悪質パクリメディアの撃退なるか!? 人気ネットライターが宣戦布告した結果……

 ヲタ系ITライターと日刊サイゾー新米編集者が、ここ最近、ネットで話題になったいろいろな出来事について語るコーナーです。
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■著名ライターが悪質パクリメディアに宣戦布告! ITライター・Dr.T アキちゃんは、ヨッピーさんを知ってる? 名前は知らなくても、顔を見ればわかるかも。ほら、この人。 新米編集者・アキ あっ、なんか見たことある気がする……。 Dr.T 今ネットのメディアをやっていて、彼を知らない人はモグリなんじゃないかっていうくらいの花形ライターなんだけど、そんな彼がバイラルメディアと繰り広げた戦いの記録を記事にまとめて話題になっているよ(http://special.smartguide.yahoo.co.jp/kawanagare/20141028.html)。 アキ いったい何をやったんですか? Dr.T その前に、バイラルメディアについて簡単に説明しておこうか。バイラルメディアは、FacebookやTwitterなんかのSNSで拡散されることを狙って記事を発信するメディアのこと。最近急に増えてきて、怪しい業者もいろいろと参入しているみたい。 アキ 儲かるってことですか? Dr.T どうだろうね。結局は人を集めて広告でお金儲け、っていうスタイルだろうけど、現時点では難しいんじゃないかな。バイラルメディアなんて誰でも作れるから、それこそ雨後の筍のごとく湧き出てきていて、ライバルも多いしね。とにかく、そんなバイラルメディアには、ある問題点が以前から指摘されていた。それは、「コンテンツが丸パクリ」であることだよ。 アキ パクリですか!? そんなの論外じゃないですか。 Dr.T ……なんだけど、著作権法違反は親告罪で本人が気づいていないことも多いし、そもそも訴えるのにも時間とお金がかかるからね。ほとんどのクリエイターが泣き寝入り状態だったんだ。そこで立ち上がったのが、ライターのヨッピーさん。被害者に声をかけて、悪質なバイラルメディアに立ち向かったんだ。記事の中では彼がバイラルメディアに送ったメールから、実際に相手と会うことになった流れ、その後の対処法まですべて公開されているから、ぜひ見てほしい。こんなドキュメンタリーがリアルタイムで読めるなんて、そうそうないよ。 アキ でも、個人で立ち向かうのは大変ですよね。 Dr.T そこはヨッピーさんのすごいところ。周囲を巻き込みながら、相手が逃げられないように、きっちりと追い込んでいるんだ。今回の記事も大反響を巻き起こしていて、相手方は謝罪文を出すに至っている(http://buzznews.asia/?page_id=112965)。金銭的なところも含め、今後もこの流れは続いていきそうだね。ちなみに、別のバイラルメディア「ゴシップぱんだ」は、ヨッピーさんからの連絡も無視して相変わらず問題ある記事を量産しているそうなので、そっちがどう炎上していくのかも、今後楽しみではあるね。
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アキ なんかDr.T、やけに口数が多いじゃないですか。ワクワク感が伝わってきますよ。 Dr.T え? そ、そんなことないよ~(笑)。 アキ (わかりやすい人だな……) ■テレビの犯罪報道を風刺した映像作品「テレビパン」が話題に
Dr.T アキちゃんは、テレビでの犯罪報道を見たことあるよね。「◯◯違反容疑 男を逮捕」みたいなテロップと共に捜査員がマンションに入っていくところを放送する、みたいな。 アキ ああ、よくありますよね。 Dr.T そんな犯罪報道を風刺したとある映像作品が、YouTubeで大きな話題になっているよ(http://www.youtube.com/watch?v=qxFbbfyhYHg)。その名も「テレビパン」。一見すると、本当にテレビのニュース映像に思えるほどよくできているんだけど、実はこれ、oloさんというクリエイターが制作した架空の映像なんだ。 アキ へ~! よくできてますね。本当のニュースかと思いました。 Dr.T ネットで活躍するクリエイター・森翔太さんが逮捕される男役で出演しているんだけど、その容疑が「見た目が怪しいにもかかわらず近所を散歩 周辺の住民を不安にさせた疑い」ということで、なんとも理不尽すぎる理由なんだけど、こういう映像にテロップをつけると有無を言わさず「犯罪者」としての扱いになってしまう。そのあたりを皮肉っていて面白いね。 アキ 中盤に出てくるパンの映像もいいですね。「容疑者の部屋からパン」っていうテロップと、イメージ映像として白い粉を瓶から出している映像がセットになると、急に怪しくなるんですね。その後の、覚せい剤との成分比較も爆笑しました。 Dr.T なんで覚せい剤と比べてるんだっていうね。出てきているのは、単なるパンなのにね(笑)。この映像を見て、どれだけ普段テレビなんかが印象操作しているかに気づいた人も多いんじゃないかな。ちなみに、この映像は動画上映イベント「FRENZ 2014」に出展されたものなんだとか。今後も、こういった風刺の効いた作品が生まれるといいね。 ■マッチョな歯科医が注目を浴びる!
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Dr.T ネットが発達してからは、人間いつどんなところで注目を浴びるかわからなくなったよね~。 アキ Dr.Tも注目されたいんですか? コンビニのアイスケースに入ったら、すぐ注目されますよ。 Dr.T そういう注目のされ方は嫌だよ! しかもコンビニのアイスケースって、ちょっともう古い話題だし! そうじゃなくて、今回話題になったのは表参道の歯医者さんだよ。パトリア歯科医院の院長さんの肉体がものすごくマッチョだってことで注目を集めたんだ(http://www.patoria.net/staff/)。 アキ へ~、そうなんですね。でも院長の趣味が筋トレでも別にいいんじゃ? Dr.T そうなんだけど、この院長はレベルが違う! なんと、ボディビル選手権で優勝するレベルのマッチョなんだ。本当に筋肉が大好きみたいで、病院の院長プロフィールのページには、自分がボディビル選手権に出たときの写真をドドンと貼ってあるよ。 アキ どれどれ……わっ、本当だ! ここだけ見ると、歯医者さんとは思えませんね。 Dr.T もともとは「親知らずの抜歯」のページに掲載されていた、タンクトップで治療に当たる院長さんのイメージ写真が注目を集めたことから話題になったんだけど、実はこの写真はページを作る際にノリで撮ったものだったんだとか。そりゃそうだよね、本当にタンクトップで治療するわけじゃないから。 アキ ブログを見ていると、有名なプロレスラーなんかも通院しているんですね。やっぱり、筋肉つながり……? Dr.T そこはわからないけど(笑)。ただ腕は確かなようで、通院している人もTwitterなんかでコメントしていたね。注目されるのは悪いことじゃないから、院長にはぜひこのノリのまま、今後もボディビル選手権がんばってほしいね。あっ、歯の治療もね。 アキ むしろ、そっちが本業ですけどね! (構成=Dr.T)

「まさか自分が……」住宅ローンが払えない! 忍び寄る“老後破産”の恐怖

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「週刊新潮」10/30号 中吊広告より
今週の注目記事 第1位 「『小渕優子前経産相』裏金と裏帳簿の元凶」(「週刊新潮」10/30号) 第2位 「『老後破産』はこうして防げ!」(「週刊文春」10/30号) 第3位 「巨人“CS戦犯”坂本&澤村が4連敗の夜に六本木で『ハイタッチ』合コン」(『週刊ポスト』11/7号) 第4位 「美智子さまが憂慮される愛子さま『独りぼっちの特別授業』」(「週刊文春」10/30号) 第5位 「『好きな女子アナ』『嫌いな女子アナ』」(「週刊文春」10/30号) 第6位 「彼女が創造する『動く女性器アート』を見よ!」(「週刊ポスト」11/7号) 第7位 「日本一高級ソープランドで人生観が変わった!」(「週刊現代」11/8号)  今週は、順位をつけるほどの記事が見当たらない。よって、7本の注目記事を並列に選んだ。  このところの週刊誌を見ながら考えるのだが、小渕優子などの告発ものは新潮、文春がときどきスクープを飛ばしてくれるが、読んでいて楽しい記事が少なくなってしまったのはなぜだろうと。  特に、締め切りの関係で企画ものが多くなる現代やポストに、浮き世の憂さを忘れさせてくれるちょっといい読み物や、バカバカしいが面白い記事がめっきり少なくなってしまった。  年金だ、老後破産だ、と身につまされる話題には事欠かないが、面白くてためにはならないが読んで楽しい記事も週刊誌には大切だということを、失礼だが忘れているのではないだろうか。各週刊誌の編集部に、ぜひ考えてもらいたいものである。  今週も、競馬の愚痴から入ることをお許しいただきたい。日曜日(10月26日)は菊花賞。  ダービー馬のワンアンドオンリーをどう考えるかが、馬券のポイントだった。前走の宝塚記念の走りがイマイチだったため不安はあったが、休み明けと並んでからまたひと伸びした根性を買って馬単でトウホウジャッカル、サウンズオブアース、長距離のよさそうなゴールドアクター、ショウナンラグーン、サトノアラジンへ流す。  ワンアンドオンリーは外枠が響いて外々を回された不利はあったが四角で上がってきたときは「いける」と思った。だが、直線で失速してまさかの9着。内枠から出てインをついたトウホウジャッカルがレコードタイムで優勝して、2着にサウンズオブアース。いわゆる立て目で馬券は紙屑に。  それにしても、昨年の夏に生死をさまようほどの病気を患ったため、デビュー戦はダービーの日の未勝利戦。それも、惨敗している。ようやく500万を勝って宝塚記念で菊花賞の出走権を手に入れ、デビューから149日の史上最短で菊花賞を制覇したのだ。  トウホウジャッカルがジャパンカップや有馬記念出でてきたら、どちらかをもぎ取るかもしれない。それぐらいの底力を持った馬と見た。それにしても、ワンアンドオンリーの負け方は気に入らないね。  今週もまず、現代とポストのグラビア比べから。といっても、両誌ともにセクシーグラビアには力が入っていない。それならばヌードではないが、現代の「綾瀬はるか 女優の休日」が断然いい。  イタリアのヴェネチアで撮影した写真集のパブだが、綾瀬の表情がとてもいい。中でも、ゴージャスなベッドに座ってこちらを見ている写真は、はるかファンでなくても抱きしめたくなる。ぜひ買ってご覧あれ。  お次は現代の「お家芸」といえる風俗記事、高級ソープランドの体験記だ。吉原の高級店でも120分8~10万が相場だという。だが、このソープは200分で17万円。  私が驚くのは値段もそうだが、3時間20分という時間の長さである。そんなに長い間、保つのかいな。それも、このセックス担当記者は52歳だというのに、だ。  だが、そんな心配も女優・新垣結衣似の美女の至れり尽くせりのサービスで杞憂に終わる。何しろ、会ったとたんに「即尺」(説明は省く)、別の部屋に行って服を脱がされ、全身を舐め舐めされ、挿入して1発。一息ついて体を隅々まで洗ってもらっているうちに、ムラムラときて2発目。ビールを飲んだりしながら、ローターと小型マッサージ器で彼女をコーフンさせて3発。マッサージが得意だという彼女に揉まれているうちに、モコモコしてきて4発目。  行き帰りは送迎付きだそうだが、この記者氏、帰宅後に彼女のことを思い浮かべて一人でもう1発したというのだから、計5発。この御仁、相当な性豪ではある。  読んでいるこっちが疲れ果てる。いやはやご苦労さん。  確かポストで以前にも取り上げたと思うが、スイス人の全裸アーティスト、ミロ・モアレさん(31)を紹介している。彼女は美人で、プロポーションも抜群である。何が悲しくてこんなことをするか?  彼女いわく「私のアートは、人々の感情や刺激と共につくられます。だから私はアトリエにこもるだけでなく、街に出て人々の前でパフォーマンスをするのです」  彼女、物心ついたとき、女性器を見せることに恐怖感を抱くのはなぜかという疑問を抱き、この恐怖を克服することが彼女の挑戦であり、アートになったというのだ。  少し前に話題になった展覧会場での全裸パフォーマンスを始め、全裸で電車に乗り込んだりするのだ。満員の電車の中で、胸に「BRA」、おなかに「SHIRT」、下半身に「PANTIES」、脚に「PANTS」と書いただけで、素っ裸で乗っている彼女の写真があるが、回りの乗客たちは無関心を装っているのがおかしい。  みんなの見ている前で女性器から絵の具を挿入した卵を産み落とし、下に敷いた紙に描く「プロット・エッグ」というパフォーマンスも、エロティックである。  恥ずかしくないという。「卵を膣から落とす瞬間、私の集中力は最高潮に達しています。ギャラリーは目に入らないし、心の中は真っ白なのです」  単なる目立ちたがりという評もあるが、彼女はめげていない。こんな美人が全裸で電車に乗ってきたら、私だったらどうするだろう。知らん顔をしながら、目線の端で舌なめずりしてチラチラ見るだろうな。日本でも現れないかな、こういう美人全裸アーティスト。  お次は、文春恒例の「好きな女子アナ」「嫌いな女子アナ」。好きなほうを、ベスト5まで紹介しよう。  1位は水卜麻美(日テレ)、以下、大江麻理子(テレ東)、夏目三久(フリー)、加藤綾子(フジ)、田中みな実(フリー)となる。中でも水卜はダントツで、106票の大江を倍以上上回り、248票である。飾り気がなく、自然体。ニュースも読めるし、朗読も美しいという評価だそうだ。  激動したのは、嫌いな女子アナのほうだという。長らく田中みな実と高橋真麻の2強時代が続いたが、今回大躍進して頂点に立ったのはフジのエース・加藤綾子だ。  したたか、服装、メイクが派手で、タレントやアイドルに見えるというのが嫌われる理由だそうだが、2位に田中みな実、3位に高橋真麻と“健闘”している。夏目三久も5位に入っているから、好きと嫌いが紙一重ということだろう。  ところで、文春と新潮は皇室についての記事が多いことは、みなさんよくご存じだと思う。これまでは雅子妃バッシングが中心だったが、ここへきて愛子さん批判も目につくようである。  まだ中学1年生なのだから、温かく見守ってあげればいいのに、と私などは思うのだが、文春は巻頭で美智子皇后も愛子さんに「セラピーが必要」ではないかと漏らされたと報じている。  文春によれば、2学期が始まった9月6日以降でも、遅刻が4回、欠席が2回、9月26日以降は3週連続で午後から登校したという。しかも、登校してもクラスでほかの生徒と一緒ではなく、特定の科目ではマンツーマンで授業を受けているというのだ。  こうしたことを知った美智子皇后が、千代田関係者にこう口にしたというのである。 「十月に入り、皇后さまは愛子さまについて、セラピーが必要な段階に来ているとはっきり仰いました。(中略)愛子と話していても、愛子にとって適切な対応が取られているようには思えない、ということでした。皇后さまからご覧になって、愛子さまのお側には適任と思われる臨床心理士や児童や思春期の問題に詳しい専門家はいらっしゃらないというお考えなのです」  このようなことを皇后が漏らしたのだとすれば憂慮すべき事態だとは思うが、雅子妃の病状回復もなかなか進まない中で、あまり騒がないほうが愛子さんのためにもいいのではないか。  いつもこうした記事を読んで感じることだが、われわれ国民ができることは、温かく皇太子一家を見守ることしかない。どこの家庭でも、少なからず問題はある。皇室とて、例外ではないのだから。  さて、私が由緒正しい巨人ファンであることは、この欄でも何度か書いた。私はCS(クライマックスシリーズ)廃止論者だ。長いシーズンを戦ってせっかくリーグ優勝を果たしても、今年の巨人のようにCSで負ければ日本シリーズに出られない。これでは、なんのためのペナントレースなのか。目の肥えた野球ファンなら、シーズン後半の見物は3位4位争いになるはずだ。  大リーグと違って6チームしかないリーグで3位までがCSに出られるというのでは、やっている選手はともかく、野球ファンは熱が入らない。パリーグも、ソフトバンクがリーグ優勝しながら、CSで涙をのんだことがある。  昔、広岡達朗氏に話を聞いたことがあった。彼は名選手だったが、監督になっても名監督とうたわれた。その広岡氏が、日本シリーズのような短期決戦は、監督の頭脳が試合の行方を左右するのだと言っていた。  短期決戦だからといって初戦からしゃにむに総力戦で戦おうとすると、後半までもつれたときやりようがなくなってしまうというのである。第1戦を勝つことは重要だが、もし負けても2戦から7戦までをどう戦うかを組み立て、落としてもいい試合は戦力を温存して戦うのが、優れた監督だという。  今年の巨人はリーグ優勝しながら、CSでは阪神にまったく歯が立たなかった。原辰徳監督というのはあまりほめられた監督ではないと、私は思っている。それは、チームが不調の時、どう戦うかという戦略がないからである。  バッティングは水ものだから、アテにはできない。投手のローテーションを綿密に組み立てることができなければ、短期決戦は勝てない。  ここ数年、ペナントレースはほとんど見ないが、CSと日本シリーズは見るようにしている。巨人が出ていなくも、である。  それは、試合が真剣勝負になるからだ。巨人が惨敗したから言うのではないが、阪神とのCSはつまらなかった。投手の不出来はいうに及ばず、打者に相手投手に向かっていく闘志が感じられなかったからだ。野村克也氏の言う通り、勝ちに不思議の勝ちはあるが、負けに不思議の負けなしである。  そんな不甲斐ない戦いをした巨人の中心選手が、ポストによれば、CS敗退の夜に六本木のクラブに現れ、VIPルームで女の子たちと合コンをしていたと報じている。  あの日、私はあまりの情けない負け方に酒を飲む気にもならず、ふて寝してしまった。なのに、である。巨人ファンには許しがたい「蛮行」である。  その2人とは、坂本勇人内野手と澤村拓一投手である。その上、阪神の選手も一緒だったというのだから、何をか言わんやである。  坂本選手はVIPルームから出てこなかったというが、澤村投手は「ガンガン飲んで酔っ払った勢いで店内中央のダンスフロアに向かい、一般客に交じって踊りまくっていました」(常連客)  澤村は今年二軍落ちするなど戦力にならず、CS第2戦でも先制点を与え、5回には危険球を投げて退場になっている。  私のような巨人ファンがその場にいたら、なんという無様な負け方だとひとこと言ったかもしれない。巨人軍は球界の紳士たれという教えも、この連中は聞く耳持たないのであろう。  巨人とヤンキースがあまり強すぎて、「くたばれ!」とののしられた昔が懐かしい。  このところ、「老後破産」という言葉が週刊誌で目につく。嫌な言葉である。  私を含めて、長い付き合いのあるフリーライターの多くがこうした事態に直面しているから、なおさらである。  私事で恐縮だが、私が講談社に入社して週刊現代編集部に配属されたのは1973年の春だった。当時の現代のライター(データマン)の多くは大学時代に学生運動にのめり込み、除籍や退学になった強者たちだった。  テーマが決まれば取材先に飛び出していって、締め切りの夜は「馬に喰わせるほどのデータ原稿」を書きまくった。当時はペラ(200字)1枚いくらという払い方をしていたから、内容はともかく、多く書いたほうがカネになった。  取材力よりも腰の軽さが買われ、私の給料の何倍も稼ぐ若い記者たちがいた。だがこの商売、歳を重ねると収入が増えるという仕組みにはなっていない。大宅賞などを受賞した書き手でも、大御所過ぎて使いにくいと敬遠されて仕事がこないこともままあるのだ。  60歳を超えると、さらに仕事は激減する。私と同年代でなんとかやっているのは、奥さんが公務員など現役で働いている人が多い。若いころ稼いだカネを貯めていて、老後の暮らしを立てているというライターはほとんどいないと思う。  東京近郊に住んでいる某ライターは、電車賃がないといって都内に出てこないし、某先輩ライターは、家で倒れて救急車を呼んだところ、救急隊員に「カネがないから、病院には行かない」と、苦しい息の下で言い張った。  こんなライター残酷物語は枚挙にいとまがないから、この辺で今週の文春の「老後破産」の記事について触れよう。  文春では、千葉市郊外に住む65歳になる山田清志氏(仮名)のケースが紹介されている。山田氏は上場企業にいて、年収が1,000万円近くまでいったという。それに妻が働いていて、月収が40万円あったそうだ。  94年、44歳の時に二階建ての建て売りを購入。頭金を1,000万入れて3,900万円の35年ローンを組んだという。月々12万円でボーナス時に30万円。住宅ローンが払えなくなるとは、夢にも思わなかったという。  だが、定年を迎えるころに退職金が減額されて1,000万円に届かず、再雇用の条件も悪くなった。そして、定年を迎えてから人生が暗転する。妻が病気になり、医療費はかさむが収入は大幅に減り、貯金を取り崩して5年頑張ったが、とうとうボーナス時の30万円が払えなくなってしまったのだ。  やむなく自宅を売却したが、600万円もの借金が残ってしまった。債権者と交渉して月3万円の返済にしてもらったが、それでも月20万円の年金だけでは、いずれ自己破産するしかないかもしれないと話している。投資もギャンブルも浮気さえしたことがないのに、と肩を落とす。  全国住宅ローン救済・任意売却支援協会の佐々木延彦代表によれば、破綻の相談は今年に入って、昨年の倍の1,000件に達する勢いだという。破綻に至る理由は、高額購入、退職金の減額、リストラ、病気、離婚などさまざまだが、相談に来る人たちに共通するのは、ローンを組むときに破綻を想像した人は一人もいないということである。  ほかのケースも山田氏と似たり寄ったりで、年収や退職金が右肩下がりになることを、ローンを組む時点では想定していなかった。  佐々木代表は「住宅ローンは、頭金を用意して、返済額は月収の20%に抑えるべき」だとアドバイスをするが、われわれの世代ではもはや手遅れである。  この中にも、住宅ローンの滞納で裁判所の強制競売にかけられたケースが出てくる。妻が今いる家から離れたくないと言い張ったため、売る時期を逸してしまったのだが、競売を待つのではなく、債権者と交渉して裁判所を通さずに売却して借金を整理する「任意売却」というやり方もあると書いている。  これも、私の友人のライターの話だ。彼は私より少し上で、事件ライターとしては一流の人間である。その彼がしばらく前に私を訪ねてきて「悪いけど600万貸してくれ」といきなり切り出した。  そんな大金を右から左に出す財力もないが、事情を聞いてみた。彼は女房と離婚して湘南のほうで一人暮らしだったが、なかなか書いた本も売れず、サラ金に手を出したのだ。それが積もり積もって600万になり、家が競売にかけられるというのだ。  競売にかけられれば、彼の手元にはほとんど残らない。なんとかしてくれというのだが、私にもいい知恵が浮かばない。そこで不動産に詳しい私の友人に相談し、不動産を手広く扱っている若い友人にも相談したが、競売の時期が迫っているので打つ手は限られていた。  そこで一か八か、友人が競売に入札しようと言い出した。ライターの家はやや立地に難があるものの、資産価値は1,500万ぐらいあるという。そこで競売と同時に1,200万円ぐらいで入札し、運がよければそれを越える買い手が現れるかもしれない。もしダメだったら、友人の不動産屋が買い取ってくれると言ってくれた。その狙いは見事にあたり、1,400万円ほどで落札されたのである。  彼の手元には6~700万円ほどが残ったのではないか。もちろん大変な喜びようで一夕、中野駅近くの日本料理屋で歓待してもらって、深夜までカラオケも一緒に唄った。  神奈川県の厚木のほうに家を借り、これから心置きなく執筆に専念すると笑顔で別れた。  だがそれから2週間後、酔って帰ってきたのだろう、家に入って何かにつまずき、硬いものに頭をしたたか打ち付け、大家が発見したときは死んでかなりの時間がたっていた。  「老後破産」という言葉を見るたびに、彼のことが思い出される。  新潮がスクープした政治資金規制法違反疑惑で小渕優子氏はあえなく経産相を辞任したが、それだけで収まらないようである。  辞任の記者会見で自分の監督責任と言いながら、「私自身わからないことが多すぎる」「何でこうなっているのか」「すべてを見通せない」と、自分は関与していない、スタッフが勝手にやったことだと言い逃れようとしていた。  だが新潮は今週号で、毎年行われている地区ごとの新年会でも同じようなことをしていると追及している。 「出席するのは地方議員や後援会メンバーで、いずれも会費制。両団体とも、会場に支払った飲食代については、組織活動費の『行事費』などとして計上しています。ところが、なぜか参加者から集めたはずの収入の記載が一切ないのです」(小渕氏の地元の政治団体のさる幹部)  これも先に報じた明治座のケースと酷似しているが、報告書通りだとすると有権者への寄付にあたり、それが集票目的と見なされれば公選法221条の「買収」に該当するのではないかと、新潮は指摘している。  要は、父親の時代からいた古株の秘書が、若くて何も知らないお嬢ちゃんに知らせずに、これまで通りにやってきたということだろう。何か聞かれても「私たちにお任せを」というだけで、報告義務を果たしていなかった。親の地盤を引き継いだ二世、三世議員にはよくあることだが、何も知らされなかった彼女は悔しかったのだろう。だが政治家としては脇が甘すぎるというしかない。 」  では、そうしたことをやってきた人間は誰なのか? 小渕氏の関連政治団体のうち3団体について報告書を実質的に取り仕切っていて、現在、中之条町町長になっている折田謙一郎氏(66)ではないかと新潮は見ている。  折田氏は小渕恵三の時代から30年以上にわたり私設秘書として仕え、いわば国家老のような存在だと、彼をよく知る町政関係者が語っている。  折田氏は小渕氏辞任と同じタイミングで町長の職を辞し、姿を消しているそうである。折田氏は「ひとえに私の不徳のいたすところ。小渕大臣は政治資金には全く関与しておらず、収支の齟齬に疑念を持たれたのは当然のこと」と、辞職にあたってコメントを寄せているそうだが、自分がすべてを引っかぶろうという覚悟なのだろう。  支持者の観劇や野球観戦だけではなく、地元の名産品や姉のブティックから政治団体が大量の買い物をしているのも「公私混同」だという批判が出ている。  10月16日付の毎日新聞が、小渕氏が9月に経産相に就任した際の資産を報じている。 「資産総額はTBS勤務の夫と合わせて2,804万円で、女性閣僚5人中2位だった。その大半は東京都渋谷区と地元群馬県内の土地や建物だが、ゴルフ会員権2口と絵画2点も持つ。父の故小渕恵三元首相が暮らした都内の自宅を昨年12月に売ったことで前回衆院選再選後の公開時より、本人の不動産は減ったが、売却益で2013年の所得は前年を5500万円上回った」  元総理を父に持つ彼女にしては、意外なほど資産が少ないのではないか。小渕元総理は気前がよく、カネがない人には誰彼かまわずぽんとカネをあげたというエピソードが残っている。また、中曽根康弘と福田赳夫の大物がいる大激戦区だったから、自ら「ビルの谷間のラーメン屋」と自嘲していたように、当選するためにカネを使い果たしていたのかもしれない。 そうしたやり繰りの大変さから、古参秘書である折田氏がこうしたことに手を染めたのかもしれない。  彼女は本来、原発再稼働に疑問を呈しており、親中国派議員としても存在感を高めつつある。ここは一兵卒に戻って、危険な方向へと舵を切っている安倍首相に党内から異を唱える存在になってはどうだろうか。  地元でうちわを配った松島みどり法相も同時に辞任したが、すんなり受け入れたわけではなく、相当安倍首相に抵抗したと新潮が報じている。 「菅官房長官は直接、松島さんに引導を渡してはいませんが、派閥を使って説得したようです。彼女は“この問題は事件性がない”とか“立件できない”などと強気に主張して辞任に抵抗したみたいです」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)  政治家スキャンダルはまだある。週刊ポストが追及し、会でも疑惑を質された塩崎恭久厚労相がそれだ。彼の疑惑は地元でオープンするはずだった特別養護老人ホームが、スタッフ不足のため市から開設許可が下りなかったため、地元市議から相談を受けた塩崎事務所の秘書が、厚労省の課長補佐と「相談」して市へ働きかけてもらって、部分開設が認められたというものである。  これが事実なら「厚労相の職務権限を背景にした利益誘導」ではないかと、ポストは前回書いた。塩崎厚労相は「記憶にない」「秘書がやったこと」を繰り返し、秘書から塩崎氏に宛てたこの件の報告メールを「私信だから公開できない」と答えている。  その上、このメールは不正アクセスして盗まれたものと主張した。だが、もしそうだとしたら「一国の大臣がやりとりしているメールサーバーがハッキングされたということは、国家機密に触れる情報や国民生活に関わる情報が漏洩している可能性がある」(ポスト)。  重大事ではないか。  塩崎氏は一刻も早く警察に相談して、被害の詳細を調べて国会で報告すべきだ。それができないのは、警察に相談できない理由が塩崎氏にあるのではないかと、ポストは衝いていた。  小渕氏の次に就任した人間に早くもこんな疑惑があると、23日と27日のasahi.comが報じている。 「宮沢洋一経済産業相の資金管理団体『宮沢会』が2010年、広島市内の『SMバー』に交際費の名目で約1万8千円の政治活動費を支出していたことがわかった」 「宮沢洋一経済産業相は27日、外国人が株式の過半数を持つ広島県の企業から、2007年と08年に計40万円の寄付を受けていたことを明らかにした。26日に全額返金したという。外国人からの寄付を禁じる政治資金規正法に違反する可能性があり、今後、野党などから批判が出そうだ」  第一次安倍政権が潰れたのも、閣僚の不祥事が次々に表面化したためである。同じような道をたどって、第二次政権も崩壊していくのであろう。 (文=元木昌彦)

“玉の輿婚”大江麻理子、“地味婚”生野陽子……女子アナ界、プロ野球離れのナゼ?

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 テレビという華やかな業界に生きる女子アナたちは、その結婚相手もエリートぞろい。最近も、彼女たちの幾人かが意中の相手とゴールインを果たしてメディアをにぎわせた。今回の女子アナ名鑑では、女子アナたちの結婚事情について考察していく。  9月26日の『めざましテレビ』で、フジ・生野陽子アナが結婚を発表した。その日、番組を卒業することになっていた彼女があいさつを終えると、花束を持った同期の中村光宏アナが登場。ふたりが並ぶと「中村光宏と生野陽子は本日、結婚届を提出してまいりました」と報告したのだ。ふたりの交際はかなり以前から報じられていて、番組の私用を認められたということは局内でも歓迎ムードであることがうかがえる。一部のメディアでは生野アナのフリー転向がささやかれているが、出演した番組で不安定なフリーランスに否定的な発言をしていたこともあるため、しばらくは局アナとして活躍を続けるものと思われる。  一昔前、女子アナの結婚相手は野球選手が定番といわれていた。しかし、昨今はショーパンのように同僚や一般の会社員という地味な相手(といっても、一流企業の社員ではあるが)が多くなっている。例えば、フジ・秋元優里アナは、後輩の生田竜聖アナと結婚。同じくフジでは平井理央アナ(現在はフリー)が同僚ディレクターと、石本沙織アナが一般人男性と結ばれている。他局では、日テレ・小熊美香アナ×一般人男性、TBS・竹内香苗(現在はフリー)×一般人男性、NHK・守本奈実アナ×同僚ディレクター、NHK・鈴木菜穂子×TBS局員など、枚挙に暇がない。多忙で近場の相手くらいしか出会いがないということもあるのだろうが、毎月のサラリーで生活するという、ごく普通の家庭を望んでいるのかもしれない。  その一方で、華やかな相手との結婚も根強く残っている。13年にはTBS・青木裕子アナ(現在はフリー)がナインティナインの矢部浩之と結婚。フジ・本田朋子アナ(現在はフリー)×プロバスケットボール選手・五十嵐圭、フジ・松尾翠アナ(現在はフリー)×騎手・福永祐一、テレ東・松丸友紀アナ×競輪選手・新田康仁、テレ朝・島本麻衣アナ×衆議院議員・小倉將信など、それぞれの相手の職業は実に多彩だ。  そして、今年はテレ東の大江麻理子アナがインターネット証券大手のマネックス証券社長・松本大との結婚を発表している。一応、松本氏は会社員という立場だが、30歳でゴールドマン・サックス証券の共同経営者に上り詰め、マネックス証券を創業した人物を一般人と呼ぶにはさすがに大物すぎる。一部メディアでは松本氏の資産は100億円と推定されており、おそらく女子アナ史上でも一、二を争う玉の輿。それにも増して、経済番組『ワールドビジネスサテライト』のキャスターを担当する大江アナにとって、経済に精通した社長を夫にするということは、今後のキャリアにとって大きなアドバンテージとなるに違いない。『モヤモヤさまぁ~ず2』時代のようなキャラクターが見られなくなりそうなのは残念だが、ニューヨーク勤務やキャスターへの抜擢という30代半ばに迎えた大きな転換期を、この結婚でより盤石なものにした点は見事だ。  大きな番組を担当している人気アナにとって、妊娠や出産などによる長期休養が想定される結婚は諸刃の剣。実際、結婚を機に退職する例はかなり多く、いろいろな事情から局に残り続けることは難しいのがうかがえる。しかし、番組で結婚報告を演出されたショーパンや、仕事に役立ちそうな相手をゲットした大江アナのように、結婚という転機をうまく乗り越えていく傑物も存在する。ファンにとって贔屓の女子アナの結婚は悲しいが、寿退社せずにテレビに映り続けてくれるのはうれしい限り。華やかな相手と熱愛を報じられている若手アナたちも、結婚を仕事の糧にできる道をぜひ模索してほしい。 (文=百園雷太)

DJ KOOの面白さを見事に引き出す、関ジャニ・横山裕 『ヒルナンデス!』(10月16日放送)を徹底検証!

yokoyamayuu1026.jpg  ふと気付くと、あるタレントがテレビに出ずっぱりになっている、という現象がまれに起こる。半年前まではテレビで見る機会がほとんどなかったタレントなのに、ある日突然、テレビで見ない日はないというほど露出している。DJ KOOは、まさにその最たるものだ。これほどまでに、さまざまな番組に出演している自分の姿を、おそらく半年前のDJ KOOは想像さえしていなかっただろう。    ここで言いたいのは別に、テレビ制作者は創造性に欠けているため売れているタレントを取りあえずブッキングする、ということではない。そうではなく、テレビ番組はその本質として、番組自体がタレントの取扱説明書になるのだ。原則としてテレビ番組は、収録した素材の中から面白い部分だけを抽出して放送する。そのため、このタレントはこう調理すれば面白くなるのだということが認知され、それはテレビ業界にとっての常識となる。そしてそのタレントは、さまざまな番組に呼ばれることになる。一般的に、タレントが売れる、というのは、このようなプロセスを踏む。  それでは、DJ KOOの取扱説明書とはどういったものか? 一言で表すなら、「キャリアのある年輩のカリスマDJだけど、実は残念な人」ということになるだろう。実際に、今回の検証のために日本テレビ『ヒルナンデス!』(10月16日放送)、フジテレビ『ライオンのごきげんよう』(10月22日放送)、日本テレビ『ダウンタウンDX』(10月23日放送)を確認したが、DJ KOOの紹介として必ず、「カリスマDJ」という肩書と、「53歳」という年齢が紹介される。これが言わばフリとなる形で、それなのに実際は残念な人間である、というオチが強調される。  この取扱説明書に応じる場合、DJ KOOのタレントとしての面白さを引き出すためには、客観的にDJ KOOを見ながらその残念さを紹介する、あるいはさらなる面白さを引き出すことのできる、実力のある人間がそばに必要となる。『ヒルナンデス!』においては、関ジャニ∞の横山裕がその役割を見事に務め、バラエティ能力の高さを見せつけた。  「100円で乗れるミニバスで東京散策」という、言ってみればありがちというか、フォーマットとしては既視感のあるコーナーだが、そこにDJ KOOという異物を投入する。その異物感を、横山裕は抜群のバランスで紹介し、DJ KOOの手綱を握る。DJ KOOが和菓子屋のレポートをするのをモニタリングしながら的確なツッコミを入れ、食レポの感想の際はDJ KOOに「DJ風に言うとしたら、なんですか?」と笑いどころを用意し、「マジハンパカナイス!」という名言を引き出す。このバランス感覚は、さすがとしか言い様がない。  そして、この番組の中で横山裕はDJ KOOに対して「バラエティの型を破ってくれて感謝してますよ」と述べている。これはまさに、バラエティ番組の本質を、あるいはDJ KOOになぜこれほどまでの需要があるかを感覚的に理解していないと出てこない言葉だ。バラエティは、ただ破壊すればいいというものではない。出来上がったものを破壊するからこそ、バラエティは番組として成立する。たとえば「100円で乗れるミニバスで東京散策」というコーナーは、以下のような過程を経ている。 (a)コーナーのフォーマットとしては特に斬新ではなく、既視感のあるもの (b)既視感のあるコーナーにDJ KOOという異物を投入する (c)DJ KOOは異物ではあるが、「53歳のカリスマDJ」というしっかりしたバックボーンを持っている (d)「53歳のカリスマDJ」というバックボーンを裏切るようなDJ KOOの残念さを、横山裕が視聴者に呈示する  視聴者として印象に残るのは(b)と(d)だが、それをしっかりと見せるためには(a)と(c)が必要となる。横山裕はそれを理解した上で、自分が前に出ることなく、そして(a)と(c)の土台を壊さぬようにバランスを取りながら、コーナーを成立させている。であるからこそ、このコーナーにはDJ KOOだけでなく、横山裕が必要なのだ。  今後もDJ KOOはテレビに出演し続けるのか? それは間違いなく、横山裕のような「相方」を各番組で見つけられるかによるだろう。53歳のカリスマDJに、素敵な出会いが訪れることを願ってやまない。 【検証結果】  今回『ヒルナンデス!』における横山裕の仕事ぶりについて取り上げたが、以上のことをスタッフサイドも理解しているというのが『ヒルナンデス!』のすごさだ。番組としての「名物」を作り、それをなるべく大事にする。DJ KOOの面白さを使い捨てにせず、その取扱説明書を上書きしようとする精神もある。『ヒルナンデス!』が放送をスタートして3年半。密かに、だがしっかりと、長寿番組への道を歩いている。 (文=相沢直) ●あいざわ・すなお 1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。 Twitterアカウントは @aizawaaa

無修正エロ動画サイト「FC2」捜査に、いよいよ当局が本腰! 違法アップロードの小銭稼ぎにご用心

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 2014年6月、「FC2ライブ」でわいせつな行為を配信していたカップルの自宅に、警察が踏み込んだ。公然わいせつ容疑での現行犯逮捕なのだが、何も初めての公開というわけでもない。半年前から、性行為中の映像を配信していたのだ。その間の売り上げ、なんと4,000万円。彼らが利用していたのは、「FC2」という会社が運営するサービス。視聴者は課金することで閲覧でき、投稿者には動画の再生数に応じて金が支払われる仕組みだ。埼玉で逮捕された男は、1年半で1億円を稼ぎ出している。  FC2は1999年に設立されたサービスで、95%は日本国内で利用されている。しかし、本社はアメリカのラスベガスにあるため、海外のサービスという建前だったのだ。ご存じ、海外のエロサイトでは無修正は当たり前、著作権法違反の動画もなかなか取り締まれないという状況にあった。しかし、12年に民事訴訟法が改正され、日本に営業所を置いたり、日本において事業を行う場合、管轄が日本になるように変わったのだ。  そこで、9月30日に動画投稿サイト「FC2」に捜査のメスが入った。実質上の運営主体とみられる大阪のホームページ管理会社に、家宅捜索が入ったのだ。冒頭で紹介した件で、公然わいせつほう助と風営法違反の疑いというわけ。今後は、国内の法律から外れた動画は、どんどん取り締まられることだろう。  同時に、「FC2動画」という、YouTubeやニコニコ動画と同様な動画投稿サイトでも、逮捕者が相次いでいる。こちらはアダルトコンテンツもOKのために、さまざまなAV作品が違法アップロードされているのだ。これらの投稿者は戦々恐々としているだろう。9月には11都道府県で16人を一斉摘発、4人が逮捕されている。13年にも映画を違法アップロードした5名が有罪判決を受けているので、今回も似た結果になることだろう。  FC2が日本の事業として認められたことで、AVメーカーなどは訴訟の動きを起こしている。FC2に対しても訴訟を起こしているが、投稿者にも損害賠償を求めている。数百万円の請求が多いようだが、昨年ニコニコ動画に総合格闘技の映像を違法アップロードした男性には1,000万円の賠償命令が下されているので、妥当なところか。自社のコンテンツを違法にアップロードされたテレビ局なども、民事訴訟に積極的だ。  コンテンツをアップロードし、その再生回数やダウンロード回数に応じて報酬が出るウェブサービスは多い。しかし、小銭目当てで違法アップロードするのはリスクが高すぎる。逮捕されて実名が公表されたら、人生台なしだ。海外のサービスだから、という言い訳も利かなくなっている。もし投稿した記憶があるなら、一刻も早く削除、退会することをお勧めする。  とはいえ、この手のアクションは本人が忘れたころにやってくることが多いので、安心できない。ニュースを見て怖くなってアカウントごと削除しても、FC2が捜査機関に情報を開示すれば、身バレは必至。出勤前の時間に、警察がピンポーンとやってくるわけだ。穏やかに過ごしたいなら、くれぐれも違法アップロードには手を出さないようにしておこう。 (文=柳谷智宣)

映画よ、これがVシネマだ。史上最凶のアニキたちがVシネ記念作『25 NIJYU-GO』でドリーム競演!

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Vシネマの歴史を築いてきた哀川翔、寺島進ら歴代のアニキたちが大集結した『25 NIJYU-GO』。和製『アベンジャーズ』の世界だ。
 人生は祭りだ。巨匠フェデリコ・フェリーニ監督は『8 1/2』(63)の主人公にそう語らせた。東映Vシネマ25周年を記念したメモリアル大作『25 NIJYU-GO』は、まさにお祭りムービー。フェリーニとVシネマではあまりに掛け離れているが、地球をぐるっと一周してごっつんこした、そんな感じ。“Vシネマの帝王”哀川翔を筆頭に、東映Vシネマ第1作『クライムハンター 怒りの銃弾』(89)にも出演していた寺島進、“顔面リーサルウェポンズ”小沢仁志・和義兄弟、Vシネマニアに語り継がれる『カルロス』(91)の竹中直人……。Vシネ四半世紀の歴史を築いてきたレジェンドたちが続々と登場する。彼らは当然ながら『8 1/2』の主人公のように悩むことはない。本能の赴くまま突っ走り、盛大なドンパチをぶちかます。うたかたの人生、どーせなら思いっきりアゲアゲのお祭りにしてやろうじゃねぇの。欲望原理主義者たちが集い、どでかい花火が打ち上げられる。  テレビドラマよりも倫理コードがゆるく、また従来の日本映画ではOKが出なかったような偏った企画内容こそがVシネマの魅力だ。Vシネマが産声を上げた80年代後半、邦画はドン底状態で、もはや映画スターという言葉は死語だった。映画界では食べていけず、かといってトレンディドラマ全盛期のテレビ業界にも馴染めない人々がVシネマに集まった。製作予算は限られ、撮影スケジュールは超ハード。そんな過酷なVシネマの現場では様々な伝説が生まれた。一世風靡セピアで活躍後、長渕剛主演ドラマ『とんぼ』(TBS系)などに出演していた哀川翔は「六本木でいちばん元気な男(=毎晩、飲み歩いている男)」という理由で、高橋伴明監督に抜擢されて『ネオチンピラ 鉄砲玉ぴゅ~』(90)で初主演を飾った。『鉄砲玉ぴゅ~』のヤクザにも堅気にもなれないハンパなチンピラ役は当時の哀川翔にぴったりだった。Vシネブームに乗って、哀川翔は年間で主演作10本、助演作12本を数える超売れっ子に。脚本を読む暇もなく、カメラのセッティング中に次のシーンの台詞を覚えた。役づくりは不要で、Vシネ界でのし上がっていく自分自身を演じていた。
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汚職公務員(温水洋一)が持ち出した年金25億円に、誘蛾灯に引き寄せられた羽虫のようにバーのママ(高岡早紀)ら悪いヤツらが群がる。
 哀川翔が映画やテレビでも活躍するようになったのに対し、小沢兄弟はVシネマを主戦場にして今も戦い続けている。小沢兄は自覚しているだけで全身を47回骨折している。でも、どんなに大怪我を負っても現場に立ち続ける。泳ぐのをやめると死んでしまうサメみたいな兄弟だ。今回、メガホンをとった鹿島勤監督は代表作にVシネ版『静かなるドン』シリーズがあるが、主演の香川照之に1シーンで100回NGを出したことで知られる。テイク99とテイク100の違いは何だったんだろうか? Vシネの世界では、そんな伝説がゴロゴロしている。キツくて、痛くて、寝る暇もない。それでも彼らはオファーがある限り、Vシネの仕事を続ける。テレビドラマや映画よりも、ずっと自由な空気がVシネの現場にはあるからだ。スポンサーや事務所の顔色を気にすることなく、彼らは現場で来る日も来る日も暴れ続けた。  『25』での哀川翔は悪徳刑事役。その相棒に寺島進、腹に一物ありそうな警察署長に大杉漣、ヤクザの組長兄弟に小沢仁志・和義、中国マフィアに竹中直人。さらに石橋蓮司、笹野高史、菅田俊らも登場する。これだけキャリアのある俳優たちが集まれば、フツーの映画なら重厚な作品になるはずだが、『25』はまったくその逆を行く。濃い顔ぶれがそろえばそろうほど、物語にB級感がどんどん増していく。翔アニキは主演作がすでに110本を越えるのに、その芝居は実に軽やか。軽妙に、軽快に、でも軽薄にはならない、味のある軽さだ。演技のうまい下手は関係ない。この軽みこそ、翔アニキの持ち味だろう。横領した年金25億円を持ち逃げするキーパーソン役は温水洋一。彼は劇団「大人計画」に所属時代、やはりVシネの人気シリーズ『痴漢日記』に出演していた。そんな欲深い男たちの祭りに、彩りを加えるのは高岡早紀と岩佐真悠子。男たちを手玉に取る悪女役を2人とも楽しげに演じている。テレビや映画では見せない、リラックスした実にいい表情で男たちをたぶらかす。
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Vシネ界のレジェンドたちに噛み付くのは波岡一喜。『ベイブルース』『夜だから』と主演映画が立て続けに公開される今、最も脂の乗ってる男優なのだ。
 25億円を求めて、悪いヤツらがクライマックスで一堂に会する。舞台となるのはVシネマや特撮もののロケでおなじみの群馬の廃工場。翔アニキが、小沢兄弟が、若手代表の波岡一喜が、そして竹中直人が、銃弾の雨を浴びながらキラキラと輝く。映画スターでもなく、テレビの視聴率にも無縁な、選ばれし男たちが出席するVシネ大同窓会だ。男たちはハグの代わりに、銃弾と拳で挨拶を交わす。廃工場での銃撃戦で飛び交う銃弾はおよそ1000発。さらに大爆破&大炎上、宙を舞う札束。Vシネ25年間の愛憎と欲望が凝縮された一大フィナーレだ。  Vシネマをジャンピングボードにして三池崇史、黒沢清、清水崇といった監督たちは世界へと飛び立った。90年代のヘアヌードブームとリンクして、多くのVシネクイーンたちが美乳と美尻を競い合った。その一方、Vシネマに将来を見出せず、ドロップアウトしてしまう者も少なくなかった。Vシネマの世界は敷居が低い分、転がり落ちるのも簡単だった。そんなVシネマ怒濤の25年の歴史を、翔アニキは軽やかに駆け抜けていく。爆破シーンでは名前の通り、身軽にぴゅ~と翔んでみせる。しかも、くるりと前方回転を決めながら。Vシネマの世界で輝く、男たち女たち。人生は祭りだ、ともに踊ろう。フェリーニの言葉が彼らにはとてもよく似合う。 (文=長野辰次) nijugo04.jpg 『25 NIJYU-GO』 脚本/柏原寛司、大川俊道、岡芳郎、ハセベバクシンオー 監督/鹿島勤 出演/哀川翔、寺島進、温水洋一、高岡早紀、小沢仁志、小沢和義、波岡一喜、井上正大、鈴木砂羽、笹野高史、嶋田久作、中村昌也、金子昇、本宮泰風、木村祐一、ブラザートム、木下隆行(TKO)、初音映莉子、伊沢弘、石井慎一、工藤俊作、菅田俊、岩佐真悠子、袴田吉彦、竹中直人、石橋蓮司、大杉漣 製作/東映ビデオ 配給/東映 R-15 11月1日(土)より新宿バルト9ほか全国ロードショー (c)2014東映ビデオ http://nijyu-go.com ※ラピュタ阿佐ヶ谷では「PLAYBACK 東映Vシネマ25連発!」を特集上映中。ダイヤモンド・ユカイが主演した元祖ヒップホップアクションミュージカル『ハートブレイカー 弾丸より愛をこめて』(11月7日~9日)、きうちかずひろ監督作『JOKER ジョーカー』(11月22日~24日)、荒井晴彦脚本による『F.ヘルス嬢日記』(11月28日~30日)など厳選された東映Vシネマが12月29日(月)まで絶賛レイトショー上映。 http://www.laputa-jp.com/laputa/program/toei-v-cinema

未来のことを考えてるほどヒマじゃない! 『甲殻不動戦記 ロボサン』でエビ中は何と戦うのか

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『甲殻不動戦記 ロボサン』テレビ東京
「暇で暇で死にそうなんだよ!」  8人の少女たちは、急に自分たちの“たまり場”に入ってきて「一刻も早く、ここから出ていけ!」と怒鳴る男に対してそう言い返し、「急に横取りとか、ずるくない?」と主張した。『甲殻不動戦記 ロボサン』(テレビ東京系)は、私立恵比寿中学の8人が主演の異色のSFドラマである。  私立恵比寿中学は、2009年にももいろクローバーZの妹分として結成されたアイドルグループ。“永遠の中学生”をコンセプトに、12年にはメジャーデビューを果たし、14年には日本武道館ライブを成功させた。メンバーは“転校”“転入”などを経てさまざまな変遷をたどっているが、現在は8人組。その8人全員が主演だ。  脚本は『ウレロ☆』シリーズ(同)の脚本も手がけている、小劇場界の奇才・シベリア少女鉄道の土屋亮一ら。前半に数多くの伏線を張りめぐらせ、それを後半にアット驚く仕掛けを用意して一気に回収するのが得意だ。劇団の公式HPでは“永遠の男子中学生”を自称しており、まさに“永遠の中学生”同士の最高の組み合わせだ。  物語の舞台は、謎の宇宙生物が襲来し、人類が滅亡の危機に瀕した後の世界。その時、地球を救ったのが、どこからともなく現れた正体不明のロボット(通称「ロボサン」)だった。その動力源や操縦方法は一切不明のまま危機が去ったため、ロボサンは立入禁止区域で放置されている。そんな中、宇宙生物の再来を予見して独自に研究を続け、パイロット候補を探していたのが橘教授(甲本雅裕)。教授が数カ月ぶりにロボットのコントロールルームと思われる場所を訪れると、そこに学校もクラスも学年も違う8人の女子中学生たちが、冷蔵庫やゲームなどを持ち込んで、放課後の“たまり場”にしてしまっていたというところから物語は始まる。  教授は、いかに現在が危機的状況か、そしてそれを回避するためにはこのロボットの謎を解くことが重要かを、青筋を立てながら説明するが、少女たちは一向に真剣に耳を傾けようとしないし、もちろんこの場所を譲る気なんて起きない。挙げ句、「一旦休憩しよ」と、買ってきたお菓子を広げ始めるのだ。そして「いくらだった?」「1,186円」「8で割るといくら?」「いま計算してるよぉ」と、お金の計算を始める始末。その光景にあきれながらも「おやつ食べながらでもいいから、ちゃんと聞こう!」と話を続けようとする教授をよそに「じゃ、今日のところは私出そうか?」と話が進んでいく。  「万札しかないや」「お釣りあるよ。ちょっと細かくなっちゃうけど……」「全部千円札?」「500円玉も何枚か混ざっちゃう感じだけど……いいかな?」「なんか、かさばるな…」(中略)「14円ある?」「あぁ、4円がない……」「じゃぁ、私が1万円と206円払うから、9,020円のお釣りちょうだい」「20円ない。50円玉しかない」「誰かくずれない?」「10円玉5枚……? ああ、4枚しかない」「私あるよ!」「いい?」「……ごめん、一個5円玉だった」「じゃあ、私が1万円と236円払うから……あ、30円、ない!」と、お釣りの精算について延々と話す少女たち。「そんなぁー。どうすれば私たちは精算できるのぉー?」と。  そんな時、けたたましく緊急警報が鳴り響く。海外の軍隊に配備されていた量産型ロボットの一体が、「ロボサン」が眠るこの都市を襲いにやってきたのだ。慌てる教授を尻目に、なおも少女たちは小銭の話に終始する。 「財布の中に1円玉に8枚もあるとか、すごいストレスなんですけど」 「こういう時に限って、端数が全然出なかったりするんだよ。もし万が一、9円とか言われてさ、10円出したら1円がお釣りで返ってくるじゃん? そしたら1円玉が9枚になっちゃうんだよ!」 「なんで私、皆のためにお菓子買ってきて、こんな思いしなくちゃなんないの?」  少女たちにとって、遠くから迫ってくる地球の危機や人類の未来なんかより、目の前の日常が大事なのだ。「ウチらは今で精いっぱいなんだよ。未来のこととか考えてられるほど、ヒマじゃないんだよ!」と。そうして「5円玉」をめぐり、話は意外な方向に展開していく。  そして敵のロボットが迫る中、思わぬ形でロボットが起動し、アッと驚く方法で戦っていく。そんな展開も驚きだが、何よりも驚くのは、低予算のテレ東深夜のドラマとは思えない最新のVFX技術を駆使した大迫力の巨大ロボット同士のバトルシーンのクオリティだ。日常の、それも少女たちのユルすぎる会話劇と、地球を救う巨大ロボットの戦闘という非日常のギャップ。そのギャップこそ、このドラマの魅力だ。そして、交差するはずがない日常と非日常がシンクロしていく。  「ロボット」×「少女」は、アニメなどでは繰り返し使われてきたモチーフ。けれど、これまでドラマでは予算や技術的に難しかった。だが、最新VFXとアイディアあふれる脚本と演出、そしてアイドルグループの幸福な出会いによってそれが実現した。  戦いを通して、少女は決して肉体的に強い女性に成長するわけではない。可憐でか弱き存在のまま、非日常を日常のままサバイブするように戦う。それはまさに、今のアイドルの姿、そのものだ。だから『甲殻不動戦記 ロボサン』は、紛れもないアイドルドラマなのだ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

小渕優子・松島みどり辞任! 「女性登用」と意気込んだ第二次安倍内閣に大ダメージ

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「週刊新潮」10/23号 中吊広告より
今週の注目記事・第1位 「『小渕優子』経産相のデタラメすぎる『政治資金』」(「週刊新潮」10/23号) 第2位 「松島みどり先生『私は東大』『私は特別』イヤミな全言動」(「フライデー」10/31号) 第3位 「ノーベル賞学者中村修二『名誉もカネも』」(「週刊文春」10/23号) 第4位 「オックスフォード大学が認定 あと10年で『消える職業』『なくなる仕事』」(「週刊現代」11/1号) 第5位 「竹野内豊と朝ドラヒロイン超超厳戒『深い愛の現場』初中継!」(「フライデー」10/31号) 第6位 「乃木坂46松村沙友理 嘘がバレちゃう親密会話と抱擁動画」(「週刊文春」10/23号)  日曜日(10月19日)は、東京競馬場へ行った。友人の版画家・山本容子さんが、11月3日まで行われている英国ジョッキークラブが所蔵する絵画やジョッキーたちの服などを展示している展覧会の記念トークイベントをやるため、招待されたのだ。  絶好の秋日和。私は競馬場へ行くと、最初のレースはゴール前で見ることにしている。パドックでよく見えた馬を中心に買った、第3レースが的中。幸先のいいスタートだった。メモリアル60のスタンド7階に上がり、山本夫妻に挨拶して席に着く。すでに友人たちは、ワインやビールを飲んでいる。 お昼の休み時間を使って「競馬博物館」で、トークと波多野睦美さんの歌。何度となく競馬場に来ているが、博物館へ入るのは初めて。入り口は、英国によくある庭園の雰囲気。終わって、いよいよ馬券に集中するぞ。メインレースまでは、なかなか快調。いよいよ目当ての「秋華賞」。  ヌーヴォレコルトとレッドリヴェールを中心に、パドックの映像を見る。ヌーヴォの調子はいいようだ。2歳女王のレッドは馬体を絞ってきたが、やはり全体に寂しい。ヌーヴォレコルトの頭と決めて、馬単でショウナンパンドラ、タガノエトワール、オメガハートロック、リラヴァティなど7頭に流す。レースは平均ペースで淡々と進む。追い込みのショウナンパンドラが早めに前に行く。ヌーヴォは出負けしたのがたたって、中団より後ろで待機策。  3コーナーから外へ出して、ヌーヴォが脚を伸ばす。4角を回ったところで、ヌーヴォの脚色が断然いい。鞍上の岩田も、自信を持って追う。だが、内ラチいっぱいを回って、先頭に立ったショウナンも粘る。ヌーヴォが首差まで追い詰めたところがゴールだった。3着がタガノエトワール。ほとんど正解だったが、馬単ではカネにならない。  メインが終わって容子さんに挨拶して新宿へ出て、私のオフィスのある早稲田大学へ向かう。大学が、卒業してから45年たつ卒業生を招く「ウェルカムデー」があり、クラス仲間の集まりがオフィスの前にある「東寿司」で開かれるのだ。  1人直前欠席で12人。そこで2人の仲間の訃報を聞く。70近いのだから当然かもしれないが、やはりツラいものだ。欠席した人間は沖縄に住んでいるが、彼から泡盛が2本届けられた。35度の、ほんのり甘みのあるいい泡盛だった。  終わって4人が残り、オフィスの裏にあるカラオケスナックへ行って爆唱。泡盛の酔いが回ってきて、何を歌ったのかわからなかった。オフィスへ戻って、そのまま爆睡。気がついたら4時だった。  昼間、早稲田の大隈講堂のあたりはすごい人だったが、その時間に歩いている人間はほとんどいない。秋風が身に染みる。45年前、学生だった私の面影が頭をよぎる。若き我あり……そんな言葉が口をついて出てきた。  今週は新潮の小渕優子スキャンダルが群を抜いていて、ほかに見るべきものがない。現代、ポストのセクシーグラビアも気合いが入っていないので、今週は取り上げない。  先週、文春が乃木坂46松村沙友理の男との路上チュー写真を掲載した。それに対して松村がラジオで弁明したが、文春はそのことごとくは「ウソ」だと証明してみせる。  集英社の編集者と知り合ったきっかけはわからないが、その写真を撮られた日、松村は酔っていたと言っているが、文春はその店ではほとんど呑んでいなかったと「証言」する。また彼氏の仕事についても、松村が何をやっている女の子なのかも、お互いよく知っていたともいう。それに男のほうが、前回は呑みすぎて彼女といた時間の記憶がおぼろげだと話しているところなどから、「誰が見ても男女の仲」(文春)だと言い切る。  現在、松村は「処分保留中」だそうだが、文春は今週のグラビアページでも、乃木坂46のメンバーの「未成年飲酒」や、男性と一緒に消えて行く姿をバッチリ撮っている。これだけ情報があるということは、乃木坂46の内部の人間が情報を出しているとしか思えない。AKB48同様、ここも崩壊の危機を迎えているようである。  10月17日の各スポーツ紙には、フライデーの張り込みネタが大きく取り上げられていた。永遠のモテ男といわれるそうだが、竹野内豊(43)が17歳年下の女優のマンションに通っているというのだ。これが今週の第5位。  このスクープ、袋とじである。「超超厳戒 深い愛の現場 初中継!」とタイトルを打ち、竹野内がマスク姿で食料の入ったビニール袋を持ってこちらをにらんでいる。「この中に1年分の恋物語が入っています!」と書いてあるが、この引き文句なかなかいい。  このところ浮いたウワサがなかったという竹野内だが、愛車の助手席に彼女を乗せているそうだから、本気度がうかがえる。  彼女は女優の倉科カナ(26)で、06年の「ミスマガジン」グランプリ。NHK朝ドラの『ウェルかめ』でブレークしたそうだ。彼女は妹と同居しているそうだが、竹野内はそんなことはお構いなしに逢瀬を重ねているという。こういう場合、逃げ口上としてよく使うのが「妹と3人だったから」だが、事務所も交際を認めているようだから、結婚の可能性は高そうだ。  第4位は現代の記事。コンピューター技術はすさまじい勢いで進んでいるようだが、英国の名門大学・オックスフォードでA.I.(人工知能)などの研究を行っているマイケル・A・オズボーン准教授が、同僚研究員と共に著した『雇用の未来──コンピューター化によって仕事は失われるのか』という論文が、世界中で話題になっているという。  この論文のすごいところは、702の職種すべてについて、コンピューターに取って代わられる確率を子細に試算したところにあるそうだ。  くだんのオズボーン氏は、こう語る。 「各仕事に必要なスキルはどのようなもので、そのスキルを機械がどれだけ自動化できるのかを、テクノロジーの発展のトレンドを考慮して詳細に調べ上げました。具体的には、コンピューター化の障壁となりうる9つの仕事特性を抽出して──たとえば、手先の器用さ、芸術的な能力、交渉力、説得力など──、702の職種を評価したのです。(中略)経済の歴史を見ると、技術的な進歩といえば、たいていは身体を使う手作業を機械化することを表していました。しかし、21世紀の技術的な進歩は、これまで人間の領域とされてきた認知能力を必要とする幅広い仕事を機械化することを意味するのです」  オズボーン氏は、今後、より複雑な作業まで機械化できるようになるという。  コンピューターが発達し、ロボットが人間に代わって自動車の運転や介護の手助けをしてくれるようになるとは思うが、彼がいうにはもっと複雑で、人間でさえも手に負えないことまでロボットが取って代わるというのである。これまでの産業革命は、新たな仕事を生み出してくれた。だが、IT化やコンピューター化は、仕事を人間から奪って省力化する方向へと進んでいくのだ。  オズボーン氏は、近い将来人間の行う仕事の半分は機械に奪われると言っている。確かに「銀行の融資担当者」「金融機関のクレジットアナリスト」「訪問販売員、路上新聞売り、露天商」までロボットに取って代わられるというのだから、人間がやることなどほとんどなくなるのかもしれない。  氏は、その空いた時間を使って芸術やクリエイティブな仕事をするようにすればいいというが、そうしたことに向いていない人間はどうしたらいいのだろう。逆に、知的な作業はロボットに、単純作業は人間を使って安く働かせる。そんな時代が来るような気がするのだが。  ノーベル物理学賞を受賞した3人のうち、中村修二氏は歯に衣着せぬ発言で物議を醸す異端の研究者として知られている。  徳島県の蛍光材料メーカー・日亜化学工業の技術者として、1988年から青色LEDの研究に着手し、93年に量産する独自の技術を確立したが、中村氏は研究の対価として日亜化学工業相手に200億円請求訴訟を起こし、05年に同社が約8億4,000万円を支払うことで和解した。  文春によれば、中村氏はアメリカに渡り、サンタバーバラの地に2億6,000万といわれる大豪邸を建てて住んでいるそうである。だが前妻とは離婚し、数年前に別の女性と再婚しているという。その中村氏はこう語っている。 「新聞、テレビは、『青色LEDは赤崎、天野両氏が発明し、中村氏は量産化する技術を確立した』と紹介する。こんな認識は日本だけですよ。世界では『青色LEDは中村が発明した』というのは、共通認識です」  やはり、相当な自信家であることは間違いない。  この青色LED、大発明には違いないが「青色LEDが発するブルーライトは目に悪影響を及ぼすことが指摘されてきました」(岐阜薬科大学薬効解析学研究室の原英彰教授)という。それに「身体の老化を進める活性酸素が、緑の光を当てた細胞で一・五倍に増加したほか、白が二倍、青が三倍に増えました」(原教授)と、マイナスの面もあるようだ。LEDは便利で消費電力も少ないが、目に対する影響はまだ研究の余地があるのかもしれない。  ところで、一時私が親しくお付き合いした赤坂料亭「佳境亭」の女将・山上磨智子さんが亡くなった。享年87歳。ここは政治家や官僚だけでなく、東郷青児や森繁久彌も通ったと新潮の「墓碑銘」に書いてある。ここで、村山富市首相誕生が話し合われ、小渕恵三が総裁選出馬を決断したといわれる。  私に、『知ってるつもり?!』(日本テレビ系)の司会で有名だった関口宏さんを引き合わせてくれたのも女将だった。待ち合わせの相手が来るまで、女将と差し向かいで思い出話を聞くのが好きだった。うどんを目の前で練り上げ、食べさせてもらったことも楽しい思い出である。  酸いも甘いもという言い方があるが、なんでも飲み込んでくれる大人の女性だった。三木武夫元総理との恋愛が有名だが、その子どもだとウワサされていた息子さんが赤坂に開いたバーにも何度か足を運んだ。上にはカラオケ部屋があり、官僚たちと歌い合ったこともある。政界の奥座敷を仕切っていた証人が、また一人いなくなってしまった。  さて、昨日(20日)2人の大臣が辞任した。どちらも、週刊誌が報じたことがきっかけだった。  安倍首相にとって内閣改造の目玉として指名した小渕優子と、そのデング熱ならぬテングのような振る舞いでひんしゅくを買った松島みどり法相である。  今週のフライデーが、松島の「イヤミな全言動」を報じている。この記事が辞任に追い込んだわけではないが、松島という人間性がよく出ているので取り上げてみた。  松島氏が批判されたのは、以下のようなことである。自らの選挙区の祭りでうちわを配ったことは公職選挙法に触れる。都内に住んでいるのに赤坂の議員宿舎に入居し、週末には自宅に帰っている。襟巻き着用が認められていないのに、ストール着用で参院本会議に出席した。  フライデーいわく「あの非常識の塊のようなアントニオ猪木ですら、議場ではトレードマークの赤いマフラーを外す」というのに、だ。  ご本人は東大出というのが誇りだそうだが、滑り止めで受けた早稲田大学政治経済学部には落ちている。しかも、あの朝日新聞出身だ。  失礼な言い方になるが、もともと法務大臣にはあまりいい人材が配されたことはないが、この人は、歴代の中でもワースト3に入るのではないか。女性登用と意気込んだ安倍首相だが、しょせんは男女問題ではなく、能力あるなしを見極めることが肝要なのだ。 「松島氏をめぐっては、今月7日の参院予算委員会で、民主党の蓮舫氏が松島氏の政策が書かれたうちわを選挙区内のお祭りで配っていたことを『寄付にあたり違法だ』と追及。松島氏は『うちわのような形をしているが、討議資料だ』と反論したが、選挙区内の有権者への寄付を禁じた公職選挙法違反の疑いがあるとして民主党が刑事告発していた」(朝日新聞10月20日付より)  安倍首相、に人を見る目がないことがよくわかる。  さて今週、堂々の第1位は、将来の総理候補と持ち上げられている小渕優子経産相(40)に、週刊新潮がスキャンダルの洗礼を浴びせた巻頭特集である。  それも「政治資金規正法」の疑いありというのだから、読んですぐに、彼女にとっても安倍政権にとっても国会対応は苦しいものになりそうだと思った。  まずは、新潮の内容を紹介しよう。10月8日朝、日本橋浜町にある「明治座」に「小渕優子後援会女性部大会」のご一行様が、次々にバスを連ねて到着したという。その数ざっと1,000人超。  この観劇会は毎年行われていて、明治座側は切符代を3分の2ほどに値下げして出していると話している。S席は通常1万2,000円だから1枚8,000円ほどになる勘定だが、たとえば2010年分の政治資金報告書で、小渕後援会が群馬県選挙管理委員会に届けたのは「観劇会」として372万8,000円だけ。これでは1人あたりの切符代は3,700円程度にしかならない。 「一方で支出を見ると、組織活動費の『大会費』扱いで、844万円余りが『入場料食事代』として明治座に支払われたことになっている。その結果、実に470万円もの差額が生じているのだ」(新潮)  小渕は政党支部として「自民党群馬ふるさと振興支部」という団体があり、そこからも10年10月1日の日付で約844万円が支払われている。新潮が領収書のコピーを取り寄せたところ2枚の領収書は連番だから、合計1,688万円の支出を二等分して届けたとわかる。  これにより、収入との差額は1,316万円に広がってしまうことになるのだ。地元の支援者の票がほしいために送り迎えして観劇させ、飲み食いまでさせて手土産のひとつも持たせることは、昔なら地方のどこでも見られた光景だった。  だが、今は政治資金の使い方に厳しく網がかけられ、政党助成金制度までできているのである。これについて新潮で、神戸学院大学法科大学院の上脇博之教授がこう話す。 「1~2万円なら会計ミスで通るかもしれませんが、これだけ巨額では見逃すわけにはいきません。報告書の不記載ないし虚偽記載にあたり、それを行った者や、場合によっては団体の代表までも罰則を受ける可能性があります」  それ以外にも新潮によれば、実姉のやっているブティックから、10~12年にかけて小渕の各団体から330万円の支払いがなされている。そのほかにも、地元の農業協同組合や地元農家から大量の下仁田ネギやこんにゃくを購入しているが、これらも「組織活動費」や「交際費」に計上されているそうである。  先の上脇教授は「小渕大臣の使い方は、どうも政治資金を私物化しているような印象を受けるのです」と言っているが、これでは先頃話題になった「大泣き兵庫県議」のやっていたこととあまり違いはないのではないか。  とまあ、小渕恵三元首相の忘れ形見のお嬢ちゃんとはいえ、卑しくも現役の議員、それも経産相という重責についている大臣のやることじゃござんせんな。  新潮が小渕大臣を直撃したところ「事務所がお答えすると話しています……」と、我関せずという態度だったそうだ。  現代では松田賢弥氏が、まだほかにもあると、こう語っている。 「小渕氏の地元の群馬県吾妻郡中之条町では、彼女の母親の千鶴子さんが01年10月に約132坪の土地を取得し、2階建てのビルを建てています。この土地はもともと、千鶴子さんの親族が経営していた木材工場の一部。問題は、このビルに事務所を構える『小渕優子後援会』が、不可解な家賃を計上していることです。直近の過去3年間の収支報告書によれば、このビルは千鶴子さんが所有するものであるにもかかわらず、小渕優子後援会が毎月6万3000円の家賃を支払っています。1年間で75万6000円、10~12年の3年間では総額226万8000円。しかも、家賃の受取人は母親ではなく、小渕本人になっているのです」  これでは小渕の後援会が母親のビルを通して、小渕本人に献金をしていたのではないのか、という疑惑である。  蝶よ花よと大事に育てられてきた深窓育ちのお嬢ちゃまが初めて遭遇するスキャンダルだったが、あえなく辞任ということになってしまった。  小渕氏は辞任記者会見で「長年、私が子どものころからずっと一緒に過ごしてきた、信頼するスタッフに管理をお願いしてきた。その監督責任が十分ではなかった」(asahi.com10月20日より)と、悔しさをこらえて話したという。  父親の時代からいたスタッフが、若くて何も知らないお嬢ちゃんに知らせずに、これまで通りにやってきたということだろう。何か聞かれても「私たちにお任せを」と言うだけで、報告義務を果たしていなかった。親の地盤を引き継いだ二世、三世議員にはよくあることだが、何も知らされなかった彼女は悔しかったのだろう。  だが、この程度の人間を「将来の総理大臣」と持ち上げてきた永田町や新聞は、反省すべきである。安倍首相は小渕経産相と松島法相の辞任について「任命したのは私で、任命責任は私にある。こうした事態になったことを国民に深くおわびする」と首相官邸で記者団に語ったというが、当然である。  第一次安倍内閣が潰れたのも、閣僚の不祥事が次々に表面化したためである。同じような道をたどって、第二次も崩壊していくのかもしれない。 (文=元木昌彦)

「どうなっちゃってるのよ、今のテレビ!」『ヨルタモリ』でタモリが“なりすまし”ているもの

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『ヨルタモリ』フジテレビ
「この星のテレビは、タモリがいないと寂しい」  これはサントリーBOSSのCMのコピーだが、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)終了後の、視聴者の「タモロス」と呼ばれる気分を言い当てた言葉だ。もちろん、タモリは『ミュージックステーション』や『タモリ倶楽部』(ともにテレビ朝日系)のレギュラーは続けているので、実際には「タモロス」というのはおかしな話なのだが、やはり30年以上続いた、タモリ=『いいとも』という構図と日常感が、どうしても喪失感を生んでしまっていたのだろう。  そんな中、ついにタモリがフジテレビに帰ってきた。10月19日から、『いいとも』以後、新しいレギュラー番組は初となる新番組『ヨルタモリ』(フジテレビ系)がスタートしたのだ。  これは、とあるバーを舞台にした、タモリと宮沢りえによる番組。タモリに会いに毎回ゲストの芸能人が来店し、ゆる~いトークを繰り広げるという内容だ。実は、タモリと宮沢はかつて飲み仲間だった。それは宮沢が20代前半の頃。よくバーで居合わせ、一緒に飲んでいたという。ある時などは、席が隣になったこともあった。その時、タモリは宮沢のあまりの美貌に思わず「すみません、今から2分間、ジッと見ていいですか?」と断って、2分の間、その姿を見つめたという。そんなふたりの番組がどんなものになるのか、事前情報はほとんどなかった。  番組は、「東京の右半分」(これもタモリが最近ハマっている場所だ)の湯島あたりに、宮沢がママを務めるバーが開店するところから始まる。先客には音楽家の大友良英、自称・漫画家の能町みね子がいる。ふたりとも、自他共に認める重度のタモリフリークだ。すると、程なくしてタモリがやってくる。いや、ただの「タモリ」ではない。関西人の町工場の社長に「なりすまし」たタモリだ。一緒に連れ立った“弟”に、しきりに「体の重心」について説いている。そしてそのまま、ママとゲストとともに突飛なトークを繰り広げる。  話題が「着物」に飛ぶと、「着た時に『女が出来上がった』と思うんです。だから、手順が長いほどいいんです。襦袢着る、あれ着る、紐結ぶ……。どんどんやっていって、スッと見た時に、『女や。私なりの女ができた』と」などと、含蓄のある話を披露するタモリ社長。そして、「一度脱がしてみたいね」とおどける。  やがて、ママが「最近面白いテレビがあるから」とつけたテレビ画面に映ったのは、『世界音楽旅行~スペイン~』なる番組。フラメンコギタリストの沖仁らが演奏している。その演奏に合わせ、どこかで聴いたことがある歌声が聞こえてくる。カメラがその歌い手を捉えると、長髪のフラメンコ歌手、マヌエル・デ・オルテガの姿が映し出される。もちろん「なりすまし」たタモリだ。情熱的なハナモゲラ・フラメンコを、見事に歌い上げている。  さらに『虫ドッキリ(秘)報告』なる番組も始まる。ハエがドッキリにかかるという番組らしい。そのハエの正体は、全身タイツを着て形態模写をするタモリだ。殺虫剤ではなく潤滑剤を浴びせられるハエタモリ。そして、フローリングに足を取られるハエタモリ。そんなシュールな映像を見て、絶句するママ。 「どうなっちゃってるのよ、今のテレビ!」と。  正直言って、バーを舞台に、ゲストを招いたユルめのトーク番組なんだろうとタカをくくっていた。タモリの話をじっくり堪能できるなら、それで十分だと思っていた。しかし、そんな予想は、いい意味で完全に裏切られた。全編にわたって、タモリの「芸」の神髄である「なりすまし」が行きわたった、タモリイズムあふれる番組だったのだ。  『いいとも』以後、タモリの元にはいくつもの新番組の企画が持ち込まれたが、タモリはそれらに納得いかず、断り続けたなどと伝えられている。おそらく、タモリに負担が少ない、ユルい企画が多かっただろう。だが、タモリが最終的に引き受けたのが、タモリにとって最も負担が大きい、タモリの芸に依存した番組だったというのが、タモリの矜持を感じざるを得ない。  よくタモリの本芸は、アナーキーな「密室芸」などと言われる。だが、そうではない。密室芸も、タモリの「なりすまし」芸のひとつの側面にすぎないのだ。事実、「密室芸」は周囲からのリクエストに応じて演じられてきたものだ。そうしてタモリはこれまで周囲に求められるまま、さまざまな「タモリ」像に「なりすまし」てきた。あるときは「アナーキーなカルト芸人」に、ある時は「お昼の顔」に、またある時は「趣味に生きる好々爺」に。いつだって、自分自身を自由自在に変えていくことだけはずっと変わらなかった。  『ヨルタモリ』でも、終始何かに「なりすまし」ている。だから「タモリ」そのものは番組に出てこない。しかし、逆説的にその姿は、若きアナーキーさと力の抜けた老獪さを併せ持った「タモリ」そのものに「なりすまし」ているかのようだ。いや、そうではないのかもしれない。ずっと周囲からの要求通りに何かに「なりすまし」ていたタモリがようやく解き放たれ、ついに本当の意味で自由になって「タモリ」を表現しているのではないか。『ヨルタモリ』はタモリによる、タモリのための番組なのだ。  番組では最後、偉人ユージニス=アフレカヌス(355-420)の名言を引用して締めくくっている。 「物を見ている自分の目を見たことがある者は誰もいない」  全編がタモリイズムにあふれる番組である。だから言うまでもないが、そんな偉人も言葉も存在しない。デタラメの名言だ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

突き刺さったソフトクリームと、食べられるグラタン皿のある喫茶店

 暮れなずむある初秋の夕刻、鴬谷の某所に変わったコーヒーフロートとグラタンを出す喫茶店があると聞いて、行って来た。まずは、そのメニューを見ていただきたい。
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「ソフトクリームがアイスコーヒーに逆さまに突き刺さってる! どうやったの、コレ!?」  正直、このコーヒーフロートを最初に見た時、どうやって乗せたのかまったく理解できなかった。
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逆さまに突き刺したんじゃなくて、単純にコーンを逆さまに乗っけただけ。それでもけっこうインパクトがある……?
 しかし、とんがり帽子のコーンを取った瞬間、そのネタがわかった。 「なーるほど、そういうことか……(恥)」  小学生でもわかりそうなネタにも驚く大人げないオトナ。そしてメインは手前にある1斤まるごとのトースト。なんじゃこりゃ?
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グラタンとクリームシチューの違いは、表面を焦がしてあるか否かだけ?
 中身をくり抜かれた1斤の食パンの中にたゆたゆと波打っているのは、小エビにタマネギ、マッシュルームがたっぷり入った熱々のグラタンなのだ。見るからに熱そう!  まずは横に添えられたトーストでグラタンをすくって、ひとくち……。 「ゥアチッ! でもウメ~」  濃厚でクリーミーでまろやかで、まさに秋の夕暮れにピッタリの和みの味でありました。  しかし、ここでひとつ小さな疑惑が。これにそっくりの地元グルメが台湾の台南地方にあるけど、それのパクリじゃ? そう思って帰り際、マスターに聞いてみた。すると、 「以前、お客さんにグラタンが食べたいって言われたんだけど、グラタン皿がなくってね。こうやって出したのが始まりです。だからグラパンです(笑)」  なるほど、ネーミングもいいね。カレーやビーフシチューでもウマいかも。  ちなみに、残っていたコーンにグラタンを入れて食べてみたが、コーンはふやけるし熱くて持ってられない。予想のパリパリトローリの食感は、もろくも崩れ去ったのでした。  グラパン、うもうございました。
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この直後、熱くて持ってられなくなった。コーンは冷たいもの専用で。
鴬谷 喫茶「デン」 グラパン850円 コーヒーフロート550円 インパクト ☆☆☆ 味     ☆☆☆ 店     ☆☆