血縁・地縁が崩壊した現代に是枝監督が問う! 新しい“父性像”の模索ドラマ『そして父になる』

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“新生児取り違え事件”をモチーフにした是枝裕和監督の最新作『そして父になる』。様々な父親像、母親像が登場する。
 父親を家長にした従来の家族制度は、現代社会において完全に破綻してしまっていることを『誰も知らない』(04)の中で描き出した是枝裕和監督。シリアスさを極めた『誰も知らない』の後、是枝監督自身に子どもが生まれたことも影響し、『歩いても 歩いても』(08)や『奇跡』(11)は温かみを感じさせる作風へと変わってきた。とても面倒で、形態は様々だけれど、“家族”という最小単位が機能することで社会が成り立つことが是枝作品から伝わってくる。『歩いても 歩いても』『奇跡』に続いて、家族の在り方を問い直しているのが、今年のカンヌ映画祭で審査員賞を受賞した『そして父になる』だ。崩壊した家族制度の中でもっとも存在感を失ってしまった“父親”を主軸に、是枝監督は新しい時代の新しい家族像を打ち出そうとしている。  『誰も知らない』は1988年に実際に起きた「西巣鴨四兄妹置き去り事件」をモデルにしていたが、『そして父になる』は1960年代に日本各地で多発した「新生児取り違え事件」を題材にしたもの。当時の日本は看護士の絶対数が不足しており、沐浴中に赤ちゃんが取り違えられる事故が少なくなかった。小学校など就学時の血液検査で取り違えが発覚するが、事実を知った双方の親たちはほぼ全員が血のつながりを重視して、それまで育てた子どもたちを交換するという。交換後は連絡を絶ち、取り違え事件はなかったことにしてしまうそうだ。  仕事の合間を縫って子育てに取り組んでいた是枝監督は、この事実に興味を抱いた。お腹を痛め、出産後は母乳を与える母親と違って、父親の場合は自分から意識して子どもに向き合わないと親子であることを自覚することができない。父と子がお互いに自分たちは親子であることを認め合う手段は、“血のつながり”なのか、それとも“一緒に過ごした時間”なのか。是枝監督は「取り違え事件」を現代のドラマに置き換えて、観る者に問い掛ける。
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6年間育てた我が子は、他人の子だった! 子どもへの対応を巡り、良多(福山雅治)とみどり(尾野真千子)の夫婦間に亀裂が生じる。
 『そして父になる』には対照的な2つの家族が登場する。都心のタワーマンションに住む野々宮良多(福山雅治)は大手建設会社に勤めるエリート社員。会社の元同僚で専業主婦となった妻みどり(尾野真千子)、父・良多と違っておとなしい性格の慶多(二宮慶多)との3人暮らしだ。慶多の名門私立小学校入学を控えたある日、“取り違え”の事実が明るみになる。病院側は平謝りするが、その謝罪の席に現われたもう一方の家族は群馬在住の斎木雄大(リリー・フランキー)、ゆかり(真木よう子)の夫婦。斎木家は街で小さな電器屋を営み、取り違えられた琉晴(黄升炫)はわんぱくそのもの。さらに幼い弟と妹、ゆかりの父親が同居する3世代家族だった。病院側に「なるべく早く交換したほうがいい」と促され、まず両家は子どもたちを交えた食事会を開き、さらに週末限定で子どもたちをお互いの家にお泊まりさせていくことになる。  子どもたちは最初こそ兄妹・親戚が増えたかのように大はしゃぎしていたが、やがて慶多と琉晴は自分たちはこれまで育ててくれた親元を離れて暮らさなくてはならないという驚愕の事態に気づく。6歳にして突き付けられた不条理な現実に対し、琉晴は必死に抗い、慶多は哀しみや淋しさを無言で飲み込んで新しい環境に順応しようと試みる。はたして経済的に恵まれた都心暮らしのエリート一家とビンボーだけど愛情いっぱいの大家族、どっちの生活が子どもたちにとって幸せなのだろうか?  本作の参考文献となっている『ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年』(文春文庫)が非常に面白い。1971年に沖縄の病院で起き、77年に発覚した「女児取り違え事件」を描いたノンフィクション小説で、取り違えられた少女たちの交換から成人するまでを長期間にわたって取材し続けている。取り違えは血のつながった実の子を取り戻し、その後は交流を一切断つのが一般的なのだが、沖縄で起きたこのケースは珍しい展開を見せた。育てた子どもとの絆が断ちがたく、一方の家族が育てた子のいる家のすぐ真向かいに引っ越してきたのだ。2つの家族が複合する一種の拡大家族のような形態となった。母2人、父2人で愛情4倍の素晴らしい大家族となった……と思いきや現実はかなりシビアだった。一方の母親が毎晩のように外で酒を飲んで、朝方に帰ってくるというネグレクト化していたことから、血のつながっていた子は実の家族にはなつかずに、育ての親の家に入り浸るようになっていく。子育てに力を注ぐ親のほうに、実の子も育てた子も引き寄せられてしまったという結末を迎えている。ただ血がつながっていれば黙っていても自然と親子になれる、というわけにはいかなかったのだ。
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気のいい街の電器屋・斎木雄大を演じたリリー・フランキー。公開中の『凶悪』と同じ演技トーンで、180度異なるキャラに扮している。
 本作で主人公・野々宮良多を演じるのは福山雅治。『ガリレオ』シリーズと同様にかっこいい二枚目役だ。良多は一流企業に就職し、花形部署で常にスポットライトを浴びるエリート人生を歩んできた。ところが、ルックスに恵まれ人並み以上に年収があるだけでは、流動化した家族形態の中では今まで通りに“父親”で居続けることができない。取り違え事件が発覚して以降、良多はクールさを装いつつも、次々と噴出する不測の事態にうろたえてしまう。6年間を父子として過ごしてきた慶多は親の顔色をうかがう子どもに育ってしまったのではないか。また斎木家で奔放に育てられた琉晴は「なんで?」「なんで?」を連発して、厳しくしつけようとする良多に歯向かう。だが、自分に逆らう琉晴の姿は父親(夏八木勲)のことを嫌っていた良多の子どもの頃にそっくりでもある。一方、ルックスでも年収でも良多に及ばない電器屋の雄大だが、壊れたオモチャをハンダゴテで修理するなど、子どもとのコミュニケーション能力に優れている。教育レベルの低いビンボー所帯と斎木家のことを見下していた良多は、もはや自信喪失状態だ。会社やマンションのステータスに無頓着な子どもの前では、良多のかっこよさはデパートに飾られたマネキン人形レベルのものでしかない。  結末は観る人によって、それぞれ解釈の異なるものとなっている。会社ひと筋で生きてきて、家族のことを省みる余裕のなかった良多はイチから父親になるためのスキルを学び直す。慶多と琉晴がこれからどのように育っていくかはまだ分からない。だが、ひとつ注目したいのは、良多の勤務先が大手建設会社ということだ。家族の在り方を見つめ直さざるを得なくなった良多は、これからどんな都市計画を考えるのだろうか。利便性やセキュリティー面だけを重視した集合住宅ではなく、きっと新しい時代の新しい家族像に適応できる空間づくりに着手するに違いない。 (文=長野辰次) soshitechichininaru04.jpg 『そして父になる』 監督・脚本・編集/是枝裕和 撮影/瀧本幹也 出演/福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、二宮慶多、黄升炫、中村ゆり、高橋和也、田中哲也、井浦新、風吹ジュン、國村隼、樹木希林、夏八木勲 配給/ギャガ 9月24日(火)〜27日(木)全国先行公開、9月28日(土)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー  (c)2013「そして父になる」製作委員会  <http://soshitechichininaru.gaga.ne.jp

“奇跡の38歳”丸岡いずみが、うつ地獄を激白 「コイのように口をパクパクと……」

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「週刊新潮」9月26日号 中吊広告より
今週の注目記事 第1位 「『みのもんた』の背中が育てた『超バカ息子』全行状」(「週刊新潮」9月26日号) 「みのもんた『成金コネ一家』の崩壊」(「週刊文春」9月26日号) 第2位 「本当に消費税上げて大丈夫なのか!?『値上げ地獄』の秋がやってきた!」(「週刊ポスト」10月4日号) 第3位 「光GENJI山本淳一“結婚詐欺”人生 二股ヒモ生活の果てに温泉街のバーテンダー」(「週刊文春」9月26日号) 第4位「“奇跡の38歳”突如降板から2年 元日テレ 丸岡いずみ 衝撃告白 『うつ地獄』からこうして脱出した!」(「週刊文春」9月26日号) 第5位 「『原発汚染水』これが真相だ」(「週刊現代」10月5日号) 第6位 「私は見た! 中央大学『不正入試事件』」(「週刊現代」10月5日号) 第7位 「元『AKB48』逢坂はるな ついにAVデビュー!」(「週刊現代」10月5日号)  今週は質より量でいく。まずは軟派記事からだが、ポストは「動く女性器『診察』『触診』『性教育』『オーガズム指導』『整形手術』すべて無修正」と「楽して快感『ラブグッズ』性愛術」。動く女性器とは、YouTubeにアップされている動画の中に、性教育や手術のために、そのものズバリが映っているものがあるという紹介記事。  もう一本は大人のオモチャの紹介。失礼ながら、知恵はあまり使っていない企画である。  現代は東京・神楽坂の「風俗資料館」にある「淫靡と背徳のエロス」を紹介している。今ごろ淫靡などという字が読めるのかと心配になるが、たしかにこの字でなくては、この陳列物の“匂い”は表現できないかもしれない。  その中では、私は不案内だが、逢坂はるな(元は違う名前で出ていたそうだが)という元AKB48のメンバーで、09年に卒業してDVDなどで活動している彼女(20)のまだ初々しいヘア・ヌードが袋とじになっている現代をお薦めしたい。  どうしてどうして意外に豊かな胸と見事なヘアを堂々と見せている見開きなど、なかなかの迫力である。  お次はやや地味な大学だが、今でも法科は司法試験合格率の高さを誇る中央大学のもめ事を扱った現代の記事。 「わが母校中央大学は、いま混乱の真っただ中にあります。不正入試事件で『裏口入学』の口利きをした前理事長が、学内の要職に居座り続け、再び権力を振るおうと画策している」  昨年発覚した、同大学の附属校である横浜山手中学の不正入試事件。前理事長・久野修慈氏が動かした巨額のカネを巡って、学内の混乱が明るみに出ようとしているそうだ。  久野氏は、親しい知人から孫が横浜山手中学を受験するので入れてほしいと頼まれ、便宜を図ったというのである。  この受験生、一度は合格になり入学金の払い込みも済ませたが、入学式まであと1カ月となった3月8日、合格が取り消し処分となったのだ。有力OBがこう話す。 「横浜山手中学の副理事長から、不正入試のことが当時の中大総長・福原紀彦氏に伝わったといわれています。これで福原氏が事件の追及に乗り出した」  しかし、事件の全容解明のために大学が設置を決めた第三者委員会による調査は、いささか奇妙な展開を見せたという。  調査報告書には、久野氏ではなく、福原総長に厳しい言葉が並んだ。さらに福原氏が事件の処断に動いたことについて、総長は、本件不正入試情報を入手してから、この情報を自己のグループで独占し、大学全体の問題として取り扱っておらず、職務権限がないのに本件合格の取り消しを事実上示し、実行させたもので、軽率のそしりを免れないというのである。  結局、第三者委員会による報告を受け、福原氏は総長辞任に追い込まれてしまう。  象牙の塔のゴタゴタは、どこまで行っても藪の中である。しかし、この騒動が明るみに出て文科省が「内紛」と見なせば、年間約30億円の補助金が打ち切られるそうだ。どういう決着が図られるのだろうか?  現代は、日本経済にも2020年の五輪にも大きな影響を与える、原発汚染水問題の現実を伝えている。これが今週の5位。  安倍首相は五輪のプレゼンテーションでも福島第一原発の視察でも「汚染水は湾内でブロックされている」と主張しているが、原子力研究者のマイケル・シュナイダー氏は、こうした考えを一蹴した。 「福島原発に隣接する湾内にある海水の半分が、毎日外洋に流出しています。これは日本の海洋学者も、東電も認めている事実。つまり、事故発生後から今まで、いったいどれだけ放射性物質が太平洋に流出したか、見当がつかないのです」  政府はタンクを密閉性の高い溶接式に切り替え、故障している除染装置を再稼働させようとしているが、京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏はその効果を疑問視している。 「地上タンクから漏れたとされる300トンの汚染水には、1リットル当たり8000万ベクレルのベータ線放出核種があると発表されました。その正体を私はストロンチウム90だとみています。このストロンチウム90を、規制値以下の濃度にするには30ベクレル、つまり、約300万分の1にしなくてはならない。それを汚染の激しい現場で達成することはとても難しいと思います」  さらに、欧州放射線リスク委員会のクリス・バズビー博士は恐ろしいシナリオを現代に示したという。 「タンクの周囲から17万ベクレルという超高濃度汚染水が検出されていますが、これは明らかにおかしい。タンク内の汚染水の濃度が急に上昇するはずがないからです。推測するに事故後の水素爆発で飛び散った燃料棒の1部が土中にあり、地下水を汚染してるのではないでしょうか。これは、言ってみれば土中に原子炉があるような状態です」  現代は「事故から2年半がたったが、福島原発事故は収束するどころか、汚染水まみれになり、事態は悪化の一途を辿っている。しかも、このような状態を廃炉まで何十年も続けていかなければいけないのだ」と書いているが、このままいけば五輪開催にも影響するはずである。とても五輪景気などに浮かれている場合ではない。  さらに、京都大学原子炉実験所の今中哲二助教が言うように、「耐震補強だといって支柱を入れたりしていますが、そもそも建屋自体がひどく損傷してるので根本的な対策は難しい。4号機のプールには大量の使用済み核燃料が入っているので、地震によってプールが崩壊したり、水がなくなったりしたら大変な事態になる」のである。  文春は元日テレの看板キャスターだったが3年前の夏、突然テレビから姿を消した丸岡いずみの「うつ病」告白を掲載しているが、読ませる。  彼女、キャスターの仕事と過酷な取材が重なりストレスが溜まっていたため、東日本大震災後にうつ病を発症してしまうのだ。  日本テレビの報道番組『news every.』のキャスターだった彼女は、2011年8月29日、本番が終了した後、上司に「私、もうダメです。徳島に帰らせてください」と訴え、故郷へ帰ってしまった。  その後のうつとの闘いは壮絶である。 「家の中でも一ヵ所にとどまることなく、常にウロウロと動き回るようになりました。しかし、頭は鉛のようなものが詰め込まれたようになり、手足は重い鎖を繋げられたように思いどおりに動かなくなっていました。階段は這って昇るようになり、お化粧はもちろん、お風呂に入る機会も少なくなりました。動物なら『お腹が空いた』『眠い』という欲があるのに、そのどちらもなかった。『過覚醒』という症状で、鳥のさえずりさえも不快な雑音に感じてしまう。きれいな風景写真を見ても何も感じず、読書好きだったのに本を読む気にもなれない。ただ息をしているだけで、『やりたい』と思うことが何ひとつない。それは真っ暗闇にいるのと同じことでした」  そして、もっと危険な状態になってしまう。 「11月終わりの頃でした。居間で横になっていて、突然、呼吸ができなくなったのです。エサを求めるコイのように、ただ口をパクパクと動かす姿を見た父は、私を精神科に運び込みました」  薬も満足に飲んでいなかった彼女は、与えられた薬がよく効いたという。 「薬を飲み続けて二週間で、劇的な変化が訪れました。『……お腹が空いた』お腹が鳴り始めたことに気がついたのです」  ここで何度か書いているが、今の女子アナは給料はそれほどでもないのに、仕事は増え、フジテレビのように“できる女子アナ”はどんどん辞めて結婚したり、フリーになっている。  症状がよくなり結婚もしたという彼女の話は、女子アナたちにもいい助言になるはずだ。  同じ文春に、元光GENJIの山本淳一(41)が「二股ヒモ生活の果てに温泉街のバーテンダー」という記事がある。これが今週の3位。 「アイドル全盛の80年代の中でも、ジャニーズ事務所が送り出した光GENJIは伝説の存在だ。ローラースケートを履いて歌い踊った7人組は社会現象となり、88年のオリコンチャートでシングル年間ベスト3を独占するなど数々の記録を打ち立てた。だが、光GENJIが95年に解散した後は、愛嬌のある笑顔で人気を集めた山本も仕事が激減」(文春)  女優と結婚したものの破局し、事務所も離れ、目立った活動もしなくなっていく。  そして、お決まりの女性とのトラブル。  語るのは、山本と今年6月まで交際を続けたという都内在住の郁子さん(仮名・38)である。 「4年にわたって交際し、3年間は一緒に暮らしていました。私と前夫との間の子供の父兄参観や運動会にも参加するなど、完全に夫のような振る舞いでした。その一方で別の女性にも結婚をほのめかし、お金を引き出していた。そうやって嘘を重ねて、私にバレると逃げてしまった」  別の彼女から郁子さんに電話がかかり、彼女は4年も付き合ってお金も注ぎ込み、夫と離婚もしたと話したというのである。  だがその後、彼女のほうは山本と四国・松山で一緒に暮らしているそうだ。  8月末に、文春の記者が松山の道後温泉を訪ねた。 「薄暗い小路に立つバーに、ガラスドアを拭く男性の姿があった。赤いTシャツにスニーカー、髪はサイドを刈り込んで顎ヒゲを生やす今時のスタイル。20代の若者にしか見えないが、それが現在の山本の姿だった」(同)  郁子さんはこう語る。 「結局、光GENJIの威光で女性を頼るしかない人なんです」  事務所にこき使われ、一世を風靡しても次のアイドルが出てくればお払い箱。芸能界で生き残るのは極々わずかだ。もの悲しい話である。  先の逢坂はるなには失礼だが、AKB48の娘たちの中で芸能界に残れるのが何人いるだろう。後はひっそりと引退するか、体を使って(春をひさぐという意味ではないが)稼ぐしかないのだ。  現代はアベノミクスを礼賛し、株が上がる上がると囃し立てたのに、暴落するとアベノミクスは終わった、もう株には手を出すなという特集をした。  だが、2020年の東京五輪が決定すると今週は「日本経済『黄金の7年』が始まる」という特集を組んでいる。いくら何でも変わり身が早すぎるのではと思わざるをえないが、こう書いている。 「一部のマーケット関係者の間では、人気ドラマ『半沢直樹』の名セリフをもじって『倍返し相場』が来ると語られる。五輪決定で沸き上がるマーケットが、昨年来のアベノミクス相場でつけた年初来高値1万5942円の『倍』、つまり3万円オーバーに向かって急上昇していくシナリオだ。武者リサーチの武者陵司代表がこう指摘する。『日本の資産時価総額(土地+株式)は、89年から11年の間に1600兆円も失われました。22年間に亘って資産価値が下落を続ける現象は世界に例がなく、この過度な土地と株の価格下落を引き起こしたのは、過度の悲観論、諦観論=アニマルスピリットの喪失でした。東京五輪はこうした悲観、諦観を一掃し、正当な株価と地価の実現をもたらすでしょう。その経済効果は計り知れません。2020年の日本経済が1990年の高度成長のピークを越えていくとすれば、日経平均は過去最高の4万円が視野に入ってくるでしょう』」  さらに、この7年の間には、アベノミクスでもいまだに達成できていない賃金の上昇がやってくるというのである。  SMBC日興証券の渡辺浩志エコノミストが、こう解説している。 「五輪開催で、15万人の雇用創出が見込まれています。現在は約300万人の失業者がいて、失業率は3.8パーセント。15万人の雇用が創出されると、失業率は約0.25%改善される計算です。これは数値としては大きくはありませんが、失業率の下限が3.5パーセントと言われている点にポイントがあります。失業率が下限に近づくと、労働マーケットは人手不足の状態になり、おのずと賃金が上がっていく。来年、賃金は1%程度伸びると考えていいと思います」  それでも、ちょっぴり不安材料も書いてはいる。 「夢の祭典が終わってしまえば、熱気も冷め、需要も落ち込み、『五輪ショック』が起きるのではと危惧する向きもあるだろう。実はその危険性は否定できない」  だが、そんなことは付け足しに過ぎない。証券アナリストの植木靖男氏にこうまで言わせているのだ。 「2020年から日本ではバブルが始まる。そうなれば、日経平均株価が10万円を目指す上昇基調が、おそらく2024年ごろまで続くでしょう」  なんと今度は10万円だ。現代は、日本経済はこれからとてつもない変動迎え、その幕開けの瞬間に、われわれは立ち会っているのであると結んでいるが、とても素面では読めない。  対照的に週刊ポストは、今年の秋に値上げ地獄がやってくると書いているが、こちらのほうが実感があるので2位に推す。  パン、牛乳、ハム・ソーセージからチーズ、冷凍食品など主要食品が10~11月に軒並み値上がりする。日本酒やワインも大手メーカーが横並びで1000品目以上の値上げ方針を打ち出し、ごま油などは今年2度目の値上げをするという。食品インフレだけではない。 「国民生活を背後から脅かすのが公共料金、年金・医療、教育費などの負担増だろう。厚生年金保険料は9月から年間約9千円引き上げられ、年金受給額は今後3年間で『6万8700円』減らされる。高齢者(70~74歳)の医療費窓口負担は来年4月から2倍になる」(ポスト)  経済ジャーナリストの荻原博子氏が、こう指摘する。 「庶民の家計は食料品だけで食費が1割近くアップ、電気・ガス・水道の光熱費も1割アップ、その他にも教育費が上がり、マイカーを持っている世帯は自賠責保険も上がります。政府の試算にはこれらが含まれていません。それを合わせると消費増税後に年収300万円世帯は年間40~60万円、500万円世帯なら年間60~70万円という、年収の2割近くに相当する負担増を迫られることになるはずです。住宅ローンなどが払えなくなる世帯が増えることも考えられます」  ポストのほうは、こう結んでいる。 「厚生労働省の毎月勤労統計によると、全産業平均の今年7月のボーナスは前年比でわずか2108円増えただけだった。しかも、定期給与は740円下がっているから、差し引きで手取り増は1368円にしかならない。それなのに物価上昇と増税などで2割近くも新たな負担が増えれば、よほど余裕のあるサラリーマンでない限り家計がパンクしてしまうのは火を見るより明らかだろう。『値上げ天国』は間違いなく、庶民に地獄をもたらす」  読者諸兄はポスト、現代、どちらの見通しを正しいと思うだろうか。  文春と新潮がみのもんたの次男逮捕の特集を組んでいるが、タイトルは新潮に軍配をあげるが、内容は文春に分あり。両誌を今週の第1位にした。  文春では社会部記者が、次男逮捕の経緯をこのように述べている。 「事件発生は逮捕の約1ヶ月前、8月13日の午前1時過ぎ。新橋の路上で泥酔していた40代男性に警官が声をかけたところ、近くにいた不審な男が逃げるように走り去った。男性はバッグを盗まれており、直後に任意で事情を聞かれたのが雄斗容疑者。  その日のうちに帰されたが、のちの捜査でコンビニの防犯カメラに、男性のカードでATMから現金を引き出そうとする容疑者の姿が写っていたことが判明した。映像が決め手となり、逮捕につながったのです」  みのもんたの次男で日本テレビ勤務の御法川(みのりかわ)雄斗(31)が窃盗未遂容疑で警視庁に逮捕されたのは9月11日であった。  新潮は、みのが2007年に上梓した『義理と人情』(幻冬舎)という新書の中で、いじめ問題に触れてこう書いているとしている。 「教育委員会がどうの、校長はどうの、教師がどうのと言う前に、子供をきちんと躾けることを問うべきだと思います」  次男も慶應幼稚舎から慶應大学で、相当なやんちゃなこともしたそうだ。日テレもコネ入社だといわれているそうである。しかも親の七光りがあると勘違いしていたのか、態度も悪かったと新潮で日テレ局員がこう話す。 「髪は長めで、ところどころ金色に染まっている部分があり、チャラいと思いましたが、それ以上に、他の新入社員とは態度が違った。普通は何でもがんばりますという態度で仕事に取り組むものですが、彼は“おはようございます”とか基本的なあいさつもできず、一切質問もしてこない。仏頂面で、真剣に仕事をしないので、こちらも何ひとつアドバイスをしなかった。どこの部署に行っても使いづらいだろうな、と思いましたね」  やはり、しつけが悪かったのか。だが、こうなった責任はみのを甘やかしたテレビ局にもありそうだ。  キー局関係者が、銀座のバーでのテレビ局トップの行状をこう言っている。 「みのさんに酒を勧められれば、局の上層部でも断れない。某局のトップなんか、べろべろに酔わされて、店の床柱を抱きかかえてミンミン鳴く“蝉の芸”をやらされたそうです」  TBSでは「毎朝9時になると、生放送を終えたみのを、幹部やスタッフが一列に並び、最敬礼で見送るという光景が繰り返されてきた」(文春)というのである。  白い巨塔の大名行列のようだ。これでつけ上がらないほうがおかしいのかもしれない。  文春によれば、「みのは『せがれとはしばらく会う機会がなかった』と話したが、これは真っ赤な嘘だ」と追及している。 「事件から10日後の8月23日、みのと雄斗は東京・銀座の超高級クラブ『B』で豪遊していたのだ。  居合わせた目撃者が言う。 『Bはみのが行きつけのクラブで、以前から次男やTBSにいる長男をよく連れてきていました。その日はみのの誕生日の翌日で、次男と、もう一人連れの男性がいた。いつものようにグラスにクラッシュアイスを敷き詰め、バランタインの30年ものをなみなみ注いだ“みのスペシャル”を一気飲み。次男も同じものを飲んでいた」  30を過ぎた息子が逮捕されようが、本来なら親とは関係ない。だが、テレビの司会者で、社会的な発言をしてきた人間が、自分の息子が警察に呼ばれたというのを知っていて、銀座で一緒にバカ騒ぎでは、親の責任はどうなるといわれても仕方あるまい。  看板番組『朝ズバッ!』(TBS系)を降ろそうという動きもあるようだが、そうなれば年間5億円といわれるギャラが吹っ飛ぶ。みの人生最大のピンチのようである。  この事件でも、いつも通り「親の責任論」がやかしい。現代がそれについて特集を組んでいるが、評論家の呉智英氏のコメントが一番面白かったので紹介しておこう。 「日本では家族主義、親族主義が強いため、『食卓のない家』(円地文子作=筆者注)で描かれたような議論は昔からありました。今回のみの氏とその息子の一件に関して言えば、みの氏が成人した子供の責任を負う必要はないと考えるなら、徹底して突っ張るべきだと思います。報道番組だろうと、バラエティ番組だろうと出演自粛などしなければいいのです。  みの氏が、『社会人として息子を罰すべきは、きちんと罰してください。私を罰すると言われても、私には責任がない』と断言したら、インパクトはあるでしょうね。それがプラスになるか、マイナスになるか。私は信念を持って毅然と言い切れば、最終的にはみの氏にとってもプラスになると考えます」  この意見を、みのもんたはどう聞くのだろうか。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 

マシュマロで作る超簡単スウィーツ「とろける生チョコババロア」

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とろっとろのババロアが簡単に作れます!
「男のダジャレレシピ」で世間を沸かせた男が挑む、新たな挑戦――300円を握り締め、誰も食べたことのないオリジナル料理を作る!  100円ショップで売っている商品から3品を厳選し、それだけを材料として、オリジナル料理に挑戦してみようという試みの第2回。  今回は材料の買い出しに、今までほとんど行ったことのない某100円ショップチェーンへ足を運んでみたのだが、保存の利く食品だけでなく、肉や野菜などの生鮮食品がしっかりとランナップされていて驚いた。  自分が学生時代、もし近所にあったとしたら、冷蔵庫代わりに使いたかったお店である。
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このチェーン、食品が充実していて楽しいですね。
 さて、材料はちょっとしたスーパーくらいに揃っている。では、ここから何を選んで、何を作るかというのが一番の問題なのだが、これだけ種類が豊富すぎると、逆にちょっと困ってしまう。そこであえて、今回はこの店の売りである生鮮食品を外して考えてみることにしよう。  よし、たまにはお菓子でも作ってみようか。ちょっと前に流行ったスウィーツ男子というやつだ。いや、スウィーツおじさんと呼ばれたって構わない。スウィーツ&ジェントルマンと呼んでもらえたら最高だ。  前に一度作ったことのあるレシピをベースに、もう一度やってみようかな。相当未完成のレシピだったので、きっとまた違う味になってくれるはずだ。
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ということで、こちらの3品にしてみました。
 買ってきたのは、マシュマロ、チョコレート、牛乳である。  チョコレートはせっかくなので2つの味を楽しみたい。そこで、ホワイトチョコとミルクチョコの二層構造をセレクト。  牛乳は特濃の乳脂肪分4.6%。ビタミンD入りというのが心強い。分類上は牛乳じゃなくて乳飲料になっているけど、気にしない。  まずは、チョコレートをホワイトチョコとミルクチョコに分割。この手間はホワイトとミルクを別々に買うか、一種類の味で満足するならまったく不要な工程だが、こういう作業は嫌いではない。
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理科で習った、「細胞」っぽい断面。
 続いては適当な耐熱容器にマシュマロを入れて、牛乳をヒタヒタより少ないくらいに注ぎ、そこにチョコレートを乗せる。  2種類のチョコを使うことで、2種類の味が楽しめるはず。
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下ごしらえは以上です。
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余った牛乳は、腰に手を当てて飲み干す。さすが特濃、生クリームみたいだ。
 下ごしらえ(というほどの作業でもないが)が終わったら、これを電子レンジに入れて、500ワットで様子を見ながら加熱していく。
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電子レンジではなく、湯煎で温めてもいいかもしれない。
 3分ぐらい見守っていると、だんだんとマシュマロが膨らんでくるので、ここで加熱は終了。  もう少し加熱するともっと膨らむのだが、今回はあえて控えめの加熱で押さえてみた。
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ぷくっと膨らんだマシュマロ。
 これをこのまま「ホットマシュマロチョコミルク」みたいな名前をつけて完成としても、甘いホットドリンクとしてなかなかおいしいのだが、今回はこれを軽く混ぜて、冷蔵庫で冷やして食べるのだ。
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私がカフェ経営者だったら、これで580円くらいとりたい。
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マシュマロの粒が少し残るくらいに混ぜる。
 前に同じようなものを作った時は、もっと完全にマシュマロを溶かしたのだが、今回はあえてマシュマロを残して、その食感を楽しもうという魂胆だ。  マシュマロの材料は、ゼラチンと卵白と砂糖。これが溶けて牛乳、チョコレートと混ざって冷え固まることで、チョコババロアになるのである。
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2色のチョコババロアの完成!
 冷蔵庫でよく冷やしたものを食べてみると、表層はマシュマロ感の残ったフワフワ、いやモフモフとした食感のムース状になっていて、その下にはプリン以上に柔らかいトロトロクリームが隠されている。  マシュマロの溶かし加減が絶妙だったのだろう。100円ショップで買える材料をレンチンして、混ぜて冷やしただけとは思えない完成度である。いや自分でもびっくりした。
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外はモフモフ、中はとろとろなんですよ。
 マシュマロを完全に溶かしてよく混ぜてから冷やすと、全体が均一のチョコババロアになるが、この完全に溶かさない今回のタイプの方が私は好きかな。これをもう一度完全に再現できる自信はないのだが。  それぞれのチョコレートの微妙な味わいの違いも楽しい。ぜひ今度は、いちごチョコやビターチョコでも試してみたい。カルアミルクを加えてみたり、カップの底にビスケットを一枚落としておいても面白いかな。 「秋らしく栗を入れて、マシュマロンなんていうのもどうだろう!」  スウィーツ&ジェントルマンとしては、これを「とろける生チョコババロア」と名付けて、末永く末代まで伝えていきたいと思う。  あえて欠点を上げるとすれば、わざわざ料理をしなくても、材料費で普通に美味しそうなスウィーツが3つ買えることだろうか。まあ、この料理する手間が楽しいんだけれどね。

オンナとは“引き算”なのだ! 女性を哲学する最強の名言メーカー『おんなのいえ』

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『おんなのいえ 2』(講談社)
男だって、堂々と女子マンガが読みたい!――そんな内なる思いを秘めたオッサンのために、マンガライター・小林聖がイチオシ作品をご紹介!  「女性マンガ」っていうのには2種類ある。ひとつは「女性のために描かれたマンガ」。王子様キャラが出てきて、夢を叶えてくれるようなもので、いわゆる「少女マンガ」と呼ばれるタイプだ。  そして、もうひとつは「オンナについて考えているマンガ」。オンナという性を生きるということについて、掘り下げていくタイプの作品だ。かつては『ハッピーマニア』でオンナと恋を哲学した安野モヨコや、“オンナあるある”の名手である安彦麻理絵などが君臨していたジャンルで、最近なら『にこたま』でアラサーカップルの結婚と人生をめぐる物語を描いた渡辺ペコや、オンナの業を描き続けるヤマシタトモコあたりも入るだろう。  そんな「オンナマンガ」で今ひときわセンシティブなところを突いているのが、鳥飼茜の『おんなのいえ』だ。  29歳で彼氏に振られた長女・有香を中心に、その妹、父と事実上離婚状態の母というオンナだけの家族を描いた作品なのだけど、これが今屈指の名言メーカーなのだ。  たとえば、自分を振った彼氏を見返したいと話す有香に向かって語られる「男は別れた女の成長なんか、ひとつも興味ないよ」という身もフタもない言葉から始まる一連のセリフ。 「むしろ許せないのは敵じゃなくて、そいつに負けた恥ずかしい自分だ」 「本人が自分を許せない限り、終わんないんだよ」  このほかにも「ひとりでさみしい人間はね ふたりでもさみしい」などなど、おっかない名ゼリフがそこら中に出てくる。この辺のセリフ群は、男が読んでもちょっとのけぞってしまう威力がある。  だけど、同時に『おんなのいえ』はタイトル通り、徹底的にオンナについて描いている。ここで言う“オンナ”を象徴するのは、「損してる暇なんてない」という言葉だ。  このセリフは、ちょっと気になった男性が既婚者だと気付いた有香が、後日モノローグで語ったものだ。時間がない、遊び相手じゃなく、結婚できる人を探さなければいけない。アラサー女性なら、どうしてもついて回る感覚だろう。  だが、この感覚は有香世代だけのものではない。事実上離婚状態でありながら、正式に離婚せずにいた有香の母もまた、同様のことを語る。 「こんなに耐えて、こんなに費やしたのに」 「終わらしたら…キチンと決着したらその時間 その15年なんやってん? って」  これは引き算の感覚だ。  人生は基本的に足し算から始まる。新しいことを学び、経験し、年月を経るほどに持ち物が増えていく。ある年齢までは、たぶん男女ともに足し算の感覚を生きているはずだ。失敗しようが、間違えようが、足し算である限りは前進しているという感覚を生きられる。  ところが、オンナを生きるとき、ある時点でそれが引き算に変わる。失敗は時間のロス、足踏みもマイナス。正解の選択だけが、かろうじて人生を前に進めてくれる。そんな感覚だ。  アラサーという年齢は、女性の場合、この引き算の感覚が強くなる。しかし、一方で我々男は、仕事もプライベートもまだまだ足し算の感覚にある年齢だ。なんなら、ずっと足し算のまま生涯を終える人だっているだろう。このギャップは、アラサー男女の噛み合わなさのひとつの大きな原因だろう。  『おんなのいえ』は、この引き算の感覚が中心にある。「オンナである」というのは、一面では引き算を生きることでもあり、その意味で『おんなのいえ』とは「引き算のいえ」なのだ。  じゃあ、引き算を生きることに出口はあるのか? 目下連載中の本作では、まだその答えは出ていない。だけど、ヒントはある。前出の母のセリフはこう続く。 「でもなぁ 失った時間とはどっかで手を切らへんと」 「『変わる』ことはできひんかもしれんと思ってな」  「本人が許せない限り、終わらない」というセリフと通じるが、それはたぶん、引き算を終わらせることなのだ。オンナという引き算を、どうやってもう一度足し算にするか。気の持ちようで片付くほど、簡単なことではないけれど、きっと出口は足し算の人生を取り戻すことにあるはずなのだ。 (文=小林聖 <http://nelja.jp/>)

作業員のセンスに萌える、エアコン配管観察家

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「昇り龍型」の配管。ところで「昇り龍型」とは?
身の回りにいそうでいない、ちょっと変わったことをしている人や、面白そうな場所に、文筆家のやきそばかおるが直撃取材!  エアコンがあるところに室外機あり。室外機があるところにエアコンの配管あり。なんと、エアコンの配管を観察している人がいる。名前は斎藤公輔さん。エアコンの配管といっても、なんの変哲もなさそうなものだが、中には変わったスタイルの配管がなされていることがあり、そういうのを発見すると斎藤さんは大喜びなのだそうだ。一体、エアコンの配管の魅力とは? 大阪に住む斎藤さんの元に向かった。 やきそば 「エアコンの配管だなんて、生まれてから一度も気にも留めたことがなかったんですけど(笑)、なぜ配管に興味が?」 斎藤さん 「仕事の関係で、エアコンの取り付けの研修をしていたことがあったんです。エアコンって、本体と室外機を配管で結ぶんですけど、どういうふうに結ぶかは作業員次第なんです」 やきそば 「なるほど。そこにセンスが表れるわけですね。配管の写真は何枚くらい?」 斎藤さん 「気になったものを数百枚は撮ってますが、中でもお気に入りのものだと50枚くらいです。しかも、いくつかのパターンがあることに気づきまして、その中でも特に好きなパターンを5種類に分類してみたんです」 やきそば 「(パッ!)おお! 思わず、私の瞳孔が開いてしまいました! 早速、教えてください」 【昇り龍型】
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斎藤さん 「まずは『昇り龍型』です」 やきそば 「ダイナミックですね! 律義にも、ちゃんと真っすぐ上に配管が伸びている感じがします。取り付け工事は大変そうですが……」 【しだれ型】
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斎藤さん 「こちらは『しだれ型』です」 やきそば 「『昇り龍型』とは逆で、建物の上に室外機があって、そこから下に向かって配管が伸びてますね」 斎藤さん 「配管によっては、『垂らしてるだけ感』が醸し出されています」 やきそば 「確かに。特に右側のほうは、もう少し強く束ねないと配管がバラバラになってしまいそう(笑)」 【おろち型】
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斎藤さん 「次は『おろち型』です。おろちのように水平方向にうにょうにょ這っている配管のことを指します やきそば 「うわ! これって、子どもが見たら一瞬、リアルなヘビかと思いますね」 斎藤さん 「微妙にクネクネしてるところが、まさに……」 やきそば 「しかも、配管が白いからシロヘビっぽい。リアルなシロヘビは金運が上がるって言われてるけど、かといって、本当にシロヘビがいたら、それはそれで嫌だし……」 【ワンポイント型】
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斎藤さん 「続いて、配管に花を添えるワンポイントがある『ワンポイント型』です」 やきそば 「配管が、ややこしくなってきましたね」 斎藤さん 「しかも、この光景は、かなりレアなんです」 やきそば 「レア?」 斎藤さん 「パッと見は一般的なものですが、室外機がチラっと見えてる(=室外機チラ)ところがかなりレアで」 やきそば 「おお! 向こうから覗かれてるみたい(笑)」   【インパクト型】 斎藤さん 「次の2枚は『インパクト型』です。分類なんて細かいことを考えるのがバカらしくなるくらい、インパクトがある配管です」
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やきそば 「ギャフン!」 斎藤さん 「思わず、ギャフンと言いたくなる気持ちも分かります」 やきそば 「なんだか、だらしない配管ですねぇ~」 斎藤さん 「ホント、だらしない……」 やきそば 「窓から常に配管が見えるなんて、オーシャンビューならぬ、配管ビューではありますが」 斎藤さん 「そのたとえは、この配管の設置の仕方並みに適当ですけど(笑)」 やきそば 「壁に穴を開けて固定すればいいのに、事情があって穴を開けられなかったんでしょうね」
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やきそば 「あぁ……」 斎藤さん 「思わず、ため息をつきたくなる気持ちも分かります。配管が二手に分かれているのも、こんなに雑で大丈夫なのかと心配になります」 やきそば 「ところで、配管が複雑だと工事費が高くなる……という価格設定とかあるんですか?」 斎藤さん 「いえ、家庭用の場合でしたら、工事費としてあらかじめ決められている場合が多いと思います」 やきそば 「斎藤さんの配管コレクションは、これからどうしていきたいですか?」 斎藤さん 「世界の配管の様子を、写真に収めていきたいですね!!」  そう言って遠くを見つめる斎藤さんの脳内は、「配管世界征服」の野望でいっぱいなのであった。 ※お知らせ なんと斎藤公輔さん制作の『エアコン配管観察本』が超限定で販売されます! 11月4日(祝日)に開催される「第十七回文学フリマ」にて販売開始。 エアコン室外機の配管ファンは、NEKOPLAのブースに「昇り龍型」のごとく、一直線に急げ!! ※ちなみに、斎藤さんはエアコンの配管の観察以外にも、ポストの上に乗っている像の写真を撮って「ポス像コレクション」として集めたり、全国の「ホテル東横イン」に泊まって「泊まり比べ」をしたりと、「めぐりコンプリート」(あるテーマを決めて、巡っていく楽しみ方)の達人です。 斎藤さんの個人サイト: NEKOPLA <http://www.nekopla.com/nnk> niyaniyasss.jpg ●やきそば・かおる 山口県出身、東京都在住。ライター、構成作家、写真家。趣味は、変わった人に会って、変わった話を聞くこと。「相づちだけはうまいと言われます」(本人談) Twitter@yakisoba_kaoru

iPhone5Sだけじゃない! TENGAにもあった、TENGA 5S!!

tenga5s.jpg  9月20日本日は待ちに待ったiPhone5Sの発売日。キャリアーにDocomoも加わり、どこもかしこもiPhone、iPhone……5S、5S……となるのも間近? 世間はiPhoneの5S一色に! と思ったら、まさかの所にも「5S」が存在した!  それは、シャープでもサムスンでもブラックベリーでもない、あの芸人ケンドー・コバヤシも溺愛するTENGAだ。  TENGAの代名詞と言えば、ペットボトル大の使いきりオナホであるカップシリーズ。このカップシリーズの中に「5S」が存在するのだ!  その名も、TENGA AIR CUSHION CUP SPECIAL SOFT EDITION(読み:テンガ エアークッション カップ スペシャル ソフト エディション) gtesgrae.jpg  ん?どこにも5Sが入っていないではないか。  実はこの「5S」という呼び名は、TENGAの社内用語。カップシリーズは、赤いスタンダードタイプが5種類、白いソフトタイプが4種類、黒いハードタイプが3種類、さらにサイズの大きいUSタイプが2種類存在する。多種多様なユーザーニーズに応えた商品数の多さは、現場で商品名をそのままで呼ぶのはなかなか大変。そこでTENGAの関係者は以下のように略名を使用しているそうだ。 ●スタンダードタイプ(赤)※左から agreel.jpg ・ディープスロート・カップ(品番:TOC101) → 1R ※Rはレギュラーの頭文字 ・ソフトチューブ・カップ (品番:TOC102) → 2R ・ローリングヘッド・カップ(品番:TOC103) → 3R ・ダブルホール・カップ  (品番:TOC104) → 4R ・エアークッション・カップ(品番:TOC105) → 5R ●ソフトタイプ(白)※左から 1s2s3s5s.jpg ・ディープスロート・カップ(品番:TOC101S) → 1S ※Sはソフトの頭文字 ・ソフトチューブ・カップ (品番:TOC102S) → 2S ・ローリングヘッド・カップ(品番:TOC103S) → 3S ・エアークッション・カップ(品番:TOC105S) → 5S 発見! ●ハードタイプ(黒)※左から adfskhfawkhj.jpg ・ディープスロート・カップ(品番:TOC101H) → 1H ※Hはハードの頭文字 ・ソフトチューブ・カップ (品番:TOC102H) → 2H ・ローリングヘッド・カップ(品番:TOC103H) → 3H ●USタイプ ※左から fewagreaqgqer.jpg ・ディープスロート・カップ(品番:TOC101US) → 1US ・ソフトチューブ・カップ (品番:TOC102US) → 2US  このTENGAの「5S」は、他のカップとは違い、オナカップとしては世界で初めて、スポンジやウレタンの弾力を使用しない、エアクッション構造を採用。24室もあるエアクッションルームのエア圧が自在に変化することで、人類が初めて経験する、究極のからみつき感を実現ししているとのこと。なんかとにかく凄そうなヤツだ。  ちなみに品番のTOCは「テンガ・オナ・カップ」の頭文字で「TOC」とのこと。この2013年秋は、iPhoneだけじゃなくTENGAの5Sが世界を席巻!? するかもしれない。そしてこの業界用語をサラッと使うと、スマートで高度なTENGAファンになれるかも! TENGA AIR CUSHION CUP SPECIAL SOFT EDITION http://www.tenga.co.jp/products/cup/air_cushion_cup_soft.php TENGA カップシリーズ http://www.tenga.co.jp/products/cup/index.php

テレビでは見せない“レア蜜”のお味はいかが? 壇ミーツ・石井隆=ハードコアエロス『甘い鞭』

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壇蜜主演第2作となる官能サスペンス『甘い鞭』。「ファンは観ないで。チビっちゃうから」と壇蜜が語るほどハードな世界が待っている。
 テレビではお見せできない壇蜜をお見せしましょう。メディアごとにフェロモンの噴出量を巧みにコントロールする壇蜜。相手の期待値を上回る、大盛りサービスが人気の秘訣だ。最近はメジャータレント化して肌の露出は控えめになってしまった壇蜜だが、久々に生まれたまんまの姿をさらしているのが主演映画第2作となる『甘い鞭』。“調教”をテーマにしたデビュー作『私の奴隷になりなさい』(12)がソフトに思えるほど、本格的な緊縛プレイ、鞭責め、ロウソク責め……とハードなSMシーンに挑んでいる。  大石圭原作の『甘い鞭』の中で、壇蜜は2つの顔を持つ女を演じる。昼は不妊治療専門のエリート女医・岬奈緒子として白衣をまとい、夜は会員制SMクラブの人気M嬢・セリカとしてボンテージファッションに身を包む。白い柔肌がドSたちの心を惹き付けて止まない。奈緒子がM嬢になったのには理由があった。17歳の夏、高校生だった奈緒子(間宮夕貴)は隣家に住む男(中野剛)によって拉致監禁され、1か月にわたって陵辱の限りを尽くされた。命からがら監禁部屋から自力で脱出した奈緒子だったが、そのときに感じた奇妙な味が32歳になった今も忘れられずにいる。あの奇妙な味の正体を確かめたくて、ハードなSM世界に身を投じたのだ。ある夜、真性サディストと評判の客(伊藤洋三郎)の相手を務めることになったセリカ/奈緒子は、今までにない胸の高まりを感じる。口の奥から、甘い味が漂ってくる予感がした。  本作のメガホンをとったのは石井隆監督。『死んでもいい』(92)の大竹しのぶ、『ヌードの夜』(93)の余貴美子、『夜がまた来る』(94)の夏川結衣ら、実力派女優たちの迫真の演技が脳裏に焼き付いて離れない。『ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う』(10)の佐藤寛子の熱演も記憶に新しい。『花と蛇』(04)は団鬼六の原作小説を“性のアミューズメントパーク”へと大胆にアレンジすることで、既成の女優とは異なる杉本彩の魅力を引き出してみせた。では壇蜜の場合はどうか? 昨年9月、『私の奴隷になりなさい』がクランクアップした後、間髪入れずに『甘い鞭』の撮影が始まった。人気に火が点いた壇蜜のスケジュールを縫っての撮影で、トラウマを抱えた女医という難役の役づくりもままならなかった。そんな壇蜜に対して石井監督が取った手法は、ドキュメンタリーの素材として壇蜜をカメラに収めるということだった。
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辛い過去を封印して、不妊治療専門医として働く奈緒子(壇蜜)。“性と死”をテーマにした血みどろのドラマが展開されていく。
 女優としてデビュー間もない壇蜜が、厳しい演出で知られる石井監督の現場で、どこまで作品の中に溶け込んでいけるのか。自著『蜜の味』(小学館)の中でプライベートでのライトSM体験があることを語っている壇蜜だが、ここまでハードで、さらに多くのキャストやスタッフが見守る中でのプレイは初めて。ボンテージ衣装を剥ぎ取られた壇蜜が、恥辱度の高い数々のSMプレイに戸惑い、苦悶の表情を浮かべながらも、男たちの欲望の中に身を捧げる姿をカメラは追う。壇蜜は自分にはまだ演技力が伴っていないことを自覚しており、下手な芝居はせずにされるがまま状態だ。  奈緒子の高校時代を演じた間宮夕貴の体当たり演技と共に印象に残るのは、SMクラブに竹中直人が登場するシーン。竹中は石井監督のデビュー作『天使のはらわた 赤い眩暈』(88)、さらに代表作『ヌードの夜』『ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う』と主人公・村木(変名:紅次郎)を演じてきた。いわば石井監督の劇中でのアバターである。竹中演じるSMクラブの常連客・醍醐はセリカに難題を命じる。M嬢であるセリカといつもコンビを組んでいる女王さま役の景子(屋敷紘子)と立場を交換しろという。景子はSMクラブのオーナーでもあるが、その主従関係をひっくり返せと。屈辱に顔を歪める景子を、セリカはおどおどと鞭で叩き始める。「もっと、もっと強く!」と醍醐に厳命され、次第にセリカの顔つきが変貌していく。テレビではエロ発言とは裏腹なホンワカした表情を見せている壇蜜が、このシーンではまったく別人の顔へと激変する。目が吊り上がったその顔は、まるで多重人格者の人格交替の瞬間を見てしまったかのようだ。このときの心境を壇蜜に訊いたところ、石井監督に追い込まれていたこともあり「現場での記憶はほとんどない」と語っていた。壇蜜という女の中には、彼女自身がまだ知らなかった新しい顔が隠されていたのだ。  石井作品を観続けてきたファンにとっては、5月に公開された『フィギュアなあなた』の佐々木心音に続いて、これまでの石井作品のヒロイン像とは異なる壇蜜を起用した点も興味深い。石井作品では名美という名の薄幸の女性がヒロインを度々務めてきた。竹中直人演じる村木はどんなに悲惨な状況に陥っても、名美さえいれば幸福だった。逆境さえも、それは名美との出会いを甘美なものにするための調味料のように感じられた。しかし、名美という名前は、喜多嶋舞主演作『人が人を愛することのどうしようもなさ』(07)を最後に石井作品から姿を消す。『ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う』は村木が生涯でもっとも愛した女性・名美の不在を否応なしに受け入れる物語となっていた。やはり石井作品のミューズである名美は、石井監督の初恋の女性であり、2000年に病気で亡くなった石井監督の奥さんそのものだったのだろうか。
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過激なSMシーン。皮膚がかぶれやすい壇蜜は前貼りをいっさいしないため、現場の男性スタッフたちは目のやり場に困ったそうだ。
 真性サディストにセリカがなぶられ続ける『甘い鞭』のクライマックスは凄惨さを極める。原作とは異なる衝撃のラストシーンについて詳細を書くことは避けるが(※それでもネタバレを嫌う人はここでストップを)、生命の危険を感じたセリカ/奈緒子は過去のトラウマが甦り、心が闇に覆われていく。闇の中で奈緒子は17歳の頃の自分に遭遇する。あの頃の自分さえいなければ、今の自分はトラウマに悩まずに済んだのだ。不条理な暴力に苦しむ17歳の奈緒子と当時の自分を全否定したい現在の奈緒子。そこにもう一人、思いがけない存在が現われる。  この思いがけない存在の正体は、長年にわたって石井監督と組んできたスタッフにも説明できない、石井監督の脳内だけに答えが用意されたもの。頭のいい壇蜜はこの思いがけない存在は、監禁された17歳の奈緒子、監禁された過去がトラウマとなり心が病んでいく32歳の奈緒子とは別の、監禁される前の純粋無垢だった頃の奈緒子ではないかと推察してみせた。3人の奈緒子が一堂に会したエンディングなのだと。ここからは筆者の勝手な思い込みになるが、3人の異なる奈緒子が合体した存在がもしかしたら“名美”ではないのか。逃げようのない現実に翻弄され、重い過去をグショグショになりながら背負い、それでも心の片隅には純真さを秘めている。名美は姿を変え、まだ石井作品の中で生きている。そんな気がした。 (文=長野辰次) amaimuchi04.jpg 『甘い鞭』 原作/大石圭 脚本・監督/石井隆 ナレーション/喜多嶋舞 出演/壇蜜、間宮夕貴、中野剛、屋敷紘子、中山峻、伊藤洋三郎、中島ひろ子、竹中直人 配給/角川書店 R18 9月21日(土)より丸の内TOEIほか全国公開  (c)2013「甘い鞭」製作委員会 <http://www.amai-muchi.jp◆『パンドラ映画館』過去記事はこちらから

暴行報道の楽しんご 芸能界追放は時間の問題?(9月上旬の人気記事)

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 9月上旬に人気を集めた記事を紹介する、このコーナー。今クールは、みのもんたのセクハラ&次男の窃盗未遂をはじめ、楽しんごやTOKIO長瀬智也の知られざる“裏の顔”が話題になりました。それでは早速、ランキングをチェックしていきましょう! 第1位 「ほかにも被害者がいる」暴行報道の楽しんご、吉本解雇へ!? 怖すぎるよ……。 第2位 「抱きついたり、ブラのホックをいじったり……」みのもんた“生セクハラ”常態化は、妻の死が影響か 典型的なエロおやじ。 第3位 「TOKIO長瀬は高級ホテルにデリヘル嬢を……」ジャニーズに見る“風俗”の有効活用 経費は事務所持ち? 第4位 「高校時代は万引きグループに!?」次男が窃盗未遂容疑のみのもんたが芸能界引退危機 これで引退するような輩じゃない。 第5位 「香港映画でヌードのオファー!?」長澤まさみ、夢の海外進出で高まる期待 ついに? ついに? 次点 「矢口真里は家にいるだけで月27万円を稼いでいる!?」活動休止の芸能人がブログを公開放置するワケ さすがヤグっちゃん。 次々点 真野恵里菜主演の実写版『機動警察パトレイバー』現場で、筧利夫が“アレ”を200個差し入れ! もらったら、まぁまぁうれしい。

南雲式ダイエット、脱シャンプー、炭水化物制限……その健康法、本当に信じられますか?

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「週刊新潮」9月19日号 中吊広告より
今週の注目記事1位 「逆転勝利『東京五輪』の非公式情報」 (「週刊新潮」9月19日号) 同2位「半沢直樹はどこにいる? 頼れる銀行 頼れない銀行」 (「週刊ダイヤモンド」(9月21日号) 同3位「大銀行に血祭りにされる『優良中小企業』破綻の修羅場」 (「週刊新潮」9月19日号) 同4位「『医学博士』が提唱する奇抜で突飛な『健康法』は信じられるか?」 (「週刊新潮」9月19日号)  今週は現代、ポストが合併号だったこともあり、文春が精彩を欠いていたため新潮の圧勝となった。文春には、東京五輪決定のような一斉イベントのとき、やや精彩を欠くところがある。切り口の差が出るのだが、その点、新潮は強い。  その前に、みのもんたの話をしよう。  父親になることは難しくないが、父親であることは極めて難しい。そんな言葉があった気がするが、司会者みのもんた(69)はこのことを身にしみて感じていることだろう。  みのの次男で日本テレビ勤務の御法川(みのりかわ)雄斗(31)が窃盗未遂容疑で警視庁に逮捕されたのは、9月11日であった。  フライデーの「みのもんた『日テレ社員次男』逮捕の深層」(9月27日号)で、民放テレビ局記者がこう語っている。 「8月13日に新橋の路上で泥酔していた40代会社員のカバンを盗み、入っていたキャッシュカードを使って、近くのコンビニでカネを下ろそうとしたんです。結局、暗証番号がわからなくて、未遂に終わりましたが(笑)。警視庁もみのさんの息子ということで慎重に任意で事情聴取をしていましたが、ATMの防犯カメラに写っていたことが決め手となって逮捕となりました」  雄斗容疑者は慶應義塾大学を卒業後、2006年に日本テレビに入社、営業部に勤務し、11年には結婚するなど順調な人生を送っていたという。  みのと親しい民法テレビ局社員の話として、長男は同じ慶応を出てTBSにいる、まじめでバラエティ担当のプロデューサーとして評判がいいようだが、次男のほうは昔からやんちゃで、附属高校時代は万引き事件のリーダー的存在。停学処分を受けたことがあるという。  みのは「忙しくて甘やかしすぎた」と漏らしていたというが、そんな次男が日本テレビに入れたのも「みののコネ」だといわれているそうである。  不可解なのは自分の職場近くで盗みをはたらき、しかも盗んだクレジットカードを近くのコンビニで暗証番号も知らずに下ろそうとしたことである。  事実だとすれば、出来心にしてもお粗末すぎる。それほどカネに困っていたのか。泥酔しての犯行ではないようだから、覚せい剤か何か“クスリ”の影響があったのかもしれない。  みのは、家の前に集まった報道陣に長い沈黙で答えた。そしてこう言ったという。 「花も花なれ 人も人なれ」  これは細川ガラシャの辞世の句。明智光秀の娘で、関ヶ原の戦いの際、石田三成から人質として大坂城に入ることを強要されたが承知せず、自害して細川家の面目を保ったといわれている。 「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」  花も人も、散り時を心得てこそ美しいという意である。妻にも死なれ、子どもにも裏切られた彼の「引退宣言」なのだろうか。  今、ちまたには奇妙奇天烈な健康法を記した本が数多ある。新潮はそうしたものが信じられるのかと、大いなる疑問を持った特集を組んだ。その結果やいかに。  「クリニック宇津木流」の宇津木龍一院長が書いた『シャンプーをやめると、髪が増える』(角川書店)はどうか。「おおもりクリニック」の大森喜太郎院長は、シャンプーが発明される前の江戸時代にハゲはいなかったのか? と疑問を呈し、シャンプーで傷むほど人間の頭皮はヤワじゃないとバッサリ。  だが、確か作家の五木寛之さんは、自分は髪をめったに洗わないから、この年でもふさふさの髪をしているのだと、あちこちで書いているが、これはどうなるのか?  お次は一世を風靡した南雲式ダイエットはどうか。「ナグモクリニック」総院長の南雲吉則氏は、ダイエットするために「一日一食」を実行。当然ながら、体重はみるみるうちに減ったという。  愛知学院大の佐藤祐造客員教授は、数回に分けて食べるよりも一気にどか食いすると太りやすい。また1日1回の食事だと極端に血糖値が上がるため、インスリンの分泌量が増え、動脈硬化が進む恐れがあると、これもバッサリ。  では『油を断てばアトピーはここまで治る』(三笠書房)を出した下関市立市民病院小児科顧問の永田良隆医師についてはどうか。永田医師によると「肉、卵、牛乳、植物油といった高脂肪、高タンパクの食物を避け、白米、麦ごはん、魚介類、大豆製品、緑黄色野菜、根菜類、海草類、芋類などをとり、短期的にステロイド剤を併用すれば、アトピーを治せる」という。  これに対して「中山皮膚科クリニック院長」中山秀夫氏は、アトピー皮膚炎の重症患者を調べたところ、87%がダニに反応する抗体ができていて、正確なダニ対策で88%の人が治った。だから、食事療法は根本的な解決策ではないと反論している。  へー、ダニ対策をすればアトピーは治るのか? だからフトン掃除機のようなものが売れているのかと、なんとなく納得。  寄生虫の研究で有名な藤田紘一郎東京医科歯科大学名誉教授が著した『50歳からは「炭水化物」をやめなさい。』(大和書房)はどうか。  藤田名誉教授によると、炭水化物を摂らなければボケもしないというのだが、東京都健康長寿医療センター研究所の新開省二研究部長は、5年、10年にわたって影響を調べていないので、一般的に効果があるかどうかの根拠に欠けていると反論。炭水化物を摂らないのは栄養バランスがよくないので奨められないとしている。  この中で比較的高評価と思えるのが『病気にならない! たまねぎ氷健康法』(アスコム)だ。これは料理研究家・管理栄養士の村上祥子氏が著したものだが、たまねぎは血流をよくするので、一日50グラムを食べれば効果的だとし、たまねぎをピューレ状にして製氷皿で凍らせて食せば、血糖値は下がるし足のむくみなども解消されるという。  反論もあるが、それは一日に食べる量が少なすぎるというものだから、もっと食べればいいのだろう。強壮効果もあるというからやってみたいが、胸焼けがしそうだ。  ザッと見てくると、バランスのいい食事を摂り、身のまわりを清潔にしておくことが、健康でいるために必要なことだということはわかる。  私のように毎晩暴飲ばかりしているのは、緩慢な自殺だということもわかってはいるが、それでもやめられないのが人生ではある。  TBSの『半沢直樹』が依然絶好調である。「やられたら倍返し」という決めぜりふが小気味いいが、裏返せば、庶民の銀行に対する恨み辛みが根強くあるからに違いない。  しかし東京編になってから、「ご都合主義」が目立つ。貸出先の同族経営ホテルの窮地を救うために獅子奮迅の働きをするのはいいのだが、絶体絶命のピンチから脱出する設定が「そんなのあり?」と、思う場面が多すぎる。  たとえば金融庁の検査で、知られてはならない書類を自行の機械室に隠していたが、知られてしまい絶体絶命になる。だが、金融庁・黒崎が開けた箱にはイベントで使う衣装が入っているだけ。呆然とする黒崎。  半沢がこのことを見越して、積んである箱はおとりで、本物は部屋の隅にあったという仕掛けだが、誰も気づかないはずのところだと半沢が豪語していたのだから、ここまでやるだろうかと納得できなかった。  それ以外でも、半沢の親友が出向先で暴いた常務の迂回資金の証拠書類を、その常務の甘言で、表沙汰にしないことに同意してしまうシーンにも納得がいかない(もしかすると、次回では翻すのかもしれないが)。  原作者の池井戸潤氏は、週刊ダイヤモンドのインタビューでこう答えている。 「あれはマンガですよ。サラリーマンチャンバラ劇。そもそもリアルな銀行員には興味がありません。僕が描いているのは銀行を舞台にしたエンターテインメントです。リアリティを追求してるといっても、それは金融システムや銀行員の生態にリアリティを求めているわけではなく、人間ドラマとしてのリアリティーでしかない。小説には完全なファンタジーからノンフィクションに近いリアルなものまでありますが、半沢シリーズは真ん中よりもファンタジー寄りかもしれない」  確かにテレビドラマにリアリティを求めるのはちょっと違うのかもしれないが、それだけ見ている側に半沢のいる銀行という組織への反発が強いということであろう。  銀行に半沢なんか一人もいないと新潮が、銀行の血も情けもない非情ぶりを特集している。これが今週の第3位。  中でも、大阪の「第一メリヤス」という中小企業への仕打ちは、ドラマにしたくなるほどひどい。 「いつまで不況業種の最たる仕事をやっているのか。りそな銀行は今後一切、1円たりとも融資しない」  りそなの支店長は、声を荒げたという。  大阪枚方市にある「第一メリヤス」は年商1億7,000万円の老舗アパレル会社。同社に大和銀行(現・りそな銀行)の地元支店長からマンション建設の話が持ち込まれたのは99年のことだったという。  同社には枚方市のJR津田駅前に3,700坪の所有地があった。うち約500坪を使って6階建ての賃貸マンションを建設し、運営しろというのだ。建設には5億から6億円が必要なので、社長は断り続けたが、支店長がしつこく勧誘し、融資の大半を住宅金融公庫から35年ローンでつけるというので、呑んでしまったと、当時の社長の実弟・小久保貴光氏が話す。  それから2年半は何事もなく過ぎたが、その間に大和がりそな銀行になり、03年5月には一時国有化された。そして新支店長が来てこう言い放ったという。 「繊維に未来はない。これを機に本業を廃業しろ。軟着陸のための資金は協力する。たかがメリヤス屋の分際でマンションを建てること自体が分不相応なんだ」  当時の社長は、この言葉に大変なショックを受けたそうである。小久保氏はこう語る。 「“なぜですか。今まで、りそなさんに迷惑をかけたことは一度もない”と狼狽する兄に対し、支店長はさらに追い討ちをかけました。“今後、取引は停止。うちは貴社の債権を整理会社に移管する”と。兄が必死で“そんな無茶な”とすがると、彼は“貴社は『破綻懸念先』だから、こうせざるを得ない”と言った。  ここで初めて、うちが破綻懸念先に分類されてることを知った。支店長は廃業資金を貸す気などなく、廃業させた上で、マンションを売却するしかないように仕向け、融資資金の期限前返済を迫ったのです。卑劣で狡猾な貸し剥がしです」  結局、マンションを売却したが2,000万円を超える残債が残った。兄はその後、胃がんが見つかり、翌年に脳内出血で倒れ、「あれは銀行のあるべき姿ではない」と怨みながら60歳で亡くなったという。  岡山県にある「林原」が一昨年2月に会社更生法を申請して倒産したケースも取り上げられている。  「林原」は「夢の糖質」といわれたトレハロースの量産に成功し、抗がん剤のインターフェロンなどの生産も行い、年間600億円を売上げていたから、同社の破綻は大きな衝撃であった。  経済誌記者は、銀行のやり方に疑問を呈している。 「林原では、資産売却や会社そのものが700億もの金額で売れたこともあり、弁済率が93%という過去に例を見ない驚異的なものになった。同時期に潰れた武富士などわずか3.3%ですよ。そういう会社を大騒ぎして血祭りに上げ、潰す必要が本当にあったのか、疑問でなりません」  半沢直樹にこんな言葉が出てくる。「銀行は、晴れた日には傘を差し出し、雨の日には傘を取り上げる」。こんな銀行ならいらないと思うのは、私だけではないはずだ。だから『半沢直樹』が多くの人に見られるのだ。  お次の第2位もダイヤモンドの銀行の話。  ダイヤモンドは、頼れる銀行はどこなのかを金融業を除く上場企業3,359社を対象にアンケート調査を行い、362社から回答を得たという。 「付き合いたい銀行」としてトップに立ったのは、103社から支持を得た三菱東京UFJ銀行。 「『国内最大規模の銀行で、安定した融資力や、多岐にわたるニーズへの対応力がある』(不動産)、『これから事業をグローバルに展開、強化していく上で、海外全般にネットワークがある』(製造業)と、国内トップバンクとしての安定感、そして、充実した海外網が評価された格好だ。票数でも他の銀行を圧倒した。みずほ銀行が66社で続いた。『昔に比べて対応が軟化した。目先の小さな利益は追わず、ある程度のリスクを取り、大胆に行動するようになった』(製造業)など、最近の変化を前向きに評価する声があった。  一方、『付き合いたくない銀行』のワースト1位に選ばれたのは、三井住友銀行だった。『組織的な営業力は特筆すべきものがあるが、時に顧客のニーズからかけ離れた、銀行都合の営業活動をしてくる』(製造業)、『全般的に住友カラーが前面に出て、よきにつけあしきにつけ、銀行というよりは“商売”の感覚を強く感じる』(建設)などの意見が出た」(ダイヤモンド)  その他にも三井住友には「行員の態度が横柄」(小売業)、「経営が悪化した際の金融支援に消極的になった」(製造業)などの声があるそうである。  出世や給与面の考察もあるが、興味深いのは「金融女子が語る」というコラム。 「C子さん(メガ総合職)の証言 お金に細かい人が多いですね。1000円とか、そのくらいごちそうになっただけでも、『あのときおごってやった。お前には目をかけてやってる』って言われ続けたりするんです。  D子さんの証言(メガ総合職) 男尊女卑の傾向はあるよ。だって銀行ってそういうとこ。  B子さんの証言(メガ一般職) 不倫? 普通にあるよ。支店だと2年くらいで転勤になるじゃん? だからかえって後腐れなく遊べるって考える人もいるみたいで。堅いっていわれる銀行も、普通の企業と変わらないんだなって洗礼を受けたよ」  現場の銀行員たちはどういう思いで半沢を見ているのだろうか。半沢のようなサラリーマンはどこの企業にだっていない。だからファンタジーなのだ。  今週は東京五輪についての特集ばかりで、私のように関心のない人間には読むところがなくて困るのだが、そうは言っても挙げざるを得まい。  文春は「新聞・テレビが報じない東京五輪10大ドラマ」というタイトル。読めないことはないが、私には新潮のほうが読み応えがあったので、こちらを今週の第1位に推す。  9月7日(日本時間8日)、2020年五輪開催国に東京が決まってしまった。マドリード、イスタンブールとの争いだったが、第1回目の投票でマドリードが落ち、イスタンブールと東京の決選投票の結果、東京が60票を獲得して36票のイスタンブールに圧勝したのである。  新潮で元JOCの国際業務部参事の春日良一氏が、IOC(国際オリンピック委員会)総会での最終決戦の日本票をこのように分析している。 「60票の内訳を推測すると、ポイントとなるのは最終決戦で中国が東京を後押ししたということ。現在、日中関係は良くないですけれど、ピンポン外交などスポーツ界の交流は長いのです。となれば、中国が経済援助で影響力を持つアフリカも連動し、最大12票が獲得できた。さらにヨーロッパ44票のうち、半数以上は東京支持に回って、アラブ票を握るクウェートのアマハド王子も味方についたと見られる。この3つが勝因です」  今回の3都市にはそれぞれ重大なマイナス点があった。マドリードは経済問題、イスタンブールは政情不安、東京には福島第一原発事故による放射能汚染水漏れ。中でもIOC総会の直前に発覚した汚染水漏れは、世界中のメディアが大きく報じ、最終プレゼンテーションでも委員から質問が出たほどで、直前予想ではマドリード優勢かと思われていただけに、東京決定に会場内はどよめいた。  一部に政治利用ではないかという批判もあった高円宮妃久子さんの“奇跡のスピーチ”(文春)や、流ちょうなフランス語で聴衆を沸かせた滝川クリステル、練習の成果が出た安倍首相のパフォーマンス英語などが評価されたが、猪瀬都知事のスピーチは“絶望的英語”(新潮)と酷評された。  他に楽しいことがないのか、テレビのワイドショーは連日祝賀ムードだが、諸手を挙げてバンザイ三唱できるのだろうか。  難問の第1は、安倍首相がプレゼンテーションで「国が責任を持ってやるから大丈夫」と宣言した汚染水漏れだ。  先週のニューズウィーク日本版は、国がこれから作ると言っている、地盤を凍らせて地下水や汚染物質の侵入、または侵出を遮断する「凍土壁造成計画」に大きな難題があると報じていた。  凍土壁造成技術に詳しいアークティック・ファウンデーションズ社のエド・ヤーマク社長が、こう言っている。 「ヤーマクによると、放射性物質を封じ込めるために行われたオークリッジの工事で最も苦労したのは、作業員の安全確保と汚染拡大の防止だった。汚染された土壌に雨水が浸透するのを防ぐため、現場にはアスファルトが敷設されたが、作業員はそこから一歩も出てはならなかった。(中略)周辺の木々は放射能に汚染された水を吸っていたから、落ち葉も汚染されている。ヤーマクは毎朝リーフブロワー(落ち葉を吹き飛ばす機械)を持っていき、現場や機械から落ち葉を取り除かねばならなかった。凍結管を打ち込む穴を掘るときは、掘り出した土をそのまま密封容器に入れ、密閉された区域に運び込まなければならない。ドリルの排気もフィルターでろ過する必要があった。『技術的には福島(での凍土壁造成)はそんなに大変じゃない』とヤーマクは言う。『大変なのはそれを安全にやり遂げることだ』」  東京電力の相沢善吾副社長が9月11日の記者会見で「事故を起こした福島第一原発について『まだ野戦病院のような状態が続いている』と述べた」とasahi.comが報じている。  安倍晋三首相が『状況はコントロールされており、東京にダメージは与えない』と、IOC総会で演説したことについて相沢副社長は、「『安倍総理がどういうご趣旨で発言されたかを国に確認したところ、外洋に影響がないのでそう話したと。さらにコントロールしていきたい』と述べた。首相と現場との認識の違いが、垣間見える」とも報じている。  汚染水問題は、一朝一夕に解決するはずはないのだ。  五輪招致が決まったことで、ほとんどのメディアが「これで消費税増税は決まり」だと書いているが、景気回復はうまくいくのだろうか。  7年は長い。その間に天災が襲わないとも限らない。東海大地震がいつ起きても不思議ではないといわれ、富士山の噴火も懸念されている。決まったはいいが、無事に迎えられるかどうかわからないと、主催者なら心配になるのではと思うのだが、猪瀬都知事は脳天気なのか、お台場をカジノにして稼ごうとしていると新潮が書いている。  カジノに詳しい、大阪商業大学アミューズメント産業研究所の藤本光太郎研究員がこう話す。 「お台場カジノの経済効果は、3兆円といわれる東京五輪の比ではありません。20兆円産業のパチンコを粗利に換算すると約3兆円。カジノは売上げ(客の負け分)イコール粗利となり、お台場の試算は年間1兆円ですが、建設や雇用など波及効果を含めれば、さらに膨大な額が見込めます」  ちなみに、世界第一位のマカオは年3兆8,000億円の売り上げ(粗利)だという。  これには法改正が不可欠。だが、早ければ2年ほどでできるというが、五輪便乗の誹りは免れまい。  新潮では「それでも『オリンピックは不要』という勇気ある論客」という1章を設け、評論家の大宅昌子氏がこう言っている。 「どうせやるなら、せめて景観を美しくするようなオリンピックであってほしいと願います。でも無理でしょうね……。前回の五輪は17、18歳の若いお嬢さんが綺麗に着飾った状態だった。でも、今の日本は80のおばあちゃん。厚化粧したって、ちっとも色っぽくないでしょうから」  私がその時まだ生きていたら、五輪開催中は海外へ逃れて、自然の豊かなホテルでテレビ観戦しようと決めている。  蛇足。ダイヤモンドはドコモがiPhoneを取り扱うことを決めたが、それはドコモの「戦略矛盾」で、これがドコモの首を締めかねないと指摘している。 「今ドコモは、インターネット通販の『dマーケット』や動画配信サービス『dビデオ』といったサービス提供に力を入れており、購入時からすぐに使えるような端末仕様やセット契約を結んでいる。2015年度までに、こうした新規領域で1兆円の売上高を目指し、企業買収を続けている。これまでiPhoneを導入しなかったのは通信回線の提供だけをする『土管化』を避ける狙いもあった。(中略)当然、ドコモはIDを付与してアプリ等でサービスを使えるように進めているはずだが、わざわざドコモのサービスが選ばれるかといえば疑問符がつく。スマホ初心者向けとなるiPhoneの投入は、ドコモに戦略見直しを迫る“劇薬”となるかもしれない」  顧客流出が止まらないドコモの苦肉の策が、吉と出るか凶と出るのか。予断は許さないようである。 (文=元木昌彦)

今にも旅に出そうなラーメン屋

R0019952.jpg  9月になったと思ったら急に涼しくなって、今年は食欲の秋の訪れも早いかもしれないっすねぇ。  さて、今回お届けするのはいつもとは少し違った趣向の店です。  訪れたのは大阪府羽曳野市。駒ケ谷駅から徒歩15分ほどのところにあるラーメン屋だ。その店の名物ラーメンがこれ。全粒粉入りでエッジの利いた細麺に、鴨肉で出汁を取った少し酸味のあるあっさりスープがよく合う。 それに、花オクラや白ナス他の野菜は、店前の畑で自家栽培していて、見た目、日本そば……。えっ、そんなのオモンないって? そう、この店が“珍”なのはメニューじゃなくて店自体なんです!!  見て見て見て!! まず、目を引くのはシルバーに輝くマニア垂涎のアメリカ製ビンテージキャンピングカー「AIR STREAM」。アルミの地肌むき出しでタマゴ型のシルエットがかわいいトレーラーが厨房になっている。
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ご主人曰く「売値より輸送費用が高かった」というキャンピングトレーラー
 さらに、「なんじゃこりゃー!?」と驚くのが、白くて小さなUFOが着陸しているようなテント。これは、モンゴルの遊牧民が使う「ゲル」と呼ばれる移動式住居。これが客席になっている。  当日は、強烈な日差しが照りつける猛暑日で、当然、ゲルの中は熱気ムンムン。外の方が涼しいかなと思ったら、なんと、ゲル内はエアコンが効いていて、モンゴルの草原気分なのだ。ビールとラーメンを食した後も、なかなか外に出る勇気が出なかった。
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内部や非常に広く、テーブル席が7席ほどある
 そして、キャンピングカーとゲルの間には屋外席も。たき火がくすぶっているのは天然の虫除けだそうで、その香りのおかげで、アウトドアな雰囲気たっぷりの一杯となった。  芸人の兵藤大樹似の名物店主も非常にユニーク。「アメリカ製の移動式住居とモンゴル製の移動式住居で、地に足の着いてないラーメン屋ですわ(笑)」。  ひょっとしたら来年あたりはキャラバンに出ていそうだから、行くならお早めに(冗)。  うもうございました。
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このアウトドアーなロケーションなのに“全席禁煙”ってなんでやねん(笑)
羽曳野市『ほんてんらーめん』河内鴨ラーメン 見た目 ☆☆★ 味   ☆☆☆ 店   ☆☆☆!!