“エンタの神さま”ツイ・ハークが大復活! B級映画マニアの心を焦がす『王朝の陰謀』

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才能がありすぎるがゆえに、冷遇されてきたディー判事(アンディ・ラウ)。
近年のツイ・ハーク自身を思わせる主人公だ。
 永遠のケレン味職人、こけおどし美学の求道者、ホラ吹き大魔人、黒忍者ハッタリくん……。どれも、香港映画界の巨匠ツイ・ハークに捧げたい尊称だ。もちろん、B級映画を愛する人間にとって、最大級の誉め言葉のつもり。“香港のスピルバーグ”と呼ばれたツイ・ハークといえば、ちょっとエッチな伝奇ファンタジー『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』、ジョン・ウー監督の出世作となった香港ノワール『男たちの挽歌』、ジェット・リーが驚異的な身体能力を発揮した武侠ロマン『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』などの人気シリーズを80~90年代に大ヒットさせた人気プロデューサー&監督。ツイ・ハークが表舞台に引っ張り上げたジョン・ウーがハリウッドで大成功し、香港に凱旋後も超大作『レッドクリフ』をメガヒットさせたのとは対照的に、近年のツイ・ハークはかつての輝きが失われた感があった。すみません、それって間違った認識でした。ツイ・ハークの本当の黄金時代はこれから始まるんじゃないかと思えるほど、アンディ・ラウ主演作『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』が破壊的に面白いんですよ。
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都市伝説でおなじみ“人体発火事件”が唐の都
で連続発生。巨大仏の建立に関わる王朝貴族が
次々と犠牲になる。
 史実や民間伝承に巧みにフィクションを注入し、観る者をイマジネーションの世界に誘い込むのが、ツイ・ハーク作品の面白さ。本作の主人公は、ディー・レンチェ判事。唐の時代、中国四千年の歴史にあって唯一女帝の座に就いた則天武后に仕えた実在の名判事。“中国のシャーロック・ホームズ”と称されている人物だ。超常現象を一切信じない現実主義者のディー判事が、唐の都を騒がせる“人体発火事件”の真相を解き明かすというミステリー仕立てになっている。  ツイ・ハークはアイデアマンゆえに、SFXや小道具などに凝りすぎるきらいがあったが、今回はディー判事による謎解きという縦軸がしっかりあるため、内容にブレがない。ディー判事(アンディ・ラウ)を支えるキャラクターたちも明快。SMの女王さまばりにムチを操る男装の麗人チンアル(リー・ビンビン)、アルビノっぽいビジュアルの若い司法官ペイ(ダン・チャオ)がそれぞれの思惑を胸に隠しながらディー判事の捜査に同行し、共に王朝転覆をめぐる陰謀を追う。人体発火事件に加え、牛久大仏を遥かに凌駕する巨大仏、言葉をしゃべる鹿、敵の武器の弱点を瞬時にリサーチする降龍杖……とツイ・ハークならではケレン味たっぷりなキーアイテムが続々登場。まさにアイデアのマトリョーシカ状態。それでもって今回は、それらのアイデアがディー判事の謎解きによって見事にググ~ンと収斂されていくんです。  今回の設定の中で、ひときわユニークなのが物語中盤に登場する“亡者の市”。漢時代に地割れによって沈んだ旧市街地が地下に残っており、お尋ね者や訳ありな人たちが徘徊するアンダーワールドを形成している。犯罪に関する裏情報を収集するなら、裏社会の住人に尋ねるのがいちばんということで、ディー判事ら一行は地下都市へと降りていく。洞窟で撮影されたというこのパートは、香港アクション映画の伝統芸であるワイヤーアクションが満載。各キャラクターが敵味方入り乱れて、洞窟内をビュンビュン飛びまくる。ちなみに本作のアクション監督はサモ・ハン。80年代の香港映画を思わせる、ユーモラスさのあるアクションが本作の味わいをより深めてくれます。
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デ、デカい! バベルの塔かスカイツリーかと
いうくらいの高さを誇る超高層仏“通天仏”。
クライマックスで大崩壊しちゃいます!
 そして、クライマックスの舞台となるのは、スカイツリーとためをはるくらいの超高層大仏“通天仏”。真犯人との対峙は、2時間ドラマでは崖の上かビルの屋上と決まっている。人はなぜ、高い所に登ると「許してくれ。オレがやった」とか「結婚しよう。今度一緒に登るときはきっと3人だね」とか余計なことを口走しちゃうんだろうか。それはまぁ置いといて、きちんとサスペンスドラマのツボを押さえてくれるツイ・ハークのサービス精神がうれしい。そして、謎の解明と同時に始まるのが、通天仏の大崩壊! このお約束感がたまらんッ。正直いって、この巨大仏がいかにもCGでの書き割りっぽいんだけど、このチープさ、こけおどし感こそ、香港映画のダイゴ味でしょう!  溢れんばかりの才能がありながらも日の当たる場所に出ることができずにいるディー判事はツイ・ハーク自身の心情が投影されているのかなぁとか、かつては志をともにした仲間との決別はツイ・ハークとジョン・ウーの関係を匂わせているのかなぁとか、そんな周囲が邪推する諸々の恩讐もB級映画ならではのうさん臭さもすべて巻き込んで巨大仏がぶっ倒れていく。ザ・カタルシス。神も仏も名声も、頼るべきものはもう何もない。後に残るは、観客を徹底的に楽しませるべきエンターテイメント道だけである。  ツイ・ハーク卿、ここに大復活! “香港のスピルバーグ”といういかがわしい呼称の代わりに、今後はエンターテイメント道を突き進む彼の背中を追う“ツイ・ハークの息子”たちが世界各地から続々と現われることだろう。『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』という長たらしい邦題の本作は、王朝貴族の人体だけでなく、B級映画マニアのハートまで熱く焦がしてくれる快作だ。 (文=長野辰次) ocho4.jpg 『王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件』 監督/ツイ・ハーク アクション監督/サモ・ハン 出演/アンディ・ラウ、リー・ビンビン、ダン・チャオ、レオン・カーフェイ、カリーナ・ラウ 配給/ツイン 配給協力/太秦 5月5日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次公開 <http://www.dee-movie.com/> (c)2010 Huayi Brothers Media Corporation Huayi Brothers International Ltd. All Rights Reserved. ●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX [第168回]人はお下劣な分だけ、強く優しくなれる!? 結婚を控えた女たちの本音『ブライズメイズ』 [第167回]行きすぎたシステム社会に警鐘を鳴らす“ユナボマー・マニフェスト”の映画化『モンスターズクラブ』 [第166回]祭りの終わりと新ステージの幕開け、3部作完結『サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』 [第165回]すばらしき“コーマン野郎”の世界!『コーマン帝国』、愛と欲望の歴史 [第164回]懐かしき香り漂う、新感覚サスペンス 破滅へ突き進む男の悲劇『ドライヴ』 [第163回] 災害に備えた地下シェルターは必要? 心理ホラー『テイク・シェルター』 [第162回] 森田芳光監督の最終列車『僕達急行』人生は出会いと旅立ちのリフレイン! [第161回] 鬼才キム・ギドクの"多重人格ショー"セルフドキュメンタリー『アリラン』 [第160回]映画創成期に散った"殉教者"への聖歌 3D映画『ヒューゴの不思議な発明』 [第159回]これはホラー? それともコメディ? 勘違い女が爆走『ヤング≒アダルト』 [第158回] ピラミッドは古代からのメッセージ!? 歴史ミステリー『ピラミッドの謎』 [第157回] 韓国映画の名匠が明かす"創作の極意"イ・チャンドン監督『ポエトリー』 [第156回] ローカル局で"伝説となった男"の生涯『木村栄文レトロスペクティブ』 [第155回] 米国に半世紀も君臨した"影の大統領" FBI初代長官『J・エドガー』 [第154回]犯罪者たちに学ぶ"人心掌握術"の奨め『アニマル・キングダム』『預言者』 [第153回]"地獄"からの生還者・板尾創路の凄み 古典落語を過激に脚色『月光ノ仮面』 [第152回]早くも2012年ベスト1映画が登場!"代理殺人"を巡る恐怖『哀しき獣』 [第151回]父殺し、自分殺し、そして再生の物語 園子温流ラブストーリー『ヒミズ』 [第150回]米国お笑い横断旅行『宇宙人ポール』人間のちっぽけな悩みはETが解決! 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工場長のテンションにも注目!? おもしろ消しゴム工場見学!

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見学後、消しゴムオタクの筆者は、コレクション用に200個以上購入。
ちなみに、パロディー消しゴムは大人の事情によりデザイン変更が
しばしばあるとか。
ゆるいものならなんでも大好き♪ ロリ顔ライター・朝井麻由美が気になるスポットをご案内します。  このところ、メーカー直営モノが盛り上がりを見せている。昨年秋は「カップヌードルミュージアム」(日清食品)のオープン、今月は東京駅の「東京おかしランド」やお台場「ダイバーシティ」にて、森永、カルビー、グリコなどのアンテナショップが登場した。また、昨夏からスタートした「ガリガリ君工場見学」(赤城乳業)は、あっという間に予約が埋まる大盛況だったという(何しろ、当連載で取材を申し込んだところ、対応に手が回らないとお断りされてしまったのだ)。ちなみに、レシピ本界隈では、『おかめちゃんの栄養たっぷり納豆レシピ』(ワニブックス)や『永谷園のお茶づけ海苔でおもてなし』(ぶんか社)などのメーカー監修本が年明け以来、あちらこちらから発売されている。  これはもう、間違いなくメーカー直営戦国時代の幕開けである。そこで今回は、「おもしろ消しゴム工場見学」(イワコー)へ行ってきた。“おもしろ消しゴム”とは、野菜やお寿司、スナック菓子パロディーなど、身近なアイテムをかたどった消しゴムのこと。文房具屋や雑貨店で見かけるこの消しゴム、日本では株式会社イワコーが9割以上のシェアを占めているのだ。ちなみに、私は狂おしいほどこの手の消しゴムが好きで、小学生の頃から集めている。もはや、おもしろ消しゴムは人生の教科書。株式会社イワコーに育てられたようなものだ。愛するおもしろ消しゴムのサンクチュアリ(工場)を見学できるだなんて、ああ、生きててよかった……!  埼玉県の八潮駅から徒歩15分ほどのイワコー工場へ着くと、工場長の案内に従って見学していく。この日は親子連れが15組ほど参加。このパターンが最も多い客層で、ほかには、学校関係者、観光客、機械系の企業の関係者が勉強しに来ることもあるそうだ。おもしろ消しゴムはパーツを分解できたり、動かしたりできるのだが、工場長はいくつか消しゴムを見せながらパフォーマンスを始めた。
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工場長「僕の後ろにある機械から、おもしろ消しゴムができ上がります。
これは歯磨き消しゴム。お父さんとお母さんにはね、
昔こんな時代があったんだよ」
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工場長「これはチョコのソフトクリームでーす。
コーンとアイスの部分をバラバラにすると、
ウ○コ……じゃないですよ~。ウ○コの消しゴムを
こうやってソフトクリームの上にのせちゃいけませんよ」
 チョコソフトクリームとウ○コ消しゴムをうれしそうに見せびらかす工場長を見て、小学生の見学者たちは大はしゃぎ。いつの時代も、子どもはウ○コが大好きだ。江戸時代も奈良時代も、もしかしたら原始時代すら、同じことが繰り返されてきたのかもしれない。  そして工場長は、「さて、今お見せした消しゴムがどうやってできてるかというと……」と言いながら、着色用の顔料と、白い消しゴムを触らせてくれた。
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上のオレンジ色の袋が顔料、ボウルに入っているのが白い消しゴム。
顔料と白い消しゴムを混ぜて機械に入れると、
ニュルニュルっと色付き消しゴムが登場。
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これも触らせてくれるが、このままだと相当熱いので……
風を当てて冷やす。湯気が出るほど熱い。
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フワフワでよく伸びる。
 このフワフワの色付き消しゴムを金型に流し込んでいくのだが、金型を本物そっくりのデザインにするために、細部まで研究を重ねているのだそう。あるときは、パフェ消しゴムを作るにあたって、担当の男性がひたすらパフェを食べ歩いて激太り。またあるときは、パトカー消しゴムを作ろうと、停車中のパトカーを撮影していたらお巡りさんに注意され、職務質問を受けたこともあるという。
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これはたいやき消しゴムの金型。
 工場内での説明が終わると、最後に消しゴムのパーツ組み立てを体験させてもらって、見学プログラムは終了となる。組み立ても子どもだましと思うなかれ。ノーヒントで行うと、案外失敗してしまう。
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パンダ消しゴムを組み立ててみた。工場では内職さんが1日に
ひとり1,000個も手作業で組み立てているのだそう。
 工場で大量の愉快な消しゴムを拝める喜びはさることながら、消しゴム工場の案内役にしておくにはもったいないほどの、工場長のテンションの高い消しゴムトークも見どころのひとつだった。ただし、ハイテンションパフォーマンスは参加者に小学生がいるとき限定だそうなので、はしゃぐ工場長を見られるかは運次第だ。
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おまけ。消しゴム製作で余ったパーツを頭にのせて、
「タケコプター!」とふざける工場長。
●ディ○ニーラン度 ★★★★★ ディ○ニーさん! キャスト候補がこんなところにいましたよ! (取材・文=朝井麻由美) ●『株式会社イワコー おもしろ消しゴム工場見学会』 < http://www.iwako.com/eraser/factory.html > 埼玉県八潮市大瀬184(つくばエクスプレス 八潮駅より徒歩約15分) 工場見学は完全予約制。048-998-5502まで。 【散歩師・朝井がゆく!】バックナンバー 【vol.12】“新秋葉電気鉄道”出発進行! 鉄ヲタ大満足の鉄道居酒屋 【vol.11】ドレスコードはバンドT! ROCKにキメる『ジャケ弁講座』に潜入 【vol.10】かわいいメイドさんの正体はガンマニア!? シューティングメイドカフェ 【vol.9】ドヤ顔からてへぺろまで!? 自分にそっくりな石像が見つかる「五百羅漢」 【vol.8】ドラクエ好き女子ライターが教える、ドラゴンクエスト展のマニアな楽しみ方 【vol.7】麺の気持ちになれるアトラクションまで!? 「カップヌードルミュージアム」が楽し過ぎる! 【vol.6】「舌の上でプチプチと......」知られざる珍味"蝉フルコース"にチャレンジ 【vol.5】お坊さんは隠れた名カウンセラー? お寺で人生相談 【vol.4】"ライター"のプライドを懸けて「売り込みナイト」にガチで挑戦! 【vol.3】なんとも言えない高揚感に体が火照る!? 話題のアニソンバーで熱唱! 【vol.2】ベタなトルコをお気軽エンジョイ! 「東京ジャーミイ&トルコ文化センター」 【vol.1】サブカルイベントゆえのゆるさ!? 『ART MAP in 阿佐ヶ谷』を歩いてみた

人妻と「揉み合いっこ」!? ウワサの“肩もみニケーション”体験レポ

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 つ、疲れた……。  日々、原稿を書くために1日10時間はパソコンの前に貼り付けの生活。さらに取材に出かければ、パソコンや本などを満載したバッグの重さはおよそ5キロ。身体が悲鳴を上げないわけがない……。  そんな毎日酷使されている身体を癒やすべく、渋谷に新しくオープンした「肩もみするされる 〜全日本肩もみ愛好会〜」へGO! 
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 4月10日にオープンしたばかりのこのお店、「肩もみ愛好会」なる女の子たちと楽しくコミュニケーションを取りながら、肩もみのサービスを受けることができる。「肩もみ+コミュニケーション=肩もみニケーション」というコンセプトを掲げる、新感覚の癒やし処だ。しかも、運営するのは我らがソフト・オン・デマンド! 当然、よからぬ“コミュニケーション”への期待も高まってくる……。  早速お店に入り、お相手となる女の子を指名。今回は、心も身体も癒やしてもらうべく、外見も癒やし系美人の主婦Kさんを指名した。旦那様がいながら、別の殿方の身体をもみほぐすなんて……。肩だけでなく下半身までもが背徳感に苛まれながら、案内されたブースへと進む。
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 薄暗い店内には、大音量のユーロビートが……と思いきや、そこに広がるのはまるで美容室のように明るく爽やかな空間。お店のスタッフも「お客様がリラックスできるような空間をデザイナーとともに作りました」と自信満々。渋谷のド真ん中ということも忘れてしまいそうになるくらいリラックスできる店内には、イス席のほかにタタミ席も用意されており、靴を脱いで自宅気分で肩もみをしてもらうことも可能だ。  そこに、指名したKさんが登場。聞けば友達の紹介でこのお店に入ったばかりというまだウブな新人さん。もしかして、夫婦仲がよくないのか? 日々の鬱憤が溜まっているのか? 旦那との夜の生活は? ……と、癒やし空間に似つかわしくない妄想が頭の中を駆け巡る。もともとマッサージの経験はなかったというKさんだが、いざ肩もみが開始されると、その腕前はなかなかのもの。  しかし、こんな美人を前に、肩もみだけではもったいない! ズバリ、旦那との関係はどうなんでしょうか!?
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「とっても仲いいですよ〜。このお店の仕事にも興味津々で、『今日はどんなお客さんが来たの?』とか聞いてくるんです。お店で肩もみの技術をマスターして、家では旦那にやってあげてるんです。『最近、肩もみうまくなったよね』って言ってくれます」  こちらのやましい気持ちを察するかのように、ノロけるKさん。どうやら、よからぬ展開には発展しないようだ。 「『もっとサービスないの?』って聞いてくる人もいるんですが、全然ありませんよ(笑)」(Kさん)  せめて、オプションだったら……?
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「ありません!」(Kさん)  すいませんでした!  肩もみだけでなく、女性と楽しくおしゃべりができ、まさに心身ともにリフレッシュできるこのお店。女性も、Kさんのような主婦から、女子大生、フリーター、ギャルなどさまざま。登録形式なので、いつ誰がメンバーとしてお店にいるかは来店してみてからのお楽しみ。つまり、一期一会の出会いを楽しめるサービス内容というわけだ! 「いろんな女の子と知りあえるから、家にいたり、普通にパートをするよりも楽しいんです」とKさん。なるほど〜! ちなみに、お客さんと“お知り合い”になったりなんていうこともあるんでしょうか!  「さあ、それは人によるかな……」(Kさん)  あっという間に15分の時間が過ぎようとした時、Kさんから突然「揉んでみますか?」との申し出が! 反射的に「おっぱいですか!?」と言いそうになるのを必死に押さえつけた。当然、肩もみのことです。
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 この店では、揉むのも揉まれるのも自由。肩もみされるだけでなく、女の子の方をこちらからもんだり、お互いに「揉み合いっこ」をすることも可能なのだ。人妻にこちらのテクニックを見せつける千載一遇のチャンス! ドキドキしながら人妻の肩に手をかけ、ゆっくりと肩のあたりをさする。まずはトントンと優しく叩き、相手の反応をうかがう。悪くない。徐々に指に力を入れ、ゆっくりとその肩を揉みほぐしていく。ニットの上からもわかる人妻の柔肌。どうだい!? 気持いいかい!? 気持ちいいのかい!? 「うーん、あんまり揉み慣れてないのがよくわかります(笑)」 (Kさん)  酸いも甘いも経験してきた人妻を気持ちよくさせるには、まだまだテクニックが足りないようだ……。  お店を後にすると、身体はもちろん、心も軽くなり、健康になったことが実感できた。普段出会わないような異性とコミュニケーションを取ることは、日常の刺激にもなり、栄養剤のように心に染みわたる。さて、これからお仕事頑張りましょう!! (取材・文=萩原雄太[かもめマシーン]) katamomi_map.jpg ●「肩もみするされる 〜全日本肩もみ愛好会〜」 <http://www.katamomi.jp/> 東京都渋谷区宇田川町26-5育真ビル4F お問合せ番号:03-3464-0651 営業時間:12:00~23:00(日曜日は21:00まで)

人妻と「揉み合いっこ」!? ウワサの“肩もみニケーション”体験レポ

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 つ、疲れた……。  日々、原稿を書くために1日10時間はパソコンの前に貼り付けの生活。さらに取材に出かければ、パソコンや本などを満載したバッグの重さはおよそ5キロ。身体が悲鳴を上げないわけがない……。  そんな毎日酷使されている身体を癒やすべく、渋谷に新しくオープンした「肩もみするされる 〜全日本肩もみ愛好会〜」へGO! 
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 4月10日にオープンしたばかりのこのお店、「肩もみ愛好会」なる女の子たちと楽しくコミュニケーションを取りながら、肩もみのサービスを受けることができる。「肩もみ+コミュニケーション=肩もみニケーション」というコンセプトを掲げる、新感覚の癒やし処だ。しかも、運営するのは我らがソフト・オン・デマンド! 当然、よからぬ“コミュニケーション”への期待も高まってくる……。  早速お店に入り、お相手となる女の子を指名。今回は、心も身体も癒やしてもらうべく、外見も癒やし系美人の主婦Kさんを指名した。旦那様がいながら、別の殿方の身体をもみほぐすなんて……。肩だけでなく下半身までもが背徳感に苛まれながら、案内されたブースへと進む。
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 薄暗い店内には、大音量のユーロビートが……と思いきや、そこに広がるのはまるで美容室のように明るく爽やかな空間。お店のスタッフも「お客様がリラックスできるような空間をデザイナーとともに作りました」と自信満々。渋谷のド真ん中ということも忘れてしまいそうになるくらいリラックスできる店内には、イス席のほかにタタミ席も用意されており、靴を脱いで自宅気分で肩もみをしてもらうことも可能だ。  そこに、指名したKさんが登場。聞けば友達の紹介でこのお店に入ったばかりというまだウブな新人さん。もしかして、夫婦仲がよくないのか? 日々の鬱憤が溜まっているのか? 旦那との夜の生活は? ……と、癒やし空間に似つかわしくない妄想が頭の中を駆け巡る。もともとマッサージの経験はなかったというKさんだが、いざ肩もみが開始されると、その腕前はなかなかのもの。  しかし、こんな美人を前に、肩もみだけではもったいない! ズバリ、旦那との関係はどうなんでしょうか!?
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「とっても仲いいですよ〜。このお店の仕事にも興味津々で、『今日はどんなお客さんが来たの?』とか聞いてくるんです。お店で肩もみの技術をマスターして、家では旦那にやってあげてるんです。『最近、肩もみうまくなったよね』って言ってくれます」  こちらのやましい気持ちを察するかのように、ノロけるKさん。どうやら、よからぬ展開には発展しないようだ。 「『もっとサービスないの?』って聞いてくる人もいるんですが、全然ありませんよ(笑)」(Kさん)  せめて、オプションだったら……?
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「ありません!」(Kさん)  すいませんでした!  肩もみだけでなく、女性と楽しくおしゃべりができ、まさに心身ともにリフレッシュできるこのお店。女性も、Kさんのような主婦から、女子大生、フリーター、ギャルなどさまざま。登録形式なので、いつ誰がメンバーとしてお店にいるかは来店してみてからのお楽しみ。つまり、一期一会の出会いを楽しめるサービス内容というわけだ! 「いろんな女の子と知りあえるから、家にいたり、普通にパートをするよりも楽しいんです」とKさん。なるほど〜! ちなみに、お客さんと“お知り合い”になったりなんていうこともあるんでしょうか!  「さあ、それは人によるかな……」(Kさん)  あっという間に15分の時間が過ぎようとした時、Kさんから突然「揉んでみますか?」との申し出が! 反射的に「おっぱいですか!?」と言いそうになるのを必死に押さえつけた。当然、肩もみのことです。
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 この店では、揉むのも揉まれるのも自由。肩もみされるだけでなく、女の子の方をこちらからもんだり、お互いに「揉み合いっこ」をすることも可能なのだ。人妻にこちらのテクニックを見せつける千載一遇のチャンス! ドキドキしながら人妻の肩に手をかけ、ゆっくりと肩のあたりをさする。まずはトントンと優しく叩き、相手の反応をうかがう。悪くない。徐々に指に力を入れ、ゆっくりとその肩を揉みほぐしていく。ニットの上からもわかる人妻の柔肌。どうだい!? 気持いいかい!? 気持ちいいのかい!? 「うーん、あんまり揉み慣れてないのがよくわかります(笑)」 (Kさん)  酸いも甘いも経験してきた人妻を気持ちよくさせるには、まだまだテクニックが足りないようだ……。  お店を後にすると、身体はもちろん、心も軽くなり、健康になったことが実感できた。普段出会わないような異性とコミュニケーションを取ることは、日常の刺激にもなり、栄養剤のように心に染みわたる。さて、これからお仕事頑張りましょう!! (取材・文=萩原雄太[かもめマシーン]) katamomi_map.jpg ●「肩もみするされる 〜全日本肩もみ愛好会〜」 <http://www.katamomi.jp/> 東京都渋谷区宇田川町26-5育真ビル4F お問合せ番号:03-3464-0651 営業時間:12:00~23:00(日曜日は21:00まで)

浜名湖の怪物事件で露呈した、メディアの“オカルト軽視”体質

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『世界の未確認生物ファイル』
(PHP研究所)
UMA、心霊現象、都市伝説、オカルト......科学や情報技術が発達した現代でも、今なお話題に上がり続ける真贋不明な有象無象を、"摩訶不思議"のオーソリティー・山口敏太郎が縦横無尽にぶった斬る  UMAとは、UFO=未確認飛行物体に対して作られた「未確認生物」を意味する言葉であった。昭和の頃までは、「ヒバゴン」「つちのこ」「イッシー」などが注目の的であり、「ニューネッシー」が引き揚げられたときは、小学生だった筆者は小躍りしたものである。  だが、それも今は昔、平成以降の日本では外来生物や帰化生物、突然変異の動物が誤認されるぐらいで、UMAらしいUMAはほとんどご無沙汰であった。だが、久々に期待できるニューカマーが登場した。  それは、浜名湖の怪物・ハマちゃんである。呼び方はハッシー、ハマス、ハマポゴ、ハマッシー、ハマナッシーといろいろあるが、4~5メートルという体長からして、十分にUMAらしい立派な体躯である。  ハマちゃんは、3月18日の午後3時半ごろ、浜名湖に出現。漁業関係者に目撃され、駆けつけた警察官も湖上300メートル沖合で時々浮上する、茶色い巨大生物を目視している。その日は夕方5時半頃まで怪物は回遊を続け、同20日にも出現した。  この謎の生物の外見だが、目撃者の情報を総合すると、犬のような毛がびっしり生え、黒のまだら模様があり、ヒレはないという。しかも、最初の目撃者は2時間近く観察したが、潮吹きがなかったらしい。  正体は一体なんなのかということになるが、アザラシ、イルカ、スナメリ、ゴンドウクジラなど諸説あるものの、どれもが決め手に欠ける。潮吹きがないということはクジラではなく、犬のような毛が生えヒレがないということならば、イルカ、スナメリ、アザラシも消える。では、一体何者なのだろうか? 筆者はリュウグウノツカイ説(或いはそれに近い種の深海魚)を唱えている。(毛のような)ヒゲがあり、ヒレがなく、斑点がある。また、4~5メートルという体長から想像すると、リュウグウノツカイが近いと思えるのだ。この生物は本来は深海が生息エリアなのだが、台湾に漂着しており、我が国でも稀にあがることがある。  この怪物に関して、筆者は複数の媒体の取材を受けた。だが、ある媒体だけ大変不愉快な対応があった。謝罪があったので武士の情けで名前は書かないが、誘導尋問やオカルトをバカにする発言があったのだ。  筆者は冷静に、以下のようにコメントした。 「これは未知の怪物ではなく、深海魚やマイナーなクジラなど、あまり馴染みのない生物が出てきただけです。未知の怪物と騒ぐよりも、地震の前触れかもしれないので、東海地震への警告をやるべきだ」  すると、こんなことを言われた。 「謎の怪獣とか言ってくれないんだぁ」 「そういう(まともな)意見は、ほかの学者がいますんで」  これは驚いた。結局、オカルト作家はバカ丸出しの「謎の怪獣が出た~ぁ」といったおめでたいコメントとビリーバーぶりで、世間から笑われる役割なのだろうか。  確かに、今までの作家や研究家はそうであったし、そういう役割を引き受けてきた。だが、いつまでもそんなスタイルがメディアで通用すると思っているのだろうか。最初からネタ・ギャグと自分たちも読者も思っている東京スポーツならともかく、ほかのメディアはもっと考えるべきではないだろうか。  結局、筆者はそのメディアへの出演を拒否し、この“地震への警告”は、日頃ギャグで記事を展開している東京スポーツが掲載してくれることになった。皮肉なことである。 (文=山口敏太郎) yamaguchibintaro200.jpg ●やまぐち・びんたろう 1966年7月20日生まれ、徳島県出身。血液型AのRHマイナス。作家・漫画原作者・ライター・オカルト研究家などさまざまな肩書を持つ。UMAや心霊・都市伝説など、あらゆる不思議分野に精通する唯一のオールラウンドプレイヤー。 ●【山口敏太郎の摩訶不思議ぶった切り】INDEX 【VOL.6】 山口敏太郎が語る――オセロ中島が陥ったオカルト業界の恐怖の洗脳とは 【VOL.5】 昭和の子どもたちに愛された "近所の怪獣"ヒバゴン 死因は老衰だった!? 【VOL.4】「世界滅亡の断言」を強要された!? オカルトにかかわるマスメディアの責任とは 【VOL.3】オカルトやホラーを家族で楽しむために「2012年 ハルマゲドン商法」を討つべし 【VOL.2】「いったい誰の仕業か」UFOの大群が飛来する怪事件が指し示すもの 【VOL.1】"オフィシャルか、プライベートか......現代における「妖怪と幽霊の違い」とは?

人はお下劣な分だけ、強く優しくなれる!? 結婚を控えた女たちの本音『ブライズメイズ』

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ぱっと見は、『セックス・アンド・ザ・シティ』っぽい
オシャレ映画だけど、開けてびっくり、
お下劣ギャグ満載の『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』。
 よく、女子が給湯所やトイレに集まって盛り上がっているじゃないですか。一体、何を話しているのか気になるんだけど、「男子にはちょっと言えない内容ね、グフフ」とか言われるのがオチなわけですよ。そーゆー男子にとっては大秘境にも感じられる、女子たちのブラックボックス的な世界を過激なコメディにしたのが『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』。本作は大ヒットコメディ『40歳の童貞男』(05)のジャド・アパトー監督がプロデュース、『宇宙人ポール』(11)でキリスト教原理主義者の父親に育てられた片目のヒロインを演じたクリステン・ウィグが主演&脚本。でもって、やることは結婚式前夜の独身男たちのアホバカぶりを描いた『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪な二日酔い』(10)の女性版といった趣き。『40歳の童貞男』『ハングオーバー』に負けず劣らずな、下ネタ&アホネタが浅草サンバカーニバルばりの大パレードを繰り広げます。
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アニー役のクリステン・ウィグ(画像左)と
リリアン役のマーヤ・ルドルフ。共に即興
コメディ劇団グラウンドリングス出身で、息が合ってます。
 テーマは結婚式を間近に控えた“女たちの友情”。恋も仕事も崖っぷちな主人公アニーにクリステン・ウィグ、アニーのセンスの良さやユーモアを理解する大親友リリアンに『お家をさがそう』(09)のマーヤ・ルドルフ。この2人、共に同じ即興劇団出身で米国の人気お笑い番組『サタデーナイトショー』で共演していたという実生活でも大親友同士。日本でいえば、WAHAHA本舗で苦労を共にし合った久本雅美と柴田理恵みたいな関係ですか。仕事がうまく行かなくても、男に棄てられても、お互いに悩みをさらけ出し、ジョークにしてゲラゲラ大笑いすれば、元気を取戻すことができたアニーとリリアン。でも、気がつけば、2人ともそろそろアラフォーと呼ばれるお年頃に。久しぶりに会ったリリアンが婚約宣言、しかも相手がエリートサラリーマンだったので、アニーはショックを覚える。表向きは「おめでとう」と言うものの、自分だけ取り残されたコドク感がどこからともなく心の中に吹き込んでくる。さらにリリアンから、やっかいな頼まれ事をされる。花嫁介添え役である“ブライズメイズ”の仕切り役をいちばんの親友であるアニーに務めてほしいと。  もちろん私に任せてよ、と胸を叩いてみせるアニーだが、リリアンが諸々の事情で選んだ4人の花嫁介添え役はかなりの個性派ぞろい。スーパーセレブなヘレン(ローズ・バーン)は、リリアンの婚約者の上司の妻。金銭感覚があまりに違い、やたらとイニシアチブを取りたがる出しゃばりタイプ。アニーにとって唯一の親友であるリリアンを自分の世界に取り込もうとしている。もう1人の要注意人物は、婚約者の妹であるメーガン(メリッサ・マッカーシー)。デヴィッド・フィンチャー監督の『ファイト・クラブ』(99)をこよなく愛する武闘派だ。見るからにトラブルメーカーな匂いをぷんぷんさせているメーガンだが、リリアンにとって義妹になるわけで、介添え役から外すわけにいかない。初対面な上に、ライフスタイルのばらばらなメンバーを束ねて、アニーは大親友の晴れの宴を盛り上げるために途方もない苦労を背負いこむはめに。
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いつもお上品なセレブ妻・ヘレン(ローズ・
バーン)。アニーとはどうも気が合わない
タイプ。女同士の友情は成立するのか?
 『セック・アンド・ザ・シティ』(08)みたいにおしゃれな世界を舞台に、とんでもない下ネタが飛び交う。中でも極めつけは、リリアンの花嫁衣装の試着にみんなで出掛けた日の惨劇。試着前にアニーの薦める安くて美味しいブラジル料理店でランチを取るが、どうも肉料理の素材に不都合があったらしく、メンバーはキリキリと差し込むような腹痛に襲われる。しかも、超高級セレブなブライダルショップでの試着中に。脂汗を流しながら必死で耐えるリリアンたち。おいしいランチが、おそろしいウンチに大変身! まぁ、お下劣と思うでしょうが、でもその後もすったもんだあった挙げ句のクライマックスは意外とすっきり爽快感のある後味。男同士のシンプルな友情に比べ、結婚を機に別世界に嫁ぐことになる女性の場合は嫉妬、世間体、新しいコミュニティとの迎合といった様々な難問が渦巻いているわけで、それらの葛藤を踏み越えた女たちのノーウーマンノークライな絆に、男も知らず知らずに涙腺をピンポイント攻撃されるわけですよ。  人生で最も華やかなメモリアルイベントである結婚式を題材にした作品で、もう一本のお薦めがスパニッシュホラー『REC/レック3 ジェネシス』(4月28日より公開、入場料1000円)。謎のウィルスに感染したアパートの住人たちが次々と凶暴化していく様子を主観映像で追った人気シリーズ。『REC/レック』(07)では報道カメラ、『REC レック2』(09)はアパートに突入した警察隊のCCDカメラによる映像という設定だったけど、今回は感染源であるアパートとは別設定に。結婚式の楽しげ様子を記録していたホームビデオにウィルス感染した列席者たちが続々とゾンビ化していく姿が映し出されるというもの。教会での結婚式というサイコーにおめでたい席が、ゾンビたちによって血に染まるという天国から地獄への急降下していくドライブ感は、観る者の顔を引きつらせる。さらに新郎新婦の親族や親友たちがゾンビ化して襲いかかってくるという恐怖。途中から主観映像という『REC』シリーズのお約束が放り出されることも気にならないほどの阿鼻叫喚っぷりです。
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アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた
メリッサ・マッカーシー。オスカーを受賞した
『ヘルプ』のオクタビア・スペンサーとは
下ネタ対決となった。
 しかし、ラテン女はとことんタフですなぁ。周りがゾンビだらけで花婿は行方不明という絶体絶命な状況の中で、花嫁のクララ(レティシア・ドレラ)は「今日は私にとっての一生に一度のハレの日なのよ!」「絶対に幸せになってみせる!!」と驚異的なサバイバル能力を発揮。花婿の前では楚々としていた花嫁クララだが、ウェディングドレス姿でチェーンソーを振り回し、ゾンビたち(ついさっきまで身内)をバッタバタと八つ裂きにしていく。幸せの邪魔をするヤツは身内でもゾンビでも容赦しねぇ! 花嫁の怒髪天パワーはゾンビを上回る迫力っす。  『ブライズメイズ』と『REC3』を続けて観て思いました。人類が男子だけだったら、もうとっくの昔に人間という種族は滅亡していたんじゃないですかね。気取りを捨てた女は、サイコーに強いよ! (文=長野辰次) prize5.jpg 『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』 監督/ポール・フェイグ 脚本/アニー・ムモーロ&クリステン・ウィグ 出演/クリステン・ウィグ、マーヤ・ルドルフ、ローズ・バーン、クリス・オダウド、エリー・ケンバー、ウェンディ・マクレンドル=コーヴィ、メリッサ・マッカーシー 配給/東京テアトル 4月28日(土)よりヒューマントラスト渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー R15 <http://bridesmaidsmovie.jp> (C)2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED ●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX [第167回]行きすぎたシステム社会に警鐘を鳴らす“ユナボマー・マニフェスト”の映画化『モンスターズクラブ』 [第166回]祭りの終わりと新ステージの幕開け、3部作完結『サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』 [第165回]すばらしき“コーマン野郎”の世界!『コーマン帝国』、愛と欲望の歴史 [第164回]懐かしき香り漂う、新感覚サスペンス 破滅へ突き進む男の悲劇『ドライヴ』 [第163回] 災害に備えた地下シェルターは必要? 心理ホラー『テイク・シェルター』 [第162回] 森田芳光監督の最終列車『僕達急行』人生は出会いと旅立ちのリフレイン! 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本性は気弱で甘ったれ!?  紳助独占インタビューを裏読み!

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第1位 「島田紳助 独占告白90分」(「週刊文春」4月26日号) 第2位 「GOROの時代」(「週刊ポスト」5月4・11日合併号) 第3位 「2012年版『全国長者番付』を実名公表する」(「週刊現代」5月5・12日合併号)  私が週刊誌の現場にいた頃、確か5月1日だったと思うが、高額納税者、いわゆる長者番付というのが発表になった。  新聞などには、国税庁から1週間ぐらい前に名簿が手渡される。その名簿を親しい新聞記者から流してもらって、こちらも取材を始める。中でも注目は芸能人やスポーツ選手の番付で、作家・文化人というのも人気があり、私たち週刊誌編集者にとっては、ゴールデンウイーク前の大イベントであった。  これが合併号の売り物だったが、毎回トラブルになった。それは5月1日前に雑誌が発売されるためで、国税庁からはもちろんのこと、新聞社も資料を流した犯人捜しに躍起になったが、われわれは知らぬ存ぜぬで押し通した。  それが2005年を最後に発表が廃止されてしまった。なんでも「当初の目的であった『第三者のチェックによる脱税牽制効果』の意義が薄れているという指摘があることや、政府による犯罪の助長になってしまっていること、05年4月1日から個人情報保護法が全面施行されたことを受け、この制度は06年(05年度分)から廃止された」(ウィキペディアより)。  今回は現代が、独自に47都道府県の大金持ちをリストアップして「長者番付」を作成したとある。  まず、総資産ではユニクロの柳井正社長が約8,800億円でぶっちぎり1位で、2位にサントリー創業家の鳥井信宏(兵庫)が約6,500億円、3位に愛媛の今治造船会長・檜垣俊幸が約3,000億円、4位にアパホテル創業者の元谷外志雄と続く。  都道府県別では、北海道は総合家具チェーン「ニトリ」の似鳥昭雄社長。個人の総資産は約970億円、年収は約1億2,000万円。  似鳥はこう言っている。 「お金が欲しいとかお金を儲けたいと考えて仕事をしていませんからね。なぜなら会社でも個人でも『儲けたい』と思って商売すると、それは必ずお客様に伝わるんです。(中略)何よりもお客様に得をしてもらうことを優先する。品質が価格を上回った時、そこに初めてバリューが生まれると私は考えます」  似鳥社長は08年のリーマンショックを予見し、それに先がけてニトリでは値下げを断行して躍進した。  岩手県では、盛岡冷麺を全国区にした「ぴょんぴょん舎」のオーナー邉龍雄(ぴょん・よんうん)社長で総資産は約10億、年収は約2,000万円。  彼は在日二世で、父親はクズ鉄屋で生計を立てていた。高校時代までは「朝鮮人」といじめられ続けたそうだが、そんな彼を励まし、助けたのも岩手の人だったと語る。  千葉では、年収約3億6,000万円で全国6位に入った「銀座ステファニー化粧品」の創業者・一家明成。彼は、こう経営哲学を語っている。 「お客様からの電話の対応が極めて重要ですから、独自のトークマニュアルを作りました。電話だから見えないと思いがちですが、受ける社員が足を組んでいたり、煙草を吸っていたりしたら、お客様にはすぐわかる。本当の誠意とは何かを、ウチの社員には叩き込みました」  一家は、会社が完全に軌道に乗った05年、あっさり娘に会社を譲り、娘に子どもが生まれて社長業が困難になると、韓国のLGグループに株を売却してしまった。  愛知では、中日新聞最高顧問の大島宏彦には敵わないが、名古屋で一番勢いがあるといわれる「カレーハウスCoCo壱番屋」の創業者・宗次徳二の半生は壮絶である。 「戸籍上は石川県生まれですが、両親が誰なのかわかりません。兵庫の孤児院で育ち、3歳の時に雑貨商を営む夫婦に引き取られました。ところが養父がギャンブル(競輪)にはまって財産をなくし、夜逃げするように岡山に移ったんです」  電気も水道もない生活が何年も続いたという。泣いている暇もなく、学校から帰ると養父の帰りを待ちながら、ローソクの灯りで掃除や炊事をするのが仕事だった。だが、そんな養父を嫌いにはならなかった。 「大好きでした。年に一度だけ、職安でもらう年末一時金で私の大好きなリンゴを二つ、お土産に買ってきてくれる。あのリンゴの味は格別でした」  宗次はほぼ毎日、名古屋・栄の街を早朝掃除する。「お金を自分のために使うのは恥ずかしくてできない」という。時計は9,800円、シャツは980円で、自宅は接待用に少し大きなものを建てたのだが、「それも恥ずかしい」と話す。  壱番屋のカレーは私も好きでよく行く。創業者の話を読んで、また行きたくなってきた。  こうした宗次の対極にあるのが、徳島の「タカガワグループ」創業者の高川晶だ。  学校法人やゴルフ場、医療・介護施設と幅広く事業を展開している。本人がこう語る。 「トップには『この人じゃないと任せられない』と思わせる圧倒的なオーラが必要です。そのためには人間の本能の部分でも憧れの存在であるべき。大企業の経営者でも服にこだわらない方もいますが、私はそうは思わない。腕時計でも車でも、少なくとも社員よりリッチでなければならない」  彼は南フランスの城を模したゲストハウスを持つ。年収約1億5,000万円だから、勝手におやんなさい。私のような由緒正しい貧乏人は、ついそう思ってしまうのだ。  そのほかにも、29歳の時に事業で騙され、4,000万円の借金を抱えてアメリカに飛んだのが縁で知ったインディアンが身につけていたターコイズブルーに魅せられ、ビジネスへとつなげた九州・福岡の「STONE MARKET」社長の中村泰二郎。長崎には「ジャパネットたかた」の創業者・高田明。熊本には「再春館製薬所」会長の西川通子がいる。  こうした「金持ち」を見て、今の若者はどういう思いを抱くのだろうか。俺も今にと思うのか、世界が違うと諦めてしまうのか。聞いてみたいものだ。  第2位には、雑誌が輝いていた頃に、山口百恵やアグネス・ラムなどのアイドルを登場させて一世を風靡した「GORO」(小学館)を、グラビアと坪内祐三の文章で特集したポストを挙げたい。  現代には、袋とじ「女性器の最新研究」がある。「警告!人前では絶対に開かないでください」(私がヘアヌード・グラビアをやっていたとき、よくこの文句を使った)とあるが、中身はさほどのことはない。  ポストのカラーグラビアに登場するのは、若き日の宮沢りえ、西田ひかる、浅野ゆう子、浅野温子、森下愛、手塚理美、川島なお美、石田ひかり、紺野美沙子などなど。  袋とじでは、小池一夫と叶精作の伝説劇画『実験人形ダミー・オスカー』を復刻している。といってもほんのさわりだけであるが。  「GORO」が創刊されたのは74年(昭和49年)6月。中でも篠山紀信の「激写」が評判を呼び、百恵はもちろんだが、アグネスはグラビアアイドルとして有名になった。  だが、この雑誌の魅力は読み物ページにあったという。  山口瞳の「礼儀作法」、安岡章太郎の「新アメリカ感情旅行」、丸山健二の「告白的肉体論」など。  インタビューは沢木耕太郎や海老沢泰久、山際淳司、河村季里が担当した。  河村がインタビューした女優・関根恵子は大きな話題を呼んだ。「小学校4年生の処女喪失が、私のすべての原点だったんです」と衝撃的なタイトルが付けられていた。  私はすでに編集者になっていたし、「GORO」世代ではなかったが、この雑誌の輝きは知っている。「GORO」は18年続いて91年12月で休刊する。「平凡パンチ」(マガジンハウス)、「週刊プレイボーイ」(集英社)、「週刊少年マガジン」(講談社)、「朝日ジャーナル」(朝日新聞社)など、雑誌が輝いていた時代が確かにあったのだ。  歌手・南沙織も大変な人気だった。私のカミさんの弟は南の大ファンで、何のツテもないのに結婚式に来てくれと頼みに行き、出席してもらったことを、いまでも人生最大の幸福だったと話すが、あの頃は、アイドルさえも遠く仰ぎ見て胸震わせる存在だった。  カネさえ出せば触れられる身近なアイドル・グループが人気だが、銀幕の女優(古いいい方だね~)やアイドルは遠きにありて想うものだと、私などは思ってしまう。  雑誌を通じてアイドルと読者がつながっていた「幸せな時代」だった。いまいちど甦らせるのは無理なんだろうね。  グランプリへ行く前に、惜しくもベスト3に入り損ねたが、週刊朝日の「福島第二原発も地震で壊れていた!」に触れておきたい。  フクニ(福島第二原発)で現在も働いている、ジャーナリスト・霧島瞬の告発ルポである。  この中に、こういうくだりがある。 「東電は今回の被害は津波によるもので、原発は地震に耐えたといっている。しかし、それを疑わせるようなものがある。(中略)写真で明らかなように、そこの配管にダメージがあったということは、地震の揺れで起きた被害ということだ」  筆者は、東電は「フクイチ、フクニの事故の全容を公表すべきだ」と結んでいる。  福島第一原発、第二原発の調査も道半ばなのに、野田佳彦首相は大飯原発の稼働を強引に進めようとしている。なぜそんなに慌てるのか。  「二度と同じ過ちを繰り返さない」ためにも、事故原因の徹底的究明を行うことが最優先されなければならないということは、言うまでもない。  今週のグランプリは、文句なしに週刊文春の島田紳助インタビューに捧げる。天晴れである。  なぜこの時期にインタビューに答えたのか。芸能界に戻りたいとは思わないと言いながら未練を口にするところ、復帰への地ならしを始めたのではないかと思われる箇所もいくつかある。  だが、こうしたインタビューは相手が嫌がったらできはしない。紳助の思惑が文春と一致したから成立した記事であろうことは間違いない。  そうしたことを割り引いても、なかなか面白いインタビューである。  引退の理由は暴力団との交際だったのかと聞かれ、こう答えている。 「暴力団との交際がすべてではないんですよ。自分の中では違う理由があった。でもそれは会社の人にも言うてないことなんです。(中略)いろんな自分の中の思いがあり、年齢的な思いがあり、仕事への思いがあり。芸能界でやるべきことはやり尽くしたんじゃないかとか、このまま何もせんと終わってしまうのかとかね。芸能界の中で死に場所を探していたけど、ここちゃうんじゃないかとか。何十年も自分がこの仕事に携わってきて、夢見て、夢を達成してきた。でも夢を達成するということは夢を失っていくことじゃないですか。自分の夢がいっぱいあって、夢が消えていくなかで、いろんなことを五十過ぎたら感じるんですよね」  要は、芸能人としてではない人生があるのではないかと思っていたところに、暴力団と交際の話が出てきたので、潔く彼なりの美学を貫いたということのようだ。  記者会見では暴力団とのツーショット写真の存在を否定し、「ウソを言っていたら、みんなの前で腹を切りますよ」と大見得を切ったのに、フライデーが暴力団と紳助のツーショット写真を掲載したことについては、 「ただ一つ、写真の件だけは僕のミスです。あの写真は何年前のか知らんけど、ホンマに記憶になかった」 と、あっさり認めている。  だが、所有している不動産取引に暴力団が関与していたという報道に対しては、激しく否定している。 「それが一番腹が立つねん。僕は使いきれないくらいの十分な給料を貰っていました。マジメな話、そんな人間が『企業舎弟』とか『暴力団と地上げ』をするリスク背負うわけがないやないですか。そんなことしていたら、いまごろとっくに警察に逮捕されていますわ」  逮捕情報もあったがという問いには、 「逮捕どころか、警察に呼ばれてもいないでしょ。何でかと言うたら、不動産って売買記録が残っている訳です。いくらで買っていくらで売ったか。調べたら明らかなんですわ。高く買って、暴力団に裏金渡していたらアホですわ、俺」  女性関係については、 「共演した女性タレントと全部関係あるみたいな書き方ですやん。男の友達もいるけど女の友達もいるでしょ。女友達で、書かれた中で95%はウソですわ。ゼロとは言わんけど」  暴排条例のスケープゴートにされたと思うかという問いには、 「ひとつの目玉になったんかな。人の悪口言うつもりはないけど、ヤクザと飯を食ったことのある人、いっぱいおるんちゃうの? 他の方も写真が出たり、会うたりしたんでしょ? なんで俺だけ? まったく一緒なのに、なんで俺だけ犯罪者みたいな言われ方をされなあかんの」 と反論し、あの時「すいませんでした」と謝罪して、そのまま仕事を続けていてもよかったと「後悔」しているという。  だが、それとは反対に、55歳でキッパリ芸能界を引退した上岡龍太郎を尊敬していて、ああなりたいと思っていたともいう。まだ完全引退か復帰かで揺れているのであろう。  芸能界には、 「あんだけ書かれて、そんなに嫌われてるんなら戻る必要はないわ、というのが正直な気持ち。こんな世界やったんかって、終わってからあらためて気がついた」 と話す反面、「ただ、いつか『テレビに出れる人』には戻してほしい」と、こう語っている。 「自分の中で確定していることが2つあります。『もう仕事はしない』『政治家にならない』。芸能界への未練はぜんぜんない。もうやり尽くしたと思っています。ただ、いつか『テレビに出れる人』にはしてほしい。一連の報道の中で、まるで島田紳助が犯罪者のようになっているのが嫌や。犯罪者やからテレビはNGという空気になっている。テレビに出れる人に戻してくれよというのはある」  これからは、世界中を旅行して回ろうと思っているようだ。一時は自殺まで考えたという。 「引退して苦しいこと、悔しいことばかりでした。でも生きているだけで人間、幸せなものなんです。いやー死なんで良かった、生きていて良かった。今ではホンマにそう思ってます」  以前公開されたメールでも、確か「死にたい」と何度か言っていたと思うが、この男、本性は気弱で甘ったれな人間なのだろう。  潔くなどと言いながら、上岡のようにすっぱり芸能界から身を離すことができず、テレビや視聴者から「戻ってこいよ」と言われるのを今か今かと待っているのだ。  だが、こんな世界やったんかと気がついたのなら、芸能界などには二度と戻らず、第二の人生を歩くことを勧める。  一度懐に飛び込んだ人間を、暴力団が放っておくはずがない。それが彼らのやり方なのだから。また同じようなトラブルを起こす可能性が高いと思う。  このままいけば、紳助という面白い芸人がおったなと、視聴者の心に残り続けるはずだ。それを胸に、違う道で成功するのが格好いい生き方だと思うが、どうかな、紳助さんよ。 (文=元木昌彦) 
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

ホモビデオの清野さん

1seino01.jpg 『東京都北区赤羽』でおなじみの漫画家・清野とおるによる、悶絶必死の爆笑コラム。  初めまして、清野(せいの)とおると申す者です。主に漫画やイラストを描いて生計を立てております。  さて連載1回目の今日は、わたくしのお名前を印象付けるためにも、「清野」という名字についてお話ししようと思います。  ある日ふと、こんな疑問を抱いたんですよ。 <日本には、自分以外にどんな「清野」がいるんだろう?>  早速、Yahoo!やGoogleやTwitter的なツールで、「清野」と入力し、調べてみることにした。出てくる出てくる、全国のありとあらゆる清野さんが。  有名どころの清野さんを数人挙げてみよう。 ・清野 智秋(せいの ともあき) プロサッカー選手。ジュビロ磐田やコンサドーレ札幌にて活躍。 2seino01.jpg ・清野静流(せいのしずる) 漫画家。代表作『純愛特攻隊長!』『POWER!!』(ともに講談社)など。 3seino01.jpg ・清野茂樹(きよのしげき) プロレス実況を中心に幅広く活躍するフリーアナウンサー。 4seino01.jpg ・清野芝香(せいのしこう) 100万人を導いた凄腕の占い師。通称「渋谷道玄坂の母」。「怖いほど当たる」と評判らしい。 5seino01.jpg ・清野(せいの)ゆり 処女を売りにした人気AV女優。 6seino01.jpg ・清野 智(せいの さとし) JR東日本代表取締役会長。 7seino01.jpg  若干一名、「きよの」が紛れ込んでいるけれど、この際そんな音訓的なことはどうだっていい。  全国の頑張っている清野さんたちを目にして、なんだかうれしくなった。俺も清野の端くれとして、彼らに負けないよう頑張ろう、と。  仮に俺の名字が「清野」でなく、「山田」や「鈴木」や「加藤」だったらここまで仲間意識は抱けなかったと思う。これは、「清野」という微妙な存在感の名字ゆえの仲間意識であろう。  彼らも「清野とおる」であるところの俺を意識して、同じように温かい目で見てくれているのだろうか? そうだったらうれしいなあ。清野冥利に尽きるなあ。  ……ところで、長年気になりまくっている、ミステリアスな清野さんがいる。  それが、ホモビデオの「清野さん」。  この方、学生時代にバイト感覚で数本のホモビデオに出演したようなのだが、そのビデオがゲイの間で“伝説”として語り継がれ、今なおカリスマ的な人気を誇っているようなのだ。  一体どんなビデオなのか、気になって探しまくったのだが、なかなか見つけることができず、とりあえずネット上で「清野さん」に関する情報を集めることにした。  出てくる出てくる、不穏な情報がわんさかと。 ・基本、常に無表情らしい。 ・時折、乳首が陥没するらしい。 ・小5で初手淫したらしい。 ・ビデオの中で、何度も「アツゥ~イ!」と絶叫しているらしい。「清野=アツゥ~イ!」という図式が成立するほど、ファンの間では定着しているらしい。 ・インタビュー内で、本当はラグビー部なのに、アメフト部と微妙なウソをついたらしく、それがキッカケで、ファンの間では「清野さんはウソつきだ!」と批判されているらしい。 ・ビデオにはバイト感覚で出演しただけで、本人は女好きらしい。 ・とにかくゲスいらしい。なぜゲスいのかは不詳だが、ファンの間では相手をののしる時、「清野さん並にゲスい!」と揶揄されるほど。 ・チ○ン○ポは、根元から図って16センチと、大きめらしい。 ・「伝説の雨天全裸兎跳び」を決行したらしい。  断片的であやふやな情報ばかりだが、俺の中で「ホモビデオの清野さん」に対する興味は日に日に大きくなっていった。なぜ、無表情の清野さんが、「アツゥ~イ!」と絶叫したのだろうか? 「伝説の雨天全裸兎跳び」ってなんなんだ?  そんなある日、一通のメールが届いた。上記で触れた、フリーアナウンサーの清野茂樹さんからだ。 8seino01.jpg 「同姓であり、漫画家として活動されている清野とおるさんのこと、以前から注目していました。よければ今度、僕のラジオ番組にゲスト出演してくれませんか?」  う……うおおお! 俺のことをちゃんと意識してくれていた清野さんが、いたー!! 俺はテンションが上がり、なんともうれしい気持ちになった。  あがり症で口下手の俺がラジオ、しかも生放送だなんてとんでもない話だったけれど、清野アナからのお願いならばと、快諾した。  打ち合わせを兼ねて、場末の居酒屋で清野アナと初顔合わせ。 9seino01.jpg 10seino01.jpg  やはり清野アナも、ホモビデオの清野さんのことがずっと気になっていたようで、俺たちはすぐに意気投合した。 11seino01.jpg  気づいた時には、熱燗を飲みながら「アツゥ~イ! アツゥ~イ!」と言っている俺と清野アナがいた。  そして、清野さんのラジオ『真夜中のハーリー&レイス』(ラジオ日本)に生出演。 12seino01.jpg  コアなプロレスファンのためのプロレス番組にもかかわらず、話題は主に「ホモビデオの清野さん」のことで終始した。  リスナーからは、「プロレスについて話せ!!」とか「プロレス知らねえ奴をゲストに呼ぶな!」とか、大変厳しいクレームが来たみたいだけど、そんなことは知ったこっちゃないのだ。  ラジオ出演から数カ月後。  ひょんなキッカケで、「ホモビデオの清野さん」の伝説的ホモビデオをついに入手した! どういうルートで入手したかって? それは極秘事項だ!  期待に胸躍らせ、ビデオを再生させる。  清野さんとは、一体どんな人で、どのタイミングで「アツゥ~イ!」って叫ぶのだろう? 13seino01.jpg  清野さんは、スリムな筋肉質で、予想に反してなかなかのイケメンであった。ウワサ通りの無表情で、淡々とインタビューに答える清野さん。腹筋させられたり、バーベルを持ち上げさせられたり、手淫をさせられたりしていたものの、男性と絡み合ったりするシーンはなかった。清野さん単体のイメージビデオといった作りである。 14seino01.jpg  土砂降りの中、どこかの狭~い屋上で、全裸で兎跳びする清野さん。「伝説の雨天兎跳び」ってこれかよ……。  そしてついに、「アツゥ~イ!」の謎が解けた。それは……。 15seino01.jpg

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17seino01.jpg  全裸でチングリ返しされ、肛門に熱々のローソクをたらされまくったのだ……。  苦悶の表情を浮かべ、「アツゥイ! アツゥイ!! アツゥ~イ!!!」と何度も絶叫する清野さん。本気で嫌がっている様子が伝わってきた。  「アツゥイ! アツゥ~イ!」「すいまへ~~ん」と、なぜか最後には涙声で弱々しく謝罪していた……。  気づいた時には、俺は涙を流しながら爆笑しており、すっかり清野さんのファンになってしまっていた。  今度、清野アナにこのビデオを見せにいくことにしよう。清野アナなら、きっと気に入ってくれるはずだ。  全国の微妙な存在感の名字を持つ皆さんも、一度、ご自分の名字を検索してみてはいかがでしょうか? 妙な同姓さんがいるかもしれませんよ。ウヒヒのヒー。 (文・イラスト=清野とおる) ●せいの・とおる 1980年生まれ。東京都板橋区出身。地元・赤羽に生息する奇妙な人々を生き生きと描いた漫画『東京都北区赤羽』(Bbmfマガジン )が大ヒット中。

貼って貼られて貼り返されて!? 「ビックリマンチョコ 悪魔VS天使シール」今昔物語

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アナログとデジタルの過渡期であった1980年代。WiiもPS3もなかったけれど、ジャンクでチープなおもちゃがあふれていた。足りない技術を想像力で補い、夢中になって集めた「キン消し」「ミニ四駆」「ビックリマンシール」......。懐かしいおもちゃたちの現在の姿を探る!   天使、お守り、悪魔の三勢力が織りなす壮大な神話的ストーリーを描いたシール入りチョコで、日本全土に一大ブームを巻き起こした「ビックリマンチョコ 悪魔VS天使シール」がロッテから発売されたのは1985年のこと。  シリーズ開始当初はそこまで大きな反響はなかった「悪魔VS天使シール」だが、魅力的なキャラクターと想像力をかきたてるシール裏面のテキストが全国の小学生に大いに受け、翌86年に大ブレイク。小学館の男児向け雑誌「コロコロコミック」とのタイアップも追い風となり、漫画・アニメ・ゲーム・おもちゃと次々とメディアミックス展開をした。  ブーム最盛期には、需要と供給のバランスが完全に崩壊し、「一度に買えるのは一人3個まで」というローカルルールや、プレミア度の高いキラキラシールが箱の特定の位置に出やすいなどの都市伝説。そしてシールだけを集める子どもや、パチモンの「ロッチシール」などの記事が新聞をにぎわせるなど、80年代後半の日本は“ビックリマンフィーバー”の真っただ中にあった。  今回はそんな「ビックリマンチョコ 悪魔VS天使シール」の原点と今の姿を追いかけてみよう。 ■ビックリマン誕生から大ブレイクまで  最初に気をつけておきたいのは、「ビックリマンチョコ 悪魔VS天使シール」は、2010年に登場した 23代目ビックリマンチョコ「漢熟覇王」まで続く、あまたの「ビックリマンチョコ」の中の10代目に当たるタイトルだという点だ。ということで、まずは「悪魔VS天使シール」に至るまでのビックリマンチョコの歴史を紐解いてみよう。
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 初代「ビックリマンチョコ どっきりシール」が誕生したのは1977年のこと。それ以前、ロッテは「危険!」「おやつちょうだい!」などの一言コメントをコミカルなデザインでプリントしたシールをおまけにつけたチョコバー「はりはり仮面」を発売していた。 「次にロッテは、子どもたちに海外で流行しているウェハースチョコレートのお菓子を食べてほしいと考え、最初は一般的なウェハースチョコを売ろうと思っていました。しかし、ただウェハースチョコを出すのでは面白くないから、何かを加えようと考えた結果、『ビックリマンシール』が生まれました」(ロッテ商品開発部・大野友幸氏)  そして、「人をビックリさせたい、ドッキリさせたい」というコンセプトを元に、初代「ビックリマンチョコ」は「しょうゆの染み」「針を上にした画びょう」などの絵をリアルに描いた「どっきりシール」をおまけに採用。壁や机に貼れば、家族や友達が思わず二度見してしまうほどリアルなイラストのシールは大ヒットを記録した。  以降、赤塚不二夫、手塚治虫風のキャラクターが描かれた「まんギャシール」、風景写真とコミカルなイラストの組み合わせがシュールな笑いを誘う「特ダネシール」などが登場。一発ネタのインパクト重視なシールは、これまたいずれもヒット。  このように、さまざまなアプローチでユーザーを「ビックリ」させてきたビックリマンチョコだが、動物と物体の掛け合わせキャラが登場する8代目「まじゃりんこシール」、当時の流行やダジャレを元にしたキャラクターが登場する9代目「ギャグポスターシール」辺りから、キャラクター性を強めたシリーズが多くなっていく。  そして85年、ついに空前の大ヒットシリーズである10代目「悪魔VS天使シール」がスタートすることとなる。
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 時代はファミコン全盛期。『スーパーマリオ』に代表される個性的なビジュアルを強調し、アイコン化されたゲームキャラクターが人気を得るようになってきた時代だけあって、たった1枚で強烈なインパクトを残すシールは容易に子どもたちに受け入れられた。また、2枚、3枚とシールを集めていくことで、どんどん広がっていく奥深い世界観も、子どもたちの探究心を刺激。  シールをコレクションすることで、より悪魔と天使の抗争のドラマを堪能できるという物語性とコレクション性を兼ね備えた「悪魔VS天使シール」の新鮮な魅力に、全国の子どもたちは酔いしれた。 ■年間4億食が売れた? 驚異のビックリマン伝説  とはいえ、「悪魔VS天使シール」が後に30年近くも熱烈なファンがつくようなヒット作になるとは、最初は誰も思ってはいなかったようで、事実、第2弾まではそこそこ売れていたものの、「次にヒットが出なかったら、もう終わりにしよう」とロッテ社内でも意見が交わされていたそうだ。  その流れが大きく変わったのは、第3弾が登場した頃だ。  それまで「スーパーゼウス」「シャーマンカーン」など、天使側のヘッド(各弾に1~2枚のレアシール)しか存在しなかったところに、敵対する悪魔側のヘッド「スーパーデビル」が登場。さらに悪魔側のリーダーとしての形態のほかに、天使側に潜入するために変装した「偽神」状態のシールも用意され、一層ドラマ性が強調されるようになる。  そのせいかは定かではないが、この第3弾が登場した頃から急激にビックリマンチョコの売り上げが上がり始めたそうだ。  その後、小学生男子のバイブル誌「コロコロコミック」(小学館)の強力なバックアップもあり、シールで描ききれない物語や設定を誌面で補完することにも成功。ビックリマンファンの必需品として、コロコロコミックはビックリマンチョコと足並みをそろえるようにヒット街道を驀進するようになる。
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「シールの裏面には数行しかテキストが書けないから、どうやって世に広めようかと苦慮している時に『コロコロコミック』でストーリーをきちんと伝えるような態勢ができ、世界観をきちっとつくることができたおかげで、物語に深みを持たせることができました。ブーム最盛期の88年には、年間4億食が販売されました」(大野氏)  ロッテのヒット商品「ガーナミルクチョコ」が、年間1億食ということから、「ビックリマンチョコ」がいかに驚異的なヒット商品であったかが分かるだろう。  この大ヒットにもかかわらず、生産が追い付かず「購入は一人3個まで」のようなルールが各店舗でつくられたのは先述の通り。88年夏に発売された『コロコロコミックビックリマン臨時増刊号』は、20万部が即日完売となるという記録を樹立。その後、「悪魔VS天使シール」は91年の第31弾まで続くロングランシリーズとなる。 ■シールもチョコも手を抜かないロッテのこだわり  そんな日本のお菓子史上最大級のヒット商品となった「ビックリマンチョコ 悪魔VS天使シール」だが、商品開発に対するロッテのこだわりぶりもほかのお菓子の追随を許さない。  各弾に天使、お守り、悪魔の三すくみを12組計36種類に加え、ヘッド数種類がベースとなる「悪魔VS天使シール」。それが31弾まで続くということで、実に1,000種類以上のキャラクターが生み出されていた計算になるが、それをおよそ2~3カ月ごとに発表。このペースだけでも驚きだが、当時はまだ今のようにパソコンでお手軽にイラストの修正もできない時代だ。それらすべてのキャラクターを手描きで仕上げ、手直しが行われる度に絵を描き直していたという。  また、大野氏によると、だいたい2弾ごとに新たな技術をシールに盛り込んでいたそうだ。中でもホログラムシールの美しさとプレミア度は出色で、今もマニアの間では高額で取引されるほど。2009年に発行された印刷業界の専門誌「デザインのひきだし」では、ホログラム、箔押し、疑似エンボス、2枚重ねシールなどの技術を活用した身近なシールとしてビックリマンシールが取り上げられるなど、今もなお印刷業界からも注目を集めている。  そして、チョコへのこだわりぶりにも注目したい。  当初はアーモンドやピーナッツをチョコに混ぜ込んでいたビックリマンチョコだが、現在の「ビックリマン伝説チョコ」はクッキークランチ入りチョコとなっている。  その理由は、「シリーズ初期は、当時の食事情を考慮して栄養価の高いナッツを入れていましたが、今は上品な味わいや食べ応えを追求してクランチを入れています」とのこと。 「シールとお菓子が一体となっているのが『ビックリマンチョコ』です。シールだけ欲しいというお客様もいるのですが、やはりお菓子メーカーとしての意地がありますので、どちらも楽しんでいただきたいと考えています」  大野氏は意気込んだ表情でこのように語る。 ■2012年、待望の新シリーズ始動!  現在、「ビックリマン」は「悪魔VS天使シール」第1弾を復刻した「ビックリマン伝説チョコ」を2月から東日本で発売。そして4月24日より、販売地域を全国に拡大すると同時に、新シリーズ「聖魔化生伝」の販売をスタートする。
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復刻版は当時よりもサイズアップ!
「2012年の今、つぎ込めるものを全部つぎ込んだ」という「ビックリマン伝説チョコ」は、伝説の「悪魔VS天使シール」の原点である第1弾を、ゴージャスなエンボスシールで復刻すると同時に、現在ユーザー数が120万人以上を数えるソーシャルゲーム版「ビックリマン」と連動するほか、「聖魔化生伝」に登場する新キャラクターのラフカットを収録したシールも封入している。  そして過去のシリーズと新シリーズを繋ぐような「ビックリマン伝説チョコ」を受けスタートする「聖魔化生伝」は、「悪魔VS天使シール」の前史に当たる内容になるそうだ。 「『悪魔VS天使シール』で活躍したキャラクターのルーツを持つキャラクターがたくさん出てきます。新鮮でありながら、過去のキャラクターとの繋がりを探すという楽しみもできるようになっています」  そう語る大野氏は、かつての「悪魔VS天使シール」がそうだったように、まずはお菓子としてコンスタントに展開することを目標に掲げているとも語る。  タイアップやメディア展開を前提とした商品開発が当たり前となったこの時代、あえて直球で勝負をかけてくるロッテに、「お菓子メーカーとしての意地」を感じるのは筆者だけではないはずだ。  再始動し始めた「ビックリマン」だが、将来的にはどんな展開を目指しているのだろうか?
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新シリーズ「聖魔化生伝」の下絵。
「今は、かつてのシリーズを楽しんでくださった方に支えていただいている部分も大きい『ビックリマンチョコ』ですが、やはり『ビックリマンチョコ』は子どもたちに楽しんでもらうということがスタートだったので、いつかはそこに戻りたいという思いがあります。ですので、今の小学生にかつての私たちと同じように楽しんでもらえるものを、これからも目指していきたいと思います」(大野氏)  2012年に生誕35周年を迎えた「ビックリマンチョコ」は、今後も新たな「ビックリ」を子どもたちに提供するべくネタの仕込みに余念がないようだ。  ところで余談だが、ビックリマンチョコといえば「箱の奥から3~4個目くらいにキラシールが出やすい」という都市伝説があったが……。 「それは全く根拠のない都市伝説ですね。商品製造の工程上、狙った位置に特定のシールをパッケージすることはできないんです」  とは大野氏の弁。  これはビックリ。根拠のないウワサに全国の子どもたちは踊らされていたことが、これで証明されてしまったわけだ。それでもついつい奥の方からビックリマンチョコを取り出してしまう癖が抜けそうもないのは、筆者だけではないはずだ。  ちょっとした行動パターンにまで深い影響を与えたビックリマンチョコは、まぎれもない「国民食」なのである。 (取材・文=有田シュン) ●【バック・トゥ・ザ・80'S】バックナンバー 【Vol8】 "懐かしのおもちゃ"から"スポーツ"へ 「ルービックキューブ」今昔物語 【Vol7】練り続けて25年! 家族の絆を繋ぐ遊べるお菓子「ねるねるねるね」秘話! 【Vol.6】合体のロマンに全国の男子がハマりまくった! 「合体シリーズ」「ミニ合体シリーズ」今昔物語 【Vol.5】男子だって着せ替えしたいんです、プロテクターを! 「聖闘士聖衣大系」今昔物語 【Vol.4】学校で唯一読めたコミック! 『エスパークス』今昔物語 【Vol.3】ゲームの可能性を広げた80年代のミッキーマウス 「パックマン」今昔物語 【Vol.2】世代を超えて愛される地上最速ホビー「ミニ四駆」今昔物語 【Vol.1】手のひらに広がる大冒険!「ゲームブック」今昔物語

『銀河鉄道999』はアップル並みのインパクト? 韓国の催眠術的ポートレイト

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(c)Seungyea Park
 『AKIRA』『ドラゴンボール』『ドラえもん』......子どものころ、僕らの心をアツくさせた漫画やアニメが、海の向こうに住むアジアの子どもたちの心にも火をつけていた。今や日本人だけのものではなくなった、ジャパニーズ・ポップカルチャー。その影響を受けて育った、アジアの才能豊かなクリエーターたちを紹介します。 第26回 アーティスト スンイェ・パク(Seungyea Park )  非常に繊細で、写実主義を極めた筆致で描かれたポートレイト。でも、何かが変。もう一度見る。えも言われぬ不安感に襲われつつ、今度は細部を見極めようと、見入ってしまう。そして普通の「人」のポートレイトにはあり得ないモノや部分を見つけては、恐怖や、嫌悪感にも似た感情が湧き出るのを押さえることができない。それなのに、シュール感と現実感が絶妙なバランスで共存している彼女の人物画を前にすると、この「人」たちの存在も簡単に受け入れてしまいそうになるのだ。  韓国のアーティスト、Seungyea Park(スンイェ・パク)は、そんな自分の作品を「催眠術的ポートレイト」と称している。
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(c)Seungyea Park
 スンイェの作品はほとんどが人物画だ。中性紙の上に、アクリルとボールペンを使って彼女が描き出したいのは「人の内面に棲むモンスターと、外部に現れたモンスター」。 「本当は誰にでも見えているかもしれないモノなのに、私たちは実は何も見ていない、あるいは、現実をそのまま受け入れようとしない、ということを表現したいのです」  スンイェは最近、20代のほとんどを過ごしたアメリカから、家族のいる韓国に戻って来た。 「韓国は私の生まれた場所で、現在の私の生活と活動の場でもあります。刺激的で、特殊なトレンドが生まれるところ。一方で、あらゆる種類のニーズに対するたくさんのチャンスがある場所でもあります」
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(c)Seungyea Park
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(c)Seungyea Park
 作品を韓国で売るのは簡単なことではないが、展覧会企画やアーティスト・イン・レジデンス、助成金などが、彼女の活動を支えているという。  そして、自分の作品に影響を与えるのは、どこか特定の国の文化ではない、としながらも、アメリカと日本の文化の存在は大きい、という。 「だって、それらはもはやほぼ世界中に広がっているものだから。子どものころは、『銀河鉄道999』や『鉄腕アトム』を見て、バービー人形と遊んで育ちました。21世紀のアップルが世界中に与えたインパクトと同様、巨大産業の影響からは逃れられないということです」 「アメリカには、韓国的なもの、アメリカ的なもの、日本的なもの、中国的なもの、そしてヨーロッパ的なものが混在しています。学校や友人、仕事の現場に、それらは普通にあり、確実に言えるのは、そうしたさまざまなカルチャーが、私の中にミックスされているということです」
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(c)Seungyea Park
 彼女に、ポートレイトを描き続ける理由を聞いてみた。 「人を描くのが好きなんです。顔は、その人の背景にある多くの歴史的なものを表している。それは美しく、壊れた大きな鏡――システムとも言えるし、私たちが属する社会とも言える――のかけらのようでもあります」  人々の中に、外に、巣食うモンスターたち。それは、彼らの暮らす生活や社会のひずみともいえるのかもしれない。そして、そうしたものを、スンイェは視覚化するのだ。 「私の絵は、モンスターたちが争う戦場みたいなものかもしれませんね」  現在所属するNational Art studio of Koreaは「自分が人々に向けて、自分が何を打ち出していくべきかを考えるのに適したところ」だというスンイェ。年末には、ソウル市のスポンサーによる個展の計画も進んでいる。  これからは、インスタレーションや書籍、ビデオなど、自分のドローイングをより多くの媒体を使って、メディアミックスの形でプレゼンテーションしていきたいという。 「とにかく、もっともっと作品作りを楽しみたいんです」  私たちの内面と外面にいるモンスターたち。スンイェにしか見えないそれらを、その作品を通して、もっと見せてほしいと思うのは、筆者だけではないはずだ。 (取材・文=中西多香[ASHU] sueportrait.jpg ●スンイェ・パク ソウルで生まれ育つ。高校卒業後、アメリカに渡り、ニューヨークのSouthampton Longisland UniversityでBFA(美術学士)を、C.W .POST of Southampton Long Island Universityで修士を取得後、アーティストとして活動を開始。現在はソウルをベースに、展覧会や出版を通じて作品の発表を続ける。2011年、Sovereign Asian Art Prize のTOP30 ファイナリストに選出される。 <http://blog.yahoo.com/artpark> <http://www.saatchionline.com/spunkyzoe> ●なかにし・たか アジアのデザイナー、アーティストの日本におけるマネジメント、プロデュースを行なう「ASHU」代表。日本のクリエーターをアジア各国に紹介するプロジェクトにも従事している。著書に『香港特別藝術区』(技術評論社)がある。<http://www.ashu-nk.com > オンラインTシャツオンデマンド「Tee Party」<http://teeparty.jp/ashu/> ■バックナンバー 【vol.25】ネタ元は日本の特撮ヒーロー? インドネシア式ファンタジー 【vol.24】"80後"世代の代弁者 中国売れっ子写真家の「未来系アート」 【vol.23】「ヤクルトとカップヌードルに洗礼?」MOJOKOのユーモラスな世界 【vol.22】「狂気とポップカルチャーが融合!?」香港のアーティストが追求する"不完全な美" 【vol.21】「人間の欲望を視覚化?」香港人気キャラの生みの親が追求する"醜さの美学" 【vol.20】「故郷・ボルネオ島での原体験が創造力の源」世界で活躍するマレーシアの"ケンヂ" 【vol.19】「人生に起きるすべてのことを細かく観察したい」中国ネット世代のアーティスト 【vol.18】「ヒーローは宮崎駿と奈良美智」シンガポールのマルチスタイル・アーティスト 【vol.17】「ルーツは『天空の城 ラピュタ』」ウォン・カーウァイに見い出された香港の若き才能 【vol.16】怖かわいい魑魅魍魎が暴れ回る! ヤン・ウェイの妖魔的異界 【vol.15】「原点は日本のコミック」東南アジアを席巻する都会派クリエーター 【vol.14】エロ×宗教×故事が混在!? 中国版・寺山修司が造り出すカオスな世界 【vol.13】昼間はOL、夜は寡黙なアーティスト ソン・ニが描く秘密の快楽の世界 【vol.12】まるで初期アニメ ローテクを駆使する南国のアート・ユニット「トロマラマ」 【vol.11】「造形師・竹谷隆之に憧れて......」 1000の触手を持つ、マレーシアのモンスター 【vol.10】"中国のガロ系"!? 80年代以降を代表するコミック・リーダー ヤン・コン 【vol.9】大のラーメンおたく!? シンガポールデザイン界を率いる兄貴、クリス・リー 【vol.8】メイド・イン・ジャパンに憧れて...... 香港の文学系コミック作家・智海 【vol.7】「血眼になってマンガを追いかけた」海賊版文化が育んだ中国の新しい才能 【vol.6】裸人間がわらわら 香港ピクセル・アートティストが放つ"アナログデジタル"な世界 【vol.5】ダメでも笑い飛ばせ! 香港の国民性を体現したグラフィック・ノベリスト 【vol.4】「教科書はガンダムの落書きだらけだった」 香港・原色の魔術師の意外な原点 【vol.3】「懐かしいのに、新しい」 読むほどにクセになる"タイ初の日本漫画家"タムくん 【vol.2】 マイブームはBL!? 香港の腐女子が描きとめる、消えゆく都市の記憶 【vol.1】「 :phunk版ガッチャマンが作りたい」 シンガポール発のデザイン集団が描く夢