「親方衆と一緒に旅行も」相撲御用マスコミに八百長疑惑の追及は不可能か

 八百長問題に揺れる大相撲界。これまで4人の力士の八百長が認定され、疑惑力士が調査されるなど解決の見通しは立っていない。連日、100人近くのマスコミが両国国技館に集結。テレビ各局は中継車を出すなど、取材合戦に躍起だ。 「相撲担当記者だけでは足りないから、アマチュア担当の記者からゴルフやボクシング記者、ある一般紙からはプロ野球の担当記者まで動員をかけています。と言っても、普段取材していないので、親方の顔と名前が一致しなかったり、相撲のシステムをよく分かっていなかったりで、関係者の囲み取材では意味不明な質問まで飛び交ってます(笑)」(スポーツ紙記者)  理事会関係者、特別調査委員会関係者が出てくるたびに記者が大勢ぶら下がり、その後、聞こえなかった記者のために「読み合わせ」を行う光景があちこちに見受けられるという。各部屋でも力士の出入りを記者たちが待ち構えているため、ついに放駒理事長は「自分の会社名を言わないでマイクを突きつける奴はいるわ、道路にも飛び出してきて危ない奴はいるわ、考えて取材してよ」と異例の注文まで出したほどだ。  そんな「熱心な記者たち」だが、角界関係者からは「どうせ相手が記者クラブの連中なんだから、追及できるはずないだろう」と挑発する声が上がっている。 「記者クラブの連中見てよ。ずっと相撲を取材してきたやつばっかり。これまで問題を放置してきた連中が、今さら何ができるっていうの?」  同関係者が指摘するのは、それだけが理由ではない。これまで協会と記者クラブがズブズブの馴れ合い体質だったことを指摘するのだ。 「だって、毎年一緒に旅行までしてたんだから。それで親方衆と飲み食いするわけ。一連の不祥事で4年間中止になったんだけど、『今年は行こう』となったところに今回の八百長問題だからね。協会側から自粛を記者クラブに申請したところ、記者クラブの連中だけで行こうとしていた。クラブ内で参加者を募っていたよ。結局、八百長問題が長引いて中止になったみたいだけど、それで問題を糾弾してるんだから、笑わせる」  今回の八百長問題をスクープしたのは毎日新聞だが、スポーツ部ではなく、政治部発だったと噂されている。要は混乱の続く民主党から世間の関心をそらすためという可能性を指摘する声が多いが、いずれにせよ、相撲担当ではないところが問題の根深さを感じずにはいられない。相撲協会と記者クラブの「談合解決」なんてことにならなければいいが......。
1冊丸ごとハワイ島 当分、自粛してください。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 長期化する大相撲問題「八百長告発力士」はまだまだ出てくる!? 「夏場所以降は史上初の"ガチ相撲"が見られる!?」八百長騒動は大相撲を救うか テレ朝の便乗で泥沼化必至!? 大相撲の八百長問題は当事者の暴露合戦に発展か

長期化する大相撲問題「八百長告発力士」はまだまだ出てくる!?

 3月の春場所が開催中止に追い込まれた大相撲の八百長問題だが、解決まではまだまだかかりそうだ。  問題解決のために設置された特別調査委員会(座長・伊藤滋早大特命教授)は今月8日から5日間、これまでメールなどで名前が挙がった八百長に関連しているとされる14人以外の、09年九州場所以降の関取経験者78人との面談調査を実施。その結果について、「(八百長に)関与したと判断すべき事実は出てきていない」との見解を示し、現在のところ78人に対し2回目の聴取は予定せず。今後の調査について「本人に聴いて認めなかったとしても立証できるだけの物を集めることが必要だ」とした。 「調査の方法が緩すぎる。8割方の力士が八百長に手を染めているから、本当のことを言うはずがない。そうしているうちに、一部で力士らへの聞き取り調査で、八百長への関与を認めている千代白鵬、竹縄親方(元春日錦)、恵那司の3人のうちの誰かが、メールなどで名前が挙がった14人以外にも幕内力士を含め八百長に関与した者がいると話していることが報じられた。その件に関しても、調査委は『関心はあるが疑いとまでは言えない。(以前に)週刊誌で名前が出たものもある』と甘すぎる見解を発表するにとどまった」(スポーツ紙デスク)  八百長問題では、08年8月に大麻所持で協会を解雇され、その後、起訴猶予処分となったものの角界への復帰がかなわなかった元幕内・若ノ鵬のガグロエフ・ソスラン氏がテレビや週刊誌などで八百長の実態を生々しく告発しているが、ほかの元力士や相撲関係者は八百長の存在事態を否定し続けている。 「よくテレビで見るのは元小結の龍虎と元十両でプロレスラーの維新力で、"大相撲叩き"に特に力を入れているテレビ朝日に出演している。テレ朝は元横綱・輪島も出演させていた。ただ、おかしいのは3人とも八百長を否定しているにもかかわらず、現役時代はバリバリ八百長に手を染めていたから、いくら八百長力士を糾弾して角界の改革を訴えてもまったく説得力がない」(角界関係者)  実際、故大鳴門親方(元関脇・高鉄山)の著書で八百長告発本の元祖とも言える『八百長~相撲協会一刀両断~』(鹿砦社)でも龍虎、維新力、輪島の3氏の八百長ぶりが具体的に描写されているだけにシャレにならないが、そんな現状に業を煮やしている関係者は大勢いるというのだ。 「若ノ鵬以外にも自分が経験した八百長を暴露しようという元力士は複数いて、それぞれの人脈をたどってテレビ局や出版社に接触している。ある元力士は『八百長やってた奴が八百長を否定して高額なギャラをもらうのはおかしいだろ』とかなり憤っていた。これまで明らかにならなかった新情報がどんどん飛び出すだろう」(週刊誌記者)  「週刊現代」に掲載した一連の八百長問題追及記事で昨年秋、最高裁から計4,785万円の損害賠償と記事取り消し広告の掲載を命じた判決を受けた講談社は14日、日本相撲協会に対し、同社が訴訟で受けた損害の賠償と回復を求める通告書を送付。1週間以内に誠意ある回答がない場合、詐欺罪での刑事告訴を含めた法的措置を取るとしているが、同誌の最新号では記事の中で「本誌にも、連日八百長についての情報提供の電話が入っている」との記述があり、今後、さらなる追求記事を掲載しそうだ。  存亡の危機に立たされている国技・大相撲は、もはや"土俵際"どころではないところまで追い込まれてしまった。
八百長―相撲協会一刀両断 てやんでい! amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 「夏場所以降は史上初の"ガチ相撲"が見られる!?」八百長騒動は大相撲を救うか テレ朝の便乗で泥沼化必至!? 大相撲の八百長問題は当事者の暴露合戦に発展か 「プライバシーの侵害だ!」大相撲・八百長問題で力士とファンの"援助交際"がバレちゃった!?

「武富士」破たんはこれからが正念場 創業一族=武井家の責任を追及する緊急集会が開催

takefuji0210.jpg
「武井一族は資産を売却してでも過払い金を支払うべき」と述べる、
被連協の本多良男氏。右は同じく山地秀樹氏。
 経営破たんした消費者金融大手、武富士についての創業者一族の責任を追及する、「やろう! 1万人請求訴訟 武富士の責任を追及する市民集会」が2月5日、東京・千代田区の総評会館で行われた。主催は武富士問題などで問題意識のある弁護士などによる「武富士の責任を追及する全国会議」で、当日は被害者や法律家、マスコミ関係者など100名以上が参加し、会場はほぼ満席だった。  武富士は、顧客に対する強引で違法な取り立てや、自社の従業員への人権を無視した対処など、数々の不正・違法行為の数々が明らかとなっている。つまり、単に企業の経営破たんという問題ではない。  法人としての武富士については、会社更生法に基づく法的な手続きが着々と進められている。その一方で、「創業者一族に対しては、責任の追及はまったくなされていない」と弁護士の平井宏和氏が指摘した。事実、創業者一族たる武井家の面々は、会社としての武富士が破産した現在も、桁外れの資産を所有しているとされる。  たとえば、アメリカの経済雑誌「フォーブス」が2010年1月12日に発表した「日本の富豪40人(Japan's 40 Richest)」を見ると、ファーストリテイリング(ユニクロ)社長の柳井正氏や、ソフトバンク創業者の孫正義氏らとともに、第10位に武富士創業者の故・武井保雄氏の夫人である武井博子氏の名がある。同氏はこのランキングの常連で、以前に比べて順位を落としてはいるものの、今回もその資産は2,275億円とされている。  この莫大な資産は、武富士の「企業活動」によって蓄積されたものであることは言うまでもない。にもかかわらず、こうした創業者たちが何らかの引責や謝罪の態度を見せているという様子は、まったく確認することができない。  続いて、及川智志弁護士による解説と長田淳弁護士からの武富士の会社更生手続きについての現状確認が行われ、武富士側への公開質問状について、現時点で何ら回答がないことなどが報告された。
takefuji02101.jpg
武富士の社会的責任を追及する新里宏二弁護士。
 これまで、武富士に対してさまざまな団体やジャーナリストなどが、説明や取材などを求めてきた。しかし、十分かつ具体的な説明が提供されたことはほとんどない。少なくとも、筆者が知る限り、そうした事実は見あたらない。  次に、全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会(被連協)の会長、山地秀樹氏が武富士が顧客に返還すべき過払い利息に関して、再生計画の進み方によってはその返還額が大幅に減らされる可能性について触れ、「過払い金はいわば消費者から違法に取り上げたもの。にもかかわらず、その違法な過払い金が法律によってカットされてしまうのであれば、その意味が理解できない」と訴えた。この点では及川智志弁護士も、「過払い金を債権者に返さないというのは、踏み倒しと同じだ」と強調した。  集会では、武富士破たんに際して発生した数々の問題点も指摘された。まず第一のテーマは、やはり過払い金に関することだ。武富士から過払い金の返還請求が可能と見られる債権者は、少なくとも200万人はいると見られている。しかし、武富士側の発表によれば、この1月末現在で返還請求の届出があった件数は33万人で、全体の2割にも満たない。この点について出席者から、「武富士が該当するすべての顧客に通知を送付しているかどうかが不明」という意見が出る一方、「武富士からの借り手はその執拗で暴力的な取り立てに、いまだに恐れを感じている。その恐怖から、武富士からの通知を開封できないケースも多いのではないか」という指摘もなされた。  このほか、「債権がサービサー(債権回収業者)に譲渡されてしまった場合、どこに過払い金を請求すればいいのか」「過払い金の具体的な金額が分からない場合はどうすればいいのか」など、現実的な課題が提示された。  また、武富士の再生計画について、元武富士の社員であり、現在は愛知かきつばたの会で相談員を務める山村和之氏は、その先行きにも危機感を示した。 「武富士のスポンサーとして複数の企業が挙がっているが、そうした会社は武富士の顧客情報をもとにいわゆる『おまとめローン』や事業者ローンに活用するのではないでしょうか。そうなれば、さらなる消費者被害につながる恐れがあります。しかも、スポンサー候補として挙がっているのは銀行なので、貸金業法での救済は難しくなる可能性が高い」  現在、武富士の再生計画については、具体的な情報についてはほとんど公開されていない。関係者であるはずの債権者にすら、何も知らされていない状況なのだ。  しかも、武富士が破たんした際にはこぞって報じたマスコミも、その後の状況についてはほとんど報道していない。そのマスコミだが、まだ具体的な事実関係が解明されていない早い時期から、「過払い利息の返還額の大幅カットは避けられそうにない」(「読売新聞」2010年9月29日)など、根拠のない無責任な報道を行っている。  武富士をめぐって、今後どのような動きになるのか、現状では分からない部分が非常に大きい。その結論が出るまでは、まだかなりの時間がかかるものと思われる。 (文=橋本玉泉)
武富士 サラ金の帝王 人は見た目が9割。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 「会社更生の価値ナシ!」武富士の経営破たんと問われる経営者一族の責任 自己破産の正しい作法とは? 消費者金融の実態を描いた『仮面の消費者金融』 アコムCM出演で失望? タモリの既存イメージと「タモリ的なるもの」

「夏場所以降は史上初の"ガチ相撲"が見られる!?」八百長騒動は大相撲を救うか

 八百長問題で揺れる角界だが、これが意外にも大相撲人気低迷を救う起爆剤になり得るという。八百長メールという確固たる証拠が出た以上、相撲協会は八百長の存在を認めるしかなくなった。放駒理事長は問題の力士以外の八百長以外は「断じてない!」という主張を崩さず、今後も物証が出ない限りはその姿勢を崩すことはない。  だが、ある相撲ライターは「国民はそうは思わないだろう。もともと八百長がないと信じていたファンは少ないのでは? それが出たことで『なんだ、やっぱり』となっただけ。注目なのは、すべての問題が片付いたあとですよ」と不敵に語る。  というのも、協会にとって最悪のシナリオは回避される公算が強いからだ。最も恐れていたのは、八百長と相撲賭博に連動性が生じることだった。捜査当局の狙いも国技を正すことではなく、相撲賭博と八百長の連動性を白日の下にさらすことだったが「野球賭博で逮捕された山本俊作容疑者の携帯メールから相撲賭博の存在は立証されましたが、それが力士らと組織的に行われていたことを示すものはなかった。もっと言えば、当局が相撲賭博の背後にいるとにらんでいた山口組系弘道会の組員の名前も具体的な形では出てこなかったんです」(捜査関係者)。  これにより当局の捜査は新たな物証が出ない限りは暗礁に乗り上げたと言っていい。これに安堵の表情を浮かべるのが協会側だ。 「あとは八百長問題の後処理を粛々と進めればいいだけ。公益法人の剥奪もなければ、協会の解散もない。しいて挙げるなら、理事長を民間から起用することと八百長防止の専門委員会を設置することくらいでしょう」(角界関係者)  3月の春場所は中止となったが、夏場所は開催したい方針で、実際に開かれればこれまでにないスペクタクルな大相撲が見られるだろう。  相撲ライターは「八百長問題のあとですから、ほぼガチンコ勝負と見ていい。そりゃあ物凄い迫力ですよ。力士の真の実力が分かるし、ケガをして休場する力士も続出するはず。ファンは思うでしょう。『ガチンコ相撲ってこんなに面白いんだ!』ってね(笑)」と語る。  昨年は白鵬の連勝記録が話題を読んだが「ガチンコでやる以上、全勝優勝ということはまず有り得ない」(同)という。来年の今ごろは升席がプラチナチケット化していることも考えられる!? 一方でこれまでと相撲の質が変わることが八百長を間接的に証明する結果にもなりかねないが......。
ジ・アウトサイダー 第十三戦 in 横浜文化体育館 これくらいガチにお願いします! amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 テレ朝の便乗で泥沼化必至!? 大相撲の八百長問題は当事者の暴露合戦に発展か 「プライバシーの侵害だ!」大相撲・八百長問題で力士とファンの"援助交際"がバレちゃった!? 「国民の血税で大豪遊!」崩壊寸前の相撲界 ある元横綱のすさまじすぎる金と女

テレ朝の便乗で泥沼化必至!? 大相撲の八百長問題は当事者の暴露合戦に発展か

 全容解明にはまだまだ時間がかかりそうな大相撲の八百長問題だが、連日、続々と新事実を伝えているのがテレビ朝日。 「テレ朝は開局した1959年の3月場所から2003年の9月場所までダイジェスト番組『大相撲ダイジェスト』を放送していて、その時はNHKと並ぶ"ご用メディア"だった。ところが、放送が終了すると各番組で角界の不祥事を厳しく追及するようになり、その際、『――ダイジェスト』が放送されていた時代の人脈を大いに生かしている」(スポーツ紙の相撲担当記者)  6日放送の『サンデースクランブル』では相撲賭博の元胴元のインタビューが流され、「結びの一番から下9番が賭けの対象」、「『東1』などのようにハンデを付けて計算」などと具体的な手口を明かし、角界に八百長が蔓延している上に賭けの対象になっていたことを明かした。 「八百長で星を操作して生まれた利益が暴力団の資金源になっていた可能性があるので、徹底的に調査されるだろう」(警視庁担当記者)  そして、同局の『ワイド!スクランブル』では連日、八百長の当事者たちがその実態を明かしている。  まず、7日の放送では協会の聴取に対して八百長への関与を認めた元幕内・春日錦(現竹縄親方)の親族がカメラを回さないことを条件に答えたインタビューを報じた。  放駒理事長は会見で「過去に八百長は一切なかった」と断言したが、親族は「冗談じゃないですよ、(幕内時代)春日錦はある力士との取り組み前日、その力士のお付きの人から『星を譲ってくれないか』って言われたって話してました」と告白。  先週末に親族に電話をしてきた春日錦は「この世界で20年やってるんだから、いろいろ知ってるんだ。今回も名前が挙がっている力士だけを処分して協会は済ませようとしている。トカゲのしっぽ切りみたいに切るなら、全部ぶちまけてやる」と憤っていたというから、何らかの形で派手に暴露しそうだ。  8日の放送では08年8月に大麻所持で協会を解雇され、その後、起訴猶予処分となったものの角界への復帰がかなわなかった元幕内・若ノ鵬のガグロエフ・ソスラン氏が八百長の実態を生々しく証言した電話インタビューが放送された。  ソスラン氏は「この世界に5年。十両になって初めて八百長が分かった。先輩から話があって『若ノ鵬も長く相撲の世界にいたかったら八百長をやるしかない』と」と先輩力士から八百長を持ちかけられたことを振り返った。  さらに、「幕内に上がった時、八百長だけ考えていた。8番勝って後は八百長をして7回だと700万。1回八百長で100万ですよ。力士の給料は1カ月100万。どっちがいい? 1回相撲負けて100万、7回負けたら700万」と堰を切ったように具体的な金額にも言及し、角界の現状について「真っ黒ですよ。新しいルールをつくらないとダメ」と苦言を呈した。 「ソスラン氏は現在、NFL入りを目指して米国の大学リーグでアメフトに打ち込んでいるから、もう角界と関係ない。お金はないだろうから、暴露本の出版も視野に入れているのでは。ほかにも角界と関係のない仕事に就いたり、不本意な形で角界を去った元力士は大勢いるから週刊誌やテレビ局が高額ギャラを提示すれば八百長暴露合戦に発展するだろう」(角界関係者)  放駒理事長は自分の発言で自分のクビを締めることになりそうだ。
誰も書けなかった日本のタブー テレ朝さんって怖~い! amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 「プライバシーの侵害だ!」大相撲・八百長問題で力士とファンの"援助交際"がバレちゃった!? 「国民の血税で大豪遊!」崩壊寸前の相撲界 ある元横綱のすさまじすぎる金と女 大相撲・野球賭博問題「暴力団との黒い関係」にさらなる疑惑も噴出寸前!?

「テロファイル流出事件」曖昧のまま"捜査ストップ"の可能性も

 昨秋のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)直前に起きた国際テロ捜査ファイル流出事件。各国首脳を日本に集めて開かれた重要会議だっただけに、日本の国際的信用は完膚なきまでに失墜させられたことをご記憶の方も多いだろう。  そんな事件であるにもかかわらず、事件解決のめどは立たず、警察当局による自浄作用のなさを露呈しており、さらには責任問題そのものも隠ぺいしようという動きも出てきた。警視庁クラブの記者が「このままでは捜査そのものも、ストップするかもしれません」と前置きしてこう語る。 「近く、直接の責任者である警視庁公安部長と部下のキャリア組を定期異動させる方向で検討が進んでいます。表向きは『APECのせいで異動が延びていた』という理由ですが、昨年末に『公安部長更迭へ』と産経新聞が報じているように、責任問題は公然としていた。定期異動に向けた動きは、明らかな責任回避です」  あらためてファイル流出事件をおさらいしておくと、イラン人の捜査協力者やFBI(米連邦捜査局)の捜査依頼が記載された警視庁の捜査資料など計114本が、昨年10月にインターネット上に公開された。114本の中には、外事3課の捜査員名簿も含まれ、世間に顔をさらせない私服捜査員たちにとってそのダメージは計り知れず、警視庁を攻撃する意図があったことは明らか。それだけに、事件の解決は急務だったはず。 「しかし、スパイがスパイを調べるような捜査は難航を極め、とても早期解決は望めない。そこで、捜査とは別に、外事3課の情報管理のずさんさを問う意味で、公安部の最高責任者を更迭するのは当然、との見方が一般的だったんです」(前出・警視庁記者)  警視庁と言えば、日本相撲協会の賭博問題を追及している渦中。捜査資料を文部科学省に提供し、八百長の実態を明らかにして組織の解体的出直しを迫っているわけだが、いざわが身に降り掛かった火の粉からは、必死に逃れたいものらしい。こうした動きについて、警視庁公安部出身のノンキャリアの1人はこう苦言を呈する。 「公安部に出向中の警察庁キャリアが責任もとらず、平気で異動するようなら、もうそんな人たちはいらないでしょう。責任者が腹を切り、内外にけじめをつければ、それだけで世論の見方も変わるはずなのに。面倒なことから一斉に逃れようというキャリアたちの無責任さの前に、警視庁の再生はあり得ないかもしれない」  自己保身第一。テロリストに負けず劣らず、国家にとっては危険な連中と言えるだろう。
Norton Internet Security 2011 しっかりね。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 名乗り出た海上保安官の逮捕見送りで、「実名」「顔出し」めぐりマスコミ紛糾 なぜ、保安官はなかなか逮捕されない? 専門家たちの「無罪」発言にピリピリの当局 相撲協会と警視庁の癒着も!? 麻布署が朝青龍を現行犯逮捕しなかった裏 ...

「ついに死亡者も……」事故続発の東京ドームシティ 営業再開は困難か

tkyod.jpg
東京ドームシティ公式サイトより
 またか、と思わざるを得ない。1月30日、東京ドームシティアトラクションズ(以下TDCA)にある4人乗りの小型ジェットコースター「スピニングコースター舞姫」に乗車した34歳の男性が、走行中に投げ出され転落、死亡した。  現在、業務上過失致死の疑いで捜査を進めている警視庁による現場検証が行われているが、命綱となる安全バーの確認について、TDCA側が「開きがある場合は、押しながら確認します」としたものを、実際には係員女性が、目視のみで手で押しての確認していなかったことが判明している。  「舞姫」は地上約10mの高さに上昇し、座席を360度回転させながら約300mのコースを最高時速40kmで進むという。事故は出発から4分の1程度の約30秒後に起こった。  売りは遠心力だった。急カーブで乗客の体が大きく傾くことで恐怖を感じる、いわゆる絶叫マシーン。  TDCA側の宣伝では「乗る人数(=総体重)で、その都度、マシンの挙動が変化!」とされており、公式ホームページでも係員が顔写真付きで過激な紹介文を掲載(現在は削除)。そこにも「総体重で挙動が変わるため、わざと体重バランスを悪くして乗ると回転しまくるのがミソ」とあった。  何度も乗車経験のある常連客によると「予測できない動きで急発進、急旋回、急落下するので、見た目以上の迫力。乗った後に体が痛くなるほど負荷がかかる」という。  こうしたことから見れば体重や乗り方で負荷が強まることが分かるのだが、今回の被害者は身長185センチ、体重130キロ以上の大柄。TDCA側も「特に大柄のお客様については、手で確認するようにと指導していた」というが、それは実践されなかった。乗車条件を見ても「身長制限120センチ以上」とあるものの、体格の上限規定はなかった。  絶叫どころか命を奪われる悲惨な結末となったが、思い出すのは2007年5月に大阪の遊園地「エキスポランド」にあるジェットコースター「風神雷神2」での死亡事故だ。  これを受けて一昨年に設置されたのが、エレベーターも含めた乗車機器の事故防止を対策する初の調査機関「昇降機等事故調査部会」だった。TDCAでは近年、指を切断するなどの事故が多発していたが、それが生かされなかったのはなぜか。専門家はこう指摘する。 「その部会は、国交省の審議会の下部機関にすぎず、立ち入り調査などができる法的権限を持っていなかったんです。事故を調査して強い立場で対策を指導する組織体系がないままで以前と何も変わっていませんでした。ただ、その指導があるないに関わらず、命を預かる遊園地側の安全管理が足りなかったことも問題です」(遊具評論家)  現在、TDCAは緊急閉園しているが、地元・文京区では自治体から「事件が落着しても開園には反対」という声も上がっているが、これは当のTDCA関係者も「再開は困難」と漏らす。  というのも運営する株式会社東京ドームは、業績の大幅下方修正を行なったばかりで、今後の利益計画が見直されている最中。今回の事故で株価は急落しており「東京ドームホテルの売却案も浮上しているほど苦しい中で、社内でも遊園地の継続はプラスにならないという意見が多い」(関係者)という。  尊い人命が失われた悲惨な事故。会社側を"命拾い"させるわけにはいかない。
安全。でも、安心できない... もはや信用できない。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 HISとスカイマークが"貧乏人"相手の商売から脱却! ホントにできるの? 専門家が分析する「スカイマーク国際線進出」の可能性 『バンキシャ!』打ち切りへ? 各局に広がる日テレ取材班死亡事故の余波

HISとスカイマークが"貧乏人"相手の商売から脱却!

his01.jpg
HISに買収された後、経営改善化が進むハウ
ステンボス。営業利益の黒字化も近いと見られ
ている。
   国内線格安航空会社のスカイマークと、その大株主である旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)の両社が、ここ最近興味深い動きを見せている。  まずは昨年2月、経営再建問題で揺れていた長崎県佐世保市の大型リゾート施設「ハウステンボス」を、HISが約20億円を出資して支援すると発表。続いて11月には、国内線限定で展開してきたスカイマーク社が、2014年を目処に国際線への参入を表明。これへ向けて「空飛ぶ豪華客船」と呼ばれる1機280億円の超大型旅客機「A380」の6機購入も明らかにした。「つぶれそうなテーマパークをなんで今!?」「スカイマークの経営規模を考えたら6機購入は無謀すぎ」と、一部業界やネット上では物議を醸した。  そして昨年12月、HISは保有するスカイマーク株300万株を売却し、約31億円の売却益を特別損益として計上したことが今年になって明るみに。さらに、再建に取り組んできたハウステンボスが、長崎~上海を結ぶカジノ船の購入へ向けて動いていたことも分かり、すでに船の所有会社「テンボスクルーズ パナマ」を、昨年12月に設立済みであることも明らかになった。  社名に「パナマ」とあるのは船籍をパナマに置き、公海上でカジノ営業を行うことで日中両国の法的問題をクリアするため。同社では「船は2~3万トン級の予定」「年間50万人の利用を目指す」(HIS広報)と鼻息は荒い。  潰れそうな大型テーマパークの買収→国内線から国際線への参入→大型旅客機の購入表明→カジノビジネスへの参入......。  これらの点を結ぶことで浮かび上がる両社の狙いとは何なのか? 「HISがハウステンボスを支援すると聞いたときは『なぜ?』という声が業界内でも多数でしたが、カジノ船を運行するとなれば話が通じます」  そう語るのは、航空専門誌「エアワールド」編集長の竹内修氏だ。竹内氏は、HISがこれまで格安旅行の薄利多売で利益を上げてきたビジネスモデルから、中流層から富裕層を睨んだ国際観光ビジネスへの転換を図ろうとしているのでは、と推測する。 「航空ビジネスって派手に見えますけど、原油価格が高騰すれば燃料サーチャージが上乗せされてチケット価格が上昇したり、『9.11』のようなテロが起これば利用客は大幅に落ち込んだりと、不確かな要素が大きいんです。そんな水商売的事情でスカイマークの利用客が減れば、海外旅行をビジネスの柱とする大株主のHISも当然苦しくなるわけです」  つまり、航空会社(スカイマーク)も旅行会社(HIS)も、構造的には水商売的な要素が大きい業態であり、両社がその構造から脱却を試みているというのだ。 「しかも日本国内では若年層の海外旅行離れが進んでいて、これまでこうした層をターゲットに格安航空券を売って成長してきたHISにとって、市場の将来性は期待できなくなりつつあります。そんな中で、勢いのある中国の富裕層を狙って確実に利益が出るギャンブル船を運航し、その流れでハウステンボスに団体客を継続して運び込む。ハウステンボスは事実上、HISの独壇場ですから、宿泊から食事、物販までほぼ独占できる。今も湯布院(大分県)などは中国人観光客が多く、すでに下地はある。形になれば大きなビジネスになるでしょう」
his02.jpg
世界のポルシェ代理店で最も売り上げ成績が
いいと言われる上海支店。写真のパノラマターボ
は249万元(約3,100万円)と日本の販売価
格の1.5倍近いが、「よく売れてます」(現地
コンサル)とのこと。中国の勢いを感じさせる。
 では、スカイマークによるA380の購入表明と、HISによるスカイマーク株売却についてはどう見るのか。実はスカイマークは当初、導入を決めたA380をドル箱路線に集約させ、これまで通り薄利多売で利益を出す(記事参照)と見られていたが、最近はやや事情が変わりつつあるという。竹内氏が続ける。 「A380は二階建ての大型旅客機で、全席エコノミーにすれば700席以上を設置できます。ところが、どうやらスカイマークの西久保社長は、座席をビジネスクラスとプレミアム・エコノミーのみに絞った高級路線で展開する意向を持っているとの話もあります。そもそも、エアバスの営業担当者は当初、スカイマーク向けに別の旅客機の営業をかけに行ったらしいのですが、西久保社長はなぜか超大型のA380に食いついたので驚いたというんです。しかもそれからすぐに、西久保社長は他のエアラインのA380にお忍びで乗ってみたらしく、同機の快適さに大満足して導入を決めたようです」  スカイマークの西久保社長はA380の持つ広さや静かさなどを体感し、これを活かしてランクアップしたビジネス客などをターゲットに、新たなビジネスモデルを模索している可能性があるというのだ。しかし、もしそうならば、同じ高価格ビジネスを狙う両社はさらなるシナジー効果が期待できるのでは? 「スカイマークはすべてのビジネススタイルを高価格層に移行するわけではありませんから。格安運行はこれまで通り続けるでしょう。また、これもあくまでも予想ですが、スカイマークは他社のビジネスクラスやプレミアム・エコノミーよりは安い価格設定とするために、チケットは主にネットでの直販でさばくことになりそうです。そうなればHISは関与の余地が少なくなります。さらにスカイマークは近い将来、東証に上場する構想を持っていますが、その際には増資を行う可能性が高く、一時的とはいえ株価は下がります。こうした観点からHISがスカイマーク株を今が売り時として、ある程度の量までなら手放しても問題ないと考えたとしても不思議ではありません」(注:持ち株比率は14.33%から10.05%に下がったが、売却後も売却前と変わらず第2位株主)  つまり、国内市場に限界を感じたHISは、中国人富裕層などの獲得へ向けてビジネスモデルを方向転換し、スカイマークとは一定の距離感を保ちつつも、シナジー効果が薄れた同社株を一部売却し、そこで得た資金をカジノ船の運営などの新規ビジネスに投入。さらに、日本人にとっては距離感のある長崎のハウステンボスへ中国人観光客を大量に運び込み、宿泊や外食、物品販売などへお金を落とさせる――。  思えばHISの平林社長は08年の就任会見で、「これまで成功してきたビジネスモデルをすべて見直し、ゼロベースから新たに形を作り上げる」と発言。今にして思えば意味深なコメントと言えなくもない。  いずれにせよ、石原東京都知事や橋本大阪府知事が熱望しながらいまだに実現の糸口も見えない国内のカジノビジネス。しちめんどくさい許認可権や業界のしがらみがいっさい及ばない公海上で、早ければ今年の夏にはさっさと運行を開始するというHIS。「天下り経営者たちが寄ってたかって会社を潰してしまったJALでは逆立ちしても真似できないプラン」(某旅行代理店)であることは間違いない。  1980年に格安航空券の販売からスタートし、JTBとも肩を並べる総合旅行会社へと成長を続けてきたHIS。かたやHISが株式公開で得た資金で96年に子会社として設立したスカイマーク(現在は売却)。不況と好機が混沌とするこの時代に、両社は新たな局面を迎えているようだ。 (文=浮島さとし)
日本カジノ戦略 カジノ詐欺にあったことがあります。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ホントにできるの? 専門家が分析する「スカイマーク国際線進出」の可能性 「倒産」の本当の意味を知ってる? "吉野家復活"の裏にあったドラマ 打倒「餃子の王将」!? "王将芸人"ブームに便乗した「大阪王将」のメディア戦略

「なんという世襲!」与謝野馨入閣の裏で次期衆院選息子公認の密約が!?

yosanokaoru0130.jpg
伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ギョーカイの内部情報を拾い上げ、磨きをかけた秘話&提言。  いまだ各方面から批判を浴び続ける菅直人の第2次改造内閣だが、中でも与謝野馨の入閣は、今でも大きな批判を呼んでいる。それも当然といえば当然だ。与謝野も中心になってたちあげた「たちあがれ日本」は打倒民主党を声高に唱えて結成された政党。それが民主政権の閣僚へと変節するのだから、石原慎太郎の「バッカじゃないの」という発言も今回ばかりは納得といえる。  なりふり構わぬ、とさえ見える与謝野の転向ぶりだが、ここにきて永田町で囁かれている噂がある。それが菅直人と与謝野の間の密約説だ。その密約とは一体――。 「次の選挙に関するものです」(某政治記者)  与謝野の選挙区は東京1区(1人区)だが、ここは民主党の海江田万里経済産業相がいて、小選挙区では過去海江田3勝、与謝野2勝と死闘を繰り広げている選挙区だ。 「前回は海江田の勝利でしたが、次は一体民主党はどうするんだと懸念されているのです。そこで次期衆院選の際には、与謝野は引退し、海江田は比例単独で高位置に待遇、そして小選挙区には与謝野の息子を公認するという密約説があるのです」(前同)  なんとも仰天の"世襲"プランだが、そもそも次期衆院選で菅が首相でいるのかどうかさえ疑問である。もちろん与謝野入閣の際、「世の中は不条理だ」と言い放った海江田も了承するとは思えない。 「こんな密約説が流れるのも、与謝野起用がいかに強引で、菅がそこまでしてでも消費税アップに拘っているかという証明でもあります。もちろんその背後には財務省の影も大きく存在する」(前同)  総予算組み換えで16.8兆円の財源を生み出せる、と豪語していた民主党だったが、政権獲得から1年3カ月、ドタバタ劇を見せられるだけで、化けの皮がどんどん剥がれていく。 (文=神林広恵)
民主党が日本経済を破壊する えっ? amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 「 合コンするなら●●省がおすすめ!?」 杉村太蔵がぶっちゃけトークを開催中! エグすぎる! 民主党代表選の勝敗を左右した、青木愛不倫報道 産経新聞の名物キャップが吼える!「民主党は日教組にのっとられている!」  

ポスト・バブル世代の若者は、就職でどれだけ「損」しているのか?

41WWmtPELtL.jpg
『若年者就業の経済学』
(日本経済新聞出版社)
 昨年10月に厚生労働省と文部科学省が発表した全国の大学生の新卒内定率は、過去最低の57.6%だった。これは就職氷河期を上回る数値だ。このように、1990年代後半から深刻化してきた日本の若年者雇用問題。それを経済学の視点から分析し、日本独自の雇用システム、今後の若年雇用対策についての考察などがまとめられた『若年者就業の経済学』(日本経済新聞社)が今冬に出版された。著者は、労働経済学を研究している慶應義塾大学経済学部の太田聰一教授だ。これまで漠然としていた若者の就職難の実態をデータとロジックでの説明する同教授に、生まれた年や学校を卒業した年によって、就職の機会にどれほどの違いがあるのか? 世代間格差とはどのようなものなのか? などについて聞いてみた。 ――まず、若年者の雇用問題に関心を持った経緯を教えていただけますか? 太田聰一教授(以下、太田) 私はバブル経済になるちょっと前に大学を卒業した世代ですが、その時代は、就職状況が良く、私の友人なども良い会社に入った人が多かった。一方、バブル崩壊後の世代は、バブル期に就職した人と比べると明らかに損をしているんじゃないか。そして、希望通りの職種に就いていないゆえ、景気が良くなったら会社を離れる人が多いんじゃないかと。まず、そういった離職問題に関心を持ちました。 ――実際にはどうだったのでしょうか? 太田 調べてみると、やはり景気が良い時の世代は、求人が多く、選択肢がたくさんあったので、同じ会社に定着する傾向が強いことが分かりました。逆に、景気が悪い時に就職した世代には、自分にとって望ましい職に就けなかった人が多く、職場内でトラブルがあるとすぐに辞めるなど、離職傾向が非常に強いことが分かりました。こうした若年の離職傾向が強まり始めた時代は、「若い人の堪え性がなくなった」「今は豊かな時代だから、ちょっとのことでもすぐに辞めてしまう」などという、その要因を本人の資質や時代性に集約してしまう見方が大半でした。しかし、私はそれはあまりにも一方的な見方なんじゃないか、奥を探れば、若い人にとっての仕事が、質や量の面で十分でなく、仕事が選びようのない中で発生している出来事なのではないかと考えていました。そしてそのことを、実際の離職率データを使って確認しました。 ――離職傾向が強いというほかにも、不況期に就職した世代が抱える問題はあったのでしょうか? 太田 離職だけでなく賃金に関しても、不況期に就職した世代は、すごく損をしているんじゃないかと考えました。その時に、ちょうど私と似通った関心を持っていた東京大学の玄田有史教授、大阪大学の近藤絢子先生と本格的に賃金に関する「世代効果」を分析するようになりました。一方で、私は企業の側に立って、企業はどうして不況になると、若年の雇用を抑制するのか、そちらも研究しました。 ――先ほど、お話の中に出た「世代効果」とは、何でしょうか? 太田 世代効果というのは、学校を卒業する時点での景気の良し悪しなどの条件が、その後しばらく経ったとき、賃金にどれだけダメージを与えているか、または離職率がどれだけ上がっているかなど、世代による経済的ロスを調べる考え方のひとつです。 ――経済的ロスは、具体的にはどのように現れるのでしょうか? 太田 例えば、中学・高校卒の場合、卒業時の失業率を不況を示すひとつの指標としたとき、失業率が1%高くなると、その後12年以上にわたって実質年収はおおよそ5~7%程度持続的に低くなることが分かりました。大卒の場合はまだましですが、若干の賃金の低下が見られます。学校卒業時の不況は、学歴が低い人に対して、より大きな経済的ロスを生じさているのです。そもそも不況期では、中学・高校卒業の時点での求人が少なく、無業状態に陥る人が多いわけです。 ――賃金のほかにはどのようなものに、影響が現れるのでしょうか? 太田 職に就けるか否か、また雇用形態(正規雇用、非正規雇用)、離職・転職行動、ほかにもいったん無業になってから、再び職に就ける期間がどれくらいかなどにも世代効果は現れます。例えば、最近の実証分析によれば、この不況下で一度フリーターになった者はその後も低所得に甘んじる傾向があり、フリーター状態から脱し難くなっていることが分かっています。 ■必要なのは新卒採用の改革? ワークシェアリング? ――一見当たり前のようなことですが、生まれた年という、自分の資質や努力などとは無関係の要素によって、就職に関する大きな世代間格差が生じているとは、確かに不平等だし、機会不均等です。こうした状況に対して、政府はどのような政策を行っているのでしょうか? 太田 今、政府が考えていることは、新卒採用の扱いが非常に大事であると。今は、新卒と認められる期間は非常に短く、その間に就職が決まらずに学校を卒業してしまう人がいる。すると、企業側は彼らを中途採用で扱おうとするのですが、実際には実務経験もなく、企業に売り込むだけのスキルがない、中途半端な立場になってしまいます。現在、政府が「卒業後3年間は新卒として見なしてほしい」と企業側に要請している背景には、そうした実態があるのです。これを推進するために、政府は「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」などの補助金を設けたりしています。 ――こうした過酷な状況の中で、学生自身はどのような対策を採っているのでしょうか? 太田 就職できないまま卒業すると中途半端な状態になってしまうので、留年をして卒業を延ばします。1年後の景気がどうなるかは分かりませんが、そのまま卒業するよりは、もう一度チャレンジするという選択をします。これは、私立大学でも国立大学でも共通にして見られる現象です。 ――先生が考えている政策はありますか? 太田 小手先のことをやっても根本的な解決はできないわけですから、非常に当たり前なのですが、企業の経営状態を良くして、正社員の求人が増えるようにならないと難しいと思います。新卒者の扱いなどを変えたところで、結局は少ない正社員というパイをみんなで奪い合うような話になりかねませんからね。あとは、教育や訓練で若い人たちの能力をできるだけ高めて、企業に「それだけ若い良い人材がいるなら雇用しよう」という風に思わせることが大事だと思います。 ――その他にはありますか? 太田 いま生じている深刻な問題は、まだ雇われていない若年の人たちにしわ寄せが集中してしまっていることです。それに対して、すでに正社員として雇われている人が、自分たちの有利さというものを一切手放さないで良いのかという点は、もう一度考えてみてもいいのではないかと思います。つまり、雇用というものがそう簡単に増やせるものではないとしたら、一部の人たちに負担させるのではなく、ある程度みんなで負担を分かち合う必要があるんじゃないかと思います。 ――それはワークシェアリングなどですか? 太田 ワークシェアリング的なものは、ひとつ考えられると思います。正社員と非正社員が何らかの形で仕事をシェアするようなことは、まだ十分には研究されていない、またそう簡単にできるかどうかは分かりませんが、方向性としてはあり得る話だと思います。それから、正社員と非正社員という両極端の中間に、もっと多様な働き方を作り出していくことも有効かもしれません。 ――一方で、新卒の一括採用なんて辞めてしまえばいいという意見 もあります。 太田 そういう主張も分からないではないです。ただ、その一方で新卒一括採用がない国では、若年の失業率が低いかというと、必ずしもそうではない。新卒一括採用は、ある期間に、教育機関を含めたいろんな機関が、企業と若い人をうまくマッチングさせようとするので、そこの面だけ見れば割とスムーズに流れている部分もあるんです。ただ、そこからあぶれた人にもう少しオープンにチャンスを拡げることが大事だと思います。 ――本書出版後の反響はいかがですか? 太田 私の両親は、データが多いので、はっきりと面白くないと(笑)。読者からはあまりまだ批判はないのですが、あり得る批判としては、あまりに当たり前のことを言っているということでしょうか。他には、企業の活力を高めて、求人を増やせというメッセージを含んでいるので、話が企業に対してばかりで、若い人のサポートがおざなりになっているんじゃないかという批判はあると思います。僕はあえてそれを否定はしません。苦労している若い人のサポートばかりしても、結局、それを受け入れる側の企業が元気になってもらわないといかんともしがたいですからね。 ***  本書は、データが豊富で若年雇用の問題を考えるには必読の一冊である。統計に明るい読者ならば、実際に使用した統計解析の数式も詳述してあるので楽しめる。いわゆるロスジェネ世代の著者は、政府に一日も早いデフレからの脱却、そして求人が増えることを期待したい。 (取材・文=本多カツヒロ) ●おおた・そういち 1964年京都市生まれ。京都大学経済学部卒業。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス博士課程修了。名古屋大学助手、講師、助教授、名古屋大学大学院経済学研究科教授を経て、慶應義塾大学経済学部教授、ロンドン大学Ph.D.
若年者就業の経済学 早急な政策求ム! amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ピースボートにハマる「イマドキの若者」とネットワークビジネスとの関係とは? 老人が若者の未来を奪う!? 『嫌韓流』の山野車輪が『若者奴隷時代』で唱える新たな対立軸 「メディアを疑え! 好奇心を持て!!」"不肖・宮嶋"が若者世代へ送るメッセージとは!?