フランス人もビックリ!「トレビ餡クレープ」

IMGP2568.jpg  「今日はバレンタインのお返しに、お菓子の材料を買ってきたよ!」  「手作りのお菓子なんてうれしいわね」 IMGP2505.jpg  「お菓子といっても、簡単なものだけどね。まず薄力粉、牛乳、卵、砂糖で生地を作ります」  「あらあら、ケーキでも焼いてくれるのかしら?」 IMGP2521.jpg  「この生地をフライパンに薄く広げて、両面を焼きます」  「あ、わかった。クレープね!」 IMGP2542.jpg  「そう、クレープ。でも、ただのクレープじゃないよ。入れる具はホイップクリーム、イチゴ、そしてあんこ。」  「あんこが入るクレープって、珍しいわね」 IMGP2609.jpg  「これをクルクルっと巻いたら出来上がり。さあ食べてみて」  「あら、おいしい! イチゴとクリームとあんこの組み合わせって、おいしいのね!」  「生クリーム入りのイチゴ大福を参考にしたんだ。あんこが入るとおいしいでしょ。そこで、“おいしい”をフランス語で言うと……」 男&女 「トレビ……餡!」 IMGP2587.jpg  「名付けて、トレビ餡クレープでした」 ■材料  ・生地(薄力粉100グラム、牛乳200グラム、砂糖大さじ1杯、玉子1個) ・具(イチゴ、ホイップクリーム、あんこ) ■作り方 1、生地の材料をボールに入れ、泡立て器でよくかき混ぜます。 2、熱したフライパンに薄く油を引き、薄く生地を広げて両面を焼きます。 3、焼いた生地に、イチゴ、ホイップクリーム、あんこを並べて、巻いたら出来上がり。 ■玉置メモ ・お店で食べるような薄くてパリッとした生地はなかなか家では難しいですが、これはこれでモッチリしていておいしいですよ。 ・イチゴのフレッシュな酸味とホイップクリームのふんわりとした甘さが、あんことベストマッチした和洋折衷のデザートです。とても簡単なので、ぜひホワイトデーのお返しに、あるいは自分のおやつにお試しください。 (文=玉置豊) 「男のダジャレレシピ」過去記事を読む

【『ニコ生ナックルズマガジン』出張版】「六本木フラワー事件」8人起訴の今後

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 最初に犠牲者のご冥福を心よりお祈り申し上げます。  六本木フラワー事件の逮捕者がいまだ逃亡中の見立真一容疑者を含めた8人を、傷害致死で起訴される運びとなった。確かに、殺意があったかと言われればあまりにも杜撰な犯行だったと思う。  防犯カメラに自分たちの素顔を晒してしまっている点。また逃亡の際、Tシステムがある高速道路を使用している点。そして、当時200人はいたとされる「フラワー」内にいた客の衆目の中で襲撃している点などを見ると殺意はなかったのかも知れないと感じる。当時から「ノリでやったんじゃないか」という見方もあり、今思うとその見方も捨てきれない。  またクラブへの襲撃は、彼らがまだ20代の頃からの得意手段であり、イベントを潰す事によって、関東連合に対する恐怖を客たちに与えていった。結果「渋谷・六本木のクラブは関東連合が仕切っている」というイメージを植え付けていく。  今回の事件も当初から、そのやり方を鑑みれば「やっぱり関東連合だった」という人間は多少でもアンダーグラウンドの世界や関東連合に触れた者だったら見当をつけていたはずである。  警視庁はそのメンバーなど実態の全てを把握しているとは思えなかったが、8人のみ起訴というニュースを聞いて、そうでもないのかなと感じた。  つまり年代から見て30半ばから20代後半が関東連合と言えるメンバーで、それより下の年代は関東連合の後輩か、地元杉並の後輩と位置づけられるからだ。8人に絞ったのはその事を把握したのか、と推測した次第である。  当ブロマガでは指摘済だが、これを初めて読む方のためにもう一度、ざっと関東連合とは何か、について振り返ってみたい。  関東連合と一口に言っても、一枚岩ではない事、そして関東連合「系」と言われているチームも含めて、概念としての「関東連合」僕らの頭の中で成立している点。  もう一度おさらいしておくと1980年代後半に世田谷の豪徳寺や上町を中心とした「小次郎」という暴走族が実質的に復活。「小次郎」という名だけだとイマイチ分かりにくいので、元々1970年代に結成された関東連合に属している点に着目し、「関東連合上町小次郎」と名乗り始めたのが現在の関東連合である。そこへ1970年代当時から有名だったブラックエンペラーや鬼面党、メデューサ、マッドスペシャルなども併せて「関東連合」と名乗り始めるようになる。  前述したように、渋谷・六本木などのクラブを支配した点が大きかった。まだヤクザが目をつけていないシノギがそこには転がっていたからである。結果、ギャル業界やAV業界に進出する足がかりを作った。  ここで、闇カジノなどに手を出せば自分たちの縄張りを荒らされたとして、ヤクザが手を出した可能性もある。これは戦後の愚連隊「三声会」が歌舞伎町で猛威をふるっていた時、飲食店からのショバ代を取るまでは黙認していたヤクザも三声会が賭場を開くようになったのをさすがに看過出来ず、三声会のトップを殺害した事を想起させる。  従って関東連合には戦後の安藤組と三声会を足したようなイメージがある。違うのはトップと言われる会長がいない事。しかし、強烈な縦社会で体育会系のノリで結束が固い。電話一本で30人は集まると言われており、現に今回の事件も20人近くを1、2時間のうちに集合させている。こういう統率力のある人間は限られており、杉並グループの中でもトップである逃亡中の見立容疑者の名前が真っ先に挙がるだろう。  警視庁はこの事件と関東連合を、そしてヤクザ組織はどういう対応をするのか。この2点に着目して今後の日本のアンダーグラウンドがどう形成されていくのかを見ていきたい。 (文=久田将義) ●ひさだ・まさよし  1967年東京都世田谷区生まれ。神奈川県横浜育ち。法政大学社会学部を卒業後、(株)産経メディックスに入社。その後、三才ブックスに入社、「別冊ラジオライフ」編集部に所属。後に、ワニマガジン社へ移籍、その傍ら、ムック「ワニの穴」シリーズの編集人。2000年、ミリオン出版に移籍し「ダークサイドJAPAN」の創刊編集長。2001年、「実話ナックルズ」編集長。2005年、「実話ナックルズ」編集長兼任で「ノンフィクスナックルズ」「THE HARD COREナックルズ」創刊、2012年9月末日にミリオン出版を退社。2012年9月より、ニコニコでブロマガ「久田将義の延長!ニコ生ナックルズ」を配信開始。 ・久田将義の延長!ニコ生ナックルズ http://ch.nicovideo.jp/hisada

デフレスパイラルついにここまで! 風俗無料時代が到来?

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 “タダ”より怖いものはないなんて言葉がありますが、今回ソフト・オン・デマンド(以下SOD)より、まったく怖くない“タダ”を紹介します。ズバリ! みなさん、風俗にタダで行きたくありませんか!? 風俗調査団員として活動していただき、タダで風俗に行きませんか?  現在、SODが18周年記念事業として行っている『風俗調査団』。このページでも第一期の調査団員を募集し活動を開始しましたが、大きな壁にぶち当たっております……40代以上の調査団員が圧倒的に足りない! 「えっ!? 一体どんな集団!?」  簡単に説明しましょう。  風俗調査団とは、≪世の風俗店へ覆面調査を行い、風俗業界の品質向上の為日々健闘している集団≫です。目的はそう、風俗業界の健全化です。アダルト流通企業ならではの社会貢献活動と考えております。団員は、風俗店へ実際に行き、体験レポートを提出してもらいます。もちろん、経費はすべてSODが負担! というものです。 SOD情報サイト http://www.sod.co.jp/ 調査団サイト http://www.sod.co.jp/fuzoku/index.html  活動開始から調査団員の応募数は1万6,458名を数え、覆面調査員はまじめに風俗に勤しみ、業界の健全化を目指しレポートを上げる日々を送っておりますが……現在、団員の構成は、20代=45%、30代=45%、40代=10%という状況で、お父さん世代のニーズに応えられない事態になっているのです。そこで今回、特に40代~70代のベテラン勢のみなさまを募集いたします!  日本の高度経済成長を支えてきた60代、70代の皆様、バブル崩壊後の日本経済を支えてきた40代、50代のみなさま、風俗業界変革のためにその能力を活かしていただけませんか? そして、仕事としてこの事業に参加されたい方も併せて募集させていただきます。  みなさまからの熱い!! 熱い応募をお待ちしています! 【1】一般団員募集 「急募!! 風俗業界改革の為に結成された風俗調査団。現在、40代、50代、60代、70代の団員が圧倒的に足りません。」  日本の高度経済成長を支えてきた60代、70代の皆様×バブル崩壊後の日本経済を支えてきた40代、50代の、みなさま。風俗業界変革のためにその能力を活かしていただけませんか?  東京近郊にお住まいの方限定。風俗代(プレイ代、ホテル代)は弊社が負担します。  (東京近郊のデリヘル・ホテヘルに潜入調査をしていただき、そのレポートを書いて頂きます。) http://www.sod.co.jp/fuzoku/fuzoku_pro/ 【2】業務委託者募集 「仕事は風俗に行ってもらうことです!」  *調査団員を管理し、自らも団員として調査していただける方を募集します。  契約形態は業務委託になります。東京近郊にお住まいの方で、50代以上優遇、定年退職された方特に優遇。 http://www.sod.co.jp/fuzoku/fuzoku_pro/ *専従者のみの募集となります。 【3】運営責任者 (プロジェクトリーダー) 「偏差値60以上(自称)のあなた、偏差値40以下(推定)の風俗業界に殴りこみませんか? 大好きなもので生きていく最後のチャンス?風俗調査団で風俗改革を起こしましょう!」  *本サイトの運営責任者を募集します。(システム運用・保守運用等の責任者ではありません。) 待遇、3カ月の契約社員としての試用期間後、正社員として登用。 年齢は30代まで。年収600万保障。 http://www.sod.co.jp/fuzoku/fuzoku_ad/ 【特報】 近日、メンズサイゾーにて先輩調査員のインタビュー公開決定! こうご期待!

自動改札機が「SF的スピード」だった時代『ひとり暮らしの東京事典 84年版』

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『ひとり暮らしの東京事典 84年版』
株式会社CBS・ソニー出版、1984年2月
 いまだに年末から年度末にかけてのこの時期には、文房具店の手帳売り場は賑わっている。でも、その需要は確実に減っているはずだ。筆者自身も手帳を使わなくなって長い。スケジュール管理は、スマホとGoogleカレンダーで完璧だ。手帳と共に必需品だったポケットタイプの地図も、もはや持ち歩く必要はない。  そろそろ大学受験も終盤を迎え、続々と若者たちが上京してくる時期。かつて、上京してきた若者は、マニュアル本やら何やらを買い漁り、地下鉄の使い方からどこでナニを買えばよいとかを必死に覚えていた。地図やガイドブックも必携である。20世紀の終わりくらいまでは、ファッションやグルメだけでなく書店ガイドだけでも一冊の本として成立しえていたのを思い出す。今回は、そんな時代の若者たちが読んだであろう一冊を紹介する。『ひとり暮らしの東京事典 84年版』である。  隔世の感を感じさせるのは、本の構成だ。まず表紙を開くと、地下鉄路線図と主要路線の所要時間一覧表が挟まれている。いまやスマホで目的地を入力すれば、行き方のすべてを教えてくれる時代。でも、10数年前までは、出かける時には、自分で行き方を組み立てなければならなかったんだよな。  そんな本書はターミナル駅のガイド(当然だが、駅構内の地図つき)に始まって、生活術、各地域のガイドと続く構成だ。考えてみれば、30年あまりも昔の話。ターミナル駅のガイドだけでも隔世の感がある。新宿駅の項目では「新宿発23時45分、アルプス13号は、北アルプスに登る若者たちであふれている」とある。急行アルプスはともかくとして、いま「新宿駅のアルプス広場」といって、通用する人はどのくらいいるのだろうか?  今回、紹介するにあたってじっくり読んでみたのだが、東京の地理に疎い人にとって、この本は親切なことこの上ない。東京都心部の路線の解説なんかは、とてもわかりやすいのだ。 「みどりの山手線は円! まず、このことを頭に入れること。そして、この円を西からまっすぐに横切るのがオレンジ色の中央線だ。横切った円の東側に延びていくのが黄色の総武線、縦は南北に青い京浜東北線だ」  なんて簡潔な説明だろう。で、この後、私鉄の解説もあるのだが「(私鉄は)円の内側はまったく走っていない」と、これまた時代を感じさせる記述が。いや、東京の鉄道網ってどんどん便利な方向へ進化しているのだなあと、感慨深くなる。
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東京の地下鉄路線は、まだこれだけ。今は便利になりました。
 そして、田舎から上京してきた人が困惑するラッシュについても、親切に指南してくれる。そこで記された人の流れに乗る方法は、こうだ。 「決意したらまわりを見渡そう。同じことを考えている人がいるはずだ。その人の後ろまで近づき、横切る方向に向かって後方45度にぴったり付く。要するに便乗するのである」   現代でも使えそうな項目はココだけ。なにせ自動改札機に対しては「差し込むとそれはもうSF的スピードで吸い込まれ、改札機方向にピッと出る仕掛けになっている」なんて書いているんだから。加えて、各路線の一覧表には「スト状況」の項目も。80年代はまだストライキで電車が止まることも多かったんだなと実感する。 ■人気スポットは中央線沿線
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挿入されているイラストとかがとても時代を感じさせる。
こうしたイラストレーターの人って、どうしているんだろうか?
 さて、生活編のページでは様々なジャンルのお店を紹介していくのだが、目に付いたのは定食屋の解説だ。「満足顔でしっかり食べて、それでも500円をオーバーすることはメッタにない」という記述をみると牛丼屋チェーンが全盛の今は、なんて不幸なんだ! と感じてしまう。なにより、ここで紹介されている学生街の定食屋には、今なお現存しているところも。ちょっと羅列してみると ・おふくろ(早稲田) →消滅。ビルになっている ・三品食堂(早稲田) →営業中、というかB級グルメブームもあって有名 ・森川町食堂(本郷) →営業中 ・市ヶ谷食堂(市ヶ谷) →居酒屋になっている ・大戸屋食堂(池袋) →この後、チェーン展開 ・三福林(下北沢) →消滅
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地図が手書きなのはもっとも技術の変化を感じさせるポイントだ。
 もちろん、当時と比べると値段は変化しているのだが、いまだに現存しているところが多い。どうも、学生が多い街で定食屋という商売はハズレがないようだ。もし、何か商売を始めるなら、選択肢に入れたほうがよいような気も。生活編の記述を見て気づくのは、現在よりも外食のチェーン化が進行していないこと。そして、スーパーは生活に密着しているが、コンビニはまだまだ珍しい存在であったことだ。セブン-イレブンの説明では「名前のとおり朝7時から夜11時まで営業だが、24時間営業の店も多い」と記されている。深夜営業の記述では博報堂の調査を紹介する形で午前零時に都内の街で買えるものを記しているのだが、これも目を見張る。これによれば、もっとも深夜の買い物が便利なのは池袋で、ワーストは上野。池袋では深夜でもコーラはもちろん、菓子パンでも生理用品でも、香典袋でも、英和辞典でも買うことができる。対して、上野ではコーラは買える物の、コンドームも菓子パンも売っていない。つまり当時、午前零時を過ぎた上野では、店がまったく営業していなかったというわけだ。いまやどこでもコンビニがあって、大抵のものは手に入る時代。なんて便利になったのだろうかと、感動せざるを得ないだろう。 ■ロリコンが喜ぶ街は茗荷谷  もう一つ、本書の現代的な価値を感じるのが「キャンパスのある街」の紹介だ。東京を扱うテーマの本だけに、筆頭で紹介されるのはお茶の水。まずは、明治大学の紹介から始まって、写真は今のリバティータワーのところ……すなわち、ボロい建物があって某新左翼党派の看板があったところ。なんだって、こんな写真をセレクトしたのだろうか(その後、21世紀になって、とんでもない内ゲバがあった挙げ句に大学が暴力ガードマンを雇ったり、出資金を返還しないまま生協がなくなったりとか……予測できない未来だったろうな)。  それはともあれ、本文中で紹介されているけっこうな数の店が現在でも残っている。三省堂や東京堂など書店はともかく、ヴィクトリアなどのスポーツ用品店は当時から繁盛していたらしい。対して数を減らしているのが喫茶店。ここでは、レモン・ファイン・マロニエ・きゃんどるが紹介されているが、現在も喫茶店営業を続けているのは、きゃんどるだけ。学生街の喫茶店も今は昔になってしまった。
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20世紀の終わりまでは、なにかと電話番号一覧が掲載されているのがデフォ。
 街の紹介よりも、関係者は今は何をやっているんだろうか? と思ってしまうのが一部の大学の紹介ページにある珍サークルだ。当時、早稲田大学にはロリコンを地でいく「おじさん少女の会」、童貞であることが絶対条件の「童貞を守る会」があったそうだ。また、東大にはアイドルを育てる「アイドル・プロデュース研究会」が、立教大学には男しか入会できない「パフェ研究会」があると記されている。……二次元嫁がナンタラとかAKBがウンタラとかの話しかしないのって、現代の若者の分析とか批判に使われるけれど、昔も一緒じゃないかと納得。なお、この本の茗荷谷の項目では「小中高が集まり女学生も多くロリコンにはうれしい」という記述も……。  80年代の雑誌はもとより、こうした若者向け生活マニュアル本も収集している筆者だが、現在との違いを(無理矢理)引き出すなら「前向き、だけど方向が違う」という点だ。こういったマニュアル本からは「誰かに認められたい」とか「失敗したくない」といった感覚はまったく感じられない。とにかく「楽しく暮らしたい」という意識が前面に押し出されているのだ。  80年代前半、消費社会が進行し選択肢が増えた中で、マニュアル本が量産されるのは当然のことだった。しかし、ネットの発達と共にこういった本が消えたことで逆に不便さは増したのではなかろうか。ネットは、本よりも数多くの情報を教えてくれはするものの、それは精査し取捨選択されたものではない。つまり、情報は多いが迷うことは増えた。あるいは、情報が多すぎてホントに必要な情報にたどり着くのが困難になったということができる。  と、評論家でもないのに評論っぽいことでまとめにしつつ、リアルタイムでこのような本を読んでいた人は、どんな印象を抱いていたのか聞いてみたいと思った次第である。 (文=昼間たかし)

うつ病に苦しむ昭和の歌姫……中森明菜を追い詰めたのはあの男?(2月下旬の人気記事)

ranking0301.jpg  2月下旬の注目記事を紹介する、日刊サイゾー人気記事ランキング。今クールは、芸能人の“闇”に迫った記事が人気を集めました。うつ病、親子不仲、シャブセックス……などなど、普段は華やかなイメージのみなさんですが、プライベートではいろいろ大変なようですね。それでは、早速チェックしてみましょう! 第1位 重度のうつ病に苦しむ中森明菜の人生を「ジャニーズ」と「近藤真彦」はどう追い込んだか マッチって、とんでもない男だな! 第2位 「まだまだ資産は30億円以上?」表舞台から消えても悠々自適な生活を送る、新婚の鈴木えみ 「モデル業は趣味です♪」 第3位 「絶対に潰す!」ペニオク詐欺指弾の西川史子に“ネット詐欺疑惑”が浮上した裏事情 毒舌タレントの宿命。 第4位 激ヤセ&父親に激怒の戸田恵梨香 「ドラマが終わったら」綾野剛と再同棲へまっしぐら みなさんお待ちかねの戸田恵梨香ネタ。 第5位 宍戸錠の自宅火災があぶり出した深刻“親子不和”「息子・開とはもはや修復不可能……」 頑固オヤジそうだもんね。 次点 「酒井法子もやめられない……」6度目逮捕の岡崎聡子容疑者が語った“シャブセックス”の恐怖 大方、みんなそう思ってる。 次々点 “病気レベル”の合コン好きを暴露された郷ひろみ「アチチってやってくれない……」 郷さんから「アチチ」を取ったら、何が残るの?

【清野とおるの、キ○チ○ガ○イと呼ばないで】第11話「初めてのモグラ」

1mogura.jpg 『東京都北区赤羽』でおなじみの漫画家・清野とおるによる、悶絶必死の爆笑コラム。  小2の時の話。  昼休みに校庭でドッジボールをしようと思い、室井くんと外に出ようとしたところ、下駄箱付近に、一匹のモグラが転がっていた。 2mogura.jpg  モグラなんて、小学生にしてみたら、大人でいうところの河童やツチノコ並みの、UMA的存在じゃないですか。  俺たちは大興奮し、軽くパニックになった。 3mogura.jpg  でも、すぐに見慣れて、飽きてしまった。  作戦会議した結果、モグラを元いた世界……つまり、土の中に帰してあげることにした。  校庭の隅の、木々がちょろっと茂っているエリアに移動し、柔らかめの土の上にモグラを置いた。 4mogura.jpg  モグラと小学生の、心温まる出会いと別れ。  この連載をずっと読んでくれてる方は、「小学生によるモグラ四肢切断の末の惨殺」とか予想されたかもしれないけど、そんなことは決してしませんのである。 5mogura.jpg  ……しかし、モグラは穴を掘らず、ぐったりしたままその場に突っ伏している。 6mogura.jpg  陸の魚を早く川に戻してあげなきゃ死んじゃう~、とまったく同じ感覚である。  考えた末、モグラが掘って出てきた「穴」を探して、そこに戻してあげようということになり、手分けして探した。 7mogura.jpg  しかし、「穴」が見つからないまま、チャイムが鳴ってしまった。早いところ教室に戻らないと、先生に怒られてしまう。 8mogura.jpg  やむなく花壇に穴を掘って、そこにモグラを埋めることにした。 9mogura.jpg  やがて下校する頃には、モグラの存在なんて完全に忘れていた。  なにせ当時は、ビックリマンシールやファミコンなど、麻薬的娯楽が多くて、それに比較するとモグラなんて、ねえ……。  ぶっちゃけ、最初のインパクトだけじゃないですか。 10mogura.jpg  数週間後、ふとモグラのことを思い出したので、モグラを埋めた花壇に行ってみることにした。 11mogura.jpg  モグラを生めた埋めたあたりの土から、何か得体の知れない、ミミズに毛が生えたような謎の物体が飛び出しているではないか……。  室井くんがそれを引っ張ったところ、 12mogura.jpg  それは、腐りかけてビッグ異臭を発するモグラの死体の尻尾だった……。  モグラを生きて土に帰してあげられなかったガッカリ感と、モグラから発せられる腐敗臭に、俺たちのテンションは、下がれる限界までとことん下がった。  こんなおもいをさせられるなら、もうにどと、ちじょうにあらわれてほしくないなあと、ぼくはおもいました。  おわり。 (文・イラスト=清野とおる) 1seinoprof.jpg ●せいの・とおる 1980年生まれ。東京都板橋区出身。地元・赤羽に生息する奇妙な人々を生き生きと描いた漫画『東京都北区赤羽』(Bbmfマガジン )が大ヒット中。 Twitter <https://twitter.com/seeeeeeeeeeeeno> 「キ○チ○ガ○イと呼ばないで」過去記事はこちらから

PC遠隔操作事件・片山容疑者に冤罪の可能性が浮上「真犯人は別にいる!?」

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「AERA」3月4日号 中吊り広告より
注目記事1位 「『真犯人は別』の根拠」(「AERA」3月4日号) 注目記事2位 「危ない輸入食品472品目一挙公開」(「週刊朝日」3月8日号) 注目記事3位 「郷ひろみ不倫発覚!」(「週刊文春」2月28日号) 注目記事4位 「フジ『温泉特番』出演者が“やらせ”告白」(「週刊文春」2月28日号) 注目記事5位 「今井メロ 至高のヌード!!」(「フライデー」3月8・15日号) 注目記事6位 「水素水論争に最終結論!誌上実験でわかった『本物』と『偽物』」(「週刊文春」2月28日号)  アカデミー賞が決まった。1979年に起きた、在テヘラン・アメリカ大使館占拠事件を題材とした映画『アルゴ』が、第85回アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞した。この作品は、事実に基づいた緊迫感のある佳作ではあるが、人質救出のクライマックスがご都合主義(実際、いろいろな幸運が重なったのかもしれないが)に見えて、私は少し減点していたが、大方の予想通り受賞した。  今回、気になったのは、この映画以外に国際テロ組織アルカイダのオサマ・ビンラディン暗殺作戦『ゼロ・ダーク・サーティ』のように、アメリカの国威発揚映画が多く候補に挙がっていたことである。しかも、作品賞の発表をオバマ大統領のミシェル夫人がホワイトハウス(だろうと思うが)から発表した。  映画はその時代を映す鏡である。CIAなどの非合法な活動まで賞賛し、強いアメリカ、善きアメリカ(『リンカーン』等がそれに当たる)を再び、のようなアメリカの風潮に危険なものを感じるのは私だけだろうか?  今週もグランプリ対象作は見当たらない。そこで下手な鉄砲で、数を集めてみた。    まずは文春の記事。水素水というのは、日本医科大学大学院太田成男教授らが米国の医学雑誌「Nature Medicine」に発表して話題になったそうだ。美肌、メタボからセックスにまで効果のある「夢のアンチエイジング」なのだそうだ。 「とりわけ糖尿病予備軍とも言われる耐糖能異常では血糖値の改善が見られました。ガンの放射線治療の副作用である痛みの軽減や、関節リュウマチによる炎症の軽減についても、特筆すべき効果が報告されています」(シンポジウムに参加していた医療関係者)  私はこういう話を聞くと、ほんとなんかい? と疑ってしまう質だが、文春が昨年報じて大きな話題になったようだ。認知症や動脈硬化、肥満、認知症にも動物実験段階だが一定の効果があったといわれている。こうなれば、水素水でひと儲けと考える人間が出てきて不思議はない。  太田教授はこう話す。 「私たちが医学的利用を研究している水素は、水素ガスとして知られる分子状の水素(H2)です。空気中にも僅かですが存在しています。あくまで、この分子状水素が、体内の活性酸素、なかでも一番の悪玉活性酸素である『ヒドロキシルラジカル』に反応し、体内で化学変化を起こすことで水に変化するのです」  ところが、この分子状水素が入っていない水や、発生しないサプリが「水素商品」として販売されているというのだ。そこで文春は独自に検証して、本物と偽物の判定を試みた。記事中には市販されている水素水の「水素濃度」が一覧で出ている。中にはペットボトルなどに入っていて、ユーザーの手元に来るまでにほとんど水素が抜けてしまっているものもある。アルミ缶も注意したほうがいい。サプリも要注意だそうだ。    この中では3つの製品が水素の濃度が高かったと太鼓判を押されているが、1つだけ紹介してみよう。「水素たっぷりのおいしい水」(メロディアン)がそれだ。Amazonで調べてみたら、300ml×20本で5,350円と出ていた。これを高いと思うか、安いと思うか。もし、ここに書いてあるような効能があるとすれば安いのかもしれないが、効能のほどは私にはまったくわからない。  次はフライデーの袋とじ。トリノ五輪のスノボー代表だった今井メロ(25)の「至高のフルヌード」とある。週刊現代もグラビアではなく活版だが、「今井メロのオールヌード」と表紙の一番目立つところに置いているから、話題性はあるのだろう。    ヨーロッパ系の血が流れているという彼女は、日本人には珍しい濃い顔と、スノボで鍛えた迫力ある肢体がなかなかのものである。セクシーさはないが一見の価値はある。    4位は、文春のテレビ告発もの。私もたまたま見ていたのだが、2月5日に放送されたフジテレビ『全日本温泉宿アワード2013』という番組があった。これが「やらせ」だったと報じているのだ。    生放送で視聴者による電話投票でナンバー1の温泉宿を決定するというものだが、この制作過程で旅行評論家A氏は、制作会社から“やらせ”の依頼を受けたというのである。制作会社からお薦めの温泉宿を教えてほしいと言われ、3軒の宿を書いて返信したそうだ。何度かやり取りをした後に、「蟹御殿」というのを知っているか、というメールがきた。そこの紹介者になってほしいという内容だったので、行ったこともないし、聞いたこともないと返事をし、その話はなくなった。  しかし、番組の選考場面に出演したカメラマンの立木寛彦氏はこう話している。 「最後に、番組スタッフから台本を手渡され、この通り喋ってくれと言われた。その時、初めて自分が蟹御殿(佐賀県・太良獄温泉)の推薦者になっていたことを知ったのです。杉本(圭カメラマン=筆者注)さんは行ったことがあるとのことでしたが、私はありませんでした。ただ、風景の素晴らしい温泉だとネットなどで知っていたので台本通り話しました。正直、スタッフに騙されたという気持ちです」  蟹御殿は番組に登場することが決まっていて、推薦者を必死に捜していたのであろう。しかも、視聴者の推薦によって「日本一」を決めると謳っているのに、アナウンサーが「蟹御殿に決定しました!」と発表するだけで、獲得投票数も発表されず2位以下の順位の発表もなかった。  イカサマではないか、という声があがったのも無理からぬことであろう。この蟹御殿は、温泉が21度と低く、源泉掛け流しの湯と比べるといい湯だとは言えないと、温泉評論家の郡司勇が言っている。テレビの効果は絶大で、蟹御殿は2カ月先まで予約が一杯になっているそうだ。フジテレビ側は当然ながら“やらせ”を否定しているが、これだけ批判が出ているのだから、BPO(放送倫理・番組向上機構)で検証してもらったほうがいいのではないか。  BSにもよく見られるが、宿に便宜を図ってもらう番組作りが多すぎる気がする。忘れ去られていたタレントを使って、安く番組を作るテレビ東京的やり方が横行してはいないか。レストランやコンビニとの広告抱き合わせのような番組作りも目立つ。こんなことをやっていると、テレビ離れはますます進むはずだ。  3位は、これまた文春の郷ひろみのお騒がせスキャンダルである。 ひとみ(仮名)という、郷と不倫関係にあった女性の知人(こういう場合は、本人が語っていることが多い)がこう語っている。 「郷さんが泊まっていたのはとても広い部屋で、ツインルームだと思っていたら、扉の先に、さらにもう一つ大きなベッドルームがあった。  郷さんは、ガウンの下は素肌で、柄の入ったお洒落なボクサーパンツが印象的だったそうです。  郷さんが、ベッドにうつぶせになったから、ひとみが肩や腰をほぐしていると『気持ちいい~』って言うんだけど、マッサージは二、三分したらもう終わり。そのまま自然に寝かされて‥‥。二人ともシャワーを浴びていなかったから、彼女はエッ? と驚いたそうです。いつの間にかスルスルと服を脱がされ、キスされたと。  郷さんってテレビで見るとすごく若く見えるけど、キスのときに口を突き出すクセがあって、そのとき顔に皺が何本も現れるそうなんです。それに上半身は凄く鍛えているのに、下半身はあまり筋肉がついておらず、おじいちゃんのようだったと。(中略)    でも、加齢臭とかは全然ない。避妊はきっちりしていて、知らないうちにどこからか黒いコンドームを取り出して付けていたと言ってました」  それにしても、女性が好きな男である。98年に二谷友里恵と離婚発表したとき、郷が『ダディ』(幻冬舎)という本を出し、赤裸々な不倫告白をしたことが話題になった。「友里恵以外の数人の女性と、肉体関係を持ったのだ」と書いたが、友里恵から「『数人』の間に『十』も『百』も入っていない?」と皮肉られた。  私が週刊現代編集長時代、ヒット企画に「衝撃の告白」というシリーズがあった。本来は、それなりの女優やタレントが男とのベッドの上でのナニの話をするというものだが、そうした女優やタレントがそう多くいるわけではない。    そこで考えた編集部員は、六本木などのキャバクラへ出撃し、そこのかわいい女の子たちを手なずけ、もとい、取材先としてコネを付け、彼女たちが付き合った芸能人たちとの「寝物語」を聞いてまとめたのだが、これが大評判になった。    合計すれば100回以上もやったが、その中で3回ほど登場したのが郷ひろみだった。最多登場でトロフィーでもあげたいくらいだった。たしか自宅に連れて行って、妻・友里恵の寝室でコトをいたしたという女性の告白もあったように記憶している。    今回の浮気は時期がまずかった。二回り下の元OL利奈と、3度目の華燭の典を挙げたのが1月19日。主賓の挨拶では「アチチな家庭を築いてください!」という言葉もあったようだが、新婦との婚約中に今回の不倫が進んでいたのでは、アチチというのは新妻のほうであろう。  ひとみは「けっきょく、自分がやりたいときに呼ぶだけ。気が済んだらお茶も出さずにサヨナラです」と怒っているようだが、そんなのは当たり前であろう。読む限り、郷が愛情を持って彼女と付き合っていたとは思えない。そこが新妻には救いだろうが、この男の女好きは、もはや病だとあきらめるしかないのではないか。  2位には、朝日の危ない輸入食品総点検もの。  厚生労働省のまとめによると、2011年度に輸入食品の届け出件数は1991年度に比べると、約3倍の72万950件、総重量は1000万トン近くも増えている。中国からの冷凍ギョーザ中毒事件から5年が経ったが、日本の食品衛生法に違反した輸入品の数は減ってはいるものの、体に危ない食品は後を絶たないというのだ。  昨年6月には中国産蒲焼きから合成抗菌剤「マラカイトグリーン」が検出され、菓子類や油脂からは防腐剤「TBHQ(ブチルヒドロキノン)」、冷凍コハダや健康食品から発ガン性が疑われ、日本では約40年前に使用が禁止された人工甘味料「サイクラミン酸」が検出されている。  熱帯、亜熱帯で生息するカビ毒の一種「アフラトキシン」は、1960年にイギリスで10万羽以上の七面鳥が死んだが、米国産のトウモロコシなどから59件も見つかっている。東南アジアを中心に、養殖水産物から抗菌剤や抗酸化剤、抗生物質などが摘出される例が多いという。生食用と謳ってある韓国産のヒラメから、寄生虫「クドア・セプテンプンクタータ」が見つかった。  日本人の好きなチョコレートも、原料となるカカオ豆から「イミダクロプリド」などの基準値を超える殺虫剤がたびたび検出されている。  また、輸入される野菜サラダやレトルト食品に使われるカット野菜は、次亜塩素酸ナトリウムやお湯で丁寧に洗浄されているため、本来の栄養分が流出してしまっているから、栄養面でも気を遣ってほしいと、NPO法人「食品と暮らしの安全基金」の小岩順一が話している。  TPPが締結されれば、さらに大量の輸入食品が日本に入ってくるはずである。食品の安全という点でも、十分な議論が必要であろう。  今週の注目記事の1位は、パソコンの遠隔操作事件で威力業務妨害の疑いで逮捕された片山祐輔(30)容疑者が、真犯人ではない可能性があるというAERAの記事。  片山容疑者の弁護を務める佐藤博史氏は、足利事件で菅谷利和さんの弁護を担当し、冤罪を晴らした人物である。佐藤弁護士が、警察が決定的な証拠があるといっていた「決定的なる証拠」に疑問ありというのだ。  これは、1月3日に江ノ島で片山容疑者が映っていたという、防犯カメラの映像のことだ。当初、実際に片山容疑者がネコに首輪を付けている映像があると報じられたが、そうした決定的な場面を、警察は持っていないのではないかというのである。    もちろん、仮に映像があっても警察や検察がすぐに証拠を開示する必然性はないのだが、片山容疑者は江ノ島へ行き、ネコに触り、スマートフォンで写真を撮ったことは認めているのだが、肝心のネコに首輪を付けたかという質問には「つけてない」と答えているのだ。また、遠隔操作ウイルス「iesys.exe(アイシス・エグゼ)」に使われたプログラミング言語「C♯」を、片山容疑者は「自分は使えない」と話しているというのである。    これが本当なら、根底からこの捜査は崩れる。彼が勤務していたIT関連会社の社長は、片山が「C♯」を使ったことはあるが、ウイルスの設計コードをいじるほどのレベルではないのではないかと話している。    4人の冤罪者を出したこの事件。もし今度もまた犯人を間違えたなら、現代で魚住昭と青木理が対談しているように、「刑事も記者も全員クビです」な。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 

カルトな記者会見と自由報道協会

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宗教、洗脳、自己啓発セミナー、悪徳商法……身近に潜むニッポンのカルトな風景に「やや日刊カルト新聞」の藤倉善郎がゆる~く切り込む!  上杉隆氏という人が代表を務める「自由報道協会」という団体があります。この団体をカルトだと言うつもりはありませんが、私もいちおう報道に携わる身として、違和感を抱きつつ目の隅でややヲチしていました。しかし、まさかカルトネタで「自由報道協会」をいじる日が来ようとは。ましてや自分が自由報道協会を批判する記者会見を自由報道協会で行うなんてことも、さすがに想像していませんでした。 ■自由報道協会にサイエントロジーが登場  自由報道協会をざっくり説明すると、新聞やテレビによる記者クラブが官公庁等の記者会見などを独占しているのはおかしい、雑誌社やフリージャーナリストにも取材させろと主張して、自ら記者会見を開催する団体です。その目的はご立派なのですが、2012年4月、協会は自らが主催する記者会見で、カルト的な宗教団体の宣伝に加担してしまいました。精神医療を批判する4団体が名を連ねて、精神医療被害の実態報告や改善要求を披露した会見で、うち1団体が、宗教団体「サイエントロジー」の関連団体「市民の人権擁護の会」だったのです。  サイエントロジーは、トム・クルーズやジョン・トラボルタなどハリウッド・スターの信者を抱えていることで知られていますが、高額なセミナー料金などが原因で、日本も含めてさまざまな国で問題視されている宗教団体です。教義の一環として、精神医学、特に精神安定剤等の薬の使用を否定しており、「市民の人権擁護の会」はサイエントロジーの教えを広め実践するために教祖ロン・ハバードが創設したフロント組織といえる存在です。  「市民の人権擁護の会」は、自由報道協会主催の記者会見に登場した際、サイエントロジーとの関係を明らかにはしませんでした。協会が事前告知した会見概要等にも、その旨は書かれていません。さらに、ジャーナリスト・岩上安身氏責任編集の「IWJ」なども、「市民の人権擁護の会」がサイエントロジーであることを伝えないまま、会見内容をネットで垂れ流しました。  カルトにも表現の自由がありますから、記者会見をやるのも自由です。しかし、自らの素性を明らかにせずに布教活動をするのは、宗教ステルスマーケティングです。ましてや、そんなものに「報道」だの「ジャーナリスト」だのを名乗る人々がまんまと乗せられるというのは、あまりに恥ずかしい出来事です。 ■自由報道協会いじり  そこで私は、やや日刊カルト新聞の記者たちや、サイエントロジー問題に詳しい紀藤正樹弁護士とともに、自由報道協会で記者会見を開くことにしたのです。もちろん、自由報道協会を批判する記者会見です。  協会に会見開催の依頼を送ると、難なく承認されました。自由報道協会を批判する記者会見を自由報道協会が主催する。なんと懐の深い協会でしょう。  ところが協会側は、私が申請したタイトル「“サイエントロジー記者会見”に関する記者会見」を「サイエントロジーに関する記者会見」に変更するよう求めてきた上、会見概要の説明文を無断で改ざん。協会の問題ではなく、サイエントロジーの問題だけを語る記者会見であるかのように一般告知されてしまいました。  協会は、素性を明らかにしないカルト的な団体の会見情報はそのまま掲載するのに、会見の趣旨を正直に記載した我々の会見情報は、わざわざ違う趣旨に改ざんしてしまったのです。  こういう理不尽なリアクションがあると、よりいっそういじりがいが出てきます。 ■協会代表がルール無視
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 会見では、記者席に自由報道協会の上杉隆代表もいました。私たちがサイエントロジーの問題点や、自由報道協会がサイエントロジーの記者会見を開催したことの問題点、私たちの記者会見の内容について事実と違う告知を行ったことについて会見で語り、質疑の時間になりました。すると、上杉氏は、 「質問ではありませんが」 と前置きして、延々と自己弁護を始めました。そうかと思うと、私が発言している最中に遮りながら 「はい、いいですか? 今のご発言いいですか?」 などと不規則発言をします。  協会の記者会見には、いろいろ小うるさいルールがあります。たとえば会見者に質問する人は持論を展開するのではなく質問をしろとか、質問は1人1問だとか、会見者の発言を遮るなとか。  これらのルールはとても厳格に運用されています。2011年11月の小沢一郎氏の記者会見では、質問をした読売新聞の記者が、小沢氏の返答に納得いかなかったらしく食い下がり、小沢氏の発言を遮りながら何度も質問しようとしました。すると、上杉氏や前出の岩上さんらに取り囲まれ、口汚く罵倒され、その様子をネットで晒されるという仕打ちを受けました。  ところが私たちの記者会見では、このルールを代表の上杉氏自身が破りまくります。そして、自由報道協会の誰も、このルール違反を制止しようとしません。もちろん、上杉氏を取り囲んで口汚く罵り、吊るし上げる人もいませんでした。  自らの権利を主張し他者の行動を制限することには熱心で、自らのルール違反と他者の権利を守ることには無頓着。まさにカルトのような独善ぶり。  今回はカルトそのものをいじるのではなく、カルト的な団体に加担した自由報道協会をいじるという変則的な「いじり」でした。にもかかわらず、気分はすっかり「カルトいじり」です。 ■上杉隆氏の記者会見?  会見での上杉氏の主張の内容も、まるでカルト団体の人と会話しているかのような気分になれるほど、支離滅裂でした。 「自由報道協会の主催の会見の趣旨に対してのタイトルや文言については、自由報道協会に権限があります。主催者側に権限があるのであって、ゲストスピーカーである藤倉さんに文言の権限がありません」(上杉氏) 「であれば、サイエントロジーの記者会見を主催したことに対して、場を提供しただけとはいえない。編集権を持っているのであれば、編集したことに対する責任があります」(藤倉) 「編集権を持った瞬間から責任は発生しますよ。場を貸しただけにならないですよ。ホームページだって、場を貸しただけにはならない」(紀藤弁護士)  編集権というのは、雑誌等の編集部が表現の内容について他から干渉を受けない権利を指すもので、メディアの「表現の自由」を支える上でなくてはならないものです。しかし「編集権」には「編集責任」が伴います。  上杉氏はどうも、「編集権」は重要な事実を隠蔽して人々を誤解させても許されるという権利だと勘違いしているようです。  上杉氏の暴走は止まりません。 「この団体がサイエントロジーとウワサされていることは事前に知っておりました」 とまで言い出したのです。自由報道協会は、サイエントロジー会見の直後、私の取材に対して「サイエントロジーだとは知らなかった」とコメントしていました。なのに、代表者である上杉氏は知っていた。 「私は知ってました。ただ、他の人間が知ってたかどうかは知りません」(上杉氏)  それでは、会見者にサイエントロジーが混じっていることを代表者の上杉氏が知っていながら事務局等に教えず、そのまま会見を開催させてしまったということです。  上杉氏があまりにも不規則発言を繰り返すので、まるで「上杉隆記者会見」のようになってしまいました。おかげで、口を開けば開くほどドツボにハマる上杉氏を堪能することができました。  会見の最後の最後でも、上杉氏は 「質問がありましたので」 などと言って話し始めたりしていました。誰も上杉氏に質問なんかしていないのに。  上杉氏は、人間には聞こえない声を聞く能力も持っているようです。 ■今度は法輪功に加担  この記者会見から5カ月後の2012年10月。自由報道協会は、今度は法輪功の宣伝活動に利用されました。国際人権活動家を名乗るデービッド・キルガー氏による「中国の臓器移植事件について」という会見です。中国当局から弾圧されている法輪功の信者たちが、投獄され、移植用に臓器を奪われているというのです。    この会見を協会に持ち込んだのは、法輪功の関連団体である「大紀元」の広報担当者だったのですが、協会はこの会見と法輪功の関係に触れないまま一般に告知しました。実際の記者会見では、冒頭で司会者が「法輪功の支援団体である大紀元からの要請により開催」とアナウンスしましたが、大紀元は法輪功の支援団体ではなく、実質的にはほぼイコールに近い団体です。なぜって、大紀元を編集したり取材して記事を書いている人や路上で配布している人たちは法輪功信者ですから。  法輪功がカルトかどうかについては、とりあえず断定しないでおきます。彼らの主張がどこまで本当かも知りません。中国で自由に活動できなかったり人権を侵害されているのであれば気の毒に思いますし、法輪功問題に限らず中国は人権上、非常に問題がある国だと思います。  しかし、だからといって、「第三者による意見や報道」であるかのように偽って新聞(大紀元)を発行したり記者会見を行ったりする法輪功の手口が正しいのかというと、それはまた別問題。単なる正体隠しのプロパガンダです。まったく信用に値しません。 ■自由報道協会にご注意を  カルト団体を見て笑っている皆さんの中には、自分はカルトになんか騙されないと思っている人が多いのではないかと思います。確かに、カルトの滑稽さを笑い飛ばせる人は、比較的騙されにくいかもしれません。しかし正体を隠して「事実であれば深刻な問題」といえるテーマを使って宣伝活動をするカルトにも、絶対に騙されないと言い切れるでしょうか。そういった宣伝活動を、自由報道協会のような第三者団体が後押ししていても、絶対に騙されないと言い切れるでしょうか。そういう会見を取材した自称ジャーナリストが、無責任に会見内容を右から左に垂れ流していても、絶対に騙されないと言い切れるでしょうか。  この調子だと自由報道協会もそこに群がる「ジャーナリスト」たちも、今後またどんなカルトに利用されるか、わかったものではありません。みなさん、くれぐれもご注意を。  あと、自由報道協会での「発表モノ」を右から左に垂れ流してきた自称ジャーナリストの皆さん。それって、あなた方が批判している記者クラブメディアと、やっていることは変わりません。カルトに利用される云々以前に、もうちょっと考えてやったほうがいいと思いますよ。 「カルトなニッポン見聞録」過去記事はこちらから ●ふじくら・よしろう 1974年生まれ。東京出身。0型の乙女座。宗教やスピリチュアル団体をめぐる「カルト問題」を取材するフリーライター。ニュースサイト「やや日刊カルト新聞(http://dailycult.blogspot.jp/)」主筆。著書に『「カルト宗教」取材したらこうだった』(宝島社新書)。

いつもヘラヘラしていた変なヤツ『横道世之介』和製『フォレスト・ガンプ』を思わせる青春回顧録

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主人公たちが人生のスタートラインに立つまでの1年間を描いた『横道世之介』。
高良健吾と吉高由里子の『蛇にピアス』(08)コンビが息の合った芝居を見せている。
 高良健吾&吉高由里子主演の『横道世之介』は吉田修一の同名小説の映画化だが、筆者は学生時代に“世之介”に逢ったことがある。高良健吾ほどの二枚目ではなかったが、九州出身の彼はお調子者で、いつも能天気で、宴会にひょっこり現われては場をさんざん盛り上げて去っていった。その後、彼は役者兼お笑い芸人となり、TVドラマや映画に脇役でちょこちょこ出るようになった。TVの画面やスクリーンの片隅に彼を見つけると「相変わらず、バカなことやってるなぁ」と無性にうれしくなった。多分、『横道世之介』を観た人のほとんどが、「あっ、オレもこいつに逢ったことあるよ」と思うだろう。一緒になってバカやっていた懐かしい友達、それが横道世之介だ。  横道世之介(高良健吾)はごくごく平凡な若者。大学進学のために長崎から上京し、西武線沿線の1Kタイプの安アパートでひとり暮らしを始めた。入学式でたまたま席が隣だった倉持一平(池松壮亮)が勧誘されていたサンバサークルに、クラスメイトの阿久津唯(朝倉あき)と成り行き上、一緒に入会することに。時代は1980年代。バブルに向かう東京を舞台に、地方出身者ならではの純朴さと図々しさを併せ持った世之介のサンバカーニバルのようなニギニギしい大学生活が幕を開ける。サークルの先輩の紹介で高級ホテルでバイトを始め、『ティファニーで朝食を』(61)のホリー・ゴライトリーみたいな正体不明の美女・千春さん(伊藤歩)に片想いする。その一方、同級生の加藤(綾野剛)と通う自動車教習所の女の子たちとちゃっかりWデートする。そこで知り合ったお嬢さま育ちの祥子(吉高由里子)は世之介の気取らない性格をすっかり気に入り、夏休みに世之介の実家まで付いて来てくる。大学の講義に出る暇もないくらい、世之介の1年間がアララッという間に過ぎ去っていく。
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地方から上京したばかりの世之介(高良健吾)はミステリアスな美女・千春さん(伊藤歩)と遭遇。
東京の美人偏差値の高さに驚く。
 流れに身を任せて生きる平凡な世之介だが、『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94)の主人公ガンプをどこか彷彿させる。ガンプはベトナム戦争や卓球世界選手権を経験し、ケネディ大統領やジョン・レノンら歴史上の著名人たちと次々に遭遇するが、世之介が遭遇するのはもっと身近な人たち。でも、そんな普通な人たちの人生が大きく変わる瞬間に世之介は立ち会うことになる。大学に入って最初に知り合った倉持は早々に大学を去ることになるが、彼が社会人としてスタートを切る記念すべき新居への引っ越しを手伝う。祥子とは故郷・長崎の夜の浜辺でいいムードになるが、初キスを決めようとした矢先にボートピープルの集団が上陸してくる。箱入り娘だった祥子にとって、この一件は衝撃だった。お金持ちのオヤジたちを転がしていた千春さんは、年下の世之介に真っすぐに慕われ、自分の中に意外と気のいいお姉さん気質の部分があることに気づく。世之介本人はまったく自覚がないが、倉持も祥子も千春さんも世之介と出会ったことで確実に人生が変わった。だから、世之介のことを思い出す度に、みんな胸の底から心がキューンとなってしまう。  本作を撮ったのは『このすばらしきせかい』(06)、『南極料理人』(09)で抜群のコメディセンスを披露した若手の沖田修一監督。1977年生まれの沖田監督は1980年代という時代性に強い思い入れはなかったものの、原作を読んで世之介のキャラクターに惹かれたそうだ。沖田監督いわく、「18~19歳の頃って、大学に進学してどこかのサークルに入って、誰か好きになって『ヤベー』みたいな感じで1年間が過ぎてしまうと思うんですよ(笑)。でも、そんな時間の過ごし方の中で、その後の人生が決まっていく。それぞれ人生のスタートラインに立つことになる。『横道世之介』ではそれぞれのキャラクターたちが16年後に自分の人生のスタートラインを振り返り、一緒にいた世之介のことを思い出す。世之介は確かにそこにいたんだと。何者でもない世之介の存在が、とても意味のあることのように思えるんですよね」。
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夏休みに世之介が実家に帰省すると、なぜか祥子(吉高由里子)が付いてきた。
笑い上戸の祥子は世之介家族と妙に打ち解けてしまう。
 コメディを得意とする沖田監督らしいシーンがある。夏休み以降、いろいろあった世之介と祥子だが、世之介は祥子の両親にあいさつを済ませ、晴れて正式に交際することに。お正月、祥子が足を骨折して入院したことを知ると実家に帰省していた世之介はダッシュで祥子の入院先へと向かう。怪我をしたことを知らせなかった祥子を世之介は叱る。「オレたち付き合っているんだろう? もっと心配させてよ」。この言葉に感銘した祥子は「これからはお互いを下の名前で呼び捨てしあうことにしましょう」と提案する。病室の中で「世之介!」「祥子!」「世之介!!」「祥子!!」と互いの名前を連呼しあう2人。キスシーンでもセックスシーンでもない、とてもシンプルな愛の交歓シーンだ。病室の片隅でずっとポーカーフェイスで見守っていた祥子の家のお手伝いさん(広岡由里子)は、この様子を見てボロボロと泣く。お手伝いさんは知っている。2人がようやく本当の恋人同士になれたことを。そして、2人の恋愛は今が最も美しく、この時間はもう二度と戻ってこないことも。  ブラックコメディ『生きているものはいないのか』(11)の前田司郎が脚本を手掛けた本作は、早い段階から各登場キャラクターたちの16年後の姿が描かれ、世之介が思い出の中の人物であることが印象づけられている。16年の間、世の中はいろんなことが起きた。バブル景気はすぐに弾け、阪神大震災とオウム事件が立て続けに起きた。ノストラダムスの大予言は外れたけど、9.11テロのニュース映像に言葉を失った……。オオオッという間の歳月だった。倉持は今も童顔のままだが、阿久津唯との間に産まれた女の子はすっかり反抗期で手を焼いている。千春さんは怪しげな仕事から足を洗い、FM番組のパーソナリティーとして若いリスナーたちのお悩み相談に乗っている。お嬢さまだった祥子は海外留学を経験後、両親が驚くような職業を選択した。日々の生活や仕事に追われて、みんなちょっと疲れ気味。世の中もずいぶん変わってしまった。でも、たまに世之介のヘラヘラ笑っている顔を思い浮かべると、世之介と一緒になってバカやっていた、世間知らずでガムシャラだった頃の自分を思い出すことができる。  映画の中の世之介はとってもかっこいいエンディングを迎えるが、筆者の知っている“世之介”はバイト先でケンカ騒ぎとなり、打ち所が悪くてあっけなくあの世へ旅立ってしまった。お通夜の会場に行くと、先輩芸人や芸能関係者たちからの献花が溢れていて、まるでこれから彼のリサイタルショーでも始まるかのような賑わいだった。お調子者でおっちょこちょいだったけど、最後の最後まで楽しいヤツだった。思い出の中で彼はずっと笑い続けている。 (文=長野辰次) yokomichi4.jpg 『横道世之介』 原作/吉田修一 脚本/前田司郎 撮影/近藤龍人 監督・脚本/沖田修一 音楽/高田漣 出演/高良健吾、吉高由里子、池松壮亮、伊藤歩、綾野剛、朝倉あき、黒川芽以、柄本佑、佐津川愛美、堀内敬子、大水洋介、田中こなつ、江口のりこ、眞島秀和、ムロツヨシ、黒川大輔、渋川清彦、広岡由里子、井浦新、國村隼、きたろう、余貴美子  配給/ショウゲート 2月23日(土)より新宿ピカデリーほかロードショー  (c)2013『横道世之介』製作委員会  <http://yonosuke-movie.com> ●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX [第210回]奥西死刑囚は“村社会”を守るための生贄にされた!? 名張毒ぶどう酒事件の闇に迫る再現ドラマ『約束』 [第209回]9.11テロの首謀者ビンラディン抹殺作戦の全貌! アメリカの夜明けは遠く『ゼロ・ダーク・サーティ』 [第208回]チェルノブイリ“立ち入り制限区域”で撮影敢行! オルガ・キュリレンコ主演の社会派作品『故郷よ』 [第207回]“明るい不登校児”のガラパゴスな団地ライフ! 中村義洋監督の箱庭映画『みなさん、さようなら』 [第206回]いつまでもバカやって、尻を追っかけていたい! ぬいぐるみの『テッド』は“永遠のエロ中学生” [第205回]石原慎太郎原作の異色ミステリー『青木ヶ原』ままならない人生の中で出会った恋人たちの行方 [第204回]陶酔と記憶の向こう岸にある世界に3Dで迫る! 松江哲明監督の『フラッシュバックメモリーズ』 [第203回]あの低視聴率ドラマ『鈴木先生』が映画版に! “鈴木式教育メソッド”は世界を変えられるか? 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「週刊新潮」2013年2月21日号中吊り
注目記事1 「中国人9割は『日本と戦争』『東京空爆』」(「週刊新潮」2月21日号) 「中国からの『宣戦布告』」(「週刊文春」2月21日号) 「中国『宣戦布告なき開戦』の一部始終」(「週刊ポスト」3月1日号) 「『狙いは首都・東京』習近平の中国は本気だ」(「週刊現代」3月2日号) 注目記事2 「北朝鮮『国連脱退』へ」(「週刊現代」3月2日号) 注目記事3 「学習院中高出身のネコ男を新聞・テレビに『売った』警視庁」(「週刊現代」3月2日号) 注目記事4 「告発された『高知県警』組織的隠蔽工作」(「週刊新潮」2月21日号) 注目記事5 「本当は同僚も知らなかった 人気女子アナの年収」(「週刊ポスト」3月1日号)  まるで日中戦争が勃発したかのような週刊誌のタイトルが並んでいるが、それについては後で触れる。  性懲りもなくポストは小沢一郎をインタビューしているが、終わってしまった男の愚痴でしかないと思わざるをえない。  唯一読めたのは安倍晋三総理について触れたこの部分。 「──安倍(晋三首相)は、今は自信満々にアベノミクスと呼ばれる政策で予算をバラ撒いている。 小沢 安倍さんは総理大臣に2度なったんだから幸運といえば幸運だけれども、内外に問題を抱えて、非常にしんどい立場だと思います。よっぽど心してやらないと、そんな楽な政権運営にはならない気がします。  アベノミクスは本質的に、昔の自民党と同じやり方なんです。一つは最気が悪くなったから公共事業をやる。もう一つは、小泉・竹中路線も同じたったけれど経済全体のパイを大きくすれば国民の所得レベルも上がるという考え方です。けれども、『小泉改革』でわかったように、パイが大きくなっても、国民所得は下がる一方です。だから格差はどんどん拡大した。アベノミクスは、そうした二重の過ちを再び犯しているんじゃないかと思います。加えて、官僚支配の弊害がますます強く出てくるはずです。それがやっぱり大間題だと思います」  現代お得意の外性器シリーズ、今週は「『私の外性器を見てほしい』自画撮り公開する20代女子たち」。飽きずにやる根性がすごい!  ネットで「自画撮り女子」と検索すれば出てくるとあるので、やってみたらあるある。1日1万枚が投稿されるというのだ。  座談会に出席している26歳のリナが、自画撮りをする本音をこう語っている。 「いつまでも美しくいるために、私たちは大勢の人の目に、あえて裸や性器を晒すんです」  こちとらそうですかと頷くしかないね。  注目記事の最初はポストの「女子アナの年収」の記事。一部のスポーツ紙がフジテレビの人気女子アナ加藤綾子(27)について、こんなことを書いたという。 「入社5年目のカトパンが大出世して、6年目のショーパンの上司になるらしい」  フジの最年少の管理職になり、現在の年収1,700万円が一気に3,000万円になるというのだ。  だがこれがまったくのデタラメで、年収も1,000万円か1,200万円程度だと、フジの現役アナウンサーに語らせている。  それでもフジの給料はいいと思うが、端が羨むほどではないというのだ。  悲惨なのは日テレの女子アナで、看板アナの石田エレーヌ(30)でも約900万円程度ではないかと推定している。  TBSも低くて、人気ナンバーワンの田中みな実(26)や枡田絵理奈(27)でも年収900万円がやっとだそうだ。  NHKはどうかというと、2月12日に経営陣が抜本的な給与制度の改革案をぶちあげ、基本賃金の10%カットや各種手当の廃止、勤務地によって給与を引き下げるというのだ。  給与水準は民放の7~8割程度で、昨年の紅白歌合戦で司会を務め課長待遇の有働由美子アナ(43)で1,300万円程度ではないかという。  結婚式などの司会が副業としておいしかったのだが、フジテレビやテレ朝などは、副業がやりにくく、局として仕事を受けるので個人へのバックはないようだ。  それではみんながフリーになるのではと心配になるが、フリーで成功を収めるのもほんの一握りで、独立も茨の道なんだそうだ。女子アナもつらいのですな。  新潮と現代が警察批判をしている。まずは新潮の高知県警に組織ぐるみの隠蔽工作があったのではないかと告発している記事から。  軽犯罪法違反で起訴された小松満裕(63)被告の罪状は、加藤晃久(50)の悪口を大声で言ったためだというのだが、そんなことで起訴するのはおかしいと、元最高検検事の土本武司筑波大学名誉教授がいっている。  実は、その加藤なる人物は高知県警本部長で、小松被告は7年前に起きたある事件を告発していたのだ。  2006年3月3日、仁淀川町立仁淀中学校のスクールバスが駐車場から国道に出た際、右側から高知県警交通機動隊の白バイが衝突し、死亡した。白バイ隊員はそのとき時速60キロで走行しており、すべての過失は運転手にあると認定された。  しかし、バスの運転手は一貫してバスは停止していたと主張し、バスに乗っていた生徒や教師、バスのすぐ後ろにいた校長などもそう証言している。  さらに白バイの速度は60キロどころではなかったとも証言しているのだ。  だが高知地裁は現場検証の申請も最後まで無視し、最大の証拠として認定されたスリップ痕の写真についても、科学的な検証をまったく行わないまま判決を下し、確定してしまった。  バスの運転手は10年10月に高知地裁に再審請求し、弁護団は専門家に調べてもらってスリップ痕写真が捏造であったことを突き止めている。  小松被告は、この事件を高知県警によるでっち上げだと以前から告発していたので、取るに足らないことで起訴されてしまったというのである。  検察や警察がぐるになってかかれば無実の人間を有罪にすることなど容易いことは、これまでいくつも事例がある。  新潮は以前にもこの事件の判決を取りあげ「おかしい」と詳報している。  これからも再審請求の行方や小松被告の裁判など、目が離せない。  現代は「PCなりすまし事件」で逮捕された片山祐輔容疑者について、警察が事前に犯人情報をメディアにリークしたのはおかしいと難じている。  全国紙社会部記者がこう話す。 「逮捕2日前には捜査関係者が各メディアに容疑者の素性や住所などをリークしていました。逮捕前に捜査情報がここまで漏れてくることはありえませんから、極めて異例です。逮捕直前の未明に自宅前にメディアを集合させることなどは、常軌を逸していますよ。連行する際には、事前に『(容疑者の顔を)撮らせるから』と約束し、警視庁の広報官がカメラマンたちに『撮れたか?』と確認をしている始末です。これでは警察によるメディアのコントロールと言われても仕方ありません」  たしかに逮捕時の映像が撮られ、容疑者の顔を隠さず、カメラに撮らせていたのには違和感を感じたが、そういうことだったのか。  4名の冤罪被害者を生んだことで警察も焦っていたのだろうが、まだ真犯人と決まったわけでもないのに住所、氏名をリークし、顔を晒すのは明らかに行き過ぎである。  メディア側も多くの冤罪者を生んだことへの反省もなく、警察組織に取り込まれ、警察の広報機関と堕していることへの疑問もない。  事件へのもう一つの視点を指摘した、いい特集である。  ポストでカレル・ヴァン・ウォルフレン・アムステルダム大学名誉教授とマーティン・ファクラー・ニューヨーク・タイムズ東京支局長が安倍政権について対談しているが、そこでウォルフレン教授がこんなことをいっている。 「ウォルフレン 私はそのシステムを打破する鍵を握っているのは『市民とメディア』だと思います。これまで日本では、市民による真の大きな反メディア・キャンペーンは起きていませんね。  私は、日本の改革はそれによって起きるのではないかと期待しています。メディアは閉塞的な日本という現状を生み出すその片棒を担いでいないか? ただ習慣的に政治家を批判し、政局だけを報じていないか? 新聞は国民を導くガイド役を放棄しているのではないか? と具体的な例示を持ってキャンペーンする。そうしたことが起きれば、有能なジャーナリストも現われ、物事を変えていく力となりうる。メディアが変わらなければ、投票に行かなかったけれど改革を求めている人たちを動かすことはできません」  マスメディアが信用されない時代にこそ、小メディアが活躍できる余地があるのだ。がんばれ週刊誌。  注目記事の2位は現代の記事。かって日本が満州国承認を受けられなかったことで国際連盟を脱退し、これを機に戦争へと突き進んだ道を、北朝鮮も国連がイラン並みの非難決議を決めたら、同じ道を進むかもしれないというのだ。  この中で読み所は中国共産党幹部へのインタビューである。  1月22日に国連安保理で北朝鮮への5度目の非難決議を採択したが、そのとき中国は賛成に回った。  今度の核実験をどう見ているのかという問いに、こう答えている。 「習近平総書記の心情を察して言えば、『金正恩よ、もう許さないから覚悟せよ!』ということだ。  核実験をした前日夜に、北朝鮮から『明日、実行する』と、ぶっきらぼうな連絡が入った。『中国は強く反対する』と告げたところ、『今回は前日に連絡したのだから、わが国の誠意をありがたく思うべきだ』と言ってきた。こんな非礼な国が、どこにあるか?」  さらに習近平が金正恩に冷めている理由をこう述べている。 「考えてもみるがいい。わが国は北朝鮮に対して、食糧、重油、肥料を毎年大量に援助し続けている。それなのに、わが国が援助した食糧を朝鮮人民軍が喰い、わが国が援助した重油で朝鮮人民軍が核兵器を作っている。そしていくら警告しても、耳を貸そうともしない。こんな『流氓(リウマン)国家』(ヤクザ国家)を、なぜこれ以上支援し続けなくてはいけないのだ?」  今週の注目記事の1位には、あたかも日中が戦争を始めたのかと見紛うばかりのタイトルが踊る各誌の特集を選んだ。  安倍政権は大政翼賛政治だと批判しているはずのメディアが、こと中国や韓国のことになると無批判に相手国を非難し、中国撃つべしと挙って反中を掲げて思考停止してしまうのは、今に始まったことではないが、辟易する。  新潮の以下の発言が週刊誌全体の空気をよく表している。 「戦争が始まれば、東京を空爆することを考えなければならない」  これは羅援という人民解放軍少将の発言だという。驚くべき発言ではあるが、新潮は、中国人の9割が日本との戦争を望んでいるという驚くべきアンケートがあると書いている。  『環球時報』という人民日報系の新聞が「尖閣空域で巡視活動を行う中国機に対し、日本の戦闘機が射撃を行うと思うか」というアンケートを実施した。  3万人ほどが回答し、その9割近くが「日本は開戦への第一弾を発砲するだろう」と答えたというのである。  さらにメディアに解放軍の幹部たちが登場して「我々は瞬間的に日本の戦闘機F15を撃墜する力を持ち、開戦から30分で日本を制圧し、始末することができる」という過激な発言を繰り返しているというのだ。  先の羅援人民解放軍少将の発言もその一つだが、この人物は習近平の小さい頃からの友人で、「彼の発言は、習総書記の意向を汲んだものとの可能性が捨てきれない」(矢板明夫産経新聞中国総局特派員)という見方もあるようだ。  もし日中戦かわばどうなるかという特集も多い。大方の見方は日本有利と見ているが、中国が最終兵器を持ち出してきた場合は、すべてが水泡に帰す恐れもあると武貞秀士延世大学教授は新潮でこう語っている。 「中国の軍事力で危惧すべき点は、中国が東風21などの中距離弾道ミサイルを東京や大阪に向けて発射、それが着弾した場合、それらの都市は瞬時に焦土と化します」  ここまでいけば間違いなく第3時世界大戦の始まりだ。いくら中国内部に好戦的な空気が横溢しているからといって、ここまでやるとはとうてい思えない。  それよりも目下の最大の危機は北朝鮮である。日米関係も大事だが、北朝鮮を押さえつけるためにはどうしても中国の力が必要なのだ。  それなのに安倍総理は中国との関係改善の糸口さえ見つけられないでいるではないか。今メディアがやるべきは日中関係をさらに悪くする方向へ世論を煽ることではなく、安倍に「日中関係改善を最重要課題とせよ」と諭すことではないのか。  海上自衛隊の護衛艦「ゆうだち」がレーダー照射(ロックオン)されたのは1月30日である。  ロックオンはミサイルを撃ち込まれても不思議ではない危険な行為だそうで、文春で作家の麻生幾が、1月19日に尖閣諸島から北へ約百数十キロの海域で起きた、海上自衛隊の海上哨戒用ヘリコプター「SH-60K」に対する、中国のフリーゲート艦「ジャンカイ1級」からの射撃管制レーダー照射の模様を緊迫感のある文章で描いている。 「神経をかき乱す音が、海上哨戒用のヘリコプターSH-60Kの狭い機内に鳴り響いた。 “強烈に耳障りな音”を聴いた機長ほか三名の搭乗員たちは、その音が意味することをすぐに悟った。  SH-60Kをターゲットにして向かってくるミサイルが自ら放つ終末誘導レーダーか、軍艦が射撃を行うためのレーダーか、そのどちらかを探知したのだ。(中略) “強烈に耳障りな音”は止むことはなかった。しかも回避行動を取りながらその海域を離脱するSH-60Kの背後へも、フリーゲート艦は十分近くもしつこく照射し続けたのである。 “強烈に耳障りな音”を十分近くも聞き続けたヘリコプター搭乗員の精神状態はいかばかりであったか──『至急報』を受けた海上自衛隊幹部は、ゾッとする想いに襲われた」  週刊ポストは、こうしたレーダー照射などの危険な中国側の行為は頻発していたと報じている。  取材で明らかになったのは2010年4月8日に「中国艦艇の艦載ヘリが護衛艦『すずなみ』に接近飛行」。4月13日には「P-3C哨戒機が中国艦艇から速射砲の照準を向けられる」など、1月の2件を入れて8件あるという。  こうした人民解放軍の一触即発の危険な行為は、習近平総書記がまだ軍を完全に掌握できていないための「軍の暴走」だと捉える見方が多いようだが、いつ現場で小競り合いが起きないとも限らない。  日本人は後先を考えず短慮に物事を進める気質が強くある。そうした空気が大きくならないようにするのも報道する側の責任であるはずだ。中国側の好戦的な雰囲気より、日本の中の「中国撃つべし」とい雰囲気の広がりのほうが心配である。 (文=元木昌彦)
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撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか