これが、インテリ美女の……京大教授が自分の「全裸写真」を披露した児童ポルノ法問題講演会

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髙山佳奈子京都大学教授
 全国各地で児童ポルノ法改“悪”に対して危惧を抱く人々の熱気が高まっている。5月18日、ひと・まち交流館京都で、NPO法人うぐいすリボンによる「京都府児童ポルノ規制条例 解説講演会」が、刑法学者の髙山佳奈子京都大学教授を招いて開催され60人あまりが集まった。  この講演会、タイトルは「京都府児童ポルノ規制条例 解説講演会」となっているが、この条例については17日に参議院会館で開催された曽我部真裕京都大学教授も解説しており、髙山教授も京都府条例の制定にも参加した経験があり、自身のブログで詳細な解説をしている(http://www.jfsribbon.org/2013/02/blog-post.html)。  そのため、この講演では現在、国会での審議が危惧されている児童ポルノ法改“悪”案にも多くの時間が割かれた。  児童ポルノ規制の背景として、海外では闇のビジネスとして児童が誘拐され性的虐待・搾取を受ける事件が相次いでいたことを挙げる。本来、児童ポルノの規制は、そうしたビジネスを取り締まる目的で必要とされてきた。ところが、その目的を外れて本来は規制すべきでないものまで規制の対象に取り込まれてきたと、髙山教授は語る。 「欧米では宗教的な考え方の厳しいこともあり、実在の児童の保護ではなく、児童のイメージを保護しようという考えから“非実在”も多くの国で刑事規制の対象にしています。しかし、その考え方が本当に正しいかは疑問があります」  髙山教授は、海外では紛争地における男女年齢の関係ない集団強姦、性的虐待、殺人事件が発生している事例などを挙げて、 「マンガを規制するよりも、もっと重大な事件に目を向けるべきではないかと思います。こうした事件とマンガを規制するかは、かなりレベルの違う話です。まず、私たちが何をすべきかは、おのずと答えが見えているはずです」  そして、髙山教授は、表現の自由を規制して性犯罪が減るという考え方にハッキリとNOであると断言する。もしも「子どもを守ろう」とするのであれば、むしろ規制はしないほうがよいというのだ。そして、子どもを守るために「表現の自由」を規制してもよいという人は、科学的なデータに基づいていない発言をしているとするのだ。  続いて髙山教授は、刑法学者としての立場から、法律は合理的な内容でなくてはならないことを解説する。髙山教授は、事例として日本国憲法に示された幸福追求権を挙げる。この権利は、国民が制限されるのは、他人に迷惑をかける行為だけで、他人に迷惑をかけなければ自由としたもの。思想良心の自由や、表現の自由も同様で、制限されるにしても、ごくごく限られた範囲である。 「そんなの当たり前だと、誰もが思うかもしれないが、法律には必ずしもそうでないものがある。ゆえに、おかしな立法には反対していかなければなりません」  では、児童ポルノ法をめぐって規制の強化を訴える人々が掲げる「児童の保護」はどうか。 「児童の保護の役に立たない罰則は許されません。犯罪を減らすという口実で刑罰を科すこともまた、許されません。場合によっては、逆効果をもたらす場合すらあるのです」  髙山教授は、子どもが真似をする可能性があるため、ある程度の規制は必要とはしながらも、普通の判断能力のある大人であれば現実とフィクションの違いは区別できるので、フィクションの世界に規制や刑事罰を設けることは実効性に乏しいと主張する。そして、性を扱ったメディアに触れて犯罪を起こすという主張は科学的根拠に乏しいとする。 「規制を進める人々の中には、性犯罪者がメディアに触れたことをきっかけに犯罪を起こしたという主張がみられます。でも、そうした犯罪を犯す人々は、もともと危険性を持っており、ほかのきっかけでも性犯罪を行ったと考えられるのです。現にアフリカの紛争地など、マンガなどにまったく接していないところで重大な性犯罪が発生しています」  規制を推進する人々からは、性犯罪を喚起する危険性があるとして表現の自由に対する規制を求める声が根強い。しかし、髙山教授の言うように、目を覆いたくなるような性犯罪・性虐待が起こっているのは、むしろ、そうしたメディアが普及していない地域なのだ。さらに、髙山教授は性を扱ったものには批判の声が集まる一方で、ホラーやスリラーに対して規制を求めるような声が少ないことにも疑問を呈する。 「これは、弾圧というかフィクションに対する偏見としか思えません。判断力のない子どもには制限が必要でしょうが、大人がみるのには構わないでしょう」  単純に規制を推進しようとする人々の主張の不合理さを示した今回の集会。終盤で、髙山教授は自らの1歳半と8歳の時の「全裸写真」を提示し、規制強化への疑問を改めて強調。会場内には「誰得……(失礼!)」な空気が流れた。 (文=昼間たかし/写真提供=うぐいすリボン) 髙山佳奈子(京大職組委員長)のブログ <http://kanakotakayama.blog.eonet.jp/default/> <集会案内> うぐいすリボンHP <http://www.jfsribbon.org/> ・広島 児ポ法改正審議直前:緊急集会 日時:平成25年5月25日(土)19時00分~20時30分 場所:広島市まちづくり市民交流プラザ 研修室C 講師:中村晃基 (弁護士) <http://kokucheese.com/event/index/88712/> ・福岡 児童ポルノ規制に関する論点解説講演会 日時:平成25年6月14日(金)19時00分~20時30分 場所:JR博多シティ 9階 大会議室3 講師:山口貴士 (弁護士) <http://kokucheese.com/event/index/91053/> ・札幌(準備中) 日時:平成25年6月23日(日)19時00分~

提出されたら止めようがない? 児童ポルノ法改“悪”案、来週にも提出へ

jipoposter0520.jpg  21日、自民・公明両党が今国会中に児童ポルノ法改正案を提出することが明らかになった。今国会中の成立を目指すとされる。  新聞各紙の報道によれば、自民・公明両党は児童ポルノ法改正案を、議員立法として来週中にも提出することを決定。日本維新の会も含めた三党の共同提案となる見通しだ。  国会の会期は残すところ1カ月あまり。開催中の通常国会では、17年ぶりに予算成立が5月にずれ込むなど、与野党の対立が続いている。重要法案として挙げられている、衆院小選挙区定数「0増5減」に伴う区割り改定を盛り込んだ公選法改正案は、参議院での審議入りをめぐり調整が難航するなどしている。その中で、児童ポルノ法改正案を審議し可決することができるかは微妙なところだ。  それでも、会期中に改正案が成立する可能性は極めて高い。 「通常、議員立法で提出された法案は数日間の審議で可決してしまう例が多い。(取材活動が制限される恐れのある)探偵業法も、雑誌を中心にマスコミから懸念の声があったにもかかわらず、審議されたのは数日だけだった」(出版業界の消息筋)  また、国内外の表現規制の問題に詳しい、兼光ダニエル真氏は 「規制を進める側がギリギリまで態度を示さず、いきなり法案を提出して成立に持ち込もうとするやり方は、東京都青少年健全育成条例改正問題と酷似しています。ろくすっぽ議論もしないのであれば、民主主義に対する挑戦というよりほかはありません」 と、憤る。  ここにきて、児童ポルノ法の改“悪”に反対する声は、大いに盛り上がっているかといえば……さほど熱気は感じられない。東京都青少年健全育成条例改正問題の際に「非実在青少年」といったキャッチーなキーワードがきっかけとなり「自分の好きな漫画が規制されるのでは」という不安から、大いに盛り上がったのとは大違いだ。  ゴールデンウィーク以降、出版業界を中心に国会議員に対する説得活動は続いているが、自民・公明両党が盛況な中で困難を強いられている。このまま改正案は成立に至るのか? あと1カ月ほどで結果は判明する。 (取材・文=昼間たかし)

橋下発言に米兵も苦言!「おかげで風俗に行きにくくなった」

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「米軍の性暴力が米国でも問題になってきた。結果が良ければそれでいい」  日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は20日、拒否すると表明していた囲み取材に一転して応じると、 在日米軍に風俗業の活用を求めた発言についてあらためて正当化。撤回する旨がないことを強調した。 一方、橋下発言については、米国防省の報道官が「言語道断」と評したほか、米議会下院本会議でも、外交委員長を務める議員も「強く非難する」と発言するなど、アメリカ国内でも反発が広がっている。  そんな橋下氏に対し、「余計なことをしてくれた」と苦言を呈すのは、横須賀基地に所属するアメリカ海軍兵曹の30代男性だ。彼によると、実は橋下氏に勧められるまでもなく、風俗店を利用する米兵は少なくなかったのだという。 「モーテルにコールガールを呼び出すこともあるし、基地の近くには性的サービスを提供するマッサージ店がある。市内の夜の盛り場には、米兵を見るとその手のカードを手渡してくる輩がよくいるよ。オレは以前、沖縄の基地にいたけど、あっちはもっと充実していたね。軍規では確かに買春は禁止されているけど、オレみたいな下士官は恋人や妻と離れて配属されているから、寂しい。でも、ハシモトの発言が問題になったせいで、買春行為をしないよう、あらためて上官から釘を刺された。しばらくはおとなしくしていたほうがよさそうだ」  橋下氏の風俗勧言は、まさに誰の得にもならなかった格好である。 (文=牧野源)  

もう手遅れか? 児ポ法改“悪”阻止のためにできることとは?<学習編>

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『マンガはなぜ規制されるのか
「有害」をめぐる半世紀の攻防』
(平凡社新書)
 東京都青少年健全育成条例改正問題から数年。「表現の自由」の問題に興味を持つ人は増えたが、何から知識を得ればよいのか困難なのも事実。ネットで得られる知識は限られたものでしかない。では、どうやって知識を得ていけばよいのだろうか……?  長らく「表現の自由」の問題を取材していると、よく聞かれるのが「(○○という規制の動きを阻止するために)どうすればいいのか」と「どうやって学べばよいのですか?」の2つである。前者の質問をしてくる人は、たいていどんな答えにも納得してくれない。  例えば「選挙だ」と言えば、「それで○○(規制を推進している団体や個人)を潰すことができるのか?」と言われることが多いのだ。  そのため筆者はここ数年、どうすればいいのかと聞いてくる人には漏れなく「決起だ」と答えるようにしている。いまだに決起した人がいないのは、幸いなのか、残念なのか……。  児童ポルノ法をはじめ「表現の自由」を守りたいなら、まずは知識を得ることが欠かせない。そこで今回は「どうやって学べばよいのですか?」という人々に向けて、読んでおくべき本を紹介してみる(自著以外)。  まず読んでおきたい本の筆頭が、長岡義幸『マンガはなぜ規制されるのか―「有害」をめぐる半世紀の攻防』(平凡社新書)だ。これまで戦後の「表現の自由」と規制をめぐる歴史を記した書籍は多数あったが、どうしても専門的な部分が多く、初学者は腰が引けるものが多かった。本書は、「有害」コミック騒動からリアルタイムで取材している長岡ならではの、豊富な知識を生かした平易な文体で記されているので、わかりやすい。おまけに安い! 青少年健全育成条例問題が盛り上がっていた際にコミケで販売したところ、瞬殺だった名著である。  長岡の本でも扱われている戦後の出版物規制の流れを知るには、橋本健午『発禁・わいせつ・知る権利と規制の変遷―出版年表』(出版メディアパル)が最適だ。タイトル通り、規制の歴史を明治時代から現代まで年表形式で記しており、国家権力が規制したいものや社会のコンセンサスがどのように変化していったかが一目でわかる。なお、絶版になってしまったが、橋本の『有害図書と青少年問題』(明石書店)も、規制の変遷と全体像がわかる数少ない書籍である。  これに加えて、今話題になっている児童ポルノ法がどういうものかを知るには、絶版になってしまったが、園田寿『解説 児童買春・児童ポルノ処罰法』(日本評論社)が最適だ。また、規制を強化する立場から書かれた森山真弓・野田聖子『よくわかる改正児童買春・児童ポルノ禁止法』(ぎょうせい)も一読しておくことをお勧めする。  これまでの規制をめぐる事件については、「有害」コミック騒動が学べる、コミック表現の自由を守る会編『誌外戦―コミック規制をめぐるバトルロイヤル』(創出版)と、青少年健全育成条例問題を記したサイゾー&表現の自由を考える会編『非実在青少年〈規制反対〉読本』(サイゾー)が入手しやすく、読みやすい。  だいたい、このあたりを読んでおけば、何が問題になっても、論点はどこなのかを慌てず騒がずに理解できるハズだ。 ■さらに「表現の自由」を深く知るなら 「表現の自由」の問題をもっと知ろうとするなら、読むべき本はたくさんある。  まず、個々の問題に触れる前の社会全体がどうなっているかを知るために読んでおきたいのが、米澤嘉博『戦後エロマンガ史』(青林工藝舎)だ。この一冊で、何かと規制される対象であるエロマンガが、どのような過程を経て発展していったかは総覧できる。この本で触れていない時代については、永山薫『エロマンガ・スタディーズ―「快楽装置」としての漫画入門』(イーストプレス)を読めば補完が可能だ。さらに、オタクの黎明期を知ることができる霜月たかなか『コミックマーケット創世記』(朝日新書)も欠かせない。そして、オタクを生み出した日本の戦後社会について知るために、上野千鶴子・北田暁大ほか編『戦後日本スタディーズ3』(紀伊國屋書店)も押さえておきたい。また、そもそもオタク文化が批判されるものではなく歴史の必然だったことは、ボードリヤール『消費社会の神話と構造』(紀伊國屋書店)を読めば、だいたいわかる。ボードリヤールまで読む気力がある人なら吉見俊哉『メディア文化論 メディアを学ぶ人のための15話』(有斐閣アルマ)も読んでおくとよいだろう。  何かと規制の対象とされる漫画・アニメ・ゲームなどを、次世代の日本を担う産業として欠かせないと考えるならば、そうした本も読んでおきたい。まずは、漫画を産業として分析した中野晴行『マンガ産業論』(筑摩書房)が読みやすい。出口弘・田中秀幸・小山友介編『コンテンツ産業論―混淆と伝播の日本型モデル』(東京大学出版会)は、出版元のせいで難しそうな本に見えるが、章立てが細かく分かれているので読みやすいところだけでも読んでおきたい。何がどうなって儲かっているのかが、よくわかるはずだ。  過去に起こった事件を知っておくために押さえておきたいのは、まず『どこか<問題化>される若者たち』(恒星社厚生閣)所収の、松谷創一郎「<オタク問題>の四半世紀 <オタク>はどのように<問題視>されてきたのか」だ。これを読むと、オタクが社会からどういう目で見られてきたのかが理解できる。もうひとつ、史上初めてエロ漫画のワイセツ性をめぐって争われた松文館裁判を追った長岡義幸『「わいせつコミック」裁判―松文館事件の全貌!』『発禁処分―「わいせつコミック」裁判・高裁篇 』(道出版)も押さえておきたい。  海外の事例を知るにはジュディス・レヴィアン『青少年に有害! 子どもの「性」に怯える社会』(河出書房新社)を読んでおくと、「子どもを守る」をお題目に規制や監視の目が厳しくなると、とんでもないことになるのが理解できるだろう。  規制を進める側の論理のひとつを知るのに読みやすいのが、中里見博『ポルノグラフィと性暴力 新たな法規制を求めて』(明石書店)だ。この本、後半でポルノ規制を求める運動の歴史が書かれているので、規制する側の論理の形成過程を知ることもできるのだ。    このように「表現の自由」の問題に興味を持ち、青少年条例や児童ポルノ法問題などで 「どうすればよいのか」と憤った時に読んでおくべき本は意外と多く、図書館に入っている本も多い。身近な図書館になくても問題ない。公共図書館で「○○図書館にある本を読みたい」と申し出れば、図書館同士で連絡を取って取り寄せてくれる。まあ、すべてを揃えても5万円もかからないはずだ。毎月の趣味に使うお金をちょっとずつ削って、買いそろえるのもよいかも。  ネットで「どうしよう!」「大変だ!」と騒ぐよりは、こうした情報を共有してもらいたいものだ。 (文=昼間たかし/文中敬称略)

ヲタすらいなかった……有名漫画家の参加は皆無「まずは資金が足りない!」表現規制反対院内集会の問題

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 16日、今国会への提出が予定されている児童ポルノ法改定案をめぐり「表現の自由」の抑圧を危惧する人々による院内集会が参議院議員会館で開催された。平日日中の開催にも関わらず100人あまりの人々が集まったものの、「規制反対派」の問題点も晒される結果となった。  参議院議員会館で開催された、この集会はNPO法人うぐいすリボンの呼びかけで行われたもの。「表現の自由」の問題を考える活動を行う同NPOは、今回の児童ポルノ法改定論議にあたって全国各地で集会を開催している。本日開催された集会は、論議が盛り上がる中では初の「規制反対派」による集会。ネット上ではTwitterなどを利用して情報が流されるなど盛り上がっているかのように思われた。  今回の集会は、曽我部真裕京都大学教授を招いての講演を中心とした「勉強会」だ。曽我部氏は、BPO委員で大阪府の青少年健全育成条例の審議に携わった人物。  講演で、曽我部教授は既に児童ポルノの取得・所持の規制を盛り込んだ規制を行っている大阪・京都・奈良・栃木の各府県の制定経緯と現状についてを解説する。  この中で、曽我部教授は法律による「児童ポルノ」の定義の問題点として「過小包摂」と「過剰包摂」をあげる。頭部や顔面に精液をかけられた児童の顔の写真などが性的虐待なのは明らかなものの児童ポルノ法の定義に該当しなくなる一方で、18歳未満のアイドルの水着写真が「性的虐待」といえるかは疑問があるにも関わらず、児童ポルノに該当する可能性を持ってしまうのがそれだ。  その上で、曽我部教授は「児童の性的虐待の記録」に関する努力義務の形で児童ポルノの規制を行う大阪府青少年健全育成条例では、この点を明確にするために「性的虐待の記録」を定めていることをあげる。ここでは「刑法176条から178条の2までの規定に該当する行為(強姦。強制わいせつなど)」 「児童虐待防止法3条の虐待」などを視覚により確認することができる方法により描写した写真、電磁的記録を「努力義務」として規制している。児童ポルノ法に定められた「児童ポルノ」の定義よりも明確な印象だ。  続けて曽我部教授は、所持・取得の規制について説明。現在、所持に対して罰則を規定しているのは京都と奈良の条例だ。京都府は、罰則の対象を有償取得に限り処罰範囲を限定しているのに対して奈良県では単純所持を処罰対象としており、処罰範囲は広い。曽我部教授は、京都府が処罰範囲を限定している理由として、条例制定に携わった高山佳奈子京都大学教授の言葉を引き「単純所持は拡散の危険性とは結びつかないことから、この危険性を有する有償取得を処罰」する主旨から成立しているという。  また、条例によっては「廃棄命令」を定めている場合もある。これは、児童虐待の記録が永続的に拡散することを防止するといったメリットもあるが、問題点もある。京都府条例などでは知事が廃棄命令を出す形になるのだが、担当部署である青少年課が児童ポルノを所持している人物の情報を得て、確認するといった運用は困難だからだ。この点を、栃木県条例では、廃棄命令を出す主体を公安委員会=警察にすることによって、具体的な運用を可能にしようとする意図が見られる。  これら条例を比較検討した上で、曽我部教授は「各自治体の条例からわかるように、単純所持を単純に処罰することの弊害は大きい、児童ポルノ法の定義には問題があると思われます。児童ポルノの被害は深刻であり単純所持・取得の規制を一切認めるべきではないとまではいえませんが、条例の試みから示唆をくみ取って慎重な議論が必要でしょう」  と、話す。さらに曽我部教授は、単純所持を処罰することは、一部のマニアや事業者だけでなく、一般国民に広く関わるものであり、「一般国民レベルでの判断基準の明確性」を定めることが欠かせないともいう。曽我部教授は、この点で京都府条例は判断基準を明確にするとともに冤罪の可能性も回避していると評価する。 「有償取得を処罰する京都府条例では、処罰範囲が狭いという意見もあるでしょうが、それはありません。主観の立証に関わる捜査権の濫用ということは生じにくいと考えられます。マニア間の無償交換は児童ポルノ法の提供罪で対応が可能でしょうし、セクスティングは、強要罪や製造罪の教唆犯などで対処することができます」  講演に続いて、発言を求められた、みんなの党の山田太郎参議院議員は次のように発言する。 「今国会で、改定案が最終的に提出されるか分からないが、高市早苗政調会長が力を注いでいることは感じている。国会の日程を見ると6月10日くらいまでに法案が上程されないと間に合わない。参議院選挙があるので、会期の延長はない。与党が巨大な状況の中で、憲法を絡めて選挙の争点にするとか、緻密に作戦を考えなくてはならない。次の参院選の次の国政選挙は3年後になる。3年間の間、阻止続けるのは難しい。私は、選挙の争点にするのがよいと思う。みなさんにはTwitterでもメールでも事務所にFaxやお手紙でもいいので議員に意見を送ってほしい。そうしたものが世論を形成します」。  現状、参議院は野党が多数の状態であり、衆議院を通過しても参議院で止めることができる可能性はある。だが、今夏の参議院選挙で与党が大勝する可能性は高い。そのため、今期国会で高市議員らの改定案を提出させたほうが十分に議論ができるとも考えられる。 果たして、今期国会で議論すべきか、選挙の争点にすることで、巨大与党の下でも十分に議論できるだけの影響力を生み出すべきか、早急な判断が求められている。  なお、集会には山田議員のほか、民主党の田島要衆議院議員も参加した。 ■「有名漫画家」は皆無。運動の高揚に向けた課題  平日の日中にも関わらず、100人余りが結集した、今回の集会。議員の参加もあり、それなりの成果はあったものの、いくつかの課題が残った。特に重要なのは、利害関係にある出版・アニメ・ゲームなど業界関係者の参加が少なかったことである。特に気になったのは、この改定案が成立した場合に、過剰な自主規制の対象になるであろう漫画家の参加だ。  まだまだ、マニアのものにしか過ぎない児童ポルノ法改定案の問題を、一般国民にも広めるために欠かせない「有名漫画家」の参加は、一切なかった。  その第一の原因は、告知が圧倒的に不足していることにある。実は、筆者は別件で出版業界団体の関係者と話した時に、本日の院内集会への参加の有無を尋ねたのだが「集会の案内が来ていない」といわれて驚いた(「表現の自由」の問題で「ここに送っておかないで、どうする!」というところである)。  いったい、どういう告知をしたのかNPO法人うぐいすリボンの代表・荻野幸太郎氏に尋ねたところ、業界団体への告知が足りなかったことを認めた上で、次のように語る。 「これまで、オタクによる“表現の自由”を守る運動は、個々人が勝手にやるというスタンスの人が多かった。我々も専従スタッフと資金力が足りず、告知が行き届かない部分が多いのは認めざるを得ません。もはや、ゲリラ戦の時代は終わりました。今後も、全国各地で催しを継続的に行っていきますので、参加すると共に、まずは資金面でご協力を頂きたいと思います」  東京都青少年健全育成条例の問題も、世間が広く注目したのは、オタク以外にも名前が浸透している多くの有名漫画家が集会などに出席してから。この問題を選挙の争点にするためには、より広く問題を国民に浸透させる方法を考えなくてはならないだろう。 (取材・文=昼間たかし) <集会案内>うぐいすリボン  http://www.jfsribbon.org/ ・京都京都府児童ポルノ規制条例 解説講演会 講師:高山佳奈子(京都大学教授)日時:2013年5月18日(土) 19時00分~20時30分場所:ひと・まち交流館京都(会議室5) http://kokucheese.com/event/index/75830/ ・広島児ポ法改正審議直前:緊急集会 日時:平成25年5月25日(土)19時00分~20時30分場所:広島市まちづくり市民交流プラザ 研修室C講師:中村晃基 (弁護士) http://kokucheese.com/event/index/88712/ ・福岡児童ポルノ規制に関する論点解説講演会 日時:平成25年6月14日(金)19時00分~20時30分場所:JR博多シティ 9階 大会議室3講師:山口貴士 (弁護士) http://kokucheese.com/event/index/91053/

ヲタすらいなかった……有名漫画家の参加は皆無「まずは資金が足りない!」表現規制反対院内集会の問題

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 16日、今国会への提出が予定されている児童ポルノ法改定案をめぐり「表現の自由」の抑圧を危惧する人々による院内集会が参議院議員会館で開催された。平日日中の開催にも関わらず100人あまりの人々が集まったものの、「規制反対派」の問題点も晒される結果となった。  参議院議員会館で開催された、この集会はNPO法人うぐいすリボンの呼びかけで行われたもの。「表現の自由」の問題を考える活動を行う同NPOは、今回の児童ポルノ法改定論議にあたって全国各地で集会を開催している。本日開催された集会は、論議が盛り上がる中では初の「規制反対派」による集会。ネット上ではTwitterなどを利用して情報が流されるなど盛り上がっているかのように思われた。  今回の集会は、曽我部真裕京都大学教授を招いての講演を中心とした「勉強会」だ。曽我部氏は、BPO委員で大阪府の青少年健全育成条例の審議に携わった人物。  講演で、曽我部教授は既に児童ポルノの取得・所持の規制を盛り込んだ規制を行っている大阪・京都・奈良・栃木の各府県の制定経緯と現状についてを解説する。  この中で、曽我部教授は法律による「児童ポルノ」の定義の問題点として「過小包摂」と「過剰包摂」をあげる。頭部や顔面に精液をかけられた児童の顔の写真などが性的虐待なのは明らかなものの児童ポルノ法の定義に該当しなくなる一方で、18歳未満のアイドルの水着写真が「性的虐待」といえるかは疑問があるにも関わらず、児童ポルノに該当する可能性を持ってしまうのがそれだ。  その上で、曽我部教授は「児童の性的虐待の記録」に関する努力義務の形で児童ポルノの規制を行う大阪府青少年健全育成条例では、この点を明確にするために「性的虐待の記録」を定めていることをあげる。ここでは「刑法176条から178条の2までの規定に該当する行為(強姦。強制わいせつなど)」 「児童虐待防止法3条の虐待」などを視覚により確認することができる方法により描写した写真、電磁的記録を「努力義務」として規制している。児童ポルノ法に定められた「児童ポルノ」の定義よりも明確な印象だ。  続けて曽我部教授は、所持・取得の規制について説明。現在、所持に対して罰則を規定しているのは京都と奈良の条例だ。京都府は、罰則の対象を有償取得に限り処罰範囲を限定しているのに対して奈良県では単純所持を処罰対象としており、処罰範囲は広い。曽我部教授は、京都府が処罰範囲を限定している理由として、条例制定に携わった高山佳奈子京都大学教授の言葉を引き「単純所持は拡散の危険性とは結びつかないことから、この危険性を有する有償取得を処罰」する主旨から成立しているという。  また、条例によっては「廃棄命令」を定めている場合もある。これは、児童虐待の記録が永続的に拡散することを防止するといったメリットもあるが、問題点もある。京都府条例などでは知事が廃棄命令を出す形になるのだが、担当部署である青少年課が児童ポルノを所持している人物の情報を得て、確認するといった運用は困難だからだ。この点を、栃木県条例では、廃棄命令を出す主体を公安委員会=警察にすることによって、具体的な運用を可能にしようとする意図が見られる。  これら条例を比較検討した上で、曽我部教授は「各自治体の条例からわかるように、単純所持を単純に処罰することの弊害は大きい、児童ポルノ法の定義には問題があると思われます。児童ポルノの被害は深刻であり単純所持・取得の規制を一切認めるべきではないとまではいえませんが、条例の試みから示唆をくみ取って慎重な議論が必要でしょう」  と、話す。さらに曽我部教授は、単純所持を処罰することは、一部のマニアや事業者だけでなく、一般国民に広く関わるものであり、「一般国民レベルでの判断基準の明確性」を定めることが欠かせないともいう。曽我部教授は、この点で京都府条例は判断基準を明確にするとともに冤罪の可能性も回避していると評価する。 「有償取得を処罰する京都府条例では、処罰範囲が狭いという意見もあるでしょうが、それはありません。主観の立証に関わる捜査権の濫用ということは生じにくいと考えられます。マニア間の無償交換は児童ポルノ法の提供罪で対応が可能でしょうし、セクスティングは、強要罪や製造罪の教唆犯などで対処することができます」  講演に続いて、発言を求められた、みんなの党の山田太郎参議院議員は次のように発言する。 「今国会で、改定案が最終的に提出されるか分からないが、高市早苗政調会長が力を注いでいることは感じている。国会の日程を見ると6月10日くらいまでに法案が上程されないと間に合わない。参議院選挙があるので、会期の延長はない。与党が巨大な状況の中で、憲法を絡めて選挙の争点にするとか、緻密に作戦を考えなくてはならない。次の参院選の次の国政選挙は3年後になる。3年間の間、阻止続けるのは難しい。私は、選挙の争点にするのがよいと思う。みなさんにはTwitterでもメールでも事務所にFaxやお手紙でもいいので議員に意見を送ってほしい。そうしたものが世論を形成します」。  現状、参議院は野党が多数の状態であり、衆議院を通過しても参議院で止めることができる可能性はある。だが、今夏の参議院選挙で与党が大勝する可能性は高い。そのため、今期国会で高市議員らの改定案を提出させたほうが十分に議論ができるとも考えられる。 果たして、今期国会で議論すべきか、選挙の争点にすることで、巨大与党の下でも十分に議論できるだけの影響力を生み出すべきか、早急な判断が求められている。  なお、集会には山田議員のほか、民主党の田島要衆議院議員も参加した。 ■「有名漫画家」は皆無。運動の高揚に向けた課題  平日の日中にも関わらず、100人余りが結集した、今回の集会。議員の参加もあり、それなりの成果はあったものの、いくつかの課題が残った。特に重要なのは、利害関係にある出版・アニメ・ゲームなど業界関係者の参加が少なかったことである。特に気になったのは、この改定案が成立した場合に、過剰な自主規制の対象になるであろう漫画家の参加だ。  まだまだ、マニアのものにしか過ぎない児童ポルノ法改定案の問題を、一般国民にも広めるために欠かせない「有名漫画家」の参加は、一切なかった。  その第一の原因は、告知が圧倒的に不足していることにある。実は、筆者は別件で出版業界団体の関係者と話した時に、本日の院内集会への参加の有無を尋ねたのだが「集会の案内が来ていない」といわれて驚いた(「表現の自由」の問題で「ここに送っておかないで、どうする!」というところである)。  いったい、どういう告知をしたのかNPO法人うぐいすリボンの代表・荻野幸太郎氏に尋ねたところ、業界団体への告知が足りなかったことを認めた上で、次のように語る。 「これまで、オタクによる“表現の自由”を守る運動は、個々人が勝手にやるというスタンスの人が多かった。我々も専従スタッフと資金力が足りず、告知が行き届かない部分が多いのは認めざるを得ません。もはや、ゲリラ戦の時代は終わりました。今後も、全国各地で催しを継続的に行っていきますので、参加すると共に、まずは資金面でご協力を頂きたいと思います」  東京都青少年健全育成条例の問題も、世間が広く注目したのは、オタク以外にも名前が浸透している多くの有名漫画家が集会などに出席してから。この問題を選挙の争点にするためには、より広く問題を国民に浸透させる方法を考えなくてはならないだろう。 (取材・文=昼間たかし) <集会案内>うぐいすリボン  http://www.jfsribbon.org/ ・京都京都府児童ポルノ規制条例 解説講演会 講師:高山佳奈子(京都大学教授)日時:2013年5月18日(土) 19時00分~20時30分場所:ひと・まち交流館京都(会議室5) http://kokucheese.com/event/index/75830/ ・広島児ポ法改正審議直前:緊急集会 日時:平成25年5月25日(土)19時00分~20時30分場所:広島市まちづくり市民交流プラザ 研修室C講師:中村晃基 (弁護士) http://kokucheese.com/event/index/88712/ ・福岡児童ポルノ規制に関する論点解説講演会 日時:平成25年6月14日(金)19時00分~20時30分場所:JR博多シティ 9階 大会議室3講師:山口貴士 (弁護士) http://kokucheese.com/event/index/91053/

ヲタすらいなかった……有名漫画家の参加は皆無「まずは資金が足りない!」表現規制反対院内集会の問題

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 16日、今国会への提出が予定されている児童ポルノ法改定案をめぐり「表現の自由」の抑圧を危惧する人々による院内集会が参議院議員会館で開催された。平日日中の開催にも関わらず100人あまりの人々が集まったものの、「規制反対派」の問題点も晒される結果となった。  参議院議員会館で開催された、この集会はNPO法人うぐいすリボンの呼びかけで行われたもの。「表現の自由」の問題を考える活動を行う同NPOは、今回の児童ポルノ法改定論議にあたって全国各地で集会を開催している。本日開催された集会は、論議が盛り上がる中では初の「規制反対派」による集会。ネット上ではTwitterなどを利用して情報が流されるなど盛り上がっているかのように思われた。  今回の集会は、曽我部真裕京都大学教授を招いての講演を中心とした「勉強会」だ。曽我部氏は、BPO委員で大阪府の青少年健全育成条例の審議に携わった人物。  講演で、曽我部教授は既に児童ポルノの取得・所持の規制を盛り込んだ規制を行っている大阪・京都・奈良・栃木の各府県の制定経緯と現状についてを解説する。  この中で、曽我部教授は法律による「児童ポルノ」の定義の問題点として「過小包摂」と「過剰包摂」をあげる。頭部や顔面に精液をかけられた児童の顔の写真などが性的虐待なのは明らかなものの児童ポルノ法の定義に該当しなくなる一方で、18歳未満のアイドルの水着写真が「性的虐待」といえるかは疑問があるにも関わらず、児童ポルノに該当する可能性を持ってしまうのがそれだ。  その上で、曽我部教授は「児童の性的虐待の記録」に関する努力義務の形で児童ポルノの規制を行う大阪府青少年健全育成条例では、この点を明確にするために「性的虐待の記録」を定めていることをあげる。ここでは「刑法176条から178条の2までの規定に該当する行為(強姦。強制わいせつなど)」 「児童虐待防止法3条の虐待」などを視覚により確認することができる方法により描写した写真、電磁的記録を「努力義務」として規制している。児童ポルノ法に定められた「児童ポルノ」の定義よりも明確な印象だ。  続けて曽我部教授は、所持・取得の規制について説明。現在、所持に対して罰則を規定しているのは京都と奈良の条例だ。京都府は、罰則の対象を有償取得に限り処罰範囲を限定しているのに対して奈良県では単純所持を処罰対象としており、処罰範囲は広い。曽我部教授は、京都府が処罰範囲を限定している理由として、条例制定に携わった高山佳奈子京都大学教授の言葉を引き「単純所持は拡散の危険性とは結びつかないことから、この危険性を有する有償取得を処罰」する主旨から成立しているという。  また、条例によっては「廃棄命令」を定めている場合もある。これは、児童虐待の記録が永続的に拡散することを防止するといったメリットもあるが、問題点もある。京都府条例などでは知事が廃棄命令を出す形になるのだが、担当部署である青少年課が児童ポルノを所持している人物の情報を得て、確認するといった運用は困難だからだ。この点を、栃木県条例では、廃棄命令を出す主体を公安委員会=警察にすることによって、具体的な運用を可能にしようとする意図が見られる。  これら条例を比較検討した上で、曽我部教授は「各自治体の条例からわかるように、単純所持を単純に処罰することの弊害は大きい、児童ポルノ法の定義には問題があると思われます。児童ポルノの被害は深刻であり単純所持・取得の規制を一切認めるべきではないとまではいえませんが、条例の試みから示唆をくみ取って慎重な議論が必要でしょう」  と、話す。さらに曽我部教授は、単純所持を処罰することは、一部のマニアや事業者だけでなく、一般国民に広く関わるものであり、「一般国民レベルでの判断基準の明確性」を定めることが欠かせないともいう。曽我部教授は、この点で京都府条例は判断基準を明確にするとともに冤罪の可能性も回避していると評価する。 「有償取得を処罰する京都府条例では、処罰範囲が狭いという意見もあるでしょうが、それはありません。主観の立証に関わる捜査権の濫用ということは生じにくいと考えられます。マニア間の無償交換は児童ポルノ法の提供罪で対応が可能でしょうし、セクスティングは、強要罪や製造罪の教唆犯などで対処することができます」  講演に続いて、発言を求められた、みんなの党の山田太郎参議院議員は次のように発言する。 「今国会で、改定案が最終的に提出されるか分からないが、高市早苗政調会長が力を注いでいることは感じている。国会の日程を見ると6月10日くらいまでに法案が上程されないと間に合わない。参議院選挙があるので、会期の延長はない。与党が巨大な状況の中で、憲法を絡めて選挙の争点にするとか、緻密に作戦を考えなくてはならない。次の参院選の次の国政選挙は3年後になる。3年間の間、阻止続けるのは難しい。私は、選挙の争点にするのがよいと思う。みなさんにはTwitterでもメールでも事務所にFaxやお手紙でもいいので議員に意見を送ってほしい。そうしたものが世論を形成します」。  現状、参議院は野党が多数の状態であり、衆議院を通過しても参議院で止めることができる可能性はある。だが、今夏の参議院選挙で与党が大勝する可能性は高い。そのため、今期国会で高市議員らの改定案を提出させたほうが十分に議論ができるとも考えられる。 果たして、今期国会で議論すべきか、選挙の争点にすることで、巨大与党の下でも十分に議論できるだけの影響力を生み出すべきか、早急な判断が求められている。  なお、集会には山田議員のほか、民主党の田島要衆議院議員も参加した。 ■「有名漫画家」は皆無。運動の高揚に向けた課題  平日の日中にも関わらず、100人余りが結集した、今回の集会。議員の参加もあり、それなりの成果はあったものの、いくつかの課題が残った。特に重要なのは、利害関係にある出版・アニメ・ゲームなど業界関係者の参加が少なかったことである。特に気になったのは、この改定案が成立した場合に、過剰な自主規制の対象になるであろう漫画家の参加だ。  まだまだ、マニアのものにしか過ぎない児童ポルノ法改定案の問題を、一般国民にも広めるために欠かせない「有名漫画家」の参加は、一切なかった。  その第一の原因は、告知が圧倒的に不足していることにある。実は、筆者は別件で出版業界団体の関係者と話した時に、本日の院内集会への参加の有無を尋ねたのだが「集会の案内が来ていない」といわれて驚いた(「表現の自由」の問題で「ここに送っておかないで、どうする!」というところである)。  いったい、どういう告知をしたのかNPO法人うぐいすリボンの代表・荻野幸太郎氏に尋ねたところ、業界団体への告知が足りなかったことを認めた上で、次のように語る。 「これまで、オタクによる“表現の自由”を守る運動は、個々人が勝手にやるというスタンスの人が多かった。我々も専従スタッフと資金力が足りず、告知が行き届かない部分が多いのは認めざるを得ません。もはや、ゲリラ戦の時代は終わりました。今後も、全国各地で催しを継続的に行っていきますので、参加すると共に、まずは資金面でご協力を頂きたいと思います」  東京都青少年健全育成条例の問題も、世間が広く注目したのは、オタク以外にも名前が浸透している多くの有名漫画家が集会などに出席してから。この問題を選挙の争点にするためには、より広く問題を国民に浸透させる方法を考えなくてはならないだろう。 (取材・文=昼間たかし) <集会案内>うぐいすリボン  http://www.jfsribbon.org/ ・京都京都府児童ポルノ規制条例 解説講演会 講師:高山佳奈子(京都大学教授)日時:2013年5月18日(土) 19時00分~20時30分場所:ひと・まち交流館京都(会議室5) http://kokucheese.com/event/index/75830/ ・広島児ポ法改正審議直前:緊急集会 日時:平成25年5月25日(土)19時00分~20時30分場所:広島市まちづくり市民交流プラザ 研修室C講師:中村晃基 (弁護士) http://kokucheese.com/event/index/88712/ ・福岡児童ポルノ規制に関する論点解説講演会 日時:平成25年6月14日(金)19時00分~20時30分場所:JR博多シティ 9階 大会議室3講師:山口貴士 (弁護士) http://kokucheese.com/event/index/91053/

「オタクは二次元にしか興味ないのか?」充実した講演の一方で不安も残った児童保護の現状院内集会

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社会福祉法人カリヨン子どもセンター
公式サイトより
 「表現の自由」を守る活動を行う人々は、実際に被害に遭っている児童の保護をどのように考えるのか。10日、「実在児童の人権擁護基金」の呼びかけで院内集会「“子どもシェルター”における児童保護の現状」が参議院議員会館にて開催された。  この基金は、2010年に東京都青少年健全育成条例改正問題を機に集まった人々が、「非実在青少年」ではなく、「実在する青少年(児童)」の人権を擁護するために何ができるのかを議論する中で生まれた組織である。これまでに集まった基金は、国内を対象に児童保護施設などへ寄付されている。いわば、表現規制に反対を唱える人々が、「二次元を守りたいだけではない」という意志を示すための組織といえる。そこに賛同する人も多いのか、今回の集会にも、共催として表現の規制に異議を唱える団体、コンテンツ文化研究会、女子現代メディア文化研究会、特定非営利活動法人うぐいすリボン、表現規制を考える関西の会が共催に名を連ねた。  今回、集会で行われたのは「社会福祉法人カリヨン子どもセンター」評議員の角南和子氏による講演だ。このセンターは「子どものシェルター」と「自立援助ホーム」の運営を行っている組織だ。 「親子関係が崩れ、あるいは虐待に遭ったりして帰る家のない子どもが、万引きなどの犯罪でなんとかしのいでいて補導されることがあります。そうしたときに、引き受ける大人がいなかったり、帰す場所がない場合には、どうしようもなく少年院に行かなくてはならないということもあります」 と、角南氏はいう。センターが行っているのは、そうした境遇に置かれた子どもたちが緊急に逃げ込むためのシェルターと、就労し生活していくための自立援助ホーム事業というわけだ。  近年、「児童虐待」はニュースなどでたびたび目にするものである。社会問題になる中で行政も力を入れてはいるが、十分ではないのが現状だ。 「日本の法律は無力ではありませんし、東京都に限ってですが、児童相談所はよく仕事をしていると思っています。18歳未満までは児童福祉法が守ってくれますし、虐待や親の擁護が不適切な場合に保護してくれる一時保護所も運営されています。でも、十分ではありません。例えば、一時保護所は以前、定員が120%程度になることもありました。そうなると、ケアは危険な状況にある年少者が優先されるようになってしまうのです」(角南氏)  そこでセンターでは、ケアがおろそかになりがちな思春期以上の若者、児童福祉法の対象にはならないが、成人として認められない18~19歳までを対象にしている。 「シェルターでは1日3度の食事も出ます。けれど、子どもたちはこれにも驚くんです。中には、大人が料理をすることに驚いた子どももいます」 と、角南氏は語る。ここからも保護すべき子どもたちがどのような状況に置かれていたかが、おのずと理解できるだろう。 「そうした子どもたちは、大人と一緒にトランプをしたりして遊んだこともありません。身体がガチガチで、常にストレスいっぱいになっているんです」  こうして保護された子どもたちも、やがては社会に復帰しなければならない。そのための手助けをするのが、自立援助ホームだ。そこでは、朝起きて夜寝るような「普通」の生活習慣を身に付けさせることから始まって、就労し自立していけるまでの手助けも行われているのだ。  この講演を通じて感じたのは、口先だけの子どもの「人権」とか「保護」ではないリアルな現場の話であった。いわゆる「規制派」と呼ばれる人々は、法律があればたちどころに不幸な子どもは減っていくと主張することもある。だが、問題を解決するのは地道な現場の取り組みであることを、角南氏は語ってくれた。  会期中のため、国会議員は秘書の代理参加であったものの、「議員会館で開催したこと」の効果は大きい。これから「オタクの側も児童の保護を真剣に考えている」ことを広くアピールしていくための材料になっただろう。  ただ、参加者数は20名あまりと、かなり少なかった。平日金曜日の午後という時間帯のせいもあるだろうが、ネットでも言及は少ない。漫画やアニメの規制など、実際に自分の利益が侵害されそうだと「児ポ法改“悪”反対!」の旗を掲げるが、結局は“実際の児童虐待になんか興味ないよ”というのが「規制反対派」とカテゴライズされる人々の本音なのかと疑ってしまう。「表現の自由」を守ることは、自分の好きな漫画がどうのこうのという小さな問題ではないことを理解している人は、まだ少ないのだろうか。  講演を行った角南氏は児ポ法などの問題には知識がないとはいうものの「これから、調べたい」と拙速な規制強化が大人の都合にすぎないことを、経験から語ってくれた。オタクの側も、今から興味を持つことを期待している。 (取材・文=昼間たかし)

橋下市長「米軍はもっとフーゾクを使って」発言に米司令官ドン引き、風俗関係者も「考えられない……」

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市長オススメのお店は……?
 大阪市長で日本維新の会の共同代表である橋下徹氏(43)が、在日米軍司令官に「日本の風俗店をもっと活用してほしい」と話したところ、これを拒絶されたと一部メディアが報じた。  報道したのは朝日新聞デジタル版をはじめ、各紙がそれぞれ記事にしている。読売、産経、共同その他はそうした話を軍関係者に伝えたという程度だが、朝日や毎日などは米軍側の対応も報じている。  その内容は、今月初旬に橋下氏が沖縄県の在日米軍普天間飛行場を訪問した際に、大阪市役所で記者団に話したものとして伝えられた。  報道をまとめると、橋下氏は在日米軍幹部を前に、「日本には合法的に性的エネルギーを解消できる場所がある。だから、もっと真正面からそういうところ(風俗店)を活用してもらいたい」との旨を発言したという。  これに対して在日米軍司令官は、「凍り付いたように苦笑いになって『禁止している』と言った。『行くなと通達を出しているし、これ以上この話はやめよう』と打ち切られた」(朝日新聞より橋下氏の発言部分)との対応だったという。  この話題はすでにネットでも取り上げられており、橋下氏を失笑する書き込みなども増えている。  この話について、いくつか話を聞いてみた。まず、座間キャンプなどで働いたこともある30代の日本人男性の聞いてみたところ、「ありえない」と笑われてしまった。 「米軍ではプロスティテューション(売春)は禁止が建前。いくら『日本のフーゾクと売春は違う』なんて言っても、通じるはずないですよ」  聞けば、軍の規則かそれに類するもので、かなり厳しく禁じられているのは事実らしい。実情はともかく、禁止が前提のものを軍の司令官レベルが「喜んで利用しましょう」などとは、言えるわけがないだろう。  また、知り合いの風俗店関係者に聞いてみたところ、米軍関係者の利用は「ちょっと考えられない」という意見がほとんどだった。都内のある業者は言う。 「(外国人は)トラブルのもとになるので、業種に関係なくお断りが普通だと思いますよ。うちでもそうです。ただ、よほど懇意にしている常連さんが連れてきた時にはOKという話を聞いたこともありますが、それも例外でしょう。とにかく、あまり考えられないですね」  別のデリヘル業者は、「市長が勧めたとしても、無理じゃないかな。いくら不景気でもゴタゴタは御免だし、何よりも女の子が不安になるから」  橋下氏の発言は、各方面からあまり歓迎されていないように感じられる。同じ場での慰安婦関連の発言でも物議を醸している橋下氏だが、どうしてこうもピントのずれた発言ばかり繰り返すのであろうか。 (文=橋本玉泉)

転落中に下着が脱げた!? 死亡した美女の「自殺」認定に疑惑の声が噴出!

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出稼ぎ労働者数千人による大規模デモの様子。
 5月8日、北京市中心部で、ある女性の死の真相究明を求める大規模デモが発生した。その女性とは、安徽省出身の22歳の出稼ぎ労働者で、3日に市内のショッピングセンターから転落死していたのだ。地元警察はこれを飛び降り自殺と断定。現場検証もほどほどに事件の可能性を排除した。  ところがネット上に流出した女性の遺体写真には、不自然な点が見受けられたことから、疑惑の声が噴出。彼女がはいていたはずの下着は脱げ落ち、辛うじて右足ふくらはぎに引っかかっている状態だったのだ。  また、女性に近しい人の評判では、彼女は美人で明るく、病床の父親への仕送りのために懸命に働いており、自殺の動機は見当たらないという。  さらに、彼女は勤務先の男性保安員6人から密室で性的暴行を受け、加害者のうち、2人が逃亡し、1人は自首したという未確認情報もネット上を駆けめぐっている。  事件後、中国版Twitter「微博」上には、「レイプに違いない」「転落中に下着が脱げたとでもいうのか?」「いつものパターンだ。加害者に警察関係者がいたに違いない」などと、事件の不審点を指摘する書き込みが続出。被害者と同じ安徽省出身の出稼ぎ労働者数千人による大規模デモへと発展したのだ。  一方、被害者の遺族は当局に、ショッピングセンターに設置された監視カメラの映像の開示を要求。しかし警察はこれを拒否した上、遺族を現場から締め出したという。また、当局は武装警官やヘリコプターを投入してデモ隊を鎮圧。ネットでは、関連キーワードの検索がブロックされる状態が続いている。さらに地元メディアもこの件に関してはまったく報じておらず、疑惑は膨らむばかり。警察の都合で事件がうやむやにされることは、人治国家の中国ではよくあることとはいえ、これではあまりに死者が報われまい……。 (文=牧野源)