震災後2年を経て見つめる、遺体安置所の光景『遺体~明日への十日間~』

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左から小橋めぐみ氏、君塚良一監督、石井光太氏。
「“死体”と“遺体”。意味は同じですが、全く違うものです。遺体安置所では、津波で流されてヘドロだらけで冷たくなって死後硬直している死体が足の踏み場もないくらいに床に置かれていました。それを遺体安置所で働く人たちが、一体一体きれいに洗って、丁寧に並べ、遺族を見つけ、納棺をして、火葬場に送り出すところまで行う。そうすると、死体が「遺体」になるんです」 (『遺体――震災、津波の果てに』(新潮社)の著者でノンフィクション作家・石井光太氏)――。  東日本大震災から2年がたとうとしている。東北地方を襲った未曾有の震災による死者・行方不明数は1万8,574名(2月27日現在)に上る。  震災のその後を扱うテレビや新聞報道が増える中、メディアが報じきることができなかった被災地の姿、遺体安置所を舞台にした映画『遺体~明日への十日間~』(http://www.reunion-movie.jp/)が封切られた。その公開を記念して、東京都港区のシナリオセンターで講演会(主催:Youlabo)が行われた。  講演会には、映画『遺体』の君塚良一監督、原作であり、震災ノンフィクションとしては最大級のベストセラーとなった『遺体――震災、津波の果てに』の著者・石井光太氏、同映画に出演した女優・小橋めぐみ氏が登壇。3人がそれぞれの『遺体』についての思いを語った。  映画『遺体』の舞台は、原作同様に岩手県釜石市の遺体安置所。釜石市は約1,100人の死者・行方不明者を出した。原作には「体育館の面積はバスケットボールのコート一面分。床に隙間なく敷かれたブルーシートの上に、遺体が所狭しと置かれている。毛布にくるまれた遺体、納体袋に入れられた遺体、ビニールシートに包まれた遺体など様々」といった壮絶な遺体安置所の光景が描かれている。  原作者の石井氏は次のように語る。 「遺体安置所が舞台というだけで、『どれだけ悲惨な描写がされているのか』『どれだけの悲しみが書かれているんだ』という悲劇に関心が寄せられますが、僕はそこが描きたいわけではなかった。僕はただ、遺族や遺体に優しく声をかける『人の言葉』や、必死になって遺族のもとへご遺体を返そうと思って働いている方々の『想い』が、どれだけ温かくて、強くて、そこで生きた人を支えたかを伝えたかった。死体が遺体になる過程の中で、どれだけ多くの人間が携わって、人間の尊厳を守り、遺族を支えたのか。そしてそこには人間の温かさや優しさ、勇気があったということを描きたかったんです」
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(c)2013フジテレビジョン
■事実と「真実」  映画『遺体』の主人公は、西田敏行氏が演ずる相葉常夫(66歳)。定年後は地区の民生委員として働いていたが、震災後はそれまでの葬祭関連の仕事に就いていた経験をもとに遺体安置所でボランティアとして働いた男性だ。  相葉さんは来る日も来る日も遺体安置所で、遺体と向き合った遺族に「ご家族に迎えに来てもらって、とても喜んでいると思います」と声をかけ、体育館に並ぶ身元不明遺体にも「つらいだろうけど、頑張ってくれな」と言葉をかけ続けた。  原作はノンフィクション作品のため、当然、主人公にはモデルがいる。君塚監督は映画化する際に、まずこうした関係者に「映像化することをどう思いますか」と尋ねにいった。それについて次のように語る。 「原作の『遺体――震災、津波の果てに』を読んで、同じ被災者が同じ町の犠牲者のために働いたという内容に、神話のようなある種の物語性があり、驚いた。読み終えてから4日後に、石井さんとお会いしました。その時に、石井さんから『映像化の前に釜石に行って、モデルとなった全員に会ってほしい』と言われました」  そこで関係者に言われたのが、次の言葉だった。映画にも出てくる住職のモデルになった人物から言われた言葉だ。 「事実はあなたにはわからないかもしれないけれど、真実は曲げないでくれ。真実を動かさず、描いてくれ」  だからこそ、君塚監督は「真実」に向かうべく、震災直後からの遺体安置所の十日間を描いた。現地に入ったのが震災から1年後だったこともあり、関係者の言葉も変わり、物語化しているとのことで、「原作をありのままに映像化しようと思った」という。  君塚監督は「僕は現場にいなかったのでわからないです。ここでどういうふうに遺体安置所で働いた人たちが動いたのかは知りません。だから、皆さんで考えましょう」と俳優やスタッフといった映画の関係者に説きながら、この作品を作っていく。  「この台詞は絶対に言ってくれ」だとか「泣かそう、感動させよう」とかという気持ちはまったくなかったという。むしろ、「俳優が言えないことは言わせない。違う言葉を選ぶならば、それを尊重するということをしました。現場で追体験をしている俳優が紡ぐ言葉をそのまま撮った」  映画の中で、この「真実」をめぐる、象徴的なシーンがある。それは主人公の相葉さんが遺体安置所のある体育館の中に、靴を脱ぎながら入るシーンだ。  このシーンは原作にはない。つまり、「事実」ではない。しかし、主人公を演じる西田氏が「自分だったらこうする」ということで、遺体安置所のある体育館には靴を脱いであがり、最後まで演じたのだ。  原作者の石井氏は次のように語る。 「主人公のモデルになった千葉さんは映画を見て、『実は自分もそうしたかったんだ』と話していた。当時は、物理的に靴を脱いで作業するのは不可能だった。でも千葉さんは、靴を脱がずにあがることはつらかったし、誤っていると思っていました。これは事実とは違うけれど、違う形で真実というものにつながった。映画化したことで、ノンフィクションという原作とは違ったものが伝わった」
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(c)2013フジテレビジョン
■150体の遺体を泣きながら作った  君塚監督にとって、映画『遺体』は特別な作品だという。 「遺体安置所を舞台にするのだから、劇映画とはいえ被災地にカメラを向ける。劇映画とはいえ、被災者やご遺族にカメラを向ける。劇映画とはいえ、遺体にカメラを向ける。僕の人生に関わってくる映画なので、この作品が終わったからといって、次のテーマにいけないくらいの覚悟を決めて撮りました」  映画『遺体』は、出演する俳優たちにも『覚悟』のいる現場だったという。  主人公の西田氏以外にも、遺体の検案をする医師役の佐藤浩市氏、歯科医師役の柳葉敏郎氏、歯科助手役の酒井若菜氏。さらに釜石市職員役を演じた沢村一樹氏、筒井道隆氏、志田未来氏、勝地涼氏。市長役の佐野史郎氏や葬儀社社員役の緒形直人氏……。  母親を亡くした遺族の役として出演した小橋めぐみ氏は「役名はありましたが、実際に遺体安置所のセットに入ると、自分自身が追体験するような感じだった」と話す。  小橋氏が演じたのは、亡くなった母親にお化粧をする娘役。原作も脚本も、主人公の相葉さんが母親に化粧をすることになっていたが、当日になって急遽、娘役の小橋氏が化粧をすることになった。それは、1カ月間、ご遺体に寄り添う小橋氏の演技を見てきた西田氏が「僕だったら、この娘さんに化粧をさせてあげたいと思う」と提案し、シナリオを変更。リハーサルなしで、すべてアドリブで撮ったという。撮影現場では、そういうことも起きたという。  映画『遺体』で覚悟を決めたのは、スタッフも同様だったという。 「美術部は、人形とはいえ、心を込めながら、ご遺体を150体も作った。追体験をしながら作っているわけだから、毎日泣きながら作っていましたね」(君塚監督)
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■残すということ  今回の映画の舞台である釜石市のある被災者からは、次のような意見が寄せられたという。 「僕は申し訳ないですが、つらかったので原作も途中で読むのをやめました。映画に関しても、まだ行く勇気がありません。自分は家族を津波で失いました。だけれども作ってくれて、ありがとうございました」。  原作者の石井氏は次のように語る。 「これから生きる人たちが、津波から目をそらして生きることは仕方がないことだと思うんです。だけれども、作り手として、知るためのきっかけはきちんと作っていかなければいけない。これは絶対にそうだと思うんです。映画化の話をもらった時に反対しなかったのは、原作のノンフィクションを読まない人間が、映画ならば見る可能性もあると思ったからです。自分が見てきた、携わってきたことを残さなければという想いがあるからです。だからこそ、君塚監督にあれだけの強い想いで『遺体』を映画化していただけたのはありがたいことだと思います」 ●『遺体~明日への十日間~』 原作:石井光太『遺体 震災、津波の果てに』(新潮社刊) 脚本・監督:君塚良一(『誰も守ってくれない』/モントリオール世界映画祭最優秀脚本賞受賞) 出演:西田敏行 緒形直人、勝地涼、國村準、酒井若菜、佐藤浩市、佐野史郎、沢村一樹、志田未来、筒井道隆、柳葉敏郎(五十音順)ほか 企画協力:新潮社/製作:フジテレビジョン/制作プロダクション:FILM/配給:ファントム・フィルム 全国公開中 <http://www.reunion-movie.jp/> (c)2013フジテレビジョン

「日本最大級の広域暴力団と……」田原総一朗緊急入院の背景にささやかれる“グレーなウワサ”

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撮影=笹村泰夫
 『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)の司会を長年務め、今でもテレビ報道界において絶大な影響力を誇る田原総一朗氏が、体調不良で入院した。 「見舞いに行った人によれば、相当弱っているということでした。第一線で活躍しているとはいえ、78歳とご高齢ですし、本当に大丈夫なのでしょうかね」(テレビ報道関係者)  お笑い芸人の水道橋博士は、2月28日のTwitterで、病院のベッドに腰かける田原氏との2ショット写真を公開したが、やはり顔色は優れない。  しかし、「それだけが理由ではない」と、警視庁組織犯罪対策課の捜査員が訝しがる。 「田原氏は心労がたたっていると思いますよ。なにしろ、日本最大級の広域暴力団とのある関係をウワサされているのですから」  これは、いったいどういうことなのだろうか? 前出の警視庁捜査員は続ける。 「今月のどこかで、田原氏は広域暴力団の本部で講演会を開くことになっていたのです。田原氏サイドがその組織に取材をしたいと申し込んだところ『それでは、講演という形でどうか』と、広域暴力団側から持ちかけられた。内容は暴力団排除条例に関してで、直参が全員集まることになっていた。警察としては、暴力団に条例への対策を伝授されるのは困るということもあります。この話は昨年から持ち上がったようで、この1月には広域暴力団の幹部が上京し、東京東麻布の『F』という高級中華料理店で会合もしています」  単なる取材ならばOKだが、暴力団に便宜を図るとみられればアウト。それが暴排条例の本質なのだが、田原氏はそれに該当するというのである。捜査員は続ける。 「ここで、例えば謝礼などが発生したら完全にアウトです。田原氏が暴力団サイドからお金をもらって講演会を開いたということになれば、『朝生』の降板はおろか、島田紳助さんのように芸能界からの追放という事態にならないとも限りませんからね」  そうはいっても、田原氏サイドはあくまでも「取材」を申し込んでいるわけで、それにプラスして「田原さんは保険のために、『もし講演をするなら、ほかの報道各社も本部の中に入れて撮影、録音させてほしい』と言ったと聞きます。ですから、便宜供与をするつもりはまったくないはずです」(前出テレビ報道関係者)とのこと。  いずれにせよ、相手が相手だけに、話がこじれれば百戦錬磨の田原氏にとっても心労になることは想像に難くない。入院生活に影響を及ばさなければいいのだが。

「汚染物質を扇風機で日本海へ」大気汚染に悩む中国で、仰天計画相次ぐ

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まだ空気がキレイだった頃の北京駅
(「Wikipedia」より)
 中国の大気汚染の悪化が止まらない。2月28日には北京市と隣接する河南省で、24時間当たりの汚染物質の濃度が、WHOが定める環境基準の10~20倍となる数値を記録した。同省の高速道路ではこの日、大気汚染に起因するとみられる異常濃霧の中、自動車30台が絡む玉突き事故が発生。もはや中国の大気汚染は、健康被害を超えた弊害に見舞われているのだ。  成長至上主義のもと、環境問題を放置してきた政府に生活者たちの批判が集まる中、政府は今後どのような対策を講じるのだろうか?  ネット上では、「大気汚染から逃れるため、2016年に首都を北京から河南省信陽市に移すことが政府決定された」という未確認情報が飛び交っている。信陽市では首都移転を見越し、すでに不動産を買いあさる動きもあるという。  また、「北京市中心を巨大ドームで覆い、内部の空気を清潔に保つ」という出所不明の計画もネット上をにぎわせている。    広東省ブロック紙の社会部記者は、政府による大気汚染対策についてこう話す。 「内陸部の都市では、実験的に人工降雨弾を使った浄化作戦を実行している。雨によって一時的に大気の汚染レベルを低下させようというものですが、効果のほどは不明です。また、環境保護部の内部では『巨大な扇風機を日本海に向けて並べて、沿岸部上空を換気しよう』という、荒唐無稽な計画も浮上しているそう。大気汚染に関してはそれだけ切羽つまっていて、わらにもすがりたいということだろう」  PM2.5をはじめとする中国からの汚染物質は、すでに日本にも到達している。中国には、早急に自分の尻を拭わせる必要があるだろう。 (文=牧野源)

自民党非公認なのに“お墨付き”? 下町のまんじゅう屋がアベノミクスで新商品ラッシュ!

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 昨年末に安倍晋三氏が首相に返り咲いて以来、株価は上昇の一途をたどり、ニュースや新聞、週刊誌には連日「アベノミクス」の文字が躍る。まだ庶民にまでその恩恵は行き届いていないが、好景気の息吹は、3年にわたる民主党政権時に不遇をかこっていた建設業や証券業界などに吹きはじめているようだ。  民主党政権時に、“冬の時代”を迎えていたひとつが、荒川区に本社を置く「大藤」という観光土産問屋。これまで「純ちゃんまんじゅう」「太郎ちゃんまんじゅう」といった、自民党の歴代首相をモチーフにした土産菓子を販売してきた同社。やはり、政権交代で、ウハウハなのだろうか? 社長の大久保俊男氏を直撃した! 「いや~どうも!」  下町の社長らしく、人懐っこい笑顔で会議室に現れた大久保社長。その手には、この2月に発売されたばかりの「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」が握られている。  「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」は、夏の参院選に向けて開発された商品。「アベノミクス」にかけて、ミルク餡まんじゅうとチョコ餡まんじゅうの2種類がミックスされている。パッケージには「金融政策」「財政政策」「成長戦略」の3本の矢が描かれており、インフレ目標と同様に2%増量中の大サービスだ!  さらに、経済政策ばかりでなく、外交政策もチクり。パッケージの左側の孤島で“魚釣り”をしているのは、大久保社長自身と昨年夏に尖閣諸島に上陸した荒川区議会議員の小坂英二氏。そして、右側の島にはかぐや姫の姿で描かれた安倍首相夫人の昭恵さん。かぐや姫が登場する昔話といえば“竹取”物語……。パッケージの隅に隠されたメッセージにも油断がならない。
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 12月に安倍政権が発足して以来、大藤でも「帰って来た~晋ちゃんまんじゅう」「日本をトリ戻す!日出ずる国、日本・トリ型まんじゅう」「日はまた昇る/晋ちゃんまんじゅう」「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」と、立て続けに4種類のまんじゅうを発売した。  2006年の「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売した際には55万箱の大ヒットを記録。このヒットの実績に加え、世間にはアベノミクスの好景気の波。きっと儲かって儲かって笑いが止まらないのではないか!? 「いや、実はそれほどでもないんです。日本人は飽きやすいですから『また、安倍総理のまんじゅうか』と思われているんでしょうね……」 う~ん、自民党と昵懇の関係を築く大藤ですら、アベノミクスの恩恵にあずかるのはまだ早いようだ。  大藤と自民党の関係は、2001年に遡る。時は、ライオン丸ヘアーで、小泉純一郎首相がお茶の間の話題をかっさらった時代。その人気にあやかろうと、大藤では「純ちゃんまんじゅう」を企画した。そして、自民党本部に話を持って行ったところ……「『ダメだ!』と一蹴されました」と大久保社長。 「けれども、あきらめがつかずに、こっそりと作って販売しちゃった(笑)」  大胆にも、“非公認候補”として、お土産市場に立候補してしまったのだ!  しかし、メディアを通してその存在が世に知られるようになっても、自民党からのクレームは一切来ない。 「様子を見ていたのですが、連絡がなかったので、調子に乗っておせんべいやクッキーなども開発して販売しました(笑)」  そして4年後の2005年11月、大久保社長は一本の電話を受ける。 「飯島勲秘書官から『首相官邸に遊びにこないか?』と連絡をいただいたんです。いざ面会に赴くと、小泉総理自ら『よく作ってくれた!』と、光栄なお言葉を頂きました」  郵政民営化などの規制緩和を推し進めた小泉氏だが、その新自由主義政策がお菓子にまで及んだ瞬間。「自民党をぶっ壊す」と息巻いていた総理も、まんじゅうを壊すことはなかったのだ!  さらに、小泉首相が首相を辞任し、2006年には安倍首相が誕生。“美しい国”を標榜し「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍政権を応援するため、大藤でも、“純ちゃんレジーム”から脱却した「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売。前述のとおり、55万箱を売り上げる空前の大ヒットを記録した。さらに、体調不良の報道がなされると、ほうれん草パウダー入りの「負けるな!! 晋ちゃんまんじゅう」を発売し、陰ながらまんじゅうで総理を元気づけていた。
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 歴代首相の中で、大久保社長が特にお気に入りなのが、麻生太郎総理。べらんめえ調、毒舌、しかもマンガ好きというキャラクターは、まんじゅうにするネタの宝庫。「俺達の太郎」「秘密の太郎ちゃん」など5種類の商品を発売し、いずれも好評を博した。一方、残念な結果だったのが福田康夫総理。 「(福田氏の地元の)高崎に行っても『誰も買わないよ』と言われました。真面目な人なんですが、いつも不貞腐れているような顔つきでしたからね……」  世論と同様に“まんじゅう支持率”も惨憺たる結果に終わったようだ。  2009年には民主党が政権を獲得し、野党に下った自民党。メディアの露出は減り、話題性にも乏しい。もちろん、議席と同様にお菓子の売上も下降線をたどる……。だが、大久保さんは民主党に乗り換えることはしなかった。 「これまで、自民党のお菓子を勝手に作らせてもらっていたのに、政権が代わったからパッケージを変えて民主党に……とはいかない。やっぱり、商売は義理と人情です!」  情に厚い下町イズムを発揮する大久保社長。野党時代にも、谷垣禎一総裁をモチーフに、“カン”蹴りを行う「みんなで行こうZE!! 自民闘」「よみがえれ! 自民闘」などの商品を発売し、政権奪回をサポートする。
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「谷垣さんからは、『まんじゅうで盛り上げてください』というお墨付きを頂きました。けれども、公認されたというわけではありません。僕らは公認を受けず、あくまでも“勝手に応援する”というスタンスでやっていきたいんです」  この10年間で、50種類あまりの商品を作っているものの、それらはすべて許可を受けないゲリラ戦法。しかし、これまで一度もクレームが入ったことはないという。「政治家としても、たかがまんじゅうにケチをつけて評判を落としたくないんでしょう。黙認状態ですね」  現在、安倍首相のほかに、同社が応援に力を入れているのが、自民党幹事長の石破茂氏と、小泉進次郎氏。
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「進次郎氏はキャラが強烈で、並々ならぬオーラを感じます。自分の信念を曲げない人ですね。横須賀出身ということで、海軍カレーなど3種類の商品を発売中です」  一方の石破氏も「情熱的で誠実な人」と、大久保社長は高く評価する。あの大人気アニメにかけて「ISHIDAM」というモビルスーツのキャラを創作してまんじゅうを販売。もちろん、石破氏および富野由悠季氏の許可は得ていない。 PA01155705.jpg  また、2006年から隠岐島で販売している「竹島ものがたり」も、領土問題が本格化してきた昨年から売上が急上昇! 竹島を模した形のまんじゅうには、ご丁寧に「日の丸楊枝」付き。「せめてまんじゅうだけでも、竹島に日の丸を掲げよう」というメッセージだ。ならば、もう一つの領土問題、尖閣諸島もまんじゅう化されているのか? 「竹島は韓国が実効支配していますが、尖閣諸島はまだ情勢が安定していない。非常に危ういバランスなので、ネタでは済まない可能性がありますから……」せめて、まんじゅうが発売できるくらいに、政情の安定を願うばかりだ。  世知辛い世の中の話題を甘いまんじゅうに変えるべく、日々ニュースをチェックしながらネタを探しているという大久保社長。ぜひ政治家のお歴々も、まんじゅうを見習って、中身の詰まった議論をしていただきたいものだ。 (文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●大藤HP <http://www.omiyage-daito.com>
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自民党非公認なのに“お墨付き”? 下町のまんじゅう屋がアベノミクスで新商品ラッシュ!

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 昨年末に安倍晋三氏が首相に返り咲いて以来、株価は上昇の一途をたどり、ニュースや新聞、週刊誌には連日「アベノミクス」の文字が躍る。まだ庶民にまでその恩恵は行き届いていないが、好景気の息吹は、3年にわたる民主党政権時に不遇をかこっていた建設業や証券業界などに吹きはじめているようだ。  民主党政権時に、“冬の時代”を迎えていたひとつが、荒川区に本社を置く「大藤」という観光土産問屋。これまで「純ちゃんまんじゅう」「太郎ちゃんまんじゅう」といった、自民党の歴代首相をモチーフにした土産菓子を販売してきた同社。やはり、政権交代で、ウハウハなのだろうか? 社長の大久保俊男氏を直撃した! 「いや~どうも!」  下町の社長らしく、人懐っこい笑顔で会議室に現れた大久保社長。その手には、この2月に発売されたばかりの「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」が握られている。  「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」は、夏の参院選に向けて開発された商品。「アベノミクス」にかけて、ミルク餡まんじゅうとチョコ餡まんじゅうの2種類がミックスされている。パッケージには「金融政策」「財政政策」「成長戦略」の3本の矢が描かれており、インフレ目標と同様に2%増量中の大サービスだ!  さらに、経済政策ばかりでなく、外交政策もチクり。パッケージの左側の孤島で“魚釣り”をしているのは、大久保社長自身と昨年夏に尖閣諸島に上陸した荒川区議会議員の小坂英二氏。そして、右側の島にはかぐや姫の姿で描かれた安倍首相夫人の昭恵さん。かぐや姫が登場する昔話といえば“竹取”物語……。パッケージの隅に隠されたメッセージにも油断がならない。
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 12月に安倍政権が発足して以来、大藤でも「帰って来た~晋ちゃんまんじゅう」「日本をトリ戻す!日出ずる国、日本・トリ型まんじゅう」「日はまた昇る/晋ちゃんまんじゅう」「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」と、立て続けに4種類のまんじゅうを発売した。  2006年の「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売した際には55万箱の大ヒットを記録。このヒットの実績に加え、世間にはアベノミクスの好景気の波。きっと儲かって儲かって笑いが止まらないのではないか!? 「いや、実はそれほどでもないんです。日本人は飽きやすいですから『また、安倍総理のまんじゅうか』と思われているんでしょうね……」 う~ん、自民党と昵懇の関係を築く大藤ですら、アベノミクスの恩恵にあずかるのはまだ早いようだ。  大藤と自民党の関係は、2001年に遡る。時は、ライオン丸ヘアーで、小泉純一郎首相がお茶の間の話題をかっさらった時代。その人気にあやかろうと、大藤では「純ちゃんまんじゅう」を企画した。そして、自民党本部に話を持って行ったところ……「『ダメだ!』と一蹴されました」と大久保社長。 「けれども、あきらめがつかずに、こっそりと作って販売しちゃった(笑)」  大胆にも、“非公認候補”として、お土産市場に立候補してしまったのだ!  しかし、メディアを通してその存在が世に知られるようになっても、自民党からのクレームは一切来ない。 「様子を見ていたのですが、連絡がなかったので、調子に乗っておせんべいやクッキーなども開発して販売しました(笑)」  そして4年後の2005年11月、大久保社長は一本の電話を受ける。 「飯島勲秘書官から『首相官邸に遊びにこないか?』と連絡をいただいたんです。いざ面会に赴くと、小泉総理自ら『よく作ってくれた!』と、光栄なお言葉を頂きました」  郵政民営化などの規制緩和を推し進めた小泉氏だが、その新自由主義政策がお菓子にまで及んだ瞬間。「自民党をぶっ壊す」と息巻いていた総理も、まんじゅうを壊すことはなかったのだ!  さらに、小泉首相が首相を辞任し、2006年には安倍首相が誕生。“美しい国”を標榜し「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍政権を応援するため、大藤でも、“純ちゃんレジーム”から脱却した「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売。前述のとおり、55万箱を売り上げる空前の大ヒットを記録した。さらに、体調不良の報道がなされると、ほうれん草パウダー入りの「負けるな!! 晋ちゃんまんじゅう」を発売し、陰ながらまんじゅうで総理を元気づけていた。
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 歴代首相の中で、大久保社長が特にお気に入りなのが、麻生太郎総理。べらんめえ調、毒舌、しかもマンガ好きというキャラクターは、まんじゅうにするネタの宝庫。「俺達の太郎」「秘密の太郎ちゃん」など5種類の商品を発売し、いずれも好評を博した。一方、残念な結果だったのが福田康夫総理。 「(福田氏の地元の)高崎に行っても『誰も買わないよ』と言われました。真面目な人なんですが、いつも不貞腐れているような顔つきでしたからね……」  世論と同様に“まんじゅう支持率”も惨憺たる結果に終わったようだ。  2009年には民主党が政権を獲得し、野党に下った自民党。メディアの露出は減り、話題性にも乏しい。もちろん、議席と同様にお菓子の売上も下降線をたどる……。だが、大久保さんは民主党に乗り換えることはしなかった。 「これまで、自民党のお菓子を勝手に作らせてもらっていたのに、政権が代わったからパッケージを変えて民主党に……とはいかない。やっぱり、商売は義理と人情です!」  情に厚い下町イズムを発揮する大久保社長。野党時代にも、谷垣禎一総裁をモチーフに、“カン”蹴りを行う「みんなで行こうZE!! 自民闘」「よみがえれ! 自民闘」などの商品を発売し、政権奪回をサポートする。
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「谷垣さんからは、『まんじゅうで盛り上げてください』というお墨付きを頂きました。けれども、公認されたというわけではありません。僕らは公認を受けず、あくまでも“勝手に応援する”というスタンスでやっていきたいんです」  この10年間で、50種類あまりの商品を作っているものの、それらはすべて許可を受けないゲリラ戦法。しかし、これまで一度もクレームが入ったことはないという。「政治家としても、たかがまんじゅうにケチをつけて評判を落としたくないんでしょう。黙認状態ですね」  現在、安倍首相のほかに、同社が応援に力を入れているのが、自民党幹事長の石破茂氏と、小泉進次郎氏。
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「進次郎氏はキャラが強烈で、並々ならぬオーラを感じます。自分の信念を曲げない人ですね。横須賀出身ということで、海軍カレーなど3種類の商品を発売中です」  一方の石破氏も「情熱的で誠実な人」と、大久保社長は高く評価する。あの大人気アニメにかけて「ISHIDAM」というモビルスーツのキャラを創作してまんじゅうを販売。もちろん、石破氏および富野由悠季氏の許可は得ていない。 PA01155705.jpg  また、2006年から隠岐島で販売している「竹島ものがたり」も、領土問題が本格化してきた昨年から売上が急上昇! 竹島を模した形のまんじゅうには、ご丁寧に「日の丸楊枝」付き。「せめてまんじゅうだけでも、竹島に日の丸を掲げよう」というメッセージだ。ならば、もう一つの領土問題、尖閣諸島もまんじゅう化されているのか? 「竹島は韓国が実効支配していますが、尖閣諸島はまだ情勢が安定していない。非常に危ういバランスなので、ネタでは済まない可能性がありますから……」せめて、まんじゅうが発売できるくらいに、政情の安定を願うばかりだ。  世知辛い世の中の話題を甘いまんじゅうに変えるべく、日々ニュースをチェックしながらネタを探しているという大久保社長。ぜひ政治家のお歴々も、まんじゅうを見習って、中身の詰まった議論をしていただきたいものだ。 (文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●大藤HP <http://www.omiyage-daito.com>
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自民党非公認なのに“お墨付き”? 下町のまんじゅう屋がアベノミクスで新商品ラッシュ!

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 昨年末に安倍晋三氏が首相に返り咲いて以来、株価は上昇の一途をたどり、ニュースや新聞、週刊誌には連日「アベノミクス」の文字が躍る。まだ庶民にまでその恩恵は行き届いていないが、好景気の息吹は、3年にわたる民主党政権時に不遇をかこっていた建設業や証券業界などに吹きはじめているようだ。  民主党政権時に、“冬の時代”を迎えていたひとつが、荒川区に本社を置く「大藤」という観光土産問屋。これまで「純ちゃんまんじゅう」「太郎ちゃんまんじゅう」といった、自民党の歴代首相をモチーフにした土産菓子を販売してきた同社。やはり、政権交代で、ウハウハなのだろうか? 社長の大久保俊男氏を直撃した! 「いや~どうも!」  下町の社長らしく、人懐っこい笑顔で会議室に現れた大久保社長。その手には、この2月に発売されたばかりの「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」が握られている。  「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」は、夏の参院選に向けて開発された商品。「アベノミクス」にかけて、ミルク餡まんじゅうとチョコ餡まんじゅうの2種類がミックスされている。パッケージには「金融政策」「財政政策」「成長戦略」の3本の矢が描かれており、インフレ目標と同様に2%増量中の大サービスだ!  さらに、経済政策ばかりでなく、外交政策もチクり。パッケージの左側の孤島で“魚釣り”をしているのは、大久保社長自身と昨年夏に尖閣諸島に上陸した荒川区議会議員の小坂英二氏。そして、右側の島にはかぐや姫の姿で描かれた安倍首相夫人の昭恵さん。かぐや姫が登場する昔話といえば“竹取”物語……。パッケージの隅に隠されたメッセージにも油断がならない。
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 12月に安倍政権が発足して以来、大藤でも「帰って来た~晋ちゃんまんじゅう」「日本をトリ戻す!日出ずる国、日本・トリ型まんじゅう」「日はまた昇る/晋ちゃんまんじゅう」「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」と、立て続けに4種類のまんじゅうを発売した。  2006年の「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売した際には55万箱の大ヒットを記録。このヒットの実績に加え、世間にはアベノミクスの好景気の波。きっと儲かって儲かって笑いが止まらないのではないか!? 「いや、実はそれほどでもないんです。日本人は飽きやすいですから『また、安倍総理のまんじゅうか』と思われているんでしょうね……」 う~ん、自民党と昵懇の関係を築く大藤ですら、アベノミクスの恩恵にあずかるのはまだ早いようだ。  大藤と自民党の関係は、2001年に遡る。時は、ライオン丸ヘアーで、小泉純一郎首相がお茶の間の話題をかっさらった時代。その人気にあやかろうと、大藤では「純ちゃんまんじゅう」を企画した。そして、自民党本部に話を持って行ったところ……「『ダメだ!』と一蹴されました」と大久保社長。 「けれども、あきらめがつかずに、こっそりと作って販売しちゃった(笑)」  大胆にも、“非公認候補”として、お土産市場に立候補してしまったのだ!  しかし、メディアを通してその存在が世に知られるようになっても、自民党からのクレームは一切来ない。 「様子を見ていたのですが、連絡がなかったので、調子に乗っておせんべいやクッキーなども開発して販売しました(笑)」  そして4年後の2005年11月、大久保社長は一本の電話を受ける。 「飯島勲秘書官から『首相官邸に遊びにこないか?』と連絡をいただいたんです。いざ面会に赴くと、小泉総理自ら『よく作ってくれた!』と、光栄なお言葉を頂きました」  郵政民営化などの規制緩和を推し進めた小泉氏だが、その新自由主義政策がお菓子にまで及んだ瞬間。「自民党をぶっ壊す」と息巻いていた総理も、まんじゅうを壊すことはなかったのだ!  さらに、小泉首相が首相を辞任し、2006年には安倍首相が誕生。“美しい国”を標榜し「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍政権を応援するため、大藤でも、“純ちゃんレジーム”から脱却した「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売。前述のとおり、55万箱を売り上げる空前の大ヒットを記録した。さらに、体調不良の報道がなされると、ほうれん草パウダー入りの「負けるな!! 晋ちゃんまんじゅう」を発売し、陰ながらまんじゅうで総理を元気づけていた。
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 歴代首相の中で、大久保社長が特にお気に入りなのが、麻生太郎総理。べらんめえ調、毒舌、しかもマンガ好きというキャラクターは、まんじゅうにするネタの宝庫。「俺達の太郎」「秘密の太郎ちゃん」など5種類の商品を発売し、いずれも好評を博した。一方、残念な結果だったのが福田康夫総理。 「(福田氏の地元の)高崎に行っても『誰も買わないよ』と言われました。真面目な人なんですが、いつも不貞腐れているような顔つきでしたからね……」  世論と同様に“まんじゅう支持率”も惨憺たる結果に終わったようだ。  2009年には民主党が政権を獲得し、野党に下った自民党。メディアの露出は減り、話題性にも乏しい。もちろん、議席と同様にお菓子の売上も下降線をたどる……。だが、大久保さんは民主党に乗り換えることはしなかった。 「これまで、自民党のお菓子を勝手に作らせてもらっていたのに、政権が代わったからパッケージを変えて民主党に……とはいかない。やっぱり、商売は義理と人情です!」  情に厚い下町イズムを発揮する大久保社長。野党時代にも、谷垣禎一総裁をモチーフに、“カン”蹴りを行う「みんなで行こうZE!! 自民闘」「よみがえれ! 自民闘」などの商品を発売し、政権奪回をサポートする。
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「谷垣さんからは、『まんじゅうで盛り上げてください』というお墨付きを頂きました。けれども、公認されたというわけではありません。僕らは公認を受けず、あくまでも“勝手に応援する”というスタンスでやっていきたいんです」  この10年間で、50種類あまりの商品を作っているものの、それらはすべて許可を受けないゲリラ戦法。しかし、これまで一度もクレームが入ったことはないという。「政治家としても、たかがまんじゅうにケチをつけて評判を落としたくないんでしょう。黙認状態ですね」  現在、安倍首相のほかに、同社が応援に力を入れているのが、自民党幹事長の石破茂氏と、小泉進次郎氏。
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「進次郎氏はキャラが強烈で、並々ならぬオーラを感じます。自分の信念を曲げない人ですね。横須賀出身ということで、海軍カレーなど3種類の商品を発売中です」  一方の石破氏も「情熱的で誠実な人」と、大久保社長は高く評価する。あの大人気アニメにかけて「ISHIDAM」というモビルスーツのキャラを創作してまんじゅうを販売。もちろん、石破氏および富野由悠季氏の許可は得ていない。 PA01155705.jpg  また、2006年から隠岐島で販売している「竹島ものがたり」も、領土問題が本格化してきた昨年から売上が急上昇! 竹島を模した形のまんじゅうには、ご丁寧に「日の丸楊枝」付き。「せめてまんじゅうだけでも、竹島に日の丸を掲げよう」というメッセージだ。ならば、もう一つの領土問題、尖閣諸島もまんじゅう化されているのか? 「竹島は韓国が実効支配していますが、尖閣諸島はまだ情勢が安定していない。非常に危ういバランスなので、ネタでは済まない可能性がありますから……」せめて、まんじゅうが発売できるくらいに、政情の安定を願うばかりだ。  世知辛い世の中の話題を甘いまんじゅうに変えるべく、日々ニュースをチェックしながらネタを探しているという大久保社長。ぜひ政治家のお歴々も、まんじゅうを見習って、中身の詰まった議論をしていただきたいものだ。 (文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●大藤HP <http://www.omiyage-daito.com>
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自民党非公認なのに“お墨付き”? 下町のまんじゅう屋がアベノミクスで新商品ラッシュ!

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 昨年末に安倍晋三氏が首相に返り咲いて以来、株価は上昇の一途をたどり、ニュースや新聞、週刊誌には連日「アベノミクス」の文字が躍る。まだ庶民にまでその恩恵は行き届いていないが、好景気の息吹は、3年にわたる民主党政権時に不遇をかこっていた建設業や証券業界などに吹きはじめているようだ。  民主党政権時に、“冬の時代”を迎えていたひとつが、荒川区に本社を置く「大藤」という観光土産問屋。これまで「純ちゃんまんじゅう」「太郎ちゃんまんじゅう」といった、自民党の歴代首相をモチーフにした土産菓子を販売してきた同社。やはり、政権交代で、ウハウハなのだろうか? 社長の大久保俊男氏を直撃した! 「いや~どうも!」  下町の社長らしく、人懐っこい笑顔で会議室に現れた大久保社長。その手には、この2月に発売されたばかりの「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」が握られている。  「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」は、夏の参院選に向けて開発された商品。「アベノミクス」にかけて、ミルク餡まんじゅうとチョコ餡まんじゅうの2種類がミックスされている。パッケージには「金融政策」「財政政策」「成長戦略」の3本の矢が描かれており、インフレ目標と同様に2%増量中の大サービスだ!  さらに、経済政策ばかりでなく、外交政策もチクり。パッケージの左側の孤島で“魚釣り”をしているのは、大久保社長自身と昨年夏に尖閣諸島に上陸した荒川区議会議員の小坂英二氏。そして、右側の島にはかぐや姫の姿で描かれた安倍首相夫人の昭恵さん。かぐや姫が登場する昔話といえば“竹取”物語……。パッケージの隅に隠されたメッセージにも油断がならない。
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 12月に安倍政権が発足して以来、大藤でも「帰って来た~晋ちゃんまんじゅう」「日本をトリ戻す!日出ずる国、日本・トリ型まんじゅう」「日はまた昇る/晋ちゃんまんじゅう」「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」と、立て続けに4種類のまんじゅうを発売した。  2006年の「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売した際には55万箱の大ヒットを記録。このヒットの実績に加え、世間にはアベノミクスの好景気の波。きっと儲かって儲かって笑いが止まらないのではないか!? 「いや、実はそれほどでもないんです。日本人は飽きやすいですから『また、安倍総理のまんじゅうか』と思われているんでしょうね……」 う~ん、自民党と昵懇の関係を築く大藤ですら、アベノミクスの恩恵にあずかるのはまだ早いようだ。  大藤と自民党の関係は、2001年に遡る。時は、ライオン丸ヘアーで、小泉純一郎首相がお茶の間の話題をかっさらった時代。その人気にあやかろうと、大藤では「純ちゃんまんじゅう」を企画した。そして、自民党本部に話を持って行ったところ……「『ダメだ!』と一蹴されました」と大久保社長。 「けれども、あきらめがつかずに、こっそりと作って販売しちゃった(笑)」  大胆にも、“非公認候補”として、お土産市場に立候補してしまったのだ!  しかし、メディアを通してその存在が世に知られるようになっても、自民党からのクレームは一切来ない。 「様子を見ていたのですが、連絡がなかったので、調子に乗っておせんべいやクッキーなども開発して販売しました(笑)」  そして4年後の2005年11月、大久保社長は一本の電話を受ける。 「飯島勲秘書官から『首相官邸に遊びにこないか?』と連絡をいただいたんです。いざ面会に赴くと、小泉総理自ら『よく作ってくれた!』と、光栄なお言葉を頂きました」  郵政民営化などの規制緩和を推し進めた小泉氏だが、その新自由主義政策がお菓子にまで及んだ瞬間。「自民党をぶっ壊す」と息巻いていた総理も、まんじゅうを壊すことはなかったのだ!  さらに、小泉首相が首相を辞任し、2006年には安倍首相が誕生。“美しい国”を標榜し「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍政権を応援するため、大藤でも、“純ちゃんレジーム”から脱却した「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売。前述のとおり、55万箱を売り上げる空前の大ヒットを記録した。さらに、体調不良の報道がなされると、ほうれん草パウダー入りの「負けるな!! 晋ちゃんまんじゅう」を発売し、陰ながらまんじゅうで総理を元気づけていた。
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 歴代首相の中で、大久保社長が特にお気に入りなのが、麻生太郎総理。べらんめえ調、毒舌、しかもマンガ好きというキャラクターは、まんじゅうにするネタの宝庫。「俺達の太郎」「秘密の太郎ちゃん」など5種類の商品を発売し、いずれも好評を博した。一方、残念な結果だったのが福田康夫総理。 「(福田氏の地元の)高崎に行っても『誰も買わないよ』と言われました。真面目な人なんですが、いつも不貞腐れているような顔つきでしたからね……」  世論と同様に“まんじゅう支持率”も惨憺たる結果に終わったようだ。  2009年には民主党が政権を獲得し、野党に下った自民党。メディアの露出は減り、話題性にも乏しい。もちろん、議席と同様にお菓子の売上も下降線をたどる……。だが、大久保さんは民主党に乗り換えることはしなかった。 「これまで、自民党のお菓子を勝手に作らせてもらっていたのに、政権が代わったからパッケージを変えて民主党に……とはいかない。やっぱり、商売は義理と人情です!」  情に厚い下町イズムを発揮する大久保社長。野党時代にも、谷垣禎一総裁をモチーフに、“カン”蹴りを行う「みんなで行こうZE!! 自民闘」「よみがえれ! 自民闘」などの商品を発売し、政権奪回をサポートする。
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「谷垣さんからは、『まんじゅうで盛り上げてください』というお墨付きを頂きました。けれども、公認されたというわけではありません。僕らは公認を受けず、あくまでも“勝手に応援する”というスタンスでやっていきたいんです」  この10年間で、50種類あまりの商品を作っているものの、それらはすべて許可を受けないゲリラ戦法。しかし、これまで一度もクレームが入ったことはないという。「政治家としても、たかがまんじゅうにケチをつけて評判を落としたくないんでしょう。黙認状態ですね」  現在、安倍首相のほかに、同社が応援に力を入れているのが、自民党幹事長の石破茂氏と、小泉進次郎氏。
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「進次郎氏はキャラが強烈で、並々ならぬオーラを感じます。自分の信念を曲げない人ですね。横須賀出身ということで、海軍カレーなど3種類の商品を発売中です」  一方の石破氏も「情熱的で誠実な人」と、大久保社長は高く評価する。あの大人気アニメにかけて「ISHIDAM」というモビルスーツのキャラを創作してまんじゅうを販売。もちろん、石破氏および富野由悠季氏の許可は得ていない。 PA01155705.jpg  また、2006年から隠岐島で販売している「竹島ものがたり」も、領土問題が本格化してきた昨年から売上が急上昇! 竹島を模した形のまんじゅうには、ご丁寧に「日の丸楊枝」付き。「せめてまんじゅうだけでも、竹島に日の丸を掲げよう」というメッセージだ。ならば、もう一つの領土問題、尖閣諸島もまんじゅう化されているのか? 「竹島は韓国が実効支配していますが、尖閣諸島はまだ情勢が安定していない。非常に危ういバランスなので、ネタでは済まない可能性がありますから……」せめて、まんじゅうが発売できるくらいに、政情の安定を願うばかりだ。  世知辛い世の中の話題を甘いまんじゅうに変えるべく、日々ニュースをチェックしながらネタを探しているという大久保社長。ぜひ政治家のお歴々も、まんじゅうを見習って、中身の詰まった議論をしていただきたいものだ。 (文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●大藤HP <http://www.omiyage-daito.com>
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自民党非公認なのに“お墨付き”? 下町のまんじゅう屋がアベノミクスで新商品ラッシュ!

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 昨年末に安倍晋三氏が首相に返り咲いて以来、株価は上昇の一途をたどり、ニュースや新聞、週刊誌には連日「アベノミクス」の文字が躍る。まだ庶民にまでその恩恵は行き届いていないが、好景気の息吹は、3年にわたる民主党政権時に不遇をかこっていた建設業や証券業界などに吹きはじめているようだ。  民主党政権時に、“冬の時代”を迎えていたひとつが、荒川区に本社を置く「大藤」という観光土産問屋。これまで「純ちゃんまんじゅう」「太郎ちゃんまんじゅう」といった、自民党の歴代首相をモチーフにした土産菓子を販売してきた同社。やはり、政権交代で、ウハウハなのだろうか? 社長の大久保俊男氏を直撃した! 「いや~どうも!」  下町の社長らしく、人懐っこい笑顔で会議室に現れた大久保社長。その手には、この2月に発売されたばかりの「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」が握られている。  「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」は、夏の参院選に向けて開発された商品。「アベノミクス」にかけて、ミルク餡まんじゅうとチョコ餡まんじゅうの2種類がミックスされている。パッケージには「金融政策」「財政政策」「成長戦略」の3本の矢が描かれており、インフレ目標と同様に2%増量中の大サービスだ!  さらに、経済政策ばかりでなく、外交政策もチクり。パッケージの左側の孤島で“魚釣り”をしているのは、大久保社長自身と昨年夏に尖閣諸島に上陸した荒川区議会議員の小坂英二氏。そして、右側の島にはかぐや姫の姿で描かれた安倍首相夫人の昭恵さん。かぐや姫が登場する昔話といえば“竹取”物語……。パッケージの隅に隠されたメッセージにも油断がならない。
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 12月に安倍政権が発足して以来、大藤でも「帰って来た~晋ちゃんまんじゅう」「日本をトリ戻す!日出ずる国、日本・トリ型まんじゅう」「日はまた昇る/晋ちゃんまんじゅう」「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」と、立て続けに4種類のまんじゅうを発売した。  2006年の「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売した際には55万箱の大ヒットを記録。このヒットの実績に加え、世間にはアベノミクスの好景気の波。きっと儲かって儲かって笑いが止まらないのではないか!? 「いや、実はそれほどでもないんです。日本人は飽きやすいですから『また、安倍総理のまんじゅうか』と思われているんでしょうね……」 う~ん、自民党と昵懇の関係を築く大藤ですら、アベノミクスの恩恵にあずかるのはまだ早いようだ。  大藤と自民党の関係は、2001年に遡る。時は、ライオン丸ヘアーで、小泉純一郎首相がお茶の間の話題をかっさらった時代。その人気にあやかろうと、大藤では「純ちゃんまんじゅう」を企画した。そして、自民党本部に話を持って行ったところ……「『ダメだ!』と一蹴されました」と大久保社長。 「けれども、あきらめがつかずに、こっそりと作って販売しちゃった(笑)」  大胆にも、“非公認候補”として、お土産市場に立候補してしまったのだ!  しかし、メディアを通してその存在が世に知られるようになっても、自民党からのクレームは一切来ない。 「様子を見ていたのですが、連絡がなかったので、調子に乗っておせんべいやクッキーなども開発して販売しました(笑)」  そして4年後の2005年11月、大久保社長は一本の電話を受ける。 「飯島勲秘書官から『首相官邸に遊びにこないか?』と連絡をいただいたんです。いざ面会に赴くと、小泉総理自ら『よく作ってくれた!』と、光栄なお言葉を頂きました」  郵政民営化などの規制緩和を推し進めた小泉氏だが、その新自由主義政策がお菓子にまで及んだ瞬間。「自民党をぶっ壊す」と息巻いていた総理も、まんじゅうを壊すことはなかったのだ!  さらに、小泉首相が首相を辞任し、2006年には安倍首相が誕生。“美しい国”を標榜し「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍政権を応援するため、大藤でも、“純ちゃんレジーム”から脱却した「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売。前述のとおり、55万箱を売り上げる空前の大ヒットを記録した。さらに、体調不良の報道がなされると、ほうれん草パウダー入りの「負けるな!! 晋ちゃんまんじゅう」を発売し、陰ながらまんじゅうで総理を元気づけていた。
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 歴代首相の中で、大久保社長が特にお気に入りなのが、麻生太郎総理。べらんめえ調、毒舌、しかもマンガ好きというキャラクターは、まんじゅうにするネタの宝庫。「俺達の太郎」「秘密の太郎ちゃん」など5種類の商品を発売し、いずれも好評を博した。一方、残念な結果だったのが福田康夫総理。 「(福田氏の地元の)高崎に行っても『誰も買わないよ』と言われました。真面目な人なんですが、いつも不貞腐れているような顔つきでしたからね……」  世論と同様に“まんじゅう支持率”も惨憺たる結果に終わったようだ。  2009年には民主党が政権を獲得し、野党に下った自民党。メディアの露出は減り、話題性にも乏しい。もちろん、議席と同様にお菓子の売上も下降線をたどる……。だが、大久保さんは民主党に乗り換えることはしなかった。 「これまで、自民党のお菓子を勝手に作らせてもらっていたのに、政権が代わったからパッケージを変えて民主党に……とはいかない。やっぱり、商売は義理と人情です!」  情に厚い下町イズムを発揮する大久保社長。野党時代にも、谷垣禎一総裁をモチーフに、“カン”蹴りを行う「みんなで行こうZE!! 自民闘」「よみがえれ! 自民闘」などの商品を発売し、政権奪回をサポートする。
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「谷垣さんからは、『まんじゅうで盛り上げてください』というお墨付きを頂きました。けれども、公認されたというわけではありません。僕らは公認を受けず、あくまでも“勝手に応援する”というスタンスでやっていきたいんです」  この10年間で、50種類あまりの商品を作っているものの、それらはすべて許可を受けないゲリラ戦法。しかし、これまで一度もクレームが入ったことはないという。「政治家としても、たかがまんじゅうにケチをつけて評判を落としたくないんでしょう。黙認状態ですね」  現在、安倍首相のほかに、同社が応援に力を入れているのが、自民党幹事長の石破茂氏と、小泉進次郎氏。
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「進次郎氏はキャラが強烈で、並々ならぬオーラを感じます。自分の信念を曲げない人ですね。横須賀出身ということで、海軍カレーなど3種類の商品を発売中です」  一方の石破氏も「情熱的で誠実な人」と、大久保社長は高く評価する。あの大人気アニメにかけて「ISHIDAM」というモビルスーツのキャラを創作してまんじゅうを販売。もちろん、石破氏および富野由悠季氏の許可は得ていない。 PA01155705.jpg  また、2006年から隠岐島で販売している「竹島ものがたり」も、領土問題が本格化してきた昨年から売上が急上昇! 竹島を模した形のまんじゅうには、ご丁寧に「日の丸楊枝」付き。「せめてまんじゅうだけでも、竹島に日の丸を掲げよう」というメッセージだ。ならば、もう一つの領土問題、尖閣諸島もまんじゅう化されているのか? 「竹島は韓国が実効支配していますが、尖閣諸島はまだ情勢が安定していない。非常に危ういバランスなので、ネタでは済まない可能性がありますから……」せめて、まんじゅうが発売できるくらいに、政情の安定を願うばかりだ。  世知辛い世の中の話題を甘いまんじゅうに変えるべく、日々ニュースをチェックしながらネタを探しているという大久保社長。ぜひ政治家のお歴々も、まんじゅうを見習って、中身の詰まった議論をしていただきたいものだ。 (文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●大藤HP <http://www.omiyage-daito.com>
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自民党非公認なのに“お墨付き”? 下町のまんじゅう屋がアベノミクスで新商品ラッシュ!

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 昨年末に安倍晋三氏が首相に返り咲いて以来、株価は上昇の一途をたどり、ニュースや新聞、週刊誌には連日「アベノミクス」の文字が躍る。まだ庶民にまでその恩恵は行き届いていないが、好景気の息吹は、3年にわたる民主党政権時に不遇をかこっていた建設業や証券業界などに吹きはじめているようだ。  民主党政権時に、“冬の時代”を迎えていたひとつが、荒川区に本社を置く「大藤」という観光土産問屋。これまで「純ちゃんまんじゅう」「太郎ちゃんまんじゅう」といった、自民党の歴代首相をモチーフにした土産菓子を販売してきた同社。やはり、政権交代で、ウハウハなのだろうか? 社長の大久保俊男氏を直撃した! 「いや~どうも!」  下町の社長らしく、人懐っこい笑顔で会議室に現れた大久保社長。その手には、この2月に発売されたばかりの「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」が握られている。  「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」は、夏の参院選に向けて開発された商品。「アベノミクス」にかけて、ミルク餡まんじゅうとチョコ餡まんじゅうの2種類がミックスされている。パッケージには「金融政策」「財政政策」「成長戦略」の3本の矢が描かれており、インフレ目標と同様に2%増量中の大サービスだ!  さらに、経済政策ばかりでなく、外交政策もチクり。パッケージの左側の孤島で“魚釣り”をしているのは、大久保社長自身と昨年夏に尖閣諸島に上陸した荒川区議会議員の小坂英二氏。そして、右側の島にはかぐや姫の姿で描かれた安倍首相夫人の昭恵さん。かぐや姫が登場する昔話といえば“竹取”物語……。パッケージの隅に隠されたメッセージにも油断がならない。
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 12月に安倍政権が発足して以来、大藤でも「帰って来た~晋ちゃんまんじゅう」「日本をトリ戻す!日出ずる国、日本・トリ型まんじゅう」「日はまた昇る/晋ちゃんまんじゅう」「アベノミックス 新しい晋ちゃんまんじゅう」と、立て続けに4種類のまんじゅうを発売した。  2006年の「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売した際には55万箱の大ヒットを記録。このヒットの実績に加え、世間にはアベノミクスの好景気の波。きっと儲かって儲かって笑いが止まらないのではないか!? 「いや、実はそれほどでもないんです。日本人は飽きやすいですから『また、安倍総理のまんじゅうか』と思われているんでしょうね……」 う~ん、自民党と昵懇の関係を築く大藤ですら、アベノミクスの恩恵にあずかるのはまだ早いようだ。  大藤と自民党の関係は、2001年に遡る。時は、ライオン丸ヘアーで、小泉純一郎首相がお茶の間の話題をかっさらった時代。その人気にあやかろうと、大藤では「純ちゃんまんじゅう」を企画した。そして、自民党本部に話を持って行ったところ……「『ダメだ!』と一蹴されました」と大久保社長。 「けれども、あきらめがつかずに、こっそりと作って販売しちゃった(笑)」  大胆にも、“非公認候補”として、お土産市場に立候補してしまったのだ!  しかし、メディアを通してその存在が世に知られるようになっても、自民党からのクレームは一切来ない。 「様子を見ていたのですが、連絡がなかったので、調子に乗っておせんべいやクッキーなども開発して販売しました(笑)」  そして4年後の2005年11月、大久保社長は一本の電話を受ける。 「飯島勲秘書官から『首相官邸に遊びにこないか?』と連絡をいただいたんです。いざ面会に赴くと、小泉総理自ら『よく作ってくれた!』と、光栄なお言葉を頂きました」  郵政民営化などの規制緩和を推し進めた小泉氏だが、その新自由主義政策がお菓子にまで及んだ瞬間。「自民党をぶっ壊す」と息巻いていた総理も、まんじゅうを壊すことはなかったのだ!  さらに、小泉首相が首相を辞任し、2006年には安倍首相が誕生。“美しい国”を標榜し「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍政権を応援するため、大藤でも、“純ちゃんレジーム”から脱却した「誕生! 晋ちゃんまんじゅう」を発売。前述のとおり、55万箱を売り上げる空前の大ヒットを記録した。さらに、体調不良の報道がなされると、ほうれん草パウダー入りの「負けるな!! 晋ちゃんまんじゅう」を発売し、陰ながらまんじゅうで総理を元気づけていた。
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 歴代首相の中で、大久保社長が特にお気に入りなのが、麻生太郎総理。べらんめえ調、毒舌、しかもマンガ好きというキャラクターは、まんじゅうにするネタの宝庫。「俺達の太郎」「秘密の太郎ちゃん」など5種類の商品を発売し、いずれも好評を博した。一方、残念な結果だったのが福田康夫総理。 「(福田氏の地元の)高崎に行っても『誰も買わないよ』と言われました。真面目な人なんですが、いつも不貞腐れているような顔つきでしたからね……」  世論と同様に“まんじゅう支持率”も惨憺たる結果に終わったようだ。  2009年には民主党が政権を獲得し、野党に下った自民党。メディアの露出は減り、話題性にも乏しい。もちろん、議席と同様にお菓子の売上も下降線をたどる……。だが、大久保さんは民主党に乗り換えることはしなかった。 「これまで、自民党のお菓子を勝手に作らせてもらっていたのに、政権が代わったからパッケージを変えて民主党に……とはいかない。やっぱり、商売は義理と人情です!」  情に厚い下町イズムを発揮する大久保社長。野党時代にも、谷垣禎一総裁をモチーフに、“カン”蹴りを行う「みんなで行こうZE!! 自民闘」「よみがえれ! 自民闘」などの商品を発売し、政権奪回をサポートする。
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「谷垣さんからは、『まんじゅうで盛り上げてください』というお墨付きを頂きました。けれども、公認されたというわけではありません。僕らは公認を受けず、あくまでも“勝手に応援する”というスタンスでやっていきたいんです」  この10年間で、50種類あまりの商品を作っているものの、それらはすべて許可を受けないゲリラ戦法。しかし、これまで一度もクレームが入ったことはないという。「政治家としても、たかがまんじゅうにケチをつけて評判を落としたくないんでしょう。黙認状態ですね」  現在、安倍首相のほかに、同社が応援に力を入れているのが、自民党幹事長の石破茂氏と、小泉進次郎氏。
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「進次郎氏はキャラが強烈で、並々ならぬオーラを感じます。自分の信念を曲げない人ですね。横須賀出身ということで、海軍カレーなど3種類の商品を発売中です」  一方の石破氏も「情熱的で誠実な人」と、大久保社長は高く評価する。あの大人気アニメにかけて「ISHIDAM」というモビルスーツのキャラを創作してまんじゅうを販売。もちろん、石破氏および富野由悠季氏の許可は得ていない。 PA01155705.jpg  また、2006年から隠岐島で販売している「竹島ものがたり」も、領土問題が本格化してきた昨年から売上が急上昇! 竹島を模した形のまんじゅうには、ご丁寧に「日の丸楊枝」付き。「せめてまんじゅうだけでも、竹島に日の丸を掲げよう」というメッセージだ。ならば、もう一つの領土問題、尖閣諸島もまんじゅう化されているのか? 「竹島は韓国が実効支配していますが、尖閣諸島はまだ情勢が安定していない。非常に危ういバランスなので、ネタでは済まない可能性がありますから……」せめて、まんじゅうが発売できるくらいに、政情の安定を願うばかりだ。  世知辛い世の中の話題を甘いまんじゅうに変えるべく、日々ニュースをチェックしながらネタを探しているという大久保社長。ぜひ政治家のお歴々も、まんじゅうを見習って、中身の詰まった議論をしていただきたいものだ。 (文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●大藤HP <http://www.omiyage-daito.com>
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危険なのはノーブレーキピストだけじゃない! 自転車事故が相次ぐ東京都の新たな条例案

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『サイクル ライド・オン・ザ・ピスト・
イン・ジャパン』(コロムビア
ミュージックエンタテインメント)
 20日から始まった都議会で、東京都は「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例案」を提出する。全国で初めて、危険なノーブレーキピスト自転車の販売規制を盛り込んだことで、自転車愛好者からも注目を集める条例案。その背景には、増加する自転車事故とマナーの問題があった。  この条例で注目されているノーブレーキピスト自転車とは、競技用のトラックレーサーを、ブレーキやライトなどを装着しないまま公道使用するものを指す。トラックレーサーは、ブレーキがなく、ギアは固定ギア(後輪が回転している限り、ペダルが回転し続ける)が大きな特徴だ。トレーニングを積んでいなければ使用は困難で、特に経験がなければ停止することも難しい。競輪選手などが公道でのトレーニングに使用する場合もあるが、その場合にはブレーキやライトなどの部品が必須だ。また、それらの装備がない自転車は、即、道路交通法違反となる。  ところが、2000年代半ばからストリートカルチャーの世界で「海外のメッセンジャーが使用している」として、ブレーキを備えない状態でトラックレーサーを公道使用することが一種の流行にもなってきた。危険極まりないこの行為は、自転車愛好家たちからも、激しい非難の対象にされてきた。  今回、東京都が提出する条例案では、道路交通法などに違反する自転車の販売、組立、改造などを禁止することを定めている。「走る凶器」を根絶させる画期的な条例案だ。ただ、あくまでも東京都の条例にすぎない。ほかの地域からのネット販売、あるいは個人でブレーキを取り外した場合には、どのようになるのか? 「条例では“販売してはならない”と記載しています。同種の判例に照らして、業者がどこの地域でも、購入者が都内であれば“販売”が成り立つと解釈しています。ただ、条例案にある通り、違反した場合に罰則はなく、勧告・公表のみです。また、都の条例ですから、例えば大阪の業者に立ち入り検査ができるかといえば、疑問です。実際の効果は、やってみないとわからないと考えています。また、個人でブレーキを外すのはそれ自体が道交法違反ですから、入れていません」 とは、東京都青少年・治安対策本部交通安全課の黒川浩一課長の話。さらに、黒川課長は、条例案で重要なのはノーブレーキピスト自転車だけではないと話す。  黒川課長は、この条例案は自転車の安全運転とマナー向上の機運を高めることこそが目的だという。近年、自転車事故は加害者側の高額賠償などで注目を集める事例が多い。警視庁の資料によれば、昨年11月末までに都内で発生した自転車事故の件数は、1万6,671件。負傷者数は1万5,136人、死者は30人となっている。一昨年の数値では、都内で自転車が関与した交通事故の割合は37.3%。全国では同20%で、都内では自転車が交通事故に巻き込まれる確率が極めて高いといえる。しかし、依然として自転車の安全運転とマナーは、利用者個人に委ねられた部分が多い。自動車と違って車検制度はない。また、防犯登録も購入した時のみで、わざわざ住所変更の手続きをする人も少ない。自転車事故が増加していることが漠然と認識されながらも、安全への意識は低いというわけだ。  そこで、今回の条例案では第三条で基本理念として、自転車が極めて重要な役割を果たしながらも、一方で安全な生活の妨げになっているため、安全で適正な利用が促進されなければならないことを記す。その上で、第五条で自転車利用者に対して「都が実施する自転車安全利用促進施策に協力するよう努めなければならない」など、努力義務を盛り込んでいる。 「努力義務を課したことで、整備不良の自転車に、法的に点検整備を促すこともできるようになります」(黒川課長)  自転車の利便性は、今さら記すまでもないが、他方で自転車は怪我させる危険、怪我する危険の絶えないもの。愛好者も増える中で、マナーの向上を願ってやまない。 (取材・文=昼間たかし)