田中聖と櫻井翔、「ラッパーとしてどっちが上?」議論が再熱 ヒップホップ専門家はどう評価するか

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【リアルサウンドより】  元KAT-TUN、田中聖の契約解除騒動の余波が続いている。契約解除自体の是非を問う議論のほかに、ファンの間ではネット中心に、これまで何度も語られた「田中聖との櫻井翔ではどちらがラッパーとして優れていたのか」という議論が再熱している模様だ。  そもそも田中と櫻井は、ラッパーとしてどんな個性を持っているのか。ヒップホップ専門のWebサイト、HIP HOP JOURNAL編集部に話を訊いた。 「田中さんは日本語ラップへの志向が感じられます。小節ごとに区切って韻を踏んだりといった、ヒップホップらしいライミングがあるのは、DABOやZeebraといったラッパーの影響でしょう。フリースタイルなどを見ても、ヒップホップの楽しみ方を知っているな、という印象です。フロウやライムに新奇性があるわけではないですが、ちゃんとラップをやっている姿勢は、ヒップホップ好きには好印象に映るのではないでしょうか」  一方、櫻井のラップにはまた違った魅力があるという。 「櫻井さんのラップは、かなり言葉を詰めている感じですね。それゆえ、普通の早口言葉みたいになっている部分もあります。しかし、キャスターをやっているからでしょうか、口回りが良く、聴き取りやすいラップです。一曲でインパクトを与えるようなラップではないかもしれませんが、Dragon Ashのようなメジャーシーンのラップが好きな人にとっては、親しみやすいかと思います」  櫻井は時折、楽曲の中で「アイドルがどれほどのもんか見せてやるよ!」といった戦闘的な姿勢を見せることもある(参照)。 「ヒップホップ的な視点でいえば、そういう部分は面白いですね。2人とも自分でリリックを書いているようなので、その点ももちろん、評価に値すると思います。ただ、2人の方向性は日本語ラップとメジャーラップに分かれているので、どちらが優れているとかではなく、好き嫌いは分かれると思いますね。ヒップホップが好きな人は田中さん、ポップな音楽が好きな人は櫻井さんのラップを好む傾向があるのではないでしょうか。いずれにせよ、お互い簡単に代替できる存在ではないと思います」  思わぬところにまで火が付いている今回の騒動だが、KAT-TUNの新曲『楔(くさび)-kusabi-』では、田中の声はカットされているとのことで、「最後の声が聴きたかった」と嘆くファンも多い。ラッパーとして確かなスキルを持つ二人だけに、今後もそれぞれの場で活躍することを望みたい。 (文=編集部) HIP HOP JOURNAL

AKB48大島優子が『情熱大陸』で心境を吐露「今は情熱を燃やすところがない」

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AKB48『ハート・エレキ TypeA』(キングレコード)

【リアルサウンドより】  AKB48の大島優子が10月20日放送のドキュメンタリー番組『情熱大陸』(毎日放送・TBS系)に出演した。番組では、2013年6月の総選挙前から約5ヶ月、大島優子のアイドル業と女優業の舞台裏に密着。今年25歳になる大島優子の素顔に迫った。  平均年齢17歳のAKB48の中で、今年25歳の大島は小嶋陽菜と並んで最年長組。メンバーには頼れるお姉さんとして慕われている。秋葉原の専用劇場にて、インタビュアーに「年をとっていると感じる?」と質問された大島は、「しょっちゅう感じますよ。でもパフォーマンスや体力、ハートの強さでは若い子には絶対負けないっていう自信がある」と笑顔を見せた。  握手会でも大島は、メンバーの誰よりもサービス精神を発揮する。必ず目を見て、言葉を交わす。時には大量の握手券を購入し、何十秒も握手をして個人的な愛情を向けるファンもいるが、大島はしっかりと向き合う。そのことについて大島は「普通のことだと思うんですよね。みんなは芸能人とファンという感覚で握手しているかもしれないけど、そうじゃなくて、ひと対ひとで握手すると、普通のことだと思うんですよね」と語った。  全国を回ったドームツアーのファイナルは今年8月、東京ドームで行われた。その舞台裏では、今も誰よりも長く鏡の前に立ち、徹底的に練習に励む大島の姿があった。大島は、キレのあるパフォーマンスで注目を集め、今のポジションを築いた。  東京ドーム公演の1日目には、同期の秋元才加の卒業セレモニーが行われ、大島は人目もはばからず号泣した。「置いていかれているという寂しさはありますか?」という質問に対し、大島は「もちろんあります。いいなーって思います。でもAKBでやっていて、今は何にチャレンジするかっていうのが自分に対してないから。(中略)今は情熱を燃やすところがない」と、現状に対する複雑な心境も吐露した。プロデューサーの秋元康はそんな大島を見て「たぶん、次のステップに進もうとしたこの2~3年は、相当悩んでいると思いますね。(中略)大島は自分の魅力を最大限に発揮したので、自分の天井に手が当たってしまう。そうすると、私の頭上には何があるんだろうと。見えない何かがあるんじゃないかと。そんな悩みを抱えた、今25歳にならんとしている女性だと思います」と、トップを走り続けたアイドルならではの悩みを代弁した。  東京ドーム4日連続の最終日、大島はひどく疲弊していた。リハーサルのステージで、ひざまずいて俯く大島。その目は放心状態で、精細を欠いている。結局この日、大島は点滴を打ち、本番では笑顔でステージを乗り切った。「同じように努力すれば、誰でも大島優子になれるだろうか?」そんな質問に対し大島は、「なれますね。ただし、同じ努力は簡単にはできないと思うけど」と即答した。  ドームツアーが終わるやいなや、現在放映中のドラマ『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~』(TBS系)の収録が始まった。アイドルとして頂点を極めた大島だが、女優としてはまだ未知数だ。7歳の頃、子役としてドラマに出演したこともあったが、あまりパッとしなかったという。「金八先生のオーディション受けたことある。受からなかったです。何百回したんだろうっていうぐらいオーディションして、いつもいいところまでいっても落ちるってことがすごく多くて……」17歳で受けたAKB48のオーディションは、大島にとってラストチャンスだった。落ちたら社会福祉士になるつもりだったとのことだ。  新曲PVの撮影。女子高の制服に身を包んだ大島は、昼食時、16歳の研究生と会話をする。「私、大島さんに憧れているんですよ。目標にしているんです」そう語る研究生に対し、大島は「ありがとう、嬉しい」といいながら、笑顔で納豆ごはんを頬張った。  久々のオフでは、幼稚園の頃から家族ぐるみの付き合いをする幼馴染と、船釣りに行った。「優ちゃん、忙しいでしょ」「忙しいね。でも、いつか忙しくなくなるから。だから、いいかなって」そんな会話をしながら、釣り糸を垂れる。大島は、カワハギを釣り上げ、つかの間の休息を楽しんだ。  「存在感のある女優になりたい」ある時期から大島は、そう公言してきた。その理由としては「難しいからです。正解がなくて、なにやっていても満足しないし、どの役をやっていても自信を持てなくて。着地点が見えないところが、やりがいがあるな、と」と語っている。そんな大島の座右の銘は、「己を信じ、精進せよ」。ドラマの現場で先輩役者たちの演技を見つめる大島の目は、好奇心に溢れながらも、真剣だった。  トップアイドル、大島優子の素顔に迫った今回の『情熱大陸』。大島のストイックかつ真摯な姿勢に、改めて心を動かされたファンも多いのではないだろうか。 (文=編集部)

ジャニーズを追うヤンキー、アニメ、ロキノン系……最新SGチャートが日本文化の縮図に!? 

【リアルサウンドより】

2013年10月07日~10月13日のCDシングル週間ランキング

1位:バィバィDuバィ~See you again~/A MY GIRL FRIEND(Sexy Zone) 2位:HOT SHOT(GENERATIONS from EXILE TRIBE) 3位:ハロウィンと夜の物語(Sound Horizon) 4位:database feat.TAKUMA<10-FEET>(MAN WITH A MISSION) 5位:WARRIOR(B.A.P) 6位:顔笑れ!!(さくら学院) 7位:カモネギックス(NMB48) 8位:Re:NAME(大塚愛) 9位:Your Voice,My Life(横山ルリカ) 10位:光と君へのレクイエム(山下達郎)
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GENERATIONS from EXILE TRIBE『HOT SHOT』(rhythm zone)

 今週のシングルチャートTOP5に、ある「異変」が起こっていることに気付いた方はいるだろうか。  異変とまで言ってしまうのは大げさかもしれないが、ヒットチャート上位に女性がいないのである。1位はジャニーズの男性アイドルグループ・Sexy Zone。2位はEXILE TRIBEの男性ボーカルユニット・GENERATIONS。3位はサウンドクリエイターのRevoによる物語音楽ユニット・Sound Horizon。4位はオオカミバンド・MAN WITH A MISSIONにラウドロックバンド10-FEETのtakumaがフィーチャリング参加。そして5位は韓国の男性アイドルグループ・B.A.P。Sound Horizonは特に男性的なイメージを打ち出しているわけではないが、そのほかは見事に“男”な並びになっている。  6位にはBABYMETALを輩出した女性アイドルユニット・さくら学院が初のTOP10入りを果たしているし、その下にはNMB48や大塚愛が並んでいるが、2013年のオリコン週間シングルチャートでTOP5に女性アイドルグループや女性シンガーが登場しないのは、極めて稀なこと。振り返っても今年には1〜2度しかない。もちろん、理由はたまたま強力なリリースがそろわなかっただけで、そもそも“女性”がいないチャート状況が異例であることも、逆の意味でAKB48を筆頭とする女性アイドル全盛期がいまだ続く2013年の音楽シーンを象徴している風潮と言っていいかもしれない。  また、このTOP5の並びが、(女性アイドル以外の)日本のカルチャー市場の現在のバランスを象徴しているように見えるのも興味深い。まずは依然としてマスに大きな勢力を持つ「ジャニーズ系」と、今も昔も日本のマジョリティである「ヤンキー文化圏」の象徴であるEXILE系。その二組が10万枚を超えるセールスを実現し、そして「アニメ/ゲーム文化」を背景にしたSound Horizonに、いわゆる「ロキノン系」のMAN WITH A MISSION、さらにはいまだ中年女性を中心に根強い人気を持つ「男性K-POP勢」が続く、という構図である。  中でも、今回着目したいのはSound Horizon。自らを「幻想楽団」と称し、独自の世界観とストーリーを作品ごとに打ち出すコンセプチュアルな音楽ユニットだ。アルバムやシングルもストーリー性を持った組曲的な構成になっており、ナレーションやセリフも多用するミュージカルのような作風が大きな特徴。今回のシングルも「ハロウィン」をテーマに、かなりの情報量を詰め込んだ一枚になっている。ケルト文化やアメリカ西部開拓時代をモチーフにした歌詞など、さまざまな由来と背景がネット上で考察される様子は『あまちゃん』の情報消費に近いと言えるかもしれない。
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Sound Horizon『ハロウィンと夜の物語』(ポニーキャニオン)

 メジャーデビューからは9周年、さらにその前にさかのぼると90年代末に個人HP、2001年に同人音楽サークルとして活動を開始と、かなり長いキャリアを持っているSound Horizon。2008年にはアルバム『Moira』をチャート3位に、まだ2010年にはシングル『イドへ至る森へ至るイド』とアルバム『Märchen』をそれぞれチャート2位に送り込み、徐々に人気を拡大してきた。  今年になってそんなSound Horizonの名前をさらに広めたのは、主宰のRevoが他作品とのコラボの際に使用する「Linked Horizon」名義によるアニメ『進撃の巨人』とのタイアップシングル『自由への進撃』が累積20万枚を超える大ヒットを記録したことだろう。このシングルは、2曲の主題歌ともう1曲の収録曲がアニメの世界観や物語性と密接に関わりあい、3曲が一つに繋がるストーリーを持ったもの。TVサイズの主題歌に関してニコニコ動画へのパロディ動画の投稿を許容したことや、その一方で発売日まで歌詞とフルサイズ音源を解禁しなかったことなど、ネット時代に即したプロモーション戦略も功を奏し、ヒットに結びついた。  この「チャート一刀両断!」のコーナーで繰り返し書いている通り、現在のオリコンシングルチャートは「ヒット曲をどう作るか」という観点よりも「どういう特典をつけてパッケージを売るか」の指標になっている面が大きい。そんな中、Sound Horizonが徹底している「3曲で一つのストーリーを作る」「情報量を詰め込む」という手法は、CDシングルというパッケージに価値を持たせるという意味では非常に良心的、かつうまくハマれば効果的な手段と言えるのではないだろうか。 ■柴 那典 1976年神奈川県生まれ。ライター、編集者。音楽ジャーナリスト。出版社ロッキング・オンを経て独立。ブログ「日々の音色とことば:」Twitter

チラ見するのが正しい鑑賞法である――「アイドルとおっぱい」に関する一考察

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NMB48『僕らのユリイカ 通常盤Type-A』(laugh out loud records)

【リアルサウンドより】  今回のテーマは「アイドルとおっぱい」です。  みなさまご存じの通り、K-POPのアイドルグル―プの振付にはセクシーなものが多いですね。最近YouTubeで見たRainbowというユニットのダンスに衝撃を受けました。数年前のライブ映像なのですが、ホットパンツから伸びる美脚だけでなく、胸を強調したピタピタのタンクトップも扇情的で、何より胸板をシェイクしておっぱいを揺すりたてるような振付が強烈なのです。

Rainbow「A!」

 かつてKARAは「おしりダンス」で一世を風靡し、少女時代も長い脚とインパクトのある振付で有名になりましたが、日韓を問わず、その戦略を「おっぱい」にフォーカスしているアイドルはあまりいないように思います。  ということで、秋の夜長、「アイドルとおっぱい」について考察しましょう。語られる機会の少ない「日本のアイドルのおっぱい」に焦点を当てたいと思います。  まず、今をときめくAKBグループにおいて注目すべきおっぱいの持ち主は、NMB48の山本彩でしょう。今年の夏のシングル「僕らのユリイカ」のミュージック・ビデオでもパレオやフリルのないガチンコ・ビキニでセンターを務め、スレンダーな体躯と張りのある胸の曲線のギャップで圧倒的な存在感を見せつけました。AKBグループには大島優子、大場美奈、川栄李奈など美乳を誇るメンバーが多くいますし、SKE48の佐藤聖羅などはその深い胸の谷間をキャラクター化しています。しかし、「さや姉」こと山本彩が惜しげもなく見せる麗しいおっぱいの膨らみには、抗いがたい魅力があります。  AKBに対抗すべくハロー!プロジェクトのおっぱいはどうでしょうか。最近の注目はなんといってもモーニング娘。の譜久村聖でしょう。ネット検索してみると「フクちゃんのFカップおっぱいが大暴れ」などとライブ動画に熱狂しているファンが多くいるようです。グループのフェロモン値を高めている譜久村聖のおっぱいは重要な戦力ですし、今後のモーニング娘。の楽曲の方向性にも影響を与えそうな予感がします。  Berryz工房の最新曲「ROCKエロティック」における菅谷梨沙子も、楽曲のテーマに合わせるように豊満な乳房を濃厚にアピールしています。かつて絶世のロリータと激賞された彼女も19才。長身で知られる熊井友理奈や「ももち」こと嗣永桃子を擁するバラエティに富んだグループにおいて、女性らしさを担う存在になっているようです。  ハロプロ系列のソロ・アイドル、吉川友のおっぱいも絶品です。整った容貌がアイドル界随一といわれる彼女ですが、グラビアで見せる乳房の膨らみはノーブルな表情に不釣合いなほど大きくて刺激的。この夏、キマグレンとの合体ユニット「きっかレン」が話題を呼びましたが、その妖艶な腰つきと愛おしいおっぱいの膨らみを見る限り、さらにブレイクするのびしろを感じます。  ところで、今、日本で、篠崎愛を抜きにおっぱいを語ることはできません。彼女は大人気のグラビア・アイドルで、毎週多くの雑誌でキュートな水着姿を見せています。女性にも人気で、実際、私の同僚(32才OL、既婚、かなり美人)も「女性の芸能人でいちばん好きなのは篠崎愛ちゃん」と言い張ってDVDを何枚も買っています。グラビア・アイドルの歌手ユニットというと1999年に期間限定で活動したNITRO(優香、吉井怜、堀越のり、唐沢美帆)の鮮烈なおっぱい群を懐かしく思い出しますが、篠崎愛もAeLL.という4人組で活動しています。彼女の場合、ステージでは歌手に徹していて、その「おっぱいを安売りしない姿勢」にも好感が持てます。AeLL.のライブを初めて観たとき、「“篠崎愛とその他大勢”なんだろうな」という先入観を持っていたのですが、そんなことは全然なく、むしろ篠崎愛が屋台骨のボーカリストとして他のメンバーを支えているような好印象があり、「この人の魅力はおっぱいだけじゃないんだ!」と感動しました。とはいえ、その立派なおっぱいが実に蠱惑的であることは疑いようもなく、繰り返しになりますが、今、日本で、篠崎愛を抜きにおっぱいを語ることはできません。  ここまで「おっぱい」「おっぱい」とたくさん書きましたが、ふと我に返ってみると「アイドルにはそれほどおっぱいは必要とされていないのではないか」という気がします。たとえば、3年連続でアッパーなサマー・ソングをリリースし、水着だらけのプロモーション・ビデオを公開しているSUPER☆GiRLS。どの映像も非常に爽快で可愛くて、もし私が男子高校生だったらスマホにダウンロードして授業中でも夢中で見ることでしょう。しかし、そんなSUPER☆GiRLSも「おっぱい」より「おしり」を強調していて、特に昨夏の「プリプリSUMMERキッス」の、ヒップをぷりぷりぷりぷりっと高速でシェイクする振付は象徴的だったといえます。おしりをぷりぷり振ることがこの楽曲のハイライトであり、タイトルにさえなっているのです。つまり、アイドル・ポップスの世界では「おっぱい」よりも「おしり」のほうがプライオリティが高いのでしょう。  もはやアイドルとは呼びにくい存在ですが、Perfumeに「おっぱいの魅力」を求めているファンも稀有でしょう。Perfumeの人気にセクシャルな要因があるとすれば、それは脚です。「東京女子流にセクシーな振付がある」と話題になっても、それはおへそが見えたり見えなかったりするダンスで、決して彼女たちの膨らみかけの乳房に言及されることはありません。そんな話題は下劣で不埒で、下手すれば児童ポルノ規制に抵触するイリーガルな変態と思われかねません。  つまり日本では、おしりや脚やおへそは「健康的なお色気」として認知されているものの、K-POPアイドルのようにおっぱいをぶるんぶるんと震わせるような振付は好まれないということでしょう。秘匿されたフェロモン、隠しきれない禁断の果実。アイドルのおっぱいは「見て見ないふり」をするのが正しく、それがおくゆかしい日本の作法ということではないでしょうか。 「日本一スカートの短いアイドル」を標榜していたスマイレージの最新映像をチェックしてみると、和田彩花がどうにも艶っぽくなっています。デビュー当時から変わらぬスラリとした長い脚に大人っぽい色香が加味され、心なしか胸の膨らみも豊かになったように見えます。気になる。あやちょのおっぱい、気になる。しかし、見て見ぬふりをしましょう。  元祖巨乳アイドルとして80年代を席巻した河合奈保子の娘、kahoが11月27日に歌手としてデビューします。歴史的おっぱい遺伝子を受け継いだ彼女のバストサイズはいかほどのものでしょうか。これも気になる。河合奈保子の娘のおっぱい見たい。しかし、これも声高に騒ぐことなく、密やかにその成長を窃視するのがアイドル・ファンの由緒正しい視座といえるでしょう。 ●プロフィール 山口真木(やまぐち・まき) 大阪出身の27才、OL。ポップスとロックと女の子をこよなく愛する。何かに毒づいてばかりの思春期まっただ中。「ニュース記事だと思って読んだらブログ以下だ」などといわれているこの連載ですが、今回は特にひどいです。ちなみに私自身はアンダー65のAカップです。文章だけじゃなく、おっぱいも貧相で、すみません。

横山健が語る、これからのレーベル運営術「そもそもレコード会社なんてのは隙間産業なんだ」

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PIZZA OF DEATH RECORDSの代表取締役社長も務める横山健

【リアルサウンドより】  90年代、Hi-STANDARDのギター・ボーカルとしてパンクブームを牽引した横山健。現在はBBQ CHICKENSやソロ名義のKen Yokoyamaとして活動をするだけではなく、PIZZA OF DEATH RECORDSの代表取締役社長として、若手バンドの発掘・育成にも力を入れている。今やインディーズ界のトップランナーとなった彼は、混迷する昨今の音楽シーンについてはどのように捉えているのだろうか。ロングインタビューの前編では、CDが売れない現状と、その中でのレコード会社が担う役割まで、ざっくばらんに語ってもらった。聞き手は、3年前にもレーベル運営について横山健に取材した経験を持つ、音楽ライターの石井恵梨子氏。(編集部) ――以前、音楽業界が危機的状況だ、我々はこの先がない斜陽の産業にいるんじゃないか、という話をしたのが2010年の夏でした。 横山:もう3年前なんだ。当時はほんと「このままCDが売れないと、我々の生業はどうなる!」とか思ってたけど。でも今、相変わらずいろいろ考えてはいるけど……意外とどうでもよくなっちゃったかなぁ(爆笑)。 ――わはははは。 横山:今は「そもそもレコード会社なんてのは隙間産業じゃないか」って思うようになった。たとえばミュージシャンに音楽を制作する力があって、それをアルバムにする力、自分たちに流通させる力があれば、レコード会社っていらなくなるよね。音楽関係の仕事はそれだけじゃなくて、流通とか音楽出版とか雑誌とか、ほんといろいろあるけども。お客さんがニーズとして「これはいらない」って判断するんだったら、もうそれは淘汰されてしかるべきなんじゃないかな。これがポジティヴなのかネガティヴなのかわかんないけど、もう甘んじて受け入れてる。俺ひとりが考えても世の中の流れには抗えないぞ、と。 ――悲しいけど、CDメディアがもう不要だという現実は明らかですよね。その中で足掻くミュージシャンのことは応援したいけど、これが今後さらに盛り上がって将来的に売れていくものではないと、誰もが気づいている。 横山:そう。ミュージシャンは「アルバムっていうのはアートワークがあって、パッケージされてナンボだから、それを手に取ってほしい」って言うし、その欲求はもちろん僕の中にもある。真っ先に僕が言い始めたんじゃないか、っていうぐらいの気持ちもあったんだけど。でも、そこらへんを情緒的に訴えかけてくのも……もう飽きて(爆笑)。 ――飽きましたか! 横山:求められてないんだったら、もうしょうがない。そうやって肚が据わったのがここ3年くらいか。ビザオブデスとして日々新しいバンドを探すし、いろんなバンドと話もするけど、もう自分もCDをバンドのブランディングのためのツールとしか考えてないことに気づくの。本当は一番大切なものなんだけれど、今、現に大切にされてないから。そこを認識しなきゃいけない。バンドと話すときも「CD売れないから、まず」って話す自分がいるのね。「ピザオブデスから出したって、2000枚が2500枚になることはあるだろうけど、2000枚が5000枚にはならないから」って。
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音楽業界の現状は厳しいが、決してネガティブな心境ではないという

――あぁ、数字としてそこまでシビアですか。 横山:そう。でもその代わり、バンドを長く続けるための方策を一緒に考えることはできる。だからレコード会社っていうよりも、そのサポートをする仕事になってきてるかな、最近は。この先も職業ミュージシャンってどんどん減ってくと思う。そしたらみんなアルバイトしながら音楽をやっていかなきゃいけないし、さすがに自分ひとりじゃ手が回んないことも多くなるわけで。レコード会社はそのお助け会社なんだって自覚しなきゃならないんじゃないのかな、特にインディーズは。 ――レーベルの経営状況はどうですか。CD売上が占めていた利益はどれくらい変わってきたのか。 横山:ピザオブデスはハイ・スタンダードのDVDが売れたから、正直、景気悪い気はしてなくて。ただね、もしそれがなかったらって考えると……けっこう怖いよ。好調なのは、なぜかKen YokoyamaとBBQ chickensだけ(笑)。それも最盛期の1/5、1/10ぐらいの数字だから。 ――つまりハイスタという特効薬なしに、今、CD売上で黒は出せない状況? 横山:いや、黒は出してる。なぜかというと制作費を抑えてるから。もうそっちを締め付けるしかなくて。スタジオの値段なんかもシビアだから俺も「スタジオで新しい音出そうと思うな。家でやれ」って言ってるし。 ――制作費を削ると、納得いくまでクオリティを追求できなくなる。あるいは、ダウンロード音源だと作り手が望む音質で聴いてもらえなくなると指摘する意見もありますよね。そのあたりは? 横山:それは確かにそうだけど、でも、しょうがないじゃないかとも思う。音質を追求したいなら、それこそ何年もかけてレコーディングする方法もあるけども、実際キックバックがないわけ。それは人が来ないところにでっかい商業都市を作るのと一緒。俺だって自分のレコーディングもなるべく最短で済ます。音質なんかわかりゃしねぇだろって思うもん。 ――ほんとに? すごく乱暴な意見にも聞こえますが。 横山:そうかもしれない。まぁ好きな音や欲しい音は自分でハッキリ知っているっていうのもあるけど。でも僕はただのミュージシャンじゃないから。自分でレコード会社も経営して、若い奴らにいろいろ教えていかなきゃいけない立場でもあるから。やっぱりドライな状況を突きつけられてて、ドライにならざるを得ない。新人に対して「腐らずに頑張ってれば売れるから」なんて無責任なことは絶対言えないでしょ。だったら現実を認めて、バンドの名前を少しでも大きくする手伝いをしてあげるしかない。そしたらライブもやりやすくなるし、グッズだって売れやすくなるし。 後編に続く (取材・文=石井恵梨子/写真=石川真魚)

加護亜依、Wink、セイントフォー、ピンク・レディーも……“復活”アイドルたちの正念場

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天野春子(小泉今日子)『潮騒のメモリー』(ビクターエンタテイメント株式会社)

【リアルサウンドより】  昨今のアイドルブームの影響を受けて、かつて人気だったアイドルが10数年ぶりに新曲をリリースしたり、解散したアイドルグループが再結成するといったケースが増加している。80年代アイドルの代表格のひとりである小泉今日子が、『あまちゃん』の劇中歌である『潮騒のメモリー』を天野春子名義でリリースし、大ヒットしたことは記憶に新しい。 (参照:20年ぶりの大ヒット曲「潮騒のメモリー」に隠された、小泉今日子の歴史とは?)  AKB48ももいろクローバーZといった現役世代とは異なる魅力で、再びアイドルの道を歩み始めたタレントが、現在どんな活動をしているのかを見てみたい。

その1:加護亜依

 数多くのスキャンダルで、ここ数年は不遇の時代を過ごしていた加護亜依だが、10月7日にガールズユニットの結成と、ユニットを組むメンバーのオーディション開催を発表した。対象は15~21歳までの一般女性で2~4名を募集。楽曲や衣装、振り付けなどをファンの公募で決定する、育成型のヴォーカルダンスユニットとのことだ。ネット上ではこの発表を受けて「ジャズはどうした?」「加護ちゃんが年齢オーバーしている……」「結婚して出産もしているのにアイドルって」と、その活動を疑問視する声がある一方、「温かく見守りたい」「突っ込みどころ満載だけど、そこが面白い」「加護ちゃん頑張れ」といったエールも少なくない。先日、活動休止を発表した矢口真里のブログに1000件以上の激励メッセージが届いたように、初期モー娘。メンバーには根強いファンも多い。 このプロジェクトを機に、加護亜依の活動ぶりを目にすることも増えそうだ。

その2:Wink

 元Winkの相田翔子は10月8日、東京・渋谷でヘアケア商品の「ラサーナ」CM発表会見に登場し、Winkの再結成について「それぞれ成長して自信が持てたら2人で。でも 自分1 人では言えないので慎重に」と意欲を見せている。相田翔子は9月に16年ぶりのソロアルバム『This Is My Love』を発売、10月12日には東京・六本木のSTB139で、約2年3ヶ月ぶりとなるライブ『Shoko Aida 25th Anniversary Live 2013 ~This Is My Love~』を開催したばかり。Winkの結成から25周年目となる今年、「愛が止まらない 〜Turn It Into Love〜」や「淋しい熱帯魚」といった名曲を、鈴木早智子と2人で歌う姿を見ることができるのかもしれない。

その3:セイントフォー

 80年代中期に活躍し、アクロバティックなパフォーマンスで人気だったセイントフォーは、2013年3月17日、グループのボーカルレッスン指導と楽曲提供をしていた上田司氏のバースデーライブにて1日限りの復活ライブを行った。その後、『あまちゃん』の劇中でセイントフォーのレコードジャケットや、当時の楽曲がたびたび放送されたため、再注目されていた。11月3日には、東京・ケネディーハウス銀座にて、メンバーの浜田範子・岩間沙織・鈴木幸恵の3人でのワンマンライブが正式決定している。

その4:Blooming Girls

 80年代から現在まで活動を続ける南野陽子、西村知美、森口博子の3人は2012年2月、アラフォーアイドルユニットとしてBlooming Girlsを結成。同年6月にはデビューシングル『Knock!!Knock!!Knock!!』をリリースした。同年5月のライブには、80年代からのファンが親衛隊を作るなどして盛り上げた。2013年に入ってからはBlooming Girlsとしての目立った活動は見られないが、3人は各々、ライブショーやバラエティ番組などに出演し続けている。

その5:ピンク・レディー

 70年代の後半に人気を誇ったピンク・レディーは、2010年9月1日に5度目となる再結成を表明。2011年からは各々、ソロ活動と並行してピンク・レディーとしても活動している。メンバーの未唯は2012年11月にUHA味覚糖『ぷっちょ』のCMでAKB48と共演、現役時代さながらのダンスを披露した。増田恵子は2013年6月にソフトバンクモバイルのCMに出演し、白戸家の面々とピンク・レディーをネタにしたミニドラマを繰り広げた。  現役時代に一世を風靡したアイドルたちには、熱心に応援し続けるファンが付いているケースも多い。グループの再結成などで、今も頑張っている姿を見せることも、アイドルにとって大切な仕事なのかもしれない。 (文=編集部)

NMB48電撃復帰の城恵理子 “元AKBエース候補”を待ち受ける試練とは?

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NMB48『カモネギックス 通常盤Type-A』(laugh out loud records)

【リアルサウンドより】  NMB48の8枚目のシングル『カモネギックス』が、10月1日付けのオリコンウィークリーチャートで1位となり、5thシングル『ヴァージニティ』から4作連続でのオリコンウィークリーチャートを獲得。その人気を明確に裏付ける結果となった。2013年はテレビやラジオでのメディア露出も多い地元大阪を含む関西圏での活躍に留まらず、東京・NHKホールなどの東日本ツアーも成功させ、10月18日のミュージックステーション(テレビ朝日系)への出演も決定。人気・知名度ともに全国区となり、目標としている紅白歌合戦への単独出場も夢物語ではなくなりつつある。  そんなNMBは初ステージから3周年を迎え、10月12日、13日と2日間に渡って、結成当初からの大きな目標だった大阪城ホールでのライブを行った。2日目の最終公演は、NMBのメンバーとNMBのオリジナル楽曲のみのシンプルな構成で、彼女たちの“今”を切り取った内容だったが、ライブの最後には大きなサプライズ発表も行われた。城恵理子の復帰である。  AKB48のコンサートでは、研究生ながら「ロマンスかくれんぼ」をソロで歌い、チームM結成とともに正規メンバーへ昇格するとセンターに抜擢された城恵理子。『真夏のSounds Good!』ではAKBの選抜メンバーになり、NMBのみならず48グループ全体の次世代エースとして期待されていた。    2012年9月に学業専念を理由に卒業した彼女が、NMBに研究生として戻ってきたのだ。大阪城ホールを埋めたファンからは温かく迎えられたものの、彼女がステージ上で語った言葉は、復帰への葛藤を強く感じさせるものであった。一方でそれを見守るメンバー、特に元の同僚であるチームMのメンバーの表情は複雑だった。この日のライブ後に更新されたGoogle+では、チームMのメンバーの多くが複雑な心情を吐露している。奇しくも、この日の昼公演では、チームMとして初の単独ツアーが発表されたばかりのタイミングだった。  城が卒業した後のチームMは、矢倉楓子をセンターに据えながら、木下百花、高野祐衣、島田玲奈といったメンバーが、アイドル的な若さやカワイさだけではなく、トーク力やキャラクターを武器に活躍していた。大阪の街では、演者は“キャラ立ち”していることが求められるため、彼女たちの戦略は効果的だった。関西のメディアでは、山本彩、渡辺美優紀という二枚看板が席を外すことが多くなっていたが、彼女たちがその個性を発揮し、NMBのファン層を拡大していたのだ。   NMB48にはイナタい歌謡曲がよく似合う。「カモネギックス」もEDMが主体となってきたアイドルのダンスミュージックシーンでは、あまりにも“イナタい”楽曲である。二枚看板のソロ曲も山本の「ジャングルジム」はブルース。渡辺の「わるきー」は悪ふざけとも取れるメタアイドル楽曲である。フレッシュさや先鋭性が求められる現在のアイドルシーンとはある意味、逆行しているが、その“イナタさ”は大衆に愛されるための大きな武器にもなっている。そしてそれは、NMBの母体でもある吉本興業が100年の歴史で積み重ねてきたノウハウのひとつでもある。  AKBはアイドルファンに応援されることで成り立っているが、大阪ではもっと広く、大衆に愛されるのが生き残る道である。チームMは生き残るために大衆に愛されるキャラクターを必死で手に入れた。そして、それはNMB全体の方向性をより明確にする結果となった。この1年間でNMB全体の舵が大衆路線に切られた今、帰ってきた城恵理子は新しい城恵理子像を描き、大阪の人々に愛されるようなキャラ立ちをすることができるのか? センターの重圧とは違う、新しい戦いが城には待っている。それでも、復帰する決意をした彼女を温かく見守って行きたい。 ■エドボル 放送作家。『妄想科学デパートAKIBANOISE』(TOKYO FM水曜25:00-)『安田大サーカスクロちゃんのIdol St@tion』(目黒FM隔週木20:00-)、『Tokyo Idol Festival2013』(フジテレビNEXT)など、テレビ・ラジオなどの構成を担当。サイゾー、SPA!などでもアイドル関連のインタビューを中心に執筆中。

YouTube公式チャンネル普及の影響も? 最近のPVがシンプルになっている理由

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YouTubeの普及でPVはより身近になったが……

【リアルサウンドより】  ポップミュージックの新譜の宣伝には欠かせないプロモーションビデオ=PV。ある音楽番組関係者は、最近その内容に変化が生じていると指摘する。  PerfumeサカナクションのPVのように、グループのコンセプトや曲のテーマを反映した、徹底して作り込まれたアート性の高い作品が登場する一方、音楽スタジオで演奏風景を撮影したり、ミュージシャンが街を歩きながら歌を口ずさむ様子を撮影した作品が増加し、全体としては簡素化の流れがあるというのだ。  そのような変化はなぜ起こっているのか。前述の音楽番組関係者が語る。 「背景のひとつには、MTVジャパンやスペースシャワーTVなどの放送系の音楽メディアで、最新のPVが以前ほど求められなくなったことが挙げられます。最近では主要レコード会社やアーティストのほとんどがYouTubeの公式チャンネルを持ち、視聴者は新しいPVをいつでも楽しめるようになりました。その結果、音楽メディアは最新PVでは視聴率が稼げなくなり、『懐かしの90年代 PVベスト50』のような企画のほうが視聴者にウケる、という現象が起きています。レコード会社の宣伝戦略においても、手の込んだPVを作るよりも別の広告手段にお金をかけた方が良い、という傾向が強まっているのです」  CDセールスの低迷も相まって、PVの制作予算は年々縮小傾向にある。それは当然、作品内容にも影響を与えているという。   「ロケを組んだり、演者さんを呼んだりといった、お金のかかる作品はかなり減りましたね。また、制作陣にも変化がありました。5~6年前まではPVを専門に撮っている監督や、著名な映画監督がチャレンジングな作品を撮ることが多かったのですが、最近では、ライブ撮影なども行っている映像カメラマンがスタジオライブの模様をそのまま撮る、というPVが増えています。あれだと、かなり予算が抑えられます。スタジオ一ヵ所押さえて、ちょっと背景を変えて二回転くらい回せば撮れてしまいますから」  もっとも、低予算ながらアイデアを凝らしたPVも少なくない。“全編iPhone自撮り”で話題となった、でんぱ組.incの「冬へ走りだすお!」などは好例だろう。刺激的なPVをもっと増加させるためには、どんな方策が考えられるだろうか。 「海外だと、PVはミュージックビデオと呼ばれるのが一般的で、すでにプロモーションツールを越えた、ひとつの独立したコンテンツとして評価されています。古典的な例はマイケル・ジャクソンの『スリラー』あたりで、ミュージックビデオは短編映画のようなコンテンツとして受け入れられてきた歴史がある。最近は日本でもPerfumeやサカナクションなど映像作品も含めて評価されるアーティストが増えていますが、PVそのものがコンテンツである、という考え方がもっと浸透すれば、彼らのような成功例はもっと出てくるでしょう。映像美や物語性を追求した質の高い“ミュージックビデオ”であれば、YouTubeの小さな画面で観るだけではなく、DVDやBlu-rayで存分に楽しみたいというユーザーも増えるはずですから」  YouTube公式チャンネルの増加は、放送系メディアにおけるPVの希少性を失わせた反面、音楽映像へのユーザーの関心やニーズを高めているのも事実。制作予算縮小は音楽業界全体の傾向だが、それを跳ね返すような充実した映像作品の登場を望みたい。 (文=マツタヒロノリ)

音楽シーンの”超大物”と次々コラボ――木村カエラはなぜモテる?

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木村カエラ『ROCK』(ビクターエンタテインメント)

【リアルサウンドより】  第2子を出産したことでも注目を集める木村カエラが10月30日にリリースするコラボアルバム『ROCK』の全曲試聴が特設サイトでスタートした。石野卓球とコラボした「FUNKYTOWN」は先行配信も行われている。  プライベートレーベル「ELA」の1作目である同作には、細野晴臣、岡村靖幸、奥田民生、CHARA、岸田繁(くるり)など、そうそうたるメンバーが参加している。彼女はなぜ、ここまでミュージシャンに“モテる”のだろうか。取材経験のある音楽ライターの柴那典氏に話を聞いた。
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『カスタムメイド10.30 スペシャル・エディション』(TCエンタテインメント)

「木村カエラはファッション雑誌『Seventeen』でモデルとして活動し、音楽情報番組『saku saku』への出演をきっかけに、2004年にミュージシャンとしてデビューしました。知名度を一気に上げたのは、2005年リリースのシングル『リルラ リルハ』。プロデュースを担当したのは、“アイゴン”こと會田茂一です。彼は90年代に“渋谷系の裏番長”EL-MALOのメンバーとして活躍、その後はプロデューサーとして様々なアーティストを手がけながら、ロックバンド・髭のギタリストを務めるなど、自身もミュージシャンとして活動しています。その次にリリースしたシングルは、奥田民生プロデュースの『BEAT』。これは、奥田民生のソロ10周年記念映画『カスタムメイド 10.30』に木村カエラが主演したことをきっかけに作られた曲で、奥田民生による映画主題歌『トリッパー』とも同発でした。  デビュー直後から、アイゴン、奥田民生という2人のロックアイコンと繋がりを持ち、また、2006年には再結成したサディスティック・ミカ・バンドのシンガーにも抜擢されています。早い段階でヒット作に恵まれただけでなく、単に『Seventeenのモデルが歌手デビューして成功した』というだけでないイメージを獲得した。これはほかのモデル出身のミュージシャンと比較しても幸福だったと言えるでしょう」  デビュー間もないころからミュージシャンに愛されていた理由を、柴氏はこう分析する。 「木村カエラは、インタビューにおいてデビュー当時の自分のことを『人見知りだった』『自信がなかった』と言っています。自由奔放なパブリックイメージとは対照的に、人のことを考えず自分の好きなように振る舞うタイプの人ではなかった。むしろ周囲に気を遣うし、人見知りで自信がないぶん、周りのクリエイターのやりたいことを尊重し、きちんとコミュニケーションをとろうと努力していた。その一方で、奇抜なモノや尖ったモノに憧れる自分の好みはブレることがなかった。  要するに、木村カエラは、人を気遣える性格を持ちながら、奇抜で尖ったモノが大好きという、二面性のあるキャラクターだったのです。そんな彼女は、周りのミュージシャンやプロデューサーとっては、非常に魅力的な“素材”に見えたのではないでしょうか」  そんな木村カエラの大きな転機となったのは、2009年のシングル『Butterfly』。結婚式の定番曲として人気の高いこの曲をきっかけに、彼女の心境に変化が起こったと柴氏は推測する。
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「Butterfly」を収録する『HOCUS POCUS』(コロムビアミュージックエンタテインメント)

「友人の結婚式のために制作したそうで、木村カエラにとっても大切な楽曲。しかし、ストレートで感動的なこの曲は“奇抜でキャッチー”という彼女のもともとのイメージとは、大きく異なります。『Butterfly』だけの木村カエラじゃないということを示していかなければならない――そうした考えから、彼女の中で“発信する”という意識がより強くなったのではと予想します。  実は、木村カエラはもともとパンクやハードコアなど日本のインディーズシーンのミュージシャンと深い繋がりを持っている人です。デビュー前の高校生時代に組んでいたバンドANIMOは、元FULLSCRATHで現在はthe HIATUSのメンバーであるギタリストmasasucksがメンバー。そういった人脈から、パンクロックバンド・ASPARAGUSの渡邊忍や、スカバンド・SCAFULL KINGのメンバーなどがバックバンドを務めるようになりました。とくに渡邊は、2011年のアルバム『8EIGHT8』を丸々1枚プロデュースしており、単なるバックバンドではなく共作者のような立ち位置の人。彼が手がけた楽曲で代表的なものは、「モード学園」のCMソングにも起用されてヒットした2006年の「TREE CLIMBERS」で、サザンオールスターズの桑田佳祐も、自身の番組『桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜』において宇多田ヒカルやミスチルをおさえて“21世紀のベストソング20”の第1位に選ぶなど、この曲を非常に高く評価しています」  桑田佳祐と木村カエラがコラボをしたことはないが、シンガーとして高く評価しているようだ。こんなところにも、彼女の“愛されっぷり”が表れている。 「ここ数年は、先に述べたようなコアなジャンルの人たちと活動し、シンガーとしての幅を広げてきましたが、この10月にリリースされるコラボアルバムでは、細野晴臣や奥田民生、さらにはブラジルのガールズバンドCSSなど海外アーティストとも手を組んでいる。プライベートレーベルを立ち上げた一発目のタイミングなので、“もっと全方位に、いろんな人と一緒にやっていこう”という方向性を打ち出したと考えられます」  そのスタンスは、音楽シーンの中で今後、木村カエラはどういう存在になっていくのかを考える上で、重要になってくるようだ。 「彼女自身がどう考えているかは別として、『マドンナのようになるのではないか』という説があります。マドンナがデビューしたのは80年代初頭ですが、90年代以降も第一線で活躍し続け、起用するのはいつも、先鋭的で、かつ玄人筋にも評価が高いミュージシャンです。例えば、1998年のアルバム『レイ・オブ・ライト』では、ウィリアム・オービットというアンビエント系クラブ・ミュージックの第一人者をプロデューサーに起用しています。また、2012年のアルバム『MDMA』では、M.I.Aとニッキー・ミナージュとフィーチャリングしました。どちらも、2010年代にアンダーグラウンドで高い評価を得たアーティストです。  マドンナは、新しい人とコラボをすることによって、自分の印象を塗り替えてきた。それが、50歳を越えてもなおポップスターとして最前線に立つことができている理由でしょう。木村カエラも、そのようにして自分のイメージを刷新し続けることができるタイプだと思います」  柴氏はさらに、“提案型のミュージシャン”であることも指摘する。 「先ほど、『初期の彼女は、気を遣える性格と尖ったものが好きという趣向の二面性が素材としての魅力を放っていた』と言いましたが、今は発信する力も評価されていると思います。彼女はアンテナをすごく張っていて、例えばメジャーデビューする前のavengers in sci-fiから楽曲提供を受けたりと、まだ注目を集めていない有望株をみつける嗅覚がある。ラジオでPerfumeを紹介し、ヒットのきっかけを作ったというエピソードも、その典型ですね。レーベルの設立もその延長線上にある試みだと思います。  新しい才能をフックアップすることで常に第一線で活躍する女性アーティストには、洋楽ではマドンナとビョークという巨大な成功例があります。10年後や20年後を見据え、マドンナやビョークのようなリスペクトを浴びる存在になっていくというのが、木村カエラの目指していく一つの道になるのではないでしょうか」   シンガーとしての実力に加えて、センスとコンセプト力に長けていることが、モテる理由のようだ。 (文=編集部)

田中聖、手越祐也、加藤シゲアキも…ジャニーズメンバーの画像流出が止まらないワケ

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【リアルサウンドより】  最近、ジャニーズのメンバーのスキャンダル画像の流出が止まらない。アイドルの熱愛報道は、かつて大スクープだったが、最近ではあまりの多さに「またか…」という印象。  これまでも、夜のお遊びが盛んなメンバーは確かにいた。NEWSの手越祐也は「ファンは全員ボクの彼女」という公言通り、多くの熱愛写真を撮られてきたが、ここまでくるともうファンのコも慣れたもの。  しかし、近頃スクープされているのは、そんなやんちゃキャラだけではない。知的な作家としてイメージが定着していた同じくNEWSの加藤シゲアキ、オタクで非リア充キャラで好感度を上げていたKis-My-Ft2の宮田俊哉のベッド写真は、「信じていたのに…」と多くのファンを失望させた。それもそのはず、彼らのスキャンダルには共通して、お相手が小悪魔系の女のコ&一夜限りのお相手?と見られているからだ。そして、彼女たちが自ら画像をツイッターなどで公開し、暴露していることにある。  ジャニーズ事務所といえば、長らくネット上で顔写真の使用を規制していた。ファンとの写真も基本的にお断り。いわゆる公的なメディア以外での画像は、ご法度。さらに、タレントに対してもLINEやfacebookなどのツールの使用を禁止しているとの噂。しかし、個々のケータイを調べるほどの徹底はしていないようだ。実質、プライベートな連絡は無法地帯となっているのも、このスキャンダル連鎖に拍車をかけている。  ガードがゆるいマネジメント体制に加えて、カメラやSNSの機能を持った女性たちの出現……。道行く人すべてががパパラッチ状態になってしまったのだから、収集がつかなくなってしまったのもうなづける。彼らの行動も自覚を問われるものではあるが、彼女たちの自己顕示欲の結果がこうした多数のスキャンダルを生んでいるのだろう。  先日の“田中聖・契約解除”も、奔放なプライベートをいましめる事務所側の見せしめのいう可能性もある。たまにはハメを外したくなる気持ちもわからなくはないが、せめて報道されるなら応援したくなるような真剣交際であってほしい、というのがファンの願い。なにより「そんなマナーのない相手に、引っかかるような人だったの!?」というショックがいちばん大きいのだから。 (文=ジャニ子)