戸田恵梨香『大恋愛』サイコホラーと化した小池徹平の“ウザさ”に救いは訪れるか

 先月30日に放送されたドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)の第8話、視聴率は8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と再びダウン。ロマンティックなビッグ・ラブを求める層からは完全に見放されたようです。

 何しろ、6話から登場した小池徹平の存在が重いし、ウザいのよね。特に、ステキな恋愛劇に没頭してニヨニヨしようと真剣に見ていた方面からすると、もうジャマでジャマでしょうがないと思う。急にサイコホラーですからね。

 けっこう珍しいな、と思うんです。難病を扱うフィクションで、その患者さんを「迷惑な存在」「主人公たちに危害を加える存在」として描く作品というのは。

 たいてい物語の中で病人や精神障害者というのは、不幸な境遇と引き換えに「でも心は美しい」とか「純粋なんだよ」みたいな感じで登場するのが定番ですが、今回、主人公の尚ちゃん(戸田恵梨香)と同じMCI(軽度認知障害)患者として登場した松尾(小池)は、それこそ視聴者離れを起こすほどに嫌な、不快で邪魔な存在として描かれました。

 今回はそんな松尾が尚ちゃんと真司くん(ムロツヨシ)夫婦をひっかき回し、ドラマから一時退場するまでが描かれました。振り返りましょう。

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■おぅ、なかなか破壊力のあるセリフを……

 真司くんとの子どもを作る決心をした尚ちゃん。食卓には特大肝入りの肝吸いを添えた鰻重を並べ、基礎体温チェックにも余念なし。さすが、産科医だけあって“子作り”に関しては知識も情熱も常人並みではありません。

 ベッドの方でも情熱的なようで、事後には「今日、密度濃かったから……」と、なかなかに破壊力(エロ方面)のあるセリフを聞かせてくれます。もちろん、真司くんもデレデレです。

 一方、MCIからアルツハイマー病になった尚ちゃんの病状は、進行の一途をたどっています。部屋中に物忘れ防止用の付箋が貼り付けられ、梅干しおにぎりを作ったつもりも梅干しを入れ忘れ、もちろんベッドでの真司くんとのピロートークも、翌朝になればキレイさっぱり忘れています。

 そんな尚ちゃんの心のスキに付け込もうとしているのが、自称“唯一のMCI理解者”松尾です。いつの間にか尚ちゃんを「尚」とか呼び出すし、「僕らは健康な人と対等じゃいられないんだよね……」など、遠い目で共感を求めてきたり。あげく「死ねば、永遠にきれいなままでいられるんだ……」と無理心中まで示唆してきます。

 ここまで、松尾の目的は、いかにも不明瞭でした。同じ病気の尚ちゃんと出会って、驚かせて失神させて、尚ちゃんの病気が進行したら喜んで、意識のない尚ちゃんにキスしたり、旦那である真司を無駄に煽ったりしていましたが、「で、何がしたいねん」の部分はよくわからなかった。それが松尾という人物の不快な印象に拍車をかけていたわけですが、今回、はっきりと語られました。

 一緒に死にたかったんですね。死ねば永遠だから、美しいままでいられるから、同じ病気の人と死にたい。

 そんな松尾に対し、すでに真司くんや尚ちゃんママ(草刈民代)、主治医・井原先生(松岡昌宏)は“危険人物”として警戒を強めていますが、尚ちゃん本人はいたって無防備。それどころか、松尾の「対等じゃない」という言葉がやけに心に残ってしまい、それが原因で真司とケンカになったりします。そんなこと言われたの、忘れちゃえばいいのに、いろいろ大切なことは忘れても、こういうのは憶えてるところが病気の難儀で。

 家を飛び出した尚ちゃん、夜の街をひとり見下ろしながらポロポロと涙を流していると、クルマで尾行してきた松尾が睡眠薬をしこたま溶かしたコーヒーを手渡し、車内に誘います。

 真司くんは姿を消した尚ちゃんに電話をかけますが、尚ちゃんのスマホはなぜか冷蔵庫の中で呼び出し音を鳴らすばかり。それを手に取って夜の街に駆け出すと、2人の思い出の橋に差し掛かったころに「松尾さん」からコールが。

「ははははははは真司だー」

 今日一番のサイコっぷりを見せた松尾。真司くんを呼び出すと、

「尚は別の世界に行ったよ(逝ったよ)」

「あんたにとって尚ちゃんは小説の道具だろ」

「あんたは尚を利用して自己実現してるだけだよ」

「観察すればいい、僕たちの純愛を書けよ美しく永遠になっていく結末まで、あんたが書けよ、書けよ!」

 肝心の尚ちゃんは松尾カーの助手席で気を失っていたようでしたが、実はコーヒーを飲んでおらず、正気でした。「死にたい」とか言ってた松尾を、それなりに警戒していたようです。

 思わぬ“裏切り”にショックを受ける松尾を、なんかわりと正論ぽい言葉で諭した尚ちゃん。松尾もなんかわりとあっさり納得して、どこかへ行ってしまいました。

 そんなわけで、その日も子作りに励む真司くんと尚ちゃんでした。今夜放送の第9話では、いよいよ出産するようです。

■“本質”は描き切れたか

 先日、戸田さんが番組のインスタライブで、「7・8話あたりを見ないとアルツハイマーの本質は見えないし、最終回が成り立たない」といった発言をしていました。最終回にも松尾は登場しますので、松尾の存在こそがこの作品の本質ということのようです。

 展開そのままに解釈すれば、その本質とは「記憶を失うことがつらい」ではなく「病気により周囲の理解を失う」「孤独になる」ことのほうがつらいのだということでしょう。

 実際、松尾の振る舞いはほとんど理解不能でしたし、自ら理解を拒み、孤独を志向する様子がありました。病人という立場からの「病人は小説の道具だろうが」という正論は真司くんを打ちのめしましたし、何をやっても「ボク、病気なんで憶えてないです」と病気を利用する姑息さも描かれました。

 例えば、渡辺謙がアルツハイマー患者を演じた映画『明日の記憶』(2006)では、ほとんど記憶を失った主人公の周囲に「それでも寄り添ってくれる家族がいる」という事実が救いとして語られています。一方で今回の松尾には、どうにも救いがなさそうで、その救いのなさこそがドラマに得も言われぬスリルを生み出していたんですが、なんだかヌルッと退場させたな、というのが素直な印象でした。「MCIだかWaTだか知らんが地獄に堕ちろクズが!」と視聴者に思わせる展開を作ったわりに、さほど説得力を感じない説得によって、松尾は尚ちゃんのことをあきらめちゃった。

 このへん、最終回に向けての伏線もあるのでしょうけれど、松尾メインで見ていただけに物足りなく感じたのが正直なところです。

 

■それにしても脂の乗り切ったムロ&戸田コンビ

 ムロさんと戸田さんの演技合戦は、あいかわらず充実しています。たぶん、演出部の要求以上のことをしていると思う。今回印象に残ったのは、真司くんの小説『脳みそとアップルパイ』の続編のタイトルについてのやりとりです。

 真司くんは、続編のタイトルについて「決まったら最初に尚ちゃんに相談する」と約束していました。そしてベッドの上で、「『もう一度第1章から』って、どう思う?」と、約束通り尋ねました。

「すごくいいと思う!」

 大喜びの尚ちゃん。真司くんが「ホント?」と聞き直すと、もちろん「うん」と。

 でも、この「うん」の発声が、ちょっとボヤけてるんです。ちょっとだけ引っかかる程度にボヤけてる。見逃してもいいくらいのボヤけ。

 その後、尚ちゃんはそのことを忘れてしまい、2人はケンカになります。ここで「ホント?」「うん」のちょいボヤけが、完全に伏線として機能しました。あー計算してた! みたいな。

「続編のタイトルだって、最初にあたしに教えてほしかったのに!」

「言ったよ!」

「聞いてない!」

 癇癪を起した尚ちゃん。ここでの真司くんの一瞬の表情がすごかったんだ。

「言ったじゃねえかよバカ野郎! なんで憶えてねえんだよ!(ブチ切れ)」→「憶えてねえのか、そうか、病気か、病気だった(思い出し)」→「だからって、こんな大切なことまで忘れることねえだろ!(蒸し返し)」→「しかも自分が忘れてるくせに人のせいにしやがって!(激昂)」→「でも病気なんだ、しょうがないんだ(思い直し)」→「なんで尚ちゃんにだけ、自分たちにだけこんな悲劇がのしかかるんだ(悲しみ)」→「それでも生きていこう。2人で。俺がしっかりしなきゃ(決意)」

 くらいの感情の流れを1拍の中に納めてからの「言ったって……」という返し。まあそこまで具体的じゃないけど、そういうことを表現したこのときのムロツヨシの顔面動作は、すさまじかったです。ちょっと見てて泣いちゃうくらい。何しろ2人のお芝居が達者なので、単純に楽しいです。

 あと、今のところどう機能していくのかまったくわからない松岡昌宏と草刈民代のベッタベタな『黄昏流星群』的関係も、行く末が楽しみです。はい。今日を含めて、あと2話だって。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

『忘却のサチコ』サワークリームのような甘酸っぱい葉山奨之に母性を刺激される……今回はロシア料理!

 グルメだけにとらわれない新感覚グルメドラマ『忘却のサチコ』(テレビ東京系)。第8話は幸子(高畑充希)を想う後輩の気持ちが、さらに膨らんだ模様。振り返りましょう。

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■大和田伸也、ふたたび

 ライバル誌に大物作家・有村(大和田伸也)の作品掲載を奪われてしまった幸子が編集者を務める文芸誌「さらら」。担当編集者である小林(葉山奨之)がSNSで有村と接している知った編集長(吹越満)は、「ちゃんと会って話さないとコミュニケーション取ってることにならないでしょ?」と注意するが、「わざわざアポとって対面するのって非合理的じゃないですか?」と言い返す“ザ・イマドキノワカモノ”な小林。

 第3話でモンスター新入社員として登場した頃を彷彿とさせる。

 以前より社会人として「まとも」になったように見えていたが、先輩(幸子)との会話中に会社近くで長崎物産展をやっていたから買ったというカステラを広げ、食べ出すなど、相変わらずのマイペースぶり。

 そういえば初登場した時も会社の冷蔵庫を熊本名物「いきなり団子(だご)」で埋め尽くし幸子に注意されていた。

 おそらく意味はないのだろうが、やけに九州の銘菓ばかり食べてるのが気になる。

 

■長崎カステラで宮崎を思い出してしまう幸子

 小林の教育係で、かつ、有村の前・担当者だった幸子は「有村奪還」に向けて動き出すも、カステラ→長崎→九州→宮崎→俊吾さん(前回宮崎旅行中に再会した)と多少強引な連想ゲームで俊吾さん(結婚式当日に失踪した元・新郎=早乙女太一)を思い出し苦しむ。

 たまらず小林のカステラを一切れもらい、「忘却」を試みる幸子。何度もいうが、幸子は美味しいものを食べているときだけ俊吾のことを忘れられる体質だ。

 ザラメ砂糖の甘さや、ふわふわの食感に酔いしれる、そんな幸子を幸せそうに見つめる小林。彼は今、幸子に片思いしており、三角関係が形成されつつある。

 そんな小林の気持ちなどつゆ知らず、さっそくSNSの投稿から、4時間後にバー「ノクターン」に有村が現れると分析する探偵幸子。

 有村が「SNSに上げた写真のお店と日付と時間を全て書き出し、統計を取った結果」から割り出したという。それが実際当たっているからすごい。

 生真面目すぎる奇人ぶりがクローズアップされがちだが、社員として実にデキる人だ。

 

■王道の展開で光る母性キラー・葉山奨之

 そして、今回そんな幸子の「ライバル」として登場したのが、有村をたぶらかし作品掲載を奪ったライバル誌「月刊スピカ」の尾野(佐藤めぐみ)。

 オンナ丸出しでベタベタと接し、ホステスのように有村をたぶらかす尾野に対し、「今回の作品、物足りなく感じました」と気持ちをまっすぐにぶつける幸子。

 担当でもないくせにと尾野に詰め寄られるも、担当ではないが先生の作品を愛していると、曇りのない眼で真摯に訴える。

 それでいて「ファンである以前に編集者でありたいと思っています。作家の可能性を最大限に引き出すのが編集の仕事です。今回の作品に関しては書き直しをお願いしてもよかったのではないかと思っています」と踏み込む。

 怒ると思われた大物(有村)が、しっかり意見を言ってくれる主人公(幸子)を好意的に受け入れ、ライバル(尾野)が悔しがるという王道のパターン。

 危なっかしくも頼もしい幸子の活躍を、横でハラハラしながら見守る後輩・小林の目線がいい。

 葉山奨之は『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』(フジテレビ系)で上手いんだか下手なんだかわからない悪人役で存在感を見せていたが、こういう少しダメなイマドキな若者役が一番ハマると思う。原作のイケメン小林よりもかわいさが強いのは、葉山だからだろう。なんというか、母性を刺激するオーラがにじみ出ている。

 そう言えば『モンテ・クリスト伯』でも、自分を赤ん坊の頃に生き埋めにした実の母・稲森いずみの母性を歪んだ形ではあるが刺激しまくっていた。

■鈍感なサチコ

 結局、有村から次回の作品掲載の約束を取り付けた幸子は、小林に誘われロシア料理の店に。いわば祝杯だ。

「注文は任せてもらっていいですか?」

「苦手なものとかないですか?」

 小林は片思いしてる幸子とご飯ができる幸せに満ち溢れている。吊り橋効果的なものもあったであろうから尚更だ。

 ピロシキを食べてみたいと考える幸子の気持ちを汲んで「ピロシキは絶対に頼みますね」と言う小林。驚く幸子。

「なんでわかったんですか、私が考えていること」

「それくらい、ちょっと考えたら誰でもわかります」

「みんなそうなんでしょうか……私は今まで相手が何を食べたいかなんて考えたことなかったです」

「僕だって普段はそうですよ」

 実は不器用な2人が、いつも以上に距離の近い会話を自然としてるのが微笑ましい。

 そしてさりげなく幸子への気持ちを口にしている小林だが、こういうことに鈍感な幸子にはまるで届かない。

 小林にはデート、幸子には食事なのだ。

 結局このときも、幸子は俊吾のことを思い出していた。それでも幸子を喜ばそうとメニューを説明する小林が健気だ。

 モンスター後輩だったくせに、感情移入させられるとは少し悔しい。

 

■怒涛のサワークリーム

 まずやってきた皿は「ペリメニ」。小麦粉の皮でひき肉を包んで茹でたロシアの水餃子とのこと。

 ロシアにも餃子が……と幸子は驚いていたが、中国の周りの国には、必ずと言っていいほど餃子っぽい料理が存在する。モンゴルには「ボーズ」という蒸し餃子、ネパールには「モモ」という水餃子が有名だからあの広大なロシアに餃子があるのも頷ける。

 ソースにサワークリームを使っているとのことだが、今回のこの店は「フランス風ロシア料理」とのことで、さらにラタトゥーユまで添えてある。

 フランス風ロシア料理だから馴染みやすいというニュアンスで紹介されていたが、ロシア料理どころかフランス料理すらまともに食べたことがない筆者的には、あまり響かず、なんならサワークリームと聞いてプリングルスのサワークリーム&オニオンを想像してしまう始末。お恥ずかしい。

 続いてピロシキやボルシチなど定番をたいらげ、そしてメインのビーフストロガノフが。

 ハヤシライスとは完全に別物の、でかいビーフがゴロゴロした豪華なやつから湯気が立ち込める。

 ここにもサワークリームが入ってるし、ボルシチにもしっかり添えられていた。日本でいう醤油とか味噌みたいな感覚なのだろう。

 厳密には、本来のロシア料理でよく使うのは「スメタナ」という発酵食品で、実はサワークリームとは別物らしく、こちらはこちらで気になる。ぜひプリングルスで出してほしい。

 一口食べる度に新しい味がどんどん出てくるこの味を「味のマトリョーシカ」を表現する幸子。

 美味しいもの食べている時の幸子は無言ながら、脳内は実に饒舌だ。今回は美味しすぎて幸子の背景にコサックダンスをする群勢が登場。この恒例になりつつある変な効果のシーン、大好きです。

 

■深まる俊吾の謎

 終盤、有村争奪戦に負け悔しがるライバル・尾野が「次会ったら絶対復讐してやる!」と叫ぶなど、割とオーソドックスな展開が目立った回だったが、気になるのはやはり俊吾さんの謎。

 幸子の回想によると、俊吾は入籍を決めていた日が一粒万倍日(一つのいいことが数万倍になるくらい幸運な日とされてる、入籍には大変適した日)だと知り、その日に悪いことをしたらどうなるのか気にしていた。幸子いわく「もちろん数万倍になります」とのことだが、その直後、何かを言おうとしてした俊吾。

 幸子に遮られそれは聞けなかったのだが、あのとき何を言おうとしていたのか? 幸子も今更ながら気にしていた。

 帰り際、本当はオールで幸子と過ごしたい気持ちが見え隠れする、まるでサワークリームのような甘酸っぱい小林と、駅まで急ごうとする何も感じていない幸子。

「本当はちょっと落ち込んでたんです。ありがとうございました。」

 と、理屈屋のくせに素直にしっかり礼をいう小林に、最後まで母性をつつかれる。筆者は中年男性なのに。

「小林さんが有村先生の最高傑作を持ってきてくれるのを楽しみに待っています。」

「早く佐々木さん(幸子)を安心させられるよう頑張ります。」

 こういうのを見せられると、小林と上手くいってほしいと素直に思ってしまう。無理だろうけど、まずは阿部先生(原作者)お願いします。

 そして、第9話には原作に忠実な、あのジーニアス黒田先生(池田鉄洋)が再登場。笑わせてくれつつもホロリとさせられそうな予感が……楽しみです。
(文=柿田太郎)

戸田恵梨香が次々期朝ドラ『スカーレット』ヒロインに……“若手発掘”から“キャスティング”にスライドしたワケとは?

 来年9月30日に放送開始するNHK連続ドラマ小説『スカーレット』のヒロインに、実力派女優の戸田恵梨香が起用されることが決まった。これで、朝ドラヒロインは、放送中の『まんぷく』の安藤サクラ、来春にスタートする『なつぞら』の広瀬すずに続き、3作連続でオーディションなしで、キャスティングによって決定されることになった。

『スカーレット』は、滋賀県の焼き物の里・信楽を舞台に、妻や母となっても焼き物作りに情熱を燃やす陶芸家・川原喜美子の波乱万丈の半生を描いた作品。脚本は『ホタルノヒカリ』シリーズ、『母になる』(共に日本テレビ系)、『みにくいアヒルの子』『ビギナー』(共にフジテレビ系)などを手掛けた水橋文美江氏が担当する。

 朝ドラヒロインといえば、ほとんど無名の女優、実績が乏しい若手女優をオーディションで発掘するのが通例だった。その中から、石原さとみ、松下奈緒、堀北真希、井上真央といった国民的女優を輩出してきた。ところが、ここにきて、キャスティングで実績十分な女優を起用するように変わったのはなぜなのだろうか?

「実績のない若手女優をヒロインに据えるとなると、フレッシュさの反面、大役をこなしきれないリスクも生じますし、視聴率が伸びない問題も抱えます。最近では、芳根京子がヒロインだった『べっぴんさん』や、葵わかなの『わろてんか』などは正直好評とはいえませんでした。朝ドラは2013年前期の『あまちゃん』以降、ブームに火がつきました。そのため、NHKとしては、安定的に高視聴率をマークし続けなければならない状況に追い込まれています。高い視聴率をキープするためには、脚本もさることながら、やはりしっかりした演技力をもつ、ネームバリューある女優をキャスティングしなければならなくなったわけです。リスク回避と視聴率絶対主義が、オーディションをやらなくなった要因じゃないでしょうか」(テレビ制作関係者)

 朝ドラファンにとっては、ほとんど無名の女優がドラマを通じて成長していく姿や、朝ドラ後の活躍ぶりを見るのが楽しみのひとつだろう。今後それがなくなるとなれば、朝ドラの楽しみ方も否応なしに変わっていかざるを得ない。
(文=田中七男)

『獣になれない私たち』新垣結衣が社長に爆発も、獣になれず……視聴者「もう期待できない」最終回目前で離脱!?

(これまでのレビューはこちらから)

 新垣結衣主演ドラマ『獣になれない私たち』(日本テレビ系)の第9話が12月5日に放送され、平均視聴率7.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 前回から2.8ポイントもダウン! 最終回目前ですが、やはり暗すぎの上にまったく進まない内容のために視聴者から「このドラマはもういい!」と見放されてしまったのでしょうか!? ん~最終回はどうなるのか。少し心配ですね。

 ではでは、今週もあらすじから振り返っていきましょう!

■晶と恒星、ついに“ラブ”が生まれる!?

 会社の待遇改善に乗り出した晶。その甲斐あって、社員のモチベーションが上がり、新人の朱里(黒木華)も会社になじんできた。そんな中、九十九社長(山内圭哉)が晶は営業部長、朱里は社長秘書に任命。2人は九十九社長からパワハラのような仕打ちを受ける。

 一方、呉羽(菊地凛子)は恒星(松田龍平)とのハグ写真が週刊誌に掲載されてしまいマスコミから追われる身になってしまう。

 そんな中、京谷の母・千春(田中美佐子)が突然上京してきて京谷の自宅へ向かうも、朱里と鉢合わせ。びっくりした朱里は晶の自宅へ逃げてくるものの、そこでも千春と鉢合わせしてしまい、晶を入れた3人で話し合うことに。これまでのいきさつを知った千春は京谷に呆れるばかり。しかし一方で、朱里には「あなたにつらく当たってしまってたかも。ごめんなさい」と謝罪し、嫌われていたと思っていた朱里は安堵。3人仲良く飲み始めた。

 翌日、晶と朱里は仲良く会社に出社するも、九十九社長の扱きがさらに酷くなる。それに耐える朱里と何とか朱里に頑張ってほしいとバックアップする晶。しかし、朱里は重大なミスをしていまい、会社を無断欠勤。晶の前からも消えてしまう。

 朱里を助けられず、ショックを受ける晶。しかし、九十九社長はいなくなった朱里の悪口を言い続ける。そんな九十九社長に晶はついに爆発するも、「だったら会社を辞めろ」と言われ、「すみませんでした」と謝罪してしまう。

 さらにショックを受けた晶は恒星に愚痴る。しかし、恒星も粉飾決算を断れず、自暴自棄に。そんな2人は傷を舐めあうかのように、一夜を共にしてしまう、と言うのが今週のストーリーでした。

■モヤモヤが解決せず、最終回へ……視聴者「もう期待できない」

 今回、これまでまったく進まなかった反動からか、展開が盛りだくさん!(あらすじが長くなってしまいました)。しかし、この展開の多さが、ネットでは不評の嵐。「ついていけない!」「なんか全体的に薄くない!?」との声のほか、「脚本が投げやりすぎ」との指摘も。確かに、今まで進まなかった1~8話あたりに9話の内容を振り分けてもよかったような……。

 その上、晶がついに勤め先の社長に爆発して文句を言うんです。それに関しては「おお来た!」とネットも歓喜だったんです。しかし、社長に「だったら会社辞めろ」と言われ、晶はひるんでしまう(「おい! 胸ポケットに常に入れていた退職届、バーンってしろよ!」と思わずつっこんでしまいましたが……)という展開には「結局モヤモヤのままじゃん!」「元に戻っちゃった(苦笑)」とネットは激怒し、呆れ気味に。恒星の方も粉飾決算を断れず、朱里も仕事でミスして逃げちゃうし。詰め込んで無理やり進んだ展開が、結局振り出しに戻ってしまい、視聴者もガッカリしたよう。また、この展開から次回の最終回には「期待できない」との声、毎回放送を楽しみにしていたというファンからも「最終回がまったく楽しみじゃなくなった。こんなドラマ初めて」と苦情が(笑)。

 ガッカリを通り越して、最終回目前で見放された感が浮上した同ドラマ。もしかしたら、最終回は自己最低なんてこともありえそうな予感がします。

■晶と恒星の進む道は選択肢がひとつしかない!?

 今回、傷を舐めあうように、寝ちゃった晶と恒星。一応、放送開始前は「“ラブ”になるかもしれないストーリー」というキャッチフレーズがついていたんです。けど、今回寝ちゃったら、もう2人の関係にラブが生まれる道しか残されていないような……。

 今回の最後に晶の口から「間違えた?」なんてセリフが飛び出してましたが、仮に寝たのは間違えで、今後は友達のままなんていったら、ネットは大炎上するように思えるんですけどね(笑)。「セフレってこと!?」「そんな終わり方ってある?」なんて声が聞こえてくるのが目に浮かぶ(笑)。

 ちゃんとした終わり方になるのか。先にも言いましたが、後半になってちょっと投げやり感が否めない脚本となってきているだけに、まとまった結末を期待したいですね。

■恒星の話が別物すぎて……松田龍平いらない説浮上!

 前回、恒星の話が進み、兄弟仲が元に戻ったんです。が、しかし、今週その話が一切出てこなく、前回の恒星の話が別のドラマのように思えてくるんです。また、ドラマ全体を通してみても、メインは晶の会社や恋だから、恒星のストーリーってあまり関係ないし、必要がないんですよ。

 正直、恒星はいなくても話が進む、そんな存在なんです。ただ、スタッフの趣味でキャスティングしてぶっ込んだのかと憶測が飛びそうなくらいに必要なし! 今のところ、ただの晶のヤリ友要員状態です。

 こんななんじになるんだったら、いっそ、晶と朱里が同じ職場で働き始め一緒に奮闘し、そこに京谷を絡ませた三角関係のお仕事&恋愛ドラマにしたほうがよかったんじゃないでしょうか。これであれば、日テレが求めていた「新垣結衣の恋愛ドラマ」もバッチリだし、俳優のギャラも少なくてすんだのに……。

 まあ、残り1話で恒星がメインストーリーに絡んでくれればいいんですけど。そうなると、全体のストーリーが崩れてくるので期待はあまりしないでおきます。

 以上、9話のレビューでした。

 来週でついに最終回を迎える同ドラマ。正直、導入の1話と8・9話を見ただけでよかったような気分になったんですが……。しかし、ここまできたら最後まで見る覚悟! ちゃんと見届けましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

霜降り明星も『孤独のグルメ』も『チコちゃん』も逃していた……フジテレビの「見る目のなさ」が絶望的すぎる

 霜降り明星の史上最年少優勝で幕を閉じた『M-1グランプリ2018』(テレビ朝日系)。フジテレビの幹部たちは、苦虫をかみつぶすような表情でその姿を見ていたのではないだろうか。テレビ局関係者はこう話す。

「霜降り明星は、フジテレビが大々的に売り出すはずだったコンビですからね。それなのに、フジテレビが霜降りプッシュをやめた途端にしっかり結果を出したということで、大後悔をしていると思いますよ」

“お笑い8年周期”に基づき、次世代のスター芸人を発掘するフジテレビの深夜番組『新しい波24』に出演していた霜降り明星。同番組出演芸人からの選抜メンバーによる『AI-TV』でもメイン扱いでレギュラー出演しており、そのまま順調にいっていれば、それこそダウンタウンやナインティナインのように、フジテレビのバラエティー番組の顔となっていたかもしれないのだ。しかし、『AI-TV』は2018年3月に終了。放送期間はわずか半年だった。

「視聴率も芳しくなかったということで、フジテレビはあっさり番組を終わらせてしまった。もっと長い目で見ていれば、すぐに霜降り明星も結果を出せたのに……。しかも、同番組にはゆりやんレトリィバァも出ていましたからね。フジは本当にもったいないことをしたと思います」(同)

 最近のフジテレビは霜降り明星だけでなく、いろいろな“ヒット作”を逃し続けている。

「今となっては大人気シリーズとなっている『孤独のグルメ』は、もともとフジテレビに持ち込まれた企画だったんです。でも、フジは“これでは数字が取れない”と判断して、企画を通さなかった。そして、テレビ東京に持っていったら大ヒットしたというわけです。フジは本当に見る目がありません」(制作会社関係者)

 さらに、NHKのヒット番組『チコちゃんに叱られる!』も、もしかしたらフジテレビで放送されていたかもしれないのだという。

「『チコちゃん』のプロデューサーは、共同テレビの小松純也氏です。小松氏はフジテレビの社員で、現在は共同テレビに出向している状態。フジテレビ時代には『ごっつええ感じ』『笑っていいとも!』『SMAPXSMAP』『27時間テレビ』など、数多くのバラエティー番組に関わってきましたが、サラリーマンの難しいところで、人事異動で現場を離れることとなった。おそらく本人としては現場に戻りたいという思いがあったのでしょうね。共同テレビに出向し、番組制作の現場に戻ってきたんです。そして、NHKでヒットさせたのが『チコちゃん』だった。もしも、フジが小松氏をずっと現場に置いていれば、『チコちゃん』がフジで放送されていたかもしれない。本当にもったいないですよね」(同)

 まさに「逃した魚は大きい」状態のフジテレビ。長引く視聴率低迷から抜け出せないのも納得できる。

『中学聖日記』山小屋で熱列キス展開に視聴者歓喜も、「演出がベタすぎる」と失笑

(これまでのレビューはこちらから)

 有村架純主演ドラマ『中学聖日記』(TBS系)の第9話が12月4日に放送され、平均視聴率7.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 前回から0.3ポイントアップするも、いまだ微妙な数字となっている同ドラマ。ん~、ネット掲示板では大盛り上がりしているのですが……、まったく数字には反映されていないようです。

 ではでは、あらすじから振り返っていきましょう!

■聖と晶がようやく……

 長年会っていなかった実父を探しに島へ向かった晶(岡田健史)。その後を追いかけるように聖は晶の乗るフェリーに乗った。島へ着き、無事、晶の実父・康介(岸谷五朗)に会えた2人。康介はとても優しい人で晶は安心する。

 一方、晶の母・愛子(夏川結衣)は、晶が家出したことを知り、「聖と一緒にいるのでは?」と推測。勝太郎に聖の居場所を聞きにいくも、その事実に勝太郎もびっくりした様子。「居場所は知らない」とその場は答えるものの、後に晶と聖が一緒にいると知り、愛子にそのことを告げる。

 その頃、聖はひとり森の中に行くもケガを負ってしまいその場から動けなくなる。聖がいなくなったと聞いた晶は雨の中必死に探しに。ようやく聖を見つけ、近くのコテージに避難したところ、そこで聖は晶に「好きだ」と告白。3年が経ち、やっと2人は気持ちが通じ合う。

 そんな中、愛子は聖の母親(中嶋朋子)に会いに行き……と言うのが今週のストーリーでした。

■愛子の執念が怖い!

 3年前の件で息子・晶と大きな溝が生まれてしまった愛子。なんとか晶の信頼を取り戻そうといろいろ努力するも空振りばかり。そんな中、晶が家出し、愛子は必死になって探すんですが、そこで「聖と一緒だ」と推測するんです。(まるで名探偵コナンのような推理力!)

 で、勝太郎に会いに行き、聞き込み。もうここまで来ると執念。正直、怖い! 息子が嫌うのもわかります。だって息子が嫌がることいっぱいしてるんだもん。ある意味“毒母”ですよ、この人。今回は勝太郎だけですが、前回は聖の住む町まで行って恋人になったばかりの男の前で嫌味言うんですから……。一度絡むと一生まとわり着く、しつこいおばさんですよ、これじゃ。それに自分と息子の仲がこじれたのも全部聖のせいにするという……。確かに聖のせいもあるけど、全部が全部ってワケじゃないし。(今回、不倫した母親に嫌悪感あると晶言ってましたしね)

 そこまで、聖をいじめていいのかと思っちゃう。さらに、今回の最後には聖の母親にまで会いに行って……。もう、母親の息子への執着心が怖すぎて、見てられない(笑)。見方によっては、登場人物の中で彼女が一番サイコパスなのかもしれません。

■一番かわいそうなのは原口

 勝太郎と付き合うことになった女上司・原口(吉田羊)ですが、相手が悪かったとしかいえないぐらいかわいそうな立場に。だってですよ。勝太郎から告白しておきながら、いつも聖のことばかり話しているんですからね。別れて3年経つというのに。

 一応、原口さんも真顔で勝太郎に文句言ってるんですけど、勝太郎は鈍感なのか、わかっておらず、また聖情報を言うというクズっぷりを発揮。

 で、今回ついに別れるんです。ドラマ前半では、聖と付き合っている勝太郎に迫る様子を見せてたため、「ウザい」「消えろばばあ」なんてネットでは言われてたんですが、今回は「こんな男とは別れたほうがいい!」「原口先輩、別れて正解!」なんて、手のひら返ししたような声が殺到。ん~、なんだかいろんな意味で、聖よりかわいそうな立場だったなと。

 で、次回は聖のためにひと肌脱ぐようで……。社会人としてダメな聖に、男としてダメな勝太郎、サイコパスすぎる黒岩親子と、登場人物が全員クズの中、一番の聖人はもしかしたら彼女なのかもしれませんね。

■脚本も演出もベタすぎる!

 2人で離島へ行った今回。そこで聖が森の中でケガをして遭難。そんな聖を晶が助けに行き、山小屋で告白してキスをするという、あまーい展開に。視聴者的には嬉しい展開となったのですが、同時に「演出がベタすぎる!」と失笑も声も殺到。

 確かに、森でケガして遭難しそうになって恋人に助けられる、その後山小屋でキスとか、トレンディドラマのようなベタな演出ですよね。平成がもうすぐ終わるっていうのに(笑)。でも、このくらいベタすぎる演出の方が、視聴者にはむしろわかりやすくていいのかもしれませんね。

 それに、ベタ演出をしたことで、視聴率とは真逆にネット掲示板は毎回、大盛り上がり。放送開始前後は大ブーイングの嵐だったのに……持ち返すとは! ここまで立ち直したTBSのドラマスタッフはすごいです。

 ただ、このベタ展開のままでいくと、“最終回までにくっつき、片方が死ぬ”というのが通常なのですが……。そうなると、ガッカリとの声が多くなるような予感。

 できれば、ハッピーエンドで終わらせてほしいと思うばかりです。

 以上、9話のレビューでした。

 次回、聖と晶が交際を認めてもらうために行動を起こすよう。期待して放送を待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

今夜最終回の『PRINCE OF LEGEND』、LDHお得意の“血の繋がらない兄妹”設定に視聴者大興奮!

「すべての女子たちの“シンデレラ願望”を叶える刺激的かつ極上のプロジェクト」として展開中のドラマ『PRINCE OF LEGEND』(日本テレビ系)も、いよいよ今夜で最終回。28日深夜放送の第9話では、14人の王子が出揃い、いよいよ“お祭り感”が増してきました。

 ということで、10話の放送を前に、まずはあらすじから振り返っていきたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

■Episode9「妹よ魂を叫べ この世の敵は俺が斬る」

 兄としてずっと果音(白石聖)を見守ってきた美容師王子の嵯峨沢ハル(清原翔)。「女は最高だ」と言い切る彼は天性のモテ男。落ちてる恋は逃さない、落ちてなくても逃さないそうですが、果音のことは、女としては見ていません。

 それは、4年前、果音の母が亡くなったとき。新聞配達やエキストラのバイトをして父の借金を返しながら1人で生活を始めた果音に、高校生だったハルはお小遣いを手渡そうとします。しかし、「タダより高いものはない。貧乏でも施しは受けない。お金は自分の力で稼ぐもの」と、母の遺言を守り、果音は受け取ろうとしませんでした。人に頼らず、自分の力で生きていこうと頑張る果音を、ハルはただそばで見守ってきました。

 しかし、最近果音にモテ期が来ていることに不安を覚えたハルは、事態を把握するために母校でもある聖ブリリアント学園に向かうことを決めます。

 そんな中、痴漢に遭った果音を心配したセレブ王子・奏(片寄涼太/GENERATIONS from EXILE TRIBE)は、転校初日、果音をアパートまで迎えに行き、一緒に登校することに。学園に着くと、ヤンキー王子の兄・尊人(鈴木伸之/劇団EXILE)と弟・竜(川村壱馬/THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)や、ダンス王子・天堂(吉野北人/THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)らが駆け寄ってきました。

「明日は俺が(迎えに行く)!」と揉める一同に、状況をわかっていない果音は「これってなんかのゲームなんですか? 私を落とせたら100万円もらえるとか」と一言。尊人は朱雀家の財産がかかっていると、うっかり口を滑らせてしまいます。それを聞いた果音は、

「私を幸せにするなんて余計なお世話です。私、これでも今、わりと幸せなんで」

と怒った様子で、校内に入っていってしまいました。そして理事長の実相寺(加藤諒)に呼ばれ、頼みごとをされます。

 一方、ハルは仲間のバーテンダー王子・翔(遠藤史也)、バンドマン王子のTAICHI(こだまたいち)とともに、学園へ。「Team3B」が集まり、全チームが揃ったところで、最終回へ。

■“血の繋がらない兄妹”がここにも

 3話で奏と尊人、そして竜が異母兄弟であることが明らかになったワケですが(レビューはこちら)、今話では、ハルが果音を妹のように可愛がっている、つまり血の繋がらない兄妹であることが明らかになりました。奏、尊人、竜が前作『HiGH&LOW』シリーズにおける雨宮兄弟ならば、ハルと果音は、スモーキーとララであるわけです。血の繋がらない兄弟だけでなく、兄妹まで、オタク心をくすぐる設定をこれでもかとぶち込んでくるLDHさん、期待を裏切りません。

 さて、「ヤるかヤらないかは別として、ハートは常にエロ」とサラッと言えちゃうくらいにチャラ男のハルですが、長かった果音の髪をハルがカットしてあげたり、河原で「女が好きだー!」と叫び、自分の本心をなかなかさらけ出さない果音に「バカヤロー!ふざけんなー!」と本音を吐き出させたり、見た目によらず、なかなかいいヤツです。

 視聴者たちも、「9話、嵯峨沢ハル無双だった」「ハルさんめっちゃいいお兄ちゃん」「胡散臭そ~と思っていた嵯峨沢ハルがこんな沼だったなんて……」「最高の兄妹」と、ハルのギャップにやられてしまったようす。

 ハルは果音への下心はないと否定していましたが、果音はハルに肩を抱かれても「はいはい」と適当にあしらうくらいで拒絶したりはしないし、距離感を感じさせるかたっくるしい敬語だって使いません。一緒に過ごしてきた時間があるからなのかもしれませんが、奏や尊人たちに見せる姿とは違って、ハルへの警戒心はゼロだし、一番心を開いているように思います。他の王子たちにとって、ハルは一番の強敵になりそうです。

 

■果音の真意は……?

 今話で全ての王子たちがそろったので状況を整理してみると、14人の王子たちの中で、聖ブリリアント学園で3年に一度行われる「伝説の王子選手権」に興味を示しているのは、“3代目伝説の王子”の称号を手に入れるべく脱サラして教師になった先生王子の結城理一(町田啓太/劇団EXILE)と、過去にモテたいがため出場するも敗退し、「モテと王子は一致しない」と学んだというハルだけ。「伝説の王子になる」という本来の目的のために選手権にエントリーするのはこの2人でしょう。

 奏も側近のメガネ王子・誠一郎(塩野瑛久)と下克上王子・元(飯島寛騎)から話を聞かされ、その存在は知っているものの、「勝負事には興味ない」と言い切っていました。

 最終回の予告で果音が「伝説の王子になった人と、お付き合いしようかな」と言っていましたから、果音目当てでエントリーするのが、奏、尊人、竜、天堂、生徒会長の綾小路(佐野玲於/GENERATIONS from EXILE TRIBE)の5人。

 誠一郎や元、金髪SP王子のガブリエル笹塚(関口メンディー/GENERATIONS from EXILE TRIBE、EXILE)ら7人は、それぞれ各チームのリーダーのサポートに回るために出場を決めることになるのでしょう。

 問題は、なぜ果音が理事長からの願いを聞き入れ、自ら王子選手権の切り札となったのか。王子たちに言い寄られるたび、「男の妄想、押し付けるのやめてもらえますか?」と、ブチ切れてきた彼女ですが、今話で奏が自分に近づいた目的を知ったとき、どことなく悲しそうな印象を受けました。今までなら、「ふざけんな!」と切れてもおかしくないのに……。

 奏のことが気になり始めていたのに本当のことを知ってショックを受け、吹っ切れたから理事長のお願いを受け入れたとか、そんなありがちな展開がこの作品にあるとは思えませんが、何か裏があることは間違いないので、最終回ではそのあたりにも注目したいところです。

 

■劇場版のヤバさがジワジワ……

 そういえば、最終回を目前に、映画版の新たな予告映像とポスタービジュアルが公開されたのですが、予告では尊人役の鈴木くんが拳を振るっていたし、ポスターには「胸キュン is DEAD」の文字とともに、武器らしき物を持った王子たちの姿が。はっきり言って、ヤバさしか感じませんし、『ハイロー』ではコブラが「拳だけじゃ解決できねぇ」と言っていましたが、乙女系作品なのに拳をぶつけ合うことになった『プリレジェ』、全くもって意味がわかりません。でも、とっても楽しみです。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

戸田恵梨香、NHK朝ドラ『スカーレット』主演へ “リスク高め”新人女優は今回も敬遠か

 3日、2019年後期のNHK連続テレビ小説が『スカーレット』に決まり、女優の戸田恵梨香がヒロインを務めることをスポーツ紙などが報じた。各紙によると、同ドラマは高度経済成長期の滋賀県・信楽(しがら)を舞台に、妻や母となってもモノ作りに情熱を燃やす陶芸家・川原喜美子の半生を描くという。

 今年4~9月の朝ドラ『半分、青い。』のヒロイン・永野芽郁(19)は、2,000人以上が参加したオーディションに合格。しかし、その後、10月から放送されている『まんぷく』の安藤サクラ、来年4月スタートの朝ドラ100作目『なつぞら』の広瀬すずに続き、戸田はオーディションではなくキャスティングされて出演が決定したという、

 昨年8月にオファーを受けたという戸田は、「1年間1人の女性を演じるのは、止まっているのではなく、ものすごく大きな進化がある。なんてぜいたくな時間なんだろう」と意気込んだというが……。

「戸田といえば、昨年秋にイケメン俳優の成田凌との熱愛が発覚。朝ドラの放送時期までに関係が発展してゴールインという可能性もなきにしもあらずだけに、起用する側としてはリスクが高いはず。それでも、毎年、後期の朝ドラは大阪局の制作とあって、神戸市出身の戸田が抜てきされたそうです」(放送担当記者)

 とはいえ、これまでNHKの朝ドラ枠は新人女優の登竜門的な位置付けであったはず。

 ところが、ここにきて、実績たっぷりの女優ばかりをキャスティングするのはなぜなのだろうか?

「多少は視聴率のことを気にかけるようになったとか。そのためには、無名の新人では厳しいのが現状。なので、実績のある女優陣に頼らざるを得ないのです」(NHK関係者)

 朝ドラが、すっかり変わってしまったようだ。

高橋一生『僕らは奇跡でできている』は、育児に悩むママたちの“心の救済”ドラマ!? 支持されるワケは“媚びなさ”

 高橋一生の演技力を評価する声が続出しているドラマ『僕らは奇跡でできている』(フジテレビ系)。念のため触れておくと、11月27日放送の第8話の視聴率は、6.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と前回より0.8ポイントダウン。しかし、そのわりにドラマを見た子育て層からは、称賛の声が上がっているようです。

 一体何がママたちに刺さったのか、今回もあらすじから振り返っていきたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

■タコの謎と「奇跡」の話

「僕は山田さんから生まれたんですよね?」と、家政婦の山田さん(戸田恵子)に質問を投げかけた相河(高橋)。子供の頃、祖母に両親は星になったと言われていたものの、15年前の大学2年のとき、海外に行くためパスポートを取得した際、戸籍謄本を見て山田さんが母親であることを知ったそうです。

 でも、なぜ死んだはずの人間が家政婦としてまた現れたのか、いろいろな仮説を考えるうちにどうでもよくなり、山田さんにもそのことを言うつもりはありませんでした。相河は鮫島教授(小林薫)に相談したり、山田さんに料理を習うことになった水本先生(榮倉奈々)にアドバイスを求めますが、山田さんとはギクシャクしたまま。

 山田さんも山田さんで、義理の父であるおじいちゃん(田中泯)や鮫島教授の元に相談へ。教授には、「自分のことも、一輝のことも信じていないから、本当のことを言っても言わなくてもうまくいかない」と言われ、すべてを打ち明ける覚悟を決めます。

 その夜、山田さんは、相河の個性が欠点に見えていたこと、自分はダメな母親だと感じ普通の子に育てようと余計に頑張ったこと、相河が3歳のときに相河の父親が亡くなり追い詰められていたことを明かします。

 そして、相河が4歳の時、買い物に出かけたまま家には戻らず温泉へ行き、「明日は帰ろう、明日は帰ろう」と思いながらも帰ることができなかったそう。その後、相河が15歳の時におじいちゃんとバッタリ出会い「戻ってこないか?」という言葉で、母親としてではなく、家政婦として家に戻ってきました。

「母親だと一生名乗らないって決めました。それが、私が自分に与えた罰です」

 涙ながらに謝罪する山田さんをじっと見つめながら、自分も目に涙を滲ませ、静かに話を聞いていた相河は、自室に入っていきます。

 翌日、あの日山田さんが買い物に行ったのは、自分が「丸ごとのタコが見たい」と言ったからだと思い出し、おじいちゃんの元を訪ねた相河は、タコを買いに出かけようとした山田さんにおじいちゃんが「温泉にでも行ったら?」と2万円を手渡していたことを聞かされます。

 その夜、遅くに帰宅した相河は、山田さんに「ネコはネコ目なのに、イヌはイヌ目ではなくネコ目」と、動物の分類学の話を始めます。どちらも肉食で共通の祖先から枝分かれした生き物ですが、この分類上の呼び方は全く重要ではないとか。つまり、家政婦か母親かも全く重要ではなく、「重要なのは山田さんが存在していること」だそう。そして、自分が生まれる確率は計算しきれないほど奇跡的で、その奇跡の連続で自分が存在していることを熱弁しながら、

「山田さんから生まれてきて良かったです。山田さん、ありがとうございます」

 と、涙ながらに感謝を伝えます。そして一輝が釣ってきたタコを料理し、2人で美味しく食べるのでした。

■“ダメな母親”と悩んでいた山田さん

「自分が“先送り”が得意なのは、温泉に行って、明日帰ろう、明日帰ろうって思ってるうちに帰れなくなったという山田さんに似たから。それを聞いたとき、ちょっとうれしかった」

 嫌なことの象徴だったタコを釣って帰ってきた相河は、山田さんに言いました。

「僕にとってタコは、大好きの象徴だったんです。タコが食べられなくなるほど、あの頃の僕も山田さんのことを大好きだったってことですから」

 この言葉に、山田さんはどれだけ救われたことでしょうか。中には子どもを捨てた山田さんに対して批判めいた声もあるようですが、「誰にでも山田さんみたいになり得る可能性はある」「子育てに悩みがない母親なんて母親どこにもいない」「このドラマって母親をよく知ってるなと思う」「毎回救われてる」「前向きになれる」と、子育て中のママたちからは絶賛の声が多く上がっていました。

 7話で、虹一くん(川口和空)の母・涼子(松本若菜)は、子育てに悩み、自分のことをダメな母親だと悩んでいました(レビューはこちら)。その姿は、相河の前から姿を消した過去の山田さんであり、虹一くん親子の葛藤は、子供の頃の相河と山田さんの葛藤でもあったわけです。それを知ってから7話で、虹一くん親子に寄り添う2人の言動を思い返すと、すごく腑に落ちるし、なんともいえない切なさがあります。録画している人は、8話を見た上で、7話を見返してみてください。

 なお、今回あまり出番がなかった虹一くん親子ですが、病院で目の検査を受けた虹一くんは、文字が見えやすくなって頭が痛くならない魔法のメガネを、涼子ママは、虹一くんのいいところがいっぱい見える透明な魔法のメガネを手に入れたと、虹一くんが相河にうれしそうに言っていました。相河と山田さんは、おじいちゃんと鮫島先生に助けられたように、今度は自分たちが2人を救ってあげたのです。

 それにしても、山田さんに2万円を渡したおじいちゃん、かっこよすぎませんかね。きっと、山田さんと相河がそのままずっと一緒に居たらお互いが壊れてしまうとわかっていたんでしょう。「どうして11年後に戻ってきたのかな?」と問う相河に、「一輝とまた、一緒に暮らすために必要な時間が11年だった。 それだけのことだよ」と、さも当然のことのように答えたシーンも、胸が打たれました。

 

■「回想ナシ」の視聴者に媚びない演出

 そういえば、ドラマ序盤では過去の回想シーンがあったのですが、このところは全くナシ。今話でも、山田さんが育児に悩んで家を出て行く場面や、こっそり見に行った運動会でおじいちゃんと再会する場面など、挿し込もうとすればいくらでもその要素はありました。でも、それをせずとも視聴者を惹きつけ感動させることができたのは、脚本はもちろんなんですが、役者陣の絶対的な演技力があるからだと思います。

 山田さん役を演じる戸田恵子さんの語りは、声の抑揚やちょっとした間の取り方からそのときの心情が伝わってきたし、高橋一生さんも、真相を知った相河の複雑な心情をちょっとした目の動きだけで表現されていました。そのシンプルな演出だったからこそ、スッと物語に入り込むことができたように思います。

 幼少期の相河が、母親がいなくなって悲しがったり、家を出た山田さんが相河を想って涙したり……お涙頂戴的な演出ってありがちかと思いますが、この作品はそういった“媚び”をせず、視聴者の想像に全てを委ねているところが、ドラマを見た人の満足度が高い理由なのかなあと思いました。相変わらず視聴率は低いですけど。

 

■ドラマタイトルの伏線回収。残るは……

「最終回」といってもおかしくない展開で、相河と山田さんの会話から、ドラマのタイトルの伏線も回収された第8話。残る伏線は、相河にゾッコンな生徒・青山琴音(矢作穂香)の恋心と、実家のコンニャク屋を継ぐか・継がないかで迷っている新庄龍太郎(西畑大吾/関西ジャニーズJr.)の進路、沼袋先生(児嶋一哉)の素顔といったところでしょうか。

 今夜放送の第9話の予告を見ると、青山が相河に告白をしたり、相河が水本先生に「僕は、水本先生のことが……」と言ったり、ラブ展開が動きそうな予感。今話で元彼・雅也(和田琢磨)に自分の素直な気持ちをぶつけ、元サヤに収まるかと思いましたが、別れることを選んだ水本先生。ただ、山田さんに、相河との関係をキッパリ否定していただけに、2人がくっつくことはないように思いますが、果たして……。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

『下町ロケット』第2作はなぜ苦戦? 最新話平均11.5%で「1ケタ目前」で関係者焦り

 今期の連ドラでは“下馬評トップ”だったはずの『下町ロケット』(TBS系)が、思わぬ苦戦を強いられている。2015年のシリーズ第1作は、初回視聴率の16.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)がワーストで、文字通りの右肩上がりをみせ、最終話では22.3%を記録したが、今作は現時点(第8話まで)の最高値が第3話の14.7%。終盤にきて1ケタ台も視野に入っており、関係者から心配する声が出ているのだという。

 阿部寛主演の『下町ロケット』は、ドラマ業界におけるここ数年のヒットの法則となっている「池井戸潤原作」、「勧善懲悪ストーリー」を地で行く“鉄板作品”。前宣伝も大きく展開しており、放送前には多くの雑誌で特集が組まれるほどだった。

「ところが、10月14日の初回は13.9%と、ロケットスタートとまでは言えない出だしに、各メディアからはがっかりの声が出ていたほど。さらに第2話で12.4%、第4話が13.3%、前半の山場となる第5話も12.7%と、多少の上下はあっても、20%台は夢のまた夢です」(スポーツ紙記者)

 最新の第8話では11.5%まで数字を落としており、これでは前回達成した20%超えどころか、1ケタ転落も目前という状況にまで追い詰められてしまっている。

「作風からキャスティングまで、大きな変化はないことから、いわゆる『水戸黄門』的な王道パターンが、視聴者から飽きられてしまったのではと見られています。ストーリーの流れも見えてしまうため、驚きもないし、面白さや感動まで半減してしまったと。また、前作のロケット開発から、今回は農業がメインテーマとなっていますが、その点もイマイチ視聴者の心をつかめていないのではとされています」(テレビ局関係者)

 とはいえ、例え11%台と言えども、これで『下町ロケット』のブランドが完全崩壊、とまではならないようだ。

「もともと同作は、主演の阿部をはじめとして出演者のギャラがそこまで高額ではないこともあり、コストパフォーマンスは抜群。確かに今期は苦戦を強いられていますが、それでも安定して11~13%台を望めるとあって、このままシリーズ終了とはならないでしょう。1ケタ落ちでもしない限り、他局からすれば、まだまだ羨ましいコンテンツです」(同)

 それでも今期に関しては、予想外の“肩透かし”となってしまった感は否めない。前作の20%超えの期待がかけられた『下町ロケット』は、低空飛行のまま終わってしまうのだろうか。