志尊淳の「寝顔」が、酒井若菜&緒川たまきの熱演を食った『下北沢ダイハード』

 テレビ東京系の深夜で、同局ならではの試みのドラマが放送されている。演劇の聖地・下北沢の小劇場で活躍する人気脚本家が、下北沢で起きた「人生最悪の一日」をテーマに書き下ろす、1話完結型シチュエーションコメディドラマ『下北沢ダイハード』だ。その第4話が8月11日に放送された。

 第4話「夜逃げする女」はアラフォー女2人が殺人を犯し、下北沢から逃避行しようとする話。と言ってもコメディなので、当事者には深刻でも全体的にゆるいテイストに仕上がっている。

 下北沢で小さな古着屋を営む2人の女性。須田類(緒川たまき)のもとに、共同経営者の椎名照美(酒井若菜)の彼氏である原田利夫(山西惇)が、貸した300万円を返せと乗り込んでくる。必ずお金は返すと懇願するが、原田は聞く耳を持たずらちがあかない。試着室に隠れていた照美が出てくると、原田は、返せないなら結婚して下北沢を出ようと婚姻届を突きつける。「ごめんなさい」と謝り続ける照美を、無理やり連れ出そうとする原田。そばで見ていた類は思わず、原田の頭を売り物のブーツで何度も殴り、頭から血を流した原田は動かなくなってしまう。

 原田を箱に詰めた2人は、夜逃げを決意。知り合いの若手俳優・深大寺(志尊淳)に連絡し、車で駆けつけてもらう。何も知らない深大寺は、段ボールを運び出すのを明るく手伝うが、車に乗せるときにバランスを崩し、原田が箱から転げ出てしまう。“死体”を深大寺に見られた2人は、その場から逃げ出し、逃避行を決意する。

 しかし、訳あって立ち寄った馴染みのバーに制服姿の警官が現れ、さらには深大寺が血を流したままの原田をおぶって登場。騒然とするバーの面々の隙をついて2人は逃げ出す。下北沢で共に過ごした20年間を振り返りながら歩く2人は、お互いの別々の道を歩んでいく決意をする。

 事件からしばらくたち、変わらずあの古着屋にいる照美だが、おなかには原田との新しい生命が。そして店には、類からの知らせが飾られていた。類は、下北沢からたった2つ隣の駅「代々木上原」に転居した、というオチだ。

 下北沢の、かつて小田急の踏切があった場所で、このアラフォーの2人が対峙したシーンが味わい深かった。類の「照ちゃんの幸せ邪魔してごめん」という謝罪から、照美の「こういう時はあってほしかったね。遮断機。そしたらさ、仕方がないねって思えたじゃん。目の前を小田急が通過して、2人はお互いの姿を見失うんだ」という返しに、下北沢の街が変わってしまったことと、彼女らが過ごした20年間が終わる切なさが伝わってきた。

 しかし、そんな熱演の女優たちよりネット上で話題だったのは、深大寺を演じた、戦隊モノ出身のイケメン俳優・志尊淳。彼の寝顔が一瞬流れただけで、ネット上に「かわいい」というコメントが飛び交った。今回の役は、何にも考えてなさそうな「ゆとり世代の若手俳優」。あまりの空気の読めなさ加減に、普通ならイラッとするところも、志尊の持つ根っからの明るいキャラが「こいつはそんな奴か」と見る者を納得させ、嫌な感情を抱かせない。20歳も年上の類のことを好きという設定も、現実にはあり得ないとしらけるところだが、志尊の、いかにも年上のお姉様に可愛がられそうな雰囲気がリアリティを生み、こんな子犬みたいな男子から好意を持たれてみたいと、年上女性の心をくすぐってくる。

 ネット上では、今まで4話放送された『下北沢ダイハード』の中で、今回が一番面白かったという意見も。評価が分かれるのは、脚本家によるところが大きいのだろう。今回の脚本を担当したのは、劇団ブルドッキングヘッドロックを主催する喜安浩平。劇団の作品だけではなく映画をはじめとする外部作品にも積極的に参加し、『桐島、部活やめるってよ』で、第36回日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞。ももいろクローバーZ主演の青春群像劇『幕が上がる』なども執筆し、今回もアラフォー女性の青春をほろ苦く描いた。

 第5話は、現在ぶっちゃけキャラでノっている夏菜を主演に迎え、「最高のSEXをする女」を放送。バンドマンの彼氏である幸治のため、自身のバンド活動を辞め、就職して支え続けた麻子。彼のバンドの曲がドラマのエンディングテーマに抜擢され、「ついに売れた」「いよいよ結婚」と浮かれる麻子のもとに、SNS上で幸治の浮気を決定づける情報が……。脚本は福原充則(ピチチ5)が担当する。

 金曜日の深夜、一週間の疲れを忘れるのにちょうどいい、「人の不幸な一日」の話。柄本明が下北沢で自転車をこいでいる後ろ姿だけが流れ続けるエンディングの癒やし効果も抜群だ。
(円城寺小春)

『ひよっこ』島崎遥香演じる由香の“ツンデレ”が好評! 週間視聴率も22.4%と絶好調

ニッポンのお茶の間をわかし続ける国民的番組“朝ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(金曜日)お届けします!

『ひよっこ』(NHK総合/月~土、午前8時) 茨城県北西部の村に生まれたヒロイン・谷田部みね子(有村架純)が主人公。みね子が集団就職での上京を経て、様々な経験を積みながら自分の殻を破っていく姿を描いた成長物語だ。

【サイ女の朝ドラ通信バックナンバー】
<108話~112話>『ひよっこ』23.7%最高視聴率更新! 記憶喪失の父・実と家族の再会に視聴者感涙
<102話~107話>『ひよっこ』菅野美穂と木村佳乃が演じる静かな女の戦いが「切なすぎる」ワケ
<96話~101話>『ひよっこ』菅野美穂演じる女優に、みね子の父・実と接点が……!? 「つらい展開になる予感」

■8月11日(金)/113話~8月18日(金)/119話
 113話では、奥茨城村の住人である君子(羽田美智子)やきよ(柴田理恵)、さらにみね子の叔父である宗男(峯田和伸)も駆けつけ、谷田部家の田植えシーンが描かれた。作中では登場人物が田植えを前向きで行い、長靴を履いて作業をしていたが、この様子に視聴者から「田植えは後ろ向きじゃない?」「長靴じゃなくて専用の地下足袋でしょ」という声が。しかし、この指摘には「田植えの方法とか気にしなくてもよくない?」「実際に前向きでやる田植えもあるし、自分の知ってることだけが全てじゃない」という反論も上がっていた。

 田植えが終わって東京に戻ったみね子の姿が描かれた114話。大忙しのすずふり亭に、みね子は東京に帰ってきたことを実感する。115話でみね子は、かつて向島電機で一緒に働いた乙女たちと、愛子(和久井映見)の部屋に集まってパーティーを開催。真面目であまり感情を表に出さない豊子(藤野涼子)が妙に明るく、乙女たちは不思議に思う。

 116話では、豊子の提案により、みんなでテレビを見ることになったみね子たち。テレビには豊子が出場したクイズ番組が映し出されていた。そのクイズ番組で1位に輝いた豊子は、優勝賞品のハワイ旅行を獲得。番組内で豊子は、同じように中学卒業後から働いていた澄子(松本穂香)をハワイ旅行に誘う。

 奥茨城村にいる実(沢村一樹)の様子が描かれた117話。東京・赤坂で実を探してくれていた元警察官の綿引(竜星涼)が矢田部家を訪れる。綿引は記憶を失った実に、自身が知っている実についてのエピソードを伝えるのだった。その夜実は、妻の美代子(木村佳乃)や父の茂(古谷一行)に、自分がいない間家族がどのように暮らしていたのかを尋ねる。

 118話では、すずふり亭料理長・省吾(佐々木蔵之介)の娘である由香(島崎遥香)が「話がある」とみね子をバー月時計に連れ出す。由香はみね子に父親のことや元恋人・島谷(竹内涼真)のことに関して励ましの言葉をかけるものの、態度がそっけなさすぎて一切伝わらない。そんな中、あかね荘に住む早苗(シシド・カフカ)と時子(佐久間由衣)も偶然月時計を訪れる。

 119話で、月時計に集まったみね子たちは、みね子が島谷と付き合っている時に考えた「結婚したら家が楽になるかもしれない」という本音や、由香の家族への思い、現在の暮らしなどを語り合う。視聴者からはみね子のことを心配したり、みね子の本音に涙を流す由香の姿に、「めちゃくちゃお人好しで可愛すぎる」「繊細で優しすぎる由香には幸せになってほしい」「これはいいツンデレ娘」との声が続出していた。

 109~114話の週間平均視聴率は22.4%と、前週で記録した自己最高記録22.4%と並び絶好調。今回話題になった由香や主人公のみね子、愛子や早苗など視聴者から愛される女性キャラクターたちも同作の好調に大きく貢献していることだろう。

『ひよっこ』島崎遥香演じる由香の“ツンデレ”が好評! 週間視聴率も22.4%と絶好調

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『ひよっこ』(NHK総合/月~土、午前8時) 茨城県北西部の村に生まれたヒロイン・谷田部みね子(有村架純)が主人公。みね子が集団就職での上京を経て、様々な経験を積みながら自分の殻を破っていく姿を描いた成長物語だ。

【サイ女の朝ドラ通信バックナンバー】
<108話~112話>『ひよっこ』23.7%最高視聴率更新! 記憶喪失の父・実と家族の再会に視聴者感涙
<102話~107話>『ひよっこ』菅野美穂と木村佳乃が演じる静かな女の戦いが「切なすぎる」ワケ
<96話~101話>『ひよっこ』菅野美穂演じる女優に、みね子の父・実と接点が……!? 「つらい展開になる予感」

■8月11日(金)/113話~8月18日(金)/119話
 113話では、奥茨城村の住人である君子(羽田美智子)やきよ(柴田理恵)、さらにみね子の叔父である宗男(峯田和伸)も駆けつけ、谷田部家の田植えシーンが描かれた。作中では登場人物が田植えを前向きで行い、長靴を履いて作業をしていたが、この様子に視聴者から「田植えは後ろ向きじゃない?」「長靴じゃなくて専用の地下足袋でしょ」という声が。しかし、この指摘には「田植えの方法とか気にしなくてもよくない?」「実際に前向きでやる田植えもあるし、自分の知ってることだけが全てじゃない」という反論も上がっていた。

 田植えが終わって東京に戻ったみね子の姿が描かれた114話。大忙しのすずふり亭に、みね子は東京に帰ってきたことを実感する。115話でみね子は、かつて向島電機で一緒に働いた乙女たちと、愛子(和久井映見)の部屋に集まってパーティーを開催。真面目であまり感情を表に出さない豊子(藤野涼子)が妙に明るく、乙女たちは不思議に思う。

 116話では、豊子の提案により、みんなでテレビを見ることになったみね子たち。テレビには豊子が出場したクイズ番組が映し出されていた。そのクイズ番組で1位に輝いた豊子は、優勝賞品のハワイ旅行を獲得。番組内で豊子は、同じように中学卒業後から働いていた澄子(松本穂香)をハワイ旅行に誘う。

 奥茨城村にいる実(沢村一樹)の様子が描かれた117話。東京・赤坂で実を探してくれていた元警察官の綿引(竜星涼)が矢田部家を訪れる。綿引は記憶を失った実に、自身が知っている実についてのエピソードを伝えるのだった。その夜実は、妻の美代子(木村佳乃)や父の茂(古谷一行)に、自分がいない間家族がどのように暮らしていたのかを尋ねる。

 118話では、すずふり亭料理長・省吾(佐々木蔵之介)の娘である由香(島崎遥香)が「話がある」とみね子をバー月時計に連れ出す。由香はみね子に父親のことや元恋人・島谷(竹内涼真)のことに関して励ましの言葉をかけるものの、態度がそっけなさすぎて一切伝わらない。そんな中、あかね荘に住む早苗(シシド・カフカ)と時子(佐久間由衣)も偶然月時計を訪れる。

 119話で、月時計に集まったみね子たちは、みね子が島谷と付き合っている時に考えた「結婚したら家が楽になるかもしれない」という本音や、由香の家族への思い、現在の暮らしなどを語り合う。視聴者からはみね子のことを心配したり、みね子の本音に涙を流す由香の姿に、「めちゃくちゃお人好しで可愛すぎる」「繊細で優しすぎる由香には幸せになってほしい」「これはいいツンデレ娘」との声が続出していた。

 109~114話の週間平均視聴率は22.4%と、前週で記録した自己最高記録22.4%と並び絶好調。今回話題になった由香や主人公のみね子、愛子や早苗など視聴者から愛される女性キャラクターたちも同作の好調に大きく貢献していることだろう。

『やすらぎの郷』松岡茉優の性暴力被害エピソードに「今のところ一番不快」批判の声

ニッポンのお茶の間をわかし続ける“昼ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(木曜日)お届けします!

『やすらぎの郷』(テレビ朝日/月~金、昼12時30分) テレビ業界人専用の老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」を舞台に、家族、財産(遺産)、過去の栄光、恋、死への恐怖、芸術への心残り……、さまざまな思いを抱える老人たちと、彼らに翻弄される脚本家・菊村栄(石坂浩二)の姿を描く物語。

【サイ女の昼ドラ通信バックナンバー】
<89話~93話>『やすらぎの郷』八千草薫の“殿方と手をつなぐのは初めて”衝撃告白に「切ない」の声
<84話~88話>『やすらぎの郷』が後番組『トットちゃん!』の番宣に? 清野菜名が黒柳徹子役で出演決定
<79話~83話>『やすらぎの郷』倉本聰の東日本大震災の描き方に「忘れんなよって横っ面張られた気分」

■8月10日(木)/94話~16日(水)/98話
 マロこと真野六郎(ミッキー・カーチス)が、46歳年下の恋人・松岡伸子(常盤貴子)との結婚をめぐりピンチに立たされた94話。伸子の父で元財務官僚の松岡信三(柴俊夫)が、2人の結婚に大反対で、なんとマロを「重婚罪」で訴えると「やすらぎの郷」に乗り込んできたのだ。

 95話で栄たちは、息巻いて乗り込んできた信三を作戦通り麻雀に誘い込む。プロ級の腕前だという信三に元プロ雀士のマロがわざと負け、顔を立てるという筋書きだったのだが、マロは純粋な腕前で信三に完敗したように見えた。しかし信三は帰り際に栄を呼び出し、この勝利は自分に花を持たせるためのマロのイカサマだと語る。そしてマロと伸子の結婚を認め、栄に「娘をよろしくお願いします」と頭を下げるのだった。

 96話では、施設内にあるバーカサブランカのバーテンダー・ハッピーこと財前ゆかり(松岡茉優)が深夜の帰宅途中に不良たちから集団暴行を受ける。偶然複数の男たちが立ち去る場面に出くわした「やすらぎの郷」職員の宮下一馬(平野勇樹)がハッピーを見つけるのだが、すでに手遅れだった。

 ハッピーの身に起きた事件は直ちに箝口令が敷かれ、いつも通りの朝が訪れた97話。そんな中、1人で町に出かけた一馬がひどい怪我を負って戻ってくる。一馬は暴走族の一員である高校の同級生がハッピーを襲った男の1人だと気付き、単身復讐に乗り込むが返り討ちにされてしまったのだ。そんな一馬の様子を見た男性スタッフたちは、不良たちへの復讐を画策する。

 98話では、何も知らない栄たちはいつも通りの日常を過ごしつつも、ハッピーに続き一馬も欠勤となった施設に、いつもと違う空気を感じ始める。高井秀次(藤竜也)は、彼らの身に起こったことを聞き、入居者の原田(伊吹吾郎)とともに一馬の元を訪れるのだった。

 今回のエピソードでは、ハッピーの復讐に乗り出そうとする一馬や施設の男性スタッフたちの姿が印象的に描かれた。男性スタッフは医療関係者以外の全員が前科者という経歴を持っているため、視聴者からは「やすらぎの郷が一気にアウトレイジに」「腕に覚えのある元ヤクザ者たちの復讐劇は胸が熱い」という声が。しかし、最も多かったのは「性暴力被害者が警察沙汰にしたくないと言っているのに、同僚達が職場に広めてしまう展開に違和感」「今回の話を描きたいがためにハッピーが強姦されたみたい。ひどい」「いまのところ今までで一番不快。このエピソード必要だった?」という批判の声。放送も終盤に向かう場面でなんとも後味の悪いエピソードに突入した「やすらぎの郷」は、視聴者にどのような傷跡を残すのだろう。

『やすらぎの郷』松岡茉優の性暴力被害エピソードに「今のところ一番不快」批判の声

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『やすらぎの郷』(テレビ朝日/月~金、昼12時30分) テレビ業界人専用の老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」を舞台に、家族、財産(遺産)、過去の栄光、恋、死への恐怖、芸術への心残り……、さまざまな思いを抱える老人たちと、彼らに翻弄される脚本家・菊村栄(石坂浩二)の姿を描く物語。

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■8月10日(木)/94話~16日(水)/98話
 マロこと真野六郎(ミッキー・カーチス)が、46歳年下の恋人・松岡伸子(常盤貴子)との結婚をめぐりピンチに立たされた94話。伸子の父で元財務官僚の松岡信三(柴俊夫)が、2人の結婚に大反対で、なんとマロを「重婚罪」で訴えると「やすらぎの郷」に乗り込んできたのだ。

 95話で栄たちは、息巻いて乗り込んできた信三を作戦通り麻雀に誘い込む。プロ級の腕前だという信三に元プロ雀士のマロがわざと負け、顔を立てるという筋書きだったのだが、マロは純粋な腕前で信三に完敗したように見えた。しかし信三は帰り際に栄を呼び出し、この勝利は自分に花を持たせるためのマロのイカサマだと語る。そしてマロと伸子の結婚を認め、栄に「娘をよろしくお願いします」と頭を下げるのだった。

 96話では、施設内にあるバーカサブランカのバーテンダー・ハッピーこと財前ゆかり(松岡茉優)が深夜の帰宅途中に不良たちから集団暴行を受ける。偶然複数の男たちが立ち去る場面に出くわした「やすらぎの郷」職員の宮下一馬(平野勇樹)がハッピーを見つけるのだが、すでに手遅れだった。

 ハッピーの身に起きた事件は直ちに箝口令が敷かれ、いつも通りの朝が訪れた97話。そんな中、1人で町に出かけた一馬がひどい怪我を負って戻ってくる。一馬は暴走族の一員である高校の同級生がハッピーを襲った男の1人だと気付き、単身復讐に乗り込むが返り討ちにされてしまったのだ。そんな一馬の様子を見た男性スタッフたちは、不良たちへの復讐を画策する。

 98話では、何も知らない栄たちはいつも通りの日常を過ごしつつも、ハッピーに続き一馬も欠勤となった施設に、いつもと違う空気を感じ始める。高井秀次(藤竜也)は、彼らの身に起こったことを聞き、入居者の原田(伊吹吾郎)とともに一馬の元を訪れるのだった。

 今回のエピソードでは、ハッピーの復讐に乗り出そうとする一馬や施設の男性スタッフたちの姿が印象的に描かれた。男性スタッフは医療関係者以外の全員が前科者という経歴を持っているため、視聴者からは「やすらぎの郷が一気にアウトレイジに」「腕に覚えのある元ヤクザ者たちの復讐劇は胸が熱い」という声が。しかし、最も多かったのは「性暴力被害者が警察沙汰にしたくないと言っているのに、同僚達が職場に広めてしまう展開に違和感」「今回の話を描きたいがためにハッピーが強姦されたみたい。ひどい」「いまのところ今までで一番不快。このエピソード必要だった?」という批判の声。放送も終盤に向かう場面でなんとも後味の悪いエピソードに突入した「やすらぎの郷」は、視聴者にどのような傷跡を残すのだろう。

『ひよっこ』23.7%最高視聴率更新! 記憶喪失の父・実と家族の再会に視聴者感涙

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『ひよっこ』(NHK総合/月~土、午前8時) 茨城県北西部の村に生まれたヒロイン・谷田部みね子(有村架純)が主人公。みね子が集団就職での上京を経て、様々な経験を積みながら自分の殻を破っていく姿を描いた成長物語だ。

■8月5日(土)/108話~8月10日(木)/112話
 みね子と記憶喪失の父・実(沢村一樹)の2人での生活が始まった108話。実はすずふり亭の人々やあかね荘の住人たちから歓迎を受ける。109話は奥茨城村でみね子の母・美代子(木村佳乃)らが母の会を開催する場面からスタート。一方、みね子の元には、実と共に暮らしていた女優・川本世津子(菅野美穂)から実の記憶喪失について書かれた手紙が送られてくる。現実を直視しないために記憶を失った可能性があるという実。もしかしたら、このまま記憶が戻らないかもしれないと知ったみね子は、ショックを受けるのだった。そして、視聴者は世津子からの手紙に注目。学校に行けなかったという世津子のひらがなだらけの手紙に「こういう細かいところまでこだわって、川本世津子という人を見せてくれるのがすごくうれしい」「ひらがなだらけだけど、一文字ずつ丁寧に思いを込めて書いたのがわかる」「世津子さんの文字一つで作品へのこだわりが読み取れて素晴らしい」と絶賛の声が上がっていた。

 110話では、奥茨城村が田植えの季節に。そんな中、実がみね子に奥茨城村へ帰ってみたいと申し出る。実とともに奥茨城村に帰りたいが、人手不足の中、店を休むのは申し訳ないと悩むみね子。しかし、店主の鈴子(宮本信子)も料理長の省吾(佐々木蔵之介)も「大切な仲間のためだから」と快く送り出すのだった。

 実が奥茨城村に帰る様子が描かれた111話。奥茨城村の人々や家族たちは、記憶を失った実を温かく迎え入れる。実と家族との再会が描かれた同話には、視聴者も「古谷一行演じるおじいちゃんの表情が全てを語っていた。素晴らしい」「普通でいようとしながらもずっと涙目な美代子さんの様子に胸がつまる」「みね子の弟が実に抱きついた時に、ああ~~実さん帰ってきて良かったねって涙腺が崩壊した」と思わず涙したよう。

 112話では、奥茨城村の家で家族とともに過ごす実の姿が描かれた。実はまだぎこちないながらも、家族と親交を深めていく。そしてついに、田植えの朝に。外は大雨だが、みね子たちは田植えのための準備を始める。

 放送スタート時は平均視聴率が20%に届かず苦戦していた同作だが、8日放送の110話では同作の最高視聴率となる23.7%を獲得。9日に放送された111話までに18回連続で平均視聴率が20%を超えるなど、クライマックスに向けて関心が高まっている。これからの展開とともに、視聴率をどこまで伸ばしていくのかにも要注目だ。

『やすらぎの郷』八千草薫の“殿方と手をつなぐのは初めて”衝撃告白に「切ない」の声

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『やすらぎの郷』(テレビ朝日/月~金、昼12時30分) テレビ業界人専用の老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」を舞台に、家族、財産(遺産)、過去の栄光、恋、死への恐怖、芸術への心残り……、さまざまな思いを抱える老人たちと、彼らに翻弄される脚本家・菊村栄(石坂浩二)の姿を描く物語。

【サイ女の昼ドラ通信バックナンバー】
<79話~83話>『やすらぎの郷』が後番組『トットちゃん!』の番宣に? 清野菜名が黒柳徹子役で出演決定
<79話~83話>『やすらぎの郷』倉本聰の東日本大震災の描き方に「忘れんなよって横っ面張られた気分」
<74話~78話>『やすらぎの郷』常盤貴子演じる“35歳”役に疑問噴出! 「何歳でもいいだろ」の声も

■8月3日(木)/89話~8月9日(水)/93話
 栄とマヤ(加賀まりこ)が、バー・カサブランカで語り合うシーンからスタートした89話。ルポライター・立木(きたろう)の取材で、往年の大女優である姫こと九条摂子(八千草薫)が戦前や戦時中の映画業界について語るのを聞いた栄は、自分の軍国少年時代を否が応にも思い出すのだった。

 90話では、取材中に戦争で亡くなった映画監督・千坂のことを聞かれて取り乱し席を立った姫が、栄の住むヴィラを訪ねて来る。そして姫は栄に、千坂監督との思い出を詳細に語り始めるのだった。夜遅くまで話を聞いた栄は、姫を送り届けることに。夜道でつまずいた姫を見て、手を差し出す栄。そんな栄と手をつなぎ、姫は「殿方と手をつないで歩くのは生まれて初めて」と衝撃の告白をする。視聴者からはこの告白に、「ずっと千坂監督のことだけを思って生きてきたんだね」「男女が一緒にいるだけで非国民だって言われた時代で、千坂監督と姫はとんでもなく純粋な大恋愛をしていたんだろうな」「まさかそこまで思い続けていたとは思わなかった……切ない」との声が上がっていた。

 91話では、「やすらぎの郷」の裏山に子熊が出没し、園内のスタッフは対応に追われることに。しかし、住人の三井路子(五月みどり)は、これまでも子熊に遭遇していたことを語り、対処に駆けつけた警察に駆除はやめてくれと頼み込むのだった。そんな中、トランぺッターであり作曲家でもある白鳥洋介(上條恒彦)が「やすらぎの郷」に入居してくる。

 栄が白鳥と昔のことを語り合う様子が描かれた92話。白鳥は栄に、ドラマや映画などに使われた伴奏を集めた劇伴のCDを贈る。そのCDには栄が白鳥と一緒に仕事をした時代の音源が集められており、中には姫の出演した戦争ドラマの劇伴も含まれていた。

 93話では、路子が気にかけていた子熊が猟友会によって射殺されてしまう。路子からどうにかしてくれと頼み込まれていたにもかかわらず、何もしなかった栄は、小さな命がただの“モノ”に変わってしまったことに自責の念を抱くのだった。しかし、この子熊騒動には、視聴者から「熊の話が唐突すぎる」「この子熊のエピソードで何を伝えたかったのか、いまいちよくわからなかった」「命が亡くなることを描きたかった気がするけど、これまでのエピソードと比べて雑過ぎじゃない?」と戸惑いの声が。そんな子熊騒動も収まった日の夜、栄は白鳥から贈られたCDを持って、姫のヴィラを訪ねる。

 今週は、戦前や戦時中の時代を体感した栄や姫の姿が数多く描かれた。同作があと2カ月でどのような展開を見せてくれるのか注目していこう。

『ハロー張りネズミ』、熱くなりすぎずオシャレになりすぎない“程よい熱”の俳優・瑛太

 TBS系の金曜ドラマ(午後10時)で放送されている『ハロー張りネズミ』が面白い。原作は『島耕作』シリーズで知られる弘兼憲史が、80年代に「週刊ヤングマガジン」(講談社)で連載していた人気漫画。あかつか探偵事務所で働く七瀬五郎(瑛太)たち探偵が毎回、不思議な事件を解決するドラマだ。

 物語は人情モノから企業犯罪、そしてオカルトモノまでと幅広く、いい意味で何でもありの遊び心あふれる作品となっている。全話の脚本・演出を手がけるのは大根仁。ドラマ『モテキ』を筆頭とするテレビ東京系の深夜ドラマを主戦場とし、“深夜ドラマ番長”といわれてきた大根だが、劇場版『モテキ』以来、最近は『バクマン。』や『SCOOP!』などといった映画制作に活動の拠点を移していた。テレビドラマは実に久しぶりだが、そこに選んだのが深夜ドラマではなく金曜ドラマという、民放地上波のプライムタイムだったことは衝撃だった。元々、金曜ドラマは大根の師匠にあたる演出家・堤幸彦が『ケイゾク』等の作品で主戦場としてきたドラマ枠だということもあって感慨深いものがある。

 サブカルチャーネタで物語を引っ張る『モテキ』をヒットさせて以降、大根は『まほろ駅前番外地』(テレビ東京系)や『リバースエッジ大川端探偵社』(同)といった、ノスタルジックな街で便利屋や探偵が活躍する事件モノによって、より万人受けするようなエンターテイメントを志向してきた。それは本作でも健在である。

 もちろん、俳優陣も魅力的である。何を考えているかわからない探偵・木暮久作を演じる森田剛(V6)、いまだにバブルの匂いを漂わせる痛い酔っ払い女と見せかけて、実は五郎たちを見守る探偵事務所所長を演じる山口智子。魔性の女が板についている深田恭子に、うさんくさい霊能者を演じる蒼井優。そしてリリーフランキーが演じる軽薄な情報屋など、個性的なキャラクターが勢ぞろいしている。

 彼らがいかに魅力的でカッコいいかは、いくらでも掘り下げることができるが、今回はあえて主役・七瀬五郎を演じる瑛太について注目してみたい。

 ファッションモデルとして活躍していた瑛太は、2001年に『さよなら、小津先生』(フジテレビ系)で俳優デビュー。『WATER BOYS』(同)や『のだめカンタービレ』(同)に出演し、三番手、四番手の役で良い芝居をする俳優として注目されていたが、キャリアを重ねるにつれて、いつしか主演の演技ができる俳優へと成長していった。

 大きな転機となったのは、坂元裕二・脚本の『それでも、生きてゆく』(フジテレビ系)だろう。本作で瑛太は、小学生の時に妹を同級生に殺されたことが原因で家族が崩壊し、引きこもるように暮らしている青年・深見洋貴を好演。深見は妹を殺した殺人犯の妹・双葉(満島ひかり)と出会い、事件と向き合うことで成長していく難しい役を、説得力のある芝居で演じきった。

 本作で共演した満島を筆頭に、『まほろ駅前番外地』の松田龍平、『ラスト・フレンズ』(フジテレビ系)の上野樹里など、瑛太は個性的な芝居をする俳優とペアを組むことが多い。『ハロー張りネズミ』なら森田がそうなのだが、多くの場合、瑛太ではなく共演した俳優のエキセントリックな芝居に注目が集まる。しかし、共演俳優が輝くのは瑛太の受けの芝居が見事だからだ。

 瑛太の演技はいい意味で、薄味で微温である。『ハロー張りネズミ』で演じる五郎は「義理と人情を重んじる」と言うが、そこに暑苦しさはなく、どこか飄々としている。だから、盛り上がるところも盛り上げすぎない。

 例えば第3話、ビジネスホテルで深田が演じる蘭子と五郎が抱き合いそうになる場面がある。しかし五郎は「バカなこと言うんじゃないよ~」と言って、蘭子を落ち着かせる。この場面は五郎が劇中で言うとおりアニメ映画『ルパン三世 カリオストロの城』でルパンがヒロインのクラリスに言うセリフのモノマネなのだが、ここで熱くなりすぎないことで、ドラマ内の快適な温度が保たれるのだ。

仮に五郎を演じるのが藤原竜也や小栗旬だったら、暑苦しくて見ていられなかったと思う。逆に『リバースエッジ 大川端探偵社』で大根とタッグを組んだオダギリジョーなら、あまりにもクールでスタイリッシュになりすぎていただろう。

 瑛太が大根作品に出るのは『まほろ駅前番外地』以来だが、あのドラマは便利屋を主人公にした脱力系の事件モノに見えて、実は熱い作品となっていた。『ハロー張りネズミ』もオシャレだが、人情ドラマとしての程よい熱もしっかりとある。この「程よい熱」を体現できる俳優と考えた時、瑛太以外には思いつかない。

 おそらく瑛太の演技の温度がちょうどいいのは、役者として注目されたいというエゴが薄いからだろう。こういう俳優は作品全体のことを考えて演技をするので、共演俳優の力を引き出し、作品全体のレベルを底上げさせる。

 そんな瑛太の縁の下の力持ちとしての姿が、依頼人のために走り回る七瀬五郎の姿とどこか重なるところが本作の面白さなのだ。
(成馬零一)

『ひよっこ』菅野美穂と木村佳乃が演じる静かな女の戦いが「切なすぎる」ワケ

ニッポンのお茶の間をわかし続ける国民的番組“朝ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(金曜日)お届けします!

『ひよっこ』(NHK総合/月~土、午前8時) 茨城県北西部の村に生まれたヒロイン・谷田部みね子(有村架純)が主人公。みね子が集団就職での上京を経て、様々な経験を積みながら自分の殻を破っていく姿を描いた成長物語だ。

【サイ女の朝ドラ通信バックナンバー】
<96話~101話>『ひよっこ』菅野美穂演じる女優に、みね子の父・実と接点が……!? 「つらい展開になる予感」
<90話~95話>『ひよっこ』和久井映見の“一目惚れ”演技が、まるで「アイドルのために生きるオタク」
<84話~89話>『ひよっこ』みね子と島谷が恋人同士に! 社会人なのに“中学生の恋“みたい?

■7月29日(土)/102話~8月4日(金)/107話
 102話では女優・川本世津子(菅野美穂)に連れられ、彼女の自宅にやってきたみね子。そこにはなんと行方不明の父・実(沢村一樹)の姿が。しかし実は昔の記憶を全て無くしていた。「それだけは嫌だ」と泣きすがるみね子だったが、実の記憶喪失が真実だと実感すると、大雨にも関わらず外へ飛び出して行ってしまう。視聴者からは実と世津子の関係について、「実さんは家族を知らない世津子さんが、初めて得た家族らしきものだったんだと思う」「孤独を抱えた2人がお互い支えあって過ごしてたんだろうな」と推測する声が続出。

 外へ飛び出したみね子へ実が傘を差し出す場面から始まった103話。自分が人を傷つけていたり殺めているのではないかと恐れ、警察には行かなかったという実。そんな実にみね子は、実がひったくりにあったこと、盗られたお金を取り返そうと頭を殴られたことを語る。

 104話であかね荘に帰ってきたみね子は、鈴子(宮本信子)や愛子(和久井映見)、時子(佐久間由衣)の顔を見て思わず泣きだしてしまう。3人に事情を話し、どうしたらいいか相談するみね子。そんなみね子に鈴子は「家には手紙を書きなさい」と言うのだった。

 105話では、みね子からの手紙を受け取った母・美代子(木村佳乃)の姿が。手紙の内容に混乱する美代子だが、みね子の祖父・茂(古谷一行)にだけ実のことを伝え、実、そして世津子に会うために東京へ。みね子とともに世津子の家を訪れる。

 ついに実と美代子が再会した106話。美代子は世津子に夫を助けてくれた礼を伝え、しかしなぜ警察や病院に届け出てくれなかったのかと糾弾する。そんな美代子に世津子はいなくなって欲しくなかったと素直な気持ちを語り、ただそれも今日までだと実に別れを告げるのだった。美代子と世津子のやりとりを描いた同話には、視聴者から「美代子が服のほつれを気にしたり、女優・川本世津子と自分を比べてる様子が所々で描かれてるのが素晴らしい」「2人とも感情的になりすぎず、言うべきことをきちんと伝える。愛する人やプライドをかけた静かな女の戦いだった」「嘘偽りなくまっすぐ向き合ってる様子が切なすぎる」との声が続出。

 107話では、世津子の家からの帰り道にみね子、美代子、実の3人がご飯を食べるシーンが描かれた。そこで美代子は実に、奥茨城の家に帰ってきたいと思うまで、みね子と共に東京で暮らしてはどうかと提案する。

 最初はぎこちなかった会話が、徐々に和やかな雰囲気へと変わっていく様子も描かれた同話。みね子たちはこれからどのような家族の形を作っていくのだろう。

『やすらぎの郷』が後番組『トットちゃん!』の番宣に? 清野菜名が黒柳徹子役で出演決定

ニッポンのお茶の間をわかし続ける“昼ドラ”――そのあらすじと視聴者からの反響を、サイゾーウーマンが週1回(木曜日)お届けします!

『やすらぎの郷』(テレビ朝日/月~金、昼12時30分) テレビ業界人専用の老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」を舞台に、家族、財産(遺産)、過去の栄光、恋、死への恐怖、芸術への心残り……、さまざまな思いを抱える老人たちと、彼らに翻弄される脚本家・菊村栄(石坂浩二)の姿を描く物語。

【サイ女の昼ドラ通信バックナンバー】
<79話~83話>『やすらぎの郷』倉本聰の東日本大震災の描き方に「忘れんなよって横っ面張られた気分」
<74話~78話>『やすらぎの郷』常盤貴子演じる“35歳”役に疑問噴出! 「何歳でもいいだろ」の声も
<69話~73話>『やすらぎの郷』倉本聰&中島みゆき登場! テレビ業界裏方の死に「名もなき人たちへのリスペクト」

■7月27日(木)/84話~8月2日(水)/88話
 84話では、栄が昔夢中になった女優・安西直美の孫アザミ(清野菜名)との初対面を、お嬢こと冴子(浅丘ルリ子)やマヤ(加賀まりこ)たちに邪魔されがっかりと肩を落とす。しかし凉子(野際陽子)の計らいによって2人は、人里離れた小料理屋「山家」でゆっくりとした時間を過ごすことになるのだった。そこで栄はアザミから、執筆中のシナリオを読んでほしいと手渡される。

 視聴者からは6月に亡くなった野際の出演シーンに「ドラマ見るたびに野際さん探しちゃうし、凛と芝居をするその姿に涙腺が緩む」「老いや死を扱った同作で、野際さんが魅せる全てが私たちに何かを伝えようとしている気がする」と反響の声が。『やすらぎの郷』公式サイトにある掲示板には今も、野際の死を惜しむコメントが演技への絶賛の声とともに寄せられている。

 お嬢やマヤたちとバー・カサブランカで会談する場面からスタートした85話。自室に戻った栄はアザミのシナリオを読み始める。それは東日本大震災に巻き込まれた祖母と孫の物語で、津波の中で孫が祖母の手を離してしまったと後悔している様子が綴られていた。

 86話では、日本芸能史を連載中のルポライター・立木公次郎(きたろう)が、戦死した映画監督・千坂浩二監督の話を聞くために姫こと九条摂子(八千草薫)を訪ねてくる。立木の取材に応じた姫が、生まれ育った京都における若き日の映画人との交流を生き生きと話す、87話。しかし、内容が千坂監督のことになると様子が一変。太平洋戦争中に千坂監督が撮影したという国策映像を見た姫は、栄が見てわかるほどに震え始める。栄はそんな姫の手を握るのだが、姫はその手を振り払い、席を立ってしまう。

 88話では、姫が去って取り残された栄たちのもとに、立木の古くからの知り合いであるマヤが訪れる。姫が席を立つ原因を作った千坂監督の映像には、軍の命令下で撮影された戦意高揚を促す戦闘シーンに続き、唐突に京都の情景と姫らしき少女の姿が。そんな中、栄はふいに握った姫の手のことを思い出し、震災の津波の中で手を離したのはアザミではなく、アザミの祖母・直美だったのではないかと思いを巡らすのだった。

 8月1日には、同作にアザミ役で出演している清野が10月から同枠でスタートする昼の帯ドラマ第2弾『トットちゃん!』で黒柳徹子役を演じることも発表された。これには視聴者から「あざとかわいいアザミちゃんが次はトットちゃんだと!?」「めちゃくちゃ大出世!」「そんなことあるんだ。『やすらぎの郷』出演がまるで番宣だな」と驚きの声が続出。同作の放送も残り約2カ月となり、いったいどのような結末へと向かっていくのだろう。