
ブルーの海に浮かぶ白い無人島。シメジと牛肉は珊瑚礁?

よく見ると小さなスパイスのつぶつぶが入っているのがわかる。

食べ終わった後の皿は、見た目、パレット。



AVメーカーのSODがこの夏、本物の素人人妻レーベル「SODが全国から集めた本物人妻 旦那に内緒でAV体験」を立ち上げたという朗報が飛び込んできた。 まずは、20代、30代、40代の素人人妻が出演する3作品を同時リリース。その後も毎月発売していく予定だという。 第1弾で、旦那に内緒で初脱ぎ&初カラミに挑んだのは、結婚16年目で4人の子供を育てる宮本紗央里さん(42)、この撮影まで男性経験は旦那のみという新婚5カ月の長瀬涼子さん(32)、結婚2年目で子供は1人、趣味は“子育て”という久保田結衣さん(23)。 早速、この3人に集まってもらい、インタビューを決行。しかし、取材を受けるのが初めての彼女たちは、開始早々「え!? 『サイゾー』ってインターネットで見られるんですか? 旦那にバレたらどうしよう……」「写真って目線入りますよね?」「すみません。今日、子供連れてきたんですけど、ちょっと見ててもらえますか?」と、当然ながら素人全開でした! ――3人とも撮影は初めてだったそうですね。決意したきっかけは? 久保田 もともとモデルに興味があって、SNSの「モデル募集」コミュニティーに書き込んだのがきっかけで、監督さんにお話を頂いて、ちょっと出てみようかなって。 長瀬 私は、旦那が結構、夜は淡白なので、欲求が溜まった時にニコニコ動画の「SODちゃんねる」を見てたんです。それもあって、監督さんに口説かれた時、「やってみようかな?」って。 宮本 私は長年、子供たちの世話をしてきたんですけど、40歳過ぎてから「このままでいいのかな……」と思うようになって。それでホームページでたまたま見つけたモデル募集に連絡してみたら、それがSODで、なんだかそういうことになっちゃいました(笑)。 ――宮本さんは、42歳とは思えない美貌ですが、これまで人前に出るお仕事はしてなかったんですか? 宮本 学生時代にミスコンに出たくらいで、それからはずっと子育てをしていました。 ――結婚後、旦那以外とセックスの経験がある方はいますか? 全員 ないです。 ――旦那と現在、セックスレスの方は? 久保田・宮本 はい。 ――いつからしてないんですか? 久保田 私は妊娠してからなので、2年くらいですね。別に仲が悪いわけではないんですよ。一緒のベッドにも寝ますし。でも、ないですね。 宮本 私は2年以上ですね。今、一番下の子が1歳になるんですけど、その子を妊娠してからはないです。SODでAV体験した(左から)久保田さん、宮本さん、長瀬さん。「目線はロボコップより太めでお願いします」
――宮本さんは、自宅でカラミの撮影をされたそうですね。 宮本 旦那と子供が、仕事や学校に行っている間に(笑)。まさか家のリビングや、夫婦の寝室でそういうことをするとは考えていなかったので、家族にごめんなさいって思いました……。 ――突然押しかけられたんですか? 宮本 撮影があるっていうのはなんとなく聞いてたんですけど、男優さんと監督さんがいらした時、なんだかびっくりしちゃって、どうしていいか分からなくて、リビングに案内して、ケーキなんかを出しちゃったんです(笑)。あとから聞いたら、監督さんたちは“玄関でエッチな雰囲気にしよう”とか思ってくださってたみたいなんですけど、私がもてなしちゃったから、言い出せず困ってたみたいで(笑)。 ――男優さんとのセックスはいかがでしたか? 宮本 「キレイですね」とか「気持ちいいです」とか、優しい言葉をかけてくださるので、気持ちにスイッチが入ってしまいました。 ――長瀬さんは、男性経験が旦那のみにもかかわらず、撮影では3Pに挑戦したそうですね。 長瀬 何も知らされないまま、いきなり男優さんたちが入ってこられたので、「え?」って思ってる間にどんどん進んで、ずっとびっくりしてました(笑)。3Pってことにもびっくりしたし、あんなに長時間したのも初めてだったし、全部驚きました。あと、最中に会話することにもびっくりしました。「Mなの?」とか、「どこが気持ちいの?」とか、そんなこと旦那に聞かれたことなかったので。 ――久保田さんと宮本さんは、撮影で母乳を出したそうですね。 久保田 私は庭でぴゅーって出したんですけど、晴れた空の下で、こんなに大っぴらに出すことなんて、もう生涯のうちにないんだろうなあって思いました(笑)。 宮本 私の場合は男優さんが飲まれたんですけど、赤ちゃん以外に飲ませたことがなかったので、すごく恥ずかしかったです。でも「おいしい」って言ってくださったのでよかったです。 ――では最後に、この撮影をきっかけに、今後も旦那以外とセックスしたいと思った方はいますか? 全員 うふふふふ(笑)。 ――どっちなんですか!?(笑) 久保田 自分から進んでは……ねえ。 長瀬 ねえ。 宮本 うふふふ(笑)。 このレーベルでは、自薦他薦問わず、今後も“本物人妻”を大募集。「女性としてもう一度輝きたい」と秘めた思いを抱く全国の人妻女性のみなさん、SODで実らせてみては? (取材=林タモツ)撮影を恥ずかしそうに振り返る美人妻たち。
綺麗な乳房からあふれ出す母乳 久保田結衣 23歳 AVDebut
AV史上もっとも綺麗な40代 宮本紗央里 42歳 AVDebut
男性経験は旦那のみ 長瀬涼子 32歳 AVDebut
●今週の注目記事 「スクープ 痴漢で『検挙』された警視庁の元スゴ腕刑事 知ってて報じなかった新聞・テレビ」(「週刊現代」8月10日号) 「カネボウ美白化粧品 被害者告白『体がマダラになっていく恐怖』」(「週刊文春」8月1日号) 「現代の『八つ墓村』山口金峰5人殺しで囁かれる『平家落人伝説』と『祟り』」(「週刊ポスト」8月9日号) 「参院選“仁義なき”裏ドラマ」(「週刊文春」8月1日号) 「池上彰さん選挙特番の『タブーなき質問』」(「週刊ポスト」8月9日号) 「中国『闇金バブル』崩壊 アベノミクスがけし飛ばされる」(「週刊ポスト」8月9日号) ●ワースト 「史上初の快挙『アノ声が出る袋とじ』作りました」(「週刊現代」8月10日号) 現代の軟派特集はまたまた外性器ではない「外陰部」。こちらはどうということはないが、グラビアでは「じぇじぇじぇ! 開けてビックリ 史上初『声が出る袋とじ』」をやっている。 早速、女のあえぎ声が聞こえてくるのかと開いてみたが、なんのことはない、URLが書いてあって、そこにアクセスすると、グラビアで裸になっている「野乃」という女性が自ら朗読してくれるという仕掛けである。 試しに聞いてみたが、素人の語りで、ちっとも興奮しない。早かったせいもあるが、見に来ている人数は1ケタ台だった。私も同じようなことを十数年前のインターネットマガジン「Web現代」でやったことがあるが、朗読のプロを使いもっと本格的だった。もう少し工夫をしてほしいという思いを込めて、ワーストにした。 注目記事の5番目は、このところ話題になっている中国の「影の銀行」問題に言及しているポストの記事。 「影の銀行」とは、簡単にいえば、当局の規制下にある通常の銀行とは違う金融業態の総称で、一部には日本でいわれる「闇金融」に近いものもあるという。 「影の銀行」の融資手段は、主に2つあるそうだ。 「1つ目は『理財商品』と呼ばれる財テク金融商品だ。運用会社が組成して、銀行窓口で販売され、主に個人が購入する。集まった資金は、中小企業や、不動産やインフラ開発を行う地方政府のダミー会社『融資平台』に融資される。2つ目は『委託融資』と呼ばれるものだ。お金が余っている大手国有企業が余剰資金を銀行に預金し、そのお金が銀行の紹介で中小企業や『融資平台』に融資される」 委託融資とは銀行の迂回融資であるケースが多いようで、銀行が大手企業に非常に安い金利で過剰融資をして、その金がまた銀行に預けられ、高金利で中小企業や『融資平台』に融資されるやり方だという。 これが中国版「リーマンショック」になる可能性大だというのである。 ポストによれば、中国のヤミ金バブル崩壊は2つのレベルで中国を揺るがすという。 「1つは一般大衆の生活に直接ダメージを与えることだ。財テク商品の購入者の多くは中間所得者層以下の一般市民。銀行の預金金利がインフレ率よりも低いことがあるため、預金すればするほど損をしかねないのが中国の現状だ。だから、彼らは生活資金までも影の銀行での運用に回しているケースが多い。彼らがダメージを受ければ個人消費の大きな落ち込みは避けられない。(中略) もう一つは、銀行まで経営危機に陥り、金融危機が起こることだ。『先に述べたように、銀行が大企業を挟んで“迂回融資”しているという側面がある。融資先の地方政府が放漫経営をして経済が滞ったりすれば、企業が連鎖倒産し、さらには銀行にも倒産危機が広がる可能性があります』(金融ジャーナリスト・永山卓也氏)」 そうなれば、アベノミクスなどけし飛んでしまうというのだ。アベノミクスどころか世界大恐慌にもつながる大変な事態になり、中国経済そのものが大打撃を受けることは間違いない。上辺だけのアベノミクスに浮かれていないで、万が一を考えておくことは、現代に生きる者として大事なことであろう。 お次は、7月21日に投開票が行われた第23回参議院選挙についての記事。投票率は前回よりも5.31ポイント下がって52.61%という、「戦後3番目」に低いものだった。 自民党が65議席(選挙区47議席、比例区18議席)を獲得して第一党に返り咲き、公明党の11議席(選挙区4議席、比例区7議席)と合わせて過半数を上回る135となり、参議院における“ねじれ”は解消した。 一方の野党は、民主党が結党以来最少となる17議席(選挙区10議席、比例区7議席)と惨敗。日本維新の会・みんなの党も議席は伸びず、共産党だけが5議席増の8議席と躍進した。 当然ながら、両院で圧倒的多数を占めた安倍首相の動向に注目が集まっている。来年の消費税3%引き上げはあるのか。8月15日の靖国公式参拝はするのか。憲法96条を改正して憲法9条を含めた全面的な憲法改正に踏み込むのか。尖閣諸島問題で話し合いさえできない中国との関係はどうなるのか。 全体的に見て、文春のワイド特集が読みごたえがあったと思うので、文春を中心に他誌も紹介してみよう。 まずは消費税問題。文春では安倍首相の経済ブレーンである浜田宏一イェール大学名誉教授と本田悦朗静岡県立大教授が、共に「一気にプラス3%となる増税は慎重にすべき」だとしている。さらに本田教授はこう話す。 「いま、アベノミクスで希望が見えつつありますが、本当に一気にプラス3%となる増税に耐えられるのかは疑問です。まだ、駆け込み需要も含めた見せかけの数字に過ぎない。 日本は財政再建を真剣にやっているんだと内外に示しつつ、よくなりつつある景気の中折れを防ぐには、消費税を1%ずつ、5年間かけて上げていくというのが一番現実的です」 だが、もしこれをやるとなると「新法」を制定しなくてはならないそうである。 そうなれば、昨年苦労して三党合意をまとめた谷垣禎一総裁(当時)をはじめとする派閥領袖クラスがこぞって猛反発することが予想され、ことはそう簡単ではない。 現代はモスクワで開かれたG20(主要20カ国・地域財務相中央銀行総裁会議)に出席した麻生太郎副総理兼財務相が「消費税増税は予定通りやりたい」と宣言したことで、増税を「国際公約」にしたことを重視し、政治ジャーナリスト山田惠資氏がこう読む。 「消費税増税に関しては、安倍首相が前回のG8サミットでドイツのメルケル首相から注文を受け、OECD(経済協力開発機構)は日本に消費税の引き上げを求めています。さらに、財務省も圧力をかけており、結局安倍首相は、『消費税増税やむなし』と決断することになるでしょう」 個人的には、幕末の志士気取りの安倍首相は、増税やむなしに傾くのではないかと思う。 次に靖国参拝問題。文春は「参拝の時期に関しては総理自らが適切に判断されるでしょう」(安倍側近の衛藤晟一首相補佐官)と、判断保留している。 この問題で新潮は、さる官邸関係者にこう言わせている。 「彼は、2016年夏の衆参ダブル選挙で勝利した上での長期政権を目指しています。したがって、一歩間違えば命取りになりかねない『歴史問題』には、16年まで本格的に手をつけるつもりはありません」 だが、第1次政権時代、靖国参拝できなかったことは「痛恨の極み」と常々言っている安倍首相だから、政治ジャーナリストの山村明義氏のように「ラストチャンスは、10月17日から20日までの秋の例大祭です」(新潮)と見る向きもあるようだ。新潮は、この問題で悩む安倍首相をこう評している。 「真夏の選挙戦を制した安倍総理だが、靖国参拝に腐心し、身悶える、寝苦しい夏の夜はまだ続きそうだ」 憲法改正については、今のところ公明党が慎重である。新潮で政治評論家の浅川博忠氏が、こう解説する。 「創価学会の中でも、憲法九条の改正を絶対許さないという立場を取っているのが『婦人部』です。公明党は、護憲ではなく“加憲”という立場ですが、その中身は環境やプライバシーに関するものばかり」 安倍自民は公明党が改憲に賛同しない場合は、改憲に前向きな維新やみんなの党と手を組めばいいから、公明党は苦しい立場に追い込まれるかもしれないと新潮は見ている。 現代も「首相は周囲に、『憲法については急がない』などと話しているという。だがその意味は『急がない』だけで、やる気は十分ということでもある」と、任期中にやってくる可能性はあると見ている。 戦後最悪といわれる中国・韓国との関係については「ニューズウイーク日本版」(7月30日号)が「安倍外交、半年間の通信簿」でこう書いている。 「中国政府は東シナ海における覇権の拡大という長期的目標の追求を続け、安倍はそれを阻止する手を打てずにいる。日中双方に譲歩する気がなく、それぞれの立場に固執するばかりだ。さらに安倍政権は、いわゆる尖閣防衛について、アメリカからこれまで以上に踏み込んだ発言を引き出せずにいる」 日韓関係もお先真っ暗な状態だから、評価はCと厳しい。 安倍首相関連はこれくらいにして、参院選のこぼれ話を拾ってみよう。新潮は日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が、9月29日に投開票される堺市長選で負けるようなことがあれば、次はないと報じている。 この選挙では橋下市長の政策の中核である「大阪都構想」が争点になるからだ。だが、現職の竹山修身市長は「大阪都構想」に反対の立場をとっているため、引きずり下ろさなければならないのだが、この時点で候補者さえ決まっていない“異常事態”なのだそうである。 東国原英夫氏の擁立も検討されているというが、敗色濃厚のようだ。もう一人の共同代表・石原慎太郎氏がトボトボと東京・広尾の路上を歩いている写真が新潮に載っている。 選挙戦のラスト3日間、一度も街頭に出なかった石原氏だが、広尾の病院で診察を受けていたという。この姿から見ても、代表の座を退くのは時間の問題だろう。 その維新から立候補し、当選を果たした“燃える闘魂”アントニオ猪木氏が24年ぶりに永田町に戻ってくる。 70という年齢、政策らしきものが何もないこのタレントに、年間2,400万円の議員報酬と1,000万円を超える文書通信交通滞在費が支給され、6年間で収入は総額2億円を超えると新潮は書き「それも国民の度量か」と嘆息している。同感ですな。 文春は猪木氏の妻子はアメリカにいて、選挙期間中は「愛人」同伴だったと報じている。この人、今もスキャンダルの宝庫である。 その文春でブラック企業と批判キャンペーンされたワタミ前会長の渡邉美樹氏は、自民党の全国比例18議席のうちの16番目でなんとか当選を果たした。 その渡辺氏、よほど文春が憎いのか、選挙中にFacebookにこう書き込んだと文春が報じている。 「ワタミの桑原豊社長が応援に来てくれました。『週刊文春なめんなよ!!』ダメだって桑原さん、Facebookでそんなこと言っちゃ…(笑)」 ところがこの文章は、30分もたたずに削除されたそうだ。文春対渡辺のバトル第2ラウンドは永田町に移ったが、先が楽しみである。 東京選挙区・第3位で堂々当選したのは共産党の吉良よし子氏。12年ぶりに共産党は議席を取り戻した。彼女は選挙中、ワタミをはじめとするブラック企業追及を舌鋒鋭くしたと文春が書いている。 彼女は共産党とも思えない美形で、支持者たちからアイドル的な存在として人気があり、支持者たちは彼女の写真集まで制作したそうだ。『KIRAry☆Diary』と題された写真集は、発売10日で1,000部が完売した。彼女はブラック企業についてこう語る。 「労働者を生きていけないような状態に追いやっている。人を燃料のように使い捨てるやり方は、同じ人間として許しがたいんです」 文春の言うように、国会で渡邉氏との対決が楽しみである。 今回の選挙で一番注目を集めたのは、やはり東京選挙区から出馬した反原発の星・山本太郎氏であろう。見事4位当選を果たしたが、新潮は山本氏の横にいるべき夫人の姿が見えないと訝っている。 彼女は選挙中も、山本の母親とフィリピンに滞在していたそうだ。新潮がその理由を聞くと、こう答えている。 「僕ひとりでも殺害予告されているんです。だって(妻が姿を現せば)マトが2つになっちゃうじゃないですか。僕が直接狙われなくても、あちらが狙われると……その手には乗りません!」 大変な覚悟で挑んだ選挙だったようである。 みんなの党の渡辺喜美代表は相変わらず、妻のまゆみさんの尻に敷かれているようだ。東京都議選で議席を増やしたため、まゆみさんが「もっと候補者を擁立すべき」だと言い出し、バタバタで候補者を擁立したため、多くが惨敗してしまった。 党ナンバー2の江田憲司幹事長が「候補は役員会で決めるべきだ」と主張しても、渡辺代表は聞きもせず、江田氏が党を出るという話まで出ているというのである。野党再編の口火を切るのはみんなの党かとウワサされているそうだが、いっそのこと奥さんを代表にしたらいいのではないか。 ポストは選挙特番で民放視聴率トップだった池上彰氏が聞くはずだったが、相手が出てこないため「幻の質問」に終わったいくつかを紹介している。 丸川珠代氏(自民)に対しては、 「07年の参院選の際、期日前投票をしようとして選挙人名簿に登録されていないことが明らかになりました。これはテレビ局勤務時代の海外赴任から帰国した後、3年間転入届を出しておらず、投票権が消失した状態だったためです。ということは、05年の衆院選も07年の都知事選も投票に行かなかったですよね? ご本人にその確認と、最近は投票に行ってますか? と聞いてみたかったですね」 石原慎太郎氏(維新)については、 「今回の選挙で維新が思うように伸びなかったのは、橋下さんの例の発言(慰安婦)が響いているのだと思います。その点、石原さんが橋下さんのことを見るとき、困ったヤンチャ坊主だと思う一方で、憎みきれないという顔をするんですよね。ですから政治的な意味ではなく、石原さんの個人的な橋下さんへの思いを聞きたかったですね」 渡邉美樹氏(自民)には、 「番組のVTRの中で、“たまたま1つの事故を取り上げてブラック企業だと責められるなら、日本中には千・万のブラック企業がある”とおっしゃったんですね。でも、それは開き直りなのでは? 自分の会社の社員がたった1人でも自殺をして、それが過労死だと認定を受けたことに対する責任なり、言葉がないのでしょうかと質問したかったですね。それと渡邉さんは以前、都知事選に出ている。今回は参院選。都知事と参議院議員の仕事は当然違いますよね。一体あなたは何をやりたいのか? という問いに対する答えを聞きたいですね」 池上氏が注目される理由がここにある。 現代の八つ墓村かと騒がれた、山口県金峰郷(周南市)で起きた5人殺し事件をポストが報じている。この事件、75年前に同じ中国地方の岡山県津山市の農村で発生した「津山30人殺し」事件を彷彿とさせるというのである。 「作家・横溝(正史)の『八つ墓村』のモデルである同事件は、結核で徴兵検査丙種合格(実質的に不合格)となった21歳の無職青年・都井睦雄が、結核伝染を恐れる村人から冷たい仕打ちを受け、その恨みから故郷に復讐しようと思い立ったとされる。計画は周到かつ残虐だった。午前2時前、頭に懐中電灯を二本縛り付けた都井は、夜陰に乗じて村民たちを日本刀と猟銃で殺害。さらに育ての親である祖母の首を斧で刎ねた。約1時間半の間に30人がほぼ即死の状態で命を落とした。ちなみに凶行を終えた都井は、村を見晴らせる高台に登り、そこで自らの胸にピストル当てて自死している」(ポスト) この金峰集落は、平家の落人たちが逃げ込んだ地域だというが、今では典型的な限界集落である。 「周南市役所によれば、6月末時点で金峰郷には8世帯14人が住んでいたという。男性7人、女性7人。そのうち60歳未満は3人しかいない超高齢過疎地帯である。今回亡くなった5人の被害者も、70歳を優に超えている。『ここの主要産業は林業で、その林業に付随した産業としてのシイタケ栽培も盛んでした。でも、そういった産業が斜陽化してくるに伴い、過疎化が進んでいきました。現時点では具体的な復興策も見つかってない』(周南市役所中山間地域復興課)」 犯人も63歳。この村に住む家の次男坊として生まれ、中学卒業と共にこの村を出て、神奈川県に行ったという。 30年たって、職を捨てて老親の面倒を見るために村に戻った。だが、老親も亡くなり、長く離れていたため村の人々とは断絶があったようだ。「都会から隔絶された限界集落でのさらなる孤立」(ポスト)が、惨劇に結びついたのではないか。 ノンフィクション・ライターにとって格好の素材ではないか。 次は文春のカネボウについての記事。短い記事だが、カネボウ側には激震を与えたのではないだろうか。 カネボウの売り出した美白化粧品で、肌がまだらに白くなる白斑の被害が拡がっている。 「カネボウ化粧品(東京都中央区)は23日、自主回収中の美白製品について、19日までに肌がまだらに白くなる「白斑」の症状があるとの申し出が2250人あったと発表した。 今月4日の自主回収発表後、10万人を超える問い合わせがあり、6808人が肌の不安を訴えた。このうち、『3カ所以上』『5センチ以上』『顔に明らかな白斑』という重い症状を訴える顧客は2250人にのぼった。自主回収発表時に把握していたのは39例だった」(7月24日付朝日新聞朝刊) 文春は被害女性の生々しい告白を掲載し、「カネボウにとって最大のミスは2011年に『白斑』を発症した顧客からの相談を“黙殺”してしまったことだろう」と批判している。 文春の発売が24日。カネボウは今月4日に自主回収を発表しているが、被害が広範囲に拡がっているのを公表したのは、文春発売前日の23日である。文春に書かれることを察知したカネボウ側が、一日早くしたと思えないこともない。 カネボウを傘下に持つ花王の株価が急落し、事態の深刻さを浮き彫りにしている。 新潮と現代が警察の不祥事を追及している。読みごたえ、注目度は現代が上なので、こちらを今週の第1位に推す。 新潮の記事も紹介しよう。 ことは09年の名古屋場所、角界の木瀬親方が一般には販売されていない“維持席”を、山口組の中核団体・弘道会の幹部に手配していたことが発覚した。 その捜査に当たったのが本田敦警部(仮名)だったが、以来、脅迫電話が頻繁にかかってくるようになった。それも妻や娘の実名を出して「どうなっても知らないよ」と脅す。そのために本田の自宅は覆面の警察車両が配置されていたが、その任に当たっていた班の名前まで正確に知っていたことで、本田警部はこう確信した。「県警に内通者がいる」と。 この脅迫を指示したのは佐藤義徳(55)という男で、名古屋を中心にファッションヘルスやキャバクラを展開する風俗チェーンの実質オーナーで、弘道会の有力資金源とみられていた。 一昨年4月、弘道会のナンバー2と共に詐欺容疑で逮捕されている。 佐藤の公判で先の話も出てきているし、県警OBが検察側証人として出廷し、佐藤に頼まれて警察の動向や捜査情報を教える見返りに、飲食の接待や現金をもらっていたことを証言している。 佐藤の元愛人は佐藤から「なんでもカネで買える。警察の人間もカネで買っている。一番ランクが上の人を2000万円くらいで買ったこともある」と聞いたと証言しているのである。 しかし県警は、疑惑を持たれた警官の口座も確認することなく、OBに至っては触ってもいないと、県警関係者が語っている。愛知県警と組織暴力団との深い闇は、まだまだ晴れそうにないようである。 さて、現代は警視庁の元スゴ腕刑事が「痴漢で検挙された」にもかかわらず、報じなかった新聞・テレビを批判している。 この事件は6月18日の午後7時頃、東武東上線池袋発川越方面行きの急行電車車内で起きた。車内は満員状態だった。電車が成増に近づいたところで、車内に女性の叫び声が響き渡った。 「この人、痴漢です!」 声の主は女子高生で、隣には60代半ばの男。女子高生は周囲の男性の協力を得てこの男を取り押さえ、駅事務所に向かった。普通であれば、痴漢容疑者は駅事務所を経て所轄の警察署に身柄を引き渡され、ほぼ間違いなく逮捕されるのだが、このケースは違ったという。 所轄である警視庁高島平署の捜査員は女子高生にも件の男にも事情聴取をせず、男はそのまま帰宅が許されたというのである。 その謎を解くのは、この男の素性にある。この男、捜査員の先輩に当たる警視庁の元スゴ腕刑事だったからだ。耐震偽装事件で名を上げたことがあるそうだ。それだけではない。現高島平署長は、この男の直属の部下だったのである。 この事件を知っているマスコミは数社あるそうだが、どこも報じていない。それはこの男が「検挙」であって、逮捕されていないからだが、現代はJR西日本の執行役員が痴漢で逮捕されたときと違いすぎると批判する。 執行役員の場合、警察が発表した数時間後に新聞・テレビが一斉に実名で報じた。役員は逮捕から4日後、公園で首を吊って自殺してしまった。 あまりにも違う、今回の警察とマスメディアの扱いの違い。新聞・テレビは警察が発表するまで書きはしないから、現代はこう難じる。 「身内の犯行なので、事件をうやむやにしたい警察。警察の都合の悪いことは報じたくない新聞・テレビ。この国は、いつでもこんな感じなのである」 痴漢犯罪は被害者が「この男が痴漢です」と言えば、裁判でそれを覆すことがなかなか難しい。私は、この元刑事が「冤罪」である可能性もあると思うが、一般人と警察関係者の扱いの違いには憤りを感じる。 確かにメディアの対応に問題はあるが、痴漢犯罪という難しい事件が、警察が逮捕して発表したからといって、メディアが裏取りもせず実名報道していいのかという点にも言及すべきだったと、現代にも注文を付けておきたい。 (文=元木昌彦)「週刊現代」8月10日号 中吊広告より
今やAVは男だけのものじゃない! 昨今では、女性向けAVメーカーの人気も後押しし、多くの女性が男たちの目を盗んで、こっそりスマホやPCでAVを楽しむ時代。そんな中、あのソフト・オン・デマンド(以下SOD)がプロデュースしている、女性向け無料アダルト動画サイト『GIRL’S CH(ガールズシーエッチ)』が、今人気急上昇! 無料会員登録すると、いわゆる“オカズ動画”を全部無料で楽しめると、女性に人気のサイトである。
サイトのメインとしては、男性にはおなじみのSOD作品の過去作を女性視点で約5分に再編集した動画が1,000本以上あるのだが、その他に見どころなのが、オリジナル企画としてAVではない、さまざまな切り口の動画が用意されているところ。
中でも、ユーザーに特に人気の企画が「東京オナニースタイル ~あなたのエアーオナニー見せてください~」。気になる内容は、一般男性が自分の普段やっているオナニーを、そのままカメラの前で“エアーで再現する”というもの。エアーなので、もちろん着衣あり。しかし、ティッシュはそのまま現物を使用している。すでに4人分のオナニースタイルが紹介されているのだが、これが実に滑稽で、男からすると「何でヤローのオナニーなんて見ないといけないんだ!!」となるところだが、レビューを見てみると、世の女性たちの大興奮ぶりが伝わってくる。しかし、こんな企画をなぜシリーズ化しているのか? サイトを運営する女性スタッフに聞いてみた。
──「東京オナニースタイル」って、そもそもどういった経緯で始まった企画なんですか?
スタッフ 企画会議の中で、スタッフの中から出た案でした。男同士では、よくオナニーの話をするというのは聞いたことあるんですが、女性からすると、その現場を目の当たりにすることもほぼないので、話を聞いて想像はするものの、いまいち全貌が掴めない。自分の彼氏や、旦那や、友人のオナニーも見ることもほとんどありませんよね。さらに男性からすると、自分のオナニー姿を見せることは、実は自分のSEXシーンを見せることより恥ずかしいという方がほとんど。しかし、男性がもっとも見せたくない姿は、イコール、女性が一番見たい姿である、ということでスタートしました。

あらゆる女性がより美しくなりたいと願うように、すべての男性はより強くなりたいと願っている。女性が脚を細くすることに懸命なように、男性は胸板を厚くし、腹筋がくっきり分かれるよう涙ぐましい努力を重ねる。女性が美容整形を肯定するように、男性は筋肉増強剤もありだなと考える。ユニバーサル映画『アイアン・フィスト』はカンフー映画にオマージュを捧げるのと同時に、男性が抱くマッチョ信仰を遥かに凌駕する「最強のボディを手に入れたい」「そのためなら人体改造も辞さない」という過剰な肉体願望を具象化したものだ。 タランティーノ・プレゼンツと銘打たれた『アイアン・フィスト』は、『キル・ビル』(03)や『ジャンゴ 繋がれざる者』(8月7日DVDリリース)の音楽を担当したRZAの初監督&主演作。ヒップホップ界の人気グループ「ウータン・クラン」のリーダーを務めるRZAだが、香港映画『少林寺三十六房』(78)や日本アニメ『北斗の拳』が大好きなことで知られる。カンフーアクションが好きで好きで、楽曲提供だけでは我慢できずに、最強の戦士たちが鍛え抜かれた肉体をぶつけ合う格闘世界をみずから創り出してしまった。山田風太郎ばりの異能戦士たちが次々と死闘を繰り広げる『アイアン・フィスト』。人気アクション監督コリー・ユンが参加しているのもポイント。
タランティーノにとって最大のヒット作となった西部劇『ジャンゴ 繋がれざる者』は南北戦争前夜の米大陸が舞台だったが、『アイアン・フィスト』もほぼ同時代という設定。ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)が雪山で射撃の特訓を積んでいる間、中国大陸に渡ったブラックスミス(RZA)は“叢林村”で鍛冶屋を営んでいた。スミスの強靭な肉体によって叩き上げられた刀剣や甲冑は大変な評判だった。寡黙に働き続けるスミスの願いはただひとつ。娼館ピンク・ブロッサムに勤める娼妓レディ・シルク(ジェイミー・チャン)を身請けして、2人きりの平穏な生活を送ることだ。ジャンゴが愛する妻を奴隷農場から救出することに体を張るように、スミスもまた愛する女性のために滝のような汗を流し続けていた。 スミスとシルクの人種の壁を越えたラブロマンスを引き裂いたのは、武装集団・猛獅子会の権力闘争だった。野心家である銀獅子と銅獅子はボスである金獅子を謀殺。金獅子の息子であるゼン・イー(リック・ユーン)は全身に仕掛けが隠されたブレードXで仇討ちを挑むが、銀獅子が雇った最強助っ人・金剛(デビッド・バウティスタ)に敗れ去ってしまう。この金剛は自分の肉体を真鍮に変えることができる特異体質の持ち主だ。傷ついたゼン・イーを匿ったため、スミスは鍛冶屋の命である両腕を切断され、シルクも絶体絶命の危機に。怒りの炎に包まれたスミスは流れ者の遊び人ジャック・ナイフ(ラッセル・クロウ)にサポートされ、最強金属を鍛え上げて作った“鉄拳”を装着。病み上がりのゼン・イーと共に復讐を誓う。 最強戦士を決定する場となるのは、娼館ピンク・ブロッサム。身請けに失敗した男が常軌を逸して遊郭で大量殺戮を繰り広げるという展開は、江戸時代に実在した殺傷事件を舞台化した歌舞伎の人気演目『籠釣瓶』を連想させる。行き場を失った性欲が、温厚な人間を暴力兵器へと変貌させるのだ。肉体が凶器化するというモチーフは、塚本晋也監督が『鉄男』(89)や『東京フィスト』(95)で度々扱っているものでもある。また、ピンク・ブロッサムを経営するマダム・ブロッサム(ルーシー・リュー)もただの遣り手ババアではなく、娼妓たちをセックスを武器にした暗殺者に育て上げる“くのいち軍団”の女ボスという正体が明かされる。ここらへんは、マギーQ主演の香港エロチックアクション『レディ・ウェポン』(02)の世界。アクション、エロス、ラブストーリーといった様々なエンタメ要素を、おのれの肉体を鋼鉄に変えてしまいたいという男性特有の変身願望が豪快に呑み込んでいく。危険な匂いがする場所につい足が向いてしまう流れ者のジャック・ナイフ(ラッセル・クロウ)。一度に3人の娼妓を相手にする性豪ちゃんだ。
両腕に鉄製義手をハメたブラックスミスと特異体質の巨人・金剛が一騎打ちするクライマックスは、数ある香港アクション映画の中でも名作カルトの誉れが高い『片腕カンフー対空飛ぶギロチン』(75)ばりの大迫力。『片腕カンフー対空飛ぶギロチン』は隻腕の武術家と盲目の暗殺者が骨肉の争いを演じた。障害者同士、マイノリティー同士の対決が現代に甦る。特異体質の金剛は母国ではまともに暮らすことができず、自分を必要としてくれる異国へと流れ着いたのだろう。スミスも故郷の喪失者であり、両腕を失ったことで逆に胸の奥底に封印していた闘争心を覚醒させることになる。異能者同士の血戦は見せ物感たっぷりだが、そこには健常者が身障者に抱く畏敬の念が込められている。パラリンピックの車いすマラソンや車いすラグビーに出場する選手たちのケタ外れの身体能力と精神力の強さに健常者が恐れおののくように。健常者が語りえない特殊な肉体言語のドラマが紡がれていく。 これだけ様々な作品の要素をブレンドすると消化不良に陥るところだが、ヒップホップ界で活躍するRZAは音楽だけでなく映像的なリミックス感覚にも優れているようだ。カンフー映画へのオマージュを前面に押し出しつつ、オリジナル性のある新しいアクションエンターテイメントにまとめ上げた。多種多様なB級映画のギミックを組み合わせた『アイアン・フィスト』は、言うなれば“フランケンシュタインの怪物”だ。この継ぎはぎだらけの怪物に生命を吹き込むのは、映画評論家でも興収ランキングでもない。RZAのリミックスセンスとアナタの中に眠る人体改造願望が触れ合ったとき、スクリーンの中に最強戦士が誕生する。 (文=長野辰次)娼館を営むマダム・ブロッサム(ルーシー・リュー)。「男はセックスで骨抜きにして、寝首を掻いてしまえ」という恐ろしいサディスト。
『アイアン・フィスト』
監督・音楽・脚本/RZA 共同脚本/イーライ・ロス プレゼンツ/クエンティン・タランティーノ 出演/ラッセル・クロウ、RZA、ルーシー・リュー、リック・ユーン、ジェイミー・チャン、カン・リー、デビッド・バウティスタ、バイロン・マン、ダニエル・ウー、パム・グリム、チェン・カンタイ、レオン・カーヤン、リュー・チャーフィー 配給/シンカ R15 8月3日(土)より渋谷シネクイントほか公開 <http://ironfists.jp>
(C)2012 Universal Pictures
◆『パンドラ映画館』過去記事はこちらから
男だって、堂々と女子マンガが読みたい!――そんな内なる思いを秘めたオッサンのために、マンガライター・小林聖がイチオシ作品をご紹介! 吉田秋生という作家は、「男にも読みやすい少女マンガ」っていうテーマで名前が挙がりやすい作家さんだった。「だった」というか、今でも割とそうなんだけど。 最近では男性向け・女性向けというのをそれほど意識しない作品も増えているし、そういう区分も不要なんじゃないかという声もある。僕も個人的には掲載誌がいわゆる女性誌だから読む・読まないということは当然ない。けど、一昔前は男がいわゆる少女マンガを読むっていうのは割と珍しがられたし、今も「少女マンガならパス」っていう人は少なからずいるだろう。だから、こんな連載をしてるっていうのもある。 さて、そういう中で、吉田秋生は「男性にも読みやすい」といわれる女性誌作家だった。特に過去の代表作である『BANANA FISH』は、謎のドラッグをめぐるストリート・ギャングたちの構想を描くハードボイルドな作品で、「女性誌に載っているのが不思議」といわれることもあるくらいだった。絵柄も(特に当時は)大友克洋の影響が見てとれる、少女マンガふうではないタッチだったので、男性にも入りやすいというのもあっただろう。 なのだけど、僕はというと、実は吉田秋生はものすごく“少女マンガ的”な作家だと思っていて、男性が入りやすいかといわれると、すごく疑問だったりした。前出の『BANANA FISH』にしても、なまじハードボイルドな作品であるがゆえに、主人公のアッシュ・リンクスと、もうひとりの主人公ともいえる奥村英二の関係にBLっぽい匂いを強く感じてしまうというのがあった。もちろん、この2人の関係の特殊さが『BANANA FISH』の魅力であり、面白さなのだけど、「男性誌のマンガみたい」と薦められて読んだら、生粋の男性マンガ読者は「何か違うな」と感じるんじゃないだろうか。 こう書いてしまうと誤解があるのだが、吉田秋生作品が全般的にBLテイストが強いかというと、そんなことはない。『河よりも長くゆるやかに』など、初期の短編・中編を見ても、むしろ「エッチなことばっかり考えてる、バカで単純な男の子たち」というのを見事にとらえており、女の子の夢を叶える王子様みたいな(男性マンガにおける『タッチ』の浅倉南的な)偶像性は低い。その点で、男性作家的だといっていいだろう。 だけど、吉田秋生が徹底的に少女マンガの人だなと思うのは、その作品が常に少年・少女を描いてきたからだ。『吉祥天女』や『櫻の園』に代表されるように、そのキャラクターたちは他者のセクシャルな視線に晒される苦悩を抱えている。本人が自覚するよりも先に、大人や他者によって「女性」であるとみなされ、「女性」であることを強要される、そういう悲しみと孤独がバックボーンにある。吉田秋生作品は、常にそういう思春期的なセクシャリティの問題を作品の真ん中に据えていた。 こういう思春期の繊細な心や孤独感というのは、男女問わず起こりうるのだけど、原理的にはやはり女性的なテーマだ。男の場合、思春期あたりというのはヤリたくてしょうがない時期、要するに欲望の主体であるので、自分のセクシャリティにギャップがない。これが女性の場合は、自身が性を受け入れる前に、そういう男性の欲望の客体となってしまうということが起こりやすいというわけだ。そういう意味で、吉田秋生の感性、作品は、絵柄など、一見した印象とは裏腹に、極めてど真ん中の少女マンガなのだ。 だけど、『海街diary』が始まったとき、「これは本当に男も読みやすいかもな」と思った。『海街diary』は、鎌倉に住む3姉妹と、父の死をきっかけに家族に加わった異母妹の物語だ。アラサーの長女から、20歳前後の妹2人、そして、思春期の異母妹と、さまざまな年代の女性たちが描かれるという意味で、家族の物語であると同時に、吉田秋生らしい女性の物語でもある。 だが、これまでと大きく違うのは、『海街diary』では、大人たちの物語が描かれている点だ。 吉田秋生は、前述のとおり、少年・少女を描く作家だった。そこには大人を象徴とした自分を取り巻く世界との不和があり、吉田作品は常にそこで苛まれる少年・少女の側に立ち続けてきた。 『海街diary』は、四女・すずたち少女の世代の物語を描く一方で、長女・幸たち、「大人」の苦悩や和解がもうひとつの主軸になっている。そこで描かれる「大人」は、「子ども」と対立する者ではなく、他者、とりわけ家族との不和に悩み続ける、実はそれほど子どもと変わらない人間の姿だ。親との関係、不倫などのドロッとした問題に悩む大人を、汚いものでなく、ごく当たり前のものとして描き、和解する姿を描き出している。 それは、一言でいえば作風の加齢であり、そこにはかつてあった、思春期の痛々しいまでの孤独や孤高感はない。徹底的に少女マンガだった面影が消えたといってもいい。 だけど、その加齢は新しい地平を見せてくれている。ナイフのように尖った思春期を越え、子ども時代とも、大人たちの世界とも和解する、そんな「かつての子どもたち」の姿がそこにはある。 「案外男には読みづらいかもな」と思っていた吉田秋生は、今、大人も子どもも、男たちにとっても柔らかな作家になったと思う。そういう意味で吉田秋生は、『海街diary』から入り、そこから「ど真ん中の少女マンガ」である過去の作品へと導いてくれる、まさに「少女マンガの入門作家」になったんじゃないかと思っている。 (文=小林聖 <http://nelja.jp/>)『海街diary5 群青』(小学館)
今週の注目記事 「のたうつ赤龍『中国』の凄まじき貧富」(「週刊新潮」7月25日号) 「親友を殺害した広島県16歳『スケバン少女』の複雑家庭」(「週刊新潮」7月25日号) 「自民党圧勝!『終わり』の始まり」(「週刊ポスト」8月2日号) 「江川卓『大谷くん、藤波くんに伝えたいこと』」(「週刊現代」7月27日・8月3日号) 「『激安ニセモノ食品』が危ない 回転寿司チェーン編」(「週刊文春」7月25日号) 「ポストよ!そろそろ『死ぬまでSEX』はやめたらどうだ」(「週刊ポスト」8月2日号) 週刊朝日まで、50歳からのセックスについて「1,000人対象に緊急アンケート実施 50歳からの恋愛に本当に必要なもの」という特集をやっていたが、結論は「50歳からの恋愛に最も大切なものを7項目から選んでもらったところ、『セックスの相性』を挙げた女性1.4%、男性9.6%。なお、この質問で一番多かった選択肢は男女共に『思いやり』」であった。 現代はまだまだいけると「死ぬまでセックス 攻撃編 男たちよ、このすごい体位で圧倒せよ──ただし、ケガに注意」というものすごい特集をやっているが、ポストは自虐的なタイトルのつけ方が面白く、こちらを注目記事に選んだ。 作家の渡辺淳一さんに老人のセックスについて聞いてみたが、怒られたそうだ。 「『あなたたちは、何もわかっていない』 開口一番、本紙記者に向けられたのは、お叱りの言葉だった。これまで『失楽園』や『愛の流刑地』など数々の官能的な恋愛小説を世に送り出してきた渡辺淳一氏。本誌の大人気企画『死ぬほどセックス』シリーズにぜひご登場願いたいと、取材に応じてもらったのだが……。 『死ぬまでセックス? そんなことできるわけがありません。人体というもの、雄というものが、何もわかっていない。「ポスト」を作っているのは30~40代か、せいぜい50代の男性でしょう? 70、80の男の何がわかるのかね?(中略)男性は勃起と射精に囚われすぎています。もちろん自分のペニスを女性の中に挿入したいと思う、これは男本来の願望でしょう。挿入して、射精しないかぎり満たされないと考える、人間の雄とはそういう生き物です。しかし、だからといって『死ぬまでセックスしたい』なんていうのは完全に間違っています。勃起して射精するというのは、大変なエネルギーと労力、そして気力が必要で、そんなことを死ぬ直前までできるわけありません」 渡辺氏も、年をとったらセックスより、優しく声をかけたり、肌を愛撫することが重要だと語る。現代の編集長も、70、80になればわかるのだろうか。 ポストが過日報じた、世界27カ国に2,000万人の会員を持つ不倫相手紹介SNS「アシュレイ・マディソン」が、日本でも瞬く間に登録者が殺到し、その後も順調に増やして7月17日現在、登録者は25万人を突破し30万人に迫りつつあるという。サービス開始後に記録した登録者数の増加ペースは、これまでこのSNSが進出してきたどの国よりも早い「新記録」だったというのだ。 この国の“セックス死ぬほど好き老人”の数は、確実に増えているのであろうか。 お次は、文春の「『激安ニセモノ食品』が危ない」キャンペーン。今週は「回転寿司チェーン」を取り上げている。 まずは、都内の回転寿司チェーンに8年間勤めているA氏の言葉。 「うちの店は、シャリに乗せるだけでいい形に調理加工された寿司ネタを仕入れています。半分は外国産冷凍パックのものです。中国やタイ、ベトナム、ロシアや南米など、世界中から運ばれてきます。カットされている白身魚やイカなどは、見た目では種類はわかりません。従業員は袋の表示で何の魚かを判断するだけ。ネギトロ用のパックにはネギトロとしか書いていないので、何のマグロなのかわかりません。店には魚の目利きができる職人なんて存在しません。海外で作られた冷凍食品を解凍して出してるようなものですから」 また、食品化学や魚介類に詳しいサイエンスジャーナリストの中川基氏がこう解説する。「寿司ネタのえんがわは、本来はヒラメを使うものですが、回転寿司で出ることはまずありません。ヒレを動かす筋肉の部分であるえんがわは、一匹のヒラメからは4貫ほどしか取れない。なので、多くの回転寿司店では、巨大魚のオヒョウやカラスガレイを代用魚にしています。ただヒラメのえんがわと表示していなければ、違法ではありません」 文春には失礼だが、今さらこんなことを、という思いで読んだ。回転寿司でヒラメのえんがわを食べられると思って行く人は、ほとんどいないだろう。私は回転寿司愛好家だから、安くて寿司らしい味がすればよしとする。 先日、大間の鮪を売り物にしているチェーン店に行ってみたが、マグロのひどいこと……。 あれは正月に買ったものを冷凍して保存しておいたのか。それにしても「大間」らしい味がまったくしなかった。だが、そんなものだ。回転寿司に安さと旨さを求めるのは、ない物ねだり。だが、体に悪い抗生剤や抗菌剤、ホルマリンなどが使われているという指摘は気になる。 次は久しぶりに野球ものを取り上げる。といっても、スキャンダルではない。元巨人のエース・江川卓氏が、今年の大物新人について語っているのだ。日ハムの大谷翔平についてはこう言っている。 「投手としては常時160km、打者としては打率4割。いずれも誰も見たことのない世界ですが、彼にはそれを成し遂げられる素質が十分にあります。投手としての大谷は、現時点では未完成。おそらく持っている力の7~8割しか出せていません。投球フォームを見ていると、フィニッシュのとき、上体が浮いてしまっているのがわかる。まだ1年目ですから、下半身ができていないんですね。それでもMAX157kmまで出せていますから、今後トレーニングを積んで下半身が強くなれば、常時160kmを超えてくるのは確実です。打者・大谷にも、天性のものを感じます。アウトコースの球を逆らわずに打ってヒットゾーンに飛ばすのが上手なので、打率を残しやすい。今の段階でも打率3割を楽に打てるでしょう」 しかし、大きな問題があるという。 「ただし、160kmも4割もどちらかに専念した場合です。二刀流には、一つ大きな壁がある。それは『数字』という壁です。プロの世界で評価されるのは、規定の投球回数・打席数といった数字をクリアしたうえで成績を残した選手だけなんです。(中略) たとえば10年、二刀流でやっていたとします。大谷を見ていた世代は『すごかった』と言えますが、数十年後、彼を知らない人にとっては、数字の残っていない大谷という選手はいないことになってしまう」 長嶋茂雄のように記録も残し、記憶にも残る選手は稀である。早くにどちらかに決めれば、野球史に残る選手になると太鼓判を押している。 「大谷のライバルの阪神の藤波晋太郎も、体の線が細いので疲労が出ると思っていましたが、ここまで5勝。体の芯の強さと、197cmという長身を生かすフォームが、活躍の大きな要因でしょう。それに、藤波は運がいい。いまピッチャーが手薄になっている阪神に入団したことが、藤波の運の強さの証明です」 さらに、この2人に並ぶ新人は巨人の菅野智之だという。 「制球力は、すでに球界で五指に入る。15勝前後まで勝ち星を伸ばすと思いますよ。かつては、いまほどコントロールはよくなかった。学生時代はスピードで押せたため、さほど制球を意識せずともよかったのでしょう。浪人中の1年間にプロのレベルを研究し、自分の球の速さでは難しいという結論にたどり着いたのだと思います。プロ入り前に、その結論に至ったことが素晴らしい」 今年は10年に一度という新人の当たり年のようだ。今夜は野球を見ながらビールといきますか。 残念だが、参議院選挙で自民党が大勝した。これは自民党が強いのではなく、野党が四分五裂した結果だから、自民党はそこを忘れてはならない。だが、安倍首相は、勘違いしやすい人に見えるから、参院選後に諸々の“不祥事”が必ず出てくるはずだ。 まずは、8月15日の靖国参拝は強行するはずだ。何しろ、強い日本を取り戻すというのだから、「中国や韓国何するものぞ」だ。 尖閣に自衛隊は常駐させないだろうが、領海侵犯する中国船へは今まで以上に厳しく対処するだろう。 次に、アベノミクスの賞味期限切れである。日銀を言いなりにして、なんとか参議院選までは株を持ちこたえ円安も維持したが、もう息切れして、物価はどんどん上がっていく。 来年の消費税増税はやり通す腹づもりだろうが、そう発言したとたん、景気は急降下を始める。 ポストも「自民党圧勝!『終わりの始まり』」で、自民党は先祖返りすると見る。麻生太郎副総理の地元の福岡と佐賀にまたがる背振山系の地下にトンネルを建設して、両端から電子と陽電子を光速で発射し「ビッグバン状態」をつくり出し、宇宙誕生の謎を解明するという超大型実験施設を建設するそうだ。 また、安倍首相と石破茂幹事長の地元をつなぐ「新・新幹線」計画など、公共事業へカネをばらまくことばかり考えていると書いている。 この一連の特集の中で、ジャーナリスト長谷川幸洋氏と対談している古賀茂明元経産官僚はこう批判する。 「今度の選挙は自民党の原点回帰で、業界団体にフル活動してもらっている。農協であり医師会であり電事連であり、候補者の事務所を見れば一目瞭然じゃないですか、為書き(支援者・団体の名が入った応援ポスター)がたくさんあって。そういう選挙やって、受かった人たちが手のひらを返して『農協改革だ、あなたたちを改革します』なんて言えますか?」 自民党という党は、歴史的に安定多数を取ったときは内部から崩れていく。どういう崩れ方をするか、注目して見ていたい。 このところ、週刊誌が事件を扱わなくなっている。事件取材は取材費が嵩(かさ)んで手間もかかる。今はワイドショーで事件を毎日扱うから、よほどの大きな事件でないと部数には反映しないからだ。 しかし、事件取材は記者の取材力、編集者の判断力を養うのに、これほどいいものはない。新聞記者はサツ回り、週刊誌は事件取材で鍛えられるのだ。 「新聞記者と同じことはやるな」が先輩諸氏の教えだった。現場を重ね試行錯誤しながら自分のスタイルを築いていくのである。 事件はほかの週刊誌との競争でもあった。特に週刊新潮は事件に強く、警察には相当食い込んでいた。そんなことを思い出しながら、今週の新潮の「親友を殺した広島県16歳『スケバン少女』の複雑家庭」を読んだ。 7月12日に警察へ自首してきたA子は母子家庭。中学時代から、学内でも恐れられる不良だったという。中学校の後輩がこう話す。 「A子先輩は、小学校の頃は普通だったのですが、中学に入ると一変してしまいました。はっきり言って近寄りたくないタイプです。スカートなんか1年生の頃から異状に短くて、パンツが見えるくらいだった。赤とか茶色に髪も染めていました。学校には来ていたけど、授業に出ないことが多かった。廊下でウロウロしたり、体育館の裏でたむろったり。タバコも普通に吸っとったなあ。先生が注意しても、“だまれや!”とか言って全然聞かないんです。(中略)その一方で、男関係は派手だった。自分が知る限りでも、10人以上はおる。年上が多かったね。20代前半とか。ホストあがりの男もおったと思う。男と付き合うと、金を借りてはトラブルになって、別れたなんて話もありました」 殺害された黒瀬恵利華さんは、A子の親友だった。彼女の近所の住民がこう話す。 「お母さんは、やはりしばらく前に離婚しています。娘の恵利華さんは、すらっとした感じの綺麗な娘さんです。ちょっとヤンキーっぽいけど、こちらが挨拶をすれば必ず笑顔で挨拶を返す、気持ちのいい女の子でした」 新潮によると彼女はA子と同じ商業専修学校に進み、知り合ったが、2カ月ぐらいで不登校になったという。仲のいい2人がなぜ? A子の中学時代の同級生がその原因をこう語る。 「ケンカするたびに、A子は恵利華さんのことを“殺したい”と言っていました。恵利華さんに3万円ぐらいを貸して、なかなか返してもらえなかったこともあったみたい。2人は裏切ったり裏切られたりの関係みたいでした」 カネのトラブルが殺人にまでエスカレートしたのか。A子の証言をもとに6人の男女が死体遺棄などの容疑で逮捕された。 A子は出頭前に、LINEを使って友人たちにこんなメッセージを書いていた。 「けじめつけてきます。ぢゃあ、いってきます」 男顔負け、いっぱしのヤクザ気取りである。ヤンキーの世界も、女主導になりつつあるのだろうか。 事件は刻々動いていく。新潮が取材した時点では、共犯者はいるだろうが、6人もいるというのは掴んでいない。だが、それを恐れて事件取材を控えるのでは週刊誌の役割も果たせないし、編集者や取材記者も育たない。 事件が動けば第2、第3弾を書けばいいのだ。われわれの頃は、事件が長引くと現場近くに部屋を借りて、何週間も帰れないことがあった。こういうことも、昔話になってしまったようである。 今週最後の注目記事は、新潮の中国のすさまじい貧富の格差をルポした特集。 まずは、中国共産党の高官の息子「太子党」の話から。 「ピカピカに磨き上げられた真っ黄色のランボルギーニを乗り回し、バカンスに出掛ける時はプライベートジェットを利用する。週末は自らクルーザーを操縦し、夜な夜なモデル級の美女を連れてパーティー三昧……。酒とバラの日々を約束された特権階級は、これまでアラブの王族と相場は決まっていた。しかし、中国広東省に住む16歳の少年が、そんな世界の常識を塗り替えてしまったのだ」 ある香港紙が6月に報じたところによれば、北京市内だけで総資産1,000万元(約1億6,000万円)以上を保有する富裕層が約18万人にのぼるという。 今度は最貧層の話。 「『鼠族』とは、地方から大都市へ出稼ぎに来た低賃金の労働省を指す俗称だ。賃料の高騰により、まともな部屋に住めない彼らは、主にビルの地下をねぐらにしている。管理者に払う6畳一間の家賃は月3,000円程度で、そこに無理矢理3段ベッドを2つ置き、夫婦とそれぞれの両親、子供と3世代7人が住むのは当たり前だ。 窓もなく、炊事洗濯をする場所もないので、食事はインスタントラーメンが主で、むろんトイレは共同。それどころか、電気を勝手に引き込み、公衆トイレの用具入れに住み込んだケースが報じられたこともある」 北京市には鼠族が100万人以上いると推定されるという。中国の抱えるすさまじい格差や不平等は、辺境においてさらに拡大しているそうだ。 「雲南省のチベット族自治州を訪れたジャーナリストはその惨状を伝える。『外国人の寄付で建設された全寮制の学校を訪れましたが、給食に出されたご飯は腐って甘酸っぱい匂いを発し、野菜炒めも中身は雑草。子供たちの楽しみは週に一度、野菜炒めにわずかな肉が混じることです。自然環境も厳しいため、栄養不足に由来する病気で両親を亡くした孤児が大半で、集落の平均寿命は40歳前後と聞きました。雲南省や政府からの援助も一切ありません」 この国が世界第2位の経済大国だなんて信じられない。このひどすぎる格差社会は、どこかで破綻すること間違いない。 もっと恐ろしいのは、そうした不満を外に求めることである。高まる反日感情がどこかで暴発したらと考えると、日中間は非常に危ないところにあると思わざるを得ない。 安倍首相は海上保安庁長官に佐藤雄二海上保安監(59)を充てる人事を内定した。海保長官にはこれまで国土交通省のキャリア官僚が就いていたが、現場を担う海上保安官出身者の就任は初めてだという。 緊張が高まる尖閣をめぐる動きに、新たな火種を投じることにならなければいいのだが。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊新潮」7月25日号 中吊広告より
「まーぁお客様! 気持ち悪くてございますぅー!」 六本木の月1限定バーイベント「ゾンビバー」での1コマである。今回は、本格的なゾンビメイクを施してもらえると聞いて「ゾンビバー」へやって来た。店に入るなり目の前には、カクテルを飲むゾンビ、スマホをいじるゾンビ、世間話をするゾンビ。混雑する店内で、ゾンビフードやゾンビドリンクのオーダーが次々と入り、ゾンビメイクも順番待ちだ。メイクを担当するゾンビスタッフさんは、「いい感じに腐ってきたわね~!」「いいわよ~、気持ち悪くて素敵よー!」と、お客さんを褒めておだてて一人、また一人とゾンビをこしらえていく。日本はこんなにゾンビになりたい人が多かったのか、と驚くほどあふれるゾンビ欲。満ち満ちた生命エネルギー。死んでいる存在であるはずの“ゾンビ”がイキイキしているこの矛盾。集合写真でピースはしない。ゾンビだから。
主催の一人・ゾンビーナ2号ナオミさん
バーテンゾンビ
スマホゾンビ
■ゾンビの乳首を食べてみた この店では、ゾンビの体の一部分を使った料理や、“ゾンビ感染”効果のある飲み物が出される。この日のオススメフードは、「ゾンビの切り落とし肉」(500円)と「ゾンビの大きめ乳首と干し小腸」(500円)。まずは、後者を頼んでみると、こんなものが出てきた。カップルゾンビ
ナッツじゃないよ。乳首と小腸だよ!
そして、飲み物にはそれぞれ“ゾンビ感染力”が設定されており、「ゾンビの生き血」(900円)は感染力“★4つ/強力”、「ゾンビール」(900円)は“★3つ/強”(★3つ)、そして、看板メニューの「ゾンビ菌カクテル」(900円)は“★5つ/最強”だ。「ゾンビ菌カクテル」の中に入っている菌と思しきツブツブの正体を聞こうとしても、 「搾りたてのゾンビ菌よ~! さっき私のおっぱいから搾ったの」(ゾンビーナ21号コロンさん) 「このゾンビ菌、どこから搾ったか聞きたい?(自身の女性器を指さしながら)」(ゾンビーナ2号ナオミさん) と、ゾンビの体から搾った菌だということしか分からなかった……。 ■ゾンビメイクで顔がグチャグチャに 腹ごしらえが済んだら、いよいよゾンビメイクの時間だ(1回500円)。目の周りを真っ黒にされ、全体に白いドーランを塗りたくられる。「ゾンビ菌カクテル」。“ゾンビ菌”が下のほうに沈殿している……。
パンダ……?
黒の上に白を重ねる。
こうしてみるみるうちに鏡の中の自分の顔が汚れていき、その面積が広くなるにつれて、妙に気持ちが高揚していくのを感じた。汚されるのがうれしい、というわけではない。本来美しく飾り立てるものだったはずの“鏡の前でのメイク”で、真逆なことが起こっている、その背徳感からの高ぶり。そして、見たこともないような汚れた人が映る鏡を前にし、「これは自分ではないナニカだ」と頭が思い込もうとしている、そんな感覚もある。 そして、血のりで仕上げて、ゾンビが完成した。メイク道具。
【Before】
自分ではない何者かに変身する、という意味ではコスプレも同じだが、多くの場合かわいいorかっこいいキャラクターになりきるコスプレは、“自分を魅力的に見せたい”という自意識がつきまとう。だが、ゾンビの場合グチャグチャに汚れていて、かわいい角度や目線も何もない。鏡を見たり、写真を撮ったりする際、写真うつりの良さ・悪さを一切気にせず大胆な表情やポーズをできる。“かわいい”からの解放である。それは、この後の「ゾンビウォーク」で確信に変わった。 ■ゾンビウォークで六本木を歩く スタッフのコロンさん(ゾンビーナ21号)が、店いっぱいに増殖したゾンビたちを、六本木の街を練り歩く「ゾンビウォーク」に連れて行ってくれた。ちなみに、「ゾンビウォーク」はそのときの来客状況によるため、毎回必ず行うわけではないそうだ。 コロンさんは、「はーい、ひよこ組のみなさーん!」と言いながら、幼稚園の遠足よろしく引率する。ゾンビ外出の心得も教えてくれた。 【ゾンビ外出の心得】 その1:はしゃぎすぎて事故を起こして“本物のゾンビ”にならないこと。 その2:街を歩く普通の人間を脅かさず、大人のゾンビの対応をすること。 その3:片足に体重をかけた“ゾンビ歩き”をすること。 この片足に体重をかける歩き方がなかなかどうしてくせ者で、初心者ゾンビがやると、ただ単に足をくじいただけの人のようになってしまう。【After】
「そうよー、その調子よー! 歩くだけで楽しくなってきたでしょー? いいわね、あんたたち頭腐ってきてるよー!」と先輩ゾンビのコロンさんに叱咤激励されながら、ゾンビらしい歩き方をすべく試行錯誤をする。 また、道すがら、何度か写真撮影の許可を求められ、そのたびにみんな、どんどん殻が破れていっているようだった。(おそらく)メイクの下はクールな美人であろう女性も、(おそらく)普段はおとなしいであろう男性も、誰もが積極的に不気味なゾンビポーズをとる。顔が完全にメイクで覆われている分、驚くほど羞恥心が生まれないのである。 そして、最後はバーのある建物に戻るときの階段だ。ゾンビは普通に立って階段を上ってはいけない。四つんばいになり、階段を上りきったら「ううううぅぅ……」とうめくよう、コロンさんに指示される。ここまでくると恥じらう者はいない。15分ほどのウォーキングを経て、人間を捨てきれていなかったゾンビの卵たちは、立派なゾンビへと成長したのだった。人間を捨てきれてないゾンビたち。
ゾンビをエンジョイしていたお客さんやスタッフさんに話を聞いて回ると、ほとんどが「実は、普段は地味なほうなんです」と言っていた。「ゾンビバー」は回を重ねるごとに女性のお客さんが増えていっているそうだが、それは普段の生活での、小ぎれいにしていなければならない呪縛から逃れたいからなのかもしれない。ゾンビの世界には、上目遣いや美肌信仰もなければ、顔を小さく見せるための手を頬に当てるなどといった写真テクもない。ゾンビに美人もブスもない。ドロドロのゾンビメイクをして死霊になりきることで、生まれたままのフラットな気持ちを呼び起こすことができるのだ。 ●極楽浄度 ★★★★★ 何か嫌なことがあったとき、「死にたい」「一度死んで苦しみから解放されたい」などと冗談で思うことがあるが、ここはまさに“死んで解放される場”だった。そしてひとしきり満喫した後、鏡を見ながらメイクを落とすときが我に返るとき。 (取材・文=朝井麻由美) ●「ゾンビバー」(ゾンビ集団ゾンビーナ) <http://www.zombiena.net/> ゾンビ集団ゾンビーナとは、イベントやパフォーマンスをするゾンビ集団。毎月最終日曜日に、六本木のバー「Night gallery cafe CROW」にて、「ゾンビバー」イベントを行っている。ゾンビ感染者を増やし、日本を世界的なゾンビ大国にするのが目的。バーでのメニューは毎月少しずつ変わる。「ゾンビバー」のほかにも不定期でイベントを開催。スケジュール詳細はHPを。なお、今月は「ゾンビバー」は臨時休業で、代わりに「ゾンビ林間学校」(7月28日11:00~)が開催される。事前エントリーの締め切りは7月25日まで。詳細はこちら(https://www.facebook.com/DaishiDanceXZombiena)。 ◆「散歩師・朝井がゆく」過去記事はこちらから
とても恐ろしく、そしてとても美しいドキュメンタリー映画が現在公開中だ。『いのちの林檎』は“化学物質過敏症”という聞き慣れない新しい病気を題材にしている。2009年10月にようやく国が病名を認めたばかりだが、日本人の70万~100万人がこの病気で苦しんでいると言われている。化学物質過敏症に罹ると、ほんのわずかな化学物質に触れるだけで、頭痛、呼吸困難、倦怠感などの症状が出てしまう。排気ガスなど化学物質が溢れる街へ外出することは叶わず、病院に行くことも救急車に乗ることもできない。本作に登場する早苗さんは重度の化学物質過敏症。街で暮らすことができず、母親と共に山から山へと放浪する生活を送る。化学物質まみれの現代社会で、迫害される異教徒のような暮らし続ける母娘の受難の日々をカメラは追う。 キーッ、キーッ、キーッ。甲高い鳥のさえずりが響き渡る。いや、鳥ではない。早苗さんの苦しげな呼吸音だ。早苗さんは学生時代は健康的な女の子だった。だが自宅を新築した際にシックハウスに苦しみ、それからは会社に通うこともできず、自宅に篭るようになった。病名がはっきりしないまま6年間が過ぎ、ようやく化学物質過敏症であることが判明した。人間には化学物質に対する適応力があるが、シックハウスなどをきっかけにそのキャパを一度オーバーしてしまうと化学物質過敏症となり、完治することができないとされている。自宅で静かに暮らしていた早苗さんだが、自宅の前を喫煙者が通っただけでもうダメだ。にこやかに取材を受けていたのに、ぐったりと床に倒れ込んでしまう。トイレに置いてある芳香剤やすれ違う人のシャンプーの匂いも危険。当然ながら農薬や添加物が使用されている食品や消毒された水道水を口にすることは不可能だ。近所のゴルフ場で定期的に散布される除草剤がさらに早苗さんを追い詰める。ゴルフ場の除草剤を減らすよう市長に送った嘆願書には、苦しみでのたうち回る早苗さんの姿を映した映像も同封した。破傷風の恐怖を描いた野村芳太郎監督の『震える舌』(86)も怖かったが、市長宛に送られたこの映像はさらに怖い。人間にとって快適だったはずの現代社会がふいに牙を剥いて襲い掛かる恐怖が映し出されている。化学物質過敏症を患う早苗さん。残留農薬や添加物に体が反応してしまうため、口にできるものは非常に限られている。
水すら呑めずに脱水状態に陥っていた早苗さんを救ったのは、『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)で有名になった木村秋則さんが無農薬無肥料で育てた“奇跡のリンゴ”だった。木村さんが自然栽培を始めたきっかけは、奥さんが農薬アレルギーで寝込んでしまうのをどうにかしたかったから。水道の蛇口から零れ落ちる水滴にさえ怯えていた早苗さんだが、木村さんが作った無農薬林檎だけはスーッと口にすることができた。まさに早苗さんにとって“生命の果実”だった。ひとりの女性の命を救えたことを知り、木村さんは顔をくしゃくしゃにして喜ぶ。リンゴ園の樹たち一本一本に「ありがとうね」と声を掛けて回る。 体力が持ち直した早苗さんは自宅を離れ、母親の運転する車に乗って放浪の旅に出る。お供をするのは3匹の犬たちだ。ゴルフ場や大きな農園を避け、山奥へと向かう。人里離れた森の中で、テント生活を始める母娘。オーガニックな衣服を身にまとい、無農薬大豆による自家製ミソを使った食事を用意する。まるで縄文時代に先祖帰りしたかのような生活である。『刑事ジョン・ブック 目撃者』(85)で描かれたアーミッシュたちの暮らしのようでもあるし、フランソワ・トリュフォー監督のSF映画『華氏451』(66)に登場するブックピープルたちが集う森のようでもある。質素さを極めた、その生活はとても美しい。 化学物資から逃れるために森で暮らすようになった早苗さん親子と対照的に、都会の喧噪の中でサバイバルすることを決意したのは若手プロレスラーの入江茂弘選手だ。子どもの頃に新築の家から致死量のホルムアルデヒドが検出され、家族全員が化学物質過敏症を患うことになった。新居を手放して父方の実家に身を寄せたが、周囲からは理解されず厳しい言葉を浴びせられた。病気を疑った小学校の教師は薬品が並ぶ理科室での授業を強要し、入江選手は洗面器いっぱいの鼻血を流し、学校に行けなくなってしまった。入江選手の少年期は病気や世間の偏見と闘うことに費やされた。強い肉体に憧れた入江選手は自分の体を徹底的に鍛え、闘い続けることを意義づけ、プロレスラーという職業を選んだ。まだリングだけでは食べていけないので居酒屋でアルバイトもしている。副流煙などと闘いながら、黙々とトレーニングを続ける。入江選手の入場曲は筋肉少女帯の「タチムカウ~狂い咲く人間の証明~」だ。都会のど真ん中でベコベコになりながら、何度でも立ち上がる彼もまた美しい。青森県弘前市で自然栽培によるリンゴ園を経営する木村好則さん。リンゴの樹に「頑張ったね。ありがとうね」と語り掛ける。
2011年に完成しながら一般公開されることがなかった本作。諸事情から埋もれてしまった映画たちにスポットライトを当てる「お蔵出し映画祭」で第2回グランプリを受賞し、ようやく劇場公開に辿り着いた。これまでテレビのドキュメンタリー番組や情報番組を手掛けることが多かったベテラン・藤澤勇夫監督が3年半の取材期間を費やして完成させたものだ。藤澤監督によると、早苗さんの体調のよさそうなときを見計らって撮影取材したそうだが、早苗さんはデジカメが発する微量の電磁波にも反応してしまうため、カメラの前で度々苦しげな表情を見せる。そんな姿も含めて、ありのままの様子を記録することに同意してくれたそうだ。化学物質過敏症の実態を少しでも多くの人に知ってもらうため、そして同じ病気と闘う人たちと苦しみを分かち合うために。 阿部サダヲ&菅野美穂主演で映画化もされ、すっかり有名になった木村さんの“奇跡のリンゴ”だが、藤澤監督は取材を始めて間もない頃に食べさせてもらったそうだ。「岩手県生まれなので、リンゴを昔はよく食べていたんですが、ボクが大学に入るくらいになるとリンゴの味が変わってしまい、リンゴが嫌いになった。でも、木村さんが無農薬無肥料で育てたリンゴは味が違った。瑞々しくて甘くて、子どもの頃に食べた懐かしいリンゴの味でしたね」と1941年生まれの藤澤監督は語る。現在は入手困難となった“奇跡のリンゴ”だが、早苗さんのような病気を患う人たちへ優先的に届くように配慮されているそうだ。いつの日か“奇跡のリンゴ”がもっと“普通のリンゴ”になればいいと思う。 (文=長野辰次)化学物質のない森の中での生活に笑顔を見せる早苗さんと母親の道子さん。平穏な一瞬一瞬が愛しいと語る。
『いのちの林檎』
製作/ビックリ・バン プロデューサー/馬場民子 撮影/植田和彦、青木淳二 編集/熱海鋼一 テーマ曲/嶋津健一 題字/エムナマエ 監修/柳沢幸雄 監督/藤澤勇夫 配給/アークエンタテインメント 7月13日より新宿武蔵野館にてモーニングショーほか全国順次公開中
(c)2012ビックリ・バン <http://www.inochinoringo.com>
◆『パンドラ映画館』過去記事はこちらから
7月上旬に注目を集めた記事を紹介する、日刊サイゾー人気記事ランキング。夏クールのドラマが続々スタートした今期は、やはりドラマネタ強し! 『半沢直樹』(TBS系)や『Woman』(日本テレビ系)が高評価を集める中、フジテレビでは過去のヒット作の焼き直しが目立ちます。はたしてこの策が吉とでるか凶と出るか――。それでは、早速ランキングをチェックしていきましょう!
第1位
「重すぎる」「つらくて見てられない」満島ひかり主演ドラマ『Woman』に視聴者ドン引き
今井メロ見てると、さらにリアルだね。
第2位
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第4位
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第5位
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