池脇千鶴が“ジョゼ虎”以来となる本格覚醒だ! 10年に一度の勝負作『そこのみにて光輝く』

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『そこのみにて光輝く』のヒロイン・千夏を演じた池脇千鶴。いいシナリオと肝の据わった女優がいれば、面白い映画ができることを実証してみせた。
 池脇千鶴が久々に本気を見せている。普段はユーティリティープレイヤーに徹し、打線のつなぎ役として製作サイドに重宝がられている池脇だが、きっちりとクリーンアップに据えられたことで、期待どおりの実力を発揮してみせた。彼女が女優としてのポテンシャルを遺憾なく発揮しているのは、『ジョゼと虎と魚たち』(03)以来ではないか。あの名作“ジョゼ虎”から、すでに10年経つ。10年の歳月を1本の映画のために惜しくもなく捧げてしまう、そんな豪気さと覚悟を池脇千鶴という女優は感じさせる。この作品のために10年間エネルギーを蓄えていたのではないか、そう思わせるほど『そこのみにて光輝く』の池脇千鶴は輝きを放っている。男たちを救済することも破滅に導くこともできる、生命とエロスの化身であるヒロイン・千夏役を見事に演じ切っている。  『そこのみにて光輝く』は函館出身、熊切和嘉監督によって映画化された『海炭市叙景』(10)などで知られる作家・佐藤泰志(1949~1990年)が、唯一残した長編小説が原作。仕事を失い、ただ漫然と生きながらえていた主人公・達夫(綾野剛)が、千夏(池脇千鶴)というひとりの女性と出会うことで生きる気力を取り戻していく物語だ。浜辺の粗末なバラックで暮らす千夏には、寝たきりで性欲だけは旺盛な父、その介護をする無職の母、前科があるため保護観察中の弟・拓児(菅田将暉)という家族がいる。千夏ひとりで一家を支えなくてはならない。北国の小さな街に仕事は少なく、千夏はスナックで男たちが求めるままに体を預け、そのお金で家族を養っている。不幸のロイヤルストレートフラッシュを引き当ててしまったような女だ。だが、どこにも自分の居場所を見つけることができずにいる達夫は、パチンコ屋で知り合った拓児に連れられてきたバラックで千夏と出会い、猛烈に惹かれてしまう。この女のために生きてみよう。家族との温かい思い出のない達夫がそんな気持ちになるのは初めてのことだった。
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達夫の職業は、造船会社の元社員から採石場の爆破技師に変更。達夫(綾野剛)も千夏(池脇千鶴)も、死の影に囚われながら生きてきた。
 童顔な印象のある池脇だが、黒い下着姿がなんともエロ哀しい。自分の股を開くことでしか稼ぐことができないという自己嫌悪と、家族を見捨てることができない健気さが複雑に絡み合う。20代の頃のピチピチした若さとは異なる、30代の緩み始めた裸体が、この千夏という女性のやりきれなさを雄弁に物語っている。裸になることで、ひとりのキャラクターをここまで饒舌に表現できる女優もそうそういないはずだ。押し潰されてもおかしくない不幸を背負い込みながらも、千夏はしっかりと地に足を付けて生きている。根なし草のような生活を送ってきた達夫にとって、千夏はかけがえのない女となっていく。北国の短い夏、綾野剛と池脇千鶴が海中で立ち泳ぎしながら、お互いの体を求め合うシーンが激しく、切なく描かれる。  第1部と第2部に分かれている原作小説を、思い切った脚色で2時間の尺にまとめてみせたのは、『さよなら渓谷』(13)の脚本家・高田亮。『さよなら──』の真木よう子もチャーハン作りを得意にしていたが、『そこのみ──』の池脇が作るチャーハンもうまそうだ。脚本家・高田亮にとって、いい女とはセックスだけでなく、チャーハン作りが得意なことも必須条件らしい。若手女性監督・呉美保の起用も、『そこのみ──』を味わい豊かなものにしている。呉美保監督は1977年生まれの大阪芸大出身(山下敦弘監督と同期)。関西を舞台に『酒井家のしあわせ』(06)『オカンの嫁入り』(10)とほんわか系のホームドラマで評価を得てきた。そんな呉監督に、男と女の情交シーンをたっぷり盛り込み、さらにバイオレンスシーンもあるハードボイルドタッチの作品の演出を任せたことで、型にハマらない瑞々しいものに完成したように思う。
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腐れ縁の男・中島役の高橋和也が名演技を見せる。ゲスの極みを演じることで、池脇の存在感をいっそう際立たせている。
 ホームドラマを得意とする呉監督らしさが出ているのは、達夫、千夏、拓児の3人が地元の定食屋(津軽屋食堂)で食事をかき込むなんでもないシーン。千夏が抱え込んでいるものすべてを一緒に背負うことを覚悟した達夫は、お調子ものの拓児に促され、ビールを注いだ千夏のコップと自分のコップを合わせ、初めて乾杯をする。新しい家族が誕生した瞬間だ。純白のドレスも結婚指輪もそこにはないが、千夏と達夫にとってはまごうことなき祝杯の儀式の場である。それまでずっと日陰者の人生を歩んできた2人だが、この祝杯を挙げた瞬間から、幸せになることを約束された小さな新しい家族として旅立ちを迎える。弟の拓児が立会人だ。映画史上、こんなにも質素で美しい結婚式シーンは見たことがない。  暗い夜道をひとりで歩き続けてきた達夫にとって、明るい太陽となる千夏。千夏という女性は、特別な女なのだろうか。答えはYESでありNOでもある。多分、千夏という女は達夫にとって特別な存在であるのと同時に、あらゆる女性に通じる普遍性を持った女性像でもある。『そこのみ──』に登場する男たちは、達夫も、弟の拓児も、寝たきりの父親も、そして千夏とは長年情夫の関係にある“地回り”の男・中島も含め、すべての男たちの殺生権は千夏が握っている。男たちが生きるか死ぬかは、彼女次第なのだ。千夏はエロスの化身であると同時にタナトス神でもある。そしてそんな千夏に渦巻く業は、すべての女性が抱えている核心部分でもある。池脇千鶴という女優は、女の本性を裏表なくあけすけに具象化して見せた。彼女にはこれから一体、何度驚かせられるのだろうか。 (文=長野辰次) hikarikagayaku04.jpg 『そこのみにて光輝く』 原作/佐藤泰志 脚本/高田亮 音楽/田中拓人 撮影/近藤龍人 監督/呉美保 出演/綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉、高橋和也、火野正平、伊佐山ひろ子、田村泰二郎 配給/東京テアトル R15 4月19日(土)よりテアトル新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショー  (c)2014佐藤泰志/「そこのみにて光輝く」製作委員会 <http://hikarikagayaku.jp>

「俺らのタモリを返せ!」“タモロス”を加速させる『バイキング』のガッカリ度

ranking0415.jpg  4月スタートの新番組が続々スタートする中、フジテレビ系お昼のバラエティ番組『バイキング』、TBS系の生活情報番組『いっぷく!」が早くも苦戦を強いられているようです。どちらも長寿番組からバトンを受け継いでのスタートだっただけに、そのガッカリ感は倍増。このまま短期間で打ち切りとなるのか、それとも巻き返しを図るのか、今後の動向に注目です。そんな中、今クール人気を集めたのは、やはり『いいとも』関連の記事。さんまやら久本やら、裏ネタ満載です。それでは早速、ランキングをチェックしていきましょう! 第1位 大感動の『いいとも』フィナーレ中、明石家さんまはなぜ“消えた”のか 今度はさんま本ブームの予感。 第2位 SMAP木村拓哉『HERO2』決断の裏に“現・視聴率男”堺雅人との確執あった!? 激おこ! 第3位 「ウッチャン?」「創価?」……『いいとも』フィナーレに“17年半レギュラー”久本雅美がいなかったワケ みんな大好き、学会ネタ。 第4位 薄っぺらい『バイキング』は「楽しくなければ~」を捨てたフジテレビの象徴か 本当にフジテレビの行く末が心配だよ。 第5位 『いいとも』打ち上げで「一人ずっと立ってた」……爆笑問題がタモリの“バケモノ並み”体力に驚愕! だって、赤塚センセイの作品だもの。 次点 プロレスラーで俳優でヘヴィメタ歌手!? “謎の女装外国人”Ladybeardちゃんの正体を探る すごいヤツがやって来た! 次々点 「側近は『モンスター』と呼んでいる」ボロは出てても実利で帳尻を合わせる池田大作のすさまじさ この人の正体は、みんな知ってるあの人!

「想像力」こそ視聴者の最大の武器! タモリイズムあふれる『烈車戦隊トッキュウジャー』

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烈車戦隊トッキュウジャー|テレビ朝日
 『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が終わり、いわゆる「タモロス」に陥る視聴者が続出している中、ほのかにタモリイズムを感じさせてくれる番組がある。それが、特撮番組『烈車戦隊トッキュウジャー』(テレビ朝日系)だ。  戦隊のモチーフは、タモリが大好きな「電車」。そして彼らの武器は、タモリ最大の趣味であり芸の根幹を担う、「妄想」すなわち「イマジネーション力」である。 「世界は、目に見えるものが全てではない。夢見る力、想像する力、すなわちイマジネーションを持つ者だけが見ることが出来る世界がある。イマジネーション! それは不可能を可能にし、世界に光を灯す、無限の力」  「電車」+「妄想」。ほかにも「なりきり」が好きなキャラが出てきたり、「やる気」に関するエピソード(その駅名が「無気力坂」。タモリといえば「坂」だ)があったり、タモリの盟友である関根勤が「イマジネーーーション!」と叫ぶ「車掌」役でレギュラー出演していたりと、そこかしこにタモリのにおいを感じさせるのだ。  脚本は小林靖子。いま最も忙しい特撮作家のひとりだ。近年では、北川景子を輩出した実写版『美少女戦士セーラームーン』(TBS系)、佐藤健主演の『仮面ライダー電王』、そして松坂桃李主演の『侍戦隊シンケンジャー』とヒット作を手がけ、『仮面ライダーオーズ』『特命戦隊ゴーバスターズ』(以上、テレビ朝日系)と立て続けに執筆を続けながら、同時にアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』や『進撃の巨人』などの脚本も務めている。  モチーフを巧みに生かした設定やネーミングが秀逸で、たとえば本作では、ヒーローに変身する時に「変身いたします。白線の内側に下がってお待ち下さい」と、実際に白線が現れ、敵が近寄れなくなる。よく言われる「なんで変身している時に攻撃しないの?」という疑問に、ちゃんと答えを用意しているのだ。「乗り換え」といって、戦闘中、お互いのスーツの色を交換することもできる。かつての東映映画『新幹線大爆破』のパロディを関根勤のモノマネ付きでやったりと、遊び心も満載だ。そしてなんといっても、魅力的な複数のキャラクターを引き立てる群像劇が、小林作品最大の特長だ。 「見えるんだよ、最初からずっと。俺にはハッキリ見える。お前に勝ってる俺が!」 と、ポジティブな想像力で無鉄砲な性格のトッキュウ1号(レッド)のライト(志尊淳)が、一応のリーダーであり主役。だが、ライトを「戦闘リーダー」と称し、それ以外の4人も「サポートリーダー」「世話焼きリーダー」「影のリーダー」「なりきりリーダー」など、そのときの状況次第でリーダーが変わるという設定通り、それぞれに見せ場が用意されている。  戦隊のメンバーだけではない。彼らをサポートする車掌(関根)と、その車掌の「右腕」で、文字通り車掌の右腕に腹話術の人形のようにいる謎の存在「チケット」。そして、客室販売員の女性型ロボット「ワゴン」といった個性的な面々も、愛さずにはいられない。  また、優れた特撮モノのバロメーターのひとつである敵側の魅力も十分だ。『トッキュウジャー』の敵は、「シャドーライン」と呼ばれる悪の帝国。「レインボーライン」という既存の路線の駅を乗っ取り、その町を支配し、勢力の拡大を図っている。「この烈車は『神隠し』経由、『餓鬼捨て山』行きです」などと、駅を乗っ取った時に付けられる駅名も面白い。 「届けにきたぞ、棺桶を、お前の入る棺桶を。お代はいらない、ただその代わり、お前の命をいただこう♪」 と、棺桶を引きずりながら歌うシャドー怪人「チェーンシャドー」は完全にホラー映画の域にあるような怖さだし、幹部のひとりであるシュバルツ将軍はどこまでもダンディでカッコいい。中でも魅力的なのは、そのシュバルツを一途に敬愛するグリッタ嬢だ。ずんぐりした巨体と醜い顔つきだが、その健気な性格と振る舞いはチャーミングそのもの。そのキュートさは、今からトッキュウジャーに攻撃されて傷つく姿を想像して憂鬱になってしまうほどだ。  常に前向きなイマジネーションを駆使するライトを中心に、『トッキュウジャー』はとても明るく楽しい戦隊モノだ。しかし、どこか物悲しさが漂っている。それは、「死」のにおいにほかならない。トッキュウジャーの5人はもともと、幼なじみらしい。「らしい」というのは、5人には断片的な記憶しかないからだ。 「あなたたちは死んでるも同然」 と、車掌の右腕・チケットが口を滑らせている。  その言葉を元に、自分たちの記憶がなく「死んだも同然」なのは、シャドーラインに乗っ取られた町の住民ではないかと推測するトッキュウジャーたち。その推論に対して、車掌とチケットは同時に答えるのだった。 「当たりです!」 「ハズレです!」  賛成の反対。答えは藪の中。けれど、これでいいのだ。  ライトは「覚えていない町を探して後戻りしたくない」と言う。 「トッキュウジャーやって、前に進んで、進んで、進んだらその先に俺たちの町がある気がしてる」  これこそまさに、過去に執着しないタモリイズムだ。  もちろん『トッキュウジャー』=タモリイズムなんて、最初から最後までこじつけだ。けれど、それこそが「イマジネーーーション!」ではないか。想像力のある者にしか「レインボーライン」は見えない。それと同じだ。作品をモチーフにして、こじつけたり見立てたりしながら、妄想することこそが面白さのひとつだ。そんなふうに「想像力」を働かせてみることこそ、僕たち視聴者の最大の武器なのだ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

「オナニーの手伝いも……」中学生の息子と入浴する母親たち

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「週刊現代」4月26日号
今週の注目記事 第1位 「独占スクープ!『秋葉原連続通り魔事件』そして犯人(加藤智大被告)の弟は自殺した」(「週刊現代」4月26日号) 第2位 「猛妻に金を献金した『渡辺喜美代議士』の弱点」(「週刊新潮」4月17日号) 第3位 「最近増えている中学生の息子と一緒に入浴する母親 あなたはどう思いますか?」(「週刊ポスト」4月25日号) 第4位 「安倍を操る『財務省7人のワル』をご存じか」(「週刊現代」4月26日号 ワースト・第1位 「独占 愛は憎しみに変わった 小保方晴子が大反論!」(「週刊現代」4月26日号)  見たか、この脚! そう叫びたくなった「桜花賞」でのハープスターのド派手な勝ち方だった。終始最後方で四角大外を回っての勝利。他馬よりも20~30メートルぐらい余計に走っているのではないか。それでも粘るレッドリヴェールをかわしての圧勝劇は、オークスはもちろん、秋のフランス「凱旋門賞」が楽しみになってきた。  このレース、牝馬は古馬と4~5キロ差、3歳牡馬とも1.5キロ差ある。日本競馬界の悲願を実現してくれる恐るべき力を持った牝馬が出てきたものである。  さて、リケジョのハープスターと思われていた小保方晴子さんだが、残念ながら、自ら弁明記者会見を開いたものの、“栄光”を取り戻すことはできなかった。  だが、これから4月9日は「小保方晴子記念日」と呼ばれることになるのではないかと思えるほど、この会見は日本中の注目を集めた。3時間近くにわたった会見の印象をひとことで言うと、「女はすごい」に尽きる。彼女に比べると、先に謝罪会見した佐村河内守氏などかわいらしくて、抱きしめてやりたくなる。  佐村河内氏も髪を切ったりひげを剃ったりして“好印象”をアピールしようと一生懸命だったが、気に入らない質問に声を荒げるなど、腹が据わっていなかった。  小保方晴子は違った。この日のためにシェイプアップしたかのような引き締まった(やつれた?)小顔。薄めの化粧に地味なスーツだが、その分、彼女の顔はテレビ映えする。髪は、ホテルの部屋に美容師を呼んでセットしてもらったそうだ。  ポストの「オボちゃんの涙は本物?『STAP細胞あります会見』を精神鑑定のプロほかが『完全解読』」によると、ヘアメイクアップアーティストの三橋ただし氏がこう分析している。 「頬にはピンクのチーク、唇にはグロスまで入れて、完璧なメイクが行われていました。しかし、よく見るとそれだけではない工夫が懲らされています。肌の色に近いチークとアイシャドーを使って、あえて血色が悪く高揚感のない顔を作っているんです。プロの手によるものなのは間違いない。“悲劇の女性”という印象を高めるメイクです」  出陣前の身支度としては完璧である。  最初の6分間に及ぶ謝罪は、事前に会見に来た報道陣には配られていたらしいが、原稿を読まずに話したのには“感動”させられた。  彼女が話している間、私を含めた多くの男は「STAP細胞なんてウソでもなんでもいい、許しちゃう」、そう思って見つめていたのではないか。  どうやら会場に来ていた大勢の報道陣も彼女の色香に当てられ、肝心要のことを聞かずに枝葉末節の質問に終始していた。  彼女が説明責任を果たさなくてはいけなかったのは、「STAP細胞作りに成功したのか否か」であったはずである。そして、彼女は「STAP細胞作りには200回以上成功している」と、断言したのである。  いつでもどこでも、とは言わなかったが、場所と設備があればやってみせると言い切ったのだ。  そこを衝かずに「週刊誌に不適切な関係があると書かれていますが」などというしょうもない質問をぶつけるだけで、彼女が言いよどむと、佐村河内のときのように「さっきそう言ったのに、前言を翻すのか!」という突っ込みもなく、インタビューの常道である圧迫的な質問もほとんど出なかったのは、不甲斐なくて聞いちゃいられなかった。  涙と笑いを振りまいたオボちゃんのショータイムは、肝心要の疑問は残されたまま、彼女の絶品の演技の余韻を残したまま幕を閉じてしまったのだ。  ポストによれば「驚くべきことに『Yahoo!ニュース』の意識調査では、『小保方リーダーの説明に納得したか?』という問いかけに対し、『納得した』との回答が43.9%にのぼり、『納得できなかった』の32.4%を大きく上回った」(9日22時現在)という。  彼女の“演技”が素晴らしかったという証左であろうが、やはりポストで表情分析アナリストの工藤力氏は、彼女の視線に注目したという。 「人は作り話をする際、無意識に目が泳いだり、目線を逸らせたり、下を向いたりするものです。しかし会見での小保方さんは、決してそうせず質問者をずっと見つめていました。このことからも、彼女は自分の発言について良心の呵責を感じていないことをがわかります。これには2つの可能性が考えられる。『まったくウソついてない』か、『自分の言ってることはウソではない』と信じ切っているか。前者ならよいのですが、後者であれば、大風呂敷を広げる言動をしやすい『演技性パーソナリティ』の可能性もあります」  文春、新潮は会見が締め切りに間に合っていないので、会見に関する記事がないのは致し方ないが、現代の巻頭大特集「独占 愛は憎しみに変わった 小保方晴子が大反論!」はタイトルに偽りありである。  新聞広告でもド派手に打っていたので、9日の会見後にインタビューに成功したのかと思って読んだが、なんのことはない、会見の要約である。  現代は変則発売(4月11日発売)である。締め切りギリギリだが、フライデーとともに、会見後最初に出る週刊誌だから、派手に打ちたい気持ちは分かる。しかし、「独占」はないだろう。  サブタイトルに「理研のドロドロ内幕を、すべてバラす」とまであるのだから、立ち話でもいいから、何か聞けなかったものか。ワーストにした由縁である。  しかし、今週の現代は頑張っている。現代の「安倍を操る財務省7人のワル」にも注目。現代によれば、早速、消費増税関連の倒産第一号が出てしまったというのだ。 「新潟県のスーパー河治屋です。'55年創業の老舗ですが、ここ数年は大型スーパーの台頭で苦しんでいた。そこへきて増税となり、新税率に対応する新型レジの設備投資ができない状況にも追い込まれ、最終的に資金繰りに行き詰って新潟地裁から破産手続きの開始決定を受けた」(同社関係者) 「4月1日から消費税が5%から8%に増税され、全国で悲鳴が止まらない。『4月1日~6日までの国内18店における売り上げが前年同日対比でマイナス21.8%になりました』(高島屋広報・IR室)、『4月第1週の週末の売り上げは前年比1割減でした』(関西の大手量販店の広報担当者)というように、各地の店から客がゴソッと消えた」(現代)  しかしその最中、安倍晋三首相は5日の土曜日に日本橋三越本店を訪れた。佃煮、靴など合計約4万円(内消費税分は約3000円)の買い物をして消費する姿勢をアピールしたが、『消費税がだいぶ高くなったんだという実感があった』などと呑気なことを言ったため、『いまさら言うな』『庶民は三越に行かない』などと猛反発を受けているようである。  現代は、その上、財務省OBの衝撃発言が波紋を広げているという。 「前事務次官の真砂靖氏(78年入省)が、2月末に地元の和歌山県内で講演した際に、消費税の10%への引き上げについて『経済がよほどのことにならない限り、やらないといけない』と語った」  だが、そんなことはできないだろうと高をくくっていると大変なことになるというのである。  主税局長を務める田中一穂氏(79年入省)は最近、周囲にこんな持論を披露しているというのだ。 「ポイントは来年1月の通常国会。安倍首相は年末までに10%増税の可否を判断するが、仮に『否』と判断を下せば、消費増税法案改正のための『消費税国会』と化す。しかし、この国会は集団的自衛権関連の改正案を通す国会にもなる可能性があるので、『消費税国会』にしてしまうと、安倍首相がやりたい憲法改正が大きく後退することになりかねない。だから首相は10%を容認するはずだ」  頭がいいというか悪賢い連中の集まりだから、国民はよほどしっかりしないと騙され、気がついたらあっという間に消費税が10%になっていたなんてことになりかねない。  一方で、憲法改正しなくても戦争のできる国にしようと企む安倍首相にとって、やっかいなことになりかねない「動き」が出てきた。 「戦争の放棄を定めた憲法9条をノーベル平和賞に推した『憲法9条にノーベル平和賞を』実行委員会(事務局・神奈川県相模原市)に、ノルウェー・オスロのノーベル委員会から推薦を受理したとの連絡があり、正式に候補になったことがわかった。連絡はメールで9日夜、実行委に届いた。『ノーベル委員会は2014年ノーベル賞の申し込みを受け付けました。今年は278の候補が登録されました。受賞者は10月10日に発表される予定です』との内容だ」(4月11日付のasahi.comより)  事務局の岡田えり子さん(53)は「受理されてうれしい。受賞者は個人か団体となっているが、受賞者を日本国民としたことを委員会は受け入れてくれた。これで日本国民一人一人が受賞候補者になった」と話している。  この推薦運動は、神奈川県座間市の主婦、鷹巣直美さん(37)らが始めたそうだ。推薦資格のある大学教授、平和研究所所長ら43人が推薦人になり、2月1日までに集めた署名は2万4887人。この署名を添えて委員会に送っていた。  もし受賞となれば、日本人全部が受賞するということになる。そうなれば、改憲などできるわけはない。こうしたことを含めて、これから「反改憲」に向けた面白い動きが始まりそうである。  お次は、ポストの興味深い記事。最近、中学生の息子と一緒に入浴する母親が増えているというのだ。 「次の数字は、15歳(中学卒業)までに“あること”を経験する男性の率である。 ◆1981年 約80% ◆1999年 約73% ◆2011年 約50%  急速な下落傾向を示すこの数字は一体何か。“あること”とは、『精通』のこと。すなわち、夢精かマスターベーションを経験しているかどうかを示してる。日本性教育協会『第7回青少年の性行動全国調査報告(11年度)』によれば、中学卒業までに射精を経験しない男子が半数にも達しているというのだ」(ポスト)  その原因が母親にあるというのだ。50代の男性A氏がこう話している。 「一人っ子の息子は、いまだに妻と一緒にお風呂に入っている。中学入学の時に“そろそろお風呂は別に入ったほうがいいんじゃないか?”と妻に言ったが、妻は“なんで? 順番を待ってるより効率的でしょ”と平気な顔。息子も異性を意識する年頃だからと話したら、“親子なんだからいいじゃない。そんなことを気にするあなたのほうがおかしい。いやらしい”と反論された」  だが、性教育に詳しい一橋大学非常勤講師の村瀬幸浩氏は、こう警告を発している。 「マスターベーションを母親が叱るという話は昔からよくありますが、最近では、“母親が息子のマスターベーションを手伝ってあげている”という話を耳するようになりました。こうした母親は寂しさや人間関係の希薄さを埋めるために、子供と密着し、その一体感のなかで癒されることを求めている。本来なら夫との関係を改善すべきなのに、方向が子供に向かってしまっている。その意味で夫の問題でもあるのです」  夫の問題だと言われてもな~。また、先の調査の中に別の興味深いデータがあるという。 「母親が専業主婦の男子高校生のセックス経験率は、05年の約23%をピークに急落し、11年には約8%にまで下がった。この下げ幅は、共働きの場合や、女子高生の場合と比べると、格段に大きい」  専業主婦が草食男子を作る、というのである。  町沢メンタルクリニック院長で精神科医の町沢静夫氏は母親の過干渉で、息子はここまで母親を頼りにしているというのだ。 「なかには母親がセックスカウンセラーのようになってるケースもある。母親相手に『あのコと手を握ってもいいのかな?』とか『あのコとキスするにはどうすればいいの?』といった恋愛相談をする男子は珍しくない。背景にあるのは、母親の巨大な愛。いまの母親は夫とつながるよりも、子供のほうに精神的につながっている。(中略)息子のほうもそんな母親の巨大な愛にくるまっているうちに性的興奮が鈍磨していく。射精年齢が上昇しているのも頷けます」  では、女性のほうはどうなのか。先の調査では、高校生女子も大学生女子も、ここ15年ぐらいの間は、自慰の経験率に大きな変化はないそうだ。 「女性の実際の性交経験は減っている。先の調査でもセックス経験のある大学生女子は、05年の約60%をピークに、11年には約45%に減少している。この落差は男子大学生に比べても大きい」(同)  こうした傾向を、村瀬氏は次のように見ている。 「いまの女性は昔と違って、男性に頼って生きていく必要がない。自分で自分の人生をつくり、経済的に自立して生きていくこともできる。だから、性欲はあっても、男性との恋愛やセックスへの関心が高まらず、自慰で十分という感覚になっているのでしょう」  これでは、少子化に歯止めがかからないのも無理はない。  さて、小保方さんと比べては彼女に失礼だし、佐村河内氏以下といってもいいほど見苦しかったのが、渡辺喜美みんなの党代表の辞任劇である。新潮のこの記事が第2位。  追い詰められると「秘書が秘書が」「妻が妻が」といって逃げるのが政治屋の常だが、この御仁は天下に鳴り響いた恐妻家だから、言い逃れにもなりはしなかった。  新潮で、吉田嘉明DHC会長が8億円を渡辺代表に貸したことを明かし、見苦しい言い逃れをする渡辺代表に「辞任せよ」と迫ったとき、この欄で、私はこう書いた。 「そこで新潮はこういう穿った見方をしている。『先にも記したが、吉田会長の下にまゆみ夫人から“離婚メール”が届いたのは、会長が5億円を振り込んだ当日。渡辺代表から5億円の資金援助を求められたのは、その2日前だという。いや、まさか慰謝料を準備しようとした、なんてことはあるまいが』万が一、女房に離婚を迫られ、カネで歓心を買うために会長に無心したのであれば、会見で8億円の使途を聞かれ、『生きていく上で必要な諸々費用として使った』という渡辺代議士の説明も、それなりに合点がいくのだが」  どうやら、これが図星らしい。記者会見で渡辺代表が、カネは手元にはない、私名義の個人口座ではなく妻の口座に一部を入れていたと「告白」し、吉田会長から借りた5億円のうち、党に半分を貸し付け、半分はまゆみ夫人の口座に移されていたことが明らかになった。5億円が振り込まれたのは2人が離婚の話し合いをしていた頃だから、夫人から慰謝料を払えと求められて、それに使ったのではないかと推測しているのだ。  順を追うと、吉田氏から5億円が振り込まれたのが12年11月21日。その日に、まゆみ夫人から吉田会長に「離婚することになりました」というメールが来る。  文春が渡辺夫妻の離婚問題についてスクープしたのが、13年1月中旬。渡辺氏はこう話している。 「以前、夫婦喧嘩をした際に署名し妻に預けていたもの(離婚届=筆者注)を、選挙中に妻が勝手に提出したものです」  離婚届を提出したのに、また夫婦に戻っているのは不可解だが、夫人に頭の上がらない渡辺氏だから、土下座して復縁してもらったのかもしれない。  今回、党から返還された2億5,000万円と夫人の口座にあった同額をそろえて、吉田会長に返却しているのだが、よくあの夫人から取り戻せたものである。  だが借りたカネを返し、代表を辞任したからといって事は収まらないと、新潮は追及している。それは、夫人に振り込まれたカネのうち幾ばくかが使われた可能性があるからだ。  ベテラン税理士がこう話している。 「もし奥さんの口座に移された2億5000万円が、善美さんから奥さんに“与えられた”ものと認定されれば、贈与となる可能性が出てくる。この額なら税率は50%ですから、奥さんは莫大な額を納めなければなりません。もっとも、この場合、2人とも、借り入れた金の保管先を変えただけと主張するはず。しかし、もし、奥さんがその金の一部を使ってしまったようなことがあれば、その分は夫から贈与されたものと認定されます」  正確に調べるには、夫人の通帳を洗うことが不可欠だが、 「あの夫婦は完全な“主従関係”にある。家来が王様の許可なしに通帳提出を認めるなんて、初めから出来ない話なのです」 と、みんなの党の関係者が話している。  夫婦の知人が「夫が辞めた上に、税金の問題まで出てきたら……。想像するだに恐ろしい」と語っているが、渡辺氏を夫人から守る警備体制が必要のようだ。  政治家である前に、一人前の男になりきれないこんな人間を選んだ選挙民も、猛省すべきであろう。  日本の犯罪史上まれに見る惨劇「秋葉原連続通り魔事件」が起きたのは08年6月8日、日曜日だった。加藤智大は白昼の秋葉原の雑踏に2トントラックで突っ込み、さらにダガーナイフを使って7名もの命を奪ったのだ。  その加藤被告の弟に接触し、彼と心を通じ合った現代記者の齋藤剛氏が、弟の苦悩とその死について書いている現代の記事が泣かせる。これが今週の堂々第1位である。  加藤被告の実の弟・加藤優次(享年28・仮名)は著者にこう話したという。 「あれから6年近くの月日が経ち、自分はやっぱり犯人の弟なんだと思い知りました。加害者の家族というのは、幸せになっちゃいけないんです。それが現実。僕は生きることを諦めようと決めました。死ぬ理由に勝る、生きる理由がないんです。どう考えても浮かばない。何かありますか。あるなら教えてください」  この1週間後、優次は自ら命を断った。  加藤被告の起こした犯罪のために、被害者の遺族の人たちは塗炭の苦しみを味わっている。だが、加害者の家族も苦しみ、離散し、弟は兄の犯した罪に懊悩し、ついには自裁してしまったのだ。  弟は兄の事件によって職を失い、家も転々とするが、マスコミは彼のことを放って置いてはくれなかった。就いた職場にもマスコミが来るため、次々と職も変わらなければならなかった。  そんな暮らしの中にも、希望がなかったわけではなかったという。事件から1年余りが過ぎた頃、筆者が彼のアパートを訪ねようとしたとき、たまたま、女性と一緒に歩く姿を目撃したそうだ。  優次は彼女に、事件のことも話していたという。 「正体を打ち明けるのは勇気のいる作業でしたが、普段飲まない酒の力を借りて、自分のあれこれを話して聞かせました。一度喋り出したら、後は堰を切ったように言葉が流れてました。 彼女の反応は『あなたはあなただから関係ない』というものでした」  ようやく心を開いて話ができる異性との出会いは、彼に夢を与えてくれたのだろう。  しかし、優次の夢はかなうことはなかった。事情を知りつつ交際には反対しなかった女性の親が、結婚と聞いた途端に猛反対したというのだ。  2人の関係が危うくなり、彼女も悩んでイライラしていたのだろうか、彼女から決定的なひと言が口をついて出たという。 「一番こたえたのは『一家揃って異常なんだよ、あなたの家族は』と宣告されたことです。これは正直、きつかった。彼女のおかげで、一瞬でも事件の辛さを忘れることができました。閉ざされた自分の未来が明るく照らされたように思えました。しかしそれは一瞬であり、自分の孤独、孤立感を薄めるには至らなかった。結果論ですが、いまとなっては逆効果でした。持ち上げられてから落とされた感じです。もう他人と深く関わるのはやめようと、僕は半ば無意識のうちに決意してしまったのです。(中略)僕は、社会との接触も極力避ける方針を打ち立てました」  優次は、手記に繰り返しこう書いていたという。 「兄は自分をコピーだと言う。その原本は母親である。その法則に従うと、弟もまたコピーとなる」  そして「突きつめれば、人を殺すか自殺するか、どっちかしかないと思うことがある」。そんな言葉を筆者に漏らすようになっていった。  母親は事件後、精神的におかしくなり、離婚してしまった。父親も職場にいられなくなり、実家へ帰り、ひっそりと暮らしている。  優次は、加害家族も苦しんでいることを知ってほしいと、このように書いている。 「被害者家族は言うまでもないが、加害者家族もまた苦しんでいます。でも、被害者家族の味わう苦しみに比べれば、加害者家族のそれは、遙かに軽く、取るに足りないものでしょう。(中略) ただそのうえで、当事者として言っておきたいことが一つだけあります。そもそも、『苦しみ』とは比較できるものなのでしょうか。被害者家族と加害者家族の苦しさはまったく違う種類のものであり、どっちのほうが苦しい、と比べることはできないと、僕は思うのです。だからこそ、僕は発信します。加害者家族の心情ももっと発信するべきだと思うからです。それによって攻撃されるのは覚悟の上です。犯罪者の家族でありながら、自分が攻撃される筋合いはない、というような考えは、絶対に間違っている。(中略)こういう行動が、将来的に何か有意義な結果につながってくれたら、最低限、僕が生きている意味があったと思うことができる」  彼は兄と面会したいと願い、50通を優に超える手紙を書いたという。だが、一度として兄から返事が来たことはなかった。  罪を犯した自分より早く逝ってしまった弟のことを知らされたとき、加藤智大被告は何を思ったのだろう。一度でも会ってやればよかった、そう思っただろうか。 (文=元木昌彦)

札幌で大ヒット! お金で買えない幸せの在り方『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』

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札幌でソロミュージシャンとして歌い続けるKAZUYA。映画出演料=呑み代だったため、いつもホロ酔い状態でインタビューに答える。
 メロディはキャッチーだし、声もいい、ルックスだってかなりイケてた、地元のライブハウスを賑わせ、周りからは「きっと全国区に駆け上がっていくだろう」と期待されていた。でも、結局はメジャーデビューを果たすことなく、やがてバンドは解散してしまった。多分、そんなミュージシャンたちはごまんといるはずだ。彼らがプロデビューできなかったのは何故だろうか。時代のニーズに合っていなかったのだろうか、それとも「何が何でもプロデビューしてやる」という執念が足りなかったのだろうか。『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』はプロデビューすることなく地元・札幌で地道にライブ活動を続けている元PHOOLのボーカリスト・KAZUYAを1年5カ月にわたって密着取材したドキュメンタリー映画だ。インディーズシーンで勢いのあったPHOOL時代と違って、KAZUYAのソロライブにはわずか数人しか客は集まらない。月収は3万円あるかないか。実質、同棲中の彼女に食べさせてもらっているというヒモの生活。でも、51歳になったKAZUYAの弾き語りは何とも言えない味わいの境地に達している。売れることの意味、自分の好きなことを続けていく喜びと煩わしさ、そんな諸々のことをじんわりと考えさせてくれる映画である。  まず映画はKAZUYAがプロデビューできなかった理由を探っていく。KAZUYAを中心にしたPHOOLは1990年代の札幌で絶大な人気を誇っていた。確かにバンド時代の曲を聴くと耳馴染みのよいメロディとナイーヴな歌詞に惹き付けられる。札幌のファンはみんなプロデビューすることを疑っていなかったし、バンドのメンバーも東京のレコード会社から声が掛かるのを待っていた。でも、KAZUYA以外のメンバーは仕事があったため自分たちから積極的に打って出ることはせず、ライブ活動は道内に限定していた。KAZUYAが「東京に出て、勝負しようぜ」とメンバーをけしかけていたら違った状況になっていたかもしれない。カメラの「なぜ、全国ツアーに出なかったの?」という質問に対する答えがKAZUYAという人物のパーソナリティーを物語っている。「ライブは楽しいと思うよ。でも、知らない街に行くのが怖かった(苦笑)」。そうこうしているうちにバンドの人間関係がぎくしゃくするようになり解散へ。KAZUYAはソロミュージシャンとして弾き語りを続けるが、10年前にソロアルバムを1枚出したきり。どうやら、面倒臭いことは極力やりたくないという性格であることが分かる。
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酒の呑み過ぎで声の調子がイマイチなこともあるが、ライブハウスで自分の曲を演奏していればご機嫌。お客の多い少ないは関係ない。
 音楽の才能はあるけど、曲づくり以外では努力という言葉にまったく縁がない人間らしい。この状況を見かねたのが、本作を撮っていた田村紘三監督だ。まぁ、監督といってもこれがデビュー作で、本職は札幌の美容師で、スープカレー屋も経営している。若い頃からせっせと汗水流すことで成功を手に入れた人物である。PHOOLの大ファンだった田村監督はKAZUYAをカメラで追ううちに、自分のサポートとカメラの力で何とかKAZUYAをもう一度売り出すことはできないかと考え始める。というか仕掛けを用意しないと、ただプロデビューできなかった残念なオッサンの昔話だけで終わってしまう。そこで田村監督はKAZUYAに10年ぶりとなるアルバムの製作を持ち掛ける。完成したアルバムは音楽配信やAmazonで全国販売する。地元のラジオ番組に出演し、道内でアルバム発売記念ライブツアーも組む。腰が重く、いつも酒ばかり呑んでいるKAZUYAのケツ叩きに田村監督は懸命になる。伝説のバンドのその後を追っていた記録映画は途中からモードチェンジし、『ASAYAN』(テレビ東京系)がデビュー前後のモーニング娘。に数々の試練を仕掛けていたようなスタイルに移行していく。この『ASAYAN』もどきの演出が、思いがけずKAZUYAの素顔を浮かび上がらせていく。  結果をいうと、KAZUYAは10年ぶりとなる新アルバム『それは、ほんの始まり』をリリースするものの、日常生活に劇的な変化が訪れることはない。だが、アルバム製作の過程をカメラが追う中で、ただの酔っぱらいのオッサンにしかそれまで映っていなかったKAZUYAの葛藤やこだわりが見えてくる。KAZUYAだって人間だ。50歳をすぎた今も「売れたい」という気持ちは残っている。田村監督が元PHOOLの音楽プロデューサーの紹介で東京から連れてきた人気作詞家とのコラボレーションを受け入れる。若い頃のKAZUYAだったら「もういい、アルバムは製作中止」と言い出したはずだが、さすがにいい年齢なので大人の対応する。東京から来たプロの作詞家の実力を認め、レコーディングは順調に終える。温厚なKAZUYAの怒りが爆発したのは、アルバムに収録する曲を決めるときだ。  アルバムに収録する11曲のうち、作詞家が書いた曲は1曲だけ収録のはずだったのが、2曲に増え、さらに他のミュージシャンとの共作の曲も入ることになった。KAZUYAは自分のアルバムに3曲も他人が作った曲が入ることが許しがたかった。KAZUYAはテーブルを蹴り倒す代わりに、口を閉ざしたままメモ用紙が真っ黒になるまで「フザケルナ」と書き殴り続ける。曲の善し悪しやアルバムが売れる売れないの問題ではないのだ。自分自身が純粋に歌いたいと感じて書いた曲を歌うこと。それが北の都で、ひとりぼっちになってもずっと歌い続けてきた彼にとって、いちばん大切なことだったのだ。50歳を過ぎて定職のないダメダメなオッサンだが、KAZUYAの心はとことんピュアだ。
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実家に帰省中のKAZUYA。50歳を過ぎて定職に就くことができずにいることを親に心配されているが、今さら生き方は変えられない。
 この映画を撮った田村監督がどんな動機からカメラを回し始めたのか気になり、電話取材を申し込んだ。電話の向こうで田村監督は以下のように答えるのだった。 「20代の頃は美容師の修業に明け暮れ、30代はお店の経営に情熱を注いだんです。その甲斐あって、自分のお店を支店も含めて持つことができ、スープカレー屋も経営でき、趣味でドーベルマン犬のブリーダーもやってます。ところが、40歳のときに離婚を経験するなど、40代になって非常にしんどい状況に陥ってしまった。仕事もあるし、お金も稼げるようになった。でも、自分にとって幸せって何だろうと悩んだんです。そんなときに頭に思い浮かんだのが、PHOOL時代からの大ファンだったKAZUYAさん。仕事もなく、お金もないのに、すごく生き生きとしている。もうひとり、いつも楽しそうにしている人物の顔が浮かんだのが、映画監督の中川究矢さん。園子温監督の助監督をやってた人で、彼の『ドッグショー』(07)というドキュメンタリー映画に僕が出演したことで交流するようになったんです。映画監督ってお金がないと大変なはず。でも中川監督もまたすごく楽しそうに生きている。幸せとは何か、人生における成功とは何かを確かめてみたくなったんです(笑)。それで中川監督にアシストしてもらいながら、大好きなKAZUYAさんのドキュメンタリー映画を撮ることにしたんです」  約200万円掛かった映画製作費のうち「半分はKAZUYAさんの呑み代に消えてしまった」とこぼす田村監督だが、その口調はどこか楽しげだ。お金では買うことのできない幸せの在り方は評判を呼び、札幌のミニシアター・蠍座は連日満席となり、異例となるアンコール上映が組まれたほど。現在は世界各国の映画祭からも声が掛かっている状況である。そして、札幌でのヒットに気をよくしたKAZUYAは、新宿K’s cinemaでの公開にあたり、人生初となる上京をついに決意。飛行機が怖いので、田村監督に伴われてフェリーとバスを乗り継いで、東京まで舞台あいさつにやってくるそうだ。  一本のドキュメンタリーを撮ったことで、ひとりのミュージシャンの人生が大きく変わったわけではない。でも、一本のドキュメンタリーがきっかけで、ひとりの男の生き方がほんの少しだけ広がりをみせた。40歳をすぎて監督デビューを果たした田村監督も、ビジネスでの成功とは違った喜びを噛み締めているようだ。 (文=長野辰次) kazuya04.jpg 『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』 監督・編集/田村紘三 プロデューサー/貝澤昭宏 編集・アソシエイトプロデューサー/中川究矢 ナレーション/サエキけんぞう 出演/KAZUYA、SHIBA、ワタナベマモル、梶原信幸、あさくらせいら 4月12日(土)~25日(金)新宿K’s cinemaにてレイトショー上映(イベントを多数予定) (c)KAZUYA映画実行委員会2012  <http://www.kazuya2011.com>

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ソフトバンク公式サイトより
 ソフトバンクモバイルは4月21日から、スマホ向けの新料金プランをスタートする。「VoLTE時代の新定額サービス」とうたっているが、落とし穴がいくつかあるので注意が必要だ。  新しい料金プランは、S/M/Lパックの3種類から選べる。大きな特徴としては、音声通話を一定回数追加料金なしでかけられるという点。Sパックなら、3分以内の通話を月に50回までかけ放題。M/Lパックなら、5分以内の通話を月に1000回までかけられる。パケット通信も含まれており、Sパックが2GBまで、Mパックが7GBまで、Lパックが15GBまでとなる。  価格は、Sパックが5,980円、Mパックが6,980円、Lパックが9,980円。パックと言っている割には、それに加えて月額利用料がかかる。通常契約で1,960円/月、2年契約でも980円だ。さらに、通話時間が3分もしくは5分を超えた場合は、30円/30秒の超過料金がかかる。パケット利用量も超過分は100MB当たり、100~250円の料金が発生する。  孫正義社長は、通話のリミットを超えそうな場合はかけ直せばいいと言っているが、用件のある電話の場合、そんなわけにもいかない。長電話をする人にとっては、明らかな値上げとなる。場合によっては、SkypeやLINEなどの無料通話サービスの検討も必要になるだろう。  また、パケット料金も要チェック。Mパックは従来のiPhone料金プラン通り7GBまで利用できるが、Sパックは2GBと少ない。動画を見たら、あっという間に到達してしまう量だ。しかも怖いのが、超過分に自動で課金されてしまう点。Sパックなら100MBごとに250円かかってしまう。通常は、容量オーバーを認識して利用する人はいないはず。Wi-Fiを使っているつもりで、LTEに接続してしまい、ニコニコ動画やYouTubeを見まくってしまうことのほうが多いだろう。そんな時に、青天井で課金されてしまうのは危険だ。  従来は、容量制限をオーバーすると、接続速度が128kbpsに制限されていた。これはこれで厳しいが、少なくとも料金が加算されることはなかった。新しいプランでもこの機能は用意されているのだが、なんと月額300円の有料オプションになっている。  試しに、料金をシミュレーションしてみよう。Mパックの場合、6,980円+基本料980円+ネット接続料300円+オプション300円=8,560円となる。iPhoneの従来プランでは6,434円と、明らかに高くなっている。5分までの通話が無料でできるとはいえ、あまり電話をかけない人にとっては2,000円もの値上げになる。この上げ幅は無視できないレベルだ。  Sパックの場合でも値上げになるのに、パケット通信料2GBは少なすぎる。Lパックならデータ通信量に余裕があるが、パック料金だけで9,980円は高すぎる。しかも、現在直近3日間に通信量が1GBを超えると、速度制限がかけられる。今のままの制限だと、計算して使いまくっても、15GBに到達しない可能性があるのだ。  ソフトバンクらしからぬ強気の値上げプランだが、一体どうしたのだろうか? KDDIの田中孝司社長は、類似プランを出す予定はなく、ソフトバンクの新プランについては「あれ高いよね」と言っていた。ドコモに至っては、6月からスマホの利用料金を値下げすると発表している。SIMフリー端末と組み合わせて超低価格で運用できるMVNOの人気も高まっている。ソフトバンクは4月21にまでに詳細をホームページで発表するとしているが、このままであれば大規模なユーザーの流出が発生しかねない。パックとうたうなら基本料も含め、危険度が大きい青天井システムではなく、速度制限オプションを無料で標準設定にした上、料金据え置きくらいのことをしていただきたいところだ。

有名店の大英断? なぜ、アレでなければいけなかったのか……不可解なカレーうどん

 実はこのメニュー、食べるのは2回目。1度目は上野店で食べたが、何かの間違いじゃないかと思った。だって、アノ有名店が、こんな“珍級”なメニュー作るはずがない。  そして、それを検証するために、今回は大手町店で再びトライした。それは……
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 どこからどう見ても、おいしそうなあの「古奈屋」のカレーうどんだ。カツオだしとミルク、そして辛味の見事な三角関係はエターナルと思われる。  が、気になるのは、右下にチラ見えしている天ぷら。古奈屋で有名なエビ天だろうか? R0020799.jpg  それは違った。  一瞬、細長いサツマイモの天ぷらかと思いがちだが、切り口を見ていただくとわかる通り、バナナである。バナナの天ぷら。なんと、あの有名なうどん店「古奈屋」には「バナナ天カレーうどん」なんて珍級グルメがあるのだ!  「さすが古奈屋、バナナを天ぷらにしてカレーうどんと一緒に食べると、至福の料理に変身するのか!」と期待感満々。  美人の女性店員さんに、「そのままでもいいですし、カレー塩などでも食べてみてください」と言われ、ニコニコの笑顔でまずはそのままひと口。  サクッと軽く、ホクッと柔らかい食感。一瞬、大きなフライドポテトを思わせ、ニコニコがニコニコニコに。が、その笑顔は一瞬で吹き飛んだ。瞬時にして口の中に、ポテトとは明らかに違うバナナの甘酸っぱい味と香りが広がったのだ。  なんじゃこりゃあ!?  バナナだ。何度も言うが、バナナの天ぷらだ。  今回は、最初に食べた時より熟したバナナを使っているのか、フライドポテトのようなホクホク感も一瞬の笑顔もない。しょっぱなから温かいバナナ臭が襲ってきたのだ。最初のバナナ天も何かの間違いではなかったということがこれで証明された。  その後、美人店員さんオススメのカレー塩を振って食べてみると、塩で甘味が冴え、カレーのスパイシーな風味と相まって最悪の味に。  それならばと、カレーうどんに浸けて食べてみたけど、やっぱり甘くて酸っぱくて辛くてうまくない!  慌ててカレーうどんをズズッとすすると、こっちはいつもの安定感あるまろやかな辛さでひと安心。コシのあるうどんも非常にウマい。  ならば、何のためのバナナ天だ? なぜ、あの「古奈屋」がこんな妙な天ぷらを編み出したのか、実に不可解。世間への挑戦か、バナナ好きせん滅のための一歩としか思えない。  バナナ天カレーうどん、庶民舌の分際に崇高な味覚は理解できず。修行が足りませんでした……。 古奈屋 バナナ天カレーうどん1250円 意外性 ☆☆☆ 味   …… 店   ☆☆☆
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こちらは上野店で食べた時の写真。どうせなら、どのフルーツを天ぷらにすればカレーうどんに合うのか、いろいろな天ぷらカレーうどんを作っていただきたい。

「ネタなのかマジなのか……」“自称”ひろゆき登場で、2ch転載禁止騒動が新たな局面へ

mmi_uso_07.jpg ヲタ系ITライターと日刊サイゾー新米編集者が、ここ最近、ネットで話題になったいろいろな出来事について語るコーナーです。 ■4月1日は、ネット全体がエイプリルフールネタで大盛り上がり ITライター・Dr.T 春ですな~花粉の季節ですな~。 新米編集者・アキ いきなりうれしそうな顔で、嫌なこと言わないでくださいよ……Dr.Tは元気そうですね……。 Dr.T 僕は春になるといつも、鼻毛が伸びるスピードが3倍になるよう自己暗示をかけているからね! アキ キモい! Dr.T ……そのツッコミは愛を感じないからやめて。さぁ、そんなこんなで4月。4月といえばエイプリルフールだよ。 アキ ウソをついてもいい日ですよね。でも学生ならともかく、社会人には関係なくないですか? Dr.T いやいや、リアル社会はそうかもしれないけど、ネットの世界は毎年エイプリルフールネタで大盛り上がりしているんだよ。特に近年増えているのは、企業同士がコラボレーションするネタだね。たとえば、auはデアゴスティーニとコラボして「週刊『スマホを作る』を創刊」というネタを実施。スマホの部品が毎号ひとつずつ届いて、10年で完成するんだってさ。 アキ 面白いですね! でもデアゴスティーニって、たまにエイプリルフール並みの付録をつけてくるような……。 Dr.T ま、まあそこはおいといて。ほかにもリクルートの求人誌「フロム・エー」は、何かと話題のファッション誌「メンズナックル」(ミリオン出版)をパロった「パン田ナックル」を創刊! メンズナックルといえば「黒」に関するファッションが中心なので、そこをフロム・エーのCMでおなじみのパンダと組み合わせた形だね。ほら、パンダといえば白と黒だし。 アキ ものすごく細いつながりですね……。 Dr.T ほかにも、女性用TENGAの「iroha」が昨年に引き続き今年も和菓子屋の「倉田屋」とコラボしたり、「週刊少年ジャンプ」(集英社)が「セブンティーン」(同)をパロって「週刊ジャンプティーン」になったり、全部見ていたら一日終わってしまうくらいのネタが各企業からわんさか、4月1日限定でリリースされたんだ。アキちゃんが好きなBL出版社のリブレ出版も、最強の攻めキャラを決める「BL-1 GRAND PRIX 2014」を開催していたよ。 アキ わー! それは見たかった……。にしても、なんかエイプリルフールって、すっかりネットのお祭りになっちゃいましたね。別に儲かるわけでもないのにサイトを作り込んだりしてお金もかかっているみたいだし、なんでそんなに必死なんですか? Dr.T こら! 必死とか言わないであげて! 生々しい話をすると、エイプリルフールにネタサイトを公開すると、それだけでメディアやブログが取り上げてくれるからね。国内の主要なメディアをぜんぶカバーできることを考えると、広告宣伝費としては安いもんだと思うよ。もちろん、担当者が楽しんでやっているだけってところもあるだろうけどね。 アキ なるほど……でも個人的には、4月1日に届いたプレスリリースが本当かどうかややこしくなるんで、ほどほどにしてほしいです! Dr.T た、たしかに4月1日に重要なお知らせを出したい企業にとっては、迷惑な話かもね……。
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■2ch転載禁止騒動にひろゆき氏を名乗る人物が介入、新たな展開を迎える Dr.T ちょっと前から話題になっている2chまとめサイト転載禁止騒動だけど、ここへきて、さらにややこしい事態になっているみたい。 アキ 何かあったんですか? ……というか、今までの経緯を忘れちゃったんですけど、私。 Dr.T えっと、簡単にいうと、2chの書き込みを転載して編集していた「2chまとめ」と呼ばれるブログがネットにはたくさんあるんだけど、今まで転載を容認していた2ch側が書き込みの転載を禁止したことで波紋が広がっていたんだ。転載できなければ2chまとめブログは成り立たないからね。 アキ そういえばそうでしたね。もう騒動が始まってから1カ月以上たつし、そろそろ落ち着いたのかと思っていました。 Dr.T 結局、2chはほぼ全面的に転載が禁止されたんだ。これを受けて、2chまとめブログはそれぞれ方針を変更しているみたいだよ。たとえばTwitterをまとめたり、オープン2ちゃんねるという2chライクな掲示板の書き込みをまとめたりね。ところが、4月1日になって、本家2chの元管理人であるひろゆき氏を名乗る人物から不穏な文書が発表されたんだ。 アキ これ以上ややこしい話になると、私がついていけなくなるんですけど……。 Dr.T まあ聞いてよ。それによると、現在の2chはレンタルサーバ会社に“乗っ取られた”状態だというんだ。ひろゆき氏を名乗る人物はこの事態に対して法的措置を取る可能性があるとしているんだけど、この文書が発表されたのが4月1日だったこともあって、そもそも「ネタなのかマジなのか」もわからなかったし、「本当にひろゆき氏なのか」もわからない状態なんだ。 アキ うーん……もう何が本当で、何がウソなのかもわからないですね。「ウソはウソであると見抜ける人でないと掲示板を使うのは難しい」ってやつですね! Dr.T それも、ひろゆき氏の言葉だよね。この2chの動きに対して、ひろゆき氏を名乗る人物は「2ch.sc」という新サイトを6日頃立ち上げると予告していたんだけど、一瞬だけオープンして、すぐに閲覧不可状態になっているよ。いったい裏で何が起きているのか、表に出てくる情報だけでは判断できないのがもどかしいね。 アキ 早く決着してくれないと、次のコミケに間に合わないんですよねえ……。 Dr.T えっ!? 描こうとしていたの? この流れでBLを!?
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ライフネット生命 社長兼COO 岩瀬大輔のブログより
■ライフネット生命の岩瀬社長のブログが炎上 Dr.T 火事と喧嘩は江戸の華、ウソと炎上はネットの華ってことで、この春も新しい炎上案件がやってきましたよ。 アキ もう炎上は、おなかいっぱいです……またTwitterですか? Dr.T いや、今度は企業の社長ブログ、それもライフネット生命の岩瀬社長のブログが炎上したんだ。 アキ ライフネット生命って、TVCMもやってる生命保険会社ですよね。 Dr.T うん、ライフネット生命はうまくネットを使いこなしている企業という印象だったから、今回の炎上には驚いたよ。発端になったのは、岩瀬社長が4月1日に自分のブログに掲載した「入社2日目の明日から試して欲しいこと」という記事だよ。その中で岩瀬社長は、「毎朝、定時より30分前にきっちりした身なりで出社し、新聞を読んでなさい」と新入社員にアドバイスしたんだ。 アキ アドバイス自体は、そんなに珍しい内容ではないような……。 Dr.T 別にしょうゆ瓶を鼻に入れたわけじゃないし、これ自体は個人の考えということなら別に非難されることではないと思う。ただし、岩瀬社長の場合はライフネット生命という会社の社長という立場があるから、ちょっと話がややこしくなるんだよね。ネットでは「ブラック企業寄りの考え」として批判の声も上がっていたよ。 アキ うーん、ブラックとまでは思わないけど、サービス残業を奨めているようには見えるかもですね……。 Dr.T これだけならまだよかったんだけど、実はこの2日後、岩瀬社長は「あれはエイプリルフールネタでした!」と後付けで種明かしをしたんだよね。ネットではこういう行動を“釣り宣言”と呼ぶんだけど、これが火に油を注ぐ結果になってしまったみたい。で、結局岩瀬社長はさらにその後、この“釣り宣言”のほうの記事を丸ごと消して謝罪する羽目になったんだ。 アキ なんか、やっていることが全部裏目に出ちゃった感じですね。 Dr.T まさにそうなんだよね。ネットの扱い方に長けたライフネット生命という企業の、それも社長でも、こうやって炎上することがあるんだから怖いよね。 アキ Dr.Tが炎上しそうになったら、お知らせしてくださいね。私、巻き込まれないように連絡を断ちますから! Dr.T いや、そこは助けてよ! (構成=Dr.T) ●Dr.T 24時間ネットをウォッチするヲタ系ITライター。チキンなのでネットの揉め事には参加しない。好きな食べ物はガリ。 ●アキ ネットのコアなニュースに疎い新米編集者。よく天然といわれるが自覚はない。ちょっぴり辛口で、BLが好きな腐女子。

謝罪も謹慎もなし……「ジャニーズファン殴打事件」“ヤラカシ”は殴られて当然なのか

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「週刊新潮」4月10日号
今週の注目記事 グランプリ 「全メディアが追う渦中の人 『小保方晴子』博士直撃の一問一答!」(「週刊新潮」4月10日号) 第2位 「中山美穂独占直撃!」(「週刊文春」4月10日号) 第3位 「8億円が『選挙資金』でないなら詐欺だ」(「週刊新潮」4月10日号) 第4位 「団塊世代の罪と罰」(「週刊ポスト」4月18日号) 第5位 「ジャニーズタレント20歳ファン殴打事件の衝撃写真」(「週刊文春」4月10日号) 第6位 「『袴田巌』釈放翌日に遺体が見つかった『被害者一家』長女の数奇な運命」(「週刊新潮」4月10日号)  4月4日(金曜日)に週刊ポストが発売された。通常号だからそれほど厚みはないが、定価は消費税込み400円。7日(都内の駅の売店では、月曜日に発売されている)に発売された週刊朝日は増大号で410円。今週号だけを比べると現代430円、新潮380円、文春400円だから、一番安い新潮の内容が一番充実しているのが皮肉である。  朝日は今週も「決定版 全国3294高校 東大、京大、国立私立149大学 合格者高校別総覧」をやっている。読むところがないので買いたくはなかったのだが、安西水丸さんの追悼特集をやっているので購入した。  安西さんは「ヘタウマ」系の元祖といわれるイラストレーターで、私は作家の嵐山光三郎さんを通じて知り合った。  3月14日、落語家・立川志らくさんの会で嵐山さんと安西さんと隣になり、仲入りのときに少し言葉を交わした。「忙しいでしょう」と尋ねると、いつもの優しい表情で「ええ、まあぁ」と笑っていたが、2時間、席を立つことなく志らくさんの熱演を聞いていた。  その数日後の19日、脳出血のために突然亡くなられてしまった。享年71歳。  嵐山さんは朝日の連載の中で、安西さんが大のカレー好きだったことを書いている。中にこんな文章がある。 「水丸はかねてより『定食屋に見る企業力』に感心しており、町にあれこれと小じゃれたレストランができるが、気がつくと数年で消えており、定食屋だけはしっかり残っている。日本人の舌が求めるのは親子丼でありカツ丼であり焼き魚定食で『イラストレーターも同じ』と喝破した。 とっぴな技法であらわれても賞味期限は五年であるから『親子丼のようなイラストレーションを描きたいものだ』と宣言した」  作家の村上春樹さんは、安西さんのことを「僕が心を許すことのできる数少ない人の一人だった」と書いている。  多くの物書きや編集者たちから愛された安西さんだった。ニューヨーク仕込みのヘタウマ・イラストレーションをもっと見たかった。  今週も、新潮が群を抜いて輝いている。まずはその新潮からの一本。  袴田巌さんの再審請求開始が認められ、実に48年ぶりに東京拘置所から袴田さんが釈放された。いわゆる「袴田事件」の被害者一家で、生き残った長女のたどった数奇な運命を、新潮と文春が報じているが、新潮のほうが質量ともにいい。 「事件が起こったのは、1966年6月30日。殺されたのは、みそしょう油製造業『橋本藤作商店』専務の橋本藤雄さん(41)、妻のちゑ子さん(39)、長男の雅一郎君(14)、次女の扶示子さん(17)の4人である。(中略)事件の数年後、放火された家の跡地に新たに一軒家を建てて暮らし始めた女性がいた。殺された橋本藤雄さんの長女、橋本昌子さんだ」  昌子さん(67)は少し離れたところにある祖母の家で生活していたため、難を逃れたそうだ。  事件後、昌子さんは家を離れていたが、元従業員と結婚して戻ってきたという。だが、その夫にも先立たれ、一人暮らしだった。事件のショックのせいか、近年はこんな様子だったと、近所の古老が話している。 「昌子さんは年を追うごとに精神的に不安定になっていたようです。ブツブツと独り言を口にしているのよく見ましたし、立ち止まって地面をジーッと見つめていることもあった。本当にかわいそうでした」  そして、袴田さんが釈放された翌日の28日、昌子さんは、自宅で変わり果てた姿となって発見されたというのだ。静岡・清水署によれば、事件性はないという。彼女は再審請求が認められたという報道を、どんな思いで聞いたのであろうか。  2004年8月、東京高裁で再審請求を退ける決定が出された際、毎日新聞の取材に答えて、昌子さんはこう話している。 「当然だと思う。これだけ年月が経ってから(袴田死刑囚とは)違うと言われたらかなわない」  身内を殺された彼女の偽りない気持ちであろう。えん罪は、無実を訴え続けた死刑囚を長年苦しめたことはもちろんのこと、被害者の遺族も苦しめてきたのである。えん罪を作り上げた警察官、検事、裁判官たちは、このかわいそな長女の死をどう思うのか、聞いてみたいものである。  お次はジャニーズ事務所所属タレントの不祥事を、文春がすっぱ抜いている。  それは昨年11月14日、JR池袋駅・埼京線ホームで起きた。20代の女性A子さんが若い男と口論になり、男は怒鳴り声を上げるといきなり女性に殴りかかったという。  殴られた女性はうずくまるようにしてその場に倒れ込み、目のあたりから血が流れていたが、殴った男は不機嫌そうな表情で、その場を立ち去ってしまったというのだ。  文春によれば、殴った男はジャニーズ事務所に所属する岩本照(20)。 「グループ『Snow Man』のメンバーです。A子はもともと、岩本の熱狂的なファンで、数年前から彼の“追っかけ”をやっていました」(A子の知人)  ジャニーズJr.はCDデビュー前のアイドル予備軍で、ジャニーズ内ではまだレッスン生という位置付けだという。だが、岩本はすでに複数の企業のCMに起用され、ソロで俳優としても活躍しているそうだ。  文春が入手した診断書には「右目窩底骨折、右眼球打撲傷」とはっきり記されていたという。これは最悪の場合、失明に至ることもあるそうだ。だが、先の知人が言う。 「それでもファンなんです。駅員に聞かれても、彼女は誰に殴られたのか絶対に言いませんでした。警察への通報を拒否したのも彼女です。ジャニーズ事務所に連絡を入れたのは彼女の親。翌日、事務所の幹部が病院に来たそうです」  岩本本人も見舞いに来て、平謝りに謝って示談にしたそうである。  文春は岩本と、今回のトラブルを担当したジャニーズ事務所総務部の毛利今朝男氏を直撃している。毛利氏は警視庁OBだそうだが、A子さんのほうにも落ち度があったのではという口ぶりである。 「でも、相手の方も度が過ぎたことをずっとやっていたんです。うちでは“ヤラカシ”と言うんですが、当日もどこかから付け回していたみたいで」  岩本は注意するつもりで手を上げたのか、という問いに、 「そんな感じです」  と答えている。  それにしては手荒い暴力行為だが、ジャニーズ事務所側は岩本に対して謹慎やなんらかの処分は考えておらず、最後までA子さんに対する謝罪や反省の言葉もなかったという。元ジャニーズJr.がこう話す。 「ジャニーズには七百名近いタレントがいますが、大半が契約書も交わさないデビュー予備軍。教育的な指導はほとんど行われず、未成年が不祥事を起こせば親の責任。成年なら本人の責任。『ユー、分かってるよね』の世界なんです」  こうした連中の多くは夢をかなえられずに落ちこぼれていくのだが、彼らのその後の人生を考えると暗澹たる気持ちにならざるを得ない。  今週の第4位はポストの目玉企画。「かつてこの国を支え、そして今この国を疲弊させる664万人の最大勢力 団塊世代の罪と罰」である。  要は、よくある団塊の世代への批判である。私は1945年生まれだが、小学校と高校で二度結核にかかり休学しているため、社会人になったのは団塊第一世代と同じであった。したがって、この記事への反論も含めて紹介してみよう。 「戦後のベビーブームで生まれた『団塊の世代』(中心は1947~49年生まれの約664万人)は、高度経済成長期の60年代に青年期を迎え、以来、経済成長の労働力を担ってきた。他の世代に比べて人口が極端に多く、ありあまるマンパワーで良くも悪くも社会、経済、文化に大きな影響を与え、日本を背負ってきた。その団塊の最後尾の49年生まれが今年65歳を迎える。社会保障を支えてきた世代が、完全に『支えられる世代』となって、若い世代に重い負担を強いることになるため、『日本社会の不良債権』とさえ呼ばれている」(ポスト)  身もフタもない言われ方だが、先を読み進めるとしよう。  お次も、よく言われる年金の逆転現象である。 「団塊世代のリタイアで年金を支える側と支えられる側の人口ピラミッドは逆転した。現在、公的年金の純債務(積み立て不足)は厚生年金580兆円、国民年金110兆円の合計690兆円にのぼる。現役世代(15~59歳。約6600万人)で頭割りすると1人当たり約1000万円もの巨額の年金債務が残されたのだ」(同)  さらに「戦後の日本社会の仕組みは、団塊の『衣食住』の欲求を満足させるためにつくられてきたといってもいい。そのために巨額の財政資金が投じられてきた」(同)と、当たり前のことにまで言及している。自分たちが生活している社会を少しでも住みやすくしようというのは、どの世代でも考えることではないか。  現役の70代の経営者は、団塊世代をこう批判する。 「団塊と呼ばれる後輩たちの世代は、分かち合うより自分の生活向上を重視する。自己顕示欲が強く、会社に入っても、同期の人数は多いのに助け合う友人がいない。面白いのは、権力志向は強いけれども、意外に権力や地位に弱い。失敗すると自分が正しいと言い張って責任を部下に転嫁する。だから部下から信頼されない人が多かったように思う」  こんな人間はどこにでもいる。どの会社のどの世代にも当てはまることではないのか。  学生運動、ベトナム反戦闘争が盛り上がったのもわれわれの世代である。 「戦前の世代にはなかった『反戦』『自由』を実践してきたことが団塊世代の誇りを支えている」(同)  私は敗戦の年に生まれたが、以来68年間、憲法を遵守し直接的な戦争には参加せず、戦死者を一人もだすことなく平和を守り続けてきたという自負は強くある。  だから、この国を戦争のできる普通の国にしようという安倍首相らの企みには、徹底的に反対し、次世代にも平和国家を守り続けていってほしいと切に思っているのだ。  だがポストは、学生運動に加わり資本主義体制打倒を熱く語っていたその学生たちが、大学4年の夏になると、自慢の長髪をバッサリ切り、七三分けにして就職活動し、大企業の歯車となって自民党長期政権を支えたと難じるが、私はこれまで一度も自民党に一票を投じたことはないし、変わり身の早さだけで生きてきたつもりもない。  後で紹介する堺屋太一氏や麻生太郎元総理がこう言っている。この世代は日本の個人金融資産約1400兆円のうち130兆円、1人平均約2000万円の金融資産を持っているといわれるから、こいつらからカネを巻き上げろ、はき出させる政策をとれというのだ。 「資産は多く、年金もたっぷりなのに、借金は後の世代に付け回しという『勝ち逃げ世代』なのだ」(同)と、世代間戦争を煽ることは、堺屋や麻生たちの浅知恵に乗ることだということが分かっていないようだ。  愚痴ではないが、私は年金生活者だが金融資産はゼロだし、生活にそれほどのゆとりはない。おまけに子ども3人のうち2人は、わが家に居座って出ていこうとしない。  次世代の若者を今でも支えているのはわれわれ世代なのである。  だが、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子氏のこの言葉だけには頷ける。 「団塊世代の夫は十分な収入を得てきたから、妻は専業主婦歴が長く、お金の使い方をよく知らない。年金生活を迎えるために家計を見直さなくてはとアドバイスしても、自分にとって嫌な話は聞いてくれません。夫婦の問題なのに、お金が足りないのは夫のせいだといって、共同責任という意識に乏しく、生活に対する危機感が薄い」  その通りである。カミさんに聞かせてやりたいね。 「もちろん団塊世代が高度経済成長時代の原動力であったことは疑いようもない事実だ。彼ら自身がそれを誇らしく思う気持ちは当然であり、彼らに支えられた上の世代、彼らに引っ張られた下の世代はその団塊パワーに感謝し、尊敬の念を抱いてもいる。だが、2014年の今、団塊世代が栄光とともにこの国に残していった負の遺産を検証し、清算すべき時期に来ているのではないか」というポストの指摘もその通りだと思う。  団塊の世代だけではなくすべての世代で、この国の形を公共工事一辺倒の土建国家から、福祉国家へと大転換させるためにどうするのか、活発な議論と実践が必要なこというまでもない。  菅直人、仙谷由人、舛添要一、猪瀬直樹の名前を挙げて、だからこの世代はという批判は止めてもらいたい。例が悪すぎる。  経営者にも小粒な経営者が多いというのは、そうであろう。野球界を見ても星野、山本(浩)、田淵、堀内、大矢など名監督といわれる人間は少なく、指導者より解説者に向いているというのも頷ける。  最後に、「団塊の世代」という呼び名の生みの親・堺屋太一氏がこう話している。 「今や団塊世代を核とする高齢者は人口全体の30%を占める巨大なマーケットになりつつあります。にもかかわらず、まだまだシニア向けの音楽、本、食事、洋服、スポーツ、習い事教室などのモノやサービスは不十分です。そこで、団塊世代が、自分たちの好きなものを同世代に向けて提供すれば、必ず大きなマーケットは生まれます。(中略)団塊の世代が働いて、団塊の世代がおカネを使う。65歳以上で『需要』と『供給』が回り出すだけでも、今後10年で日本経済は少なくとも10%の成長が見込めます。逆に、団塊の世代が意識を変えて動き出さなければ、日本経済の成長はない。団塊の世代は、長年の努力で『金持ち、知恵持ち、時間持ち』になったのです。気儘に生きましょう」  力の入った企画であり、問題提起しようという意気込みは買うが、最後に堺屋太一氏を出したことで、語るに落ちたと思わざるを得ない。  団塊世代にはカネをやるな、もっと働かせろ、カネを搾り取れというのは自民党の大方針である。その尻馬に乗ってわれわれ世代に口撃を仕掛けても、われわれは乗らない騙されない。そういう世代だということを、忘れないでもらいたい。  みんなの党・渡辺喜美代表の8億円疑惑をスクープした新潮が、今週も吉田嘉明DHC会長の「告発」を掲載している。 「3月27日の記者会見。渡辺さんは、私が貸したお金の使途について聞かれ、『選挙資金や政治資金ではない』とした上で、こう釈明していました。彼がいう“アレ”とは、縁起物として飾られる熊手のことだそうです。私は、これを聞いた瞬間、怒りを通り越して、もはや笑うしかありませんでした。さらに、渡辺さんが饒舌に語った弁明会見での記者とのやりとりを何度も見るうちに、私は一体、何を信じるべきなのか、と考えるようになりました。そして、自分の記憶と記録を手繰りながら、改めて自問自答し、今、一つの結論に達しようとしています。つまり、渡辺喜美は、私を騙したのではないか。今回の一連の出来事は、実は詐欺事件ではないか、強く思い始めているのです」  渡辺代議士の8億円借入問題は、渡辺代議士の納得いかない曖昧な「説明」によって、貸し主の吉田DHC会長の怒りをさらに大きくしてしまった。  吉田会長は、渡辺代議士の求めに応じて8億円の選挙資金を貸与したが、そのうち約5億5000万円が未返済だという。だが渡辺代議士は、個人的な借り入れだと主張している。 「いずれも彼の求めに応じて貸したもので、私の認識では、間違いなく『選挙資金』でした。政治家にお金を貸すということは、『生活にお困りでしょう。どうぞお使いくださいと』いうことではない。この国のためを思って出したのです」(吉田会長)  さらに吉田会長は、カネを振り込んだ後に渡辺代議士から送られてきたメールも公表している。それにも「選挙になるから融資していただけないか」と、ハッキリ書かれている。  政治資金規制法や公職選挙法違反になるのを恐れて「個人的な借り入れ」と言い募っているのであろうが、元東京地検特捜部副部長の若狹勝氏によれば、ウソを言ってカネの交付を受けた場合は詐欺罪に問われ、今回のように8億円にもなれば「実刑」の可能性もあるという。渡辺代議士の進退は窮まったようである。吉田会長はこう結ぶ。 「私にも惻隠の情がありますので、渡辺さんには議員辞職までは求めませんが、せめて党首を辞してもらいたい。(中略)もし、それができないのであれば、詐欺罪での刑事告訴も辞さない覚悟です」  さらに新潮は「『渡辺喜美』みんなの党代表を滅茶苦茶にした『女帝』」で、亭主も党も我が物顔に動かしてきたまゆみ夫人(56)が諸悪の根源だと追及している。  文春は彼女を「みんなの党のイメルダ」だと書いている。しかし、渡辺代議士がぞっこんのまゆみ夫人のほうは、とうに亭主に愛想を尽かしているというのだ。  新潮で夫妻の知人がこう話している。 「“別れたい”と何度も聞かされました。外でも家でも“どうしよう”としか言わない夫の頼りなさに愛想を尽かしていて、“みんなの党がなければ私から離婚したい”と言っていた」  そこで新潮は、こういう穿った見方をしている。 「先にも記したが、吉田会長の下にまゆみ夫人から“離婚メール”が届いたのは、会長が5億円を振り込んだ当日。渡辺代表から5億円の資金援助を求められたのは、その2日前だという。いや、まさか慰謝料を準備しようとした、なんてことはあるまいが」  万が一、女房に離婚を迫られ、カネで歓心を買うために会長に無心したのであれば、会見で8億円の使途を聞かれ、「生きていく上で必要な諸々費用として使った」という渡辺代議士の説明も、それなりに合点がいくのだが。  スポニチがスクープして話題になっている中山美穂(44)と作家でミュージシャンの辻仁成(54)の離婚騒動だが、文春がパリで中山を直撃取材している。これが今週の第2位。 「(離婚報道について)ここまで大きな騒ぎになるとは思ってなかったんです。ただ、(夫辻仁成と)離婚の話し合いはしていますよ。それはもうお互いのことなので……。できれば温かく見守っていただきたいですね。温かくと言うとあれですけど、静かに見守っていただけると、私たちも穏やかに話し合いができますので。あまりにも騒がれてしまうと、なんて言うんでしょう、感情の方が先立ってしまって、うまくいくこともいかなくなってしまいますし……」  パリの高級住宅地に住んでいる中山にインタビューしたのは、3月30日の午後6時だったという。  結婚後は中山は芸能活動を休止して専業主婦になり、夫婦してフランスのパリに移住。04年1月に長男を出産。その後は育児に専念していた。現在10歳になる息子は、市内にある公立の小学校に通っているという。  ある芸能関係者は、今度の騒動をこう見ている。 「二十四日の中山の会見で歌の話題が出ましたが、あれは中山のこれから『歌をやりたい』という意思を受けての、歌手復帰への伏線になっています。そのうえ、実は主演ドラマがBSフジで決まっていますし、NHKでもジャニーズタレントが相手役の話題作に出演します。離婚報道によって話題を作るとともに、芸能活動への本格復帰を印象付けるにはピッタリのタイミングだったのです」  ありがちなことだが、この2人の離婚騒動は某出版社社長と、大手プロダクション社長とが組んで絵を描いたといわれているそうだ。推測でしかないが、おおかたバーニング社長の周防郁雄氏と幻冬舎の見城徹社長のことであろう。  離婚の背景にはやはり金銭問題があると、古くからの2人の友人がこう証言する。 「ハッキリ言うと、辻の稼ぎが悪くなり、金がなくなっていたのです。『冷静と情熱のあいだ』『サヨナライツカ』などはベストセラーになりましたが、最近はほとんど売れておらず初版どまり。定収入がない印税生活ですから、売れなければサラリーマンの年収ほどを確保するのもやっとです。ですから経済的には美穂を頼りにする“ヒモ”のような状態がずっと続いていた」  中山はインタビューで、子どもの親権についての話し合いが一番大きな問題なのかと聞かれ、「はい、大きいですね」ときっぱり言っている。中山は完全に辻に見切りを付けたようだ。  さて今週のグランプリは、全国民注視の“彼女”を見つけ、写真撮影とインタビューに成功した新潮に捧げる。  小保方晴子さんは神戸市内に隠れていた。その彼女が、理研へ「お出まし」になる姿をばっちり撮っているのだ。「変装してもオシャレ」というタイトルには頷けるな~。  理研の調査委員会の最終報告発表を翌日に控えた3月31日、神戸市内で、ついに彼女を発見した!  新潮によれば、その“お姿”はこうである。 「濃紺のニット帽でロングヘアーを覆い隠し、マスクを着けた、変装姿の小保方博士である。もっとも、世を忍ぶはずの彼女は、こういう非常時にもお洒落を忘れない。春めいた桜色のコートに身を包み、お気に入りのガーリー系ブランド、ヴィヴィアン・ウエストウッドの花柄のトートバックを携えたハデ目の出で立ちで、理研の研究室に向かったのである」  彼女は、新潮のインタビューに答えて「STAP細胞に捏造はない。大きな流れに潰されそうですけど」と答えている。  さらに「絶対にこんな大掛かりな捏造なんかできるはずがない。ただ大きな力が働いてることは間違いないんです」とも話している。  この「大きな力」がなんなのかは明らかにされていない。  新潮は彼女が住むマンションを突き止め、かなり長い間張り込んでいたのであろう。3月29日に小保方さんから「周辺に不審者がいる」という通報があり、パトカーが急行し、数人の制服警官が付近を探索したということも“目撃”している。  このインタビューの中での核心は、分子生物学専門のある国立大学教授が言っているこの部分にあると新潮は書いている。 「STAP細胞なるものは、ES細胞か、もともと生後間もないマウスの骨髄に極少量ある未分化の細胞を抽出したものだと思います」  これについて聞かれると小保方さんは、 「はい。でもそういう可能性があったとしても、それは科学的に検証していくことが可能なわけであって、間違いならば、正せばいいのですけれども……。ただ捏造だと言われることは明らかに間違っている」  捏造ではなく単なる間違いだということなのだろうか。最後に彼女は「私が死んでも、STAPの現象は起こります」と声を絞り出したという。 「板垣死すとも自由は死せず」ではないが、今も彼女はSTAP細胞は作れると信じているのであろう。  ところで小保方余話。週刊実話のタイトルにはビックリさせられた。「小保方晴子剃毛ヌード 8000万円」とあるではないか。読んでいないので恐縮だが、理研を首になった彼女にハイエナのようなメディアが殺到し、彼女をヌードにして一儲けしようという“企み”があるというのであろう。酒の上の与太話ではあろうが、だがなぜ「剃毛」なのだろう? (文=元木昌彦)

メディアリテラシーを磨く最適のテキストか? “次世代原発”という甘い果実『パンドラの約束』

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カメラを手にしたロバート・ストーン監督とジャーナリストのマーク・ライナース氏。2人とも環境保護から原発推進派に転向した。
 小泉元総理が“脱原発”を訴えるようになったのは、ドキュメンタリー映画『100,000年後の安全』(10)がNHKで放映されたのを観たことがきっかけだ。その後、小泉元総理は『100,000年後の安全』の舞台となったフィンランドの核廃棄物最終処理場「オンカロ」を視察。核廃棄物の処理が日本では不可能なことを実感し、“原発ゼロ”を主張するに至った。この国の首相経験者を方向転換させてしまうほどの影響力を、『100,000年後の安全』という一本のドキュメンタリー映画は持っていた。では、小泉元総理はこちらのドキュメンタリー映画を観たら、どのようなリアクションを見せるのだろうか。『パンドラの約束』なる、反原発派にとって厄介な作品が公開される。これまで環境保護の立場から原発に反対していた米国や英国の識者たちが、最近になって次々と“原発推進派”に転じていることを『パンドラの約束』は伝える。2013年に米国のサンダンス映画祭で上映された際に、事前調査では観客の75%が原発反対だったのが上映後には約8割が原発賛成に変わったという。  『パンドラの約束』を撮ったのは、英国出身、NY在住のロバート・ストーン監督。初めて撮った反核映画『Radio BIKINI』が1987年にアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされるなど“反原子力”の立場で映画を撮り続けてきた。ところが地球環境保全の重要さを訴えた『Earth Days』(09)を制作するうちに考え方が一変する。このまま原発に反対し火力発電に依存したままだと、地球は温暖化によって近いうちに破滅してしまう。地球を温暖化から守るためには、CO2を排出しない原発しかない。風力発電や太陽光発電は当てにならない。というのがストーン監督の論旨だ。福島の悲惨な状況を日々見ている日本人の多くから「おいおい、ちょっと待てよ」という声が聞こえてきそうだが、ここはもう少しストーン監督の考えを聞いてみよう。  ストーン監督をはじめ、『パンドラの約束』に登場する環境活動家たちが原発推進派に鞍替えした主な理由はこうだ。1950年代に米国で原発の実用化の研究が進み、2種類の原発が開発された。軽水炉型原発と増殖炉型原発である。増殖炉型は燃費がとてもよく、燃料を再処理・再利用できる。優れものの夢の新エネルギーだった。一方の軽水炉型はシンプルな構造ゆえに低予算で建設することが可能だが、大量の廃棄物が生じてしまう。当時の米国はソ連と軍事、科学、産業、外交……とあらゆる面で競っており、国際市場にいち早く米国主導の原発を普及させるために見切り発車的に軽水炉を実用化させてしまった。スリーマイル島もチェルノブイリも福島も、原発事故はどれも軽水炉で起きたもの。増殖炉だったらメルトダウンは起きず、事故を防ぐことができたという。しかも増殖炉は廃棄物をちょっとしか出さない。増殖炉がこれから普及していけば、メルトダウンの恐れはなく、CO2も排出せず、核廃棄物の捨て場を探さなくても済む。すべて万々歳というわけだ。
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フクシマでの事故以降、環境保護を訴える人たちはヒステリックに原発に反対していると『パンドラの約束』は異議を唱える。
 原発はとてもクリーンで安全だとストーン監督は言い切る。米国のスリーマイル島事故が大騒ぎになったのは、事故の直前に劇映画『チャイナ・シンドローム』(79)が公開されていたために人々は恐怖心を煽られてパニック状態に陥ってしまったのだと。でも、米国では原発によって誰ひとり死んでいないと誇らしく語る。チェルノブイリ事故で100万人が亡くなったと反原発派がヒステリックに叫ぶのは根拠がないと否定する。チェルノブイリ事故で亡くなった人はわずか56人にすぎないのだと。東日本大震災から1年経過した福島をストーン監督はジャーナリストのマーク・ライナース氏と共に訪ね、避難所生活を送る人々に同情を寄せつつも、子どもを外で遊ばせないのは放射能を過度に怖がりすぎだと指摘する。IFR(一体型高速炉)と呼ばれる第四世代の原子炉が実用化さえすれば、世界中に電気が行き渡り、発展途上国で暮らす人々を貧困と病気などの苦しみから救うこともできると力説する。  月刊誌「WEDGE」(ウェッジ社)の2013年9月号にロバート・ストーン監督のインタビューが掲載されている。気になった箇所を抜粋してみよう。 「我々はおよそ50年の間、商業用の原子力を保持してきました。その間に、世界では3回の原子力事故が起こりました。スリーマイル島、チェルノブイリと福島です。国連の最も信頼できる科学的見識によると、人の死や放射能による発病が起こったとされている唯一の事故はチェルノブイリです」 「化石燃料による汚染によって、毎年300万人が亡くなっていると推定されています。毎年です。それに比べ、商業用の原子力による死者として確認されているのはたった56人のみであり、そしてその全ては(設計に欠陥のある施設で異常な判断ミスのあった)チェルノブイリで起きたものです」
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NY、パリ、東京、福島、チェルノブイリ……と世界各地で放射能値を測定。原発があるなしに関わらず、どこにでも放射能は存在する。
 これはストーン監督の明らかな間違いだ。日本では2004年に福井県美浜原発で蒸気噴出事故が起き、点検中だった作業員5名が亡くなっている。商業炉ではないが、1997年には茨城県東海村のウラン加工施設「JCO東海事業所」で臨界事故が起き、2名が被曝で亡くなっている。世界初の高速増殖炉である福井県敦賀市の「もんじゅ」では事故が相次ぎ、関係者が自殺に追い込まれた。またストーン監督が挙げた犠牲者の数には、今回の福島第一原発事故の復旧作業に従事していた作業員たちが事故や体調不良を訴えて亡くなったケースや避難生活での関連死は含まれていない。でも、そのことを伝えてもストーン監督は、化石燃料や地球温暖化がもたらす災いに比べれば、無視できるほどの微々たる数字ではないかと反論するのだろう。原発先進国としてフランスのエネルギー政策を激賞しているが、フランスでも大なり小なりのトラブルは起きているのではないのか。ストーン監督は原発推進派にとって不都合な部分には言及しない。  原発推進派がどのくらいの認識で自説を主張しているのかを知っておく意味でも、『パンドラの約束』は反原発派も観るべき価値のある作品だといえる。また、冒頭で小泉元総理が方向転換したことに触れたが、言い換えれば元総理は現職中は核廃棄物の危険性を充分理解していなかったということでもある。一国の舵取りを任された為政者でも、原発についてその程度の知識しか持ち合わせていなかったのだ。原発賛成派も反対派も、まずは『100,000万年後の安全』と『パンドラの約束』の2作品を見比べてみたほうがいい。経済効果や環境保護について議論する前に、自分たちが普段当たり前のように使っている電気がどのような仕組みで作られているのかを、もう少しまともに知っておく必要がある。  『パンドラの約束』は次世代原発によってクリーンなエネルギーが隅々まで行き渡った地球が燦然と光り輝く姿を予想して終わりを告げる。このラストシーンもそのまま受け入れることはできない。地球上から闇が消えてしまうことが本当に明るい未来なのだろうか。最後の最後まで観る側のメディアリテラシー力を問い掛けてくる、挑発的な作品である。 (文=長野辰次) pandra_pro04.jpg 『パンドラの約束』 監督・脚本/ロバート・ストーン 出演/スチュアート・ブランド、ギネス・クレイヴンズ、レン・コッホ、マーク・ライナース、リチャード・ローズ、マイケル・シェレンバーガー、チャールズ・ティル 提供/フィルムヴォイス 配給/トラヴィス 4月12日(土)より名古屋・伏見ミリオン座にて先行上映、19日(土)より渋谷シネマライズほか全国順次公開  <http://www.pandoraspromise.jp>