名古屋が生んだあの「山」に初挑戦! 果たして登頂は?『甘口メロンスパ』

 第16回目にして、とうとう名古屋が誇るアノ店の登場となった。そもそも、この企画はアノ店をリスペクトするあまりに考えた企画と言っても過言ではない。その一発目の珍級グルメがコレだ!
amakuchimelonspa01.jpg
マドレーヌとクラッカーはドリンクのお伴
 まずはその香りにやられた。  目の前に運ばれてきた瞬間、温かくて甘~~い香りに先制パンチを食らった。ひと目見てわかるとおり、緑色のパスタにデコレーションされているのは生クリーム。そして具は想像どおりのメロンである。  辛党なら絶対注文しないであろうそのメニューの名前は「甘口メロンスパ」。しかも、うっかりしていたが、パスタはもちろんのこと、メロンも温かいのだ。そう、アンチも多いあの酢豚のパイナップルやアップルパイのように……。    ううむ、最初から強敵を選んでしまった……。それでも、勇気を振り絞って、甘くて温かくて、しかも生クリームの乗ったパスタをフォークでくるくる巻き、恐る恐る口に運んだ。と、予想以上の味が口中に広がった。  甘い、甘い、甘~~~い!  メロンや生クリームだけじゃなくて、パスタまでめっちゃ甘~いのだ。これはもう、メインディッシュの風体をしたデザート。しかも温かいデザートじゃないか!  とっさに、左上にあるこれまた緑色の「ナゴヤコーラ」で口直しすると、料理が運ばれて来る前にひとくち飲んだときは、「なんだこりゃ」と、ふたくち目が進まなかったまずいドリンクが、パスタのあまりの甘さに、「ウンマ!」とさえ感じてしまった。  こりゃいかんと、次の手を打ったが、これが完全にダメ押しとなった。記者は愚かにも、甘さを中和させようと、パスタに塩を振ってしまったのだ。    結果、パスタはさらに甘さを増し、結局5合目にもたどり着かずに下山という結果になってしまった。名古屋の偉大なる“山”は初心者にはキツい試練を与えたのだった。  うもうございま……せんでした。
amakuchimelonspa02.jpg
後日トライした納豆サボテン玉子とじパスタとアステカドリンク。インゲンみたいなのがサボテン。苦みと納豆臭さはオヤジには許容範囲で、こちらは登頂することができたが、どう見ても玉子とじにはなってない。
名古屋 喫茶マウンテン 甘口メロンスパ 800円 意外性 ☆☆☆!! 味   !!   店   ☆☆
amakuchimelonspa0ss2.jpg
名古屋のヒマラヤ「喫茶 マウンテン」

イオン、無印良品、ファミマ……消費税8%に、“価格据え置き”で対抗する根性企業

momotoki0311.jpg
「週刊文春」3月13日号 中吊広告より
今週の注目記事 第1位 「衝撃スクープ 清原和博緊急入院 薬物でボロボロ」(「週刊文春」3月13日号) 第2位 「日本の大新聞が喧伝する『アベノファンタジー』の大嘘」(「週刊ポスト」3月21日号) 第3位 「元エリート裁判官が明かす 裁判官は正義より出世が命です」(「週刊現代」3月22日号) 第4位 「消費税8%なのにあえて『値下げ』したド根性企業の商魂と勝算」(「週刊ポスト」3月21日号) 第5位 「文化庁『著作権法』改悪で日本の出版文化が破壊される日」(「週刊新潮」3月13日号) 番外 「現代・ポストのヌードグラビア対決 勝者はどっちだ」  東日本大震災から3年がたった。メディアは、こぞって被災地の今を報じている。ポストはカラーグラビアで「定点観測 復興する風景」、現代は「2011年3月11日東北生まれの子どもたち」をやっている。  あの日を忘れない、津波の被害や原発事故の恐怖を風化させてはいけない。そのためには、変わりつつあるものばかりではなく、「変わらない」ものを撮り続けることも大事であろう。そして、これから出てくる放射能被害の実態を報道し続けることである。  ところで、週刊誌が報じた「疑惑」が、どうやら本物になりつつあるようだ。STAP細胞のことである。  3月11日付の朝日新聞朝刊が「新たに画像酷似の指摘『根幹揺らぐ』 STAP細胞論文」として、こう報じた。 「生物学の常識を覆すとして世界に衝撃を与えた万能細胞『STAP細胞』の論文が、撤回される可能性が出てきた。発表からわずか1カ月余り。論文の不適切さを問う声が相次ぎ、共著者まで『確信が持てない』と表明した。次々に明らかになる問題に、理化学研究所の対応は後手にまわっている」  “リケジョ”の星・小保方晴子さんはどうなるのか。ちと心配である。  さて、今週の現代とポストのヌードグラビアは、どちらに軍配が上がるのか?  現代は「長崎真友子『エッチな局アナ』」と、リオのサンバカーニバルの女性たちの巨乳。ポストは、女優・川上ゆうの「アナログなエロカメラ」と料理研究家・森崎友紀「おいしいカラダ」、アイドル・逢坂はるなの「私は卒業して裸になりました」。  長崎は初々しいポーズがかわいらしく、構図も工夫されている。だが、写真としては川上がもう一人の女性と絡んだエロティックな連作が断然いい。  もっと見てみたいと思わせる、コーフン度なかなかのポストの勝ちだ!  まずは、出版界のネタを新潮から1本選んでみた。  日本で電子書籍市場が広がらないのは、従来の紙の出版権を持つ出版社でも、同じ本を電子書籍化する場合は、契約を別に結ばなくてはならないという「日本的事情」も大きい。  そのために出版界では、CDのように発売元(出版社)が著作権を持てる「著作隣接権」を求めているのだが、新潮によれば、文化庁ではそれとは反対の著作権法改正が進んでいるというのだ。  この背景には、電子書籍をアメリカ並みの出版点数にしたいという経団連の思惑がある。  これが「電子出版権の新設」で、これが日本に脈々と続く出版文化を壊すと、作家の藤原正彦氏はこう憤る。 「著者が電子出版をする際に、出版社以外の、単に紙の本を電子化して送信するだけの事業者と契約を結べるということ。誰でも手軽に自由に出版できるようになるので、電子本の点数が増え、読者の選択肢が広がるように思えます」  だが、そうではないというのである。 「長い目で見れば、江戸時代から続く日本の出版文化を破壊し、ひいては国家の根幹を揺るがしかねない大問題なのです」  本は編集者や校閲が目を通し、間違いや時代考証などをチェックしてから本になるのだが、法改悪されれば間違いだらけの電子書籍が氾濫することになり、本全体の信頼が失われる可能性もある。 「国民は間違いばかり書いてある本にお金を払わないでしょうから、安価な電子書籍が主流になっても、本の購入数はどんどん減るでしょう。国民が本を読まなくなり、読んでも間違った知識しか得られなくなれば、ある程度成熟した民衆の存在が前提になる民主主義は成り立たず、衆愚政治になってしまう。だから、日本の文化、国家にとっての大問題なのです」(藤原氏)  大学生の40%は本を読まないという統計がある。それでも、年間の新刊書籍点数は8万点近くもある。そこに、面白さや珍奇さだけの電子書籍が大量に加われば、本当に読んでおかなくてはいけない本を探し出すのは至難になる。  私が以前から主張しているように、新刊点数を現在の半分に減らし、出版社と流通、書店が共同してアマゾンに対抗できる電子書店のプラットフォームをつくらなければ、この国の出版文化に未来はない。  遅きに失してはいるが、今からでも国を巻き込んだ「出版文化再生」のためのプロジェクトを始めるべきである。  お次は、もうじき消費税が8%に上がるのに、あえて値下げしたり価格据え置きの「根性企業」が増えているというポストの記事。   たとえば、すき家は牛丼並盛280円→270円。日清食品は「ラ王シリーズ」容器・具材変更で約16%の値下げ。サンリオピューロランドは大人休日4,400円→3,800円など、平日休日ともに値下げする。  ファミリーマートは、サンドイッチのパン5%増量でも価格据え置き。あのサイゼリヤも、半数程度の価格を据え置きだという。行かざるを得まい。  イオンは、半数以上のPB商品で価格を据え置き。無印良品も、75%の商品で価格を据え置き。しまむらは、一部商品の価格を据え置きにする。  こうしたことがなぜ起きるのか。経済ジャーナリストの荻原博子氏は、こう言う。 「給料が上がらず、デフレ脱却は実現していない中、消費増税を価格に転嫁すれば、小売業界は大打撃を受ける。消費増税で喜ぶのは輸出戻し税(企業が製品を輸出した場合、外国の消費者には税金分を価格転嫁できないという理由で、輸出製品の部品や原材料の価格に含まれている消費税分を国が輸出企業に戻す還付金のこと)で巨額の還付を受ける大企業だけ。内需型企業は生き残るために、身を削ってでも価格を下げざるを得ない状況です」  昨年6月、消費増税を決めた政府は「消費税還元セール禁止法」を成立させた。だが、岡田元也イオン社長は「国民生活を考えていない」、ユニクロ柳井正会長は「それが先進国か」と、反対論が相次いでいる。  消費税はアベノミクスを崩壊させる。それについては、第2位のポストの記事で触れる。  現代の元裁判官の告白は、『絶望の裁判所』(講談社現代新書)のパブ記事ではあるが、読むべき内容がある。  この人物は瀬木比呂志氏。東京地裁判事補から那覇地裁を経て最高裁判所調査官などを歴任して退官し、現在は明治大学法科大学院教授である。 「私は'79年の任官から'12年に大学教授に転身するまで、33年にわたって裁判官を務めてきました。その中で目の当たりにしたのは、最高裁の意に沿わない人材を排除する人事システムの問題点や、モラル、そしてパワー、セクシャルなどのハラスメントが横行する、裁判所の荒廃ぶりでした。(中略)  この人事システムが、裁判所を荒廃させた一因なのは間違いありません。現在、日本の裁判所は最高裁長官をトップとし、その腹心である最高裁事務総長が率いる事務総局が、全国の裁判官を人事や組織の圧力で支配しています。事務総局は意に沿わない判決や論文を書いた裁判官に対し、昇進を遅らせる、住まいとは遠く離れた地方に単身赴任させる、あるいは前述したように再任を拒否するといった嫌がらせをします。  その結果、裁判官は刑事被告人、あるいは民事訴訟の原告・被告の権利や結論の適正さを自分で考える前に、とにかく事務総局の意向ばかりを気にするようになってしまったのです。事実、ある地裁の所長はことあるごとに『それは事務総局の考え方と同じか?』と確認していました。(中略)  日本では裁判官が刑事系と民事系に分けられ、基本的に同じ分野を担当し続けます。そして刑事系裁判官は日常的に検察官と接しているため、考えがどうしても検察寄りになる。被告の中には根拠のない主張する人もいますから、刑事事件を長く担当していると、被告に対して偏見を抱くようになってしまうのです。その結果、刑事系の裁判官は仲間内で被告のこと蔑視し、『やつら』などと呼ぶようになる。(中略)  現在の竹崎博允最高裁長官の実権、支配権は矢口長官(洪一・第11代最高裁長官=筆者注)以上とも言われますが、なぜ彼がそれほどの力を持ったのか。その背景には裁判員制度導入があります。  現行の裁判員制度については、今後改善すべき欠点はあるものの、市民の司法参加という意味では、評価されるべきだと思います。しかし、『竹崎氏らには別の思惑があった』といいます。 『裁判員制度を導入することで刑事裁判に脚光を集め、近年民事系に比べて著しく劣勢にあった刑事系裁判官の基盤を強化し、同時に人事権を掌握しようという狙いがあった』──そう言われているのです。  その思惑通り、裁判員制度導入以降は、刑事系の裁判官や書記官が増員され、主要ポストの多くが、竹崎氏に近い刑事系裁判官で占められるようになった。その結果、究極の情実人事が実現したわけです。(中略)  本気で裁判所を改革しようと考えるなら、法曹一元制度、つまり弁護士経験者を裁判官に登用する制度を導入するしかありません」  本を買わずとも、十分に瀬木氏の意が伝わる記事である。  いま安倍政権批判をさせたら、ポストほど鋭いメディアはないだろう。アベノミクスはほぼ崩壊しかけているのに、それを助け、大本営発表を垂れ流している大新聞を批判する舌鋒も激しい。  ポストによれば、3月3日付の新聞各紙の夕刊は「設備投資4.0%増」と報じた。  読売の記事には「財務省が3日発表した2013年10~12月期の法人企業統計によると、金融業・保険業を除く全産業の設備投資は、前年同期比4.0%増の9兆4393億円」とあった。  これを読んだ読者は「景気が上向いている」と思い込むはずである。しかし、この数字にはカラクリがあると、ポストは言う。  第一生命経済研究所経済調査部の首席エコノミスト・熊野英生氏はこう指摘する。 「実は前年比ではなく前期比で見ると、設備投資は2四半期連続で減少しています。つまり、設備投資は昨年同時期と比べると増えているが、この半年間で見れば減ってきている。ではなぜ昨年比だと伸びているかというと、比較対象となる12年には復興需要やエコカー補助金等の効果で4~6月期が大きく伸びていて、その後は下がっていた。前年より下がった12年後半の数字と比べているから、上がっているだけ。これは前年比の“マジック”なのです」  また、厚労省が賃金構造基本統計調査(全国)を発表すると、各紙は2月21日付でこう報じた。 「朝日は『短時間労働の時給、微増 男性1円、女性6円増 13年厚労省調査』と、非正規雇用の労働者の賃金が上がったという“いいニュース”をメインに報じている。ところが、実際の調査結果を見てみると、むしろ驚くべきは、フルタイム労働者の賃金が0.7%減であり、とりわけ男性が0.9%も減っていることである。こちらのほうが、パートタイムの賃金微増よりよっぽど見出しにすべきニュースだと思うのだが、『安倍政権打倒は社是』(by安倍首相)のはずの朝日も、こと景気の記事に関してはやけに政権に甘い」(ポスト) 「産経(3月5日付)は、経済面で大きく『電機6社ベア実施 パナソニック6年ぶり容認』と題した記事を掲載。電機大手6社がベアを実施する見通しだと伝えた。ところが同じ経済面には下に小さく、『現金給与総額3カ月ぶり減 1月勤労統計』というベタ記事もある。日本企業全体の現金給与が前年同月比で下がったという暗い話題である」(同)  新聞の景気、経済関連の報道は、マーケット関係者から見ると違和感があると、投資顧問会社マーケットバンクの岡山憲史代表は語っている。 「いまの株価は概ね、4~6か月後の経済指標に跳ね返ると見られていますが、現在の株価は不振です。昨年12月30日の大納会に1万6291円という年初来最高値を更新して、その後は低迷。最近では1万4000円台です。しかも、先進国で株価が下がっているのは日本だけです。アメリカは、2月27日にS&P 500種株価指数が過去最高値を更新したほど。日本はバブル以降、株価は1度も高値更新していない。アベノミクスから1年を経た現在も過去最高値の3分の1の水準が続いているんです。この株価に象徴されるように、景気は鈍化していると考えていいのだが、メディアはそこに言及しようとしない」  ポストは、アベノミクスについての大新聞の報道は大本営発表だとし、貿易赤字は原発停止のせいではなく、本当はアベノミクスのせいだ、世論調査で世論誘導をしていると批判する。  上智大学文学部新聞学科の渡辺久哲教授(メディア調査論)も、こう言っている。 「新聞各紙は言論機関であり、極端な話、国民が全員『反対』と言っても『これは正しい』と言うべきで、そういう気概がなければ本当の言論機関とは言えません。世論調査で数字を作って、『国民の6割がこう考えている』からこうだというのでは話になりません」  私は、4月からの消費増税はアベノミクスを壊すだけでなく、日本経済を回復不能にまで落ち込ませるのではないかと心配している。  みみっちい話で恐縮だが、私は毎日バスで駅まで出ている。片道200円だから往復で400円。これがPASMOを使わないと片道210円になる。これぞ便乗値上げである。したがって一日20円の負担増になるから、20円×24日(月曜日から土曜日)=480円×12カ月=年間5,760円増にもなるのだ。これで景気が上向くはずがないではないか。  神は細部に宿る。庶民は日常の小さなことから世界を考えるのである。安倍首相はそのことに気がつかない「どうしょうもない人」である。  今週の注目記事第1位は、文春の「清原和博のクスリ疑惑」。まずは、こういうコメントから紹介しよう。 「じつは清原は覚せい剤などの薬物の禁断症状に苦しんでいるのです。昨年、彼は足立区にある精神科の病院に一週間ほど極秘入院しています。入院したのは、傍目にも言動が異常をきたしていたから。隣で呼びかけても無反応、目の焦点が合わず、口はネチャネチャと粘つき、ときおり意味不明のことを口走っていた。この病院で電気ショックなどの治療を受け、“シャブ抜き”が行われたそうです」  元プロ野球の大スター清原和博(46)の覚せい剤“疑惑”は、少し前から騒がれていた。  私も先月下旬に行われた友人の出版祝いの会で、「清原が近々、シャブで逮捕されるらしい」という話がひそひそ交わされているのを聞いている。  このコメントを語っているのは清原と親しい友人A氏だが、親しい友人B氏による証言もある。 「清原の妻・亜希さんは、『最近夫の様子がおかしい。暴力的になり、すぐ激昂する。刃物持って追いかけ回されたこともある』と、複数の親しい知人に相談しているのです」  清原といえばPL学園時代、甲子園で桑田真澄とともに高校生離れした素質を見せた。86年に西武ライオンズに入団し、入団4年目には21歳で100号本塁打を達成。23歳で年俸1億円を超えるなど、いずれも史上最年少記録を更新した大打者である。  巨人、オリックスとチームを渡り歩いたが、オールスターのMVP7回、サヨナラ本塁打12本の日本記録を持つ記憶に残るスーパースターだった。  また、その言動や威圧感で「番長」という呼び名がついた。  西武ライオンズ時代に麻薬撲滅のポスターに登場して、そのコピーには「覚せい剤打たずにホームランを打とう」とあったと、文春が書いている。  2000年に、アイドルグループ「セブンティーンクラブ」などで活躍したモデルの木村亜希(44)と結婚し、2人の息子にも恵まれた。  亜希は子育てをしながらカリスマモデルの地位を確立し、11年にはベストマザー賞を受賞している。清原も、マイホームパパぶりを発揮していたのだが……。  しかし、引退後の彼を待ち受けていたのは、現役時代のような輝かしい生活ではなかった。カネ遣いと言動の荒さも災いしたようである。  そんなうっぷんをクスリで紛らわせるようになったのだろうか。  こうした情報をキャッチした文春取材班が、清原追跡を続けたところ、2月27日、都内の大学病院に入院したのが確認されたという。同日午後10時半過ぎ、清原は、妻ではない女性を伴って大学病院の出口から現れた。日焼けした肌に、ゴールドのペンダント。短パンをはいた脛には龍の入れ墨。  文春が「覚せい剤をやっているという話があるが」と切り出すと、初めはろれつが回らないものの、それなりに答えていたが、 「いつ(病院に=筆者注)入ろうが、あなたに答える必要がない。そういう検査も含めて……、事務所から、きちんとした答えを出すって。そして、あなたが今言ったことを……。ね? もし違った場合、あなた、とことん追いつめますからね」  そのあたりから清原の態度が急変したそうだ。記者からICレコーダーを奪い取り、カメラマンからもカメラを奪い取ろうとした。  ガードマンが割って入ろうとすると、ガードマンから見えないように斜め後ろを向き、折れたICレコーダーの鋭利な部分に自らの左手の甲にあて、何度も傷つける自傷行為を繰り返したというのだ。  グラビアには、記者からICレコーダーを奪おうとして、記者ともみ合う姿が写っている。  文春によれば、薬物使用の可能性が極めて高い清原への捜査当局の包囲網は狭まっているという。マスコミ関係者によれば、2011年頃にも清原の薬物使用の情報が出回り、マスコミが一斉にマークしたことがあったという。厚労省の麻薬取締部が清原を狙うチームを編成しているともいわれ、相当時間をかけて疑惑を追っていた記者もいたというのである。  疑問なのは、以前も文春は「CHAGE and ASKA」のASKA(飛鳥涼、本名=宮崎重明)がクスリ漬けだと報じたが、警察や麻薬捜査官が動いたという話は聞かない。  今回の清原も、覚せい剤疑惑はかなり濃厚のようだが、事情聴取すら行われていないようなのはなぜなのだろうか?  文春は、薬物疑惑を立証するのは困難であるという。 「覚せい剤が尿検査で検出できるのは、せいぜい使用から三日間。常用者でも十日間程度。髪の毛には長期間残留しますが、信頼度が低いので、裁判でも証拠にはなりにくい」(覚せい剤に詳しい医師)  現代では、スポーツライターの藤本大和氏がこう話している。 「清原に近いと見られていた人物2人が、覚せい剤取締法違反で逮捕されたことも疑われる要因の一つでしょう。一人は彼のタニマチといわれた人物。もう一人は元プロ野球選手です」  だが、関東を担当する厚労省麻薬取締官はこう言っている。 「清原の家を視察しに行った捜査官がいたのは事実ですが、専門チームを作って内定していたわけではない。詳しくは言えませんが、今日明日にも逮捕されるような案件ではない」  文春が報じたことに対して、清原の個人事務所が「清原は今年1月下旬から体調を崩し、病院で診察を受けた結果、糖尿病と診断された」とマスコミへFAXを流し、名誉毀損訴訟を含めたあらゆる法的手段を通じて、徹底的に文春に抗議することを“検討している”との見解を発表した。  やるがいい。法廷の場で堂々と「わいは薬中ではないんや」と主張し、文春の報道が事実無根であることを証明したらいい。そうすれば「やっぱり番長や、かっこいい」となるかもしれない。これだけ書かれたのだから、疑惑のままうやむやにしては絶対いけない。要注目である。 (文=元木昌彦)

佐村河内氏のネタ動画が大フィーバー! ネットユーザーの関心は、世間一般とは微妙にズレている!?

ヲタ系ITライターと日刊サイゾー新米編集者が、ここ最近、ネットで話題になったいろいろな出来事について語るコーナーです
2chvip.jpg
■2chまとめブログ転載禁止騒動 ITライター・Dr.T 2月から3月にかけてネットで話題になった騒動といえば、2chまとめブログ転載禁止騒動だろうね。3月2日から3日にかけて「ニュース速報(VIP)」「なんでも実況J」という2大人気板の内容が転載禁止になり、その後もほかの板に次々と波及していったんだ。 新米編集者・アキ 2chまとめブログって、2chの書き込みをまとめているブログですよね? よく見ます。えっ、転載禁止になったんですか? ていうか、そもそも許可をもらっていたんじゃないんですか? Dr.T まだ騒動は収束していないから、なんとも言えないかなぁ。まとめブログのファンと2chのユーザー自体は必ずしもイコールではなかったし、まとめブログが広告で儲けていることをよく思っていなかった2chユーザーも多かったんだ。実際、これまでにも、2chユーザーとまとめブログとの間には大きな衝突が何度もあったし、1年前には5大大手サイトが元管理人のひろゆき氏から名指しで転載禁止を言い渡された事件も起きてる。2chまとめブログと2chの関係は、今まですごく微妙なバランスの上に成り立っていたものだったんだよ。 アキ 切っても切れない深い関係にありながら、時に憎しみ合う……複雑ですね。いいBLが描けそうです! Dr.T (……スルーしよう)で、それと関連があるのかないのかは不明だけど、2chまとめブログを手軽に更新するためのツール「2chまとめビルダー2」が「諸般の事情で販売を終了」したみたい。 アキ え、じゃあ本当にこのまま2chまとめブログはなくなってしまうんですか? Dr.T まだわからないよ。というのも3月7日に、2chの新管理人とされるジム・ワトキンスさんが「まとめブログを停止させるつもりはなく、協力していきたい」というコメントを出しているんだ。これには反発する2chユーザーも多くて、この騒動はまだ当分続きそうだね。 アキ 私の妄想のネタも、まだ当分はなくならないってことですね!
samura0311.jpg
「佐村河内裁判 前半(1/2)」ニコニコ動画:GINZA
■佐村河内守氏の記者会見がニコニコ動画で動画のネタに Dr.T ここ数週間で世間を一番騒がせたのは、佐村河内守氏のゴーストライター騒動だよね。ネットでも彼の話題で持ち切りだったけど、ニコニコ動画ではほかと少し違う盛り上がり方をしているみたいだよ。 アキ 違う盛り上がり方? Dr.T たとえば「佐村河内裁判 前半(1/2)」という動画では、人気裁判ゲーム『逆転裁判』の証言台に佐村河内氏が立ったら……というネタで盛り上がっていて、再生数は50万件を超えているほどなんだ。投稿タイミングが記者会見の直後で絶妙だったからか、ランキングでも1位を取っているね。 アキ 佐村河内氏にナルホドくんが「異議あり!」とかやるわけですか! 私、二次元×三次元もいけますよ! Dr.T いや、そのセリフは出てこないけど……後半の動画を楽しみにしている人も多いみたい。ほかにも『進撃の巨人』の主題歌「紅蓮の弓矢」を替え歌にした「【進撃の聾人】 聞けんの耳や 【オープニングテーマ】」なんて動画も投稿されていて、佐村河内氏はすっかり動画の“素材”になってしまっているね。 アキ っていうか、「佐村河内守」でタグ検索すると、250件以上も動画が出てくるんですけど……えっ、もしかしてこれぜんぶ『真夏の夜の淫夢』!? Dr.T なんでだよ! いや、確かにそっち系の動画もあるけど……ってかアキちゃん見てるのかよ! アキ ……って思ったら記者会見の動画が多いんですね。なーんだ。 Dr.T 記者会見はニコニコ生放送でも生中継されたからね。今はテレビで放送するような会見現場にもたいていニコニコ生放送が入るから、一般ユーザーでもノーカットで会見を聞けるのは便利だよね。 アキ あーあ。髪切ってサングラス取ったら、すっかりそれっぽさがなくなっちゃいましたね佐村河内さん。 Dr.T 世間一般的にもそうだけど、佐村河内氏の件は新情報が出てくればネットでももうひと盛り上がりしそうだね。
line0311.jpg
LINE公式サイトより
■LINEが3つの新サービスで事業展開。早くもスタンプ作りに取りかかる人も…… Dr.T 2月26日に開催されたLINEの新サービス発表会が、IT業界を中心に話題になっているね。 アキ LINEって、あのスタンプとかのLINEですか? Dr.T そう、そのLINE。……って、“スタンプとかの”って何よ。もっとほかに適切な表現があるでしょ。 アキ でも、LINEっていえば、やっぱりスタンプですもん。私もたくさん買ってますよ。 Dr.T まぁ確かに、LINEのスタンプは人気だよね。そのスタンプ、これまでは公式のものしかなかったんだけど、今後は一般ユーザーもスタンプを作って販売することができるようになったんだ。取り分は、LINE株式会社とユーザーで50:50だね。 アキ えっ、50%も持っていくんですか!? Dr.T ……まあ、Amazonの個人出版サービス「ダイレクト・パブリッシング」のロイヤリティが条件付きとはいえ70%であることを考えると、そこそこ持っていくなぁとは思うけどね。LINEというプラットフォームは圧倒的にユーザーが多いわけで、ほかのメッセンジャー系アプリがたとえ同じことをもっと安くやり始めても、売上数を考えたら結局は50%の取り分だろうとLINEでスタンプを販売するほうが儲かるだろうからね。逆に80%くらいLINEが持っていくって言われても、僕は驚かなかったよ。 アキ うーん……でも、イラストレーターさんとかデザイナーさんとか、クリエイターにお金が入る仕組みができるのはいいことですよね。 Dr.T うん。受付は4月からだから、もうスタンプの作成に入っているクリエイターもいっぱいいるね。Twitterなんかを見ていると、一人でのんびり作っている人もいれば、チームを組んでアイデアを出し合っている人もいるし、4月からはもしかしたら“スタンプ長者”が生まれるかもしれないね。 アキ 私は濃厚なBLスタンプが欲しいな~。48手全バージョン入りの! Dr.T どこで使うんだよ! あと公序良俗に反するスタンプは、審査で落とされるから! (構成=Dr.T) ●Dr.T 24時間ネットをウォッチするヲタ系ITライター。チキンなのでネットの揉め事には参加しない。好きな食べ物はガリ。 ●アキ ネットのコアなニュースに疎い新米編集者。よく天然といわれるが自覚はない。ちょっぴり辛口で、BLが好きな腐女子。

閉塞感を打ち破る?『日本アカデミー賞授賞式』テレビ番組としてのギクシャク感

akademy37.jpg
日本アカデミー賞公式サイトより
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。 「はなはだ簡単ではございますが、うれしい言葉とさせていただきます」  2011年の「日本アカデミー賞」で「話題賞」に輝いたナインティナイン岡村隆史は、その異質な雰囲気にのまれ、そんなワケのわからない受賞スピーチをして失笑を買った。長年、テレビ界の第一線で活躍する岡村でさえ緊張の極致にしてしまう『日本アカデミー賞授賞式』とは、一体何なのだろうか?  この授賞式は、1978年の第1回から日本テレビで『日本アカデミー賞授賞式』として放送されている。豪華俳優、映画人が一堂に会すという、テレビ番組としては貴重な映像である。今年の司会は、西田敏行と樹木希林。 「これを頂くと、来年授賞式の司会やらなきゃいけないから……とにかく困りました」 と、昨年の最優秀主演女優賞を獲得した際のスピーチで樹木が語ったように、女性司会者は前年の最優秀主演女優賞受賞者が務めることが通例になっている。今年の番組の冒頭、「“危ない”2人の司会者」と紹介されたが、やはり注目すべきは樹木だろう。というのも彼女は、この『日本アカデミー賞授賞式』で過去、強烈な爆弾発言を連発しているのだ。  それは、07年の『日本アカデミー賞授賞式』。その年は、ほかの映画賞では軒並み『それでもボクはやってない』(周防正行監督)が多くの賞を受賞していた。だが、日本アカデミー賞だけは例外で、最優秀賞を受賞したのは助演女優のもたいまさこのみ。代わりに、日本テレビが出資した『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(松岡錠司監督)が各賞を総ナメにしたのだ。樹木も、同作で最優秀主演女優賞を獲得。だが彼女は、「私なら違う作品を選ぶ」「監督賞は余計ね」「半分くらいしか出演していないのに(最優秀主演女優)賞を頂いてしまって申し訳ない」「帰りたい」「もう酔った」「組織票かと思った」など、奔放な発言を連発した。  実は、樹木は別のインタビューで「監督に殺意が芽生えた」というほど、この映画の演出に納得がいっていなかったのだ。そのため、最後には「この日本アカデミー賞が名実共に素晴らしい賞になっていくことを願っております」と、皮肉たっぷりに締めくくった。  そして、今年の『日本アカデミー賞授賞式』。授賞式が始まる前に「受賞者の方に失礼のないように言葉遣いに気をつけて……」と決意表明する西田を遮って「私に言ってるんじゃないの?」とツッコむ樹木。始まる前から“自由”で不穏な空気を漂わせる。  この『授賞式』で近年、もはや“名物”となっているのがオダギリジョーの“奇抜”なファッション。この日も、言葉では形容しがたい服に身を包むオダギリに、前述の『東京タワー』では親子役で共演した樹木は、お構いなしに切り込んでいく。 「お子さんが生まれたんですけど、こういうファッションを相変わらず守っていくってことは、すごいパワーですよね」 「ダメですよね……」と苦笑いを浮かべるオダギリに、樹木は「いや、ステキなことですよ」と不敵に笑った。  さらに、助演女優賞の蒼井優と助演男優賞の妻夫木聡が福岡出身と知ると「福岡出身は福山(雅治)さんも。いい男いい女ばっかりってことですかね」と突然語りだす。しかし、福山は長崎出身。樹木はリリー・フランキーと勘違いしていたのだ。それを妻夫木に指摘されると、「リリーさんでしたか。あ、じゃあ、違うケースもあるのね」と、どこまでも自由だった。  また、その福山には「世の中には婚期を逃した女性がいっぱいいるのだけれど、何もかもそろっている、白馬に乗った福山さんがいつまでも独り(独身)でいるから、期待を持たせちゃっているからだと思うんだけど」と、独自の理論で女性の晩婚化の“戦犯”に指名。さすがの福山も「これは答えるべきなんですかね……」と言葉に詰まってしまった。  昨今は、秒単位で計算され整備されたバラエティ番組ばかりだ。そこに出演するのは、バラエティを熟知したタレントたち。もちろん、少しでも視聴率を伸ばすための工夫や、視聴者が安心して見られる安定感は大事なことだ。けれど、どこか窮屈で閉塞感を感じてしまうのも事実。『日本アカデミー賞授賞式』には、普段、バラエティ番組に出演するようなタレントはほとんどいない。だから、冒頭に挙げた岡村でさえ、その異質な雰囲気に普段とは違う感じになってしまう。今年「話題賞」に選ばれたオードリー若林も「かつてない場違い感を感じてるんですけれども……」とガチガチに緊張し、司会の2人との会話もかみ合っていなかった。しかし、その厳かで“不自由”な空間の中に、樹木希林のような“自由”な存在が投げ込まれた時の、何が起こるか分からない緊張感やギクシャク感は抜群に面白い。賞の権威だとか正統性だとかはひとまず置いておけば、この『授賞式』の“不安定さ”は、テレビ番組として圧倒的に正しい。そこに、今のテレビの閉塞感から脱するヒントがあるような気がしてならない。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

東京女子流の“制服”姿が異常なほどかわいい! 偏愛が招いた奇跡の瞬間『5つ数えれば君の夢』

5tsukazoere01.jpg
『5つ数えれば君の夢』で映画初主演を飾った東京女子流。右から小西彩乃、庄司芽生、新井ひとみ、山邊未夢、中江友梨。
 男子禁制の花園に、うっかり足を踏み入れてしまった。東京女子流の初主演映画『5つ数えれば君の夢』にはそんなヤバさが漂う。2012年に女性グループとしては史上最年少記録となる日本武道館ライブを果たした5人組のボーカル&ダンスグループ・東京女子流。平均年齢16歳の彼女たちが初主演した本作は都内の女子高が舞台だ。文化祭を間近に控えて校内がざわつく中、5人の少女たちのそれぞれの思惑が交錯する様子を、23歳の山戸結希監督が限りなくナイーヴに撮り上げている。  これまで青春映画と呼ばれる作品に登場してきたヒロインたちの多くは、純真かつ慈愛に満ちた存在として描かれてきた。男性監督の願望を反映したフィクション上の聖少女たちだ。ところが、『5つ数えれば君の夢』に登場する5人の女の子たちは純真ではあるが、その純真さの奥には身勝手さや小さな悪意が潜んでいる。それぞれの度合いは違うが、わがままで、自己チューで、冷酷で、いい子のふりをして相手を欺く。そして始末が悪いことに、それゆえに彼女たちはキラキラとまぶしい。男性監督の脳内で描かれた架空の聖少女とは異なり、リアルな生身の女の子としてスクリーンの中で息づく。  山戸監督は上智大学在学中に『あの娘が海辺で踊ってる』(12)でデビューを果たした新鋭。第2作『おとぎ話みたい』(13)も含め、山戸作品はどれも女子高生を主人公にしているが、彼女たちは厳密に言うと人間ではない。それは宇宙人だとかモンスターだとかという意味ではなく、彼女たちはまだ人間になる前の“少女”という名の小動物なのだ。彼女たちがスクリーンの中で囁いていることの半分くらいは理解できないし、頭の中で考えていることはもうさっぱり分からない。ひとつだけ分かることは、山戸作品のヒロインたちはみんな、ひどく生き急いでいるということ。人間とは異なる少女という名の別種の生き物である彼女たちは、自分たちが輝ける時間があまりにも短いことを自覚している。イライラと焦燥感を抱き、周囲にいる誰かを傷つけるか、自分の思い込みを善意として相手に押し付けようとする。あまりにも身勝手な生き物だ。男にはこの繊細なクリーチャーを飼い馴らすことは到底できない。
5tsukazoere02.jpg
都内のお嬢さん学校が舞台。一見、清楚そうに映る校内だが、学園祭のミスコンに誰が選ばれるかという話題で盛り上がっている。
 『5つ数えれば−』の舞台となる女子高の文化祭でいちばんの盛り上がりを見せるのは、各クラスから代表者1名を選出して競われるミスコンの開催。ミスコンの本命、対抗馬、推薦者、主催者、傍観者、それぞれの立場から5人の物語が奏でられていく。少女たちの過剰な思い込み、いたずら心、華奢な身体を押しつぶしてしまいそうな大きな夢が渾然一体となって、文化祭当日に大爆発を起こす。思春期ホラーの金字塔『キャリー』(76)の卒業パーティーを彷彿させるクライマックスだ。本作は血みどろのホラー映画ではないものの、男子がこれまでちょっと見たことのないような怖いくらい美しい悪夢的な世界が待ち受けている。文化祭を終え、可憐さを競う少女たちの胸の中で何かが死に、新しい何かが生まれる瞬間を目撃することになる。  山戸監督は処女作『あの娘が海辺で踊ってる』に続き、第2作『おとぎ話みたい』でもダンスと物語を巧みに融合させ、その独自のスタイルを3作目となる本作で完成させた感がある。現在公開中の『キック・アス ジャスティスフォーエバー』でもクロエ・グレース・モレッツのダンスシーンが盛り上がったように、10代の女の子の特異な身体性を表現するのにダンスは非常に有効的なようだ。少女の踊りには、言語化が不可能な感情の吐露、肉体の輝き、さらには未完成な官能美、そして生命の神秘性まで実に様々な要素が込められている。男子にとって長年にわたってアンタッチャブル扱いされてきた禁断の世界の扉がここに開く。
5tsukazoere03.jpg
園芸部所属のさく(山邊未夢)。おとなしく目立たない少女だが、思いがけず“伝説のミスコン”のキーパーソンとなってしまう。
 『5つ数えれば−』の少女たちの魅力をさらに増幅させているのは、彼女たちが通う架空の高校「私立手越女子高」の制服だろう。通販サイトhaco.で知られるフェリシモ製作のこのセーラー服が尋常でないくらいかわいい。しかも、冬服だけでなく夏服も登場させるという、制服マニアにはたまらない至せり尽くせりぶり。通販サイトhaco.で実際に販売されているそうだが、こんなセーラー服を現実世界で女子高生たちが着て通学したら、街じゅうがパニック状態に陥るのではないかと余計な心配をしてしまう。山戸監督の女子高生への並々ならぬ偏愛ぶりがオリジナル制服にも強く感じられる。  この作品のもうひとつのユニークさは、クラウドファンドで募ったお金が宣伝配給費に当てられているという点。日本最大のクラウドファンド・プラットフォーム「CAMPFIRE」で『5つ数えれば君の夢』応援プロジェクトが告知され、目標金額300万円をわずか3日間で達成し、トータルで704万7000円が集まったとのこと。映画サイトやチラシ・ポスターの製作、試写会やPRイベントの開催、公開劇場の拡大などに使われるそうだ。東京女子流の初主演映画を成功させたいと願うファンたちの熱い想いが、エンドロールの長い長いクレジットにほとばしる。『5つ数えれば君の夢』は、アイドル映画の新しい夢の形なのかもしれない。 (文=長野辰次) 5tsukazoere04.jpg 『5つ数えれば君の夢』 監督・脚本/山戸結希 音楽/Vampillia 主題歌/「月の気まぐれ」東京女子流 出演/山邊未夢、新井ひとみ、庄司芽生、小西彩乃、中江友梨 配給/SPOTTED PRODUCTIONS 3月8日(土)より渋谷シネマライズほか全国順次公開  (c)2014「5つ数えれば君の夢」製作委員会  <http://5yume.jp>

この甘さがたまらない! プリンとバニラアイスの簡単フレンチトースト

P2288962.jpg
心が温かくなる甘さのフレンチトーストです。
「男のダジャレレシピ」で世間を沸かせた男の新たな挑戦――300円を握り締め、誰も食べたことのないオリジナル料理を作る!  100円ショップで売っている商品から3品を厳選し、それだけを材料とした料理に挑戦してみようという企画の第7回。  なんとなく甘いものが食べたい気分だったので、今回はフレンチトーストを作ってみようと思う。フレンチトーストの材料といえば、パン、卵、牛乳だが、普通に作っても面白くないので、卵と牛乳の代わりとして、プリンとバニラアイスをセレクトしてみた。  どちらも卵と牛乳からできているので、きっとこれでもフレンチトーストができるはず。これなら砂糖を入れなくても、きっと甘さはバッチリだ。  パンは普通に食パンでもよかったのだが、オシャレさを優先してバゲットとやらにしてみた。
IMGP1151.jpg
100円ローソンなら卵も牛乳も売っているのだが、あえてプリンとバニラアイス。
 まずは、プリンのフレンチトーストから。プリンを皿に出して、切ったバケットにたっぷりと塗りつける。  この行為、なんだかとても悪いことをしている気分になってくるのはなんでだろう。  子どもの頃にやっていたら、母親に怒られるタイプの行動だからか。
IMGP1158.jpg
罪悪感のある行為だ。
 そして、バターをたっぷりと引いたフライパンで焼く。  フライパンで焼くプリンパンである。  この甘ったるい匂いだけで、3キロぐらいは太れそうだ。
<IMGP1169.jpg
ちょっとプリンが多かったかな。
 プリン1つに対してバケット2切れだと、ちょっとプリンの量が多すぎたようで、溶けたプリンをバケットが吸いきれずに余ってしまった。  そこでもう一切れのバケットを追加投入して、余っているプリン液を吸わせたら、一気に汁っぽさがなくなった。  これこれ、これこそが私のイメージしているフレンチトーストだ。
IMGP1171.jpg
プリン1つに対して、バケット3切れがちょうどいいようだ。
 続いては、バニラアイスのフレンチトースト。これも、作り方はプリン版とまったく同じ。塗りたくって焼くだけだ。  バニラアイスを焼いてしまうなんて、子どもの頃はまったく考えもしなかった贅沢行為である。
IMGP1174.jpg
バターっぽいけれどバニラアイスです。
 溶けたバニラアイスをジュージューといわせながら、バケットに染み込ませるようにして、じっくりと焼き色を付ける。
IMGP1178.jpg
こちらもまたいい匂いだこと!
 プリンとバニラアイスで作った2種類のフレンチトーストを、熱いうちにお皿へと並べたら、簡単フレンチトーストの完成だ。  コーヒーとセットで580円くらいなら、喜んで払いたくなる出来栄えだ。
IMGP1188.jpg
ある意味とっても贅沢!
 まずはプリンのフレンチトーストからいただいてみると、さすがはプリンだけあってしっかりとしたコクのある甘さで、そこにカラメルソースの香ばしさが加わって、見事といえる仕上がりとなった。これならメイプルシロップやハチミツをかける必要はまったくない。バケットのフニャフニャした白い部分と、かみ応えのある茶色い部分のコントラストも楽しい。  続いては、バニラアイスのフレンチトースト。こちらはプリンに比べると少しあっさりした味わいだが、バニラの香りとミルク感が新時代のフレンチトーストを予感させてくれる。より贅沢をするなら、さらに上からバニラアイスをトッピングしてもいいだろう。なんだかバチが当たりそうだけど。
P2288953.jpg
ファミレスの新メニューみたいな味!
 プリンとバニラアイス、これはどちらに軍配を上げるべきか迷うところだ。想像していたよりもずっとおいしく、甲乙つけがたい出来である。もうこれは両者勝利といっていいだろう。 「フレンチトーストに敗者などいらない。食べすぎると歯医者が必要になるけれど」  普通にフレンチトーストを作るよりも、よっぽど手間が掛からないし、なんだか「子どもにとっての贅沢」っぽい甘さがたまらない。  心や体が疲れた時にでも、また作って食べようと思う。 (文=玉置豊)

『半沢直樹』続編、上野樹里『アリスの棘』、西島秀俊『MOZU』……新ドラマの裏側

ranking0304.jpg  前クールに話題をかっさらった佐村河内守氏は、ソチ五輪フィーバーを隠れ蓑に、すっかり表舞台から姿を消してしまいました。そんな佐村河内氏に代わり、マスコミをにぎわせているのがデヴィ夫人。一般人への平手打ちやら、ブログをめぐる損賠訴訟やら、いまや“自然炎上”タレントとして注目されているとか。曲がったことが大嫌いで、思ったことはすぐに口にしてしまう夫人がゆえ、いろいろと誤解も多そうですが……。それでは早速、ランキングをチェックしていきましょう! 第1位 キム・ヨナ八百長疑惑に荒川静香が反論!「ジャンプの浅田、芸術性のキム・ヨナ」は誤解!? リプニツカヤちゃんは? 第2位 『半沢直樹』続編は10月から! 佐藤浩市、西田敏行、野村萬斎、真木よう子ら豪華キャストで…… 愛之助出ないのかー。 第3位 キャイ~ン・天野ひろゆきのお相手・荒井千里さんのセクシー写真集が話題「おっぱい大きくて、優しそう!」の声 玉の輿! 第4位 『アリスの棘』で3年ぶり復帰も……大河ドラマ『江』以降、女優・上野樹里が“消えた”ワケ プッツン。 第5位 テレ朝に反撃か!? 大コケ枠「木曜ドラマ劇場」に、西島秀俊主演超大作『MOZU』を放送する“TBSの本気度” これでコケたら大変だ! 次点 「日本中を僕らの楽屋に」新生レイザーラモンが語る、プロレス愛が支えた漫才師への道 2人とも、目がキラッキラしてました。 次々点 博多大吉が叫ぶ「(この本を読んで)若手芸人よ、大志を抱け!!」 くべてもくべても……。

八ッ場ダムに税金をつぎ込み、東北被災地を買い叩く“シロアリ官僚”

motoki0303.jpg
「週刊ポスト」3月14日号 中吊広告より
今週の注目記事 「もはや、絶体絶命!STAP細胞小保方晴子さんに新たな『論文コピペ疑惑』(「週刊現代」3月15日号) 「日米同盟は戦後最悪」(「週刊ポスト」3月14日号) 「乗り遅れるな3月末、『日本売り』が始まる」(「週刊現代」3月15日号) 「『アンネの日記』と関連本300冊を破り捨てて浮かんだ『犯人像』」(「週刊新潮」3月6日号) 「東北被災地の買収価格は八ッ場ダムのたった『10分の1』」(「週刊ポスト」3月14日号) 「呆れてモノが言えない『韓国』!」(「週刊新潮」3月6日号) 「韓国暴走を止めよ! 日本の逆襲が始まった」(「週刊文春」3月6日号) 「下衆韓国人『反日嫌がらせ運動』の異常事態を告発する」(「週刊アサヒ芸能」3月6日号) 「木嶋佳苗獄中告白『私の心を奪ったジャーナリスト』」(「週刊文春」3月6日号) 「住宅メーカー勤務『葛西紀明』は部長昇進で年収300万円もアップした」(「週刊新潮」3月6日号) 「安倍首相とアッキー昭恵夫人『家庭内野党』演出説を追う」(「週刊ポスト」3月14日号) おまけ 「今週の現代、ポストの『ヘアヌード比べ』」  今週は順位をつけるほどの記事がなかったから数で勝負。順位なしで注目記事を紹介する。  まずは、おなじみのヘアヌード対決。  現代の売り物は、映画『花と蛇 ZERO』の主演女優・天乃舞衣子の初脱ぎヌードを袋とじでやっている。ポストのほうは、新・謎の美女シリーズを始めた。以前好評だった「YURI」の二番煎じ。YURIの時のように、ヌードと服を着た普段の姿を出している。  “どこにでもいそうな、かわいい子”というコンセプトは同じ。YURIはやや東南アジア系が入っていたように見えたが、今回の娘は純日本人のようだ。なかなかかわいいが、以前のYURIほどの謎が感じられない。肢体も彼女ほど豊満ではない。  現代の『天乃舞衣子 緊縛ヘアヌード』のほうは、その脱ぎっぷり、姿態、緊縛の激しさにおいてポストを遥かに凌駕する。宙づりにされた彼女の見せる表情は、なかなかの迫力である。よって今回は、週刊現代の勝ち!  お次は、ポストの素朴な疑問。安倍首相夫人のアッキーこと昭恵さんの「家庭内野党」発言は演出されたものではないか、という記事。確かに、もしもアッキーがいなかったら、安倍首相のイメージはまったく違ったものになっていたに違いない。 「不満を抱く人々のガス抜き効果にとどまらず、安倍首相への安心感をもたらす効果を生んでいる。実はこのテクニックは、近年、企業の危機管理術として注目されるダメージコントロール手法だという。  大手金融機関の広報担当役員。 『不祥事があった時など、現社長を前社長が叱責したなどという、“身内からの批判”をあえて広報する。不祥事を検証する役員会で社長批判を演出することもある。従来なら“ガバナンスが機能していない”と叩かれたが、最近では“この企業には自浄作用が働いている”という好印象与える効果がある』」(ポスト)  そして、こう結ぶ。 「“家庭内野党”が裏でコッソリと夫と連立を組んで、強権政治の手助けをしている可能性がある以上、彼女の発言に過敏に反応するのもそろそろ自重したほうがいいのではないか」  私も、この説には賛成だ。  さて、ソチ五輪が終わってメダリストが帰ってきたが、中でも注目されているのが史上最多となる7大会連続出場の末、ついにソチで銀メダルに手が届いたスキージャンプの葛西紀明(41)だろう。  凱旋帰国した葛西は2月21日、勤務する住宅メーカー「土屋ホーム」(札幌市)の報告会に出席したという。彼は地崎工業、マイカルと立て続けにスキー部が廃部になり、2001年11月から、この「土屋ホーム」に勤務していると新潮が書いている。  広報担当者によれば、社員約400人のうち、スキー部は4人だけ。彼の所属は社長室だが、一年中大会や合宿があるので彼の机はないそうだ。 「葛西には職務上の役職はありませんが、給料面でいえば、現在、次長・課長級の待遇になっています」(広報担当者)  それが今回のメダルのおかげで、部長級に格上げされるそうだ。すると、年収が一気に300万円以上もアップすることになり、1,000~1,100万円ぐらいになるという。  スポーツ紙記者がこう言う。 「葛西は、平昌五輪でも十分に金メダルを狙えます。ただ、現在、独身のため、次は結婚して奥さんと子どもを連れて行きたいと口にしている」  中国やロシア、韓国では、五輪でメダルを獲ると一生安穏に暮らせると聞く。日本ではこの程度だが、彼の名は五輪が続く限り伝えられていくはずである。  次は、3人の男を殺したとして死刑判決を受けた木嶋佳苗被告が、ブログを書いているという文春の記事。  まずは、拘置所にいる木嶋被告がどうやってブログを更新しているのか? 彼女からの手紙には、こうある。 「今のところ、一般の支援者と協力して作っています。窓口になっている人が、アナログマンなので、ブログ製作は業者に依頼し、お金かかっています。今日、彼が面会にやってきて、初回の投稿が3万円と知り、びっくり」  そのブログの中で、“愛しい”ジャーナリストがいると告白しているのだ。 「私は常々、嫉妬心が欠けている人間だと思ってきた。誰のことも、羨ましいと思うことなく生きてきた。その私が、ある女性に嫉妬した。上田美由紀さんという人に」  上田美由紀被告(40)は、木嶋とほぼ同時期に鳥取の連続不審死事件で起訴された人物。 「私の元に1冊の本が届いた。『誘蛾灯 鳥取連続不審死事件』紫色の帯には、私の名前があった。(中略)著者の名前を見て驚いた。青木理。私の事件を取材してくれていたら…と思い続けたジャーナリストの名前だった。彼は、私より上田さんを選んだのか。ショックだった」  ここに登場する青木理氏は、共同通信社出身のジャーナリストで、近年はコメンテーターとしてテレビにも出演している。 「もし青木理さんが私の件に携わって下さっていたら、私は自らペンをとることはなかったでしょう。それまでは、もう小説以外の原稿は書きたくないと思っていたのですが、あの1冊『誘蛾灯』で今後の生き方まで考えさせられました。青木さんは本物のジャーナリストだと思います」  悪女の深情けという言葉があるが、えらい惚れ込みようである。確かに青木氏は背も高くハンサムで、ジャーナリストとしても優秀な男である。  今度彼に会ったら、木嶋に会いに行ったか聞いてみよう。  韓国批判を、週刊誌がこぞってやっている。中でも以下の話はあちこち出ているが、アサ芸から見てみよう。 「アメリカ西部、カリフォルニア州グレンデール市。昨年7月、この地の韓国系住民によって『慰安婦像』が設置された。いわゆる『従軍慰安婦問題』をクローズアップする像である。正しい歴史認識の検証を無視したこの暴挙に対し、『慰安婦像設置に抗議する全国地方議会の会』のメンバーら13人が、今年1月に訪米した。帰国後も2月10日、地方議員団は国会内で報告会を開いた。そこで現地の実態が明らかになったのだ。その内容たるや『現地の学校に通う日本人の子供らが韓国人の子供に、食べ物に唾を吐きかけられた』『日本人だとわかると、ラーメンに唾を入れられた』など、耳を疑うものばかり」  文春によると、この慰安婦像設置に対して地元の日系住民らが像の撤去を求める訴訟を起こしたという。市在住の日系人と日本人らで作ったNPO「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」だ。  代表を務める目良浩一ハーバード大学元助教授がこう語る。 「第一の大きな理由は、慰安婦問題は日韓の問題であり、二カ国間で話し合い、決着に持って行くべき事柄だということです。(中略)第二は、慰安婦像の傍にあるプレートに記された『戦時中日本軍が強制連行して性奴隷にした二十万人の婦女子が慰安婦にされた』との文言です。これは昨年七月の市議会では議論対象になっていない。像については図面も提出され、議論されましたが、プレートについては議会には何の資料も提出されなかった。したがって決議は不備であるという理由です」  すでに米国では、韓国系人口の多いニュージャージー州ハッケンサックとパリセイズパーク、ニューヨーク州のウェストバリーの三カ所に慰安婦像が建てられており、韓国系団体は、全米の大都市すべてに慰安婦碑を立てると公言してはばからない、と文春は書いている。  また、大手紙のワシントン特派員はこう語る。 「先日、バージニア州議会では日本海を韓国が主張する『東海』と呼ぶことを定める法案が可決されています。後は州知事が署名をすれば正式決定となり、今年七月以降、バージニア州教育委員会が承認するすべての公立学校教科書に、日本海と東海とが併記されることになります。米国内での韓国の存在感は日本の比ではないと常々感じます」  新潮は、韓国は慰安婦関連記録の世界記憶遺産への登録を目指していると書いているが、本当なのだろうか。  文春は、河野談話(1993年8月、宮沢改造内閣の河野洋平官房長官<当時>が、慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話として発表したもの)の見直しを支持する世論が6割近くになっていると報じる。  2月20日の衆院予算委員会に参考人として石原信雄元官房副長官が出席して、河野談話に関する質問に答えたが、文春はその石原氏にインタビューしている。 「河野談話を出した直後は(日韓関係は)おさまっていたのに、後になって韓国側が(米国各地に)慰安婦像を作るとか、米議会に働きかけて対日非難決議をさせるなどの根拠になるとは、当時は全く想定していなかった。苦渋の決断として、未来志向の話をしようという中で、良かれと思って出した談話ですから、韓国側にも未来志向を持ち続けて欲しかった。そういう意味で、私はかかわった者として、非常に残念だというのが率直な気持ちです」  これほど多くの週刊誌が韓国批判をするというのは、私には記憶がない。  少し前、韓国メディアの取材に対して私は「反中、反韓記事を煽るのは読者がいるからだ」と話したことがある。  週刊誌は、今の世の中に広がっている「空気」をすくい取り誌面化して読者に手渡すことが役割だから、そうしたムードが日本の中にあるのは間違いないが、それを煽るうちに自分たちが思う以上に国内の反中、反韓気分が高まって「気分は戦争」から「戦争しよう」へと突き進んでしまわないか心配だとも話した。  今週の週刊誌を読んでいると、私の心配が現実になってきているように感じられてならない。  先日、韓国人で日本に帰化した呉善花さんと話をした。呉さんは激しい韓国批判をすることで知られる人で、安倍首相とも会ったことがあると言っていた。  彼女は、韓国人は祖先の恨みを忘れないことが一番の孝行になるから、日本人のように水に流すなどということは韓国人にとって恐ろしいことで、日本への恨みを忘れることは決してないと語った。  では、どうしたら日韓は歩み寄ることができるのか? と問うと、彼女は、日本からペコペコ頭を下げていくと韓国人はバカにするから、放っておいて向こうが困って来たら話し合いに応じればいいというのだ。  「週刊ポスト」(2月14日号)で、ウルトラ保守の小林よしのり氏が「安倍首相の靖国参拝というのは国際感覚の欠如した幼稚な排外主義、ナショナリズムだ」と言っている。「安倍さんだけではなく、朴大統領も同類だと思うのですが」と私が訪ねると、呉さんは「それは小林さんの考えでしょ? 靖国にしてもなんにしても、“日本は日本です”という毅然とした態度を見せたほうが、今は反発するかもしれないけど、結果としては絶対いいんです」と言い切った。  今のような日韓関係がこのまま続くのは、決していいことではないと思う。安倍首相と朴大統領の「幼稚なナショナリズム」が国民の中にまで広がりを見せている状況を打開するためには、石原元官房副長官の言うように、未来志向の話をするために、大人の解決方法を見つけ出すのが政治であり、外交ではないのか。  ガキのように批判し合って、歩み寄る努力をしない政治家ばかりになってしまった。周恩来と田中角栄が日中国交正常化するとき、尖閣諸島問題を“棚上げ”したような大人の解決ができる政治家はいないものだろうか。  ポストお得意のシロアリ官僚批判。福島第一原発で被災した人たちの中で放射線量が高くて「帰還困難区域」に指定され、帰ることができない人たちが自分の家と土地を買い取ってほしいという声が高まっている。  だが、ポストはその買い取り価格は異常に安いと報じているが、これこそ今メディアが報じなくてはならない情報である。ポストはこう書く。 「被災地と同様に住民が立ち退きを迫られながら、国が湯水のように買収資金をつぎ込んでいる土地がある。群馬県長野原町八ッ場ダムの建設予定地だ。被災者たちはダムの底に沈む八ッ場の土地買取価格を知ると驚愕するはずだ。本誌が入手した国交省の極秘資料『八ッ場ダム建設事業に伴う補償基準』によると、宅地1平方メートルあたりの買収価格は1等級が7万4300円、最低の6等級でも2万1100円。南相馬市と比べると4倍以上に査定されている。 農地(田)の補償額の格差はもっと大きい。国交省は八ッ場の農地に最低の6等級の田でも1平方メートル=1万5300円と南相馬市の農地の10倍以上の高値を与えている。『6等級の田』といえばいかにも作付をしているかのように思われるが、実際にその場所を確認すると小石が散乱し雑草が生い茂っている。何年も耕作されていないようにしか見えない荒れ地である」  ポストが怒るのは当たり前である。こう続ける。 「これは正常な値段の付け方ではない。公示価格を比べると、同じ農業地帯でも典型的な中山間地域の八ッ場より、都市化された南相馬の方が高い。それでも八ッ場の査定が上回るのは、国交省がダム建設反対派地主を懐柔するために八ッ場の買収価格を公示地価の3.5倍以上へと異常につり上げたからだ。八ッ場ダムは関連事業者の天下りだけでも延べ数百人という巨大利権だ。シロアリ官僚は八ッ場ダムの建設のためには、税金をいくらつぎ込んでも惜しくない。だが、放射線に汚染されて買収してもうま味のない被災地の土地は逆に金を惜しんで買い叩こうとする。この国では、政府や自治体による土地買取費用は、シロアリがどれだけ儲かるかで決まるのだ」  その結果、被災地では家を失いながら、雀の涙の補償金で新たな家さえ持てない難民が増えている。こんなおかしいことがあっていいのか、安倍首相?  発行部数3,100万部以上、世界的ベストセラー『アンネの日記』が、何者かに目の敵にされ、東京都内5区3市の38図書館で、昨年から今年にかけて少なくとも300冊以上が破り捨てられる被害にあっている。  一体、犯行の動機と目的は何か? 新潮はこう推理している。 「やはり、ナチズムやネオナチの思想に傾倒している者の犯行だと思います」  こう犯人像を語るのは上智大学名誉教授の福島章氏。 「欧米にはナチズムやネオナチの思想を信奉する団体は少なくないが、日本にも同様の団体がある。それは日本版ネオナチの国家社会主義日本労働者党だ。党員20人を率いる山田一成代表に犯人の心当たりを聞くと、 『私の仲間や周辺でやったという話は全く聞いてません。ただ、私が考える犯人像があります。今年はヒトラー生誕120周年にあたり、それに向けて実行したのかもしれません。ユダヤ人が『アンネの日記』をホロコーストの悲劇の象徴のように扱っているのを嫌い、排除したいと考える思想の持ち主ではないでしょうか』」(新潮)  新潮は「手口の稚拙さを考えると、“ネット右翼”を自認する若者の線も捨てきれない」としているが、バカなことをする人間がいるものである。  これも「右傾化する日本」を象徴する出来事の一つなのであろう。  日米関係が安倍首相のタカ派発言で悪化している、という記事が増えてきている。ポストは戦後最悪だという。  米国は中国や韓国、靖国参拝にだけ怒っているのではないというのである。早稲田大学大学院春名幹男客員教授はこう語る。 「米国の怒りの理由はもっと基本的な問題にある。東京裁判は米国が主導した裁判であり、戦後の世界秩序を形づくる起点と考えている。『A級戦犯は国内法的には戦争犯罪人ではない』と主張する安倍首相が靖国に参拝することは、突き詰めれば米国が作った戦後体制を否定するということになります」  ポストは、それにしても日本政府の要人の失言は呆れるばかりであるという。国務省関係者がこう憤る。 「極めつきは萩生田光一総裁特別補佐の『民主党政権だから、オバマ大統領だから(靖国批判を)言う』との発言です。“共和党政権を望んでいる”と言ったのも同然でオバマ大統領の面子は丸潰れですよ。『何の実も得られない日本にどうして行くのか』『訪日を取りやめろ』といった声が飛び交っています」  ロシアのプーチン大統領と接近することも米国側をイライラさせているという。  それでも経済がうまくいっていればいいが、現代はそれに対しても米国は疑問視しているという。 「これまでアベノミクスを好意的に評価してきた米政府も、公然と批判の声を上げ始めた。主要20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)が豪州シドニーで開催される直前の2月18日、ジャック・ルー米財務長官は加盟国に宛てて書簡を送り、『日本経済は過去2年間は主に内需が牽引してきたが、その見通しに陰りが見えてきた』と指摘。 ルー財務長官は、『(日本が)世界経済のリスクになっている』としたうえで、内需拡大につながるアベノミクス3本の矢をきちんと実行に移すべきだと忠告したのだ」  ボストン大学国際関係学部長のウィリアム・グライムス氏もこう言っている。 「アベノミクスの構造改革が行き詰まっていることを考えれば、今は憲法改正などに必死になるのではなく、経済政策に集中するべきなのです」  現代は中国や韓国との関係悪化は、さらなる経済悪化につながると警告する。 「実際、日本企業による対韓投資は'13年に前年比で約4割も減少しているし、日本から中国への輸出額も10%以上落ち込んだ。対中輸出が1カ月停止すると日本の産業の生産額が2兆円以上減少するとの試算がある中で、これ以上の『扇情外交』は日本経済の首を自らの手で締めあげることになりかねないのだ」  こうした事態を受けて、マーケットでは悪夢のシナリオが語られ始めたという。アベノミクスがいよいよ崩れ始めたことを確信した海外投資家たちが、3月末に一斉に『日本売り』に雪崩を打ったというのである。  米経済戦略研究所所長のクライド・プレストウィッツ氏が言う。 「アベノミクスは紙幣を刷ることで経済を下支えしていますが、その間に成長戦略を実行できなければ、大きな負債が残るだけです。  負債を返済する能力がなければ、金利が跳ね上がり、負債のコストは莫大なものになる。金利が上がれば企業も家計も投資や消費をしなくなる。そうなれば、日本国債が崩壊し、日本発の世界金融危機に発展するでしょう」  この国のリーダーには日本経済を変える力がないことに世界中が気付き始めていると結んでいるが、その答えはすぐに出る。  STAP細胞で一躍有名になった小保方晴子さんだが、その信憑性に? がつけられ、週刊誌の格好の標的になっている。  現代は「もはや、絶体絶命」だというのだ。新たな疑惑を科学ジャーナリストが語る。 「問題の箇所は、2005年にドイツの名門、ハイデルベルク大学の研究者らにより発表された論文の一部をコピペしたのではと見られています。科学誌『ネイチャー』に掲載された小保方チームの論文とドイツの論文を比べると、約10行にわたってほぼ同じ英文が並んでいる部分がある」  横浜市立大学大学院医学研究科で再生医療を研究する鄭充文氏もこう難じる。 「私たち研究者の社会では、引用文献についてはかなり厳しくチェックしています。小保方さんのようなケースで引用元を表示しないというのは、ありえない。しかも博士号までとった研究者が『ネイチャー』に提出するレベルの論文で、基礎的な元素記号を間違えるなんてことは考えられません。少なくとも、自分で論文を書いて確認をしていればまず起こらないこと。なのに、こんな初歩的なミスが指摘されるのは、元になった論文を何も考えずにコピーし、自分の論文に貼り付けたからではないのか。もしこれが本当に『コピペ』だとしたら小保方さんは研究者として完全にアウトですよ」  現代は、「とはいえ、もしも論文通りに実験が成功し、STAP細胞が確かにできるというなら、こうした問題点も『些細なミス』で済むかもしれない。だが2月27日現在、日本国内を含む世界の複数の一流研究所が追試を試みても、1件の成功例も上がっていない」と追及する。さらに、 「気になるのは次々と疑惑が持ち上がっているのに小保方さんら研究チーム、理研サイドから、この期に及んで何のアナウンスもないこと」(現代)  共同研究者の山梨大学の若山照彦教授にしても「『STAP細胞は小保方さんの指導を受けたときだけできた』と言ったかと思えば『何度も成功している』と取材に答えたり、別の場面では他人事のように『いつか誰かが成功してほしい』と話したり、メディアのバイアスを考慮しても、発言にブレがある。逆に不自然さが増しています」(再生医学に詳しいある大学病院幹部)  東京大学医科学研究所特任教授の上昌広氏もこう語る。 「論文のデータに不審点があることと、研究そのものが正しいかどうかは、分けて考える必要があります。ただ、ひとつひとつの部分に丁寧さがなければ、全体の信頼性も失われる。信頼を取り戻すには、小保方さん本人が出てきて、正直に、きっちりとした説明をするしかありません」  私はこうしたことに詳しくないから、小保方さんの「疑惑」がどこまでなのかはわからないが、やはり一度、彼女は会見を開いて話をしたほうがいいと思う。 (文=元木昌彦)

なんの落ち度がなくてもSNSアカウントを強奪される!? さらに求められるITリテラシー

@n.jpg
Naoki Hiroshima (N) on Twitter
 1月20日、ある日本人のTwitterアカウントが強奪された。とはいえ、ぬるいパスワードを使っていて不正アクセスされたのではない。犯人はさまざまなソーシャルハッキング手法を使い、脅迫して奪取したのだ。その手口の巧妙さは感心するほど。  被害に遭ったのは、Twitterアプリなどを開発しているNaoki Hiroshima氏。当然、ITリテラシーは高く、英語も堪能だ。それなのに被害に遭ってしまった経緯は「My $50,000 Twitter Username Was Stolen Thanks to PayPal and GoDaddy」(私の5万ドルの価値のあるTwitterユーザー名が盗まれた。PayPalとGoDaddy、ありがとう)というブログエントリーで書かれている。とはいえ、英語な上、難しい内容なので、カンタンに紹介しよう。  Hiroshima氏は、「@N」という、とても珍しいTwitterアカウントを所有している。アカウント名は早い者勝ちなので、いち早く獲得したおかげだ。当然、垂涎の的となり、普段から攻撃を受けたり、勝手にパスワードをリセットしようとしたりされている。中には、5万ドルでオファーが来ることもあるという。Hiroshima氏にとっては日常の光景なので、慣れたもの。すべてスルーしていた。  しかし、1月20日は様子が違った。ランチ中にオンライン決済サービス「PayPal」から、パスワード再発行のメッセージが届く。また、誰かが不正アクセスしようとしているようだが、パスワードがわからなければ被害もない、と放置した。その後、レジストラの「GoDaddy」から「Account Settings Change Confirmation(アカウント設定の変更確認)」というメールが届く。レジストラとは、@xxxx.comのようなドメインを管理するサービス。Hiroshima氏は独自ドメインを取得し、メールやホームページの運用にGoogle Appsを利用しているのだ。  当然、変更した覚えはないので、GoDaddyにログインを試みると、すでに不正アクセス者にパスワードを変更されてしまっている。電話をして対処しようとすると、GoDaddyはクレジットカードの下6桁を尋ねる。しかし、その情報も書き換えられており、本人確認ができず。身分証明書によって本人確認をするように手配すると、確認に48時間かかると言われてしまう。  多くのウェブサービスは、本人確認やパスワードリセットにメールを利用する。メールで利用している独自ドメインを奪取されてしまったので、これらのリセットが可能になったのだ。しかし、ここで犯人がミスをする。ドメインの設定を変更しても、新しい設定でメールを受信するには少し時間がかかるのだ。そのため、いつも使っているメールに、Twitterのリセットメールが届く。Hiroshima氏は犯人の思惑に気がつき、Twitterに登録しているメールアドレスを変更する。その間、犯人はTwitterのサポートページに「パスワードのメールが届かないので、手動で送ってくれ」とあつかましくも投稿した。しかしこれは、Twitter側がさらなる情報を求めたために失敗に終わる。  続いて、Hiroshima氏のFacebookに犯人からメッセージが届く。独自ドメインを奪取したことや、@NのTwitterアカウントを求めていること。今のところはHiroshima氏が運営しているホームページは無事だけど、交換しないか?という内容だ。要は独自ドメインを誘拐し、Twitterアカウントという身代金を要求しているのだ。  GoDaddyからの返信は、登録者ではないので対応できないというもの。ひどい対応だ。そして、犯人からは催促のメールが届く。もうあきらめるしかない。Hiroshima氏はアカウント名を@N_is_stolenに変更し、犯人は@Nアカウントを奪取した。その後、GoDaddyの変えられたパスワードが届き、独自ドメインのコントロールは取り戻された。さらに、犯人は「GoDaddyのアカウントを奪取した経緯を知りたいか?」と聞いてきた。  犯人は、PayPalに電話して、Hiroshima氏のクレジットカードの末尾4桁を入手したという。続けて、GoDaddyに電話し、カードは紛失したが末尾4桁は覚えていると伝える。GoDaddyは本人確認に下6桁を求めたが、電話に出た担当者は何度も残りの2桁を推測させてくれたという。これはもう、ユーザーとしては打つ手がない。お金を扱う決済サービスや資産を管理するドメインサービスの担当者が、たかが電話でうまいことを言われただけで、個人情報をダダ漏れにしてしまうのは想定できない。  この事件の教訓としては、ウェブサービスのアカウントに独自ドメインは使わないほうがいいということ。Gmailアカウントであれば、このような事態は起きなかった。また、どんなアカウントであれ、不正アクセスの可能性はあることを肝に銘じておき、致命的な事態にならないように分散するなり対策を講じておこう。ネットは怖いところ。ITが苦手であれ、詳しいと自負しているのであれ、再確認するべし。  ちなみにブログの投稿が多数の人に読まれたためTwitterが動き、2月26日に特別な計らいでHiroshima氏へアカウントが戻された。ハッピーエンドでほっとした。 (文=柳谷智宣)

フルCG映画『聖闘士星矢 Legend of Sanctuary』公開決定! あらためてチェックしたい『星矢』作品

saintmovie.jpg
映画『聖闘士星矢 Legend of Sanctuary』公式サイトより
 伝説的バトルコミック『聖闘士星矢』(原作・車田正美)が、今年6月にフルCG映画『聖闘士星矢 Legend of Sanctuary』として復活するということで、全国のマサミストたちが注目しています。 「聖闘士星矢」とは、1985年から1990年にかけて「週刊少年ジャンプ:(集英社)にて連載された、80年代を代表する少年漫画の一つ。星座をモチーフとしたプロテクター「聖衣(クロス)」をまとった美少年たちが、ギリシア神話の女神アテナの生まれ変わりである城戸沙織を守るべく、命がけのバトルに挑むという内容のアクション大作です。  本作の特徴はなんといっても、神話をベースとしたファンタジックな世界観と、端正なビジュアルのキャラクターたち。女子ウケする要素全開の本作は、メインターゲットの男子のみならず、今でいうところの「腐女子」層に大ウケし、大量の薄い同人誌が即売会で飛び交ったそうです。  ちなみに連載の当時の筆者は、カリカリの鼻たれ小学生。そんな大人の世界の盛り上がりとは別に、玩具メーカー・バンダイから発売されていた聖衣の着脱が可能なアクションフィギュア「聖闘士聖衣体系(セイントクロスシリーズ)」に大ハマりしていました。この玩具も大ヒットを記録したそうで、87年度男子玩具最大のヒット商品となりました。  そんな作品の人気は海外にも波及。特にフランスでの過熱ぶりは格別だったようで、当時、新刊が到着する船便を現地のファンが港で待ち構えていたという都市伝説もささやかれていました。  このようにビッグバン的大ヒットを記録した『星矢』だけあって、現在も玩具やアニメ、コミックなどさまざまなメディアでシリーズが展開中なのです。  しかし、あまりにも多岐にわたるメディア展開のために、「それぞれの作品の関係性や内容がよく分からん!」という人も多いはず。そこで、今回はざっくりと現在進行中の『聖闘士星矢』シリーズをチェックしてみたいとと思います! ●『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』
saintmeiou.jpg
 現在、「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で不定期連載中のコミック。手掛けるのは原作の車田正美。ということで、本作が原作コミックの正統な続編といえます。冥王ハーデスとの決戦で重傷を負った星矢は、ハーデスの呪いで余命3日! そこで、今まで星矢に救われ続けてきた沙織さんは一念発起して、星矢を救うべく立ち上がります。なんだかんだあって、243年前の前聖戦の時代にタイムスリップした沙織さんですが、なんとまたも赤ん坊の姿でアテナ神殿に降臨してしまうのでした! 瞬、紫龍、氷河、一輝といった青銅聖闘士も過去にタイムスリップし、先代ペガサスの聖闘士・天馬とともにハーデス軍との戦いに臨みます。  序盤は車田正美自身も手探りで続編を執筆している感もあった本作ですが、現代とストーリーがリンクするようになったあたりから徐々に筆が乗ってきた様子。ここ最近は「これぞ車田節!」とでもいうべき、ベタながらも熱い展開が続いています。歴史の闇に葬られた十三人目の黄金聖闘士・蛇つかい座の聖闘士が登場したり、劇場用アニメ『聖闘士星矢 天界編~序奏~』の設定やプロットを盛り込みつつ、それをブラッシュアップした先が読めない展開がたまりません。とりあえず『聖闘士星矢』の続編漫画が読みたい! という方には、ぜひ押さえていただきたい作品です。 ●『聖闘士星矢Ω』
91cRezybJJL._AA1500_.jpg
 現在、テレビ朝日系列で放送中の「アニメ版の」続編ともいえるアニメ作品です。ファンなら周知の情報ですが、原作とアニメ版でかなり『聖闘士星矢』の設定は異なっています。  一例を挙げると、原作だと序盤のボスキャラ・教皇の正体は、13年前に当時の教皇であるシオンを暗殺したサガ……という設定でしたが、アニメ版では物語スタート開始の時点で前教皇シオンは存命。しかし、13年前にその弟であるアーレスをサガが暗殺にすり替わり。さらに、物語序盤の銀河戦争開始時にアーレスになりすましたサガが、シオンを暗殺し、アーレスとして教皇の座に就く……という、ややこしい設定になっています。  そのほか、原作には登場しなかった謎の聖闘士・鋼鉄聖闘士(スチールセイント)が出てきたり、「我が師の師は、我が師も同然!」という迷セリフが飛び出したりと、原作とほぼ同時進行で制作されていたがゆえに発生した設定の食い違いが多くあり、アニメ版『星矢』の世界と原作版『星矢』の世界は、パラレルワールドと言ってもいいかもしれません。  そこで、現在放送中の『Ω』は、思い切って「アニメ版」の設定をベースに、数年後の世界の物語を描いています。黄金聖闘士に出世した星矢や紫龍、新生聖衣で登場する氷河、瞬、一輝。ムウのあとを継いで白羊宮を守る貴鬼、後進を育てる二軍青銅聖闘士たち、白銀聖闘士にランクアップするヒドラの市様など、前作ファンには嬉しい要素のほか、まさの鋼鉄聖闘士復活など「アニメ版」愛にあふれる設定や展開が満載。土曜日早朝という、リアルタイムで見るにはなかなかつらい放送時間ではありますが、未見の方はぜひ一度チェックしてみてください! ●『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』 
nn41Y9J6FYPDL._SL500_AA300_.jpg
 「週刊少年チャンピオン」にて連載されたコミックであり、作画を手掛けたのは車田正美作品の大ファンという漫画家・手代木史織。本作はペガサスの聖闘士・テンマと、冥王ハーデスとして覚醒してしまった親友・アローン。女神アテナとして覚醒した幼なじみの少女・サーシャの3人を中心に前聖戦の戦いを描く作品です。当初は、『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』と同じ物語を、異なる視点で描くという触れ込みでスタートした本作ですが、いつしかそれぞれ異なる展開を見せ始め、現在は同じ時代を舞台としながらもまったく異なるパラレルな存在となりました。  すっきりした絵柄と、原作リスペクトに満ちた内容となっており、古参ファンからも好評だったらしくOVAも全26話にわたって制作されました。現在、本作に登場する黄金聖闘士を主人公にしたオムニバス『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 外伝』が、「別冊少年チャンピオン」(秋田書店)にて連載中です。 ●『聖闘士星矢 セインティア翔』
saits.jpg
 本作が、一番新しい「星矢」シリーズ作品です。主人公は、女神アテナを直に守る女性聖闘士である聖闘少女(セインティア)・子馬座(エクレウス)の翔。本来、女性聖闘士は女性であることを捨てるために仮面をかぶっていないといけない、という設定が存在しています。ということは、主人公は仮面女子? と思う熱心なファンもいるかと思いますが、そこはアテナの侍女という性格も持ったセインティアだけに、特別に素顔を出したままでも無問題!  物語は十二宮編後の時系列ということで、どうやらポセイドン編開始までの空白期間が描かれる本作は、現在「チャンピオンRED」(秋田書店)にて久織ちまきの作画で連載中。本編に連なる限りなく正伝に近い内容となっており、新たな聖闘士像をどう描くのか、気になりますね! ***  というわけで、簡単ながら現在進行中の『聖闘士星矢』作品を振り返ってみました。今回紹介したタイトル以外にも、昨年完結した若かりし日の黄金聖闘士の活躍を描いた『英闘士星矢 EPISODE G』というコミックも存在しています。これらの作品をまとめて読めば、より『聖闘士星矢』の世界への理解が深まるはず!  ちなみに『聖闘士星矢 Legend of Sanctuary』は、原作屈指の人気エピソードである十二宮編を劇場用アニメとして再構成したものになるそうです。単純に2時間の映画として考えても、1ステージあたり10分弱でケリをつけないといけない、すさまじいドタバタマラソンになる気もしますが、そこはきっと原作を良改変することできちんとまとめ上げてくれるはず(いや、マジでお願いします)!  公開が今から楽しみですネ! (文=龍崎珠樹)