事実婚が増えれば、夫婦別姓が実現するかもしれない——「未届けの妻」のメリットとは?

(前編はこちら)

■事実婚は、自分にとって最適な結婚生活を実現できる“カスタマイズプラン”

――36歳の時に、“事実婚”で再婚されていますが、なぜ、事実婚を選択されたんですか?

水谷さるころさん(以下、水谷) まず事実婚についてお話しすると、事実婚はいわゆる婚姻届を提出し、法律で認められた夫婦ではありませんが、「夫婦ですよ」という状態を指す広い言葉なんです。事実婚にもいろいろあるのですが、うちの場合は、生活実態をより法律婚に近い状態にするために、住民票を一緒にして同一世帯にして「未届けの妻」にするという方法をとっています。行政は、保育園や子どもの医療保険などに関する手続きにおいて「世帯」を単位として見ているので、籍は実は関係がないんです。

 共働きでお財布が別、どちらが扶養されるわけでもなく納税も別だと、法律婚をするメリットは少ないんじゃないかと思って。働いて生きていきたい女性にとっては、結婚すると、「世の中って、こんなふうなの?」とガッカリすることが多いんですよね。きちんと、わかりやすく看板を立てていかないと、保守的な結婚の考えの人に、仕事の面でも、家庭の面でも引っ張られてしまう。法律婚は“おまかせ安心パック”、事実婚は自分にとって最適な結婚生活を実現できる“カスタマイズプラン”のようなイメージです。

――おもしろい考え方ですね。

水谷  世間には、保守的な“結婚村”というのがあると感じることが多くて。村人は、村の掟から外れることをすごく嫌います。「結婚したのに、そんなに夜遊びするの?」とか、「毎日ごはんつくってないの?」とか圧をかけてくるわけです。うちは、夫がごはんをつくってるので、それを言うと、すごい嫌な顔をされて「あいつはダメ嫁だ」というレッテルを貼ってくる人がいるんですよ。理想のルールの通りにしてほしい、という圧をかけてくる。だから、私はその村から抜けようと思ったんです。私が欲しいのは、結婚じゃなくて家族ですから。

 結婚村の人は、同居が続いていると、「どうして結婚しないの? 早く結婚した方がいいんじゃない?」とか言います。でも、事実婚なら、「婚」がついているので、牽制にもなりますし、「ルールが違います」と伝えやすいんですよね。

――事実婚をして、大変だったことはありますか?

水谷 やっぱり親を説得するのが大変でした。「なんで、そんなことするの?」と聞かれますから。でも、「保守的な結婚観が嫌だから」とは言えないじゃないですか(笑)。いかにうまくオブラートに包みながら、「事実婚の方がいい」「普通に結婚しているのと変わらない」と伝えられるか。「名前も変わらないし、うちはフェアな関係だから」と言い続けると、私がごはんをつくっていないことなども、徐々にとやかく言われなくなっていきます。ただ、理解してもらうには、最低でも3年は必要だと思います。

――親世代を納得させるのは、なかなか難しそうですね。

水谷 うちは夫も私も両方とも再婚で、親の期待値がものすごく下がっていて、パートナーがいてくれるだけでも安心という状態だったので、説得しやすかったと思います。

 友達にも事実婚にしようとした女の子がいたんですが、初婚でそれを言いだすと、味方がひとりもいない。自分の親も、相手の親も嫌がるし、パートナーは「どっちでもいい」みたいな状況。女性側が「事実婚の方がいいな」と思っていたとしても、初婚でそこに至るのは難しいのが現実だと思います。

■事実婚が増えたら、法律が変わるかもしれない

――ところで、お子さんもいらっしゃいますよね。事実婚で特に問題はないですか?

水谷 別にないですね。びっくりするほど、何もありません。久々に「おぉっ!」と思ったのは、この間、息子が手術をして、半日入院した時です。たくさん書類があったので、保護者として、私と夫でサインをしていたんです。

 そうしたら、息子が手術室に運ばれていった後に、「ちょっとお話が……」と呼び出されて、「お母様とお子さんのお名前が違うんですけど、どういったご事情でしょうか?」と聞かれました。今まで1回も聞かれたことがなかったから、気がつかなかった。「うちは事実婚なので母子別姓で、息子の籍は夫側。でも親権者は私です。生活は一緒にしていて、家族です」と伝えたら、それで終わりでした。それぐらいですね。

――お子さんの籍は旦那さん側ですか? 入籍しない場合、女性側の籍に入るのかと思っていました。

水谷 子どもの名前は夫側の姓にしたかったので、一度、籍を入れて、夫の姓(野田)で産んで、離婚しているんです。

 ご指摘の通り、結婚をしないで子どもを産むと、自動的に女性側の籍に入ります。別に自分の子どもを自分の姓にしたいという願望もないですし、夫の姓の方が親戚も多くて仲間もいっぱいでいいかなと思って。私の親は「娘の子が自分と同じ姓」なのを喜ぶ人たちでもなかったので子どもを自分の姓にするメリットもなくて。

 でも、結婚しないで野田姓にするには、家庭裁判所に行ったり、手続きがなかなか面倒臭いんです。それで出産する時だけ入籍して、野田になって、産んでから離婚しました。それなら、書類を出すだけで終わりますから。

――わざわざ結婚&離婚されていたんですね。一度籍を入れたら、そのまま流されてしまいそうですが。

水谷 私がもう結婚したくないと思う理由のひとつに、結婚すると、金融機関の名前の変更があるんですよ。私の場合、取引先の多数の会社に入金用口座の変更をお願いする必要があるので、本当に大変。ですから、半年ぐらいであれば、準備期間として、クレジットカード会社や金融機関からも何も言われないので、結婚して半年くらいで離婚という方法をとりました。

 それから、小さな政治的な主張という意味合いもなくはありません。今、日本では夫婦別姓が認められていません。今後もしも事実婚をしている人が増えて、半分とはいかなくても、1~2割ぐらいの無視できない数になってきたら、事実上、法律婚の必要性が低くなっているから、ということで、法律が変わるかもしれない。制度を実情に合わせるべきと主張した方が、法律が変わることが多いですから。今の状態で、選択的別姓の運動をしても、昭和22年に廃止されはしたものの、女性が男性側の戸籍に属する「家制度」の名残がある日本では難しいと思っています。

 男女差別なんて、もうないよね? と思っていましたが、それは、先人の働く女性が戦ってくれたおかげで、そう感じていただけで、まだ道は半ば。今は過渡期だからしょうがないですよね。

――もっと事実婚を浸透させていくには、どうしたらよいと思いますか?

水谷 一番簡単なのは「結婚しました」と言って、事実婚状態にしておくことだと思います。事実婚で不便だと思ったら籍を入れれば、何の不便もない。婚姻届なんて、書くだけ書いて、しまっておけばいいんですよ。本当にそれでいい。結婚式も挙げて、「結婚しました」と言って、婚姻届も書いて、棚にしまう。引っ越しの時に「未届けの妻」にしておけば、実質的にも「妻」だし、子どもが生まれた時に、婚姻届を使うかどうか考えればいい。私のおすすめは、“しれっと事実婚”です。

 「結婚したら、夫が支配的になった」とか「結婚前の約束は嘘だった」といった場合でも、関係を解消しやすい。浮気は事実婚でも民事で裁判できますから、法律婚はするなら相続問題が現実的になる頃、事実婚20年目の記念などに「20年仲良くできたね」と、してみてもいいんじゃないかな――と思ったりしています。
(上浦未来)

水谷さるころ(みずたに・さるころ)
1976年千葉県生まれ。女子美術大学短期大学部卒業。イラストレーター。マンガ家、グラフィックデザイナー。99年「コミック・キュー」(イースト・プレス)にてマンガ家デビュー。2008年に旅チャンネルの番組『行くぞ!30日間世界一周』に出演、のちにその道中の顛末を『30日間世界一周!』(イースト・プレス、以下同)としてマンガ化(全3巻)する。そのほかの著書に旅マンガ『35日間世界一周!!』(全5巻)、『世界ボンクラ2人旅!』(全2巻)がある。趣味は空手。

結婚さえできればいいと思っていたけど、「入籍したら仕事が減る」!? 婚姻届の魔力

 女が人生の中で最も自分を見失い、頭がおかしくなる時期。それは20代後半から30代の嫁入り前――かもしれない。どうしても結婚したい、結婚ッ!結婚ッ!と、何者かによって、ひどく重い、妙な呪いをかけられてしまうからである。

 『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)の著者で、イラストレーターの水谷さるころさんも、そんな呪いにかかり、「結婚したい」と相手に迫って30歳で結婚。そのままバリバリと仕事を続けるつもりが、周りからは旦那さんに養ってもらうと勘違いされ、これはマズイと、CSのテレビ番組から世界一周の仕事をゲットし、30日間の海外出張へ。帰国後、ある飲み会に出て、仕事の話をすると「俺の妻が1カ月も家を空けるなんて言ったら許さないもんね」「夫さんは偉いよ。妻が働くのは女のワガママでしょ」と嫌みを言われ、あぜん。女の行動は、夫の許可制だったのか!?

 結婚生活も、思い描いていたような素敵ライフには程遠く、3年半で離婚。その後、法律婚には懲りて、36歳の時に“事実婚”で再婚し、38歳で出産。現在は2歳の子どもを育てる母でもある。結婚したら、女性には何が待ち受けているのか? さらに、これから増えるかもしれない“事実婚”について、お伺いした。

■「結婚=男の経済力にぶら下がる」と考える人は少なくない

――なぜ30歳を過ぎると、女子は結婚したくてしょうがなくなるんでしょうね?(笑)

水谷さるころさん(以下、水谷) この時期は、女が一番頭のおかしくなる、魔の時期ですよね(笑)。スピリチュアルが大好きなので、超煮詰まっていた時には、出雲大社によく出かけていました。それで、本当に結婚ができたので、実際「すごいな!」とも思ったんですけれど。

 なぜそんなに結婚したかったかを振り返ると、私の場合、20歳からフリーランスで働いていて、生活も仕事もひとりで、毎日会う人が欲しい、家族が欲しい、ということが一番でした。会社や共同事務所とかがあれば、まだ社会が広がっていって、追い詰められる感じでもなかったと思うんですが、事務所を持つと費用がかかるし、そういう機会もなかったんですよね。小さい時は30歳になったら結婚をして、子どももいるものだと思ってたのに、「やばい……こんな生活のまま独身だったら死にそう」と思い、「結婚」が何かを考える前に、「なんとか結婚しなきゃ」と、自分で呪いをかけていたんだと思います。

――本の中で「結婚したら仕事の依頼が減った」と書かれていて、とても気になりました。

水谷 これは、離婚してから、結婚のせいだとわかったんです。とはいえ結婚しても、ゼロにはなりません。取引先の担当者が既婚女性の場合は、結婚しても当然働くつもりとわかっているので、お仕事をくれます。でも、「結婚してから、なんとなく仕事もらえなくなったけれど、どうしてかな?」というような取引先もあるわけです。自分の実力がないからなのか、旬ではなくなったのか、何か悪いことしてしまったかな……などと考えていたんですが、連絡が来ないからわからない。けれど、みんなに離婚した時に「離婚した」と伝えたら、数人から「飲みに行きましょう」と連絡があり、「すっかり悠々自適な生活をしているんだと思っていましたよ」と言われたんです。本の中では、いろいろとマイルドに描いていますが、「結婚=男の経済力にぶら下がる」と本気で考える人が、少なからずいることに驚きました。

――それで、バリバリ働くという意思を示すべく、仕事の会合には頻繁に参加して、ブログを積極的に更新していたら、「最近、夜遊びしすぎではありませんか?」と、知らない人から書き込みがあったんですよね。一体何なんですか!?

水谷 本当にあったんですよ。モニターに向かって、思わず「ダレだよ、お前!?」ってツッコミました(笑)。コメントを書いてくれた方は、以前、テレビ番組に出ていた時のファンの方だと思うんですね。

 おそらく私のことを番組で知って、ブログを見たら、結婚をしたにもかかわらず、夜に飲み歩いている。それを見て、「あれ? ちょっと違うんじゃないか」と思って、書き込んだと思うんですね。百歩譲って、そう思うところまではオッケーだとしても、実際書き込まれると、「はぁ!?」と思いますよね。こっちにも色々あるんだよ、と。

――そういう方には、どう対処しているんですか?

水谷 とやかく言われたら、心の中で「うるさいな」と思うようにしています。そうなのかな……?とプレッシャーに流されてしまっても、良いことはひとつもないですし。とやかく言ってくる人は、私の人生をどうにかしてくれるわけもなく、自分がこうしてきたんだから、こうした方がいいと言うだけです。言っている人自身の影に対しての言葉なので、気にしなくていいと思います。

■婚姻届は、自分たちを救ってくれる魔法ではない

――女性の場合はどうしても結婚をすると、仕事を辞める方向に結びついていきますよね。

水谷 男性の場合は、結婚しても、「仕事辞めるの?」なんて、絶対に聞かれない。むしろ「頑張らないとね」となります。結婚した後、私は本を出すために、かなり努力しました。本を1冊出すには時間がかかるし、コストパフォーマンスがとても悪い。でも「やらないと先がない、チャレンジするなら今しかない」と思って始めたんですけれど、そういうことをやり始めると、「男に養ってもらえるから、好きなことができるんだね」と思う人がいるようなんですよ。実際は、自分の貯金で生きていました。

 私としては、結婚をすることもチャレンジだったし、本を出すこともチャレンジだった。前向きに投資をしているつもりでも「結婚したから、コストパフォーマンスの悪い漫画にもチャレンジできるのね。旦那さんはさぞかし稼ぎがあって、サポート力のある方なのね」と思われてしまう。あれ? 夫の株ばっかり上がって、私は? なんかすごい損してない? ……と。

――結婚だけでも大変ですから、お子さんができたら、働く女性は、ここ一番の踏ん張り時ですよね。

水谷 子どもを保育園に預けていないと、仕事をお願いする側にとっては安心できませんよね。仕事します! とわかってもらうためにも認可には入れなきゃと必死でした。在宅のフリーランスの場合は、やっぱり簡単には入れません。うちは認可保育園に受かるために、まず無認可保育園に入れましたが、正直すごく高かったです。区によって、保育園に入れる基準は全然違うんですけれど、私の住んでいる区がフリーランスは無認可保育園に入れないと認可に入れないような仕組みなので、預けざるを得ない。うちは何がなんでも認可に入れるぞ! と収入の少ない出産後の時期に貯金はたいて頑張って無認可に入れて、2カ月で仕事復帰して……と実行したものの、正直、こんなに頑張らないといけないのか? 私の仕事は、こんなにまで頑張り、守るべきものだっけ? と、何度も弱気な気持ちになりました。

 でも、それをあきらめると、また仕事関係者から勘違いされることになるので、「やるしかない」と、頑張りました。夫はすごくフェアな人ですが、なんだか私と保活に対しての必死さが違う気がしましたね。それで私がすごく不安になり、どこかで「保活はお前の仕事だろ」と思ってるんじゃないの? 「保育園に入れなかったら、どうするつもりなの? 預けられなかったら、面倒を見るのは私なの?」と喧嘩しました。やっぱり男性とは危機感が違うんじゃないかな。女性が結婚して子どもを産んで、仕事をするのは戦いですね、ホント。今の時代、まだまだ頑張らないとダメですね。

――結婚をする前に気をつけるべきことはなんですか?

水谷 婚姻届を神聖化して、「私のことを一生面倒見てね」「これで私たちの一生は約束された」といった異様なまでに思い入れを込める人が多い気がするんです。でも、婚姻届を出すのは、ただの制度だから。自分たちを救ってくれる魔法ではない。結婚式をして、籍を入れてみたら、救われるどころか「○○しないとダメなんだ」という親世代の結婚観に呪われてることの方が多いんじゃないか、と私は感じました。

 今は不況なので、男の人が人ひとりを養うことは、現実的に考えてなかなか厳しいです。できる人もいるけれども、おっかぶされるのは困るからと、渋る場合もある。その時に、女性が結婚をしたいあまりに、家事などサービスをしすぎてしまうと、“お母さん”になってしまいます。共働きを考えているなら「経済的にお父さんの代わり」を求めたり、「なんでも面倒見てくれるお母さん代わりになる」という結婚ではなくて、「二人でちゃんとやっていこう」と目指す内容を確認した方がいいです。そういう現実的なところまで意思の疎通が取れる人かどうか、よく話し合うことが大切だと思います。とはいえ、失敗しても命まではとられないから、失敗してもいいと思いますけどね!
(上浦未来)

(後編につづく)

モテ系・赤文字系が凋落、「mer」はヒット! 2016年の女性誌動向5大トピックを徹底分析

 雑誌不況が叫ばれて数年、2016年も休刊や廃刊に至った女性誌がいくつもある。一方で、新創刊やリニューアルで話題を振りまいた女性誌も存在する。そんな今年の動向について、女性ファッション誌の研究歴20年、「新社会学研究」(16年創刊、新曜社)で「ファッション&パッション」のコラム連載も担当する甲南大学の栗田宣義教授に聞いた。

■モテ系、赤文字系が凋落
――今年、最も印象的だった女性誌のトピックを教えてください。

栗田宣義氏(以下、栗田) 「AneCan」(07年創刊、小学館)の休刊は大きな出来事でした。「AneCan」は、「CanCam」(1981年創刊、小学館)を卒業したえびちゃん・もえちゃん雑誌。まさに2人のための媒体でした。一昨年にABC販売部数公査(以下、ABC公査)から離脱していますから、すでに1年前には休刊が決まっていたのでしょう。小学館は雑誌余命を伸ばしに伸ばして、10年間よく頑張りました。その意味では編集部の努力は称賛に値します。

 注目はその母体だった「CanCam」です。えびもえブームの06年当時、ABC公査で64万部が売れていたのが、10年後の今は6万8000部で、その10分の1。そうなってほしくはありませんが、「CanCam」がいよいよ最後を迎えたら、小学館は女性ファッション誌から撤退するのかもしれませんね。それとも、沽券にかけて守り抜くのか。

 「AneCan」休刊に先立つこの数年間、「egg」(大洋図書)「小悪魔ageha」(インフォレスト、現:主婦の友社)「姉ageha」(同)「Happie nuts」(インフォレスト、現:ネコ・パブリッシング)「BLENDA」(角川春樹事務所)「Ranzuki」(ぶんか社)といったギャル系雑誌の休刊が続いていました。一見、ギャル系はもう終わったのかな、とも思えるのですが、そのような逆風の中で「JELLY」(06年創刊、ぶんか社)は、日本雑誌協会JMPAによる印刷部数では、20万4,000部出ているのです。その値のおおよそ3分の2が、ABC公査に近似するので、実売でも13~14万部が売れていることになります。かつて、実売百万部を誇った「non-no」(71年創刊、集英社)が15万部に届かず、豪華な付録で他誌を圧倒する宝島社の旗艦誌「sweet」(99年創刊)や「SPRiNG」(96年創刊)でさえも、17万~20万部という状況下で13万部はすごい数字です。「CanCam」の2倍も売れているのですから。一方、赤文字系の老舗「JJ」(75年創刊、光文社)が6万6,000部、「ViVi」(83年創刊、講談社)は11万2,000部、「Ray」(88年創刊、主婦の友社)は6万部です。

 「小悪魔ageha」「姉ageha」が主婦の友社の支援を経て復刊されたことや、「JELLY」の好調を見ると、ギャル系の休刊は、乱立していた媒体が適正な数まで淘汰、整理されたのに過ぎず、その陰で、見えにくいのですが、むしろ、モテ系、赤文字系が次第に売れなくなってきたといえるでしょう。

■「mer」は10年代のヒット雑誌
――ギャル系以外で、好調な動きの女性誌はありますか?

栗田 近年、若い世代向けで成功したのは、「mer(メル)」(13年創刊、学研プラス)。これは、2010年代のヒットですね。音楽活動なども器用にこなし、マルチな活躍を続ける主力モデルの三戸なつめさんが「前髪パッツン」というコピーとともに有名になった雑誌です。ファッション系統のジャンルは、ナチュラルな自分らしさを強調した「わたし系・ピュア系」。三戸さんのヘアメイク、ファッションやライフスタイルは社会現象にまでなりました。わたし系・ピュア系の元祖ともいえる青文字系・ストリート系の雑誌としては、ボーイズファッションを女子に取り入れた先駆的存在の「mini」(00年創刊、宝島社)、古着リメイクで一世を風靡した「Zipper」(93年創刊、祥伝社)などがあります。残念ながら、伝統ある老舗版元の雑誌は、日々進化を遂げてゆくストリートやそれを映すウェブの動向や情報に、どうやら編集部や編集体制が追いついていけなくなってしまったようです。16年中には、ストリートスナップの意義と価値を日本に広めた伝統誌「SEDA」(91年創刊、日之出出版)が休刊、かつては女子高校生必読誌の1冊だった「Zipper」も、休刊こそしていませんが、月刊から季刊化しています。

 モデルのイメージだけに頼らず、読者イベントやウェブなどと誌面の連動企画を上手に生かし、わたし系・ピュア系という新系統を生み出した「mer」で成功した学研ですが、過去にファッション誌の休刊も経験しています。「non-no」に匹敵する14万1,000部を売る(ABC公査)、今や最強のローティーン誌「nicola」(97年創刊、新潮社)よりもさらに古く、30年の歴史を誇ったローティーン誌は同社の「ピチレモン」(86年創刊)だけでした。残念ながら「ピチレモン」は15年中に休刊してしまいました。そこでリストラした人材や資源を、「mer」に投入してくれているのかもしれません。学研は、半世紀もの長きにわたって「科学」や「学習」といった学年誌を作ってきた経験と伝統の蓄積があるので、雑誌制作において、最も大切な判断材料となる、読者年齢のセグメントや、時代・世代で嗜好や志向が大きく変わってくることを、経営者が充分に理解しているのでしょう。それは重要なことです。

■「ku:nel」は復刊で赤文字系に?
――「ku:nel」(マガジンハウス)の大胆なリニューアル復刊は話題になりました。

栗田 「ku:nel」(03年創刊)は一昨年の76号で休刊し、4カ月休んだ後、77号で16年1月に復刊しました。それに伴い、タイトルを赤くし、題字が最近は前より25%ほど大きくなっています。76号までは、表紙のテキストサイズや文字数は企業情報誌のような作りだったのに、復刊後は女性ファッション誌とカバーの作り方が同じになりました。各号ごとコンセプトのキャッチは、創刊から一昨年の休刊あたりまでは短い。「お宅訪問」「装いの花束」とか、10字未満で、これは情報誌と同じ。しかし、最近は、15文字程度に増えていて、赤文字系の形式と同じ。つまり、ファッション誌では凋落気味の赤文字系の戦術をうまく「横取りした」形です。

 ただ、内容はライフスタイル誌です。マガジンハウスはライフスタイル誌で会社を支えてきた伝統があるので、「ku:nel」で半世紀越しにチャレンジしているのかなとも思う。「GINZA」(97年創刊)もそうです。単一コンセプトではなく、自由度が高い。ファッション、メイクの看板にとらわれていません。例えば、最新号の「おいしい生活」というコンセプトは、通常のファッション誌のキャッチフレーズではありません。稼ぎ頭の「an・an」(70年創刊)ではできないことを、別働隊の「GINZA」でやっている印象です。

■付録ブームの現在
――宝島社が先頭を切って始めた付録は、いまや定番となりました。

栗田 宝島社は、半年前くらいから、女性ファッション誌の表紙を、ネット販売のアマゾンに、発売日前の予約販売では載せなくなりました。表紙の代わりに、付録の写真を出しています。初めてみたとき、なにかの間違いかと思ったほど驚きました。付録に敏感な消費者へのアピールなのでしょう。付録に関していえば、宝島社以外で元気良いのは、新潮社のローティーン誌「ニコ☆プチ」(06年創刊)と「nicola」。新潮社は伝統ある版元ですが、ファッション誌参入の歴史は浅い。両誌は10年後にも確実に残る雑誌だと思います。ファッション誌では新興勢力の宝島社と新潮社が付録の企画や制作に強く、売り上げに大いに貢献しているようですね。対照的に、大手や老舗出版社は弱い傾向があり、苦戦しています。

■webと女性誌のこれから
――webサイトやアプリが人気だった「MERY」(現在は閉鎖)が、雑誌を創刊したのも今年です。

栗田 雑誌「MERY」は、アマゾンのライフスタイル雑誌ランキングで102位です。ランキングの1ケタ台に「an・an」(70年創刊、マガジンハウス)や、「sweet」があって、20位あたりに「暮しの手帖」(暮しの手帖社)などがあり、その中で102位となると、あまり売れていないのかもしれません。まだ判断は早いのですが、ウェブサイトとして運営していた方が良かったのかも。キュレーション・サイトとしては、ずば抜けて好調で、「MERY」と「@cosme」をみれば、雑誌を読まなくても、それぞれ現代日本のメイクとコスメが全部わかる、という一人勝ちの状態でした。おそらくは、経営者あるいは制作スタッフが、紙媒体への強い期待と夢を持っていたと推測されます。ネット全盛時代に紙で出版できるということは、高級ブランドと同じ意味を持っているのです。喩えていうならば、ネットはユニクロやしまむらなどファストファッションに相当し、紙媒体はエルメスやシャネルなど高級ブランドにあたります。その立ち位置は限られ、極めて希少な存在。昔からその場所を占めてきた老舗か、まったく新しいコンセプトで登場するか否か。「MERY」の今後の成功を祈りたいですね。

――「情報はwebでタダで得られるから、お金を出して雑誌を買う必要がない」という声も多いです。

栗田 情報にお金を払わないのではなく、いままで雑誌代に支払ってきた分が通信料に代わってきたのでしょう。ネットだと、インスタグラムは個人がアップする写真が桁違いに充実しているので、おしゃれな若者層には、とても便利です。既存の雑誌もSNSのアカウントを持ち、Twitterやインスタをやってはいるものの、結局、それは紙媒体の寿命を早めているのに過ぎません。いまは紙媒体の雑誌からwebへの移行期。では、紙媒体の女性誌はまったくなくなってしまうのか? と考えると、買うことに価値を見いだせるような希少性のある「ブランドとしての」雑誌だけが残ります。紙媒体最盛期の40誌~50誌体制から、ローティーン誌、ヤング誌、ヤングアダルト誌、ミドルエイジ誌、全部併せても15~20誌残るかどうか、というところでしょう。

ピコ太郎の衣装を作った男を直撃! ヤンキーファッションの変遷

 2016年の世界的な大ヒット曲・ピコ太郎の『PPAP』(ペンパイナッポーアッポーペン)は、曲だけではなく一度見たら忘れられないアニマル柄ファッションも注目された。この衣装の製造元である不良系ファッション大手「BIRTHJAPAN(バースジャパン)」(新潟県南魚沼市)の石川智之社長に、ブランド設立の経緯やヤンキーファッションのトレンドについて話を聞いた。同社は不良のためのファッションを積極的にアピールし、『闇金ウシジマくん』をはじめ数々の映画やドラマにも衣装提供をしており、“その筋”では有名なブランドである。

■不良を表現する服を作りたい

――ピコ太郎さんのPV『PPAP』では曲以上にアニマル柄の服のインパクトがすごかったですが、以前から不良の間では「知る人ぞ知る」人気ブランドだったそうですね。あの服でなければ、あれだけヒットしたかどうかはわからないくらいです。

石川智之社長(以下、石川) 実は取材でお問い合わせをいただくまで、あの服がウチの製品とは知らなかったんです。確認したら、お買い上げいただいていたとわかった次第ですが、(ピコ太郎の所属する)エイベックス・マネジメントは認めていないようですしね。

 おかげさまで各方面からご連絡をいただいていますが、当社はPVがヒットする前からインターネットを通じて全国にお客様がいらっしゃったので、今回もそれほどビジネスには影響はないです。

――もともと常連さんたちが、たくさんいらっしゃるということですね。ブランドとしてストレートに「不良」を前面に出しているのは珍しいと思います。会社を作られたのは、どのような経緯からなのでしょう?

石川 私は新潟生まれの新潟育ちで、いろいろありまして高校中退、新聞拡張員、逮捕などを経て、今の会社を作りました。店の公式サイトにも書いた通り逮捕歴がありますが、初犯だったので執行猶予がついて、ムショには行ってないんです。

――なるほど。ファッションブランドを立ち上げられたということは、もともとこうしたデザインがお好きだったのですか?

石川 「不良を表現できるような服を作りたい」というのは前からありましたね。小さい頃からワルガキで、中学からは空手を習っていたのですが、ケンカもよくやっていました。漫画では『CUFFS 〜傷だらけの地図〜』(東條仁/集英社)や『今日から俺は!!』(西森博之/小学館)などが好きで、服もそういうのをマネしていたんです。

 設立時(06 年)はホスト向けの服を作っていたのですが、09年から現在のスタイルにしました。当時はホストのニーズに合わせて作っていて、今は逆に私の方からデザインというか世界観を提供させていただく感じですね。

■仏様や龍をデザインしたTシャツが人気!

――ヤンキーファッションの最近のトレンドは、どのようなものですか?

石川 トレンドというのは特にないですね。「10年前も10年後も、このファッションで!」ということです。最近は若い人にも、仏様や龍をデザインしたTシャツは人気があります。

 ちなみにピコ太郎さんの服はずっと売れ残っていて、「困ったなあ」と思っていたところで売れたんです。それから1年くらいして『PPAP』のヒットで急に注目されたんです。もう増産はしませんでしたけどね。

――製品は、ご自分でデザインされているんですね。

石川 おおまかなデザインは自分で考えて、細かいところは提携しているデザイン会社にお願いしています。型紙づくりや縫製は中国に発注しています。

 あとは、ホームページを見て連絡してきたイギリス人の女性デザイナーさんも手伝ってくれています。和風柄のデザインがものすごくうまくて驚いています。日本のことをとても勉強しているのがわかりますね。ちなみにメールのやりとりは、グーグルの翻訳機能を使っています。

――中国やイギリスの方も関わっておられるのですね。ホームページも、ご自分で作られているのですか?

石川 そうです。技術的なところはプロに頼んでいますが、全体のイメージとか「クールにワルく、男らしく、そして誰よりも粋に……」といったコピーは自分で考えています。あとは、カミさんも手伝ってくれています。

――お客様は、やはり大阪などヤンキー文化のある地域に多いのでしょうか? 

石川 そうですね。やはり大阪や福岡、北関東などからのご注文は多いですが、全国からご注文をいただいています。

――年齢層はどのあたりが中心ですか?

石川 スタートした当初は主に10代のやんちゃな層をターゲットに企画していたのですが、意外に年齢層は幅広いですね。30代以上のお客様からもご好評をいただいています。なので、大人の男性向けに、少しシンプルで落ち着いた印象の「DIAMOND JAPAN(ダイヤモンドジャパン)」というブランドも作っています。

 10代から20代をターゲットにした「BLOOD MONEY TOKYO(ブラッドマネートーキョー)」はプリント柄が中心なのですが、「DIAMOND~」は柄を織り込んだ布地などで高級感を出しています。

■「ムショ割」は酒の席で考案

――社長さんの「逮捕歴」をあえて公開され、「逮捕から12周年だから12%引き」のほか、拘留や服役をされている方への割引などユニークな取り組みも話題ですね。

石川 世の中には女性とかシルバーとかいろいろな割引がありますけど、「ウチでできるのは何かなあ?」と酒の席で話したことがあったんです。それで、「ムショ割」「出所割」にしようとなりました。「元受刑者の社会復帰の支援」などという高尚な話ではなく、「みんなに覚えてもらえたらいいな」とか、そんな程度の意味合いです。

――本当の意味での「再チャレンジ」ですね。ところで、ヤンキーに人気の「ガルフィ」や「キャプテンサンタ」といったブランドは高価なイメージがありますが、御社は送料を「うざいから無料」にしたり、全体的にお手頃な価格ですね。

石川 ウチは流通の見直しなど、常にコストを抑える工夫をしています。日本の有名ブランドが高いのは、仕入れや流通が複雑なこともあるのではないでしょうか?

――今後はどのようなビジネスを考えておられますか?

石川 作業服は現在もご好評をいただいていますが、とび職など建設現場の作業用に龍や蛇などの刺繍をしたものを作りたいですね。現場で叱られるかもしれませんが(笑)。

 あとは、お客様からレディスのデザインのリクエストもいただいています。私は男性なので、なかなか難しいですが、検討課題ですね。これからも新しいことに取り組みたいので、よろしくお願いします。
(蒼山しのぶ)

石川智之(いしかわ・ともゆき)
1982年新潟生まれの新潟育ち。「ちょっとやらかして埼玉にいたこともあります(笑)」。2006年に「BIRTHJAPAN」設立。趣味は「生活全般。毎日が楽しいです。写真を撮るのも好き」
会社の公式サイト

ピコ太郎の衣装を作った男を直撃! ヤンキーファッションの変遷

 2016年の世界的な大ヒット曲・ピコ太郎の『PPAP』(ペンパイナッポーアッポーペン)は、曲だけではなく一度見たら忘れられないアニマル柄ファッションも注目された。この衣装の製造元である不良系ファッション大手「BIRTHJAPAN(バースジャパン)」(新潟県南魚沼市)の石川智之社長に、ブランド設立の経緯やヤンキーファッションのトレンドについて話を聞いた。同社は不良のためのファッションを積極的にアピールし、『闇金ウシジマくん』をはじめ数々の映画やドラマにも衣装提供をしており、“その筋”では有名なブランドである。

■不良を表現する服を作りたい

――ピコ太郎さんのPV『PPAP』では曲以上にアニマル柄の服のインパクトがすごかったですが、以前から不良の間では「知る人ぞ知る」人気ブランドだったそうですね。あの服でなければ、あれだけヒットしたかどうかはわからないくらいです。

石川智之社長(以下、石川) 実は取材でお問い合わせをいただくまで、あの服がウチの製品とは知らなかったんです。確認したら、お買い上げいただいていたとわかった次第ですが、(ピコ太郎の所属する)エイベックス・マネジメントは認めていないようですしね。

 おかげさまで各方面からご連絡をいただいていますが、当社はPVがヒットする前からインターネットを通じて全国にお客様がいらっしゃったので、今回もそれほどビジネスには影響はないです。

――もともと常連さんたちが、たくさんいらっしゃるということですね。ブランドとしてストレートに「不良」を前面に出しているのは珍しいと思います。会社を作られたのは、どのような経緯からなのでしょう?

石川 私は新潟生まれの新潟育ちで、いろいろありまして高校中退、新聞拡張員、逮捕などを経て、今の会社を作りました。店の公式サイトにも書いた通り逮捕歴がありますが、初犯だったので執行猶予がついて、ムショには行ってないんです。

――なるほど。ファッションブランドを立ち上げられたということは、もともとこうしたデザインがお好きだったのですか?

石川 「不良を表現できるような服を作りたい」というのは前からありましたね。小さい頃からワルガキで、中学からは空手を習っていたのですが、ケンカもよくやっていました。漫画では『CUFFS 〜傷だらけの地図〜』(東條仁/集英社)や『今日から俺は!!』(西森博之/小学館)などが好きで、服もそういうのをマネしていたんです。

 設立時(06 年)はホスト向けの服を作っていたのですが、09年から現在のスタイルにしました。当時はホストのニーズに合わせて作っていて、今は逆に私の方からデザインというか世界観を提供させていただく感じですね。

■仏様や龍をデザインしたTシャツが人気!

――ヤンキーファッションの最近のトレンドは、どのようなものですか?

石川 トレンドというのは特にないですね。「10年前も10年後も、このファッションで!」ということです。最近は若い人にも、仏様や龍をデザインしたTシャツは人気があります。

 ちなみにピコ太郎さんの服はずっと売れ残っていて、「困ったなあ」と思っていたところで売れたんです。それから1年くらいして『PPAP』のヒットで急に注目されたんです。もう増産はしませんでしたけどね。

――製品は、ご自分でデザインされているんですね。

石川 おおまかなデザインは自分で考えて、細かいところは提携しているデザイン会社にお願いしています。型紙づくりや縫製は中国に発注しています。

 あとは、ホームページを見て連絡してきたイギリス人の女性デザイナーさんも手伝ってくれています。和風柄のデザインがものすごくうまくて驚いています。日本のことをとても勉強しているのがわかりますね。ちなみにメールのやりとりは、グーグルの翻訳機能を使っています。

――中国やイギリスの方も関わっておられるのですね。ホームページも、ご自分で作られているのですか?

石川 そうです。技術的なところはプロに頼んでいますが、全体のイメージとか「クールにワルく、男らしく、そして誰よりも粋に……」といったコピーは自分で考えています。あとは、カミさんも手伝ってくれています。

――お客様は、やはり大阪などヤンキー文化のある地域に多いのでしょうか? 

石川 そうですね。やはり大阪や福岡、北関東などからのご注文は多いですが、全国からご注文をいただいています。

――年齢層はどのあたりが中心ですか?

石川 スタートした当初は主に10代のやんちゃな層をターゲットに企画していたのですが、意外に年齢層は幅広いですね。30代以上のお客様からもご好評をいただいています。なので、大人の男性向けに、少しシンプルで落ち着いた印象の「DIAMOND JAPAN(ダイヤモンドジャパン)」というブランドも作っています。

 10代から20代をターゲットにした「BLOOD MONEY TOKYO(ブラッドマネートーキョー)」はプリント柄が中心なのですが、「DIAMOND~」は柄を織り込んだ布地などで高級感を出しています。

■「ムショ割」は酒の席で考案

――社長さんの「逮捕歴」をあえて公開され、「逮捕から12周年だから12%引き」のほか、拘留や服役をされている方への割引などユニークな取り組みも話題ですね。

石川 世の中には女性とかシルバーとかいろいろな割引がありますけど、「ウチでできるのは何かなあ?」と酒の席で話したことがあったんです。それで、「ムショ割」「出所割」にしようとなりました。「元受刑者の社会復帰の支援」などという高尚な話ではなく、「みんなに覚えてもらえたらいいな」とか、そんな程度の意味合いです。

――本当の意味での「再チャレンジ」ですね。ところで、ヤンキーに人気の「ガルフィ」や「キャプテンサンタ」といったブランドは高価なイメージがありますが、御社は送料を「うざいから無料」にしたり、全体的にお手頃な価格ですね。

石川 ウチは流通の見直しなど、常にコストを抑える工夫をしています。日本の有名ブランドが高いのは、仕入れや流通が複雑なこともあるのではないでしょうか?

――今後はどのようなビジネスを考えておられますか?

石川 作業服は現在もご好評をいただいていますが、とび職など建設現場の作業用に龍や蛇などの刺繍をしたものを作りたいですね。現場で叱られるかもしれませんが(笑)。

 あとは、お客様からレディスのデザインのリクエストもいただいています。私は男性なので、なかなか難しいですが、検討課題ですね。これからも新しいことに取り組みたいので、よろしくお願いします。
(蒼山しのぶ)

石川智之(いしかわ・ともゆき)
1982年新潟生まれの新潟育ち。「ちょっとやらかして埼玉にいたこともあります(笑)」。2006年に「BIRTHJAPAN」設立。趣味は「生活全般。毎日が楽しいです。写真を撮るのも好き」
会社の公式サイト

『ハイロー』『おそ松さん』2016年ヒット作を“元アウトローのカリスマ”瓜田純士が斬る!

 百戦錬磨の元アウトローが、激しい拒絶反応を起こした!――EXILEや三代目JSBなどLDH所属のタレントが総出演し、幅広い層から支持を集めた映画『HiGH&LOW THE MOVIE』。そして今年、女性の間で大人気となり、「日経エンタテインメント」のヒット番付にも名を残したアニメ『おそ松さん』。2016年の女子ブームを振り返る上で避けて通れないこの2大作品を、“元アウトローのカリスマ”こと作家の瓜田純士(37)に鑑賞してもらったところ、開口一番、「1000パーセントのストレスをありがとう」という不穏なコメントが飛び出した。ヤバい! 瓜田さんがご機嫌斜めだ! 

 新宿で生まれ育ち、少年時代からケンカに明け暮れ、アウトローのカリスマとして名を馳せた瓜田。現在はヤクザもシャブもケンカもやめ、作家として穏やかな日々を送っている。新宿在住であるため散歩がてら映画館へ足を運ぶ機会も多く、また、家にこもって執筆する間はテレビをほぼ付けっぱなしだという。

 だが、そんな瓜田も『HiGH&LOW THE MOVIE』と『おそ松さん』に関しては、「まったくのノーマーク。どんな作品なのかもよくわからない」とのことだったので、あえてよくわからないまま予習ナシで見てもらい、率直な感想を語ってもらうことにした。

 鑑賞後、インタビュー場所に現れた瓜田は、明らかに不機嫌な様子。「このクソ忙しい師走に、1000パーセントのストレスを与えてくれてありがとう。おかげで体調が悪くなり、執筆活動も滞った。この損害賠償は、サイゾーウーマンの編集部に請求すればいいですかね?

 と、いきなりヤカってきたのである。アウトローをやめたはずの男が、再びアウトローに戻りつつある。いったい何が気に入らないのか……? 恐る恐る感想を聞いてみよう。

☆瓜田の『HiGH&LOW THE MOVIE』評

――まずは『HiGH&LOW THE MOVIE』(以下『ハイロー』)の感想からお聞かせください。

瓜田 あのですね、こんなイケメンたちに不良ぶられると、こっちとしては困るんですよ。こんなイケてる連中が、こぞって暴れたりするのは卑怯ですよ。頼むから、こっちの世界に入って来ないでくれよ、と。そうお願いしたいです。

――褒めてるんですか? けなしてるんですか?

瓜田 この手の作品をあまりボロクソ言うと嫉妬してると思われるんで、まずは余裕を見せとこうかな、と(笑)。誤解されると困るんで。

――「こっちの世界に入って来るな」とは、自分の領域を侵された気分なんででしょうか?

瓜田 というか、リアリティーがなさすぎて、歯がゆかった。実際の不良の世界には、イケメンは俺ぐらいしかいないんですから。組織名や役名に関しては、そこそこリアリティーがあるんですけどね。山王連合会なんてのは、山谷連合(東京の下町に実在した愚連隊)から取ってるはず。

――本作の発案者でありプロデューサーでもあるHIROさんが、そのへんをモチーフにした可能性はありますね。

瓜田 好きなんでしょうね、こういう世界が。一つ言えるのは、いつの時代も、街にいる普通の男の子たちが格好いいと思うダンスグループの人たちが、さらに格好いいと思う世界は、不良の世界なんだな、ということですね。ちなみに俺は、HIROのことを格好いいと思いますよ。ダンスの才能はもちろんのこと、あれだけのメンバーを率いるカリスマ性や、こういうムーブメントを起こす手腕もすごい。ついでに言うと嫁さんも美人だし。

――作品の話に戻りますが、ストーリーはどうでしたか?

瓜田 まったく頭に入ってこなかった(笑)。時代設定がいつなのかも、どこで何が起きてるのかも、敵味方の関係もわからなかったです。そもそもこいつら、何歳という設定なんですかね? 高校生? 違うか。まぁ、どうでもいい。ストーリーを追おうという気さえ起きず、ほとんど流し見してました。不良をテーマにした誰かのPV(プロモーションビデオ)とかだったら成立するんでしょうけど、物語にされちゃうと、正直キツいなぁ。

――なぜ頭に入ってこなかったのでしょう?

瓜田 そもそも俺がEXILEのメンバーをよく知らないってのもあるけど、同ジャンルのイケメンばかりで、見分けがつかないんですよ。だから話も飲み込めない。同じ不良映画でも『ビー・バップ・ハイスクール』はわかりやすかったんですけどね。太っちょとかガリとかブサイクとか、顔に傷がある奴もいたりして、本物の不良っぽくて面白かった。キャラに癖があって、キャラへの愛着が生まれれば、話も追っかけたくなるけど、 『ハイロー』にはそれがなかったですね。

――瓜田さんから見て、「本物の不良っぽさ」が漂っている出演者はいましたか?

瓜田 若手の主要キャストはどれもこれも、アウトロー感に欠けますね。たとえば海外の黒人ラッパーのPVを見てても、「こいつ、刑務所経験あるな」「こいつ、女の取り合いで拳銃取り出した経験あるな」って奴は、やっぱオーラに出るから目を引きます。でも、パチモンはすぐバレる。腕が太い黒人にバンダナさせときゃいい、ってもんじゃないんです。その点、『ビー・バップ・ハイスクール』の清水宏次朗なんかは、ハマってましたよ。「うん、いるいる、こういう不良」って感じで。菊リンもよかった。仲村トオルだけはハマってませんでしたけどね。『ハイロー』は仲村トオル同様、真面目なイケメンに不良の格好をさせてるだけって感じで、迫力が全然伝わってきませんでした。

――格闘シーンは迫力満点だったと思うのですが。

瓜田 格闘シーンって、乱闘アクションですよね? 集団対集団で戦うシーン。ああいうのって、好きじゃないんですよ。幼稚くさいし、嘘くさい。お前らが格好いいのはわかったから、ケンカはやめてダンスでもしてろ、って感じですね。あと嘘くさいといえば、序盤のほうで、デコ(警察)が不良のたまり場に現れるシーンがあったでしょ? 現実ではああいう場に、デコが1人で現れるなんてことは絶対ない。デコは2人以上で動きますから。

――アクションも邪魔で、ディテールもダメだと。

瓜田 ええ。そのへんで完全に興醒めしちゃって、鑑賞意欲が削がれちゃったんですよ。乱闘シーンを多く入れればいいってもんじゃなく、もっと言葉の掛け合い一つでヒリヒリさせてほしかったんだけど……。まぁでもこの作品を支持する人たちの多くは、ストーリー性やヒリヒリ感なんか求めてないんでしょうね。イケメンたちが、スタイリッシュなアクションをして、スタイリッシュなBGMが流れてれば満足。そういう一つのパッケージというかね。ホストクラブのショータイムみたいなものかな。でもこれ、流行るのもわかります。

――なぜですか?

瓜田 だって日本のトップパフォーマーや、日本のファッションリーダーたちがこぞって出演してるんですから、そりゃ女はキャーキャー言うでしょうし、若い男も憧れるでしょう。こんなところで俺が何を言ったところで、人気があるってことは、こういう作品に魅力を感じる層がそれだけ広いってことです。ただ、どうしてこんなにつまらないんだろう? つまらないのには理由があるはず。これだけカネをかけてるのに……。価値観が違うってだけかな。

――EXILEに敵対心があるとか?

瓜田 ないない。EXILEはストイックで格好いいと思うんですよ。縦社会で、体も鍛えてて、パフォーマンスも洗練されてるイメージ。俺と同じイケメンとはいえ、畑が違うので嫉妬心もない。なのに『ハイロー』に感情移入できないのはなぜなのか? たった今、答えが出ました。

――教えてください。

瓜田 不良の設定じゃないほうが、よかったんじゃないかな。HIROがこういうバイオレンスの世界に憧れるのもわかるけど、無理して不良を演じさせるんじゃなく、俳優がそのまんまを演じたほうがよかったんじゃないでしょうか。

――と、申しますと?

瓜田 EXILEがEXILEを演じる、ということです。日本中の誰もが知ってるダンスボーカルユニット、EXILE。その裏側を、EXILEのメンバーが自ら演じるわけです。過酷なオーディションの様子とか、メンバー同士の足の引っ張り合いとか、派閥争いとか、そういうドロドロした話を描いたりね。

――それは見たいかも!

瓜田 「あのPV制作の舞台裏では、こんな醜い争いが起きていた!」「この冬始まる、EXILEの内乱!」とかいう実話ベースのフィクションなら面白いでしょう。フィクションだから、 『ハイロー』にも出てた窪田正孝がオーディションを受けに来たっていいわけです。で、オーディション会場に大ボスのHIROが現れて、「俺は血が滲む努力をしてこの一大ユニットを築いた。おまえらも勝利の美酒を飲みたければ、自力で這い上がってセンターを勝ち取れ!」とか言って、バイクでブロロロロロンと去って行ったらシビレるでしょ。EXILEを毛嫌いしてた人たちだって、そういう話だったら見たくなるはず。「へぇ、EXILEってやっぱすごいんだな」と、リアルなPVを見る目も変わってくると思うし、ファン層も広がるんじゃないでしょうか。

――大いに納得できる話ですが、 実は『ハイロー』もファン層の拡大につながったみたいですよ。これまでEXILEに興味がなかったオタク系の女性からも多くの支持を得ているようです。その心理はわかりますか?

瓜田 あのね、そういう人たちは、俺とはまるで別世界の人たちなんですよ。気持ちなんかわかるはずないでしょ。

――ちなみに中年のサブカル男性からも、『ハイロー』は多くの高評価を得ているようです。

瓜田 それは、自分の彼女や娘が好きだからじゃないですか? 誰だって自分よりイケメンのイケてる話なんか見たくないですよ。何が悲しくて、そんな格好いいキャーキャー言われてる男の集合体をカネ払って見に行かなくちゃならないんですか。アホらしい。頼むから俺の貴重な時間を返してくれと言いたい。まぁでも『ハイロー』は流し見できる分、まだマシかな。もう一個のほう、タイトルを言うのもイヤなんだけど、あれは本当にひどかった!

――それでは、次なるお題に入りましょう……。

☆瓜田の『おそ松さん』評

――『おそ松さん』を見た感想をお聞かせください。

瓜田 昨日と今日の2日間を使って自宅でDVDを見たんですが、あまりのつまらなさに腰が痛くなりました。一刻も早くイジェクトボタンを押したかったけど、仕事だからと我慢して見続けてるうちに、治ったはずのギックリ腰がぶり返し、どんどん機嫌も悪くなってきて、しまいには嫁に当たり散らすハメになりましたよ。これが原因で離婚に至ったら、どう責任を取ってくれるんですか。

――それは大変失礼いたしました……。

瓜田 ただ、赤塚先生のように一世を風靡した人は、亡くなったあともキャラクターという子供たちを世に羽ばたかせることができるんだな、という点と、ブラックバイトだったりニートだったりという、今どきのテーマを盛り込んでる点は評価できます。……が、いかんせん、まったく面白くなかったです。

――笑えなかったですか?

瓜田 こういうノリ、大の苦手ですね。子供のときに友達の妹の部屋にある少女漫画を見て、引いたことないですか? これも一緒。「うわ、なんだこれ……」という生理的嫌悪感に襲われましたね。子供の頃、赤塚漫画に触れて育ってきた人なら、まだご愛嬌で許せるのかもしれないけど、そうじゃない人は、キツいんじゃないかな。

――ところが、原作を知らない若い層にもウケてるみたいですよ。

瓜田 どんな人たちが、これを見て面白がってるんですか?

――いわゆる“腐女子”からの人気も高いみたいです。

瓜田 腐女子って、なんですか? ピンクローターをグリーンに塗り替えて、「私のだけはグリーンローター」とか言って悦に入ってる変態のことですか?

――いや、男性同士の恋愛を扱った小説や漫画などを好む女性のことです。

瓜田 変態に変わりないじゃないですか。変態の気持ちなんて俺にはわかりませんよ。

――腐女子とまではいかずとも、六つ子がワチャワチャしてるのを「仲いいね、君たち」「かわいいね、君たち」という感覚で眺めるのが好きな一般女性も多いようです。

瓜田 それって結局、「かわいいと言ってる自分がかわいい」んでしょ。ちなみにウチの嫁はこの六つ子を見て、「全然かわいくない」と言って怒ってましたよ。

――あとは、「20代なのにニートで彼女ナシなど、ダメさしかなく、見ている側が構えなくていい」というファンの声もあります。

瓜田 それも結局、自分より劣ってるものを見て、安心感を得てるだけなんじゃないですか? まぁ、いろんな人がいていいとは思うけど、俺はそいつらとは関わりたくないし、この作品を見ることも二度とないでしょう。もう、ほとんどアレルギーに近いですね。原作をパロった『北斗の拳 イチゴ味』はまだ可愛げがあったけど、これはちょっとひどいな、自己満にもほどがあるな、と思いました。

――どういうところが自己満だと?

瓜田 ストーリー全体が投げっぱなしというか、わかりやすいアナウンスがないまま進んでいくじゃないですか。『サザエさん』(フジテレビ系)のエンディングのみんなで家に入っていくシーンを、何時間もぶっ通しで見せられてるのに近い。どこで笑ったらいいのか、さっぱりわかりませんでした。

――そのシュールさがウケてるのかも。

瓜田 そんな奴は、中国のドラマや韓国のバラエティーを字幕ナシで見て笑ってりゃいいじゃないですか。

――おそ松ファンの熱量は高いですから、あまりボロクソ言うと、あとが怖いですよ。

瓜田 怒らせましょうよ。バリバリに。やってみろよ、この野郎!……つか、もう帰っていいですか? 腰が痛いし気分も悪くなってきたから、早く帰って寝たいです。

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 どうやらマッチメイクに無理があったようだが、ケンカ上等の元アウトローを、ダウン寸前に追い込んだのは事実。それだけパンチの効いた作品、ということなのかもしれない。
(取材・文=岡林敬太)

HKT48・指原莉乃は、なぜトップなのか? 大阪ミナミ伝説のホストが独自の「恋愛理論」で分析

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 AKB48グループで、トップをひた走るHKT48・指原莉乃。今年6月に開催された「第8回AKB48選抜総選挙」では、前人未到の24万票を獲得して、その地位を不動のものとした。しかしその一方で、「なんで指原って、あんなに人気があるの?」「そんなに可愛くないのに!」「大金をつぎ込んでまで指原を1位にしたい理由がわからない」「秋元康のお気に入りだから、裏で得票数をイジってるんじゃ」など、その人気を疑問視する声がネット上を飛び交っているのも事実。

 今回は、かつて大阪ミナミのホスト業界で頂点を極め、その姿を追った『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)が大好評を博したことでも知られる、ブランディングコミュニケーションデザイナー・井上敬一氏に取材を行った。現在は、ホスト時代に培った独自の恋愛理論を基に、恋に悩める子羊たちを救済しているという井上氏が分析する「指原がトップを獲り続ける理由」とは?

■脱税事件があったから共感できる、指原の覚悟

――指原莉乃の第一印象ってどんな感じでしたか?

井上敬一氏(以下、井上) ルックスだけでいうと、フツーの人ですよね(笑)。良くも悪くも印象に残らないというか、合コンだと一番損するタイプ。みんなが群がるような人には見えなかったです。しかも、デビュー当時の指原さんは、何かに怯えているような目をしていて、闇を抱えていそうなイメージがあったんですよ。だから人を信用してないようにも見えたし、「アイドルだからこうしなきゃ」みたいなものに捕らわれて、取り繕っているようにすら感じました。本当の自分で勝負してないんだろうなぁって。

――昨今のガツガツしている指原のイメージと、ずいぶん違いますね。

井上 2012年にファンの男性とのスキャンダルがあったでしょ。やっぱり、あれが転機になったと思います。あの報道で全てが世間に晒されて、関係ないことまで丸裸にされて、「もうええわ」って開き直ったんじゃないかなって。あの頃を境に、「どうせ叩かれるなら、こっちから晒してやる」みたいな言動が増えたんですよ。そうすることで、肝が据わったというか。目からも不安の色が消えましたしね。僕も、数年前に顧問税理士による脱税事件で同じような経験をしているので、その心理には共感できます(笑)。

 世間を騒がせたときって、どっちに転ぶかなんですよね。今話題になっている成宮寛貴さんみたいに鳴りを潜めるのか、指原さんのようにさらけ出すのか。彼女の場合は、取り繕うのを止めたことで、一歩前に出られたんだと思います。

■人気の理由は「ナンバーワンホストの条件」と同じ

――全てをさらけ出して知名度が上がったにしても、「なぜトップなのかわからない」「そんなに可愛くない」という声もあるんですよ。

井上 そういう声に、めっちゃ共感します! だって、ほかにいくらでも可愛い子がいるもん(笑)。ただね、僕もホストだった頃、この中途半端な顔で5年連続ナンバーワンだったんですよ。だから、いかにもモテそうなタイプじゃない指原さんがナンバーワンになるっていう意味も、すごく理解できます。

――何か秘訣があるんですか?

井上 売れる人って、「ストーリーを持っている」「隙がある」「可哀想である」っていう3つのポイントがあるんですよ。それによって人から共感されやすく、親近感を抱かれやすくなる。指原さんにとって、「スキャンダルで博多に飛ばされた」というのは、ストーリーであり、可哀想な要素でもある。それに彼女は、アイドルだったら言わなくていいような自虐ネタを連発するキャラで、隙もあるんです。そういう人だから、ファンが“上から目線”になれて、感情移入するんですよね。人の気持ちが入るのと、容姿端麗であることは関係ない。現に、指原さんはスキャンダルの翌年トップになってるでしょ。僕もこの教えでナンバーワンホストをたくさん育ててきたので、間違いありません。みんな可哀想な人が好きなんです(笑)。

 今日本で一番売れてる漫画って『ワンピース』(集英社)なんですが、主人公のルフィという船長は、可哀想な過去というストーリーを持っていて、隙だらけで、アホ(笑)。だけど、そこにみんな感情移入して、漫画が売れているんですよね。

――指原は、アイドルなのにアイドルらしくない扱いを受けていますね。

井上  “上から目線で見られる”って、人気を得る上で、すごく大事な要素なんです。人は自分より下の存在がいないと安心できないので、無意識にそういう人を必要としますから。特に今の時代はバーチャルじゃない“人とのつながり”が求められているので、「手の届かないアイドル」より「自分より格下のアイドル」の方が好まれるんですよね。指原さんがトップになったとき、今の時代が求めるリーダー像そのままだなって感じましたもん。

■指原のモテテクは「ホスト時代よくやってた手口」

――でも、人気が定着したら「格上のアイドル」になってしまうんじゃないですか?

井上 指原さんのファンは「俺たちがナンバーワンにしてやったんだぞ」って気持ちだと思いますよ(笑)。普通は売れてくると、本人にその気はなくても、周囲から「最近調子に乗ってる」とかって叩かれるじゃないですか。あれは、嫉妬だったり、自分より上になったのが気に障ったりするからなんです。でも、指原さんの場合は、自虐ネタを出し続けたり、変なことをやらされたり、常に何かしら可哀想と感じさせる出来事があるので、ファンはずっと上から目線で見ていられる。見せ方のバランスが取れているんですよね。

――確かに指原は、「アンダーヘアを脱毛した」とか、アイドルらしくない下品な話をすることもあります。常に下に見られている印象です。

井上 僕もホストをやってたときに、よく使っていた手口です(笑)。あとね、普通ならなかなか言えないようなことをぶっちゃける人って、相手に安心感を与えるんです。だから、最初に自己開示できる人はモテるんですよ。指原さんもそうでしょ。あれを綺麗な人がやったら計算高いと受け取られることもありますが、指原さんだから「正直」って印象を与えて、余計に好かれるんだと思います。

――抜群の美女ではない顔立ちで、自虐キャラやぶちゃけキャラなこともモテにつながっていると?

井上 そういうことです。相手を持ち上げるのは大変だし、わざとらしく見えたりもするけど、自ら格下になれば、相手はありのままで自然と上になりますから。指原さんは“相手を勝たせる”ことが上手なんでしょうね。僕、ホストをやっていたときに全裸で接客したこともあるんです(笑)。そうすると、「こいつの前なら、少しくらいアホなことしても大丈夫」って気を許してもらえるんですよ。だけど、お客様の帰り際、ビシッとスーツを着てお見送りすると、「ちゃんとした人なんだ!」って、服着ただけで株が上がるという特典もありました(笑)。

■指原は“教祖”としてパーフェクト

――指原さんの魅力がわかった気もしますが、それだけで大金をつぎ込んでトップに押し上げるほど熱狂的ファンになれますかね?

井上 彼女を見ていると、ファンというより“信者”を集めているようにも見えるんですよね。というのも、人はギャップの幅が広い相手ほど魅力を感じるので、ハマると熱狂して信者化しやすいんです。女性がモテるために必要なギャップは、「母性と無邪気さ」だと思うんですが、指原さんは人を包み込むような母性的な優しさがある一方で、子どもみたいに無邪気なところもある。『ワイドナショー』(フジテレビ系)などに出演した際、ニュースに取り上げられたタレントに対して、共感を示すときもあれば、クサすときもあるでしょ。それがギャップです。

 ちなみに、ファンって自分のイメージと違う一面を見つけると離れていくけど、信者はどうであっても好きでいてくれる。だから、ホストクラブでも「信者を作れ」って教えていました。ほら、信者って字をくっつけると、「儲(かる)」って字になるでしょ(笑)。

――指原さんの持つ、ファンに「お金を使ってでもトップにさせたい」と思わせる魅力は、神格化ということですか?

井上 それもあると思います。でも、ホストをやっていて僕が気づいたのは、「お金を払いたい」と思わせるには、「応援している人を応援したい」心理を刺激するのが一番ってこと。例えば、「俺の誕生日だから来て」って言うと来てくれないお客様でも、「大事な後輩に華を持たせたいから、こいつの誕生日は来てやって」って言うと、来てくれたりするんです。誰かのために頑張っている姿に共感して、財布の紐が緩むんですね。指原さんも、HKT48に移って劇場支配人になり、10代のメンバーが売れるように指導したり、イベントのプロデュースをしたりしてますよね。「自分を魅せる」側から「仲間を魅せる」側にシフトしたことで、支持者が増えたんだと思います。

――売れるポイントとモテ要素にプラスして、教祖の素質と支持される力もあるということですね。

井上 結構パーフェクトですよ(笑)。あらゆる面が今の時代にぴったりハマっているので、成るべくして成ったトップという感じです。まぁそれが、偶然なのか、秋元さんが仕掛けた計算なのかはわかりませんけどね(笑)。どっちにしても、自分の見せ方がよくわかっていることが彼女の強みだと思います。恋愛でもそうですが、人から愛されるのに顔は関係ないんです。

――では、井上さんから見ても指原さんは魅力的ですか?

井上 いえ、顔がタイプじゃないんですみません。僕は顔で女性を選ぶ方なので(笑)。
(取材・文=千葉こころ)

井上敬一(いのうえ・けいいち)
1975年、兵庫県尼崎市生まれ。1995年、立命館大学文学部哲学科中退後、ホストクラブに入店し、1カ月目で店舗のナンバーワンに。2002年からはホストクラブオーナーとして活動する。ホスト業界引退後、15年4月から「恋愛力アカデミー」をスタート。著書に『わかってくれない上司をうならせる神フレーズ50』(パブラボ)、『ゴールデンハート』(扶桑社)、『ホストである前に人間やろ』(竹書房)などがある。
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「ギャンブル依存症には遺伝的要素も強い」祖父、父、夫も陥った経験者が語る恐ろしさ

 

 めかしこんだ一部の富裕層が夜な夜な集う大人の遊び場。そんな現実離れしたイメージのあるカジノだが、日本でのカジノ合法化を目指す、通称カジノ法案(IR法案)が2016年12月15日、国会にて可決、成立した。現在の日本では、賭け事は禁止されているものの、現実には法のグレーゾーンを縫うようにパチンコや競馬、競艇など、多くのギャンブルが身近にあり、ギャンブル依存症に苦しんでいる人もいる。日本にカジノができたら、ギャンブル依存症の問題はどうなってしまうのか。祖父、父、夫がギャンブル依存症で、自らもギャンブル依存症に陥った経験をもつ、「ギャンブル依存症問題を考える会」の代表、田中紀子さんに話をうかがった。

■わかっているのにやめられない、ビギナーズラックなどなくてもハマってしまう

――ギャンブル依存症はれっきとした病気ということですが、その定義とは、ギャンブルに使うお金をコントロールできない状態ですか?

田中紀子さん(以下、田中) そうですね。本当に“コントロール不能”という状態です。でも、操り人形のように「気がついたらギャンブル場に来ていた」というのではないので、依存症ではない人にはその“コントロール不能”というのがよくわからないのだと思います。

 依存症と聞くと、一般の人は「だらしがない人」や「バカな人」に見えるんだと思います。でも、わかっているのにやめられないんです。例えば、蚊に刺されたときって掻いちゃいけないとわかっているのに掻いてしまうじゃないですか。掻きたくて掻きたくてしょうがないという強迫観念。そして、掻くと一瞬だけ楽になる。そのムズムズした感じが強烈で、掻かずにはいられない、イライラ・ソワソワ感がつらいんです。

――わかりやすいたとえですね。私はギャンブルらしいギャンブルをしたことがないのですが、以前ロト6を何度か購入しました。しかし、「当たらないしムダだな」と思ってすぐに購入しなくなったのですが、ギャンブルをやる方たちは一度当たるとのめり込んでしまうのでしょうか?

田中 そのへんも単純な話ではないです。みなさんが思っている「当たらない」という理屈はギャンブラーもわかっています。だって、普通の人よりも回数を経験しているからわかるに決まっているんです。わかっているけど習慣になり、気づいたときにはやめられない。ギャンブルにハマり込むのは単なる“発病”だと思うんです。

 大当たりが出て、その興奮が忘れられずにやめられないと思われがちですが、そうとも限りません。「勝ったときのことだけ覚えている」と言われますが、第一勝ってないし(笑)。ビギナーズラックなんてなくてもハマってしまいます。

■現在のギャンブルは射幸心を第一に考え、依存症に陥りやすいつくり

――先日、カジノ法案が成立しました。日本にカジノができることによって、ギャンブルをする人は増えるのでしょうか?

田中 そこがすごく難しくて、実際にカジノができるのが今から4~5年後なわけですよね。でも、“ギャンブル依存症”という問題は今起きていることです。だから、今からカジノができるまでに、どれだけの対策ができるかということが大きな分岐点になると思っています。これがおざなりなものだったら、当然ギャンブルをする人は増えるでしょう。

 でも、諸外国でもカジノができるまでの間に対策をしっかりやることで、ギャンブル依存症自体は減ったという地域もあります。今、これだけ既得権が蔓延している日本で、どれだけメスを入れられるかということが重要だと思います。

 新しいカジノができるために、なんで自分たちが割を食うの? なんで既得権を手放さなきゃいけないの? ということで、これから反発があると思います。政治家も、ギャンブル依存症対策をやるとは言っていますが、既得権を持っている農林水産省とか国土交通省とか、警察とかが果たして本当に手放すのか? という疑問がありますよね。

 ギャンブル依存症対策をしようということになったら、売り上げが落ちることが予想されるし、ギャンブル業界は政治家の天下り先になっているので、彼らは業界を潰しちゃならないんです。

 射幸心をよりあおるギャンブルではなく、もっと広くいろいろな人が楽しめるギャンブルにしたらいいのにと私は思います。今は、ギャンブルが安全な形で楽しめるようなつくりになっていません。

――つくり自体が安全でないとはどういう意味ですか?

田中 売り上げを上げるというのは、ギャンブルにどれだけハマるかというシステムの上に成り立っているからです。私が競艇にハマっていたときは“連複”という、1位と2位を当てるお金の賭け方しかありませんでした。そこに最近は1位から3位までを当てる“三連単”が出てきました。5レース全部の1位を当てる賭け方もあります。なかなか当たらない代わりに、当たったときの金額が大きいので、みんながハマっていくようになっているんです。そのような形式がどんどん知らない間に、こそこそと法改正されて通過、導入されています。

――怖いですね……。

田中 もう少し射幸心を落とせば、ハマってしまう人が抑えられる代わりに、もっとたくさんの人が楽しめるようになるのではないでしょうか。ただ、それまで刺激的なものを求めてやってきた人にはつまらなく感じ、売り上げは落ちるでしょう。熱狂的なギャンブルファンが離れていく可能性はありますが、そのほうが息の長いものになるのではないかと感じます。

――つまり、ギャンブルそのものが悪いわけではないということですか?

田中 そう思っています。ギャンブル依存症というのは、ギャンブル場がなくても、株とかFXとか、なんでもギャンブルに変えてしまうんです。そうなってくると経済行為自体を否定する状況になりますし、ギャンブルを禁止したからといって、依存症対策はうまくいきません。闇に潜っていったり、他のものに代替えしていったりということになってしまいます。

■予防教育は、子どもが親の依存症に気づけるというメリットがある

――今後、カジノができることになったら今のうちから対策が必要とのことですが、どのような対策をすべきだと思いますか?

田中 まずは、依存症の正しい知識を国民に行き渡らせることが大切ですが、それは至難の業です。きちんと関心を持って聞いてくれる方ならばいいですが、「何言ってるの? なんでも病気のせいにするなよ」とか「自分を正当化している」と言う人もいるんです。そのような人たちの周りにギャンブル依存症の人が出たら悲惨ですよね。その人に説教をして終わりで解決策になりません。

 否認している人たちにも「なるほど、こういうことなのか!」と思わせるにはどうしたらいいかなと、いつも考えています。わかってくれる人たちも少しずつ出てきていますが、やはり啓発が一番難しいです。私としては、中学生くらいから予防教育を始めた方がいいと思っています。

――喫煙者が減っている理由の一つに、予防教育の効果があったともいわれています。ギャンブル依存症についても、子どもの頃から予防教育をすれば、減る可能性はあるのでしょうか?

田中 そうですね。でも、予防教育は当事者本人にはあまり効かないと思っています。ダメだと教えられてもやる人はやりますから。予防教育の一番のメリットは、自分の周りで依存症になった人がいても巻き込まれないで済むという点です。また、親が依存症だということに子どもが気づけるというのも大きいと思います。ギャンブルで子どもの奨学金を使ってしまうような負の連鎖を防げるよう、子ども自身に知識を与えるのは大事だと思います。周りにお金を貸しちゃう人がいると、不幸の連鎖が止まりません。

――田中さんは、ギャンブル自体は悪い物ではないとおっしゃっていましたが、ギャンブルとうまく付き合っていくためにはどうしたらいいと思いますか?

田中 それはすごく難しいとは思うのですが、対策の一つとしては、回数と金額を制限するものがあればいいなと思います。その月の決まった額を入金して、使い切ったら制限がかかるといったカードのようなものですね。あとはやはり、依存症という病気があり、誰でもなる可能性があるということを知っておくことです。

 また、これはあまり知られていませんが、アメリカの医学会ではギャンブルにはまりやすい遺伝子が見つかったと発表されていますが、遺伝的要素も強いです。一番の予防はギャンブルをやらないことなので、「そう言えば父親が株にハマっていたな」とか「おじいちゃんがパチンコで身上を潰したな」といった心当たりのある方は、ギャンブル自体を避けるという方法もありますね。
(姫野ケイ)

田中紀子(たなか・のりこ)
ギャンブル依存症問題を考える会」代表。競艇・カジノにハマったギャンブル依存症当事者。祖父、父、夫がギャンブル依存症という三代目ギャン妻。著書『三代目ギャン妻の物語』(高文研)『ギャンブル依存症』(角川新書)。

「3,000万円は激安だと思ってます」与沢翼がぶっちゃける「2016年贅沢エピソード」ベスト3

――芸能界、政界、スポーツ界の個性豊かな著名人の方々に2016年の秘蔵ネタを語ってもらう「あの人が2016年を振り返る」。今回は、3億5千万円もの未納法人税の返納で無一文同然になったものの、海外へ移住後、トレーダーとして見事な返り咲きを果たした与沢翼さんが登場。モデル・相原真美さん(あーたん)との結婚や妊娠などプライベートも充実した今年、ドバイでの贅沢な暮らしぶりを自慢していただきました!

■2016年の贅沢エピソード
【第1位】828メートル206階建て、世界一高い「ブルジュハリファのマンション(レジデンス)」を購入して引っ越したこと
 2億5,000万円、現金一括。その他、タイの「リッツカールトンレジデンス」2億7,000万円、フィリピンの「グランドハイアットレジデンス」2億円など、2016年だけで計24物件、25億円分の高級不動産を現金一括ノーローンで買いました。

 2016年は不動産を買い漁る年で、不動産以外に思い出がないほどです。一方、生活費は月10万円くらいしか使わないため、アンバランスです。買い物はほとんどが不動産。3,000万円は安い、1億円は普通、3億円はちょっと高いという感覚です。買い物の桁が不動産によってまったく変わりました。本当に3,000万円は激安だと思っています。ただ、とは言っても、全て将来の値上がりや家賃収入を期待したビジネスの一環ですけどね。

【第2位】フェラーリとロールスロイスを1台ずつ、フルキャッシュ計8000万で購入
 これは本当にただの贅沢です。フェラーリは新型の488のオープンタイプスパイダー、ロールスロイスも新型のゴーストシリーズ2。ロールスロイスは、もうすぐ子どもが生まれるので、チャイルドシートを着ける用です。フェラーリだと子連れで移動ができないからです。

 今居住しているドバイは高級車天国で、車のグレードでホテルの取り扱いの対応が変わったりします。高級車でホテルに行くと、グレードの高い高級車だけは前に陳列されて、自然と無料バレーサービスになり、VIPというカードを渡されて館内で優遇されます。

【第3位】家の中にちょっとだけお金をかけました
 ブルジュハリファの新居にFENDIのベッド300万円やFENDIの絨毯100万円、計400万円のカーテンを買うなど。今月か来月には子どもが生まれ、ここで育っていくことになる初めてのマイホームなので、家具や絵画などにはこだわろうと思っています。今の家とは別に、庭付きのそれなりに豪邸(1,300平米)を4億5,000万円で買っていますが、2019年完成のため、しばらくブルジュハリファに住みます。あとは、高級なブリザーブドフラワーも買いましたね。これからもっとインテリアの細かいところを詰めていきます。

■今年のベストニュース
 トランプ大統領誕生! やっぱり時代は変わり種を求めていると思うし、これからますます、保護主義、アンチグローバルな流れになっていくと思う。EUやユーロは将来なくなっていくかもね。ASEAN経済共同帯にも限度がありそう。でも、それでいい。各国を一緒くたにせず、各国が各国のカラーで共存共栄するように、これからどんどんそれぞれの国が自己主張してよいと思う。もちろん、その分、軋轢や摩擦、争いは増えるだろうけど、それをうまく調整できたら、そっちの方が面白い世の中になる。

■2016年、奥様・あーたんとのラブラブエピソード
 シンガポールで結婚し、ドバイで報告して、日本でもニュースで取り上げてもらい、そして今年、ドバイで赤ちゃんが生まれます。2016年の2月に妊娠したらしいので、どんなエッチをしたのか、その時のことを思い出したいと真剣に当時を掘り越したのですが、まったく思い出せない。酔っぱらっていた時しか思い出せないので、妊娠ってのは、特にロマンチックな時に起こるものではないのだなと、しみじみ思いました。

■2017年の活動予定
 今も毎日やっている為替の取引、海外不動産投資を引き続き。さらに、子どもが少し動けるようになってきたら世界を旅して、家族3人で旅行しつつも、いろいろな国の株や社債、コモディティなどに、投資巡りをしていきたいと思っています。

与沢翼(よざわ・つばさ)
1982年11月11日生まれ。著書に『秒速で1億円稼ぐ条件』(フォレスト出版)『告白 秒速で転落した真実』(扶桑社)などがある。
公式サイト

「高須先生好き~~~」加藤紗里が振り返る「2016年、影響を受けた音楽と本」ベスト3

――芸能界、政界、スポーツ界の個性豊かな著名人の方々に2016年の秘蔵ネタを語ってもらう「アノ人が2016年を振り返る」。今回は、狩野英孝との二股騒動で一躍時の人となった加藤紗里さんが初登場! 大騒動の渦中にあった紗里さんを励ましていた本や音楽を振り返ってもらいました!

2016年に影響を受けた本と音楽
【第1位】ウルフルズ「借金大王」
理由:友達だと思っていた人にお金を貸したら、返ってこなかった……。返ってこなかったばかりか、紗里のプライベートな内容を週刊誌に売りつけられたし~~~。

【第2位】高須先生の本
理由:内容はよくわかんなかったけど、高須先生好き~~~。

【第3位】加藤紗里「ガリガリサリ(feat.RYKEY, & DO)」
理由:2月にエーコーが『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で紗里のために、タイトルは忘れたけど曲を作ってくれて、それに対するアンサーソングってことで紗里も頑張って作ったの~。あれで、紗里が整形じゃないって証明できたと思うよん。

■今年のベストニュース
 えっとね~、紗里が2月にプライベートでゴタゴタがあってTwitterに書いたんだけど、そしたらそれが広がっちゃって……。1時間で1万リツイートくらいになって焦って消した。そのあとエーコーと会ってて、『PON!』(日本テレビ系)って番組が、ちょっと話を聞きたいって言ってたから話したら、次の日から「ブス」って100億回くらい言われて焦った。いまだに「なんなの、これは?」って思ってるし(笑)。炎上、売名ってめっちゃ言われてるんだけど、紗里からすると、紗里のプライベートにみんなが割り込んできたようにしか見えない。

■今年もっとも印象に残った家族との交流
 迷惑をかけすぎて、本当に親不孝な1年でした。お母さんとは毎日泣きながら電話してたし……。お父さんは、お店(実家のステーキハウス)にかかってくるいたずら電話の対応に追われてた。いたずら電話で、紗里のパンティーの色とか聞かれて、「何色なんじゃろーか?」って悩んでたみたい(笑)。

 あとは、今回の件で家族の絆みたいなものが見えたよーん。何があっても味方でいてくれるのは家族だけなんだともわかったし。来年はお父さんとお母さんを温泉旅行に連れて行こうかなって思ってる! もちろん、お父さんとお母さんのおごりで(はぁと)

加藤紗里(かとう・さり)
1990年6月19日、広島県出身。2016年、写真集『加藤紗里×加納典明 加藤紗里写真集』(双葉社)、DVD『加藤紗里/売名動画』(イーネット・フロンティア)を発表し、話題を集める。