も広がって、去年よりもウケたような感じしますよ。 ――ウケていたのが映像からも伝わってきました! まれに海外公演と言いつつ、客層の様子がおかしいライブもありますし! 福徳 それに対する違和感はありましたね。「誰々が海外ライブしました~」って言って、チラッと客席が映ったら「えっ、日本人ばっかりやん!」ってこと、ぜんぜんありました。あれ、笑ってしまいますもんね。 ──客席でパツキン美女がげらげら笑っているを見ると、やっぱりうれしいですよね。 後藤 そうですね(笑)。 福徳 たしかにね(笑)。 ――それに、DVD副音声では後藤さんの奥様も登場されるんですよね。後藤さんのお家で奥様がカレーを運んできてくれたときに、チラッと見えたカレーのお皿がハート型で......ラッブラブ! 後藤 いやいや! 自分では買わないです、ハートのお皿は! やっぱ新婚ってね、いろんなものをいただくんです。それに、収録は声だけでも、やっぱ嫁は恥ずかしいっすね。 ――でも、私は『ヒーローショー』(井筒和幸監督)の後藤さんがかっこよすぎて、結婚の事実もうまく受け止められてなかったんですけど、実際の奥様の存在を目の当たりにすることで、小さな恋心が無事に成仏していきましたよ。実は私、あまりお笑いに詳しくなくて、『ヒーローショー』で初めてお二人を見たんです。あれは本当に名作でした! 後藤 ありがとうございます! 『ヒーローショー』、もっといろんな人に見てほしかったっすね~......。 ――ちょっ、なんで過去形なんですか? 後藤 興行成績が振るわなかったんですよ......。 ──え~、私が見たときにはほぼ満員でしたよ。 福徳 ウソ!? 初日とかですか? どこですか? 後藤 基本的にはスカスカでしたよ! ──口コミで広がってからなので、わりと後のほうだと思いますが......ご自分でも見に行かれました? 福徳 行きましたよ~! 日曜の夕方に行って5人でしたよ! ──一番混む曜日と時間帯に5人!? 後藤 いやー、ほんまに、撮る前に監督が「これが公開されたら、君らの人生変わるから。収入も倍以上になると思うし、役者の仕事もバンバン来ると思うけど、頑張って」みたいなことを言われましたけど、一切来ないです。人生なんも変わらないです。そこらへんもう一回聞きたいですね、監督に。 福徳 「どうなってんねん、なんにも変わってないけど」って。 (後編に続く/取材・文=小明) ●ジャルジャル 福徳秀介と後藤淳平からなるお笑いコンビ。2003年結成。今年1月1日にDVD『ジャルジャルのいじゃら』(よしもとアール・アンド・シー)を発売。3/24~3/31まで「第4回沖縄国際映画祭」を開催。一般の方からも審査員・ボランティアを募集してます! 詳しくは <http://www.oimf.jp/●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中 ニューシングル「君が笑う、それが僕のしあわせ」予約受付中<http://cyzo.shop-pro.jp/

ジャルジャルのいじゃら 爆笑必至。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第31回】 オリエンタルラジオさんの至言「"変わってるって思われたい自分"も見透かされてる」 【第30回】 大槻ケンヂさんの至言「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」 【第29回】 辛酸なめ子さんの至言「なんか、つい交尾の話とかしちゃうんです」 【第28回】 みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」 【第27回】 山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

AKB48 vs 声優アイドルユニット アニメ界もついにアイドル戦国時代突入か!?

akb0048.jpg
『AKB0048』公式サイトより
-
 AKB48、ももいろクローバーZ、ぱすぽにアフィリア・サーガ・イーストなどなど、アイドルグループが乱立するアイドル戦国時代の2012年。その波はアニメ業界にも押し寄せていた!   今回は、百花繚乱のアイドルが活躍する新作アニメをチェックしてみよう。  企画発表時はもちろん、新情報が公開されるたびにアニメファン、アイドルファンともに大きな衝撃を与え続けているのが、4月に放送スタートが予定されている『AKB0048』だ。  タイトルから分かる通り、今をときめくアイドルグループ・AKB48を題材とした本作だが、アイドルやタレントを題材にしたアニメというと、古くは高河ゆんがデザインした美形な小室哲哉らTM NETWORKメンバーがメルヘンチックなファンタジー世界で活躍するアニメ『CAROL』をはじめ、販売数265枚という記録を打ち出した叶姉妹の"誰得"アニメ『ABUNAI SISTERS KOKO&MIKA』、鳴り物入りで企画スタートしたものの、その後何もなかったかのようにフェードアウトしたt.A.T.u.のアニメ『t.A.T.u. PARAGATE』など、どうにも「アレ」なイメージが付きまとうのは事実。  中にはアメリカでのPUFFY大ブレイクのきっかけとなった『Hi Hi Puffy AmiYumi』といった成功作もあるが、それはレアな例だろう。  さて、今回の『AKB0048』はどちらのパターンだろうか。  1982年、『超時空要塞マクロス』にてアイドルとSFを融合させたハイブリッドなドラマを展開。シリーズ最新作『マクロスF』の大ヒットも記憶に新しい河森正治が原作・総監督を務めることが決定している。  そのストーリーは、 「宇宙を支配する超銀河連邦によって、芸能や歌が人の心を乱すものとして規制される未来世界。かつて地球の存亡をかけた戦争の中で、最後まで人々の希望として歌い続けた伝説のアイドル・AKB48の魂を受け継ぐ非合法アイドル・AKB0048が立ちあがった。彼女たちは様々な惑星に強行突入し、ゲリラライブを決行。悪に支配される人々の心に希望の灯を灯す」  というもの。"敵地に乗り込みゲリラライブを行い、人々の心に歌で訴える"というプロットは、まさしく『マクロス7』の主人公・熱気バサラのそれとクリソツではないか。  また、芸能が制限された未来世界で音楽の力を証明してみせる、というストーリーラインは、永野護の傑作SF×バンドコミック『フール・フォー・ザ・シティ』を連想させる。  つまり『AKB0048』は、過去の名作を取り込みAKB48流にアップデートした作品──と言うことはできないだろうか。  「ガチ」な活動方針でアイドル戦国時代の最先端を突き進むAKB48を題材とした『AKB0048』は、流行に乗じた単なる企画物アニメに終わらない。そんな予感を憶えてしまうのは筆者だけではないはずだ。  芸能界から迫る黒船である『AKB0048』と真っ向勝負を挑むのが、武道館を制覇した声優界のアイドルユニット・スフィアがヒロインを演じる青春アニメ『夏色キセキ』。そして、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍するゆいかおりの小倉唯と石原夏織が参加するStylipSが総出演する『咲-saki-阿知賀編』である。  『夏色キセキ』は、静岡県下田市を舞台とする現代劇という情報程度しかまだ公開されていないが、キャラクターのみならずOPテーマ、EDテーマもスフィアが担当するということで、スフィアファンにはたまらない作品になること必至だ。  そして『咲-saki-阿知賀編』は美少女キャラが続々登場する麻雀アニメの続編にあたる話題作。OPテーマも担当するStylipS演じる新キャラクターたちは、従来の人気キャラとどのような絡みを見せてくれるのだろうか。  このほかにも、架空のアイドルユニット・μ'sの活躍を描きながらも、キャラクターを演じる声優陣が実際にライブ活動を開始した『ラブライブ!』が、2013年に2010年の企画スタートから実に3年越しのアニメ化が決定している。昨年放送された『アイドルマスター』に引き続き、二次元世界から三次元に飛び出したアイドルの攻勢もまだまだ終わる気配はない。  三次元に続いて、とうとうアイドル戦国時代が本格的にスタートした感のある2012年のアニメ業界。ここでもAKB48が覇権を握るのか。それともアニメ業界が誇る声優アイドルユニットが、そのプライドにかけて自らのシマを守り抜くのか。  春の嵐が吹き荒れる日はもう間近に迫っている。 (文=龍崎珠樹)
クイック・ジャパン100 まっ、まぶしい......! amazon_associate_logo.jpg
■バックナンバー 【第5回】一流アニメファンなら女児向け作品もチェックせよ!? 『スマイルプリキュア!』 【第4回】過激なピンク描写が男子の下半身を直撃!『アマガミSS+ plus』 【第3回】今クール話題の学園モノを徹底分析!『男子高校生の日常』『Another』 【第2回】ロボット好き必見! 洗練されたメカたちが大活躍『輪廻のラグランジェ』 【第1回】水樹奈々が歌いながらバトル!? 「戦うヒロイン」アニメに大注目!

『相棒』卒業のミッチー 王子キャラに返り咲き?(2月下旬の人気記事)

ranking0302.jpg  オセロ中島の洗脳騒動でマスコミが騒がしい今日この頃。同業者のみなさんからは、「中島を取り上げただけで視聴率が上がる」「表紙に中島の文字を入れるだけで売り上げが上がった」なんて声が聞こえてきますが、この"中島特需"でオイシイ思いをしているのは芸能人のみなさんも同じのようで......。これだから芸能界って怖いですね~。  そんな中島関連ニュースのほか、2月下旬の日刊サイゾーでは、AKB48高橋みなみ母淫行事件の続報や、ミッチー降板が発表された『相棒10』のニュースが話題を集めました。  それでは、人気記事ランキングの始まり始まり~。 第1位 「本当は早く辞めたかった!?」テレ朝『相棒』降板のミッチーがいきいきしている! だって、王子様だもの! 第2位 ブログで謝罪のAKB48高橋みなみ 母淫行事件"被害"少年Aに逮捕の可能性も!? ヤンキー伝説の1ページ? 第3位 「もはや存在感なし......」不発に終わった中田カウスの"ビートたけし潰し"全真相 残念でした~。 第4位 「あいつ、バカじゃね!?」電撃結婚した赤西仁にKAT-TUNメンバーの冷ややか反応 そりゃそうでしょ。 第5位 「AKB48高橋みなみ母淫行事件 スポーツ報知報道自粛の舞台裏が明らかに やっちゃったね~。 次点 激太り、肌荒れ、幼児化......洗脳騒動のオセロ中島知子、ホントの深刻症状とは 「顔にセロテープ」情報は日刊サイゾー発です。 次々点 「キムタク以来の人気者!?」イケメン俳優・向井理に"アンチ"が多いワケ じゃあ紗栄子も人気者ってこと?

山口敏太郎が語る――オセロ中島が陥ったオカルト業界の恐怖の洗脳とは

bintaro0301.jpg
『都市伝説学者山口敏太郎』(青林堂)
UMA、心霊現象、都市伝説、オカルト......科学や情報技術が発達した現代でも、今なお話題に上がり続ける真贋不明な有象無象を、"摩訶不思議"のオーソリティー・山口敏太郎が縦横無尽にぶった斬る  筆者は、霊能者やカルト教団による洗脳や霊感商法に対して、批判や暴露を行ってきた。だが、その啓蒙活動もむなしく、被害は今も続いており、多くの人々が苦しめられている。先の見えない不況に陥った我が国では今後も悲劇が繰り返されることだろう。  カルト教団による霊感商法・洗脳と、占い師による占いや寺社仏閣によるお祓いの違いだが、科学的ではないという点では同じである。  あえて、はっきり"その違い"を断言すると動く金額にあると思う。占いはせいぜい数千円から数万円であり、お寺でのお祓いや読経でも数万円であり、お金持ちの依頼者がどんな高僧に頼んでも数十万円の範疇。100万円を超ることはほとんどない。この程度の金額ならば、依頼者が破綻することもない。  ところが、中には数百万、数千万円を請求する霊能者やカルト教団がおり、そのために自己破産や破滅に追い込まれる被害者がいる。これは明らかに犯罪である。  占いで数千円、数万円使うぐらいならば、大きな社会問題になることはない。恋に悩む若者や仕事で苦しむ中高年の相談口として"良心的な占い師"は必要である。街角の心の癒やしとしての役割を果たす、"良心的な占い師"はあってしかるべきであると筆者は思っている。  だが、今回のオセロ中島の場合はどうだろうか。明らかに依頼人を経済的に破綻に追い込んでいるし、占い師がたかっているようにしか見えない。これは明らかにカルトによる洗脳であると言ってよいのではないだろうか。  この手の洗脳の手法は次のとおりである。まず、ターゲットの心の拠り所や価値観を徹底的に破壊する。その後、未来の不安や恐怖を植え付け、弱りきったところに"やさしい救いの手"を差し伸べる。この手法を使えば、大部分の人間の心は操れるらしく、ベトナム戦争当時、共産軍サイドが米国兵士に対して洗脳を駆使したことで広く知られている。  我が国においても、某オカルト雑誌が散々読者を不安にする記事を展開しておき、その記事の次に"超能力開発グッズ"の宣伝ページを持ってきたり、セミナー商法を行う悪徳業者が、参加者から金をむしりとる手法に使ったりしている。  多分、現在オセロ中島は"外界の人間はすべて敵"、"批判じみた外部からの意見は神の試練"などと説かれ、心を閉ざす状態になっていると思われる。早い段階で、警察による身柄の奪還と、病院施設での洗脳専門のカウンセラーによる心の治療が必要かと思われる。  なお、筆者がこのような論説を書くと「山口敏太郎も同じ穴のムジナ」「奴もオカルトで食っているくせに」という意見を吐く、見識の浅い御仁が出てくる。だが、これにはあらかじめ反論しておこう。  筆者・山口敏太郎のスタイルは、以下の2つである。 「インチキなオカルトを批判し、トリックを暴露し、本当に不思議と思えるオカルト事例を洗い出す作業」 「東京スポーツネタのように、最初からギャグないしはエンタメとして創られたオカルトをプロレスのように楽しむスタイル」  いかがであろうか。  筆者のオカルトのインチキを暴き、真の不思議を見出す作業が、某オカルト雑誌やカルト教団のように、とっくに正体がわかっているオカルトを、世界の謎と奉り、多くの人々を騙す作業と同じ穴のムジナであろうか。オカルトを"意図的に創作された健全なエンタメ"分野に昇華しようとしている筆者のスタイルと、なんでもかんでも真の謎として垂れ流し、妄信的なビリーバーというカルト要員を生み出している奴らのスタイルは別物である。  この日本から、この手の悪質な霊感商法がなくなるまで筆者は主張し続ける。 (文=山口敏太郎) yamaguchibintaro200.jpg ●やまぐち・びんたろう 1966年7月20日生まれ、徳島県出身。血液型AのRHマイナス。作家・漫画原作者・ライター・オカルト研究家などさまざまな肩書を持つ。UMAや心霊・都市伝説など、あらゆる不思議分野に精通する唯一のオールラウンドプレイヤー。
都市伝説学者山口敏太郎 よろしく。 amazon_associate_logo.jpg
●【山口敏太郎の摩訶不思議ぶった切り】INDEX 【VOL.5】 昭和の子どもたちに愛された "近所の怪獣"ヒバゴン 死因は老衰だった!? 【VOL.4】「世界滅亡の断言」を強要された!? オカルトにかかわるマスメディアの責任とは 【VOL.3】オカルトやホラーを家族で楽しむために「2012年 ハルマゲドン商法」を討つべし 【VOL.2】「いったい誰の仕業か」UFOの大群が飛来する怪事件が指し示すもの 【VOL.1】"オフィシャルか、プライベートか......現代における「妖怪と幽霊の違い」とは?

映画創成期に散った"殉教者"への聖歌 3D映画『ヒューゴの不思議な発明』

null

hugo01.jpg
1930年代のパリを舞台にした『ヒューゴの不思議な発明』。
身寄りのないヒューゴ少年(エイサ・バターフィールド)が
コドクから解放される様子を描く。
(C)2011 Paramount Pictures. All Rights Reserved
 コドクな少年が、ある宗教の存在によって救済される。その宗教とは、キリスト教でも仏教でもイスラム教でもない。教会で神父さまのありがたい説教に耳を傾ける代わりに、その宗教はスクリーンに投影されたフィクションの世界に胸を躍らせることで、信者たちの心はすっきりと浄化される。マーティン・スコセッシ監督の最新作『ヒューゴの不思議な発明』は、ひとりぼっちの少年と"映画教"との幸福な出会いについて描いている。本作は映画教の教祖であるジョルジュ・メリエスにまつわる光と影のドラマであり、スコセッシ監督自身の映画教への信心深さを伝えるものだ。  『ヒューゴの不思議な発明』はスコセッシ監督にとって初の3D作品であり、家族向け映画でもある。『タクシードライバー』(76)、『レイジング・ブル』(80)、『グッドフェローズ』(90)のようなバイオレンスシーンを期待して劇場に足を運ぶと肩すかしをくらう。予告編を見ると、機械人形をめぐる大冒険ファンタジーのような印象を抱くが、それもビミョーに異なる。近年は古典映画の修復事業にも取り組むスコセッシ監督が、主人公ヒューゴ少年(エイサ・バターフィールド)を介して映画創成期の偉人ジョルジュ・メリエス(1861~1938)の業績を讃える内容となっている。
hugo2.jpg
『キックアス』(10)のヒットガールで人気者
になったクロエ・グレース・モレッツが共演。
今回は殺戮シーンはなし。
 映画史上初となるSF映画『月世界旅行』(1902)の監督として有名なジョルジュ・メリエスは、もともとは奇術師であり、パリで小さな劇場を経営する興行主でもあった。新しいもの、珍しいもの好きなメリエスは、リュミエール兄弟が開発したシネマトグラフに驚嘆し、みずから映画の製作・監督・上映を始める。生まれたばかりの映画はイリュージョン、錬金術の一種だったのだ。リュミエール兄弟が作っていた映画はもっぱら世界各地のエキゾチックな光景を映し出したドキュメンタリー的内容だったが、奇術師兼劇場オーナーであったメリエスが製作・監督することで映画は幻想性・演劇性を持つもショーへと変容していった。メリエスは映画の中で、アポロよりも早く月世界へ行き、メフィストに変身し、美とエロス溢れる女神たちをスクリーンいっぱいに踊らせた。いわゆるエンターテイメントとしての映画を生み出したのが、メリエスだった。フィルムに着色したカラー映画や撮影カメラを2台並べた3D撮影にも取り組んだパイオニアだった。  2月16日、来日会見を開いたスコセッシ監督は、プロデューサーと奥さんから『ヒューゴの不思議な発明』のヒューゴ少年はスコセッシ監督自身であることを指摘されたと語った。NYのダウンタウンで生まれ育ったスコセッシ監督は、ぜんそくに苦しむ脆弱な少年だった。運動することも動物や植物に触れることもできなかったスコセッシ少年の心が唯一ときめいたのは、父親に連れられて映画館へ行くとき。映画を観ながらイマジネーションの世界で、スコセッシ少年は存分に暴れ回った。敬虔なカトリック信者でもあったスコセッシ少年は司祭になることも考えたが、神学の道はドロップアウトしてしまう。そんな彼を受け入れてくれたのが、またもや映画の世界だった。近所で育った俳優のロバート・デ・ニーロやハーヴェイ・カイテルらと組んで、映画の世界で名を挙げていく。『タクシードライバー』をはじめとするバイオレンスものは、自由に遊ぶことができなかった少年時代の裏返しだったのだ。
hugo3.jpg
パパ・ジョルジュ役を演じたのは『ガンジー』
(82)、『エレジー』(08)の名優ベン・
キングスレー。風格あります。
 スコセッシ少年をはじめ、世界中に熱烈な信者を抱える映画教だが、映画が誕生した19世紀末は映画教に携わる人たちにとっては受難の時代だった。メリエスは生涯に500本以上の作品を撮る人気監督だったが、巨大化していく映画産業の波に押し流され、多くのフィルムは消失し、晩年はモンマルトル駅のキヨスクでひっそりオモチャを売って生計を立てていた。メリエスが映画製作にのめり込むきっかけを作った発明家シャルル・エミール・レイノーは世界初のアニメーション作家として映画史に名を残しているが、生きている間はお金と名声に恵まれなかった。苦労して作った作品を河に棄てて、失意のうちに他界している。また、スコセッシ監督は少年の頃に観たイギリス映画『マジックボックス』(51)がとても印象に残っていると会見で話した。『マジックボックス』はイギリスの発明家ウィリアム・フリーズ・グリーンの伝記もの。撮影カメラ、映写機の仕組みを発案した人物だが、グリーンもまた悲劇的な一生を終えている。彼らに共通していたのは今までにない新しい発明品をつくることで、みんなが驚いたり、喜んだりするのを生き甲斐としていたこと。発明でお金儲けすることは後回しだった。発明王エジソンのようなビジネス的才能には恵まれなかった。いわば、彼らは映画教の誕生に尽力した聖なる殉教者たちなのだ。  実態のないものを信じるという点では、宗教も映画も同じだ。コドクな人間を救うということも、巨大化した宗教や映画は信者たちから金を巻き上げるシステムへと変じていくことでも似ている。スコセッシ監督自身、恵まれた環境でメジャー大作を撮るようになり、興行成績とは反比例して、かつての映画教原理主義者的な過激さは薄れていった印象を与える。そのことを大人としての成熟と見るか、社会への迎合と見るかは人それぞれだろう。ただし、『ヒューゴの不思議な発明』を観る限り、少年時代の自分を救ってくれた映画と映画史の先人たちへの信仰心をスコセッシ監督は忘れていないことは確かなようだ。 (文=長野辰次) hugo4.jpg 『ヒューゴの不思議な発明』 監督/マーティン・スコセッシ 脚本/ジョン・ローガン 出演/ベン・キングスレー、エイサ・バターフィールド、クロエ・グレース・モレッツ、サシャ・バロン・コーエン、ジュード・ロウ 配給/パラマウント ピクチャーズ ジャパン 3月1日(木)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー <http://www.hugo-movie.jp>
ヒューゴの不思議な発明 公式ガイドブック ファン必読。 amazon_associate_logo.jpg
●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX [第159回]これはホラー? それともコメディ? 勘違い女が爆走『ヤング≒アダルト』 [第158回] ピラミッドは古代からのメッセージ!? 歴史ミステリー『ピラミッドの謎』 [第157回] 韓国映画の名匠が明かす"創作の極意"イ・チャンドン監督『ポエトリー』 [第156回] ローカル局で"伝説となった男"の生涯『木村栄文レトロスペクティブ』 [第155回] 米国に半世紀も君臨した"影の大統領" FBI初代長官『J・エドガー』 [第154回]犯罪者たちに学ぶ"人心掌握術"の奨め『アニマル・キングダム』『預言者』 [第153回]"地獄"からの生還者・板尾創路の凄み 古典落語を過激に脚色『月光ノ仮面』 [第152回]早くも2012年ベスト1映画が登場!"代理殺人"を巡る恐怖『哀しき獣』 [第151回]父殺し、自分殺し、そして再生の物語 園子温流ラブストーリー『ヒミズ』 [第150回]米国お笑い横断旅行『宇宙人ポール』人間のちっぽけな悩みはETが解決! [第149回]70年前と変わらない日本人の精神構造『聯合艦隊司令長官 山本五十六』 [第148回]追悼......"永遠の反逆児"原田芳雄さん幻の主演作『原子力戦争』がDVD化 [第147回]"ファスト風土"を舞台にした犯罪喜劇 J・アイゼンバーグ主演『ピザボーイ』 [第146回]"正義のゾンビ"が犯罪者を貪り喰う! イラク戦争奇談『ゾンビ処刑人』 [第145回] "時代の寵児"の未ソフト化作品上映!「松江哲明グレイテスト・ヒッツ」 [第144回]原発事故を描いた『カリーナの林檎』と今関あきよし監督の背負った贖罪 [第143回]"窮屈なモラル"を脱ぎ捨てた裸の女たち 園子温監督の犯罪エロス『恋の罪』 [第142回]ノーベル賞作家・川端康成が夢想した新風俗『スリーピングビューティー』 [第141回]横暴な上司は有志社員が制裁します!『モンスター上司』のブラックな笑い [第140回]"クソみたいな社会を変えたい!"高校生テロリストの凄春『アジアの純真』 [第139回] うつ病なんかヘーキ!? 宮崎あおい主演作『ツレがうつになりまして。』 [第138回]"神話"が生まれる瞬間を目撃せよ! 人類への黙示録『猿の惑星:創世記』 [第137回]刑務所で食する至高の味『極道めし』ヒロインの後ろ姿に、むせび泣き! [第136回]"理想の恋人"という偶像を破壊せよ 深夜番長の劇場デビュー作『モテキ』 [第135回]"城定秀夫監督、ブレイク前夜の予感! 闘争本能を呼び覚ます『タナトス』 [第134回]"人間失格"の道を選んだ映画監督の業 林由美香の最新主演作『監督失格』 [第133回]ホラ吹きのホラを見破る特異な職能 ポランスキー監督『ゴーストライター』 [第132回]芦田愛菜、6歳にして危険な魅力!? 子連れで全力疾走『うさぎドロップ』 [第131回]元"暴走族"が書いた旧友への鎮魂歌 青春懺悔録『アメイジング グレイス』 [第130回]V・ギャロ主演のサバイバルグルメ!? 『エッセンシャル・キリング』 [第129回]『キック・アス』より悪趣味で泣ける 中年男の悪ノリ暴走劇『スーパー!』 [第128回]この夏の清涼剤、地方少女のダンス成長記『あぜみちジャンピンッ!』 [第127回]竹ヤリで世界進出"スシタイフーン"『エイリアンVSニンジャ』ほか逆上陸 [第126回]イーモウ監督、久々のアイドル映画 中華的妹萌え『サンザシの樹の下で』 [第125回]ナタリー・ポートマン vs. ヘビメタ野郎 人気女優の隠し球『メタルヘッド』 [第124回]黒澤明の名作『生きる』のラテン版! ヤモメ男が残した遺産『BIUTIFUL』 [第123回]北国で93年間営業を続ける"大黒座"と町の記録『小さな町の小さな映画館』 [第122回]新幹線がすれ違う瞬間、願いが叶う? 小学生の目線で描かれた『奇跡』 [第121回]理想と情熱がもたらした"痛い現実" 青春の蹉跌『マイ・バック・ページ』 [第120回]胸に響く金言"プロとは手を抜くこと" 職人秘話『アトムの足音が聞こえる』 [第119回]危険な出会い、井口昇ミーツ仲村みう 悪夢の遊園地『富江 アンリミテッド』 [第118回]ナタリー・ポートマン"第1章"の終幕 虚実が攻め合う『ブラック・スワン』 [第117回]"セカイ"を旅立った少女の地底探検記 新海誠監督の新作『星を追う子ども』 [第116回] 美少女たちの輝きが脳裏から離れない。青春ムービー『魔法少女を忘れない』 [第115回] 恋愛が与える"陶酔"とリアルな"痛み"サブカル活劇『スコット・ピルグリム』 [第114回]妄想、空想、そして現実からの大脱走 美少女革命『エンジェル ウォーズ』 [第113回]"3.11"後の新しい映画モデルとなるか『劇場版 神聖かまってちゃん』の挑戦 [第112回]マスコミが讃えた"楽園"のその後、ひとりの少女の成長記録『愛しきソナ』 [第111回]閉鎖的な"村社会"をブチ破ったれ! 韓流サバイバル劇『ビー・デビル』 [第110回]"粋"を愛したフランスの伯父さん J・タチ主演『イリュージョニスト』 [第109回]自分にとって家族は敵か、味方か? オスカー2冠受賞『ザ・ファイター』 [第108回]コーエン兄弟『トゥルー・グリット』40年で変化した"米国のヒーロー像" [第107回]ジョニー・デップが愛した"極道記者" 『GONZO』奇人がスターだった時代 [第106回] 巨匠イーストウッド監督の異色作! "あの世"はあるか?『ヒア アフター』 [第105回] キレ味、喉ごしが違うアクション! 黒帯美少女の"涙拳"が炸裂『KG』 [第104回] 高齢化するニートはどこに行くのか? "戸塚校長"のその後『平成ジレンマ』 [第103回]堀北真希&高良健吾主演作『白夜行』闇に生きる"影男"の密やかなる喜び [第102回]園子温の劇薬ムービー『冷たい熱帯魚』"救いのない結末"という名の救い [第101回] NHKが放映しない"裏プロジェクトX" AV界のカリスマ監督『YOYOCHU』 [第100回]エロスとタブーを交配した"至高の美女" 禁断のサイエンスホラー『スプライス』 [第99回]2010年に活躍した女優を勝手に表彰! 満島ひかりに"面倒くさい女"大賞を [第98回]大人だって"ドラえもん"にいて欲しい 残念男の逆転劇『エリックを探して』 [第97回]平凡な高校生デイヴは2度変身する!原点回帰のヒーロー『キック・アス』 [第96回]村上春樹の超絶ベストセラーの映画化『ノルウェイの森』はどこにある? [第95回]実在した"奇妙な高額バイト"の顛末 心理サスペンス『エクスペリメント』 [第94回]"アル中"カメラマンの泣き笑い人生『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』 [第93回]朝ドラと異なる映画『ゲゲゲの女房』ゴールなき"貧乏耐久"2人3脚走 [第92回]バラエティーでの実績は通用するか? テリー伊藤の初監督作『10億円稼ぐ』 [第91回] 不謹慎なる社会派エンタテイメント『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』 [第90回]"世界のナベアツ"大阪府知事に就任! 政治コメディ『さらば愛しの大統領』 [第89回]自分の恋愛もプロデュースする女優、ドリュー・バリモア主演『遠距離恋愛』 [第88回]スタローンが立ち上げた"筋肉共和国"男たちの祭典『エクスペンダブルズ』 [第87回]元"おはガール"安藤聖の再起動ドラマ 就職氷河期を生きる『バカがウラヤマシイ』 [第86回]マイノリティーは"理想郷"を目指す。筒井文学の金字塔『七瀬ふたたび』 [第85回]清純派・佐藤寛子が美しく"変態"! 官能サスペンス『ヌードの夜──』 [第84回]死を意識して、ギラギラ輝く男たち! 三池節、大バクハツ『十三人の刺客』 [第83回] 女を食い物にする男どもは全員処刑! モダン社会の闇を暴く『ミレニアム』 [第82回] "企画AV女優"たちの青春残酷物語 性なる鎮魂劇『名前のない女たち』 [第81回]猫を見れば、人間社会が見えてくる! 世界の人気猫大集合『ネコを探して』 [第80回]原恵一監督の新作は辛口ファンタジー 退屈な"日常生活"を彩る『カラフル』 [第79回]米軍に実在した"超能力部隊"の真実!? ムー民、必見『ヤギと男と男と壁と』 [第78回]戦場から帰還した夫は"芋虫男"だった! ヤクザ監督の反戦映画『キャタピラー』 [第77回] 白ユリの花開くガールズの妖しい世界 H系ホラー『ジェニファーズ・ボディ』 [第76回] 爽やか系青春ゾンビ映画にホロリ......夏休みは『ゾンビランド』に集結せよ [第75回] "生きる"とは"見苦しい"ということ 藤沢周平の時代活劇『必死剣 鳥刺し』 [第74回]初恋の美少女は200歳の吸血鬼だった! 北欧産のホラー映画『ぼくのエリ』 [第73回] "三億円事件"の真相を解き明かす! 桜タブーに挑んだ『ロストクライム』 [第72回/特別編] 上映反対で揺れる問題作『ザ・コーヴ』"渦中の人"リック・オバリー氏の主張 [第71回] 女子にモテモテになる方法、教えます。軟派少年の実話物語『ソフトボーイ』 [第70回] 下町育ちの"北野少年"が見た現代社会 人間同士の食物連鎖『アウトレイジ』 [第69回] "リアルと虚構の狭間"を生きる男、アントニオ猪木初主演作『アカシア』 [第68回] ヒーローも神もいない現代社会の惨劇 井筒監督の問題作『ヒーローショー』 [第67回] アイドルが地獄で微笑む『戦闘少女』ギャグ×血しぶき×殺陣の特盛り丼! [第66回]アナーキーな"社歌"で生産性アップ! 満島ひかり大進撃『川の底からこんにちは』 [第65回]超ヘビー級なシリアス劇『プレシャス』"家族"という名の地獄から脱出せよ [第64回]乱れ咲く"悪の華"ゼブラクイーン! 仲里依紗が過激変身『ゼブラーマン2』 [第63回] オタク王が見出した"夢と現実"の接点 ティム・バートン監督作『アリス──』 [第62回] バッドテイストな感動作『第9地区』 アナタはエビ人間とお友達になれるか? [第61回]スコセッシ監督の犯罪アトラクション『シャッターアイランド』へようこそ! [第60回]宮崎あおいの"映画代表作"が誕生! 毒を呑んでも生き続けよ『ソラニン』 [第59回]"おっぱいアート"は世界を救えるか? 母乳戦士の記録『桃色のジャンヌ・ダルク』 [第58回]現代に甦った"梶原一騎ワールド"韓流ステゴロ映画『息もできない』 [第57回]命知らずの変態レポーター、中東へ! 史上最大のどっきり?『ブルーノ』 [第56回]仲里依紗がアニメから実写へと跳躍! 母娘2代の時空旅行『時をかける少女』 [第55回]ビグロー監督はキャメロンより硬派! 人間爆弾の恐怖『ハート・ロッカー』 [第54回] "空気を読む"若者の悲劇『パレード』楽しいルームシェア生活の行き先は? [第53回]社会の"生け贄"に選ばれた男の逃亡劇 堺雅人主演『ゴールデンスランバー』 [第52回]『男はつらいよ』の別エンディング? "寅さん"の最期を描く『おとうと』 [第51回]ひとり相撲なら無敵のチャンピオン! 童貞暴走劇『ボーイズ・オン・ザ・ラン』 [第50回]ヒース・レジャーが最後に見た夢の世界 理想と欲望が渦巻く『Dr.パルナサスの鏡』 [第49回]トニー・ジャーは本気なんジャー! CGなしの狂乱劇再び『マッハ!弐』 [第48回]全米"オシャレ番長"ズーイー、見参! 草食系に捧ぐ『(500日)のサマー』 [第47回]市川崑監督&水谷豊"幻の名作"『幸福』28年の歳月を経て、初のパッケージ化 [第46回]押井守監督、大いなる方向転換か? 黒木メイサ主演『アサルトガールズ』 [第45回]ドラッグ漬けの芸能関係者必見!"神の子"の復活を追う『マラドーナ』 [第44回] 暴走する"システム"が止まらない! マイケル・ムーア監督『キャピタリズム』 [第43回]"人は二度死ぬ"という独自の死生観『ガマの油』役所広司の監督ぶりは? [第42回]誰もが共感、あるあるコメディー! 2ちゃんねる発『ブラック会社』 [第41回]タラとブラピが組むと、こーなった!! 戦争奇談『イングロリアス・バスターズ』 [第40回]"涅槃の境地"のラストシーンに唖然! 引退を賭けた角川春樹監督『笑う警官』 [第39回]伝説の男・松田優作は今も生きている 20回忌ドキュメント『SOUL RED』 [第38回]海より深い"ドメスティック・ラブ"ポン・ジュノ監督『母なる証明』 [第37回]チャン・ツィイーが放つフェロモン爆撃 悪女注意報発令せり!『ホースメン』 [第36回]『ソウ』の監督が放つ激痛バイオレンス やりすぎベーコン!『狼の死刑宣告』 [第35回]"負け組人生"から抜け出したい!! 藤原竜也主演『カイジ 人生逆転ゲーム』 [第34回]2兆円ペット産業の"開かずの間"に迫る ドキュメンタリー『犬と猫と人間と』 [第33回]"女神降臨"ペ・ドゥナの裸体が神々しい 空っぽな心に響く都市の寓話『空気人形』 [第32回]電気仕掛けのパンティをはくヒロイン R15コメディ『男と女の不都合な真実』 [第31回]萩原健一、松方弘樹の助演陣が過剰すぎ! 小栗旬主演の時代活劇『TAJOMARU』 [第30回]松本人志監督・主演第2作『しんぼる』 閉塞状況の中で踊り続ける男の悲喜劇 [第29回]シビアな現実を商品化してしまう才女、西原理恵子の自叙伝『女の子ものがたり』 [第28回]"おねマス"のマッコイ斉藤プレゼンツ 不謹慎さが爆笑を呼ぶ『上島ジェーン』 [第27回]究極料理を超えた"極地料理"に舌鼓! 納涼&グルメ映画『南極料理人』 [第26回]ハチは"失われた少年時代"のアイコン  ハリウッド版『HACHI』に涙腺崩壊! [第25回]白熱! 女同士のゴツゴツエゴバトル 金子修介監督の歌曲劇『プライド』 [第24回]悪意と善意が反転する"仮想空間"細田守監督『サマーウォーズ』 [第23回]沖縄に"精霊が暮らす楽園"があった! 中江裕司監督『真夏の夜の夢』 [第22回]"最強のライブバンド"の底力発揮! ストーンズ『シャイン・ア・ライト』 [第21回]身長15mの"巨大娘"に抱かれたい! 3Dアニメ『モンスターvsエイリアン』 [第20回]ウディ・アレンのヨハンソンいじりが冴え渡る!『それでも恋するバルセロナ』 [第19回]ケイト姐さんが"DTハンター"に! オスカー受賞の官能作『愛を読むひと』 [第18回]1万枚の段ボールで建てた"夢の砦"男のロマンここにあり『築城せよ!』 [第17回]地獄から甦った男のセミドキュメント ミッキー・ローク『レスラー』 [第16回]人生がちょっぴり楽しくなる特効薬 三木聡"脱力"劇場『インスタント沼』 [第15回]"裁判員制度"が始まる今こそ注目 死刑執行を克明に再現した『休暇』 [第14回]生傷美少女の危険な足技に痺れたい! タイ発『チョコレート・ファイター』 [第13回]風俗嬢を狙う快楽殺人鬼の恐怖! 極限の韓流映画『チェイサー』 [第12回]お姫様のハートを盗んだ男の悲哀 紀里谷監督の歴史奇談『GOEMON』 [第11回]美人女優は"下ネタ"でこそ輝く! ファレリー兄弟『ライラにお手あげ』 [第10回]ジャッキー・チェンの"暗黒面"? 中国で上映禁止『新宿インシデント』 [第9回]胸の谷間に"桃源郷"を見た! 綾瀬はるか『おっぱいバレー』 [第8回]"都市伝説"は映画と結びつく 白石晃士監督『オカルト』『テケテケ』 [第7回]少女たちの壮絶サバイバル!楳図かずおワールド『赤んぼ少女』 [第6回]派遣の"叫び"がこだまする現代版蟹工船『遭難フリーター』 [第5回]三池崇史監督『ヤッターマン』で深田恭子が"倒錯美"の世界へ [第4回]フランス、中国、日本......世界各国のタブーを暴いた劇映画続々 [第3回]水野晴郎の遺作『ギララの逆襲』岡山弁で語った最後の台詞は...... [第2回]『チェンジリング』そしてイーストウッドは"映画の神様"となった [第1回]堤幸彦版『20世紀少年』に漂うフェイクならではの哀愁と美学

震災から1年 地元を支えてきた被災地書店のその後

motki0227hung.jpg
「週刊ポスト」3月9日号 中吊り広告より
佳作 「3・11から1年 復興の書店」(「週刊ポスト」3月9日号) 佳作 「郡山4歳児と7歳児に『甲状腺がん』の疑い!」(「週刊文春」3月1日号) 佳作 「東電の賠償電話<秘>マニュアルの全容」(「週刊朝日」3月9日号)  週刊誌400円時代が来たようだ。「週刊現代」がいち早く400円にして「週刊ポスト」が追随した。「週刊新潮」が次号発売を特別定価390円にするし、「週刊文春」は特別定価だった380円を次号から定価にするとしている。  消費税増税に反対している週刊誌が、増税を待たず次々に値上げをするのは、読者には納得できないだろう。消費税が上がれば、その分を便乗値上げしてくることは間違いない。だが、内容が変わらず、読者に何の説明もなく値段を上げるのは、自分たちが批判している新聞の値上げと同じである。  私は、不景気で物の値段が下がっているのだから、ページ数を減らしてもいいから定価を下げたらどうかとさえ思っている。300円程度にして、各週刊誌が独自色を出しセグメントされた情報を出して競えば、部数は伸びないまでも低減傾向に歯止めがかかり、もう少し生き残っていけるのではないか。  メディアが一番いけないのは、他の企業のリストラや立て直し策の批判はするが、新聞もテレビも出版社も、生き残りに向けた努力をどれほどしているのか情報公開さえしないことである。  昔は、コーヒーとラーメンと週刊誌の値段が同じだった時代が長く続いていた。一時、コーヒーが値上がりした時代があったが、マックやドトールなどの出現により安くなり、今はラーメンが一番高くなった。  故・立川談志師匠は「ラーメン屋なんていうのはまともな料理をつくれない奴がやるもんだ」と常々言っていた。私も昨今、ラーメンが異常なほどもてはやされ、一部のラーメン職人には"食べさせてやる"という態度が透けて見えるのには辟易とする。だから、そうした能書きのうるさいラーメン屋には行かないことにしている。  それと同じと言っては失礼かもしれないが、今の週刊誌に400円の価値があるのだろうか。売れないから値段を上げるというのでは、読者離れがますます深刻化することになりはしないか。  さて、東日本大震災からもうすぐ1年になる。各誌に被災地や東電関連の記事が多い。その中で3本選んでみたが、残念ながら順位をつけるほど、これはという記事はなかった。よってすべてを佳作とした。  まずは「週刊朝日」の記事。福島第一原発の事故によって自主的に避難(その地域にとどまっていてもいい)した人たちへ東電による賠償が始まろうとしている。そうした人たちが手続きを含めて問い合わせる先の電話のオペレーターに大量の派遣社員が使われ、あきれたマニュアルで応対せよと研修されているというのだ。  賠償額は18歳以下の子どもと妊婦は一人40万円、それ以外は8万円。また南相馬市の一部、双葉町、飯舘村、大熊町などの住民には、精神的な苦痛に対する賠償として一人月額10万円、避難所にいる人には月12万円。  50代のYさんは登録していた派遣会社からメールがあり、2月13日から4日間行われた研修に参加した。研修の部屋には監視人らしき男性が数人立ち、配布された資料の持ち出しはおろか休憩中の私語も禁止された。  そこで言われたのは、お前たちの仕事は避難して困っている人たちを救うことではなく、送付した書類の問い合わせに答えることだけで、被災者に有利な情報を教える必要もないというものだった。  東電は被災者への対応として「親身・親切な賠償のための5つのお約束」を掲げているのに、実態はこうである。  また相手を刺激する言葉を使うなといわれ、言い換えるようにされた例はこうだ。×原発→○原子力発電。×放射能→○放射線。×放射能を浴びる→危険なイメージだから使うな。×想定外→積み上げた知見の甘さが引き起こしたものでございます。  こうしたNGワードばかりではなく、「電話に出たら低いトーンで会話を始めるように」、「被災者から、お前ら事故の詳しい内容を隠蔽しているだろうと言われたら、隠し事はございませんと平身低頭する」「電話口で怒りが収まらない相手には、『少々お待ちくださいませ』と言って、電話の保留ボタンを押せ」というのだ。  東電の賠償は、避難に要した宿泊費用や交通費などが違うのに一律はおかしいという声が被災者から上がっている。  賠償金額なども少なすぎると、私は思う。財界や財務省の東電に甘いやり方に対して、東電を破綻処理させて徹底的にリストラを行えという声も強くある。  これだけの事故を起こしても、ぬけぬけと電気料金値上げを言い張ったりする東電の甘えの構造は、一度ぶっ壊さないと直らないようである。  「週刊文春」の巻頭特集「郡山4歳児と7歳児に『甲状腺がん』の疑い!」は、こういう書き出しで始まっている。 「『今までにこんな例は見たことがありません』  超音波の画像を診た医師はそうつぶやいたという。7歳女児(検査当時・以下同)の小さな喉にある甲状腺に、8ミリの結節(しこり)が、微細な石灰化を伴ってみられたのだ」  北海道へ自主避難している親子309名(子ども139名、大人170名)を対象に昨年末から地元の内科医がボランティアで、甲状腺の超音波検査を行っている。  郡山から夫と離婚してまで避難してきた母親の7歳の姉に結節が見つかり、2歳の妹にも2ミリのものが見つかった。幸いなことに妹のほうはがんの疑いはなかった。  小児甲状腺がんは、チェルノブイリ原発事故で唯一公的に認められた被曝による健康被害である。旧ソ連のベラルーシでは事故までの10年間で7人だった子どもの甲状腺がんが、事故後は508人に上っている。  札幌で甲状腺超音波検査を実施した内科医はこう言っている。 「結節のあった7歳女児と4歳男児の2人に加え、19歳以上の『大人』9人の計11人に、甲状腺がんの疑いがありました。うち成人女性一人はすでに甲状腺がんが確定、切除手術を行うことも決まっています」  1月25日には福島県で第5回「県民健康管理調査検討委員会」(以後=検討委員会)が行われ、18歳以下の甲状腺エコー検査の結果が発表された。1,765名のうち26人に結節や嚢胞(のうほう)が見つかったが、「すべて良性」とされた。  福島県立医大の鈴木眞一教授は会見で「26名はいずれも6歳以上。5ミリ以上の結節、20ミリ以上の嚢胞が5歳以下で見つかることはありえない」と明言した。  先の内科医は年間2,000人ほど甲状腺の手術を行うというが、鈴木教授が言うように小学生に上がる前の子どもにできる可能性はほとんどないそうだ。だが、今回は発見されたのである。  避難してきた子どもたちはいずれも原発事故後3カ月以上福島で暮らしていた。  7歳の女児はその後の血液検査の結果「良性」と診断されたが、将来に不安が残ると母親は語っている。 「診てもらった北海道大学の先生も、今までに14歳未満でがんになった子どもを2回しか診たことがなく、『いつ、がんになるかわからない』と。でも、結節を切除してしまうと、今度は一生ホルモン剤を飲み続けないといけなくなるというのです」  福島県で行っている甲状腺検診は3年かけて一巡するが、甲状腺学会の関係者はこう疑問を呈している。 「動物実験ではたしかに被曝しても1年で発がんすることはないという結果が出ている。だが、チェルノブイリでは事故直後のデータをフォローしていないので、放射能に対して感受性の強い1歳や2歳の子どもが事故後1~2年後まで受診しなくても大丈夫だと言い切れるのだろうか」  しかもおかしなことに、福島では撮ったエコー写真を見せてもらうこともできない。それに県内でセカンドオピニオンを仰ぐことも困難なのだ。  それは「検討委員会」の座長・山下俊一福島県立医大副学長が全国の日本甲状腺学会員宛に「次回の検査を受けるまでの間に自覚症状等が出現しない限り、追加検査は必要がない」というメールを送っているからだ。  こうしたやり方に一人の甲状腺専門医は批判的だ。 「従来の理論では、1~2年ですぐに嚢胞や結節は大きくならないかもしれない。しかし、あくまでもそれは『これまで普段見てきたもの』を基準にした場合です。原発事故が起こった今、『今まで見たことがないもの』を見ている可能性がある。従来の基準が絶対とはいえないのでは」  この記事は重要な問題を告発しているのだが、残念ながら記事のインパクトが弱い。  母親が仮名なのは仕方ないとしても、郡山の子どもに甲状腺異常を発見した北海道の内科医の名前が出ていないのはどうしたことなのか。  こうした記事を書く場合、信ぴょう性を担保するためには実名報道が必須である。内科医は実名を出すことで何か不都合なことでもあるのだろうか。  甲状腺の専門医が匿名なのも解せないが、こうした報道は継続していくことが重要である。続報に期待したい。  さて、東日本大震災のあと「日本を信じよう」と表紙に打って話題になった「ポスト」は今週号で、ぶち抜き85ページの大特集「被災地と原発の真実」を組んでいる。  まず初めに2ページにわたる編集部の主張が載っている。その意気や良しだが、放射能と原発についてはこれまでの主張を繰り返していて、新しい情報はない。  それよりも、ポストが震災以後一貫して続けてきた、被災地の書店のその後を興味深く読んだ。  復興へ向けて歩み出した書店で売れている本は、他の土地で売れている本とはひと味違う。『大きな字の常用国語辞典』(学習研究社)は年配者が必要だとして買い求めるそうだ。仮設住宅ではいくつもの鍋を持つわけにはいかず、圧力鍋が売れたそうだが、圧力鍋のためのレシピ本も売れた。  お世話になった人たちへ手紙を書こうと「手紙の書き方とマナー」といった内容の本も売れ筋。「10年日記」のような将来を設計する本も問い合わせが多かった。釜石の遺体安置所を巡るルポ『遺体―震災、津波の果てに』(新潮社)は、死者がどう処置されたのか知るために買われたのではないかと、釜石市の書店店長が語っている。  飯舘村の日常を紹介した『までいの力』(SEEDS出版)も読まれているそうだ。 「までいとは"思いやり"といった意味で使われる方言です。(中略)飯舘村はいま、人が住めない場所になってしまいましたが、"までいの力"があればいつか必ず立ち上がれると思う」(飯舘村の書店の元副店長)  岩手県山田町の「大手書店」は、昨年6月から小さな店舗で営業を再開した。本も文房具もなく、当初はお祭り用のクジや景品を並べていたという。書店の娘・大手恵美子はこ言う。 「自分がこの町に残って何ができるかと考えた時、やっぱり本しかないという思いがあったからです。できることと言えば、考えることしかなかった。駄目だな、やんなきゃな、ってずっと考えていたんです」  釜石で一番古い書店だった「桑畑書店」はかつて70坪あったが、今は9坪。店主の桑畑眞一は、瓦礫の中から見つけ出した定期購読者のリストを頼りに、病院や美容院などを回った。津波で流されてしまったこの辺りは人が少なくなってしまったが、ノンフィクション・ライターや市長を招いてシンポジウムや絵本の読み聞かせの会などをやっている。  気仙沼市の大槌町のショッピングモールに昨年12月22日、化学薬品メーカーで働いていたサラリーマン夫婦が素人書店を始めた。その名は「一頁書店」。素晴らしいネーミングではないか。 「本の一頁目はとても大切ですよね。最初の一歩という気持ちを大切にしていこう、と思ったんです」  そう妻の木村里美が語っている。  南相馬市の「おおうち書店」の店主・大内一俊は、同市が屋内避難を指示されていた3月に書店を続けようと思った。それは、店のシャッターを開け、床に散らばった本や雑誌を棚に戻していると、街から避難しなかった人たちが少しずつ集まってくるようになったからだ。客は4分の1に減って、若い女性や子どもの多くが避難したため、女性誌やファッション誌は売れなくなったが、地図が売れるようになった。  お客の数は減っているのに、書店の売り上げは伸びているという。それは、ほかに開いている店がないことと、東電からの賠償金があるため、震災前より売れる本の単価が高くなり、週刊誌を3冊も買い込んでいく客がいるそうである。  飯舘村にある村営書店「ほんの森いいたて」には、書店の窓に「きっといつか再オープンするぞ!!」と書いた紙が貼られている。  IAEAが飯舘村で高濃度の放射性物質を検出して発表したのは3月30日だった。元副店長の高橋みほりはこう話す。 「閉店するとき、絶対また会おうね、再開したら買いに来るからねと言われながら、みんなと抱き合ってお別れしたんです。それだけ愛されていた本屋なんだなって思ったし、震災からの短い期間だったけれど、続けてきてよかったと感じました」  こうした人たちに支えられて本や雑誌が読者の手に届き、読まれていることを、出版に携わる人間一人一人がもう一度真剣に考える必要があるだろう。何を届けなくてはいけないかということを。 (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
本屋さんへ行こう 行こう。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・「利用者は顧客ではなく広告主への商品?」Facebookの思わぬ落とし穴  ・ふとした気の迷いから犯罪者へ転落 元博報堂社員が見た地獄財政危機のギリシャに学べ!? これからの時代を生き抜く生活防衛の基礎知識

突如、謎の死を遂げた「現代のマザーテレサ」その背景に、"貧困ビジネス"の暗部が……!?

mothersyoko.jpg
何かが狂ってしまった現代社会。毎日のようにニュースに流れる凶悪事件は尽きることを知らない。そして、いつしか人々はすべてを忘れ去り、同じ過ちを繰り返してゆく......。数多くある事件のなかでも、未だ犯人・被疑者の捕まっていない"未解決事件"を追う犯罪糾弾コラム。  第20回 大阪西成・女医不審死事件 (2009年11月)  大阪市西成区萩之茶屋。かつては「釜ヶ崎」の地名で知られ、現在は「あいりん地区」と呼ばれる日雇い労働者の街である。多くの労働者が簡易宿泊所で暮らし、最近では住民の高齢化による孤独死や、生活保護の急増が問題となっている。路上生活者も多く存在し、半径300メートルの狭い地域に3万人もの人々がひしめき合いながら暮らしているという。  2009年11月16日午前1時20分。西成を流れる木津川の千本松渡船場で、女性の遺体が釣り人によって発見された。女性の名は矢島祥子さん。群馬県で生まれ、群馬大学医学部卒業後に医師となった祥子さんは、2002年頃からあいりん地区でのボランティアに参加し、亡くなる2年前からは西成の診療所に医師として勤務していた。自身の生活を切り詰め、医師としての給料をボランティアに費やしていた祥子さんの献身的な活動は、地元でもよく知られていた。身寄りのない高齢の労働者からも「さっちゃん先生」と慕われていたという。周囲の人たちは、次第に彼女を「現代のマザーテレサ」と呼ぶようになった。  そんな彼女が、どうして悲劇に巻き込まれなければならなかったのだろうか? 11月14日の早朝、彼女はカルテ整理の仕事で、前日から診療所で残業をしていた。カードキーの記録によると、祥子さんが診療所を退出したのは午前4時15分。そして、そのわずか1分後に診療所の警報システムが作動する。すぐに警備員が駆けつけたものの、不審な痕跡はなく「異常なし」と判断された。そして、祥子さんの足取りはここで途絶えてしまう......。翌朝、彼女が出勤してこないのを心配した診療所スタッフが部屋を訪れると、玄関のドアが施錠されていない状態だったため、慌てて彼女の実家に連絡したという。しかし、やはり消息はつかめなかった。  祥子さんが消息を絶って2日後、彼女は変わり果てた姿となり、千本松渡船場で発見された。事件発生当初、警察は"自殺"と判断。しかし、診療所を退出した際の警報システムのほか、祥子さんの死には不審な点がいくつも残されていた。彼女の遺体には、首の痣や頭部の瘤が確認されているのである。そもそも人間は、絶命してから身体を打ち付けたとしても、痣や瘤などはできない。生きているときに何者かに殴打され、川に運ばれたと考えるほうが自然である。  さらに、警察が部屋を調べても、祥子さんの指紋を含め、誰の指紋も出てこなかったのだ。それどころか、埃すら残っていなかったという。これは、何者かが証拠を隠蔽するために指紋や汚れを拭きとったと考えるのが妥当ではないだろうか。そして、祥子さんの足取りが途絶えた14日の早朝は雨が降っていた。いつも自転車で通勤している祥子さんは、診療所から自宅に戻るまで、雨に濡れないようにアーケードの中を通ったはずなのである。しかし、アーケードに設置された複数台の防犯カメラには、祥子さんの姿は映っていなかったのだ。つまり、何者かが祥子さんの勤務する病院に侵入し、車で連れ去って殺害。証拠隠滅のため、もしくは何かを盗み出すために部屋にまで侵入し、痕跡を残さずに立ち去った......という線が見えてくる。こういった推理をもとに、遺族は祥子さんの死を「何者かによる他殺に違いない」と、大阪府警に訴え続けた。すると、当初は自殺と判断した警察も、遺族と生前の彼女を慕っていた知人たちの訴えを受け、捜査を再開。大勢の人の彼女への思いが、警察まで動かしたのである。  事件後、多くのメディアがこの事件を取り上げたが、その過程でカギを握るかもしれない人物が登場する。「祥子さんの元交際相手」を自称する60代の男性は、テレビ番組の取材に対し、「祥子さんの死は間違いなく自殺」と断言。「これ以上、この事件を調べるのは反対」だと語ったのだ。ちなみに、自殺であるという根拠は、遺体発見翌日に届いた、祥子さんからのハガキだという。そこには「元気で長生きして下さい」と書かれていて、それが自殺をほのめかしているという理由である。この手紙だけで自殺と判断することは荒唐無稽に思える。この男性は、祥子さんのご両親に対しても同様の旨の言葉を伝えた。このことは、愛娘の死の真相を究明すべく、懸命の活動を続けている遺族への、極めて失礼で異常な対応であると言わざるを得ない。そして、自称「元交際相手」がメディアに登場してまで取る不自然な言動は、祥子さんの死の真相について、何かを知っているのでは?......と思わざるを得ないほど異様なものである。  祥子さんは、このある種特別な地域を覆い隠す"深い闇"に飲み込まれてしまったのではないかとさえ感じてしまう。もしかしたら、ボランティア活動の過程で、覚醒剤密売や臓器売買などといった、貧困ビジネスの暗部をのぞいてしまったのではないか。そして、そのせいで彼女は命を落とす結果になってしまったのではないだろうか。そういった背景から、闇の集団の逆鱗に触れるのを恐れ、周囲の人々は口をつぐみ、彼女の自殺をアピールするのではないだろうか。  事件の真相を解明し、闇に光を当てることこそが、生前に献身的な活動を続けた彼女へのせめてもの弔いになると信じたい。 (取材・文=神尾啓子)
未解決事件ファイル 真犯人に告ぐ 告ぐ。 amazon_associate_logo.jpg
バックナンバー 【第19回】西新宿・早朝の凶行 芸能界に太いパイプを持つ被害者が襲撃された現場と背景ーー 【第18回】学校からの帰り道、狂気の刃物男とのすれ違いが青年の夢を絶った...... 【第17回】10年前、白昼の繁華街で消えた"美人"女子高生 背景に複数の「疑問点」が浮上......!! 【第16回】飲みかけのココアを残し、消えた少女......奇妙な「怪文書」が示唆する事件の真相とは!? 【第15回】 胸と内臓を刃物でえぐり取られ......切断された島根の女子大生殺害事件から1年 【第14回】 "栃木女児殺害事件"発生から5年 7歳少女の顔を執拗に殴打し、胸を12度も刺した犯人の残忍性 【第13回】 15歳ハーフ美少女が夏祭りの夜に失踪 3日後、見知らぬ町で変わり果てた姿に...... 【第12回】 "白昼の惨殺劇"母親が刺殺される一部始終をトイレの中で聞いていた娘...... 【第11回】 全裸発見の茨城大女子学生絞殺遺体 遺留品から検出の"男性2人分のDNA"の謎 【第10回】 愛知・蟹江町の"眼球破裂"通り魔事件 昨年5月「母子3人殺傷事件」と同一犯か!? 【第9回】「逮捕で迷宮入り!? "時効延長"直前に起きた「愛知母子4人殺害・放火事件」 【第8回】「上智大生殺人放火事件」時効まで残りわずか! 昨年10月の「千葉大生殺害放火事件」との関連は!? 【第7回】全国有数の"失踪事件"多発地域で女性記者が姿を消してから11年 【第6回】見知らぬ男が家に侵入して17歳長女を刺殺  顔を見られた犯人は妹と祖母を追い回し...... 【第5回】被害者とその親友──2人の"佐藤梢"と消えた男のリアル・ミステリー 【第4回】 ストーカー行為を働いた挙げ句にターゲット女性の家族を惨殺して逃亡 【第3回】 事態急転!「リンゼイさん殺害事件」市橋達也整形術前後の写真入手で逮捕秒読み!? 【第2回】大量の遺留品が招いた初動捜査の混乱 果たしてDNAに人格は認められるか? 【第1回】「おい、小池!」で日本中に知られた男は本当に名前を呼ばれる日を待ち続けている

突如、謎の死を遂げた「現代のマザーテレサ」その背景に、"貧困ビジネス"の暗部が……!?

null

mothersyoko.jpg
何かが狂ってしまった現代社会。毎日のようにニュースに流れる凶悪事件は尽きることを知らない。そして、いつしか人々はすべてを忘れ去り、同じ過ちを繰り返してゆく......。数多くある事件のなかでも、未だ犯人・被疑者の捕まっていない"未解決事件"を追う犯罪糾弾コラム。  第20回 大阪西成・女医不審死事件 (2009年11月)  大阪市西成区萩之茶屋。かつては「釜ヶ崎」の地名で知られ、現在は「あいりん地区」と呼ばれる日雇い労働者の街である。多くの労働者が簡易宿泊所で暮らし、最近では住民の高齢化による孤独死や、生活保護の急増が問題となっている。路上生活者も多く存在し、半径300メートルの狭い地域に3万人もの人々がひしめき合いながら暮らしているという。  2009年11月16日午前1時20分。西成を流れる木津川の千本松渡船場で、女性の遺体が釣り人によって発見された。女性の名は矢島祥子さん。群馬県で生まれ、群馬大学医学部卒業後に医師となった祥子さんは、2002年頃からあいりん地区でのボランティアに参加し、亡くなる2年前からは西成の診療所に医師として勤務していた。自身の生活を切り詰め、医師としての給料をボランティアに費やしていた祥子さんの献身的な活動は、地元でもよく知られていた。身寄りのない高齢の労働者からも「さっちゃん先生」と慕われていたという。周囲の人たちは、次第に彼女を「現代のマザーテレサ」と呼ぶようになった。  そんな彼女が、どうして悲劇に巻き込まれなければならなかったのだろうか? 11月14日の早朝、彼女はカルテ整理の仕事で、前日から診療所で残業をしていた。カードキーの記録によると、祥子さんが診療所を退出したのは午前4時15分。そして、そのわずか1分後に診療所の警報システムが作動する。すぐに警備員が駆けつけたものの、不審な痕跡はなく「異常なし」と判断された。そして、祥子さんの足取りはここで途絶えてしまう......。翌朝、彼女が出勤してこないのを心配した診療所スタッフが部屋を訪れると、玄関のドアが施錠されていない状態だったため、慌てて彼女の実家に連絡したという。しかし、やはり消息はつかめなかった。  祥子さんが消息を絶って2日後、彼女は変わり果てた姿となり、千本松渡船場で発見された。事件発生当初、警察は"自殺"と判断。しかし、診療所を退出した際の警報システムのほか、祥子さんの死には不審な点がいくつも残されていた。彼女の遺体には、首の痣や頭部の瘤が確認されているのである。そもそも人間は、絶命してから身体を打ち付けたとしても、痣や瘤などはできない。生きているときに何者かに殴打され、川に運ばれたと考えるほうが自然である。  さらに、警察が部屋を調べても、祥子さんの指紋を含め、誰の指紋も出てこなかったのだ。それどころか、埃すら残っていなかったという。これは、何者かが証拠を隠蔽するために指紋や汚れを拭きとったと考えるのが妥当ではないだろうか。そして、祥子さんの足取りが途絶えた14日の早朝は雨が降っていた。いつも自転車で通勤している祥子さんは、診療所から自宅に戻るまで、雨に濡れないようにアーケードの中を通ったはずなのである。しかし、アーケードに設置された複数台の防犯カメラには、祥子さんの姿は映っていなかったのだ。つまり、何者かが祥子さんの勤務する病院に侵入し、車で連れ去って殺害。証拠隠滅のため、もしくは何かを盗み出すために部屋にまで侵入し、痕跡を残さずに立ち去った......という線が見えてくる。こういった推理をもとに、遺族は祥子さんの死を「何者かによる他殺に違いない」と、大阪府警に訴え続けた。すると、当初は自殺と判断した警察も、遺族と生前の彼女を慕っていた知人たちの訴えを受け、捜査を再開。大勢の人の彼女への思いが、警察まで動かしたのである。  事件後、多くのメディアがこの事件を取り上げたが、その過程でカギを握るかもしれない人物が登場する。「祥子さんの元交際相手」を自称する60代の男性は、テレビ番組の取材に対し、「祥子さんの死は間違いなく自殺」と断言。「これ以上、この事件を調べるのは反対」だと語ったのだ。ちなみに、自殺であるという根拠は、遺体発見翌日に届いた、祥子さんからのハガキだという。そこには「元気で長生きして下さい」と書かれていて、それが自殺をほのめかしているという理由である。この手紙だけで自殺と判断することは荒唐無稽に思える。この男性は、祥子さんのご両親に対しても同様の旨の言葉を伝えた。このことは、愛娘の死の真相を究明すべく、懸命の活動を続けている遺族への、極めて失礼で異常な対応であると言わざるを得ない。そして、自称「元交際相手」がメディアに登場してまで取る不自然な言動は、祥子さんの死の真相について、何かを知っているのでは?......と思わざるを得ないほど異様なものである。  祥子さんは、このある種特別な地域を覆い隠す"深い闇"に飲み込まれてしまったのではないかとさえ感じてしまう。もしかしたら、ボランティア活動の過程で、覚醒剤密売や臓器売買などといった、貧困ビジネスの暗部をのぞいてしまったのではないか。そして、そのせいで彼女は命を落とす結果になってしまったのではないだろうか。そういった背景から、闇の集団の逆鱗に触れるのを恐れ、周囲の人々は口をつぐみ、彼女の自殺をアピールするのではないだろうか。  事件の真相を解明し、闇に光を当てることこそが、生前に献身的な活動を続けた彼女へのせめてもの弔いになると信じたい。 (取材・文=神尾啓子)
未解決事件ファイル 真犯人に告ぐ 告ぐ。 amazon_associate_logo.jpg
バックナンバー 【第19回】西新宿・早朝の凶行 芸能界に太いパイプを持つ被害者が襲撃された現場と背景ーー 【第18回】学校からの帰り道、狂気の刃物男とのすれ違いが青年の夢を絶った...... 【第17回】10年前、白昼の繁華街で消えた"美人"女子高生 背景に複数の「疑問点」が浮上......!! 【第16回】飲みかけのココアを残し、消えた少女......奇妙な「怪文書」が示唆する事件の真相とは!? 【第15回】 胸と内臓を刃物でえぐり取られ......切断された島根の女子大生殺害事件から1年 【第14回】 "栃木女児殺害事件"発生から5年 7歳少女の顔を執拗に殴打し、胸を12度も刺した犯人の残忍性 【第13回】 15歳ハーフ美少女が夏祭りの夜に失踪 3日後、見知らぬ町で変わり果てた姿に...... 【第12回】 "白昼の惨殺劇"母親が刺殺される一部始終をトイレの中で聞いていた娘...... 【第11回】 全裸発見の茨城大女子学生絞殺遺体 遺留品から検出の"男性2人分のDNA"の謎 【第10回】 愛知・蟹江町の"眼球破裂"通り魔事件 昨年5月「母子3人殺傷事件」と同一犯か!? 【第9回】「逮捕で迷宮入り!? "時効延長"直前に起きた「愛知母子4人殺害・放火事件」 【第8回】「上智大生殺人放火事件」時効まで残りわずか! 昨年10月の「千葉大生殺害放火事件」との関連は!? 【第7回】全国有数の"失踪事件"多発地域で女性記者が姿を消してから11年 【第6回】見知らぬ男が家に侵入して17歳長女を刺殺  顔を見られた犯人は妹と祖母を追い回し...... 【第5回】被害者とその親友──2人の"佐藤梢"と消えた男のリアル・ミステリー 【第4回】 ストーカー行為を働いた挙げ句にターゲット女性の家族を惨殺して逃亡 【第3回】 事態急転!「リンゼイさん殺害事件」市橋達也整形術前後の写真入手で逮捕秒読み!? 【第2回】大量の遺留品が招いた初動捜査の混乱 果たしてDNAに人格は認められるか? 【第1回】「おい、小池!」で日本中に知られた男は本当に名前を呼ばれる日を待ち続けている

赤裸裸少女物語 繭麗の告白

mayura_mains.jpg
 身長156センチの小柄な体系に黒髪ときょとんとした眼差しが印象的な繭麗(まゆら)さん。被写体としてのキャリアは意外と長く、今はグラビアからヌードまで幅広くこなす。見た目のふんわりとした少女性とは裏腹に、心の中にいつも、芯の通った被写体信念を持っている。それが撮影の際、ビックリするぐらい強いプロ意識として現れ、カメラマンをびっくりさせることがある。今回はそんな不思議少女、繭麗さんとグラビアセッション。撮影の後にお話を伺ってきた。 mayura_01s.jpg ――被写体など表現活動をし始めたのは何歳ぐらいからですか? 繭麗 たぶん、20歳くらいです。初めて自分で作った服で、「KERA」(ファッション誌/インデックス・コミュニケーションズ)のスナップに載ったんです。当時は金髪でした。バンドスタッフなんかもやってましたが、その後、21歳くらいの時、たまたま付き合った人がカメラマンで、その人に普段から写真を撮られるようになって、気付いたら撮られることにも慣れていました。彼の家には撮影用の照明機器がすべてそろっていて、作品撮りはもちろん、日常から出かける時までずっと撮られているという感じでした。内容もスナップからちょっとエッチなものまで(笑)。40代の人で、たくさん撮られたんですけど、写真はなぜか1枚ももらえませんでした。その人の家の屋根裏には暗室があって、そこには歴代の彼女と思われる女性のフィルムがたくさんあったのを憶えています。 mayura_02s.jpg ――繭麗(まゆら)って不思議なモデル名ですが、これはどこから来たんですか? 繭麗 三原ミツカズさんの『ハッピー・ファミリー』(祥伝社)っていう漫画が大好きで、その主人公の名前を参考にしました。三原ミツカズさんの漫画は全部持ってます。『DOLL』(同)とか『集積回路のヒマワリ』(同)とか。 mayura_03s.jpg ――すごくアイドル性が強いモデルさんだと思ったのですが、好きなアイドルや参考にしている方はいるんですか? 繭麗 ゆうこりんは昔から好きでしたよ。あと深キョン。 ――小倉優子さんはそうじゃないかと思って、今回の撮影では彼女のグラビアにもあった、ホースとアイドルというのをモチーフに取り入れてみました。小さい頃からアイドルに憧れはありましたか? 繭麗 小さい頃はケーキ屋さんになりたかったんです。その頃は家が厳しくて、なかなかテレビを見せてもらえなくて、アイドルの出るドラマなんかを見る機会が限られていたんです。夜は戸の隙間からこっそりテレビを見るという感じでした。見てると親から「もう寝なさい」って言われるという(笑)。 mayura_04s.jpg ――繭麗さんの作品はたくさん拝見しましたが、今まで何人くらいのカメラマンに撮られましたか? 繭麗 300人以上500人未満かな(笑)。わたしのお父さんも写真を撮るのが好きだったので、撮られることは慣れているんです。 mayura_05s.jpg ――こんな面白いカメラマンがいた、というのはありましたか? 繭麗 「KERA」のスナップをやる前の十代の頃、ロリータファッションで出歩くことが多かったんです。その頃、20代くらいの人に、「お菓子をあげるから」と誘われてついていったら、神社に連れて行かれて写真を撮られたんです。そしたらその人が着衣で撮ってるのに、「ブラのホックを外すとかわいく写るよ」とか言ってきて、何もわからない頃なんで、言われるままにしていたら、さらに「パンツを脱いだらラインがキレイに写るよ」と言われて下まで脱がされて、最終的にそういう行為をしようとしてきたんです。「そこの木に手をついて」と言われて。初体験未遂でした。その時は何をしているかわからない状態だったんですけど、家に帰ったら涙が出てきて、お母さんに「赤ちゃんができたかも!」って。それ以後、お母さんにかわいい服を着て出歩くのを禁止されました。でも、不思議なのはそれがトラウマにはならなかったことです。自分の中でうまく消化してしまって、その後も撮られることは平気でした。 mayura_06s.jpg mayura_07s.jpg ――初恋はどんな感じだったんですか? 繭麗 いくつだったかな。小さい頃、女の子って普通は女の子同士で遊ぶじゃないですか。わたし、いつも1人で絵を描いて遊んでいたんですよ。でも、家族付き合いで仲良かった男の子2人とわたしの3人で遊ぶこともあって、その片方の男の子のことが好きになって、バレンタインにチョコをあげたことを憶えています。 mayura_08s.jpg mayura_09s.jpg ――お母さんとすごく仲がいいみたいですけど。 繭麗 仲はいいですよ。でもわたしが学生の頃、思春期だった頃は、お母さんをいつか殺してやろうと思っていました。食事の時とか、わたしが「いただきます」って言ってもいつも返事してくれないとか、思春期だったからでしょうね。最近、お母さんにそのことを言ったら、お母さんも「それは思春期だよ」って(笑)。そういうふうに思っていても、実際仲は良かったですけどね。 mayura_10s.jpg mayura_11s.jpg ――昔はゴシック系の服が好きだったとか。 繭麗 今はロリータ系が多いですけど、実家のクローゼットの中は真っ黒ですよ。100着くらいあるんじゃないですかね。結構お金がかかるんですよ。そもそもゴシックは安いものはあまりなくて、コートとか4、5万したりします。でも、最近は普通の服をセーラー服っぽい仕立てにして着るのが好きです。セーラーものとチェックものが好きです。 mayura_12s.jpg mayura_13s.jpg ――好きな男性のタイプは? 繭麗 特にないんです。年齢も関係ないです。19歳の時、初めて付き合った人は42歳の人でした。その後も30代後半の人が多かったです。若い人と一緒にいた時もあったけど、その時に気付いたのは「あ、話し合わない」って。おじさんのほうが話し合うんだって。あと、普通の人より服作っている人とか、何か創作活動をしている友達が多いです。そういう人と合うんだな、そういう人が好きなんだなって自分でも思ってます。 mayura_14s.jpg (撮影・文 名鹿祥史/山口敏太郎事務所) ヘアメイク 三森和之 撮影協力 株式会社ゴールドシップカンパニー http://www.goldship.info/ ヘア専門サロン「アトリエ」 http://goldship.jp/atelier/ ●まゆら 10月12日生まれ。北海道出身。被写体・モデル。ロリータテイストが魅力で、グラビア的なものからヌードまで幅広くこなす。ステージパフォーマンスにも力を入れていて、ライブ活動も定期的に行っている。4月18日には現在組んでいるユニット「発禁桃尻娘」として、四谷アウトブレイクでライブを行う予定。 公式ブログ 「いちごめるへん」 http://marchen-merry.jugem.jp/ 公式ホームページ http://ichigomarchen.jimdo.com/
ハッピー・ファミリー まゆら。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・「温泉シーンはかなり透けてる感じ!」現役医大生グラドル・木村好珠「あり得ないくらいミニスカ!」グラドル古崎瞳が最新作で潜入捜査官に変身!?キレイかわいいグラドル澤村佳奈。のすべてを体感できちゃうDVD!!