日テレ『崖っぷちホテル!』に出演中の西尾まり、NHKドラマとの“裏かぶり”が可能だったワケとは?

 テレビ業界では、同じタレントが同時間帯の別の局の番組に出演することは、“裏かぶり”と称して、基本的にタブーとされている。最近では、フジテレビ系バラエティ番組『ダウンタウンなう』に準レギュラーで登場していた女優・夏菜が、裏番組となるNHKドラマ『デイジー・ラック』(4月20日放送開始)へ出演するため、しばらく『ダウンタウンなう』への出演を自粛したことが話題になった。

 そんな中、今クール、堂々と“裏かぶり”で2つの別の局のドラマに出ている女優がいる。それは、脇役として、“いい味”を出している西尾まりだ。

 西尾は現在、EXILE、三代目J Soul Brothersの岩田剛典が主演する『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系/日曜午後10時30分~)にホテルの清掃係役で出演中。5月27日に最終回となった、松平健主演『PTAグランパ2!』(NHK BSプレミアム/日曜午後10時~)にもPTA関係者役でレギュラー出演していたため、『崖っぷちホテル!』がスタートした4月15日から7週間、“裏かぶり”していたのだ。

 では、なぜ業界でタブーとされる“裏かぶり”が、西尾に限って容認されたのだろうか?

「西尾はメインキャストではなく、あくまでも“脇役”の1人であったことが大きいでしょうね。脇役なら、そんなに出演シーンも多くありませんから。それから片方がBSであったことも大きい。そして、かぶる時間が午後10時30分からの20分間だけで、まるっきりバッティングしたわけではなかったことも、両局を納得させられた要因でしょう。西尾は昨年、『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)など5本の連ドラにレギュラー出演した超売れっ子。『PTAグランパ!』には、昨年の第1シリーズにも出ていたため、両方とも断れず、やむを得ない事態になってしまったのでしょう」(テレビ制作関係者)

 日テレ、NHKの両局が西尾を必要とした結果とはいえ、“裏かぶり”はやはり好ましいものではない。さして重要ではない役回りだからこそ可能だったといえる、今回の西尾の“裏かぶり”出演。各局から引っ張りだこな存在だけに、この件が今後の仕事に響かなければいいのだが……。
(文=田中七男)

中野ブロードウェイで五郎が迷子『孤独のグルメ』敵地=居酒屋でも米さえあればこっちのもんだ!

 おじさんの一人飯の心情を描く孤高のドラマ『孤独のグルメ Season7』(テレビ東京系)。今回は久しぶりの居酒屋飯。思えばSeason1の第1回放送も、門前仲町の居酒屋からだった。酒を飲まない五郎(松重豊)にかかれば居酒屋も立派な食堂に。「第八話 東京都中野区百軒横丁のチキン南蛮と地鶏モモ串」。

(前回までのレビューはこちらから)

■いきなり中野ブロードウェイ入り口からスタート

 知らない方のために説明させてもらうと、中野ブロードウェイとは1966年にできたショッピングセンターで、当初は商店街の延長のような普通の店舗(服飾や飲食など)が多かったが、1990年に「まんだらけ」が出店以降、サブカル系の店舗が続々と集まり、今や「サブカルの殿堂」とまで呼ばれるようになった都内随一の空間である。

 それでいて、今でも創業当時の飲食店やおばさま向けのブティックも残っていたり、一時はビットコインのATMまで置いてあったりと、イオンなどでは絶対あり得ない雑多なジャンルの店舗が300以上ひしめきあっている。

 そんなブロードウェイに初めて足を踏み入れた五郎。2階の喫茶店で商談の予定が、3階直通のエスカレーターに乗ってしまい2階を通過、軽くパニックに。このトラップ、ブロードウェイあるあるだ。

 しかも待ち合わせ場所が見つからず先方に電話するも、当の社長(東京03・角田晃広)は時間を勘違いして、近所で中華を食べており拍子抜け。ちなみにこの中華屋はブロードウェイ入り口に対し右の方向にある珉珉。

 仕方なく古銭やコスプレ、鉄道模型の店と、ブロードウェイ内部を散策、満喫する五郎。

 なんだかんだで昔ながらの喫茶店「喫茶 絵夢」(2階)にて商談開始。欲を言えば2階の通路だけ変に天井が低いので、そこを歩く長身の五郎が見たかった。が、ここでまさかの大口取引が決定!

「お祝いに相応しい飯を食おう」とブロードウェイを出た南東側に広がる飲食店エリア=「飲食店のジャングル」で良さげな店を見極めようと気合の入る「密林の狩人」五郎。

 珍しく夕暮れ時の繁華街をうろつくため、五郎の「孤独」ぶりが浮き立つ。

 そう言えば五郎が友人らと食事をしているシーンは、基本見たことがない。そういうコンセプトだから当たり前なのかもしれないが、夜に差し掛かる時間だし、誰かを誘おうという考えに至らないところが五郎の存在を際立たせる。

「みんな楽しそうだ、しかし下戸の俺の居場所はこの辺りにはないんだろうか」

 当初、連載の限られたページ数(8ページ)の中で収めるために五郎は下戸になったらしいが、これは結果オーライで、飲める主人公だったら今の飄々とした雰囲気は出なかったかもしれない。今回も居酒屋を「敵地」と表現するくだりがあり、この立ち位置は面白い。

■ボクシングの例えだらけ

 ようやく見つけた店は「やきとり 泪橋」。宮崎料理が得意な店らしく、「チキン南蛮」の文字が五郎に突き刺さり、入店。

「ジョーよ泪橋を逆に渡れ。明日のために食うべし食うべし」

 と、店名から『あしたのジョー』モードの五郎。(ジョーが暮らすドヤ街の入り口に掛かる橋が泪橋で、いつかドヤ暮らしから抜け出すことを「逆に渡る」と作中で表現)。店員役が千葉哲也で、ジョーの作者(ちばてつや)と同姓同名なのも遊んでいる。このためか、この日はしつこいくらいにボクシングにちなんだ発言が連発される。

・「試合開始のゴング前から胃袋が飛び出しそうだ」←注文前に炭で焼かれてる焼き鳥を見て

・「試合開始前から会場は熱気に包まれている」←注文繰り返す店員の威勢が良いだけで

・「先制の左ジャブだ」←お通しが美味くて

・「ガードが追いつかない」←チキン南蛮が美味しくて

・「でももうちょっと戦いたい」←あと少し何か食べたい

・「最終ラウンド」←ご飯をお代わりして

・「今夜このリングに立てたことを俺は誇りに思う」←食べ終わって

 ……などなど。

■「ご飯」さえあればこっちのもの

 ほぼカウンターのみの小さな店。飲み屋なのでまずはお通しから。

・アボカドとチーズの正油和え

・鶏皮の酢の物

「飲まないからお通しには敏感なんだ」という五郎の下戸審美眼を持ってしても「おざなりでない」満足の逸品。

 地鶏の皮の、歯ごたえの良さもさることながら、やや甘めであるところを「烏龍好き、ウーロンジャーには悪くない」と評価。第2話のバイキングの時は「バイキンガー」と名乗っていたし、今日はのちに「タルタリスト」とも宣言するし、一体いくつの顔を持っているのか?

 そしてオーダーしたのは以下の「五郎’s 居酒屋定食セレクション」

・チキン南蛮
・鯖串
・豚ばらの味噌串
・鶏がらスープ
・ささ身ときゅうりのごま和え
・ご飯

 ご飯が「レンチンになっちゃう」と言われるも、全く問題とせず、むしろ米をゲットできたことに安堵する五郎。「チンだってなんだっていい、ご飯さえあればこっちのもんだ」「ご飯があれば飲み屋だってパラダイス」とは、居酒屋で飯を食う下戸の本音だ。あるとないとじゃ大違い。しかも麦飯で、うれしい誤算。

「ささ身ときゅうりのごま和え」をつまみ「定食屋では会えない味だ」と感慨にふける。今回、居酒屋を「敵地」と表現するくだりがあったが、そこに、濃厚そうなタルタルソース滴る「チキン南蛮」が到着。一心不乱に掻きこむ。

 揚げたてだが、甘酢を絡ませてあるのだろう、衣はしっとり。タルタルも一味違うらしく、調べてみると宮崎出身者おすすめの店とのことで、本場の味だ。慣れない美味さに「舌と頭が戸惑いながら喜んでいる」という五郎。ちなみにチキン南蛮は『孤独~』初登場。

 興奮しすぎた五郎は一旦我に返り、スープを挟む。「美味い焼き鳥屋の鶏スープが不味いわけがない」と、ごもっともな意見。中から鶏肉のかけらをサルベージし「お宝発見」と喜ぶ。

 鯖串は文字通り、串に刺したサバを焼いたもの。「サバってやつは、いつだって俺を喜ばせてくれる、いいやつだ」とのことで「これからもずっと仲良くしていこう」と唐突な決意表明。

 豚ばら味噌串は、当然米に合う味らしく、すぐさま五郎はご飯に乗っけてミニ丼を作成。きっとやるだろうなあ……と思っていると、案の定やってくれるからうれしい。

■「地鶏の炭火焼」の魔力

 残りのチキン南蛮を改めて美味しくかきこみ、それでもあと少し何か食べたい気分の五郎の目の前に現れたのが、他の客がオーダーした「地鶏のモモ串」。

 狭い店内で、後ろに座る客に手渡すために受け取ったのに思わず凝視、そして注文。

 宮崎名物の「地鶏の炭火焼」を串に刺して出しているのだと店主。

「地鶏の炭火焼」は名前もありふれてるし、結局焼いただけでしょ? みたいに思われがちだが筆者は鶏料理で一番くらいに好きなメニューだ。炭火の炎が立ち上る金網の上で、歯ごたえのある地鶏のぶつ切りを転がしながら焼いたもので、特段派手な部分はないが、炭の香りとシンプルな塩味で純粋に鶏の旨味を味わえる。歯ごたえあり、香ばしさあり、脂も肉汁もあり。添えられる柚子胡椒も、このために発明されたのでは? というくらい、合う。宮崎近辺ではお祭りの屋台などでも普通に見られる。

 一口食って、弾力と旨味に感激し、すぐさま麦飯に乗っけてまたかきこむ。ああ、美味そう。

「大口が決まったお祝いに、まさに相応しい宴」と五郎は大満足だったが、これが寿司や焼肉とならないところが「らしい」。かと言って正直普段のチョイスと何が違うのかはわからなかったが、原作での名言を使って言わせてもらえれば「まあ、感じ感じ」というとこだろう。

 店を出てエンディングが流れ終了……かと思いきや、エンドロール終盤で五郎のガラケーが鳴る。短いやり取りの後、「来週韓国かよ、いきなりだなあ」とワクワクする煽りで終了。映画みたいだ。

 すでにネットニュース等で知らされていたので驚かなかったが、「予告」もなくいきなり韓国行きを突きつけてくれた方がテンション上がるのになあと、少しだけ思いました。

 原作者・久住昌之が同店を訪れる「ふらっとQUSUMI」のコーナーでは、ちろり(酒を燗する金属製の容器)に入って出てくる焼酎を飲みつつ、「地鶏たたき」や、「アボカド炭火焼」「冷汁」と宮崎づくし。

 今回謎だったのは、やくみつるが特に見せ場もなく横で串を食ってたこと。店員役の千葉が「ちばてつや」とかかっていただけに、いろいろ「意味」を考えてしまったのだが、亀田家と揉めたことくらいしかボクシングとの共通点もないし、出身も宮崎というわけでもないし、おそらく意味はないのだが、気になるキャスティングだ。

 さて、来週から2週に渡りいよいよ韓国。何か電話でお願いをされていたようだが、果たしてその内容とは?
(文=柿田太郎)

なぜか日大アメフト部問題とシンクロした展開!! 池松壮亮が頭を丸めた『宮本から君へ』第8話

 日大アメフト部問題が注目を集めています。アメフト部員である学生たちがアメフトに青春のすべてを捧げているのに対して、監督やコーチといった大人たちにとってのアメフトはお金を稼ぐための手段でしかありませんでした。試合に勝つことのみを目的とした組織の理論とアメフトという競技に情熱を注ぐ選手個人の想いとの大きな裂け目に、渦中の選手はハマってしまったようです。ビジネス上の常識と個人的な理想との狭間で、『宮本から君へ』(テレビ東京系)の主人公・宮本浩も揺れ動いています。奇しくも宮本役を演じる池松壮亮が頭を丸めた『宮本から君へ』第8話を振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 宮本浩(池松)は弱小文具メーカーに勤める新米営業マンです。前回、先輩の神保(松山ケンイチ)と共に大手製薬会社に納品するクリアファイルの商品説明に臨みました。宮本にとっては初めての大仕事、神保にとっては最後の仕事になるため、かなり頑張った低価格で見積書を提出しました。ところが、ライバル社の益戸(浅香航大)がさらに安い価格を提示していたことを知り、大ショックを受けます。入札制にもかかわらず、仲卸業者である「ワカムラ文具」の島貫部長(酒井敏也)が益戸に情報を漏らしていたのです。汚い島貫や益戸たちのやり口に、怒り狂う宮本でした。

 大手製薬会社が正式決定を下すのは10日後です。美沙子(華村あすか)とはあっさり別れた宮本ですが、今回の仕事はどうにも諦め切れません。神保から無駄だと諭されても、今の宮本の耳には何も届かない状態です。商品説明会であからさまに不機嫌な態度を見せていたことを文具問屋の安達(高橋和也)からも注意されますが、そこへ勝ち誇った表情の益戸が現われたため、ついつい余計なひと言が出てしまいます。「直前になって見積書を書き直す、益戸さんの慌てふためく姿を見たかったです」と精一杯の皮肉を口にするのでした。

 ド新人の営業マンである宮本のこの言葉にカチンときた益戸は「おまけは黙ってろよ」と言い返します。感情の沸点が極端に低い宮本は、もう我慢できません。安達たちが見ている前で、益戸につかみ掛かってしまいます。ところが、勢い余った宮本は、益戸にいなされて、かっこ悪く床に転がるはめに。「おい、ケンカか!?」とフロア全体が騒然としますが、益戸の「違います。つまずいただけだよな、宮本くん」という冷静な言葉によってその場は収められるのでした。安達からの「お前は営業失格だ」というダメ押しの言葉が身に沁みる宮本でした。

 熱血サラリーマンドラマだった『宮本から君へ』ですが、第8話は同じテレ東の人気ドラマ『孤独のグルメ』に同化していきます。怒りのやり場のない宮本は、神田の洋食屋で、さらには赤羽の自宅アパートに戻って、バカ喰いを続けます。井之頭五郎のようなウイットに富んだ脳内ナレーションはありません。自分の胃袋を痛めつけるためだけに、ひたすら宮本は食べ続けます。お昼をたらふく食べた後も、コンビニで買った袋入りのポテトチップをペットボトルのコーラで流し込み、大福もちを齧り、さらには甘いプリンアラモード、カップ麺をかっ喰らいます。心配して様子を見にきた同期入社の田島(柄本時生)の気分が悪くなるほどの悪食ぶりでした。これでは庶民的美学を貫く『孤独のグルメ』ではなく、節操のない『乞食のグルメ』です。かっこ悪いことをしている自分に酔っていることを宮本は自覚しており、そのことがさらに宮本に嫌悪感をもたらすのでした。負のループ地獄が止まりません。

「俺がかっこいいと思ったやり方、何ひとつ成功しねぇ」と狭いアパートのトイレで宮本は嗚咽します。うんこと惨めさを垂れ流す宮本でした。さらにはトイレットペーパーが切れていて、自分の尻さえも拭えません。武士なら切腹、極道なら指を詰めるなどの詫び方がありますが、トイレから出てきた宮本が選んだ方法は実にシンプルです。部屋にあった電気シェーバーを使って、頭を丸め始めるのでした。中途半端な逆モヒカン状態になった宮本と、それを見て笑い転げる田島の表情をカメラは映し出します。役のために、自分の地毛を劇中で刈ってしまうところが、実に若手演技派・池松壮亮らしいですね。

■もはや営業スタイルの違いではなく、生き方の問題

 頭を丸めただけでは、事態は何も変わりません。営業マンとしての経験の浅い宮本が頼れるのは、やはり神保です。日曜日ですが、宮本は迷わず神保のいるマンションにGOです。坊主頭になった宮本を、ひとまず神保は笑って受け入れてくれました。大手製薬会社への入札は諦めて、頭を切り替えたほうがいいと一般論を説く神保に対し、「それを認めたら、一般論をつくった人以上にはなれないと認めたことになりませんか」とまだ喰らい付きます。「最後までもがいてれば、望みは消えないと思います」と信念を捨てない宮本に、もはや返す言葉を神保は持っていません。2人にとっての仕事とは、営業とは、食べるための手段のみならず、自己実現のための重要なものだったのです。熱風ブラザーズの再結成です。

 月曜日。ケンカ騒ぎを起こしたことを、文具問屋の安達のところまで謝罪に宮本は向かいます。スーツ姿に坊主頭はまるで似合いませんが、安達たちの大笑いした表情にホッとしました。ところが、宮本が頭を丸めたことを面白く思わない人間もいました。宮本がケンカを売った益戸です。子どものように頭を丸めた宮本を見て、益戸はおもむろに不機嫌な顔になるのでした。スマートでクールな営業スタイルを標榜する益戸にとって、それはもっとも肌に合わない謝罪方法だったのです。

「僕には生きていく上で、仕事以外にも興味があることがたくさんあるんだよ」と益戸は上から目線で語ります。ひとりの人間の持てるパワーが100%だとしたら、益戸は30~40%程度の力で要領よく仕事を済ませ、後はプライベートを充実させたいというタイプです。そこへ120%以上の情熱をたぎらせながらド新人が30~40%の枠に首を突っ込んでくるのはウザすぎるというわけです。もはや営業スタイルうんぬんの違いではなく、人間としての生き方の問題です。頭を丸めて、ますます純粋無垢化している宮本は、益戸のいう大人の営業スタイルが受け入れられません。大手製薬会社へのクリアファイル納品の件をまだ諦めていないことを、ついつい益戸にバラしてしまうのでした。勢いに任せて感情を爆発させてしまう宮本は、やっぱり大バカものです。

 目の前の仕事に全力を出し切ることに快感を覚える宮本のような体育会系のサラリーマンもいれば、最小限の努力で最大の効果を狙う策士タイプもいるわけで、さまざまな価値観が組み合わさって大人の社会は成立しています。益戸のやり方は決してフェアではありませんが、彼としては自分が持っているコネと営業テクニックをフル発揮して、入札を勝ち得たのです。学生時代と違って、努力よりも結果を残すことが重要視される社会人としてのシビアさを、異なる価値観の持ち主である益戸から学ぶ宮本でした。

 次回、第9話の宮本は、むかつく益戸に反撃するために驚異的な粘り腰を見せることになります。予算も時間もコネもない中で、宮本はどんな逆転劇を演じてみせるのでしょうか。宮本の過剰な情熱がようやく実を結び始める第9話も見逃せません。
(文=長野辰次)

日テレ『崖っぷちホテル!』に出演中の西尾まり、NHKドラマとの“裏かぶり”が可能だったワケとは?

 テレビ業界では、同じタレントが同時間帯の別の局の番組に出演することは、“裏かぶり”と称して、基本的にタブーとされている。最近では、フジテレビ系バラエティ番組『ダウンタウンなう』に準レギュラーで登場していた女優・夏菜が、裏番組となるNHKドラマ『デイジー・ラック』(4月20日放送開始)へ出演するため、しばらく『ダウンタウンなう』への出演を自粛したことが話題になった。

 そんな中、今クール、堂々と“裏かぶり”で2つの別の局のドラマに出ている女優がいる。それは、脇役として、“いい味”を出している西尾まりだ。

 西尾は現在、EXILE、三代目J Soul Brothersの岩田剛典が主演する『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系/日曜午後10時30分~)にホテルの清掃係役で出演中。5月27日に最終回となった、松平健主演『PTAグランパ2!』(NHK BSプレミアム/日曜午後10時~)にもPTA関係者役でレギュラー出演していたため、『崖っぷちホテル!』がスタートした4月15日から7週間、“裏かぶり”していたのだ。

 では、なぜ業界でタブーとされる“裏かぶり”が、西尾に限って容認されたのだろうか?

「西尾はメインキャストではなく、あくまでも“脇役”の1人であったことが大きいでしょうね。脇役なら、そんなに出演シーンも多くありませんから。それから片方がBSであったことも大きい。そして、かぶる時間が午後10時30分からの20分間だけで、まるっきりバッティングしたわけではなかったことも、両局を納得させられた要因でしょう。西尾は昨年、『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)など5本の連ドラにレギュラー出演した超売れっ子。『PTAグランパ!』には、昨年の第1シリーズにも出ていたため、両方とも断れず、やむを得ない事態になってしまったのでしょう」(テレビ制作関係者)

 日テレ、NHKの両局が西尾を必要とした結果とはいえ、“裏かぶり”はやはり好ましいものではない。さして重要ではない役回りだからこそ可能だったといえる、今回の西尾の“裏かぶり”出演。各局から引っ張りだこな存在だけに、この件が今後の仕事に響かなければいいのだが……。
(文=田中七男)

『モンテ・クリスト伯』大倉忠義の純愛すぎる想いが人を殺す……ついに山本美月が“おディーン様”にあの告白

『岩窟王』の名で知られる名作を現代の日本を舞台に焼き直したドラマ『モンテ・クリスト伯 ─華麗なる復讐─』(フジテレビ系)。無実の罪で収監されたのち脱獄、巨額の富と知性を手に舞い戻ったモンテ・クリスト・真海(ディーン・フジオカ)が仕掛ける復讐はいよいよ本格化。

 第7話は、真海の復讐相手の一人である南條幸男(大倉忠義・関ジャニ∞)に重い鉄槌が下される他、大きな展開が。視聴率は5.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、ほぼ横ばい。放送時ネットでもずいぶん話題にはなってるようだが、登場人物の関係性が複雑なため、なかなか途中から新規参入しにくいのかもしれない。

(前回までのレビューはこちらから)

■真海=暖だと気付いていたすみれ

 13年前のショーン・リー(南條の恩人で香港の有名俳優)殺害の情報を売ったと思われ、香港マフィア「ヴァンパ」に自宅に押し入られた南條。妻・すみれ(山本美月)と娘・明日花を人質に取られ、追い込まれた南條は自分が裏切っていないことを証明するため奔走。情報を売った「真犯人」が真海であると突き止め、ヴァンパ側に伝える。

 ヴァンパ一味が去った自宅で、すみれが南條から聞かされたのは、香港時代に借金を返すためヴァンパと共にショーンの自宅に忍び込み、そこで予定外に帰宅したショーン夫妻を殺してしまったという過去。南條が手を下したわけではないが、見殺しにしたような格好だと告げる。

 そしてこの情報を元に南條を潰そうとしているのが真海だと聞かされ、絶句するすみれ。

「一緒に乗り切ろう、今度は私が幸男を助ける番だよ。幸男がやったこと、私も抱えて生きていく。一生償っていこう」

 当時の夫・暖(真海)が突然逮捕、のちに獄中死したと伝えられ、失意の底にいたすみれを支えたのは南條(幸男)だ。その南條を今度は自分が支えようと励ますすみれだが、南條こそが「暖がテロ組織とつながっている」と嘘の通報をした「犯人」であることをまだ知らない。

 南條を心配するあまり、すみれは真海の元を訪れ、そしてついに本当のこと口にする。

「主人は悪くないんです。悪いのは貴方のことを待っていることができなかった私だよ……暖」

「暖なんでしょ? 死んだって聞いてたから信じられなかったから、わかったよ、最初に会った時から」

 真海=暖だとわかっていたことを、ようやく打ち明ける。さらに、暖の母・恵(風吹ジュン)は孤独死しているのだが、それも、すみれが「テロリストの妻」だと責められないように、恵がわざと距離を取り会わなくなった末に起きた事件だという「真相」も明かされた。

 ずっと無言で背を向け聞いていた真海(暖)だが、「幸男は悪くない、恨むなら私を恨んで」と必死に南條をかばうすみれの言葉に耐え切れず、反論する。

「何もわかってない、悪いのは幸男なんだよ!」

「紫門暖が警察に捕まるよう嘘の通報をしたのは南條幸男です。南條幸男が紫門暖を『殺し』たんです」

 一瞬、「暖」としてのパーソナリティも垣間見えたが、現在「真海」である彼は、あくまで「暖」は牢獄で死んでいる、というスタンスですみれに接している。頑なにすみれに会おうとしなかったのは、自分の復讐の気持ちが揺らぐのを防ぐためだったのだろう。

 真実を知ったまま、すみれは南條と合流し、夫妻で受賞したベストパートナー授賞式へ。

 しかし壇上での南條の挨拶の最中、「ショーン・リー殺害に南條が関わっている」との速報が駆け巡り、授賞式は一転、追及の場に。壇上でずっとこれまで黙っていたすみれは、このタイミングでいきなり南條と報道陣を前に離婚する旨を告げる。舞台裏で、すみれに一番知られたくなかった秘密(暖をハメたこと)を知っていることを告げられた南條は呆然。南條はドラマも降板、CM違約金も発生と、全てを失った。

 

■首を吊る南條幸男

 南條のマネジャー・江田愛梨(桜井ユキ)は、その日で退職することを告げつつ、自分が両親殺害の一部始終をを見ていた、当時幼かったショーンの娘・エデルヴァであると正体を明かす。

「ショーン・リー一家を殺したのが自分だと書いて責任を取らないと、奥さんと娘さんがヴァンパに狙われますよ?」

「あの後、知らない街の汚い部屋に閉じ込められて、汚い男たちの相手を毎日毎日させられた」

 自分の壮絶な過去を語りつつ、南條に真相を交えた遺書を書くように言い残し出て行く。

 ずっと落ち着いた口調だが、正直、かなり憎んでいる前振りもあったし、実際、親を殺され、その後売り飛ばされ男の相手をさせられたという事実も踏まえると、もっと憎しみを爆発させるものかと思いきや、唯一広東語で「人生の全てに懺悔しろ」と言った時以外、ずいぶんあっさりとした印象。

 この後、南條は首を吊って自殺するのだが、江田が何も知らない南條の娘・明日花からの電話に、なんとも言えない表情を浮かべていたのは、かつての親を亡くした幼い自分と重ねていたからなのだろうか。

 原作でも、南條(フェルナン)は妻と子に出て行かれ自殺するのだが、ドラマで一番違うのは、江田(エデ)が南條のマネジャーとして随時行動を共にしていたこと。そして最後、南條が首を吊った直後に、慌てて江田が戻ってきたのは何を意味しているのか? もしかしたら助けているのか?

 長く接していただけに(特に娘に)情がわいた可能性はありそうだが、どうなったのか気になる。

 南條が書き残した内容は、遺書というよりすみれへの想いを綴った純粋すぎるラブレター。

「僕はずっと君のことが好きでした」

「君を守ること、君を幸せにすること、それだけが僕の夢でした。それだけが僕の人生でした」

「君を守れなくてごめんなさい」

 回想での、暖がいなくなり落ち込むすみれに南條が想いを告げるシーンでも、

「これから一生暖ちゃんのこと思い続けてていいから、俺はずっと都合のいい『お兄ちゃん』でいい。俺はただ、すみれに生きてて欲しいだけなんだよ」

 おそらく、すみれを想いすぎるあまり、南條の中では暖を裏切った事実は、都合よく、なかったことになっていたのかもしれない。

 南條の殺害関与報道を受け、暖を陥れた「共犯」である神楽清(新井浩文)は「あいつ生きてる」、入間公平(高橋克典)は「やっぱりそういうことか」と、共に紫門暖のことを思い浮かべるのだが、南條は最後まで、真海が暖だとは疑いもしなかった。純粋すぎる想いが彼の中で、暖を本当に「殺し」ていたからだろう。

 ちなにみヴァンパが真海邸に襲ってきたものの、すでにヴァンパ内部とつながっていた真海は、仲間割れを起こさせ、事なきを得る。

 原作でも、盗賊の親玉ルイジ・ヴァンパ(こちらは個人名)とモンテ・クリスト伯(真海)はつながっており、捕らえられたフェルナン(南條)の息子(ドラマでは娘)を助けたりしている。

 

■今回も瑛里奈の悪魔ぶりが

 祖父である貞吉(伊武雅人)が怪しんでいるのを知り、貞吉のお手伝いの女性も(おそらく)殺害、これを機に自分の殺人鬼である一面を貞吉にだけさらけ出しはじめた入間瑛里奈(山口紗弥加)。美蘭(岸井ゆきの)を貞吉が殺したように見せかけて毒殺し、さらにその貞吉も自殺に見せかけて殺すと、貞吉に予告する。全ては血の繋がっている息子(瑛人)にだけに遺産を残すための歪んだ愛情からきており、病気で全身が麻痺し動けない貞吉の耳元でそれを語って聞かせる瑛里奈の様子は、ヒッチコックやスティーブン・キングの作品のような恐ろしさ。伊武雅人の目の芝居だけの芝居が今回も冴えていた。

 瑛里奈は夫の公平が警察幹部であるため、自宅での事件が公にされることはないとたかをくくっているため、やりたい放題になってきている。

 一方、その入間公平は、前回殺害された寺角類(渋川清彦)が紫門暖と同じ浜浦町出身だと知り、怪しんでいる様子。暖の死亡報告書はラデル共和国から届けられていたのだが、その資料の中に「ファリア真海」(暖に知識や資産を与えた恩人)の名を発見し、何かピンときたようだ。

 今回は、真海が寺角殺害の件で警察に連行されるところで終了となった。神楽も「元・漁師の勘」だと真海を疑いだしているし、果たして双方どこまで掴んでいるのか?

 原作では、入間(ヴィルフォール)にしろ神楽(ダングラール)にしろ、途中で真海=暖(モンテ・クリスト伯=エドモン・ダンテス)であると見破る展開はなく、どちらも本人に種明かしをされて「えーーー!」となるお約束であるだけに、ドラマならではの展開だとしたら、この先をどう描くのか楽しみだ。

 

■東京-鎌倉間の移動が早すぎないか?

 細かい点だが気になった点をいくつか。

 エデルヴァはなぜ「江田」という近い偽名を使ったのか? 原作では、ドラマでのマネジャー設定がないためフェルナン(南條)とエデ(江田)が、最後フェルナンが告発される法廷まで接触することはなく、そのため偽名自体出てこないのだが、ドラマでは少なくともバレる可能性は排除したいはずなのに「エデルヴァ」に近い名前を使っている。絶対にバレないという自信がそうさせているのか、はたまたバレてほしい気持が根底にあるからなのか、謎だ。

 そしてもう一点。南條やすみれが、東京-鎌倉間を行き来するのだが、その移動時間がやけに短いのだ。南條は、ヴァンパに3時までに情報を掴んで自宅に戻らないと妻子を殺すと脅されてるのに、鎌倉の真海邸を出たのは2時だし(ギリギリ間に合っている)、すみれも、ベストパートナー賞の楽屋にもう南條は入っているのに、単身真海邸に赴き、込み入った話をして、こちらも本番までにギリギリ戻れている。

 どちらも車で移動のはずだが、大事な授賞式や、ましてや妻子の命がかかっているのにそんなギリギリで行動するだろうか?

 ちなみに鎌倉と東京(港区だとして)はグーグル検索で1時間15分(車使用)はかかる距離だ。

 真海がシンガポールまで密航した際などもそうだが、このドラマは移動の描き方だけは随分雑な気がする。

 次回予告。入間が「復讐ごっこは終わりだよ、お前の負けだ、紫門暖」と笑うシーン。原作にはなさそうな展開が楽しみだ。
(文=どらまっ子HARUちゃん)

『あなたには帰る家がある』中谷美紀&木村多江の「離婚」を軽く考える姿に視聴者から非難轟々!

 中谷美紀主演のドラマ『あなたには帰る家がある』(TBS系)の第7話が5月25日に放送され、平均視聴率は9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.1ポイントアップとなりました。

 前回のダウンから再びアップ。最高視聴率である初回の9.3%近くまで盛り返してきました。この調子であれば、最終回は2ケタの大台を迎えそうな予感も。

ではでは、今回もあらすじから振り返っていきましょう!

(これまでのレビューはこちらから)

■離婚へのカウントダウン開始!

 ついに秀明(玉木宏)に、「別れよう」と伝えた真弓(中谷美紀)。娘の麗奈(桜田ひより)のことも考えて、真弓は「離婚までのTODOリスト」を作るほど前向きなのに対し、秀明はなかなか離婚に踏み切れず……。職場の後輩・桃(高橋メアリージュン)にも気づかれ「お客様の奥さんに手を出すから~」と呆れられてしまう。

 家に帰っても、父に幻滅した麗奈には無視され、居場所までなくなり落ち込む秀明。さらに追い討ちをかけるように、真弓から離婚に当たっての話をされる。

 一方、茄子田家でも、綾子(木村多江)が太郎(ユースケ・サンタマリア)に離婚を迫っていた。浮気されても綾子を愛している太郎は当然のように拒否。それだけではなく綾子が出て行かないようにと監視するように……。翌朝、いつも通り朝食を作る綾子だったが、太郎が目を離した隙に、裏口から逃げ出してしまう。

 自宅を出て、狭いアパートでひとり暮らしをすることとなった秀明のもとへ、突然、綾子が尋ねてくる。秀明は困惑し、「迷惑だ、帰れ」と言い放つが、ひるむ様子を見せない綾子。そんな綾子に恐怖心がさらに強くなる秀明は力ずくで綾子を追い出すのだった。

 別の日、一緒に離婚届を提出するために役所の前で秀明と待ち合わせした真弓。「じゃあ行こっか」という真弓に対し、秀明は最後のデートを提案する。いろいろと問題が起こり、結局、離婚届を提出できなかった2人。仕方なくマンションへ向かい、家族最後の時間を過ごすのだった。

 翌日、出勤した秀明は上司に離婚を報告。落ち込む秀明は仕事帰りに桃と飲みに行くが泥酔。桃はアパートまで秀明を送るが、そこに綾子が現れ、桃は激怒。秀明に説教して帰っていってしまう。一方、太郎は、綾子の居場所を聞き出そうと真弓を呼び出していた。秀明のことをなじる太郎。そんな太郎に真弓は激怒し、秀明の良かった部分を思い出す。はっとした真弓はすぐに秀明を呼び出し、「今までありがとう」との感謝を述べ、その場を去るのだった、というのが7話の内容でした。

■ジコチュー綾子に殺害予告並みの言葉殺到!

 これまで、「メンチカツお届け」「佐藤家に押しかけ女房」など、数々の「綾子事変」を起こし、視聴者の反感を買ってきた綾子ですが、今回もその勢力は衰えず。

 家出をした綾子は、秀明の新居であるアパートを見つけ、押しかけるんですが、「これで、2人きりになれたね」「別れを決めるのは秀明さんじゃない」などの迷言を言い放ち、これには秀明も困惑。その上、秀明が「なに言ってんの?」と怒鳴ると、ニコッとしながら「こういうカップルみたいなケンカしてみたかったんだ~」と、ひるむことなく返答……。「ああ言えばこう言う」状態です(笑)。

 これには視聴者も激怒し、「綾子は厚かましすぎる」「加害者のくせに」「脳内GPS怖い~!」という声が。さらに、その激怒は容姿にまで及び、「綾子の半開きの口がイライラする」「一段と洋服をスケさせて来やがったな!」と、まるで姑のような言葉が並び、しまいには「一回 地獄に落ちたら良い!」と辛らつな声まで……。回を重ねるごとに綾子に対する感想が酷くなっている状態です。

 この調子だと、綾子は最終回手前で視聴者によって呪い殺されるかも!? はたして、綾子は最終回まで生きていられるのでしょうか?

■視聴者の救世主が誕生!

 今回、ほんの少しですが、高橋メアリージュン演じる桃が、いいシーンを見せてくれました。

 予告動画では、酔った秀明が寄りかかってきて桃がニヤリとするというシーンがあったため、「今度は桃と!?」との声が多かったのですが、蓋を開けてみたらまったく違う。それどころか、桃は視聴者の鬱憤を晴らしてくれる救世主だったのです。

 秀明が居酒屋で泥酔。桃は秀明をアパートまで送り届けたんですが、そのとき「真弓~真弓~」と恋しそうに呼ぶ秀明の姿に、それまで不倫で秀明に嫌悪感を持っていた桃が少し優しく。しかし、そこへ綾子がのこのこやってきて「すみませ~ん」と、さも“ウチの夫が”感を出したもんだから、さあ大変。桃は秀明を投げ飛ばし、「流されてばっかりで何も行動してない!」と秀明に言い放つのです。

 これには視聴者もスッキリ! ネットには桃を賞賛する声が続々と並び、桃フィーバーが起こっていました。原作では重要人物だった桃ですが、ドラマではほとんど出番がなかっただけに、こういった形で活躍してくれるとは! それに、こういう息抜きがあるほうが、重めの不倫ドラマは格段に見やすくなりますね。残り2話ほどしかありませんが、桃が再び活躍してくれるのを期待したいところです。

■妻たちは離婚後を甘く考えすぎ!?

 今回綾子の異常行動よりも気になったのが、妻たちの離婚に対して考えが甘いというところです。 

 まずは、綾子ですが、前回、佐藤家に乗り込んだ際、麗奈に「パパ(秀明)とママ(綾子のこと)と慎吾と麗奈ちゃんの4人で暮らしましょう」と言ったんですが、家を自分から出て息子の親権を取れるわけがない。それに、太郎の方が収入も良いので裁判しても難しいでしょう。また、今回は朝食の用意をしているふりをして、ぬか床の脇に置いていた通帳を持って家出。その後、貯金は実は息子のために貯めていたもので、使いたくないと発言していましたが、息子を置いて出ていった母親からの金なんて……多分、息子は拒否するでしょう。「綾子、考えが甘いぞ!」と言ってやりたい。

 一方で真弓は、離婚にあたり秀明に月々の家のローンの支払いと別に養育費8万円を要求するんですが、秀明は営業が下手で、会社ではいつも成績が最下位。営業は成績次第で給料が決まることが多いので、あまり収入も良くないでしょう。そんな秀明が月に十数万円を支払えるわけがありませんよ。ましてや、自分の住むアパートの家賃もあるだろうし、車のローンもあるだろうし……。最悪の場合、秀明が自分に保険金を掛けて死なないと払えないでしょう。もし秀明が払えなくなった場合、その負担を真弓が負うのですが、旅行代理店の契約社員もしくはパート的な雇用ですからね。もうマンションから出て行くしかなくなりますよ。

 それに、麗奈は離婚に対し「いいんじゃない?」と言ってますが、通っている学校が有名私立中学ですからね。父親がいないことでいじめの対象になることもあります。こうなりたくないのであれば、離婚を回避したほうがいいんですが、真弓は離婚へ一直線。もう、こっちも甘い……。

 ネットでも「2人の考えが甘い!」「離婚はこんなにうまくはいかない!」「離婚をなめるな!」と、非難轟々。現実はうまくはいかないようです。

 次回、離婚後にもひと波乱起きそうなので、視聴者の厳しい意見を映像化してくれるのかもしれませんね。

 以上、7話のレビューでした。

 ドラマも佳境を迎え、一段とシリアスになり、面白さが増してきている『あな家』。どんな結末になるのか楽しみですね。今夜も期待して放送を待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

最終回目前! 『おっさんずラブ』ヒットの裏に、現代ニッポンのおっさんが抱える孤独と不安があった?

 『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)が今週、最終回を迎える。

 土曜の夜11時15分から放送されている本作は、天空不動産に務める春田創一(田中圭)が、ピュアすぎる乙女心を隠し持つ上司の黒澤武蔵(吉田鋼太郎)と、ルームシェアをする後輩の牧凌太(林遣都)に告白されて思い悩む、男性同士の恋愛をコミカルかつシリアスに描いた恋愛ドラマだ。

 物語は3人の恋愛関係を中心に、離婚を切り出された黒澤の妻・蝶子(大塚寧々)、春田が気になっている幼なじみの荒井ちず(内田理央)、そんなちずに興味を持つ新入社員の栗林歌麻呂(金子大地)、そして牧とかつて付き合っていた営業部主任の武川政宗(眞島秀和)を巻き込んだ複数の三角関係が展開。片思いによる三角関係を複数展開することで複雑な人間模様を見せていくのはトレンディドラマ以降の恋愛ドラマの手法で、むしろ懐かしいくらいである。

 本作が放送されているテレビ朝日の土曜ナイトドラマ枠は昨年、16年ぶりに再スタートした枠で、オリジナル脚本の恋愛ドラマを放送してきた。

 テレ朝のドラマというと『相棒』や『ドクターX~外科医・大門未知子~』といった刑事や医者が主人公のシリーズモノという印象が強いが、『やすらぎの郷』や『トットちゃん!』のような昼帯枠のドラマを新設したりと、近年は攻めの姿勢も見せつつある。

 同時に、視聴者の需要を見極めようとする慎重さも備えており、『おっさんずラブ』も2016年の年末にSPドラマが放送され、そのリブート版として連続ドラマは作られた。

 SPドラマの時は、ボーイズラブ(BL)を前面に打ち出した衝撃が強かったが、連続ドラマ化にあたっては、同性愛に対しては春田の戸惑いをコミカルに描いてはいるものの、距離感はニュートラルだ。”人を好きになる”という気持ちと、どう向き合うべきか? に焦点を当てているのが、恋愛ドラマとして秀逸なところだ。

 SPドラマの時から一部で話題だったが、連ドラ化によって人気が爆発。黒澤部長のインスタやPixivでイラストを募集するといったネット戦略も功を奏し、今期のダークホースとして一気に盛り上がりを見せた。

 BL的側面が注目されがちだが、多様な性のあり方を肯定的に描くドラマは近年増えつつあり、真新しいものではない。むしろ本作の核となっていて、多くの視聴者を引きつけているのは、タイトルにある「おっさん」という要素ではないかと思う。

 そもそも、本作における「おっさん」とは誰なのだろうか?

 主人公の春田は33歳で、牧は25歳、栗林は23歳。10代から見れば全員おっさんかもしれないが、牧と栗林は社会人としては若手で、30代の春田にしてもまだ青年の範疇にいて、むしろ幼く描かれている。

 そう考えるとやっぱり、おっさんといえるのは40代からで、44歳の武川と55歳の黒澤部長だろう。

 特に重要な存在が黒澤部長だ。物語の発端が彼の春田への告白だと考えると、タイトルのおっさんとは黒澤のことではないかと思う。

 春田に「気持ちに応えることができない」と言われた時、黒澤は「ダメなのは上司だから? それとも男だから?」と尋ねるが、春田は「純粋な上司と部下の関係に戻りたいんです」と答える。

 この場面は、黒澤の恋愛感情が、上司から部下へのパワーハラスメントとなっていたことを思い知らされる。

 黒澤が向ける春田への恋愛感情には、同性愛の要素だけでなく、パワーハラスメントの問題が内在するのだが、今の日本を見ていると、視聴者の関心が向かっているのは年配の男性の振る舞いが結果的にパワハラとなってしまうという、おっさんが持つ暴力性ではないかと思う。

 TOKIOの山口達也が起こした未成年への暴行未遂事件や、日大アメフト部の悪質タックル事件など、おっさんのパワハラ問題が連日ワイドショーをにぎわせていて、その風当たりは年々強まっている。

 彼らおっさんはサイレントマジョリティで、ありふれた存在だからこそ、多くは語られない。しかし、今の日本社会で起きている大概の問題は彼らに起因している。

 パワハラもセクハラも、行使する側に問題があるのは明らかだ。しかし、ニュースやドラマは被害にあった側に光を当てるあまり、加害者たるおっさんたちを無知で愚かなモンスターとして処理している。しかし彼らのパワハラの背後には、彼ら自身も言語化できていない深刻な悩みや問題があるのではないだろうか。

 だからこそ、黒澤部長が注目されているのだろう。彼が春田に向ける恋愛感情の内実についてあまり語られていないが、長年連れ添った妻と離婚してでも春田と付き合うとする黒澤の常軌を逸した行動は、深く説明されないからこそ、背後におっさんが抱える孤独と不安があるのではないかと想像させる。

 最終話は、春田が誰を選ぶのかという方向に向かうのだろうが、黒澤の中にあるおっさんの不安や哀しみの片鱗が、少しでも見えたらいいなと思う。 

(文=成馬零一)

最終回目前! 『おっさんずラブ』ヒットの裏に、現代ニッポンのおっさんが抱える孤独と不安があった?

 『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)が今週、最終回を迎える。

 土曜の夜11時15分から放送されている本作は、天空不動産に務める春田創一(田中圭)が、ピュアすぎる乙女心を隠し持つ上司の黒澤武蔵(吉田鋼太郎)と、ルームシェアをする後輩の牧凌太(林遣都)に告白されて思い悩む、男性同士の恋愛をコミカルかつシリアスに描いた恋愛ドラマだ。

 物語は3人の恋愛関係を中心に、離婚を切り出された黒澤の妻・蝶子(大塚寧々)、春田が気になっている幼なじみの荒井ちず(内田理央)、そんなちずに興味を持つ新入社員の栗林歌麻呂(金子大地)、そして牧とかつて付き合っていた営業部主任の武川政宗(眞島秀和)を巻き込んだ複数の三角関係が展開。片思いによる三角関係を複数展開することで複雑な人間模様を見せていくのはトレンディドラマ以降の恋愛ドラマの手法で、むしろ懐かしいくらいである。

 本作が放送されているテレビ朝日の土曜ナイトドラマ枠は昨年、16年ぶりに再スタートした枠で、オリジナル脚本の恋愛ドラマを放送してきた。

 テレ朝のドラマというと『相棒』や『ドクターX~外科医・大門未知子~』といった刑事や医者が主人公のシリーズモノという印象が強いが、『やすらぎの郷』や『トットちゃん!』のような昼帯枠のドラマを新設したりと、近年は攻めの姿勢も見せつつある。

 同時に、視聴者の需要を見極めようとする慎重さも備えており、『おっさんずラブ』も2016年の年末にSPドラマが放送され、そのリブート版として連続ドラマは作られた。

 SPドラマの時は、ボーイズラブ(BL)を前面に打ち出した衝撃が強かったが、連続ドラマ化にあたっては、同性愛に対しては春田の戸惑いをコミカルに描いてはいるものの、距離感はニュートラルだ。”人を好きになる”という気持ちと、どう向き合うべきか? に焦点を当てているのが、恋愛ドラマとして秀逸なところだ。

 SPドラマの時から一部で話題だったが、連ドラ化によって人気が爆発。黒澤部長のインスタやPixivでイラストを募集するといったネット戦略も功を奏し、今期のダークホースとして一気に盛り上がりを見せた。

 BL的側面が注目されがちだが、多様な性のあり方を肯定的に描くドラマは近年増えつつあり、真新しいものではない。むしろ本作の核となっていて、多くの視聴者を引きつけているのは、タイトルにある「おっさん」という要素ではないかと思う。

 そもそも、本作における「おっさん」とは誰なのだろうか?

 主人公の春田は33歳で、牧は25歳、栗林は23歳。10代から見れば全員おっさんかもしれないが、牧と栗林は社会人としては若手で、30代の春田にしてもまだ青年の範疇にいて、むしろ幼く描かれている。

 そう考えるとやっぱり、おっさんといえるのは40代からで、44歳の武川と55歳の黒澤部長だろう。

 特に重要な存在が黒澤部長だ。物語の発端が彼の春田への告白だと考えると、タイトルのおっさんとは黒澤のことではないかと思う。

 春田に「気持ちに応えることができない」と言われた時、黒澤は「ダメなのは上司だから? それとも男だから?」と尋ねるが、春田は「純粋な上司と部下の関係に戻りたいんです」と答える。

 この場面は、黒澤の恋愛感情が、上司から部下へのパワーハラスメントとなっていたことを思い知らされる。

 黒澤が向ける春田への恋愛感情には、同性愛の要素だけでなく、パワーハラスメントの問題が内在するのだが、今の日本を見ていると、視聴者の関心が向かっているのは年配の男性の振る舞いが結果的にパワハラとなってしまうという、おっさんが持つ暴力性ではないかと思う。

 TOKIOの山口達也が起こした未成年への暴行未遂事件や、日大アメフト部の悪質タックル事件など、おっさんのパワハラ問題が連日ワイドショーをにぎわせていて、その風当たりは年々強まっている。

 彼らおっさんはサイレントマジョリティで、ありふれた存在だからこそ、多くは語られない。しかし、今の日本社会で起きている大概の問題は彼らに起因している。

 パワハラもセクハラも、行使する側に問題があるのは明らかだ。しかし、ニュースやドラマは被害にあった側に光を当てるあまり、加害者たるおっさんたちを無知で愚かなモンスターとして処理している。しかし彼らのパワハラの背後には、彼ら自身も言語化できていない深刻な悩みや問題があるのではないだろうか。

 だからこそ、黒澤部長が注目されているのだろう。彼が春田に向ける恋愛感情の内実についてあまり語られていないが、長年連れ添った妻と離婚してでも春田と付き合うとする黒澤の常軌を逸した行動は、深く説明されないからこそ、背後におっさんが抱える孤独と不安があるのではないかと想像させる。

 最終話は、春田が誰を選ぶのかという方向に向かうのだろうが、黒澤の中にあるおっさんの不安や哀しみの片鱗が、少しでも見えたらいいなと思う。 

(文=成馬零一)

山口達也事件、剛力彩芽熱愛の効果絶大!? TOKIO・松岡昌宏主演『家政夫のミタゾノ』視聴率が急上昇!

 TOKIO・松岡昌宏が主演するドラマ『家政夫のミタゾノ』(金曜午後11時15分~/テレビ朝日系)の視聴率が急上昇している。5月25日放送の第6話では、深夜帯ながら8.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と高い数字を記録した。

 今期の同局の深夜ドラマでは、田中圭主演『おっさんずラブ』(土曜午後11時15分~)が話題を振りまいている。だが、視聴率は3%台に低迷しており、『ミタゾノ』の方がはるか上をいっている。

『ミタゾノ』は2016年10月期に今回と同じ「金曜ナイトドラマ」枠でオンエアされ、全話平均7.7%の高視聴率をマークし、ファンから続編が待望視されていた作品だ。

 主人公の三田園薫(松岡)は、むすび家政婦紹介所に所属する“女装家政夫”で、男性ながらに掃除・洗濯・料理・子守などの家事全般を完璧にこなしてしまう“スーパー家政夫”。しかし、派遣された家庭の内情を覗き見し、そこで得た秘密をネタにその家庭を崩壊させてしまうのが趣味というハタ迷惑な家政夫。しかし、家庭を崩壊させても、再生へと導いていくストーリーになっている。

 ヒロインとなる三田園の同僚家政婦役は、第1シリーズでは、清水富美加が演じた。“いい味”を出して、松岡を好アシストした清水は、昨年2月に法名・千眼美子として、「幸福の科学」に出家し、後に所属事務所も退所。清水不在の今作は不安視もされたが、後釜には剛力彩芽が起用されている。

 初回は7.2%で好発進し、第2話も7.2%と上々。第3話では5.1%と降下したが、第4話で7.5%と待ち直した。第5話は6.3%でイマイチだったが、直近の第6話では自己最高をマーク。ここまでの平均は6.9%で、第1シリーズの視聴率に肉薄する勢いだ。

「第2話放送の直前に、松岡が所属するTOKIOの山口達也のわいせつ事件が発覚。ヒロインの剛力は『ZOZOTOWN』を運営するスタートトゥデイの前澤友作社長との熱愛が報じられるなど、がぜん『ミタゾノ』への注目度が増しました。主題歌はTOKIOリーダー・城島茂が女装した島茂子が担当していますが、第4話にも“島茂子”として登場するなど、メンバーも松岡主演ドラマをアシストしています。山口の不祥事や、剛力の熱愛報道と、『ミタゾノ』の高視聴率とは無関係とは思えません。その効果は絶大なのでは?」(テレビ誌関係者)

 第6話では、恋愛成就率99.9%の人気占い師・望月ルナ(鳥居みゆき)からの依頼を受け、三田園と麻琴(剛力)が家政婦として派遣される展開。4畳半に7人暮らしの貧乏だという麻琴は、ルナに心酔し、生活費を切り詰めたカネで占いを受けるが、ルナから「すごいお金持ちが、あなたとの出会いを待っている」と予言される、超資産家・前澤社長との交際を思わせるシーンも飛び出した。また、鳥居がブラジャー姿で胸の谷間を披露するセクシーショットも流されるなど、見どころもたっぷりだった。

 この勢いなら、『ミタゾノ』は今シリーズも高視聴率で終えそうな雰囲気。そうなると、第3シリーズのオンエアも期待されるところだが、果たして――。
(文=田中七男)

『正義のセ』桐山漣を投入し“仮面ライダー人気”に便乗か!? 女性から歓声殺到も、視聴率には反映されず……

 吉高由里子主演のドラマ『正義のセ』(日本テレビ系)の第8話が5月30日に放送され、平均視聴率は9.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.4ポイント増しました。

 今回はゲストが豪華だったんですが、その割に視聴率は伸びず……。まあ、そもそも詰めが甘い脚本が悪いので、ゲストを豪華にしたところで急上昇なんて望めません。

 それでは、今週もあらすじから振り返りましょう!

(これまでのレビューはこちらから)

■人気芸能人であろうと容赦せず追い詰める凜々子!

 芸能事務所のマネジャーが起こしたひき逃げ事件を担当することとなった凜々子(吉高由里子)。被疑者の斎藤茂典(正名僕蔵)に取り調べをしたところ、深く反省した様子を見せる。事故当時は斎藤がマネジャーを務める人気俳優の光岡駿太(桐山漣)を自宅へ送るために運転したと説明し、「人を跳ねたことに気づかなかった」とひき逃げについては否認した。

 凜々子と相原は、参考人として光岡に話を聞きに撮影現場へ行く。光岡は斎藤の車に乗っていたが、後部座席で眠っていて事故には気づかなかったと話し、「自分を見出してくれた恩人である斎藤さんの罪を少しでも軽くしてください」と懇願。光岡の誠実な態度に、凜々子は心が揺らぎ、相原に呆れられてしまう。

 翌日、事故現場を訪れた2人は、車が光岡の自宅と別の場所に向かっていたとこに気づく。凜々子は女の勘で、「交際中の女優の自宅では?」と推測。警察に問い合わせたところ、なんと当たっていた。

 そんな中、2人は被害者・横山茜(浦まゆ)会いに行く。話を聞くと、事故当時、車が一度止まっていたことが判明。事故に気づかずそのまま走り去ったという斎藤の供述がウソであることがわかり、斎藤を再度取り調べることに。2人がつかんだ事実を突きつけると、斎藤は「光岡に迷惑がかるから嘘をついた。ひき逃げした」と供述。2人は光岡に会いに行き、斎藤をひき逃げ容疑で起訴すると伝えた。

 これで事件は一件落着と思いきや、光岡の出演するドラマのスタッフが、事故発生時刻に斎藤を駅前で見たと新事実が発覚。この事実から、光岡が運転してひき逃げを起こし、斎藤が身代わりに出頭したと推測する凜々子。この推測を斎藤と光岡に突きつけると、2人ともきっぱりと否定した。

 そんな折、凜々子はネットで事件発生時に光岡が運転していたという目撃情報を発見。この情報を突きつけても、まだ身代わり出頭を否定する斎藤。そんな斎藤に凜々子は「実は光岡が罪悪感から真実を話した」と明かす。すると、斎藤も涙を浮かべながら自白。事件はめでたく解決した、というのが今回の話でした。

■ライダー俳優出演で視聴率稼ぎを目論む!?

 今回のゲスト、桐山は菅田将暉とともに平成仮面ライダーシリーズ第11作『仮面ライダーW』(テレビ朝日系)にてW主演を務めたライダー出身俳優。女性人気はすさまじく、前回の次回予告放送直後から、「来週は桐山くん出るの!?」「予告だけで惚れちゃう~」「やっば~い! 絶対見る~」とTwitterには黄色い歓声が。そして今回の放送、案の定ですが、Twitterは「桐山く~ん!」という声ばかり! 女性の視聴者がいつも以上に興奮していました。今回の0.4ポイント増は彼のおかげなのかもしれません。

 しかし、ここでふと疑問が。「もしかして、『仮面ライダー』に便乗してないか?」と感じたのです。どうしてそう感じたかというと、今回のストーリーに“仮面ライダー臭”が漂っていたから。

 まず、桐山演じる人気俳優光岡のブレイクのきっかけは『プラスマン』という戦隊ヒーローものに出演したからという設定なんですが、桐山も『仮面ライダーW』で連ドラ初主演を飾り、火がついた俳優。これに「あれ、設定が同じでは?」と思ったのです。ネットでも「桐山くんとデビューダブる~!」と言う声が上がっていましたが、これは偶然なんでしょうか? また、仮面ライダーWには「さぁ、お前の罪を数えろ」というキメセリフがあるのですが、これが今回のストーリーを遠まわしにリンクして見えると話題に。Twitterでは一時「さぁ、お前の罪を数えろ」という言葉が乱立し、何も知らない筆者はびっくりしました。それともうひとつ。一番若い事務官役を演じている俳優は渡部秀という若手俳優で、この人も平成仮面ライダーシリーズ第12作『仮面ライダーオーズ/OOO』(同)で主演を務めているのです。

 これはもう“『仮面ライダー』便乗商法”だとしか言いようがない……。あまり女性ウケしない吉高が主演ということで、奥様層をなんとか取り込もうと必死なのかもしれません。ですが、その結果が0.4ポイント微増という結果。あまり効果はなかったようですね。そんなに視聴率を上げたいなら、同ドラマをつまらなくしている原因“先の読めるストーリー展開”“ご都合主義”をやめたほうが視聴率アップ効果は出ると思うのですがぁ! まあ、それだと『正義のセ』じゃなくなるとスタッフは言うでしょうね。最後までこの調子で行くのかと思うととても残念です。

■新米検事のくせに国家権力並みの力を持つ凜々子

 今回の突っ込みどころですが、大きく言って2つありました。

 まず、事件発生時、光岡が車を運転していた証拠を見つけるために取った行動。これが、すごい。監視カメラに映る光岡を見つけるよう、警察署の職員に命令するんです。それも総動員(笑)。ベテラン刑事も呆れ、若手刑事に「あの検事とことん調べないと気がすまないそうですよ」と言われて仕方なく参加していましたが、普通に考えて「ここまでする警察ってある?」と思うんですよね。それに、新米検事である凜々子がそんな力を持っているのでしょうか? 「すみませんがよろしくお願いします!」と凜々子は下から言ってましたが「凜々子が裏で権力をチラつかせたのでは?」と勘ぐってしまいました。

 その上、この捜査で証拠は一切見つからない……。やり損です(笑)。それなのに、何食わぬ顔で「なかったか~」とだけ言うとは! 「面の皮が厚いな、この女(笑)」と思ってしまいました。凜々子のために警察は動いてくれたんだから、謝るなり感謝するなり、何かしらの行動をさせてあげてください。

 もうひとつが決定的な証拠となる“目撃情報”です。この光岡の事件発生時の目撃情報をさがすんですが、光岡は毎日10件以上もの目撃情報がある芸能人なんです(笑)。これって芸能人として脇甘くないですか? ジャニーズでもそこまでないですよ。それに、光岡は事件以前から女優と交際しているのですが、その情報は一切ない。それの目撃情報やウワサが一切ないのに……事件当時の目撃情報はあるんですね~へぇ~……。都合がいいですね(笑)。

 ベテランだけではなく若手含めスタッフ全員で脚本を読んで、もう少し詰めてストーリーを完成するようにしたほうがいいんじゃないでしょうか? でないと、保育士から苦情殺到した前回のようなことがまた起きますよ!

■竹村家の常識のなさが浮き彫りに!

 それから、今回竹村家の話がやたらに長かったんですが、これもすごいんです。竹村家には常識がないんです(笑)。

 父親の浩市(生瀬勝久)は、商店街にある知り合いのお店の店主から「経営が厳しくて、支払いができない」という話を聞き、その店主に30万円を貸すんです。それも、家族に一言も言わず。そのため、通帳から30万が引き出されていることを知った母親の芳子(宮崎美子)は、浮気を疑い大騒動に発展してしまったんです。

 いくら、家族とも顔なじみの店主に貸したとはいえ、家族に一言「お金貸してもいいかな?」と言うべきでは? この家族なら「ダメ」など言わず「いいよ!」と言うでしょう。それなのに……。浩市は江戸っ子かなんか知りませんが、勝手すぎます。きっと、原作者の阿川佐和子氏の父親が昔気質の家長といった人だったと聞いたことがありますから、それが投影されているのかも!?(時代に合わず思いっきりスベってますが……)

 それと、今回一番気になったのが、家でご飯を食べる凜々子がテーブルに肘をついて食べていたこと。肘をつくのはマナー違反です。超ウルトラ非常識だと思います。これは演出なのか、それとも吉高単独の行動なのか……。吉高単独の行動であれば、「あ~、やっぱり。吉高って常識なさそうだよね~。妊婦に人をぶつけるぐらいだもんね~」と解釈すればいいんですが、どうしてスタッフは注意しないんですか? ネットでも「肘ついて食べたらだめだろ(笑)」とめちゃくちゃ指摘されてましたけど(苦笑)。まあ、家族に秘密情報も言ってしまう検事ですから、常識なんて持ち合わせてないんでしょうね。次回以降には、マナー教室か一般教養を習う教室に通うシーンを入れたほうがよいかもしれませんね。

 以上、8話のレビューでした。

 次回は、過去に起訴した痴漢事件が冤罪だったということが判明し、凜々子が大ピンチを迎えます。いつも、自分が正しいと行動してきた凜々子に降りかかった、身から出た錆のようなストーリー(笑)と言うことで、楽しみに待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)