「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。 なぜ、剛力彩芽はネット上でこんなにも批判を浴び続けているのだろうか? 確かに『ビブリア古書堂の事件手帖』(フジテレビ系)での篠川栞子役のように、原作のイメージとかけ離れた役に抜擢されるなど、事務所からの“ゴリ押し”感が強いのは否めない。CM、ドラマ、映画なども、人気や認知度に比べ、重用されすぎなきらいもある。そんな中でも、ひたすら元気で前向きな言動を繰り返す彼女の姿が、逆に鼻についてしまうかもしれない。また、明石家さんまをはじめとする芸人たちが過剰に持ち上げるのも、アンチの癪に障る要因のひとつかもしれない。 それでも、2013年秋クールに放送された『クロコーチ』(TBS系)では、作家でドラマフリークの柚木麻子が「これまでたった一人で最前線に送られ攻撃の矢面に立たされてきた剛力彩芽が、今回初めて楽に呼吸をしているように見える」(「週刊朝日」11月1日号/朝日新聞出版)と評したように、男臭い武骨な物語の中で貴重なアクセントとして活躍。間違いなく、剛力彩芽のベストアクトのひとつと言っても過言ではなかった。 そして、今年1月から始まった『私の嫌いな探偵』(テレビ朝日系)では、剛力史上最高の剛力を更新している。お金にならない殺人事件の調査は拒否し、浮気調査やセレブの迷い犬猫探しを専門にする探偵・鵜飼(玉木宏)の元に届けられた一枚のチラシ。 「事務所、月一万円で貸します」 その言葉につられて引っ越したビルの大家は、ミステリーが大好きな女子大生・二宮朱美(剛力)だった、という探偵ドラマ。朱美は鵜飼の元に舞い込む依頼に首を突っ込み、面倒で金にならない事件に巻き込まれそうになるのを回避しようとする鵜飼を「家賃を上げる」と脅し、半ば強引に殺人事件などに関わらせていく。そして朱美は、とんちんかんな推理を展開していくのだ。 しかし、このドラマの真骨頂は、物語や謎解きではない。脚本が『33分探偵』(フジテレビ系)、『コドモ警察』(TBS系)、『勇者ヨシヒコと魔王の城』(テレビ東京系)などのパロディドラマを得意とする福田雄一が担当しているだけあって、小ネタの連続である。『古畑任三郎』『ガリレオ』『謎解きはディナーのあとで』『金田一少年の事件簿』『犬神家の一族』、そして『土曜ワイド劇場』……。古今東西あらゆる探偵モノ、ミステリーのパロディを繰り広げる。 「これ、『古畑』で唐沢寿明が使ってたトリック!」 「じっちゃんの名にかけて」 「大家さんのおじいちゃん(の職業)は?」 「地主」 「謎解きしますか? ディナーの後ですか?」 「いや、ディナーの後では遅い」 果ては「せぇーか~い」と、『クロコーチ』の決めゼリフを剛力自身に言わせる。さらに剛力には『がきデカ』の「死刑」やら、ゆーとぴあの懐かしいギャグなどもやらせ、剛力が出演している『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ系)をも「アンビリーバボーとかでやってそうじゃない?」なんてセリフでイジって遊んでいる。また、「ここでCM行っちゃう?」「序盤だからたぶん(推理は)間違ってるけど」などと、メタドラマ的なセリフも多い。 小ネタを使いすぎると、よっぽどうまくやらないとスベってしまうことが多い。しかし、このドラマでは玉木と剛力、2人の間が絶妙で思わず笑ってしまう。そして極めつきは、“剛力ダンス”だ。AKB48の峯岸みなみなどにイジられた、あの剛力ダンスを自らパロディして楽しげに踊るのだ。 メタでパロディな要素が強ければ強いほど、逆に剛力のベタなかわいらしさが強調される。元気で明るく、無駄にポジティブ、ちょっとおバカでウザい朱美は、批判を浴び続ける剛力のパブリックイメージ、つまり虚像としての“剛力彩芽”そのものだ。『私の嫌いな探偵』は探偵ドラマのパロディであるのと同時に、“剛力彩芽”をパロディにしたドラマでもある。そのパロディを軽やかに楽しげに演じている。だから、これまで演じてきたどの役よりも、彼女の魅力が浮き彫りになる。 剛力彩芽のハマリ役は、“剛力彩芽”だったのだ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) ◆「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから私の嫌いな探偵|テレビ朝日
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「もしも父親がAV男優だったら……」子どもへのカミングアウト、どうする?
今週の注目記事 第1位 「4月『沖縄安保闘争』で血の惨事が起きる!」(「週刊ポスト」2月28日号) 第2位 「お父さんがAV男優でごめんな」(「週刊ポスト」2月28日号) 第3位 「恋するカトパン ダルビッシュとの極秘デート撮った!」(「週刊文春」2月20日号) 第4位 「首都圏極寒サバイバル!『ホームレス』はどうやって生き残った?」(「週刊新潮」2月20日号) 第5位 「袋叩きの『佐村河内守』はそんなに悪いか!」(「週刊新潮」2月20日号) 第6位 「ジョージ・ソロスが『日本売り』これから何が起きるのか」(「週刊現代」3月1日号) 私は、週刊誌は意見がブレてもいいと思う。空気感が変わったことをいち早く知らせる役割が週刊誌にはあり、そうしたことへ敏感にアンテナを張っていなければ週刊誌の存在理由がなくなってしまうからだ。 今週の週刊現代のトップタイトルを見て、この間は株が上がると大騒ぎしていたのに、今度はそれに冷や水をぶっかける記事とは“節操”がないが、それも週刊誌だと読んでみた。だが、内容はどっちつかずで、欲求不満のたまる記事であった。そのために第6位。 現代によれば、スイスのダボスで開かれた世界経済フォーラムで、世界一の投資家・ソロスと安倍晋三首相が会談したのは現地時間の1月22日の午後であるという。マーケットにソロスの「日本売り」のウワサが駆け巡ったのは、会談後まもなくのことだった。 翌23日、東京株式市場は朝方こそ買いが入り日経平均株価は上げ基調で始まったが、午後に入ると海外勢とみられる売りが加速し、3日ぶりの反落となった。 さらに24日に入ると、市場が開くや怒涛の売りが殺到。東京株式市場では、ほぼ全面安の展開となり、フタを開ければ東証一部の9割以上の銘柄が値下がりして、日経平均はほぼ1カ月ぶりの安値に落ちたのだ。 その背景には、日本株買い・円売りをしてきたヘッジファンドを中心とする海外勢力が、安倍・ソロス会談を機にまったく逆の取引を加速させていることがあるという。 現代は、今年1月2日、チェコ共和国のプラハに本拠地を置くNPO「プロジェクト・シンジケート」のウェブサイトにソロスの寄稿文が掲載されたと報じている。そこにはこうある。 「(黒田東彦総裁率いる日本銀行が昨年から始めた)大規模な量的緩和、リスクのある実験。成長が加速すれば金利が上昇し、債務支払いのコストが維持できないものになる。しかし、安倍首相は日本を緩やかな死に処すより、そのリスクを取ることを選んだ。人々の熱狂的な支持から判断すれば、普通の日本人も同じように考えているのだろう」 「この文面を読めば、ソロスは積極的に日本株を支持していないと読めます」とマーケット・アナリストの豊島逸夫氏が解説している。 いよいよソロスが日本株を手放して、株安へと雪崩を打つのかと思うと、どうもそうではないらしい。 日銀総裁の黒田氏に「秘策」があるというのである。金融対策として早ければ4月にも、日本株を毎年5兆円買い入れると宣言する可能性があるそうだ。 そうして現代は「市場と国家の闘いが、いま幕を開けたのだ」というのだが、どっちに軍配が上がるのか、現代はどう見ているのか、今回の記事の中できちんと結論を出してほしいと思うのは、私だけではないはずだ。 文春がスクープした佐村河内守氏のゴーストライター問題は、まだまだ収まる気配を見せない。 佐村河内氏が自筆の謝罪文を発表したが、その中で聴覚障害2級の障害者手帳を取得したのは事実だが、3年ほど前から「耳元で、はっきり、ゆっくりしゃべってもらうと、こもってゆがむ感じはありますが言葉が聞き取れる時もある」と書いたことで、やはり全聾というのも「ウソ」だったのではないかと疑惑も拡がっている。 それがために、佐村河内氏の依頼した弁護士が辞めてしまうという事態にもなっている。 そこで、文春ではなく新潮お得意の「人の行く裏に道あり」路線の記事を紹介しよう。これが5位。 新潮は「佐村河内氏の仮面を剥いだ週刊文春の記事が、雑誌ジャーナリズムの王道を行く見事なスクープだったこと間違いない」と持ち上げながら、こう書いている。 「今回の騒動も、政治家や芸能人の本をゴーストライターが執筆することと、『構図』としては何ら変わるところがない」 昔から芸術の世界では「代作」が行われてきたのだと、作曲家の青島広志氏がこう語る。 「例えば、ドイツの作曲家メンデルスゾーンの曲の一部は、ファニーという名の彼の姉が書いたものだと言われています。マーラーという有名な作曲家も、奥さんのアルマに多くの曲を書かせていたと言われている。で、奥さんが自分の名も楽譜に載せて欲しいとお願いしたら、“誰が代表するかが重要なのであって、誰が書いたのかは重要ではない”と言ったという逸話も残っています」 また、美術評論家の藤田一人氏は、画の世界でもこうだと話している。 「近世は画家が描きたいものを決めるのではなく、金持ちのパトロンからの注文にいかに応えるかが肝でした。この時代は主張や構想や制作過程が評価対象になるわけではないので、工房制作が多かったのです。“自分で作らず弟子に作らせている”との批判が出始めるのは、画家の感性を重視する近代以降です。近代に入ると、モネ、ルノワール、ピカソなどが登場し、自らの感情や思想を表現するのが芸術、と言われるようになった。そのため、制作過程に他人が介在していることが分かると、観る人は“オリジナルではない”と嫌気がするのです」 佐村河内氏の場合、音符すら書けなかったというのだから、メンデルスゾーンやマーラーと比較するのはどうかと思うが、藤田氏のこういう見方は的を射ているのではないか。 「彼の場合、全聾という苦難などの“物語”を含めて人は魅了されていったわけで、共同制作では受け入れられないという頭が最初からあったはず。で、自分の中で全てを完結させるために、頭を壁に打ちつけ、深夜の公園で長時間苦悩する、といった過剰演出に走ったのでしょう」 新潮は結びで「自分がその曲を良いと思えば、作者が誰であろうと関係ないのだ」と書いている。その通りではあるが、私には別の違和感がある。 この報道が出てから、各メディアは私たちも騙されていたと大騒ぎになった。もちろん、“全聾の作曲家”だと偽っていた佐村河内氏に非はあるが、それを増幅して感動物語に仕立て上げ、視聴率を稼ぎ、本やCDを売りまくった側にほとんど反省もないのはおかしいではないか。 それとも、我々はあいつに騙された被害者だとでも言うつもりなのか。中でも、メディアはペテンの片棒を担いだ立派な加害者である。 文春は、佐村河内氏の虚像を拡大した『魂の旋律~音を失った作曲家』(NHKスペシャル)を制作したNHK側にも取材を申し込んでいると書いているが、調査中だとして答えないという。 メディアは何度も過ちを犯すものだ。だから自分たちが間違ったとわかったときは、視聴者や読者、CDを買った人たちに謝るのがスジではないか。佐村河内氏に損害賠償を求める声が出版社やレコード会社にあるというが、それこそ自分たちの見る目のなさを公表する「恥の上塗り」である。やめたほうがいい。 先々週(2月8日)に続き東京は先週も金曜日から雪が降り、記録的な大雪になった。私は長いこと東京に住んでいるがこんなことは記憶にない。 これは先々週の雪の日の話だが、新潮でホームレスたちが大雪の夜を無事に過ごせたのだろうかという記事をやっている。こういう目線が新潮の持ち味である。 都内には1,000人以上のホームレスがいるというが、新宿の60代のホームレスはこう話している。 「普段は、西口の地下広場で寝泊まりしているけど、あそこは午後11時から午前4時までしか、いちゃいけないことになっている。通勤客に迷惑が掛かるからね。実は、西口近くにある都庁の第二庁舎1階は広いスペースがあって、雨の日や雪の日は我々に開放されている。あそこなら屋根もあるし、風は入って来るが、雪はしのげる」 ここは基本的に歩道扱いで、広さは4,000平方メートルほどあるという。都庁の総務局庁内管理課の担当者は、普段は困るが、雪や雨が降ったときは目をつむっているという。 石原慎太郎都政がホームレスに冷たかったので心配したが、こういうお目こぼしはあっていい。 しかし、こうした緊急避難場所を知っているのはベテランホームレスだけで、ネットカフェにいたがカネが尽きて、西口広場に入り込んだが下に敷く段ボールもなく、壁にもたれたまま夜を明かした者もいる。 山谷公園脇の橋のたもとで、風に吹かれて寒くて仕方なく、ラジオを聞きながら、本当は付けてはいけないガスコンロに時々火を付けながら、一睡もできなかったホームレスもいた。 意外にもスカイツリーのお膝元、鐘ヶ淵駅から10分ほどの所にある隅田川の遊歩道には“裕福”なホームレスが多く、ブルーシートで覆われ木材で作られた2~3畳ほどもある“豪邸”が10戸ほどあるという。 空き缶を拾って売ったりしたカネで自家発電機を持っていて、ストーブもテレビもあるというのだ。 私も家を追い出されたら、まずは隅田川へ行ってみようか。 今週の3位は週刊文春がスクープした、フジテレビのエース女子アナ“カトパン”こと加藤綾子アナ(28)とダルビッシュ有(27)の「極秘デート」だ。 スポニチが2月11日の新聞で報じていたが、これは、文春がダル側に「写真を掲載する」と伝えたため、慌てたダル側が近しい記者に漏らして“衝撃”を弱めようとしたのだと、文春は書いているが、その通りであろう。 2人が行った店に居合わせた客が、ダルは日本酒を飲みながら2人で蟹料理を食べていたと、こう話している。 「2人が割烹に入ってきたのは、まだ客もまばらな午後7時頃。ダルはサングラスをかけていましたが、あの2メートル近い長身ですからすぐに分かりましたよ。加藤アナは白いセーターにベージュのスカートのコンサバ系。派手さはないが、モデルのようにスタイルがよく、お似合いのカップルでした。ダルは店の常連らしく、従業員に『いつもの場所に』と声をかけると、慣れた様子で彼女を奥の席にエスコートしていました」 ネット上では、この蟹料理で有名なミシュラン一つ星の店は「ととや魚新」ではないかと書かれている。私も何度か行ったことのある店だが、おいしい魚料理を食べさせるところである。 2人の事情を知る関係者はこう語る。 「加藤はダルを『人見知りするけど、かわいいいところがある』とベタ惚れでした。先輩の高島彩(34)には盛んに恋愛相談を持ちかけ、煮え切らない態度の彼に『もっとハッキリしてほしい』と苛立ちを隠せずにいました」 ダルといえば女性関係も派手で、元プロゴルファーの古閑美保、AV女優の明日花キララ、横山美雪、声優の平野綾、モデルのMALIAなどと浮き名を流してきた。 中でも古閑とは結婚するのではないかと報じられたが、文春によると、最近終わったという。 先の店で、カトパンが「空けておいて」としきりに言っていた1月31日、文春は再び加藤を追いかけたが、振り切られてしまったようだ。 モノクログラビアに写っている2人の写真を眺めると、なぜフライデーが撮れなかったのだろうと、古巣の編集部の“不振”が思われてならない。それとも古閑“本命”説にこだわりすぎて、こちらが疎かになってしまったのだろうか。 今週の第2位は、週刊ポストの「お父さんがAV男優でごめんな」。自分がAV男優、妻がAV女優だったという夫婦は多いようだが、子どもが生まれ年頃になったとき、子どもにそのことをどう話すのかはなかなか難しいことであろう。 こうした発想から記事を作るポスト編集部に、敬意を表したい。 AV監督で奥さんも美熟女AV女優の元祖で、今は官能小説を書いているという溜池ゴロー監督は、10歳になる息子からこういう質問を受けた。 「父さんの仕事はなに?」 さらに息子は続けた。 「それから、AVってなに?」 とうとうこの日が来たかと、溜池監督は感慨無量だったそうだ。 息子の素朴で無邪気な問いかけに、溜池監督は表情をあらためてこう答えた。 「お父さんの仕事はAV監督だ。ただし、AVってのは、まだお前は観ちゃいけない。18歳になるまで待たなきゃいけないんだ」 「エッチなやつ?」 溜池監督は「そうだ」とうなずく。 溜池監督は息子にこう誓った。 「お前が14歳になったら、父さんの仕事のことだけじゃなく、お母さんのこともすべて話す。だから、お前もそれまでは、AVのことを調べたりするな。いいか、男同士の約束だぞ」 佐川銀次さん(48歳)は、巨根AV男優として知られている。彼は、しみじみとこう話す。 「AV男優というのは、社会の底辺の仕事だと思います。私は、虚栄や驕りを全て吐き出すつもりでこの世界に飛び込んだんですが、やはり女房や子どもには、正面きって告白できないでいます。まだまだ、修行が足りませんね」 その気持ちわかるなぁ。ベテランAVライターは、世間のAVに対する蔑視や偏見がまだまだ横たわっていると語っている。 「あるベテラン男優は、娘さんが結婚する際に、『親子の縁を切ってくれ』と言われたそうです」 別の男優の高校生の娘も、父の職業を知ってグレ始め、ここ数年は音信不通だそうだ。 「男優や女優のお子さんが学校でいじめられるパターンは結構多い。中には、子どもが自殺未遂したケースまであります」(AVライター) 田淵正浩さん(46歳)も、キャリア25年のベテランAV男優。そのうち、娘から自分の仕事について聞かれる日が来るだろうと思っているという。 「その時、娘から不潔とか、許せないとなじられたら、僕は素直に『ごめんね』と謝ります。弁解なんかしないし、仕事の内容も説明しない。ひたすら謝り続けるつもりでいます」 坊主頭にギョロリとした目が印象的なピエール剣さん(46歳)は、こう声を大にした。 「一番大事なのは、僕たち夫婦が、子どもたちを無条件に、とことん愛してあげることです。もし、子どもたちがいじめられたら、僕とカミさんで、最後まで子どもたちを守り抜きます」 その心意気や良し。AVだって立派な仕事、胸を張ればいいというのは無責任な第三者の言うことだ。子どもが父親の仕事のことでいじめられないか、つらい思いをしていないか、親としては幼い子どもの寝顔を見ながらあれこれ悩むのであろう。 田淵さんの、ひたすら謝り続けるという気持ち、わかるな。 今週の第1位はポストの衝撃シミュレーション。沖縄で安保反対闘争が起きるというのである。 これは絵空事ではない。沖縄の日本政府や沖縄以外に住む日本人たちへの恨みは爆発寸前である。内地に住む日本人と同等の権利を持てるという謳い文句で「本土復帰」を果たしたはずなのに、米軍基地は固定化され、本土の“身代わり”にされたままの沖縄の人たちの中に、日本からの独立を真剣に考える者も多くいる。 安倍首相の進める積極的平和主義は、沖縄にさらなる犠牲を強いるものだから、こうした闘争が過激化する要素は十分にある。 沖縄情勢分析を担当する警備・公安関係者が、今そこにある危機を語る。 「昨年から左翼の活動家や基地反対の市民グループが続々と沖縄に入っている。その中には、かつての安保闘争で活動したメンバーも含まれている。名護市長選の前に住民票を同市に移転した基地反対派の新市民だけでもざっと2000人、住居を移していない活動家を加えるとその倍以上にのぼると見られている。基地反対は各セクトが大同団結できるテーマであり、連中は沖縄県民の7割が米軍基地の県内移設に反対していることから、地元の市民を巻き込んで数万人規模の大々的な反対運動を組織しようと動いている。しかも、それと対立する右翼勢力まで乗り込んできた。政府の埋め立て事業が本格化すれば、本土からの活動家や市民ら反対派と、右翼勢力との衝突も予想される」 私は、この見方には与しない。自民党からカネをもらって動くエセ右翼は別にして、真の右翼勢力なら、左翼勢力とはわからないが沖縄人民とは連帯して国と闘うはずである。 返還後、沖縄を“棄民化”してきたヤマトンチュ(大和人)は、沖縄の人たちに謝り、真の本土並みに戻すことを誓わなければ本当の“戦後”は終わらないのだ。 闘争が起こる時期は4月だという。下旬にはオバマ大統領の来日が予定されているからだ。 「そのさなかに米軍基地をめぐって官邸が恐れているような流血の惨事が発生すれば、安倍首相は首脳会談で『日米安保体制の強化』を演出するどころではなくなる。そのとき、事態を重く見た“安倍嫌い”のオバマ大統領が来日中止を判断する可能性は決して小さくない。それは安倍首相にとってまさに祖父が辿った同じ道ではないか」(ポスト) 沖縄にこれ以上米軍基地を押し付けておいていいのか? 安倍首相がこれからも日米安保体制を続けるというのなら、東京や大阪、名古屋に基地を移すべきであろう。 舛添要一都知事は、電力の大消費地である東京に原発を誘致し、東京の米軍基地をもっと拡げ、沖縄の負担を軽減すると宣言したらどうか。そうなったら東京にいたくないという人や企業は、東京から出て行けばいい。快適さだけを享受して嫌なものは遠ざける大都市など滅びてしまえ。東京都民の一人として、私は心底そう思って、怒っている。 (文=元木昌彦)「週刊ポスト」2月28日号 中吊広告より
佐村河内だけじゃない! 浜崎あゆみ、向井理、西川史子……お先真っ暗な芸能人
ソチ五輪で世界中が盛り上がる中、ここ日本の芸能界では“偽ベートーヴェン”騒動の話題で持ち切りだった2月上旬。謝罪文をマスコミ各社に送るも、中途半端な謝罪でさらに疑惑は深まり、代理人は辞任する事態に。この先待ち受けるのは賠償請求ラッシュと、お先真っ暗な佐村河内守氏ですが、芸能人のみなさんの行く先もなかなか真っ暗のようです。それでは早速、ランキングをチェックしていきましょう!
第1位
あゆの叶姉妹化、加トちゃん嫁の整形ダウンタイム、BoAの魔女化……変化しすぎる女性芸能人たち
綾菜ってなんなの?
第2位
総額3億円超!? “偽ベートーベン”佐村河内守を待つ賠償請求ラッシュ――
代理人も辞任しちゃって、どーすんだか。
第3位
『おしん』『R100』『ハダカの美奈子』……岡田准一『永遠の0』“V6”達成の裏で、大コケした話題作たちの行く末
DVD売れるといいね。
第4位
向井理主演『S -最後の警官-』視聴率12.9%急落で、キムタク『安堂ロイド』状態に!?
ぜんぶ立ちションのせいだ!
第5位
撮り直し!? フライデーされた伊東美咲がキレイすぎると話題に……
どんだけヤバい顔だったのでしょうか。
次点
デヴィ夫人の痛罵に“完全沈黙”の西川史子 銀座界隈でささやかれる不倫疑惑とは
そういうことですか。
次々点
「私は武田信玄の末裔」ギャルモデル・武田アンリ逮捕で、過去のダイナミックな“虚言”に脚光再び
わぁお!
野球漫画ルーキーズがドキュメンタリー映画に!? 球児を救うはずが借金地獄『ホームレス理事長』
落ちこぼれの高校球児たちが熱血教師のもと甲子園を目指す野球漫画『ROOKIES』はテレビドラマ化、さらに映画化され、大ヒットを記録した。だが、フィクション上の存在であるはずの二子玉学園高校野球部を地で行く野球チームが実在することはご存じだろうか。愛知県常滑市で活動するNPO法人ルーキーズは諸事情から高校をドロップアウトした球児たちに「再び野球と勉強の場を」与えることを目的に2010年に設立されたクラブチーム。全国から集まったルーキーズの選手たちは午前中は高卒資格の取得を目指して勉強し、午後は廃校のグランドに移動してみっちりと汗を流す。人気漫画にあやかって命名されたこのチームに密着取材したドキュメンタリー映画が2月15日(土)より劇場公開される。タイトルは『ホームレス理事長−退学球児再生計画−』。えっ、ホームレス? 落ちこぼれ球児たちが更生していく汗と涙と感動のドキュメンタリーじゃないの。こちらの先入観を思いっきり裏切る想定外のドラマがスクリーン上で繰り広げられる。製作したのは『平成ジレンマ』(11)『死刑弁護人』(12)など一筋縄で済まないドキュメンタリーを次々と放っている東海テレビだ。 おはようございます。朝、あいさつを交わしながらルーキーズのメンバーをカメラが映し始めると、いきなりカメラに向かってガンを飛ばし、つかみかかろうとする新入部員がいる。不用意に近づく相手に噛み付こうとする野獣さながらの眼光が光る。この子たちが野球を通してどう更生していくのか、ワクワクするオープニングだ。やがてカメラは昼休みにひとりぼっちでお弁当を食べている少年を捉える。愛知県の野球強豪校に入ったが、自分だけ練習メニューを外されて球拾いばかりさせられたので1年で退部し、そのまま中退した。親の勧めでルーキーズに入ったものの、ここでもハブられている状態らしい。いじめられっ子が不良ぞろいのチームにどう溶け込むのか、ますます期待が高まる。だが、この少年はいきなり一塁からホームスチールを狙うかのような大暴走を見せる。試合に遅刻した少年は警察に伴われて現われた。沖縄の県立高校を甲子園にまで導いた実績を持つ池村英樹監督に、少年が遅刻したわけを説明する。その理由とは「昨晩、母親とケンカして刃物を持ち出し、自分で自分の手首を切ろうとしました」。そこまで聞いた池村監督は少年の頬を往復ビンタ。ビンタビンタの9連発。2013年に東海エリアでローカル放送された本作は、体罰シーンがあることからフジテレビは全国放送を見送ったが、劇場版ではそのままノーカットで流れる。NPO法人ルーキーズを立ち上げた山田豪理事長。ルーキーズの運営費を調達するため、理事長みずから金策に走り回っている。
このドキュメンタリーは生半可ではないな。そう思い始めた矢先、カメラはNPO法人ルーキーズを設立した山田豪理事長をクローズアップしていく。グランド、寮、ユニフォーム、室内練習場、移動バスを備えたルーキーズの経営は赤字まみれだ。山田理事長は毎日金策のために走り回っている。チーム運営のためのミーティングに参加できないほど忙しい。夜、ようやく自宅のアパートに戻る理事長。晩ご飯はバナナだけという侘しい中年男のひとり暮らし。それにしても理事長は自宅に戻ってから灯りを点けようとしない。ん、もしかして? そう、ルーキーズの借金返済に追われ、自宅の電気・ガス・水道は停められてしまっているのだ。数日後、理事長はネットカフェで寝泊まりするようになる。家賃を滞納し、ついにネットカフェ難民に。ここまで観た人は誰もが思うだろう。子どもたちの世話を焼く前に、まず自分自身の生活をどうにかしろよッ! ドキュメンタリーを作る上であまりにも美味しい素材を見つけてしまったのは東海テレビのひじ(「土」に「、」=以下「土」)方宏史ディレクター。本作が初めてのドキュメンタリー番組だ。ところが、美味しすぎる素材を追い掛けるうちに、土方ディレクターたちもただの傍観者でいられなくなってしまう。車の中で待機していた土方ディレクターらは山田理事長に呼び出されて、ぞろぞろと車外へ。そうです、あなたの予感は当たりました。借金返済の期限が迫った理事長は「筋違いかもしれませんが、助けてください」と頭を下げる。土下座までして、取材クルーにお金を無心する。1日だけでいいので20万円ほど貸してほしいと。いや、それはちょっと。「何が足りないのですか?」と泣きながら訴える理事長に対し、土方ディレクターは「被写体に関わることで状況を変えることはできません」とドキュメンタリー取材者としての正論を繰り返すことしかできない。こんな状況を記録できるはずがないと音声マンがマイクを片付けて撤収しようとするのを、カメラマンは片手で引き止める。頭を地面に擦り付け、ボロボロと涙をこぼすこの中年男から、目を逸らすことは許されない。それがドキュメンタリー取材者としての最低限の礼儀なのだ。土方ディレクターによると、このシーンの撮影でカメラマンは泣きながらカメラを回し続けたそうだ。 山田理事長の暴走はますます続く。借金返済に行き詰まった理事長の手には闇金融の借入申込書が握られている。さすがに見かねた取材クルーは「危ないんじゃないですか」と口を挟むが、このときの理事長は驚くほど毅然とした表情で言い放つ。「何が危ないんですか? ルーキーズがなくなって、子どもたちを守れなくなるほうが危ないんです」。もはや誰も理事長を止めることができない。自宅を失いながらも、ルーキーズ存続のために頭を下げて寄付金を募り続ける山田理事長。グランドで子どもたちを厳しく指導する池村監督も前任地・岡山の高校では体罰指導が問題視され、高校球界を去るはめになった過去が明らかになる。理事長にとっても監督にとっても、ルーキーズが唯一の心の拠り所なのだ。このドキュメンタリーは子どもたちが再生を目指す夢物語である以上に、人生の奈落へと追い詰められた大人たちが子どもたちと一緒に何とか再浮上しようと死にものぐるいで足掻き続けるズタボロの物語であることに気づかされる。高野連によると2009年の高校野球部入部者は6万1201人、途中退部者は9218人に上る。ルーキーズは高校中退者たちの受け皿となるのか。
ネットカフェで暮らす山田理事長がパソコンを相手にオセロゲームに興じるシーンが印象的に挿入される。オセロゲームは4つある角を先に抑えることが勝利のセオリーであることは小学生でも知っているが、理事長はあえてこのセオリーの逆を行く。4つの角を奪われて圧倒的に不利な状況から逆転勝利することに喜びを見出す。ひと言でいえば、この理事長はおかしな人、ただの変人にすぎない。でも、そんな変人でなければ、落ちこぼれた球児たちが再生できる受け皿を作ろうなんて思わないし、行動に移さない。頭のいい人はもっと効率よく、お金儲けできるビジネスのほうへ行ってしまう。宮沢賢治の詩に登場するデクノボーそのものではないか。社会から脱落しかかった子どもたちを救おうとして、自分自身が社会の最底辺へと堕ちていく理事長。あまりにも支離滅裂で矛盾に満ちた男をカメラは追い続ける。 およそ4年間にわたってNPO法人ルーキーズを取材してきた土方ディレクターはこう語る。「ボクシングに例えるなら、山田理事長はすでに完全KOされているボクサー。不思議なことに、それでも理事長はリング上に立ち続けているんです。自分からは決して負けを認めようとしない。負けを認めないから、負けることがない。勝つことはないけど、絶対に負けない人。ルーキーズは赤字経営ですが、あの理事長がいる限り潰れることはないと思います」。 このドキュメンタリーはルーキーズの内情をあまりにも赤裸々に伝えており、ルーキーズのプロモーションには全然なりそうにない。だが、とてつもない人間賛歌のドラマに仕上がっている。こんなにデタラメで、無計画で、かっこ悪い人生を送っていても、ルーキーズの理事長は堂々と図太く全力で生きている。どんなに借金まみれになっても、高邁な志だけは掲げることをやめようとしない。……と、何とかいい話でまとめようとしたのだが、クライマックスで理事長は長年取材してきた土方ディレクターもルーキーズ関係者も観客も開いた口が塞がらないような奇ッ怪な行動に走る。生きるということは不可解さの連続である。理事長はそのことを体現化した、まさに生きた教科書だった。 (文=長野辰次)かつて沖縄県下のトップ進学校・那覇高校を夏の甲子園に導いた実績を持つ池村英樹監督。子どもたちと厚い信頼関係を築いている。
『ホームレス理事長−退学球児再生計画−』
プロデューサー/阿武野勝彦 音楽/村井秀清 音楽プロデューサー/岡田かずえ 撮影/中根芳樹 音声/栗栖睦巳 効果/久保田吉根 TK/河合舞 編集/高見順 監督/土方宏史 制作・配給/東海テレビ 配給協力/東風 2月15日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次ロードショー
(c)東海テレビ放送
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「緊縛は、粘膜を使わない脳みそのセックス」元レースクイーンが語る【女流緊縛師】というおシゴト
男の妄想と性欲を掻き立てる、知られざるエロいおシゴトの世界――。 日本が生んだ究極のエロス「緊縛」。縛られ、吊るされる人々からはエロスとともに、美しさすら漂ってくる! このフェティシズムの極北で活躍しているのが、女性緊縛師の結月里奈ちゃんだ。いったい、女流緊縛師の生活とはどのようなものなのだろうか? 緊縛に対する思いや、気になるお金の面など、さまざまな角度から、この特殊な世界について語ってもらった。 里奈ちゃんが緊縛師としてデビューをしたのは、およそ3年前。もともとレースクイーンやセクシータレントとして活動していたが、レースクイーン友達がSMバーのママとして働くようになり、そこに遊びに行ったことがきっかけだとか。
「最初は、お客さんとして遊んでたんです。女王様の衣装を着て、ムチを振ったりしながら楽しんでいましたね」
もともと、SMのような「変わったこと」が大好きだったという里奈ちゃん。中学生の頃にはSM雑誌を立ち読みしたり、高校生の頃にはSMバーに侵入しようとして門前払いを食らうなど、早熟すぎる女の子だった。そんな彼女が、満を持してSMバーの門を叩いたのだから、その適性は抜群! あっという間に店にスカウトされて、店員として働くようになった。しかし、それでもまだ縄を手にしたわけではない。
「縄は難しいから無理だと思ってたんです。でも、縄の授業を受けてみたら『やばい! 面白すぎ!!』とハマってしまいました。料理とかお花とかの習い事をしたいなと思っていたんですが……。どうも、間違っちゃいましたね~」
この初授業からすっかり縄の魅力にとらわれてしまった里奈ちゃんは、緊縛師の先生に弟子入りし、さまざまな縛りを教わりながら、ショーやイベント、個人調教などの場で、縄奴隷たちを縛りまくって技術を向上させていった。では、仕事としてそのやりがいは、どんな部分にあるのだろうか?
「相手が気持ちよくなってくれるのが、何よりもうれしいんです。縛り終わると、縄奴隷たちはエステやお風呂あがりみたいに、毒が抜けたような顔になります。デトックスみたいなものですよね。縛る側としての楽しさは“手マン”と同じだと思います。手マンやクンニも、自分の性器が気持ちいいわけじゃないですが、相手の気持ちよさそうな姿を見ると、しているほうも気持ちよくなってしまう。それと一緒です。緊縛とは、粘膜を使わない『脳みそのセックス』なんです!」
緊縛の世界について、ほとんど知識のない人は「縛られれば気持ちよくなるもの」と考えがち。けれども、それは「挿入すれば気持ちよくなるんでしょ?」と考える童貞クンと一緒だ。里奈ちゃんによれば、緊縛もまた、そのように安易な世界ではない。
「緊縛はテクニックだけじゃないんです! どんな相手と緊縛をするかは、相手との心のつながりや信頼関係がとても大切。『この人にヤラれるから気持ちいい』という部分が大きいんです。セックスも同じですよね。誰とやっても気持ちいいというものではありません! 気持ちいい相手だと、縛っているだけなのに、イキそうになっちゃいますね~」 では、緊縛師の「ビジネス」としての側面について、聞いてみよう。 デビューしたての頃こそ「こんな金額ではやってられない!」と思っていたという里奈ちゃん。けれども、ショーや、個人調教、DVDの販売など、さまざまな活動をすることによって、生活に余裕が持てるくらいの金額を稼ぎ出している。 「一つ一つの活動では生活できるほどではありませんが、全部集めると『おおっ!』と驚けるくらいの金額になることもあります。ただし、どんな業界でもそうですが、大切なのはやり方です。また、男性よりも女性のほうが、SMバーなどの仕事先があるのでなんとかなりやすい。男性の緊縛師には、昼はサラリーマンをやりながら副業として緊縛をしている人が多いんです」 レースクイーンやセクシータレントとしても、フリーで活動していた里奈ちゃん。緊縛師としても、マネジャーなどを付けずフリーで活動しており、入ってくる仕事もすべて自分で調整している。 「事務所など、中間で取られるものがないから、やっていけるという側面もありますよね。衣装も自分で作るし、CD-ROMも自分で編集しています。経費としてかかるのは衣装の材料代やモデルのギャラくらい。コストは切り詰めてます(笑)」 たまの休日にも、縄奴隷を連れてプライベートで縄奴隷を縛り上げ、旅行に行っても温泉旅館で緊縛を行う。もはや、緊縛なしでは里奈ちゃんの人生は考えられない。 「まだまだ、縄がうまくなりたいですね。緊縛は足腰が立つ限り一生できるので、年齢を重ねても、ずっと縛っていきたいです」 里奈ちゃんの“緊縛人生”は、まだ始まったばかりだ。 ●ゆづき・りな 女流緊縛師、セクシータレント。フェティッシュバー「AMARCORD」所属。主なDVDに『女性緊縛師・結月里奈が教える 家庭のソフトSM入門』『縄の友情』『女流縛師VS女流鞭師 恋縄・愛鞭』など。ブログ「りなわ日記(http://rinawa.blog.fc2.com/)」女性緊縛師の結月里奈ちゃん。
有名人も引っかかった!「Mステでおっぱいポロリ」騒動に学ぶ、エロスパムへの対策と対抗策
今月2日、日曜日の午後に「Mステでおっpいポロリ放送事故ww 2chの反応 『まじだったwww』 画像→http://~」といったツイートが投稿され始めた。それが、いつものツイートからは想像もつかないような有名人が投稿したりしているから、大騒ぎに。試しにこのURLを踏んでみると、ニュースアプリへの連携認証画面が開く。ここで、「連携アプリを認証」を選ぶと、ニュースが表示される仕組みだ。落胆してアプリを閉じたユーザーも多いことだろう。 しかし、これには恐怖のワナが仕掛けられていた。アプリ連携を許可する際、「プロフィールを更新する」「ツイートする」といった行為も認めてしまっているのだ。認証画面にはきっちり表示されているのだが、それに気づかず認証してしまった結果、Twitterアカウントから、冒頭のツイートと同じ文章が投稿されてしまったのだ。 有名人にとっては、目の前が真っ暗になる衝撃だろう。実際、フォロワーからの指摘で初めて気づいた人も多い。たかがポロリ画像を見たくらい、男性としてはどうということもないのだが、普段まじめで偉そうなことを言っていたり、ITリテラシーが高いことを自負している人にとっては、恥ずかしいことこの上ない。案の定、アンチがいる人ほど大きく取り上げられ、炎上している。 この手の被害を防ぐには、アカウントを切り替えるしかない。フォロワーが多ければ多いほど、普段使いは別のダミーアカウントを利用すべきだ。アカウント切り替えを忘れそうなら、異なるアプリを使えばいい。メインアカウントは公式Twitterアプリ、ダミーアカウントはほかの無料アプリといった具合だ。そちらなら、極論をツイートしようが、怪しいアプリに連携しようが構わない。FacebookやほかのSNSも同様だ。アプリを連携する際、投稿を許可する場合は、覚悟が必要なことを肝に銘じてほしい。 ちなみに、この連携は必ずしも「Mステでおっpいポロリ放送事故」ツイートだけが感染源ではない。ほかの文面で引っかかっている人もいる。投稿内容は恥ずかしいが、必ずしもおっぱいポロリに興味を持ったと断言できるわけではないのだ。そのため、今回はリカバリーが楽。「スパムを踏んでしまった」と、普通に言えばいいのだ。一番対処がうまかったのが、水道橋博士氏。「スパムなるへんなものを踏んでいたようです。ご迷惑をお掛けしてスイマセンでした。処理しました」と、潔い。糸井重里氏は「日曜日の午後に、なんとアブナイことをしていたのだろうか。『Mステで』ではじまるツイートのワナに、じぶんがはまってました。さらにそこから波及してご迷惑をおかけした方々、もうしわけございませんでした」と、どストレートに謝罪。好感度高く一発で騒動を収められるが、ネット上に情報がずっと残ってしまうのが痛いところだろう。 リカバリーでいただけないのが、自分は何もしていないとか、アカウントの管理を怠っていたなどの陰謀論。責任転嫁もうまくない。認証したのは自分なのだから。あるミュージシャンは「なんか変なんツイートしたことになってる... 即刻削除したけど... ( ^(o)言^(o); )<こわーーー!」とツイート。男らしくないし、ITリテラシーの低さも露呈してしまった。 SNSのメインアカウントでは怪しいアプリと連携しない、ということと、リカバリーは責任転嫁せずシンプルに、というのが今回の騒動の教訓だろう。イメージ画像(「足成」より)
「感動秘話には裏がある?」“偽ベートーヴェン”騒動に見る、文春のスクープ力
今週のグランプリ 「全聾の作曲家佐村河内守はペテン師だった」(「週刊文春」2月13日号) 注目記事 第2位 「船橋市の高額納税者に出世した『ふなっしー』の確定申告」(「週刊新潮」2月13日号) 第3位 「浅田真央はキム・ヨナに勝てない」(「週刊現代」2月22日号) 第4位 「四代目が決まった! 安倍晋三の『養子縁組』」(「週刊ポスト」2月21日号) 第5位 「JOC副会長・田中英寿日大理事長と広域暴力団トップとの写真流失で、東京オリンピックは大丈夫?」(「週刊文春」2月13日号) 都知事選挙は、事前の予想通り舛添要一氏の圧勝に終わった。細川護煕氏の苦戦は予想されたが、宇都宮健児氏にも及ばない3位とは、残念な結果だった。 大雪のため投票率が大幅に下がったことも、組織票がアテにできない細川氏には痛かったが、一番の要因は「細川氏の影の薄さ」であった。 中野駅前で細川夫人と瀬戸内寂聴さんの細川応援演説を聴いた際、一枚のパンフレットをもらった。そこには細川氏と小泉純一郎氏の2人が並んで写っているのだが、細川氏のほうは顔が墨で塗りつぶされ、小泉氏だけがくっきり写っていた。 このパンフレットが象徴するように、細川氏は小泉氏の影武者で、彼には「原発をゼロにしなければいけない」という必死さが感じられず、原発を争点にすることができなかった。 だが、同じように原発再稼働反対の宇都宮氏と合わせれば舛添氏と匹敵する票数になるのだから、これで東京都民が「再稼働を容認」したと安倍政権が捉えるのは間違いである。 さて、今週はソチ五輪が開幕し、関連の記事が多く見られる。 まずは、文春のJOC(日本オリンピック委員会)副会長・田中英寿日大理事長が広域暴力団トップと親しいと報じているモノクログラビア。 一枚の写真がある。真っ青なスーツに派手なネクタイ姿でポーズをとる田中氏(左)と並んで写っているのは、山口組に次ぎ国内第2位の組員数を抱える指定暴力団住吉会を率いる福田晴瞭会長(右)であるという。 その事情を知る関係者は、こう語っている。 「この写真は、98年9月、ホテルニューオータニで開かれたパーティーの席で撮られたものです。その年は、福田氏が住吉会会長に就任し、祝う会が数多く開かれましたが、その一つです。主催者は迷惑がかかると思い声をかけなかったが、田中さんは顔を出した。会費は一人5万円で、引き出物も用意していましたが、田中さんが来たため、引き出物が足りなかったとか」 05年8月、当時、日大理事長だった森田賢治氏は、常務理事だった田中氏をめぐる「暴力団との密接交際」疑惑を究明するため、特別調査委員会を設置した。委員会がまとめた中間報告書は、田中氏の暴力団との交際を認めたという。 田中氏側は「古すぎてまったく覚えがない」と答えているが、公の立場にいる以上、国民への説明責任はあるはずである。 次は、少し気の早いポストの「安倍首相の後継問題」である。 岸信介、安倍晋太郎、安倍晋三と3代続いてきた安倍家だが、安倍晋三氏と昭恵夫人には子どもがいないため、安倍家のドンである故・晋太郎夫人の洋子さんは、4代目をどうするか考えていたらしい。だが、このほど後継者を“指名”したというのである。 「洋子さんが指さしたのはリビングのテーブルの上に飾られていた一枚の写真。安倍家と森永製菓のオーナーの松崎家(昭恵夫人の実家)、そしてウシオ電機オーナーの牛尾家(長男・寛信氏の夫人の実家)との一族集合写真を大きく引き延ばしたもので、昨年の夏前に撮影されたものだという。 そこで洋子さんが指さしたのは、寛信氏の長男、つまり首相の甥である孫・寛人氏の精悍な姿だった。『跡を継がせる』とは、首相の祖父の寛氏(代議士)──晋太郎氏と続く安倍家の政治的血脈を引き継ぐ『4代目』が決まったことを意味する」(ポスト) 次世代のプリンスは、いかなる人物なのか? 現在23歳。昨年、慶應義塾大学法学部を卒業し、現在は同大学ロースクールの1年生。小学生時代、父の寛信氏(当時は三菱商事勤務)の転勤で、ロンドンで生活したことから語学が堪能である。一方で高校(学習院高等科)、大学とアーチェリー部に所属したスポーツマンだという。 まだ首相在任中なのに後継を決めようとしているのは、安倍家には小泉純一郎親子への対抗意識があるからだと指摘するのは自民党ベテラン議員だ。 「官邸は小泉元首相の叛乱に加えて、息子の進次郎氏にも舛添氏への応援要請を拒絶され、小泉親子に煮え湯を飲まされたという思いが強い。しかも、進次郎氏は党内の多くが、『将来の総理・総裁』と期待するホープであり、党青年部の若手議員たちから厚い信頼を得ている。 首相にすれば、いくら都知事選で小泉元首相に勝ったといっても、いずれ自分に弓を引いた進次郎の時代が来るという焦りがある。ゴットマザーの洋子さんにも、後継者がいないままでは安倍家は小泉家に勝てないという複雑な思いがあるようだ」 また、山口県には林芳正・農水相というライバルがいることも後継を早く決めようという“動機”になっていると、政治ジャーナリストの野上忠興氏が解説している。 「林氏は参院から衆院への鞍替えを希望しており、地元では『安倍の次は林』という待望論が強いのは事実。安倍家が地盤を守るためには、新星のような後継者を出さなければならないという事情もあるのではないか」 現代でも、巻頭特集「安倍晋三が悩んでいる!『嫁姑大戦争』」の中でも、安倍の支援者がこう言っている。 「彼女(洋子=筆者注)も高齢だし、先行きを心配している。ごく最近、彼(寛信氏の長男)を後継に決めるよう、晋三さんに言ったとも聞きます」 安倍対小泉の因縁の対決は寛人対進次郎に受け継がれるのか? 私的にはどっちでもいいけどね。 ソチ五輪のハイライトは、浅田真央とキム・ヨナの氷上対決である。19日、20日に行われるフィギュアスケートの決勝は、ソチを最後に引退を表明している浅田にとって、キム・ヨナとの最終決戦になる。 前回のバンクーバー五輪ではヨナが金、浅田が銀。 この2人、生まれたのもスケートを始めたのも同じ年で、ジュニア時代から数えて2人の通算成績は15戦して、浅田はヨナに6勝9敗と大きく負け越している。 スポーツライターの野口美恵氏は、ヨナのすごさをこう語る。 「ヨナは音楽の曲想をとらえるのがうまい。単に音とタイミングが合うのではなく、メロディーだったり、ベース音だったり、楽曲全体が醸し出すニュアンスを演技に反映させることができる」 安藤美姫と高橋大輔をコーチしたニコライ・モロゾフ氏もやはり、そこがヨナのストロングポイントだという。 「フィギュアスケートは、他のスポーツと違って、観客を魅了しなければならない。そのためには女性としてのmaturity(成熟度)とか魅力が非常に重要になる。ヨナは女性としての魅力を最大限に出している。真央はどんなにきれいに滑っても、子供が滑っているように見えてしまう」 しかし、浅田も秘策を練っていたようだ。トリプルアクセルを1回減らしたというのである。 「昨年末の全日本選手権後、浅田は一度も練習を公開しなかった。よほどトリプルアクセルの精度が悪いのか、と現場で噂になっていた矢先の発表でした。今季、ここまでトリプルアクセルは一度も成功していません。勝てるスケートに徹するのは嫌だが、このままではヨナに勝てないのも事実。おそらく佐藤信夫コーチとぎりぎりまで話し合いを重ねた上で、金メダルを獲るために、『究極の選択』をしたのでしょう」(スポーツライター藤本大和氏) だが、連盟関係者は、金はなかなか難しいと話す。 「トリプルアクセルを成功させ、かつフリーの後半に2つ入れた連続ジャンプをノーミスでクリアすることが絶対条件。その上でヨナがミスをすれば、初めて金メダルが見えてくる」 どちらにしても「その瞬間」を見てみたいものである。 今週の第2位は、新潮らしい記事。 通常、ゆるキャラは確定申告なんかしない。彦根市の“ひこにゃん”や、熊本県の“くまモン”などはいずれも公認キャラで、活動は自治体の広報の一環だ。一方、莫大な利益を生むミッキーマウスやキティーちゃんは企業活動の一部だからである。 ところが、ふなっしーは千葉県・船橋市の非公認キャラ。すなわち個人が勝手にやってるもので、中の人は1人しかいないから税金がかかるというのだ。 ブレイク前から親交のあった某ゆるキャラ仲間は、ふなっしーの生い立ちをこう明かす。「震災で彼の店も収入がガタ落ちし、通販を始めるべく、パソコン教室に通い始めた。そこで、“船橋をPRするサイトを作る”という課題が出て、彼が思いつきで作ったのが“ふなっしー”なのです」 昨年末のNHK紅白歌合戦にも登場するなど人気は右肩上がりで、お菓子や玩具など関連グッズもめじろ押しとなっているから、一体いくら稼いでいるのだろうかと、これまたお節介を焼く。 経済アナリストの森永卓郎氏が、こう算盤を弾く。 「イベントは、新商品発表など非公開分も含めて年間300本。これが1本30万円として9,000万円。テレビ等出演料が4,000万円。グッズのロイヤリティなどで1,000万円。それにCDやDVDなどの印税を加えると、安く見積もっても1億5,000万円近くになります」 気になる確定申告だが、実はふなっしー、税金対策のためか、ちゃっかり法人化していたというのだ。ふなっしーの中の人は、この法人から役員報酬を得る形になっているらしい。 だが、税理士の話によると「いずれにせよ、半分程度は税金で持っていかれます」というのだ。 経費はほとんどなさそうだが、ゆるキャラ同士の懇親会は交際費として認められるそうだ。ゆるキャラも当たればでかいのだニャン。 私事で恐縮だが、大雪が降った土曜日(2月8日)の夕方、川崎駅近くにある「ミューザ川崎シンフォニーホール」で開かれた「東京海上フィルハーモニックオーケストラ第21回定期演奏会」へ行ってきた。 ベートーヴェンの交響曲第9番、いわゆる「第九」といわれるものだ。残念ながら2,000人が入る会場は、交通事情悪化のため半分ぐらいの入りだったが、100名近いフルオーケストラと300名近い男女の合唱は、神々しいまでに荘厳で迫力に満ちたものだった。 ドイツが東西に別れていた1956年から64年の間に開かれた五輪に合同選手団を派遣した際、国歌の代わりとして、この第四楽章「歓喜の歌」が歌われたそうである。 恥ずかしいが、この年になるまで「第九」を生で聴く機会がなかった。 ベートーヴェンが初めてこの曲を演奏し、終わったとき、全ての聴衆の目には涙が光り、嵐のような歓呼は永遠に止むことがないように思われたという。外が吹雪のせいもあったかもしれないが、同じような“感動”をこの日私も味わった。「ブラボー」の声があちこちから上がり、拍手は鳴りやまなかった。 その楽聖・ベートーヴェンに比して「現代のベートーヴェン」とTIME誌に言わせしめた日本人作曲家が、実はペテン師だったという文春の記事は衝撃的であった。これが久々のグランプリだ! 作曲家・佐村河内守氏(さむらごうちまもる・50)のゴーストライターを務めていた新垣隆氏(43)が、こう告白している。 「私は18年間、佐村河内守のゴーストライターをしてきました。最初は、ごく軽い気持ちで引き受けていましたが、彼がどんどん有名になっていくにつれ、いつかこの関係が世間にばれてしまうのではないかと、不安を抱き続けてきました。私は何度も彼に、『もう止めよう』と言ってきました。ですが、彼は『曲を作り続けてほしい』と執拗に懇願し続け、私が何と言おうと納得しませんでした。昨年暮れには、私が曲を作らなければ、妻と一緒に自殺するというメールまで来ました。早くこの事実を公表しなければ、取り返しのつかないことになるのではないか。私は信頼できる方々に相談し、何らかの形で真実を公表しなければならない責務があるのではないかと思い始めたのです」 この“事件”、新聞やスポーツ紙、ワイドショーでは数日前から騒ぎになっていたが、時間的にいえば、文春が取材し、その新聞広告を手に入れた新聞社がその事実を知り、新聞社名では出しにくいので共同通信に情報を渡し、共同が書いたということになるのではないか。 佐村氏は広島生まれの被爆2世で、全聾の作曲家として一躍有名になった。 2011年に発表した80分を超える「交響曲第一番 HIROSHIMA」(演奏、東京交響楽団/日本コロンビア)は、クラシック界では異例の約18万枚のセールスを記録したという。 また、昨年3月31日に放送された『NHKスペシャル』の「魂の旋律~音を失った作曲家」では、東日本大震災の被災地の石巻、女川を訪ねながら創作する過程が紹介され、それが元で生まれた「鎮魂のソナタ」(演奏ソン・ヨルム/同)は、番組の反響もあって10万枚の売り上げを記録しているそうだ。 この番組は私も見たが、佐村河内の名前を知らなかった私も、内容に感動して、すぐにAmazonでCDを買って聴いてみた。さほど交響曲には感動しなかったが、被曝2世、全聾者という彼の人生が音楽の隠し味になって、聴く者を感動へと誘っていたことは間違いない。 ソチ五輪の男子フィギュアのショートプログラムで、高橋大輔選手が彼の作曲した「バイオリンのためのソナチネ」で滑ることも話題になっていた。 そこに18年間もの間、佐村河内氏のゴーストライターをやっていたという桐朋学園大学音楽学部作曲専攻で講師を務める新垣氏が、「懺悔実名告白」をしたのだ。 2人が出会ったのは、1996年の夏のことだという。年上の佐村河内氏は、新垣氏にこう切り出した。 「このテープには、とある映画音楽用の短いテーマ曲が入っている。これをあなたにオーケストラ用の楽曲として仕上げてほしい。私は楽譜に強くないので」 新垣氏はこの申し出をあっさり受け入れた。佐村河内氏が提示した報酬は数万円。それが、いびつな二人三脚の始まりとなったと文春は報じている。 新垣氏がこう話す。 「クラシック界では、大家の下でアシスタントが譜面を書いたりオーケストラのパート譜を書いたりすることはままあることです。ところが、その後わかったのですが、佐村河内は楽譜に弱いのではなく、楽譜が全く書けない。正式なクラシックの勉強をした形跡もない。ピアノだって、私たちの常識では『弾けない』レベルです」 新垣氏はお金とか名声がほしくて引き受けたのではなく、自分が作曲した音楽を多くの人に聴いてもらえることがうれしかったからだと動機を語っている。 新垣氏は自分たちを「天才的な大馬鹿コンビ」と自嘲していたというが、まさに奇跡の出会いだったようだ。 楽譜の書けない佐村河内氏は、細かい「構成図」を書いて新垣氏に渡したという。文春によればこうだ。 「『中世宗教音楽的な抽象美の追求』『上昇してゆく音楽』『不協和音と機能調整の音楽的調和』『4つの主題、祈り、啓示、受難、混沌』等々、佐村河内は、ひたすら言葉と図で一時間を超える作品の曲想(コンセプト)を書いている。このコンセプトに沿って新垣は、一音一音メロディーを紡ぎだし、オーケストラ用のパート譜を書き起こしていく。つまり、佐村河内はセルフプロデュースと楽曲のコンセプトワーク(ゼロを一にする能力)に長け、新垣は、それを実際の楽曲に展開する力(一を百にする能力)に長けている」 だが、「新潮45」(13年11月号)に載った音楽家・野口剛夫氏による論考『「全聾の天才作曲家」佐村河内守は本物か』を読んで、新垣氏は不安を持った。 野口氏はこう綴っている。 「時にはバッハ風、ときにはマーラー風の美しい響きの瞬間も随所にあるが、それらは刹那的な感動の域を超えることがない(中略)、『交響曲』の最後で(中略)ほとんどマーラーの交響曲(第3番の終楽章?)の焼き直しのような響き」 講談社から出した自伝『交響曲第一番』の中の記述などもウソが多く、新垣氏はここで打ち切ろうというアドバイスをしたが、佐村河内氏は受け入れなかった。 思いあぐねた新垣氏は、自分の教え子でもあり佐村河内氏が曲を献呈していた義手のヴァイオリニストの少女の家族の前で、これまでの真相を話し、謝罪したというのである。 こうして綻びは大きくなり、砂上の楼閣は崩れ始めた。 驚くことに「全聾」というのもウソだと、新垣氏は言っているのだ。 「実際、打ち合わせをしても、最初は手話や読唇術を使ったふりをしていても、熱がこもってくると、普通の会話になる。彼自身も全聾のふりをするのに、ずっと苦労したんだと思います。最近では、自宅で私と会う時は最初から普通の会話です」 米誌がつけた“現代のベートーベン”という言葉に踊らされ、日本人の多くが騙されていた感動物語は、思ってもみないエンディングを迎えてしまった。 しかし、これだから人生は面白のだ。昔、ロサンゼルスで妻を何者かに撃たれ、悲劇のヒーローになった三浦和義氏に「保険金詐欺の噂がある」と文春が連載し、大騒ぎになったことがあった。 感動秘話の裏にある、どす黒い真実を暴き出すのも週刊誌の役割である。そういう意味でも、日本中を驚かせた文春は見事である。 なぜ、文春にばかりスキャンダル情報が集まるのだろうか? ここでも何度か書いているが、AKB48のスキャンダルをはじめ、タブーに怖じ気づかず数々のスクープをものにしてきた文春だから、ネタを持っていけばやってくれるという「安心感」がネタ元にあるからだろう。 ほかの週刊誌では、「面白い話ですが、うちではコンプライアンスがうるさくて」とか、「あのプロダクションとはケンカできないので」とかいった「言い訳」で断ることが多いが、文春にはそうした断る理由が他誌よりはるかに少ないのだ。 この騒動が起きたとき、ネタ元は文春だとぴーんと来た。文春恐るべしである。 (文=元木昌彦)「週刊文春」2月13日号 中吊広告より
「感動秘話には裏がある?」“偽ベートーヴェン”騒動に見る、文春のスクープ力
今週のグランプリ 「全聾の作曲家佐村河内守はペテン師だった」(「週刊文春」2月13日号) 注目記事 第2位 「船橋市の高額納税者に出世した『ふなっしー』の確定申告」(「週刊新潮」2月13日号) 第3位 「浅田真央はキム・ヨナに勝てない」(「週刊現代」2月22日号) 第4位 「四代目が決まった! 安倍晋三の『養子縁組』」(「週刊ポスト」2月21日号) 第5位 「JOC副会長・田中英寿日大理事長と広域暴力団トップとの写真流失で、東京オリンピックは大丈夫?」(「週刊文春」2月13日号) 都知事選挙は、事前の予想通り舛添要一氏の圧勝に終わった。細川護煕氏の苦戦は予想されたが、宇都宮健児氏にも及ばない3位とは、残念な結果だった。 大雪のため投票率が大幅に下がったことも、組織票がアテにできない細川氏には痛かったが、一番の要因は「細川氏の影の薄さ」であった。 中野駅前で細川夫人と瀬戸内寂聴さんの細川応援演説を聴いた際、一枚のパンフレットをもらった。そこには細川氏と小泉純一郎氏の2人が並んで写っているのだが、細川氏のほうは顔が墨で塗りつぶされ、小泉氏だけがくっきり写っていた。 このパンフレットが象徴するように、細川氏は小泉氏の影武者で、彼には「原発をゼロにしなければいけない」という必死さが感じられず、原発を争点にすることができなかった。 だが、同じように原発再稼働反対の宇都宮氏と合わせれば舛添氏と匹敵する票数になるのだから、これで東京都民が「再稼働を容認」したと安倍政権が捉えるのは間違いである。 さて、今週はソチ五輪が開幕し、関連の記事が多く見られる。 まずは、文春のJOC(日本オリンピック委員会)副会長・田中英寿日大理事長が広域暴力団トップと親しいと報じているモノクログラビア。 一枚の写真がある。真っ青なスーツに派手なネクタイ姿でポーズをとる田中氏(左)と並んで写っているのは、山口組に次ぎ国内第2位の組員数を抱える指定暴力団住吉会を率いる福田晴瞭会長(右)であるという。 その事情を知る関係者は、こう語っている。 「この写真は、98年9月、ホテルニューオータニで開かれたパーティーの席で撮られたものです。その年は、福田氏が住吉会会長に就任し、祝う会が数多く開かれましたが、その一つです。主催者は迷惑がかかると思い声をかけなかったが、田中さんは顔を出した。会費は一人5万円で、引き出物も用意していましたが、田中さんが来たため、引き出物が足りなかったとか」 05年8月、当時、日大理事長だった森田賢治氏は、常務理事だった田中氏をめぐる「暴力団との密接交際」疑惑を究明するため、特別調査委員会を設置した。委員会がまとめた中間報告書は、田中氏の暴力団との交際を認めたという。 田中氏側は「古すぎてまったく覚えがない」と答えているが、公の立場にいる以上、国民への説明責任はあるはずである。 次は、少し気の早いポストの「安倍首相の後継問題」である。 岸信介、安倍晋太郎、安倍晋三と3代続いてきた安倍家だが、安倍晋三氏と昭恵夫人には子どもがいないため、安倍家のドンである故・晋太郎夫人の洋子さんは、4代目をどうするか考えていたらしい。だが、このほど後継者を“指名”したというのである。 「洋子さんが指さしたのはリビングのテーブルの上に飾られていた一枚の写真。安倍家と森永製菓のオーナーの松崎家(昭恵夫人の実家)、そしてウシオ電機オーナーの牛尾家(長男・寛信氏の夫人の実家)との一族集合写真を大きく引き延ばしたもので、昨年の夏前に撮影されたものだという。 そこで洋子さんが指さしたのは、寛信氏の長男、つまり首相の甥である孫・寛人氏の精悍な姿だった。『跡を継がせる』とは、首相の祖父の寛氏(代議士)──晋太郎氏と続く安倍家の政治的血脈を引き継ぐ『4代目』が決まったことを意味する」(ポスト) 次世代のプリンスは、いかなる人物なのか? 現在23歳。昨年、慶應義塾大学法学部を卒業し、現在は同大学ロースクールの1年生。小学生時代、父の寛信氏(当時は三菱商事勤務)の転勤で、ロンドンで生活したことから語学が堪能である。一方で高校(学習院高等科)、大学とアーチェリー部に所属したスポーツマンだという。 まだ首相在任中なのに後継を決めようとしているのは、安倍家には小泉純一郎親子への対抗意識があるからだと指摘するのは自民党ベテラン議員だ。 「官邸は小泉元首相の叛乱に加えて、息子の進次郎氏にも舛添氏への応援要請を拒絶され、小泉親子に煮え湯を飲まされたという思いが強い。しかも、進次郎氏は党内の多くが、『将来の総理・総裁』と期待するホープであり、党青年部の若手議員たちから厚い信頼を得ている。 首相にすれば、いくら都知事選で小泉元首相に勝ったといっても、いずれ自分に弓を引いた進次郎の時代が来るという焦りがある。ゴットマザーの洋子さんにも、後継者がいないままでは安倍家は小泉家に勝てないという複雑な思いがあるようだ」 また、山口県には林芳正・農水相というライバルがいることも後継を早く決めようという“動機”になっていると、政治ジャーナリストの野上忠興氏が解説している。 「林氏は参院から衆院への鞍替えを希望しており、地元では『安倍の次は林』という待望論が強いのは事実。安倍家が地盤を守るためには、新星のような後継者を出さなければならないという事情もあるのではないか」 現代でも、巻頭特集「安倍晋三が悩んでいる!『嫁姑大戦争』」の中でも、安倍の支援者がこう言っている。 「彼女(洋子=筆者注)も高齢だし、先行きを心配している。ごく最近、彼(寛信氏の長男)を後継に決めるよう、晋三さんに言ったとも聞きます」 安倍対小泉の因縁の対決は寛人対進次郎に受け継がれるのか? 私的にはどっちでもいいけどね。 ソチ五輪のハイライトは、浅田真央とキム・ヨナの氷上対決である。19日、20日に行われるフィギュアスケートの決勝は、ソチを最後に引退を表明している浅田にとって、キム・ヨナとの最終決戦になる。 前回のバンクーバー五輪ではヨナが金、浅田が銀。 この2人、生まれたのもスケートを始めたのも同じ年で、ジュニア時代から数えて2人の通算成績は15戦して、浅田はヨナに6勝9敗と大きく負け越している。 スポーツライターの野口美恵氏は、ヨナのすごさをこう語る。 「ヨナは音楽の曲想をとらえるのがうまい。単に音とタイミングが合うのではなく、メロディーだったり、ベース音だったり、楽曲全体が醸し出すニュアンスを演技に反映させることができる」 安藤美姫と高橋大輔をコーチしたニコライ・モロゾフ氏もやはり、そこがヨナのストロングポイントだという。 「フィギュアスケートは、他のスポーツと違って、観客を魅了しなければならない。そのためには女性としてのmaturity(成熟度)とか魅力が非常に重要になる。ヨナは女性としての魅力を最大限に出している。真央はどんなにきれいに滑っても、子供が滑っているように見えてしまう」 しかし、浅田も秘策を練っていたようだ。トリプルアクセルを1回減らしたというのである。 「昨年末の全日本選手権後、浅田は一度も練習を公開しなかった。よほどトリプルアクセルの精度が悪いのか、と現場で噂になっていた矢先の発表でした。今季、ここまでトリプルアクセルは一度も成功していません。勝てるスケートに徹するのは嫌だが、このままではヨナに勝てないのも事実。おそらく佐藤信夫コーチとぎりぎりまで話し合いを重ねた上で、金メダルを獲るために、『究極の選択』をしたのでしょう」(スポーツライター藤本大和氏) だが、連盟関係者は、金はなかなか難しいと話す。 「トリプルアクセルを成功させ、かつフリーの後半に2つ入れた連続ジャンプをノーミスでクリアすることが絶対条件。その上でヨナがミスをすれば、初めて金メダルが見えてくる」 どちらにしても「その瞬間」を見てみたいものである。 今週の第2位は、新潮らしい記事。 通常、ゆるキャラは確定申告なんかしない。彦根市の“ひこにゃん”や、熊本県の“くまモン”などはいずれも公認キャラで、活動は自治体の広報の一環だ。一方、莫大な利益を生むミッキーマウスやキティーちゃんは企業活動の一部だからである。 ところが、ふなっしーは千葉県・船橋市の非公認キャラ。すなわち個人が勝手にやってるもので、中の人は1人しかいないから税金がかかるというのだ。 ブレイク前から親交のあった某ゆるキャラ仲間は、ふなっしーの生い立ちをこう明かす。「震災で彼の店も収入がガタ落ちし、通販を始めるべく、パソコン教室に通い始めた。そこで、“船橋をPRするサイトを作る”という課題が出て、彼が思いつきで作ったのが“ふなっしー”なのです」 昨年末のNHK紅白歌合戦にも登場するなど人気は右肩上がりで、お菓子や玩具など関連グッズもめじろ押しとなっているから、一体いくら稼いでいるのだろうかと、これまたお節介を焼く。 経済アナリストの森永卓郎氏が、こう算盤を弾く。 「イベントは、新商品発表など非公開分も含めて年間300本。これが1本30万円として9,000万円。テレビ等出演料が4,000万円。グッズのロイヤリティなどで1,000万円。それにCDやDVDなどの印税を加えると、安く見積もっても1億5,000万円近くになります」 気になる確定申告だが、実はふなっしー、税金対策のためか、ちゃっかり法人化していたというのだ。ふなっしーの中の人は、この法人から役員報酬を得る形になっているらしい。 だが、税理士の話によると「いずれにせよ、半分程度は税金で持っていかれます」というのだ。 経費はほとんどなさそうだが、ゆるキャラ同士の懇親会は交際費として認められるそうだ。ゆるキャラも当たればでかいのだニャン。 私事で恐縮だが、大雪が降った土曜日(2月8日)の夕方、川崎駅近くにある「ミューザ川崎シンフォニーホール」で開かれた「東京海上フィルハーモニックオーケストラ第21回定期演奏会」へ行ってきた。 ベートーヴェンの交響曲第9番、いわゆる「第九」といわれるものだ。残念ながら2,000人が入る会場は、交通事情悪化のため半分ぐらいの入りだったが、100名近いフルオーケストラと300名近い男女の合唱は、神々しいまでに荘厳で迫力に満ちたものだった。 ドイツが東西に別れていた1956年から64年の間に開かれた五輪に合同選手団を派遣した際、国歌の代わりとして、この第四楽章「歓喜の歌」が歌われたそうである。 恥ずかしいが、この年になるまで「第九」を生で聴く機会がなかった。 ベートーヴェンが初めてこの曲を演奏し、終わったとき、全ての聴衆の目には涙が光り、嵐のような歓呼は永遠に止むことがないように思われたという。外が吹雪のせいもあったかもしれないが、同じような“感動”をこの日私も味わった。「ブラボー」の声があちこちから上がり、拍手は鳴りやまなかった。 その楽聖・ベートーヴェンに比して「現代のベートーヴェン」とTIME誌に言わせしめた日本人作曲家が、実はペテン師だったという文春の記事は衝撃的であった。これが久々のグランプリだ! 作曲家・佐村河内守氏(さむらごうちまもる・50)のゴーストライターを務めていた新垣隆氏(43)が、こう告白している。 「私は18年間、佐村河内守のゴーストライターをしてきました。最初は、ごく軽い気持ちで引き受けていましたが、彼がどんどん有名になっていくにつれ、いつかこの関係が世間にばれてしまうのではないかと、不安を抱き続けてきました。私は何度も彼に、『もう止めよう』と言ってきました。ですが、彼は『曲を作り続けてほしい』と執拗に懇願し続け、私が何と言おうと納得しませんでした。昨年暮れには、私が曲を作らなければ、妻と一緒に自殺するというメールまで来ました。早くこの事実を公表しなければ、取り返しのつかないことになるのではないか。私は信頼できる方々に相談し、何らかの形で真実を公表しなければならない責務があるのではないかと思い始めたのです」 この“事件”、新聞やスポーツ紙、ワイドショーでは数日前から騒ぎになっていたが、時間的にいえば、文春が取材し、その新聞広告を手に入れた新聞社がその事実を知り、新聞社名では出しにくいので共同通信に情報を渡し、共同が書いたということになるのではないか。 佐村氏は広島生まれの被爆2世で、全聾の作曲家として一躍有名になった。 2011年に発表した80分を超える「交響曲第一番 HIROSHIMA」(演奏、東京交響楽団/日本コロンビア)は、クラシック界では異例の約18万枚のセールスを記録したという。 また、昨年3月31日に放送された『NHKスペシャル』の「魂の旋律~音を失った作曲家」では、東日本大震災の被災地の石巻、女川を訪ねながら創作する過程が紹介され、それが元で生まれた「鎮魂のソナタ」(演奏ソン・ヨルム/同)は、番組の反響もあって10万枚の売り上げを記録しているそうだ。 この番組は私も見たが、佐村河内の名前を知らなかった私も、内容に感動して、すぐにAmazonでCDを買って聴いてみた。さほど交響曲には感動しなかったが、被曝2世、全聾者という彼の人生が音楽の隠し味になって、聴く者を感動へと誘っていたことは間違いない。 ソチ五輪の男子フィギュアのショートプログラムで、高橋大輔選手が彼の作曲した「バイオリンのためのソナチネ」で滑ることも話題になっていた。 そこに18年間もの間、佐村河内氏のゴーストライターをやっていたという桐朋学園大学音楽学部作曲専攻で講師を務める新垣氏が、「懺悔実名告白」をしたのだ。 2人が出会ったのは、1996年の夏のことだという。年上の佐村河内氏は、新垣氏にこう切り出した。 「このテープには、とある映画音楽用の短いテーマ曲が入っている。これをあなたにオーケストラ用の楽曲として仕上げてほしい。私は楽譜に強くないので」 新垣氏はこの申し出をあっさり受け入れた。佐村河内氏が提示した報酬は数万円。それが、いびつな二人三脚の始まりとなったと文春は報じている。 新垣氏がこう話す。 「クラシック界では、大家の下でアシスタントが譜面を書いたりオーケストラのパート譜を書いたりすることはままあることです。ところが、その後わかったのですが、佐村河内は楽譜に弱いのではなく、楽譜が全く書けない。正式なクラシックの勉強をした形跡もない。ピアノだって、私たちの常識では『弾けない』レベルです」 新垣氏はお金とか名声がほしくて引き受けたのではなく、自分が作曲した音楽を多くの人に聴いてもらえることがうれしかったからだと動機を語っている。 新垣氏は自分たちを「天才的な大馬鹿コンビ」と自嘲していたというが、まさに奇跡の出会いだったようだ。 楽譜の書けない佐村河内氏は、細かい「構成図」を書いて新垣氏に渡したという。文春によればこうだ。 「『中世宗教音楽的な抽象美の追求』『上昇してゆく音楽』『不協和音と機能調整の音楽的調和』『4つの主題、祈り、啓示、受難、混沌』等々、佐村河内は、ひたすら言葉と図で一時間を超える作品の曲想(コンセプト)を書いている。このコンセプトに沿って新垣は、一音一音メロディーを紡ぎだし、オーケストラ用のパート譜を書き起こしていく。つまり、佐村河内はセルフプロデュースと楽曲のコンセプトワーク(ゼロを一にする能力)に長け、新垣は、それを実際の楽曲に展開する力(一を百にする能力)に長けている」 だが、「新潮45」(13年11月号)に載った音楽家・野口剛夫氏による論考『「全聾の天才作曲家」佐村河内守は本物か』を読んで、新垣氏は不安を持った。 野口氏はこう綴っている。 「時にはバッハ風、ときにはマーラー風の美しい響きの瞬間も随所にあるが、それらは刹那的な感動の域を超えることがない(中略)、『交響曲』の最後で(中略)ほとんどマーラーの交響曲(第3番の終楽章?)の焼き直しのような響き」 講談社から出した自伝『交響曲第一番』の中の記述などもウソが多く、新垣氏はここで打ち切ろうというアドバイスをしたが、佐村河内氏は受け入れなかった。 思いあぐねた新垣氏は、自分の教え子でもあり佐村河内氏が曲を献呈していた義手のヴァイオリニストの少女の家族の前で、これまでの真相を話し、謝罪したというのである。 こうして綻びは大きくなり、砂上の楼閣は崩れ始めた。 驚くことに「全聾」というのもウソだと、新垣氏は言っているのだ。 「実際、打ち合わせをしても、最初は手話や読唇術を使ったふりをしていても、熱がこもってくると、普通の会話になる。彼自身も全聾のふりをするのに、ずっと苦労したんだと思います。最近では、自宅で私と会う時は最初から普通の会話です」 米誌がつけた“現代のベートーベン”という言葉に踊らされ、日本人の多くが騙されていた感動物語は、思ってもみないエンディングを迎えてしまった。 しかし、これだから人生は面白のだ。昔、ロサンゼルスで妻を何者かに撃たれ、悲劇のヒーローになった三浦和義氏に「保険金詐欺の噂がある」と文春が連載し、大騒ぎになったことがあった。 感動秘話の裏にある、どす黒い真実を暴き出すのも週刊誌の役割である。そういう意味でも、日本中を驚かせた文春は見事である。 なぜ、文春にばかりスキャンダル情報が集まるのだろうか? ここでも何度か書いているが、AKB48のスキャンダルをはじめ、タブーに怖じ気づかず数々のスクープをものにしてきた文春だから、ネタを持っていけばやってくれるという「安心感」がネタ元にあるからだろう。 ほかの週刊誌では、「面白い話ですが、うちではコンプライアンスがうるさくて」とか、「あのプロダクションとはケンカできないので」とかいった「言い訳」で断ることが多いが、文春にはそうした断る理由が他誌よりはるかに少ないのだ。 この騒動が起きたとき、ネタ元は文春だとぴーんと来た。文春恐るべしである。 (文=元木昌彦)「週刊文春」2月13日号 中吊広告より
大御所アニソン歌手も激怒! 若手の台頭で問われる、アニソン界の問題点とは
「某大御所アニソン歌手の“もうあの子たちを同じステージ立たせるな!”という声を聞いた時、現場は凍りましたね」 と語るのは、アニメソング系イベントの某スタッフ。事件は、昨年開催されたデビュー直後の若手から、アニソン黎明期から活躍する大御所までが一堂に会するアニソン系ライブイベントの終了後に発生した。先述の某大御所歌手は、あまりにもふがいないパフォーマンスを披露した若手アニソン歌手に対して、怒りをあらわにしたのだという。 「確かに一喝された若手のステージは、褒められたものではありませんでしたね。キーは外す、歌詞は飛ぶ。そのくせ、煽ることだけはしっかりやるもんだから、歌うことに対して真剣な人ほど、そのステージングに納得がいかなかったと思いますよ」(同) この大御所歌手は、アニメソング黎明期に10代の頃より活躍。シーンの最前線に立ち、今も精力的な活動を繰り広げる伝説的存在だ。日夜、芸の鍛錬を続けてきた氏のデビュー直後のレコードを聞けば、最初から完成された歌唱に誰もが耳を奪われることだろう。しかし、その裏には決して表には見せない日々の努力があったことも、さまざまなインタビューに残されている。 一方、いまだアニソンが「子ども向けの童謡」として扱われていた時代から活躍していただけに、業界内外で多くの苦汁を舐めてきたことも想像に難くない。そんな氏だけに、ビジュアルやアイドル性を重視し、技術的に未熟なままデビューさせられてしまう若手アニソン歌手たちの存在に思うところがあったのだろう。かねてより若手の技術不足を嘆いていたらしく、この日、その惨状を目の当たりにしてついに堪忍袋の緒が切れてしまった、といったところだろうか。 もちろん若手アニソン歌手といっても、ピンからキリまでいる。例えばニコニコ動画出身のGは、その歌唱力はもちろん、業界内でも明るい性格や礼儀正しい姿勢が評判となり、いまや若手アニソン歌手の有望株として人気も業界内の評価も急上昇中である。その一方で、同じくアマチュアバンドのボーカルから、某大ヒットシリーズの主題歌歌手へと大抜擢されたKは、スタッフへの暴言や、ファンに手をつける、多くの金銭問題など、歌からは想像もつかない素行の悪さが問題視されている。 とどまるところを知らない人気と売り上げを記録するアニソンシーンだが、同時にモラルの問題も膨らみつつあるのかもしれない。芸能人は破天荒なほうが芸に魅力が増す……とはよくいわれることだが、最低限、業界内に対しては筋を通せるようにならなければ、遅かれ早かれ干されてしまうのでは? ……というのは、余計なお世話だろうか。 (文=龍崎珠樹)『J-アニソン神曲祭り~レジェンド~』(SMAR)
ヨーグルトとクッキーで作る、簡単ティラミス風ブッシュ・ド・ノエル
「男のダジャレレシピ」で世間を沸かせた男が挑む、新たな挑戦――300円を握り締め、誰も食べたことのないオリジナル料理を作る! 100円ショップで売っている商品から3品を厳選し、それだけを材料とした料理に挑戦してみようという試みの第6回。 お正月用品はすでに撤去され、早くもバレンタイン商戦が始まっているようなので、私もデザートでも作ってみることにしよう。レシピのベースとなるのは、あの黒柳徹子さんのチョコレートケーキだ。 黒柳さんのオリジナルは、マリービスケット、生クリーム、チョコレートソース、牛乳で作るようだが、今回は100円ショップの商品棚をじっくりと眺めた結果、ちょっと材料をアレンジし、ティラミス風ブッシュ・ド・ノエルにチャレンジしてみることにした。誰でも簡単に作れる手作りデザートです!
まずはクリームを作るために、プレーンヨーグルトをコーヒー用フィルタで水切りする。 これで普通のヨーグルトが一気にクリームチーズっぽくなるのだが、低脂肪タイプでも大丈夫だろうか?片手でギリギリ持てました。
ヨーグルトのラベルの裏に、「乳清をすてないでください!」とデカデカ書かれていたが、捨てるわけではなく、分離させるだけなんだと、心の中で言い訳をする。 下にたまった乳清は、砂糖を入れて飲んだら、薄いヤクルトみたいでおいしかった。コーヒー用フィルタに乗せて、数時間放置するだけ。
涙ながらに乳清と分離させたヨーグルトは、低脂肪にもかかわらずクリームチーズっぽくなってくれた。普通のヨーグルトに比べると、ちょっと柔らかいような気もするが。 舐めてみると、無糖なので当然だが、甘さゼロだったので、これにたっぷりと砂糖を加えて練る。なんかごめん!
続いては、クッキーをティラミスラテという謎の乳飲料にさっと浸してから、ヨーグルトクリームを塗りつつ重ねていく。 クッキーはマリービスケットが売っていなかったので、適当なチョコチップクッキーを使用。 牛乳ではなくティラミスラテを使うので、きっとティラミス風のケーキになってくれるはず。ブラウンシュガーにしてみました。
何段か重ねていくうちに、下の方がふやけて少し崩れてきてしまった。 どうやらクッキーを浸す時間は、一瞬でよかったらしい。飲んだらほとんどココアの味だったけど。
適当な高さまで積み上げたら横向きにして、ヨーグルトクリームを全体に塗りたくる。 フォークを使って木目っぽいものを作ったら、なんとなくブッシュ・ド・ノエルになるかなと思ったが、そうでもなかった。賽の河原ごっこができるよ!
茶色いチョコレートクリームを使うからこそのブッシュ・ド・ノエルなわけで、白いクリームだと雪を連想させるため、そこに木目を刻んでも違和感があるだけか。 そこでココアパウダーを上から振りかけたら、なんとなくそれっぽくなってくれた。 そういえば、ティラミスといえばココアパウダーだ。なんか変!
白と茶色の使い方が普通と逆なので、丸太に雪が積もっているというよりも、白い壁に茶色い屋根の家になってしまった。 期せずして、お菓子の家の完成である。なんか違うけど、まあいいか
これを冷蔵庫で一晩寝かせて、クッキーがなじんでから食べてみると、確かになんとなくティラミスっぽい仕上がりとなってくれた。 ティラミスラテではなく、濃い目のコーヒーを使ってもよかったかな。そしてもっとヨーグルトクリームが多くてもよかったかも。バレンタインが近いのに、おっさんが作っていてすみません!
これ、言われなければ、ヨーグルトで作ったとはバレない気がする。 甘さ控えめで作れるし、生クリームが苦手な人へのプレゼントにいいかもしれない。 「ヨーグルトの酸味があるから、スウィーツではなく酸っぱウィーツ!」 ということで、バレンタインにおすすめです。 もしココアがなかったら、ミロでもかけてあげてください。 (文=玉置豊)ココアパウダーをかけて正解だったみたい。



















