AKBグループ卒業生が大成する条件とは? 篠田麻里子、秋元才加、川崎希、松下唯らの「今」

20131029-matsushita.jpg

松下唯『スクールガール・アンセム~学園アニソン集(生産限定盤A)』(徳間ジャパンコミュニケーションズ)

【リアルサウンドより】  今年9月にAKB48を卒業した仲俣汐里がアナウンサー試験を受験していると東スポWEBが報じ、話題となっている。仲俣はスイス生まれで、早大政経学部経済学科に在学中の才女。TBSの『ひるおび!』でお天気キャスターを務めていた経験もあるため、テレビ各局の一部ではその動向に注目が集まっているという。  AKBグループの卒業生には、他にもアイドル以外の分野で活躍しているメンバーがいる。今年7月にAKB48を卒業した篠田麻里子は、地元・福岡に自身がデザイン&プロデュースするファッションブランド「ricori(リコリ)」のショップをオープン。芸能活動を継続しながら、デザイナーとしても活動中だ。2009年にAKB48を卒業した川崎希は、実業家としてアパレルブランド「Anti minss」を設立、ネイルサロンやエステサロンも開店し、敏腕社長としてメディアに出演することも少なくない。  だが、アイドル業界に詳しい芸能記者は、『元AKB』の看板を背負って他業種に進出するのは、それほど簡単ではないと指摘する。 「ひとくちにAKB卒業生と言っても、グループ全体で年間に30人以上卒業していますから、その進路はさまざまですが、『元AKB』という肩書きは印象が強いので、よほど上手くやらないとつまづく可能性もあります。篠田麻里子の『ricori』はネット上でその価格設定やデザインへの苦言が出ていますし、川崎希は9月に『有吉反省会』に出演した際に、実は既婚者であることを発表し、夫とともに面白おかしく野次られています。元AKBというだけで世間の注目度が高くなり、ある意味では他の仕事に役立ちますが、その反面、最初から厳しい目に晒されるリスクもある。このことはAKB卒業後に単独で芸能活動を継続する上でも同様でしょう。もちろん、それでも成功するメンバーはいると思いますが」  2011年、離脱性骨軟骨炎のためにSKE48を卒業した松下唯は、その後、アニメやフィギュアが好きという“オタク趣味”を活かして芸能界に復帰。ソロとしてメジャーデビューを果たし、10月9日にはアニソン歌集『スクールガール・アンセム~学園アニソン集』をリリースしている。地道ではあるが、自身のキャラを確立し、着実にファンを増やしている例と言えそうだ。  また、AKB48の中で長身と男前なキャラクターが支持されていた秋元才加は、来年公開の映画『奴隷区 僕と23人の奴隷』で俳優の本郷奏多とダブル主演することが決定。喫煙シーンや手ブラヌードを公開するなど、大胆なイメージチェンジが功を奏し、仕事が増加している。 「アナウンサーを目指している仲俣もそうですが、正統派アイドルとは別の路線で地道に活動する松下や、AKB時代にはできなかったことに挑戦している秋元には活路が見えます。AKB卒業後はゼロからやり直すくらいの気持ちで、思い切った方向転換が必要なのかもしれません」(同記者)  世代交代が続き、卒業後のメンバーの動向にも注目が集まる昨今。在籍時以上に活躍するには元AKBという看板との向き合い方が大事と言えそうだ。 (文=松下博夫)

AKB48が芸能の原点に回帰!? 新曲「ハート・エレキ」がGSサウンドとなったワケ

20131028-akb.jpg

AKB48『ハート・エレキ TypeA』(キングレコード)

【リアルサウンドより】  AKB48の33枚目のシングル『ハート・エレキ』が10月30日にリリースされる。サウンド、衣装、ジャケット、ダンスともに60年代のGS(グループサウンズ)を徹底的に意識した作りで、前作の「恋するフォーチュン・クッキー」が80年代ディスコだったことを考えると、さらに時代をさかのぼった1曲となっている。  AKBはここ数年、季節やイベントに合わせて発売するシングルの傾向を決めてきた。春は「桜の木になろう」「GIVE ME FIVE!」など、タイアップも関連した桜・卒業系の曲である。夏は「さよならクロール」「真夏のSound Goods!」など、AKBフォーマットによるアッパーチューン。  9月には選抜総選挙の結果を受けて、前田敦子の「言い訳Maybe」「フライングゲット」、大島優子「ヘビーローテーション」「ギンガムチェック」、指原莉乃「恋するフォーチュン・クッキー」と、センターを務めるメンバーのイメージに合わせた曲。そして10月下旬から11月上旬には秋らしいシングルを1枚挟み、12月には「チャンスの順番」「上からマリコ」「永遠プレッシャー」と、じゃんけん選抜による企画物的要素が強い曲がリリースされてきた。  その中でも注目したいのは、今回のタイミングでもある秋の一枚だ。これまで「UZA」「風は吹いている」「Beginner」「RIVER」などが秋の楽曲としてリリースされてきたが、その曲調はかなりバリエーションに富んでいて、AKBシングルの中では“攻めの姿勢”を感じさせる作品群となっているのである。  秋という季節柄、作品にテーマを持たせにくいため、必然的に曲のバリエーションが増えていった面もあるだろう。しかし、それ以上に秋の作品には必ず「今のAKBで出来ることへの挑戦と、世間へのメッセージ」が含まれているように感じられるのだ。それは例えばハイレベルなダンスであったり、新しい音へのアプローチであったり、被災地支援などの社会的メッセージだったり……AKBはその時に突きつけられている現実にどう挑み、どう乗り越えて行くのか。それが作品で表現されている気がしてならない。  では、本作「ハート・エレキ」はどうだろう。まず、AKBのファンが「ハート・エレキ」を聴いた時、頭に思い浮べるのはAKBのチームAの「会いたかった」公演のユニット曲「涙の湘南」であろう。大島麻衣、篠田麻里子らAKBの中でもお姉さん的なメンバーで構成され、ザ・スパイダースの「太陽の翼」のジャケットを想像させるGS風衣装と、“エレキ”を強調したGSサウンドが特徴的だった同曲。当時のAKBの楽曲が“大人びた少女”を描いたものが中心だった中、ストレートに“大人の女”を描いた珍しい楽曲だった。そんなお姉さんたちの姿を見て、峯岸みなみは「当時、憧れのユニットだった」と、『リクエストアワーセットリストベスト2010』のDVDコメンタリーにて語っている。「涙の湘南」のフォーマットに近いという意味を含めると「ハートエレキ」には、秋のAKBの楽曲として、いささか目新しさに欠けるように感じる。  ただ、秋のAKBシングルには必ずなんらかのメッセージがあるのだとすれば、以下のように読み解くこともできる。60年代のGSブームは渡辺プロダクションやホリプロの興隆につながる、現在の日本の芸能界のシステムの基板を作ったシーンでもある。そこへの回帰とは、AKBが世間とエンターテイメントでつながり続けるための礎を、日本の芸能界に改めて築くためではないのだろうか。「ハート・エレキ」でセンターを務めるのは、わずか三人となってしまったAKB48劇場のオープニングメンバー小嶋陽菜である。小嶋はセンター経験こそ一度もなかったが、モデルや女優、さらにはバラエティ番組でも長らくAKBの人気メンバーとして活躍してきた。前田敦子、篠田麻里子というAKBのアイコン的存在を失った今、世間ともっとも深くつながることができるメンバーは、指原莉乃と小嶋陽菜なのかもしれない。  さらには、小嶋陽菜センターのGS曲には、「恋する〜」で世代を越えたエンターテイメント作りに成功したAKBが、より大人も楽しめる“成熟したAKB”へ向かおうという意図があるのかもしれない。ブームから定着へ。AKBが向かおうとしているのは、少女性を売りにしてきた多くの女性アイドルが経験したことがない、未知なる領域であるはずだ。 ■エドボル 放送作家。『妄想科学デパートAKIBANOISE』(TOKYO FM水曜25:00-)『安田大サーカスクロちゃんのIdol St@tion』(目黒FM隔週木20:00-)、『Tokyo Idol Festival2013』(フジテレビNEXT)など、テレビ・ラジオなどの構成を担当。サイゾー、SPA!などでもアイドル関連のインタビューを中心に執筆中。

AKB48が芸能の原点に回帰!? 新曲「ハート・エレキ」がGSサウンドとなったワケ

20131028-akb.jpg

AKB48『ハート・エレキ TypeA』(キングレコード)

【リアルサウンドより】  AKB48の33枚目のシングル『ハート・エレキ』が10月30日にリリースされる。サウンド、衣装、ジャケット、ダンスともに60年代のGS(グループサウンズ)を徹底的に意識した作りで、前作の「恋するフォーチュン・クッキー」が80年代ディスコだったことを考えると、さらに時代をさかのぼった1曲となっている。  AKBはここ数年、季節やイベントに合わせて発売するシングルの傾向を決めてきた。春は「桜の木になろう」「GIVE ME FIVE!」など、タイアップも関連した桜・卒業系の曲である。夏は「さよならクロール」「真夏のSound Goods!」など、AKBフォーマットによるアッパーチューン。  9月には選抜総選挙の結果を受けて、前田敦子の「言い訳Maybe」「フライングゲット」、大島優子「ヘビーローテーション」「ギンガムチェック」、指原莉乃「恋するフォーチュン・クッキー」と、センターを務めるメンバーのイメージに合わせた曲。そして10月下旬から11月上旬には秋らしいシングルを1枚挟み、12月には「チャンスの順番」「上からマリコ」「永遠プレッシャー」と、じゃんけん選抜による企画物的要素が強い曲がリリースされてきた。  その中でも注目したいのは、今回のタイミングでもある秋の一枚だ。これまで「UZA」「風は吹いている」「Beginner」「RIVER」などが秋の楽曲としてリリースされてきたが、その曲調はかなりバリエーションに富んでいて、AKBシングルの中では“攻めの姿勢”を感じさせる作品群となっているのである。  秋という季節柄、作品にテーマを持たせにくいため、必然的に曲のバリエーションが増えていった面もあるだろう。しかし、それ以上に秋の作品には必ず「今のAKBで出来ることへの挑戦と、世間へのメッセージ」が含まれているように感じられるのだ。それは例えばハイレベルなダンスであったり、新しい音へのアプローチであったり、被災地支援などの社会的メッセージだったり……AKBはその時に突きつけられている現実にどう挑み、どう乗り越えて行くのか。それが作品で表現されている気がしてならない。  では、本作「ハート・エレキ」はどうだろう。まず、AKBのファンが「ハート・エレキ」を聴いた時、頭に思い浮べるのはAKBのチームAの「会いたかった」公演のユニット曲「涙の湘南」であろう。大島麻衣、篠田麻里子らAKBの中でもお姉さん的なメンバーで構成され、ザ・スパイダースの「太陽の翼」のジャケットを想像させるGS風衣装と、“エレキ”を強調したGSサウンドが特徴的だった同曲。当時のAKBの楽曲が“大人びた少女”を描いたものが中心だった中、ストレートに“大人の女”を描いた珍しい楽曲だった。そんなお姉さんたちの姿を見て、峯岸みなみは「当時、憧れのユニットだった」と、『リクエストアワーセットリストベスト2010』のDVDコメンタリーにて語っている。「涙の湘南」のフォーマットに近いという意味を含めると「ハートエレキ」には、秋のAKBの楽曲として、いささか目新しさに欠けるように感じる。  ただ、秋のAKBシングルには必ずなんらかのメッセージがあるのだとすれば、以下のように読み解くこともできる。60年代のGSブームは渡辺プロダクションやホリプロの興隆につながる、現在の日本の芸能界のシステムの基板を作ったシーンでもある。そこへの回帰とは、AKBが世間とエンターテイメントでつながり続けるための礎を、日本の芸能界に改めて築くためではないのだろうか。「ハート・エレキ」でセンターを務めるのは、わずか三人となってしまったAKB48劇場のオープニングメンバー小嶋陽菜である。小嶋はセンター経験こそ一度もなかったが、モデルや女優、さらにはバラエティ番組でも長らくAKBの人気メンバーとして活躍してきた。前田敦子、篠田麻里子というAKBのアイコン的存在を失った今、世間ともっとも深くつながることができるメンバーは、指原莉乃と小嶋陽菜なのかもしれない。  さらには、小嶋陽菜センターのGS曲には、「恋する〜」で世代を越えたエンターテイメント作りに成功したAKBが、より大人も楽しめる“成熟したAKB”へ向かおうという意図があるのかもしれない。ブームから定着へ。AKBが向かおうとしているのは、少女性を売りにしてきた多くの女性アイドルが経験したことがない、未知なる領域であるはずだ。 ■エドボル 放送作家。『妄想科学デパートAKIBANOISE』(TOKYO FM水曜25:00-)『安田大サーカスクロちゃんのIdol St@tion』(目黒FM隔週木20:00-)、『Tokyo Idol Festival2013』(フジテレビNEXT)など、テレビ・ラジオなどの構成を担当。サイゾー、SPA!などでもアイドル関連のインタビューを中心に執筆中。

AKB48が芸能の原点に回帰!? 新曲「ハート・エレキ」がGSサウンドとなったワケ

20131028-akb.jpg

AKB48『ハート・エレキ TypeA』(キングレコード)

【リアルサウンドより】  AKB48の33枚目のシングル『ハート・エレキ』が10月30日にリリースされる。サウンド、衣装、ジャケット、ダンスともに60年代のGS(グループサウンズ)を徹底的に意識した作りで、前作の「恋するフォーチュン・クッキー」が80年代ディスコだったことを考えると、さらに時代をさかのぼった1曲となっている。  AKBはここ数年、季節やイベントに合わせて発売するシングルの傾向を決めてきた。春は「桜の木になろう」「GIVE ME FIVE!」など、タイアップも関連した桜・卒業系の曲である。夏は「さよならクロール」「真夏のSound Goods!」など、AKBフォーマットによるアッパーチューン。  9月には選抜総選挙の結果を受けて、前田敦子の「言い訳Maybe」「フライングゲット」、大島優子「ヘビーローテーション」「ギンガムチェック」、指原莉乃「恋するフォーチュン・クッキー」と、センターを務めるメンバーのイメージに合わせた曲。そして10月下旬から11月上旬には秋らしいシングルを1枚挟み、12月には「チャンスの順番」「上からマリコ」「永遠プレッシャー」と、じゃんけん選抜による企画物的要素が強い曲がリリースされてきた。  その中でも注目したいのは、今回のタイミングでもある秋の一枚だ。これまで「UZA」「風は吹いている」「Beginner」「RIVER」などが秋の楽曲としてリリースされてきたが、その曲調はかなりバリエーションに富んでいて、AKBシングルの中では“攻めの姿勢”を感じさせる作品群となっているのである。  秋という季節柄、作品にテーマを持たせにくいため、必然的に曲のバリエーションが増えていった面もあるだろう。しかし、それ以上に秋の作品には必ず「今のAKBで出来ることへの挑戦と、世間へのメッセージ」が含まれているように感じられるのだ。それは例えばハイレベルなダンスであったり、新しい音へのアプローチであったり、被災地支援などの社会的メッセージだったり……AKBはその時に突きつけられている現実にどう挑み、どう乗り越えて行くのか。それが作品で表現されている気がしてならない。  では、本作「ハート・エレキ」はどうだろう。まず、AKBのファンが「ハート・エレキ」を聴いた時、頭に思い浮べるのはAKBのチームAの「会いたかった」公演のユニット曲「涙の湘南」であろう。大島麻衣、篠田麻里子らAKBの中でもお姉さん的なメンバーで構成され、ザ・スパイダースの「太陽の翼」のジャケットを想像させるGS風衣装と、“エレキ”を強調したGSサウンドが特徴的だった同曲。当時のAKBの楽曲が“大人びた少女”を描いたものが中心だった中、ストレートに“大人の女”を描いた珍しい楽曲だった。そんなお姉さんたちの姿を見て、峯岸みなみは「当時、憧れのユニットだった」と、『リクエストアワーセットリストベスト2010』のDVDコメンタリーにて語っている。「涙の湘南」のフォーマットに近いという意味を含めると「ハートエレキ」には、秋のAKBの楽曲として、いささか目新しさに欠けるように感じる。  ただ、秋のAKBシングルには必ずなんらかのメッセージがあるのだとすれば、以下のように読み解くこともできる。60年代のGSブームは渡辺プロダクションやホリプロの興隆につながる、現在の日本の芸能界のシステムの基板を作ったシーンでもある。そこへの回帰とは、AKBが世間とエンターテイメントでつながり続けるための礎を、日本の芸能界に改めて築くためではないのだろうか。「ハート・エレキ」でセンターを務めるのは、わずか三人となってしまったAKB48劇場のオープニングメンバー小嶋陽菜である。小嶋はセンター経験こそ一度もなかったが、モデルや女優、さらにはバラエティ番組でも長らくAKBの人気メンバーとして活躍してきた。前田敦子、篠田麻里子というAKBのアイコン的存在を失った今、世間ともっとも深くつながることができるメンバーは、指原莉乃と小嶋陽菜なのかもしれない。  さらには、小嶋陽菜センターのGS曲には、「恋する〜」で世代を越えたエンターテイメント作りに成功したAKBが、より大人も楽しめる“成熟したAKB”へ向かおうという意図があるのかもしれない。ブームから定着へ。AKBが向かおうとしているのは、少女性を売りにしてきた多くの女性アイドルが経験したことがない、未知なる領域であるはずだ。 ■エドボル 放送作家。『妄想科学デパートAKIBANOISE』(TOKYO FM水曜25:00-)『安田大サーカスクロちゃんのIdol St@tion』(目黒FM隔週木20:00-)、『Tokyo Idol Festival2013』(フジテレビNEXT)など、テレビ・ラジオなどの構成を担当。サイゾー、SPA!などでもアイドル関連のインタビューを中心に執筆中。

ジャニーズとEXILE、2大男性グループ帝国の共通点と違いとは?

20131027-johnnys.jpg

EXILEはそのビジネスモデルの類似性から、一部で「黒いジャニーズ」と呼ばれている。

【リアルサウンドより】  ジャニーズとEXILE。今や音楽界における男性グループの二大勢力となった両者が、さらなる“勢力拡大”を図っている。ジャニーズはSMAP、に次ぐ若手ユニットの育成に力を注ぐ中で、2020年をメドに40人規模のアイドルグループ「2020(トゥエンティトゥエンティ)」を結成する意向を示し、大人数による「ジャニーズのEXILE化」として話題を呼んだ。  一方、「黒いジャニーズ」との異名を取るEXILEも負けていない。EXILE本体だけでなく、J SOUL BROTHERS、GENERATIONSなどの若手を売り出す一方、2014年には『EXILE PERFECT YEAR2014』と称して、全国200万人規模のツアーを行う。2013年のツアーが110万人規模であったことから、いきなり倍増を狙う野心ぶりだ。  両グループの取材を長年行ってきた音楽記者は、両者の関係を次のように語る。 「EXILEはかなり初期からジャニーズの方法論に学び、独自に発展させてきた経緯があります。特にコンサートがそうで、大掛かりな舞台装置やスペクタクル性のある演出は、まさにジャニーズ直系といえます。さらにはピラミッド式の階層構造を作って若手を引き上げる手法にも、ジャニーズの影響を見て取ることができますね」
20131027-exile.jpg

EXILE『EXILE LIVE TOUR 2013 "EXILE PRIDE"』(rhythm zone)

 かねてから日本の芸能界では「ジャニーズ以外の男性アイドルグループは成功しない」と言われてきたが、EXILEの場合は「アイドルではなくダンスパフォーマー」という立ち位置をアピールして“大人の事情”もクリアした上で、ジャニーズの方法論をしっかりと学んだというのだ。もっとも、ここ数年はEXILE独自のビジネスモデルが回り始めている、と前出の記者は指摘する。 「ジャニーズがあくまでもピラミッド構造の上位に位置する人気グループの育成に力を注ぎ、そこで収益も稼ぐのに対し、EXILEは“トライブ”と称する組織全体で利益を上げるシステムを作ろうとしています。たとえば『EXPG』というダンススクールを全国各地に開き、中学ダンス必修化の後押しもあって、在籍人数がすごく伸びている。卒業生が女性グループE-girlsに加入するなどプロのパフォーマー育成組織の面もありますが、地域ごとに発表会を行ったりして、徐々に“ヤマハ音楽教室”のような存在になりつつあります」  ジャニーズが男性若手グループに特化しているのに対し、EXILEが近年女性グループの育成に力を入れているのは、ダンススクールの潜在顧客が主に女性であることとも関係がありそうだ。全国に張り巡らされた教室ネットワークと上部組織――茶道や華道の家元制度を連想させるシステムだが、EXILEグループの総帥HIROが“家元”の座に着くのも時間の問題といえそうだ。 (文=松下博夫)

AKB48指原、島崎、KARAもダウン……アイドルが体調を崩すまで頑張り続ける背景とは

【リアルサウンドより】  今月に入り、アイドルが体調不良でイベントなどを中止したニュースが増えている。KARAメンバーのハラは10月23日、大阪城ホールで開催された「KARA 2nd JAPAN TOUR 2013『KARASIA』」の公演中、過労による貧血で急に倒れた。AKB48の指原莉乃は10月20日、体調不良を訴え、握手会を中止した。同じくAKB48の島崎遥香も19日、体調不良で握手会を中止している。  アイドルやタレントが過酷なスケジュールをこなしているのは周知の事実だが、いったいなぜ倒れるまで働き続けてしまうのか。アイドルグループの運営に詳しい、芸能事務所関係者に話を聞いた。 「人気アイドルの握手会だと8時~20時、あるいは9時から21時まで立ちっぱなしで握手会をやり、休憩中も写真撮影が入ったりするので、実質的には30分も休めていない状態。AKB48クラスならドクターなどもメンバーのケアをしていますが、人気者ゆえのハードスケジュールであることは事実ですね」  ライブを中心に活躍するアイドルグループでは、さらに厳しいスケジュールをこなすケースもあるという。 「アイドルのライブは機材のセッティングが少なくて済むので、やろうと思えば、飛び込みで1日に5現場を回ったりすることもできる。その間に物販なども行うため、一日ノンストップで動いているケースも見受けられます。また、それほど売れていないアイドルグループだと、ちゃんとしたレッスンを受けておらず、無理な歌い方や踊り方をして怪我をするケースも多いです。メンバーが疲労骨折したというような話も、稀ですが耳に入ります」  アイドルの所属事務所などの運営側が、メンバーのケアを徹底することはできないのだろうか。 「アイドルたちも目の前にお客さんがいれば頑張ってしまうでしょうし、休めば迷惑がかかるということがわかっているから、本人たちの口からは簡単に『休みたい』とは言えないのでしょう。それは運営が察知すべきかもしれませんが、どこもスタッフひとりにつき何十人ものアイドルを抱えているのが実情なので、それも難しい。解決方法としては『休みやすい空気を作る』ということくらいで、実際にそうした呼びかけを行っている運営も出てきています」  華やかなイメージの陰で、熾烈な競争が行われている現在のアイドル界。過度な“ガンバリズム”を避け、くれぐれも健康体で活躍してもらいたいものだ。 (文=松下博夫)

KinKi Kidsと嵐が「パンツ事件」を熱く語る 『Mステ』で7年ぶりに共演

【リアルサウンドより】  10月25日の『ミュージックステーション』で、KinKi Kidsとが7年ぶりの共演を果たした。そのほかには、くるり、平井堅、西野カナ、三代目 J Soul Brothersも登場する豪華な回となった。  まずは三代目 J Soul Brothersが「冬物語」を披露し、VTRのコーナーを経て、スタジオで質問コーナーがスタート。「昔、住んでいた場所は?」という問いに対し、西野は「基本的には名古屋に住んでいたんですけど、仕事で2週間だけ中野新橋のアパートに住んでいたことがあるんです。そこで、ゴキブリが3匹も出て。ベッドが上下に移動できるタイプだったので、寝ているときにゴキブリに飛びつかれたら困るから、天井ギリギリまでベッドを上げて眠っていました」と苦労話を語った。  KinKi Kidsは寮暮らし。剛が「洗濯は寮のおばちゃんやってくれるんですけど、自分ですることもできて、V6の岡田のパンツを穿いてしまったこともありましたね。光一はお母さんが名前を書いてくれてて」と話すと、光一は「しかも、『こーいち』って、伸ばし棒が入ったひらがなで」と、心温まるエピソードを明かした。  この“パンツ間違い”は、嵐の相葉も経験したことがあるという。誤って穿いてしまったのは二宮のパンツで、「実は今でもタンスの中に入ってるんですよ」と驚きの事実を明かし、会場は騒然となった。  平井堅のトークでは、新曲「桔梗が丘」PVの話題に。平井の実家で撮影されたという同曲のPVには実母も登場し、湯気の立つ鍋を前にビールで乾杯をするというリアルなシーンが映されている。タモリに母親と顔が似ていないと指摘された平井は、「兄弟はみんな父似で、母だけ薄い顔なんです」と説明。PVで食べているのはすき焼きで、「何が食べたい?」と訊かれて決めたメニューだという。平井にとって、特別な日に食べるおふくろの味なのだそうだ。  タモリがくるり・岸田に「岸田くんのおふくろの味は?」と訊ねると、「僕は京都出身なんで、お野菜の炊いたんです」と返答。「関西だと、煮物を“炊いたん”って言うんだよね。水菜と油揚げの炊いたん、とか」とタモリが言い、奈良県出身の剛も「言いますね」と同意したが、兵庫県出身の光一は黙って否定した。  嵐のトークでは、テレビ初披露となる「P・A・R・A・D・O・X」の話題に。ニューヨークにて、ビヨンセなどを担当するジャクエル・ナイトに振り付けを頼んだという。同曲は「腰つきで引きよせる」などのフレーズを含む、セクシーなダンスナンバー。振り付けにも、尻をぐるりと回すなど色っぽい動きがあり、ネット上では「エロい」の声が続出。「何これ、かっこいい!」「嵐、攻めてるね」など賞賛の声が上がるなか、一部では「トイレを我慢しているみたいなダンスだなw」という感想も見られた。  楽曲披露のトリを飾ったのはくるりで、10月23日に発売されたばかりの新曲「Remember me」を熱唱。ジャニーズからロック、ポップスまで幅広く楽しめる放送となった。 (文=編集部)

AKB48の珍事、ローリーの下ネタ……音楽系エピソードで振り返る『いいとも!』

20131023-iitomo.jpg

山下洋輔『スパークリング・メモリーズ』(ユニバーサル ミュージック クラシック)

【リアルサウンドより】  10月22日 放送の『笑っていいとも!』で、番組が残り5ヵ月で終了することが発表された。32年間続いた同番組では、幾多のゲストが出演し、さまざまなエピソードを残してきた。  ミュージシャンの出演者も多く、現在の基準から見ると驚くべき出来事も起こっている。『笑っていいとも!』の、音楽・ミュージシャンにまつわるエピソードを振り返りたい。

最多出演はあのミュージシャン

 名物コーナー「テレフォンショッキング」の出演回数は、和田アキ子と浅野ゆう子が21回で最多。続いて藤井フミヤが20回、陣内孝則が19回、竹中直人が18回。ミュージシャンの出演が多いコーナーだった。

自己紹介だけで終わった国民的アイドル

 2009年11月には、AKB48がゲスト人数史上最多の33人で出演。全員の自己紹介だけで出番を終えるという珍事となった。

名物ロッカーの過激なパフォーマンスが問題に

 1993年10月から1994年3月まで、木曜日のレギュラーを務めていた元すかんちのローリー(当時の芸名はローリー寺西)は、「奥さん、 お宅の娘さん、今セ◯◯スしてますよ!」「奥さん、お宅の台所の米、腐ってるよ!」などの 過激な発言を繰り返し、毎日苦情の電話が殺到していたという。一部の視聴者からは支持を得ていたが、婦人からの評判は総じてあまり良くはなかったようだ。

「お昼休みはウキウキWatching♪」 アノ人も歌って踊っていた

 番組テーマ曲である「ウキウキWatching」 を歌って踊るいいとも青年隊。初代のメンバーは野々村真、久保田篤、羽賀研二だった。磯野貴理子や、渡辺直美といったタレントのほか、今ではプロデューサーとして知られる吉田正樹や清水淳司らが担当していたこともあった。ちなみに振り付けは、ピンク・レディーの振り付けなどでも知られる土居甫が2007年まで担当していた。以降は土居甫の弟子である渡辺美津子、SMAPや等の振り付け手掛けるJUNが担当。

SMAPを万能グループに育てた番組

 SMAPの中居正広、香取慎吾、草なぎ剛は日替わりで『いいとも』に出演。生放送でスキルを磨き、SMAPは歌や踊りだけではなく、万能に活躍できるアイドルグループに成長した。SMAPの 幅広いファン層は、『いいとも』で形成された部分が大きい。

タモリの音楽好きを反映? 意外なミュージシャンもゲストに

 音楽マニアとしても知られるタモリの番組らしく、ゲストには普段あまりテレビには出演しないタイプのミュージシャンが登場することもあった。『あまちゃん』の作曲家として知られる大友良英と音楽談義に華を咲かせたのは記憶に新しい。 参照:『あまちゃん』音楽家の大友良英が『いいとも』登場 ジャズファンのタモリと深すぎる音楽談義に

「友達の輪」きっかけは坂本龍一のひとこと

 『いいとも』発信の人気コピーとして知られる「友達の輪」は、坂本龍一の発言がきっかけと言われている。坂本の出演時、日本航空の話となり「あのツルのマークって輪になっているでしょ。あれは『世界に広げよう、友達の輪』という意味なんだ」と坂本が説明。タモリは「それは知らなかった。『世界に広げよう、友達の輪』」と真似をすると、会場から「輪!」の声が起こった。それから毎日、両手で丸をつくって言うようになり人気になったという。   タモリはもともと、ジャズピアニストの山下洋輔にその才能を見出された人物。音楽絡みのトピックスが多いのも『いいとも』の魅力だった。残り5ヵ月の放送、最後まで視聴者を愉しませてくれることを期待したい。 (文=松下博夫)

関ジャ二∞が“世界のポール”にチャートで圧勝 成功要因は作曲家起用の妙にアリ?

【リアルサウンドより】

2013年10月14日~20日のCDアルバム週間ランキング

1位:JUKE BOX(関ジャニ∞) 2位:NEW(ポール・マッカートニー) 3位:Superfly BEST(Superfly) 4位:ひとみみぼれ(秦 基博) 5位:Dialogue-Miki Imai Sings Yuming Classics-(今井美樹) 6位:LEVEL3(Perfume) 7位:エブリバディ(SHINee) 8位:Doggy Style Ⅲ(DOG inTheパラレルワールドオーケストラ) 9位:ベストアルバムCD キルミーベイベー・スーパー(Various Artists) 10位:Love Collection ~mint~(西野カナ)
20131023ishii.jpg

関ジャニ∞『JUKE BOX(初回限定盤A)(DVD付) 』( インペリアルレコード)

 1位と2位が初登場。その売上枚数の落差に注目したい。関ジャニ∞の『JUKE BOX』は32万2957枚、2位のポール・マッカートニーは30万をごっそり差し引いた2万2817枚である。  もちろん関ジャニは通常版のCDだけでなくDVD付きの初回限定盤をAタイプとBタイプ用意しているので、律儀なファンは勢い込んで三枚同時に購入するだろう。音楽も映像も、いや、キャラやトークも含めて楽しめる関ジャニ∞だ。かたや、11年ぶりの来日公演が近づいているとはいえ、ポール・マッカートニーにDVD盤はないし、あってもさほど需要があるとは思えない。オジサンたちはしみじみと対訳を読み耽る程度だろう。ファンの鼻息を比べても仕方がないのだが、それにしても32万と2万の差は大きい。それが1位と2位に並ぶことがもっと衝撃だ。30万人、どこ行った!?  結局アイドルしか売れないんだよ、とボヤいてみても、韓流アイドルSHINeeはわずか9430枚で7位。アイドルグルーブすべてが売れるわけでは決してないだろう。ジャニーズは売り方がやはり上手いのだ。グループごとの明確なキャラ設定。そしてそのキャラクターに合わせた作曲家陣のチョイス。関ジャニを見ていると、その手腕につくづく感心する。  「ズッコケ男道」や「ワッハッハー」という過去のシングルからもわかるとおり、最初から三枚目路線を用意され、その道を自ら楽しんできたグループというのが関ジャニのざっくりした印象だろう。ロック界のドリフこと怒髪天とタッグを組んだのもアイドルとして異例だし、増子直純&上原子友康は今回のアルバムにも参加している。ただ、近年の作品は決してお笑い路線にあらず。ヒャダイン、井上ジョー、SEKAI NO OWARI、童子-T、キマグレンなどが楽曲を書き下ろした新作は、文字通り『JUKE BOX』、いや、現在ポップシーンの縮図と言っても過言ではない。  どんな曲でも気取らず、妙なナルシシズムを盛り込まず、本気で楽しんで歌いこなす関ジャニ∞の姿もいい。嵐について語る青井サンマ氏の発言、「アイドルというのは、一流のクリエイターを紹介するプラットフォームの役割もある」(参照)に深く頷いた。関ジャニがもっともっと売れれば、2位以下でごっそり消えた30万人が新しいCDを探し求め、チャートの世界がまた活性化する日も……来るだろうか。 ■石井恵梨子 1977年石川県生まれ。投稿をきっかけに、97年より音楽雑誌に執筆活動を開始。パンク/ラウドロックを好む傍ら、ヒットチャート観察も趣味。現在「音楽と人」「SPA!」などに寄稿。

木村拓哉も『安堂ロイド』で試行錯誤…40代アイドルSMAPに「次の一手」はあるのか?

20131023-johnnys.jpg

木村拓哉の今後はどうなる…?

【リアルサウンドより】  TBS系ドラマ『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~』に賛否両論が飛び交っている。主演の木村拓哉をはじめ、ヒロインに柴咲コウ、大島優子(AKB48)…と豪華なキャスト陣が揃っていることから、同枠の前ドラマ『半沢直樹』の視聴率を超えられるか!?という期待が高まったが、フタを開ければ初回が19.2%(関東地区)、第2話も15.2%とまずまずのスタート。  しかし、SFドラマという新境地ということもあり「ネタドラマ?」「キムタクをどう使うか、もうネタ切れなんじゃ!?」 という辛口意見も多数飛び出している。これまでパイロットや総理大臣、レーサー…と様々な役柄に扮してきた木村拓哉。「何を演じ ても、キムタク!」という評価を受けてきた。  本当に新境地を目指すのならば、父親役を…という声も上がっているのだが、これはなかなか実現しない。「木村は、一生スーパーアイドル!」 とジャニーズ事務所がこだわり続けているからだろう。だが、見方を変えれば“役に自分を合わせるのではなく、自分に役柄を合わせることができる”珍しいタイプの俳優だということ。個性が強く存在感を放つ、いわば和製アル・パチーノなのだ。  歌に関しても同様、歌番組やコンサートで「キムタクの歌い方はアレンジしすぎで違和感がある」、「普通に歌えばいいのに」 とバッシングされてきた。SMAPファンからすると「そのアレンジが、コンサートで盛り上がる部分」ということなのだが、これはファン以外にはなかなか通用しない。 期待通りのことをしていては「もう限界?」と叩かれ、個性を出せば「年甲斐もなく、カッコつけている」と言われる始末。常に注目を集めているがゆえの苦悩なのか。  木村拓哉も気づけば40代。トップアイドルとしては、未だかつてないほど息が長い。グループ全体でこれだけ第一線を走り抜けてきたロールモデルもいない。  では、SMAPは今後どうなっていくのだろうか。育ての親として有名な飯島マネージャーも、今はキスマイ(Kis-My-Ft2)など後輩グループのマネジメントで大忙しというウワサ。しかし、稲垣吾郎を話題作の端役にブッキングするなど、これまでのタブー(主役クラスを演じたアイドルが脇役に下りること)を覆したのはさすが。  また、中居正広がキスマイのメンバーに楽曲提供を発表するなど、ジャニーズ事務所をサポートする側に回りつつある姿も注目に値する。もしや自らの人気を保ちつつ後輩を育て、ゆくゆくは事務所の幹部へ…?という憶測も飛び交うほどだ。  木村拓哉も、KAT-TUNの亀梨和也やキスマイの藤ヶ谷太輔とプライベートで交流があり、買い物に連れて行っていった、など数々のエピソードがある。そうしたアニキで人情家の面を今後押し出していく可能性はある。前述のように父親役が難しいとしても、アニキとしての新境地はあり得る。  いくら叩かれても、SMAPはジャニーズ事務所の最高傑作。20年以上もカッコいい男の代名詞であり続けたアイドル、木村拓哉を超えるアイドルが生まれる日はくるのだろうか!? (文=ジャニ子)