「表現の自由」では許されない エロマンガ「自粛案」の顛末と、児童ポルノ法改定強化の危機

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『あきそら』秋田書店
 先月、多くのマンガ・アニメファンが驚愕した成年向けコミックを発行するアダルト系出版社を含めた出版業界の「自粛案」をめぐる問題(記事参照)。直後に開かれたアダルト系出版社の業界団体・出版倫理懇話会(以下、懇話会)の会合では、あくまで現実味のない「素案」に過ぎないことが確認された。その上で、大手から中小まで、各出版社が恐れる都条例の先にある危機が浮かび上がってきた。  前回の記事でも記した通り、問題となった「自粛案」は、日本雑誌協会などで構成される出版倫理協議会(以下、出倫協)内に設けられた「児童と表現のあり方検討委員会」で示されたもの。本来、一部の委員にしか配布されなかった文書だったが、何者かによって、この資料は懇話会に加盟する各社に配布され、騒動の引き金となった。  筆者の元にも複数の出版関係者から情報が提供されたが、中には「早く(自粛案を)つぶせ」などと口走る者もあり、さまざまな混乱が巻き起こっていることを感じさせた。さらには、この「自粛案」が配布された「児童と表現のあり方検討委員会」にオブザーバーとして出席していた懇話会の長嶋博文会長が「出倫協に5時間にわたって叱責された」という噂も飛び交い、「大手出版社が、中小アダルト系出版社をスケープゴートにしようとしている」という怒り交じりの陰謀論まで、巻き起こっていた。  こうした中、4月14日に開催された懇話会の会合に招かれた日本雑誌協会の渡辺桂志氏は、「日刊サイゾーの記事は先走りすぎている」と強く否定した上で、そもそも誰も「自粛案」に賛同しておらず、申し合わせ案を作るための、さらに素案レベルのものに過ぎないと話した。 「検討委員会では、参加者の誰もが"自粛では文言が強すぎる"と一致して、すべてリセットして話合おうということになったはずです。そのことは、その場にいた長嶋会長も確認していました」(渡辺氏)  対して、長嶋氏は、「リセットということであれば、それで構いません。それならば、申し合わせをするか、しないか。もし、するなら文言をどうするかということを話し合えばよいでしょう」と、その場を収めた。  こうして、懇話会の会合は先に示された「自粛案」が現実味のあるものとして各社に配布されたことが誤解だったことを確認。その上で、申し合わせ案の是非の検討、懇話会が「児童と表現のあり方検討委員会」にオブザーバー以外の方法で参加する等も含めて話し合うことなどを確認し幕を閉じた。 ◆本当の恐怖は児童ポルノ法改定  そもそも、なぜ「自粛案」と呼ばれるような申し合わせを考慮する必要が迫られ、さらに出版各社の間に混乱を招いたのか。  後日、取材した出倫協「児童と表現のあり方検討委員会」の委員で日本雑誌協会編集倫理委員長の山了吉氏は語る。 「長嶋氏に検討委員会へ参加していただいたのは、さまざまな意見をお伺いする目的です。もし、我々の疑問や質問を、責められていると感じたのなら誤解ですし、大変残念です」  その上で、山氏は都条例改定が成立したことで、児童ポルノ法を改定しマンガを含めた規制が行われることの危機が強まっていると警鐘を鳴らす。 「今回の都条例改定が、国会でなかなか実現されない児童ポルノ法の改定と密接に絡んでいるのは間違いありません。その中で、規制を進める主張を行う人々から再びマンガが攻撃材料にされるのは防げません。その時には、都条例と違い成年マークの付いた雑誌や単行本も、攻撃対象にされるでしょう。そのため、協議会、懇話会の枠にこだわらず抜本的な対策が必要になってきていると思います」(山氏)  与野党共に、まだ新たに児童ポルノ法の改定案を提出する動きは見せていない。しかし、規制強化を目指す側が、とにかく絵(マンガ・アニメ)を対象に入れたいという考えを改めておらず、東京都から国の法律へ、をもくろんでいることは容易に想像できる。そうした中で、成人マークの有無にかかわらず、なんらかの対策を設ける必要はあると多くの出版関係者は考えているようだ。  例えば、出版元の秋田書店が重版を行わないことを決めた糸杉柾宏氏の『あきそら』について、山氏は次のように話す。 「ページを変えて手を替え品を替え、さまざまな性表現が出てきます。雑誌ならばさまざまなジャンルの作品が掲載されているので性的刺激は薄められますが、単行本になれば、しつこいほどの性表現が出てくることになる。こんなに大胆な描写が繰り返される必然性は、どこにあるのか? マンガ家と編集者で表現のあり方を考えたほうがよいと思います」(前出・山氏)  ならば「成年コミックマーク付きならば問題ないのか?」となりそうだが、山氏は大山田満月氏の『ちいさなおててにやわらかほっぺ』(茜新社)を例に挙げ「成年コミックマークがあるからといって、幼児を性の対象としてもてあそぶことが"表現の自由"とはならない」と説く。  こうした作品が出版業界内部でも批判されるのは、児童ポルノ法改定でマンガ・アニメが規制されるのを防ぐための努力を無にしかねないと見られているからだ。  いずれにせよ、具体的な対抗策は、これからの話し合いに持ち越された。最後に、前出の懇話会の会合中、ロリ系の成年マーク付きマンガを出版する各社からの発言は、ほとんどなかったことだけは記しておく。 (取材・文=昼間たかし)
あきそら 2 アウアウ?(編) amazon_associate_logo.jpg
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「客足戻らず……」震災2カ月 チャリティーと経営の間に揺れるライブハウス事情

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新宿LOFTに設置された募金箱。
 3月11日に発生した東日本大震災は、音楽業界にも多大な影響を与えている。復興イベントやチャリティーイベントが続々と開催されているが、本来行われるはずだったライブの連続キャンセル、計画停電や世の中に漂う自粛ムードによって、音楽業界を支えるライブハウスの経営が危ぶまれているのだ。  GLAYなどを育てたと言われる老舗ライブハウス・神楽坂エクスプロージョンの小嶋貴氏も、ライブハウスの現状を憂う。 「店舗そのものに大きな被害はありませんでしたが、3月11日から1週間ほど全公演がキャンセルになりましたね。今までにない状況だったため、"こういう時にこうすべき"というガイドラインもない混乱した状態で、いくら店舗やイベンター側がライブをやりたくても、お客さんのことを考えると中止せざるを得ない状況でした。入る見込みだった売り上げが全部断たれているわけですから、その一週間の金銭的なダメージは大きいです。スタッフへのギャラもライブごとに払っているので、ライブがキャンセルされてしまうとそれもなくなってしまう。東北の方々の方が大変といえばもちろんそうなのですが、正直苦しい状況です」  また、業界全体が「ライブイベントをするならチャリティーで」という空気になっており、それ自体はむろん好ましいことなのだが、会場やミュージシャン側もノーギャラというイベントが続いた場合、経営に響きかねないという問題が出てきてしまう。  震災直後から、精力的に復興チャリティーライブを行っていた新宿LOFT店長、大塚智昭氏はこう語る。 「チャリティーライブをやるときに最初から考えていたことは、"アルバイトにはきちんと給料を払いたい"ってことでした。批判もあるかもしれませんが、こちら側の収益がないとダメだ、と。『チャリティーだから会場使用料も無料です、お金は募金箱に入れてください』と言ってしまうと、要は会場で働いている人が完全にボランティアになってしまうわけで、そうすると従業員が食えなくなってしまう。だから出演するアーティストにも、『収益の半分は募金して、もう半分は会場使用料にして、その中から出演者皆の最低限の出演料と交通費も出したい』という企画意図を伝えました」  そういった意図の下、震災直後に救助の手が回っていなかった北茨城にスポットを当てたイベント「LIGHT UP IBARAKI」(水戸ライトハウスと共同開催)で集まった募金と救援物資は水戸ライトハウスを通して北茨城の被災地へ送られた。  また、震災から2カ月がたち、都内のライブハウスは通常営業にほとんど戻りつつあるようだが、まだまだ停電や大規模な余震の可能性も残る今、ライブハウスはどのように対応しているのだろうか。 「今はキャンセルされた公演の振り替えや、通常通りのスケジュールでライブを行っています。節電に関しては照明の数を減らしたり、外の看板の電気を落としたりして対策をしています」(神楽坂エクスプロージョン・小嶋氏) 「一番怖いのが、ライブの最中にパニックが発生すること。例えば、緊急地震速報がお客さんの携帯に入って、皆が一斉に外へ出ようとして事故が起こるようなケース。なので『余震があっても慌てないで、こちらの指示に従ってください」と前説を入れる場合もあります。ウチは地震があっても照明などが落ちてこないようにシッカリ補強しているので、それよりも慌てて外に出ることの方が危ないですから」(新宿LOFT・大塚氏)  しかしながら店舗側がいくら余震対策等をしていても、まだまだ都内も"普段通り"とは言えない状況。客足の方も、震災前と同様に、とはいかないようだ。 「震災以降、前売りチケットがほとんど売れていないんです。僕たちの企画力の問題なのかもしれませんが、まだ"来週好きなバンドのライブがあるから行こう"という気分になってないのかも。電車や電気もいつ止まるか分からない状況ではこちらとしても動員も読めないし、相当しんどいです。ただ、震災発生当日の3月11日に電車が止まって帰れなくなった人の受け入れをやっていた時、普段ライブを見ないような人やしばらくLOFTから足が遠のいていたという人も来てくれたみたいで、そういう人たちがまたライブを見にきてくれるとうれしいですね」(新宿LOFT・大塚氏)  非常時に打撃を受けやすい娯楽産業、さらにその中でも音楽業界はもともと不況が続いている。ベテランから若手までミュージシャンたちはこぞって被災地支援に乗り出しているが、彼らを育て支えてきたライブハウスが今後どうなっていくかは案外、業界の鍵を握っているかもしれない。 (文=藤谷千明)
ライブハウスモンスター 世の中、楽しんだもん勝ちです。 amazon_associate_logo.jpg
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「取組前に力士が体を動かしている!」八百長騒動で大相撲の支度部屋が一変

 大相撲は八百長問題により五月場所が中止、代わりに東京・両国国技館で五月技量審査場所として行われているが、通常の場所とは大きな変化が出ている。興行色を排除するため、力士の名前が書かれた幟などをなくし、観客席でも飲酒は禁止。チケットは無料で配布されている。  八百長を防ぐための策も徹底している。関取や付け人、床山らは支度部屋に携帯電話の持ち込みが禁止。これは、八百長に携帯電話が使われていたためなのだが、まるで中高生扱いである。支度部屋でも監察委員の親方が力士が妙な動きを見せないか、常時見張っているのだという。  何より大きく変わったのは土俵上だ。角界関係者は「やはりガチンコだと緊張感がありますね。いつもより面白いですよ」と語る。  横綱・白鵬が初日から際立った強さを見せ付けているのに対し、2日目が終わった時点で連勝したのは4大関の中で把瑠都1人だけという体たらくっぷりだが、大関陣も裏では必死だという。  前出関係者は「これまで支度部屋にはスポーツ新聞やマンガ雑誌が散乱し、緊張感はまるでありませんでした。しかし、今回の技量審査場所では信じられない光景が見られました。取組前に支度部屋で大関たちがそろって鉄砲をしたり、稽古をしていたのですから。近年こんなことはなかったので、さすがにビックリしてしまいましたよ」と明かした。練習しただけで驚かれるプロのアスリートもいかがなものかと思うが......。  場所前の体重測定では約6割の関取が体重減。八百長問題や野球賭博問題が次々と起こり、心労のためでは? という声も多いが、「ちゃんと稽古するようになったからではないですか? いつもならば場所中でも平気で飲みにいく関取は多いのですが、今はそんな雰囲気はありませんよ」と相撲ジャーナリスト。  とにかく生まれ変わった相撲に期待しようではないか。
マヨブラジオ presents ブラックマヨネーズ 吉田VS小杉 意地のガチンコマッチ 乞うご期待? amazon_associate_logo.jpg
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「マンホールからの汚水流出も」被災地を襲う深刻な"下水道クライシス"

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宮城県HPに掲載されている阿武隈川下流の
汚泥処理施設被災状況。
 被災地にボランティアや観光客が訪れることを現地の人たちは、おおむね歓迎している。  だが、注意してもらいたいこともあるという。それは「下水の節水」だ。岩手・宮城・福島の三県では下水道が許容量の限界を迎えており、危機的な状況に陥っているというのだ。  仙台市内に住む50代の主婦Aさんは、震災からおよそ2カ月たった現在も自主的に下水の節水を続けている。 「私の家は高台なのでトイレや台所から出る下水は流れていきますが、低い場所に住んでいる人たちは大変ですよ。仙台は西側の標高が高く東に行くほど低くなっていくので、東側のエリアでは下水があふれるって言われているんです。同じ仙台市に住んでいる人を困らせたくないから、なるべく下水を出さないようにしています」  国土交通省が発表した「下水道施設の被害及び応急復旧状況」によると、岩手・宮城・福島県および茨城県の沿岸部にある19カ所の下水処理場が稼働停止しており、このうち11カ所では汚水が流れだす危険がある。先ほどの主婦Aさんが言うように、家庭などから排出された汚水は高い所から低い方へと管を通って処理場まで流されていく。シンプルな仕組みだが理にかなっている。  ところが、この管が破損したり十分な水がなく流れなかったり、流れ着く先で処理しきれずにたまって逆流するといったことが震災発生当初から懸念されてきた。  宮城県土木部下水道課が発表した「平成23年3月11日(金)に発生した『東日本大震災』(東北地方太平洋沖地震)への対応状況について」によると、汚水を処理するための沈殿池から電気設備まで、浄水施設が軒並み破壊されているとある。さらに国交省によると、汚水を通す下水管にいたっては被災地全域で946kmにもわたってダメージを受けた。  また3月には、懸念されてきた宮城県内のマンホールから汚水が流出する被害も発生した。急場をしのぐために宮城県は、仮設の汚水槽で汚物を沈澱させ、塩素消毒といった簡易処理を施して河川に放出し続けるという手段に出た。  県の発表では、被害を受けた下水処理施設は完全に復旧するまで2年はかかるとしている。これを受けて宮城県では異例とも言える「排水の縮減」を呼び掛けた。「食器を洗う水を減らす」、「小便は一回ずつ流さずにまとめて流す」、「トイレットペーパーは流さないで燃えるゴミに出す」といった具合だ。  筆者が避難所を取材したときも、上下水道が止まっており、施設全体に異臭が立ち込めていたため大きな問題になっていた。  震災から2カ月近くたち、必死の復旧作業でインフラ状況が改善してきたといっても、予断は許さない。そのため、先ほどの主婦Aさんのように危機感を共有してきた被災地の人たちは、今もまだ下水を減らす努力を続けているのだ。  ところが、こうした努力が無になる可能性が出てきた。県外の人間が数多く入り始めたのだ。それが冒頭で紹介したボランティアなどの人たちだ。こうした事態を受けて石巻市に住む30代の男性Bさんは、被災地に人が集まることに感謝の気持ちとは別の懸念があるという。 「全国から大勢のボランティアの方が集まってきています。被災した町を見てほしいという気持ちはあるのですが、あの人たちだってみんな食事してトイレに行くわけで、もしかしたら本当に下水があふれちゃうかもと考えると恐ろしいね。彼らは善意で来てくれているし、ありがたいのですが、複雑な気持ちもあります」  処理前の下水のにおいは相当なもので、避難所でそのにおいを経験してきた被災者たちの懸念も理解できる。  同じくトイレ問題が起きたのが1995年の阪神淡路大震災だった。当時、被災者は屋外に穴を掘って用を足したり袋に便をためてゴミに出すなどの工夫をしていたという。  同じように今回の震災でも工夫をして乗り切ろうとしている人もいるが、老人や女性たちの中には、トイレに行く頻度を落とすために水分を控える人もいる。そのため脱水症状やエコノミークラス症候群を起こすおそれもある。  節水を続ける主婦Aさんは「私は便秘だから大丈夫。トイレに行かないで済んでありがたいと思うのは、こんなときだけよ」と語っていた。強がりとも本気ともとれる言葉だ。  ゴールデンウィークに限らず、今後もボランティアをはじめとして被災地に入る人は増加していくだろう。被災地に観光客を呼び込み経済を活性化させることも、被災者が遠方に住む家族や親戚、友人たちと会うことももちろん大切だ。一概に否定はできない。  だが、生活に密接に絡んだ下水問題だからこそ、インフラが復旧しつつあるいま被災地入りするときは、できる限り下水の節水をお願いしたい。 (取材・文=丸山ゴンザレス/http://ameblo.jp/maruyamagonzaresu/
まちの施設たんけん〈8〉水道・下水道 深刻です。 amazon_associate_logo.jpg
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万年赤字の"お荷物"「週刊ポスト」「女性セブン」が小学館社内でクーデター画策中!?

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小学館公式サイトより
伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ギョーカイの内部情報を拾い上げ、磨きをかけた秘話&提言。  大手出版社・小学館の分裂騒動が話題になっている。 「小学館発行の『週刊ポスト』『女性セブン』『SAPIO』を本社から切り離し、分社化するという案が急浮上しているらしい。しかしこの3誌は小学館の主要雑誌であり、看板雑誌でもある。『小学館はそこまで危機的状況なのか』と出版業界でも話題になっています」(出版業界に詳しい記者)  分社化といえば2008年、朝日新聞社が「週刊朝日」「AERA」など出版部門を切り離し、朝日新聞出版としたが、この時も本社と比較すると著しく低下した出版会社社員の待遇などをめぐって多くの波紋を呼んだ。小学館は特に業界内でも高給・高待遇で知られる出版社であることから、もし分社化すればその波紋はさらに大きいだろう。 「主要雑誌とはいえこの出版不況で、『ポスト』『セブン』は今期決算でも5億円以上もの赤字が予想されています。今やお荷物雑誌ですからね」(前同)  しかし、取材を進めると意外な事実が浮かびあがってきた。 「分社化という話は実際にあって、小学館内でもここ数カ月その話で持ち切りです。だが、小学館がお荷物雑誌を切り離すということでは決してない。というのも、分社化を主張しているのは『ポスト』発行人であり担当役員の秋山修一郎氏と『セブン』発行人の森万紀子氏の二人だからです」(小学館関係者)  一体どういうことか? 「この二人の発行人は、雑誌が赤字というのは自分たちの責任ではない、むしろ雑誌連載を書籍化したりムックにするとそれなりにヒットする。しかし、その業績は別の部署が持っていってしまい自分たちには金が回ってこない、という不満を持っているのです。さらに小学館ではアドバトーリアル室というタイアップ企画を専門に行う部門があり、『ポスト』だけでなく『セブン』『SAPIO』のブリッジ企画を売りにしていますが、それが上手く機能していない。そのため秋山役員は『分社化すれば自分たちの采配で上手くやれる』と本気で思っているのです」(前同)  実際、秋山役員は副社長である白井勝也氏に分社化を直談判したが「上手くいくはずはない」と相手にされなかったという。 「しかし秋山役員と森氏だけは本気なようです。白井副社長も最後は『勝手にすればいい』と匙を投げたとも言われている」(前同)  いわば二人の発行人による予算の利権争いクーデター騒動というわけだ。だが二人の不満は予算だけではないようだ。別の小学館の内部事情に詳しい関係者はこう証言する。 「『ポスト』『セブン』はここ数年人材不足が顕著です。特に若手は誰も希望しない『嫌われ雑誌』となっている。社員編集者など隙あらば逃げ出したい、という雰囲気ですからね。そのためスタッフの年齢も高くなる一方です。秋山役員は『分社化すれば専属のスタッフも雇えて、人材不足も解消する』と主張しているようですが、そんな問題ではない。何しろ人が逃げてしまう大きな原因は、秋山と森に"人がついてこない"という人徳のなさなのですから(苦笑)」  この関係者によれば「実際に分社化が実現する可能性は低い」という。それにしても、なんとも低レベルな分裂騒動である。 (文=神林広恵)
ドラえもん (1) やだやだ。 amazon_associate_logo.jpg
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「昔から社内で泣いたりわめいたり……」食中毒「焼肉酒家えびす」勘坂社長の奇行癖

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問題のユッケは280円で販売されていた
「昔から変わった人だった」  死者4人と100人近くの患者を出す集団食中毒を起こした焼肉チェーン店「焼肉酒家えびす」を経営するフーズ・フォーラスの勘坂康弘社長について、その人物像に"かなり変人"とする証言が出ている。  記者会見では叫びながら謝る"逆ギレ謝罪"があったかと思えば、路上で土下座するなど、その態度に批判の声も集まっていたが、実はこの社長と3年前に渡米したことがある別のレストラン役員によると「そのときも奇行が多かった」というのだ。  この役員が渡米したのは、同じ経営コンサルタント会社が主催したセミナーで、有名飲食チェーンを含む複数の企業から数十名の役員が参加。フーズ・フォーラスからは勘坂社長ら3名が加わったという。
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勘坂社長も参加したという米国研修
の資料
「現地に着いて、研修としてハンバーガーチェーン店に入って食事をしたんですが、勘坂社長はハンバーガーを手にして店外に出て、路上でいきなりあぐらをかいて座って食べだしたんです」(同役員)  その後、急に怒り出したり、叫びだしたりすることもあり、この役員が勘坂社長の同行者に「変わった社長ですが、いつもこうなんですか?」と聞くと「リーダーシップのある方なんですが、感情の起伏が激しくて、よく社内でも泣いたりわめいたりするので、そこは困っています」と漏らしていたという。 「おそらく今回の事件で悪態をついたのではなく、もともとああいう感じの態度をする人物なのでしょう」(同役員)  ちなみに「焼肉酒家えびす」の激安メニューは、このセミナー主催のコンサルタント会社によるアドバイスが大きかったのではないかと同役員は話す。 「メニューの種類を絞って単価を下げるという手法は、このコンサルタント会社が参加各社に指導してきたことで、ここに参加した飲食チェーンの多くが少なからず同じ路線で成果を上げていましたから」(同)  勘坂社長の謝罪態度には、東横インや船場吉兆のように「不祥事に反感を買う態度で企業としての未成熟をさらけ出した」という声も少なくない。対外的には火に油を注いだ形の勘坂社長、その変わった性格が裏目に出た形には、社員たちも「またやってしまったか」の思いかもしれない。 (文=鈴木雅久)
食中毒予防必携 備える。 amazon_associate_logo.jpg
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拡大する復興格差「みんな被災者なのに……街のバランスが大きく狂ってるように感じる」

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 東日本大震災の復興計画をまとめる「東日本大震災復興構想会議」が設立され、建築家の安藤忠雄氏や脚本家で元横綱審議委員会の内館牧子氏がメンバーに名を連ねたことで話題を集めている。  このような国家規模の復興計画とは別に、被災地では日々復興に向けて動きだしているが、被災者にとっては、いまだ「復興」に違和感があるという。  宮城県では例年通り新学期に合わせた教育委員会の人事異動が行われ、学校も再開された。しかし、現実には学校そのものが津波で流されてしまったり、避難先では学校が統合されているケースも多く、教師が一律に担任をもって授業をするわけにはいかない状態になっている。  ある学校関係者は、「同じ被災地でも、避難所になっている学校とそうではない学校の先生とではまったく違う」と語る。さらに「避難所になっている学校は授業どころではなく、片や何もない学校の先生は例年の新学期なんかよりはるかにのんびりしている」と教師の間でも差がつき始めている現状を教えてくれた。  このように、被災の状況によって新生活に差異が生まれ始めていることに危機感を抱く人は多い。仙台市内の親類の家で暮らすAさんは石巻市で被災し、自宅と職場を失った。そのAさんが感じているのが「復興格差」だという。 「同じ地域の被災者同士でもかなり温度差があるんです。うちはまだ電気やガス、水道が復旧していないのに、数軒隣の家の人はライフラインがそろっていて、普段通りの生活をしているんですよ。なんというか、街のバランスが大きく狂ってるように感じるんです。みんな同じ場所で被災したのにね」 kakusa02.jpg  さらにAさんによれば、石巻市内から車で10分ほどの距離にある街道沿いではパチンコ屋がフルタイムで営業していて、客も超満員だったりするという。  Aさんの知人のある男性は「うちは自宅が無事で、まとまった現金が家に置いてあったのですぐに中古車を購入できたんです。移動手段が確保できたことで、物資の買出しも被災から1週間ほどで可能になったので今はストレスはありません。むしろ、何もすることがないのがストレスですね。正直、今は退屈ですね」という。  こうした現状に違和感を抱いているのはAさんばかりではない。宮城県の沿岸部に住んでいるサラリーマンだったBさん(33歳)の勤め先は、今回の震災で社屋を失った。震災から2カ月近くが経過しても、いまだに仕事再開のめどが立たないという。 「仙台には週に2~3回行っていますが、町並みはだいぶ復興し始めている感じがする。だけど、仕事面ではどうかな。会社が使えないから自宅で仕事をしている人もいるけど、ほとんどの人はパソコンなどが全部流されてしまった」  Bさんが言うように、会社自体が津波で流されてしまった沿岸部では、いまだに復興する手段がない。小売業で在庫を失ったような会社はもちろんだが、多くの会社では仕事に必要なデータが入ったパソコンを失ってしまったことが足かせとなってしまっている。  ほかにも「東北地方の沿岸部に多かった水産関係の会社は軒並みアウト」と語るのは、石巻市で水産加工業者に資材を納品する会社に勤務していたCさん(40歳)だ。彼によれば、地場産業として宮城県の沿岸エリアの経済を支えていたのは漁業や水産加工業だった。 「同級生には水産加工会社の息子もいたんですが、本当に羽振りがよかったですよ。免許を取ったらすぐに高級車とか買ってもらってね。でも、いまじゃ会社と工場と自宅、全部が津波で流されてしまってどうやって復活すればいいのか本当に分からないし、いまだに何から手を付ければいいのかって言ってましたよ」  直接的なダメージを受けたのは沿岸部の会社だが、今後、取引先の関連会社などの倒産が増える可能性もある。自分一人だけが復興したとしても、それだけで社会は回らない。そのことを考えると、前向きになれない被災者も多いようだ。先ほどのAさんは不安を抱えた現在の気持ちを語ってくれた。 「生活面では不安だらけなんだよね。自宅が半壊して地元にとどまった人たちは1カ月くらいたったころから猛烈に将来の不安が襲ってきているんだよね。メンタル的に相当きつくなってる」  そのような状態にいる被災者にとって、遠くからの「頑張れ!」といった激励は精神的に追い詰められるだけだという。 「自分たちで乗り越えなければならないことは分かっている。お金があれば生活を立て直せるというような問題ではないのかもしれないけど、それは極論だからね。現金が残った人、仕事が残った人、それぞれに差がつくことは仕方ないのかもしれないね」  復興の進度は一律ではない。今後、震災によってもたらされた経済格差も被災した人たちの間で大きな問題になっていくことは間違いないだろう。 (取材・文=丸山ゴンザレス/http://ameblo.jp/maruyamagonzaresu/
格差社会の世渡り 努力が報われる人、報われない人 差は広がるばかり。 amazon_associate_logo.jpg
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日本の事故処理に人民13億が疑念 中国で既成事実化する「日本核武装疑惑」

 開いた口がふさがらなくなりそうな陰謀論が、中国で既成事実となりつつある。 「日本は福島第一原発に核兵器を隠している」  中国メディアでは、そんな福島原発に関する根も葉もないガセネタ報道が相次ぎ、まかり通っているのだ。  荒唐無稽な陰謀論に火を付けたのはネットメディアだった。例えば「spn睿商在線」は3月17日、「核開発推進の立場を取ってきた石原都知事などが中心となり、ひそかに核開発が進められていた。津波と地震は地下核実験の失敗によるもので、原発事故は漏れ出した放射能を隠ぺいする日本政府による自作自演」と報じている。  ただ、中国の有象無象のネットメディアでは、この程度のトバシ記事はご愛嬌ではある。  ところが4月15日になると、なんと共産党系の新聞「環球時報」までが、こうした陰謀論を報じ始めたのだ。  記事によると、「日本の著名ジャーナリスト、島津洋一氏が米ネットメディアで、日本が福島原発内で密かに核兵器を開発していた可能性を指摘する記事を発表し、国際世論を騒然とさせている」というのだ。  島津氏が著名ジャーナリストなのかどうかはさておき、そんな記事が国際世論を騒然とさせている気配はもちろんない。  しかしついには、共産党機関紙「人民日報」も4月26日、日本の核開発疑惑について取り上げている。  その内容は「日本政府が福島原発での放射能漏えいに関する説明会を北京で開いたが、出席した独立行政法人『原子力安全基盤機構』の佐藤達夫理事と日本大使館の山崎和之公使は、記者団の質問に答える形で日本の核開発疑惑を否定した」というものだ。  もはや「当たり前だろ!」とつっこむことさえ虚しいレベルだが、こうした根も葉もないガセネタ報道が既成事実化していることについて、ルポライターで『中華バカ事件簿』(扶桑社)の著者、奥窪優木氏はこう語る。 「中国のメディアも、今や売ってナンボ。人民の目を引くセンセーショナルなネタを競って飛ばしている。一方の人民は、共産党支配の下『政府はウソしかつかないものだ』という感覚が身にしみており、原発事故への日本政府ののらりくらりとした対応に、『なんか怪しい』と直感的に考えてしまう。そこに、メディアがこぞってこうした陰謀論を書き立てれば、『さもありなん』と思う人は少なくないでしょう」  今後、日本政府が原発の事故処理を速やかに行わなければ、中国メディアに食い物にされる一方ということか? (文=高田信人)
中華バカ事件簿 トンデモ! amazon_associate_logo.jpg
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「本来すべきことができていない」東電OB・蓮池透氏が古巣に呈した苦言

 東日本大震災による原発問題で会社存亡の危機を迎えている東京電力だが、ここぞとばかりにこれまでの"御用メディア"が一斉に東電たたきに走っている。 「東電の広報は毎年、マスコミ対策に多額の費用を使ってきた。一般各紙の担当記者や幹部を原発見学ツアーに招待。地方都市の原発を見学後、その地の高級温泉宿などで接待してきた。だから、これまで原発関係の問題については歯切れが悪い記事しか書けなかった。ところが今回はそれもむなしく、メディア各社から袋だたきに遭っている」(全国紙経済部記者)  ところが、他紙と足並みをそろえていなかったのが朝日新聞だったという。 「朝日はもともと"反原発"のスタンスで、原発見学ツアーへの参加をことごとく拒否。一貫して原発に厳しい記事を書き続け、今回も厳しくたたきまくっている」(同)  そんな朝日の4月30日付紙面に興味深い記事が掲載された。  掲載されたのはオピニオン面「私の視点」で、意見を述べたのは北朝鮮による拉致被害者・蓮池薫さんの兄で元東京電力社員の透さんだった。 「透さんは東京理科大工学部電気工学科卒業後、77年に東京電力に入社。02年に国策会社の日本原燃に出向し同社燃料製造部副部長を務め、核廃棄物再処理プロジェクトを担当。06年に東電の原子燃料サイクル部部長に昇進したが、09年夏に退社した」(全国紙社会部記者)  透さんは「東京電力よ もはや隠しても仕方ない」と題した記事を掲載。記事によると新潟県柏崎市の実家は東電・柏崎刈羽原発から3キロ圏にあり、教師だった父のすすめで東電に就職したという。  入社後、最初に赴任地はなんと現在問題となっている福島第一原発で3、4号機の計測制御装置の保守管理を担当。「現場では、原発は完全に安全だと信じ切っていた」と当時を振り返り、78年発生した宮城県沖地震で「自然災害への防御策の重要性を痛感した」というが、「原発から見える海は穏やかで、15メートルの津波など想像もできなかった。我々の想定が甘かったと言わざるを得ない」と指摘。  東電に対しては「事故発生以来、本来すべきことができていない」、また政府と東電に対しては「何を目指し、何をやっているかが見えてこない」とバッサリ。その一方、マスコミに対しても、自身が深く関わった北朝鮮の拉致被害者問題に絡め「拉致問題でメディアが一斉に北朝鮮バッシングした時を思い出す」とし、「『東電はけしからん』という批判は感情的には理解できるが、非難して留飲を下げるだけでは解決にならない」と呼びかけた。  自らが勤務した原発での問題にどうやら我慢できずに意見を述べたようだが、今後もOBが続々と古巣批判を始めそうだという。 「東電の根幹に関わるようなトップシークレットを握ったOBは多いだけに、今後、新聞よりもいろいろ書ける週刊誌を中心に続々とヤバイ情報がリークされるだろう。そうすれば、ますます東電は窮地に追い込まれる」(報道番組関係者)  そうした情報公開が、一刻も早い事故の収束につながることを願いたい。
原発事故はなぜくりかえすのか 東電さん、いいかげんにしてください。 amazon_associate_logo.jpg
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「地震兵器、世界企業の陰謀……」震災で"トンデモ/デマ"に救いを求める人々

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梶川ゆきこ公式サイトより
 現在、Twitterを中心に話題を集めている人物がいる。前広島県議会議員・梶川ゆきこ氏(統一地方選挙で落選)だ。 『今、日本は戦時下の非常事態にあることを認識すべき。自然界ではありえない地震だということは、「人工地震」でネット検索をかければ、実証データがでてきます。なぜか、ここにリンクで貼れないので、自分で確かめて下さい。日本のマスコミが報道することだけを信じるな!が、私のつぶやきの意図です』  この発言からも分かるように、梶川氏にとって先の東日本大震災はある種の陰謀であるとしているのだ。ほかにも彼女のTwitterでのつぶやきを一部抜粋すると...... 『阪神大震災は人工地震:「闇の支配者に握り潰された 世界を救う技術」ベンジャミン・フルフォード・著(講談社)より。地震兵器は新潟県中越沖地震、ミャンマー・サイクロンでもつかわれた。中国の四川省の大地震は、軍事施設の破壊が目的だった。』 『地震兵器HAARP http://r10.to/hBAkVb #r_blog [ 真実の暴露 ] ベンジャミン・フルフォード氏が英語で語っている内容が日本語に翻訳されたサイト。そろそろ、賢い日本国民、眼を開かなくては。こんな不自然な地震が自然界にあるのか?』 『私がカルトに洗脳されたんじゃないかと...心配されているみたいですが、そんなことありません。(^_^) 世の中には、物事の見方はいろいろあります。日本のように情報統制された社会で洗脳されている方が怖いです。アニメとかオタク文化とか地方あるいは傍流のアイディアにも私は耳を傾けます。』  どれも議員職にあった人間の発言としては目を疑うものばかりだ。だが、彼女自身は「ネットには、マスコミが伝えない情報もあります。情報をどう、読み解くかは、個々人の判断。」としている。その中で、人工地震を引き起こすとして梶川氏が紹介している地震兵器だが、実際にどのようなものなのであろうか。  まず、各種サイトのソースとされる「フォーブス」元アジア太平洋支局長のベンジャミン・フルフォード氏の主張だが、地震兵器は「HAARP」と呼ばれる。  この地震兵器についてはネット上でさまざまな意見が挙がってはいるが、現在、もっともらしく言われているものとしては「強い周波数を放射する兵器」だ。強力な電磁波は地殻や地下水に影響を与え振動や地割れを引き起こすという。  フルフォード氏によれば、これまでに世界の巨大地震でこの兵器が用いられた例として四川大地震、スマトラ沖地震、ハイチ地震などがあるという。また、日本国内でも阪神淡路大震災、新潟県中越沖地震もこの地震兵器HAARPによるものだという。この他にもHAARPは万能な攻撃力を持ち電磁波で電離層をかき回して大気を不安定にさせる気象兵器としての機能も有しており、2005年にアメリカに甚大な被害をもたらしたハリケーン「カトリーナ」がその例だという。  しかも、フルフォード氏の著作『図解 世界「闇の支配者」』(扶桑社)では、氏のジャーナリズム活動で闇の支配者が日本の金融業界に圧力をかけたことを暴露したことについて公安警察から「地震が起きるからそんなことを書くな」と警告されたことにも言及し、結果として直後に新潟県中越沖地震が発生したとしている。  ここまで紹介してきた「HAARP」の脅威だが、これはある巨大企業が深く関係している。それが年間売上4兆円を超す多国籍企業・ベクテル社だ。  ベクテル社は1898年の創業以来、世界中のインフラ建設を請け負っている。日本も例外ではなく関西では空港事業や都市計画に深く絡んでいる。それどころか、ベクテル社は青森県六ヶ所村の再処理工場建設にも参入している。  このようなことから、ベクテル社が巨大災害後の復興利権を勝ち取るためにHAARPを用いて巨大地震を起こしているとの説も巻き起こってしまう。  冒頭で紹介した梶川前議員が、興味本位か本気なのか真意の程は定かではない。仮に自分が信じていたとしても、世間が「陰謀」だと思うことは「デマ」と同じと受け取る人もいる。  東日本大震災の発生直後からネット(主にTwitter)のデマ情報に警告を発してきた評論家の荻上チキ氏などは、荻上式BLOGの中で「こうした、国をあげての騒動になるようなケースの場合、誤った陰謀論なども多く出回ります。(中略)政府や関連機関が情報を隠している可能性を検討するのは国民・市民として重要ですが、その懐疑を補強してくれるような『怪しい情報』に対しても無防備であってはならないので、常に『確かな一次ソース』の有無の確認などが重要である旨、繰り返しておきます。」と述べている。  現象と現象の間に不確定な要素があるとき説明するために「陰謀」と呼ばれる言葉が使われることがある。これは、理解できない、認められないことを納得するための手段にするためだ。今回の場合は、甚大な被害と巨大地震。それが地震兵器によって引き起こされたと説明することで、まったく非のない人々が被害を受けたことを納得するための要素として用いられている。しかも、被害を受けた人ではなく、それを冷静かつ客観的に見る余裕のある人たちが騒いでいるに過ぎない。実際、今回の大震災に巻き込まれた東日本の人間のみならず日本全体が、世界規模の陰謀とでも考えないと納得できない国民感情が少なからずあることだろう。  だが、地震の原因を誰かの「陰謀」だと決めつけても我々が直面している現実から逃れられないことを忘れてはならない。 (取材・文=丸山ゴンザレス/http://ameblo.jp/maruyamagonzaresu/
流言とデマの社会学 そこに救いがあるのなら。 amazon_associate_logo.jpg
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