宗教、洗脳、自己啓発セミナー、悪徳商法……身近に潜むニッポンのカルトな風景に「やや日刊カルト新聞」の藤倉善郎がゆる~く切り込む! ヨハン教会連合という韓国系のキリスト教団があります。本部は東京・新宿区にあり、本部がある教会「ヨハン早稲田キリスト教会」という名前でよく知られています。全国に教会を持ち、各教会は所在地名を冠して「ヨハン○○キリスト教会」と名乗っています。一般的にはあまり有名な宗教団体とはいえないのですが、団体名を隠して大学構内で勧誘活動をすることから、全国の大学では統一教会などと並んで「5大キャンパス・カルト」に数えられる、悪名高い教団です。さて、偽装勧誘をするカルト団体の信者を、カルト問題を考えるシンポジウムに逆勧誘してやったら、どうなるのでしょうか? ■大学関係者も頭を悩ます ヨハン教会は、同じく新宿区にある淀橋教会の韓国人牧師と信者が独立して設立したものです。現在、日本人に対しても勧誘活動を行うほか、日本に来た韓国人留学生などにも勧誘を行っています。 特に問題視されているのは、大学生に対する勧誘です。ヨハン教会の場合、大学内でヨハン教会であることを明示せずにゴスペルコンサートなどを開催して学生を集め、ビラを配って教会のイベントに誘導して勧誘するという手法が問題視されています。また、こうした学内勧誘の際に大学の教室等を利用することもあります。その際、ヨハン教会であることを隠して大学に教室使用を申請したり、部外者による学内イベント開催を禁じている大学において、学生ではない教会関係者を動員してイベントを行ったり。そもそも教室等の利用申請すらもせずに無断で乗り込んできてイベントを行うこともあります。 「あるときは、学生からの通報で、彼らが学内で無許可のコンサートを行っているとわかり、大学職員が現場に駆けつけましたが、すでに逃げた後。学生ではない人間もいたようなので、完全な不法侵入ではないでしょうか。最近は、“ゴスペル”と称してこういうことをやるのはヨハン教会だと大学側にバレバレであることが彼らもわかっているようで、“ゴスペル”という言葉を使わずに音楽演奏などをしてビラを配っています」(ある大学の関係者) 学内サークルなら、代表者の学生でも呼び出して注意することもできますが、部外者が大学に乱入してゲリラ的に“やり逃げ”されると、大学としてもなかなか捕捉しにくいようです。 ■偽装勧誘カルトを勧誘してみた カルト問題に取り組む弁護士やカウンセラー、宗教者や研究者でつくる「日本脱カルト協会(JSCPR)」という団体があります。この団体でも、大学におけるカルト問題は問題視されており、2012年6月には岡山で同協会主催の公開講座「大学でカルトに入った私たち」が開催されました。大学生時代にカルトに入信した経験を持つ脱会者たちが自らの体験を語る、というものです。 実はこの公開講座の会場から徒歩5分ほどのところに、ヨハン教会の支部である「ヨハン岡山キリスト教会」がありました。同教会もまた、地元岡山の大学で団体名を明示しない勧誘活動を行っています。 そんな団体の拠点のすぐそばで日本脱カルト協会が「キャンパス・カルト」に関する公開講座を行うとは、まさに神のお導き。ヨハン教会の関係者を公開講座に勧誘せよ、との啓示だと考えた私は、公開講座が始まる前にヨハン岡山キリスト教会に行ってみました。代表者は不在とのことで、女性信者が対応してくれました。 ──今日これから、大学でのカルト問題をテーマにした公開講座があるのですが、全国の大学で問題視されている団体としてコメントください。 「ぶしつけですね。私たちは本当の聖書の教えを伝える教会で、カルトではありません」 ──ぶしつけですいません。たまたま会場の近くに教会があったので、もののついでに寄りました。教えが本当かどうかはどうでもいいのですが、団体名を名乗らずに大学生を勧誘したり大学に無届けで教室を使って演奏をしたりしていて、全国の大学で問題視されています。 「私たちは、教会であること、クリスチャンであることはちゃんと言っています」 ──ヨハン教会だと、きちんと名乗っていますか? 「名乗っています。チラシにもきちんと書いています」 後で岡山大学の関係者に確認したところ、信者のこの説明は大ウソでした。 「ゴスペルコンサートがあるとか、韓国料理を作るサークルだなどと言って学内で勧誘していて、ヨハン教会だとは名乗っていません。大学側が彼らの勧誘を見かけたら、すぐ追い出すようにしています」(岡山大学の関係者) それはそれとして、本題の勧誘です。 ──もしよかったら、これから公開講座があるので、それに来ていただければ大学のカルト問題がどういうものかわかると思います。 「代表はいま人と会いながら食事中なので、伝えておきます」 ■来てくれた! 日本脱カルト協会の公開講座では統一教会、摂理(MS教)、浄土真宗親鸞会の脱会者たちが、カルトの勧誘手口、カルト入信時代の活動、そこで得たものや失ったものなどについて、かなり具体的で率直な内容が語られました。いずれも正体を隠した勧誘によって入信した人々でした。 終了後、受付付近で知人たちに挨拶をしていたところ、2人組の女性が私に声をかけてきました。先ほどのヨハン岡山キリスト教会の女性信者と、岡山教会代表者の韓国人女性です。どうやら、私の勧誘に乗って本当に来てくれたようでした。 ──来てくださったんですね、ありがとうございます。 「いいイベントでした。最後は、宗教は必要だという結論でしたね」 公開講座では、フロアからの「宗教は必要か」という質問に対して、出演者が「自分には必要」「自分には必要ないが、必要とする人がいるのはいいと思う」と答えていました。いずれも「人による」という文脈なのですが、ヨハン教会の人たちは自分に都合のいい部分しか耳に入らなかったようです。 ──さっきヨハン岡山キリスト教会は団体名を名乗って勧誘していると言っていましたが、岡山大学の人にいま聞いたら、名乗ってないと言ってましたよ。 「そんなことないです。名乗っています」 ──ヨハン早稲田キリスト教会が、団体名を隠して勧誘していることも、私自身が直接取材で確認しています。 「東京(の早稲田教会)は人がたくさんいるので、個人がそういうことをしていても教会にはわからないです。それは個人の問題です」 ──個人であっても、ヨハンに人を誘っているわけですよね。ヨハン教会は、信者の指導もできない無責任な教会だということになりますが。 「ただ、私たちは本当のキリスト教を広めるために活動しているので、カルトとは違います」 問題は、「本当のキリスト教」であるかどうかではありません。正体を隠して相手を騙していることが問題なのです。偽装勧誘をするのが「本当のキリスト教」なのであれば、むしろキリスト教はまるごとカルトだという話になってしまうのですが。 ■すんごい抗議が来た とにもかくにも、大学生を偽装勧誘するカルト団体の人を、こちらが勧誘することに成功しました。というわけで、私は「やや日刊カルト新聞」で「本紙記者らがヨハン教会信者の勧誘に成功!」という記事を書いて掲載しました。 記事を載せてしばらくたってから、ヨハン岡山キリスト教会の代表者が、すごい剣幕で私に電話をかけてきました。 「なぜ勧誘に成功したなんて、まるであなた方が私たちに勝利したかのような記事を書くんですか! やめてください!」 ──勧誘に成功したのは事実ですし。別に勝利したなんて書いてませんが。 「私たちは自分の意思でシンポジウムに行ったのです。あなたから誘われて、それで自分の意思で行きました」 ──いやだから、僕に誘われて来たんだから勧誘されたということでしょう。 どうもヨハン教会の人たちにとって「勧誘」とは相手の意思に反して行うものであり、勧誘に成功するというのは相手に「勝利」することのようです。日頃の彼らが、どういう姿勢で勧誘活動をしているのか、よくわかります。 「とにかく、今後こういうことのないように気をつけてください!」 ──記事にはなんの問題もないので、今後も特に何も気をつける気はありません。これからも同じように、あなた方のことを記事にしたいです。 「どうしてですか! おかしいです! 私たちはただイエスの教えを伝えているだけで………」 とにかくもう話が通じない上に、狂ったような金切り声でまくし立ててきます。面倒くさくなって、こちらから一方的に電話を切りました。 また何か機会があったら、ヨハン教会の人を勧誘しにいこうと思います。 ◆「カルトなニッポン見聞録」過去記事はこちらから ●ふじくら・よしろう 1974年生まれ。東京出身。0型の乙女座。宗教やスピリチュアル団体をめぐる「カルト問題」を取材するフリーライター。ニュースサイト「やや日刊カルト新聞(http://dailycult.blogspot.jp/)」主筆。著書に『「カルト宗教」取材したらこうだった』(宝島社新書)。ヨハン岡山教会
「06連載」タグアーカイブ
偽装勧誘する韓国系カルトの人を勧誘してみた
宗教、洗脳、自己啓発セミナー、悪徳商法……身近に潜むニッポンのカルトな風景に「やや日刊カルト新聞」の藤倉善郎がゆる~く切り込む! ヨハン教会連合という韓国系のキリスト教団があります。本部は東京・新宿区にあり、本部がある教会「ヨハン早稲田キリスト教会」という名前でよく知られています。全国に教会を持ち、各教会は所在地名を冠して「ヨハン○○キリスト教会」と名乗っています。一般的にはあまり有名な宗教団体とはいえないのですが、団体名を隠して大学構内で勧誘活動をすることから、全国の大学では統一教会などと並んで「5大キャンパス・カルト」に数えられる、悪名高い教団です。さて、偽装勧誘をするカルト団体の信者を、カルト問題を考えるシンポジウムに逆勧誘してやったら、どうなるのでしょうか? ■大学関係者も頭を悩ます ヨハン教会は、同じく新宿区にある淀橋教会の韓国人牧師と信者が独立して設立したものです。現在、日本人に対しても勧誘活動を行うほか、日本に来た韓国人留学生などにも勧誘を行っています。 特に問題視されているのは、大学生に対する勧誘です。ヨハン教会の場合、大学内でヨハン教会であることを明示せずにゴスペルコンサートなどを開催して学生を集め、ビラを配って教会のイベントに誘導して勧誘するという手法が問題視されています。また、こうした学内勧誘の際に大学の教室等を利用することもあります。その際、ヨハン教会であることを隠して大学に教室使用を申請したり、部外者による学内イベント開催を禁じている大学において、学生ではない教会関係者を動員してイベントを行ったり。そもそも教室等の利用申請すらもせずに無断で乗り込んできてイベントを行うこともあります。 「あるときは、学生からの通報で、彼らが学内で無許可のコンサートを行っているとわかり、大学職員が現場に駆けつけましたが、すでに逃げた後。学生ではない人間もいたようなので、完全な不法侵入ではないでしょうか。最近は、“ゴスペル”と称してこういうことをやるのはヨハン教会だと大学側にバレバレであることが彼らもわかっているようで、“ゴスペル”という言葉を使わずに音楽演奏などをしてビラを配っています」(ある大学の関係者) 学内サークルなら、代表者の学生でも呼び出して注意することもできますが、部外者が大学に乱入してゲリラ的に“やり逃げ”されると、大学としてもなかなか捕捉しにくいようです。 ■偽装勧誘カルトを勧誘してみた カルト問題に取り組む弁護士やカウンセラー、宗教者や研究者でつくる「日本脱カルト協会(JSCPR)」という団体があります。この団体でも、大学におけるカルト問題は問題視されており、2012年6月には岡山で同協会主催の公開講座「大学でカルトに入った私たち」が開催されました。大学生時代にカルトに入信した経験を持つ脱会者たちが自らの体験を語る、というものです。 実はこの公開講座の会場から徒歩5分ほどのところに、ヨハン教会の支部である「ヨハン岡山キリスト教会」がありました。同教会もまた、地元岡山の大学で団体名を明示しない勧誘活動を行っています。 そんな団体の拠点のすぐそばで日本脱カルト協会が「キャンパス・カルト」に関する公開講座を行うとは、まさに神のお導き。ヨハン教会の関係者を公開講座に勧誘せよ、との啓示だと考えた私は、公開講座が始まる前にヨハン岡山キリスト教会に行ってみました。代表者は不在とのことで、女性信者が対応してくれました。 ──今日これから、大学でのカルト問題をテーマにした公開講座があるのですが、全国の大学で問題視されている団体としてコメントください。 「ぶしつけですね。私たちは本当の聖書の教えを伝える教会で、カルトではありません」 ──ぶしつけですいません。たまたま会場の近くに教会があったので、もののついでに寄りました。教えが本当かどうかはどうでもいいのですが、団体名を名乗らずに大学生を勧誘したり大学に無届けで教室を使って演奏をしたりしていて、全国の大学で問題視されています。 「私たちは、教会であること、クリスチャンであることはちゃんと言っています」 ──ヨハン教会だと、きちんと名乗っていますか? 「名乗っています。チラシにもきちんと書いています」 後で岡山大学の関係者に確認したところ、信者のこの説明は大ウソでした。 「ゴスペルコンサートがあるとか、韓国料理を作るサークルだなどと言って学内で勧誘していて、ヨハン教会だとは名乗っていません。大学側が彼らの勧誘を見かけたら、すぐ追い出すようにしています」(岡山大学の関係者) それはそれとして、本題の勧誘です。 ──もしよかったら、これから公開講座があるので、それに来ていただければ大学のカルト問題がどういうものかわかると思います。 「代表はいま人と会いながら食事中なので、伝えておきます」 ■来てくれた! 日本脱カルト協会の公開講座では統一教会、摂理(MS教)、浄土真宗親鸞会の脱会者たちが、カルトの勧誘手口、カルト入信時代の活動、そこで得たものや失ったものなどについて、かなり具体的で率直な内容が語られました。いずれも正体を隠した勧誘によって入信した人々でした。 終了後、受付付近で知人たちに挨拶をしていたところ、2人組の女性が私に声をかけてきました。先ほどのヨハン岡山キリスト教会の女性信者と、岡山教会代表者の韓国人女性です。どうやら、私の勧誘に乗って本当に来てくれたようでした。 ──来てくださったんですね、ありがとうございます。 「いいイベントでした。最後は、宗教は必要だという結論でしたね」 公開講座では、フロアからの「宗教は必要か」という質問に対して、出演者が「自分には必要」「自分には必要ないが、必要とする人がいるのはいいと思う」と答えていました。いずれも「人による」という文脈なのですが、ヨハン教会の人たちは自分に都合のいい部分しか耳に入らなかったようです。 ──さっきヨハン岡山キリスト教会は団体名を名乗って勧誘していると言っていましたが、岡山大学の人にいま聞いたら、名乗ってないと言ってましたよ。 「そんなことないです。名乗っています」 ──ヨハン早稲田キリスト教会が、団体名を隠して勧誘していることも、私自身が直接取材で確認しています。 「東京(の早稲田教会)は人がたくさんいるので、個人がそういうことをしていても教会にはわからないです。それは個人の問題です」 ──個人であっても、ヨハンに人を誘っているわけですよね。ヨハン教会は、信者の指導もできない無責任な教会だということになりますが。 「ただ、私たちは本当のキリスト教を広めるために活動しているので、カルトとは違います」 問題は、「本当のキリスト教」であるかどうかではありません。正体を隠して相手を騙していることが問題なのです。偽装勧誘をするのが「本当のキリスト教」なのであれば、むしろキリスト教はまるごとカルトだという話になってしまうのですが。 ■すんごい抗議が来た とにもかくにも、大学生を偽装勧誘するカルト団体の人を、こちらが勧誘することに成功しました。というわけで、私は「やや日刊カルト新聞」で「本紙記者らがヨハン教会信者の勧誘に成功!」という記事を書いて掲載しました。 記事を載せてしばらくたってから、ヨハン岡山キリスト教会の代表者が、すごい剣幕で私に電話をかけてきました。 「なぜ勧誘に成功したなんて、まるであなた方が私たちに勝利したかのような記事を書くんですか! やめてください!」 ──勧誘に成功したのは事実ですし。別に勝利したなんて書いてませんが。 「私たちは自分の意思でシンポジウムに行ったのです。あなたから誘われて、それで自分の意思で行きました」 ──いやだから、僕に誘われて来たんだから勧誘されたということでしょう。 どうもヨハン教会の人たちにとって「勧誘」とは相手の意思に反して行うものであり、勧誘に成功するというのは相手に「勝利」することのようです。日頃の彼らが、どういう姿勢で勧誘活動をしているのか、よくわかります。 「とにかく、今後こういうことのないように気をつけてください!」 ──記事にはなんの問題もないので、今後も特に何も気をつける気はありません。これからも同じように、あなた方のことを記事にしたいです。 「どうしてですか! おかしいです! 私たちはただイエスの教えを伝えているだけで………」 とにかくもう話が通じない上に、狂ったような金切り声でまくし立ててきます。面倒くさくなって、こちらから一方的に電話を切りました。 また何か機会があったら、ヨハン教会の人を勧誘しにいこうと思います。 ◆「カルトなニッポン見聞録」過去記事はこちらから ●ふじくら・よしろう 1974年生まれ。東京出身。0型の乙女座。宗教やスピリチュアル団体をめぐる「カルト問題」を取材するフリーライター。ニュースサイト「やや日刊カルト新聞(http://dailycult.blogspot.jp/)」主筆。著書に『「カルト宗教」取材したらこうだった』(宝島社新書)。ヨハン岡山教会
偽装勧誘する韓国系カルトの人を勧誘してみた
宗教、洗脳、自己啓発セミナー、悪徳商法……身近に潜むニッポンのカルトな風景に「やや日刊カルト新聞」の藤倉善郎がゆる~く切り込む! ヨハン教会連合という韓国系のキリスト教団があります。本部は東京・新宿区にあり、本部がある教会「ヨハン早稲田キリスト教会」という名前でよく知られています。全国に教会を持ち、各教会は所在地名を冠して「ヨハン○○キリスト教会」と名乗っています。一般的にはあまり有名な宗教団体とはいえないのですが、団体名を隠して大学構内で勧誘活動をすることから、全国の大学では統一教会などと並んで「5大キャンパス・カルト」に数えられる、悪名高い教団です。さて、偽装勧誘をするカルト団体の信者を、カルト問題を考えるシンポジウムに逆勧誘してやったら、どうなるのでしょうか? ■大学関係者も頭を悩ます ヨハン教会は、同じく新宿区にある淀橋教会の韓国人牧師と信者が独立して設立したものです。現在、日本人に対しても勧誘活動を行うほか、日本に来た韓国人留学生などにも勧誘を行っています。 特に問題視されているのは、大学生に対する勧誘です。ヨハン教会の場合、大学内でヨハン教会であることを明示せずにゴスペルコンサートなどを開催して学生を集め、ビラを配って教会のイベントに誘導して勧誘するという手法が問題視されています。また、こうした学内勧誘の際に大学の教室等を利用することもあります。その際、ヨハン教会であることを隠して大学に教室使用を申請したり、部外者による学内イベント開催を禁じている大学において、学生ではない教会関係者を動員してイベントを行ったり。そもそも教室等の利用申請すらもせずに無断で乗り込んできてイベントを行うこともあります。 「あるときは、学生からの通報で、彼らが学内で無許可のコンサートを行っているとわかり、大学職員が現場に駆けつけましたが、すでに逃げた後。学生ではない人間もいたようなので、完全な不法侵入ではないでしょうか。最近は、“ゴスペル”と称してこういうことをやるのはヨハン教会だと大学側にバレバレであることが彼らもわかっているようで、“ゴスペル”という言葉を使わずに音楽演奏などをしてビラを配っています」(ある大学の関係者) 学内サークルなら、代表者の学生でも呼び出して注意することもできますが、部外者が大学に乱入してゲリラ的に“やり逃げ”されると、大学としてもなかなか捕捉しにくいようです。 ■偽装勧誘カルトを勧誘してみた カルト問題に取り組む弁護士やカウンセラー、宗教者や研究者でつくる「日本脱カルト協会(JSCPR)」という団体があります。この団体でも、大学におけるカルト問題は問題視されており、2012年6月には岡山で同協会主催の公開講座「大学でカルトに入った私たち」が開催されました。大学生時代にカルトに入信した経験を持つ脱会者たちが自らの体験を語る、というものです。 実はこの公開講座の会場から徒歩5分ほどのところに、ヨハン教会の支部である「ヨハン岡山キリスト教会」がありました。同教会もまた、地元岡山の大学で団体名を明示しない勧誘活動を行っています。 そんな団体の拠点のすぐそばで日本脱カルト協会が「キャンパス・カルト」に関する公開講座を行うとは、まさに神のお導き。ヨハン教会の関係者を公開講座に勧誘せよ、との啓示だと考えた私は、公開講座が始まる前にヨハン岡山キリスト教会に行ってみました。代表者は不在とのことで、女性信者が対応してくれました。 ──今日これから、大学でのカルト問題をテーマにした公開講座があるのですが、全国の大学で問題視されている団体としてコメントください。 「ぶしつけですね。私たちは本当の聖書の教えを伝える教会で、カルトではありません」 ──ぶしつけですいません。たまたま会場の近くに教会があったので、もののついでに寄りました。教えが本当かどうかはどうでもいいのですが、団体名を名乗らずに大学生を勧誘したり大学に無届けで教室を使って演奏をしたりしていて、全国の大学で問題視されています。 「私たちは、教会であること、クリスチャンであることはちゃんと言っています」 ──ヨハン教会だと、きちんと名乗っていますか? 「名乗っています。チラシにもきちんと書いています」 後で岡山大学の関係者に確認したところ、信者のこの説明は大ウソでした。 「ゴスペルコンサートがあるとか、韓国料理を作るサークルだなどと言って学内で勧誘していて、ヨハン教会だとは名乗っていません。大学側が彼らの勧誘を見かけたら、すぐ追い出すようにしています」(岡山大学の関係者) それはそれとして、本題の勧誘です。 ──もしよかったら、これから公開講座があるので、それに来ていただければ大学のカルト問題がどういうものかわかると思います。 「代表はいま人と会いながら食事中なので、伝えておきます」 ■来てくれた! 日本脱カルト協会の公開講座では統一教会、摂理(MS教)、浄土真宗親鸞会の脱会者たちが、カルトの勧誘手口、カルト入信時代の活動、そこで得たものや失ったものなどについて、かなり具体的で率直な内容が語られました。いずれも正体を隠した勧誘によって入信した人々でした。 終了後、受付付近で知人たちに挨拶をしていたところ、2人組の女性が私に声をかけてきました。先ほどのヨハン岡山キリスト教会の女性信者と、岡山教会代表者の韓国人女性です。どうやら、私の勧誘に乗って本当に来てくれたようでした。 ──来てくださったんですね、ありがとうございます。 「いいイベントでした。最後は、宗教は必要だという結論でしたね」 公開講座では、フロアからの「宗教は必要か」という質問に対して、出演者が「自分には必要」「自分には必要ないが、必要とする人がいるのはいいと思う」と答えていました。いずれも「人による」という文脈なのですが、ヨハン教会の人たちは自分に都合のいい部分しか耳に入らなかったようです。 ──さっきヨハン岡山キリスト教会は団体名を名乗って勧誘していると言っていましたが、岡山大学の人にいま聞いたら、名乗ってないと言ってましたよ。 「そんなことないです。名乗っています」 ──ヨハン早稲田キリスト教会が、団体名を隠して勧誘していることも、私自身が直接取材で確認しています。 「東京(の早稲田教会)は人がたくさんいるので、個人がそういうことをしていても教会にはわからないです。それは個人の問題です」 ──個人であっても、ヨハンに人を誘っているわけですよね。ヨハン教会は、信者の指導もできない無責任な教会だということになりますが。 「ただ、私たちは本当のキリスト教を広めるために活動しているので、カルトとは違います」 問題は、「本当のキリスト教」であるかどうかではありません。正体を隠して相手を騙していることが問題なのです。偽装勧誘をするのが「本当のキリスト教」なのであれば、むしろキリスト教はまるごとカルトだという話になってしまうのですが。 ■すんごい抗議が来た とにもかくにも、大学生を偽装勧誘するカルト団体の人を、こちらが勧誘することに成功しました。というわけで、私は「やや日刊カルト新聞」で「本紙記者らがヨハン教会信者の勧誘に成功!」という記事を書いて掲載しました。 記事を載せてしばらくたってから、ヨハン岡山キリスト教会の代表者が、すごい剣幕で私に電話をかけてきました。 「なぜ勧誘に成功したなんて、まるであなた方が私たちに勝利したかのような記事を書くんですか! やめてください!」 ──勧誘に成功したのは事実ですし。別に勝利したなんて書いてませんが。 「私たちは自分の意思でシンポジウムに行ったのです。あなたから誘われて、それで自分の意思で行きました」 ──いやだから、僕に誘われて来たんだから勧誘されたということでしょう。 どうもヨハン教会の人たちにとって「勧誘」とは相手の意思に反して行うものであり、勧誘に成功するというのは相手に「勝利」することのようです。日頃の彼らが、どういう姿勢で勧誘活動をしているのか、よくわかります。 「とにかく、今後こういうことのないように気をつけてください!」 ──記事にはなんの問題もないので、今後も特に何も気をつける気はありません。これからも同じように、あなた方のことを記事にしたいです。 「どうしてですか! おかしいです! 私たちはただイエスの教えを伝えているだけで………」 とにかくもう話が通じない上に、狂ったような金切り声でまくし立ててきます。面倒くさくなって、こちらから一方的に電話を切りました。 また何か機会があったら、ヨハン教会の人を勧誘しにいこうと思います。 ◆「カルトなニッポン見聞録」過去記事はこちらから ●ふじくら・よしろう 1974年生まれ。東京出身。0型の乙女座。宗教やスピリチュアル団体をめぐる「カルト問題」を取材するフリーライター。ニュースサイト「やや日刊カルト新聞(http://dailycult.blogspot.jp/)」主筆。著書に『「カルト宗教」取材したらこうだった』(宝島社新書)。ヨハン岡山教会
『日曜ゴールデン』打ち切り、『リンカーン』非難殺到……TBSのバラエティは死んだ!?(4月上旬の人気記事)
4月上旬の人気記事を紹介する、日刊サイゾー人気記事ランキング。今クールはTBSを中心に、高額の制作費をかけているにもかかわらず、ちっとも数字が取れないバラエティ番組のお粗末ぶりが話題になりました。それでは早速、ランキングを見ていきましょう!
第1位
「巨大お好み焼きは捨てられた!?」また食べ物で遊んだTBS『リンカーン』に批判殺到中
食べ物を粗末にしちゃいけないんだよ!
第2位
「キムタクもAKBも圏外!」“本当に人気のある”タレントランキングは大々的に報じられない……
ジャニーズで一番人気は相葉ちゃん!?
第3位
ビートたけしと石橋貴明のTBSバラエティ『日曜ゴールデン』が、ひっそりと打ち切られていた!
たけしに頭下げてお願いしたのにね。
第4位
「未成年飲酒の過去も……」剛力、武井に続く“新たなるゴリ押し”水原希子にバッシングが集中している
ゴリ押しはオスカーの特権じゃなかったのか。
第5位
最終回4.3%の“伝説”を作ってしまったフジテレビ『アイアンシェフ』とはなんだったのか
フジがいかに世の中の空気を読めていないかわかりました。
次点
自身の“熱血”モノマネにブチ切れた市原隼人に、周囲は「本物はもっとヒドイ……」の声
これだから熱血漢は……。
次々点
“完全に干されていた”女優・水野美紀が、昼ドラ初主演の座をゲットできたワケ
芸能界で頑張りたいなら賢い選択。
年中無休の62歳が大エース!? “地雷娘”が集まる、史上最悪のフーゾク店
今週の注目記事 「史上最悪のフーゾク店へようこそ」(「週刊ポスト」4月26日号) 「ついにミサイル発射! 狂気の金正恩『日本よ、死ね!』」(「週刊現代」4月27日号) 「『朝鮮人を殺せ!』新大久保“ヘイトスピーチ団体”って何者?」(「週刊文春」4月18日号) 「野口悠紀雄一橋名誉教授が警告する『最悪のシナリオ』の被害者」(「週刊新潮」4月18日号) 「市川海老蔵が心酔する謎の“手かざし占い師”」(「週刊文春」4月18日号) 眠い! 4日間連チャンでゴルフのメジャー「マスターズ・トーナメント」を朝4時頃から見ていたためである。アダム・スコットがアンヘル・カブレラ(アルゼンチン)をプレーオフで破って、オーストラリア勢として初めて優勝した。 石川遼も、最終日だけだが、自己ベストの68をマークした。惜しかったのはタイガー・ウッズだった。2日目のロングホールの第2打がナイスショット過ぎて直接ピンに当たり池ポチャ。その上、3日目の朝に、打ち直しのやり方にルール違反があったと通告され、2打罰が加算。2日目のロングホールはトリプルボギーになってしまったのだ。 ピンに当たっていなければバーディをとれていたはずだから、心中察するにあまりある。調子はよくなってきているから、残りのメジャーで勝てるかもしれないが、ちょっぴり後味の悪い大会になってしまった。 「自重堂」という会社の広告がこのところやけに目立つ。今週も現代とポストの表紙の裏(表二)に見開きで載っている。メガネをかけた鋭い眼光のオヤジさんが腕組みをしているだけの写真である。その会社の社訓だろうか「自重を胸に進取な心で」とある。 知らない企業だから調べてみた。広島県福山市にある日本を代表する作業服メーカーだそうである。ユニフォーム・メンズカジュアル・医療用白衣・セーフティスニーカーの企画・製造・販売をしていて、従業員は284名。中企業だろうが、勢いを感じさせる広告である。 今週はこれはという記事が少ないため、すべてを同列に紹介する。 まずは文春の市川海老蔵の記事。オセロ中島のように、占い師にすがる芸能人は多い。単に占ってもらうだけならいいが、洗脳され、心だけではなくカネまで自由にされるケースが多くなってきているようだが、海老蔵の場合はどうなのか。 渋谷区宇田川町のゲイバーに海老蔵が現れたのは、3月28日深夜のことだという。 「この日は、海老蔵ら当代の名だたる歌舞伎役者が一堂に会し、ファンのために銀座を練り歩く『お練り』が行われた翌日である。海老蔵が忙しい合間を縫ってお忍びで会いに行く占い師とは、いったい何者なのか。海老蔵の知人男性が声を潜めていう。『占い師のT子でしょう。T子といっても四十三歳のゲイで、もともとは新宿二丁目の人間。海老蔵とは六~七年の付き合いです。彼は彼女にかなりの頻度で占ってもらっていて、彼女自身も『彼はあたしの言うことは何でも聞くわよ』って自慢していました」(文春) 海老蔵が被害を受けた港区西麻布での暴行事件についても、周囲に次のように吹聴していたという。 「あの件も、あたしは一年から一年半前には分かってたの。その当時、彼のオーラを見たら『港区』『赤い服を着た人』『血だらけになりながら歩いてる』っていう映像がスコーンと出てきたの。『ああ、この子は赤い男に殴られるんだわ』って思った。それも彼には事前に『気をつけなさい』って伝えていたのよ。そうしたら結局、I・R(注・話の中では実名)にやられちゃった。Rは赤い服だったでしょう」 T子は元銀行員で妻子もいると、ゲイバーの店員が語っている。こうした人間を頼って占ってもらわなければ、海老蔵は自分のこれからに自信が持てないのだろうか。そこのところが心配ではあるが。 新潮で一橋大学の野口野口悠紀雄名誉教授氏が、アベノミクスで起きるかもしれない「最悪のシナリオ」を語っている。そこを引用してみよう。 「黒田さんは、日銀による国債購入を増やすことで、2年で消費者物価上昇率を2%に引き上げようとしていますが、とても無理です。 国債の購入で、資金供給量をこれまでの2倍の約270兆円に増やすと言っているわけですが、大事なのはお金を企業が借りたいと思うか否か。いくら国債の買い上げで日銀が銀行にお金を回しても、それは企業にまで行き届かなければ、景気は良くなりません。しかし、今の日本の企業に設備投資するマインドはなく、資金需要はない。結局、銀行にお金が留まってしまい、何も変わらない。 ユーロ危機などがあり、日本に資金が流入しましたが、いわば“国債バブル”。いつ国債価格が下落するか分かりません。これまで銀行は、国債の売却益で儲けていましたが、もし金利が上昇すると、売れば損する。したがって、銀行は国債を手放さずに償還期限まで保有し続け、金利を得ようとする可能性が考えられます。つまり、企業どころか、銀行にもお金が流れなくなる。その時、日銀はどうするか。禁じ手とされる“引き受け”に手を染めるかもしれません」 引き受けというのは、市場を介さず直接日銀が政府から国債を購入することだそうだ。そうなると、政府が財政支出を抑える必要がなくなり、支出が止めどなく増えてインフレが起きる。それを予想した投資家が海外に逃げ、国債が暴落し、円安で輸入物価が高騰して2%どころではない超インフレになる危険性があるというのである。 ここへきてようやくアベノミクスへの危機感が出てきたようだ。それはそうだろう。黒田日銀総裁は就任早々、大胆な金融緩和政策を発表して株式市場は大いに沸いたが、いくら目先の参議院選へのなりふり構わない援護射撃とはいえ、すでにして持ち玉を使い切ってしまったのではないか。 橋下徹大阪市長が週刊朝日に噛みついている。4月12日号で「賞味期限切れで焦る橋下市長」とやったのがケシカランというのだ。たしかに彼の言動は以前ほど関心を集めないし、バラエティ番組への露出が増えているのだろう。 書かれたことが事実と相違するなら、抗議すればいい。それをまた、自分の出自を朝日が書いて謝ったことを持ちだし、加害者が反省もなく自分のことを誌面で批判するのは許せんというのは、まったく解せない。 この人、顔が童顔なだけでなく、頭の中も成長していないのではないか。あの件で、朝日側は報道陣の前で橋下に謝り、朝日出版の社長が辞任し、編集長が更迭された。 それでけじめがついたと、橋下は会見で語ったではないか。 一度過ちを犯した者は二度と自分を批判してはならぬというのは、ヒットラーを超えた独裁者のいい草である。この男の辞書には言論、報道の自由という言葉がないらしい。 ポストでも「橋下市長、『朝日を告訴』の“ご乱心”は安倍首相への『嫉妬心』ではないですか?」をやっているが、それほど批判されるのが嫌ならさっさと市長を退き、市井の片隅でひっそりと余生を過ごせばいいのだ。そうした覚悟もなく、ツイッターで悪口雑言をまき散らす自分勝手な男に牛耳られる大阪人が哀れに思えてくる。 哀れといえば、以下のようなことを言った大阪鶴橋(生野区)の女子中学生も哀れである。 「みなさんが憎くて仕方ないです。もう殺してあげたい。いつまでも調子に乗っとったら、南京大虐殺じゃなくて鶴橋大虐殺を実行しますよ!」 これは文春でジャーナリストの安田浩一氏がルポしている中に出ている。 私が住んでいるところから近い新大久保はコリアンタウンとして有名で、週末になれば若い女性や中年のオバサンたちで一杯になり、有名店には長い行列ができる。 そこで毎週のように行われているのが「特定アジア粉砕・新大久保排害カーニバル」と称される「嫌韓デモ」である。 日の丸と旭日旗を振り「朝鮮人売春婦を叩き出せ!」「韓国人は国に帰れ!」と大声で叫びながら、拳を突き上げて通る。聞くに堪えない韓国人を侮辱する言葉も吐かれる。「朝鮮人ハ皆殺シ」という殺人教唆のようなプラカードもあり、在日コリアンの中には、日本で暮らすのが不安だともらす人もいるという。 それを批判する人々も集まりはじめ、「レイシストは帰れ」「仲良くしようぜ」などと書かれたプラカードを掲げて無言の抗議をしているという。 それが大阪のコリアンタウンにも飛び火したのである。先の女子中学生の父親は地元では知られた民族派の活動家だという。父親は「我が国に喧嘩を仕掛けているのは韓国のほうじゃないですか。(中略)ヤツら(韓国人)は竹島を奪い取り、ときには日の丸燃やしたりするなど過激な反日活動を繰り返している」と語っている。 日本と韓国の間には不幸な歴史があった。60余年ぐらいでは消し去ることのできない深い傷を朝鮮の人たちに植え付けてしまったのである。 ノンフィクション・ライターの本田靖春さんは『時代を視る眼』(講談社)の中でこう書いている。 「朝鮮の民衆の意志と誇りを踏み潰して、のちに『土地を奪い、名を奪い、言葉を奪った』といわれた朝鮮支配は推し進められたのである。どこからどう見ても、日本は『加害者』であり、朝鮮は『被害者』であった。これは、明白な歴史的事実である」 「ネトウヨ」といわれるネット右翼の言い分は一部のもので、多くの国民は冷静で理性的である。だが、こうした声を世論と勘違いする政治家も中にはいる。いま起こっている北朝鮮の挑発行為は許されることではないが、だからといって、必要以上に過剰反応してしまうことは、もっと危険な状態に北を追い込むことになるはずである。ここは日本人が大人になって、あくまでも話し合いをする努力を続けることこそ肝要であろう。 したがって、このところの現代の北朝鮮や中国特集は「反」の色が強すぎて、私は腰が引けてしまう。だが、今週の特集の中の「あるルートを通じて、朝鮮労働党幹部へのインタビューに成功した」は、どれぐらいの幹部かは知らないが、内容は興味深いものがある。 金正恩は何を考えているのかという質問には、こう答えている。 「何を考えているのかは、日々わが国の当局が発表している通りだ。つまり、米帝(アメリカ)がわが国を敵対視する限り、わが国も米帝及びその傀儡に対する報復の度合いを上げていくということだ。2,000万朝鮮国民は一致団結して、米帝との最終戦争に臨むという決意を示している。ミサイル実験は、その覚悟を示したものだ。第2次朝鮮戦争になるかどうかは、米帝の態度次第だ」 ここまでは建前の部分だろうが、国内の食糧事情が悪化していることは素直に認めている。 「人民軍でも最近は、食料調達が苦しくなっているのは事実だ。地方では軍と住民との諍いも、しばしば起こっている」 この冬は凍死者も出ているという。 「それは凍死者も出た。地方は寒さをしのぐ術が乏しいので、仕方ないことだ。冬に地方出張へ行ったが、道端に屍体がゴロゴロ転がっていた。油を撒いて火で焼かないと、腐敗して菌が発生するのだが、油も不足しているため、そのまま放置されていた。週に1度現れる清掃員は、多くの屍体の始末で大変だった」 4度目の核実験を強行するのかと聞かれ、こう答える。 「核実験やミサイル実験にいくら費用がかかるか分かるか。100億ドルだ。それでも核実験は続ける。核兵器なくして、わが国の存続はないからだ。『人間はその日の米がなくても死なないが、兵器がなければ即死する』。将軍様(故・金正日総書記)が残されたお言葉だ」 韓国への南進もやるといっている。だが「少なくとも安倍政権が存続している間は、日本の事は相手にしない方針だ」というから、対話を進めるのは難しいようである。 同特集の中で中国側はこう見ているという記述がある。 「4月10日には、中国共産党機関紙『人民日報』が発行する中国最大の国際情報誌『環球時報』に、中国で最も有名な北朝鮮研究者の張璉瑰(ジャンリエングイ)・中国共産党中央党校教授が、次のような原稿を寄せた。 <朝鮮半島に近く戦争が起こる確率は、7割から8割くらいあるだろう。北朝鮮にとって武力統一は、昔からの既定路線だからだ。金正恩は、金日成と金正日が成し遂げられなかった祖国統一を、いまこそ果たそうとしているの>〉」 相当きな臭くなってきているようである。 注目記事には取り上げなかったが、現代は「PCなりすまし猫男事件」を8週連続で追及している。今週は新聞記者の匿名座談会で、中で若手とベテラン記者がこんな話をしている。 「若手 僕らだって捜査当局の発表を基に報道しているだけで、大した独自取材をしているわけじゃないでしょ。個人的には佐藤弁護士(博史・片山祐輔被告の弁護士=筆者注)の意見を聞くにつけ、本当はどうなのだろうかと不安になりますけど。(中略) ベテラン 自戒を込めて言うが、そうやってマスコミが警察や検察の片棒を担いできたことが問題なんだ。(中略) 若手 僕らは記者クラブに入っている以上、当局の情報を疑うことはしませんよね。日頃から捜査員と良好な人間関係を作っていて、それで情報がもらえていると思っていますから、それを疑ってしまうとその先の取材ができなくなる。それが警察のお先棒担ぎ、御用聞きと言われるなら仕方がありません。やっぱり自分でも疑問に思いますし。(中略) デスク 複雑な思惑の絡んだ事件だからこそ、今回も誤認逮捕だったら、トップの責任どころか、日本の警察・検察の存在意義が問われる大問題になる」 冤罪ではないかという見方は大きくなっているようである。検察は再逮捕を繰り返していないで、明確な証拠を開示すべきであろう。 ポストを読んで、なんとすごいフーゾク店が出てきたものだと驚いた。「地雷女」ばかりを集めたデリヘルが、大ブームになっているというのだ。「地雷女」とは、ほかのフーゾク店では置いてもらえない、個性的すぎる女性たちの意だという。 私は、週刊現代に配属されたばかりの頃、トルコ(今のソープランド)の記事ばかり作らされた。当時はこうしたトルコ情報は週刊誌の売り物だったので、ときにはデスクから「取材費」をもらって、体験取材をした。 広岡敬一さんというトルコロジスト(トルコの専門家)から情報をもらって、鼻を膨らませて突撃する。領収書はもらえないから、相方の女の子に、自分の名刺に「金2万円 たしかに頂きました」と書いてもらって経理に出せば、お咎めなしの時代だった。 その当時でもデブ専など好事家好みの店はあったが、これほど個性的な店は聞いたことがない。 店のホームページに上げられた宣伝文からしても前代未聞である。 「地雷ガールの濃厚危険球! 貴方のバットで見事打ち返して下さい。消える魔球~ビーンボールまで、迷・珍選手たちの多種多様な艶熟ボールを体当たりで体感して下さい。風俗を止めたい方~各種宴会の罰ゲームまで、遊べば夫婦円満! 彼女の有り難さ倍増! 都内随一危険球専門店」 この店の名は「デッドボール」。東京は鶯谷、新宿歌舞伎町、埼玉・西川口に拠点を構える派遣型フーゾクである。 「『デッドボール』で採用されなければ風俗という業界を諦めてもいい」と言い切る。「デブでも、ブスでも、大丈夫! ルックス問いません」「妊娠線、手術痕なんのその! 刺青・タトゥーもOK」だそうだ。 この店の殿堂入り、終身名誉地雷と讃えられている大エースが62歳のオビスポ選手だ。身長157センチ、バスト100(Dカップ)、ウエスト80、ヒップ100。彼女のキャッチコピーは「年中無休の看板娘」だそうで、還暦を超えているのに、一日も休まず激務をこなしている。 「問答無用のデッドの看板娘!! 毎日自分で言った時間に来た事がない、仕事を振っても行くまでが遅い上に、場所がわからず迷子になり逆切れ気味で電話が掛かってくる」 「毎日なぜかスーパーの袋を持ち歩いていてそこから異臭がするが中に何が入っているかは未だに謎です」 三大地雷といわれる45歳の石川選手は、40代にして総入れ歯である。 「総入れ歯、パイパン、ツチノコみたいな体型、(中略)新人イビリ、オプション品の100円で店が購入したローターをお客様に1,000円で売りつける性悪さetc」 ちなみにこの女性たちは通常価格では客がつかないため、すべて70分6,000円の激安価格となっているそうである。なかなかの繁盛だそうだが、私は行く気はないがね。こうした笑える記事も週刊誌を読む楽しみである。どなたか挑戦してみます? (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊ポスト」4月26日号 中吊り広告より
寝起きの写真を撮り続ける「寝起きモデル」
身の回りにいそうでいない、ちょっと変わった活動をしている人や、面白そうな場所に、文筆家のやきそばかおるが直撃取材! 起きた直後の写真を撮りためているモデルさんがいる。名前は相川紗苗さん。今年(2013年)2月にパシフィコ横浜で行われた写真展「御苗場 vol.12 横浜 in CP+2013」にて、昨年12月の1カ月間に撮った寝起きの写真31枚を展示したところ、オーディエンス賞を受賞。自分の部屋の様子をバックに、毎朝、起きた時の写真を撮り続けるという、ありそうでなかった企画が大好評だった。私もその展示を鑑賞して感銘を受けた大勢のうちの1人なのだが、どうしても写真を撮った相川さんご本人にお会いしたい! ということで、渋谷でお話を伺ってきました。 まずは、実際に展示された寝起きの写真の一部を。
そして、1カ月分がコチラ!
やきそば(以下「や」) 「カレンダー形式になってますね!」 相川さん(以下「相」) 「12月のカレンダーで、その日の実際の寝起きの写真です」 や 「よく見ると、何枚かは違う部屋で撮ってますが……」 相 「出張に行った時は、出張先のホテルの部屋で撮ってます。あと、年末には実家に帰ったので、実家で撮った写真もありますよ」 非常に真面目ではないか。毎日、写真を撮り続けるということは、簡単なようでなかなかできないことである。 や 「いつも、どういうふうに撮ってるんですか?」 相 「私の部屋で撮る時は、いつも同じ位置に三脚を立てて、起きてすぐにカメラのリモコンで撮ってます。起きてスグじゃないと意味がないですからねぇ~。それに私は、起きたばかりの時の、あのボーッとした感じが好きなので、その雰囲気を撮れたらと思ってまして」 起きてスグに撮っているから、よ~く見ると髪が乱れている日もあって、それがミョーにリアル。しかも、“起きてスグ”ということは、すっぴんということだ。すっぴんを見せるなんて、勇気がいることではないか! 若さの特権ということなのだろうか!?(ちょっと年寄りくさい言い方ですな) や 「それにしても、なぜ、すっぴんの写真を?」 相 「モデルだったら、キレイなメイクをして、キレイな洋服を着て写真を撮られるのが当たり前ですが、女性って、起きてすぐの自然な姿とかが、一番かわいいんじゃないかと思っているところがありまして。普段は見せないリアルな姿に、女性の本当の美しいところがあると思うんです」 や 「なるほど~。部屋全体を入れた構図の写真のほかに、ブログでは、相川さんが起きた時の顔のアップの写真を公開してらっしゃいますね。まさに、“究極のリアル”ですね」 相 「実は、最初はちょっとイタズラチックな感じで、すっぴんの写真をネット上に載せてみたんです。『いつも見てくださっている方からは、どういう反応があるんだろう? もしも酷評だったら、すぐに消そう』と思いつつ(笑)。そしたら『いいね~』って言ってくださる方が多くて、それで少しずつ載せていくことにしました。寝起きの顔のアップの写真を載せると、アクセス数も多くて……。ブログのアクセス数って、普通はお仕事が終わる、夜の時間帯が多いらしいですけど、私は寝起きの写真を撮った日はすぐに更新するので、朝の時間帯が多いです。通勤途中に見てくださってる方が多いようで、ありがたいです」 や 「サービス精神も旺盛ですね! 相川さんは、モデル以外にもMCなどいろいろな分野で活躍されていますが、今後の野望を教えてください」 相 「寝起きの写真は撮りためているので、またどこかでまとめて展示したいですね。あとは、フランスかアメリカのニューヨークに住んで、撮影をしたり、自分の作品の展覧会を開催したりして、活躍できたらと思っています。できれば、好きな場所で三脚を立てて、自分で自分の写真を撮りたいですね。光をうまく使うといったような写真の技術はプロの写真家さんにはかないませんが、私なりに考えた視点で撮りたいです」 とまぁ、ここまで読んだ方は、「相川さんは、ものすごくしっかりしている」と思うかもしれないが(実際、しっかりしてらっしゃいますが)、ご本人によると、まわりからは「天然」と呼ばれることも多いらしく…… 相 「自分ではそうは思わないんですけど、『不思議な性格』って言われちゃうことがあるんです……(汗)」 そこで、相川さんにカメラの使い方等のアドバイスをされてらっしゃる、写真家の野村原さんに相川さんの印象を聞いてみた。 野村さん 「天然ですよ(笑)。たまに、妖精的な発言もありますし。ただ、相川さんは、きらびやかなモデルさんなのですが、まれに寂しげな表情をする時があるんです。 ほかのモデルさんはあまり見せないような表情と言いましょうか、そこがまた魅力的なところですね」 ベタ褒めではないか。相川さんはモデルなのだが、どこかアーティスティックなセンスを備えている。ひょっとすると、この先、海外でも寝起きの写真を撮る日が来るかもしれない。よく見ると、窓からエッフェル塔やタイムズスクエアが見えてたりして……。その日が来るのが楽しみである。 ●ブログで寝起き写真公開中 「相川紗苗の田んぼ道」 <http://ameblo.jp/37sana37sana37/> ●相川さんへのお仕事の依頼はコチラへ Photo Office Grand Blue <http://photo-gb.jp/> 撮影ワークショップも開催。1モデルに対しカメラマン4~6人(特別企画を除く)までの少人数で撮影していただけるスタイル。ロケ場所等も所属のプロカメラマンが選び、参加者のご希望を取り入れ、いろいろなシチュエーションで楽しみながら撮影できる……とのことなので、気になる方はぜひ。画像提供:塩飽敏也
●やきそば・かおる
山口県出身、東京都在住。ライター、構成作家、写真家。趣味は、変わった人に会って、変わった話を聞くこと。「相づちだけはうまいと言われます」(本人談)
Twitter@yakisoba_kaoru
ジャッキー先生が体を張って教えてくれたこと。最後のアクション大作『ライジング・ドラゴン』
僕らの大切な先生が、このたび第一線から退くことになった。先生の名前はジャッキー・チェン。ジャッキー先生はしんどいときほどユーモアが大切なことを教えてくれた。またCGにはない生身のアクションの爽快感を、そしてそれには恐怖と痛みが伴うことも教えてくれた。アジアのトップを極めれば、世界に充分通用することも教えてくれた。疲れたときに観る『プロジェクトA』(84)や『ポリス・ストーリー 香港国際警察』(85)は僕らの心のサプリメントだった。長年にわたって体を張ってきたジャッキー先生は現在59歳。いつまでも若々しいジャッキー先生だが、全編ノースタントでの無鉄砲アクションはいつまでもできないよ、ということでケジメをつけることに。ジャッキー・チェン、最後のアクション大作と銘打たれたのが『ライジング・ドラゴン』だ。 今回のジャッキー先生は、『サンダーアーム 龍兄虎弟』(86)『プロジェクト・イーグル』(91)に続くトレジャーハンター役。清朝時代に欧州の列強国によって略奪されてバラバラになった中国の至宝・十二支像を回収せよと大手アンティークディーラー社からの依頼を受け、JC(ジャッキー・チェン)は危険なミッションに赴くことに。『007』シリーズのオープニングばりに、登場シーンからもうフルスロットル。“ローラーブレード・スーツ”を装着したJCは、ストーリーの説明も仲間の紹介も吹っ飛ばしてビュンビュンと突っ走っていく。『五福星』(83)でもローラースケートを履いて見事なスタントを披露したが、今回はこれまでのジャッキー・アクションの集大成といった趣きがある。ジャッキー先生、最後のアクション大作『ライジング・ドラゴン』。
パリ、南太平洋、中国……とワールドワイドに飛び回ります。
さらにジャッキー先生の身軽さを活かした新アイテムが“ポータブル・ハングライダー”。本来のハングライダーに比べると小さい分だけ浮遊力に欠けるが、ジャッキーのコミカルスタントとの相性はバツグン。十二支像を盗み出すために忍び込んだ屋敷内でのJCと番犬たちとの追いかけっこは、ロイドやキートンたちが活躍した頃の無声映画を彷彿させる。アクションは言葉の壁を軽々と越えてみせる。ジャッキー先生は古き善きものを敬うことの大切さも教えてくれるのだ。 辛亥革命100周年を祝した歴史大作『1911』(11)の総監督を務め、中国のおエラい方たちを喜ばせたジャッキー先生。香港返還後は中国当局ともうまいことやっている。業界を牽引していくには社交的な顔と本音の使い分けも必要なことを身をもって教えてくれているわけだが、映画人ジャッキー・チェンが中国だけでなく世界中のファンのために作ったのが『ライジング・ドラゴン』だと言える。やはりジャッキー先生は大将軍の役より、陽気な冒険家のほうがよく似合う。そんなジャッキー先生のメッセージが込められたシーンがある。失われた十二支像を巡って、中国人留学生ココ(ヤオ・シントン)とおじいちゃんから相続した十二支像の一部を所有するフランス人のお嬢さまキャサリン(ローラ・ワイスベッカー)が口論となる。「中国から盗んだ物を返しなさいよ」と欧米人の過去の悪行を責め立てるココに向かって、JCはこう説く。「やめろよ、現代の価値観で過去を裁くことはできないよ」。世界各国を渡り歩き、多くの人たちと触れ合ってきたJC/ジャッキー・チェンならではの金言ではないか。 「現代の価値観で過去を裁くことはできない」という言葉は、欧米、そして日本も含めての帝国主義を決して肯定するものではない。だが他国が過去に行なった非道の数々をあげつらうために歴史を学ぶのではない。同じ過ちを繰り返さず、これからの共生の道を探るために歴史を検証するのではないか。十二支像は近代アジア史の表と裏の両面を物語るシンボルとしてこそ価値があるはず。そんな十二支像をアンティークオークションの相場を吊り上げるための道具にしか考えない依頼主のゴーマンさに、JCは怒りが込み上げてくる。十二支像を盗み出し、模造品とすり替えるトレジャーハンターの
JC(ジャッキー・チェン)。雇われ仕事のはずが、次第に愛国心が芽生えてくる。
JCはくどくどと自分の歴史観について説明することはしない。言葉で説明するよりも、ここは一発体を張ってみせましょう。十二支像の最後のひとつ龍の首を奪回するため、JCは噴火口上空での決死のスカイダイビングに挑む。いくら中国の至宝とはいえ、ブロンズ像を守るために自分の体を張るバカ。でもバカだからこそ正論が吐けるのだ。損得勘定で動く頭のいい人の発言よりも、映画バカの命を張ったデンジャラス・スタントにこそ世界中の人たちは釘づけとなる。パラシュートなしで空を飛ぶ映画バカ。成龍/ジェッキー・チェンが、本当に龍に成る瞬間がスクリーンに映し出される。 ジャッキー先生には、もうひとつお礼が言いたい。ジャッキー先生のラストスタントは、日本の映像エンタメ文化に長年にわたって受け継がれてきた悲しい風習に「待った!」を掛けてくれたからだ。日本初の連続テレビアニメ『鉄腕アトム』(63年〜66年)の主人公・アトムは地球を守るために太陽へと飛び込んでいった。あまりにも悲しい最終回だった。人類を救うために主人公が人身御供となる―このパターンは、特撮ドラマ『ジャイアントロボ』(67年〜68年)や劇場アニメ『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(78)へと受け継がれていく。太平洋戦争の悲劇を連想させるこのエンディングは、日本人の涙腺を強く刺激するものだろう。ハリウッドSF大作『アルマゲドン』(98)が大ヒットしたのみならず、キムタム主演の実写版『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(10)でもこのパターンが踏襲されていたことに愕然とした。死ぬことを美化して、観客を泣かせることがそんなにも重要なのだろうか。悲しい歴史をいつまでも繰り返すのは、もういいんじゃないかい? ジャッキー先生は明るい笑顔で自身の記念アクション大作のエンディングを締めくくる。それも心憎いサプライズゲストを用意して。 今、日本と中国をはじめ東アジア全体はそれぞれの国益をめぐってシビアな状況にあるけれど、スクリーンの中は別世界だ。映画の中で躍動するジャッキー・チェンのことは世界中のみんなが大好き。映画館は国境のない永世中立地帯であることを、ジャッキー先生は改めて教えてくれる。ありがとう、ジャッキー先生。これからも小粋なアクションと自慢の演技力にますます磨きが掛かることを楽しみにしています。 (文=長野辰次)ドリフの冒険コント的な展開が繰り広げられる南太平洋パート。
女たちよ、ケンカはひとまず休んで、まずは危機回避を優先しようじゃないか。
『ライジング・ドラゴン』
製作・脚本・監督/ジャッキー・チェン 出演/ジャッキー チェン、クォン・サンウ、ジャン・ランシン、ヤオ・シントン、リアオ・ファン、ローラ・ワイスベッカー、オリバー・プラット 配給/角川映画 4月13日(土)より角川シネマ有楽町ほか全国ロードショー <http://www.rd12.jp/pc/>
(C)2012 Jackie & JJ International Limited, Huayi Brothers Media Corporation and Emperor Film Production Company Limited All rights reserved
●深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】INDEX
[第217回]金髪美女への偏愛が傑作サイコホラーを生んだ!? 映画界最強のバディムービー『ヒッチコック』
[第216回]えっ、小泉麻耶が身障者専門のデリヘル嬢に!? “性”のバリアフリー化『暗闇から手をのばせ』
[第215回]サイエントロジーをモデルにした『ザ・マスター』人間は何かに依存しなくては生きていけない?
[第214回]閉塞化した世界を笑い飛ばす、常識破りの怪作! メタメタおかしい底抜け脱線ホラー『キャビン』
[第213回]若松孝二監督が銀幕に遺した“高貴で穢れた楽園”芸能ものの血が騒ぐ男たちの饗宴『千年の愉楽』
[第212回]裏方スーパースター列伝、あの超絶技が蘇る!『セックスの向こう側 AV男優という生き方』
[第211回]いつもヘラヘラしていた変なヤツ『横道世之介』和製『フォレスト・ガンプ』を思わせる青春回顧録
[第210回]奥西死刑囚は“村社会”を守るための生贄にされた!? 名張毒ぶどう酒事件の闇に迫る再現ドラマ『約束』
[第209回]9.11テロの首謀者ビンラディン抹殺作戦の全貌! アメリカの夜明けは遠く『ゼロ・ダーク・サーティ』
[第208回]チェルノブイリ“立ち入り制限区域”で撮影敢行! オルガ・キュリレンコ主演の社会派作品『故郷よ』
[第207回]“明るい不登校児”のガラパゴスな団地ライフ! 中村義洋監督の箱庭映画『みなさん、さようなら』
[第206回]いつまでもバカやって、尻を追っかけていたい! ぬいぐるみの『テッド』は“永遠のエロ中学生”
[第205回]石原慎太郎原作の異色ミステリー『青木ヶ原』ままならない人生の中で出会った恋人たちの行方
[第204回]陶酔と記憶の向こう岸にある世界に3Dで迫る! 松江哲明監督の『フラッシュバックメモリーズ』
[第203回]あの低視聴率ドラマ『鈴木先生』が映画版に! “鈴木式教育メソッド”は世界を変えられるか?
[第202回]“余命刑事”が家族の絆と細菌兵器を奪回する! 究極の時間制限サスペンス『ブラッド・ウェポン』
[第201回]年末は“女体盛り”パーティーで盛り上がろう! ジェダイの騎士も集う秘密の宴『SUSHI GIRL』
[第200回]もし“理想の恋人”が目の前に現われたどーする!? 情熱的で予測不能な彼女『ルビー・スパークス』
[第199回]“耳フェチ”には堪えられない青春官能ムービー!『耳をかく女』桜木梨奈の無印演技に癒やされたい
[第198回]ハリウッドの頑固オヤジがたどり着いた好々爺の境地! イーストウッド、4年ぶりの主演作『人生の特等席』
[第197回]この“明るいヘンタイ”っぷりがいいんじゃない!? 会田誠のアートなエロス『駄作の中にだけ俺がいる』
[第196回]三池監督ならではの“いのちの授業”が始まる! サイコパス教師と過ごす恐怖の文化祭『悪の教典』
[第195回]“絶対的価値”を求める男たちの翔んでもロマン! 井筒監督の犯罪サスペンス『黄金を抱いて翔べ』
[第194回]禁断の蜜が溢れるSM世界『私の奴隷になりなさい』セクシーアイコン・壇蜜がすべてをさらけ出した!
[第193回]“無意識の湖”に身を投じたユングと女性患者の行方──クローネンバーグの恋愛サスペンス『危険なメソッド』
[第192回]“お蔵入り映画”が人命救助を果たした!? 実話をベースにした大冒険ロマン『アルゴ』
[第191回]我が家に“食人族”がやって来た! 奇才ジャック・ケッチャムの異形世界『ザ・ウーマン』
[第190回] 裏切り&結託は当たり前。今の政界にそっくり! 極道たちのバトルロワイアル『アウトレイジ ビヨンド』
[第189回] これが全米を熱狂させた“USA版バトル・ロワイアル”! 殺人リアリティーショー『ハンガー・ゲーム』
[第188回]行き詰まった人生の扉を開く鍵は“銭湯”にあり? 内田けんじ監督のオリジナル作『鍵泥棒のメソッド』
[第187回]大家族の伝統料理から超手抜きレシピまで勢ぞろい! 台所から見えてくる中東の家庭事情『イラン式料理本』
[第186回]“世界的な絶滅危惧種”である独裁者に愛の手を!? 政治ネタ&下ネタ満載コメディ『ディクテーター』
[第185回]障害者の性処理も介護の重圧も、すべて笑い飛ばせ! 男たちのバリアフリーな友情ドラマ『最強のふたり』
[第184回]人類を生み出した“創造主”との遭遇!! リドリー・スコットが物語るSF神話『プロメテウス』
[第183回]“校内格差社会”に出現した異分子(ゾンビ)たち! 青春のカタルシス『桐島、部活やめるってよ』
[第182回]カメラマンは法を犯してもかまわない!? 国家の暗部を暴く男の情念『ニッポンの噓』
[第181回]“学校”という名の密室ではびこる児童虐待の事実! 子どもたちは教師を訴える『トガニ 幼き瞳の告発』
[第180回]“神様”との出会いと別れ、そして旅からの帰還 ドキュメンタリー『アニメ師・杉井ギサブロー』
[第179回]親友=お金を貸してくれる、女友達=SEXさせてくれる!? 品性お下劣男の青春『苦役列車』
[第178回]“沢尻エリカ”という名のアトラクションムービー『ヘルタースケルター』が描く無常の世界
[第177回]毒カレー、オウム真理教、光市母子殺害……“悪魔の弁護人”と呼ばれる男の素顔『死刑弁護人』
[第176回]“芸能生活30周年”ニコラス・ケイジの会心作! 被災地に流布する暗号『ハングリー・ラビット』
[第175回]やめろと言われても、今では遅すぎたッ! 妻夫木聡&武井咲主演の過剰なる純愛劇『愛と誠』
[第174回]年間自殺者数3万人を越える現代社会への提言 自殺対策の現状を追った『希望のシグナル』
[第173回]“三島割腹事件”を若松孝二監督が映画化!『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』
[第172回]実在の事件を題材にした“命の授業”『先生を流産させる会』がついに劇場公開!
[第171回]自由社会に順応できない“脱北者”の過酷な現状 無垢なる季節との決別『ムサン日記 白い犬』
[第170回] 世界興収100億突破のSF大作『ロボット』はあらゆる既成概念を破壊する!!
[第169回]“エンタの神さま”ツイ・ハークが大復活! B級映画マニアの心を焦がす『王朝の陰謀』
[第168回]人はお下劣な分だけ、強く優しくなれる!? 結婚を控えた女たちの本音『ブライズメイズ』
[第167回]行きすぎたシステム社会に警鐘を鳴らす“ユナボマー・マニフェスト”の映画化『モンスターズクラブ』
[第166回]祭りの終わりと新ステージの幕開け、3部作完結『サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』
[第165回]すばらしき“コーマン野郎”の世界!『コーマン帝国』、愛と欲望の歴史
[第164回]懐かしき香り漂う、新感覚サスペンス 破滅へ突き進む男の悲劇『ドライヴ』
[第163回] 災害に備えた地下シェルターは必要? 心理ホラー『テイク・シェルター』
[第162回] 森田芳光監督の最終列車『僕達急行』人生は出会いと旅立ちのリフレイン!
[第161回] 鬼才キム・ギドクの"多重人格ショー"セルフドキュメンタリー『アリラン』
[第160回]映画創成期に散った"殉教者"への聖歌 3D映画『ヒューゴの不思議な発明』
[第159回]これはホラー? それともコメディ? 勘違い女が爆走『ヤング≒アダルト』
[第158回] ピラミッドは古代からのメッセージ!? 歴史ミステリー『ピラミッドの謎』
[第157回] 韓国映画の名匠が明かす"創作の極意"イ・チャンドン監督『ポエトリー』
[第156回] ローカル局で"伝説となった男"の生涯『木村栄文レトロスペクティブ』
[第155回] 米国に半世紀も君臨した"影の大統領" FBI初代長官『J・エドガー』
[第154回]犯罪者たちに学ぶ"人心掌握術"の奨め『アニマル・キングダム』『預言者』
[第153回]"地獄"からの生還者・板尾創路の凄み 古典落語を過激に脚色『月光ノ仮面』
[第152回]早くも2012年ベスト1映画が登場!"代理殺人"を巡る恐怖『哀しき獣』
[第151回]父殺し、自分殺し、そして再生の物語 園子温流ラブストーリー『ヒミズ』
[第150回]米国お笑い横断旅行『宇宙人ポール』人間のちっぽけな悩みはETが解決!
[第149回]70年前と変わらない日本人の精神構造『聯合艦隊司令長官 山本五十六』
[第148回]追悼......"永遠の反逆児"原田芳雄さん幻の主演作『原子力戦争』がDVD化
[第147回]"ファスト風土"を舞台にした犯罪喜劇 J・アイゼンバーグ主演『ピザボーイ』
[第146回]"正義のゾンビ"が犯罪者を貪り喰う! イラク戦争奇談『ゾンビ処刑人』
[第145回] "時代の寵児"の未ソフト化作品上映!「松江哲明グレイテスト・ヒッツ」
[第144回]原発事故を描いた『カリーナの林檎』と今関あきよし監督の背負った贖罪
[第143回]"窮屈なモラル"を脱ぎ捨てた裸の女たち 園子温監督の犯罪エロス『恋の罪』
[第142回]ノーベル賞作家・川端康成が夢想した新風俗『スリーピングビューティー』
[第141回]横暴な上司は有志社員が制裁します!『モンスター上司』のブラックな笑い
[第140回]"クソみたいな社会を変えたい!"高校生テロリストの凄春『アジアの純真』
[第139回] うつ病なんかヘーキ!? 宮崎あおい主演作『ツレがうつになりまして。』
[第138回]"神話"が生まれる瞬間を目撃せよ! 人類への黙示録『猿の惑星:創世記』
[第137回]刑務所で食する至高の味『極道めし』ヒロインの後ろ姿に、むせび泣き!
[第136回]"理想の恋人"という偶像を破壊せよ 深夜番長の劇場デビュー作『モテキ』
[第135回]"城定秀夫監督、ブレイク前夜の予感! 闘争本能を呼び覚ます『タナトス』
[第134回]"人間失格"の道を選んだ映画監督の業 林由美香の最新主演作『監督失格』
[第133回]ホラ吹きのホラを見破る特異な職能 ポランスキー監督『ゴーストライター』
[第132回]芦田愛菜、6歳にして危険な魅力!? 子連れで全力疾走『うさぎドロップ』
[第131回]元"暴走族"が書いた旧友への鎮魂歌 青春懺悔録『アメイジング グレイス』
[第130回]V・ギャロ主演のサバイバルグルメ!? 『エッセンシャル・キリング』
[第129回]『キック・アス』より悪趣味で泣ける 中年男の悪ノリ暴走劇『スーパー!』
[第128回]この夏の清涼剤、地方少女のダンス成長記『あぜみちジャンピンッ!』
[第127回]竹ヤリで世界進出"スシタイフーン"『エイリアンVSニンジャ』ほか逆上陸
[第126回]イーモウ監督、久々のアイドル映画 中華的妹萌え『サンザシの樹の下で』
[第125回]ナタリー・ポートマン vs. ヘビメタ野郎 人気女優の隠し球『メタルヘッド』
[第124回]黒澤明の名作『生きる』のラテン版! ヤモメ男が残した遺産『BIUTIFUL』
[第123回]北国で93年間営業を続ける"大黒座"と町の記録『小さな町の小さな映画館』
[第122回]新幹線がすれ違う瞬間、願いが叶う? 小学生の目線で描かれた『奇跡』
[第121回]理想と情熱がもたらした"痛い現実" 青春の蹉跌『マイ・バック・ページ』
[第120回]胸に響く金言"プロとは手を抜くこと" 職人秘話『アトムの足音が聞こえる』
[第119回]危険な出会い、井口昇ミーツ仲村みう 悪夢の遊園地『富江 アンリミテッド』
[第118回]ナタリー・ポートマン"第1章"の終幕 虚実が攻め合う『ブラック・スワン』
[第117回]"セカイ"を旅立った少女の地底探検記 新海誠監督の新作『星を追う子ども』
[第116回] 美少女たちの輝きが脳裏から離れない。青春ムービー『魔法少女を忘れない』
[第115回] 恋愛が与える"陶酔"とリアルな"痛み"サブカル活劇『スコット・ピルグリム』
[第114回]妄想、空想、そして現実からの大脱走 美少女革命『エンジェル ウォーズ』
[第113回]"3.11"後の新しい映画モデルとなるか『劇場版 神聖かまってちゃん』の挑戦
[第112回]マスコミが讃えた"楽園"のその後、ひとりの少女の成長記録『愛しきソナ』
[第111回]閉鎖的な"村社会"をブチ破ったれ! 韓流サバイバル劇『ビー・デビル』
[第110回]"粋"を愛したフランスの伯父さん J・タチ主演『イリュージョニスト』
[第109回]自分にとって家族は敵か、味方か? オスカー2冠受賞『ザ・ファイター』
[第108回]コーエン兄弟『トゥルー・グリット』40年で変化した"米国のヒーロー像"
[第107回]ジョニー・デップが愛した"極道記者" 『GONZO』奇人がスターだった時代
[第106回] 巨匠イーストウッド監督の異色作! "あの世"はあるか?『ヒア アフター』
[第105回] キレ味、喉ごしが違うアクション! 黒帯美少女の"涙拳"が炸裂『KG』
[第104回] 高齢化するニートはどこに行くのか? "戸塚校長"のその後『平成ジレンマ』
[第103回]堀北真希&高良健吾主演作『白夜行』闇に生きる"影男"の密やかなる喜び
[第102回]園子温の劇薬ムービー『冷たい熱帯魚』"救いのない結末"という名の救い
[第101回] NHKが放映しない"裏プロジェクトX" AV界のカリスマ監督『YOYOCHU』
[第100回]エロスとタブーを交配した"至高の美女" 禁断のサイエンスホラー『スプライス』
[第99回]2010年に活躍した女優を勝手に表彰! 満島ひかりに"面倒くさい女"大賞を
[第98回]大人だって"ドラえもん"にいて欲しい 残念男の逆転劇『エリックを探して』
[第97回]平凡な高校生デイヴは2度変身する!原点回帰のヒーロー『キック・アス』
[第96回]村上春樹の超絶ベストセラーの映画化『ノルウェイの森』はどこにある?
[第95回]実在した"奇妙な高額バイト"の顛末 心理サスペンス『エクスペリメント』
[第94回]"アル中"カメラマンの泣き笑い人生『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』
[第93回]朝ドラと異なる映画『ゲゲゲの女房』ゴールなき"貧乏耐久"2人3脚走
[第92回]バラエティーでの実績は通用するか? テリー伊藤の初監督作『10億円稼ぐ』
[第91回] 不謹慎なる社会派エンタテイメント『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』
[第90回]"世界のナベアツ"大阪府知事に就任! 政治コメディ『さらば愛しの大統領』
[第89回]自分の恋愛もプロデュースする女優、ドリュー・バリモア主演『遠距離恋愛』
[第88回]スタローンが立ち上げた"筋肉共和国"男たちの祭典『エクスペンダブルズ』
[第87回]元"おはガール"安藤聖の再起動ドラマ 就職氷河期を生きる『バカがウラヤマシイ』
[第86回]マイノリティーは"理想郷"を目指す。筒井文学の金字塔『七瀬ふたたび』
[第85回]清純派・佐藤寛子が美しく"変態"! 官能サスペンス『ヌードの夜──』
[第84回]死を意識して、ギラギラ輝く男たち! 三池節、大バクハツ『十三人の刺客』
[第83回] 女を食い物にする男どもは全員処刑! モダン社会の闇を暴く『ミレニアム』
[第82回] "企画AV女優"たちの青春残酷物語 性なる鎮魂劇『名前のない女たち』
[第81回]猫を見れば、人間社会が見えてくる! 世界の人気猫大集合『ネコを探して』
[第80回]原恵一監督の新作は辛口ファンタジー 退屈な"日常生活"を彩る『カラフル』
[第79回]米軍に実在した"超能力部隊"の真実!? ムー民、必見『ヤギと男と男と壁と』
[第78回]戦場から帰還した夫は"芋虫男"だった! ヤクザ監督の反戦映画『キャタピラー』
[第77回] 白ユリの花開くガールズの妖しい世界 H系ホラー『ジェニファーズ・ボディ』
[第76回] 爽やか系青春ゾンビ映画にホロリ......夏休みは『ゾンビランド』に集結せよ
[第75回] "生きる"とは"見苦しい"ということ 藤沢周平の時代活劇『必死剣 鳥刺し』
[第74回]初恋の美少女は200歳の吸血鬼だった! 北欧産のホラー映画『ぼくのエリ』
[第73回] "三億円事件"の真相を解き明かす! 桜タブーに挑んだ『ロストクライム』
[第72回/特別編] 上映反対で揺れる問題作『ザ・コーヴ』"渦中の人"リック・オバリー氏の主張
[第71回] 女子にモテモテになる方法、教えます。軟派少年の実話物語『ソフトボーイ』
[第70回] 下町育ちの"北野少年"が見た現代社会 人間同士の食物連鎖『アウトレイジ』
[第69回] "リアルと虚構の狭間"を生きる男、アントニオ猪木初主演作『アカシア』
[第68回] ヒーローも神もいない現代社会の惨劇 井筒監督の問題作『ヒーローショー』
[第67回] アイドルが地獄で微笑む『戦闘少女』ギャグ×血しぶき×殺陣の特盛り丼!
[第66回]アナーキーな"社歌"で生産性アップ! 満島ひかり大進撃『川の底からこんにちは』
[第65回]超ヘビー級なシリアス劇『プレシャス』"家族"という名の地獄から脱出せよ
[第64回]乱れ咲く"悪の華"ゼブラクイーン! 仲里依紗が過激変身『ゼブラーマン2』
[第63回] オタク王が見出した"夢と現実"の接点 ティム・バートン監督作『アリス──』
[第62回] バッドテイストな感動作『第9地区』 アナタはエビ人間とお友達になれるか?
[第61回]スコセッシ監督の犯罪アトラクション『シャッターアイランド』へようこそ!
[第60回]宮崎あおいの"映画代表作"が誕生! 毒を呑んでも生き続けよ『ソラニン』
[第59回]"おっぱいアート"は世界を救えるか? 母乳戦士の記録『桃色のジャンヌ・ダルク』
[第58回]現代に甦った"梶原一騎ワールド"韓流ステゴロ映画『息もできない』
[第57回]命知らずの変態レポーター、中東へ! 史上最大のどっきり?『ブルーノ』
[第56回]仲里依紗がアニメから実写へと跳躍! 母娘2代の時空旅行『時をかける少女』
[第55回]ビグロー監督はキャメロンより硬派! 人間爆弾の恐怖『ハート・ロッカー』
[第54回] "空気を読む"若者の悲劇『パレード』楽しいルームシェア生活の行き先は?
[第53回]社会の"生け贄"に選ばれた男の逃亡劇 堺雅人主演『ゴールデンスランバー』
[第52回]『男はつらいよ』の別エンディング? "寅さん"の最期を描く『おとうと』
[第51回]ひとり相撲なら無敵のチャンピオン! 童貞暴走劇『ボーイズ・オン・ザ・ラン』
[第50回]ヒース・レジャーが最後に見た夢の世界 理想と欲望が渦巻く『Dr.パルナサスの鏡』
[第49回]トニー・ジャーは本気なんジャー! CGなしの狂乱劇再び『マッハ!弐』
[第48回]全米"オシャレ番長"ズーイー、見参! 草食系に捧ぐ『(500日)のサマー』
[第47回]市川崑監督&水谷豊"幻の名作"『幸福』28年の歳月を経て、初のパッケージ化
[第46回]押井守監督、大いなる方向転換か? 黒木メイサ主演『アサルトガールズ』
[第45回]ドラッグ漬けの芸能関係者必見!"神の子"の復活を追う『マラドーナ』
[第44回] 暴走する"システム"が止まらない! マイケル・ムーア監督『キャピタリズム』
[第43回]"人は二度死ぬ"という独自の死生観『ガマの油』役所広司の監督ぶりは?
[第42回]誰もが共感、あるあるコメディー! 2ちゃんねる発『ブラック会社』
[第41回]タラとブラピが組むと、こーなった!! 戦争奇談『イングロリアス・バスターズ』
[第40回]"涅槃の境地"のラストシーンに唖然! 引退を賭けた角川春樹監督『笑う警官』
[第39回]伝説の男・松田優作は今も生きている 20回忌ドキュメント『SOUL RED』
[第38回]海より深い"ドメスティック・ラブ"ポン・ジュノ監督『母なる証明』
[第37回]チャン・ツィイーが放つフェロモン爆撃 悪女注意報発令せり!『ホースメン』
[第36回]『ソウ』の監督が放つ激痛バイオレンス やりすぎベーコン!『狼の死刑宣告』
[第35回]"負け組人生"から抜け出したい!! 藤原竜也主演『カイジ 人生逆転ゲーム』
[第34回]2兆円ペット産業の"開かずの間"に迫る ドキュメンタリー『犬と猫と人間と』
[第33回]"女神降臨"ペ・ドゥナの裸体が神々しい 空っぽな心に響く都市の寓話『空気人形』
[第32回]電気仕掛けのパンティをはくヒロイン R15コメディ『男と女の不都合な真実』
[第31回]萩原健一、松方弘樹の助演陣が過剰すぎ! 小栗旬主演の時代活劇『TAJOMARU』
[第30回]松本人志監督・主演第2作『しんぼる』 閉塞状況の中で踊り続ける男の悲喜劇
[第29回]シビアな現実を商品化してしまう才女、西原理恵子の自叙伝『女の子ものがたり』
[第28回]"おねマス"のマッコイ斉藤プレゼンツ 不謹慎さが爆笑を呼ぶ『上島ジェーン』
[第27回]究極料理を超えた"極地料理"に舌鼓! 納涼&グルメ映画『南極料理人』
[第26回]ハチは"失われた少年時代"のアイコン ハリウッド版『HACHI』に涙腺崩壊!
[第25回]白熱! 女同士のゴツゴツエゴバトル 金子修介監督の歌曲劇『プライド』
[第24回]悪意と善意が反転する"仮想空間"細田守監督『サマーウォーズ』
[第23回]沖縄に"精霊が暮らす楽園"があった! 中江裕司監督『真夏の夜の夢』
[第22回]"最強のライブバンド"の底力発揮! ストーンズ『シャイン・ア・ライト』
[第21回]身長15mの"巨大娘"に抱かれたい! 3Dアニメ『モンスターvsエイリアン』
[第20回]ウディ・アレンのヨハンソンいじりが冴え渡る!『それでも恋するバルセロナ』
[第19回]ケイト姐さんが"DTハンター"に! オスカー受賞の官能作『愛を読むひと』
[第18回]1万枚の段ボールで建てた"夢の砦"男のロマンここにあり『築城せよ!』
[第17回]地獄から甦った男のセミドキュメント ミッキー・ローク『レスラー』
[第16回]人生がちょっぴり楽しくなる特効薬 三木聡"脱力"劇場『インスタント沼』
[第15回]"裁判員制度"が始まる今こそ注目 死刑執行を克明に再現した『休暇』
[第14回]生傷美少女の危険な足技に痺れたい! タイ発『チョコレート・ファイター』
[第13回]風俗嬢を狙う快楽殺人鬼の恐怖! 極限の韓流映画『チェイサー』
[第12回]お姫様のハートを盗んだ男の悲哀 紀里谷監督の歴史奇談『GOEMON』
[第11回]美人女優は"下ネタ"でこそ輝く! ファレリー兄弟『ライラにお手あげ』
[第10回]ジャッキー・チェンの"暗黒面"? 中国で上映禁止『新宿インシデント』
[第9回]胸の谷間に"桃源郷"を見た! 綾瀬はるか『おっぱいバレー』
[第8回]"都市伝説"は映画と結びつく 白石晃士監督『オカルト』『テケテケ』
[第7回]少女たちの壮絶サバイバル!楳図かずおワールド『赤んぼ少女』
[第6回]派遣の"叫び"がこだまする現代版蟹工船『遭難フリーター』
[第5回]三池崇史監督『ヤッターマン』で深田恭子が"倒錯美"の世界へ
[第4回]フランス、中国、日本......世界各国のタブーを暴いた劇映画続々
[第3回]水野晴郎の遺作『ギララの逆襲』岡山弁で語った最後の台詞は......
[第2回]『チェンジリング』そしてイーストウッドは"映画の神様"となった
[第1回]堤幸彦版『20世紀少年』に漂うフェイクならではの哀愁と美学
芸大卒で超イケメン、英語も堪能……‟Mr.パーフェクト”伊勢谷友介にDV癖・ストーカー疑惑
注目記事 第1位 「『ホリエモン』が30キロ痩せた『刑務所レシピ』大研究」(「週刊新潮」4月11日号) 第2位 「長澤まさみと熱愛 伊勢谷友介はサディスト」(「週刊文春」4月11日号) 第3位 「池口恵観 消えた『元妻』と『70億円』の怪」(「週刊文春」4月11日号) 第4位 「『アベノミクスで給料アップ』真相は『51円』でした」(「週刊ポスト」4月19日号) 「アベノミクスこれが『次の一手』70歳以上に『資産課税』」(「週刊現代」4月20日号) 第5位 「『三井不動産』は『浦安液状化』を放置した」(「週刊文春」4月11日号) 第6位 「21世紀版 ジャズ喫茶名鑑」(「週刊朝日」4月19日号) 第7位 「長嶋茂雄と松井秀喜 国民栄誉賞ダブル受賞『何かちょっと違う気がする』」(「週刊現代」4月20日号) 先ほど東京中日新聞の論説副主幹・長谷川幸洋さんと話してきた。彼が安倍首相と親しいことはよく知られているが、今回の北朝鮮の挑発は、韓国、日本だけではなくアメリカも深刻に捉えていて、自衛隊に「破壊措置命令」を出したのもその表れだという。 だが、北がミサイルを発射した瞬間に米空母から迎撃ミサイルを発射し、日本からも発射するとすれば、集団的自衛権の行使にあたることになるのではないか。安倍政権がそこをどうするのか。一発のミサイルが朝鮮戦争の引き金になるかもしれない。要注意である。 私は前回で、長嶋(茂雄)と松井(秀喜)に国民栄誉賞を授与するのはおかしいと書いたが、現代は、私の考えとは少し違っていて、松井に授与するのは、裏に何か読売の思惑があると書いている。これが今週の7位。 なぜミスターと同時受賞なのか? 疑問を抱いた人は少なくないだろう。読売新聞OBでジャーナリストの大谷昭広氏が、現代誌上でこう言っている。 「このできすぎの美談の背景に、安倍首相と読売新聞の思惑が見え隠れします。実はミスターの受賞は昨年末には決まっていたようで、12月には安倍首相から原監督に話があったのです」 ナベツネさんは他球団には松井を渡したくない。メンツにかけて読売に戻したいと思い、政界と球界の大物を頼り、なりふりかまわず、最後のカードを切ったと、巨人OBが解説している。現代によると、 「時系列で見ていくと、最初に安倍首相から原監督にこの話があったのが昨年12月。つまり松井が引退会見を開いた前後である。だが、自民党の中堅代議士によれば、安倍-原ラインとは別に水面下で話が進められていた形跡があるという。 『森(喜朗元総理)さんが動いていたようです。森さんとナベツネさんは泥懇。松井は森さんの地元・石川の有名人ですからね』 しかも、昭和の大横綱・大鵬として活躍した納谷幸喜さんに生前授与できなかったことが問題視されている今、授与すれば、『ミスター、どこか悪いのでは?』といらぬ健康不安説を煽りかねない。そこで浮上したのが、師弟ダブル受賞というプランだったのである。 松井を巻き込むことは、読売にとっても渡りに船だった。いかに読売が『次期監督指名』と盛り上げても、松井は背を向けたままだったからである」 しかし、松井の知人はこう批判する。 「あれだけ『次の監督は由伸』『松井よりも、イチローこそ巨人軍の監督にふさわしい』なんて言っていたナベツネさんに『原の次は松井』と言われたって、何も響かないでしょうよ。『巨人からヤンキースにコーチ留学させるプランもある』という記事も出ていたけど、わざわざ読売を通す必要がない。ヤンキースなら、松井が自分で頼めますからね。余計なお世話ですよ」 松井を巨人に欲しくて長嶋を使ったとすれば、ますます国民栄誉賞が不純なものに見えてくる。ミスターには、そんなものはいらない。 ジャズが好きだ。学生時代J・コルトレーンが亡くなったのを知り(1967年7月17日)、文学部近くのジャズ喫茶で一晩中泣きながらコルトレーンを聴いていたことを思い出す。今でも寝るときにかける子守歌は、キース・ジャレットの「The Melody At Night, With You」である。 朝日によれば「ジャズ喫茶」というのは、日本独特の文化だそうである。1929年に、東京東大赤門前で開業した「ブラックバード」が最初だという。 最近は次々に新しいジャズ喫茶が生まれ、なかなか盛況らしい。1933年に開店した現存する最古のジャズ喫茶「ちぐさ」は横浜でやっているらしい。 四谷の「いーぐる」にはよく行った。後藤雅洋さんが弱冠20歳で始めたのだそうだ。 私が住んでいる中野の新井薬師に1年あまり前にできた「ロンパーチッチ」は夫婦でやっている。会社勤めをしていたが33歳でやめて夢を叶えた。 東京・神宮前には27年続く「J-Cook」。色川武大さんが好きで、そのためもあって移り住んで、亡くなった、一関市の「ジャズ喫茶ベイシー」は私にとっても懐かしい店だ。色川さんが亡くなる直前まで書いていたのは、私がもらうはずだった「月刊現代」の原稿だった。連載は3回で終わってしまった。「ベイシー」でジャズを聴きながら、いろいろ聞きたいことがあったのに……。これが6位。 3・11の大地震で液状化被害を受けた千葉県浦安市では、復興した地域もあるが、いまだにそこから抜け出られない地域もある。この文春の記事が5位。 入船地区にある「パークシティ・タウンハウスIII」は、1981年から三井不動産が造成・建築を行い、3,000万円台後半で販売した「夢の戸建て」住宅である。そこが液状化したが、道路を挟んだ向かいの住宅公団などは被害が出ていないことに気づいた住民たちが、分譲元の三井不動産側に被害の相談をしたが、門前払いされてしまった。 業を煮やした住民たちが、2012年2月に三井不動産と販売子会社を相手取って裁判を起こしたのである。三井不動産側は「責任はない」と主張しているが、ここへ来て「三井側のいうことはウソだ」と断定する人物が出てきたのだ。 三井不動産元社員の石崎斯征氏(70)である。彼はこう語っている。 「三井不動産は地盤対策を施さなければ液状化被害が出ることがわかっていながら、コストを理由に十分な対策もせず、その事実を隠したまま分譲販売したのです。このたびの裁判での三井側の不誠実極まりない対応を見て、私自身が証言せねばならないと思い至りました」 文春によれば「石崎氏は東京大学農学部で農業土木を専攻。一九六九年に三井不動産に入社し、二○○○年まで社員として勤務。神戸支店長も務めた」人物。 「『私は七二年から七七年頃にかけて、浦安市の埋立地における宅地開発部門の担当になりました。具体的には、弁天地区に戸建住宅を最初に分譲するための担当です。この弁天地区は、今回問題になっている入船地区と舞浜地区のちょうど中間に位置し、それぞれ一・五キロ程の距離です』(同) 当時、三井不動産では弁天地区に中高層マンション建設が計画されていたが、六四年、新潟地震によって大規模な液状化被害が発生。関東地方での地震発生の可能性が取り沙汰されていた。さらに浦安市猫実地区の小学校では地盤沈下が原因で、校舎の“折れ曲がり現象”が報告されていたという。 『本当に埋立地にマンションを建てていいものか、議論になりました。私は宅地開発部門の担当者として『浦安の埋立地は、地盤改良をしなければ液状化の危険性を払拭できない』と何度も何度も上層部に進言しました』(同)」(文春) 私の友人も千葉に住み、液状化で大変な思いをしたが、他人ごとではない。この裁判の続報を是非やってもらいたいものである。 4位はポストと現代。ともにアベノミクスの陰の部分を書いている。 日経新聞は〈組合員の平均年収の増加率は、安倍晋三政権が目指す物価上昇率目標の2%を軒並み超える見通しだ〉と予測した。サラリーマンは給料大幅アップの期待を大きく膨らませて例年より早い花見に酔ったのに、現実はどうだったかと、ポストはこう書いている。 「これから労使交渉の佳境を迎える中小企業のサラリーンは、大企業の結果を知ると落胆するはずだ。 連合はエイプリルフール翌日に大手企業の春闘回答(第3次集計)を発表した。それによると、傘下の1456組合の平均賃金引き上げ額は前年比でなんと月額『51円』の増加にすぎなかった。経営側は『アベノミクスに協力する』とあれだけお祭り騒ぎをしておいて、賃上げ効果がわずか51円ではサラリーマンは泣くに泣けない。 業績急回復で業界全体で3兆円近い営業利益を見込んでいる自動車メーカーにしても、業績に連動する一時金を引き上げただけで賃金アップは全くなかった」 電機メーカーでは賃下げも起こっている。 多くのサラリーマンにとってアベノミクスによる賃上げは幻でも、この4月から導入された「六五歳定年制」(雇用延長義務化)に伴う給料大幅ダウンは過酷な現実になっていると、ポストは続ける。 「東証1部のあるメーカーは、今年度から55歳になると給料とボーナスを毎年3%ずつ減らし、それを60歳以降に雇用延長した際の給料にあてる制度を導入した。 55歳で年収が600万円の社員なら、60歳時点の年収は約516万円に下がり、5年分の給料削減額は約257万円になる。55歳の年収1000万円の社員は432万円のカットだ。 それが延長後の給料になるといわれても、会社は60歳以降の社員に『労働の対価』を払うのではなく、その社員が貯めた“貯金”を給料名目で払い戻すにすぎない」 これでは、なんのための延長なのかわからない。 現代は、安倍政権は70歳以上への「資産課税」で歳入を増やす腹づもりだというのである。元財務官僚で、現在は法政大学准教授の小黒一正氏が言う。 「消費税でも所得税でもない課税で財政再建をやろうとすれば、資産課税しか残された手はありません。最も考えられるのは、固定資産税の増税です」 その手法は、次のようなものだという。 「中核都市の税率は据え置く一方で、それ以外の地域の固定資産税を増税するのです。個人などが持つ不動産資産は最低700兆円はあるといわれており、課税対象としては大きい。そのうえ、過疎地などを増税することで中核都市への人口の移動を誘導できるため、過疎地のインフラ整備などが抑制できるというダブルの効果が享受できます。経済学者の間では有効な手段として現実的に議論されている話です」 有効かどうかは知らないが、またぞろ財務省の口車に乗って財政再建のために増税するというのである。財務省の飽くなき権限拡大にストップをかけないと、大変なことになる。 朝鮮総連中央本部の土地や建物を約45億円で落札した坊さんのことが話題である。池口恵観(76)という鹿児島・最福寺の法主。高野山真言宗の大僧正にして大阿闍梨でもあるエライさんなのだが、ことあるごとに顔を出してくるマスコミ好きな御仁でもある。 文春は池口法主の裏の顔も取材している。これが3位。 「一九三六年、池口氏が生まれた頃、父親は醤油屋を営んでいたが、やがて池口氏の母親と共に仏門に入る。 二人いた兄が東京の私大に進学したために、親の跡目を継ぐべく和歌山県の高野山大学密教学科に進んだ。(中略)池口氏は大学卒業後の五九年に上京し、広告会社に就職。 しかし二年後、『三無事件』に関与し、逮捕される。破防法が初めて適用された例として知られるこの事件は、未遂に終わったものの、池田勇人首相(当時)の暗殺を想定し、自衛隊による国家権力の掌握を目指したクーデターだった。 『池口氏は首謀者である川南豊作の紹介で、事前に衆議院議員の秘書になった。クーデター部隊が国会議事堂を襲撃する際は、国会内部に潜入し、突入のタイミングを知らせる役割を担当していました』(公安関係者)」 不起訴になった池口氏は結婚したばかりの妻を連れて鹿児島の実家に帰り、修行の道に入る。 なぜ彼は、鹿児島の田舎寺の住職から高野山真言宗の大僧正にまで上り詰めることができたのか。文春で「それは『再婚』だった」と知人がこう話している。 「相手は高野山の上池院という名寺の娘で、父親は真言宗の最高位についた人物です。父の後を継いだ彼女の兄も、後に最高位につきました」 再婚後、池口氏は僧侶として出世の階段を着々と上がっていく。では、前妻はどうしたのか? 不思議なことに、ある日、幼子を残して突然いなくなってしまったそうである。 池口氏の元側近は、こんな告白をしている。 「彼は総連ビルを買った目的を『民族融和のため』だとか『英霊の供養と祈りの場に』とか言っていますが、マスコミの前でそういう綺麗事を言う表の顔と、弟子に向ける裏の顔は全く違う。 自分の思い通りにいかない時、彼は弟子に暴力を振るうんです。きっかけはお茶を持ってくるのが遅いとか、些細なこと。怒鳴り散らした後に、大きな手で思いきり平手打ちです。泣いて膝をついて許しを請う弟子の頭を、ゲタで踏みつけることもありました」 女性の弟子に対しても、容赦がなかったという。 この“怪僧”は北朝鮮とのパイプが強いといわれているようだが、ミサイルや核攻撃も辞さないと跳ね上がっている金正恩を説得してもらえないものか。そうすれば世界中から大尊敬される大阿闍梨になると思うのだが。 芸大卒で超イケメン、英語にも堪能で人道活動にも一家言ある人気俳優。広末涼子、吉川ひなの、木村佳乃、最近では長澤まさみとの熱愛が報じられた伊勢谷友介は、男の中の男だと思っていたら、文春が後ろから冷や水をぶっかけた。これが2位。 それも、女性へのDV常習者だというのだから仰天スクープに違いない。伊勢谷の元恋人Aさんの関係者がこう話す。 「少なくとも、彼女の方は本気でした。一度は結婚も考え、自分の親にも伊勢谷を紹介して、伊勢谷も家族と打ち解けていたんです。それでも、別れなくてはならなかったのは、彼の浮気が原因とか、捨てられたとかじゃない。彼女はずっと、伊勢谷の暴力に悩まされ ていました」 文春によれば「交際していた時期やAさんを特定するような記述は敢えて伏せるが、彼女は今もタレント活動を続ける現役の芸能人」だという。関係者が続ける。 「様子がおかしくなったのは、付き合いだして数カ月が経った頃でした。彼女の目のあたりが赤く腫れていたので、心配して聞いてみると、伊勢谷にぶたれたと言う。その後も、度々暴力をふるわれた形跡があったので、周囲はさんざん『別れた方がいい』と、説得し たのですが……」 それでも彼女は伊勢谷から離れようとしなかったが、DVは一向にやむ気配がなかった。 Aさんの知人も、こう証言する。 「Aが伊勢谷とDVが原因で破局したことは間違いありません。私が悩みを聞いたとき、彼女は、頻繁に足を蹴られると言っていました。さすがに顔を殴るのはマズイと思ったのでしょう。 伊勢谷はサバイバルゲームが趣味で、エアガンを愛用しているのですが、逃げ惑うAを的に見立て、部屋の中で撃ちまくったこともあるそうです。そんなことをして何が楽しいのか、サッパリ分かりません」 伊勢谷は以前から、戦争反対のポーズを取り、人間同士が銃を向け合う愚かしさを説き、動物を無益に殺すことにも疑問を呈していたというが、表と裏がありすぎるようである。 DVの被害者はAさんだけではなかった。モデルのBさんもそのひとりだという。 「二人が交際していた頃、伊勢谷はどこに行くにもBさんを連れまわし、傍から見れば仲のいいカップルそのものだった。だが、彼女も人知れず伊勢谷の日常的な暴力に苦しみ、ついにはBさんの親の知るところとなった。 『Bさんの親御さんが激怒して、最終的に伊勢谷は数百万円のお金をBさんに支払ったと聞いています。その後、彼女は伊勢谷から逃げるように、留学の名目で海外に出ていったんです。ところが、伊勢谷はBさんの後を追って、ヨリを戻したいと迫った。まるでストーカーですよ』(芸能関係者)」 記者が伊勢谷の携帯に電話して事実関係をただすと、「私は、存じ上げない人とは話をしません」と言うだけだったという。 俳優としてだけではなく、人間としてのあり方が問われているのに、ダンマリを決め込むのでは、俳優稼業にも支障が出てくると思うのだが。 ホリエモンこと堀江貴文氏(40)が仮出所し、96キロぐらいあった体重が67キロぐらいに減ったことが話題になっている。 さすが新潮。これを見て早速、タニタの社員食堂の健康食に匹敵する「刑務所レシピ大研究」という特集を組んだ。こういう発想が週刊誌には必要なのだ。これを今週の注目記事の第1位に推す。 『ニッポンの刑務所30』の著者でフォト・ジャーナリストの外山ひとみさんは、いまのムショメシはいいと、こう話す。 「かつてはクサい飯と言われた麦飯も、今では食物繊維が豊富な健康食とされるし、受刑者の高齢化を意識して減塩が進み、1日の塩分量が7.5グラムになるように気を使っている刑務所もあります。脂っこいメニューも減って、唐揚げもあまり見なくなりました。朝6時半ごろ起床し、食事時間は7時、12時、16時20分ごろと決められ、平日は朝食と夕食の間は、30分の運動時間を除いて刑務作業で、21時には就寝。メタボが解消するのもわかりますね」 府中刑務所の担当者は、タニタの健康食と遜色ないと胸を張る。 「与えられた予算内で栄養バランスがいいものを毎日食べられ、我々の日常の食事よりいいと思います。高脂血症を防ぐため塩分に気を使っていて、ソースや醤油は小分けにバックされたものを使い、余分に摂取しないようにしています。ここでは食べたくても食べられないし、1日30分の運動時間もある。堀江さんの100キロ近くあった体重を維持するにはそれなりのカロリーが必要で、それが摂取できない以上、普通の体重に戻るのは当然です」 新潮は、各刑務所の献立作りへの“執念”には、尋常ならざるものがあるという。宮城刑務所はこうだ。 「まず管理栄養士が、ひと月を上旬、中旬、下旬と分けてメニューを考え、それについて月に1度、献立委員会で話し合います。うちの場合、委員会に所長を含め幹部職員など10名と、仙台市内の少年施設の職員3名が参加し、肉料理が続けば、もう少しバラしたらどうか、などと提案します」 ホリエモンが収監されていた長野刑務所のレシピは、同所の庶務課長によればこうなる。 「主食は米7麦3の麦飯で、朝はほかに海苔や佃煮、サンマ缶、週に2~3回、納豆や漬物も出ます。味噌汁は減塩味噌を使い、具には豆腐やワカメ、大根、キャベツなどを入れています。副食はレトルト食品が多い中、味噌汁は手作りで、ふりかけも受刑者が飽きないように、のりたま、ゆかり、明太子、わさびなど、いろいろな種類をローテーションで提供しています」 健康になりたかったら刑務所に行くに限るようである。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊新潮」4月11日号 中吊り広告より
まさかのご本人登場も!? 節約レシピ「コロッケのモノマネカツ丼」
料理の数だけダジャレがある――。ダジャレをこよなく愛する男が考案する、笑えるおいしいレシピ。
男 「ただいまー。夕飯のおかずを買ってきたよ!」
女 「あら、今日は揚げ物なのね」
男 「スーパーのお惣菜コーナーで買ってきたこれで、今からおいしい節約レシピをつくるよ」
女 「へー。何ができるのかしら?」
男 「まず水で割っためんつゆで、玉ネギを煮ます」
女 「カツ丼かしら? でも、それじゃ節約レシピじゃないわね」
男 「カツ丼だと思うでしょ。ここでトンカツの代わりに、なんとコロッケを入れて、卵でとじちゃう」
女 「カツ丼ならぬ、コロッケ丼!」
男 「コロッケといえば、モノマネ名人でしょ。だから、コロッケでカツ丼をマネしてみました」
女 「あー、なるほど。確かに見た目はカツ丼にそっくりね」
男 「これをご飯に乗っけたら出来上がり。名付けて、コロッケのモノマネカツ丼!」
女 「いただきまーす。うん、ちょっと貧乏くさい感じがするけれど、このつゆをたっぷりと吸ったコロッケがご飯と合うじゃない!」
男 「コロッケそばみたいな感じでおいしいでしょ」
女 「節約レシピといいながら、なかなかやるわね。あら、食べていたら、中から何か出てきたわ。これは……トンカツ?」
男 「ご飯の中に、コロッケがマネをしていた本物のトンカツを仕込んでみました。まさかのご本人登場!」
女 「ズコー!」
■材料
・コロッケ
・玉ネギ
・卵
・めんつゆ
・ごはん
■作り方
1、めんつゆを水で薄め、薄切りにした玉ネギを煮ます。
2、中央にコロッケを乗せて、周りを溶いた卵で閉じます。
3、ご飯に乗せたら出来上がり。ご本人登場バージョンにする場合は、ご飯の中にトンカツを仕込んでください。
■玉置メモ
・ありそうでなかったカツ丼風のコロッケ丼。つゆをたっぷりと吸ってちょっとふやけたコロッケが、ご飯と抜群に合うのです。コロッケのモノマネにこだわらなければ、メンチカツでもおいしいですよ。
・トンカツの代わりにコロッケを使った節約レシピですが、ご本人登場バージョンだと、結局、普通にカツ丼を作ったほうが安いですね。
(文=玉置豊)
◆「男のダジャレレシピ」過去記事を読む◆
【『ニコ生ナックルズマガジン』出張版】大阪・あいりん地区などの覚せい剤売買の実態と芸能界とクスリ
少し前だが、産経新聞に以下のような記事が掲載された。 《大阪市西成区のあいりん地区で、昨年1年間に覚醒剤や大麻の売買で摘発された購入者らのうち、少なくとも37%にあたる155人が生活保護受給者だったことが13日、大阪府警薬物対策課への取材で分かった。保護費が薬物の購入に充てられている実態が浮き彫りになった。府警によると、同地区では路上での密売が横行しており、昨年は同地区で密売人50人、購入者371人の計421人を摘発。うち155人の生活保護受給が確認され、この半数近くが同区の保護費の支給開始日にあたる毎月1~10日に摘発された。摘発者のうち受給者が占める割合は、平成22年が145人で29%、23年が149人で34%となっており、増加傾向が続いている。西成区の受給者は昨年10月現在で約2万8千人。大阪市24区で最多で、市全体の約2割を占めている。一方、昨年の摘発者全体のうち約80人が大阪府以外に居住。中には「西成に行けば覚醒剤が買えると聞き、大分から電車で来た」と供述する購入者もいた》<産経新聞2013 2.13> 生活保護と覚せい剤売買を安易に結びつけるものではないが、事実の一端として記事に出ている以上、この件について取材・考察を試みたい。 まずは、実際に売人(プッシャ―)といわれる人間への接触に成功した。 ――いま、客の数はどうですか? 「いまは福祉がみんな金尽きてるから、少ないな。最近見回りきついしな。デコ(警察)の」 ――1日どのくらい? 「それでも30~40人はいるわな」 ――いま西成では、何カ所くらい売人はいるのですか? 「立ちんぼは4カ所かな、後は屋台とか直接(組の)事務所に行くとかな」 ――値段はどうなんですか? 「ここらの末端は昔から変わらないわ、下手に上げると暴動起こすしな(苦笑)」 ――いま、シャブはどこから入れてるか聞いてます? 「本来は九州から入れてたみたいやけど、いま向こうはいろいろ厳しいやろ、だからルート変わったらしいで。ほら昔H会が作ってたりしたろ」 ――いまはどこルートですか? 「ワシが聞いてる限りは関東ルートやな」 ――関東ですか? 意外な思いがした。これも人によって異なる。ミャンマーの名前を挙げる人もいるし、以前は北朝鮮の名前をよく口にしていた。 「昔は知ってる通り、シャブの値段はIが牛耳ってたやろ、それとはいまは違うらしいけど関東モンが主流らしいで」 ――シャブといえば関東では、いや関東以外でもどこも扱ってます。北朝鮮、台湾、中国ルートではないのですか? 「聞いた話じゃ、海も国境きついらしいんよ。ロシアは完全にダメになったらしいしな」 北朝鮮は総連土地売買問題で事実上の大使館であった総連が機能しなくなり、日本とは国交断絶に近い状態だ。ロシアは以前、タイヤを密輸していくといい値段で買ってくれたという話もあったし、それは暴力団の資金源の一つであろう。ただ、土地売買や株に比べれば微々たるものだと思うのだが。 関東の売人にも接触できた。 ――いまの取引価格を教えてください。 「高いよ、モノも少ないしな。ハーブに逃げた人間も戻ってきてるし。俺なんか一時期ハーブの売までやったからな、食えなくて」 ――ハーブの規制、かなり厳しくかかりました。 「俺の知ってる関東の人間なんかは、オーストラリアにハーブ栽培のための土地買うって言ってたけど、その話も消えたしな」 ――いま、ミャンマー産が増えてると聞いたんですが。 「そこまでは増えてないよ、だけど、日本ミャンマーなんとか協会とか、ヤクザもんがやってるうさん臭い団体多いな」 ――いま、いくらですか? 「俺らは、まとめて売ることはしないから。刑期長くなるだけだろ。注文受けて、ある場所に取りに行くだけ」 ――グラムで3~4万くらいですか? 「いや、人を見て値段つけるな、前はネットの掲示板とかですごく高く売れたろ。あれで相場がなくなったからな。グラム最低でも5万はつけるよ、いくら知り合いでも」 ――まとめて買うと一昔前は安くしてたじゃないですか、いまは駄目ですか? 「そいつらがネットとかでバカみたいに高く売って、パクられて、そのケツが結構売する側に来たからな。いまは寒いわ」 ――いまは関東からモノが入ってくるって聞いたんですが。 「出る場所が関東でも、値崩れはさせないよ、そこらへんは考えてる。同じモノを安く売って刑期が同じだろ。馬鹿だわ」 ――シャブ利権で一番儲けてるのはどこですか? 「関西、九州はわからないよ。だけど現実に関西から買いに来てるな、まとめて。俺の卸元は余裕かましてるよ、でかい土地買って、そこらにシャブ埋めて隠してるわ」 ――話は戻りますけど、ではシャブの値段は誰がつけるのですか? 「末端だよ、欲しい奴らは、いくらでもある程度までは買う。それで俺らが甘い汁を吸う」 ――いまは、アフリカルートは消えたんですか? 「馬鹿な女を使って運び屋にするやつだろ、いまは捕まってもう警戒されてるからないわ」 ――これからは、どこルートが増えると思いますか? 「モノがあっても質の悪いやつはダメだよ、前のオウムネタみたいに。だからミャンマーはある程度までは伸びると思うよ、だけどまだ供給ルートが確立してないからな、これからだろ」 本稿では最初に書いたように、生活保護受給者のすべてが違法薬物に手を出している、ということを言いたいわけではない。新聞記事から、これは一般人~芸能界まで、依然として目の見えないところで、薬物汚染は広がっているのではないかと思った次第である。 歩を譲って、大麻は合法化されている国もある。オランダなどであるが、といっても、決まった店の中で、の話である。 覚せい剤の恐ろしいところは依存性である。 ある元ヤクザが言っていた。毎週水曜放送「ニコ生ナックルズ」(http://ch.nicovideo.jp/hisada)の中でだったと思うが、自身の経験から「覚せい剤を断ち切るには、人間関係、住環境、仕事環境など、すべて変えなければダメ。だから俺はアフリカまで行った。刑務所から戻ってきて、また同じ土地で暮らすとなると、どうしても以前の人間関係で仕事をしたりする。すると再犯率が高くなる」といった趣旨のことだったと記憶している。 芸能人の再犯率が高いのはそのせいであろう。酒井法子などはボランティアの仕事に就くと言っていたが、結局芸能界に戻ってきてしまった。闇社会数人の人間に取材したが、酒井は顔つきから再犯率が高いとまで言い切っていた。そこらへんは僕には分からない。実際に芸能人の再犯率が高い、というより目立つのは事実である。もちろん、麻薬取締官などは再犯に目を光らせてはいると思うし、マークしている芸能人もいると思うのだが……。 (文=久田将義) ●ひさだ・まさよし 1967年東京都世田谷区生まれ。神奈川県横浜育ち。法政大学社会学部を卒業後、(株)産経メディックスに入社。その後、三才ブックスに入社、「別冊ラジオライフ」編集部に所属。後に、ワニマガジン社へ移籍、その傍ら、ムック「ワニの穴」シリーズの編集人。2000年、ミリオン出版に移籍し「ダークサイドJAPAN」の創刊編集長。2001年、「実話ナックルズ」編集長。2005年、「実話ナックルズ」編集長兼任で「ノンフィクスナックルズ」「THE HARD COREナックルズ」創刊、2012年9月末日にミリオン出版を退社。2012年9月より、ニコニコでブロマガ「久田将義の延長!ニコ生ナックルズ」を配信開始。 ・久田将義の延長!ニコ生ナックルズ <http://ch.nicovideo.jp/hisada>








