男だって、堂々と女子マンガが読みたい!――そんな内なる思いを秘めたオッサンのために、マンガライター・小林聖がイチオシ作品をご紹介! 「あいつ 女の子といる時は退屈な二枚目になっちゃうの」 『恋愛的瞬間』(吉野朔実)という作品に出てくるセリフだ。主人公のハルタが、無二の男友だちである司を評したもので、このあと「男といる時のほうが、司は面白いんだ」と続く。 いきなり今回取り上げる作品とは別のマンガから引用したのは、このセリフが男にとっての少女マンガの壁を象徴していると思ったからだ。 少女マンガは、その多くが恋愛をテーマにしている。なので、少年マンガのラブコメにヒロインがいるように、必然的にいわゆる“王子様”役の男子が登場することになるのだが、この王子様キャラというのがネックなのだ。 少女マンガの王子様役は、当然かっこよかったり、優しかったり、さわやかだったりととにかく魅力的だ。モテるのもよくわかる。だけど、一方でそういう王子様たちは、男から見て「友だちになりたい」と思わなかったりする。そう、王子様は男から見たら「退屈な二枚目」だったりしがちなのだ。 少年誌ラブコメのヒロインが女性に人気がなかったりするのと同様、「少女」マンガである以上、それは悪いことではない。けど、たぶん少女マンガにハマれない人にとって壁になっているもののひとつは、そういう王子様の「退屈さ」だと思う。 そんな中で異彩を放っているのが、「別冊マーガレット」で連載中の『俺物語!!』(作画:アルコ/原作:河原和音)だ。「このマンガがすごい!2013」オンナ編1位を筆頭に、各種マンガ賞に次々ランクイン。2012年最も話題になった作品のひとつなので、名前を知っている人は多いだろう。 『俺物語!!』は、少女マンガにおける革命的作品だった。何しろ、主人公・剛田猛男は角刈りのゴリラ顔。子どもを狙った不審者が出たと聞けば、自主的に小学校で見張りを始める正義漢だが、あまりに怖いため、自分自身が通報されてしまう始末。もちろんモテない。過去に惚れた女の子はみんな親友のイケメン・砂川に惚れる。そんな猛男が、一人の女の子を痴漢から助けたところから物語が始まっていく。 「設定上のブサイク」というキャラはそれなりにいるけれど、この作品の場合は、猛男を本当に情け容赦なくゴリラ顔に描かれており、決め顔も挙動もとにかく暑苦しくて笑わせるのだ。特に走る姿がものすごいインパクト。集英社が、疾走する猛男を描いた2メートル超の巨大ポスターを作っているのだが、店頭で見かけたときは笑えるやら怖いやらで頭がどうにかなりそうだった。たぶん、ポスターだけ見たら誰も少女マンガだと思わないはずだ。というか、恋愛ものだなんて思いもしないだろう。 どれくらいの人が知っているかわからないが、ここまで顔芸のできる恋愛マンガキャラは『ツルモク独身寮』(窪之内英策)の白鳥沢レイ子以来だと思う。しかも、笑わせた上で泣かせたりもするのだから、本当、おっそろしい作品だ。 だけど、僕が『俺物語!!』を好きで仕方ない理由は、インパクトのすごさや、笑って泣けるストーリーの部分ではない。猛男というキャラクターが、「男といる時のほうが面白い」からだ。 もちろん普通の王子キャラにも男友だちはいるし、友人関係が描かれることも多い。だけど、多くの王子キャラは、女の子たちの目線から切り取られた男の子であるがゆえに、「対女子」でのキャラクターしか見えてこない。物語の中で、恋愛に中心軸を置いているといいかえてもいい。だから、ときとして「退屈な二枚目」になる。 だけど、猛男はモテない。だから、そもそも女子との関係や、恋愛というコミュニティに軸足がなく、男友だちとの関係の中で人間性の本質が描かれている。まだ単行本に収録されていないエピソードでは、猛男が窓から上半身を出して背筋をしていて落下するなんてものもある。マンガ的な過剰さはあるにせよ、いかにもバカな男子らしい姿だ。 男の友情というのは、そういう少しもかっこよくない、バカバカしさにある。剛田猛男というキャラクターは、女の子たちの王子様であるよりも先に、「俺たちの友だち」なのだ。 だから、普段なら少女マンガは「こいつら、かっこいいなー、ちくしょう!」なんて思いながら読んだりするのだけど、『俺物語!!』を読むときは「どうだ、ちくしょう、かっこいいだろ、俺たちの猛男は!!」とちっとも関係ないのに、自分の友だちを自慢するみたいな気持ちになるのだ。 (文=小林聖 <http://nelja.jp/>)『俺物語!! 3』(集英社)
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ただのおバカじゃなかった! 楽天・マー君を支える、里田まいの良妻賢母っぷり
今週の注目記事 「反原発ヒーロー『山本太郎』に私は無理矢理乱暴された!」(「週刊新潮」8月15・22号) 「現役ヤクザが衝撃の告白!!『俺は飛鳥涼に3年間シャブを売った』」(「FLASH」8月20・27日号) 「田中将大15連勝を支えた 里田まい『あげまんレシピ』全公開」(「週刊文春」8月15・22号) 「AKBグループ宮澤佐江に熱愛発覚!」(「週刊文春」8月15・22号) 「裸の女王様 吉永小百合が葬り去った『多情交友』の履歴書!」(「週刊アサヒ芸能」8月15・22号) 8月8日に「J:COM」がやっている「J:テレスタイル」という昼の番組に出てきた。吉永小百合について語ってくれというのだから出ないわけにはいかない。 ゆりかもめで「テレコムセンター駅」まで行ったが、暑いこと。着くまでに命を消耗してしまった。 番組は、吉永小百合へのインタビューで、彼女自身がターニングポイントになったと思う映画を5本挙げて、それに私が感想を述べるというものだった。彼女が挙げたベスト5は、渡哲也と初めて共演した『愛と死の記録』。4位が吉永小百合が殺人犯になる女を演じ、セックスシーンもふんだんにある(本当は思わせぶりなだけだが)『天国の駅』。第3位は高倉健と初めて共演した『動乱』。2位はなかにし礼原作の『長崎ぶらぶら節』。1位はNHKのテレビドラマ『夢千代日記』だが、確かに映画よりもこっちのほうがずっといい。 私に不満だったのは、われわれ由緒正しいサユリストが選ぶであろう、彼女のベスト『泥だらけの純情』『キューポラのある街』『愛と死をみつめて』、それに寅さんの『男はつらいよ 柴又慕情』が一本も入っていないことだ。 チャンネル銀河というところで吉永小百合特集をやるので、それに沿った映画を選んだから仕方ないのだが、私には不満の残る作品ばかりである。 彼女の映画は大きく分けて、20代までとそれ以降とに分けられる。10代最後は『愛と死をつめて』だが、いい作品はこちらに多い。 20代以降は伴侶にも恵まれず(これはこちらの僻みだが)、作品にも恵まれていない。先日の『北のカナリアたち』など惨憺たる出来であった。もともと彼女は演技がうまいわけではない。20歳まではそれでも地がそのまま演技になっていて、それが素晴らしかったのだが、後年は吉永小百合そのままで出ている寅さんの第1作はいいが、その他で演技力を見せているのは『天国の駅』ぐらいのものだろう。 アサヒ芸能でお騒がせ作家・中平まみ(かつて彼女の父親が『泥だらけの純情』『光る海』など吉永の主演作を監督した中平康だったため、吉永小百合とは親しかった)が「近年の彼女は、平板でただおとなしく演じているだけで、ハットさせる魅力がない」と言っているが、この点に関しては彼女の言う通りである。 アサ芸のタイトルはおどろおどろしいが、中身はさして新しいことがあるわけではない。 かつて吉永とロマンスの相手として噂されたのは山本學、山本圭、浜田光夫、中尾彬、加藤剛、石坂浩二、渡哲也などがいるが、中平はこう言う。 「山本學・圭兄弟への思いは相当強かったでしょうね。新劇系の人には弱いから。加藤に対しては『なんて立派な顔の人だろうと思った』と言い、好きだという気持ちは伝わっていたものの、婚約者がいた加藤は困惑していた、と」 私が知る限り一番熱烈に愛し合ったのは渡であったが、両親の猛烈な反対に遭い、あきらめざるを得なかった。渡が結婚したときは三日三晩泣き明かした末に、ひとりでヨーロッパ傷心旅行に出ているという。 親への反発があったため、28歳の時、15歳も年上のテレビディレクターと結婚してしまうが、私が思うに、この結婚は小百合のイメージを損わなかったという意味では、よかったのではないか。 だが、結婚後の彼女の映画には見るべきものは少ない。 中平は吉永小百合に向けて、こんなメッセージを寄せている。 「『奥の院』にひっそり納まらず、貴女の本領であった天衣無縫、自由奔放とおきゃんな部分を取り戻し、本当の復活を!」 68歳の吉永小百合には、もはや失うものなどないはずである。自分をさらけ出し、これまで出し惜しみしてきた演技力を全開にした映画を見てみたいものである。彼女にはそれができるはずだ。サユリストからの切なる願いである。 文春一手販売のAKB48スキャンダルは、今週も好調である。「ゲンキング」の愛称で親しまれている宮澤佐江(22)。6月の総選挙では6万5,000票以上を集め、見事10位にランクインした。それまで上海のSNH48とAKBの兼任だったのを、自ら「SNH一本でいきたい」と発言したという。 現在AKBは全国ツアーの真っ最中だそうだが、札幌ドーム公演では空席も目立ち、さすがのAKBも国内での人気は頭打ちの感があると文春が書いている。 そこで運営側が期待を寄せているのが、中国市場。宮澤は期待の星なんだそうだ。 その宮澤に「熱愛発覚!」したのだから、運営側は頭が痛いことであろう。お相手は深澤辰哉(21)。通称“フッカ”といわれるジャニーズJr.の一員で、人気ユニット「Snow Man」のメンバーである。 交際は約1年になるという。 「交際は“ガチ”ですよ。佐江の通った高校には、一つ下にフッカと同じユニットの親友・渡辺翔太(20)がいました。彼は指原をはじめAKBメンバーと仲がよくて、佐江も彼から紹介されて、二人は繋がった。(中略)今じゃ、二人は金のペアリングをしたり、同じメーカーの銀のブレスレットを身に付けたり。内緒にしているつもりでも交際はすぐ身内に広まりました」(深澤の友人) グラビアにも深澤が宮澤のマンションに出入りし、一夜を過ごしたのではないかと思われる二人の写真が掲載されている。 恋多きAKBメンバーにとって「恋愛禁止」などどこ吹く風のようである。 開幕から新記録となる16連勝(文春の記事作成時点では15連勝だった)と快進撃を続けている東北楽天ゴールデンイーグルス・田中将大投手の妻は、「あげまん」だという文春の記事。 イチローの奥さんが作るカレーは有名だが、元おバカタレントの里田まいは、田中のためにスポーツに役立つ食事学を学び、昨年春にはジュニア・アスリートフードマイスターの資格を修得しているという。 もともと里田は料理のイロハも知らなかったのに、勉強熱心で、今では腕前はプロ級だそうである。料理教室の関係者がこう話している。 「高タンパクで良質な筋肉を作る鶏肉のレパートリーが多く、鶏肉ハンバーグとチキンステーキはお店に出せるレベル。出し方にも気をつけているらしく、生野菜、スープ、主菜、炭水化物、という順に食べると体が効率よく栄養素を吸収するので、その順に、コース仕立てで出すこともあるようです。あとは、おニ人ともご飯が大好きなようで、土鍋で炊いたりして、かなりこだわっている感じです」 里田は3年前から佐渡島で「里田米」プロジェクトをスタートし、自ら田植えや稲刈りをしたものを「里田米」として販売しているそうだ。 5つ年上の姐さん女房が田中の力の原動力だとすれば、来季、大リーグに挑戦しても十分闘えるだろう。楽しみだ。 先週の文春の人気デュオ「CHAGE and ASKA」のASKAがクスリ漬けだという「シャブ&飛鳥」はタイトルもさることながら、内容的にも衝撃度はすごかった。 記事に対してASKAの所属事務所側は8月1日、公式サイトでこう発表した。 「報道内容は事実に反しており、大変遺憾です。弊社としてはこれらの報道に対し、厳重に抗議します」 「厳重抗議」ではなく、事実でないのなら文春を告訴すべきであろう。ASKAの音楽生命が絶たれるかどうかの瀬戸際である。8月5日時点では「抗議さえ来ていない」と今週の文春は書いている。 FLASHで現役ヤクザが衝撃の告白をしているが、こちらの内容もスゴイ! 告白しているのは文春の人間とは違う人物。そのA氏は、2008年7月に携帯電話を手に入れる。そこには覚せい剤を購入している「お客」の携帯番号が70~80人登録されていたという。「売(ばい)専用の携帯電話」だ。 手に入れてから数日後に「ASKA」と表示される番号から電話。「どれくらいいるのか?」と訊くと、「10個」だという。先方から「値段は70万円でいいか」と言ってきた。相場の倍ぐらいになる。 最初は代理の人間が取りに来た。わずか1週間後に同じ量。その後はASKA本人から電話がかかり、赤坂にある高級ホテルの部屋に直接届けにいったというのである。 その男はこう話す。 「注射器の目盛りは、クスリを0.1グラム入れると1のところになる。飛鳥は一度に2.5の目盛りまで入れて打つんだ。最初に注射器にクスリを入れて、そのあと注射針で水を吸い取って溶かす。1グラムを4回に分けてそれを一日で使っちゃう。普通はだいたい1日に0.3グラム程度。1日に1グラムは致死量だと言われているんだけどね」 売人でも驚く量を打っていたようだ。 今年の4月頃、これ以上やると逮捕されると、男のほうから取引を終わりにすると言ったという。 今回コンサートを中止した理由は「ASKAが一過性脳虚血症と診断された」ことだが、脳の専門医によると「覚せい剤の常用者は一般の人より脳梗塞やその前兆である一過性脳虚血症になりやすい」という。 ここまで追い込まれた飛鳥が、これからどうするのか。警察も動かないわけにはいかないのではないか。 反原発を訴えて参議院選挙で見事当選した山本太郎議員のスキャンダルを、新潮が巻頭でやっている。これが今週の1位。 その中で、ある芸能プロダクションの幹部がこう話す。 「山本太郎は16年前、僕の知り合いの子をレイプしたんです。当時彼女は17歳だった。今回、その子から“あんな男が政治家になるのは許せない”と連絡がありました。しかもあの時、山本はヤクザの組名を出し、スキャンダルを揉み消したのです」 レイプされたという彼女も、こう語っている。 「太郎さんが突然、“鬼ごっこしようよ。ペアに分かれてさ”と言い出しました。私たちは“こんな時間に鬼ごっこ?”と思ったんですけど……。すぐに彼の友達が智美ちゃんの腕を掴んで、“さあ、早く逃げよう”と強引に連れていっちゃったんです。 しばらくはニ人で話をしてたんですが、会話が途切れた瞬間、彼は後から両腕をガッと掴んできて。そのまま私の体を持ち上げて、自分の膝の上に向こう向きのまま、乗せたんです。もちろん私も必死で抵抗したんですが、とにかくすごい力で……」 この件に関して山本氏は否定しているが、若い頃のヤンチャぶりはこう語っている。 「22歳で俳優をやっていて、正直、モテなかったわけじゃないです。たしかにやんちゃはしていましたけど、これまでの人生の中で、嫌がる女性に乱暴した上で無理矢理、関係を結んだことは一度もなかったんです」 事実関係がよくわからないからなんともいえないが、16年も前の古傷を持ち出されてもなぁ~と、同情できるところもないではない。 しかし、次のことは「有権者をナメているのか」と怒りが沸いてくる話である。 山本氏は参院選挙中「僕は国家権力と戦っている。いつ狙われたり、足をすくわれるか分からない」「妻は、僕の母と一緒にフィリピンに行っています。選挙は僕の戦いだから、妻まで巻き込みたくないので」と言っていたのに、とうに離婚していたというのである。 妻とは昨年5月、当時19歳だったプロサーファーの朱璃さん。現在、彼女は大阪・北新地のキャバクラで働いているのだ。店のホステスがこう話す。 「彼女は、昨年10月頃から、新地のうちのキャバクラに勤めています。最初はこちらもビックリしましたよ。面接の際、スタッフが年齢確認のため、パスポートのコピーを確認しているから、朱璃さん本人に間違いない。彼女自ら店の幹部に“実は、私は山本太郎の妻でした。他人に知られると騒ぎになるから、それを隠してお仕事したいんですが、バレないでしょうか。今まで彼の大阪の実家で義母と暮らしていましたが、もう籍を抜いたので、そこを出ないといけません。お金がいるから、ここで働かせてください”と言っていたそうです」 「妻はフィリピンにいる」は真っ赤な嘘だったのだ。山本の母親との折り合いが悪かったようで、わずか数カ月で離婚に至ったようだ。芸能記者がこう言う。 「太郎のお母さんは気性が激しく、理解されにくいところがある。母親が同居する限り、彼が他の女性と普通の結婚生活を送れるわけはないと思っていました」 反原発の闘士に早くも土がついたようだ。 「今年7月の参院選(東京選挙区)で初当選した山本太郎参院議員(38)は6日記者会見し、『昨年8月に離婚していた』と明らかにした。山本議員は昨年12月の衆院選に東京8区から立候補(落選)した際に、取材に対し『母親と妻と3人暮らし』と回答していた。事実と異なる説明をしたことについて、『有権者や支持者に黙っていたことについて罪の意識を感じる。申し訳ありませんでした』と謝罪した」(8月7日付読売新聞) ゴメンで済めば警察はいらない。有権者が候補者を選ぶときには、離婚情報も有力な判断基準になる。それを隠したままでは、有権者を欺いていたといわれても仕方あるまい。 この問題についてはフライデーもやっている。内容は新潮を超えるものではないが、離婚費用が弁護士を立てての協議離婚で、山本が払った慰謝料は200万円。それとは別に母親の乃布子(68)さんが100万円出しているそうだ。 新潮が書いた17歳の少女を無理矢理暴行したという件は否定しているが、こんな強がりを言っている。 「『行為は5分で終わった』と書いてありますが、ボクはそんなもんじゃない(苦笑)」 山本の“マザコン”が離婚の一因だといわれているがという質問に母親は否定し、山本とは友達や同志みたいな関係だと答えているが、山本は「否定しません」とはにかんだという。 山本の著書には「恥ずかしそうに乃布子さんにキスをしている写真もある」(フライデー)。それにしてもマザコンでスピード離婚とは……いやはやではある。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊新潮」8月15・22号 中吊広告
くだらないモノを作り続ける“妄想工作ニスト”乙幡啓子さん
今回は、「妄想工作」「デイリーポータルZ」などで活躍中、いまや全国で展覧会を行い、大勢の人々をニヤニヤさせている妄想工作ニスト、乙幡啓子さんにお会いしてきた。 本題に入る前に、簡単なプロフィールを。 乙幡啓子(おつはた・けいこ):群馬県生まれ。周囲と微妙にズレた学校生活を送ったのち、7年間の会社勤めを経験するが、自分探しのため退職。親に「将来、何になるつもりだ」と言われるが、手を動かすことが好きだったため、工作に没頭するように。奇想天外な工作が話題を呼び、NHKやTBSラジオなど多数のメディアに出演。くだらないモノを作り続けて、世の中を面白くしている人物の一人。 早速、作品の紹介を。 ひとつ目は、冒頭の写真でも出てきたコチラ! ■スケキヨ的製氷器「スケキヨ的製氷器」乙幡啓子作
やきそば(以下「や」) 「犬神家!」 乙幡さん(以下「お」) 「まさに、あのシーンです」
や 「いきなり、足をもいじゃうんですね!」 お 「型取りに使った人形は100均で買ったんですけど、膝が自由に曲がらないんで、『スケキヨ的には曲がってないと……』ということで、膝を無理やり曲げたりしつつ……」 や 「ひょえ~~」いきなり足が……。
や 「シリコーンを使って型取りをしてるんですね。シリコーンって、普通の女性の家には、絶対になさそうなアイテムですけど、どこで売ってるんですか?」 お 「意外にヨドバシカメラなどで売ってたりします」 や 「なるほど! ジオラマを作る人が買ってるのかもしれませんね」 この先の工程をざっくりと説明すると、左右それぞれの足に水を入れて、冷凍庫でカチンカチンに。左右の“パーツ”をくっつけたら出来上がり。 お 「実際に水と足型の氷を入れてグラスに入れると、飲む時に足が鼻に入って、とても邪魔だったりします」 や (笑) 残念ながら、商品化の話はまだきていないそうなので、興味のある業者の方はぜひ!! ■靴のかかとを邪鬼にする お 「次はコレ」スケキヨさんの下半身部分の型。
や 「何かを踏んづけてますね」 お 「ヒールのかかとを邪鬼にしてみました」 や 「な、な、なんのために!?」 お 「最近、ヒールの高い靴をはくのが困難になってきたんですが、『土踏まずの下にも支えのある、船底ヒールなら楽なんじゃないか』と思いまして、邪鬼をヒールにしてみました」 や 「邪鬼の部分が細かい!! どうやって作ったんですか?」 お 「乾くと固まる石粉粘土を、数日間にわたって彫って仕上げました」 や 「頭では思い描けても、形にするのが難しそうですね!」 お 「粘土細工って大変なんですよ。3Dプリンターとかで作っちゃえば早いんでしょうけど」
実際に、乙幡さんがはいてみました。踏まれてうれしそうな邪鬼の顔。
や 「おお~~~!」 お 「『仏ファッション』ですね。フランスのファッションかと思いきや、ホトケ系のファッション」 ちなみに、材質が粘土なので、そろーり、そろーりと歩かないとパキッといってしまう可能性があるそうだ。邪鬼の扱いは丁寧に。 ■高橋由一的、虫コナーズ
や 「これはまさか……」 お 「高橋由一的、『虫コナーズ』です。窓にぶらさげるタイプの虫除けネットは、効果はまずまずなのに、どうにも見た目が殺風景……ということで、見栄えがよくて、もっとグっとくるようなガワを作ってみました(キリリ)」 や 「サケコナーズ!」 お 「あくまでも“虫コナーズ”です」 や 「ガワは何で作ったんですか?」 お 「発泡スチロールです。形は高橋由一画伯の名画、『鮭』をお手本にしました」 や 「ある意味、リアル! 力の入れようが、どこかでねじ曲がってる!」
■緩衝材で遺跡ジオラマ お 「次はコチラ」アクリル絵の具で塗って、ニスでツヤ出し。
や 「おお! 遺跡……ですか?」 お 「緩衝材で遺跡ジオラマを作ってみました」 や 「な、な、な、なんのために!?」 お 「PC周辺機器や家電などを買うと、パルプモールドという、古紙から作った緩衝材に包まれてることが多いですが、あれをひっくり返した形が『遺跡っぽいなー』と思いまして、糊を塗って砂用のカラーパウダーを散布したり、樹木のキットを立てたりしながら作りました」
や 「この遺跡、名前はついてますか?」 お 「『アーリソーナ遺跡』です。いかにも古代遺跡のイメージ通りで、いかにもありそうなので」 や 「ギャフン!! 素晴らしい完成度」 ■長い! リュウグウノツカイ・マフラーこうして撮ると、ますます本物の遺跡っぽいではないか。
お 「次はこちら。いかにも神の使いにふさわしい風貌のリュウグウノツカイ。謎の深海魚をマフラーにしてみました」 や 「デカい! 作った理由を聞くのは、もはや野暮なような気がしてきたので、理由は聞きません。大きさは?」 お 「体長400cmです」 や 「ひょえ~~。何日くらいかかったんですか?」 お 「シンプルなメリヤス編みなんですけど、ボディ部分は4~5日かかりました。意外と毛糸は5個で済みましたね」 や 「大都会の片隅で、涙ぐましい努力!」 ちなみに、大人4人がかりで持っても余りある長さだ。 常に、くだらないモノを開発し続ける乙幡啓子さん。このたび、作品をドドーーンと紹介した書籍『乙幡脳大博覧会』(アールズ出版を発売! ぜひチェックしてみてほしい。 ●乙幡啓子さんのサイト 「妄想工作所」 <http://mousou-kousaku.com/>
●やきそば・かおる
山口県出身、東京都在住。ライター、構成作家、写真家。趣味は、変わった人に会って、変わった話を聞くこと。「相づちだけはうまいと言われます」(本人談)
Twitter@yakisoba_kaoru
夏=開放的=セックス! ファッション誌がこぞって伝授する、お股ユルユル女子のひっかけ方
夏真っ盛り! 「日刊サイゾー」の読者諸氏は、今日もクーラーのガンガン効いた部屋に引きこもってインターネットに励んでいることと思われますが、世の恋愛ヒエラルキー上位に位置する男女たちは、このクッソ暑いのに街へ、山へ、海へと繰り出してマンマンにチンチンをパイルダー・オンするために頑張っているようです。
私も若い頃にゃあ、そういう輩たちを見て「うらやましいなぁ~」とか「ケッ、盛りのついた猫背のメス猿が!」とか思っていたもんですが、最近じゃあすっかりおじいちゃんの気持ちになってしまい「若いっていいな……」と微笑ましく見守っております。
……というわけで、今月もメンズファッション誌には、お股ユルユルな女子たちをひっかけるための特集が組まれていますよ!
【今月のメンズファッション誌・激ヤバ企画ランキング】
1位「ワタシたちの趣味は浮気です!」(「men’s egg」8月号)
2位「夏オンナ捕獲大作戦!!」(「MEN'S KNUCKLE」9月号)
3位「エロ用語辞典」(「キラリ!」8月号)
■キミは「パンプレ」を知っているか!?
サワヤカ系ファッション誌の皮をかぶったエロ雑誌「キラリ!」は、今月も川口春奈ちゃんのフレッシュな表紙に反した、エロ企画をブチ込んでいます。
まず、前号で「ファッション誌なのに!?」と衝撃を与えた袋とじ企画は、好評のためか今号でも継続。モデルにAV女優の由愛可奈ちゃんを起用して「大胆夏H大作戦」ということで、「親がいる自宅でのエッチ」「誰もいない学校でのエッチ」「ラブホのお風呂で絶叫エッチ」など、シチュエーション別のエッチテクを紹介しています。
いくら夏だからって、親のいる自宅や学校でセックスなんて……とオジサンは思ってしまいますが、10代をターゲットにしたファッション誌でやたらと自宅・学校セックス特集が組まれているのを考えると、実際にヤッてるヤツが多いってことなんでしょうねぇ。
性欲があふれまくっている上に、ラブホに行く金もない10代なので、多少の危険を冒してでもセックスをしたくなっちゃうのも仕方ないところか……とは思うものの、ボクの10代を振り返ってみれば、男子校生活のため彼女なんていやしない。当然、セックスする機会なんて皆無なので、グッツグツに煮えたぎる性欲を解消する術は、親が留守の時にする自由奔放な大胆オナニーくらい。今のヤングたちもセックスなんてしてないで、オナニーでガマンせえよ! ……とも思うわけです。
ちなみに、親のいる自宅でのセックスを楽しむためには「あらゆる方策を用いて音漏れを防げ!」とのことですが、それでも「声を聞かれたら恥ずかしい」という理由でエッチを拒否されたら「『じゃあ口で……』と頼むのもアリ」とのこと。サワヤカ雑誌に見せかけて、紹介しているテクニックは鬼畜!
さらにグッとくる企画が「エロ用語辞典」。読んで字のごとくエロ用語を辞典のように羅列して解説しているんですが、「愛液」から始まって「穴兄弟」「蟻の門渡り」「加藤鷹」「小陰唇」「ディルド」「π(パイ)スラッシュ」「ボルチオ性感帯」「リモコンバイブ」……等々、果たして知る必要があるのかないのかなエロワードを108個も紹介。しかし悲しいかな、こっちもエロ知識だけは必要以上に豊富なもんで、教えてもらうまでもなく、ほとんどのエロワードを知っていましたが。
唯一知らなかったのが「パンプレ」だったのですが、コレ、なんなのかと言いますと「パンティプレゼント」の略らしいです。エロ本などではパンティプレゼントがよく行われているそうなんですが、そんなに一般的な言葉なんですか!?
■夏だから●ンニしてくれなくても、許しちゃう!
チャラいお兄系・ギャル男をターゲットとした「MEN'S KNUCKLE」では、夏ということで開放的になっている女をゲットしようという、すがすがしいまでにストレートなサマーおチンチン系企画が掲載されています。その名も「夏オンナ捕獲大作戦!!」。
そこで紹介されている、夏のビーチで股ユルユルになってしまっている女をゲットする方法が、ホントに雑なんですよ。「『高級なサンオイル持ってるんだ』なんつって、声かける」「『え? 芸能人ですか?』とおちゃらけて、色紙を渡してみる!」「『ジェットスキーの免許持ってんだよね!』なんて言ってみる」……等々、頭がクラクラするほどお安い手口ばかり。夏のギャルたちは、こんなのでも引っかかってしまうほど股ユル状態ってことなんでしょうか。
中でもひときわ雑なのが「“ぐるぐるバット”を自らギャルの前でやってみる!!」というもの。額にバットをつけてぐるぐる回って三半規管を狂わせてフラフラになるアレ。そんでフラフラ~っと女の子に抱きついちゃおう! という……。それ、イケメンだったらともかく、男ドブスがやったら即通報必至ですよ。
さらに、街で女を口説く心がけとしては「まったく興味のないブスだと思って接してみる」(冷たく扱う方が女心をくすぐる!?)「飲みの現場では“いかに夢を追っているか?”を話す!」(「オレはビッグになる!」などとドリームを語ることによって、女心をくすぐる)「刺激的な男ほど女心は揺れる」(女子はドキドキを求めているもの)……と、これまたチャラい方法ばかり。しかも、「刺激的な男」を演出するためのテクニックとして紹介されているのが「お化け屋敷やジェットコースターに行こう」って! それ、刺激的な男っていえるんでしょうか?
そして最も気になったのが「初デートは気取った店より居酒屋ぐらいの方が◎」というもの。テクニック自体は別にそんなもんかなーってな感じですけど、「居酒屋」と言いつつ、写真が明らかにカレー屋なんです(看板だけPhotoshopか何かで居酒屋に修正されてるものの……)。ボクの記憶が確かならば、メンナクを発行しているミリオン出版から徒歩30秒くらいにある最寄りのカレー屋。もうちょっと歩けば居酒屋くらいあるでしょうに、それくらい手間をかけて撮りに行きましょうよっ!
さらにこのカレー屋、ほかの写真にもちょこちょこ写り込んでいて、よっぽど撮影の時間がなかったのかな……と、苦労を思ってちょっと涙ぐんでしまいました。
さらに、「夏のテンションにより、普段はしないのにこんなHしちゃいました~」コーナーでは、「観覧車の中でHしちゃいました~」「屋外でHしちゃった」「海の中でこっそりヤッちゃいました!~」「エレベーターでのミラクルH」(6階に着くまでにヤろうと思ってたら3階でイッてしまった)などなど、日本の性は乱れ切っておる! ……としか言いようのないエピソードが次々に紹介されているのですが、そんな中「大好きなク●ニをしてくれなくても、夏なら許しちゃう~」という意見は意味が分からなすぎです! 夏とクン●にどんな関係が!?
■「ワタシたちの趣味は浮気」……もう女なんてイヤだ!
さて、「夏=開放的=セックス!」という法則に基づいて、他誌がこぞってエロ度高めな企画を掲載しているのに対し、普段エロバカ企画を連発している王者「men's egg」は今月、比較的おとなしめ。いつもだったら誌面の1/3くらいがエロバカなのに、今月号は1/5くらいという感じなのです。……まあ、ページ数的には少ないものの、それでも内容はかなり濃厚で他誌を圧倒していますが。
そんな、凝縮されたエロバカ特集が「ワタシたちの趣味は浮気です!」という、男にとっては相当ショッキングなもの。扉ページからして、ビキニにベネチアンマスク着用という変態丸出しな格好をした「彼氏がいるのにほかのおチンチンを欲しちゃう、ドスケベな女ども」が大集合しております。
まず気になるのが「街角浮気データFILE」。道行く一般(?)の女性たちにしたというアンケートが掲載されているんですが、なんと45%の女性が現在浮気をしているという結果に、信じられナーイ(ヒルマン監督)。浮気したくなる理由も「マンネリ化してきた」「SEXに変化がない」とヒドイものばかりで、早くも女性不信状態に陥ってしまいそうです。
さらに輪をかけてヒドイのが、浮気ギャルズたちの実際の浮気体験。「平凡な毎日にウンザリした時は違う味のチンコを求める」ために「おっさんのセフレを複数ストック」しているバンギャや、「mixi」のプロフィールに「ビッチ」「ひとり暮らし」というキーワードを書き込んで男を狩りまくるヤリマン。「男とサシで酒を飲んだら100%セク~ス」「男同士でルームシェアしている部屋に乗り込んで全員とベロリンチョ」「なんでもいただきます!」という最強の恐竜女子。
女子のエロ話を読んでいるハズなんですが、ちっともエロい気持ちにならず、ブルーになってしまうのはなぜでしょうか……。
そんだけ浮気ばっかりしていれば、当然何度も修羅場を経験しているわけで、「道でバッタリ会った彼氏の友達がセフレだった」「彼氏とSEX中に浮気相手の名前を叫んでしまった」さらに、「浮気相手からうつされた淋病、毛ジラミ、コンジローム、ぜ~んぶ彼氏にもうつしちゃったよね(笑)」なんてギャルも。もう女なんかと付き合いたくないよ……(泣)。
印象的なのが、どの女子も男の狩り場として「SNS」を活用しているということ。しかも、今はやっているTwitterやFacebookではなく、IT界隈や意識高い界隈ではもはやなかったことになっている「mixi」を利用しているとのこと。いやあ、同じインターネットをやっているはずなのに、ギャルやギャル男とは文化圏が違うもんなんですねぇ。
ヤリマンたちは、彼氏にもバレづらい「mixi」で、手当たり次第にメッセージを送りまくっているらしいですよ。うーん、ボクもまたやろうかしら……。
ところで、今月号のメンナクで最も気になっているのが、当連載でも大注目している変態読モ・たあはむがほとんど登場していないということ。毎回、エロバカ企画にはガッツリ登場しているのに、今回はその手のページにまったく絡んでいないのです。
ストリートスナップやヘアカラー特集にちょろっと登場しているものの、たあはむの変態パワー全開の魅力がまったく発揮されていません……。で、よくよく見てみると「モデル名」のところに「たあはむ」ではなく「ドタキャンクソ野郎」と書かれているんですよ!? あらら、たあはむ何かやらかしちゃったんでしょうか?(何かやらかしたにしても、名前を「ドタキャンクソ野郎」に変えられちゃうのはヒドイ!)
たあはむ! もしもメンナクで完全に干されちゃったとしたら、「サイゾー」で初の読モとして迎えますから、連絡お待ちしております!
(文・イラスト=北村ヂン)
東京キー局がシカトした“米軍基地封鎖”の顛末! 地方局によるスクープドキュメント『標的の村』
沖縄本島北部に広がるヤンバルの森は“東洋のガラパゴス”と呼ばれるほどの独自の生態系と豊かな自然に恵まれた大いなる秘境だ。だが、ヤンバルの森には、ガイドブックには掲載されていないもうひとつの顔がある。米軍がゲリラ戦やサバイバル訓練を行う世界唯一の演習場でもあるという裏の顔だ。シルベスター・スタローン演じる『ランボー』(82)も若き日にヤンバルの森でゲリラ戦の訓練を積んだのだろうか。琉球朝日放送制作のドキュメンタリー映画『標的の村』は、ヤンバルの森の中にある人口160人の小さな集落・東村高江区で暮らす人々を6年間にわたって撮影取材したもの。沖縄の人々が新型輸送機オスプレイを忌み嫌う理由を、沖縄県外の人間にも分かりやすく紐解いていく。 ベトナム戦争で散布された枯葉剤は沖縄でも使われていた──。元米軍海兵隊員が証言する。高江集落を取り囲むように存在する米軍ジャングル訓練場にはベトナム戦争時に“ベトナム村”が造営されていた。ベトナムの山村に模した集落が作られ、そこで行われるゲリラ戦の演習には高江集落の人々が女性や子どもたちも含めて動員された。ベトナム風の民族衣装を着せた高江集落の人々をベトコンに見立て、捕虜となった米兵たちを救出するというシミュレーションが組まれていた。元海兵隊員はベトナム村周辺で枯葉剤を撒き、今も後遺症で苦しんでいるという。「枯れた植物を処理したのは地元の人々。彼らのほうが影響を受けているのではないか」と元海兵隊員は懸念する。 ベトナム村は撤去されたものの、米軍ヘリコプターは高江集落の真上を旋回・低空飛行するのが日常だ。ベトナム村の代わりに、米軍は高江集落を標的物にしてヘリコプターを離着陸させているらしい。死亡事故の多さから“空飛ぶ棺桶”“未亡人製造機”と称される垂直離陸機オスプレイが配備されれば、この集落で安眠することはできなくなる。2007年から高江集落の人々は新しいヘリパッドの建築現場で座り込み運動を始めるが、2008年に日本国から通行妨害の容疑で訴えられてしまう。呼び出された15人の容疑者の中には、現場に一度も行ったことのない7歳の少女も含まれていた。また、交通の便の悪い高江から裁判所まで行き来するのは相当な負担となる。これは反対運動を萎縮させるための“スラップ裁判”と呼ばれるもの。権力を持たない弱者や個人に対し、大企業や自治体が発言封じのために起こす悪質な訴訟だ。15人の容疑者は後に2人だけに絞られるが、これもスラップ裁判の常套手段。反対運動の結束に亀裂を生じさせるのが狙い。高江集落の人々は国を相手にした裁判に振り回されながら、座り込み運動を続けるしかない。「オスプレイ反対」を訴え続ける限り、彼らは日常生活を送ることができない。オスプレイ配備を直前に控えた2012年9月29日に起きた「普天間基地封鎖」騒ぎ。ゲート前に座り込む市民を沖縄県警が強制排除する。
沖縄の人たちがオスプレイを嫌うのは、事故の多い欠陥機という理由だけではない。オスプレイは米軍と日本政府の両者に沖縄の人々が欺かれてきた歴史の象徴となっているからだ。米軍基地返還運動が最大の盛り上がりを見せたのは、1995年に起きた3人の米兵による12歳の少女への拉致暴行事件がきっかけだった。絶えることのない米兵による暴行事件に沖縄県民の怒りが爆発し、日米両政府は普天間基地の返還を決める。そこで浮上してきたのが名護市辺野古への移転案だった。だが、この辺野古移転案は米軍にとっては渡りに船。もともとベトナム戦争時に軍港付きの基地を辺野古に作ることを予定していたが、予算不足で断念していたのだ。それが今回、日本の予算を使っての移転が決まろうとしている。日本政府がギリギリまで伏せていたオスプレイの配備、基地移転の茶番……。オレたちをバカにするのもいい加減にしろ、という沖縄の人々の怒りがオスプレイに向けられている。 オスプレイ配備を直前に控えた2012年9月29日、沖縄戦や米軍統治期を知るおじい・おばあ世代が先頭に立ち、一般市民の座り込み&路駐によって普天間基地の全ゲートがすべて封鎖されるという前代未聞の騒ぎが起きる。フェンスの中から米兵たちが冷ややかな視線を送る中、懸命に座り込みを続ける人々を地元警察が強制排除していく。両者が揉み合う中、「ウチナンチュー(沖縄人)同士で、なんでこんなことしてるんだよ!」という悲痛な叫びが米軍基地ゲート前に響く。センセーショナルな映像だが、米軍基地が市民によって封鎖されたというニュースは琉球朝日と同じ系列のテレビ朝日が取り上げた以外は他の東京キー局では黙殺されてしまった。 本作は2012年9月にテレビ朝日系『テレメンタリー』の枠で放送された30分番組をベースにしたもの。三上智恵監督は、琉球朝日放送でアナウンサーと記者を兼ねており、オスプレイ配備を阻止する目的で番組を作ったと語る。しかし、ローカル局の力では現実を変えることは叶わず、敗北感の中で普天間基地封鎖の顛末を取材し、91分の長編ドキュメンタリーに再編集した。上京した三上監督に普天間基地封鎖のニュースが全国放送からほぼ無視されてしまった理由を尋ねたところ、以下のように語った。東村高江区で野菜を育てながらカフェを営む安次嶺現達さん。ヘリパット建設反対の座り込みをしたことで、「通行妨害」の容疑で起訴されてしまう。
三上 「どうして全国ネットで取り上げられなかったのか、各局を訪ね歩いて私が訊きたい(苦笑)。現場には各系列のカメラが入っていたんです。他局が扱わなかった理由はいくつもあるかと思います。ひとつは普天間基地が完全封鎖された9月30日は日曜日で、このニュースの重大さを認識できるデスクが少なかったのではないかということ。もうひとつは旗の問題。沖縄では抗議活動の際には大小様々な団体の旗が掲げられるのですが、団体や政党の旗などがテレビに映ることを全国ネットのニュース番組は嫌うんです。特定の団体の宣伝に繋がるという理由からですが、沖縄でこういった運動を取材撮影する際にはどうしても旗が映り込んでしまう。以前、辺野古基地建設に反対する海上闘争を追ったドキュメンタリーを全国放送した際、東京のプロデューサーから『二度とこういうのはやらないでくれ』と厳しく注意されたこともあります。でも、旗がどうのこうのという感覚自体が何かに囚われているように私は感じるんです」 高江区のヘリパット建築現場で、そして普天間基地ゲート前で、市民と体制側との間でつかみ合いの衝突が起きる寸前のタイミングで、それぞれ沖縄民謡が聞こえてくる。抗議の座り込みをする市民も強制排除しようとする側も、この民謡を耳にしてハッとする。この民謡は八重山諸島に伝わる「安里屋ユンタ」。琉球政府と薩摩藩との二重課税にあえいだ八重山の庶民たちが歌い伝えてきた田植え歌だ。今も昔も沖縄の人々は二重支配に苦しめられ、同じ沖縄人同士で争い続けていることを物語っている。沖縄の人たちが歌う「安里屋ユンタ」を掻き消すように、ついにオスプレイが沖縄に舞い降りてきた。 (文=長野辰次)普天間基地の全ゲートが封鎖され、苛立った米兵たちと一触即発状態となる。暴動に発展するギリギリのところまで迫っていた。
『標的の村』
ナレーション/三上智恵 音楽/上地正昭 構成/松石泉 編集/寺田俊樹、新垣康之 撮影/寺田俊樹、QAB報道部 音声/木田洋 MA/茶畑三男 プロデューサー/謝花尚 監督/三上智恵 制作/琉球朝日 配給/東風 8月10日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次ロードショー (c)琉球朝日
<http://www.hyoteki.com>
◆『パンドラ映画館』過去記事はこちらから
これが「著作権フリー」の功罪……!? AV版『ブラックジャックによろしく』の衝撃

大学名、人物名も実名です。

こちらが本物の永禄大学卒研修医・斉藤英二郎
『ブラよろ』といえば、名門医大の新米研修医・斉藤が、さまざまな戸惑いや葛藤を抱えながら、医師として成長していく熱いドラマ。当然、AV版にもその醍醐味は踏襲されている。
「医療って、いったいなんなんだ!?」
AV版の斉藤も、幾度もその自問自答を繰り返すことになるのだ。
本編は「裸を見られて興奮するナースたち」編と、「勃起を見て興奮するナースたち」編の2本立て構成。いずれも、研修医としての報酬だけでは生活が立ち行かない斉藤や同僚の研修医が“当直のバイト”として出向する外部医療施設が舞台となっている。
前編の「裸を見られて~」編では、斉藤が「先進的な衛生管理の元、患者様の健康を第一に考え、ハウスダスト等の原因となるナース服を撤廃し、ナース全員が裸での看護を提供いたします」というモットーを掲げる白石総合病院へ。そこには、院長回診の際に白衣姿の医師たちに続く全裸(ただしナースキャップ、ガーターストッキングはアリ)のナースたちの姿があった。
その異様な光景に戸惑う斉藤は、またしても自問自答を繰り返すことになるのだ。
「医療っていったい……全裸って、いったいなんなんだ!?」
ロッカールームで頭を抱える斉藤の前に、ひとりのナース(全裸)が備品を取りに現れる。斉藤は思わず、問いかけてしまう。
「そんなカッコをしてまで、どうしてここで看護師を?」
この白石総合病院でも、最近まで普通にナース服が採用されており、今働いているナースたちは“全裸でも残る”という選択をした者だけなのだ。
「だって、私たちが辞めちゃったら、残された患者さんたち、困るじゃないですか」
笑顔で去ってゆくナースを、斉藤は見送ることしかできなかった。
リハビリルームでも、全裸のナースたちは着衣の患者たちの介助に余念がない。時に大きく脚を開き、時に胸を患者に押し付けながら、ナースたちはいそいそと働いている。その姿を見ていた斉藤は、ある事実に気づいた。ひとりのナースの○○○から、○○○が垂れている……。そう、彼女たちは全裸で働いているうちに、いつの間にか、「裸を見られて興奮する女」へと変貌していたのだ!
その後、ホニャララなことがあって後編の「勃起を見て~」編へ。「ナースが全裸」のウワサを聞きつけていたのは、斉藤と同期の研修医・出久根。さんざん羨ましがっている出久根の元にも、「ナースが全裸」病院の姉妹病院である「白石記念病院」への出張話が舞い込む。喜び勇んで駆け付けた出久根を待っていたのは、中年医師(全裸)とナース服の看護師たちが院内を回診する風景だった。そして出久根自身も、全裸にされてしまう……。
「オレ、ちんぽに自信ねえのに……」と、激しく落ち込む出久根(全裸)の前に現れたのは、新人ナース(着衣)の早瀬。一見ウブに見える早瀬だが、実は、「勃起を見て興奮するナース」だったのだ……!
その後、ホニャララがあってクライマックスへ。もちろん、『ブラよろ』ヒロインの赤城カオリちゃんと斉藤とのカラミもある。

赤城カオリさん

本物。
TBS安住紳一郎アナに、初のセックススキャンダル「コンドームとキャベツ太郎と、美人OL」
今週のグランプリ 「シャブ&飛鳥の衝撃」(「週刊文春」8月8日号) 今週の注目記事 「CM出演『一流女優たち』は白斑化粧品を使っていたのか?」(「週刊新潮」8月8日号) 「裏切りの総理官邸を『ヘイトスピーチ』が包囲する日」(「週刊ポスト」8月16・23日号) 「スクープ 大逆転!2020年オリンピック 東京に内定」(「週刊現代」8月17・24日号) 「安住紳一郎の元カノ告白『コンドームとキャベツ太郎の夜』」(「週刊ポスト」8月16・23日号) 「週刊現代VS.週刊ポスト『袋とじ対決』」 8月4日から5日にかけて福島県の川内村へ行ってきた。川内村は約4割が原発20キロ圏内で、避難指示解除準備区域、居住制限地域など複雑に分かれている。 村の復興対策課の井出寿一課長に、3.11当時の「何度も死を覚悟した」緊迫した状況の話から、帰村が認められた地域でも、まだ半数以上の人たちが戻ってこない現状まで、ユーモアも交えて話していただいた。遠藤雄幸村長とも、短時間ではあったが話をすることができた。除染作業は進んではいるが、まだ農業地域は0.2%程度で、村民が生活していくための企業誘致もいくつかは進んでいるが、雇用数でいったらまだわずかである。 帰りに富岡町から楢葉町を川内村の知人に案内してもらって回ったが、地震、津波、原発被害の三重苦に見舞われた町は、被害当時の爪痕を残したまま静まりかえっていた。 楢葉町だったと思うが、荒れ果てた海岸の壊れた堤防のすぐ後ろに、ポツンと一棟だけ残っている3階建ての白亜の豪邸がある。知人によれば、キムタクがサーフィンをやるために建てた家だそうである。震災前には、たびたびキムタクがサーフィンをやっている姿が目撃されたという。頑丈に造られたのであろう。ほかの家屋は流されたり潰されたりしたのに、その豪邸だけが、外見からは何事もなかったかのよう仁王立ちしている。だが、主のいないその豪邸は、津波の被害のすごさを後世に伝えるモニュメントのように思えた。 6日、広島市で平和記念式典が開かれたが、松井一實市長の平和宣言がなかなかよかった。核兵器を「非人道兵器の極みであり、『絶対悪』」とし廃絶を訴え、政府が進めているインドとの原子力協定交渉に懸念を表明したのである。 そのときの、安倍晋三首相の顔をしかめるような表情が見物であった。原爆で多くの住民が殺されたにもかかわらず、核の平和利用という偽りの美名によって多くの原発を作り続け、福島第一原発事故という最悪の結果を招いた。それなのに、また原発再稼働に踏み切ろうとしている安倍自民党政権への批判の声を、もっと強めていかなければいけない。「世界第3位の経済大国日本は、自らが作り上げた原発のために亡びた」と、世界の国の歴史教科書に書かれないためにも。 今週は現代とポストが合併号である。まずは、二誌の売り物である「袋とじ企画」の勝者を決定してみたい。 現代は「史上もっとも危険なグラビア 世界初 3Dプリンタで作った触れる外陰部」。ポストは「医学のための女性器写真」。ともに女性のアソコに絞った企画である。 あわよくば、袋とじを開ければアソコの実物写真が飛び出してくるのではないか。当然ながら、そういう期待は見事に裏切られる。 現代は3Dプリンタという、いま最も注目されているIT機器と女性器を結びつけたところに「苦心の跡」がうかがえる。 ポストのほうは、かつて8330もの女性器を写真に撮った「禁断の医学書」があったという前ぶりで、あたかもその医学書を掲載しているかのように書いているが、そのようなものを掲載できるわけはない。 多少苦心の跡がうかがえるということでいえば現代に分があるが、どっちもどっちもであろう。それよりも現代のカラーグラビア「最高のヌードコレクション」の関根恵子と鰐淵晴子がいい。何度も見た写真ではあるが、いま見ても色あせていない。 ポストの「秋吉久美子」もだいぶ古いものがあるが、こちらも見て損はない。 今週の注目記事の最初はポスト。TBSのエースアナウンサー・安住紳一郎氏(40)のセックススキャンダルである。 元カノが告白しているのだが、話しはやや古く、出会いが04年の秋で、4年ほど続き自然消滅したという。いくら当代人気の独身アナとはいえ、少し可哀想な気がするほど告白内容は赤裸々である。彼女は33歳の美人OLらしい。少し紹介してみよう。 「安住さんは警戒心が強い人なんですが、それはエッチの時も同じ。必ずコンドームを着け、行為が終わった後は精液の溜まったゴムをじっと眺めます。そしてゴムの口を縛ってブンブンと振り回すんです。何をしているかというと、ゴムに穴が空いていないかをチェックしているんです。(中略) 家でイチャイチャしていて、いざ、という雰囲気になった時、ゴムがないことに気づいたんです。わたしはこのままでもいいかなって思ったのですが、彼はサッと下着を穿いて、“コンビニまでダッシュするよ”と、家を飛び出していきました。(中略)それだけを買うのが恥ずかしいのでしょう。缶ビールや缶チューハイと一緒に大好物の『キャベツ太郎』というスナック菓子を買ってきていました。それを4、5袋も買い、一晩で食べきっていました」 安住アナの用心深さが、彼女選びにも発揮されていたらと思わざるを得ない。これから安住アナは「キャベツ太郎ちゃん」と呼ばれること必定であろう。 お次は現代の“大スクープ”。何しろ、2020年のオリンピックの開催地に東京が決まったというのだから。 このところの現代の“勇気”には、驚かざるを得ない。アベノミクスで株高・円安が始まった頃、いち早く株を買えと煽り、一時は日経平均株価が4万円もあるぞ! と大きくタイトルを付けて、ビックリさせられた。 直後に株の暴落が始まると、今度は一転して株を買うな、アベノミクスは危ないという記事を、読者への説明責任なしに始めたのには、こちらも拍子抜けした。 それから比べると、今回の記事はそれほどの大博打ではない。候補地はトルコのイスタンブールとスペインのマドリードと東京の3都市だけだからである。確率は3分の1。悪い賭ではないが、猪瀬直樹都知事がほかの候補地を“批判”する発言などもあり、東京の確率は少ないと思っている私のような者には意外な報道だ。 さすれば、よほどの根拠があるのかと読んでみたが、どうしてこれで東京に内定したといえるのか、という内容である。 要は、招致推進議員連盟の会長を務める麻生太郎副総理兼財務大臣が「確たる情報を得ているのでしょう」(現代)というだけなのだ。9月7日のIOC総会の投票で決定されるが、大勢は決したと、財務官僚たちが開催決定を前提に動き出しているというのである。 イスタンブールはトルコ情勢が不安定なため、私もどうかなと思っているが、マドリードがダメだという理由の中に「スペインでは7月24日に列車事故が起き、79名もの死者を出したばかり。(中略)オリンピックにおける大量の人員輸送を考えれば、鉄道の安全対策不備は大きなマイナス要因となった」(現代)というのは肯きがたい。 東京だって、福島第一原発事故の影響で放射能汚染の心配がある。外国から見れば、福島と東京は指呼の距離であるはずだ。 誌面の大半は、決まったとしたらどんなことが起きるのかということに割かれている。前提があやふやなので、これ以上読み進める気にならない。 東京の可能性はゼロではないと思うが、合併号の巻頭特集としてはいかがなものであろうか。現代OBとしては、当たることを祈ってはいるが。 ポストは、安倍首相がこれから行おうとしていることは、彼を支持してきた人たちへの裏切りになると難じている。 対中国姿勢について安倍首相は、「変節」してきているという。口では「尖閣問題で譲歩してまで、中国との首脳会談をやる必要はない」と言いながら、外遊先では「中国の首脳と親しく話し合える日を期待している」などと発言し、帰国すると事務方のトップである斎木昭隆・事務次官を訪中させるなど「明らかに日中首脳会談に前のめりになっている」(ポスト)というのだ。 またTPPでも、アメリカとの事前協議で、日本車にかける輸入関税(最高25%)の撤廃を最長10年猶予するという大幅譲歩をしてしまった。 保険業界は長年、自民党に多額の政治献金を行ってきたのに、参院選が終わるや、かんぽ生命がアメリカのアメリカンファミリー(アフラック)と業務提携して、郵便局の窓口で同社のがん保険を販売すると発表してしまったのである。 公明党に対する裏切りは社会保障制度改革だという。自民党は国民の負担を増やしながら福祉を切り捨てていく政策を実行しようとしているが、さらに、都市部の高齢者を地方に移す「現代の姥捨山」政策が官邸の産業競争力会議で議論されているというのだ。 ポストはこう結ぶ。 「国民はそう遠くない将来、この政権が“安倍バンザイ”と叫んでいた人々から突き上げを食う光景を目にするだろう」 そうなっても与党独裁、野党はないに等しい現状では、負け犬の遠吠えを吠え続けるしかないのかもしれない。 新潮は、カネボウの美白化粧品のCMに出ていた「一流女優たちは白斑化粧品」を使っていたのかという“皮肉”な特集をやっている。こういう目の付けどころがいい。 この化粧品のCMに出ていたのは、知花くらら(31)や深津絵里(40)、藤原紀香(42)、中谷美紀(37)などである。 「知花くららの事務所の担当者に聞くと、『知花がその化粧品を使用してるかどうかということや、契約の内容に関しては答えられません。知花の肌はいたって健康です』 深津絵里の事務所は、『契約に関することは一切答えられません。深津が使用していたかどうかもお話しできません。こちらから申し上げられるのは、確かに09年に深津が“ブランシール スペリア”のCMに出演していたということ、深津の肌には問題はないということ。事務所にクレームなどは入っていないということだけです』」 カネボウ化粧品の広報部は「契約期間の間、タレントが出演するブランドの商品を積極的に使用するよう最善の努力を行うようお願いしています」と答えているが、大金を払っていた女優たちが自社の製品を使っていないのでは、ガッカリしたことだろう。 某化粧品会社販売員も、こう語っている。 「彼女たちが普段はカネボウの化粧品を使ってないからでしょう。CMで紹介している商品を使っていないなんて、と一般の方は驚かれるかもしれませんが、これは化粧品業界では常識なのです。律儀にCMの商品を使っている女優さんのほうが稀だと思います」 カネボウ化粧品は、基礎化粧品の品質では世界ナンバーワンといわれ、社員たちもそれを誇りにしていたそうだ。その誇りが崩れてしまった今、再びカネボウ化粧品への信頼を築くのは容易ではあるまい。 今週は久しぶりにグランプリが出た。文春の「シャブ&飛鳥」はタイトルもさることながら、内容的にも衝撃度は高レベルである。 人気デュオ「CHAGE and ASKA」のASKAが、クスリ漬けだというのだ。 ASKAが覚せい剤を吸引しているビデオが「一部の暴力団関係者など、闇ルートに流出している」(文春)そうで、以下はその映像の描写である。 「映像はシンプルな部屋を映し出す。あまり物を置いておらず、掃除が行き届いている清潔そうな室内には、中央に三人掛けの大きなソファが置いてある。その真ん中にゆったりと腰掛けるのは大物人気デュオ『CHAGE and ASKA』(以下、チャゲアス)のASKA(飛鳥涼、本名=宮崎重明、55)だ。(中略) ASKAはテレビで見るようなシャープな輪郭ではなく、顔が病的にむくんでいる。そんなASKAに何者か分からない男が、『はい、これ』と言って、小さなビニール袋に入った何かをテーブル越しに手渡す。少し前かがみになって受け取るASKA。白い結晶のようなものが光っている。ASKAは慣れた手つきでビニール袋を指でなぞるように確認し、かたわらにある透明なガラスのパイプを取り出した。 その動きに淀みはないが、終始無言でピリピリとした緊張感が漂っている。ビニール袋から白い結晶のようなものをパイプに入れたASKAは、軽くパイプを口にくわえた。その後、右手でライターを取り、おもむろにパイプを下から火であぶると、結晶が気化した白い煙を深く吸い込んだのだった。 一服するとASKAはソファーの背もたれに深く体を預け、足を大きく開いて座りなおした。その姿勢のまま目を閉じ、まるで霊的な気体を吐くように口をゆるませ、恍惚の表情を浮かべた」 「CHAGE and ASKA」は大学在学中に結成され、ヤマハ・ポプコンで入賞した「ひとり咲き」でデビュー。91年に「SAY YES」が300万枚の大ヒット、93年には「YHA YHA YHA」がダブルミリオンを記録している。 しかし、デビュー30周年の2009年1月に「無期限活動休止」を発表し、事実上解散していたが、今年1月、唐突に復活を宣言してファンを喜ばせた。だが6月になって、ASKAの事務所の公式ホームページで、ASKAの体調が悪いため延期すると発表していた。 ASKAのクスリ疑惑は、知る人ぞ知るだったようだ。 そのきっかけは、札幌に拠点を置く山口組系暴力団の山本(仮名)だというである。山本とASKAは中学時代の同級生だった。ASKAと親しい芸能関係者がこう語る。 「ASKAは山本にクスリの手配を依頼し、山本は頼まれたブツを持ってわざわざ北海道から東京に来ていました。またASKAは6年前に札幌円山公園近くのタワーマンションを購入し隠れ家にしていて、山本は頻繁にそこを訪れているのです」 ASKAはコカインやマリファナも好きで、くだんの山本によると、シャブをひと月に30グラムも使用しているという。麻薬Gメンによれば、ヘビー麻薬常習者でもひと月4~5グラム程度だというから、相当な末期麻薬中毒者であろう。 だが、その山本ともカネのことで揉め、件のビデオはその山本が隠し撮りしたというのだ。 ASKAの体を心配したCHAGEがライブの延期を言い出し、ASKAが殴りつけたという情報もある。確かに、文春のインタビューに答えるASKAの言葉は支離滅裂で、聞き取りにくい。だがクスリで揉めていることには、こう答えている。 「──山口組系暴力団員からクスリのことでゆすられていると聞いていますが。 『(少し間があり)……そうそう、それはね「お金を貸してくれ」って言われたの。それで、俺は嫌だって言ったらね。「嫌だ」って。そうそうそうそう、それで揉めただけでぇ』」 以前から言われていることだが、芸能界の麻薬汚染は相当に拡がっているのは間違いない。警察は動くのか? ASKAの所属事務所は1日、公式サイトでこう否定した。 「報道内容は事実に反しており、大変遺憾です。弊社としてはこれらの報道に対し、厳重に抗議します」 しかし「厳重抗議」ではなく、事実でないなら告訴すべきであろう。ASKAの音楽生命が絶たれるかどうかの瀬戸際である。この事務所の対応からも、この問題の深刻さがうかがえる。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊文春」8月8日号 中吊広告より
『SUMMER NUDE』低迷の原因は、逆ギレ女王・戸田恵梨香の“一途キャラ”?(7月下旬の人気記事)
7月下旬に注目を集めた記事を紹介する、日刊サイゾー人気記事ランキング。前回に続き、ドラマネタ強しといったところですが、整形や盗作疑惑など、芸能人の暗部に切り込んだ記事も好評でした。それでは早速、ランキングをチェックしていきましょう!
第1位
「戸田恵梨香の“一途キャラ”に違和感!?」山下智久主演『SUMMER NUDE』12.8%で早くも暗雲
一番しっくりきてないのは本人?
第2位
“ヘタすぎる”EXILE・眞木大輔のドラマ主演は、TAKAHIRO俳優化計画の布石だった!?
だから大根でも主役張れるんだね。
第3位
浜崎あゆみ赤っ恥! チケット余ってるのに「とれなかったみんな……!」とハイテンション
もうやめてー!!
第4位
「あなた、創価学会ですか?」池上彰“ガチンコ”選挙特番の独走ぶり
「ワタミさん、ブラックですか?」
第5位
「顔が変わりすぎ!」川島海荷にささやかれる“整形疑惑”の真相とは
ともちんに比べたらかわいいもんだよ。
次点
『めちゃイケ』発端に……AKB48高橋みなみ作の商用イラストに深まる盗作疑惑
まともなAKBはいないのかー!?
次々点
「フジの“古さ”についていけない!?」江角マキコ主演『ショムニ2013』13.8%まさかの急下降!
昔の再放送で十分だよ。
文房具の限界に挑んだ、偉大なる恐竜「多面式筆箱」今昔物語
アナログとデジタルの過渡期であった1980年代。WiiもPS3もなかったけれど、ジャンクでチープなおもちゃがあふれていた。足りない技術を想像力で補い、夢中になって集めた「キン消し」「ミニ四駆」「ビックリマンシール」......。懐かしいおもちゃたちの現在の姿を探る! かつて小学生だった僕たちにとって最も身近な実用品であり、一番長く時間を共にしていたグッズ。それこそが文房具であり、その筆頭を挙げるなら、やはり「筆箱」だろう。そして、この筆箱界の頂点に君臨していたのが、サンスター文具から発売されていた多面式筆箱である(断言)。 ガッシリとした重厚なフォルム。ボタンを押せば筆箱のあちこちから収納スペースが飛び出し、鉛筆がサンダーバードの出撃シークエンスよろしく起き上がる。そしてバカッと観音開きしたかと思うと、ありとあらゆる面のフタが開く。さながらノリは、変形ロボットか秘密基地である。 『ガンダム』やら『マクロス』やら『ダンクーガ』やら、合体&変形ロボットアニメが大好きだった僕たちは(っていうか筆者は)、実用性はともかくとして、小学生男子特有の「変形モノに対する盲目的な憧れ」を刺激しまくる多面式筆箱に胸をときめかせたものだ。今回は、そんな多面式筆箱の時代をプレイバックしよう。 ■恐竜的進化を遂げた、多面式筆箱の歴史 サンスター文具といえば、1967(昭和42)年に「象がふんでもこわれない!」というキャッチフレーズも懐かしい「アーム筆入」を発売した、文房具業界最大手メーカーの一つである。同社はアーム筆入発売前の昭和40年頃、磁石によってフタを開け閉めする「マチック筆入」を発売。当初は片面のフタが開くだけのシンプルな構造だったが、やがて両面が開くタイプが出現し、これが後に恐竜的進化を遂げる多面式筆箱の始祖となる。誰もが憧れた多面式筆箱。
この頃から日課表欄や万年カレンダーがフタの裏側に設けられたり、鉛筆をホールドできる機構があったりと、すでに多面式筆箱特有の「多機能ぶり」の片鱗が見え隠れしているが、77(昭和52)年頃になると、消しゴムの収納スペースを追加した「三面」、両面筆箱を可動パーツで接続し収納容量を増やした「四面」が出現。本格的な進化がスタートする。 「当時、次々と新しい機能を搭載した筆箱が出てきたのは、やっぱり他社との競争があったからでしょうね」 そう語るのは、サンスター文具・営業本部の山本雄三氏だ。 「競争が過熱すると、四面、五面と多面式筆箱も進化していきました。一番画期的だったのが、五面の多面式筆箱です。学校ではコンパクトな筆箱なのに、ランドセルに入れるときはバカッと開いて教科書と同じB5サイズになるんです。薄くて収納しやすくなります」 ノリはまさしくトランスフォーマー。その後も企業間で激しい開発競争が続いた多面式筆箱は、可動部分にも収納スペースを搭載し薄い形状に変形する先述の「五面」、さらに細かい収納スペースを搭載した「六面」「七面」……と多面化が進行。 この頃になると、メインの筆箱機能の充実に加えて鉛筆削り、のり、ルーペなどを内蔵したり、鉛筆ホルダーがロケット発射台のようにグググ……っと起き上がったり(しかも、ゆっくりと上昇するダンパー機能つき!)というガラパゴスな様相を呈し始める。フルバースト状態! 今見ても惚れ惚れするボリューム感。
最終形態の分離合体する九面筆箱。ノリはまさにコンバトラーV
80年代後半、最終的に九面に到達した多面式筆箱は、何を思ったのか分離合体機能を搭載。その名も「ジョイント9」! もうここまでくると、文房具ではなく立派なホビーアイテムである。最初は1500円程度だった多面式筆箱の金額も、その集大成ともいえるジョイント9で2500円にまで高騰してしまった。 「当時の男子は、F1とか機関車といったメカものが好きで、その絵を使うとなると、それに合わせて本体もメカっぽくするしかなかったんです。これも売れましたね」 言葉通り、多面式筆箱が恐竜的進化を遂げた黄金期の80年代。なんと、年間100万個もの多面式筆箱が売れていたそうだ。
■予算とスペースの狭間で戦い続けた開発現場 そんな多面式筆箱開発事情だが、常にコストとの戦いだったそうだ。 「ケースを作る分にはそんなに問題はないのですが、その中に何かを入れることでコストがかさむことはよくありました。消しゴムを入れると消しゴム代が上乗せされるし、鉛筆削りをつけるとその分のコストがかかる。筆箱としての価格が上がると、今度は小学生が学校に気軽に持っていける道具じゃなくなるから、その葛藤は常にありました」 また、ビックリドッキリなギミックの開発にも、多大な予算を投入していたという。 「どういうアイデアを盛り込むか。それをどういうギミックで実現するかで毎回、四苦八苦していました。今はICチップで制御すればいいみたいな部分がありますが、当時はアナログな手段しかなかったので、スペース的にも予算的にもやれることにも限度はありましたね」 といった具合に、まさにアナログ技術の玉手箱ともいえる多面式筆箱だが、十一面が試作段階で開発中止となった時点で進化の歴史は終わった。その理由が「ギミックを増やしすぎた結果、文房具を入れるスペースが小さくなってしまったから」というから本末転倒だ。 しかし、筆箱の限られたスペースをフルに生かした無駄のない構造や、練り込まれたアイデア、ギミックこそ日本人の「ものづくり精神」の結晶である。物心ついた頃からプロフェッショナルたちのクリエイティブに接し、なおかつその進化の過程を目の当たりにできていた80年代の小学生たちは、非常に幸福な世代だったといえる。 ■文房具からゲームへ……ホビーの変遷とともに消えていった多面式筆箱 かねてより学校に玩具的なものを持ち込むことや、小学生が数千円するアイテムを学校に持ち込むことに対する反発も学校側やPTAにあったそうだが、当時の小学生男子はこぞって多面式筆箱を買い求め、買ってもらえない子はそんな級友を羨望のまなざしで見つめる日々を送っていた。しかし時代が平成に移り変わる頃になると、子どもたちの文房具に対する向き合い方にも変化が生まれ始めたと山本氏は語る。 「90年代くらいから、学校で玩具っぽいものでコミュニケーションを取る時代じゃなくなったんでしょうね。かつて文房具は玩具を持っていくことができない学校に持ち込める玩具代わりのツールでしたが、次第にその役割を携帯ゲームが担う形になったように感じます」 事実、90年代に入ると、小学生の筆箱のトレンドはシンプルな構造のカンペンケースに移行。さらに現在は布製、ビニール製の筆入れが主流となっているようだ。多面式筆箱の生産自体は90年代後半まで続いていたそうだが、その頃になると開発はすでに終了しており、毎年新しい図柄を張り付けていくだけの展開となっていったという。 「まだ女子はかわいいキャラクターがついてると買ってくれたりするんですが、男子は完全に興味がゲームに移っちゃったみたいですね。文房具は学校や親が用意してくれるものでいいから、その分、必死にゲームを買ってもらうようになっていったと感じます」 90年代には、スクウェア・エニックス(当時はエニックス)などから対戦ゲームを楽しめる「バトルえんぴつ」のような文房具が発売され大ヒットしていたが、これもゲーム要素があったからこそ売れたアイテムだったと考えると、やはり90年代には「機能性」や「ギミック」に対する小学生の興味は薄れていたのではないか、と推測できる。 もちろん、少子化の問題もあるだろう。 ともあれ、さまざまな要因が重なり、多面式筆箱の歴史は90年代末、ひっそりと幕を下ろした。現在もマチック筆入シリーズは生産されているが、両面のものが発売されているのみである。幻の十一面。接続部分には鉛筆削り、謎の収納スペースに加え、忘れ物チェック機能が搭載されている!
■今もなお生き続ける、サンスター文具魂とその後継者 しかし、サンスター文具の多機能、そしてコンパクトに収納するアイデア文具への情熱は今も衰えてはいない。その代表格が、「スティッキール」シリーズだ。一見、リップクリームケースのように見える円筒が、一瞬にしてハサミ、ホチキスなどの文房具に変形! もちろん余ったスペースはホチキスの針を入れることができるといった具合に、「空いたスペースは、とりあえず収納スペースに」というサンスター文具魂もしっかり息づいている。 「サンスター文具には、なんでもやっちゃおうという気風がありますね。アーム筆箱を出した時も『壊れない筆箱なんて出したら、買い替え需要がなくなるんじゃないか』という声もあったけど、伊藤(幸信・元サンスター文具社長)が創業者を説得して『そんなにいいものなら、売り上げが減っても構わないから作りなさい』とゴーサインをもらって商品化しました。そういった意味では、今出しているアイデア文具も、売れるかどうかはやってみないとわからない。失敗しないと成功もありえませんしね。ただ失敗が続きすぎると給料に影響があるから、そこはバランスを取ってね(笑)」 山本氏は笑いながら語る。その顔は文房具を愛し、ありったけのアイデアと情熱を注ぐプロフェッショナルのそれだ。 最後に山本氏は80年代を、「文房具に夢があった最後の時代だったのでは?」と当時を振り返った。いやいや、サンスター文具は現在も夢いっぱいのアイデア文具を日夜開発しているではないですか。この勢いで、21世紀の技術を投入した新世代の多面式筆箱を作ったらどうなるんだろう……? そんなふうに、サンスター文具は今も我々に文房具への夢を抱かせてくれる。 なお、サンスター文具魂の詰まったアイデア文具「スティッキール」最新作のルーペは、8月下旬発売予定。一見化粧品のようなデザインだけど、実はルーペなんです。なんて、おしゃれなギミックを仕込むあたり、さすがである。 (取材・文=有田シュン) ◆「バック・トゥ・ザ・80'S」過去記事はこちらからズラリ揃った歴代多面式筆箱の雄姿!
凍らせておいしいお菓子を研究する、製菓メーカー菓子研究家
身の回りにいそうでいない、ちょっと変わったことをしている人や、面白そうな場所に、文筆家のやきそばかおるが直撃取材! 「それにしても暑い! アイスを買いに外に出るのもイヤだ!」というアナタ。もしもそばにお菓子があったら、それを凍らせて食べてみてはどうだろう? 実は、コンビニやスーパーで手軽に手に入る製菓メーカー菓子が大好きで、凍らせて食べるとおいしいお菓子を調べている人がいる。名前は稲垣章さん。稲垣さんおすすめの、凍らせておいしいお菓子は一体なんなのか? 早速聞いてきた。 ■初めて凍らせて食べたお菓子製菓メーカー菓子研究家の稲垣章さん。毎日、新商品を見つけては実際に食べて記録しているという。
やきそば(以下「や」) 「お菓子を冷蔵庫に入れることはありますが、凍らせてみようと思ったきっかけは?」 稲垣さん(以下「い」) 「小さな頃からお菓子が好きで、駄菓子屋さんに売っている『蒲焼さん 太郎』『焼肉さん 太郎』といったようなお菓子をよく食べてたんですけど、小学生の時に食べかけの『蒲焼さん』を、腐らないようにと思って冷凍庫に入れたんです」 や 「おお~、いきなり冷凍庫に入れちゃうところが、いかにも小学生的発想ですね(笑)」 い 「カチンカチンに凍らせて食べてみたら、パリパリ感がたまらなくて、駄菓子独特のベタつき感もなくなってて、非常においしかったんです」 や 「性の目覚めならぬ、氷(ヒョウ)の目覚めですね」 い 「大人になってから、ある日、急にそのことを思い出して、それでいろいろなお菓子を凍らせてみるようになったんです」 稲垣さんは書籍や雑誌の編集の仕事をする傍ら、8年ほど前からいろいろな製菓メーカー菓子を研究するようになったという。お菓子を凍らせて食べるのは、その研究の一環である。毎日、コンビニやスーパーで新商品を見つけては実際に食べて、味や特徴を記録する日々だ。 い 「凍らせて食べると、常温の状態のものと食感や味の違いが出てくるんです」 稲垣さんの話では、人間は冷たいものに対しては甘味を感じにくく、逆に塩気を強く感じるようになるという。お菓子によって、常温と凍らせた時とでは味にギャップが生じるというわけだ。 や 「では、凍らせて食べるとおいしいお菓子を教えてください」
い 「『パイの実 塩バニラアイス味』です」 や 「アイスではなく、常温のお菓子として売られてるんですね」 い 「常温と凍らせた時の味のギャップが楽しめます。常温で食べると、黒糖の香りと甘さがフワッと口の中に広がっておいしいんですけど、塩バニラの味があまりしないんです。でも凍らせると、塩バニラの風味が感じやすくなります。凍らせてもサクサク感は失われないので、ぜひ凍らせて食べてみてください。パッケージにも、冷やして食べてもおいしいと書いてあります」 や 「お菓子メーカー側も、冷やして食べることを意識してるんですね」
い 「次は『バームロール』です」 や 「出た! 全国のおばちゃんの御用達、ブルボン」 い 「ポイントはお菓子の空洞です。凍らせて口に入れると、噛んだ瞬間に空洞部分の冷たい空気がフワッと口の中に広がって、気持ちいいんです」 や 「食感は?」 い 「常温だとしっとりしていますが、凍らせるとクッキーに近いものになります」 冷たい空気がフワっと口の中に広がる感触は、かなりヤミツキになるそうだ。
い 「次はコチラです」 や 「懐かしい! 『LOOKチョコレート』ですね」 い 「食べたことがある方ならお分かりだと思いますが、『LOOK チョコレート』は手で持った時に溶けやすいんです」 や 「あ~、確かに!」 い 「凍らせると、溶けにくくなるほか、パリっとした食感が味わえます。ポイントは、チョコの部分は凍っても、中のクリームの部分は凍らないっていうところでして。パリっとした食感の後で、中のクリームが出てくるんです。『パリッ&トロ~ン』その食感が楽しいですね」 や 「すごい! お菓子のことを語る稲垣さんの目もトロ~ンとしてますね」 ■賛否両論のお菓子
い 「次は『禁断のラムネ』」
や 「あ! これは今、話題になってますね。ウチの近所のコンビニにも置いてあって『おいしいという意見と、そうでないという意見が真っ二つ!』ってPOPに書いてありました」
い 「う~~ん。実はそうなんです。中はサクサクしたラムネで、外はチョコレート。酸っぱさの中に、チョコの味がしてくるっていう……」
や 「(実際に常温で食べてみました)う~ん……確かに、なんともいえない味ですね。グルメレポーターだったら、『好きな人にとっては好きな味ですね』って言って逃げそう……」
い 「でも、凍らせて食べたらおいしいんです」
や 「ひょえ~~」
い 「凍らせると、甘味をあまり感じられなくなります。チョコの風味がトロ~と広がる前に、噛んでしまうのがおすすめです」
※後日、実際に凍らせてみると、ホントに冷たくて、ラムネを噛んでいるような食感が味わえておいしかったです。おすすめ。
い 「買ってみたものの、なんだかイマイチだな~というお菓子があったら、とりあえず凍らせてみましょう。意外においしくなるかもれません」
や 「おお~。たくさんのお菓子を凍らせて食べてきた稲垣さんならではの、説得力のあるお言葉!」
容器に2~3個(粒)ずつ入れて、冷凍庫へ。なんのお菓子かが分かるように、容器には番号が書かれてある。冷凍庫で一度に30種類以上を凍らせている時も。
■その他、おすすめのお菓子
せっかくなので、稲垣さんにおすすめのお菓子をさらに2点紹介してもらった。コチラは冷やすというよりは、そのまま常温で食べることを推奨。
い 「『やわらかく濃厚な半熟仕立てのしっとりスイーツ チーズケーキ風味』」
や 「(食べてみました)おお! 『禁断のラムネ』もカバヤ食品だったけど、こちらは本当においしいですね。いや、『こちらは』って言うと語弊がありますけど(笑)」
い 「あとは、『ファッジ fudge』です。砂糖を結晶状態で利用したお菓子で、しっかりと森永キャラメルの味わいがありながら、ほろほろと崩れる感じがたまりません」
や 「これ、ガツガツ食べられますね。キャラメルにありがちな、歯につく感じがありません」
い 「キャラメルって、好きだけど舐めて溶かすのには時間がかかりますが、これなら仕事の合間にもサッと食べられておいしいです」
最後に、稲垣さんにお会いした時から気になっていた、あるコトについて聞いてみた。
や 「ところで、稲垣さんはお菓子をたくさん食べているのに、なぜ痩せてるんですか?
い 「自分でも分からないんですよ~。体重はずっと50キロ以下なんで、体質なんですかねぇ~」
もはや、空気を吸ってても肉がつくような私とは訳が違う。稲垣さんはお米をほとんど食べないそうで、お菓子とお酒とツマミがメインの日々だそうだ。量も一度にたくさん食べるということはしないそうなので、そのへんが太らない秘訣なのかもしれない。
稲垣さんのスマートフォンの待ち受け画面。お菓子の中でも一番好きだというチェルシー。
●やきそば・かおる
山口県出身、東京都在住。ライター、構成作家、写真家。趣味は、変わった人に会って、変わった話を聞くこと。「相づちだけはうまいと言われます」(本人談)
Twitter@yakisoba_kaoru





























