母体はボロボロで赤ちゃんは低体重児として生まれてくる。多胎育児がいかに困難か、まずは知ってほしい

2018年1月11日、愛知県豊田市の自宅で生後11か月だった三つ子の次男を床にたたきつけて死なせたとして、母親が傷害致死罪で逮捕された。裁判では、多胎育児の過酷さが浮き彫りになった。出産前から三つ子育児に不安を感じていたという母親は、1日24回の授乳で寝る暇もなく、泣き声に苦痛を感じるようになった。飲食店経営の両親や、育休から職場復帰した夫を頼ることができず、市の相談でも「三つ子」を想定した対応は手薄と感じ、ファミリーサポートセンターも面談に3人の乳児を連れて行くことが難しく利用に至らなかった。

 事件発生からおよそ1年2か月後の2019年3月15日、母親に下された判決は懲役3年6か月(求刑懲役6年)。判決理由は、「無抵抗、無防備の被害者を畳の上に2回たたきつける態様は、危険性が高く悪質」「行政などの対応が(被告への)非難の程度を軽減できる事情があったとも認められない」。また、犯行時の母親はうつ病状態だったが、判決では完全責任能力があったとされた。母親は3月26日付で控訴している。

 この判決を受けて、一般社団法人日本多胎支援協会(通称:JAMBA)は、多胎育児家庭を支援するさまざまな活動経験に基づき、母親個人のみに責任を帰するような判決には問題があるとして、減刑および執行猶予のついた判決を求める署名活動をおこなっている。

 「『1人』で多胎児を育てるのは不可能と思われます」と語るのは、多胎育児に詳しいNPO法人ぎふ多胎ネット理事長の糸井川誠子氏だ。糸井川氏はこの事件の裁判を傍聴し続けてきた。

 

 

NPO法人ぎふ多胎ネット理事長 糸井川誠子
特定非営利活動法人ぎふ多胎ネットは岐阜県内とその周辺市町村において双子・三つ子など多胎家庭を支援。2019年4月現在、活動者数はコーディネーター21人、ピアサポーター57人、計78人。糸井川氏自身も三つ子の母。

糸井川氏「調査結果からも明らかなように、多胎妊婦は切迫早産になりやすく、妊娠30週を越えると入院になることが多いのです。4~6週の寝たきり生活で体力も筋力も無くなった状態での出産となり、母体の回復も遅れます。回復しない体で2人以上の乳児の世話という過酷な状況。しかも、赤ちゃんたちは低体重で産まれた育てにくい子です。低体重で早産で産まれた赤ちゃんは力がなく、哺乳力が弱く、授乳させてもすぐに疲れて寝てしまいます。ですから飲みが悪く、授乳が頻回になります」

 ぎふ多胎ネットが聞き取り調査を実施したところ、多胎児を出産した母親は退院後、双子の場合は1日で約20回、三つ子の場合は1日で約30回の授乳を行っていたという。

糸井川氏「これはお母さんたちの『小さく産まれたから、なんとかたくさん飲んで早く大きくなってほしい』という気持ちの表れもあると思いますが、この授乳に加え、同じ回数のゲップ出し、同じ回数のオムツ替え、同じ回数の寝かしつけをするのだから大変です」

 赤ちゃんは放っておけば自動的に寝ている、というわけではない。授乳を終え、ゲップを出させ、親が寝かしつけるのだ。当然、すぐに寝てもくれない。グズグズ泣いたりもする。

糸井川氏「お風呂入れ、2人以上の乳児の衣服や下着やタオルなどの洗濯、哺乳瓶などの大量の洗い物、オムツやミルクなどの買い物、オムツやミルクのゴミの処理……。赤ちゃんのことだけでも、これだけやることがあります」

 一人を育てるだけでも大変なことだが、多胎児の多くは低体重で生まれてくる。

糸井川氏「ゲップを出すにも、低体重児は腹筋や背筋が弱いので30分以上抱っこしないと出ないこともあります。ゲップを出させたら今度は寝かしつけますが、すぐには寝てくれません。また、低体重児は胃がきちんと締まっていないのでミルクの吐き戻しや垂れ戻しが多く、1日に何度も着替えます。これに家事や自分の食事や入浴など必要最低限の生活時間が加わると24時間で足りるはずはなく、誰かの助けや何らかの支援がなければ生活は破綻します」

 多くの家庭において、これらをメインで行うのは、多胎児を出産し、体力や筋力が低下した状態の母親だ。

糸井川氏「圧倒的な育児量から慢性的な睡眠不足になる多胎育児を、母体の回復の悪いヘロヘロの母親がやるのですから、想像を絶する負担と疲労です。しかも、その労働を初めて行うわけですから、この難業を不安の中で手探りでやっていくわけです。ある母親は『まるで無人島で1人で育児しているみたい』と言ったことがあります。その難業には、外出困難と『単胎児の子育てとの違いによる疎外感』も加わって孤独でもあるのです」

 

 母体負担が大きい多胎児の出産、過酷な多胎育児。しかし「一般にはあまり知られていない」と糸井川氏はいう。

糸井川氏「当事者もその立場になって初めて知るということは非常に問題だと思います。『困った』と思った時にはもう遅いからです。出産後は忙しすぎて助けてという声を上げることさえできなくなります。ですから、妊娠中に行政や関係機関が関わって多胎家庭の支援体制を整えておくこと、支援計画を立てておくことが望まれます」

 多胎育児における行政サポートは全国的には不足しているという。

糸井川氏「先進的な取り組みとして、平成29年度に『一般社団法人日本多胎支援協会』が厚生労働省の研究委託を受け調査したところ、ぎふ多胎ネットをはじめ、一部の団体サポートや行政サービスはありますが、全国的に見ると多胎家庭に特化したサービスは、ほとんどない状態です。

 地域の支援体制としては、保健師、助産師、子育て支援関係職員はもちろん、母子保健推進員、主任児童委員、子育て支援員、子育て支援団体、多胎支援団体など、官民のソーシャルキャピタルを総動員し、それらの人々が連携して子育て家庭を温かく見守り支える仕組みを作ることです。また、支援の時期も何重にもして、妊娠中から出産、子育て期を通して切れ目のない支援の仕組みを作ることです」

 糸井川氏が理事長を務めるNPO法人ぎふ多胎ネットでは、行政や医療や子育て支援機関、研究者と連携しながら、妊娠期から出産、育児期を通して多胎家庭に対して以下のような「切れ目のない支援」を行っている。また、多胎に関する情報を発信し、当事者に役立つ情報はもちろん、全国的な多胎支援の情報も収集している。

 以下の取り組みを参考にしてほしい。

・多胎プレパパママ教室……多胎妊婦家族を対象として、多胎妊娠・出産 に関する知識講座と、多胎育児経験者家族との交流会を開催

・病院サポート訪問……多胎妊産婦を対象として病院に定期的にサポーターを派遣し、相談活動をする

・家庭訪問……妊娠期から育児期の多胎家庭を対象として家庭に訪問し、相談活動をするもの

・多胎児健診サポート……市町村の4 カ月健診、10か月健診などにサポーターを派遣し、介助や相談活動をする

・多胎育児教室……県内各地に出向き、おおむね0歳~3歳の多胎児を持つ親を対象に育児教室を開催

・多胎のつどい訪問……行政主催の多胎のつどいなどにサポーターを派遣し、相談活動をする

・多胎イベント……多胎家庭を対象としたイベントの開催

・多胎に関する研究の開催……当事者、子育て支援者、保健師など専門職やさまざまな立場の人に向けた研修会の開催

・多胎支援に関する講師の派遣……様々な集まりに、依頼に見合った多胎支援に関する講師を派遣

▼NPO法人ぎふ多胎ネット

自分の郵便物なのに受け取れない? 郵便事故を防ぐ手段を日本郵便に聞いた

 Amazon、楽天などのEC、メルカリなど個人間売買も盛んになり、宅配便は国土交通省調査では約42.5億個もの取り扱いがあった(一日約1,164万個、2017年度)。一方で「宅配便は家にいないといけない」「送料が安い」などの理由で、小物は郵便でやりとりするケースも増えている。しかし、自分に届くはずの郵便物を受け取れないケースがあるのをご存じだろうか。2つの事例をもとに日本郵便に話を聞いた。

引っ越し、結婚、同棲、ルームシェア時にやらかす!

【ケース1】
 彼氏と同棲を始めたAさん。通販で送料が安いからと定形外郵便にしたところ、届きませんでした。「彼氏と苗字が違うから届かなかったのだろうか」とAさん。

日本郵便 郵便物等は実際にご本人が居住している「あて所」に配達します。今回の事例は同棲相手の方の家とのことで、郵便局において居住が確認できている方が「同棲相手の方のみ」であったと推測されます。

 同棲相手の方のお宅に居住している旨の「転居届」を郵便局に提出いただき、居住の事実が確認された場合、配達を開始します。

――もし同棲でなく結婚で、苗字が同じになっていたとしても、Aさんは「転居届」を出す必要があったのでしょうか?

日本郵便 はい。他人様の郵便物を配達してしまう可能性等がございますので、居住確認をさせていただいています。

「転居届」は郵便局内にありますが、インターネットでいつでもお申し込みいただける「e転居」もありますので、ご利用いただければと思います。

【ケース2】
 Bさんは、東京都中央区日本橋蛎殻町に住んでいます。マンションの地図上の正式名称は「日本橋蛎殻町第百十ビルヂング」。しかし建物の入り口には「ラーク日本橋」と書かれており、不動産サイトにも通称が使われていて、普段は通称で郵便物を受け取っています。

 Bさん自身マンションの正式名称を知ったのは転居時でした。役所に転入届を出した際、区役所職員が地図で確認したところ地図上は正式名称で記載されており、保険証の住所には長い正式名称が使われることになりました。

「よく見たら入り口脇に小さく正式名称も書いてあった。おそらく正式名称では「日本橋蛎殻町」が2回も出てきて鬱陶しいからだろう」とBさん。

 後日、Bさん宅に書留が不在通知で届き郵便局に取りに行ったところ、提示した保険証のマンション名(正式名称)と、その郵便物に記載されたマンション名(通称)が異なり、局員から「渡すことができない。先方に返します」と言われてしまいました。

「その後、発送元に説明し再送してもらいとても大変だった。身分証を提示しなくていい自宅なら受け取れたはずだ」とBさんは悔やみます。

日本郵便 自宅ではなく郵便局の窓口において郵便物等を交付する際は、申出人(名宛人)の運転免許証、健康保険証等の本人確認資料の提示を求めております。郵便物等に記載された「住所」、「氏名」を確認することで、郵便物等の正当受取人であるかを確認しています。

 窓口での交付は、郵便物に記載されたあて所への配達と異なり、郵便物の正当受取人であることの確認を、提示された本人確認資料のみで実施する必要があります。

 よって、名称が異なるマンション名では、郵便物等に記載されたマンションと判断できないことがあります。同一住居表示にも異なるマンションが存在する場合もあるのです。

――同一住所に2つのマンションが存在するということもあるんですね。

日本郵便 はい。そのため、郵便物等へのマンション名の記載は、俗称ではなく正しい名称をご記載くださいますようお願いします。

* * *

 Bさんは今後、通称は捨て長い正式名称を使うか、もしくは郵便局に取りに行くのをあきらめるか、ダメ元で役所に保険証の住所を通称に直してもらうかだろう。

 昨今「古い」「長い」とマンション名を変更する動きが特にオーナー変更時にあるようだが、オーナーは住民に余計な手間を増やさないようしっかりと変更手続きを踏んでほしい。

※マンション名は架空のものです。

(文/石徹白未亜 [http://itoshiromia.com/])

今年もたくさん集まったエイプリルフールネタ……もうみんな面白がっていない事実

 新元号の発表とかぶった2019年のエイプリルフール。今やエイプリルフールとなれば、さまざまな企業が公式サイトで“楽しいウソ”を発表をするのが定番。今年もケンタッキーフライドチキンが「骨だけケンタッキー」を発売。ミッキーマウスがアベンジャーズ加入などのネタが投じられた。

 だが、例年に比べて注目度はイマイチだった様子。これは、新元号の発表とかぶってしまったからなのか……。

 エイプリルフールに企業などがウソ発表を実施するのは、世界各地で行われている年中行事。国内でも「東京新聞」は2001年から継続的にエイプリルフールのネタ記事を投入している。

 インターネットが普及してからは、発信がやりやすくなったこともあってか、世界中のさまざまな企業もこれに参入し、手の込んだ悪意のないウソを仕掛け、ネット上で楽しまれるようになった。

 だが、すでに一時の勢いは失われている。

「数年前までは、4月1日には、どこの企業がどんなネタを投入してくるのだろうと期待している人も多かったと思います。でも、今となっては目新しさがありません。みんな慣れてしまっているから、考え抜いたネタを投入しても思ったほどにウケないんです。一発ネタのためだけに、わざわざ凝ったページを制作する費用対効果は薄れていると思いますよ。毎年、このために時間を割くのが義務みたいになっていて、やっているほうも楽しくなくなっているんじゃないでしょうか」(広告代理店)

 苦労して作ったはいいけれども「ああ、エイプリルフールか」とチラ見される程度では効果なし。来年以降はさらに低調になりそうだ。
(文=是枝了以)

別に東京じゃなくてもいいし……オリンピック後に東京ビッグサイトは寂れる危機的予想

 いよいよオリンピックによる東京ビッグサイトの使用制限が本格化する。4月には、使用制限に対応するために建設された青海展示棟の使用が開始(最初の催しは4月3日からの第3回 AI・人工知能EXPO)される。一方で東展示棟のIBC(国際放送センター)施設工事は本格化し、これまで東展示棟にあったレストランや商業施設は2020年11月までの長期の休業に入る。

 オリンピックによる使用制限は、当初の案よりも幾分かは緩和された。それでも、イベント規模の縮小、あるいは別会場への移転は避けられない。毎年、多くの来場者でにぎわう『ツーリズムEXPOジャパン』も、今年からはインテックス大阪へと移転する。

 しばらくは、地方のさまざまな施設を用いて急場しのぎ……かと思いきや、移転していったイベントは、そのまま東京ビッグサイトに戻ってこないのではないかという危機感も、ここにきて強まっている。

 日本の各地では、着々と展示場の建設工事が進んでいる。愛知県では今年8月に愛知県国際展示場『Aichi Sky Expo』が開業予定。さらに、名古屋市が名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)の拡張・再整備と新国際展示場の計画を進めており、多数の展示施設を持つ都市へと進化しようとしている。福岡市でも、福岡国際会議場やマリンメッセ福岡などのある中央埠頭・博多埠頭地域を整備する事業が進んでいる。

「名古屋も福岡も、国際線が就航している空港があり海外からの来場者も利用しやすい。加えて、東京よりも開発の余地がありますから、より充実した規模の展示施設が建設されることになるでしょう。交通の便がよくて、多くの人が集まるのであれば東京に拘泥する必要はありません」(展示会関係者)

 東京オリンピックに向けた建設は進んではいるようだが、湾岸や国立競技場周辺以外は、まったく代わり映えがしない。結局、オリンピックは開いたけど、事後のエリア一帯は無駄な建物だけが残り、人も寄りつかなくなるという結果に終わるのか。
(文=特別取材班)

「リクナビ」や「マイナビ」の就活ビジネスに“利用されない”就活のススメ

 3月1日、今年も大学新卒の就職活動が解禁された。この日、大手就活ナビサイト「リクナビ」や「マイナビ」もグランドオープン。企業へのエントリーが開始となり、就活戦線は本格的に火蓋を切った。

 株式会社キャリアマートの調査によれば、今年(2020年卒)の就活ナビサイト(以下、ナビサイト)の登録学生数は、3月1日の時点で「リクナビ」732,498名(前年比106.7%)、「マイナビ」708,758名(前年比108.1%)。ここ数年間、ナビサイトの登録学生数は右肩上がりで、「リクナビ」や「マイナビ」は就活生にとって欠かせないインフラと化している。

 株式会社リクルート(当時は株式会社大学広告)は、1962年に大学新卒者向けの求人情報誌「企業への招待」を創刊。1996年2月には、現「リクナビ」の前身であるウェブ就活情報サービス「RB on the NET」を開始させていた。また1995年12月には、株式会社マイナビ(当時の社名は株式会社毎日コミュニケーションズ)がインターネット情報サービス「Career Space」(現「マイナビ」)をスタートさせ、就活情報をインターネット上に一元化する。また、それまでハガキや電話だった学生と企業のやりとりも簡略化させた。

 学生に無料でサービスを提供している「リクナビ」や「マイナビ」だが、もちろん慈善事業ではない。ナビサイトは営利的サービスであり、企業からの掲載費で収益を上げている。

 たとえば、「リクナビ2020」の掲載料は30~50万円で、「マイナビ2020」は80万円から。写真掲載の有無やさまざまなオプションによって、追加料金が発生する。今年の掲載社数はリクナビが31,563社、マイナビが24,011社にも上ることを考えれば、いかにうまい商売であるか分かるだろう。

 しかしここでひとつ強調したいのは、ナビサイトの“お客様”とはいったい誰なのか、ということだ。

「ナビサイトは、お金を落としてくれるクライアント、つまり企業にしか目線が向いておらず、学生のことを考えられていないことが、現在の就活システムにおける不幸のひとつでしょう」

 こう話すのは、関東学院大学社会学部教授の新井克弥氏だ。新井氏はかつて、ライターとしてナビサイトに掲載する企業のページを執筆していたことがある。

「ナビサイトの求人広告欄は、あたかも客観的で中立の立場から企業情報を紹介しているように見えますが、それは建前です。ナビサイトは企業側から提供される資料やデータに基づいて記事を作成していますが、掲載料を頂いているわけですから、企業の都合の悪いことは書けません。むしろ、企業がお気に召すような文句を並べ立ててあるのです。“広告記事”では、企業の本質は分かりません」(新井氏)

 さらに問題なのは、ナビサイトが学生のエントリー数まで企業に担保していることだ。ナビサイトは、学生のエントリー数を稼いでクライアントをつなぎとめるため、大量エントリーをけしかける。1枚のエントリーシートで何十社にも応募できる“一括エントリー”システムなどはその典型例だろう。

 こうした歪なシステムの中で起こったのが、2014年の「リクナビ」の執行役員による謝罪だった。「リクナビ2015」では、学生のマイページには棒グラフが表示され、100社近いエントリーをしている「内定獲得した先輩」や「あなたと似た同期」とエントリー数を競わせられる仕様になっていた。「内定獲得した先輩に追いつく!」というボタンを押すと、自動的に複数企業のエントリーページへと飛ばされる。これが「学生にエントリーを煽っている」と批判を浴び、リクルートの執行役員が「東洋経済」11月29日号(東洋経済新報社)で謝罪するに至った。

 

「手当たり次第の企業にエントリーさせるようでは、学生に適した企業を“マッチング”するという、ナビサイトの本来の目的は失われています。そもそも、何十万人もの学生をいっせいに就職させるなんて、かなり杜撰なシステムであることは明らかですよね」(新井氏)

 一方で、ナビサイトにはメリットもあるだろう。現在、売り手市場であることを鑑みても、ナビサイトに登録して穏当に就活を進めれば、いずれかの企業に内定をもらえる可能性は高い。

「学生にはナビサイトのベルトコンベアに乗って就活をすることで、とりあえず就を手にすることはできるかも知れません。これは一見すればメリットのようにも見えますが、逆に言えば学生の主体性の形成を奪っているということでもあるでしょう。エントリー至上主義であるナビサイトの“就職脅迫”によって、結果として学生と内定企業のミスマッチが起こり、新卒の離職率の増加にもつながってしまっているのです」(新井氏)

 人材サービス大手の株式会社アデコが2018年に行った調査によれば、ここ30年間、新卒で就職した社会人の約3割が3年以内に退職しているという。退職理由も「自身の希望と業務内容のミスマッチ」と答えた割合は、約40%にものぼる。

 転職が当たり前の社会になりつつあるが、新卒の離職率が異常に高いことは問題だろう。ナビサイトの営利主義による杜撰なマッチングが、学生の、ひいては日本の労働市場に深刻な影響を与えているということだ。

就活ルール撤廃で、ナビサイトはどう変わる?
 現在、就活は大きな転換期に面している。経団連は2018年10月、「就活ルール」の廃止を発表した。21年4月入社以降、経団連は 新卒説明会や面接解禁日などルール策定に関わらない。混乱を避けるため、2022年春に入社(現大学1年生)までは現行の日程を維持するとしているが、今後、日本の就活の在り方が大きく変わっていくことは間違いないだろう。

 通年採用が主流となっていけば、現行のナビサイトのシステムは崩壊するのではないだろうか。

「通年採用によって、これからはインターンシップの重要性がより高まってくると考えられます。ナビサイトもこれまでの管理システムを大きく変更することを余儀なくされますが、インターン制度にも介入してくることは必至です。今後も、ナビサイトが学生や企業、大学に対して就活のイニチアシブを握っていく可能性は高いでしょう」(新井氏)

 

 学生の就職活動をビジネス化するようなナビサイトの在り方は問題だが、ナビサイトはすでに就活の“インフラ”と化してしまっているのだ。

 しかしその一方で、従来の大量エントリー型の「リクナビ」や「マイナビ」のほかに、より丁寧で効率的な新サービスも登場している。企業からアプローチを受ける「逆求人採用」サイトや、長期インターンから内定を狙えるインターン専用のマッチングサイトなど、就活の手段も多様化が進んでいるのだ。

「しっかりと学生個人のことを見て、企業と学生とのマッチングに重点を置いた新規サービスが一般化すれば、現状の非効率的な『リクナビ』や『マイナビ』一辺倒のシステムは一気に崩壊する可能性もありますよね。情報産業ですので、栄枯盛衰が激しいのは当然のことなのです」(新井氏)

 就活において絶対に思えるナビサイトも、じつは手段のひとつでしかないということを頭の片隅に入れておくといいだろう。学生は、「リクナビ」や「マイナビ」のビジネスに“利用される”のではなく、あくまでこちらが主導権を握って、サービスを“利用してやる”という意識を持つことが重要だ。

(今いくわ)

バイトテロを起こす若者は「自分に自信がない」……臨床心理士が“悪ノリ”する理由を斬る!!

 飲食店やコンビニなどで働くアルバイトの従業員が、職場での“悪ふざけ”動画をSNSに投稿して大炎上を巻き起こす「バイトテロ」。過去にもこうした騒動は起こっていたが、今年に入ってから炎上が頻発し、「社会問題化している」と言われるようになった。

 今年1月、牛丼チェーン「すき家」のアルバイト男性が、氷を店内に投げる、お玉を股間に当てるなどする行為を撮影した動画をインスタグラムのストーリーにアップし、その後、Twitterに動画が転載されて炎上、運営元のゼンショーホールディングスが謝罪するに至った。2月には、回転ずしチェーン「無添くら寿司」のバイト従業員が、一度ゴミ箱に捨てた魚を再びまな板に乗せるという動画を、同じくインスタグラムのストーリーに投稿して炎上。くらコーポレーションは、これに関わった従業員2名を退職処分とするとともに、刑事・民事での法的措置を取る準備に入ったと報告している。

 ほかにも同月、コンビニチェーン「セブン-イレブン」や「ファミリーマート」で、バイト従業員がそれぞれ「おでんのしらたきを口に入れて戻す」「商品のペットボトルの飲み口を舐める」といった動画をSNSに投稿して問題となり、企業が謝罪。外食チェーン「大戸屋」でも、バイト従業員がズボンを下ろしてアキラ100%のモノマネをする動画が炎上し、同社はこれを受け、全店を1日休業し、再発防止のための勉強会を実施している。

 企業としての信頼を失墜させるバイトテロ……世間は、こうした騒ぎを起こす従業員を強く批判し、「若者の愚行」などと指摘しているが、果たして“若さゆえ”の過ちと言ってしまってもいいのだろうか。年を重ねれば、改心されるものなのか。今回、臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈氏に話を聞いた。

 岡村氏はまず、バイトテロを起こす若者たちの心理について、「『店を潰そう』という意識はないのではないでしょうか。なので『テロ』と言ってしまってもいいのか? という問題はあるかと思いますが……」と、考察をめぐらせる。

「やはり『承認欲求』だと思います。ただ、『称賛されたい』というような承認欲求ではなく、『面白いと思われたい』など、“自分はこういう風に見られたい”といった承認欲求なのではないでしょうか。『自意識が強い』とも言えますね。同時に、バイトテロを起こす人は、『自分に自信がない』とも感じます。自ら面白いものを生み出す自信がない、だから『周りが笑ってくれることをやる』もしくは『自分が面白いと思った芸人のネタを真似る』というか。恐らく、これまでも仲間内で似たようなことをやっていて、相手が笑ってくれたのでしょう。そのことが『動画に撮ってSNSに投稿しても大丈夫』という安易な気持ちを生んだと思います」

 自ら動画をアップしたのか、はたまた、仲間内だけで見せていたものが“うっかり”流出してしまったのか……その違いはあるものの、「ネット社会の怖さを知らないのは確か」と岡村氏。「SNSを使い慣れているにもかかわらず、自分の身に炎上が降りかかるかもしれないというリスク感覚が欠如している」と指摘する。

「『自分の身の回り』と『SNS』の境界線が曖昧なため、自分の周りが笑ってくれることは、SNSでも笑ってくれる、ましてや炎上なんてことにはならないと思っているのではないでしょうか。またそもそも『笑い』と『人の嫌がること』の区別ができていない面も。それから、悪ふざけをした本人ではなく、バイト仲間がSNSに動画を流出させることもあると思うのですが、その場合、『信頼のおける身内』と『信頼できない他人』や『仲間』と『組織』の区別もついていないですよね。言うなれば、バイトテロを起こす若者は、こうしたさまざまな“境界線”を曖昧なまま認識してしまっているのです」

 ひと昔前は、ネット上に動画をアップして反応をもらうにも、大変な作業が必要だったが、最近は誰でも簡単に動画が投稿でき、簡単に「いいね!」が来る。その手軽さが、「自分の身の回り」と「SNS」の境界線をぼやかしているのではないかと、岡村氏は言う。「テレビゲームの影響により、2次元と3次元の境界線が曖昧になるといったことがよく言われますが、それと同じような現象だと感じる」とのことだ。

 一方で、こうしたバイトテロが「若気の至り」と言われる点を、岡村氏はどのように感じているのだろうか。

「学生ゆえに、そのバイトに生活がかかっているわけではなく、かつ責任がないので、ああいった動画を投稿してしまう部分はあると思います。また、最近の若者はマニュアル化に慣れてしまい、細かいところまで指示されないと動けないと言われますが、自ら考える訓練をしておらず、『この動画をアップしたらどうなるか』が想像できない面はあるかもしれません。やはり、生活のために会社に勤めるということになれば責任も生じますし、自分で考えて動かなければいけなくなりますから、『年を重ねることで改心する』ことはあるでしょう。また、仕事に価値を抱くようになることで、変わる可能性もあります」

 しかし一方で、バイトテロを起こすような“未熟さ”から脱せない人もいるという。

「先のことを考えられない人、他人の気持ちを考えられない人、自己愛が強い人は年齢問わずいますが、何らかのペナルティを受ければ、バイトテロのような“行動”を起こすことはなくなるでしょう。しかし、心の中ではまったく反省しておらず、それでも社会に適応していくために“表と裏の顔”を持つようになることはあると思います」

 社会に出て働くようになっても、悪ふざけを我慢できないという人は、「過激なYouTuberになるしかないかも(笑)」と、岡村氏は言う。では、企業側は、バイトテロを起こす従業員を生まないために、何らかの対策を講じられないだろうか。

「『このバイトは自分の経験になる』と思っている人は、バイトテロを起こさないと思います。バイトやお店に価値を抱いていない、学ぶこともメリットも何もないと思うからこそ、やってしまうのではないでしょうか。お店側は、バイトにマニュアルを渡すだけではなく、お店に“関わらせる”ことが必要。『どうすればお客さんが喜ぶか』『○○なお客さんにはどう対応すべきか』、また『どうやって掃除をすればいいか』でもいいと思うのですが、バイトに意見を求めて、情報共有する。そういった仕組みがあれば、バイトテロを防ぐことにつながるのではないでしょうか」

 そのほかにも「バイトの面接に来た人物に、『バイトテロについてどう思うか?』を聞くのも、バイトテロ防止の一助になるかもしれません。その問いに対し、どんな反応を示すのか、どんな表現で回答するのかなどを、見て判断することもできますし、また店側がバイトテロに気をつけていることを喚起させる意味もあります」と岡村氏。

 確かにバイトテロが起こるのは、大手のチェーン店が多く、仕事内容が細部に至るまでマニュアル化されている可能性はあるだろう。現時点で、バイトテロとマニュアル化の因果関係が「ある」とは断言できないものの、社会問題化するバイトテロ発生の仕組みを解明する一助になるかもしれない。

引っ越し費用も敷金・礼金・仲介手数料もゼロの賃貸住宅「OYO LIFE」とは

消費者の意識が「所有」から「利用」に変化しているといわれる昨今。商品を購入せずに、レンタルしたりシェアリングしたりするニーズが高まってきている。その対象は、アクセサリーから服、車、家具、オフィスなどさまざまな商品に広がっている。

 思えば私たちは、住居については昔から賃貸が多かった。住居の賃貸に関しては、すでに定額制のサブスクリプションを利用してきたともいえる。しかし、賃貸住宅には敷金や礼金、仲介手数料が発生するため、引っ越し代もバカにならない。 

 そんな賃貸住宅業界で、引っ越しにかかる費用が不要で、より軽やかに住居を借りることができるサービス「OYO LIFE」が始まった。

 「OYO LIFE」では、まるでホテルに泊まるような気軽さで住居を借りることができるという。いったいどのようなサービスで、従来の賃貸と何が異なるのだろうか。

ホテルベンチャーの新たな挑戦
 「OYO LIFE」を展開するのはOYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN株式会社。OYOはインド発のホテルベンチャーで、今やインド最大級のホテルチェーンに急成長している。インド国内では350都市で10万以上の客室を展開し、中国では171都市に8万以上の客室を展開している。

 同社には、ソフトバンクビジョンファンドが100億円以上の投資をしていることでも注目されている。ところがOYOは、日本の市場ではホテルではなく、「ホテルのような」ビジネスモデルを展開し始めた。

通常の引っ越しは電気やガス、水道などの煩雑な手続きを伴うが…
 賃貸住宅というビジネスはかなり古くからある。ところが、この賃貸住宅は、近年広がりを見せているサブスクリプションモデルとはほど遠い面を持っている。それは、手続きの煩雑さだ。ネットを利用して手軽に利用できるサブスクリプションとはずいぶん異なる。

 賃貸住宅に入居しようとすれば、わざわざ不動産屋に出向いて書類で煩雑な手続きを行わなければならない。2年契約などの縛りがあったり、保証人も探したりしなければならない。そして、高い仲介手数料や敷金、あるいは何の意味があるのかわからない礼金といった高額な初期費用を用意しなければならないのだ。

 いったん引っ越すとなれば、電気やガス、水道など公共料金の手続きも煩雑だ。インターネットを利用している人であれば、プロバイダーの手続きやモデム・ルーターの設定変更も必要だろう。

 しかも、家具や冷蔵庫などの電化製品、場合によってはエアコンも移設しなければならない。家賃は現金か引き落としで、クレジットカードが使えないところも多い。とにかく賃貸住宅の引っ越しは、サブスクリプションと呼べないほど労力がかかるのだ。

 

家具・家電にWi-Fi完備、敷金・礼金・仲介手数料は不要
 ところが「OYO LIFE」では、これらの引っ越しに関わる煩雑さが、可能な限り省かれている。

 まず、なにより画期的なのは、入居の契約から退去の手続きまで、スマートフォンで済ませられることだ。不動産屋に出向いて紙の書類で手続きする必要がない。しかも保証人も不要なため、知人や家族に頭を下げてサインをもらう必要がない。

 家具や家電製品もあらかじめ住居に設置されているので、引っ越し業者に頼んで運んでもらう必要がないし、転居のたびに購入する必要もない。テーブルやベッド、冷蔵庫、電子レンジ、調理器具各種、掃除機、エアコン、カーテン、鏡などは、物件ごとに若干の違いはあるが、ほぼ揃っている。

 さらに、Wi-Fiも完備されているので、インターネットの設定も必要ない。また、水道や電気、ガスなどの公共料金も家賃に含まれているため、改めて個別に契約する手間がかからない。

 別のメリットもある。従来の賃貸住宅の選び方では、ネットや情報誌であらかじめ候補を選んでいたとしても、最終的には家具も何もない部屋に出向いて決めるのが普通だ。

 このとき入居者は、わずか数分で、この何もない部屋で自分の生活を「想像して」借りることを決めなければならい。そのため、実際に住み始めたら、家具や家電がうまく収まらず、「しまった!」と思うことも起きやすい。

 ところが「OYO LIFE」では、すでに家具も家電も揃った部屋が用意されているし、なにより「3日間の試し住み」ができる。そのため、試しに住んでみてから契約するかどうかを決めることができる。

 そして、従来型の賃貸住宅と最も異なるのは、敷金・礼金・仲介手数料が不要なため、初期費用を抑えられることだ(入居前の清掃費10,800円は必要)。 

 まさに、「ホテルを選んで宿泊するように」新しい住居を選んで暮らし始めることができる。「OYO LIFE」では、3つの部屋のタイプが用意されている。マンションタイプ(10万~15万円/月額、以下同)、戸建てタイプ(25万~45万円)、シェアハウスタイプ(4万~6万円)だ。3月現在、東京都23区のみの5000室程度ということでまだまだ少ないが、今後増えていくことは期待できる。

 

物件所有者から見た「OYO LIFE」のビジネスモデル
 ここまで、「OYO LIFE」を借りる側の視点で見てきた。それでは、物件所有者から見るとどのようなビジネスモデルなのだろうか。

 実はこちらもかなり画期的で、不動産のオーナーに対して家賃保証を行い、定期的なメンテナンスを行いながら、入居者を集めてくれるサービスとなる。しかも、このサービスは従来の不動産屋が行っていた仲介ではなく、OYOが自社で借り入れて転貸するサブリース方式を採っている。この仕組みこそが、煩雑な契約手続きを省き、スマートフォンだけで契約できる根拠となっている。

 不動産屋が仲介業を行う場合は、宅地建物取引業法にのっとった重要事項説明書を対面で説明する必要があり、契約成立時には書面の交付が必要だった。ところが「OYO LIFE」は仲介ではなく、直接入居者に貸し出すため、すべて電子化できたのだ。

 ただ、オーナーに家賃保証をしているため、OYO側は物件の空室をできるだけ減らさなければならない。このあたりが、このビジネスモデルが継続できるかどうかの分かれ目になりそうだ。

 また、サービスエリアが今のところ東京都23区内に限られていることも、オーナーと利用者の制約になるが、これは順次拡大していくものとみられる。

旅するように暮らす
 これだけ手軽に住居を変えることができれば、ライフスタイルやライフステージに合わせて次々と住居を変えることが容易になる。

 人によっては、季節によって暮らすところを変えたり、いろいろな町での暮らしを体験してみたいという要望を叶えることも可能だろう。まさに、ホテルを利用するように、手荷物だけ持って住居を変えることができそうだ。

 旧態依然の商習慣にあぐらをかいてきた賃貸住宅業界に風穴を空ける「OYO LIFE」。Webサイトには、以下のキャッチコピーが記されている。

“旅するように暮らすことも夢じゃない。”

 自由な生活を予感させるコピーである。

JAFの調査で判明! 長野県は異常に交通マナーがいいってホント?

「うちの県は運転が荒いから、気をつけなさい」地方を取材で回っていると、こんな話をよくされる。実際、そうである。

 筆者、普段はペーパードライバーなので、なるべく運転は避けているが、それでも車に同乗しているだけで「なんて野蛮な地域だろうか」と思う地域はある。どうして手間を避けるのかウィンカーを出さずにカーブを曲がる車の多いのが三重県。なにを焦っているのか、ちょっとでも隙間があると割り込もうとする岡山県。いや、ほかにも「うちの地域は~」という話は尽きないはずだ。

 そんな全国の交通マナーの実態が、JAF(一般社団法人・日本自動車連盟)の調査で明らかになった。2018年にJAFが実施したのは、信号機が設置されていない横断歩道を通過する車両が、歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止したかどうかを調べるというもの。

 この調査では全国1万1,019台のデータが集まったが、そのうち停車したのは8.6%の948台という惨憺たる結果に。教習所ではルールとして一時停止を習っているはずなのに、それを遵守している人なんてまずいない。ようは「うちの地域は~」といっても、だいたい全国どこでも交通マナーが悪いというわけだ。

 だが、この中にとてつもなく交通マナーのよい地域があった。それが長野県である。全国平均が8.6%だというのに、長野県では58.6%もの車がきちんと一時停止をしているというのだ。これ、筆者も体験したことがあるが、長野県では信号機がなく道路に横断歩道があるだけという地域がけっこう多い。だが、さて渡ろうかと佇んでいると自然に車が停止するのである。ほかの地域では、歩行者を見ると邪魔だとばかりにスピードを上げるもの。だが、長野県ではなぜか車は、それが当たり前とばかりに止まるのである。

 もちろん、長野県の人々が絶対的にマナーを遵守しているとは思わない。交通量の少ない道路だとけっこうなスピードで飛ばしている車にも出くわす。それでも、歩行者が横断歩道にいたら止まるというのは、何かがきっかけに生まれた伝統なのか。

 ワーストクラスの栃木県(0.9%)や広島県(1.0%)との差の背景には、何があるのか……。
(文=昼間たかし)

小室圭さん母の元婚約者、「代理人・A記者」の正体は? 皇室ジャーナリストが苦言を呈すワケ

 秋篠宮家長女・眞子さまと小室圭さんの結婚延期が発表されて早1年が経過した。圭さんの母・佳代さんが、元婚約者・X氏との間に「約400万円の借金トラブル」を抱えていることが週刊誌報道で明るみになり、それが結婚延期の主たる原因といわれている。そんな中、X氏の代理人を匿名の50代フリーランス記者・A氏が務めることが報じられたが、メディア界隈から批判の声が続出しているという。X氏と個人的な付き合いをするうちに、現在の関係に至ることとなったと説明するA記者に対し、ある皇室ジャーナリストは「完全な悪手」と指摘する。

 A記者は、一部情報番組、また3月19日発売の「女性自身」(光文社)の取材に応じ、代理人を引き受けることとなった経緯を説明している。

「A記者は、マスコミからの取材対応に疲れ果てたX氏を気の毒に感じていたそうです。そして、『代理人になってほしい』という要求にOKしたといいます。今後はメディアの窓口となるほか、借金返済の話し合いについても、何らかの形で関与するものとみられています」(一般紙記者)

 しかし、取材者としてX氏との接点を持つようになったA記者が、突然立場を180度変えて“X氏のスポークスマン”となったことで、同業他社からはブーイングの嵐が巻き起こっているようだ。

「A記者は『週刊現代』(講談社)編集部の契約記者。当初、X氏の代理人が『週刊誌記者になった』という情報が駆け巡ったときには、誰もが借金問題をスクープし、X氏の存在を初めて報じた『週刊女性』(主婦と生活社)の記者を思い浮かべました。ところが、フタを開けてみれば、まったく別の雑誌の人間が代理人であると判明したのです」(同)

 突然の“転身”を遂げたA記者には、やっかみとともに、取材者としての姿勢を問う声が多く飛び交っているという。

「今後は、X氏の取材にA記者が立ち会うことになるかもしれないし、佳代さん側の弁護士との折衝にも同席する可能性があります。黒子に徹してX氏をバックアップしつつ、借金トラブルの情報を引き出すつもりであれば、見上げたものですが……自ら取材に応じ、X氏に寄り添う意思を表明するのは、もはや記者のやることではありません」(皇室ジャーナリスト)

 借金返済をめぐる話し合いに、マスコミの人間が立ち会うことは、「普通の弁護士の感覚からすれば、拒絶されても致し方ないところ」(同)だろう。

「当然、弁護士の態度は硬化してしまうでしょうし、最悪話し合いに応じなくなる危険性まである。そうなると、こじれにこじれた返済の話がさらに暗礁に乗り上げるわけですから、このA記者がX氏の代理人を務めるのは、『悪手』というほかない」(同)

 次から次へとトラブルの火種が生まれる、佳代さんとX氏の借金問題。鎮火の糸口は、果たしてどこにあるのか。

外国人が増えすぎて日本人観光客数がマイナスに!? 京都の“観光公害”が末期的すぎる!

 もう京都になんて行く気分にならないよな。

 外国人観光客が押し寄せ、「観光公害」が社会問題になっている京都。そのことが広く知らたためか、日本人観光客が4年連続で減少する事態になっている。

 京都市観光協会などが実施している市内主要ホテルを対象にした調査によれば、2018年の日本人の宿泊客数は206万2,716人で、前年度比10万4,129人減少。4年連続のマイナスが続いており、増え続ける外国人観光客と対照的になっている。

 日本人観光客が減る理由は、京都のホテル事情である。外国人観光客の増加によって、京都ではホテルの予約が取りにくいという先入観が強い。昨年くらいからはホテルが増加したことにより、予約自体は取ることができるようになった。しかし、依然として相場は高騰しており、客足が遠のく理由のひとつとなっている。

 数カ月前から前もってホテルを予約しておけば、それなりの値段で泊まることができるのだが、間際になるとビジネスホテルのような設備で数万円、あるいはカプセルホテル程度の設備の部屋しかなくなってしまう。

 筆者も昨年、新たに市街地にできたビジネスホテルに宿泊したのだが、1万円ほどの値段にもかかわらず、部屋が四畳半程度の広さであった。寝るだけと考えれば、まったく問題はないが、こういった状況も観光客の足が遠のく理由だろう。

 いまだ訪日外国人観光客は増加しているものの、大混雑の京都は、敬遠されていく懸念もある。

「関西圏でも大阪は観光だけでなく買い物も便利で、今後も人気は落ちないでしょう。でも、神社仏閣がメインの京都は、風情が失われたらおしまいです。最近は、風情を求めて高野山へ向かう外国人観光客も増えていますよ」(経済紙記者)

 その高野山も、外国人観光客が増えすぎて、風情は失われつつあるという。

(文=大居候)