『ひよっこ』菅野美穂演じる女優に、みね子の父・実と接点が……!? 「つらい展開になる予感」

ニッポンのお茶の間をわかし続ける国民的番組“朝ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(金曜日)お届けします!

『ひよっこ』(NHK総合/月~土、午前8時) 茨城県北西部の村に生まれたヒロイン・谷田部みね子(有村架純)が主人公。みね子が集団就職での上京を経て、様々な経験を積みながら自分の殻を破っていく姿を描いた成長物語だ。

【サイ女の朝ドラ通信バックナンバー】
<90話~95話>『ひよっこ』和久井映見の“一目惚れ”演技が、まるで「アイドルのために生きるオタク」
<84話~89話>『ひよっこ』みね子と島谷が恋人同士に! 社会人なのに“中学生の恋“みたい?
<78話~83話>『ひよっこ』峯田和伸の笑顔に視聴者大号泣!? ビートルズへの熱い思いの裏に戦争体験

■7月22日(土)/96話~7月28日(金)/101話
 96話で、すずふり亭料理長・省吾(佐々木蔵之介)の娘・由香(島崎遥香)から、恋人である島谷(竹内涼真)に縁談の話が来ていることを聞くみね子。経営難に陥っている島谷の実家を救うためには、島谷の縁談が必要不可欠だという。

 97話では、みね子が仕事終わりに島谷から呼び出される。バー・月時計で、自分に縁談が来ていることを告げ、実家と縁を切るから貧しくとも自由に暮らしていかないか、とみね子に提案する島谷だが、それに対して、父が行方不明で家族への仕送りのために出稼ぎに来ているみね子は「貧しくて楽しい人はいない」「親不孝な人間は嫌い」ときっぱり。このやりとりに視聴者からは「持たざるひよっこが恵まれたひよっこに、この世の現実を教えてる」「みね子のバックボーンを知ってはいても、根底のところでは理解できてないんだね」「『貧しくても幸せ』は妄想なんだって、みね子がはっきりと突き付けた」との声が上がっている。

 島谷と別れたみね子の姿から始まった98話。翌日、自分が別れたことをすずふり亭の仲間たちにいつ言い出そうかみね子が悩む中、ホールの高子(佐藤仁美)から同僚たちに「嫁入りする」との報告があり大盛り上がり。高子がみね子もよく知る地元・奥茨城村の太郎(尾上寛之)の元に嫁ぐことを知り、みね子は泣きながら喜ぶのだった。

 そして物語は島谷があかね荘を出て数カ月後に。99話では、なんと愛子(和久井映見)が島谷のいた部屋に引っ越して来ていた。そんなある日、みね子はすずふり亭の常連客であるテレビ局のプロデューサーから、急病にかかった女優のかわりに急遽CMに出演してくれないかと懇願される。

 100話では、CMに出演することになったみね子の姿が。CMのために用意されていたセリフは「お父さん、いつもありがとう」というもの。父親が行方不明のみね子は、このセリフをうまく言えず思い悩む。そんな中、すずふり亭に食事に来たことで顔見知りになった、女優の川本世津子(菅野美穂)が、みね子の話を聞き、収録スタジオに立ち寄る。川本からアドバイスを受け本番に挑んだみね子だったが、結局笑顔でセリフを言うことはできなかった。

 ある休日、みね子の部屋を川本が訪ねてきた101話。今から自分の家に来てほしいという川本に戸惑いながらも、みね子は支度をするのだった。また同話では、みね子がCMデビューした日、テレビ局から車で帰る川本とみね子の会話も描かれた。みね子から父親である実(沢村一樹)の写真を見せられ動揺し、話を聞きながらつらそうな顔をする川本。この姿に視聴者からは「これはお父さん記憶喪失で世津子さんのところにいるパターン?」「菅野美穂の演技だけで何かつらい葛藤があるんだって伝わってくる。川本さん、実さんに恋してそう」「つらい展開になる予感がする」と予想する声が続出している。

 川本と実には何かつながりがあるのではないかと多くの視聴者が注目する今回のエピソード。謎が明かされる時を心待ちにしていよう。

『ひよっこ』菅野美穂演じる女優に、みね子の父・実と接点が……!? 「つらい展開になる予感」

ニッポンのお茶の間をわかし続ける国民的番組“朝ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(金曜日)お届けします!

『ひよっこ』(NHK総合/月~土、午前8時) 茨城県北西部の村に生まれたヒロイン・谷田部みね子(有村架純)が主人公。みね子が集団就職での上京を経て、様々な経験を積みながら自分の殻を破っていく姿を描いた成長物語だ。

【サイ女の朝ドラ通信バックナンバー】
<90話~95話>『ひよっこ』和久井映見の“一目惚れ”演技が、まるで「アイドルのために生きるオタク」
<84話~89話>『ひよっこ』みね子と島谷が恋人同士に! 社会人なのに“中学生の恋“みたい?
<78話~83話>『ひよっこ』峯田和伸の笑顔に視聴者大号泣!? ビートルズへの熱い思いの裏に戦争体験

■7月22日(土)/96話~7月28日(金)/101話
 96話で、すずふり亭料理長・省吾(佐々木蔵之介)の娘・由香(島崎遥香)から、恋人である島谷(竹内涼真)に縁談の話が来ていることを聞くみね子。経営難に陥っている島谷の実家を救うためには、島谷の縁談が必要不可欠だという。

 97話では、みね子が仕事終わりに島谷から呼び出される。バー・月時計で、自分に縁談が来ていることを告げ、実家と縁を切るから貧しくとも自由に暮らしていかないか、とみね子に提案する島谷だが、それに対して、父が行方不明で家族への仕送りのために出稼ぎに来ているみね子は「貧しくて楽しい人はいない」「親不孝な人間は嫌い」ときっぱり。このやりとりに視聴者からは「持たざるひよっこが恵まれたひよっこに、この世の現実を教えてる」「みね子のバックボーンを知ってはいても、根底のところでは理解できてないんだね」「『貧しくても幸せ』は妄想なんだって、みね子がはっきりと突き付けた」との声が上がっている。

 島谷と別れたみね子の姿から始まった98話。翌日、自分が別れたことをすずふり亭の仲間たちにいつ言い出そうかみね子が悩む中、ホールの高子(佐藤仁美)から同僚たちに「嫁入りする」との報告があり大盛り上がり。高子がみね子もよく知る地元・奥茨城村の太郎(尾上寛之)の元に嫁ぐことを知り、みね子は泣きながら喜ぶのだった。

 そして物語は島谷があかね荘を出て数カ月後に。99話では、なんと愛子(和久井映見)が島谷のいた部屋に引っ越して来ていた。そんなある日、みね子はすずふり亭の常連客であるテレビ局のプロデューサーから、急病にかかった女優のかわりに急遽CMに出演してくれないかと懇願される。

 100話では、CMに出演することになったみね子の姿が。CMのために用意されていたセリフは「お父さん、いつもありがとう」というもの。父親が行方不明のみね子は、このセリフをうまく言えず思い悩む。そんな中、すずふり亭に食事に来たことで顔見知りになった、女優の川本世津子(菅野美穂)が、みね子の話を聞き、収録スタジオに立ち寄る。川本からアドバイスを受け本番に挑んだみね子だったが、結局笑顔でセリフを言うことはできなかった。

 ある休日、みね子の部屋を川本が訪ねてきた101話。今から自分の家に来てほしいという川本に戸惑いながらも、みね子は支度をするのだった。また同話では、みね子がCMデビューした日、テレビ局から車で帰る川本とみね子の会話も描かれた。みね子から父親である実(沢村一樹)の写真を見せられ動揺し、話を聞きながらつらそうな顔をする川本。この姿に視聴者からは「これはお父さん記憶喪失で世津子さんのところにいるパターン?」「菅野美穂の演技だけで何かつらい葛藤があるんだって伝わってくる。川本さん、実さんに恋してそう」「つらい展開になる予感がする」と予想する声が続出している。

 川本と実には何かつながりがあるのではないかと多くの視聴者が注目する今回のエピソード。謎が明かされる時を心待ちにしていよう。

『やすらぎの郷』倉本聰の東日本大震災の描き方に「忘れんなよって横っ面張られた気分」

ニッポンのお茶の間をわかし続ける“昼ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(木曜日)お届けします!

『やすらぎの郷』(テレビ朝日/月~金、昼12時30分) テレビ業界人専用の老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」を舞台に、家族、財産(遺産)、過去の栄光、恋、死への恐怖、芸術への心残り……、さまざまな思いを抱える老人たちと、彼らに翻弄される脚本家・菊村栄(石坂浩二)の姿を描く物語。

【サイ女の昼ドラ通信バックナンバー】
<74話~78話>『やすらぎの郷』常盤貴子演じる“35歳”役に疑問噴出! 「何歳でもいいだろ」の声も
<69話~73話>『やすらぎの郷』倉本聰&中島みゆき登場! テレビ業界裏方の死に「名もなき人たちへのリスペクト」
<65話~68話>『やすらぎの郷』加賀まりこの熱演が「心に響く」と視聴者絶賛! 死ぬ直前、誰に手紙を送る?

■7月20日(木)/79話~7月26日(水)/83話
 79話では、昔、妻がいるにもかかわらず栄が夢中になった女優・安西直美の孫の榊原アザミ(清野菜名)が、一度栄に会いたいと手紙でメールアドレスを伝えてくる。メールの打ち方を知らない栄は、バー・カサブランカの店員・ハッピーことゆかり(松岡茉優)の力を借りて四苦八苦しながらアザミにメールを打つのだが、そのメールは間違えてマヤ(加賀まりこ)の元に送られていた。

 栄がマヤに仕方なくアザミのことを白状した80話では、栄がメールを始めたことを知った「やすらぎの郷」の仲間たちから大量のメールが届く。うんざりする栄だったが、アザミから待望の返信が届いた途端、上機嫌に。視聴者からはそんな栄の姿に「メールと恋の両方に振り回される菊村先生がめっちゃ笑える」「老いらくの恋に燃える菊村先生の姿がコミカルでよい!」との声が続出。

 81話では、栄は街で徘徊するしのぶ(有馬稲子)と、そのあとを追いかける貝田(藤木孝)を目撃。認知症のしのぶは、毎日、街中にある音楽ホールに向かっていた。その日、しのぶは電車が近づく踏切内に侵入。警察が「やすらぎの郷」に事情を聞きに来るほどの大ごとになり、ついに認知症に対応できる専門の施設へと転院することとなる。

 たった1日でしのぶのことも風化し、3.11の震災を忘れてしまう人々のことを笑えないと語る栄の姿からスタートした82話。若い女性と80歳の老人がどこで会うべきかを思案した栄は、年下の女性との恋愛を長いこと隠してきたマロこと真野(ミッキー・カーチス)に、それとなく「やすらぎの郷」の住人にばれずに人と会える場所を訪ねるのだった。

 83話では、ついにアザミと栄が会う約束の日に。アザミは容貌だけでなく仕草までが安西直美にそっくりだった。マロに勧められた海辺のカフェにアザミを招待した栄は、アザミに直美の近況を問うのだが、なんと直美は東日本大震災の際に津波に巻き込まれて行方不明になり、遺体も見つかっていないと明かされる。視聴者からはこの展開に「菊村先生、批判しつつ受け入れていた東日本大震災の忘却に盛大なしっぺ返しを食らったね」「風化したなんて浮かれてたら、まるで罰を受けたみたいな展開」「忘れんなよって倉本先生に横っ面張られた気分」との声が。その後アザミとの会話を続けていた栄だが、「やすらぎの郷」の仲間たちが陰から自分たちを覗いていることに気づく。

 これまでは語り手として描かれることの多かった栄が今回のエピソードではどのような姿を見せるのか。要注目だ。

「大人になった少年たち」はどう生きるべきか? 『未満都市』俳優としてのKinKi Kids

 20年前に放送された連続ドラマ『ぼくらの勇気 未満都市』(日本テレビ系)の続編となるSPドラマ『ぼくらの勇気 未満都市2017』(同)が金曜ロードショーで放送された。主演はKinKi Kidsの堂本剛と堂本光一。監督は『金田一少年の事件簿』(同)や『ケイゾク』(TBS系)などで知られる堤幸彦。

 物語の舞台は、大人だけが感染する殺人ウィルスによって、大人が死に絶えた街・幕原。行方不明の友達を探すために幕原に向かった高校生のヤマト(堂本光一)は、同じくボランティアで幕原に向かうタケル(堂本剛)と知り合い、自衛隊によって閉鎖された幕原に潜入する。そこでは、生き残った子どもたちが食料や貴重品を求めて、サバイバルを繰り広げていた。ヤマトとタケルは、子どもたちを束ねて、未満都市という疑似政府を立ち上げる。

 当時に放送されたのは『金田一少年の事件簿』などの10代向けドラマが放送されていた土曜午後9時枠で、10代向けのドラマとしては相当シリアスな作品だったといえる。ただ、意欲作なだけに終わらせ方には不満を感じた。冬の寒さでウィルスが死滅し、街の閉鎖は解かれる。しかし、事件を隠ぺいしようとする政府に対し、ヤマトたちは抵抗して幕原に立て籠もる。だが、最後の最後で、大事なことは大人になることだと言い、20年後に「また、ここで会おう」と言って幕原を後にするのだ。

 一見、ポジティブな終わり方に見えたが、ご都合主義にしか見えず、当時はがっかりした。もともと、「大人が感染すると死んでしまうウィルスが蔓延した街で生き残った子どもたちがサバイバルする」というプロット自体、当時「週刊ヤングサンデー」(小学館)で連載されていた『チャイルド★プラネット』の盗作疑惑もあって、素直に楽しむことはできなかった(放送中盤で、作画の永福一成と原作者の竹熊健太郎の名前が協力としてクレジットされた)。

 そういった意味で惜しい作品だったのだが、20年ぶりの新作となったSPドラマが面白かったのは、その後、中途半端な大人になってしまったヤマトたちが、どう過去の自分にケリをつけるのか、という話になっていたことだ。

 SPドラマの舞台は現代の2017年。ヤマトは高校教師、タケルは弁護士となっていた。幕原は復興が進み、隕石(実際は政府がウィルスを培養していた人工衛星)が落下してウィルスが発生した場所には、復興のシンボルとして図書館が建つことに。しかし、その地下では、死滅したウィルスが突然変異を起こして再生しようとしていた。ヤマトたちは、かつての仲間と共にウィルスについて世間に公表しようとするが、隠ぺい画策する日本政府に脅迫される。

 本作には現在、嵐で活躍する松本潤と相葉雅紀も出演していたのだが、かつての仲間たちとの再会は同窓会的で感慨深い。また、幕原と殺人ウィルスに、いろいろなことを重ねているのも興味深かった。

 前作では、1995年の阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件が作品に重ねられていたが、2017年版では前作のウィルス事件が11年の東日本大震災と福島の原発事故に重ねられており、その悲劇が政治利用されている。向井理が演じる政府の役人は「幕原復興は国家の意思です。再開発を止めるということは、すなわち日本という国の成長を止めることです」「これは国策なのだ。誰もが早く忘れて前に進もうとしているのに、そうやって復興に水を差して、誰が幸せになると思ってるんですか?」と言い、復興のシンボルとなる図書館の建設に、20年の東京オリンピックを重ねているのも、うまい作りだと言える。

 20年前に「大人になることを禁じられた少年たちの戦い」を描いた本作が、今回描いたのは「大人になった少年たちは、どう生きるべきか?」というテーマだ。

 大人になったヤマトたちは、仕事も生活もあって、かつてのように自由に振る舞うことができない。だが、自分たちの志を貫く、大人としての巧みな知識と話術を身に着けている。これは、弁護士となったタケルが体現している。また、教師のヤマトが生徒たちに語りかけることで、ネットゲームで知り合った子どもたちが味方となり、地下の汚染水をヤマトに代わって取りに行く場面は、本作の見せ場となった。巧みな話術と次世代への継承。かつての少年たちは、あの頃よりもズルくて、計算高い大人になったかもしれないが、だからこそ、自分たちにとって一番大事なものを守れる強さを手に入れたのだ。

 そんなヤマトとタケルの姿と、大人になった今もアイドルとして活動するKinKi Kidsの姿が重なる。

 ヤマトとタケルと同じく、光一と剛も現在38歳で、真逆のアプローチではあるが、2人は今もアイドルで居続けている。光一は、よりシャープな顔立ちとなり、正統派ジャニーズアイドルの王道を歩んでいる。今後は年齢を超越した王子様的存在となっていくのではないかと思う。対して剛は、いい意味で面白いおじさんになりつつある。

 『人間・失格~たとえば僕が死んだなら~』(TBS系)のようなシリアスなドラマと、『33分探偵』(フジテレビ系)のようなコメディドラマの両極を往復してきた剛だが、本作のタケルの演技が良かったのは、シリアスとコメディがうまく混ざり合っていたことだ。それでいて、熱血感のヤマトを鎮めるクールでとぼけたツッコミキャラだというのも面白い。

 実は2人が共演したのも、『未満都市』以降20年ぶりなのだが、ヤマトとタケルの掛け合いは、バラエティ番組等で見せる実際の2人のやりとりに近い。円熟した夫婦のようなやりとりを見ていると、もっと2人がイチャイチャする姿を見たいと思った。今回のドラマは一種のバディモノだったのだが、例えば2人が探偵コンビとして事件を解決するドラマなど、どうだろうか。

 劇中では20年後に再び続編を作ることを匂わせていたが、20年後と言わず、早く2人の共演作が見たいものである。
(成馬零一)

「大人になった少年たち」はどう生きるべきか? 『未満都市』俳優としてのKinKi Kids

 20年前に放送された連続ドラマ『ぼくらの勇気 未満都市』(日本テレビ系)の続編となるSPドラマ『ぼくらの勇気 未満都市2017』(同)が金曜ロードショーで放送された。主演はKinKi Kidsの堂本剛と堂本光一。監督は『金田一少年の事件簿』(同)や『ケイゾク』(TBS系)などで知られる堤幸彦。

 物語の舞台は、大人だけが感染する殺人ウィルスによって、大人が死に絶えた街・幕原。行方不明の友達を探すために幕原に向かった高校生のヤマト(堂本光一)は、同じくボランティアで幕原に向かうタケル(堂本剛)と知り合い、自衛隊によって閉鎖された幕原に潜入する。そこでは、生き残った子どもたちが食料や貴重品を求めて、サバイバルを繰り広げていた。ヤマトとタケルは、子どもたちを束ねて、未満都市という疑似政府を立ち上げる。

 当時に放送されたのは『金田一少年の事件簿』などの10代向けドラマが放送されていた土曜午後9時枠で、10代向けのドラマとしては相当シリアスな作品だったといえる。ただ、意欲作なだけに終わらせ方には不満を感じた。冬の寒さでウィルスが死滅し、街の閉鎖は解かれる。しかし、事件を隠ぺいしようとする政府に対し、ヤマトたちは抵抗して幕原に立て籠もる。だが、最後の最後で、大事なことは大人になることだと言い、20年後に「また、ここで会おう」と言って幕原を後にするのだ。

 一見、ポジティブな終わり方に見えたが、ご都合主義にしか見えず、当時はがっかりした。もともと、「大人が感染すると死んでしまうウィルスが蔓延した街で生き残った子どもたちがサバイバルする」というプロット自体、当時「週刊ヤングサンデー」(小学館)で連載されていた『チャイルド★プラネット』の盗作疑惑もあって、素直に楽しむことはできなかった(放送中盤で、作画の永福一成と原作者の竹熊健太郎の名前が協力としてクレジットされた)。

 そういった意味で惜しい作品だったのだが、20年ぶりの新作となったSPドラマが面白かったのは、その後、中途半端な大人になってしまったヤマトたちが、どう過去の自分にケリをつけるのか、という話になっていたことだ。

 SPドラマの舞台は現代の2017年。ヤマトは高校教師、タケルは弁護士となっていた。幕原は復興が進み、隕石(実際は政府がウィルスを培養していた人工衛星)が落下してウィルスが発生した場所には、復興のシンボルとして図書館が建つことに。しかし、その地下では、死滅したウィルスが突然変異を起こして再生しようとしていた。ヤマトたちは、かつての仲間と共にウィルスについて世間に公表しようとするが、隠ぺい画策する日本政府に脅迫される。

 本作には現在、嵐で活躍する松本潤と相葉雅紀も出演していたのだが、かつての仲間たちとの再会は同窓会的で感慨深い。また、幕原と殺人ウィルスに、いろいろなことを重ねているのも興味深かった。

 前作では、1995年の阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件が作品に重ねられていたが、2017年版では前作のウィルス事件が11年の東日本大震災と福島の原発事故に重ねられており、その悲劇が政治利用されている。向井理が演じる政府の役人は「幕原復興は国家の意思です。再開発を止めるということは、すなわち日本という国の成長を止めることです」「これは国策なのだ。誰もが早く忘れて前に進もうとしているのに、そうやって復興に水を差して、誰が幸せになると思ってるんですか?」と言い、復興のシンボルとなる図書館の建設に、20年の東京オリンピックを重ねているのも、うまい作りだと言える。

 20年前に「大人になることを禁じられた少年たちの戦い」を描いた本作が、今回描いたのは「大人になった少年たちは、どう生きるべきか?」というテーマだ。

 大人になったヤマトたちは、仕事も生活もあって、かつてのように自由に振る舞うことができない。だが、自分たちの志を貫く、大人としての巧みな知識と話術を身に着けている。これは、弁護士となったタケルが体現している。また、教師のヤマトが生徒たちに語りかけることで、ネットゲームで知り合った子どもたちが味方となり、地下の汚染水をヤマトに代わって取りに行く場面は、本作の見せ場となった。巧みな話術と次世代への継承。かつての少年たちは、あの頃よりもズルくて、計算高い大人になったかもしれないが、だからこそ、自分たちにとって一番大事なものを守れる強さを手に入れたのだ。

 そんなヤマトとタケルの姿と、大人になった今もアイドルとして活動するKinKi Kidsの姿が重なる。

 ヤマトとタケルと同じく、光一と剛も現在38歳で、真逆のアプローチではあるが、2人は今もアイドルで居続けている。光一は、よりシャープな顔立ちとなり、正統派ジャニーズアイドルの王道を歩んでいる。今後は年齢を超越した王子様的存在となっていくのではないかと思う。対して剛は、いい意味で面白いおじさんになりつつある。

 『人間・失格~たとえば僕が死んだなら~』(TBS系)のようなシリアスなドラマと、『33分探偵』(フジテレビ系)のようなコメディドラマの両極を往復してきた剛だが、本作のタケルの演技が良かったのは、シリアスとコメディがうまく混ざり合っていたことだ。それでいて、熱血感のヤマトを鎮めるクールでとぼけたツッコミキャラだというのも面白い。

 実は2人が共演したのも、『未満都市』以降20年ぶりなのだが、ヤマトとタケルの掛け合いは、バラエティ番組等で見せる実際の2人のやりとりに近い。円熟した夫婦のようなやりとりを見ていると、もっと2人がイチャイチャする姿を見たいと思った。今回のドラマは一種のバディモノだったのだが、例えば2人が探偵コンビとして事件を解決するドラマなど、どうだろうか。

 劇中では20年後に再び続編を作ることを匂わせていたが、20年後と言わず、早く2人の共演作が見たいものである。
(成馬零一)

『ひよっこ』和久井映見の“一目惚れ”演技が、まるで「アイドルのために生きるオタク」

ニッポンのお茶の間をわかし続ける国民的番組“朝ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(金曜日)お届けします!

『ひよっこ』(NHK総合/月~土、午前8時) 茨城県北西部の村に生まれたヒロイン・谷田部みね子(有村架純)が主人公。みね子が集団就職での上京を経て、様々な経験を積みながら自分の殻を破っていく姿を描いた成長物語だ。

【サイ女の朝ドラ通信バックナンバー】
<84話~89話>『ひよっこ』みね子と島谷が恋人同士に! 社会人なのに“中学生の恋“みたい?
<78話~83話>『ひよっこ』峯田和伸の笑顔に視聴者大号泣!? ビートルズへの熱い思いの裏に戦争体験
<75話~77話>『ひよっこ』みね子はクズギャンブラー!? 親切心につけこんだ押し売りに視聴者から「不快」の声

■7月15日(土)/90話~7月21日(金)/95話
 90話では、あかね荘に住む大学生・島谷(竹内涼真)が、みね子との恋を親に打ち明けるために地元・佐賀へと帰ることに。91話では、島谷が帰省中で寂しさを感じているみね子の元を、以前の勤め先・向島電機の乙女寮で舎監を務めていた愛子(和久井映見)が訪れる。再就職先が見つからないため、みね子に会うのをためらっていた愛子。しかし、みね子との再会をきっかけに、すずふり亭・料理長の省吾(佐々木蔵之介)に一目惚れをする。そんな愛子に視聴者からは、「初対面の人に一目惚れしました! って言える“愛子さんワールド”さすがすぎる」「『現れてくれてありがとうございます』って、愛子さん最高に可愛い」「愛子さん、昔恋人を戦争で亡くすってつらい経験もしてるけど、それでも恋が生きる糧になってる。素敵だ」という声が続出。

 92話では、愛子がすずふり亭の近くに再就職し、ランチを食べに来るようになる。また、奥茨城村から三男(泉澤祐希)の兄・太郎(尾上寛之)と、時子(佐久間由衣)の兄・豊作(渋谷謙人)が東京に訪れていた。三男と共にすずふり亭でハヤシライスを食べた太郎と豊作は、すずふり亭の仲間たちに、三男と時子、そしてみね子のことを託す。

 佐賀に帰省していた島谷が戻り、うれしくてたまらないみね子の姿が描かれた93話。夜に2人で話したり、2人だけの合図を決めたりと、みね子は初めての恋を楽しむのだった。94話では、そんなみね子と島谷のほかにも巻き起こる恋の行方が描かれる。すずふり亭を訪れた時に、高子(佐藤仁美)に惚れた太郎は、それ以来、すずふり亭にりんごを送ってくるように。そのりんごと一緒に送られてきた「お嫁においで」という手紙に、高子は「お嫁に行きます」と返事を送る。一方、愛子はすずふり亭に通い続けていた。一目惚れ以降、ぶれずに省吾の姿を追いながらも、「スターに恋してる感じ」と伝え、近づこうとしない愛子に、視聴者は「愛子さん、完璧に推しアイドルのために生きるオタク」「気持ちがわかりすぎてつらい」「ちょっと遠くから追っかけてるのが一番楽しいの、完全に同意」と強く共感したようだ。

 95話で、省吾の娘・由香(島崎遥香)は、島谷と島谷の父・赳夫(北見敏之)が喫茶店で話しているところに偶然居合わせる。島谷がみね子と付き合っていること、そして島谷に縁談の話が来ていることを知った由香は、話があると、みね子をバー月時計に連れていく。お節介は嫌いだと言いながら、みね子のことを気にかける由香の姿に、視聴者からは「由香ちゃん、やっぱりいい子だなぁ」「確実に鈴子さん、省吾さんの牧野家の血を継いでるね」との声が上がっている。

 順調だと思った恋にまさかの急展開。みね子と島谷の仲は一体どうなってしまうのだろう。

『やすらぎの郷』常盤貴子演じる“35歳”役に疑問噴出! 「何歳でもいいだろ」の声も

ニッポンのお茶の間をわかし続ける“昼ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(木曜日)お届けします!

『やすらぎの郷』(テレビ朝日/月~金、昼12時30分) テレビ業界人専用の老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」を舞台に、家族、財産(遺産)、過去の栄光、恋、死への恐怖、芸術への心残り……、さまざまな思いを抱える老人たちと、彼らに翻弄される脚本家・菊村栄(石坂浩二)の姿を描く物語。

【サイ女の昼ドラ通信バックナンバー】
<69話~73話>『やすらぎの郷』倉本聰&中島みゆき登場! テレビ業界裏方の死に「名もなき人たちへのリスペクト」
<65話~68話>『やすらぎの郷』加賀まりこの熱演が「心に響く」と視聴者絶賛! 死ぬ直前、誰に手紙を送る?
<62話~64話>『やすらぎの郷』、倉本聰が百田尚樹を痛烈批判!? 「保守的な発言をして体制派から可愛がられている」

■7月13日(木)/74話~7月19日(水)/78話
 74話では、最愛の妻・カメコこと亀山順子(長内美那子)を看取った翌朝、ちのやんこと茅野大三郎(伊藤初雄)が後を追うようにこの世を去る。葬儀はカメコとの合同葬となり、2人は思い出の曲である中島みゆきの「ファイト!」の大合唱で見送られるのだった。

 主演舞台の打ち合わせで通夜を欠席し、マヤ(加賀まりこ)たちに激しく叱責されたお嬢こと冴子(浅丘ルリ子)の姿が描かれた75話。お嬢は打ち合わせで行った東京での出来事を栄に報告する。

 76話では、お嬢から見せられた安西直美の孫・榊原アザミ(清野菜名)の写真に言葉を失う栄の姿が描かれた。脚本家を志しているというアザミの容姿は、かつて妻がいるにもかかわらず、栄が夢中になった女優・直美と瓜二つだった。一方、マロこと真野六郎(ミッキー・カーチス)は、栄と岩倉正臣(山本圭)に自身が恋愛中だということを告白。そんな中、認知症の症状が進んでいた元シャンソン歌手・及川しのぶ(有馬稲子)が「やすらぎの郷」から姿を消す。

 同話では、中島の歌う「アザミ嬢のララバイ」が劇中歌として流され、「ファイト!」「時代」に続く中島楽曲の使用に、視聴者からは「“中島みゆき劇場”感が強すぎておなかいっぱい」「中島みゆきの壮大なプロモーションかよ」と批判の声が上がっている。

 77話では、しのぶが近くの漁村で無事発見される。しかし、そんな最中「やすらぎの郷」では思わぬ事実が発覚。なんとコンシェルジュの松岡伸子(常盤貴子)が、マロと結婚を前提に交際しているというのだ。理事の名倉夫妻は伸子に思いとどまるように言うが、自分は本気だと主張する伸子。同話では常盤演じる伸子が、作中で35歳の設定であることが判明し、これに視聴者から「45歳の常盤貴子が35歳の設定って…なんか怖い」「なぜ35歳?」と疑問の声が続出。しかし、これには「別に設定だから何歳でもいいだろ……」というツッコミの声も上がっていた。

 78話では、マロと伸子の“46歳差”交際をめぐり、「やすらぎの郷」内で賛否さまざまな意見が飛び交う。当事者のマロは、事が公になった今さら隠す必要もないと、バー・カサブランカで堂々と恋愛話を繰り広げるのだった。その話に耳を傾けていた栄のもとに、一通の速達が届く。

 「やすらぎの郷」内の恋愛が描かれた今回のエピソード。視聴者からは常盤の年齢に注目が集まったが、作中では「年の差恋愛」は何歳まで“気持ち悪くないか”という議論も展開。この議論がどのような結論になるのかも作品の重要なポイントになりそうだ。

『やすらぎの郷』常盤貴子演じる“35歳”役に疑問噴出! 「何歳でもいいだろ」の声も

ニッポンのお茶の間をわかし続ける“昼ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(木曜日)お届けします!

『やすらぎの郷』(テレビ朝日/月~金、昼12時30分) テレビ業界人専用の老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」を舞台に、家族、財産(遺産)、過去の栄光、恋、死への恐怖、芸術への心残り……、さまざまな思いを抱える老人たちと、彼らに翻弄される脚本家・菊村栄(石坂浩二)の姿を描く物語。

【サイ女の昼ドラ通信バックナンバー】
<69話~73話>『やすらぎの郷』倉本聰&中島みゆき登場! テレビ業界裏方の死に「名もなき人たちへのリスペクト」
<65話~68話>『やすらぎの郷』加賀まりこの熱演が「心に響く」と視聴者絶賛! 死ぬ直前、誰に手紙を送る?
<62話~64話>『やすらぎの郷』、倉本聰が百田尚樹を痛烈批判!? 「保守的な発言をして体制派から可愛がられている」

■7月13日(木)/74話~7月19日(水)/78話
 74話では、最愛の妻・カメコこと亀山順子(長内美那子)を看取った翌朝、ちのやんこと茅野大三郎(伊藤初雄)が後を追うようにこの世を去る。葬儀はカメコとの合同葬となり、2人は思い出の曲である中島みゆきの「ファイト!」の大合唱で見送られるのだった。

 主演舞台の打ち合わせで通夜を欠席し、マヤ(加賀まりこ)たちに激しく叱責されたお嬢こと冴子(浅丘ルリ子)の姿が描かれた75話。お嬢は打ち合わせで行った東京での出来事を栄に報告する。

 76話では、お嬢から見せられた安西直美の孫・榊原アザミ(清野菜名)の写真に言葉を失う栄の姿が描かれた。脚本家を志しているというアザミの容姿は、かつて妻がいるにもかかわらず、栄が夢中になった女優・直美と瓜二つだった。一方、マロこと真野六郎(ミッキー・カーチス)は、栄と岩倉正臣(山本圭)に自身が恋愛中だということを告白。そんな中、認知症の症状が進んでいた元シャンソン歌手・及川しのぶ(有馬稲子)が「やすらぎの郷」から姿を消す。

 同話では、中島の歌う「アザミ嬢のララバイ」が劇中歌として流され、「ファイト!」「時代」に続く中島楽曲の使用に、視聴者からは「“中島みゆき劇場”感が強すぎておなかいっぱい」「中島みゆきの壮大なプロモーションかよ」と批判の声が上がっている。

 77話では、しのぶが近くの漁村で無事発見される。しかし、そんな最中「やすらぎの郷」では思わぬ事実が発覚。なんとコンシェルジュの松岡伸子(常盤貴子)が、マロと結婚を前提に交際しているというのだ。理事の名倉夫妻は伸子に思いとどまるように言うが、自分は本気だと主張する伸子。同話では常盤演じる伸子が、作中で35歳の設定であることが判明し、これに視聴者から「45歳の常盤貴子が35歳の設定って…なんか怖い」「なぜ35歳?」と疑問の声が続出。しかし、これには「別に設定だから何歳でもいいだろ……」というツッコミの声も上がっていた。

 78話では、マロと伸子の“46歳差”交際をめぐり、「やすらぎの郷」内で賛否さまざまな意見が飛び交う。当事者のマロは、事が公になった今さら隠す必要もないと、バー・カサブランカで堂々と恋愛話を繰り広げるのだった。その話に耳を傾けていた栄のもとに、一通の速達が届く。

 「やすらぎの郷」内の恋愛が描かれた今回のエピソード。視聴者からは常盤の年齢に注目が集まったが、作中では「年の差恋愛」は何歳まで“気持ち悪くないか”という議論も展開。この議論がどのような結論になるのかも作品の重要なポイントになりそうだ。

『ひよっこ』みね子と島谷が恋人同士に! 社会人なのに“中学生の恋“みたい?

ニッポンのお茶の間をわかし続ける国民的番組“朝ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(金曜日)お届けします!

『ひよっこ』(NHK総合/月~土、午前8時) 茨城県北西部の村に生まれたヒロイン・谷田部みね子(有村架純)が主人公。みね子が集団就職での上京を経て、様々な経験を積みながら自分の殻を破っていく姿を描いた成長物語だ。

【サイ女の朝ドラ通信バックナンバー】
<78話~83話>『ひよっこ』峯田和伸の笑顔に視聴者大号泣!? ビートルズへの熱い思いの裏に戦争体験
<75話~77話>『ひよっこ』みね子はクズギャンブラー!? 親切心につけこんだ押し売りに視聴者から「不快」の声
<72話~74話>『ひよっこ』みね子が“脱・いい子ちゃん”を果たして視聴者大喜び!「自分を爆発させた」

■7月8日(土)/84話~7月14日(金)/89話
 みね子と以前の同僚、向島電機・乙女寮の仲間たちが久々に再会する日の朝が描かれた84話。あかね荘の住人たちに昔の話や再会の日が待ち遠しいことを何度も話していたみね子は、出かける前に住人のひとり・早苗(シシド・カフカ)が餅を焼いている場面に遭遇する。早苗がみね子に恋する大学生・島谷(竹内涼真)と、どちらのほうがより多く、みね子から乙女寮の話を聞いているか張り合う様子に、視聴者からは「早苗さん、餅を焼く=ヤキモチの描写なのね!」「島谷くんに向かって自分の方がみね子と仲良い! って主張する早苗さん可愛い」との声が上がっていた。

 82話では、みね子と乙女寮の仲間たちが再会。すずふり亭で食事をしようとしたところ、なんと女優として活躍する川本世津子(菅野美穂)が、すずふり亭を訪問する。世津子の毅然としつつ、優しさが伺える態度にみね子たちは色めき立つのだった。

 仲間たちとの食事会も終わり、みね子の幼馴染・時子(佐久間由衣)以外が帰路についた85話。所属する劇団と仕事先との折り合いがつかず住み込みの仕事を辞めていた時子が、みね子の部屋に転がりこんでくる。

 86話では、あかね荘の住人たちと時子の歓迎会を開くために向かった先で、島谷はビートルズのチケットを譲った少女に再会して礼を言われる。その様子を見て、チケットを熱心に求めていたみね子は複雑な気持ちに。その場にいた人々は渡せなかった理由をみね子に説明する島谷を見て、2人がお互いに恋心を抱いていることに気づくのだった。しかしそこで、漫画家の卵・啓輔(岡山天音)が、島谷はみね子のことが好きなのでは、と口に出してしまう。これには視聴者も「中学生みたいな、この無理やりくっつける感じもぞもぞする」「周りの煽る感じがちょっと…」「初恋感を出したいんだろうけど、一応社会人の女の子の恋愛がこれはちょっとしんどい」と、いたたまれなさを感じていたよう。しかしこの後、島谷はみね子に思いを伝え、2人は恋人同士になるのだった。

 みね子と島谷の初デートの様子が描かれた87話では、みね子たちは東京タワーに。さらに、みね子のリクエストで島谷の通っている大学を見に行くのだが、そこで偶然、大学の友人と遭遇する。88話は、友人たちにみね子のことを恋人だと紹介する島谷の姿からスタート。自分は島谷に釣り合っていないのではないかと言うみね子に、島谷はステータスではなくみね子自身を好きになったのだと訴えかける。

 88話ラストでは、2人が恋人同士になったことを知ったあかね荘の大家・ 富(白石加代子)が島谷をお茶の席に誘うシーンが描かれ、どこか不穏な雰囲気に…。2人の恋の行方は一体どうなっていくのだろう。

『やすらぎの郷』倉本聰&中島みゆき登場! テレビ業界裏方の死に「名もなき人たちへのリスペクト」

ニッポンのお茶の間をわかし続ける“昼ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(木曜日)お届けします!

『やすらぎの郷』(テレビ朝日/月~金、昼12時30分) テレビ業界人専用の老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」を舞台に、家族、財産(遺産)、過去の栄光、恋、死への恐怖、芸術への心残り……、さまざまな思いを抱える老人たちと、彼らに翻弄される脚本家・菊村栄(石坂浩二)の姿を描く物語。

【サイ女の昼ドラ通信バックナンバー】
<65話~68話>『やすらぎの郷』加賀まりこの熱演が「心に響く」と視聴者絶賛! 死ぬ直前、誰に手紙を送る?
<62話~64話>『やすらぎの郷』、倉本聰が百田尚樹を痛烈批判!? 「保守的な発言をして体制派から可愛がられている」
<60話~61話>『やすらぎの郷』、八千草薫が向井理演じる若手俳優に恋する老女優を好演……「可愛い」と評判

■7月6日(木)/69話~7月12日(水)/73話
 「人生最後の手紙を書く相手がいない……」と嘆くマヤ(加賀まりこ)の言葉が、栄の心を強く捉えた様子が描かれた69話。死ぬ直前、誰に宛てて手紙を書きたいのか考え続けたその夜、栄の夢に亡き妻の律子(風吹ジュン)が現れる。

 70話では、気鋭の新人作家・濃野佐志美の正体が「やすらぎの郷」入居者の井深凉子(野際陽子)だと発覚。あっという間に施設中に知れ渡ってしまう。また同話には、主題歌を歌う中島みゆきと脚本家・倉本聰が夫婦役で登場。2人は64話にもカメオ出演しており、視聴者からは「おお! 倉本夫妻またもや登場!」「2人を見つけられた日は、なんかいいことありそうな気がする」との声が。倉本・中島の出演シーンを探すことも、視聴者にとって作品の楽しみ方の一つになっているようだ。

 71話では、栄が「やすらぎの郷」に入居している元美術職人の“ちのやん”こと茅野大三郎(伊藤初雄)と50年ぶりの再会を果たす。ちのやんは、ともにテレビ創成期を過ごしたタイムキーパーの“カメコ”こと亀山順子(長内美那子)と結婚していた。夫婦そろって入居したのだが、カメコはがんを患い、余命数日なのだという。ちのやんは栄に、夫婦は後に亡くなる方がつらいと語り、自分がそのつらい側を引き受けるのだと話す。

 栄がカメコの病室を訪ねる様子が描かれた72話。そこで栄は、かつてちのやんの下で働き、今は舞台美術の大御所として活躍する柿原一平(村田雄浩)と出会う。ちのやんの弟子たちは世話になった礼にと、カメコが大好きだった昔のドラマの美術を別室に再現。カメコは朦朧とする意識の中で星空の装飾を眺めながら、昔よく歌ったという中島みゆきの「ファイト!」を口ずさむ。その晩、カメコはちのやんと弟子たちが作った満天の星空の下、息を引き取るのだった。

 73話では、カメコの通夜が「やすらぎの郷」のゲストハウスで営まれる。棺はちのやんが育てた大道具製作のベテランたちによる手作りで、カメコの葬儀の準備は入居者や施設の人間によって粛々と行われた。簡素ながら、優しさにあふれる裏方たちの弔いに、栄たち弔問客は胸を締め付けられるのだった。翌朝、まるで後を追うかのように、ちのやんがこの世を去る。視聴者は今回のエピソードに「奥さんの後を追って静かに亡くなるちのやん……これは泣くだろ」「表に出ない裏方の2人の死が丁寧に描かれてて、倉本聰の名もなき人たちへのリスペクトを感じた」「ちのやんとカメコを思う全ての人々の姿に涙が止まらない」と大号泣。

 72話では中島の「ファイト!」が劇中歌として使われたが、74話では中島の「時代」が流されるよう。作品を彩る中島の歌声も作品の大きな見所だ。