2015年の冬ドラマも終盤戦。前半は軒並み高視聴率を記録した今クールだが、ここへきてはっきりと“明暗”が分かれてきた格好だ。 圧倒的な強さを見せるのは、日曜劇場『下町ロケット』(TBS系)だ。初回の16.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区 以下同)から視聴率は上昇傾向で、第5話は世界野球『プレミア12』の「日本対ベネズエラ」の高視聴率も手伝って20.2%と大台を記録。第2部に入った第6話でも17.8%と好調を継続し、クール首位は堅い状況にある。 石原さとみと山下智久主演の『5→9』(フジテレビ系)、天海祐希主演の『偽装の夫婦』(日本テレビ系)は初回から2ケタキープしてはいるものの大きな上昇はなし。今後は最後まで10%台をキープできるかの勝負といったところだろう。ここまでが、今クールドラマの一応「勝ち組」といえる。 だが、それ以外のドラマには、徐々に暗雲が……。 「『掟上今日子の備忘録』『エンジェル・ハート』(ともに日本テレビ系)は、後半に入って1ケタを連発。『エンジェル・ハート』は22時半という放送時間帯ということでまだ言い訳もききそうですが、新垣結衣のシャワーシーンやルックスしか話題にならない『掟上』は21時からというゴールデンタイムなだけに、特に第6話の7.6%は苦しい数字。もともと『視聴率が取れない女優』の一人として不安視されていた新垣ですが、好調であるはずの日本テレビ系ですでに“コケ”寸前の状況というのは、非常にマズいかも……」(芸能記者) 21日放送の第7話は9.3%の『掟上』だが、一度下がった視聴率を再浮上させた例が近年のドラマではあまり見られないため、先行きは暗い。 同じく、西島秀俊主演の『無痛』、篠原涼子『オトナ女子』(ともにフジテレビ系)も明るい話題は極めて少ない。『オトナ女子』にいたっては、フジの木曜22時枠史上初の「全話」1ケタという惨状すらあり得る状況だが、ここのところとにかく嫌われているフジテレビのせいという意見も多く、役者陣に責任はないと見る向きもある。 ただ、このままでは同クール最大の“ハンデ”を背負ったドラマにも肉薄されかねない作品が多いと、記者は指摘する。 「火曜22時『結婚式の前日に』(TBS系)は、週刊誌に“大開脚写真”をスクープされ、一時芸能界から姿を消した香里奈が主演。序盤から5%台をウロウロするなどそのコケっぷりは圧倒的ですが、それも香里奈へのイメージが全てという見方が多く、大きなハンデがあるといえるでしょう。ただ、『オトナ女子』や『掟上』も7%台を記録してしまうなど他を笑える状況では全くありません。最終回付近での“逆転”も、絶対ないとはいえませんよ」(同) 録画機能やネット配信が拡がったことで「視聴率ではなく内容」という考え方もできるが、『下町ロケット』のようにしっかりと数字を取れるドラマがあることも事実。序盤が好調だっただけに、視聴者が「本当に面白いドラマ」を見極めた結果といえるだろう。いいドラマと評判です
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『下町ロケット』は原作から何を足し、何を引いたか……スピード感を得た“21世紀の『水戸黄門』”像
2015年10月クールの連続ドラマの中で最も注目を浴びている作品といえば、やはり『下町ロケット』(TBS系)になるだろう。原作はご存じ、池井戸潤。『半沢直樹』(同)の大ヒットは記憶に新しいが、ここ最近の地上波だけでも『七つの会議』(NHK総合)、『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)、『ルーズヴェルト・ゲーム』(TBS系)、『ようこそ、わが家へ』(フジテレビ系)、『民王』(テレビ朝日系)と、ドラマ化が続く。現在の日本のテレビドラマ界は、池井戸なしでは成立し得ないのではないか、と思えるほどだ。 『半沢直樹』の大ヒットを経験していることもあり、TBSとしても気合十分。かつ『下町ロケット』は、過去にWOWOWでドラマ化されているという経緯もあり、負けるわけにはいかないところだ。そして事実、期待通りのヒット作品となる。初回の視聴率こそ16.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったが、右肩上がりで数字を伸ばし、ロケット編の最終回となる第5話では20.2%という高視聴率を記録。これはプライムタイムのドラマとしては2015年度最高の記録であり、第二の『半沢直樹』になるかどうか、期待が集まる。 『下町ロケット』に限らず、小説原作をテレビドラマにする際はある程度の脚色が必要となる。それではこの作品では、原作にどのような脚色が加えられているのか。そして、テレビドラマとしての『下町ロケット』は、その脚色においてどのような成功を収めているのか。第1話から第5話までの「ロケット篇」を振り返り、検証してみたい。 <原作を削るのではなく、原作に足すという手法> ドラマ『下町ロケット』では、原作で重要だった要素はほぼそのまま生かされている。基本的には原作の主要な登場人物はすべてドラマでも活躍するし、あの場面が削られてしまった、というケースはほとんどない。強いて言うならば、前半で資金繰りに苦しむ場面は小説からドラマになる際にはかなり短めに処理されているが、小説のように登場人物の内面を描くことができないという映像の特性を考えれば、もっともな演出だといえるだろう。 逆に、原作にはなかったが、ドラマにする上で足されている要素はいくつかある。登場人物でいうと、主人公の佃航平(阿部寛)の娘、利菜(土屋太鳳)は原作にも登場するのだが、登場回数は増え、かなり大きな役回りを演じている。これは『下町ロケット』がテレビ作品であり、幅広い層に向ける必要があるからだろう。親子のやりとりをしっかり見せることによって、ただの企業ものではない、家族ドラマとしての側面を描くことに成功している。 また、原作からの最も大きな改変といえるのが、第2話の裁判シーン。航平が証人喚問で呼ばれて法廷に立ち、技術者としてのプライドを述べる重要な場面だが、実はこの場面は、原作には存在していない。この派手な場面を作ることによって、第2話の視聴率は17.8%と、第1話を越えることに成功。連続ドラマにおいて重要な第2話にこの派手なエピソードを付け加えることによって、視聴者を増やす動機付けにつながったといえるだろう。 <日本のテレビドラマではあまりない情報量の多さ> 『下町ロケット』をテレビドラマにするにあたってTBSが取った戦略は、「ロケット篇」だけで全話を構成するのではなく、続編の『下町ロケット2』を含めて全話に詰め込むというものだった。この手法により、またすでに述べたようにテレビドラマのオリジナルの要素まで加えていることもあり、この作品は一般的な日本のテレビドラマと比べてかなり情報量が多い。テンポも早く、全体を通してのカットのつなぎやセリフの間も非常に早い。これにより、視聴者が一切飽きることなく、一話を最後まで見てしまうという習慣付けに成功している。 情報量の多さを処理する上で効果的に使われている演出が、松平定知によるナレーションだ。毎回頭に入るこのナレーションだが、普通であれば前回までのあらすじを視聴者に紹介するという役割に過ぎないところ、前回から今回に至るまでに何があったかも説明するという離れ業を演じている。 たとえば第4話、佃製作所が帝国重工からの審査を受ける回だが、この回の頭のナレーションでは帝国重工の審査する側の溝口(六角慎司)と田村(戸次重幸)の簡単な紹介と富山敬治(新井浩文)との関係性の説明がなされる。これをナレーションだけで処理するというのは、かなりアクロバティックな演出だろう。通常のドラマであれば、この3人が話し合う場面を映像として見せるわけだが、それをあえてせずにナレーションで処理する。かつ、前回までのあらすじと交えてそれがなされているために、視聴者としての違和感はまったくない。前回までのあらすじと思って見ていたら、そのまま今回のエピソードに引き込まれるという、シームレスな演出方法になっている。 この情報量の多さとテンポを重用視する演出は、むしろ海外のドラマに近いともいえるだろう。視聴者が多くの海外ドラマに触れ、そのスピード感を知っている今、『下町ロケット』は新たなスタイルを模索し、それを確立しつつある。 <どの回を見ても楽しめるという『水戸黄門』的スタイル> これまでに述べた演出方法により、『下町ロケット』が何を目指し、また何に成功しているのかというと、どの回を見ても楽しめるという、いわば『水戸黄門』的スタイルだ。通常の日本のテレビドラマであれば、どれか1話を見逃してしまうとその後の話についていけないということは多い。というか、全話を通して見る視聴者を前提としているためにそうならざるを得ないわけだが、『下町ロケット』はそうではない。第何話から見ても楽しめるというスタイルを突き詰めていて、だからこそ視聴率が右肩上がりになるという成功を収めている。 各種デバイスの発達やHDD録画視聴というスタイルの普及により、テレビドラマを毎週同じ時間にお茶の間に座って見る、という昔ながらの視聴方法はすでに崩れている。『下町ロケット』はそれを前提として新たなテレビドラマのスタイルを追求する、“21世紀の『水戸黄門』”だといえるだろう。第6話以降、このまま上昇飛行が続いていくのかどうか、見逃せないところだ。 (文=相沢直) ●あいざわ・すなお 1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。 Twitterアカウントは@aizawaaa日曜劇場『下町ロケット』|TBSテレビ
『下町ロケット』は原作から何を足し、何を引いたか……スピード感を得た“21世紀の『水戸黄門』”像
2015年10月クールの連続ドラマの中で最も注目を浴びている作品といえば、やはり『下町ロケット』(TBS系)になるだろう。原作はご存じ、池井戸潤。『半沢直樹』(同)の大ヒットは記憶に新しいが、ここ最近の地上波だけでも『七つの会議』(NHK総合)、『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)、『ルーズヴェルト・ゲーム』(TBS系)、『ようこそ、わが家へ』(フジテレビ系)、『民王』(テレビ朝日系)と、ドラマ化が続く。現在の日本のテレビドラマ界は、池井戸なしでは成立し得ないのではないか、と思えるほどだ。 『半沢直樹』の大ヒットを経験していることもあり、TBSとしても気合十分。かつ『下町ロケット』は、過去にWOWOWでドラマ化されているという経緯もあり、負けるわけにはいかないところだ。そして事実、期待通りのヒット作品となる。初回の視聴率こそ16.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったが、右肩上がりで数字を伸ばし、ロケット編の最終回となる第5話では20.2%という高視聴率を記録。これはプライムタイムのドラマとしては2015年度最高の記録であり、第二の『半沢直樹』になるかどうか、期待が集まる。 『下町ロケット』に限らず、小説原作をテレビドラマにする際はある程度の脚色が必要となる。それではこの作品では、原作にどのような脚色が加えられているのか。そして、テレビドラマとしての『下町ロケット』は、その脚色においてどのような成功を収めているのか。第1話から第5話までの「ロケット篇」を振り返り、検証してみたい。 <原作を削るのではなく、原作に足すという手法> ドラマ『下町ロケット』では、原作で重要だった要素はほぼそのまま生かされている。基本的には原作の主要な登場人物はすべてドラマでも活躍するし、あの場面が削られてしまった、というケースはほとんどない。強いて言うならば、前半で資金繰りに苦しむ場面は小説からドラマになる際にはかなり短めに処理されているが、小説のように登場人物の内面を描くことができないという映像の特性を考えれば、もっともな演出だといえるだろう。 逆に、原作にはなかったが、ドラマにする上で足されている要素はいくつかある。登場人物でいうと、主人公の佃航平(阿部寛)の娘、利菜(土屋太鳳)は原作にも登場するのだが、登場回数は増え、かなり大きな役回りを演じている。これは『下町ロケット』がテレビ作品であり、幅広い層に向ける必要があるからだろう。親子のやりとりをしっかり見せることによって、ただの企業ものではない、家族ドラマとしての側面を描くことに成功している。 また、原作からの最も大きな改変といえるのが、第2話の裁判シーン。航平が証人喚問で呼ばれて法廷に立ち、技術者としてのプライドを述べる重要な場面だが、実はこの場面は、原作には存在していない。この派手な場面を作ることによって、第2話の視聴率は17.8%と、第1話を越えることに成功。連続ドラマにおいて重要な第2話にこの派手なエピソードを付け加えることによって、視聴者を増やす動機付けにつながったといえるだろう。 <日本のテレビドラマではあまりない情報量の多さ> 『下町ロケット』をテレビドラマにするにあたってTBSが取った戦略は、「ロケット篇」だけで全話を構成するのではなく、続編の『下町ロケット2』を含めて全話に詰め込むというものだった。この手法により、またすでに述べたようにテレビドラマのオリジナルの要素まで加えていることもあり、この作品は一般的な日本のテレビドラマと比べてかなり情報量が多い。テンポも早く、全体を通してのカットのつなぎやセリフの間も非常に早い。これにより、視聴者が一切飽きることなく、一話を最後まで見てしまうという習慣付けに成功している。 情報量の多さを処理する上で効果的に使われている演出が、松平定知によるナレーションだ。毎回頭に入るこのナレーションだが、普通であれば前回までのあらすじを視聴者に紹介するという役割に過ぎないところ、前回から今回に至るまでに何があったかも説明するという離れ業を演じている。 たとえば第4話、佃製作所が帝国重工からの審査を受ける回だが、この回の頭のナレーションでは帝国重工の審査する側の溝口(六角慎司)と田村(戸次重幸)の簡単な紹介と富山敬治(新井浩文)との関係性の説明がなされる。これをナレーションだけで処理するというのは、かなりアクロバティックな演出だろう。通常のドラマであれば、この3人が話し合う場面を映像として見せるわけだが、それをあえてせずにナレーションで処理する。かつ、前回までのあらすじと交えてそれがなされているために、視聴者としての違和感はまったくない。前回までのあらすじと思って見ていたら、そのまま今回のエピソードに引き込まれるという、シームレスな演出方法になっている。 この情報量の多さとテンポを重用視する演出は、むしろ海外のドラマに近いともいえるだろう。視聴者が多くの海外ドラマに触れ、そのスピード感を知っている今、『下町ロケット』は新たなスタイルを模索し、それを確立しつつある。 <どの回を見ても楽しめるという『水戸黄門』的スタイル> これまでに述べた演出方法により、『下町ロケット』が何を目指し、また何に成功しているのかというと、どの回を見ても楽しめるという、いわば『水戸黄門』的スタイルだ。通常の日本のテレビドラマであれば、どれか1話を見逃してしまうとその後の話についていけないということは多い。というか、全話を通して見る視聴者を前提としているためにそうならざるを得ないわけだが、『下町ロケット』はそうではない。第何話から見ても楽しめるというスタイルを突き詰めていて、だからこそ視聴率が右肩上がりになるという成功を収めている。 各種デバイスの発達やHDD録画視聴というスタイルの普及により、テレビドラマを毎週同じ時間にお茶の間に座って見る、という昔ながらの視聴方法はすでに崩れている。『下町ロケット』はそれを前提として新たなテレビドラマのスタイルを追求する、“21世紀の『水戸黄門』”だといえるだろう。第6話以降、このまま上昇飛行が続いていくのかどうか、見逃せないところだ。 (文=相沢直) ●あいざわ・すなお 1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。 Twitterアカウントは@aizawaaa日曜劇場『下町ロケット』|TBSテレビ
地に堕ちたオスカー、武井咲の“ゴリ押し”は継続! ドラマ『フラジャイル』ヒロイン出演のお寒い理由
来年の1月に放送をスタートする、医療ドラマ『フラジャイル』(フジテレビ系)。医師にもかかわらず常にスーツ姿で、歯に衣着せぬ発言を繰り返す役柄で、アイドルグループ・TOKIOの長瀬智也が13年ぶりにフジテレビのドラマ主演を果たす。 だが、放送開始2カ月前から、視聴者はすでに不安でいっぱいの様子だ。 この『フラジャイル』は、月刊アフタヌーン(講談社)にて連載されている医療コミックが原作。初期段階では嵐の松本潤が「主演で内定」という情報が出ていたのだが、フタを開けてみれば長瀬という、発表時から不可解な印象を抱かれている。さらに、長瀬が『うぬぼれ刑事』(TBS系)や『泣くな、はらちゃん』(日本テレビ系)など、ここ数年の主演ドラマで“数字”という結果を全く残せていない上、“医師役”がまるで似合っていないという指摘も多い。その上共演者には……。 「ヒロインの新米医師役を、武井咲が演じることが正式に決定しました。最近は『すべてはFになる』(フジテレビ系)、『エイジハラスメント』(テレビ朝日系)に主演するも、どちらも全話平均視聴率が1ケタ(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、インパクトを残せていない中での今回のヒロイン役。ドラマ主演をいくつやってもスマッシュヒットを飛ばせないので、事務所であるオスカープロモーションの“ゴリ押し”も今年限りで終わるかと思っていましたが、来年も武井のプッシュは続きそうです」(芸能記者) ネット上では「剛力よりはマシ」「演技は悪くない」という声も一部あるものの、「21歳の医者とか……」「武井なら見ない」「低視聴率コンビかい」という、辛らつなコメントのほうが明らかに多い。以前にも増して武井に対する風当たりが強いのは、オスカー自体のイメージ低下やテレビ局の現状も影響しているのでは、と記者は続ける。 「高部あいがコカイン所持で逮捕された一連の騒動で、所属事務所であったオスカー自体のイメージが今、地に堕ちています。今回の武井の出演も『高部の代わりか?』などとネタにされていますよ。視聴率にも恵まれない武井をヒロインになぜ抜擢するのかという意見もあるかと思いますが、オスカーはギャラを安くすることで多数のオファーを獲得し、“ゴリ押し”を可能にするスタイル。制作費を抑えたいテレビ局としてはありがたい存在であることは確かです。ましてや、今年初の赤字を計上したフジテレビですから、なんともわかりやすいですよ(笑)」(同) 数字を持っていない主演とヒロイン、費用はできるだけ抑えたいフジテレビ、近年“飽和状態”の医療ドラマ、放送枠も今クールの『無痛』、前クールの『リスクの神様』と大惨敗の時間帯……。確かに、不安しかない。下積みなしかい
上昇止まらない朝ドラ『あさが来た』最大の不安! 宮崎あおいの暗すぎ「私生活」と「史実」とは
連続テレビ小説『あさが来た』(NHK)の視聴率上昇が止まらない。11日放送の第38話は平均視聴率24.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と自己最高をマーク。昨年の『マッサン』の最高視聴率25.0%に迫る勢いだ。視聴者からも好評で、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだが、今後の心配がないわけではないようで……。 幕末から明治・大正時代を背景に、大阪有数の両替商に嫁いだヒロイン・今井あさが商売の才覚を発揮するというストーリー展開の同ドラマ。主演の波瑠や脚本の出来はもちろん、脇を固める玉木宏や近藤正臣など、キャストの演技が非常に安定しているのが人気の要因だろう。だが何より、理解ある両替屋(銀行)に嫁いで明るく時代を生きるあさ(波瑠)と、同じく両替屋の嫁になったが、無愛想な夫と意地悪な姑との関係に苦しんだ挙句、両替屋が潰れ百姓に身を落とす姉・おはつ(宮崎あおい)の“光と影”に対する評価が高い。 フレッシュな波瑠がお茶の間の人気を集めているのは間違いないが、演技に関しては宮崎がはるかに上な模様。夫役の柄本佑とともに、ほぼ一度もNGを出さないらしく、キャリアと実績の違いを見せつけている感がある。彼女が視聴率UPに大きく貢献しているのは間違いない。 ただ、この『あさが来た』は、広岡浅子という明治の女傑をモデルにした“史実”。ノンフィクションをそのまま貫くとなると、今後宮崎はさらに“暗い”状況に陥り、それがドラマの視聴率にも影響するのでは、と一部ではささやかれている。 「宮崎演じるおはつのモデルであり、史実では異母兄弟の三井春は、嫁いで7年後に27歳の若さで病死したとされます。事実をそのまま反映されるとすれば、宮崎は近いうちに『亡くなる』ということになります。もし宮崎がいなくなるとなれば、『姉妹の対比』という同作の大きな評価ポイントを失うことになる。さらに主人公のあさは今後、実業家として銀行の設立や女子大学の設立と、国にインパクトを与えていくわけですが、スケールはもはや朝ドラではなく大河。朝に気楽に見られるドラマという領域を超えてしまうと、離れる視聴者も出てくるかも……」(芸能記者) 史実そのままの中身になるのなら、宮崎はなんとも不幸なまま、画面から消えてしまうらしい。実生活の離婚やV6・岡田准一との不倫、最近も関係継続ながら結婚は厳しいという報道、8月には交通事故となにかと暗い話題ばかりが騒がれる宮崎だが、せめてドラマくらい明るくてもいいのに……と感じてしまう。憂いのある役柄は私生活の影響も大きいのか。 いずれにせよ、宮崎という“柱”の1本がなくなるのは『あさが来た』にとっては痛い。果たして、脚本は史実の通りの内容になるのか、それともこの“対比”を保つ形になってしまうのか。この選択が、今後の視聴率に絡む可能性は大きいかもしれない。私生活とリンク?
伊勢谷友介も長谷川博己も忘れさせる!? 『劇場版 MOZU』で“観客震撼”の役者と、たけしの“素”
7日に公開され、オープニング2日間で動員17万374人、興収2億2847万2400円を稼ぎ、初登場1位を獲得した『劇場版 MOZU』。TBSとWOWOWの共同制作で2014年に放送されたドラマ版の完結編として、主演の西島秀俊や香川照之、真木よう子などおなじみのキャストに加え、伊勢谷友介、松坂桃李、阿部力、ビートたけしら豪華キャストの共演が実現した作品。 キャストのみならず、劇中のアクションや爆破シーンもド迫力の一言で、「どんだけ金かけてるんだ」と突っ込みを入れたくなるほどで、その分の迫力も十分に感じられる。さすがは共同制作といったところだろうか。 ただ、この作品最大の見所は、各世代の“イケメン”を揃って拝むことができる点ではないか。しかも単に二枚目を並べているだけでなく、役柄のマッチングも極めて自然である。公開前は、シリーズ最大の黒幕である“ダルマ”演じるビートたけしの出演ばかりが注目されたが、各々の役者が力を発揮した格好だ。 “中高年のアイドル”である西島秀俊の演技はよくも悪くもいつも通りだったが、ファンとしてはシブくて犬顔の彼を画面で見られるだけで満足かもしれない。香川照之や真木よう子も相変わらず安定した演技だったが、今回は扱いが少し雑だった。 伊勢谷友介は、巨悪であるビートたけしの側近という「いかにも」な役。伊勢谷自身がインテリのため、冗長で人を小馬鹿にしたようなしゃべり方をしてもさほどいやらしくない。 そして、ドラマに引き続いての登場となる、長谷川博己。大手警備会社のアドバイザーとして働きながら殺人などの犯罪を行う裏の顔を持つ冷血な男役だが、基本的に演技はコミカル。今作で唯一笑えるシーンかもしれない「カメラ」の場面は必見だ。奇声を発したり甲高い声で笑っても、清潔感が全く崩れないところはさすがである。 上記の2人も自身の仕事を100%全うした印象。ただ筆者としては、インパクトの点でいえば彼らの好演を忘れるほどの存在感を示した役者がいた。多くの観客も、そう思ったのではないか。 今回、めずらしく“殺人鬼”役を演じた松坂桃李だが、これが圧巻の迫力。彼は序盤から登場するが、顔立ちや雰囲気が、現在出演中の『サイレーン』(フジテレビ系)とはまるで別人で、ためらいもなく人を殺す様はかなり怖い。松坂自身、この役柄について「テンションが上がる」とインタビューで語っていたが、「演技」ではなく「人殺し」を楽しんでいるように見えるのだから、これはもう大成功といえる。後半の池松壮亮とのアクションもキレ十分。役柄の幅も拡がり、今後ますます注目されるだろう。 ストーリー自体は、壮大すぎて2時間の尺では収まりきらなかった様子。結末を急いだ感もあったが、悪役イケメン俳優陣のハマリッぷりとド迫力映像のおかげか、総合的に観賞後の満足度は得られる内容になっている。ドラマファンなら絶対、ファンじゃなくても時間があれば、というくらいには観に行く価値がある作品である。 補足で、“ラスボス”を演じたビートたけしの演技に関してだが、はっきりいって「ずるい」。修羅場をくぐり抜けてきた人間にしか出せない「モノホン」オーラが出ていたため、もうこれは演技ではなく限りなく“素”に近いと、筆者は結論づけざるを得なかった。『劇場版 MOZU』公式サイト
やっぱり脇役向き? 『無痛』ワースト2位、惨敗続きの西島秀俊が次期朝ドラでヒロインの父役に
来年4月4日スタート予定の次期NHK朝ドラ『とと姉ちゃん』で、“中高年女性のアイドル”西島秀俊が、ヒロイン(高畑充希)の父親役に起用されることが決まった。母親役を演じるのは木村多江。 同ドラマには、他に向井理、大地真央、片岡鶴太郎といった大物もズラリと名を連ねており、NHKの“本気度”が伝わってくる。他には、秋野暢子、ピエール瀧、平岩紙、片桐はいりのベテラン陣、元AKB48の川栄李奈、杉咲花、大野拓朗、坂口健太郎、阿部純子、相楽樹の若手メンバーが出演する。 西島といえば、13年のNHK大河ドラマ『八重の桜』で、主役の綾瀬はるかの兄役を熱演し、中高年女性を中心に人気急上昇。それをきっかけに、連ドラの主演が増えたが、どうにも視聴率が上がらないのが実状だ。 WOWOWとの共同制作で、香川照之とタッグを組んだ『MOZU』シリーズ(TBS系)は、『Season1~百舌の叫ぶ夜~』(14年4月期)こそ、全話平均11.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)でかろうじて2ケタを死守したものの、『Season2~幻の翼~』(同年10月期)は全話平均6.4%とズッコケた。 これまた、香川との共演となった『流星ワゴン』(同/15年1月期)は全話平均10.3%で、2ケタに乗せるのが精いっぱいだった。 現在、放送中の『無痛~診える眼~』(フジテレビ系/水曜午後10時~)は初回こそ、11.6%とソコソコだったが、第2話で7.1%と急落。以降、第3話=8.4%、第4話=4.7%(午後11時45分放送開始)、第5話=7.4%と低空飛行が続いており、裏の『偽装の夫婦』(日本テレビ系/天海祐希主演)に完敗を喫している状態。今クールの民放プライム帯の連ドラでは、最下位を独走する『結婚式の前日に』(TBS系/香里奈主演)に次ぎ、ワースト2位に沈んでいる。 この現状では、「西島の主演では視聴率が獲れない」というのが定説になりつつある。折しも、劇場版『MOZU』が11月7日公開だが、主役の西島にとってはコケるわけにはいかず、まさに背水の陣だ。 『八重の桜』では、実にいい味を出していた西島。主演作品が低迷続きとなれば、「やっぱり脇役向き」といわれかねない。 (文=森田英雄)フジテレビ系『無痛』公式サイトより
西田敏行がスーさん、濱田岳がハマちゃんの『釣りバカ日誌~新入社員浜崎伝助~』 意外にも評価は上々!?
映画ではハマちゃん役だった西田敏行がスーさん役を演じるという破天荒なキャスティングで、放送開始前はファンから批判もあった連続ドラマ『釣りバカ日誌~新入社員浜崎伝助~』(テレビ東京系/金曜午後8時~)の評価が、意外にも上々のようだ。 『釣りバカ日誌』は1979年から「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載を開始した人気漫画で、88年12月に映画化され、2009年12月公開の第22作で完結した。 釣りバカのハマちゃん役の西田と、ハマちゃんの勤務先である鈴木建設の社長(後に会長)役の故・三國連太郎さんとの名コンビで人気を博し、国民的映画にまで成長したヒット作。西田の代表作であり、相方の三國さん亡き今となっては、もはや“伝説”だ。 02年にはテレビ朝日でアニメ化されたことがあるが、実写ドラマ化は今回が初。主人公のハマちゃん役を演じるのは、木村拓哉主演『HERO』第2シリーズ(フジテレビ系)、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』などで名を上げた濱田岳。そして、スーさん役には、まさかまさかの西田を起用。いかにもテレ東らしい、思い切ったキャスティングとなったが、映画版の長年のファンからは、「『釣りバカ日誌』は、西田と三國さんのコンビあってのもの。西田がスーさん役では、映画のイメージを壊してしまう」といった論調で、批判も多かった。 ドラマには、濱田、西田のほか、名高達男、市毛良枝、伊武雅刀、吹越満、きたろう、榊原郁恵らの実力派ベテラン陣が配され、ヒロインのみち子さん役に広瀬アリス、スーさんの息子で鈴木建設の常務役に、駿河太郎が起用された。また、NHK朝ドラ『まれ』の一徹(主人公・希の弟)役でブレークした葉山奨之も、ハマちゃんと同期の新入社員役で出演しており、テレ東ドラマとしては、超豪華キャスト。ゲストも初回が武田鉄矢、第2話が柄本明、映画版に出ていた中本賢、第3話(11月6日)が中越典子と、これまた豪華な顔ぶれ。 10月23日に放送された初回2時間スペシャルの視聴率は10.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、テレ東の連ドラとしては異例の2ケタ台をマークし、『釣りバカ日誌』の根強い人気を示した。前クールの同枠ドラマ『僕らプレイボーイズ 熟年探偵社』(高橋克実主演)の初回が3.4%だったことを思えば、テレ東的には、これがいかに高い数字かがわかる。残念ながら、第2話(同30日)は7.8%と落としてしまったが、視聴者の評価は決して悪くはないのだ。 ネット上では、「西田のハマちゃんにはかなわないけど、濱田のハマちゃんもいい感じ。家族と大笑いしながら見ることができるいいドラマ」「ハマちゃん、スーさんはもちろん、脇役の演技も全員光ってる」「濱田の抑え気味な人の良さげな演技は秀逸」「映画もすべて見たが、濱田のハマちゃんはホッコリしてて最高。西田のスーさんも素晴らしい」「最初はハマちゃんがスーさんになってて、おかしな感じがしたけど、話が進むにつれ、なじんできた」といった具合で、おおむね好評で、批判的な意見は少ない。 民放である以上、もちろん視聴率は高いに越したことはないが、テレ東らしく、映画とはまた違ったドラマ版の『釣りバカ日誌』を作り上げてほしいものだ。 (文=森田英雄)テレビ東京系『釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助』公式サイトより
初回好発進も……松坂桃李主演『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』視聴率“激落”を、どう読み取る?
初回の2時間スペシャルで、12.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と上々の視聴率を記録した松坂桃李主演ドラマ『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(フジテレビ系/火曜午後10時~)が、第2話では一転、急落してしまった。 同日、『プロ野球日本シリーズ第3戦 ヤクルト対ソフトバンク』の中継が1時間15分延長され、『サイレーン』の放送が始まったのは午後11時15分。視聴率は6.3%で、初回の半分以下にまで落ち込んだ。 フジの同枠ドラマは、4月期の『戦う!書店ガール』(渡辺麻友&稲森いずみ主演)、7月期の『HEAT』(AKIRA主演)と、2クール連続で全話平均視聴率が5%を割った。それだけに、好発進した『サイレーン』に、同局はホッと胸をなで下していたに違いない。ところが、第2話で急降下したとなると、ショックは隠せないだろう。 その要因は何か? 単純に定時にオンエアされず、深夜に繰り下がったため、見るのをやめた人、リアルタイムでの視聴をやめた人も少なくないと推察できる。 次に、裏番組との兼ね合いだ。初回は、『結婚式の前日に』(TBS系)や『デザイナーベイビー』(NHK総合)との争いで、他のドラマが低迷したため、『サイレーン』は高い視聴率を獲得。だが、27日の第2話では、ライバル番組が『NEWS ZERO』(日本テレビ系)、『NEWS23』(TBS系)、『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京系)の報道番組や、『中居正広のミになる図書館』(テレビ朝日系)にすり替わり、分が悪くなってしまったようだ。 むろん、初回を見て「面白くない」と判断して、離脱した視聴者もいるだろう。 初回、第2話を通してやたら目立つのは、ヒロインの木村文乃。一方、松坂の影は薄く、視聴者からは「いったい、どちらが主役なの?」との疑問もちらついていた。また初回では、菜々緒のセクシーシーンが連発されたが、第2話では封印。期待していた男性視聴者を落胆させてしまった。 ネット上では、「菜々緒の悪女は、菜々緒以外に考えられないくらいはまってる」「菜々緒を見るだけでも十分」「見るのを断念する。菜々緒の主演だったら見る」「キャストが秀逸。特に菜々緒が素晴らしい」「菜々緒はこういう役柄が妙に合っている」といった具合で、“悪女”役を演じる菜々緒を絶賛する声が多い。今後、視聴率を上げていくには、多少脚本を変えてでも、菜々緒の出演シーンを増やすことは、一考の余地があるかもしれない。 さまざまな要因が入り交ざり、急降下した『サイレーン』。定時放送に戻る第3話では、どれほどの数字が獲れるだろうか? (文=森田英雄)関西テレビ・フジテレビ系『サイレーン』公式サイトより
「同じ幕末なのに……」 絶好調・朝ドラ『あさが来た』と比較され、ますます叩かれる『花燃ゆ』と井上真央
結果的に“仲間”からも攻められるとは、気の毒で仕方がない。 NHK・朝の連続テレビ小説『あさが来た』の視聴率が上昇気流にのっている。第4週の週間平均視聴率は22.3%を記録し、伸び悩んだ前クール『まれ』の流れを完全に払拭しつつある。 「アクティブで後先考えないあさ(波瑠)と、慎重で陰のあるはつ(宮崎あおい)の対比をうまく描いていると評判です。脇を固める玉木宏や近藤正臣、萬田久子、柄本佑の演技も期待通り。朝ドラ初の『幕末』が舞台ということで、開始前は心配もされましたが、視聴者を順調に増やしています。今後さらに視聴率が伸びる可能性も十分ですね」(芸能記者) 朝ドラ人気健在を証明した『あさが来た』。NHKもスタートダッシュを決めてまずは一安心といったところだろうが、「NHK・幕末」と聞くと、どうしても“あのドラマ”が頭をよぎってしまう。 現在放送中の大河ドラマ『花燃ゆ』である。『あさが来た』が高視聴率をキープする裏で、『花燃ゆ』は低空飛行を続けたまま終盤に突入。大きく浮上することのないまま番組終了を迎えそうなほど、勢いがない。 「放送開始から現在まで、ほとんど明るい話題のない『花燃ゆ』ですが、『あさが来た』の好調でその“明暗”はあまりにもクッキリと分かれてしまいました。今やトップクラスの人気を誇っているとはいえない井上真央に『大河の主役』は重責過ぎた、という意見も多いですが、そもそもこのドラマの『幕末男子の育て方』というキャッチコピーや、吉田松陰の妹が主人公という設定そのもので大河ファンも“食わず嫌い”した感があります。大河と朝ドラを一概に比べることはできませんが、『あさが来た』は『花燃ゆ』の反省を生かしてるようにも思えますね」 年末の『紅白歌合戦』では、来年の大河ドラマ『真田丸』を猛プッシュするというウワサもあるNHK。好調ぶりをみるに、『あさが来た』も多くの出番が与えられるはずだが、『花燃ゆ』は完全に“スルー”するという情報も。NHKも残酷な対応をするものだと思うが、ここまで視聴者の反応が明らかな状況では、致し方ないのかもしれない。 ただ、ひたすらに設定がスベッていた『花燃ゆ』のせいで、「松本潤との結婚に暗雲」「精神状態が不安定」「ギャラ高騰で今後出番なし」など、マイナスな情報ばかりが出てしまう井上真央は少しかわいそうだ。『花燃ゆ』の打ち上げでは、朝まで飲みまくっても全く変わらない「酒豪」っぷりを披露したというが、それがストレスからくるものでないことを願いたい。あさが来た公式サイト(NHK)








