「くたばれ独裁者!」 4月8日、ドイツ・ハノーバーの国際産業技術見本市の会場を訪れていたロシアのプーチン大統領を、3人の上半身裸の女性が襲撃した。 彼女たちは、圧政やイスラム教における女性差別、売春産業などに対する裸の抗議を繰り返している女性団体、FEMENのメンバーだ。 FEMENは、プーチン大統領を批判する曲を演奏したロシアの女性バンド「プッシー・ライオット」のメンバーが拘留され、禁固刑が下ったことをきっかけに、反プーチン活動を活発化させている。それに加え、今回の抗議行動は、ロシア当局が最近、国内のNGO団体への監視を強めていることに対するものでもあると、FEMENは主張している。 現場にはドイツのメルケル首相ほか、両国の複数の要人が同行していたが、警備員にガードされながらも突然の招かざる客に、一様に肝を冷やした表情だった。 そんな中、余裕の表情を浮かべていたのはプーチン大統領。罵声を上げながら向かってくる裸の一団を仁王立ちで迎えると、にんまりとした表情を浮かべて両手でサムズ・アップ。警備員に取り抑えられ、場外へと連行される彼女たちを笑顔で見送った。 その後の会見でも、FEMENの抗議活動について記者に問われ、「気に入ったよ。でも秩序は乱さないべきだ。政治的な議論をしたいのなら、服を着てすればいい」「服を脱ぐならヌーディスト・ビーチでね」とにこやかに回答していた。 さすがはKGB出身。肝の座り方がハンパない……。 (文=牧野源)オーマイガッ!
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本物の牛肉は入手不可能!? 中国メディアのサンプル調査で驚愕の結果が……
2月、ヨーロッパ各国で相次いで発覚した牛肉加工食品への馬肉混入事件。馬肉の食用はキリスト教の一部では禁忌とされており、供給元への訴訟など大きな波紋を広げた。しかし、食品偽装が横行する中国で、ニュースサイト「浙江在線」が行ったあるサンプル調査の結果を見ると、まだまだ状況はマシと言えるかもしれない。
3月10日、同サイトでは、杭州市内8カ所の食料品店や屋台で、牛肉加工食品を謳う商品をランダムに購入。浙江省検験検疫科学技術研究院に依頼してDNA分析を行ったところ、なんとそのうち5つの製品には牛肉のDNAがまったく含まれていないことが判明したのだ。さらに、残りの3つの製品からも豚肉のDNAが検出されている。つまり、8つのサンプルの中に純粋な牛肉加工品はひとつもなかったということになる。
さらに同サイトでは、偽装牛肉を扱っているという江蘇省の食肉加工業者に潜入取材。すると、安い牛肉を探している大口顧客を装った記者に対し、業者側は相場よりも3割ほど安い商品を見せてきたという。
そこで記者は「問題がある肉なのか?」と尋ねたところ、「問題あるもないも、調理の技術次第だ」と言い放ったという。さらに、この肉が牛ではなく「豚肉や馬肉やいろいろ」を混合したものだということを認めた。
まさに末期的といえる状況の中、生活者たちは偽物をつかまされないよう、どのように自衛しているのか?中国在住歴4年の日系メーカーの現地駐在員は語る。
「高級ホテルのレストランなどを除き、庶民的な店では、『牛肉』と書かれていても鵜呑みにする人はいません。なので、偽装食品が問題になっても、加担した側が責任追及されることはほとんどない。“タイ焼きにタイが入っていない”と怒る人がいないのと同じかもしれませんね。また、中国のスーパーには牛肉香精という調味料が売られているんですが、これは、振りかけるだけで豚肉や鶏肉を牛肉の味に変えてしまうという“魔法の粉”。食品偽装が家庭の食卓でも行われているこの国では、人々の感覚がマヒしている」
食品偽装が末期的状況にある中国では、もはや「気にしない」という行為くらいしか、取り得る対策はないということかもしれない……。
(文=牧野源)
在特会の新大久保・反韓デモに意外な賛同の声 その主とは……?
「朝鮮人は日本から出て行け!」「ゴキブリどもを叩き潰せ!」 3月31日、そんな過激な叫び声が、韓流の聖地、東京都新宿区新大久保の路上に響き渡った。「在日特権を許さない市民の会(在特会)」らを中心とした数百人による反韓デモである。一方、現地では、在特会らの排外主義に反対するグループによるカウンターデモも実施された。両者の間では一触即発の抗議合戦が繰り広げられ、機動隊が一時的に歩道を封鎖する事態となった。 在特会による在日朝鮮人に対するヘイトスピーチについては、猪瀬直樹都知事も「品がない」と苦言を呈したほどだが、意外なところから賛同の声が上がっている。 「『韓国人出て行け!』には大賛成」 「韓国人を追い出すべきなのは我々も同じ」 「我々も見習って立ち上がろう」 実はこれらはすべて、中国人民の声である。 中国官製メディア「環球時報」が翌日付けの紙面で、産経新聞の報道を引用しながら、この騒動について伝えると、 中国版Twitter「微博」に反響が次々に寄せられたのだ。 もちろん多数派を占めるのは、「小日本の民族主義にはヘドが出る」といった批判的な書き込みである。しかし、漢字・風水・漢方の「韓国起源説」や「孔子韓国人説」など、韓国人による歴史ねつ造に関し、中国でも怒りの声が高まっており、在特会の行動にシンパシーを感じた者もいたようなのだ。 一方では、「奴らは中国の反日デモ参加者と同じだな。不満のやり場のない社会的弱者だろう」とする分析も見られた。 ちなみに、この騒動に関する書き込みは、世論を刺激することを警戒する当局の指導があったのか、削除対象となった模様。4月2日以降、関連する書き込みはほとんど見られなくなっている。 これまで、中国人をも目の敵にしてきた在特会だが、今後は「韓国人憎し」という共通点で、意外と仲良くやっていける!? (文=牧野源)韓国系料理店がひしめく新大久保
(Wikipediaより)
当局発表は信用できない! 新型鳥インフル出現に、上海市はすでに戦々恐々
3月31日、中国の衛生当局は、これまで人への感染が確認されていなかった「H7N9型」鳥インフルエンザに感染した上海市の2人の男性が、肺炎などの症状で死亡していたことを発表した。 死亡したのは、2月から発熱や肺炎などの症状を訴えていた87歳と27歳。87歳の男性は3月4日に、27歳の男性は10日に息を引き取ったという。また、安徽省の35歳の女性も同型のウイルスに感染して危篤状態に陥っているとの情報もある。 現時点では、わずか数人の感染者が確認されたに過ぎない新型鳥インフルエンザだが、上海市はすでに戦々恐々とした雰囲気に包まれているという。現地駐在員の男性は次のように話す。 「現地在住の日本人の間では、人ごみは避け、鶏肉は食べないようにしようという風潮が広がっています。家族を日本に帰すことを検討している同僚もいます。あとはネット上で感染情報に関する情報をチェックしたり、知人と携帯メールなどで情報交換を行ったりしていますね。ただ、デマも多く、中国版Twitter『微博』などでは、『近所の病院に数十人が隔離されている』などといった未確認情報が飛び交っていて、一層不安な気分になります」 現時点でここまでナーバスにならざるを得ない背景には、当局を信用できないという実情がある。 2002後半に広東省で発生し、アジアを中心に774人が死亡したとされるSARSでは、当局が流行を把握しながら感染情報を隠匿。結果、感染拡大につながった。また、05年から07年の間には、中国東部で鳥インフルエンザで5人が死亡しているが、これらについても感染ルートは明らかにされておらず、実際には数十人単位の死者が出ていたという説もある。 この国では、うかうかしていたら生き残れないのだ。 (文=牧野源)中国・上海市(wikipediaより)
戦犯は石原・猪瀬!? 2020年五輪が東京で開催されないワケ
2020年夏季五輪の開催地を決定するための、 国際オリンピック委員会(IOC)評価委員会が、3月27日、開催地候補のひとつであるイスタンブールの現地調査を終えた。 最終候補として残る3都市のうち、マドリード、東京に次ぐ最後の現地調査先となったイスタンブールについて、評価委のクレイグ・リーディー委員長は「非常によくまとまった素晴らしい内容で、オリンピックに対する熱意を感じた」と高評価。マドリードを訪れた際の「経済危機の影響は見られない」や、東京についての「プレゼンの質は高かった」とする感想と比べても、イスタンブールは明らかに好感触を得た格好だ。 歴代32番目となる五輪開催地の決定は、9月7日にブエノスアイレスで開かれる第125次IOC総会を待つことになる。しかし、「おそらくイスタンブールで決定でしょう」と話すのは、全国紙国際部記者だ。 「イスラム圏初の五輪開催地という座をかけて臨むイスタンブールは、インフラ整備のための予算として192億ドルを見積もっている。これはマドリードの予算の10倍で、東京と比べても格段に大きいもので、新興国ならではの盛り上がりを見せています。さらにリーディー委員長は、今年2月にも東京開催の懸念材料として尖閣諸島問題に言及していて、東京はかなり分が悪い。東京開催の可能性は、3候補中3位と言わざるを得ない」 そもそも、尖閣諸島が係争地として世界に知れることとなったのは、当時、東京都知事と副知事だった石原慎太郎氏と猪瀬直樹氏による尖閣購入計画だ。その後、紆余曲折を経て日本政府が購入することとなったが、香港活動家の尖閣上陸や中国全土での反日デモに繋がったことは周知の事実である。 石原氏の念願だった東京五輪開催だが、自身の言動によって招致活動が窮地に立たされることになるとは……。 (文=牧野源)
国内でも中国経由のハッカー被害 会員制動画サイトが侵入され「人妻モノ」が大量に……!
韓国の放送局や金融機関のコンピューターが何者かの不正アクセスによりダウン、サイバーテロの可能性が浮上する騒ぎになっている。「IPアドレスは中国」と伝えられるものの、韓国内では過去に北朝鮮からの攻撃が相次いでおり、“北のハッカー集団の仕業”という説が根強い。 そんな中、昨年末に日本のアダルト動画配信サイトでも不正アクセス被害があったことが判明した。サイト運営者の藤田晃氏が明かす。 「会員限定の有料コンテンツへのアクセス数と入金額が合わないことから発覚したんですが、たどってみると10日間にわたって毎日2,000回分の不正アクセスがあったことが判明しました。契約プロバイダーを通して調査をかけると、すべて中国のIPアドレスからのもので、さらに調べを進めているところです」 被害は主にアダルトビデオの動画視聴で、やたらと「人妻モノ」中心に選ばれていたというが、AVライターによると、中国や北朝鮮では日本の人妻モノAVが大人気だという。 「人妻人気の理由はよく分かりませんが、女優単位では、北朝鮮が北条麻妃、森ゆうこ、中国が水元ゆうなや瞳リョウの人気が高いという傾向があります。昔は留学生や観光客が日本土産としてAVビデオを持ち帰って人気に火が付き、コピービデオが出回ったりしたものですが、最近はネットの普及で以前と比べものにならないほど日本人AV女優の知名度も高くなっています」(同) 韓国を襲ったハッカーは軍事レベルの高度な技を使ったものだという話もあり、このエロハッカーもそうした本格的なサイバーテロリストであるのなら「それこそ日本の民間の動画サイトへの不正アクセスは、ダンボール箱を開けるより簡単」と語る専門家もいる。 藤田氏のサイトは通常、視聴数に応じてAVメーカーへの支払いが生じるが「今回の不正アクセス分も例外ではないので、約200万円の損失が出た」と、近く被害状況をまとめて警察に被害届を出す予定だ。 「ただ、犯人が遊び半分で侵入してきただけでなく、今後データに損害を与えたり、情報を盗み出したりといったことがあったらサイトの運営は絶望的。現状ではセキュリティにかけられる費用も限界があって、対処する手段がない」(藤田氏) また、最近は冤罪を生んだ遠隔操作ウィルス事件など、日本の警察のサイバー捜査の失態もあって、藤田氏は「被害届を出しても、犯人が捕まることはあまり期待できない」としている。 中国では、盗んだアダルト動画をそのまま別サイトで転売している例もあるほどで「国家レベルで対策を考えないと、経済的にも打撃は大きい」と藤田氏。 企業パソコンのセキュリティを請け負う業者によると「不正アクセス被害などの相談件数は右肩上がり」というから、藤田氏のような被害者はさらに増えそうだ。 (文=鈴木雅久)イメージ画像
新宿駅前レタスジャック!? 新宿駅前でいい感じのお姉さんたちがレタスを配っていた!

レタスを手にしたお姉さんたち

道行く人も不思議そうな顔をしながら
レタスを受け取っていた
レタスを受け取っていた


中国で女性がマンホールに落下して行方不明 事故の陰には地下油の蔓延があった!?
爆発して吹き飛んだフタで人が負傷したり汚水が大噴出したりと、何かと物騒な中国のマンホールで、悲劇が起こった。 共産主義青年団の機関紙「中国青年報」によると、3月22日夜、湖南省長沙市の路上で、21歳の女性がフタの開いたマンホールに落下する事故が発生した。一緒にいた友人らの通報によって駆けつけた警察が捜索を開始したが、今までのところ彼女の行方は分かっていない。当時、長沙市は折しもゲリラ豪雨に見舞われており、マンホールが直結する下水道には大量の雨水が流れていた。そのため彼女は、下水道が延びる3キロ以上先の河川まで流された可能性もあるという。 マンホールに落下して消息が途絶えるとは、日本ではまず考えられない、まさに不運としか言いようのない事故である。しかし、広東省広州市在住の駐在員の男性も、マンホールに落下しそうになったことがあるという。
「タクシーから降りようと足を踏み出したところがちょうど、フタの開いたマンホールの真上で、あわやというところでした。中国のマンホールは、とにかくフタが開いていることが多い。特に、中国の夜道は暗いので、フタが開いていることに気づかないこともある。しかし中国では、看板や窓、エアコン室外機から飛び降り自殺者まで、頭上からの落下物が歩行者を直撃する事故も多数起きているので、下ばかりを見て歩いてもいられず……」(駐在員男性)
ではなぜ中国には、フタが開いたマンホールが多いのか。その理由は、中国名物のあの偽装食品と関係が深いという。広東省地方紙の社会部記者は話す。
「工事や清掃の後、フタを閉じないまま放置されているものもありますが、最近多いのが、地下油(地溝油)業者が開けっ放しにしたもの。地下油業者が厳しく取り締まられるようになってからというもの、疾風のように現れて、マンホールのフタを開けて下水の油分を採取すると、フタを閉じる時間も惜しんでそそくさと逃走する地下油業者が増えているんです」
健康被害だけでなく、歩行者事故も誘発する地下油の蔓延。とにかくこの国では、命が惜しければ外食はおろか、外出もしないことが得策のようだ。
(文=牧野源)
習志野で高校・介護施設に隣接のパチンコ店建築「換金所はどこに建つか知らない」と住民に説明も……
世界フィギュアスケート選手権大会の会場内でハングル文字の広告が目立ったパチンコグループ「マルハン」だが、千葉県習志野市ではパチンコ店の出店をめぐって地元住民と激突が始まっている。 「学校の隣に建設するなんて、何を考えているんだ!」 「こんな住宅街にパチンコ店なんて」 怒号が飛び交ったのは、3月16日に開かれたマルハンの説明会だ。4月に建設を予定するという習志野市屋敷の大型パチンコ店について、この日は隣接するマンション住民に対する説明が行われたのだが、住民側は猛反発。現場は県立実籾高校や福祉センター、障害者支援の介護施設に囲まれた閑静な場所だが、1月に市側から「風営法条例に該当しない」との判断が下り、4月10日着工予定で2月下旬に地元住民たちの知るところとなった。 「見れば分かるけど、ここを通るのは学生とお年寄り、障害者ばかり。そんなところに777台の駐車場がある深夜11時まで営業のパチンコ店ができるというんだから、環境の悪化は免れない」 こう話した隣接マンションの住民男性によると「おかしいのは、市の条例で“教育施設の敷地の周囲おおむね200メートルの区域内は市長の許可がないと建てられない”とあるのに、市が許可したこと。高校から敷地まで、130メートルしかない」という。 ただ、マルハン側は「駐車場は、それに含まれないという認識」と、店の建物のみ200メートル以内に入らないよう建設するとした。 住民の中には「建てるのは仕方ないとしても、詳細な図面の提示もなく、フェンスひとつどんなものができるかすら伝えてこない。急に交通量は増えるだろうし、あまりにも配慮に欠けたやり方に憤りを感じる」という声もあるが、これに対してマルハン側は「企業秘密」を盾に、住民が望む細部への回答をしなかった。互いに一歩も譲らない会の途中、住民のひとりが説明するマルハン社員を撮影すると、社員もこれに抗議。 「写真を撮らないでください」 「撮影するのは自由でしょ」 「じゃあこっちもあなたを撮って、写真を使っていいんですね」 「何に使うんだよ」 といった押し問答もあった。さらには「パチンコ店は実質、賭博ではないのか」という質問にマルハン側は「アミューズメント施設です」と否定。景品の換金所が建てられるということ自体は認めたが「それは別業者なので、我々もどこに建つかは知らない」と曖昧な返答に終始。住民たちからは「それはおかしい」との声が多数飛んだ。 社員は「パチンコのイメージは、みなさんが考えるよりずっと良い。お年寄りの交流の場になったりもしている」となだめたが、場内から笑い声が漏れると、途端に顔色を変え「笑うな」と怒鳴りつける場面もあり、約3時間が最後まで互いにケンカ腰のまま終わった。 前出住民男性は「唐突に建設の連絡が入ったので、慌てて対策のための連絡会とホームページを立ち上げた」といい、21日には市長に直接、抗議の声を届けるという。 マルハンは年間2兆5,000億円の売上高を誇る大企業だが、建設に対する反対運動はほかでも起こっており、風当たりは弱まりそうにない。
情弱飲食店が引っかかって阿鼻叫喚 店側も客側も得をしない“焼き畑”スタイルのクーポンビジネス
時々、クーポンサービスを利用した飲食店がSNSや掲示板で大炎上することがある。クーポンサービスとは、50%以上などの割引クーポンをネット上で販売し、購入ユーザーが一定数を超えた場合のみ成立するというもの。代表的なサービスとしては、「グルーポン」や「シェアリー」などがある。店側にとっては、ネットの強力な販促力により、自分だけではアプローチできない顧客層にクーポンを販売できるという魅力があり、新規顧客獲得の手段としては非常に効率がいいと言える。ユーザーは、もちろん通常時の半額以下で飲み食いできるというメリットがある。 一見、いいことずくめに思えるが、なぜトラブルが起きるのだろうか? まずは、価格設定のからくりを見てみよう。例えば、いつも2000円で出している商品を50%割引で出す場合、ユーザーが支払うのは1000円となる。そして、これを店側とクーポンサービス側で山分けするのだ。だいたい半分ずつというところが多い。つまり、店側の手取りは500円。一般的な原価率は3割なので、100円ほどの赤字が出てしまう。そこでよく見られるのが、普段とちょっと違う商品を用意し、ほんの一時期だけ倍の値段で売る二重価格手法。その実績があれば、50%割り引いて、いつも通りの価格になる。売り上げを半分持っていかれても、わずかながら黒字が出るという寸法だ。ただし、相当うまくやらない限りこの手はバレることが多く、炎上の燃料になる。 次に、クーポンを発行する枚数が問題になる。500~1000枚程度のケースが多いが、それでも個人店なら大変な枚数だ。有効期限が半年あるからといって、1日3~6人の上乗せと考えるなら相当情弱だ。購入したユーザーは当然、自分の都合のいい日時に食べに行くに決まっている。それは、一般客の動きと連動している。つまり、ただでさえ忙しい日にクーポン客が押し寄せることになり、その結果、常連客は入れないということも起きる。さらに、クーポン客のメニューは利益が薄い、もしくは赤字なので資金繰りが厳しくなる。満席状態に慣れていない店なら、サービスや味のクオリティが落ちることもある。それがあまりにひどい状態だと、炎上が始まる。ここに至り、店側は悲鳴を上げる。 店側が売却済みのクーポンを中止したこともある。クーポンはプリンタで印刷して持って行くのだが、コピーするのは簡単で、この偽造クーポンを多数使われてしまったためだ。テイクアウトをしているお店では、会計ごとにチェックするのが難しく、悩ましいところ。さらに、店側はブログで資金繰りが苦しくなったとも告白している。この場合は、店が被害者であることが明白なので、それほど大きな炎上にはならなかった。 大炎上するのは、店側がユーザーにひどい対応を取った場合。クーポン客に対して冷たい対応を取ったり、あからさまに手を抜いた料理を出したりしたら最悪だ。さらに、Twitterで「クーポン客は来ないでくれ」といった内容を投稿した店もある。ユーザーは正規のルートでお金を払ってわざわざ来店しているのに、暴言を吐かれようものなら怒り心頭になるのも当然だ。 とはいえ、新規顧客は獲得できているではないか、という見方もある。確かに新規の客ではあるが、リピーターになるかどうかは別問題。サービスレベルが低下した状態では、客はまた来たいとは思わないはず。また、サイゼリヤの創業者である正垣泰彦氏は「激安セールで集めた客は常連にならない」と言っている。価格を戻した瞬間に、来なくなるというのだ。確かに、クーポンを利用する人は、割り引きしている店だけを渡り歩くケースが多い。 このようなことがあると、店側も大ダメージを受け、ユーザーも不快な思いをする。儲けるのはクーポンサービスだけという結果になる。クーポンを利用した店が「二度とクーポンサービスはしない」とSNSなどで宣言することも多く、まるで焼き畑農業のような状態だ。とはいえ、飲食店は全国に70万軒ある。情報に疎い経営者を見つけるのは難しくないだろう。 結局、個人店でクーポンビジネスを利用するなら、発行枚数は身の丈に合ったレベルに抑える必要がある。クーポンサービスの営業は、枚数が多いほど売り上げが立つので増やそうとするが、乗ってしまうと経営が傾きかねない。また、価格設定もできるだけ正直にあるべきだ。個人店を経営していると、忙しい日々を送っているため、世間の情報に疎くなりがちだが、半面、客側はインターネットを介して、それまでのメニューを調べることなど朝飯前なのだ。 ユーザーとしても、混み合う時間帯を避けるようにするといいだろう。店への気遣いというより、自分へのサービスを向上させるためだ。さすがに店がガラガラなら、イラつかれることもないだろう。さらに上級者は、メニューが二重価格表示からの割引になっていないか、店のキャパシティオーバーになっていないか、などをチェックしたいところだ。 (文=柳谷智宣)イメージ画像







