「朝日が報じて韓国が便乗」大新聞社が仕掛ける"韓流ゴリ押しロンダリング"の正体

 日本スポーツ界にも韓流ブーム!?  24日、韓国の有力紙「中央日報」が「日本代表の監督に次々と韓国人..."スポーツ韓流ブーム"」なる"珍ニュース"を報じた。同紙はホッケー男子、バトミントン女子、ハンドボール女子それぞれの日本代表に韓国人監督が就任し、成果を上げていると指摘。日本スポーツ界が韓国人監督を招聘する理由として、体力の強化と戦術融合能力、判断などで優れた韓国人指導者に強さの秘訣を学ぶためだと分析している。 「いささか我田引水のような気がしますけどね(苦笑)。確かに中央日報が報じているように、韓国は人口が日本の半分にも満たないにもかかわらず、ここ最近は五輪などで日本より金メダルを多く獲得しており、その意味では日本よりもスポーツ面で実績を残しているといえます。しかし、韓国独自のノウハウがあるとも思えないし、そこから日本が学ぶべきものは特にないでしょう。韓国人監督を招聘している競技は、日本では決して花形スポーツとはいえないものばかり。予算、地理的な事情を鑑みて優れた指導者を招聘したら、たまたま韓国人だったというのが実際のところではないでしょうか。これがサッカーや野球、女子バレーなど、花形競技に軒並み韓国人監督が就いたら、それこそ韓流ブームといってもいいのかもしれませんが......」(全国紙運動部記者)  K-POPブームに見られるように、こうした我田引水ぶりはもはや韓国人の国民性といっていい。だが、気になるのは実はこの記事、中央日報の独自取材ではなく朝日新聞の報道が元となっている点である。つまり、日本スポーツ界で韓流ブームが起きていると、朝日が報じているのを中央日報が本国の読者に紹介したものなのだ。 「オリジナルは23日に朝日新聞が報じた記事です。芸能界における韓流ブームに便乗しただけの安易な記事ともいえますが、強引な韓国礼賛は報じたのが朝日なだけに何か意図的なものを感じますね。サッカーではブラジル人、野球では元大リーガーなどのアメリカ人と、それぞれ多くの選手たちが日本で活躍していますが、だからといって"ブラジルブーム"とか"アメリカブーム"とは報じないでしょう(笑)」(前出・運動部記者)  日本メディアが韓流ブームを捏造し、韓国メディアがそれに追随する。そして、その報道に接した日韓両国民の間で増幅され、実際にはありもしないはずのブームが既成事実となる。そんな「韓流ゴリ押し」の典型的な構図を垣間見せてくれる報道ではある。 (文=牧隆文)
嫌「韓」第二幕! 作られた韓流ブーム 踊る日本人。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・「K-POPなのにJ-POPとして全米進出!?」少女時代"日本ブランド借用疑惑"の真相とはチャン・ドンゴン来日"500人が空港出迎え"報道のウソ 実際は「どう見ても半分以下」「ファン800人が羽田で歓迎」のチャン・グンソク 実際は「謝礼2,000円」の応募者が100人......

役所と癒着する悪質団体にも公的なお墨付き!? 「認定NPO」法改正が孕む危険性

npo_houkaisei.jpg
「特定非営利活動促進法の一部を改正する法律に
ついて」(内閣府)
 先頃の国税庁の調べによると、10月中に各地の国税局などで受けた認定NPO法人に関する相談件数は135件で、制度発足時からの累計相談件数が1万件を突破したことが明らかになった。これは認定NPO法人制度と寄付税制が6月に法改正されたことを受けてのものだが、この改正は被災地などで活動するNPOをサポートする一方で、不正の温床となっている悪質なNPOを助長する可能性も孕んでいる。  NPOとは「特定非営利活動法人」のことで、通常のNPOと「認定NPO」の2種類がある。両者の最大の違いは、寄付に関する税制。企業や個人が認定NPOに寄付する場合、寄付控除が認められている。そのため寄付が認定NPOに集中しやすいので、認定NPOは通常のNPOよりも資金調達が容易になるというメリットがある。だが、通常のNPOが申請書類に不備がない限り監督官庁に認証されるのに対して、認定NPOは条件面や手続き面など認証のためのハードルがこれまで非常に高かった。今回の法改正は認定NPOの基準を緩和し、その活動を促進しようというのが狙いだ。  とはいえ、世の中には必ずしも善良なNPOばかりが存在するわけではない。脱税やマネーロンダリングのトンネルとして暴力団のフロントNPOが設立されたり、最近では生活保護費をピンハネしたりするような貧困ビジネスに手を染める悪徳NPOも現実には存在するのだ。「オレがNPOをやっているのは、行政にうまく取り入りさえすれば働かなくても食っていけるからなんだよ」と、代表のS氏が運営するNPOもそんな悪質な団体の1つだ。  関東の某都市で活動するS氏のNPOの事業は、その大半が地方自治体などの行政絡みの案件である。自治体のポータルサイトや地域SNSの運営管理、自治体のパンフレットや冊子、ポスターの制作、自治体が主催するイベントの企画や事務局業務など......といった具合だ。 「NPOの活動範囲というのは社会に貢献できる分野に限られているんだけど、ウチは活動分野を『まちづくり』と銘打っているんで、地域に関わることなら何でもできるってわけ。そもそも、自治体絡みの仕事で地域に関わらないものなんてないわけだからさ。あと、引きこもりの若者の自立支援なんてのもやっているね。まあ、ニートの若い奴を事務所で預かっているだけなんだけど、それだけでお役所から自立支援絡みの仕事が入ってくるんだよ(笑)」(S氏)  まさに多岐にわたる仕事ぶりだが、雑居ビルの1室にある事務所で常勤なのは、S氏の他には彼の愛人である20代の事務職の女性のみ。その他の理事はすべて外部の者たちで、NPOを設立するための半ば名義貸しに近い状態。事務職の女性にしても日頃は電話番をする程度。こうした陣容で、どのようにして業務をこなしているのだろうか。 「そんなもん、業者に丸投げに決まっている。オレは役所との打ち合わせとか会議で、何となく全体を仕切っているような雰囲気でただしゃべるだけ(笑)。何の専門知識も技術もないわけだから、自分じゃ実務なんてできないし、そもそもやる気もない。自分が働かないで儲けるのがNPOの醍醐味なんだからさ(笑)」(同)  実は、S氏のNPOが自治体から請け負う仕事には「ある特徴」がある。それは、どの案件も価格が100万円を超えないということだ。通常、自治体など公共団体が民間業者と結ぶ契約では公平を期すために競争入札が行われるが、小額価格の場合は「随意契約」といって入札を行わずに自治体が任意で業者と契約を結ぶことが可能なのだ。都道府県やS氏のNPOが活動する政令指定都市では、価格が100万円以下の案件であれば随意契約を結ぶことができる。S氏が自治体から請け負う仕事もこうした随意契約によるものだが、随意契約は自治体側の担当者の裁量に任されるため、行政と民間業者との癒着を生みやすいという側面もある。 「『官民協働』なんてカッコつけてるけど、もう癒着も癒着(笑)。役所がオレのNPOに仕事を回すのは年間予算を消化したいからなんだよ。年度末が近づくと、役所も自分たちの部署に割り当てられた予算を消化しきれずに、半端な金額が残ってしまいそうなときがある。でも、それを使い切らないと、次年度の予算編成で余った分をカットされるわけさ。そこで、役所はパンフレットだのチラシだのどうでもいい仕事をでっち上げてオレのところに発注してくる。そして、仕事を請け負ったオレは突貫工事で年度内に仕事を仕上げるというわけ。仕事のクォリティ? そんなもん、適当に決まってるじゃん。予算を消化するためだけの仕事なんだから、誰も質なんて気にしないって(笑)」(同)  NPOを予算消化のための調整弁として利用する役所との癒着で多くの仕事を請け負っているとはいえ、100万円以下と価格が小額なだけに業者に仕事を丸投げしていては、S氏の手元にはいくらもカネが残らないのではないか。だが、そこにも利益を出すための「秘密」がある。それがインターンの存在だ。 「業者に丸投げといってもいわゆるプロにではなくて、マスコミ志望やIT企業志望の大学生とかをインターンとしてノーギャラで使うんだよ。交通費も支給しないんで、実際は彼らにとっては赤字なんだけど、ウチで働くことが経験につながって就活に有利に働くと思っているから、タダでも喜んでやってくれるよ。質が問われるわけではないから、学生レベルのスキルで十分なんだよね。おかげで、こっちは丸儲けというわけさ(笑)」(同)  「非営利」ということで誤解されやすいのだが、一定の条件を満たせばNPOも収益事業を行うことは可能だし、関係者はそこから給与を得ることもできる。ただ、儲かった剰余金は次の事業のために活用されなければならず、関係者で山分けすることが許されていないだけだ。だが、S氏自身はNPOから一切の給与を得ていない。正確には、「得ていないことになっている」と言ったほうがいいだろうか。 「どうやって生活しているのかって? そんなもん、NPOの経費で処理しているに決まってるじゃないか。自宅マンションの家賃も食費も愛人との遊興費もすべて経費で賄っている。おかげで決算処理が大変だって、いつもアイツ(愛人)には叱られてる(苦笑)。外部の理事やインターンたちは、無報酬だと言うと尊敬の眼差しでオレのことを見るんだけど、じゃあ、なんでオレはこうやって生活できてるんだって思うんだけどね。『無報酬』なんていう美辞麗句は、ああいう善良な連中の空っぽの頭には美しく響くんだろうな(笑)。このNPOはオレの財布のようなものだよ」(同)  NPOのような公共性の強い団体はその活動に関してさぞかし監督官庁によるチェックが厳しいのだろうと思われがちだが、実際には監督官庁に決算書類などを年に1度提出するのみで、活動の実態が精査されるようなことはまずないと言っていい。つまり、ほぼノーチェックなのだ。いったんNPOを設立してしまえばあとはやりたい放題というわけで、ここに不正の温床が存在する。  「行政との癒着・随意契約・インターンはNPOで儲けるための『三種の神器』だね」とうそぶくS氏の団体のように行政に寄生する悪質なNPOは少なからず存在する。今回の法改正による認定NPOの基準緩和は、こうした悪徳NPOにも公的なお墨付きを与えかねないということを肝に銘じておくべきだろう。 (文=牧隆文)
NPOビジネスで起業する! 「NPOビジネス」て。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・NPO法人に2,000万円が消えた! 世田谷区で補助金スキャダルが発覚EXILE・ATSUSHIも巻き込んだ詐欺映画『純愛』の手口寄付をすれば世の中を変えられるって、本当ですか!?

「戻ってきたのは反捕鯨活動家だけ……」報道されない"西の被災地"和歌山・南紀の現在

wakayama_2839.jpg
日本各地が自然災害に見舞われた2011年。
 2011年9月、和歌山県那智勝浦町は台風12号による大雨で大打撃を受けた。町内を流れる那智川が氾濫し、山間部では土砂崩れも発生。死者・行方不明者数は28名を数え、その中には結婚を間近に控えた寺本真一町長の長女、早希さんも含まれていた。このエピソードや東日本大震災で被害を受けた福島県から同町への援助などは広く報道され、耳にした人も多いだろう。  しかし、その後、町はある苦しみに苛まれていた。  「もしかしたら......」と、町内で飲食店を経営する男性はため息をつきながら重い口を開ける。 「全然報道されなかったほうがよかったのかもしれない。注目を集めちゃったことでこうなっちゃったんじゃないかな」
wakayama_0758.jpg
wakayama_0804.jpg
 世界遺産として知られる熊野古道や、「紀の松島」と呼ばれる美しい海岸など、さまざまな名所を有する那智勝浦町は観光産業が活発な町。例年であれば年間140万人あまりの観光客が訪れるものの、今年は災害の影響から例年比80%減と散々な結果となっている。 「一時期は駅周辺からまったくといっていいほど観光客が消えた。観光で持っている町だから経済がまったく回らないんです。3カ月経って少しは回復しているけど、通常通りに戻るのはまだ時間がかかる。折からの不況も影響し、閉店を決意する店も少なくないですね」 wakayama_2829.jpg wakayama_2856.jpg  また、消えたのは観光客だけではなかった。2010年に議論を巻き起こしたイルカ漁を追ったドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』(09)の舞台となった和歌山県太地町の隣に位置する那智勝浦町。9月からイルカ漁が解禁されることから、以前なら那智勝浦町内でも反捕鯨活動家たちの姿を目にすることがしばしばだった。しかし、災害が起こるとその姿はぱったりと見られなくなってしまったという。  上記の男性は「活動家たちは災害が起こっても何もしてくれなかった。こういうときだからこそ、住民と一緒に復旧活動をすれば株も上がったのにね......」と話す。現在は活動家たちも町に戻り、今年も反捕鯨活動に精を出しているという。
wakayama_0814.jpg
 台風12号は洪水のみならず、「山津波」「堰止め湖(天然ダム)」という現象を引き起こした。過去に類を見ないような大災害であったにもかかわらず、那智勝浦町をはじめとする紀伊半島の被害については、災害直後の一時期しか報道がなされていない。ある程度被害状況が収まってしまえば、東日本大震災や原発事故といった場所へと、再び注目が移ってしまったのだ。その結果、紀伊半島の復旧、復興といった情報がメディアに載ることはほとんどなく、一般の人の時計は"紀伊半島が台風被害にあった"9月で止まってしまっている。当然、そのような町へ観光に赴く人は少ない。  現在では、土石流によって橋梁が崩落したJR紀勢本線も復旧し、那智勝浦観光のメインである那智山へ向かうルートも復旧されている。豪雨によって熊野那智大社に土砂が流入したものの、社殿に入った土砂は取り除かれ、今は周辺の復旧作業中となっている。日本三大名瀑のひとつに数えられる那智の滝も大きな被害を受けたものの、いずれも観光や参拝は問題ない状態にまで回復した。
wakayama_0761.jpg
 「災害が広く報道されたことによって、のべ8,000人ものボランティアに来ていただけました」と感謝の意を述べるのは、町で観光関連の仕事をする女性。  しかし「風評被害は大きい」と、やはり報道の姿勢には思うところがあるようだ。 「あたかも町全体が台風の被害を受けているような印象が与えられましたが、実際の被害は町の中でも一部の地域です。ホテルや旅館、飲食店、土産物屋も災害直後から普段通り営業していますし、温泉も湧いています。そういう部分のこともしっかりと報道してほしいです」    2011年、災害に見舞われた地域は1月に発生した鹿児島県新燃岳の噴火や、7月に発生した福島県、新潟県にまたがる集中豪雨、また3月12日に震度6強の地震が発生した長野県栄村などが挙げられる。東日本大震災の被害は歴史的なものであり、その復旧・復興も広く知られるべきだが、東北だけでなく、日本には那智勝浦をはじめとして、また別の「被災地」も存在する。年の瀬の今、今年を振り返る意味でも、あらためてこういった場所に目を向けるべきではないだろうか。 (取材・文=萩原雄太[かもめマシーン])
紀伊 熊野古道をあるく いいところなんです。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・「原油の流出なんて気にしている場合じゃない!?」福島・原町火力発電所原油流出事故「できることをやるしか......」震災1カ月 原発事故から"35キロの町"いわき市の今を歩く「ただ物資を送っているだけではない」被災地の未来をつくる新しい支援のかたち

「武富士」退職者は金のなる木!? 格差時代に新たな「地獄の取り立て」が激化する予兆

41PWVN22KuL._SS500_.jpg
『実録「取り立て屋」稼業―元サラ金
マン懺悔の告白』(小学館文庫)
 昨秋に経営破たんし、会社更生手続き中の消費者金融・武富士で、全社員の8割に当たる約1,300人が退職することが12月1日、分かった。一部インターネットなどでは「元武富士社員1,300人が路頭に迷う」などとも報じられたが、この約1,300人の中には希望退職者も多く含まれており、すべてがリストラというわけではないようだ。それどころか、この元武富士社員が引く手あまたで、次々に再雇用されているとの話もある。 「それは、『延滞者リスト』ですよ。それを欲しがっている債権回収業者が数多くあるんです」  そう話すのは、元武富士の社員であり、『実録「取り立て屋」稼業―元サラ金マン懺悔の告白』(小学館文庫)の著者でもある杉本哲之氏だ。  なぜ、回収業者が武富士の延滞者リストを欲しがるのか。それは、単に武富士が貸した債権を当てにしているのではなく、別の「儲かる債権」のためなのだという。  借金以外のさまざまな未払い債権、たとえば、病院の治療費や入院費、学校の給食費や授業料、奨学金、水道料金や電話利用料金、さらに税金や国民年金保険料などが回収業者のターゲットになっているのだ。  現在、長引く不況とともに格差の拡大が急速に進行し、貧困層も確実に増加している。公共料金等の未納や滞納もまた非常に多くなっており、事実、消費者金融利用の理由として「生活費の補填」が最も多いことは、複数の調査結果から明らかになっている。  つまり、消費者金融の滞納者は、公共料金なども滞納している可能性が少なくない。そこで、そうした滞納している未払い金を回収業者が債権として買い取り、滞納者に取り立てに走るというわけである。  しかも、こうした未払い債権には、これまでの借金取り立てとは違う「うまみ」があるという。それは「取り立てがしやすい」ことだと杉本氏は言う。消費者金融などからの借金については、資金業法などによって規制が強化されており、強引な取り立てができなくなっており、裁判所も、おおむね「消費者=債務者保護」の立場に立っている。 「ところが、公共料金などの未払い債権となると、裁判所も『借金とは性格が異なる』『本来払うべきもの』と、態度がコロリと変わるのです。実際、名古屋簡裁のある裁判官が、『払わないのが悪い』という判断をしたというのを聞いて、愕然としました」(杉本氏)  裁判所がこうした態度を取ると、債権回収業者が強引な取り立てを行うようになる。実際、かなり強気な行動をする業者もいるようだ。  それらの滞納金の中には、「カネはあるけれど払いたくない」といった不心得なケースがあるのも事実だが、近年の傾向は、貧困化・所得格差が進む中での「払いたくとも払えない」という厳しい状況が増えている。  それでも、医療費や公共料金は「払うのが当然」という意識が世間では強い。加えて、裁判所が同じような態度であれば、回収業者が強引な行動に出るのも無理はなかろう。  一部の自治体ではすでに公的な料金の回収を業者に依頼しているケースもあり、また、奨学金などは金額が大きいため、回収業者の格好のターゲットになっているという。  とにかく、ローンやキャッシングだけでなく、あらゆる「未払い債権」がターゲットとなり、情け容赦のない取り立ての対象になる可能性があるということだ。そして、そういう状況が加速すれば、70年代や80年代に起きた「サラ金地獄」と同様の、いや、さらに過酷な状況となるかもしれないのだ。 (文=橋本玉泉)
実録「取り立て屋」稼業―元サラ金マン懺悔の告白 払えないモンは払えないんだよ! amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・「武富士」破たんはこれからが正念場 創業一族=武井家の責任を追及する緊急集会が開催「会社更生の価値ナシ!」武富士の経営破たんと問われる経営者一族の責任自己破産の正しい作法とは? 消費者金融の実態を描いた『仮面の消費者金融』

金正日死去を日本語放送「朝鮮の声」はどう報道している?

kimjoniru.jpg
死因は列車内で急性心筋梗塞と心臓
ショックを起こしたためとされている。
 本日(19日)正午、突然世界をかけめぐった朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の金正日総書記死去のニュース。さまざまなメディアが速報を伝え、街頭では新聞社が号外を配るなど、日本国内でもこのニュースは大きく取り上げられている。  現在、各メディアは「朝鮮中央テレビで報じられたところによると」として、情報を発信している状況だ。日本での「朝鮮中央テレビ」の受信は困難だが、もっと手軽な方法で生の情報を得ることができる。それが、朝鮮中央放送委員会による日本語放送「朝鮮の声」である。これは、北朝鮮の平壌から日に6回放送される、いわゆる宣伝放送だ。かつて、金日成主席死去の際は音楽を流し続ける特別編成となったが、今回はどうなるのか? 短波ラジオのスイッチを入れた。  受信環境によるのだろうが、筆者は周波数9650KHz(ラジオは20年愛用しているSONYのICF7600DAを使用)が最も明瞭に受信できる。放送内容は通常、16時から第1プログラムを放送、17時から第2プログラムを放送するという形態(他の時間帯も同様である)だ。  本日16時から始まった放送(冒頭3分ほど聞き逃した)では、冒頭で金正日総書記の訃報を伝えた後、通常番組ではなく「金正日将軍の歌」「インターナショナル」「不世出の愛国者金正日将軍」などの音楽を流す特別編成で放送された。ただ、音楽の合間に、通常番組である金日成主席の回顧録「世紀とともに」が朗読された。後半が通常番組編成だった理由は不明である。  17時からの放送では、通常通り「朝鮮の声放送です」という男女のアナウンスと北朝鮮国歌の放送によるインターバル・シグナル(ラジオ放送で開始前に識別のために行われる音楽とアナウンス)の後、「リスナーのみなさん、ただいまから、朝鮮民主主義人民共和国の首都・平壌からの日本語放送をお送りします」とアナウンスが入り、そのまま音楽へ。やはり「金正日将軍の歌」など歌を2曲流した後に訃報を報じた。  訃報では「朝鮮革命が勝利を続けている時に(正日氏が)死去したことは大きな損失」「金正日同志は、主席の最も親しい同志として革命伝統をしっかり守り、引き継いだ」「社会主義の偉大な守り手」と、最大級の献辞で、その偉業を称える。さらに、我々「白頭山の革命の伝統」を「金正恩同志のみちびきで悲しみを力に変え」て、「不滅の革命業績を守り育てていく」とし、「革命の炎を国中に燃え上がらせなければならない」「労働党と人民は世界各国との友好を強化し自主的な新しい平和をつくる」「敬愛する総書記の優しい姿は人民の心の中に永遠にとどめられ、功績は国の歴史に輝く」とスローガンを続けた。  さらに、金正恩氏を序列一番とする232名で構成される国家葬儀委員会の名簿の一部を読み上げて、追悼期間などの予定も報じている。  放送内容自体はすでに朝鮮中央テレビで放送され、日本国内のメディアが報じているものと大差ない。だが、情報が少ない北朝鮮において、価値ある生の声であることは間違いない。短波ラジオがなくとも、時間帯によっては中波(AM)でも発信しているので、手軽に聞くことができる。  放送時間と周波数は、以下の通り。 時間 16:00~17:00 17:00~18:00 18:00~19:00 19:00~20:00 20:00~21:00 21:00~22:00 周波数 621 6070 9650 7580kHz 時間 06:00~07:00 07:00~08:00 08:00~09:00 周波数 621 9650 7580kHz (文=昼間 たかし)
どうなる! これからの北朝鮮 本当に激動の1年です。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・北朝鮮の核実験と元「家族会」蓮池透氏が協調路線に変節した深い理由3代目はスレンダー美女がお好き? 北朝鮮後継者の実像『マンガ 金正恩入門』北朝鮮がミサイル発射!? 室積光が描く架空政治小説『史上最強の内閣』

金正日死去を日本語放送「朝鮮の声」はどう報道している?

kimjoniru.jpg
死因は列車内で急性心筋梗塞と心臓
ショックを起こしたためとされている。
 本日(19日)正午、突然世界をかけめぐった朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の金正日総書記死去のニュース。さまざまなメディアが速報を伝え、街頭では新聞社が号外を配るなど、日本国内でもこのニュースは大きく取り上げられている。  現在、各メディアは「朝鮮中央テレビで報じられたところによると」として、情報を発信している状況だ。日本での「朝鮮中央テレビ」の受信は困難だが、もっと手軽な方法で生の情報を得ることができる。それが、朝鮮中央放送委員会による日本語放送「朝鮮の声」である。これは、北朝鮮の平壌から日に6回放送される、いわゆる宣伝放送だ。かつて、金日成主席死去の際は音楽を流し続ける特別編成となったが、今回はどうなるのか? 短波ラジオのスイッチを入れた。  受信環境によるのだろうが、筆者は周波数9650KHz(ラジオは20年愛用しているSONYのICF7600DAを使用)が最も明瞭に受信できる。放送内容は通常、16時から第1プログラムを放送、17時から第2プログラムを放送するという形態(他の時間帯も同様である)だ。  本日16時から始まった放送(冒頭3分ほど聞き逃した)では、冒頭で金正日総書記の訃報を伝えた後、通常番組ではなく「金正日将軍の歌」「インターナショナル」「不世出の愛国者金正日将軍」などの音楽を流す特別編成で放送された。ただ、音楽の合間に、通常番組である金日成主席の回顧録「世紀とともに」が朗読された。後半が通常番組編成だった理由は不明である。  17時からの放送では、通常通り「朝鮮の声放送です」という男女のアナウンスと北朝鮮国歌の放送によるインターバル・シグナル(ラジオ放送で開始前に識別のために行われる音楽とアナウンス)の後、「リスナーのみなさん、ただいまから、朝鮮民主主義人民共和国の首都・平壌からの日本語放送をお送りします」とアナウンスが入り、そのまま音楽へ。やはり「金正日将軍の歌」など歌を2曲流した後に訃報を報じた。  訃報では「朝鮮革命が勝利を続けている時に(正日氏が)死去したことは大きな損失」「金正日同志は、主席の最も親しい同志として革命伝統をしっかり守り、引き継いだ」「社会主義の偉大な守り手」と、最大級の献辞で、その偉業を称える。さらに、我々「白頭山の革命の伝統」を「金正恩同志のみちびきで悲しみを力に変え」て、「不滅の革命業績を守り育てていく」とし、「革命の炎を国中に燃え上がらせなければならない」「労働党と人民は世界各国との友好を強化し自主的な新しい平和をつくる」「敬愛する総書記の優しい姿は人民の心の中に永遠にとどめられ、功績は国の歴史に輝く」とスローガンを続けた。  さらに、金正恩氏を序列一番とする232名で構成される国家葬儀委員会の名簿の一部を読み上げて、追悼期間などの予定も報じている。  放送内容自体はすでに朝鮮中央テレビで放送され、日本国内のメディアが報じているものと大差ない。だが、情報が少ない北朝鮮において、価値ある生の声であることは間違いない。短波ラジオがなくとも、時間帯によっては中波(AM)でも発信しているので、手軽に聞くことができる。  放送時間と周波数は、以下の通り。 時間 16:00~17:00 17:00~18:00 18:00~19:00 19:00~20:00 20:00~21:00 21:00~22:00 周波数 621 6070 9650 7580kHz 時間 06:00~07:00 07:00~08:00 08:00~09:00 周波数 621 9650 7580kHz (文=昼間 たかし)
どうなる! これからの北朝鮮 本当に激動の1年です。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・北朝鮮の核実験と元「家族会」蓮池透氏が協調路線に変節した深い理由3代目はスレンダー美女がお好き? 北朝鮮後継者の実像『マンガ 金正恩入門』北朝鮮がミサイル発射!? 室積光が描く架空政治小説『史上最強の内閣』

"海老蔵事件"レベルじゃない! 暴力団幹部襲撃事件で六本木に血の雨が降る──

 忘年会シーズンも佳境に入った最中、東京・六本木でシャレにならない事件が起きてしまった。14日の午前2時50分ごろ、東京・六本木のキャバクラ店「K」に若い男ら約20人が突然乱入し、同店にいた山口組系暴力団幹部を襲撃したのだ。  警視庁麻布署によると、若い男らはビール瓶や鉄パイプで襲撃し、組幹部の男性は意識不明の重体。ほかにも2人の組幹部、同席していた30歳男性の計4人がケガをし、襲撃したグループは現在逃走中という。  この話は各局ニュースでやんわり触れられる程度だったが、事態は予想以上に深刻だ。事情通は「組同士の抗争とかではなく、ほんのささいな路上のいざこざが原因のようだ。若い男らは路上でモメたあと、一旦は引き下がったように見えたが、実際は仲間を呼んだり、武器を手に入れるためだった。その後、武装した集団は『K』を襲撃し、意識がなくなるまで相手を鉄パイプで思いっきり殴り続けたそうだ」と告白する。  加害者グループの素性については、歌舞伎役者・市川海老蔵の暴行事件で出てきた「関東連合」にも似た、日系武闘派集団という。 「千葉の繁華街なんかを縄張りにしていて、とにかくキレたら何をするかわからない。『肩がぶつかった』というだけで、耳を切り落とされた人もいる。ヤバイ奴らです......」(アウトロー雑誌の編集者)  だが、そんな凶暴なグループも予見できなかったことがある。 「襲撃された男性というのが山口組の組長・幹部クラスだったんです。それがいきなりボコボコにされ、生命の危機に瀕している。ここまでいえば分かるでしょう。落とし前は高くつきますよ」  そう不気味に語るのは、闇社会の住民だ。  事実、その事件の直後、関東のヤクザ社会はてんやわんやの大騒ぎで「○人は殺やらないと収まらない」など、物騒な話が飛び交っていたという。加害者グループのなかには報復を恐れ、海外に逃亡した者もいるとか。一般人にとっては迷惑この上ない話だが、用心するに越したことはない。忘年会シーズンの六本木に血の雨が降らないことを祈るばかりだ。
るるぶ六本木西麻布赤坂麻布十番 殴る、蹴る、(東京湾に)浮かぶ? amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・「芸能人・元暴走族を一網打尽!?」有名"キャバクラ"の摘発は六本木浄化作戦の第一歩か海老蔵殴打事件 六本木闇組織のマスコミ操作に揺れた世論 収拾は越年へ建前は「セキュリティー会社」 海老蔵暴行事件を起こした"六本木闇組織"の素顔

"海老蔵事件"レベルじゃない! 暴力団幹部襲撃事件で六本木に血の雨が降る──

 忘年会シーズンも佳境に入った最中、東京・六本木でシャレにならない事件が起きてしまった。14日の午前2時50分ごろ、東京・六本木のキャバクラ店「K」に若い男ら約20人が突然乱入し、同店にいた山口組系暴力団幹部を襲撃したのだ。  警視庁麻布署によると、若い男らはビール瓶や鉄パイプで襲撃し、組幹部の男性は意識不明の重体。ほかにも2人の組幹部、同席していた30歳男性の計4人がケガをし、襲撃したグループは現在逃走中という。  この話は各局ニュースでやんわり触れられる程度だったが、事態は予想以上に深刻だ。事情通は「組同士の抗争とかではなく、ほんのささいな路上のいざこざが原因のようだ。若い男らは路上でモメたあと、一旦は引き下がったように見えたが、実際は仲間を呼んだり、武器を手に入れるためだった。その後、武装した集団は『K』を襲撃し、意識がなくなるまで相手を鉄パイプで思いっきり殴り続けたそうだ」と告白する。  加害者グループの素性については、歌舞伎役者・市川海老蔵の暴行事件で出てきた「関東連合」にも似た、日系武闘派集団という。 「千葉の繁華街なんかを縄張りにしていて、とにかくキレたら何をするかわからない。『肩がぶつかった』というだけで、耳を切り落とされた人もいる。ヤバイ奴らです......」(アウトロー雑誌の編集者)  だが、そんな凶暴なグループも予見できなかったことがある。 「襲撃された男性というのが山口組の組長・幹部クラスだったんです。それがいきなりボコボコにされ、生命の危機に瀕している。ここまでいえば分かるでしょう。落とし前は高くつきますよ」  そう不気味に語るのは、闇社会の住民だ。  事実、その事件の直後、関東のヤクザ社会はてんやわんやの大騒ぎで「○人は殺やらないと収まらない」など、物騒な話が飛び交っていたという。加害者グループのなかには報復を恐れ、海外に逃亡した者もいるとか。一般人にとっては迷惑この上ない話だが、用心するに越したことはない。忘年会シーズンの六本木に血の雨が降らないことを祈るばかりだ。
るるぶ六本木西麻布赤坂麻布十番 殴る、蹴る、(東京湾に)浮かぶ? amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・「芸能人・元暴走族を一網打尽!?」有名"キャバクラ"の摘発は六本木浄化作戦の第一歩か海老蔵殴打事件 六本木闇組織のマスコミ操作に揺れた世論 収拾は越年へ建前は「セキュリティー会社」 海老蔵暴行事件を起こした"六本木闇組織"の素顔

「飲酒運転やらしよったら、承知せんけんね!」福岡市の飲酒運転撲滅動画が本気すぎる!?

fukuokachannel.jpg
福岡チャンネル「お知らせばい福岡」より
 「飲酒運転撲滅などを呼び掛ける福岡市の動画がすごい」と、ネット上で話題となっている。これは、福岡市中心部のバス停などの電子看板や商業ビルの大型ビジョンで放映されているもので、その名も「お知らせばい福岡」。「飲酒運転撲滅」と「福岡の観光」をテーマに50本が制作され、一般市民50人がそれぞれ博多弁で呼びかけている。  忘年会シーズンということで、現在は飲酒運転撲滅バージョンが集中的に放映されているようだが、出演する市民は会社員、主婦、大学生、ロックミュージシャンと実に幅広く、初音ミクに扮したコスプレイヤーが「飲酒運転は、同乗者も罰せられるって知っとった?」と呼び掛けたり、女子プロボクサーが「飲酒運転やらしよったら、承知せんけんね!」と拳とともに訴えるもの、高島宗一郎福岡市長自ら、ボディーアクションを交えて「飲酒運転はしない、させない、絶対許さない!」と力強く喚起するものなど、ユニークなコンテンツとなっている。  福岡市では2006年、市内在住の会社員の乗用車が、飲酒運転をしていた福岡市職員の男性の乗用車に追突されて博多湾に転落、会社員の車に同乗していた3児が死亡するという痛ましい事件が発生。それ以降、市をあげて飲酒運転撲滅に取り組んでいるにもかかわらず、飲酒運転事故件数は全国的に見てもいまだ多い。  そんな中、電子看板とテレビ・ネット・雑誌などのメディアを複合させ、より高い広告効果につなげようと、実験的に今回の「お知らせばい福岡」キャンペーンを始めたとのこと。それにしても、50本とは少しやり過ぎな気もするが......。 「市民像というのは人によって違うので、年齢・性別・職業などにバリエーションをもたせました。たくさんのバージョンがあるということで、見る側にとっても一方的な情報ではなく、身近に感じられるのではないかというのが狙いです。また、今回のコンテンツは福岡市の動画専門YouTubeチャンネルでも公開しておりますので、50本のサムネイルがどっと並ぶと、かなりインパクトがあるのではないかと思います」(福岡市広報戦略室・河津さん)  ちなみに、一番人気はダントツで「ヨーヨー世界5位青年」バージョンだという。  佐賀県武雄市が公式ページをFacebookに完全移行し、総アクセス数が1,000万PVを超えるなど、このところ地方自治体によるネット活用が功を奏している。この動画をきっかけに、ぜひ福岡市には飲酒運転撲滅、そして市のPRに成功してもらいたいものだ。 ●福岡チャンネル <http://www.city.fukuoka.lg.jp/f-channel/>
交通安全ノボリ旗 本当にやめて。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・出演者はすべて現役警察官! 福岡県警『許されざる者』が大ヒット中「早く死にたい」台湾の空港に不法滞在の日本人男性 台湾芸能人まで巻き込み話題に「これがVIPクオリティ!?」元テレビマン2ちゃんねらーによるYouTubeアニメが話題に

【貧困レポ】大失業時代到来 住人の85%が生活保護を受給する"ドヤ街"寿町の今

kotobukicho.jpg
「寿町のランドマーク」ともいうべき寿町総合労働
福祉会館には、多くのホームレスらがたむろする
 厚生労働省は先週、全国の生活保護受給者が8月末現在で205万9,871人になったと発表したが、7月末時点より9,376人増と2カ月連続で過去最多を更新。長引く不況や高齢化の進展が主な要因だといえそうだが、生活保護を受給できればまだマシな方。さまざまな事情で、雇用保険も生活保護も受給できない人々も世の中には存在する。山谷(東京)、釜ヶ崎(大阪)と並ぶ日本3大ドヤ街の1つ、寿町を抱える横浜市では、生活に困窮した受給対象外の人々への緊急援護として「パン券」と「ドヤ券」を配布している。  パン券とはいわゆる食券のことで、寿町にあるスーパーや食堂など指定の4カ店で714円分の食料品を購入したり、食事ができたりするもの。一方、ドヤ券とは宿泊料1,500円までのドヤに泊まることができるチケットだ。  11月某日早朝──。横浜市中区役所には、あまり裕福とはいえない身なりの年配者らが行列をなしている。パン券、ドヤ券とも平日の朝に横浜市中区役所で配布されており、彼らはチケットをもらうために集まった人々だ。「券は数に限りがあるからさあ、朝の5時から区役所の前に並んでいるんだよ」とは、寿町を縄張りにするホームレスの1人。これらの券さえあれば、とりあえず食事と夜露をしのげる場所を確保できるため、みな必死だ。  パン券は代用貨幣のようなものともいえるが、購入できるのは、あくまでも食料品のみ。酒やタバコなどの嗜好品は買うことができない。だが、何といっても労働者の街である。住人たちの多くは酒やタバコが大好き。そこで、チケットを額面よりも低い値段で換金するといったブローカーのような業者も存在する。 「パン券を換金するのはもちろん不正なんだけど、やっぱり貧しくてもお酒やタバコはたしなみたいじゃない? かわいそうだから、わたしも頼まれたら換金してあげてるわよ。もちろん、ブローカーなんかと違って額面通りの値段でよ。わたしがチケットを使えばいいだけの話で、別に損するわけじゃないしね」  そう話すのは寿町でスナックを経営するママだが、それ以前に寿町のような貧しいエリアで飲み屋の経営が成り立つのか。飲み代を踏み倒されてしまうのでは、と他人事ながら心配になってしまう。しかし、ママはこう一笑に付す。 「何言ってんのよ。この街の住人は公務員と一緒よ。お客さんには生活保護受給者が多いんだけど、ツケで飲ませても支給日には必ずおカネが入るわけだから取りっぱぐれがないの。不安なときは受給窓口で待ち構えて、支給されたとたん取り立てるからね(笑)」  寿町のみならずドヤ街全般にみられる傾向だが、かつての労働者の町も昨今では不況に伴う派遣労働の激減や住人の高齢化により、生活保護など自治体からの補助金なしでは成り立たない「福祉の町」と化している。寿町でも住人の85%が生活保護受給者で、60歳以上の高齢者が60%を占めているという。パン券やドヤ券のような緊急援護的な補助は横浜市独自のものだが、では横浜市が弱者に手厚い自治体なのかといえば、決してそうではない。この街で活動するNPO関係者は次のように憤る。 「そんなキレイごとではないですよ。昭和39年に東京オリンピックが開催されたとき、客船で来日した外国人に汚いところは見せられないということで、当時の横浜の中心地だった桜木町界隈に数多くいた露店商や日雇い労務者、大岡川の船上生活者などが寿町に押し込まれたという経緯があるんです。補助金で黙らせて臭いものには蓋をするというのは、原発行政と同じ発想です」  寿町に店を構える飲食業者、この街で毎日のようにノミ行為を行っている暴力団など、すべては住人らが受け取る生活保護を目当てにしたものだ。その意味では、この街の経済は自治体からの補助金がただ還流しているだけだともいえる。最近では、ドヤを改装して外国人バックパッカー向けの宿泊施設を運営するなど、若い起業家らが立ち上げたコミュニティービジネスによって寿町のヒトとカネの流れを変えようとする動きもみられる。だが、「福祉の町」からの脱却は容易ではない。 (文=牧隆文)
風の自叙伝―横浜・寿町の日雇労働者たち 取り残された街の風景。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・「都はサービスが悪い!?」年越し派遣村は"ゆとりオヤジ"たちの巣窟だった!派遣の"叫び"がこだまする現代版蟹工船『遭難フリーター』秋葉原事件は必然!? トヨタ社員が憤る人材の使い捨て