フジテレビの連ドラが「全滅」! 芳根京子『海月姫』が最後の“月9”に!?

 前クールの月9『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』の高視聴率も束の間……、フジテレビが「連ドラ全滅」の窮状に逆戻りしている。

 今期のプライム帯ドラマは、『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)や『陸王』(TBS系)、『コウノドリ』(同)、『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)が2ケタ台を記録する一方で、フジ系列で放送中の篠原涼子主演『民衆の敵 ~世の中、おかしくないですか!?~』、井上真央主演『明日の約束』、浅野忠信主演『刑事ゆがみ』は軒並み1ケタ。特に『明日の約束』は10月31日放送回で平均視聴率5.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)まで落ち込んでしまった。

「ブランド力を失った月9枠を救うため、7年ぶりに『コード・ブルー』を復活させたフジですが、もはや焼け石に水。『民衆の敵』は期間平均で7%台と低迷している。また、草なぎ剛主演『嘘の戦争』、小栗旬主演『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』と好調続きだった火曜夜9時台のカンテレ制作枠も、前期の窪田正孝主演『僕たちがやりました』から絶不調に。今期の『明日の約束』も『作風が暗すぎる』として脱落者が相次いでいます」(テレビ誌記者)

 前フジテレビ社長の亀山千広氏は、かつて低迷打破の糸口を「まず、ヒットドラマを生み出すこと」と公言していたが、これに大失敗。数年前から、フジの連ドラは「1ケタが当たり前」というイメージが定着している。

 とはいえ、フジのドラマが他局よりも「つまらない」というわけではなさそう。特に『刑事ゆがみ』の視聴者からは、「ドラマ史に残る傑作」「今クールで一番面白い」「なんでみんな見ないの?」との声が相次いでいる。

「ドラマファンの間では、数年前に比べ『フジのドラマが面白くなってきた』との声は多い。しかし、社長が交代した現在も“嫌フジ”の風潮は強く、なかなか数字の回復が見られない。今年、『27時間テレビ』を収録番組に大幅リニューアルしたほか、長寿番組『めちゃ×2イケてるッ!』や『とんねるずのみなさんのおかげでした』を来年3月に終了させるフジですが、根本的なイメージを変えるため、今後も驚きの大ナタがふるわれそう。月9枠も、いつなくなってもおかしくありません」(同)

 来年1月からは、月9枠で芳根京子主演の『海月姫』を放送すると発表したフジ。もしかしたら、これが最後の月9ドラマになるかもしれない。

爆笑ヨーグルト姫の妊娠発覚! クドカン節がようやく炸裂し始め面白さアップ! 『監獄のお姫さま』第4話

 人気脚本家・宮藤官九郎が大好きな女優だけをキャスティング・オファーしたというドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)の第4話が7日に放送され、平均視聴率7.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.3ポイントアップとなりました。

 まずはこれまでのあらすじを少し。2017年のクリスマス・イヴ、元囚人の馬場カヨ(小泉今日子)、大門洋子(坂井真紀)、足立明美(森下愛子)、勝田千夏(菅野美穂)と元刑務官の若井ふたば(満島ひかり)の5人は、EDOミルク社・社長の板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐。その背景には、6年前に吾郎の婚約者だった江戸川しのぶ(夏帆)が、吾郎の浮気相手・横田ユキ(雛形あきこ)の殺人教唆罪で逮捕されたのが冤罪だったことを吾郎に証言させようという目的があったのです。

 前回は6年前に遡り、カヨたちがいる女子刑務所に“爆笑ヨーグルト姫(爆笑する姿がネット上で出回ったことに由来)”こと、しのぶが入所した当時の様子が描かれました。監房内のテレビで吾郎に新恋人ができたことを知り、落ち込むしのぶ。カヨたちに対して心を閉ざしてしまうのですが、ある日ツワリらしき兆候があらわれるのをカヨが目撃したところで終了となりました。

 そして今回。「もしや、しのぶは妊娠しているのでは?」との疑惑を抱いたカヨは、囚人仲間に伝えるべきか悩むのですが、その様子が刑務官・ふたばに挙動不審だと思われてしまい独居房に入れられてしまうことに。そうこうしているうちにしのぶが倒れたことで妊娠が発覚します。

 刑務所内に動揺が広がることを抑止するため、しのぶの妊娠はカヨのいる雑居房内で箝口令が敷かれることに。秘密を共有したことで仲間意識が強まり、しのぶも心を開くようになるのです。そしてカヨたちはしのぶの様子を見ているうちに、殺人教唆をしたのは、しのぶではなく吾郎だったのではないかという疑惑を抱き始めます。吾郎が『王様のブランチ』(TBS系)に“イケメン社長”として出演し、タレント気取りで浮かれている姿を見たことで余計にその疑いとしのぶへの同情心を強めるのでした。

 やがて月日が流れ、産気づいたしのぶが救急車で搬送されるのをカヨたちが見送ったところで今回は終了となりました。

 さて、感想。第2話目から同ドラマは、現在、6年前の女子刑務所でのシーン、6年前にカヨが夫の不倫を咎めて刺した時の回想シーンなど時系列がバラバラに入り組んだ展開となりました。さらに今回は、暴力団組長の夫に裏切られ違法薬物不法所持の罪で入所した明美や、実の父親に脱税を密告されたことで実刑判決をくらった千夏の回想シーンも挿入されたため、より複雑さが増したのですが、その分ストーリーに厚みが加わってきた印象です。

 また、明美と千夏の回想シーンの中に吾郎役の伊勢谷友介が別の役(若い暴力団組員や若い頃の千夏の父親役)として出演していたのですが、これは2人の意識の中で吾郎の存在が大きくなり始めたこと(千夏の場合は露骨に憎い相手として)を表現しているのではないかとも思いました。あるいはただ単に、伊勢谷をあらゆるシーンに登場させることで笑いを取ろうとしただけかもしれませんが、いずれにせよ今後はカヨたちが吾郎への憎しみを増幅させるシーンが盛り込まれていくことでしょう。前科者のカヨたちが吾郎を誘拐してまでしのぶの冤罪を晴らそうとするのですから、そこには余程の理由があるハズなのです。

 復讐劇への助走が勢いをつけ始める一方、宮藤脚本のミソであるコメディー部分も次第にノッてきたような気がします。特に、しのぶの妊娠を知りソワソワするカヨに対してふたばが“情緒不安定なおばさん”扱いをしたり、妊娠を報告しなかったことに対して「愚鈍!」と言い放つなどのシーンは、女優として大先輩である小泉を満島が罵るというおかしさが加わり笑ってしまいました。洋子が延々とルパン三世のモノマネを繰り返すなど細かいところでスベッている部分はありましたが、クドカン節がようやく炸裂し始めただけにこの先の展開が楽しみです。

 ただ、気になるのはしのぶが裁判で殺人教唆を認めた点です。カヨたちは、妊娠したために再審請求をしなかったのだと臆測していましたが、お腹の中に子供がいると分かっていたのならむしろ全力で刑務所入りを回避しようとするものなのではないでしょうか。その辺の事情も含め、次第に明らかになっていく吾郎・誘拐の背景とジワリと面白味が増し始めたコメディー部分に目が離せなくなってきました。次回を楽しみに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

爆笑ヨーグルト姫の妊娠発覚! クドカン節がようやく炸裂し始め面白さアップ! 『監獄のお姫さま』第4話

 人気脚本家・宮藤官九郎が大好きな女優だけをキャスティング・オファーしたというドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)の第4話が7日に放送され、平均視聴率7.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.3ポイントアップとなりました。

 まずはこれまでのあらすじを少し。2017年のクリスマス・イヴ、元囚人の馬場カヨ(小泉今日子)、大門洋子(坂井真紀)、足立明美(森下愛子)、勝田千夏(菅野美穂)と元刑務官の若井ふたば(満島ひかり)の5人は、EDOミルク社・社長の板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐。その背景には、6年前に吾郎の婚約者だった江戸川しのぶ(夏帆)が、吾郎の浮気相手・横田ユキ(雛形あきこ)の殺人教唆罪で逮捕されたのが冤罪だったことを吾郎に証言させようという目的があったのです。

 前回は6年前に遡り、カヨたちがいる女子刑務所に“爆笑ヨーグルト姫(爆笑する姿がネット上で出回ったことに由来)”こと、しのぶが入所した当時の様子が描かれました。監房内のテレビで吾郎に新恋人ができたことを知り、落ち込むしのぶ。カヨたちに対して心を閉ざしてしまうのですが、ある日ツワリらしき兆候があらわれるのをカヨが目撃したところで終了となりました。

 そして今回。「もしや、しのぶは妊娠しているのでは?」との疑惑を抱いたカヨは、囚人仲間に伝えるべきか悩むのですが、その様子が刑務官・ふたばに挙動不審だと思われてしまい独居房に入れられてしまうことに。そうこうしているうちにしのぶが倒れたことで妊娠が発覚します。

 刑務所内に動揺が広がることを抑止するため、しのぶの妊娠はカヨのいる雑居房内で箝口令が敷かれることに。秘密を共有したことで仲間意識が強まり、しのぶも心を開くようになるのです。そしてカヨたちはしのぶの様子を見ているうちに、殺人教唆をしたのは、しのぶではなく吾郎だったのではないかという疑惑を抱き始めます。吾郎が『王様のブランチ』(TBS系)に“イケメン社長”として出演し、タレント気取りで浮かれている姿を見たことで余計にその疑いとしのぶへの同情心を強めるのでした。

 やがて月日が流れ、産気づいたしのぶが救急車で搬送されるのをカヨたちが見送ったところで今回は終了となりました。

 さて、感想。第2話目から同ドラマは、現在、6年前の女子刑務所でのシーン、6年前にカヨが夫の不倫を咎めて刺した時の回想シーンなど時系列がバラバラに入り組んだ展開となりました。さらに今回は、暴力団組長の夫に裏切られ違法薬物不法所持の罪で入所した明美や、実の父親に脱税を密告されたことで実刑判決をくらった千夏の回想シーンも挿入されたため、より複雑さが増したのですが、その分ストーリーに厚みが加わってきた印象です。

 また、明美と千夏の回想シーンの中に吾郎役の伊勢谷友介が別の役(若い暴力団組員や若い頃の千夏の父親役)として出演していたのですが、これは2人の意識の中で吾郎の存在が大きくなり始めたこと(千夏の場合は露骨に憎い相手として)を表現しているのではないかとも思いました。あるいはただ単に、伊勢谷をあらゆるシーンに登場させることで笑いを取ろうとしただけかもしれませんが、いずれにせよ今後はカヨたちが吾郎への憎しみを増幅させるシーンが盛り込まれていくことでしょう。前科者のカヨたちが吾郎を誘拐してまでしのぶの冤罪を晴らそうとするのですから、そこには余程の理由があるハズなのです。

 復讐劇への助走が勢いをつけ始める一方、宮藤脚本のミソであるコメディー部分も次第にノッてきたような気がします。特に、しのぶの妊娠を知りソワソワするカヨに対してふたばが“情緒不安定なおばさん”扱いをしたり、妊娠を報告しなかったことに対して「愚鈍!」と言い放つなどのシーンは、女優として大先輩である小泉を満島が罵るというおかしさが加わり笑ってしまいました。洋子が延々とルパン三世のモノマネを繰り返すなど細かいところでスベッている部分はありましたが、クドカン節がようやく炸裂し始めただけにこの先の展開が楽しみです。

 ただ、気になるのはしのぶが裁判で殺人教唆を認めた点です。カヨたちは、妊娠したために再審請求をしなかったのだと臆測していましたが、お腹の中に子供がいると分かっていたのならむしろ全力で刑務所入りを回避しようとするものなのではないでしょうか。その辺の事情も含め、次第に明らかになっていく吾郎・誘拐の背景とジワリと面白味が増し始めたコメディー部分に目が離せなくなってきました。次回を楽しみに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

視聴率独走の『ドクターX』次シリーズ実現なら、米倉涼子のギャラは「夢の1本1,000万円」に!?

 第5シリーズを迎えた女優・米倉涼子主演『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)が、またしても今期のドラマ最高視聴率を独走している。これを受けて近い将来、米倉のギャラはテレビ業界初の1本当たり1,000万円台にまで跳ね上がる可能性があるともいわれている。

 現在、米倉以外のテレビドラマ主演女優のギャラは、“月9ドラマ”『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ系)の主演を務める篠原涼子がトップで、その額は270万円といわれている。以前は1本300万円だった篠原だが、前回フジで主演した『オトナ女子』の低視聴率が影響し、30万円下がっているとのことだ。

 次点は、いずれも人気女優である天海祐希と綾瀬はるかで、250万円。続いて、今年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』に主演した柴咲コウが210万円、吉高由里子が190万円、高畑充希が180万円となっている。

 それに比べて、『ドクターX』で米倉が受け取ったギャラは、第4シリーズまで500万円。視聴率への貢献度の高さから、第5シリーズでは、650万円にまで上がったという。

『ドクターX』では米倉に加えて、共演の西田敏行と岸部一徳が250万円。レギュラー復活した遠藤憲一と、今回新レギュラーに加わった陣内孝則が180万円。ほかにも内田有紀など、100万円クラスのレギュラーが何人もいるという。諸経費を含めると、1本当たりの制作費は1億円にも上るといわれている。

 制作費としては赤字だが、有料チャンネルでの課金や、高視聴率によるCM料アップで黒字になっていることはもちろん、それ以上に『ドクターX』の高視聴率がテレ朝全体のイメージアップにつながっていることが、上層部から評価されているという。10月から激化している“視聴率戦争”にも拍車がかかり、今期ライバルの日テレを抜いて、ゴールデンタイムとプライムタイムの2冠を獲得しているテレ朝が『ドクターX』で死守するのは間違いないだろう。

 第5シリーズは初回視聴率20.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という高い数字を叩き出しており、この視聴率は録画率も加えると30%を超える。その後、19%台の回が続いているが、これまでのパターンからいくと、20%台に戻る可能性は高い。

 米倉が、今後の『ドクターX』シリーズ出演について躊躇しているという情報も流れているが、テレ朝としては、なんとしても続けたいところだろう。米倉の所属するオスカープロモーションには、早くも次回作の打診をしているという情報もある。

 現在は会長兼CEO職に退いているテレ朝の“ドン”こと早河洋氏は、もともと報道畑の出身である。ドラマの世界を知らない早河氏は、2009年に社長に就任した際、オスカーの幹部に「俺を男にしてくれ」と協力を要請したといい、米倉も早河氏を「ひろし」と呼ぶ間柄。そうしたいきさつがあるだけに、事務所としてもむげに断ることはできないだろう。

 次回作が実現すれば、米倉のギャラは、さらなるアップが期待される。テレビドラマ主演のギャラは、映画に比べて安すぎるという現状もある。米倉にはぜひとも他の女優たちに希望を与えるべく、テレビ業界初の1,000万円台到達を目指してもらいたいところだ。
(文=本多圭)

視聴率独走の『ドクターX』次シリーズ実現なら、米倉涼子のギャラは「夢の1本1,000万円」に!?

 第5シリーズを迎えた女優・米倉涼子主演『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)が、またしても今期のドラマ最高視聴率を独走している。これを受けて近い将来、米倉のギャラはテレビ業界初の1本当たり1,000万円台にまで跳ね上がる可能性があるともいわれている。

 現在、米倉以外のテレビドラマ主演女優のギャラは、“月9ドラマ”『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ系)の主演を務める篠原涼子がトップで、その額は270万円といわれている。以前は1本300万円だった篠原だが、前回フジで主演した『オトナ女子』の低視聴率が影響し、30万円下がっているとのことだ。

 次点は、いずれも人気女優である天海祐希と綾瀬はるかで、250万円。続いて、今年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』に主演した柴咲コウが210万円、吉高由里子が190万円、高畑充希が180万円となっている。

 それに比べて、『ドクターX』で米倉が受け取ったギャラは、第4シリーズまで500万円。視聴率への貢献度の高さから、第5シリーズでは、650万円にまで上がったという。

『ドクターX』では米倉に加えて、共演の西田敏行と岸部一徳が250万円。レギュラー復活した遠藤憲一と、今回新レギュラーに加わった陣内孝則が180万円。ほかにも内田有紀など、100万円クラスのレギュラーが何人もいるという。諸経費を含めると、1本当たりの制作費は1億円にも上るといわれている。

 制作費としては赤字だが、有料チャンネルでの課金や、高視聴率によるCM料アップで黒字になっていることはもちろん、それ以上に『ドクターX』の高視聴率がテレ朝全体のイメージアップにつながっていることが、上層部から評価されているという。10月から激化している“視聴率戦争”にも拍車がかかり、今期ライバルの日テレを抜いて、ゴールデンタイムとプライムタイムの2冠を獲得しているテレ朝が『ドクターX』で死守するのは間違いないだろう。

 第5シリーズは初回視聴率20.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という高い数字を叩き出しており、この視聴率は録画率も加えると30%を超える。その後、19%台の回が続いているが、これまでのパターンからいくと、20%台に戻る可能性は高い。

 米倉が、今後の『ドクターX』シリーズ出演について躊躇しているという情報も流れているが、テレ朝としては、なんとしても続けたいところだろう。米倉の所属するオスカープロモーションには、早くも次回作の打診をしているという情報もある。

 現在は会長兼CEO職に退いているテレ朝の“ドン”こと早河洋氏は、もともと報道畑の出身である。ドラマの世界を知らない早河氏は、2009年に社長に就任した際、オスカーの幹部に「俺を男にしてくれ」と協力を要請したといい、米倉も早河氏を「ひろし」と呼ぶ間柄。そうしたいきさつがあるだけに、事務所としてもむげに断ることはできないだろう。

 次回作が実現すれば、米倉のギャラは、さらなるアップが期待される。テレビドラマ主演のギャラは、映画に比べて安すぎるという現状もある。米倉にはぜひとも他の女優たちに希望を与えるべく、テレビ業界初の1,000万円台到達を目指してもらいたいところだ。
(文=本多圭)

業界内視聴率30%! テレ東ドラマ『バイプレイヤーズ』が、ゴールデンで復活へ!? 「各事務所から逆オファー殺到中」

 今年1月クールに放送されて話題を呼び、先月26日には「東京ドラマアウォード」の連続ドラマ部門で優秀賞を受賞した『バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~』(テレビ東京系)に、“シーズン2”の兆しだ。

「『バイプレイヤーズ』は、これまで『モテキ』『マジすか学園』『勇者ヨシヒコシリーズ』『孤独のグルメ』など、低予算でもユニークでコアなファンを集めている『ドラマ24』の枠で放送され、大杉漣、遠藤憲一、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研という6人の“大物脇役”たちが実名で出演する斬新な企画が人気を呼びました。さらに、役所広司、椎名桔平、安田顕、村上淳、竹中直人らベテラン俳優勢をはじめ、野村周平、志田未来、川島海荷といった人気若手俳優も実名で登場し、業界内視聴率は30%超とも言われました」(テレビ局関係者)

 そんな作品の第2弾が満を持して、しかもゴールデンで復活する動きがあるというのだ。

「来年1月クールにゴールデンで放送される可能性が高いとのことですが、さすがにみなさん多忙ということで、異例ではありますが通常の連ドラの半分の5話になりそうだとか。前回は数年の準備期間を経ての放送となりましたが、今回は突発的な面もありますからね。恐らく、5話放送の後に、単発での放送もあると思いますよ。今回も豪華ゲストを考えているようで、各事務所からの“逆オファー”も殺到しているようです。6人とも今から撮影が楽しみで、撮影前に『とりあえず飲みに行くか!』と盛り上がっていると聞きます」(芸能事務所関係者)

 また、あの6人の無邪気な戯れを楽しむことができるのだろうか。

高級和菓子は毒親の味!? 視聴率は下降するもメディアの暴力に斬り込んだ『明日の約束』第3話

「楽しければいいって人間も、世の中にはいるんです。理由があれば騒げるし、憂さを晴らすこともできる。ハロウィンも事件を楽しむのも同じですよ。無関係な奴らは、当事者や関係者たちを叩くのが楽しいんです。世間にとって、あなたたちは生徒を殺した悪者だ」

 高校生の息子を自殺で失ったことから、セレブ主婦・吉岡真紀子(仲間由紀恵)から「息子は学校に殺された」と犯人扱いされているスクールカウンセラーの日向先生(井上真央)。他のドラマにはない人間のダークサイドをじわじわと描いてみせるのが社会派ミステリー『明日の約束』(フジテレビ系)の魅力です。この暗さ、一度ハマると病み付きになります。冒頭の台詞は、週刊誌記者・小嶋(青柳翔)が初対面の日向先生に向かって放った言葉です。

 下校中の日向先生を呼び止め、話を聞かせろと取材を迫る小嶋記者に対し、日向先生は毅然とした表情で「真実を伝えるのがマスコミじゃないんですか? 事実確認もできていないのに、一方的に学校を悪者扱いする方にお答えすることはないと思います」と取材を断ります。これまでマスコミの取材攻勢にさんざん振り回されてきただろう井上真央がこの台詞を口にすると、すごくリアリティーを感じさせます。ところが、まぁ、帰りの駄賃とばかりに小嶋記者も「あなたたちは社会悪なんですよ。だから覚悟しといたほうがいい」と捨て台詞を吐いて去っていきます。学校という性善説の世界で暮らしている人間は、事件やゴシップをニュースにして生活の糧にしているマスコミ業界人にはネギを背負った鴨のように映って見えるようです。

 初回でも触れましたが、このドラマのベースとなっているのは、2005年に長野県で起きた自殺事件の真相を追ったノンフィクション小説『モンスターマザー 長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い』(新潮社)。同著の中で、息子が自殺した原因は学校側にあると高山さおり(仮名)は殺人罪で息子が通っていた高校を訴えています。有名なジャーナリストも、人権派弁護士も、県会議員も、息子を失った悲劇のヒロインである高山さおりの虚言癖に、すっかり翻弄されてしまったのです。亡くなった高校生が強豪バレー部に所属していたことから、体育会系の部活=いじめ&しごき、地方の高校=事なかれ主義の隠蔽体質……とすごく分かりやすい図式の中に、ひとりの高校生が抱えていた心の闇を安直にはめ込んでしまったわけです。マスコミ、そして世論を味方につけたモンスターマザーはさらにモンスター化し、担任教師や校長、バレー部の顧問や部員たちをさんざん苦しめ続けました。

 実在の事件が迷走したのは、テレビによる報道も大きな要因となっていたのですが、『明日の約束』の中ではどう扱うのかな、もしかしたらスルーするのかなと思っていたのですが、関西テレビはそこから逃げずに、ちゃんと描こうという姿勢を見せました。校長(羽場裕一)が開いた記者会見は、テレビ番組の演出によって本意が歪められ、学校側はひとりの生徒の自殺を重く受け止めていないものとして視聴者に広まっていきます。人のよい校長は慣れない記者会見の場で、緊張のあまり思わずカメラに向かって明るい表情を見せようとしてしまい、その部分だけがテレビに映し出され、「生徒が自殺したのにニヤついている不謹慎な校長」というイメージが拡散されていったのです。メディアの暴力の怖さを、まざまざと描いた第3話でした。

 バスケット部の顧問・辻先生(神尾佑)は「生徒の自殺は、バスケ部内でいじめがあったからでは?」という疑惑がどんどん大きくなっていくことに責任を感じ、退職届を出して学校を去っていきます。折しも、第3話が放映された10月31日はハロウィンの真っ最中。家族が待つ自宅へと急ぐ辻先生は、ハロウィンの仮装をした謎の人物からスタンガンで襲われるはめになります。多分、この謎の襲撃犯はバスケ部とも、自殺事件とも直接的には関係のない人物ではないでしょうか。テレビからネットへと拡散されていった情報を鵜呑みにして、辻先生をいじめの元凶と思い込み、義侠心から凶行に及んだのではないかと察します(ハズレてたら、ごめんなさい)。メディアの暴力が生み出した、名前も顔もなく、増殖性の高い恐ろしいモンスターです。

 一方、日向先生の母親・尚子(手塚理美)はすこぶるご機嫌な第3話でした。日向に対してヒステリックに叫んでいた先週の毒親ぶりがまるで嘘のよう。いつも恐る恐る自宅のドアを開けている日向ですが、「この間はごめんね。気持ちの整理がつかなくて。本庄さん、素敵な人じゃない。ひなちゃん、幸せになるのよ」とニコニコ顔の尚子に迎えられました。うかつに地雷を踏まないよう、早々に自分の部屋に引き揚げようとする日向に、地元の名店と思われる「風月庵」の新作和菓子を手渡します。「風月庵」の和菓子に罪はありませんし、きっとさぞ美味しいことでしょう。でも、日向には、その和菓子の美味しさすら、つらいのです。母親である尚子のことを100%嫌いになれれば、さっさと自宅を出ていく決心がつくのですが、尚子は感情を爆発させたかと思えば、この日のようにとても優しい表情も見せるのです。毒親とはいえ、母は母。そんな尚子を日向は切り捨てることができません。

 エロ要素はまったくなさげに思えた『明日の約束』ですが、今回は一瞬だけ「おや?」と期待させるシーンがありました。息子の自殺にはスクールカウンセラーも関係していると思い込んでいる真紀子の圧力や、真紀子によって遠隔操作されている小島記者の言動が怖くなった日向先生は、恋人である本庄(工藤阿須加)のマンションへ。ドアが開くなり、「何かあった?」と心配する本庄のたくましい胸板へとしなだれかかる日向。スクールカウンセラーである前に、彼女もひとりの女でした。「今日、泊まってく?」と言いながら顔がほころぶ本庄。フツーの恋愛ドラマなら、次は熱いキスシーンでベッドルームへと雪崩れ込むのがお約束ですが、日向の目に留まったのはテーブルに置かれていた「風月庵」の紙袋!! 尚子は日向が知らない間に、こっそり本庄と接触していたのです。本庄のマンションですら、尚子の影がちらついているように思え、日向は「あの人は、いい母親なんかじゃないよッ」という言葉と共にマンションから飛び出したのです。お預けをくらった本庄は、この夜どのように過ごしたのでしょうか。

 かなり濃い内容の第3話でしたが、視聴率は第1話8.2%→第2話6.2%→第3話5.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という非常に残念な結果に。第3話のラストは、ハロウィン当日ということで仲間由紀恵が死者の霊を呼び出そうとするホラー映画仕立てになっていましたが、これはいかがなものかと。小嶋記者のように目先の視聴率に踊らされずに、社会派ドラマとして迷走することなく最終回まで突き進んでほしいものです。
(文=長野辰次)

吉岡里帆が来年1月期のTBS系『きみが心に棲みついた』で連ドラ初主演も、“実質的な主役”は向井理か!?

 ブレーク中の若手女優・吉岡里帆が来年1月期のTBS系『きみが心に棲みついた』(火曜午後10時~)で、連ドラ初主演を果たすことがわかったが、“実質的な主役”は向井理になりそうな気配だ。

 吉岡は、波瑠がヒロインを務めたNHK連続ドラマ小説『あさが来た』(2015年後期)で脚光を浴び、16年4月期から、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)、『死弊-DEATH CASH-』(TBS系)、『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』(フジテレビ系)、『カルテット』(TBS系)と、4クール連続で連ドラに出演。広告界でも注目を集め、「ゼクシィ」「JXエネルギー」「第一三共ヘルスケア」「UR都市機構」「日清食品 どん兵衛」などのCMに立て続けに起用され、一気にブレークした。

 7月期には『ごめん、愛してる』(TBS系)で初ヒロインを務め、ランクアップを果たしたが、正直、まだプライム帯の連ドラ主演には時期尚早な感が強い。その点はTBSも織り込み済みなのだろう。主演・吉岡でフレッシュ感を出しながら、その相手役となる向井が“下支え”することになりそうだ。

『きみが心に棲みついた』の原作は、ヤングレディース漫画誌「FEEL YOUNG」(祥伝社)で連載中の天堂きりん氏による同名漫画シリーズ。主人公で下着メーカーの材料課勤務のOL・小川今日子(吉岡)は、自己評価、自己肯定感が極端に低く、オドオドした性格で挙動不審。その今日子が、2人の対照的な魅力を持つ男性の間で、心が揺れ動く様を描いた三角関係ラブストーリーだ。

 相手役となる2人の男のひとりは、出版社の漫画誌編集者の吉崎幸次郎(桐谷健太)で、誰に対しても遠慮なく厳しい言葉を投げかけるが、その裏には優しさ、誠実さがあふれる“いい男”。今日子は、そんな吉崎が自分を変えてくれるのではないかと、強く惹かれ恋愛に発展する。

 もうひとりは、大学時代の先輩・星名漣(向井)で、自信の持てなかった今日子を初めて受け入れてくれた男。自分だけを信頼し離れられなくなっていた今日子に、度を越えた冷酷な命令を下していた。いったんは距離を置いたが、星名が勤める商社が、今日子の下着メーカーを買収したため、上司として現れ再会。星名に強く依存していた過去の感情が蘇ってしまう。吉崎との恋愛で前向きな自分に変わろうとする今日子だが、引き戻そうとする星名の“魔の手”にあらがえず、三角関係の構図となる。

 脚本は、『働きマン』『学校のカイダン』(日本テレビ系)、現在放送中のNHK朝ドラ『わろてんか』などを手掛けた吉田智子氏と、『ドS刑事』(同)、『豆腐プロレス』(テレビ朝日系)、『あいの結婚相談所』(同)などの徳尾浩司氏が2人体制で担当する。

 今クールのTBS系「火10」ドラマ『監獄のお姫さま』(小泉今日子主演)は、視聴率1ケタ台が続き、苦戦をしいられているが、最近では、昨年10月期『逃げるは恥だが役に立つ』(新垣結衣主演)、4月期『あなたのことはそれほど』(波瑠主演)といったヒット作を生んだ。前クールの『カンナさーん!』(渡辺直美主演)も平均10.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2ケタ台をマークしており、“注目ドラマ枠”に躍進した。当然、次期作『きみが心に棲みついた』も、2ケタ台が期待されるが、果たして吉岡の主演で数字が取れるのだろうか?

「ネームバリューの面でも、人気の面でも、吉岡の主演で高視聴率を挙げるのは、まだ厳しいでしょう。そこはTBSも百も承知。国仲涼子との結婚で、女性人気が急降下したとはいえ、連ドラ経験も豊富な向井を準主役で起用することでカバーしようという魂胆でしょうね。向井は昨年7月期、同局の『神の舌を持つ男』で主演したものの大爆死。その後、WOWOWドラマ『アキラとあきら』で主演、テレビ朝日系『やすらぎの郷』への出演はありましたが、地上波プライム帯の連ドラオファーはパッタリ止まっていました。若手が主演のドラマに脇役で出演するのは、プライドも許さないでしょうが、もはや背に腹は代えられない状況なのでは?」(テレビ誌関係者)

 深夜枠ならともかく、誰がどう見ても時期尚早にしか見えない吉岡のプライム帯での主演。向井を始め、ほかの脇役陣の奮闘ぶりにかかっているといってもよさそうだ。
(文=田中七男)

吉岡里帆が来年1月期のTBS系『きみが心に棲みついた』で連ドラ初主演も、“実質的な主役”は向井理か!?

 ブレーク中の若手女優・吉岡里帆が来年1月期のTBS系『きみが心に棲みついた』(火曜午後10時~)で、連ドラ初主演を果たすことがわかったが、“実質的な主役”は向井理になりそうな気配だ。

 吉岡は、波瑠がヒロインを務めたNHK連続ドラマ小説『あさが来た』(2015年後期)で脚光を浴び、16年4月期から、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)、『死弊-DEATH CASH-』(TBS系)、『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』(フジテレビ系)、『カルテット』(TBS系)と、4クール連続で連ドラに出演。広告界でも注目を集め、「ゼクシィ」「JXエネルギー」「第一三共ヘルスケア」「UR都市機構」「日清食品 どん兵衛」などのCMに立て続けに起用され、一気にブレークした。

 7月期には『ごめん、愛してる』(TBS系)で初ヒロインを務め、ランクアップを果たしたが、正直、まだプライム帯の連ドラ主演には時期尚早な感が強い。その点はTBSも織り込み済みなのだろう。主演・吉岡でフレッシュ感を出しながら、その相手役となる向井が“下支え”することになりそうだ。

『きみが心に棲みついた』の原作は、ヤングレディース漫画誌「FEEL YOUNG」(祥伝社)で連載中の天堂きりん氏による同名漫画シリーズ。主人公で下着メーカーの材料課勤務のOL・小川今日子(吉岡)は、自己評価、自己肯定感が極端に低く、オドオドした性格で挙動不審。その今日子が、2人の対照的な魅力を持つ男性の間で、心が揺れ動く様を描いた三角関係ラブストーリーだ。

 相手役となる2人の男のひとりは、出版社の漫画誌編集者の吉崎幸次郎(桐谷健太)で、誰に対しても遠慮なく厳しい言葉を投げかけるが、その裏には優しさ、誠実さがあふれる“いい男”。今日子は、そんな吉崎が自分を変えてくれるのではないかと、強く惹かれ恋愛に発展する。

 もうひとりは、大学時代の先輩・星名漣(向井)で、自信の持てなかった今日子を初めて受け入れてくれた男。自分だけを信頼し離れられなくなっていた今日子に、度を越えた冷酷な命令を下していた。いったんは距離を置いたが、星名が勤める商社が、今日子の下着メーカーを買収したため、上司として現れ再会。星名に強く依存していた過去の感情が蘇ってしまう。吉崎との恋愛で前向きな自分に変わろうとする今日子だが、引き戻そうとする星名の“魔の手”にあらがえず、三角関係の構図となる。

 脚本は、『働きマン』『学校のカイダン』(日本テレビ系)、現在放送中のNHK朝ドラ『わろてんか』などを手掛けた吉田智子氏と、『ドS刑事』(同)、『豆腐プロレス』(テレビ朝日系)、『あいの結婚相談所』(同)などの徳尾浩司氏が2人体制で担当する。

 今クールのTBS系「火10」ドラマ『監獄のお姫さま』(小泉今日子主演)は、視聴率1ケタ台が続き、苦戦をしいられているが、最近では、昨年10月期『逃げるは恥だが役に立つ』(新垣結衣主演)、4月期『あなたのことはそれほど』(波瑠主演)といったヒット作を生んだ。前クールの『カンナさーん!』(渡辺直美主演)も平均10.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2ケタ台をマークしており、“注目ドラマ枠”に躍進した。当然、次期作『きみが心に棲みついた』も、2ケタ台が期待されるが、果たして吉岡の主演で数字が取れるのだろうか?

「ネームバリューの面でも、人気の面でも、吉岡の主演で高視聴率を挙げるのは、まだ厳しいでしょう。そこはTBSも百も承知。国仲涼子との結婚で、女性人気が急降下したとはいえ、連ドラ経験も豊富な向井を準主役で起用することでカバーしようという魂胆でしょうね。向井は昨年7月期、同局の『神の舌を持つ男』で主演したものの大爆死。その後、WOWOWドラマ『アキラとあきら』で主演、テレビ朝日系『やすらぎの郷』への出演はありましたが、地上波プライム帯の連ドラオファーはパッタリ止まっていました。若手が主演のドラマに脇役で出演するのは、プライドも許さないでしょうが、もはや背に腹は代えられない状況なのでは?」(テレビ誌関係者)

 深夜枠ならともかく、誰がどう見ても時期尚早にしか見えない吉岡のプライム帯での主演。向井を始め、ほかの脇役陣の奮闘ぶりにかかっているといってもよさそうだ。
(文=田中七男)

ガバガバSFを“圧”で飲み込ませるTBS日曜劇場『陸王』15.0%で過去最高視聴率を記録!

 5日に放送された日曜劇場『陸王』(TBS系)第3話の視聴率は、15.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と過去最高でした。内容的にも、まあ、文句のつけようがないです。説得力のあるセリフを説得力のある俳優が圧をかけてしゃべる、序盤からジャンジャンBGMを鳴らして盛り上げる、挫折と苦悩と反発をイヤというほど織り込んで、成功のカタルシスに導く。まさに盤石。振り返るまでもありませんが、そうもいかないので今回も振り返りましょう。

前回までのレビューはこちらから

 今回は、こはぜ屋のランニングシューズに必要不可欠な素材「シルクレイ」の生成についてのお話です。

 そもそも、こはぜ屋のランニングシューズ「陸王」には、欠点がありました。地下足袋の技術を応用した天然ゴムのソールでは耐久性に乏しく、シューズとして売り出すのは難しい。そこで、ゴムに代わる素材を探していた宮沢社長(役所広司)の前に、天啓のように現れたのが、飯山という男(寺尾聰)が開発したまま死蔵特許となっていたシルクレイでした。

 なんだかんだ駄々をこねる飯山を開発チームに引き入れることに成功した宮沢でしたが、シルクレイはそのままソールに使える素材ではありませんでした。軽くて丈夫なのはいいけど、硬すぎたのです。飯山はこれまで、シルクレイを硬くて丈夫な素材にすることしか考えていませんでしたが、シューズのソールに使用するためには、硬さをコントロールしなければならなくなりました。

 今回は、飯山と宮沢の息子・大地(山崎賢人)が、ソールに最適な硬度のシルクレイを生み出すまでが描かれました。

 

■架空の素材をドラマの中心に置くリスク

 

 ちなみに、この「シルクレイ」という素材は、現実には存在しない架空の素材です。繭を煮詰めたものを液体にして濾過し、それに圧縮冷却をかけて作るのだそうで、軽くて丈夫で、硬度がコントロールできればソールに“最適”である“奇跡の素材”。あの『下町ロケット』(同)でも、バルブシステムの開発に四苦八苦していましたが、シルクレイはドラマに登場する小道具として、バルブシステムよりずっと自由度が高いものです。

 まったく架空なので、シルクレイについてのルールは、すべてドラマ側が決めることになります。その設定に根拠がないんです。実録風企業ドラマの中に、ここだけSFが混入しているという構図です。

 SFであるからして、『陸王』は丁寧にその条件設定を積み重ねていきます。

 まずは、シルクレイが目指す硬度の基準を決めます。シューズのソールの資料を取り寄せ、「平均的な硬度は55~60の間」としました。この数値も架空なので、単位は特にありません。「硬度55~60」。そして、最初の実験では冷却温度-28℃で「73.2」という硬度が出ました。つまり、失敗です。

 次に具体的な数字が出てきたのは「73.0」。その次は「72.1」。その後、「飯山と大地は55~60に近づけるどころか、コントロールすることすらできずにいた」とナレーションで語られます。

 ここまで、冷却温度を変更して実験を繰り返していますが、飯山がある気付きを得て、冷却温度ではなく煮繭(しゃけん)温度、つまり繭を煮る温度を変えてみてはどうかと思いつき、85℃で煮てみると、硬度は「45.2」。柔らかすぎますが、冷却温度を変更するより、ずっと大きな変化が見られます。それならばと87℃で煮てみて、失敗。そして、95℃で煮てみることに。これで失敗すれば、また初めから別のアプローチを考えないといけませんが、見事「55.1」という硬度を達成することができました。ここまで、1カ月くらいかかったそうです。

 この過程だけ抽出してみると、SFとしては全然説得力がありません。ガバガバです。「95℃で55.1」という数値だって、ドラマが勝手に言ってるだけで、こっちは飲み込むしかない。そもそも「55~60」という基準値だって、知ったこっちゃないし、なんの根拠もない。恐るべき、いい加減さです。

 

■でも、泣けちゃうの

 

 でも、泣けちゃうんです。「55.1」が出た瞬間の山崎賢人と寺尾聰の芝居。喜ぶ、みんなの顔。ロジックを超えて、人間の顔面に感動してしまう。

 情報の出し入れの順番が上手いんです。

 実験が始まったとき、こはぜ屋は銀行に融資を断られて、金がない金がないと騒いでいます。

 また、宮沢の「ダイワ食品の茂木(竹内涼真)に陸王を履いてもらう」という願いも、叶えられずにいます。

 就活中の息子・大地も、実験にかまけていたせいで大切な面接をすっ飛ばしてしまいます。

 そうした紆余曲折を実験の間に手際よく挟み込み、すべてを「実験の成功」までの間に解決してしまう。そうしてボルテージを高めていくことで、このアンロジカルなSF実験について、「ホントに成功するのかよ?」と思っている視聴者の気持ちを「ここで成功してほしい!」という期待感に変えてしまう。

「成功してほしい」と思わせてしまえば、もうそれはドラマの勝ちですからね。「55.1」の数字を、胸のすく思いで眺めることができるわけです。

 前回のレビュー(http://www.cyzo.com/2017/10/post_141358.html)で、こうした決まり事に満ちた『陸王』を「物足りない」と書きましたし、そういう部分のおぼろげな不満は今回もあるにはあるんですが、ここまで圧をかけられると「乗っかっちゃったほうが楽しいな」と思えたことも事実なので、今後はどんなご都合主義が登場しても「よっ! こはぜ屋!」「待ってました!」という感じで追いかけていければと思います。なんか中途半端なアレですみません。
(文=どらまっ子AKIちゃん)