チェルノブイリ“立ち入り制限区域”で撮影敢行! オルガ・キュリレンコ主演の社会派作品『故郷よ』

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ウクライナの小都市・プリピチャを舞台にした
オルガ・キュリレンコ主演の『故郷よ』。幸福な結婚式の最中に
原発事故の第一報が知らされる。
 プリピチャという街をご存知だろうか。ウクライナ北部にあるプリピチャは人口5万人ながら、平均年齢26歳で出生率の高い活気ある街だった。高層マンションに近代的な病院、劇場、学校が並び、開業を間近に控えていた遊園地には街のランドマークのような観覧車が建てられていた。その観覧車からは豊かな自然に囲まれた美しい街並を見渡すことができた。だが、この遊園地は一度も開業しないまま閉鎖されてしまう。プリピチャの駅も路線図から消されてしまった。1986年4月26日、プリピチャから3km先にあるチェルノブイリ原発で事故が起きたからだ。チェルノブイリ原発から30km圏内は“ゾーン”と呼ばれる立ち入り制限区域となり、全住民の退去が命じられた。プリピチャの街全体がゴーストタウン化してしまった。『007/慰めの報酬』(08)でタフなボンドガールを演じて人気を博したオルガ・キュリレンコ主演の『故郷よ』は、プリピチャを舞台にした物語だ。事故後もプリピチャに残り、現地の観光ガイドを務める女性の哀しい現実と事故当日までの愛と希望に溢れていた日々が描かれている。ゾーン内で初めて撮影された劇映画としても注目されている。  『故郷よ』は華やかな結婚式が物語序盤を彩る。純白のドレスを着た美しい花嫁のアーニャ(オルガ・キュリレンコ)と精悍な花婿のピョートル(ニキータ・エムシャノフ)を取り囲むように両家の家族や友人たちが集まり、造営されたばかりの遊園地の広場で記念写真を撮影している。一点の曇りもない幸せな光景だ。写真撮影中に急にどしゃぶりの雨が降ってきた。ドレス姿のアーニャはびしょ濡れになるが、愛するピョートルがいれば平気だった。アーニャが当時の大ヒット曲『百万本のバラ』を歌い、祝福ムードで満たされる披露宴会場。ところが宴の途中、ピョートルは仕事に出掛けると言い始めた。山火事が起き、消防士であるピョートルも消火活動に向かうことになったのだ。「今日だけは休んで」と懇願するアーニャを振り切って、ピョートルは現場へと急ぐ。アーニャがピョートルの姿を見たのは、それっきりだった。ピョートルが向かった先はチェルノブイリ原発の事故現場だった。  初夜を迎えることなく未亡人となったアーニャは、原発事故後もプリピチャに残った。住民たちはみんな強制退去を命じられたが、アーニャは街から離れられずにいる。廃墟と化した街並の中にピョートルの面影を探している。事故から10年の歳月が経ち、アーニャはチェルノブイリ原発事故の跡を見学して回るチェルノブイリツアーのガイドとして生計を立てている。アーニャによると、ツアーに参加している客たちはみんな「奇形化した動物たちを見たがっているだけ」だそうだ。そんな客たちを引率してアーニャは思い出の遊園地跡や石棺化作業に従事する労働者たちが利用する発電所の社員食堂などを毎日同じように巡っていく。アーニャの中ではあの日から時間が止まってしまったままだ。
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事故発生から2日後、30km圏内の住民は強制退去が命じられる。
白い防護服を着た軍人たちがまったく説明のないまま清浄作業を始めた。
 すでに涙は乾き切ってしまったアーニャだが、その瞳には様々なものが映る。退去命令後もずっと現地で暮らし続けている森林警備員のニコライ(ヴャチェスラフ・スランコ)は「5年で死ぬ」と診断されたが、地元産のリンゴを食べながら森の中で元気そうに暮らしている。無人化していた家屋には、タジキスタンから内戦を逃れてきた難民の家族がいつしか住みつくようになっていた。汚染された土地であっても、戦火の中を逃げ惑う恐怖に比べれば平穏極まりない土地なのだ。今も美貌をキープしているアーニャに言い寄ってくる男たちは多い。パトリック(ニコラ・ヴァンズィッキ)はベッドでの情事の後、「ここを離れて、フランスで暮らそう」と優しく申し出てくれる。でも、アーニャの虚ろな心にはまるで響かない。忘れ去られた遊園地の観覧車のように、哀しみを堪え続けてきたアーニャの心はぴくりとも動かなくなってしまった。  本作を撮ったのはフランス在住のミハル・ボガニム監督。イスラエル生まれの女性監督だが、戦乱から逃れるために幼少期にフランスに移り住んだ経歴を持つ。「自分には故郷と呼べる場所がない。だから、強制退去を命じられて故郷から引き離されたプリピチャの人たちとプリピチャという街に惹かれたのだと思う」と話す。ヒロインのアーニャをウクライナ出身の国際派女優オルガ・キュリレンコが演じているが、出演を熱望してきたオルガの申し出に対してミハル監督は当初は躊躇したと言う。 「ひとつにはオルガが美し過ぎるから(笑)。小さな街で暮らす女性の役には合わないと思った。もうひとつ出演を即OKしなかった理由は、彼女が『007』シリーズでボンドガールを演じていたことは知っていましたが、フランスでは彼女は女優としては評価されてなかったんです。アクション映画のお色気要員だろう、くらいにしか認識されてなかったんです。でも、彼女はオーディションを受けに来て、いちばん印象に残る演技を見せ、誰よりも熱意を感じさせました。『故郷よ』がフランスで公開され、彼女の女優としての評価はずいぶんと変わりました」。  オルガ・キュリレンコをはじめとするキャストやメーンスタッフは本作のテーマを充分に理解して撮影に臨んだが、ゾーン内での撮影はやはり困難を極めた。1日の撮影時間が制限されており、持ち込む機材や資材も規制されていた。ゾーン内で寝泊まりすることはできず、毎日30km圏外にある宿舎まで雪道の中を往復した。そして、何よりもウクライナ当局から脚本内容について厳しい検閲が入った。そのため撮影許可が降りるよう、ニセの脚本を用意して提出したそうだ。このニセの脚本について尋ねると、よほど不本意な行為だったのだろう、ミハル監督は首を振りながら言葉短めに答えてくれた。
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東京でのインタビューを終え、ミハル監督は福島へ。
「旧ソ連圏では映画を撮るのに25年要したが
、日本ではすでに福島の映画が撮られている。
この違いは大きい」と話す。
「撮影の許可をもらうために、仕方なく選んだ方便です。そうでないとゾーン内での撮影はできませんでした。製作プロダクションのほうでニセの脚本は用意してもらったので、私はその脚本を読んでいません。当局がNGを出すだろうシーンを予め外した内容になっていたはずです」  2011年3月の福島第一原発事故のニュースに胸を痛めながら本作の編集作業を進めたというミハル監督。完成後はベネチア映画祭、トロント映画祭、東京国際映画祭など世界各地でプレミア上映が行なわれたが、舞台となったウクライナでの上映会はひと波乱あったようだ。通常ならこの手の社会派作品は上映後に質疑応答が組まれるが、『故郷よ』の上映は観客たちとのディスカッションはいっさいないままに終わった。 「ウクライナでの上映では、『故郷よ』は批判の対象となりました。当局は消防士たちがヒーローのごとく活躍して原発事故から人々を救出するという物語を期待していたからです。でも、上映された作品はそれとは真逆のもので、事故の被害者たちの心情を描いたものだったのです。ウクライナの人たちにとって原発事故はいまだにタブーなのです。現在進行形の問題なので、誰も口を開きたがらないのです。でも、この作品は原発推進でも脱原発を訴えものでもありません。事故によって故郷を失い、自分の中のアイデンティティーの一部を欠落してしまった人々のドラマなのです。そして本当の恐怖とは放射能のように目には見えないものだということを描いたものなのです」  劇中、披露宴や酒場のシーンで『百万本のバラ』が何度か流れる。1980年代に流行したラブソングだ。もともとの原曲はヨーロッパの小国ラトビアで暮らす女系家族が生活の苦しさを歌にしたもの。ソ連をはじめとする大国の思惑に左右されてきた歴史を持つ小国の悲哀が感じられる歌詞だった。それが口当たりのよいラブソングに書き換えられたことで、ソ連圏で大ヒットしたのだ。そのことに触れると、ミハル監督は意外そうな顔を見せた。 「『百万本のバラ』は80年代を代表するヒット曲で、当時の結婚式では必ず歌われていたものです。実際に事故当日、プリピチャでは16組の結婚式が挙げられ、あの歌が歌われました。私が知っている歌詞は、貧しいペンキ職人が想いを寄せる女性のために家を売り払ってたくさんのバラを贈るというものです。主人公の一途さを伝えるラブソングとして映画では使っています。ラトビアで作られた歌? それは初めて聞きました」  1981年に作られた歌でさえ、数年後には原曲とは違う意味合いを持つものに変わってしまっていた。時間はおそろしいスピードで、あらゆるものを風化させていく。『故郷よ』の英題は『Land of oblivion』(忘却の土地)となっている。 (文=長野辰次)
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『故郷よ』 監督/ミハル・ボガニム 出演/オルガ・キュリレンコ、イリヤ・イオシフォフ、アンジェイ・ヒラ、ヴャチェスラフ・スランコ 配給/彩プロ 2月9日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開 (c)2011Les Films du Poissons  <http://kokyouyo.ayapro.ne.jp> ●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX [第207回]“明るい不登校児”のガラパゴスな団地ライフ! 中村義洋監督の箱庭映画『みなさん、さようなら』 [第206回]いつまでもバカやって、尻を追っかけていたい! ぬいぐるみの『テッド』は“永遠のエロ中学生” [第205回]石原慎太郎原作の異色ミステリー『青木ヶ原』ままならない人生の中で出会った恋人たちの行方 [第204回]あの低視聴率ドラマ『鈴木先生』が映画版に! “鈴木式教育メソッド”は世界を変えられるか? [第202回]“余命刑事”が家族の絆と細菌兵器を奪回する! 究極の時間制限サスペンス『ブラッド・ウェポン』 [第201回]年末は“女体盛り”パーティーで盛り上がろう! ジェダイの騎士も集う秘密の宴『SUSHI GIRL』 [第200回]もし“理想の恋人”が目の前に現われたどーする!?  情熱的で予測不能な彼女『ルビー・スパークス』 [第199回]“耳フェチ”には堪えられない青春官能ムービー!『耳をかく女』桜木梨奈の無印演技に癒やされたい [第198回]ハリウッドの頑固オヤジがたどり着いた好々爺の境地! イーストウッド、4年ぶりの主演作『人生の特等席』 [第197回]この“明るいヘンタイ”っぷりがいいんじゃない!? 会田誠のアートなエロス『駄作の中にだけ俺がいる』 [第196回]三池監督ならではの“いのちの授業”が始まる! サイコパス教師と過ごす恐怖の文化祭『悪の教典』 [第195回]“絶対的価値”を求める男たちの翔んでもロマン! 井筒監督の犯罪サスペンス『黄金を抱いて翔べ』 [第194回]禁断の蜜が溢れるSM世界『私の奴隷になりなさい』セクシーアイコン・壇蜜がすべてをさらけ出した! 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まるで茶番劇……桜宮高校事件「入試中止」の暴挙の裏で発覚した、維新の“変態教師”

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「週刊アサヒ芸能」新聞広告より
佳作1 「中国に“宣戦布告”した『安倍論文』の過激すぎる挑発全容」(「週刊アサヒ芸能」1月31日号) 佳作2 「橋下徹『入試中止』の暴挙を許すな『体罰&セクハラ』の常習犯“変態教師”だった維新幹部の実名」(「週刊文春」1月31日号) 佳作3 「安倍バブルの賢い踊り方」(「週刊文春」1月31日号) 佳作4 「忘年会で『ベサメムーチョ』を歌った『長嶋茂雄』奇跡の回復」(「週刊新潮」1月31日号) 佳作5 「『栄光の日々』の後にあった『大鵬』悲惨な晩年」(「週刊新潮」1月31日号) 佳作6 「YURI 着信履歴」(「週刊ポスト」2月8日号)  アルジェリアのイナメナスで起きたイスラム武装勢力による人質事件は、悲しい結末を迎えてしまった。総勢40名近い犠牲者が出た模様で、日揮社員の日本人17名のうち生存を果たせたのは7名だけだった。  人命よりもテロ殲滅を優先したアルジェリア政府のやり方には憤りを覚えるが、そのような地へ行って、長年プラント建設をしてきた日揮社員たちの無念さはいかばかりであろう。  新潮によると、アルジェリアが民主化されたのは1989年。イスラム法による統治を目指す「イスラム救国戦線」が誕生したが、イスラム原理主義に反対する世論が高まって軍がクーデターを起こし、臨時政府ができてしまった。  それをきっかけに、「イスラム救国戦線」を支持してきたイスラム過激派との間で衝突が起こり、内戦状態になった。  90年代にテロによる犠牲者は15~20万人ともいわれる。  日揮は1928年創業の石油や天然ガスプラント建設の大手である。新潮には高校を卒業して長年建設関係の仕事に従事し、アルジェリアへ行って今回の災難に遭って殺された60代半ばの渕田六郎さんがフェイスブックに綴った文章が載っている。 「燦燦と降り注ぐ星空を目指し世界各地で仕事をしている。現在はサウジ勤務。日本には3~4ヵ月の休暇を利用し一時帰国。次はアフリカ大陸に位置するアルジェリアに行き砂漠で星空を眺める事に期待を込めて!!」  卑劣なテロ集団が次に狙うのは、アルジェリアはもちろんチュニジアやニジェールといった周辺国のようだが、テロ集団は西アフリカ・マリ北部へのフランスの軍事介入に反対しているから、フランスもテロの対象になるという。実際、パリの街には自動小銃を持った3人組の兵士が大勢いて、厳戒態勢だというる。  憎悪の連鎖は、またどこかで新たな悲劇を生むことは間違いない。そうなれば再び日本人が巻き込まれることもありうるが、それを防ぐためにはどうしたらいいのだろうか。  アルジェリアの日揮の悲劇は各誌扱ってはいるが、新聞、テレビを抜く情報はない。週刊現代が「駐在手当は月50万円」と書いているが、これだけの物騒なところ行くのだから、それぐらいでも高くはないはずだ。  そんな緊迫した世界情勢などどこ吹く風と、中国へ行き「日本列島は日本人だけのものじゃない」と脳天気なことを嘯いた鳩山由紀夫元総理に、新潮は「超法規『国賊罪』で鳩山由紀夫を逮捕しろ!」と憤慨している。  1月15日から18日まで、「中国人民外交学会」の招きで訪中した鳩山元総理は、尖閣諸島が係争中だと認め、南京大虐殺記念館でお詫びをしたというのだ。  これは中国側の思うつぼで、案の定、中国メディアは鳩山を賞賛し、1月18日付の「京華時報」はこう書いたそうだ。 「鳩山氏の姿勢は日本政界の理性の面を反映しており、安倍氏の姿勢は理性がない面を反映している」  政界を引退して一市民になった人間が、中国に利用されることもわからず動き回っていることに、新潮は我慢ならないようだ。  日本政府は尖閣諸島には領土問題は存在しないと言っているのに、中国に領土問題があると認めると、日中で交渉せざるを得なくなるかもしれず、そうなれば中国側は尖閣諸島の共同管理案を出し、「日本は尖閣に対する主権だけでなく施政権も失い、日米安保が尖閣に機能しなくなります。そのとき中国は堂々と尖閣を占領できる」(評論家の石平)というが、考えすぎではないか。  日本でまともに相手にされない、ましてや議員でもない人間が中国で何を言おうと、日本政府が動じることはない。中国だって、鳩山元総理の力をそこまで評価しているとは到底思えない。国賊で逮捕などと騒げば、“ルーピー”鳩山元総理を喜ばすだけではないのか。  ところで、われわれ世代にとって嬉しいニュースは、75歳の黒田夏子の芥川賞受賞である。  史上最高齢。それも初の横書き原稿だ。文春で黒田はこう話す。 「横書きは、アルファベットでも数字でも何でも入れられる、機能的ないい書き方だと思います。(中略)教科書まで横書きに変わったのに、国語の教科書と文学作品だけに縦書きが残っている。縦書きにまとわりついた文学臭や情緒がすごく嫌だったんですね。ですから、そういうものを取り払い、白紙に戻したくて、横書きを使ったんです」  さあ、おれも書いてみよう。そう思わせてくれる快挙である。  さて、私たちオジサン族にはうれしい「YURI」のカムバックである。  新しい写真ではないのだろうが、ポストが3号連続「未公開写真」の第2弾「YURI 着信履歴」を15ページもやってくれている。  彼女は電話に答えて、あちこち外国へ行っていたと話している。清純そうな表情や着こなしと、迫力ある胸と大胆なセクシーポーズは、見ているだけで胸がキュンとなる。写真集は出ていないのかしら? 出たら真っ先に買うからね。これが今週の佳作6位。  佳作5は、「巨人・大鵬・卵焼き」と謳われた大鵬の記事。柏戸とともに柏鵬時代を築いた大横綱の死は、私のような世代に少年時代の相撲が熱かった時代を思い起こさせてくれた。  1971年に31歳の若さで引退し、部屋を開くと多くの弟子が集まり第二の人生も順風満帆かと思われたが、実際はそうはならなかった。  77年に脳梗塞で倒れ、左半身麻痺などの後遺症が残ってしまう。さらに、長女と作家・田中康夫とのスキャンダルが起こり、続いて妻のスキャンダルも噴き出したのだ。 「『男性週刊誌が3週にわたり、「かつて一世を風びした大力士がデンとひかえる超有名部屋」のおかみさんが、複数の弟子たちを次々と誘惑し、ただならぬ仲になっているという記事を掲載したのです』(別の協会関係者)  記事中では“A部屋のB子サン”が、若い弟子たちに宛てたラブレターを公開。錦糸町のホテルで逢引を繰り返しているという証言まで紹介している。当のB子サンは取材に『手紙を渡したのは私』と認めながらも『ただのイタズラ。若い人に親身になって相談にのってあげるから、他の人が邪推している』との“弁明”を展開。これを写真週刊誌が後追いし、果ては『大鵬部屋の夫人』と特定して報じるに至ったのだ。  こうした一連の騒動が、病身に応えないはずがない。現役時代、その負けない相撲を指して『コンピューター』と称えられた親方の人生には、少しずつひずみが生じ始めていった」  三女が二子山部屋の貴闘力と結婚するが、貴闘力の博打好きに悩まされ、大獄親方になってからは野球賭博問題で協会を解雇され、二人は離婚してしまうのである。  人は心の上に刃をのせて生きている。忍の一文字が好きだった大鵬の晩年は、まさに忍そのものであった。そのためか、最近は「夢を持て」と書いていたという。大鵬の老後の夢はなんだったのだろう。  佳作4は新潮のうれしい記事。昨年の忘年会で長嶋茂雄が「ベサメムーチョ」を唄ったというのだ。  12月29日に東京のホテル西洋銀座で開かれた『長島さんを囲む忘年会』で、新人歌手が桂銀淑の「ベサメムーチョ」を唄い、3番のサビの部分に来たところで、歌手が長島にマイクを向けた。  するとミ、スターが曲に合わせて「ベサメ、ベサメ、ベサメムーチョ」と歌ったのだ。  長嶋のようなタイプの脳梗塞は一番重症化しやすいのだが、それが歌を歌えるまで回復したのはすごいと、医者もビックリしている。  過酷なリハビリに取り組む長嶋の夢は「始球式で投げること」だという。早く見てみたいものだ。  さまざまに評価が分かれる安倍バブル。その真贋を見極めることこそ、上昇相場の「売り時」を見抜く秘訣のようだ。  新潮はややシニカルに「上げ潮経済でも必ず損する『失敗パターン』の研究」というタイトルで、こう警鐘を鳴らしている。 「実力以上に膨らんだ株はいつかはしぼむ。そのタイミングを知ることは難しいが、投資家の間では、意外な経験則があるという。『株の世界では“一般の主婦が株に手を出したら危ない”と言われます(中略)』(岩崎氏=博允・経済ジャーナリスト・筆者注)そして、BRICs経済研究所の門倉貴史氏によれば、そんなリスクを回避するためには、ある鉄則があるという。『株取引で一番の敵は自分の主観です。人は得てして株が下がっているのに都合のよい情報だけを信じて持ち続け、逆に買い増しをしたりする。それを避けるためには、はじめから売値を決めておくことです。一般的には儲かっても損しても10~20%で強制的に手仕舞いしてしまう。“損切り”と“益出し”のルールを厳格に守ることが大事なのです』」  ルール厳守ができればいいが、プロでもそれを守ることは難しいようだ。  私見だが、週刊誌が上がると騒ぎ出したら、株価は天井に近いと思ったほうがいいのではないか。  これまで幾度となくデフレからの脱却を試みてきたのに果たせなかった。民主党が唱えていた政治主導も結局は官僚の言いなりになるだけで終わってしまった。経済に疎い安倍総理も、掛け声だけで終わるのではないのか。そのとき残されるのが、小泉政権の時より厳しい生活苦と社会保障の切り下げだけであってはならないはずである。  メディアはバブルに浮かれるより、しっかりと安倍政権を監視することこそ役割だと心してもらいたい。  現代は安倍バブルで本当に儲かるのはこれからだと、自ら安倍応援団の切り込み隊長を任じている。  だが、安倍総理のブレーン元財務官僚の高橋洋一嘉悦大学教授が「景気とは、結局は“気”なのです。景気が上向けば賃金は上がり、雇用も増えていく」と言っているように、また現代自らが「投資などしない人にとってみれば、大事なことは日経平均株価ではなく、給与や収入がアップしていくことだが、『すぐに』というのは難しい」と書いているように、安倍の経済政策はまだ海の物とも山の物ともわからないのである。  中野の駅前で、民主党の長妻昭議員が朝立ちをしていた。安倍の政策を批判し、一般会計総額を過去最大規模の92兆6100億円とし、防衛費は11年ぶりに400億円増にした一方で、生活保護費は670億円減らすやり方は、大企業や軍事には優しいが、貧しい者には冷たい政権だと訴えていた。  現代を含めて、弱者の視点をどこへ置いてきてしまったのだろうか。週刊誌は変節したといわれても仕方ない。  安倍バブルについては文春が世代別に資産運用チャートを載せるなどやや丁寧な作りなので、こちらを佳作にしてみた。  株価が上がれば必ず反動で下げの局面が来るが、個人投資家はどのような投資行動をとればいいのだろうか。岡三証券シニアストラテジストの石黒英之がこう語る。 「私は調整が来るのは四月頃だと見ていますが、下げの局面ではいっぺんに手放さず、”分けて売る“のが鉄則です。もし一気に処分してすぐに相場が戻れば目も当てられません。  今回、こうした局面でまず売られるのは、他のセクターと一緒に上がってきたが業績の伴っていない株、例えば海運や鉄鋼株と見ています」  下げの局面は絶好の“買い場”にもなりうるからと、こう続ける。 「『丸亀製麺』を運営する外食のトリドールや、ファッションセンターのしまむら、病院経営のシップヘルスケアホールディングスなど、好業績でも安倍相場で株価が止まっていた小売やサービス関連。また、ソフトバングやKDDIなどの情報通信、コンピュータネットワークシステム販売の伊藤忠テクノソリューションズなどが物色されるのではないでしょうか」  株価に影響を与える為替の先行きについては、元大蔵省財務官で”ミスター円“と呼ばれた榊原英資・青山学院大学教授がこう語る。 「為替相場はこれまでの一ドル七十八~八十七円の値幅から、安倍政権発足後に八十三~九十三円のレンジまで切り下がり、円安の進行はいったん収束したという印象です。今後、百円をどんどん超えていくような展開にはならないと見ています。為替も株価と同じで、今は外国人投資家たちが金融緩和への期待で円を売っているが、彼らは動きが素早いから、その流れがそろそろ逆転する可能性があると見ています。従って、株価上昇もそこまでで終わりでしょう」  安倍政権の経済政策については、こう見ている。 「さらなる金融緩和や財政の機動的な出勤など、かなりの部分で共感していますが、二%のインフレターゲットには異論があります。○二年から○七年に金融緩和と公共事業を行った際も実質GDPは約二%成長しましたが、物価は下がった。グローバリゼーションにより新興国との競争に晒されている今、金融政策によるデフレ脱却は難しいのです。  日本はもはや成長国家ではなく『環境』、『安全』、『健康』の三つでトップを走る成熟国家です。自民党は経済財政諮問会議を復活させましたが、民間の豊富な知恵 も借り、いまこそ国の将来に向けた戦略を熟慮するときではないでしょうか」  文春は、あらゆる世代の共通認識として「年金給付の確実な目減り」があることを考えなくてはいけないという。 「今年十月分から一%、二○一四年四月分からはさらに一%、一五年四月分から○・五%、給付が減額されることが決まっている。一%は平均すると約二千七百円と言われており、今後三年かけて一人当たりの給付額は『約六千八百円』減っていくことになる。 『消える年金』はこれだけに留まらない。  年金給付額はインフレ率(消費者物価指数)からスライド調整率を差し引いた金額が支給される。安倍政権が掲げ、日銀にものませたインフレ率二%が実現した場合、現行の○・九%のスライド調整率を当てはめると、給付額は、『二-○・九=一・一%』として算出されるのだ。モノの価格は二%上昇するのに、年金給付額の伸びは一・一%に留まる。つまり『実質的に、毎年約一%ずつ年金が減る』ということだ。  定年退職後、年金をフローの中心として設計した『第二の人生プラン』は早急に見直す必要がある。備えが必要なのは現役世代も同じだ。たとえアベノミクスで景気が好転したとしても、給与やボーナスに反映されるには時差があるからだ。年収五百万円のサラリーマンを例に取ると、『五百万円×二%=十万円』、つまり十万円分が『インフレ分』として家計を圧迫することになる」  30代独身女性は「7月の参院選まではリスクをとって株投資」、40代夫婦で子どもありならば「妻のパート収入は130万円未満に」、50代夫婦で持ち家ありならば「自宅買い替えで『自分年金』を作る」など世代別の資産運用をアドバイスしている。  大阪市桜宮高校の体罰問題は、橋下徹大阪市長の政治パフォーマンスの場となり、本質的なことが議論されずに終わってしまいそうである。  文春は橋下市長が「教育の場を一瞬にして自己の政治的アピールの場に変えてしまった」と批判している。  1月21日の朝、桜宮高校を訪れ、在校生に持論をまくし立てた橋下市長に保護者の一人はこう憤っている。 「子供によると、市長は教育委員会、教員、保護者を責める論に終始したそうです。最後に、生徒会長と女子ソフトボール部の主将が『勝利至上主義じゃなく、それ以外のこともきちんと教えてもろてるし、新入生と一緒に学校をよくしていく』という意見を言った。在校生から拍手が湧くと、市長は『その考えが間違ってる!』とバッサリ。いったい何のための場ですか」  文春の「日本維新の会」の幹部に、「体罰&セクハラの常習犯だった者がいる」と実名を挙げて告発している記事が佳作2である。 「『実は維新の会所属の府議、中野隆司氏(55)は中学校教師時代、体罰やセクハラで何度も問題を起こしているのです』(府政関係者)  中野氏は鳥取大農学部を卒業後、府立高校講師から中学校の正教員に転じた。八尾市と柏原市の四中学で理科の教鞭を取り、○七年に民主党の公認で府議選に初出馬して当選し、一昨年四月の選挙で「維新」に鞍替えして二期目に当選した。ところが、以前から関係の深い岡本泰明柏原市長(73)が「禅譲」する形で中野氏は柏原市長選(二月三日告示)に出馬表明。市長選準備のため、昨年末に府議を辞職したばかりだ」  だが彼には、頭に血が上ると逆上して何をするかわからなくなる傾向があるというのだ。 「『学年教官室で、中野がある女子生徒を、学校中に響き渡るほど怒鳴り上げたことがあった。後で本人は「あいつションベン漏らしよったわ」と、女生徒を失禁させたことを自慢していました』(元同僚教員)  こんな証言もある。 『中野に激昂しとった教員がおったんです。理由を聞くとある女生徒から「中野先生にヤらせろと言われた」と相談されたというんです』(柏原市の教育関係者)」  中野が教師を辞めるきっかけになったのは体罰事件だった。柏原市の別の教育関係者がこう語る。 「○二年の秋、文化祭と体育祭の団体演技の演目で、三年生の男子がソーラン節をやることになり、中野がその指導をしていたんです。その際、ある生徒がふざけていたのを中野がドついたんですわ。しかも、騒ぎを収めようとした生徒まで青タンが出来るほど殴つたんです」  以下は中野との一問一答。 「──○二年の体罰は事実か。 『それは一応体罰として。捉え方は別ですけど、生徒さん、学校ときっちり話したうえでお互い納得して終わった話です』 ──当初は承服できず、自ら辞職を申し出たと聞いているが。 『言ってない。そんなことで辞められないでしょ』 ──セクハラ疑惑の二例がある(具体的に質す)。 『ないないない。そんな覚えはありません』 ──今でも体罰は正しいことと思っているか。 『体罰はあってはならん。法律で決まってる』 ──矛盾していないか。 『世間ではわからん教育現場の時代があったわけです。それは社会通念上理解されていることです。昭和五十年代とか、学校の荒れとかで。禁じ手というのか、それがなければ学校がどうにもならんという部分』 ──これは十年前の話だが。 『私は二十三年やっていたから遡れば。平和な時代のクラブ活動とは別に考えてください』」  文春はこう結んでいる。 「維新内部にこんな人物を抱え込んでおきながら、桜宮高校事件で“正論”を振りかざし、自己ピーアールに余念がない橋下氏。まさに茶番劇である」  アサヒ芸能の骨太な記事が、今週の佳作第1位である。。  これは昨年12月27日付でチェコに本部を置く国際言論NPO団体「プロジェクト・シンジケート」のウェブに掲載された安倍総理の英語の論文のことだ。  このシンジケートは日本を含む150カ国以上の新聞社や通信社と提携し、世界的な投資家ジョージ・ソロスやマイクロソフトのビル・ゲイツらが寄稿者として名を連ねる。  だが、この安倍総理の論文は内容が中国を挑発していて過激すぎたためか、日本のメディアはほとんど取り上げていない。それならばと、アサ芸が取り上げたのだ。  ブログ「剣kenn諤々」(http://kennkenngakugaku.blogspot.jp/)にこの論文の全文翻訳が載っている。大意は同じようなので引用させてもらう。 「アジアの民主主義セキュリティダイアモンド  2007年の夏、日本の首相としてインド国会のセントラルホールで演説した際、私は『二つの海の交わり』─1655年にムガル帝国の皇子ダーラー・シコーが著わした本の題名から引用したフレーズ─ について話し、居並ぶ議員の賛同と拍手喝采を得た。あれから5年を経て、私は自分の発言が正しかったことをますます強く確信するようになった。  太平洋における平和、安定、航海の自由は、インド洋における平和、安定、航海の自由と切り離すことは出来ない。発展の影響は両者をかつてなく結びつけた。アジアにおける最も古い海洋民主国家たる日本は、両地域の共通利益を維持する上でより大きな役割を果たすべきである。  にもかかわらず、ますます、南シナ海は「北京の湖」となっていくかのように見える。アナリストたちが、オホーツク海がソ連の内海となったと同じく南シナ海も中国の内海となるだろうと言うように。南シナ海は、核弾頭搭載ミサイルを発射可能な中国海軍の原潜が基地とするに十分な深さがあり、間もなく中国海軍の新型空母がよく見かけられるようになるだろう。中国の隣国を恐れさせるに十分である。  これこそ中国政府が東シナ海の尖閣諸島周辺で毎日繰り返す演習に、日本が屈してはならない理由である。軽武装の法執行艦ばかりか、中国海軍の艦艇も日本の領海および接続水域に進入してきた。だが、このような“穏やかな”接触に騙されるものはいない。これらの船のプレゼンスを日常的に示すことで、中国は尖閣周辺の海に対する領有権を既成事実化しようとしているのだ。  もし日本が屈すれば、南シナ海はさらに要塞化されるであろう。日本や韓国のような貿易国家にとって必要不可欠な航行の自由は深刻な妨害を受けるであろう。両シナ海は国際海域であるにもかかわらず日米両国の海軍力がこの地域に入ることは難しくなる。  このような事態が生じることを懸念し、太平洋とインド洋をまたぐ航行の自由の守護者として、日印両政府が共により大きな責任を負う必要を、私はインドで述べたのであった。私は中国の海軍力と領域拡大が2007年と同様のペースで進むであろうと予測したが、それは間違いであったことも告白しなければならない。  東シナ海および南シナ海で継続中の紛争は、国家の戦略的地平を拡大することを以て日本外交の戦略的優先課題としなければならないことを意味する。日本は成熟した海洋民主国家であり、その親密なパートナーもこの事実を反映すべきである。私が描く戦略は、オーストラリア、インド、日本、米国ハワイによって、インド洋地域から西太平洋に広がる海洋権益を保護するダイアモンドを形成することにある。  対抗勢力の民主党は、私が2007年に敷いた方針を継続した点で評価に値する。つまり、彼らはオーストラリアやインドとの絆を強化する種を蒔いたのであった。  (世界貿易量の40%が通過する)マラッカ海峡の西端にアンダマン・ニコバル諸島を擁し、東アジアでも多くの人口を抱えるインドはより重点を置くに値する。日本はインドとの定期的な二国間軍事対話に従事しており、アメリカを含めた公式な三者協議にも着手した。製造業に必要不可欠なレアアースの供給を中国が外交的な武器として使うことを選んで以後、インド政府は日本との間にレアアース供給の合意を結ぶ上で精通した手腕を示した。  私はアジアのセキュリティを強化するため、イギリスやフランスにもまた舞台にカムバックするよう招待したい。海洋民主国家たる日本の世界における役割は、英仏の新たなプレゼンスとともにあることが賢明である。英国は今でもマレーシア、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドとの五カ国防衛取極めに価値を見いだしている。私は日本をこのグループに参加させ、毎年そのメンバーと会談し、小規模な軍事演習にも加わらせたい。タヒチのフランス太平洋海軍は極めて少ない予算で動いているが、いずれ重要性を大いに増してくるであろう。  とはいえ、日本にとって米国との同盟再構築以上に重要なことはない。米国のアジア太平洋地域における戦略的再編期にあっても、日本が米国を必要とするのと同じぐらいに、米国もまた日本を必要としているのである。2011年に発生した日本の地震、津波、原子力災害後、ただちに行なわれた米軍の類例を見ないほど巨大な平時の人道支援作戦は、60年かけて成長した日米同盟が本物であることの力強い証拠である。  私は、個人的には、日本と最大の隣国たる中国の関係が多くの日本国民の幸福にとって必要不可欠だと認めている。しかし、日中関係を向上させるなら、日本はまず太平洋の反対側に停泊しなければならない。というのは、要するに、日本外交は民主主義、法の支配、人権尊重に根ざしていなければならないからである。これらの普遍的な価値は戦後の日本外交を導いてきた。2013年も、その後も、アジア太平洋地域における将来の繁栄もまた、それらの価値の上にあるべきだと私は確信している」  ジャーナリストの森省歩は、安倍諭文に書かれなかったもう一つの戦略について、こう解説している。 「中国を軍事的に抑えつければいいという話ではなく、第一次安倍政権で言及した『戦略的互恵関係』、すなわち中国をつけあがらせないようにして経済協力を引き出すことです。表向きは殴り合いつつも、水面下では首脳同士がしっかりキンタマを握り合う。いわゆる『政冷経熱』の状態にしようとしているのです」  アサ芸はこう結んでいる。 「中国は、安倍論文の挑発に反応したのか、1月14日の軍機関紙『解放軍報』によれば、総参謀部が『2013年全軍軍事訓練指示』の中で『戦争にしっかり備え、軍事訓練の実戦化を大いに強化せよ』『戦争能力を高めよ』と指示したという。  森氏の言うように日本を牽制するための、中国お得意のパフォーマンスなのか。『宣戦布告』に対する中国のさらなる反応が注目される」  asahi.com(1月26日)は「中国共産党の習近平(シーチンピン)総書記は25日、公明党の山口那津男代表と北京の人民大会堂で会談し、安倍晋三首相について『2006年(の第1次安倍内閣の時)に中日関係の改善、発展に積極的な貢献をしたことを高く評価している。再び首相になられ、新たな貢献を期待している』と語り、日中関係の改善に期待感を示した」と報じている。  だが、こうした論文を書いた安倍総理に中国は、本当に心を開いて会談をすることができるのか。メディアは両首脳の建前ではなく本音に斬り込む取材をして、これからの日中関係を考えるための材料をもっと提供してほしいものである。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

マムシの生き血でノックダウン!? オカンが作る、“家庭の味風”ヘビ料理を食す

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こう見えて居酒屋です。
 どうか安直だなんて言わないでほしい。2013年、巳年。ヘビ年だ。ヘビ年だから、ただそれだけの理由で、ヘビ料理を食べてきた。十二支の中でも目立たないランキングではまあまあの位置についているであろう、ヘビ。何しろ直前が辰なのだ。ドラゴンの後だなんてあんまりだ。緑っぽくて長くてにょろにょろしている、というイメージは似ていても、圧倒的に華がない。「ねーうしとらうー」でも、「“みー”って何?」となりがちなヘビ。食べることによって、ヘビを全身で感じてみたい。  行ってきたのは、日吉にある「鳥八」。“ヘビ感”ゼロの店名とは裏腹に、店構えはこの通り。いかにもすぎる。滋養強壮界隈ではおなじみの、赤と緑のゴテゴテした色使いだ。一応、“居酒屋”の枠に入る店ではあるが、居酒屋であるというアイデンティティを捨て去っているようにすら見える。
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こういう店、麻布や六本木、代官山あたりには絶対なさそう。
■見るからに「効きそう」な店内  店内も期待を裏切らないディスプレイだった。いや、“ディスプレイ”などというカタカナを使うなんて許されないかもしれない。色あせたラベルの瓶が所狭しと並び、壁のメニューは赤字の楷書。“ヘビ料理の店とはかくあるべき”と言わんばかりの、実直さだ。なんというか、一言で言うと「効きそう」。
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存在感抜群のメニュー。
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なんかいろいろ良さそうなものが漬け込まれているお酒類。
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棚には虎の生殖器のお酒も……。手前に見える丸いのは虎のキンタマ。
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ヘビすらもおいしい家庭料理にしてくれそうなおばちゃん。
 ヘビ料理を作ってくれるのは、この女将さん。今にも肉じゃがやほうれんそうのおひたしを出してきそうな食堂のおばちゃん然とした風貌に、“ヘビを食べる”緊張感が一気に緩む。店じゅうに、「血行!」「エキス!」「強精!」「体力!」「必須アミノ酸!」などと元気よく書いてある薬局っぽさ。カウンターに立つ女将さんのオカンっぽさ。落ち着くんだか落ち着かないんだかよく分からない気持ちになりながら、料理の完成を待った。
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「マムシのタタキ」(5,000円)
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「マムシの唐あげ」(5,000円)
 待つこと数分。タタキと唐あげが運ばれてきた。タタキはなんと灰色。肉や魚のタタキ料理は赤や茶系の色と相場が決まってるのに、堂々の灰色である。  それではいただきます。
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おっ!?
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思ったより悪くない。
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 臭みも苦みもほとんどなく、消毒のために吹きかけられているウォッカの味しかしない。骨もそのまま砕かれているので、ザクザクとした食感が混じっている。かき氷(味なし)にアルコールをかけたらこんな味になりそうだ。  続いて、唐あげのほうは、ヘビの肉、内臓、卵、の各種部位が衣に包まれてやってきた。卵は、料理する個体によっては、ないこともあるそう。どの部位の唐あげも、揚げたてだったからか、衣の味ですべてが打ち消されていて、拍子抜けなくらいおいしくいただけてしまった。チョロいな、ヘビ。  思わぬ食べやすさに、すっかりヘビに対して気が大きくなってきたところにやってきたのが、生き血と肝のエキスだった。ヘビをさばいた際の血とエキスをアルコールで割っている飲み物で、どの料理にも必ずセットでついてくる。
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左が血、右が肝のエキス。
 今までの流れからすれば、案外ただのアルコールの味しかしないはず……。一縷の望みをかけて口にした。 ■しかし……  ……!
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※あまりの形相ゆえ、画像を加工してお届けします。
 あの味だった。口の中が切れたとき、鼻血が口に入ってきたとき、あのときのあの味だった。  飲めば飲むほど、底のほうに沈殿している血の色でグラスは赤く、味は濃くなっていき、私の顔は白くなっていったのだった。 ●唐あげの包容力 ★★★★★ 本来ならばヘビ料理やエキスを飲み食いしたらすぐに体がポカポカするはずが、足が冷えっぱなしの筆者を見かねて、残った唐あげとエキスをお土産にしてくれた。ニコニコしながら「今夜ちゃんと食べるのよ」と言う女将の母のような強制力には抗えず、その日の夜食は冷めた唐あげ(内臓部分)に。しかし、揚げたての風味はどこにもなく、ただただ苦くて弾力のある何かであった。ヘビがおいしかったのではなく、“揚げたての唐あげ”がおいしかっただけだったのだ。苦いそれをくちゃくちゃと噛み切りながら、唐あげという食べ物の懐の広さを知った夜だった。 (取材・文=朝井麻由美) ●『鳥八』 <http://ameblo.jp/torihachi-hiyoshi/> 神奈川県横浜市港北区日吉1-8-2。東急東横線日吉駅から徒歩約8分。営業時間は17:00~22:00(ラストオーダー21:30)。月曜定休。来店の際は要電話予約(045-561-6907)。 ヘビ類だけではなく、スッポン料理も安価で提供している。下記写真のような、マムシやスッポンの粉末も購入可能。詳細は電話で問い合わせを。
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「散歩師・朝井がゆく」過去記事はこちらから

“明るい不登校児”のガラパゴスな団地ライフ! 中村義洋監督の箱庭映画『みなさん、さようなら』

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「一生、団地で過ごす」と決めた悟(濱田岳)は仕事も恋人(倉科カナ)も
団地内で手に入れた。果たして悟の“ひとり鎖国令”は可能なのか。
 団地を舞台にした映画が続々と公開されている。タナダユキ監督の『ふがいない僕は空を見た』(12)では団地から抜け出すことができない高校生男女の切ない友情が描かれた。イギリスのSFコメディ『アタック・ザ・ブロック』(11)では団地を徘徊する不良少年たちが団地育ちの絆で侵略エイリアンを迎撃した。インドネシア発の格闘映画『ザ・レイド』(11)やスタローン主演のSF映画のリメイク『ジャッジ・ドレッド』(2月16日公開)は低所得者向け賃貸マンションで壮絶アクションが繰り広げられる。そんな数ある団地映画の中で真打ち登場と言えるのが、中村義洋監督の『みなさん、さようなら』だ。『アヒルと鴨のコインロッカー』(06)、『ジャージの二人』(08)、『チーム・バチスタの栄光』(08)の中村監督(1970年生まれ)が、同世代の作家・久保寺健彦(1969年生まれ)の同名小説を限りなく忠実に映画化。団地から一歩も出ないで一生を過ごすことを決意した主人公の青春の日々が描かれる。中村作品の常連俳優・濱田岳が年齢不詳な童顔を活かして12歳から30歳までをひとりで演じているのも見どころだ。  悟(濱田岳)は前向きな引きこもりだ。小学校の卒業以来、母親のひーさん(大塚寧々)と暮らすマンモス団地から一度も外へ出ていない。団地内には小さいながらも商店街があり、郵便局に保育園もある。団地外にある中学校には通わずに、毎朝ラジオ講座を聴きながら独学を続けている。団地内の公園でのトレーニングも欠かせない。団地内商店街にあるケーキ屋「タイジロンヌ」には週一度は通い、15歳になったら働かせてほしいと根回しに励んでいる。小学校時代の同級生たちが中学校から戻ってくると、しばし談笑して友情をキープしている。悟の登校を促しに来た中学校の教師(安藤玉恵)からは「世界が狭すぎるッ」となじられるが、悟は堂々と言い返す。「俺は決めたんだ。団地の中だけで生きていく!」と。
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年ごろになった悟は幼なじみの松島(波瑠)とペッティングし合う関係に。
中学、高校、大学、社会人と演じ分けた波瑠の変身ぶりだけでも観る価値あり。
 悟は有言実行の男だ。『空手バカ一代』のモデルである大山倍達に憧れ、空手教本『100万人の空手』(講談社)を読んで男を磨く。ひとり稽古を積み重ね、親指立て伏せを目指す。その一方では、隣に住む幼なじみの松島(波瑠)と親の目を盗んで初エッチを経験。狭い一室の中に甘い吐息が漏れる。さらには団地内の集会所で開かれた小学校の同窓会で再会した憧れの美少女・早紀(倉科カナ)へ一直線にラブアタック。初セックス&婚約に漕ぎ着けた。看護士のひーさんが夜勤でいない日は、悟と早紀は一晩中愛し合う。団地内に引きこもりながら、羨ましいセックスライフを送る悟。15歳から働き始めた「タイジロンヌ」では師匠(ベンガル)に鍛えられ、ケーキ職人としてなかなかの腕前になってきた。団地内で暮らしていても、悟の人生はとても充実している。  女手ひとつで育ててくれた母親のひーさん、団地内の保育園で働く婚約者の早紀、小学校のときのあだ名が“オカマラス”だった気の優しい不登校仲間の薗田(永山絢斗)らに囲まれ、幸せいっぱいの悟。遠く離れた職場まで満員電車に毎日詰め込まれてヘロヘロになりながら働くよりも、時間的にも精神的にも余裕のある生活を送っている。同じ団地で生まれ育った小学校時代の同級生であるみんなが、今日も元気に暮らしているのか、何を考えながら生きているのか悟は気になってしかたない。毎晩せっせと薗田と団地内をパトロールし、同級生たちの部屋にちゃんと灯りが点いているのか確かめないと気が済まない。ところが、同級生たちは悟のそんな想いをスルーして、高校や大学進学、就職をきっかけにどんどん団地から出ていってしまう。悟と早紀が婚約した23歳のときには、100人以上いた同級生たちが三分の一に減ってしまった。会社勤めを始めた松島も団地に帰ってこない日が多くなってきた。かつては輝いていた団地ライフが、いつしか時代が移り変わり、何となくダサいものへと変容していたのだ。誰よりも団地を愛する悟は、そのことが我慢ならない。
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女手で育てられた悟に厳しく接するケーキ職人の泰二郎(ベンガル)。
職人としての腕は確かだが、庶民の味にこだわりスイーツの高級化に対応できない。
 職住近接を謳った郊外のニュータウンは高度経済成長時代に“理想の未来都市”としてデザインされた。公団マンションは低所得者にとってはモダンな西洋的ライフスタイルが享受できる憧れの居住空間として高倍率を誇った。多摩ニュータウンをモデルにした『耳をすませば』(95)でプロデューサーを務めた宮崎駿監督は「三鷹天命反転住宅」などで知られる美術家・荒川修作とコラボレーションし、理想的な賃貸住宅群によって構成された街づくりを一時期は本気で考えていた。コンクリートで作られた新しい街は、住民たちの自治によって運営される暮らしやすいユートピアになるはずだった。だが、海外で社会主義国が次々と崩壊していくのと同調するように、日本はバブル経済へと突入。物が溢れる豊かな社会の中で、狭苦しく画一的な団地ライフは時代遅れなものとなっていく。前近代的な村社会から、個人が尊重される核家族の時代に変わったことのシンボルだった団地だが、社会の最小単位だった家庭さえもぶっ壊れてしまい、地域社会そのものが成り立たなくなってしまった。白く輝いていたマンションはペンキのはがれやひび割れが目立ち、空室が増え始めた。夜のパトロールに出掛けた悟には、団地のむせび泣く声が聞こえるような気がする。  『みなさん、さようなら』はひとりの男の17年間にわたる成長を描いたおかしくも切ない青春コメディだが、高度経済成長後の日本社会そのものを描いた箱庭的な物語でもある。団地で生まれ育った悟は団地内にある小さなケーキ屋で職人になることで、仕事を通じて現実社会に触れていく。同じ団地で暮らす女の子に恋をすることで人生を学んでいく。そんな悟のゆっくりとした成長を、シングルマザーのひーさんと団地はいつも静かに見守ってくれていた。国際情勢に疎いが何事にも一生懸命な悟は、小さな島国で穏やかに暮らす日本人そのものだ。できれば、ずっとずっと自分の愛する人、大切な人たちと一緒に暮らし続けたい。でも、時代は否応なしに流れていき、不況の波や国際化の波が悟の暮らす団地にも押し寄せている。変わりゆく時代の中で、悟と団地はどうなっていくのか。少年と呼べる季節を過ぎた悟の今後の姿を想い浮かべることは、日本社会がこれからがどうなるかを考えることでもある。 (文=長野辰次) minasan_sayonara04.jpg 『みなさん、さようなら』 原作/久保寺健彦 脚本/林民夫、中村義洋 監督/中村義洋 主題歌/エレファントカシマシ「sweet memory」 出演/濱田岳、倉科カナ、永山絢斗、波瑠、田中圭、ベンガル、大塚寧々 配給/ファントム・フィルム 1月26日(土)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー  (c)2012「みなさん、さようなら」製作委員会 <http://minasan-movie.com> ●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX [第206回]いつまでもバカやって、尻を追っかけていたい! ぬいぐるみの『テッド』は“永遠のエロ中学生” [第205回]石原慎太郎原作の異色ミステリー『青木ヶ原』ままならない人生の中で出会った恋人たちの行方 [第204回]あの低視聴率ドラマ『鈴木先生』が映画版に! “鈴木式教育メソッド”は世界を変えられるか? 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みんなの党・渡辺喜美の愛人は、あの民放女性記者? “選挙中”極秘離婚の真相に迫る!

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「週刊文春」1月24日号 中吊り広告
グランプリ 「AKB大島優子 封印された『児童ポルノ』の過去」(「週刊文春」1月24日号) 佳作1 「渡辺喜美は選挙中に極秘離婚していた」(「週刊文春」1月24日号) 佳作2 「渡辺えりに“飼育”された27歳年下のイケメン俳優」(「週刊文春」1月24日号)  今週は文春が独占したが、他誌に見るべききものがなかっただけである。  週刊新潮は「男の顔は履歴書 女の顔は請求書」というワイドをぶっ通しでやっているが、話が細切れで読みごたえがない。  現代は相変わらず「安倍バブル 株も土地もこんなに上がるぞ!」と、はしゃいでいる。政権交代という4文字だけで民主党政権ができたばかりの頃、これで世の中があっという間にいい方向に変わると各週刊誌がはしゃいでいたのを思い出すね。  ニューズウイーク日本版(1月22日号)の「日本経済を救う? アベノミクス」でダニエル・グロス記者が「日本株『根拠なき熱狂』の根拠」で書いているように、今の株高、円安は理屈の通らない出来事なのだ。  週刊ポストも「利益を最大化するための安倍バブルの『売り時』」という特集をやっているが、現代ほどは浮かれていない。読み比べてみよう。まずは現代から。 「失われた20年と呼ばれる、長く続いたデフレ不況の間に、日本人が失った最も大きなものは『自信と誇り』だろう。  かつてジャパン・アズ・ナンバーワンと称された製造業が韓国や中国勢にボロボロにやられ、汗水流して働いてきたサラリーマンが会社からあっけなくリストラされる様を見て、多くの国民が気力を失った。  しかし、今、潮目は完全に変わった。  昨年末に政権交代で誕生した安倍政権が矢継ぎ早の経済政策を打ち出すと、つい先日まで8000円台に低迷していた株価が一気に1万円を突破、自動車・電機といった日本経済を牽引してきた製造業が息を吹き返し“反転攻勢”に打って出始めた。分厚く空を覆っていた閉塞感が消え、明るい光が日本経済全体に差してきたのだ。  慶応大学経済学部教授の塩澤修平氏が言う。 『ここへきて日本人が誇りと自信を取り戻し始めています。今回の政権交代でこうした心理的な側面が経済を好転させるのにいかに重要な意味を持つのか、改めて示された形です。様々な新しい経済政策が表明される度に、人々が期待感を膨らませている。さらに今後、人々の期待感が安心感に変わっていけば、それがいっそう経済の好転を後押ししていくでしょう』 『大幅な金融緩和をすればハイパーインフレの懸念が出てくる』などと、したり顔で説き始めている。それはまっとうな経済理論としては『正論』かもしれないが、そんな批判をいくら並べても経済がひとつも良くならないことを、日本人はこの20年で嫌と言うほど味わってきたのではないか。  早稲田大学政治経済学術院教授の若田部昌澄氏もこう言う。 『1930年代初頭の昭和恐慌から日本が脱却する過程で、大手メディアなどが唱えていた主流派の経済政策は不況を深化させるばかりだった。当時も政局が動き、新内閣が誕生して“奇策”といわれていた政策に舵を切ったことで初めて、デフレ不況から脱することができたのです。  いま日本経済は株価の上昇が人々の期待感を高め、これが投資行動を変え、さらに株高を演出している。今後、安倍首相自身が言う「インフレ目標2%を断固たる決意で確実に実行できる人」を日銀総裁に選ぶことができれば、期待感はさらに膨らみ、株高・円安がさらに加速、消費や生産、雇用の増加が始まるでしょう。そうなれば日本経済は10年以上に及んだデフレから脱却することができるのです』」  ポストはこうだ。 「安倍政権の新政策効果ではなく、突如出現したチャンスに乗り遅れたくないという人々の心理が、今の株高の真相ではないか。  そう分析し、アペノミクスを真っ向から否定するのは、同志社大学大学院ビジネス研究科教授の浜矩子氏だ。 『アベノミクスは、期待感を煽っているだけで、実際の景気回復には直結しないで終わると見ます。日本は、10年このかた、金融緩和をこれだけ繰り返しても、何らプラス効果は出ていません。それなのに、規模だけやたら大きくすればプラス効果が生じると考えているのは時代錯誤です。  安倍首相のアナウンスに踊って、今がチャンスだから株を買おうとか、リアクションが出ているだけ。雇用が増える、賃金が上がる、生活が楽になるといった本当の効果は望めません』  それどころか、円安誘導のゴリ押しを続ければ、企業の輸入コスト、ひいては生産コストが上がる。にもかかわらず激しい価格競争を続けようとすれば、輸入コストの上昇分は給料を抑えることで調整せざるを得なくなるという。 『さらにいえば、今の株高.円安で庶民は本当に儲けることができるのでしょうか。投資資金のない非正規雇用者などにはまったく関係のない話でしょう。それでも、安倍政権は7月の参院選までは、必死に株高・円安策を打ち続け、投資家もそう読んでいるため、そこまでは上昇相場は続きそうです。  そしてその時点で潤沢な投資資金を持つ海外投機筋や日本の富裕層が売り逃げて儲かるだけの結果になる可能性が高い。投資資金を持たない人々はインフレなのに給料が下がるという最悪の状況に追い込まれることさえ考えられます』  様々に評価が分かれる安倍バブル。その真贋を見極めることこそ、上昇相場の「売り時」を見抜く秘訣のようだ」  私には、浜教授の言うことのほうが正論だと思うのだが。  読み比べではなく見比べになるが、いまや“セクシーグラビア・アイドルナンバー1”といわれる壇蜜のグラビアを現代がやっていて、ポストは昨年人気を集めたのに突然消息不明になってしまった「YURI」の未公開カットを「音信不通」(タイトル付けがなかなかセンスがいい!)として特集している。  私の好みもあるのだろうが、「YURI」のほうが断然いい。品があってセクシー。ぜひ見比べていただきたい。  ポストにはこんな記事が載っている。 「広島県南西部に位置する人口25万人の静かな港町・呉市。温暖な気候に恵まれ、漁港に近いこともあって、エサを求める野良猫と住民が優しく触れ合う町に、今はピリピリとした緊張感が張りつめている」というのだ。それは、 「昨年10月22日午後4時頃、呉市役所に近い和庄公園を散歩していたお年寄りが、公園のど真ん中に何かが放置されていることに気づいた。近寄ってみるとネコの死骸であることがわかったが、それは明らかに異常な姿だった。 『頭と前足のみ、つまり上半身だけの死骸でした。公園の隅には、そのネコのものと思われる後ろ足があった。しかもこの公園ではその3日後にも、鋭利な刃物で切断されたネコの頭と内臓だけが放置されているのが見つかっている』(県警関係者) (中略)実は呉市では、昨年に入ってから猟奇的なネコの虐殺事件が相次いでいる。昨年3月、西惣付町で上半身だけの死骸が見つかったのが発端。その後も8月に1件、10月6件、11月2件、12月4件と続き、今年に人っても、1月8月に農家の畑で頭部だけの死骸が見つかるなど、計15件発生している。  呉署では、器物損壊と動物愛護法違反の疑いで捜査を始めた。 『いずれも鋭利な刃物で惨殺され、骨や内臓を抜き取ったり、胴体や頭部を切断するなど残虐な方法で殺されている。発見場所に血痕はなく、別の場所で殺されて現場に遺棄されたようです。公園や路上などわざと人目に付きやすい場所に置いているなど共通点が多く、同一犯の可能性が高いと考えています』(捜査幹部)」  動物虐待と凶悪事件は関連するといわれているようだから、心配である。  週刊朝日は、安倍総理とネトウヨ(ネット右翼)との強すぎる蜜月に対して「訣別せよ」と保守の論客たちが直言している。  ゴーマニズム宣言の小林よしのりは「もうネトウヨに媚びを売る必要はない」として、こう話している。 「安倍は野党時代に自分を癒やしてくれたネトウヨにもたれかかっているわけだ。一方、ネトウヨ側も『安倍に頼られている』ということで、自分に価値を見いだし、安倍にもたれかかっている。この両者の関係は、中国で起きた文化大革命の際の、毛沢東と『紅衛兵』の関係と似ていると思う。(中略)  だからこそ安倍は選挙前、『尖閣諸島に公務員を常駐させる』とか、『「竹島の日」式典を開催する』とか、あれだけ威勢のいい発言をしてネトウヨに媚びを売っていたが、首相になってからは、タカ派的な発言を控え、現実路線をとるようになった。(中略)  じゃあ仮に自民党が参院選挙に大勝したらどうなるか。(中略)恐らく何もできない。尖閣に公務員なんて無理だし、河野談話だって日米同盟を考えたら絶対に否定できない。靖国参拝は必ずどこかでやると思うけどね。となると、ネトウヨたちの不満は募るばかり。もしかしたら、自民党本部にデモをかけるかもしれない」  小林は安倍がダメなら、ネトウヨたちは橋下へ行くのではないかと読んでいる。ネトウヨの深情けほど怖いものはないということか。  まずは佳作2から。女優としても評価が高く、劇団を主宰し、時事問題にも積極的に発言する渡辺えり(58)のスキャンダルである。  彼女、渡辺えり子だったのを07年に改名したそうだ。97年に映画『Shall We ダンス?』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞し、今春からはNHKの朝ドラ『あまちゃん』にも出演が決まっている。  日本を代表する女優は、自分が主催する『劇団3○○(さんじゅうまる)』に所属する13歳年下の俳優・土屋良太と96年に結婚している。  どうやら、年下の男をかわいがるタイプのようだ。  その夫との仲も最近はうまくいっていないようだが、同じ劇団の若い男を長年愛人にしていたというのだ。  元劇団員が絶対匿名を条件にこう打ち明けているが、よほどこのオバサンが恐いのだろう。 「えり子さんは、Yくん(本文では実名=筆者注)という若い劇団員とずっと特別な関係にありました。Yくんを自分が買ったマンションに住まわせたり、他に引っ越すとその家賃を払って上げたり。運転手などの名目で給料を与えたりもしていました。他の劇団員でえり子さんの運転や荷物持ちをしたからといって、給料をもらった人はいません」  これでは、夫婦仲が悪くなるのは仕方あるまい。  名指しされた若手俳優は渡辺の27歳年下でほぼ無名だというが、11年に再演された『ゲゲゲのげ』では主役級の役を与えられた。  渡辺は自著で、高校の授業の作文にこう書いたと明かしている。 「上京したら美少年を押し入れの中に閉じこめて同棲し、炊事洗濯を皆やってもらって仕事に励みたい」  夢を実現させたということだろうか。  愛人といわれる俳優も、渡辺の夫は劇団の大先輩だし、ほかの劇団員から疑惑の目で見られることで精神的にバランスを崩したり、劇団を辞めようとして渡辺に止められたこともあったという。  Yの友人が彼のこんな言葉を聞いている。 「オレは籠の中の鳥だ」「(渡辺の)おもちゃだ」  しかし、11年に2人の関係に変化が生じた。Yに舞台で共演した若手女優の恋人ができたのだ。 「最終的には渋々2人の交際を認めたそうですが」(元劇団員)  Yは劇団を去り、渡辺も気力がなくなり劇団は昨年解散したという。  渡辺は文春の取材に対して、若手俳優との関係を否定し、ニュースキャスターをやっているから、彼女を番組から降ろしたい人間言いふらしているのではと、記者に話したそうだ。   まあ、昔の大女優には男を喰ってのし上がっていったのがいっぱいいたのだから、今回のスキャンダルは渡辺えりが大女優への道を確実に上っているということの証なのかもしれない。  佳作の2も文春。みんなの党・渡辺喜美代表のスキャンダル(?)。昨年暮れ、総選挙の公示された翌日に、まゆみ夫人と離婚していたというのだ。  夫人は結婚前は銀座の有名クラブのホステスをしていたそうで、渡辺の父・美智雄がなかなか結婚を許さなかったため、子どもまで作って既成事実を認めさせて結婚したという。  なかなか情熱的な2人だったが、みんなの党結成あたりから夫婦関係に変化が出てきた。もともと結党を迫ったのは妻のほうだったが、党運営にまで口を出すようになって、党本部の中でも夫婦喧嘩をするようになっていったという。  それから渡辺代表は自宅に帰ることが少なくなり、現在では、大半はホテル暮らしのようだ。  長きにわたって別居を続けてきたのに離婚を決意したのは、亭主の女性関係にあるのではないかと文春は書いている。  最近のTwitterでの夫人の発言に、その影が見えるというのだ。  ある政治部記者は、渡辺代表と特に親しいといわれるのは民放の女性記者ではないかと言っている。  この女性記者、昨年8月30日に「大誤報」を流し、ちょっとした騒動を起こしたそうである。みんなの党関係者がこう語る。 「その内容というのが、8月下旬、大阪市内のホテルで渡辺代表が橋下徹大阪市長や松井一郎大阪府知事と極秘会談した際の出席者の発言内容をスクープしたもの。昼のニュースでみずから国会前から中継でリポートし、橋下市長がこの会談の席で『自ら国政に進出する』『市長を辞職する時のセリフも考えた』と述べたなどというものだった。 『当時は橋下市長が衆議院選挙に立候補するかどうかが大きな関心を集めていましたから、マスコミ各社は慌ててウラ取りに動いたのですが、橋下市長は完全否定でした。ただ、そのときに各社の番記者の誰もが、この女性記者は渡辺代表からリークしてもらったんじゃないかと疑っていました』(中略) 奥さんもきっと同じ疑いをもったのではないかと思います」(文春)  夫人のTwitterでの書き込みには、このほかにも渡辺代表のことを指しているこんな言葉がある。 <教訓を得ないバカの一つ覚えみたいな繰り返しをするリーダーは即刻変えろ!経営能力のない失態を犯す経営者は直ぐ首!民間では当たり前!!!!!>  さて、渡辺代表はなんと答えるのか。 「──渡辺代表が昨年12月5日付でまゆみ氏と離婚したのは事実か。 <以前、夫婦喧嘩をした際に署名し妻に預けていたものを、選挙中に妻が勝手に提出したものです。現在は、妻の誤解を解いて元の状態に戻すべく協議中であり、決着がついておりません> ──離婚前から渡辺代表はご自宅には戻らず都内のホテルで生活していたというのは事実か。 <冷静に話し合いが進められるようにするため、距離をおいておりますが、連絡はとっております。夫婦喧嘩の際にこのような対応をすることは以前にもあったことです>」  確かに、国を治めるより女房を操縦するほうが難しいことはわかるが、これではリーダーの資格が問われても致し方あるまい。  今週のグランプリも、やはり文春の記事。  1月11日に講談社発行の漫画誌ヤングマガジンが急遽回収されることが発表された。  グラビアを飾ったAKB48のメンバー河西智美(21)の写真が不適切だとの指摘が出たためである。このグラビアは河西の写真集発売のためのパブだったが、「上半身裸の河西の背後から白人の男児が豊満な胸を手のひらで隠している。いわゆる“手ブラ”の状態である。河西自身はすでに成人しているものの、男児の存在が焦点となった」(文春)のだ。  講談社広報室はこう答えている。 「十二日発売予定だったヤングマガジンは、前日には全国の書店に配本を終えておりました。十一日に社内で見本誌が出回り、社会通念上不適当ではないかと問題になり、発売延期と回収を決めました。発覚が遅れた原因は、件のショットが社内でも隠し玉のように秘匿されていたためです」(文春)  児童ポルノをめぐる法制度に詳しい、甲南大学法科大学院の園田寿教授がこう解説している。 『あの写真は、間違いなく「二号ポルノ」とされる児童ポルノに該当します。児童ポルノ法には「児童が他人の性器等を触る行為」に関する規定があり、「性器等」には乳首も含まれます。児童の身体そのものを対象にしていなくても、そもそも子どもを性的表現の手段、道具として使うことが認められていません。  今回、講談社は発売を延期したために強制捜査されるような事態は考えにくいですが、児童ポルノ法には提供罪だけではなく、製造を罰する規定も設けられている。理論的には、構成要件を満たしています』  なお、『一号ポルノ』とは性行為やその類似行為、『三号ポルノ』とは衣服の一部または全部を着けない児童の写真・映像等を指す」(文春)  警視庁少年育成課は講談社の広報担当者から事情を聞き、写真が児童ポルノに当たるかどうかを調べているそうだ。  だがこの騒動、AKB48の名前を広く知らしめた大島優子にも飛び火したのである。 「『現在、AKBの頂点に立つ大島優子は、子役として芸能活動を行っていました。同時に“ジュニアアイドル”としての顔も持っていたのです』(AKBファン)  今回、小誌取材斑はAKB加入前の大島が出演したDVDを入手した。ジュニアアイドルとは聞き慣れない名称だが、好事家をタ―ゲットとした小中学生の少女たちのことを指す。  帯に、ファーストイメージビデオと書かれた『Growing up!』(心交社)には、当時12歳だった大島が登場する。  冒頭、白い砂浜と青い海をバックに少女が現れる。ロケ地は宮古島である。 『好きなことは寝ること。いっぱい寝てんだけどぜんぜん大きくならなくて困ってるんだ』と自己紹介する大島。そして、わずか四十五分間でビキニ、セーラー服、スクール水着、ブルマとまるで着せ替え人形のように目まぐるしく服装が変わる。  ビキニ姿で海岸の貝殻を拾うシーンでは、前屈みになったところをローアングルのカメラがなめるように胸元を狙う。体操服とブルマに着替えてからは、ロープを股にはさんで無邪気に笑っている」(文春)  業界関係者が、イメージビデオ制作現場の内幕を明かしている。 「裸も性行為もありませんが、実際には書店のエロコーナーに陳列されていることからもわかる通り、大人の性欲を満たすために作っています。白い水着の上にまとったセーラー服を脱がせる。白い水着は、明らかに下着を連想させているわけです」(文春)  こうした撮影は普通に行われていたと元AKB48のメンバーの一人は語っている。 「初期のAKBに加入した際、グラビア撮影などについて特に説明はありませんでした。水着も下着もなし崩し的にやっていたという感じ。篠山紀信さんや蜷川(実花=筆者注)さんみたいに有名な方が撮るときは『芸術だ』って説明されますし、『この人なら脱いでも仕方ないか』って思ってしまう。そうやってエロの対象として見られることに馴れていくのでは」  日本一厳しい児童ポルノ規制条例を作った京都府だったら、大島のイメージビデオを所持していただけで条例違反になりかねない。皆の衆、用心めされよ。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

カルトなデモをいじって遊ぶ

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宗教、洗脳、自己啓発セミナー、悪徳商法……身近に潜むニッポンのカルトな風景に「やや日刊カルト新聞」の藤倉善郎がゆる~く切り込む!  みなさんがカルト宗教の活動を直接目にすることができるのは、彼らが路上で勧誘活動をしている場面が多いと思います。当然、関わりあいになれば勧誘されてしまいます。しかし実は、そんな面倒くさい思いをすることなく、堂々と(かつ他人事として)カルトの活動を眺めていられる機会がまれにあります。それは、カルトによるデモに出くわした時です。 ■カルトなデモ  日本のカルトの中で際立ってデモが好きなのは、壺や印鑑などを高額で売りつける霊感商法で有名な統一教会(世界基督教統一神霊協会)です。言うまでもありませんが、彼らのデモは「壺を買ってくれ!」と訴えるわけではありません。たとえば東京・秋葉原で性表現・性風俗規制の強化を求める「Pure Love デモ行進」を行ったり、全国で「拉致監禁 強制改宗抗議デモ」を行ったり。  「拉致監禁 強制改宗抗議デモ」は、「統一教会を批判する勢力が統一教会信者を拉致監禁して強制改宗させている」とする統一教会側の主張に基づいたものです。統一教会側は4000人以上が、この拉致監禁の被害に遇っていると主張していますが、客観的根拠は示されていません。  デモは、彼らの主張をアピールするためのもので、勧誘目的ではない場合が大半です。繁華街で「手相の勉強をしているのですが」「ボランティア活動に興味はありませんか?」などと声をかけてくる統一教会信者につかまると勧誘されますが、デモの最中の信者たちに近づいても、ビラなどを渡される程度です。 ■ひねりすぎてはいけない
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 私が初めてカルトのデモをいじったのは、2011年5月の東京・渋谷でした。福島第一原子力発電所の事故を受けて、当時の菅直人首相が浜岡原発の停止を求め、これに反発した幸福の科学の政党「幸福実現党」が、「原発はクリーンエネルギーだ!」「原発を止めるな!」とする2000人規模の原発賛成デモを行ったのです。私は漫画家の村田らむ氏と一緒に防護服を着こみ、放射線測定器を片手に、そのデモに参加しました。  ふつうに考えれば、明らかにおちょくっています。しかし、やたら目立つ防護服姿に幸福の科学信者は大喜び。私が口からでまかせで 「(防護服の)このブルーのラインが、幸福実現党のシンボルカラーなんですよ」 と言うと、信者たちから 「おお!」 「列の先頭に立って」 などと大歓迎されてしまいました。  私たちの皮肉は、幸福の科学の信者たちにはわかりにくかったようです。 ■わかりやすくして再挑戦
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 カルトなデモいじりは、とにかくわかりやすくしなければ伝わらないということを学んだ私は、同年9月、今度は統一教会のデモをいじることにしました。    当時、統一教会は、「週刊文春」が掲載した<統一教会 日本から「4900億円送金リスト」を独占入手!>という記事に抗議して、連日、発行元の文藝春秋社前で抗議活動。文藝春秋社が謝罪するまで「無期限リレー断食」を行うとしていました。  そこで私は前出の村田らむ氏や知人と連れだって、抗議活動中の統一教会信者たちの前に立ち、松屋のビビン丼や牛丼、カレー丼などを食いまくる「暴飲暴食デモ」を決行したのです。用意したメニューはほかに、メッコール、キムチ、プリンなどのデザート。  統一教会のデモ隊のリーダーに、こんな内容の抗議文も手渡しました。 <断食反対! 抗議の暴飲暴食スト決行!> <私たちは、断食という行為に対して強く抗議します。みなさんが断食をやめるまで、私たちは命をかけて暴飲暴食を繰り返す決意です。止めても無駄です。私たちに暴飲暴食をやめて欲しければ、しっかりご飯を食べてください。>  断食でふらふらしているデモ隊リーダーの前で、松屋のどんぶりを食いまくり、メッコールを一気飲みです。  もちろん、シュプレヒコールも忘れません。 「断食ハンターイ!」 「おかわり!」 「メッコール!」 ■統一教会はわかってくれた  ここまでやっても、統一教会のみなさんは我々を温かく迎えてくれました。デモ隊リーダーは我々の抗議文を読んで「吉本並みに面白い」と大絶賛。食べ過ぎて気分が悪くなった私を、「断食より暴飲暴食のほうが体に悪いんじゃない?」と心配してくれました。  デモを終える際には、信者の皆さんが我々に向かって、「お付き合いいただき、ありがとうございました!」と一斉に拍手を送ってくれました。  一方の我々も、信者たちに「健康には気をつけてください」と声をかけ、ミネラルウォーターを配布(断食中でも水だけは口にできるそうです)して、その場を後にしました。カルト信者たちとの間に友情が芽生えた瞬間です。  後日、「週刊文春」の記事をめぐって、文藝春秋社と統一教会との間で話し合いがもたれました。そこに、先ほど登場したデモ隊リーダーも同席。暴飲暴食デモのことを引き合いに出して、文藝春秋社の関係者たちに向かって「こっちはバカにされて頭に来ているんだ!」などとわめき散らしていたそうです。  どうやら、暴飲暴食デモを文藝春秋社の差し金だと勝手に思い込んでいたようです。もちろん、実際には私たちが思いつきでやっただけのものなのですが。  いずれにせよ、統一教会のデモ隊リーダーは、おちょくられていることをきちんと理解してくれていました。  カルトなデモをいじるときには、このくらいわかりやすくやらないと、わかってもらえません。みなさんも、デモいじりの際には、このようにわかりやすさを追求していただければと思います。 「カルトなニッポン見聞録」過去記事はこちらから ●ふじくら・よしろう 1974年生まれ。東京出身。0型の乙女座。宗教やスピリチュアル団体をめぐる「カルト問題」を取材するフリーライター。ニュースサイト「やや日刊カルト新聞(http://dailycult.blogspot.jp/)」主筆。著書に『「カルト宗教」取材したらこうだった』(宝島社新書)。 ●上祐史浩・著「オウム事件 17年目の告白」出版報告トークライブ!【12/3振替公演】 元・オウム真理教/外報部長で、現在はひかりの輪・代表を務める上祐史浩氏が、「オウム事件」を総括した著書『オウム事件 17年目の告白』(扶桑社)を発売。その発売報告トークライブを、ロフトプラスワンにて行います!  「地下鉄サリン事件」から17年……。その間、上祐氏は何を考え、「オウム事件」にどのような総括を下すのか? 【日時】2013年1月22日 18:30開場/19:30開演 【場所】阿佐ヶ谷ロフトA 東京都杉並区阿佐谷南1-36-16-B1 JR中央線阿佐谷駅パールセンター街徒歩2分 電話:03-5929-3445 FAX:03-5929-3446 【出演】 上祐史浩(ひかりの輪・代表) 【Guest】 野田成人(元オウム真理教幹部/アーレフ元代表) 藤倉善郎(「やや日刊カルト新聞社」主筆) 瓜生崇(真宗大谷派玄照寺住職) 鈴木邦男(一水会顧問)※new! 【チケット】 前売¥1500 / 当日¥1800(共に飲食代別) ※前売券はイープラス<http://eplus.jp/sys/T1U14P0010843P0100P002089432P0050001P006001P0030001>にて発売中! ※12/3公演のチケットをお持ちの方は、振替公演にご利用になれます。 ロフトA web予約ページ<http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/schedule/lpo.cgi>

【清野とおるの、キ○チ○ガ○イと呼ばないで】第10話「睡眠にまつわる恐ろしい話2」(後編)

17suimin_s.jpg ■前編はこちらから  ところが、夢の中で何度起きようとしても、起きられなかったのだ……。 18suimin_s.jpg  パニックになって、その辺にいる人に尋ねてみたものの、きちがい扱いされてしまった。  起きられない。どうやっても起きられない。普段起きる時、どうやって起きてたんだっけ? 夢の中で冷静になればなるほど、恐ろしくなってきた。 19suimin_s.jpg  夢の世界の片隅で、俺は途方にくれた。  このまま一生……いや、永遠に夢から出られないのではなかろうか? もしかして現実の俺は死んでいて、今いるこの世界は夢ではなくて「あの世」だったりして……? 20suimin_s.jpg 21suimin_s.jpg 22suimin_s.jpg  夢の世界の空に、突如浮かんだ母の顔。 23suimin_s.jpg 24suimin_s.jpg 25suimin_s.jpg 26suimin_s.jpg 27suimin_s.jpg  母いわく、目覚ましが何度も鳴りまくっているのに、一向に起きてこないので、起こしにきたという。  俺は、かなりうなされていたそうだ。  命の恩人である。 28suimin_s.jpg  その日以降、しばらく「睡眠恐怖症」になったことは言うまでもないけど、一応言っておくことにする。 (文・イラスト・写真=清野とおる) 1seinoprof.jpg ●せいの・とおる 1980年生まれ。東京都板橋区出身。地元・赤羽に生息する奇妙な人々を生き生きと描いた漫画『東京都北区赤羽』(Bbmfマガジン )が大ヒット中。 Twitter <https://twitter.com/seeeeeeeeeeeeno> 「キ○チ○ガ○イと呼ばないで」過去記事はこちらから

『烏城物語』と併せて読みたい市井の記録 岡長平『ぼっこう横丁』

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販売されていたものは、こんな箱に。手に入れた時はうれしいのだが、
本棚に並べにくいことこの上ない。
 誰それがこうやって儲けたとか、どこどこの人がこんな妙ちきりんなことを始めたとか、ちまたに現れる奇人変人のことなどなど、毎日さまざまな話が流れては消えていく。挨拶代わりのちょっとした話でも、ちゃんと記録していれば貴重な歴史の史料へと装いを変えることもある。今回は、どんなくだらない話であってもちゃんと記録はしていくもんだと、筆者が思いを新たにした本を紹介する。  過日、限定復刻された森安なおやの幻の名作『烏城物語』を無事に手に入れた筆者。せっかくなので、岡山後楽園をひとまわり。日本三名園のひとつ後楽園の入り口は、空襲で焼け残った町並みが残る出石町を抜けて、鶴見橋を渡る正門と、岡山城の下から月見橋を渡る南門の2つがある。門前にはそれぞれ随分と昔からある、お茶も食事もできる店がある。どちらのお店もなかなか商売以外にも才があるのか、正門のほうの某店のご亭主(今は代は変わったかも)は偕成社からジョロウグモの写真集を出しておった。はたまた、南門のほうの某店の息子は、ミリオン出版の伝説の雑誌「GON」のライターから編集者になり、サブカル業界で一世を風靡しておった。後者のほうは、今は家業を継いでいるとかで、通りがかりにのぞき込んではみるが、以前、ミリオン出版の編集者が訪問したところ「今は一般人ですから」と取材を固辞されたと聞く。  静かに暮らしている人のところに、土足で踏み込むのも無粋だと、そのまま素通り。  後楽園も、岡山県が吉備高原都市やら倉敷チボリ公園やらで借金まみれになったしわ寄せか、大人400円も取るようになっている。もっとも、時間制限があるわけでもなし、暖かい季節なら400円でごろりと横になって一日過ごすなら、割安といえる。  さて、岡山城のほうは天守閣があるのだが、これは素通りだ。別に入場料をケチったわけではない。空襲で焼けてしまった岡山城は、市民の願いで再建。中は鉄筋コンクリートのエレベーター付きの立派なビルである。わざわざ展望台へ登ってみるのもアホらしいことこの上ない。むしろ、面白いのは石垣だ。元は、戦国時代に宇喜多直家・秀家親子が居城としたことから始まる岡山城。石垣は自然石を積み上げたものから、きっちりと形を揃えて積み上げたものまでもが揃っておる。この石垣を見ているだけで、天守閣まで登らずとも楽しめる。
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箱を開けるとさらに箱が出現。厳重すぎる!
■図書館で見つけた本が欲しくなり倉敷まで  さて、本題である。お城を抜けて、県庁のほうへ降りるとある目新しい建物が岡山県立図書館だ。昔の県立図書館は、天神山のところにこぢんまりとあるだけだったが、1999年に丸之内中学校が生徒数減少で廃校になった跡地に移ってきた。  駐車場はあるし、県庁の向かいなのでバスは放っておいても次々来る好立地のためか、いつも賑わう図書館。近年は、何度も貸出率日本一を達成している。もとより岡山は「教育県」を自負していたこともあってか、地方出版が盛んな地域。こちらの図書館も、郷土資料は大変に充実している。  どんなものかとのぞいてみた筆者は、ある本を見て驚いた。「こ、この本は、ぜひ手元に置いておきたい!」――。早速、古書の探求に欠かせないサイト「日本の古本屋」で検索してみれば、倉敷駅近くの古書店にあるという。  古書との出会いは瞬間である。一瞬躊躇すれば、どこの馬の骨とも知れぬヤツに奪われてしまう。時計を見れば夕方4時半を回ったばかりだ。まだ時間は十分ある。
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中身はこんな感じ。なぜか、懐かしの山陽相互銀行(現・トマト銀行)の
チラシらしきものが同梱。
 そこで筆者は走った。県庁通りをまっすぐに、電車道を横断して、天満屋の前を過ぎて、電話局のところを、まだまっすぐに西川を越えて岡山駅へと。  運よく岡山駅のホームで待っていたのは、福山行きの快速サンライナー。庭瀬も中庄もすっ飛ばして、倉敷駅までノンストップである。倉敷駅からは、岡山方面へ旧2号線を戻って10分あまり。目指す古書店・長山書店はあった。  店に駆け込めば、レジにいた可憐な女性店員は、郷土史関係は2階だという。早速、駆け上がって本棚を探すが……ない! ない! ない!  これは大変だと、2階のレジにいた、ご店主らしき人に聞いてみれば、 「いや、展示会に出しているんで、美観地区のほうに持っていっとるんじゃ。今日は、もう閉まっとるなあ~」 と、明日来るように言われてしまった。ここで初めて値段を聞いたら(サイトで見るのを忘れたんじゃ!)「正・続合わせて9000円じゃ」という。ままよと、1万円をレジに叩きつけ「明日、取りーくるから、今日はいぬるわ」ということに(東京から来たといったら、消費税分まけてくれた。さすが備中倉敷。商人は転んでもただでは起きぬという備前岡山とは違う)。
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分厚い! 全編にわたって、歴史作家やミステリー作家が
話の種にできそうな記事が満載だ。
■やはり岡山は奇人変人の産地だったのだ  そんな苦労をしながら手に入れたのが、岡長平『ぼっこう横丁』正・続である。  もとより、奇人変人しかいない岡山なのだが、この人物はなかなか興味深い。生まれは明治23(1890)年。当時、慶応大学を卒業しているというから、なかなかのエリートだ。本業では岡山電気軌道に勤めて市会議員にもなったが、昭和45(1970)年に死去するまで、岡山の郷土史の史料を集めに集めた。単に集めるだけでなく、人の話もたくさん記録した。著書は多いが、その中の一つである本書はまさに民衆史の史料。活躍していた年代からして、江戸時代末期のことを知っている人も存命だったろうから、明治・大正と日本が変わっていく中で、地方都市でどんな出来事があったのかが生き生きとした筆致で綴られている。奇人変人に、町の粋人、繁盛した店のこと、さまざまな事件のことも、克明に記録されている。冒頭でも触れた、森安なおやの『烏城物語』は、森安の記憶の中に残っていた、空襲で焼ける前の町が描かれているわけだが、この本を読めば、さらにそこで暮らしていた人々の姿が伝わってくるのだ。  正・続に分かれた本書。正篇では、岡山市の各地域の有職故実や事件、噂話を。続篇では、空襲の時のことを中心に戦後の混乱期の出来事が綴られている。  例えば、岡山のカフェーの第1号は、大正2年にできた「カフェー・パリー」という喫茶店兼酒場であるという項目では、女給の第1号は、お玉という人物で「はやく死んだが、美人でも利巧でも、才女でもなった。しかし、女給の岡山第1号なので、人気者だった」と記す。  万事がこんな具合で、だいたいすべて実名と人となりとを記しながら書かれている。とにかく、奇人の多いことといったら。  明治時代に、岡山で山陽英和学校(現在の山陽学園大学などの前身)の設立に関与した、中川横太郎なる人物がいた。この人物、学校の規模が大きくなったので資金が必要と、寄付金を集めて回ったがどうも芳しくない。そこで、この中川は新聞に自分の死亡記事を出稿して「香典ノ儀は、成ル可ク多額ニ願上候」と書いた。これは「中川の生葬礼」として、評判になったのだとか。  「ことり」が出た話もこれまた面白い。「ことり」は「子獲り」と書くそうで、西日本あたりでは、親が夕方になっても遊びに行って帰ってこない子どもをしかる時に、必ず出る言葉だ。なんでも、夕闇に紛れて子どもをさらって、軽業師などに売るらしい……。
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右ページでは洋傘店という言葉に「こうもりがさや」とルビが振ってあったり。
『烏城物語』に描かれた光景が浮かび上がってくる。
 都市伝説かと思ったら、江戸の末期か明治の初めあたりに「ことり」が出た話が載っている。誘拐された子どもは、売れなかったの大阪で捨てられて、無事に家に戻れたのだが、「神隠しじゃ」と思った町の人々の行ったことが面白い。「当時の迷い子さがしの定法」とサラッと書いてあるが「親類のものから、出入者を集め、それぞれの隊をつくって、一升枡の底を、火吹き竹で叩いて“喜太郎(誘拐された子どもの名)戻せ”」と叫びながら、市中の寂しげなところを探して歩いたのだとか。おそらくは、全国のあちこちにこんな失われた民間習俗があるに違いない。  岡山の定番(?)、猟奇な事件の記述もちゃんとある。大正4年に起こった「大供の串刺し事件」がそれ。これは、女学校裏の田んぼで、「十五歳の可憐な少女」が竹切れで局部を串刺しにされた死体で発見されたという事件。なんと哀れな少女と思いきや「ところが、この娘は、名代の不良少女で、浅黄衿組という一団を組織し、その団長になって、浅黄の衿をして飛び歩き、不良少年との交際も広い……ということも、わかって来た」。  事件は、交際していた不良少年に秋風を吹かしたら、嫉妬で殺害されたというものだった。ところが、この時に警察が不良少年少女グループの検挙を始めたところ「赤手団や幻会などでは、四天王・八天狗などと幹部に名称をつけ、組織的な制度を設けているし、少女の、紫衿組の親分なんかは、か細い腕に刺青をしているのを、自慢そうに見せつけた」のだとか。ううむ「幻会」のネーミングが格好よすぎる。  このような話を生涯をかけて集めまくった岡長平という人物は、まさに奇人というよりほかない。集めている当時は「なにしょうんなら、あんごうが」と見る向きはあっただろう。本人もその自覚があったのか、中島の遊郭の噂話をまとめた『色街ものがたり』という本では、あとがきで、需要がないので、中島の遊郭の資料を処分してしまったという記述がある。なんてもったいないことを……。  今では絶版になっていて、でーれー値段はするけれども、どんなくだらない話でも、記録しておけば、いずれは貴重な歴史となることを、本書は再確認させてくれる。 (文=昼間たかし) 「100人にしかわからない本千冊」過去記事はこちら

【清野とおるの、キ○チ○ガ○イと呼ばないで】第10話「睡眠にまつわる恐ろしい話2」(前編)

1suimin_s.jpg 『東京都北区赤羽』でおなじみの漫画家・清野とおるによる、悶絶必死の爆笑コラム。    皆さんは寝てる時、夢の中で、「あ、これ夢だ!」って気づいたことありますか?  「明晰夢」っていうらしいんですけど、俺は何回かありますよ。 2suimin_s.jpg 3suimin_s.jpg  でも、夢の中で夢と気づいても、大抵その瞬間に目覚めて、現実の世界に強制送還されしまうのだ……。  できることなら、夢の中で夢と気づいたまま、好き勝手暴れ回ることができたらどれだけ楽しいだろうか?  そんなことを考えていた、高校2年生のある日。  何かの番組で、「夢の中で夢と気づく方法」の特集をやっており、その中で、不思議なメガネが紹介されていた。 4suimin_s.jpg  うろ覚えだけど、人間が夢を見ている時、無意識のうちに眼球が動くらしい。眼球が動き出したらメガネのセンサーが感知し、点滅した赤外線ライトが眼球に向かって自動的に当てられる。 5suimin_s.jpg  そのライトが夢の中の映像にも反映され、何度か繰り返すうちに「あ、このライトが現れたってことは、これは夢だ!」と夢の中で夢だと気づけて、夢を自在にコントロールできるようになる、というシステムらしい。  でもそんな機械、どこで売っているのかわかんないし、どうせ高くて手が出ないだろうし、若干うさんくさいので、いまいち現実味がなかった。  また、別の番組で、「誰でも簡単に夢の中で夢と気づく方法」の特集をやっており、その中では、こんなような訓練法が紹介されていた。
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 これまたうろ覚えだけど、大体こんな感じだったと思う。  これなら俺でも簡単に実践できると思い、毎日トレーニングを重ねた。  一体、当時の俺は、どうしてここまで夢にこだわっていたのか?  答えはカンタン☆  それは毎日が、死に値するほど糞つまらなかったからだ。    「現実」がつまんなんくても、人生の3分の1を占める「夢」を毎日楽しむことができたら、それはそれで楽しい人生といえるんじゃないかなと思ったからだ。  ネガティブなのかポジティブなのか、いまいちよくわからない発想だけど。 7suimin_s.jpg  そんなある日のこと。  とうとう夢の中で夢と気づけた!! 8suimin_s.jpg 9suimin_s.jpg  しかもすぐには目覚めず、ちゃんと夢にとどまれている!! 10suimin_s.jpg  手始めに、その辺にいる夢のおっさんをぶん殴ってみた。 11suimin_s.jpg  殴ったのはおっさんだけじゃない。  せっかくなので、女子どもも容赦なく殴ってやりましたとも。もちろん、グウでね。  ここは夢の世界。法律なんてありゃしない。あったとしても、夢なんだし、目覚めちゃえばオール無罪なのである。 12suimin_s.jpg  手からビーム的なものが出た。 13suimin_s.jpg  目に入るものを、片っ端からビームで破壊してやった。 14suimin_s.jpg  勢い余って空まで飛んでやった。 15suimin_s.jpg  現実の世界は毎日が死に値するほど糞つまらないけど、これからの俺には夢の世界がある! 明日から、夢の世界で幸せを見出そう!!  そう決意し、今日のところは起床して現実の世界に戻ることにした。 16suimin_s.jpg後編に続く/文・イラスト・写真=清野とおる) 1seinoprof.jpg ●せいの・とおる 1980年生まれ。東京都板橋区出身。地元・赤羽に生息する奇妙な人々を生き生きと描いた漫画『東京都北区赤羽』(Bbmfマガジン )が大ヒット中。 Twitter <https://twitter.com/seeeeeeeeeeeeno> 「キ○チ○ガ○イと呼ばないで」過去記事はこちらから

‟児童ポルノ”河西智美に‟ユルユル”増田有華「AKB48はどうなってんだ!?」(1月上旬の人気記事)

ranking0117.jpg  1月上旬の注目記事を紹介する、日刊サイゾー人気記事ランキング。今クールはなんといっても、AKB河西智美の‟児童ポルノ写真集”をめぐる騒動が話題を集めました。そのほか、‟ISSA略奪愛”でおなじみ増田有華や優木まおみなど、肉食女子たちのセキララな私生活も暴露されちゃってます。それでは、早速ランキングをチェックしていきましょう! 第1位 元AKB48増田有華、実は「相当ユルユル」だった! 芸能界追放危機のISSAに同情論も ヤレるアイドル♪ 第2位 エロ過ぎて? AKB48河西智美写真集に「読者からクレーム」も……「ヤングマガジン」発売延期に講談社が回答 炎上アイドル♪ 第3位 AKB48・河西智美の“児童に性器を触らせた”写真集に、当局「出版されるなら逮捕者が──」 これも演出ですか、秋元さん? 第4位 水泳・北島康介とガルネク・千紗 結婚報道では決して伝えられない“六本木人脈”の闇 六本木が結んだ愛。 第5位 元旦結婚報道の優木まおみ、その“獣の素顔”「ついに超肉食系女子を卒業か!?」 すっかり出遅れたけど、これでやっとママタレ戦線に参戦! 次点 「ナベツネからのラブコールも……」ゴジラ・松井が日本に戻りたくない、深い理由 妻想いの優しい夫? 次々点 「やはり事務所の内紛が原因……」ジャニーズカウントダウンライブが“残念すぎた”理由とは 見苦しいよー!