視聴率5.6%『僕キセ』最終回のCGラストに批判殺到も、高橋一生「ゴールデン初主演」が“成功”と言えるワケ

 11日の放送で最終回を迎えた高橋一生主演『僕らは奇跡でできている』(フジテレビ系)。視聴率は、5.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、前回より1.3ポイントダウンし、最終話で最低記録を更新してしまうという悲惨な結果に。

 数字の推移を振り返ると、第1話7.6%→第2話6.1%→第3話6.2%→第4話7.0%→第5話6.0%→第6話6.4%→第7話7.2%→第8話6.4%→第9話6.9%、全話平均は6.5%となりました。とはいえ、ネット上では、「今期ナンバーワン」の声も上がっているようす。いったいどんな結末を迎えたのか、まずはあらすじから振り返っていきたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

■相河が出した答えは……

 樫野木先生(要潤)から「ここから消えてほしい」と言われてしまった相河(高橋一生)は、翌日は大学をお休みして、ペットであるカメのジョージを連れて山へ。

「光を大きくしたら嫌なことまで入ってきて、つらくなっちゃって」と元気がない相河に、おじいちゃんは(田中泯)は、「よかったな」と意外な返答。相河は森の中で寝っ転がり、その意味を考えます。

「つらい気持ちだって、光だから……。これからも僕の中の光を広げてく」

 そうしてその翌日はきちんと大学に出勤し、鮫島教授(小林薫)に大学を辞めることを宣言。一方生徒たちは、水本先生(榮倉奈々)の歯科クリニックへ。相河を引き止めるよう言ってほしいとお願いをします。

 研究室では、樫野木先生が自分のせいで辞めるのかと問い詰めますが、相河は、この前悲しくなったのは、樫野木先生と仲良くなりたかったからだと言います。そして、フィールドワークの授業に誘うのでした。

 当日、森には樫野木先生の姿が。「相河先生のせいにしておけば、向き合わずに済むことがあるんじゃないの?」と鮫島教授が言っていた通り、覚悟や才能がないからやめたフィールドワークを家族のせいにしてきた樫野木先生。自分の選択を肯定するには、相河を否定するしかありませんでした。

 そのことに気づいた樫野木先生は、相河が知りたがっていた離婚の原因を話すと、「ひどいこと言って悪かったよ」と謝罪。樫野木先生が手放せないでいた結婚指輪を2人で仲良く木の下に埋めるのでした。

 その後、大学を辞めることを引き止めようとする生徒たちに、相河は、

「僕はいつだってみなさんと繋がっています」

「皆さんが僕の中にいるってことです。僕は皆さんで出来ているってことです」

「だから、時間も距離も関係ありません」

 と、フィールドワークをするため、宇宙に行くと宣言。

 それからというもの、相河に影響を受けた水本先生は、「やるって決めたらやれるんだ」と自分のクリニックでインプラント治療をはじめたり、樫野木先生が面白い授業で、青山(矢作穂香)ら生徒たちの関心を集めるように。

 実家のコンニャク屋を継ぐか迷っていた新庄くん(西畑大吾/関西ジャニーズJr.)は、コンチューバーの沼袋先生(児嶋一哉)に弟子入りしてコンニャクの良さを伝えるYouTuberになったり、テストで10点をとってしまった虹一くん(川口和空)に涼子ママ(松本若菜)が「虹っていう字、きれいに書けてるね」と声をかけたり、周囲の人たちにもさまざまな変化がみられるようになりました。

 ある夜、月を見上げるおじいちゃんと家政婦の山田さん(戸田恵子)。宇宙服に身を包んだ相河とカメのジョージが画面いっぱいに映しだされたところで幕を閉じました。

 

■ラストのCGカットにツッコミ殺到

「バリショーェ スパシーバ!(ありがとうございました)」

 と、宇宙空間を漂う相河がカメラ目線であいさつをするという謎演出で終わった『僕キセ』。ドラマ本編では見たことがないようなコミカルすぎるぶっとんだ演出に、「最後だけコント」「宇宙のシーンはいらなくない?」「いつかの『ドクターX』並みの宇宙の合成のショボさ」「せっかくいい話だったのに」と視聴者からツッコミ&批判の声が。

 おじいちゃんと山田さんが月を見上げるところで終わってもよかったように思いますが……。「ハートフルコメディ」とうたっているドラマなだけに、最後の最後に「コメディ」要素を強めに打ち出したということなんでしょうかね。

■壮大な伏線回収

 ただ、相河の宇宙行きについては、思い返せば、群馬にある新庄くんの実家のコンニャク屋さんに行ったときも元々の目的は天文台に行くことだったし、大学の講義でも、宇宙に行った動物や月の話をするなど、伏線が張られていました。ロシア語を学んだり、水泳を習い出したのも、宇宙へ行くための準備だったわけです。

 てっきり、樫野木先生に言われたことがショックで大学をやめてしまうのかと思いましたが、相河が鮫島教授に言った、

「嫌なこともつらいことも消そうとしないで全部光で包んだら、僕の光は無限大になります」

 というセリフにあるように、ただ嫌なことから逃げるために大学を辞めて宇宙に行くわけではなかったんです。

 ちなみに、エンドロールでは毎回、数字だったり自然に関係するものだったり、その回の内容とリンクするよう、スタッフの名前の漢字の一文字一文字に色がつけられるという粋な演出がされていたんですが、前回は宇宙にまつわる漢字を使った名前に色がついていました(最終回では全員の名前が虹色になっていました)。そういった細部にわたるこだわりにはスタッフ陣の愛を感じましたし、至るところに張りめぐらされた伏線が綺麗に回収され、スッキリと納得のいく最終回だったように思います。

 

■「大河原さん」は、山田さんの中にある「お母さん」の部分

 伏線といえば、家政婦の山田さんが度々会話に登場させた「大河原さん」ですが、やはり、実在しないことが相河のセリフによって明かされました。実の母であることを名乗らないと決めていたからこそ、大河原さんに500円の豆腐を買わされたと嘘をついて、歯が痛い相河にやわらかいもの食べさせたり、樫野木先生のことで大学をお休みした翌日は大量のお裾分けをもらったと、たくさんご馳走を作って元気づけようとしたり、大河原さんを生み出すことで、家政婦の域を超えた、母親としての愛情を相河に注いできました。つまり、大河原さんは「お母さん」だったわけです。

 このあたりのことを考えると、気付かないフリをしていた相河が言った「大河原さんがいてくれて良かったです」というセリフがとっても染みてきます。

 

■視聴率惨敗も、“成功”といえるワケ

 さて、ドラマが始まった初めの頃は、高橋一生があざといだの、ストーリーが退屈だの散々書いてきたものの、終盤に差しかかるにつれ、グッと引き込まれる展開が続き、アッサリ手のひらを返したことをお詫びしたいというのが、筆者の正直な感想です。

 発達障害を抱えているであろう主人公の成長と、その周囲の人間の変化を、「障害」という言葉を使わずに、丁寧に描ききった脚本の橋部敦子さんには、『僕の生きる道』シリーズのように、『僕キセ』もシリーズ化してほしいくらい。

 また、難しい役柄を演じた高橋さんの演技も、回を追うごとにナチュラルなものになり、役柄を自分のものにしているなと感じました。10歳以上年が離れた女優との熱愛を報じられたり、私服のチェーンがダサいとディスられ、人気急落がささやかれていましたが、「イケメン枠で括られると疑問だけど、演技は本当に上手い」「ハマり役だった」「このドラマで好きになった」という声が視聴者から上がっているように、マイナスイメージは、多少は払拭できたかと思います。

 視聴率こそ振るいませんでしたが、視聴者の満足度は高いようだし、ゴールデン初主演にこのドラマを選んだことは、間違いなく成功だったと言えるんじゃないでしょうか。そういった意味でも、高橋さんの次回作が気になるところです。

 ちなみに、次クールのこの時間は、黒川博行氏の原作小説を連ドラ化した『後妻業』が放送。木村佳乃が遺産相続目当ての結婚詐欺師役を演じるとのことで、ハートフルストーリーだった『僕キセ』とは180度違うドロドロしたドラマが展開しそうですよ……。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

“失われた半分”を求めて人生は続いていく――佐々木蔵之介主演ドラマ『黄昏流星群』最終話

(前回までのレビューはこちらから)

 ドラマと主題歌の関係というのは重要だ。

 オープニングの映像に合わせて聞こえてくれば、物語に入り込んでいく気分を盛り上げてくれるし、エンディングやクライマックスで流れたなら、その情感を大いに引き立たせてくれる。名作と言われるドラマを振り返ってみても、そこで使われた音楽との相乗効果によって、作品と曲、両方がヒットした例が多く見られる。そして、この『黄昏流星群』(フジテレビ系)でも、主題歌である、平井堅の「half of me」が、実にいい効果をもたらしていた。

 多くの波乱を抱えながら迎えた最終話。それぞれの登場人物が、新しい道に向かって歩き始めた――。

 若葉銀行の不正融資事件で追い込まれ、飛び降り自殺を図った井上(平山祐介)は、一命をとりとめた。見舞いに行った完治(佐々木蔵之介)は、助けてやれなかったことを詫びる。井上は、完治の立場を慮りながらも、上からの指示であったことを認めようとはしなかった。完治は、何とか不正の真実を暴こうと奔走する。

 真璃子(中山美穂)は、日野(ジャニーズWEST・藤井流星)の母・冴(麻生祐未)が病院に入る手続きに付き添う。そこで冴から「息子から手を引くように」と伝えられるのだ。

 冴の心情は複雑であったろう。息子が、親子ほど年の離れた真璃子に惹かれていることは、十分承知している。息子の気持ちを優先させるなら、二人の関係を認めるべきであるかもしれない。しかし、結婚をしている真璃子と付き合うのは、社会的に許されないことだ。

 そしてもう一つ、彼女は真璃子に嫉妬心を持っていたのではないかと思う。今まで、何をおいても母のことを考えてくれた息子。それが、自分とあまり年の変わらない女性を愛している。その思いには、どこか母に対する思慕のような気持ちが混じっている。そこに、割り切れないものを感じていたのではないだろうか。

 話を聞き、冴の気持ちを理解した真璃子は、日野との関係を断つ。そして、自宅へと戻り、再び完治と生活を始める。

 一方、漁港で働く栞(黒木瞳)は、糖尿病であることを、上司である茅野(美保純)に知られ、事情を話すこととなる。そして、テレビの会見で完治が銀行のために活躍していることを知り、密かに祝福するのだ。

 栞が誕生日用のケーキを買い、一人でろうそくを吹き消すシーンは、解釈が分かれるところかもしれない。自分の誕生日、あるいはケーキを仏壇に供えていたことから、母の誕生日であったと見ることもできるが、私は、一つの成果を出した完治へのお祝いではないかと考える。そして、そんな完治を見て、自分もまた新たな気持ちで生きていこうという、決意の表れでもあったのではないだろうか。

 栞がケーキを切り分けたところで、シーンは変わり、完治が街中で月を見上げ、栞を思い出している。そこで、主題歌が流れる。

 タイトルの「half of me」は、直訳すれば「自分の半分」。歌詞の内容は、別れた恋人のことを思い、「まるで自分の半分が無くなったようだ」と感じている男の心情を歌っている。完治が見上げた月は満月。満ち欠けを繰り返すその姿が、まんまるに輝いているのを見て、二人で過ごした時を思い出すというのは、栞との時間が満ち足りたものであったことを示す暗喩のようなものであろう。それぞれにとって、どこか物悲しい情景であった。

 不正について調べていた完治は、井上の妻(阿南敦子)から、井上が常務から指示を受けていた証拠を手に入れ、事件を解決する。聡美(八木亜希子)と須藤(岡田浩暉)の結婚祝いにも夫婦二人で出かけ、全てがうまくいっているように思えた。

 しかし、ある朝、真璃子は完治に離婚届を差し出す。

「あなたの心の中には別な人が住んでる。そして、私にも他に好きな人がいる」

 そう思いを吐露し、二人は別れることとなる。

 完治は、今回の不正を暴いた功績により、本店に執行役員への就任を打診される。しかし、彼はそれを断り、銀行を辞める。

「人生が100年だとして、あと50年。残りの半生は、自分の新しい可能性を探ってみたい」

 そうして、それぞれが新しい道を歩き始めるのだ。

 3カ月後、真璃子はパン屋で働き始めていた。そんな時、冴が会いたいと言ってくる。病院に行った真璃子に、冴は「息子を見守ってあげて欲しい」と伝えるのだ。自分の意見に従ってくれる、どこまでも優しい息子。彼のわがままを通すには、自分が了承しなければならない。死期の迫った身にあって、彼女は、息子の思いに応えたのだ。

 完治の元には、栞の居場所を知らせるハガキが届く。彼女が糖尿病を患っていることを知った完治は、栞の元へと向かい、再会。ふたりはしっかりと抱きしめ合うのだった。

 3年後、完治と栞は山の中にカフェを開いていた。栞の体調もよく、幸せそうだ。そして、真璃子はパン職人として働き、日野との関係も続いている。もちろん、バックには主題歌が流れてくる。

 悲しい歌であるはずの「half of me」が、どこか優しく語りかけてくるように聞こえる。かつて一つであったはずの自分の半分。それを失うことは、どれほど辛いことだろう。しかし、一度でもその人と一緒になり、ともに過ごせたことは、ある意味幸せなことなのかもしれない。

 完治にとって、「失われた半分」とは、誰であったのだろう。真璃子か、栞か。おそらく、その時々によって、相手は変わっているのだろう。ただ、そんな相手に出会い、そしてその関係を守ろうとすることが、一つの生きがいであったことは間違いないだろう。

 相変わらず世の中は、不倫のニュースが次から次へと出てくる。私も不倫については、いい感情は持っていない。誰かを傷つけるという点において、世間から非難されるべきことだと思うからだ。

 このドラマの中では、不倫の果に結ばれ、幸せになった人たちが描かれた。たくさんの人を傷つけ、自分も傷ついて、それでも欲しいものを手に入れた。許されるべきではないと思いながら、ちょっと羨ましく感じる自分もいる。いろんな思いはあるけれど、こんなハッピーエンドがあってもいいのかな、そう思えるドラマであった。

(文=プレヤード)

『リーガルV』米倉涼子の美しさを見せることにこだわりすぎ……「失敗しない」代わりに大きな成功もせず

 米倉涼子が元弁護士役で主演を務めるドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)もいよいよ今回で最後。13日に放送され、前回から4.2ポイントの大幅アップとなる平均視聴率17.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

(前回までのレビューはこちらから)

 小鳥遊翔子(米倉)は1年前、NPO法人「貧困を救う会」の幹部職員・市瀬徹(夙川アトム)を刺殺し逮捕された青年・守屋至(寛一郎)の弁護に関する調査中、暴力団幹部・花田尊に金銭を渡す姿を週刊誌にすっぱ抜かれ、弁護士資格を剥奪された過去があります。

 その処罰を不服として、古巣「Felix & Temma法律事務所」の代表弁護士・天馬壮一郎(小日向文世)を相手取り、1円の損害賠償を求める民事訴訟を起こしました。といっても本当の狙いは、「貧困を救う会」の代表・大峰聡(速水もこみち)に依頼され、殺人を犯したという守屋の証言を法廷に持ち込むためだったのです。

 そして前回、守屋が殺人を犯した際、市瀬のポケットから落ちたというカギを受け取った小鳥遊は、そこに市瀬が殺された“理由”が隠されているのではないかと睨み、関東圏内に378店舗あるスポーツジムのロッカーを、「京極法律事務所」のメンバーで手分けして1店舗ずつ調査することにします。

 また、1年前の週刊誌のスクープ記事は、天馬が裏で手を回したのではないかと疑う小鳥遊は、花田に証言者になってもらうべく、弱みをにぎるようパラリーガルの馬場雄一(荒川良々)と茅野明(三浦翔平)に調査を命じます。

 ところが、この動きが天馬側に感づかれてしまい、馬場と茅野は花田の子分たちに襲われ、病院送りとなってしまうのでした。

 このことに怒り心頭となった小鳥遊は、古巣に怒鳴り込むものの天馬には会えずじまい。代わりに応対した、かつての同僚で元カレの海崎勇人(向井理)から、「君1人では絶対に勝てない」と、無謀な裁判を止めるよう諭されてしまいます。

 しかし小鳥遊は諦めず、再びジム回りを開始。カギの合うロッカーを見つけ、その中から、大峰が募金を着服していたことを裏付けする会計資料を見つけ出すのでした。

 さらに、退院した馬場が、花田の車のドライブレコーダーから、組長の愛人とイチャつく姿を記録したSDカードを盗み出していたため、それをネタに花田を証人として出廷させる約束を取り付けます。

 その動きを察知した天馬は、自身も車内で密談する機会が多いため、弱みを握られてはまずいと、海崎がドライブレコーダーから抜き取ってきたSDカードを自ら焼却するのでした。

 さらに天馬は、大峰に直接会いに来た小鳥遊が、まるで脅すような口調で天馬との親子関係を訊き出そうとする姿を盗撮。これを裁判の際、小鳥遊の不正行為を立証する証拠として提出することにするのです。

 そして迎えた裁判。海崎が原告側の証人として立ち、天馬が尋問を行うことになった際、その“切り札”を開示することになったのですが、その映像には、車内で天馬が大峰に市瀬殺しを指示する姿が映っていたのでした。

 実は梅崎はこっそり、SDカードをすり替えていたのです。この裏切りによって小鳥遊は勝訴し、弁護士資格の剥奪は取り消しとなったのですが、「京極法律事務所」の優秀なスタッフに恵まれた今となっては、その資格は必要ないとのことで、勝訴の余韻に耽りながら旅に出たところで終了となりました。

 さて感想。これまでお飾り的な存在だった海崎が、最後の最後にイイとこ取りの展開となったわけですが、その直前、小鳥遊と2人きりになった時の「君1人では絶対に勝てない」というセリフが伏線であることが丸わかりだったため、特にサプライズ感はありませんでした。

 というよりも、1年以上前の記録がなぜ残っていたのか? という疑問の方が強かったです。海崎は初回から、天馬の座を狙っているのだろうな、と薄っすらニオわせていましたが、それならば最初から裏で小鳥遊と結託していた、というシナリオの方が面白かったのではないかと思います。

 また、1年がかりで復讐を遂げた割に、小鳥遊の勝訴にまったく爽快感がなかったのは、弁護士資格を失った時のどん底感や悔しさなどを伝えるシーンが、これまでほとんど描かれなかったからでしょう。“強く美しい米倉涼子”のイメージを守りたかったからなのかはわかりませんが、苦汁をなめさせられるシーンをもっと見せ、視聴者の同情を煽った方がより強いドラマ性が生まれたのではないでしょうか。

 放送前、『ドクターX』シリーズで演じる孤高の天才外科医・大門未知子役とは対照的に、組織を動かす司令塔役、という設定が話題になった同ドラマ。この設定を守りつつ続編へ繋げるためなのか、最後に小鳥遊は弁護士への復帰を拒んだわけですが、我の強いキャラとして描かれてきただけに、かなり不自然な印象を受けました。

 仮にシリーズ化となった場合、かなり苦しい展開になっていくのではないかと予想されます。今回でさえ、豪華キャスト陣の無駄遣いといわざるを得ない低級な脚本でしたから、米倉はもっと『ドクターX』を大事にすべきなのでは? というのが全体を通しての感想でした。大門の決め台詞「私、失敗しないので」から拝借すれば、『リーガルV』は失敗しなかった代わり、大きな成功もしなかったのではないかと思います。
(文=大羽鴨乃)

今夜最終回『大恋愛』戸田恵梨香の“神演技”にハッピーエンドは訪れない!?

 今夜、いよいよ最終回を迎えるドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)。7日に放送された第9話の視聴率は10.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と2ケタに返り咲きです。

 いやー、それにしても戸田恵梨香。戸田無双です。戸田、すごいお芝居でした。戸田すごい。と、戸田戸田言ってないと戸田が演じる尚ちゃんに感情移入しすぎて泣いちゃうくらい、実に悲しい回です。はい、振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

■ああ、もう……

 どうやらアルツハイマーの進行は止められないことが確定的になってきた尚ちゃん。無事、夫である流行作家・真司(ムロツヨシ)の子を妊娠することができましたが、喜びもつかの間、すぐさま教えられた出産予定日の「8月2日」をメモします。忘れちゃうので、あらゆることをメモするようになっているようです。家の中も、部屋中がメモ書きの貼り紙だらけ。それにしても達筆です。戸田恵梨香の字なのかな。

 事あるごとに「あなたは妊娠中です(だから体を大切にね)」と念を押す真司に、「うっふふふふ」と新鮮な喜びで応える尚ちゃん。忘れる病気だからこその表情ですが、このあたり、子を迎える夫婦の心温まるエピソードとアルツハイマーによる悲劇が同時進行していく感じで、実にこう、ドラマの質量のようなものを感じます。

 やがて生まれた子どもに、2人は「恵一」と名付けました。いちばん恵まれるように、恵一だそうです。

 恵一はすくすくと育ちます。2人の出会いを書いた前作『脳みそとアップルパイ』は50万部を超えたそうで、真司が新しく始めた続編の新聞連載『もう一度 第一章から』も好評です。

 そんな折でも、尚ちゃんの病状は日々進行しているようです。出版社の間宮担当・水野さん(木南晴夏)が、かいがいしく子どもの面倒を見てくれているからいいものの、もう、ひとりでは赤ん坊の世話もできません。

「4人で暮らしてるみたいですね」とか、わりとドキッとすることを真司に言ってくる水野さんですが、その動機は、あくまで「作家に売れる本を書かせるため」でしょう。少しくらい「作家に優れた文芸作品を書かせるため」というのはあるかもしれないけど、別に特別な感情があるわけではなく、真司が筆を折ればもうこの家に来ないことは自明のようです。その証拠に、真司が「赤ちゃんが生まれたところで終わりたい」と告げると、鬼の形相になって説得にかかります。

「そこが見せ場でしょう」

 今後、尚ちゃんの病気が進行して、真司のことも子どものこともわからなくなって、一家が悲劇に包まれて、本当に大切なものを失って、目の前には「僕を忘れた君」しかいなくなったとき、作家が何を思うのか。それを書け、というのです。

「めでたしめでたしじゃ、読者は納得しません」
「中途半端なものになってしまう」
「逃げないでください」

 編集者というのは、かくも残酷な生き物です。

 しかも、この一連のやり取りを、尚ちゃんは聞いてしまいました。

「あたしの病気が進行しないと、真司の小説は中途半端になってしまうんでしょうか……?」

 死んだ目で、尚ちゃんが水野さんに問います。水野さんの答えは、それでも残酷です。

「違います。奥様は、生きてるだけで、先生の創作の源なんです」

 決して「生き甲斐」だとも「誰よりも大切な人」だとも言いません。担当作家が、作品を仕立て上げるための“道具”。それは前回、MCI(軽度認知障害)患者の松尾(小池徹平)が真司に突きつけた糾弾と同じニュアンスでした。むしろサイコ色ゼロの笑顔な分だけ、水野さんのほうが厳しい。

 当人たちがどれだけしんどくても、それが作品として昇華され、読者を喜ばせてしまえば、価値が生まれる。この夫婦が作品を生み出すことに価値があるのだとすれば、作品を生み出さないアルツハイマーに価値はないと、水野さんは言外に告げているのです。水野さんはそんなことを言葉にして言うつもりはないし、そこにあるのは「おまえたちの“お気持ち”より作品の出来(売り上げ)のほうが大切なのだ」という厳然たる優先順位だけ。つまりは、編集者としてすこぶる優秀ということです。

 水野さんを優秀な編集者として描くことで、このドラマは編集者が作家から作品を刈り取ることの卑しさもまた同時に語っています。もちろん、そうした卑しさの表現には、脚本家である大石静さんの「悲劇を創作するうえでの自戒」も込められているはずです。

 3年後、4年後、どんどん壊れていく尚ちゃん。もう靴も靴下もひとりじゃ身に着けることができません。「自分で服も着られなくなる」──病気が発覚したときに尚ちゃん自身が予測した通り、アルツハイマーは進行していきます。

 そしてついに大切な大切な子どもが自分のせいで行方不明になってしまう事件を起こしてしまいました。恵一がいなくなった当初は、自分が目を離してしまったことすら覚えていなかった尚ちゃん。でも、ようやく見つかってベッドで眠る父子を眺めていると、それが愛おしくてたまらない存在であることは認識できるようです。

 眠る真司にひとつキスをして、尚ちゃんは姿を消してしまいました。テーブルには書き置きが1枚。

「しんじさま ありがとうございました。尚」

 震えて歪んで、かつての達筆が見る影もない文字で、そうしたためられていたのでした。いやー、うまい。筆跡が壊れるって、すごくわかりやすく病状を伝えてて、ホントにうまい。うまい、とか言って評論じみた視点に立たないと、泣いちゃう、このくだり。

 というわけで、今夜は最終回。まるで死に場所を探すネコみたいに、フラフラと家を出て行った尚ちゃん。どうあれ、ここまで病気が進行してしまった以上ハッピーエンドはあり得ないわけですが、果たしてどんな物語になるのか。大石さんが何を作ろうとしたのか、見届けたいと思います。

■そういえば、黄昏流星群の2人は……

 前回、唐突に始まった尚ちゃんママ(草刈民代)と、かつての尚ちゃんの婚約者で元主治医の井原先生(松岡昌宏)の『黄昏流星群』的な関係は、無事ゴールイン。結婚しちゃいました。朝日が差し込む部屋で中年同士がじゃれ合ってるシーンなんかもあって、ちょっとこれ、どう見たらいいのかわからなかったです。最終回で意味が出てくるのかな。まさかマボファン向けのサービスカットってことないよね……?
(文=どらまっ子AKIちゃん)

 

『忘却のサチコ』に“ジーニアス黒田”再び! 踊る高畑充希に食う高畑充希……

 高畑充希の魅力を味わい尽くすグルメドラマ『忘却のサチコ』(テレビ東京系)。第9話となる今回もダンス、寸劇、そして見事な食べっぷりと、さまざまな顔を見せてくれました。

(前回までのレビューはこちらから)

■ジーニアスの恋

 人気作家・ジーニアス黒田先生(池田鉄洋)からアイドルとの対談の替え玉役を頼まれた幸子(高畑充希)の編集部の後輩・小林(葉山奨之)。

 第2話に登場したジーニアス黒田は外見を公表していないため、基本対談などはNGにしているのだが、そのアイドル・桃乃もぎか(岩田華怜)が自分のファンだと知ってしまい、どうしても断れない。なぜならジーニアスも桃乃の大ファンだからだ。

「こんな俺(もっさりロン毛の池田鉄洋)が出ていけるわけない!」との思いから、イケメンの小林が自分(ジーニアス)の替え玉をしないのなら原稿を書かないと駄々をこね、あげく難色を示す小林に土下座までする始末。

 しかし、小林に励まされ、「桃乃ちゃんに作品だけでなく、俺のことも好きになってもらいたい!」と、ダイエットを決意する。

 ダイエットで解決する問題なのだろうか? と思ったが、それは置いておこう。池田さんすみません。

 幸子はダイエットをバックアップするため、近隣のスーパー3軒のお惣菜ラインナップより考案した献立表や、1日の健康的なタイムスケジュールを作成するだけでなく、ジーニアスに運動させるために、桃乃の曲の振り付けまで「身体に叩き込んで」きて、ジーニアスに指導する。

 このアイドルの曲「理想の彼氏はあなただぴょん」が、今時のアイドルっぽい音で無駄にちゃんと作られており、フルで聴きたくなるほど。

 その曲に合わせ、アイドルさながらのダンスを真顔でする高畑充希と、同じ動きをする池田鉄洋。

 第2話のおにぎりミュージカルを思い出すコラボ。

 そして数日後、ダイエット失敗。

 桃乃のCM「牛丼をお腹いっぱい食べる人、好き、好き、大好きー!」にまんまとやられ、何十杯も食べてたらしい。

 悲しきファン心理。

 しかし購買力のあるファンを持つアイドルを使う狙いは、そこだから仕方ない。

 スズキの車を購入し、タマホームで家を建てた太いモノノフ(ももいろクローバーZのファン)も、きっといるはずだ。

 

■ジーニアスの想いが爆発

 ということで対談当日、いつも通りの容姿で現れたジーニアスに鹿のお面(被るタイプ)を装着させ、顔出しNGとして対談させる幸子。

 見た目はバンビーノのネタ「ダンソン~フィーザキ~」の狩られる側を想像してほしい。

 対談中も桃乃の質問に答えず、無言でしばし見とれてしまうダメなジーニアスに、手を叩き意識を戻させるなど、けなげにサポートする幸子。

 しかし桃乃のジーニアスを気遣う心に、ジーニアスの想いが爆発。

「僕、桃乃さんのこと、前のグループ、ブリングトップに入る前の素人時代の踊ってみました動画の頃からずっと見てました! 桃乃ちゃんがアイドルとして成長していく過程が僕の創作意欲の原点になってることは間違いありません!」と熱くぶちまけ、あげく嗚咽を漏らすほど興奮。

 引かるかと思ったが、桃乃もジーニアスの手を握りしめて感激、その後、対談はジーニアスの1人しゃべりが5時間に及んだという。

■このシリーズ一番のジェットコースターな展開

 ふらふらになりながらの帰宅途中、ガッツリといきたい幸子は程よく汚いジンギスカンの店に飛び込む。

 今回は逃げられた俊吾さん(早乙女太一)を忘却するためではなく、単にエネルギー補給としての入店。

 一人席に着き、マトンスライスジンギスカンを注文するが、横の席のカップルから「一人でなんでもできちゃう女って、かわいげないよなあ」と揶揄する声が漏れ聞こえる。

 普通のグルメドラマなら、ここからはただジンギスカンを美味しく食べるだけのシーンになると思うのだが「私、一人でなんでもできるからダメなんでしょうか……かわいげって、なんでしょう……」と、ヒツジ肉の焼ける音をバックに悩む幸子。

 さらに「もしも幸子がきゃぴきゃぴした女の子だったら」の妄想シーンに突入。お揃いのロンTを着た俊吾さんといちゃつきながら、ツインテールでパフェを食べる幸子。

 この幸子、いや高畑充希のツインテールの似合いっぷりが半端なく、素直にかわいいと思いました。すみません。

 この妄想にバットマンのようなマントを広げ、シルクハットを被った白井編集長(吹越満)が登場するのだが、この意味不明なキャラも妙にハマっていて、ジンギスカンの焼ける音で唾液が出かかってる最中に何を見させられているんだろうと変な気持ちになる。

「もしも私がそんな風(きゃぴきゃぴ)だったら、俊吾さんはソバにいてくれた……? ……でも……そんなの私じゃない」

 妄想しつつ悩んでいた幸子がふと真顔に戻り、こちらもハッとさせられたことろに、間髪入れずに

「おまたせしました~マトンスライスジンギスカンになりまーす」と注文が到着。

 相変わらず短い時間に丁寧に詰め込んで、観る側をさりげなく揺さぶる作り。地味なジェットコースターに乗ってるようだ。

「そんなの私じゃない」の言葉の耳に残る中、画面にはボールに入った生のマトンともやしが映っている。余韻の波状攻撃。

 いろいろあるけど、結局身体に食べ物を入れないと始まらない。

 いろいろあるけど、明日からも続いていく。

 フィーザキーされた羊の肉を頬張る幸せそうな幸子。

 どんな人間も、忘却しないと生きていけない。

 うるさいカップルを尻目に、一人でジンギスカンを楽しむ幸子を見ていると、なぜかこちらまで幸せな気持ちになってくる。

 こちらのそんな気持ちなどお構いなしに、画面では幸子は延々もやしの感想とか述べている。油断できないドラマだ。

 今回は前半に早乙女太一、ふせえりとの贅沢な演劇シーンもあり、時間稼ぎのようなシーンで誤魔化さず手間を惜しんでないのがうれしい。

『男はつらいよ』のタイトル前の夢芝居みたいなのが毎回数本入ってくるわけだから、撮る側もやる側も大変だ。

 

■小林の片想いは実るのか?

 体調を崩して対談に来れなかった小林が、幸子しかいない編集部に戻ってくる。

「佐々木さんに早く認めてもらいたいので」と、片想い丸出しの小林。

 対談すっぽかしたお詫びにと飯を誘うが、当然幸子は食べてきたからと断る。

 残念そうな小林に「デザートならまだ入ります」と幸子。

「デザートの美味しい店ですね」と生き返ったように検索しだす小林。

「さ、仕事がんばりますよ!」

「はい!」

 暗い編集部に佇む2人の背中でエンディング。

 なんか合ってるかわからないけど、これぞハッピーエンドという気持ちになりました。

 残りの回もあと少し。最近は小林の片想いぶりがハマっているので、そちら目線でも見てしまう。まったく小林の想いが届いていなさそうだったのに、今回のデザートのくだりはちょっとずるい。

 幸子、わかっててやってるのだろうか……? だとしたら、さじ加減が絶妙。また次回。
(文=柿田太郎)

『獣になれない私たち』新垣結衣と松田龍平のお似合いカップル誕生も、「まったく盛り上がらない」と不満続々!

(これまでのレビューはこちらから)

 新垣結衣主演ドラマ『獣になれない私たち』の最終話が12月12日に放送され、平均視聴率8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 初回から「つまんない」「不快」とのコメントが殺到。視聴率は右肩下がりとなり、不安だらけだった同ドラマですが、最終回はどうなったのでしょうか。

 それでは、いつものようにあらすじから振り返っていきましょう!

■全部失った晶と恒星が選んだ道は……

 九十九社長(山内圭哉)に「お前がいなくても会社はどうにでもなる」と言われてしまった晶(新垣)はショックを受け、当日欠勤してしまう。そんな晶を会社の同僚たちは心配。晶に会いにクラフトビールバーへ向かい、そこで、本音をぶつけ合う。

 そんな中、恒星(松田龍平)と晶は一夜を共にしてしまったことを話し合うも、平行線のまま。時間ばかりがすぎていってしまう。

 その頃、呉羽(菊地凛子)は週刊誌で世間を騒がせてしまったと謝罪会見を開くも、開き直って暴言を連発。そんな姿を見て、恒星は無職になるのを覚悟で、担当していた企業の粉飾決算を告発。姿を消してしまう。

 数日後、安否を気にする晶のもとへ恒星から電話が掛かってくる。たわいもない言葉を交わし、晶は恒星に会いに行くことに。

 再会した2人はビールを飲み交わし、運命の鐘の音を聞きに教会へと向かうのであった、というのが最終回のストーリーでした。

■最後まで盛り上がらないドラマ

 前回、仕事で負った傷を舐めあうように一夜を共にした晶と恒星。最終回ではその2人のその後の関係が描かれたのですが……。

 話し合いの場を持っても、イジイジしている2人。ですが、最後の最後に鐘の音を聞きに教会へ行ったので、多分付き合うことになったよう。(付き合い始めたシーンはなかったのでなんともいえないのですが、ネットでは「2人は付き合い始めた」と9割以上が思っているようです)

 しかし、この展開に対し、「腑に落ちない」と視聴者からは文句が殺到。特に多かったのは「無職同士で付き合って終わりってなんだか……」「納得いかない!」という声。確かに、無職になった2人が気持ちを通じ合わせるというのは、無くはないのでいいと思います。しかし、“無職エンド”だと虚しいという気持ちだけが残る! 視聴者としてはその後(例えば、晶と恒星が付き合い始めて明るくなったところとか、次の職場で活躍しているとか)が少しだけでいいから見たかったというのが本音。

 正直、この終わり方は“スッキリ感ゼロ”。クソすぎる彼氏に振り回され、会社ではパワハラを受け、それに何もいえずにいる晶がずーっと続き、視聴者を長いこと不快な気分にさせ、じゃあ、最後はスッキリするかと思いきや、また不快に……。

 結局最後まで、“獣になれない”ままで終わったドラマといった印象です。

■あれ、伏線回収ひとつ忘れてない!?

 1話でやたら伏線を張り、少しずつ回収していってたんですが、最終回が終わってネットでは「ひとつ回収し忘れている」という指摘の声が。

 それは晶の家族のこと。1話で晶の父親は家族に暴力を振るい、晶が高校生のときに他界。母親はその暴力に耐えていたものの、ねずみ講にハマり、晶のためていた貯金を持ち去ったという説明がされており、この段階で「クソすぎる母親がその内登場して引っ掻き回すんだろうな」と推測する声が上がっていたんです。

 しかし、いつになっても母親は出てこず……。最終回放送直後には「一体あの家族関係説明のシーンはなんだったんだろうか…?」「晶が獣になれない性格になったのは母親のせいだと言いたいだけなら別のシーンで十分だったのでは?」「母親役、予想してたのに……」と苦情が殺到。この部分でも少し不快な気分になった視聴者は多かったよう。

 もともと描くつもりがなかったのか、それとも回収し忘れたのか。そのへんはわかりませんが、ちょっと脚本がずさんすぎる感がありました。

■主人公よりも魅力的だった“黒木華”

「ミスキャスト」との声が多く上がっていた同ドラマ。ですが、その中で「一際目が行く人物」といわれていたのが、黒木華演じる京谷の元カノ・朱里です。

 登場したばかりのときは、ブライダルの仕事に就くも、人間関係が嫌になり退職。その上、京谷から「好きな人が出来たからわかれてほしい」と言われて、人生のどん底に。で、ニートとなり、復讐のつもりで京谷の持ちマンションに居座り続け、ゲームに明け暮れるという人物で「ムカつく」との声が殺到していたのですが、それから挫けながらも立ち直っていく姿に感動し、徐々にファンが増加。結局最後には「晶より朱里が一番面白かった」「朱里が主人公の方がよかった」と言われている模様です。

 どんなドラマでも、なにもないところからスタートして、失敗を繰り返しながら上り詰めていく役というのは面白いもの。同ドラマの登場人物の中で、一番人間味がある役だなと思いました。

 きっと、脚本を書いた野木さんも朱里のシーンが書いていて一番楽しかったのではないでしょうか。それぐらい、興味深い人物。可能であれば、朱里にスポットを当てたスピンオフが見てみたいです!(続編ははっきり言っていらないです)

 以上、最終話のレビューでした。

 結局、スカっとせず、スカした感じで終わってしまった同ドラマ。もしかしたら今期のドラマの中で一番期待はずれだったかも!? 次回の水10は北川景子主演の人気作『家売るオンナ』の続編ということで、期待できるのでしょうか。 

 楽しみに来年の放送を待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

『獣になれない私たち』新垣結衣と松田龍平のお似合いカップル誕生も、「まったく盛り上がらない」と不満続々!

(これまでのレビューはこちらから)

 新垣結衣主演ドラマ『獣になれない私たち』の最終話が12月12日に放送され、平均視聴率8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 初回から「つまんない」「不快」とのコメントが殺到。視聴率は右肩下がりとなり、不安だらけだった同ドラマですが、最終回はどうなったのでしょうか。

 それでは、いつものようにあらすじから振り返っていきましょう!

■全部失った晶と恒星が選んだ道は……

 九十九社長(山内圭哉)に「お前がいなくても会社はどうにでもなる」と言われてしまった晶(新垣)はショックを受け、当日欠勤してしまう。そんな晶を会社の同僚たちは心配。晶に会いにクラフトビールバーへ向かい、そこで、本音をぶつけ合う。

 そんな中、恒星(松田龍平)と晶は一夜を共にしてしまったことを話し合うも、平行線のまま。時間ばかりがすぎていってしまう。

 その頃、呉羽(菊地凛子)は週刊誌で世間を騒がせてしまったと謝罪会見を開くも、開き直って暴言を連発。そんな姿を見て、恒星は無職になるのを覚悟で、担当していた企業の粉飾決算を告発。姿を消してしまう。

 数日後、安否を気にする晶のもとへ恒星から電話が掛かってくる。たわいもない言葉を交わし、晶は恒星に会いに行くことに。

 再会した2人はビールを飲み交わし、運命の鐘の音を聞きに教会へと向かうのであった、というのが最終回のストーリーでした。

■最後まで盛り上がらないドラマ

 前回、仕事で負った傷を舐めあうように一夜を共にした晶と恒星。最終回ではその2人のその後の関係が描かれたのですが……。

 話し合いの場を持っても、イジイジしている2人。ですが、最後の最後に鐘の音を聞きに教会へ行ったので、多分付き合うことになったよう。(付き合い始めたシーンはなかったのでなんともいえないのですが、ネットでは「2人は付き合い始めた」と9割以上が思っているようです)

 しかし、この展開に対し、「腑に落ちない」と視聴者からは文句が殺到。特に多かったのは「無職同士で付き合って終わりってなんだか……」「納得いかない!」という声。確かに、無職になった2人が気持ちを通じ合わせるというのは、無くはないのでいいと思います。しかし、“無職エンド”だと虚しいという気持ちだけが残る! 視聴者としてはその後(例えば、晶と恒星が付き合い始めて明るくなったところとか、次の職場で活躍しているとか)が少しだけでいいから見たかったというのが本音。

 正直、この終わり方は“スッキリ感ゼロ”。クソすぎる彼氏に振り回され、会社ではパワハラを受け、それに何もいえずにいる晶がずーっと続き、視聴者を長いこと不快な気分にさせ、じゃあ、最後はスッキリするかと思いきや、また不快に……。

 結局最後まで、“獣になれない”ままで終わったドラマといった印象です。

■あれ、伏線回収ひとつ忘れてない!?

 1話でやたら伏線を張り、少しずつ回収していってたんですが、最終回が終わってネットでは「ひとつ回収し忘れている」という指摘の声が。

 それは晶の家族のこと。1話で晶の父親は家族に暴力を振るい、晶が高校生のときに他界。母親はその暴力に耐えていたものの、ねずみ講にハマり、晶のためていた貯金を持ち去ったという説明がされており、この段階で「クソすぎる母親がその内登場して引っ掻き回すんだろうな」と推測する声が上がっていたんです。

 しかし、いつになっても母親は出てこず……。最終回放送直後には「一体あの家族関係説明のシーンはなんだったんだろうか…?」「晶が獣になれない性格になったのは母親のせいだと言いたいだけなら別のシーンで十分だったのでは?」「母親役、予想してたのに……」と苦情が殺到。この部分でも少し不快な気分になった視聴者は多かったよう。

 もともと描くつもりがなかったのか、それとも回収し忘れたのか。そのへんはわかりませんが、ちょっと脚本がずさんすぎる感がありました。

■主人公よりも魅力的だった“黒木華”

「ミスキャスト」との声が多く上がっていた同ドラマ。ですが、その中で「一際目が行く人物」といわれていたのが、黒木華演じる京谷の元カノ・朱里です。

 登場したばかりのときは、ブライダルの仕事に就くも、人間関係が嫌になり退職。その上、京谷から「好きな人が出来たからわかれてほしい」と言われて、人生のどん底に。で、ニートとなり、復讐のつもりで京谷の持ちマンションに居座り続け、ゲームに明け暮れるという人物で「ムカつく」との声が殺到していたのですが、それから挫けながらも立ち直っていく姿に感動し、徐々にファンが増加。結局最後には「晶より朱里が一番面白かった」「朱里が主人公の方がよかった」と言われている模様です。

 どんなドラマでも、なにもないところからスタートして、失敗を繰り返しながら上り詰めていく役というのは面白いもの。同ドラマの登場人物の中で、一番人間味がある役だなと思いました。

 きっと、脚本を書いた野木さんも朱里のシーンが書いていて一番楽しかったのではないでしょうか。それぐらい、興味深い人物。可能であれば、朱里にスポットを当てたスピンオフが見てみたいです!(続編ははっきり言っていらないです)

 以上、最終話のレビューでした。

 結局、スカっとせず、スカした感じで終わってしまった同ドラマ。もしかしたら今期のドラマの中で一番期待はずれだったかも!? 次回の水10は北川景子主演の人気作『家売るオンナ』の続編ということで、期待できるのでしょうか。 

 楽しみに来年の放送を待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

嵐・相葉雅紀が“使えない”俳優に……『僕とシッポと神楽坂』大惨敗で各局困惑中

 嵐・相葉雅紀が主演した、テレビ朝日系「金曜ナイトドラマ」枠の『僕とシッポと神楽坂』が11月30日に最終回(第8話)を迎え、全話平均5.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と大惨敗を喫した。

 初回は6.6%とまずまずだったが、その後、5.4%→4.9%→4.3%と右肩下がり。第5話で5.0%まで戻したが、第6話4.7%、第7話4.9%と低迷。最終回では6.2%まで引き上げたが、挽回とまではいかず、全話平均は低調な視聴率に終わった。

 ここ最近の同枠ドラマでは、7月期の『dele』(山田孝之、菅田将暉主演)の平均4.5%こそ上回ったものの、4月期にオンエアされた、ジャニーズの先輩・松岡昌宏(TOKIO)主演の『家政夫のミタゾノ』第2シリーズの平均6.7%には遠く及ばず。昨年4月期に、“低視聴率女優”剛力彩芽が主演した『女囚セブン』の平均5.5%をも超えることができなかった。

『僕とシッポ』は、東京・神楽坂にある「坂の上動物病院」を、元院長・徳丸善次郎(イッセー尾形)から継ぐことになった、腕のいい若き獣医師・高円寺達也(相葉)と、動物や飼い主たちとの心温まる交流を描いたハートフルな作品。ヒロインで動物看護師役の加瀬トキワ(広末涼子)と達也とのほのかな恋模様も描かれた。

「ドラマ自体はとても温かい作品で、相葉のキャラクターによく合ってました。しかし、深夜帯ということもありますが、ほとんど話題にもならず、5%を取るのがやっと。7~8%程度を見込んでいたテレ朝にとっては、期待外れの数字となってしまいました。相葉は前回主演した『貴族探偵』(フジテレビ系/17年4月期)がゴールデン帯(月9)で平均8.6%と大爆死していますので、2作連続で主演作が振るわなかったことになります。こうなると、相葉の起用を主演で検討していた局は二の足を踏むことになりかねません。またジャニーズ側としても、国民的アイドルグループのメンバーである相葉に、これ以上恥をかかせるわけにもいきませんので、各局への売り込みが難しくなったといわざるを得ません。ゴールデン・プライム帯にかぎると、次回作は相葉の単独主演は回避して、誰かとのダブル主演、あるいは準主役の扱いになってしまうかもしれませんね」(テレビ局関係者)

 これで、相葉のゴールデン・プライム帯での単独主演ドラマは当分“お預け”になってしまうのだろうか?
(文=田中七男)

『中学聖日記』有村架純なぜか振られる!? 岡田健史の「冷めた」に「こっちが冷めるわ」と視聴者激怒!

(これまでのレビューはこちらから)

 有村架純主演ドラマ『中学聖日記』(TBS系)の第10話の放送が12月11日に放送され、平均視聴率7.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)を記録しました。

 じわじわと視聴率が上昇し、9話で7.8%を記録。10話の今回は、8%超えかと思われていましたが、0.5ポイントダウンとなりました。まあ、でも微々たる数字なので、最終回で8%超えとなりそうな予感も……。

 ではでは今週もあらすじから振り返っていきましょう!

■両想いなってもひと波乱……

 晴れて両想いとなった聖(有村)と晶(岡田健史)はフェリーに乗り、自宅に帰ろうとしていた。しかし、フェリー港には、聖の母・里美(中嶋朋子)が! 聖は実家に連れ戻されてしまう。

 翌日、晶の母・愛子に説明するため、聖と里美は晶の実家へ。愛子は晶のことをあきらめてくれと聖に懇願するが、聖は断固として拒否。話は平行線のままで終わってしまう。

 一方、晶は下宿をやめ、実家へ戻り学校へ通い始める。

 そんな中、聖は小学校を正式に退職し、教師の夢をあきらめ晶と一緒になると決意。原口(吉田羊)を頼って実家を出る準備を始める。しかし、その矢先、晶から一方的に「冷めた」と言われ、途方に暮れてしまう聖。

 そんな聖を見た原口は、「晶にちゃんと気持ちを伝えてこい」と聖を説得。聖は晶に会いに行き、2人は再び気持ちを確かめ合うも、そこへ警察が現れ……といった内容でした。

■切なさ一切なし! “不安”しか残らない10話

 突如、昔の昼ドラのような展開となった同ドラマ。その振り切りが逆にウケ、「いいドラマだ」と言われ始めていたんですが、10話は一気にその風潮がなくなったようです。

 というのも、9話でついに結ばれた聖と晶だけに、10話は2人のいちゃつきを視聴者は期待していたんです。しかし、蓋を開けてみたらまったくそんなシーンはなく、切なさ一切なし。その上、晶は突然聖に電話で「冷めた。もう、この関係をやめよう」というんです。(ドラマ内で晶が関係を思い直すというシーンがないんです。だから、何の脈絡もなく突然すぎてびっくりとしか言えない……)

 そのため、この展開に視聴者からは苦情とも取れる声が続々。「いいドラマだと思ってたけど、10話はない!」「例えていうなら“百年の恋もいっぺんに冷める”ひどい展開だった(笑)」「晶に『冷めた』なんていって欲しくなかった……なんかガッカリ」「こっち(視聴者側)がこのドラマに冷めたわ」「てか、なんで冷めたって言おうと思ったのか描いてなくない?」といった感想が。ん~、確かに残り2話だし、もう少しいい方向の話が見たかったですね。

■びっくりするほど自分の立場がわかっていない勝太郎

 10話で一番感じたのが、勝太郎(町田啓太)の行動がおかしいという点です。5話で聖から振られている勝太郎ですが、未練タラタラな様子。そのせいで9話で原口に振られてしまっていたんですが、10話では聖に「ほっとけない」だの「一緒に海外赴任についてきたらいい」だのと言い張るんですよ。もう見ていて、振られて別れた女にしつこくつきまとってる勝太郎の頭がおかしいとしかいえない。

 その上、8話で晶のことを「聖の気持ちをわかっていてもて遊んでいる。あいつ頭おかしい」とか言ってたんですけど、視聴者側としては「お前もな!」としか思えない(笑)。顔はいい勝太郎ですが、晶同様性格はサイコパス。怖すぎです!

■通報者は誰?

 10話の最後に、警察が2人の前に現れ、何者かから未成年拉致との通報があったことを知るというシーンがあったのですが、ネットではこの通報が一体誰の仕業だったのかというので大盛り上がりで以下のような予想に。

本命:愛子or晶の同級生・るな

※愛子に関しては何も言わなくても、あれだけ息子に粘着質であればありえる。

※一方のるなに関しては、10話で一切登場していなかったため、次回、聖と晶の密会現場を隠れてみていたなんてシーンがありそう。

対抗:勝太郎

※もう、この人は自分の立場をわかっていないサイコパスなのでいうことなし。ただ、仕事が忙しい人なので、そこまで手が回らないとの意見が。

大穴:原口

※10話で別れた勝太郎の子どもを妊娠している様子を見せていただけに、聖と晶を引き離し、なにかと口うるさい勝太郎と元サヤにして海外赴任させて、自分は新しい彼女と一緒に子どもを育てるために通報したとの見方も。ただ、原口が通報者だとすると、ストーリーがさらに酷くなる予感がするのでこれはないかと思うのですが(笑)。

 こうなるともう、登場人物全員に疑いの目がいくという(笑)。来週放送の最終回はストーリー以外に、この答えあわせも楽しみですね!

 以上、10話のレビューでした。

 来週はついに最終回。一体聖と晶はどうなるのか。ネットでは予告を見て、「晶が死ぬバッドエンドになるかも!?」と言われていますが……。放送を楽しみに待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

『PRINCE OF LEGEND』が提示した“胸キュン”の新時代 女性ファンの心掴む、ジェンダー観とは

 LDHがおくる、新たな“プリンスバトルプロジェクト”としてスタートしたドラマ『PRINCE OF LEGEND』(日本テレビ系)も、5日深夜に最終回を迎えました。来年3月に劇場版の公開が控えている本作品ですが、どのように映画へとつないだのか、あらすじから振り返っていきたいと思います。

(前回までのレビューはこちらから)

■Episode10「王子道大渋滞! そこのけそこのけ王子が通る!」

 聖ブリリアント学園で3年に一度行われる「伝説の王子選手権」。理事長の実相寺(加藤諒)は、伝説の王子を育て、伝説の王子を世界に広めるために、その審美眼を養うべく、努力を重ねてきました。今回で3回となる伝説の王子選手権ですが、有望な王子候補が学園に集まってきたことで、理事長は今大会に大きな可能性を感じているようです。

 そんなときに、王子たちが1人の女子生徒・成瀬果音(白石聖)に夢中になっていることを知り、理事長は果音にある“お願い”をしました。

 王子たちはというと、他の王子たちは果音を好きになっているのに、なぜ自分は彼女を好きにならないのか、自分には王子の資質がないんじゃないかと思い悩み「僕も成瀬果音を好きになりたい!」と教師としてはアウトな発言をした先生王子・結城(町田啓太/劇団EXILE)に、美容師王子・ハル(清原翔)が率いる「Team3B」が選手権への参加を宣言します。

 生徒会は全員参加だという生徒会王子・綾小路(佐野玲於/GENERATIONS from EXILE TRIBE)に対し、「興味がない」と言い切るセレブ王子・奏(片寄涼太/同)。ヤンキー王子の兄・京極尊人(鈴木伸之/劇団EXILE)や弟・竜(川村壱馬/THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)の「Team京極兄弟」、ダンス王子レッド・天堂(吉野北人/THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)率いる「Teamネクスト」も冷やかし気味に笑っています。すると、そこへ現れた果音、

「私、伝説の王子になった人とお付き合いしようかな」

 と、語尾にハートマークをつけて言います。もちろん、これには裏があり、王子たちを選手権に出場させようとする理事長が、彼女に頼んで言わせたセリフでした。報酬はなんと、1,000万円。「タダより高いものはない」と奏と尊人の父からの援助を断り、バイトを掛け持ちして借金を返してきた彼女は、演技のバイトとして、この条件をのんだわけです。

 その夜、朱雀家では、奏と尊人が父(六角精児)を呼び出し、2人は「金目当てで近づいたと思われたくない」「財産のことが絡むと、(果音を振り向かせるという)目的がブレる」と、“初恋の女性の娘である果音を幸せにしたほうに財産を譲る”という父の提案を断ります。とはいえ、未だに果音への恋心を自覚していない奏。「勝つのは俺だ」と、尊人は対抗心を燃やすのでした。

 翌日、果音が登校すると、何やら生徒たちが大騒ぎ。そこには14人の王子たちが横一列に並び、彼女を待ち構えていました。

「財産はもう関係ない。僕はここから君を奪いに行く。僕がもっと幸せにしてあげる」

尊人「果音。こないだは悪かった。もうお前を傷つけたりしない。大事にする。だから俺が伝説になる!」

「俺は兄貴をサポートする」

綾小路「成瀬香音。名前を覚えた今、君を世界一幸せにしたい」

天堂「俺は果音さんと幸せになりたいです!」

結城「正直、僕は成瀬果音には興味はない。王子推しで行くよ!」

ハル「俺も果音には興味ない。でも、果音を狙っている男は、チェックさせてもらうぞ!兄貴目線でな」

 それぞれが思い思いに告白&意気込みを披露したところで終了。映画へと続きます。

■意外にもちゃんと考えられていた“ジェンダー観”

「すべての女子たちの“シンデレラ願望”を叶える刺激的かつ極上のプロジェクト」のひとつとしてスタートしたこのドラマ。“「伝説の王子」になるべく14人の王子がバトルを繰り広げる”来年3月公開の映画版の前日譚という位置づけだけに、最終回は映画版への“つなぎ”の要素が多く、“王子たちが選手権への参加を決める”というわかりきった展開だったため、これまでの話と比べて退屈に感じてしまったことは否めません。そう感じるのは、これまでがトンチキ展開の連続だったため、すっかり感覚が麻痺してしまったからなのかもしれませんが……。

 なお、個人的な「トンチキシーン」ナンバーワンは、8話での「森のくまさん」輪唱シーンです(記事参照)。

 それはさておき、そんなトンチキ要素が詰まった作品ながら、「男の妄想、押し付けないでください」という果音のセリフだったり、無理やりのキスは「唇を殴られるようなもの」、「イクメン」ではなく「グッドダディ」などという表現を使っているあたり、女性と男性両方に配慮を感じられたし、乙女系作品のわりには、そのあたりのジェンダー観がしっかりしているなあという印象を全話を通して受けました。だからこそ、「プリレジェは信用できる」「ただの胸キュン作品じゃない」と、「“胸キュン”の時代は終わり、“新時代”が幕を開ける――」という狙い通りの反応を視聴者たちから得ることができているのだと思います。

 あと、個人的には各話タイトルがパワーワード連発でとっても愉快だったので、言葉選びのセンスを見習いたいなあと思った次第です。はい。

 

■誠一郎の奏に対する恋心はどこいった!?

 最終回を迎えたということで、改めてキャラクターを整理すると、果音目的で王子選手権にエントリーするのが、以下の4人。

「Team奏」……セレブ王子・奏(メガネ王子・誠一郎、下克上王子・元はサポート?)

「Team京極兄弟」……ヤンキー王子兄・尊人(ヤンキー王子弟・竜はサポート?)

「Team生徒会」……生徒会王子・綾小路(金髪SP王子・ガブリエル笹塚はサポート?)

「Teamネクスト」……ダンス王子レッド・天堂(ダンス王子ゴールド・日浦、ダンス王子ブラック・小田島はサポート?)

 

 純粋に“伝説の王子”を目指しているのが、以下の2人。

「Team先生」……先生王子・結城

「Team3B」……美容師王子・ハル(バーテンダー王子・翔、バンドマン王子・TAICHIはサポート)

 そのため果音を奪い合うのは、奏、尊人、綾小路、天堂の4人(もしかしたら竜も入るかもしれませんが)となるわけですが、映画の予告映像をみると、他の王子たちも果音を口説きまくっています。選手権ではさまざまな競技で争うようですが、奏のことが好きだったはずの第一側近・誠一郎までもが、「俺のこと、好きなんだろ?」と壁ドンをしています。「LDHがとうとうBLに手を出した!」と腐女子の間では話題になっていただけに、「Team奏」に仲間割れはあるのかどうか、映画版ではそのあたりにも注目したいところです。

 

■映画へ残された伏線は……

 王子がメインだったため、果音サイドのことはドラマではあまり描かれてきませんでしたが、最終話のラストで、果音がほっぺをつねるのには、過去の出来事が関係していることがわかりました。とってもクールな果音様ですから、ポーカーフェイスを貫くための照れ隠しくらいにしか思っていなかったのですが、ネット上を見ると、「奏と果音は過去に出会っていて、そのとき奏が果音のほっぺに触れていた」とかなんとか予想する声が上がっているようですが果たして……。

 ちなみにこのプリレジェ、『PRINCE OF LEGEND LOVE ROYALE』というタイトルでアプリゲームにもなるそうです。「実際に王子と会える!? 究極の恋愛ゲーム」ということなので、気になる方は事前登録をしてみてはいかがでしょうか。

(文=どらまっ子TAROちゃん)